(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-20
(54)【発明の名称】抗菌活性が強化されたバー組成物
(51)【国際特許分類】
A01N 37/40 20060101AFI20241213BHJP
C11D 1/02 20060101ALI20241213BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20241213BHJP
C11D 1/18 20060101ALI20241213BHJP
C11D 17/06 20060101ALI20241213BHJP
C11D 1/90 20060101ALI20241213BHJP
C11D 1/92 20060101ALI20241213BHJP
C11D 3/48 20060101ALI20241213BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20241213BHJP
A01N 37/10 20060101ALI20241213BHJP
A01N 25/30 20060101ALI20241213BHJP
A61K 8/02 20060101ALN20241213BHJP
A61K 8/36 20060101ALN20241213BHJP
A61K 8/368 20060101ALN20241213BHJP
A61K 8/46 20060101ALN20241213BHJP
A61K 8/86 20060101ALN20241213BHJP
A61Q 17/00 20060101ALN20241213BHJP
A61Q 19/10 20060101ALN20241213BHJP
【FI】
A01N37/40
C11D1/02
C11D3/20
C11D1/18
C11D17/06
C11D1/90
C11D1/92
C11D3/48
A01P3/00
A01N37/10
A01N25/30
A61K8/02
A61K8/36
A61K8/368
A61K8/46
A61K8/86
A61Q17/00
A61Q19/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538704
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-08-14
(86)【国際出願番号】 EP2022086591
(87)【国際公開番号】W WO2023126228
(87)【国際公開日】2023-07-06
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラ,プレム
(72)【発明者】
【氏名】クズニッツ,マシュー・フレッド
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンスキー,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ウォルシュ,コナー・パトリック
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
4H011
【Fターム(参考)】
4C083AB242
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC271
4C083AC311
4C083AC312
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC551
4C083AC691
4C083AC711
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC891
4C083AD041
4C083AD042
4C083BB05
4C083BB07
4C083BB42
4C083BB48
4C083CC23
4C083DD21
4C083EE10
4H003AB03
4H003AB23
4H003AD04
4H003AD05
4H003BA01
4H003DA02
4H003DA05
4H003EA25
4H003EB07
4H003EB08
4H003EB36
4H003ED02
4H003FA28
4H003FA30
4H003FA34
4H011AA02
4H011BA05
4H011BB06
(57)【要約】
本発明は、抗菌活性を強化したマイルドなバー組成物に関する。本発明のバー組成物はマイルドであり、予想外に、クレンジング用途に使用する場合に優れた抗菌活性を発揮する。そのバー組成物はアニオン界面活性剤及び酸を含み、泡立てるとpHが2.9~5.2である洗浄スラリーを生成するように製剤されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)18~65重量%のアニオン性界面活性剤;
b)0.2~8重量%の少なくとも一つのpKaが1~8であり、logPが0~4.95である酸;
c)バー構造化脂肪酸、ポリアルキレンオキサイド又はそれらの混合物
を含むバー組成物であって、
10%水性スラリーでの前記バー組成物がpH2.9~5.2を有するが、ただし、当該スラリーは4.45を超えるpHを有しており、前記バー組成物が0.5重量%以下のpKa 1~8及びlogP 0~4.95を有する少なくとも一つの酸を有し、前記バー組成物においてベタイン、スルタイン由来界面活性剤及びそれらの混合物の合計が3重量%未満であり、さらに、前記バー組成物が実質的にサルフェートを含まず、「実質的に含まない」が前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下を意味し、
前記アニオン性界面活性剤が前記組成物の20~60重量%を構成し、重量比99:1~1:99でタウレート及びイセチオネートの混合物を含み、前記表面が皮膚であるバー組成物。
【請求項2】
前記酸が1.5~7又は2.5~4.8又は2.75~3.25のpKa及び0.65~4又は1~3.3又は1.2~3のlogPを有する、請求項1に記載のバー組成物。
【請求項3】
前記酸がプロピオン酸、n-酪酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ピメリン酸、ブタ-3-エン酸、ブタ-2-イン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ソルビン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、テトロール酸、クマリン酸、安息香酸、p-アミノ安息香酸、サリチル酸、カプリロイルサリチル酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、没食子酸、4-エトキシフェニルホスホン酸、4-メチルフェニルホスホン酸、4-クロロフェニルホスホン酸、フェニルホスホン酸、又はそれらの混合物である、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項4】
前記酸が安息香酸、p-アミノ安息香酸、サリチル酸、カプリロイルサリチル酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸又はそれらの混合物である、請求項4に記載のバー組成物。
【請求項5】
前記酸が安息香酸若しくはサリチル酸又はそれらの混合物であり、前記アニオン性界面活性剤が少なくとも90重量%のイセチオネートである、請求項5に記載のバー組成物。
【請求項6】
前記バー組成物が0.00001~3.0重量%又は0.0重量%の両性界面活性剤を含み、前記両性界面活性剤がベタイン又はスルタイン又はそれらの混合物である、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項7】
ベタイン及び/又はスルタインが存在し、前記バー組成物が0.001~3.5重量%又は0.0重量%のタウレートを含む、請求項7に記載のバー組成物。
【請求項8】
前記バー組成物が9重量%未満の石鹸又は0.0重量%の石鹸を含み、エタノール、パラベン、ホルムアルデヒド供与体、シリコーン、サルフェート、グリシネート及び/又はハロゲン化抗菌活性物質を実質的に含まず、「実質的に含まない」とは前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下であることを意味する、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項9】
前記バー組成物がシリコーン、サルフェート、C
16-18メチルエステルスルホネート、グリシネート、カルボキシレート、グルタメート及び/又はアルファオレフィンスルホネートを実質的に含まず、ゼイン値≦10を有し、「実質的に含まない」とは前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下であることを意味する、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項10】
12-ヒドロキシステアリン酸、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、塩化及び/又は臭化セトリモニウム、クロロキシレノール、抗菌脂質、抗菌ペプチド、トリクロサン、チモール、テルピネオール又はそれらの混合物をさらに含む、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項11】
前記10%水性スラリーが3.9~4.8のpHを有する、前記請求項のいずれか1項に記載のバー組成物。
【請求項12】
a)前記表面を、
i)60~99重量%の水;
ii)1~40重量%の請求項1~11のいずれか1項のバー組成物からの水溶性及び水不溶性成分
を含むバースラリーと接触させる段階;及び
b)前記スラリーを前記表面から洗い流す段階
を含む、抗菌剤の低減を必要とする表面上でのグラム陰性抗菌剤及びグラム陽性抗菌剤の両方の存在を低減する方法であって、
前記可溶性及び不溶性成分が20~40重量%の段階a)での可溶性成分を含むスラリー中で全成分重量を構成しており、さらに、前記バー組成物が10%スラリーで抗菌活性を有し、その抗菌活性が、接触の15秒後に少なくとも1.0の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog
10低減を提供し、前記バースラリーが2.9~5.2のpHを有する方法。
【請求項13】
前記表面が毛髪、皮膚又は無生物である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
10%水性スラリー中、皮膚上での接触の15秒後に少なくとも1.0の、好ましくは皮膚上での接触の25秒後に少なくとも2.0の、最も好ましくは皮膚上での接触の35秒後に少なくとも3.0の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog
10低減を提供するための、請求項1~11のいずれか1項に記載のバー組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌活性が強化されたマイルドなバー組成物に関する。詳細には、本発明のバー組成物はマイルドであり、予想外に、クレンジング用途で使用した場合に優れた抗菌活性を発揮する。そのバー組成物は、アニオン界面活性剤及び酸を含み、泡立てると、pH2.9~5.2の洗浄スラリーを生成するように製剤される。このようなバーは、押し出し技術や鋳造溶融法などの従来の技術によって製造することができ、エタノール、パラベン、ホルムアルデヒド供与体、シリコーン、サルフェート、及び/又はハロゲン化抗菌活性物質を実質的に含まないで製剤することができる。
【背景技術】
【0002】
バー及び液体などのクレンジング組成物は、それを使用する消費者に多くの利点があることが知られている。一般に、細菌は手、髪、衣服及び硬い表面に蓄積し、空気及び/又は日常的かつ通常の接触を介して人から人へ、又は物から人へ伝染する可能性がある。たとえば、いったん手に付着すると、消費者は常に目、鼻及び口に触れるため、細菌による感染は避けられず、呼吸器疾患や消化器疾患などの多くの疾患を引き起こす。疾病対策センターは、石鹸で手を洗うと、水だけの場合よりもはるかに効果的に細菌が除去され、下痢や風邪などの一般的な病気にかかる可能性が減ると報告している。実際、クレンジング組成物を定期的に使用すると、人々が使用する抗生物質の量が減り、抗生物質がそれを必要とする人にとって効果が低下する可能性が低くなる。
【0003】
さらに、クレンジング組成物は、伝統的に多くのグラム陰性菌に対して殺生物作用を有している。洗浄組成物のグラム陰性菌及びグラム陽性菌に対する殺生物作用は、特にその組成物が石鹸、サルフェート及びハロゲン化活性物質を実質的に含まず、皮膚に非常にマイルドなように製剤されている場合にはかなり希である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
肌、髪、衣類、硬い表面などに使用した場合に、マイルドで優れた抗菌活性を発揮するバー組成物を開発することへの関心が高まっている。したがって、本発明は、クレンジング用途に使用した場合に予想外に優れた抗菌活性を発揮するバー組成物に関するものである。バー組成物は、アニオン界面活性剤及び酸を含み、pHが2.9~5.2である洗浄スラリーを生成するように製剤されている。このようなバーは、押出技術及び鋳造溶融技術などの従来技術によって製造することができ、任意に、エタノール、パラベン、ホルムアルデヒド供与体、シリコーン、サルフェート、及び/又はハロゲン化抗菌活性物質を実質的に含まないように製剤することもできる。
【0005】
追加情報
抗菌石鹸バーを製造するための取り組みが開示されている。米国特許第6,794,344号には、アルキル鎖長が8~10炭素原子である石鹸を50%含む石鹸ベースのバー組成物が記載されている。
【0006】
石鹸ベース製剤を作るための他の取り組みも開示されている。米国特許出願公開第2010/0098776号に、コンディショニング剤及び/又は皮膚外観改善剤の沈着を高めた石鹸ベースの液体洗浄製剤が開示されている。
【0007】
石鹸バー組成物を製造するための他の取り組みも開示されている。WO16024090A1に、抗菌効果のある半透明石鹸バー組成物が記載されている。
【0008】
追加情報のいずれも、本明細書で特許請求されているような強化された抗菌活性を有するバー組成物について記載していない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様において、本発明は、
a)18~65重量%のアニオン性界面活性剤;
b)0.2~8重量%の少なくとも一つのpKaが1~8であり、logPが0~4.95である酸;及び
c)バー構造化脂肪酸、ポリアルキレンオキサイド又はそれらの混合物
を含むバー組成物であって、
10%水性スラリーでの前記バー組成物がpH2.9~5.2を有するが、ただし、当該スラリーは4.45を超えるpHを有しており、0.5重量%未満の少なくとも一つの酸がpKa 1~8及びlogP 0~4.95を有しており、前記バー組成物においてベタイン、スルタイン由来界面活性剤及びそれらの混合物の合計が3重量%未満であり、さらに、前記バー組成物が実質的にサルフェートを含まないバー組成物に関する。
【0010】
第2の態様において、本発明は、
a)本発明の第1の態様によるバー組成物から作られ、
i)60~99重量%の水;
ii)1~40重量%前記バー組成物からの可溶性及び不溶性成分
を含むバースラリーと前記表面を接触させる段階;及び
b)前記スラリーを前記表面から洗い流す段階
を含む抗菌剤の低減を必要とする表面上での抗菌剤の存在の低減(グラム陰性及びグラム陽性の両方)を行う方法であって、
前記可溶性及び不溶性成分が20~40重量%の段階a)での可溶性成分を含むスラリー中で全成分重量を構成しており、さらに、前記バー組成物が10%スラリーで抗菌活性を有し、抗菌剤の低減を必要とする表面(例えば、皮膚又はカウンタートップ)との接触の15秒後(好ましくは10秒後)に少なくとも1.0、好ましくは、接触の25秒後(好ましくは20秒後)に少なくとも2.0、最も好ましくは、接触の40秒後(好ましくは35秒後、最も好ましくは30秒後)に少なくとも2.75(好ましくは3.0)の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog10低減を提供する方法に関するものである。
【0011】
第3の態様において、本発明は、10%水性スラリーで、抗菌剤の低減を必要とする表面(例えば、皮膚又はカウンタートップ)との接触の15秒後(好ましくは10秒後)に少なくとも1.0、好ましくは接触の25秒後(好ましくは20秒後)に少なくとも2.0、最も好ましくは接触の40秒後(好ましくは35秒後、最も好ましくは30秒後)に少なくとも2.75(好ましくは3.0)の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog10低減を提供するための本発明の第1の態様のバー組成物の使用に関する。
【0012】
本明細書で使用されている皮膚とは、腕(脇の下を含む)、顔、足、首、胸、手、脚、臀部、及び頭皮(髪を含む)の皮膚を含むことを意味する。「溶解するであろう」とは水溶性を意味し、本明細書では、アニオン性界面活性剤などのバー組成物成分(すなわち、成分)の少なくとも0.1~1グラムが25~50℃の水100mLに溶解するであろうことを意味すると定義される。成分とはバー組成物成分を意味し、水溶性及び水不溶性の成分を含む。水性スラリーは、あらゆるクレンジング用途で即時使用できる希釈組成物(すなわち、希釈された最終用途バー組成物)であると定義され、したがって、それは、シャンプー、メイク落とし、洗顔料、又は身体及び/又は手用のパーソナルウォッシュである希釈バー組成物であることができる。このような水性スラリーは、テーブル、窓、シンク、トイレ用のクレンザー、又は洗濯用のクレンザーのような、ホームケアクレンザー(無生物用)としても適している。本発明の1実施形態において、水性スラリーは、皮膚用の希釈パーソナルウォッシュ組成物である。別の実施形態において、水性スラリーは、手用の希釈パーソナルウォッシュ組成物である。本発明のバー組成物は、スラリー中に医薬有効成分(例えば、コルチコイド、抗ヒスタミン剤及び/又は抗生物質など)を送達するのに適している。好ましい実施形態において、バー組成物は化粧品組成物であり、水性スラリーは、皮膚、特に手の皮膚から汚れ(水溶性及び脂溶性)を除去するのに適した化粧品及び非治療用組成物である。水性スラリーは驚くべきほどにマイルドであると同時に、抗菌効果も提供する。このようなスラリーは驚くべきことにマイルドであると同時に、抗菌効果も提供する。本明細書で使用されている場合にマイルドとは、実施例に記載の方法によって定義及び測定されたゼイン値≦10を有することを意味する。抗菌効果とは、抗菌剤の低減を必要とする皮膚などの表面との接触の15秒後(好ましくは10秒後)に少なくとも1.0、好ましくは接触の25秒後(好ましくは20秒後)に少なくとも2.0、最も好ましくは接触の40秒後(好ましくは35秒後、最も好ましくは30秒後)に少なくとも2.75(好ましくは3.0)の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対してLog10低減(温度46℃で)を提供する10%水性スラリーを意味する。バー構造化脂肪酸及びポリアルキレンオキサイドは、水性スラリー中のバー組成物の硬度及び/又は泡立ち特性に寄与し、代表的には40℃未満の温度の場合は固体である成分を意味する。本明細書で使用される場合、pKaは-log10Kaであり、Kaは酸解離定数である。LogPはlog10(分配係数)であり、その分配係数Pは[化合物]オクタノール/[化合物]水に等しい。ベタイン又はスルタイン由来界面活性剤とは、脂肪部分を有するベタイン又はスルタイン部分である極性ヘッド基を有する界面活性剤を意味し、それは以下ではベタイン類及びスルタイン類と称することができる。
【0013】
実質的に含まないとは、バー組成物の全重量の3.5重量%以下、好ましくはバー組成物の全重量の1.5重量%未満を意味する。さらに別の実施形態において、実質的に含まないとは、バー組成物の全重量の1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満を意味する。本明細書で使用される場合の「実質的に含まない」とは、バー組成物の全重量の0.00001重量%~3.5重量%、及び0.00001重量%~1重量%、及び0.00001重量%~0.5重量%、及び0.0重量%を含むことを意味する。石鹸に関しては、(石鹸を)実質的に含まないとは、バー組成物の総重量基準で9重量%未満、好ましくは8.5重量%未満、最も好ましくは8重量%以下の石鹸を意味する。本発明の1実施形態において、バー組成物は、0.00001~5.5重量%又は0.001~4.5重量%の石鹸を含む。別の実施形態において、バー組成物には、2重量%未満又は1重量%未満の石鹸を含むか、石鹸を含まない(0.0重量%)。
【0014】
本発明のさらに別の実施形態において、バー組成物は、エタノール、パラベン、ホルムアルデヒド供与体、サルフェート、ハロゲン化抗菌活性物質、及び動物で試験されたあらゆる成分を実質的に含まないように製剤することができる。本発明の別の実施形態において、バー組成物は、(バー組成物の総重量基準で)1重量%未満又は0.0重量%のC16-18メチルエステルスルホネート、グリシネート、カルボキシレート、グルタメート及び/又はアルファオレフィンスルホネートを含む。さらに別の実施形態において、バー組成物は、バー組成物の総重量基準で2重量%未満のシリコーン又は0.01~1.5重量%又は0.0重量%のシリコーンを含む。
【0015】
本発明の固形組成物には、皮膚有益剤を使用してもよく、そのような薬剤は水溶性又は油溶性であることができる。水性スラリーの粘度は20~1,500mPa.sであり、別断の断りがない限り、その粘度はBrookfield heipath helipath TDにより、25℃で1分間にわたり4rpmで、25°Cで得られる。明示的に別断の断りがない限り、本明細書に記載されるすべての範囲は、そこに含まれるすべての範囲を包含するものとする。含むという用語は、本質的にそれからなる及びそれからなるという用語を包含するものとする。疑義を回避するため、及び例示のため、水、アニオン性界面活性剤及び酸を含む水性スラリーは、本質的にそれからなるスラリー及びそれからなるスラリーを含むものとする。操作比較例を除き、又は別断で明示的に示されていない限り、材料の量若しくは比率又は条件及び/又は材料の物理的特性及び/又は使用を示す本記載における数字は全て、「約」という単語で修飾されているものと理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のバー組成物で使用するのに適したアニオン性界面活性剤に関して、そのような界面活性剤は、グリシネート、アルファオレフィンスルホネート、グルタメート、アスパラギン酸塩、脂肪族スルホネート、例えば一級アルカン(例えば、C8-C22)スルホネート、一級アルカン(例えば、C8-C22)ジスルホネート、C8-C22アルケンスルホネート、C8-C22ヒドロキシアルカンスルホネート又はアルキルグリセリルエーテルスルホネート(AGS)、並びにアルキルベンゼンスルホネートなどの芳香族スルホネートなどであり得る。
【0017】
本発明で使用されるアニオン性界面活性剤には、任意に一部のアルキルサルフェート(例えば、C12-C18アルキルサルフェート)及び/又はアルキルエーテルサルフェート(アルキルグリセリルエーテルサルフェートを含む)などがあり得る。本明細書で述べたように、本発明のバー組成物はサルフェートを実質的に含まない。使用する場合は、好適なサルフェートには、次の式を有するものなどがある。
【0018】
【化1】
式中、Rは8~18個の炭素、好ましくは12~18個の炭素を有するアルキル又はアルケニルであり、nは少なくとも1.0、好ましくは5未満、最も好ましくは1~4の平均値を有し、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウム、又は置換アンモニウムなどの可溶化カチオンである。前述のように、サルフェートは、任意に使用される場合、バー組成物の3.5重量%以下を構成する。
【0019】
ラウロイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸ナトリウムなどのグリシネート、又はそれらの混合物は、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム及び/又はココイルグルタミン酸ナトリウムなどのグルタメートのように使用するのに適している。
【0020】
アルファオレフィンスルホネートについては、同じものを本発明のバー組成物において任意に使用でき、このようなアニオン性界面活性剤が望まれる場合、一般にはC14-C16オレフィンスルホネートが使用される。
【0021】
本発明の1実施形態において、アニオン性化合物には、アルキルスルホコハク酸塩(モノアルキル及びジアルキル、例えば、C6-C22スルホコハク酸塩を含む);アルキル及びアシルタウレート(多くの場合、メチルタウレート)、アルキル及びアシルサルコシネート、スルホ酢酸塩、リン酸及びホスホン酸C8-C22アルキル、アルキルリン酸エステル及びアルコキシアルキルリン酸エステル、アシルラクテート、コハク酸及びマレイン酸C8-C22モノアルキル、スルホ酢酸塩、アルキルグルコシド及びアシルイセチオネートなどもあり得る。
【0022】
スルホコハク酸塩は、下記式を有するモノアルキルスルホコハク酸塩:
【化2】
及び下記式のアミド-MEAスルホコハク酸塩である。
【0023】
【化3】
式中、R
1はC
8-C
22アルキル基である。
使用に適したサルコシネートは、一般的に下記式によって表される。
【0024】
【化4】
式中、R
2はC
8-C
20アルキル基である。
使用に適したタウレートは、一般に下記式によって同定される。
【0025】
【化5】
式中、R
3はC
8-C
20アルキル基であり、R
4はC
1-C
4アルキル基であり、Mは前述の可溶化カチオンである。
【0026】
バー組成物に使用するのに適したイセチオネートには、C8-C18アシルイセチオネート(C1-4アルキル置換、好ましくはメチル置換などの置換されたヘッド基を有するものなど)などがあり得る。これらのエステルは、代表的には、アルカリ金属イセチオネートと、6~18個の炭素原子を有し、ヨウ素価が20未満である混合脂肪族脂肪酸との反応によって製造される。多くの場合、混合脂肪酸の少なくとも75%は12~18個の炭素原子を有し、最大25%が6~10個の炭素原子を有する。ヘッドが置換された異性体を有するイセチオネートは、WO94/09763及び米国特許第2,810,747号及び第2,820,818号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明の1実施形態において、イセチオネートのアシル部分は、イセチオネート上のアシル部分の総重量基準で、85~99重量%、好ましくは92~98重量%、最も好ましくは94~97重量%の単一炭素-炭素鎖長である。
【0027】
使用できるアシルイセチオネートは、Ilardiらによる米国特許第5,393,466号:発明の名称「ポリアルコキシル化イセチオン酸の脂肪酸エステル」(1995年2月28日発行、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどのアルコキシル化イセチオネートであることができる。その化合物は、下記一般式を有する。
【0028】
【化6】
式中、R
5は8~18個の炭素を有するアルキル基であり、mは1~4の整数であり、X及びYはそれぞれ独立に水素又は1~4個の炭素を有するアルキル基であり、Mは前述の可溶化カチオンである。
【0029】
本発明で使用するのに適したグルタメートの例としては、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ココイルグルタミン酸カリウム、ココイルグルタミン酸二ナトリウム、それらの混合物などがある。単独で、又はグルタメート及び/又は他のアニオン性界面活性剤と一緒に使用するのに適したアスパラギン酸の例示的な例としては、ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、ラウロイルアスパラギン酸カリウム、ココイルアスパラギン酸ナトリウム、ココイルアスパラギン酸カリウム、それらの混合物などがある。
【0030】
ラウレス-5カルボン酸ナトリウム、ラウリルグルコースカルボン酸ナトリウム、アルキルパレス-8カルボン酸ナトリウム、アルキルパレス-12カルボン酸ナトリウムなどのカルボキシレートと同様に、アニオン性界面活性剤として使用するのにラウレス-7クエン酸塩などのクエン酸塩が適している。スルホン化牛脂脂肪酸が、使用に適しアニオン性物質のさらに別の種類である。
【0031】
本発明のバー組成物に使用するのに適したコハク酸塩としては、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、MEA-スルホコハク酸塩、又はそれらの混合物などがある。ラウロイルサルコシン酸ナトリウム及び/又はカリウムなどのサルコシン酸塩も使用に適している。
【0032】
本発明の1実施形態において、使用されるアニオン性界面活性剤は、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ミリストイルイセチオン酸ナトリウム、オレオイルイセチオン酸ナトリウム、オレオイルイセチオン酸アンモニウム又はそれらの混合物である。使用に適した他のイセチオネートとしては、アシル1-アルキル、2-アルキル、及び1,2-アルキルイセチオネートなどのアシルアルキルイセチオン酸エステルなどがあり、そのアルキル基は多くの場合、C1-C4-アルキルであり、好ましくは、C1及び/又はC2アルキルであり、最も好ましくは、メチル基である。本発明の1実施形態において、アシル1-アルキル及びアシル2-アルキルイセチオネートの重量比がそれぞれ1:25~1:2、好ましくは1:20~1:3、最も好ましくは1:18~1:4である混合物を使用することができ、そのアルキル基はC1-C6アルキルであり、好ましくはメチル及び/又はエチル基である。本発明のさらに別の実施形態において、アシルアルキルイセチオネートは、混合物中のラウロイルメチルイセチオネートナトリウムであり、その混合物において、少なくとも50~95%、好ましくは60~85%、最も好ましくは65~80%のメチル基が、バー組成物中のイセチオネートの総重量基準で、イセチオネート基の炭素2上にある。
【0033】
さらに別の実施形態において、アニオン性界面活性剤は、ラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、メチルミリストイルタウリン酸ナトリウム、メチルミリストイルタウリン酸カリウム、メチルラウロイルタウリン酸カルシウム、メチルラウロイルタウリン酸カリウム、メチルラウロイルタウリン酸アンモニウムなどのタウレート、又はそれらの混合物である。
【0034】
本発明のさらに別の実施形態において、本発明のバー組成物に使用されるアニオン性界面活性剤は、本明細書に記載のもののいずれかの混合物である。
【0035】
しかしながら、別の実施形態において、使用されるアニオン性界面活性剤は、イセチオネート、タウレート、又はそれらの混合物である。イセチオネートとタウレートの混合物の場合、その混合物は、代表的には、バー組成物中のタウレート及びイセチオネートの総重量に基づいて、タウレートのイセチオネートに対する重量比が99:1~1:99、好ましくは15:85~85:15、最も好ましくは25:75~75:25である。さらに別の実施形態において、バー組成物中のタウレートとイセチオネートの重量比が、バー組成物中のタウレートとイセチオネートの総重量に基づいて、35:65~65:35、又は58:42~42:58である。
【0036】
多くの場合、及び別の実施形態において、本発明のバー組成物中のアニオン性界面活性剤は、バー組成物中のアニオン性界面活性剤の総重量に基づいて、少なくとも80重量%のイセチオネート及び/又はタウレート、好ましくは少なくとも90重量%のイセチオネート及び/又はタウレート、最も好ましくは少なくとも95~100重量%のイセチオネート及び/又はタウレートである。アニオン性界面活性剤が100重量%のイセチオネート又は100重量%のタウレート(バー組成物中のアニオン性界面活性剤の総重量に基づく)であるバー組成物も、本発明の範囲内である。バー組成物が組成物中の界面活性剤としてアニオン性界面活性剤のみ(すなわち100%)を含むことも本発明の範囲内であり、したがって、アニオン性界面活性剤及び0.0重量%のベタインを含むバー組成物は本発明の範囲内である。
【0037】
アニオン界面活性剤は、代表的には、バー組成物の18~65重量%、好ましくは20~60重量%、最も好ましくは25~55重量%を占める。本発明の1実施形態において、アニオン性界面活性剤はバー組成物の23.5~35.5重量%又は26.5~33.5重量%を占める。
【0038】
必要に応じて、本発明で使用するのに適した両性界面活性剤(pHに応じて両性イオン性となり得る)としては、アシルアンホ酢酸ナトリウム、アシルアンホプロピオン酸ナトリウム、アシルアンホジ酢酸二ナトリウム及びアシルアンホジプロピオン酸二ナトリウムなどがあり、そのアシルすなわちアルカノイル基)はC7-C18アルキル部分を含むことができる。使用に適した両性界面活性剤の例示的な例としては、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、又はそれらの混合物などがある。存在する場合、このような界面活性剤は、バー組成物の0.00001~6.0重量%、好ましくは0.1~4.5重量%、最も好ましくは0.1~2.5重量%を占める。バー組成物は、そのバー組成物の0.00001~1重量%の両性界面活性剤を含むことができ、全く含まないことができる(0.0重量%)。
【0039】
本発明で任意に使用できる両性イオン界面活性剤については、このような界面活性剤は少なくとも一つの酸基を含む。このような酸基は、カルボキシル基又はスルホン酸基であってもよい。これらは、多くの場合、四級窒素を含むため、四級アミノ酸であることができる。これらは、多くの場合、7~18個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基を含み、通常、下記全体構造式に従う。
【0040】
【化7】
式中、R
6は炭素原子数7~18のアルキル又はアルケニルであり;R
7及びR
8はそれぞれ独立に炭素原子数1~3のアルキル、ヒドロキシアルキル又はカルボキシアルキルであり;qは2~4であり、rは0~1であり;Aはヒドロキシルで置換されていても良い炭素原子数1~3のアルキレンであり、Bは-CO
2-又は-SO
3-である。
【0041】
本発明で任意に使用される好適な両性イオン界面活性剤としては、下記式の単純なベタイン:
【化8】
及び下記式のアミドベタインなどがある。
【0042】
【0043】
両式において、R6、R7及びR8は前述で定義の通りである。R6は、特に、ココナッツオイル由来のC12及びC14アルキル基の混合物であることで、R6基の少なくとも半分、好ましくは少なくとも4分の3が10~14個の炭素原子を有する。R7及びR8は好ましくはメチルである。
【0044】
別の選択肢は、両性イオン界面活性剤が下記式のスルホベタイン:
【化10】
又は
【0045】
【化11】
[式中、uは2又は3である。]又は-(CH
2)
3SO
3
-が-CH
2C(OH)(H)CH
2SO
3
-によって代わっているこれらの変形型であるものである。
【0046】
これらの式において、R6、R7及びR8は前述で定義の通りである。
【0047】
使用に適した両性イオン界面活性剤の具体例としては、ココベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウリルジメチルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、ベヘニルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、それらの混合物などがある。使用に適した追加の両性イオン界面活性剤には、ラウリルヒドロキシスルタイン及び/又はコカミドプロピルスルタインなどがある。好ましい実施形態において、本発明のバー組成物に使用される両性イオン界面活性剤はコカミドプロピルベタインである。
【0048】
両性イオン界面活性剤を使用する場合、バー組成物の0.0001~8重量%、好ましくは1.0~6重量%、最も好ましくは2~5重量%を占めることができる。バー組成物は、0.0001~3.5重量%の両性イオン界面活性剤を含むか、バー組成物の2.5~3.5重量%の両性イオン界面活性剤を含むことができるか、全く含まないこともできる(0.0%重量)。10%洗浄スラリーのpHが4.45を超える場合、本発明のバー組成物は、バー組成物の重量基準で、3重量%未満、好ましくは2重量%未満、最も好ましくは1重量%未満のベタイン及びスルタイン由来界面活性剤及びそれらの混合物の合計を含む。本発明の1実施形態において、本発明で使用される場合にベタイン及び/又はスルタインなどの両性イオン界面活性剤の合計は、バー組成物中に使用される両性イオン界面活性剤及びアニオン性界面活性剤の合計重量の0.05~10重量%、好ましくは0.08~8重量%、最も好ましくは0.5~6.5重量%を構成する。さらに別の実施形態において、ベタイン及び/又はスルタインの合計はバー組成物の1~2.5重量%を構成し、アニオン性界面活性剤は26~36重量%を構成する。別の実施形態において、ベタイン及び/又はスルタイン由来界面活性剤の合計(合計)はバー組成物の0.5~2.75重量%を構成し、アニオン性界面活性剤はバー組成物の26.5~35重量%を構成する。さらに別の実施形態において、本発明のバー組成物でベタイン及び/又はスルタインが使用される場合、アニオン性界面活性剤は、バー組成物中のアニオン界面活性剤の総重量基準で、7重量%未満、好ましくは5重量%未満、最も好ましくは4重量%未満の重量タウレートを含む。さらに別の実施形態において、ベタイン及び/又はスルタインが使用される場合、アニオン性界面活性剤は、アニオン界面活性剤の総重量基準で、0.001~3.5重量%のタウレートを含むか、タウレートを含まない(0.0重量%)。
【0049】
本発明のバー組成物では、非イオン性界面活性剤を使用しても良い。非イオン性界面活性剤を使用する場合、代表的には、バー組成物の重量の0.5、1、1.5又は2重量%の低いレベルから6、8、10又は12重量%の高いレベルまで含まれる。使用できる非イオン性物質には、特に、疎水基及び反応性水素原子を有する化合物、例えば脂肪族アルコール、酸、アミド又はアルキルフェノールとアルキレンオキサイド、特にエチレンオキサイド単独又はそれとプロピレンオキサイドとの反応生成物などがある。具体的な非イオン性界面活性剤化合物には、アルキル(C6-C22)フェノールエチレンオキサイド縮合物、脂肪族(C8-C18)一級若しくは二級直鎖若しくは分岐アルコールとエチレンオキサイドとの縮合生成物、及びエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド及びエチレンジアミンの反応生成物との縮合によって製造される生成物がある。その他の非イオン性界面活性剤としては、長鎖三級アミンオキサイド、長鎖三級ホスフィンオキサイド、ジアルキルスルホキシドなどがある。
【0050】
使用されてもよい非イオン性界面活性剤としては、次の構造を有する脂肪酸/アルコールエトキシレート:a)HOCH2(CH2)s(CH2CH2O)vH又はb)HOOC(CH2)c(CH2CH2O)dHなどがあり得て、これらの式中、s及びvはそれぞれ独立に最大18の整数であり、c及びdはそれぞれ独立に1以上の整数である。本発明の1実施形態において、s及びvはそれぞれ独立して6~18であり、c及びdはそれぞれ独立して1~30である。非イオン性界面活性剤の他の選択肢としては、式HOOC(CH2)l-CH=CH-(CH2)k(CH2CH2O)zHを有するものなどがあり、この式中、i、kはそれぞれ独立に5~15であり、zは5~50である。本発明の別の実施形態において、i及びkは6~12であり、zは15~35である。
【0051】
非イオン性界面活性剤には、多糖類アミドなどの糖アミドなどもあり得る。具体的には、界面活性剤は、1995年2月14日に発行されたAuらへの米国特許第5,389,279号(発明の名称「非イオン性糖脂質界面活性剤を含む組成物」に記載されているラクトビオナミドの一つであることができ、その特許は参照により本明細書に組み込まれる。又は、それは、1991年4月23日発行のKelkenbergへの米国特許第5,009,814号「液体水性界面活性剤システム用の増粘剤としてのN-ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミドの使用」に記載されている糖アミドの一つであることができ、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
本発明の1実施形態において、本発明のバー組成物にカチオン性界面活性剤を使用しても良い。任意のカチオン性界面活性剤の一つの種類には、塩化セチル又はステアリルピリジニウム、メチル硫酸アルキルアミドエチルピリリノジウム、及び塩化ラピリウムなどの複素環式アンモニウム塩などがある。
【0053】
テトラアルキルアンモニウム塩は、任意の使用に適した別の有用な種類のカチオン性界面活性剤である。例としては、塩化若しくは臭化セチル若しくはステアリルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化水素化ヤシ又は獣脂トリメチルアンモニウム;ハロゲン化若しくはメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム;ハロゲン化デシルイソノニルジメチルアンモニウム;ハロゲン化ジ獣脂(又はジステアリル)ジメチルアンモニウム及び塩化ベヘニルジメチルアンモニウムなどがある。
【0054】
使用可能なカチオン性界面活性剤のさらに他のタイプには、各種のエトキシル化四級アミン及びエステルクワットがある。例としては、PEG-5ステアリルアンモニウム乳酸塩(例:Clariant製Genamin KSL)、PEG-2ココアンモニウム塩化物、PEG-15水素化牛脂アンモニウム塩化物、PEG15ステアリルアンモニウム塩化物、ジパルミトイルエチルメチルアンモニウム塩化物、ジパルミトイルヒドロキシエチルメチルサルフェート、及びステアリルアミドプロピルジメチルアミン乳酸塩などがある。
【0055】
任意の使用に好適であるさらに他の任意のカチオン性界面活性剤としては、絹、小麦及びケラチンタンパク質の四級化加水分解物も挙げられ、前述のカチオン性界面活性剤の混合物を使用することも本発明の範囲内である。
【0056】
カチオン系界面活性剤を使用する場合、それはバー組成物の0.75重量%以下を占める。存在する場合、それは代表的には、バー組成物の0.001~0.7重量%、より代表的には0.01~0.5重量%又は0.0重量%を占める。
【0057】
本発明の1実施形態では、本発明のバー組成物は、任意に、0.0001~0.5重量%のポリマー四級アンモニウム化合物(その塩を含む)を含むことができる。別の実施形態において、バー組成物は、0.3重量%未満のポリマー性四級アンモニウム化合物を含む。さらに別の実施形態において、バー組成物は、0.01重量%未満のポリマー性四級アンモニウム化合物を含む。さらに別の実施形態において、バー組成物は、ポリマー性四級アンモニウム化合物を含まない(すなわち、0.0重量%)。
【0058】
本発明で使用するのに適した界面活性剤は、Stepan Company、Clariant AG、Croda、Galaxy Surfactants、Sino Lion、Innospec、Dow Chemicalなどの供給者から入手可能である。
【0059】
本発明で使用するのに適した酸に関しては、それが消費者製品に使用するのに適しており、1~8のpKa及び0~4.95のlogPを有する限りにおいてのみ限定される。このような酸は、モノカルボン酸及びジカルボン酸、不飽和酸、芳香族酸、ホスホン酸、又はそれらの混合物である酸を含むことを意味する。
【0060】
本発明の1実施形態において、酸(又は使用される酸の混合物)は、1.5~7、好ましくは2~6.5、最も好ましくは2~5.5のpKaを有する。本発明の別の実施形態において、使用される酸のpKaは2.5~4.8である。さらに別の実施形態において、pKaは2.75~3.25である。本発明の1実施形態において、使用される酸のlogPは0.65~4、好ましくは1~3.3、最も好ましくは1.2~3である。さらに別の実施形態では、酸のlogPは1.4~2.8又は1.6~2.6である。
【0061】
使用に適したカルボン酸に関しては、例示的な例には、プロピオン酸、n-酪酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及び/又はデカン酸などがある。使用に適したジカルボン酸としては、アジピン酸及び/又はピメリン酸などがある。カルボン酸には、アクリル酸、ブタ-3-エン酸、ブタ-2-イン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ソルビン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸及び/又はテトロール酸などの不飽和のものなどもあり得る。芳香族酸に分類されるものを使用したり、他の酸と併用したりすることも本発明の範囲内である。使用に適した芳香族酸としては、クマリン酸、安息香酸、p-アミノ安息香酸、サリチル酸、カプリロイルサリチル酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸及び/又は没食子酸などが挙げられる。使用に適したホスホン酸としては、4-エトキシフェニルホスホン酸、4-メチルフェニルホスホン酸、4-クロロフェニルホスホン酸、フェニルホスホン酸、又はそれらの混合物などがある。
【0062】
本明細書に記載のように、pKaが1~8でlogPが0~4.75である酸の任意の組み合わせを含めることは、本発明の範囲内である。本発明の1実施形態において、使用される酸は、安息香酸、p-アミノ安息香酸、カプリロイルサリチル酸及び/又はサリチル酸である。別の実施形態において、使用される酸は、サリチル酸及び安息香酸を重量比5:95~95:5、好ましくは25:75~75:25、最も好ましくは40:60~60:40で含む。本発明の別の実施形態において、使用される酸は、重量比5:95~95:5、好ましくは25:75~75:25、最も好ましくは40:60~60:40のサリチル酸及び安息香酸から本質的になる。本発明のさらに別の実施形態において、使用される酸は、重量比5:95~95:5、好ましくは25:75~75:25、最も好ましくは40:60~60:40でのサリチル酸及び安息香酸である。
【0063】
本発明のさらに別の実施形態において、使用される酸はすべて(pKa1~8及びlogP0~4.75を有する酸の100重量%)安息香酸又はすべてサリチル酸である。
【0064】
使用されるそのような酸の量に関しては、代表的には、バー組成物の全重量に基づいて、0.2~8%、好ましくは0.2~7%、最も好ましくは0.25~6.5%の酸が使用される。本発明の1実施形態において、0.275~5.75重量%の酸が使用される。さらに別の実施形態において、バー組成物の全重量に基づいて、0.325~5.5重量%の酸が使用される。
【0065】
本発明の1実施形態において、本発明のバー組成物中に使用される石鹸の量は、本発明で使用されるpKaが1~8及びlogPが0~4.95である酸の量の1.1~2.4倍、又は1.2~2.3倍、又は1.2~2.2倍であるが、ただし石鹸の量はバー組成物の重量の9%を超えない。
【0066】
本発明のバー組成物を構築又は形成するのに使用されるバー構造化脂肪酸に関しては、それは多くの場合、C8~C18、好ましくはC12~C18、最も好ましくはC16~C18の脂肪酸のブレンドである。
【0067】
水溶性ポリアルキレンオキサイド構造化剤も、脂肪酸構造化剤の有無にかかわらず、構造化剤として組成物の一部として含まれていてもよい。水溶性構造化剤は40℃~100℃の温度範囲で溶融して、バー組成物を形成するために溶融するのに適しているが、バーが使用される温度では固体であるようにすべきである。好ましくは、構造化剤は少なくとも50℃~90℃の融点を有する。水溶性構造化剤としての使用に適した材料は、上記の融点を有する中程度に高分子量のポリアルキレンオキサイドであり、特にポリエチレングリコール又はそれの混合物である。使用可能なポリアルキレングリコール(特にポリエチレングリコール又はPEG)は、代表的には、1,500~10,000(好ましくは7,000~9,000)の範囲の重量平均分子量を有する。本発明の1実施形態において、重量平均分子量が50,000~500,000の範囲、特に分子量が90,00~110,000であるポリエチレングリコールをかなり少量(全構造化剤の10%未満)含むことが望ましい。本発明の1実施形態において、バー構造化剤はすべてポリアルキレンオキサイドであるとは限らず、それによってバー組成物の一部となることを意図される場合、それはポリアルキレンオキサイドと脂肪酸構造化剤の重量比3:1~2:1、好ましくは1.8:1~1.35:1で存在する。本発明の1実施形態において、バー構造化剤は、使用されるバー構造化剤の全重量基準で、15~100重量%、又は30~90重量%、又は45~70重量%の脂肪酸である。さらに別の実施形態において、バー構造化剤は、バー組成物中のステアリン酸及びラウリン酸の総重量に基づいて、100重量%の脂肪酸、特に1~20重量%のラウリン酸と混合されたステアリン酸又はステアリン酸である。
【0068】
代表的には、バー構造化脂肪酸及び/又は水溶性ポリアルキレンオキサイドは、バー組成物の重量の8~64重量%、又は8~45重量%、好ましくは10~40重量%(又は10~41重量%)、最も好ましくは20~40重量%(又は20~41重量%)を構成する。さらに別の実施形態において、バー組成物は、バー組成物の総重量基準で、21~39重量%又は27~37重量%の構造化剤を含む。
【0069】
本発明のバー組成物での任意の使用に適した石鹸に関しては、それには代表的にはパルミチン酸又はステアリン酸のナトリウム又はカリウム石鹸(パルミチン酸及びステアリン酸石鹸)などの高鎖C16~C18石鹸からなる不溶性石鹸(すなわち、レンガ状)などがあり得る。それは一般にバー組成物に含まれて、バー本体の強度を確保することで、例えばバー組成物の形状維持を可能にする構造化効果に寄与する。本発明のバー組成物はまた、短鎖脂肪酸(一般にC8~C14石鹸)と組み合わせた、従来不飽和C18:1及び/又は18:2ナトリウム又はカリウム石鹸(オレイン酸石鹸)である水溶性脂肪石鹸(モルタル状)からなってもよい。
【0070】
やはり、カルボン酸の塩(すなわち石鹸)を使用する場合、それは、バー組成物の総重量基準で、代表的には9.0重量%未満、好ましくは8.5重量%未満、最も好ましくは8重量%以下の石鹸を構成している。本発明の実施形態において、バー組成物は0.00001~5.5重量%又は0.001~4.5重量%の石鹸を含む。別の実施態様において、バー組成物は、そのバー組成物の総重量基準で、2%未満又は1重量%未満の石鹸を含むか、又は石鹸を含まない(0.0%重量)。
【0071】
水は、代表的には、バー組成物の0.0~13重量%、好ましくは2~12重量%、最も好ましくは3~10重量%を構成する。本発明の1実施形態において、水は、バー組成物の3~9重量%又は4~7重量%を構成する。
【0072】
洗浄スラリーに関して、それのpHは2.9~5.2、好ましくは3.3~4.9、最も好ましくは3.9~4.8である。別の実施形態において、洗浄組成物のpHは3.9~4.55、又は3.9~4.45、又は4.0~4.42である。洗浄スラリーの粘度は20~1,500mPa・s、好ましくは30~1,300mPa・s、最も好ましくは100~800mPa・sである。やはり、洗浄スラリーのpHが4.45を超え、バー組成物がpKaが1~8でlogPが0~4.95である少なくとも一つの酸を0.5重量%未満含む場合、そのバー組成物は3重量%未満のベタイン及び/又はスルタイン由来界面活性剤を含む。
【0073】
本発明のバー組成物に使用できる任意成分には、最終用途の洗浄組成物を製造する際に潜在的に有害な微生物の増殖を防ぐ防腐剤などがある。使用できる好適な従来の防腐剤には、プロピオン酸塩、及び各種の四級アンモニウム化合物などがある。多くの場合、好ましい防腐剤は、ソルビン酸カリウム、ヨードプロピニルブチルカルバメート、フェノキシエタノール、ワサビベースの防腐剤、イミダゾリジニル尿素、デヒドロ酢酸ナトリウム、及びベンジルアルコールである。本発明のバー組成物に使用するのに適した多くの場合で望ましい添加剤は、1,2-オクタンジオール、1,2-ヘキサンジオールなどの1,2-アルカンジオール、又はそれらの混合物である。バー組成物は、ホルムアルデヒドを含まない、パラベンを含まない、又はその両方である防腐剤系から構成されてもよいが、特にバーが12重量%未満の水を含む場合は、防腐剤を含まないことが好ましい。
【0074】
従来の芳香成分、例えばオイゲノール、クマリン、酢酸リナリル、シトロネラール、アイリス濃縮物、酢酸テルピニル、テルピネオール、チモール、ピネン類(例えば、α-ピネン及びβ-ピネン)及びシトロネロールなどをバー組成物に添加してもよい。このような成分は、使用時にバー組成物の0.01~1.2重量%、好ましくは0.1~1重量%を占める。
【0075】
使用する場合、従来の防腐剤、隣接ジオール及び/又は香料成分は、バー組成物の2%以下、好ましくは1%以下、最も好ましくは0.2~0.85%を占める。本発明の1実施形態において、バー組成物の総重量基準で、0.2~0.8重量%の任意の防腐剤、隣接ジオール及び/又は香料成分を使用する。本発明の1実施形態において、バー組成物では、防腐剤、隣接ジオール及び/又は香料成分(バー組成物に使用される香料で提供されるものを除く)は使用されない。
【0076】
使用に適した他の任意成分としては、特にバー組成物がふけ防止効果のあるシャンプーとして使用される場合に、亜鉛ピリチオン、オクトピロックス、又はそれらの混合物が挙げられる。これらの物質はそれぞれ、バー組成物の総重量の0.05~3重量%、好ましくは0.1~2重量%の範囲であることができる。
【0077】
使用できる追加の任意成分には、感覚オイル及び/又は角質除去剤などがある。望ましいオイルには、ローズ、ライム、ココナッツ、ラベンダー、アルガン、スイートアーモンドオイル、又はそれらの混合物などがある。使用に望ましい例示的な角質除去剤には、塩、砂糖、アプリコット、クルミの殻、米、ナツメグ、及び/又はオートミール粉末などがある。使用する場合、感覚オイル及び角質除去剤は、バー組成物の0.1~2重量%を占めることができるが、ただし、香料及び感覚オイルの合計量は組成物の2.5重量%を超えず、好ましくは組成物の2.0重量%以下である。
【0078】
バー組成物はビタミンを含んでいてもよい。ビタミンの例としては、ビタミンB2、ビタミンB3(ナイアシンアミド)、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、葉酸及びビオチンなどがある。ビタミンの誘導体も使用できる。例えば、ビタミンC誘導体には、アスコルビルテトライソパルミテート、アスコルビルリン酸マグネシウム及びアスコルビルグリコシドなどがある。ビタミンEの誘導体には、酢酸トコフェリル、パルミチン酸トコフェリル、リノール酸トコフェリルなどがある。DL-パンテノール及び誘導体も使用できる。ビタミンが存在する場合、その総量は組成物の0.001~5重量%、好ましくは0.01~3重量%、最適には0.1~1重量%の範囲であることができる。
【0079】
使用に適したその他の任意の添加剤としては、4-エチルレゾルシノール、4-ヘキシルレゾルシノール、4-フェニルエチルレゾルシノール、ジメトキシトルイルプロピルレゾルシノール、4-シクロペンチルレゾルシノール、4-シクロヘキシルレゾルシノール、チアミドールなどのレゾルシノール;α-及び/又はβ-ヒドロキシ酸;レチノイン酸及びそれの誘導体(例えば、シス及びトランス);レチナール;レチノール;例えば酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル及びプロピオン酸レチニルなどのレチニルエステル;ペトロセリン酸;共役リノール酸;12-ヒドロキシステアリン酸;それらの混合物などがある。polyquaternium化合物(例えば、polyquaternium-67)などのコンディショニング剤も、本発明に含めるのに望ましいものであり得る。そのような添加剤は、使用される場合、総称して、バー組成物の0.001~7重量%、好ましくは0.01~6重量%、最も好ましくは0.1~5重量%を構成する。
【0080】
落屑促進剤が存在してもよい。例としては、α-ヒドロキシカルボン酸、β-ヒドロキシカルボン酸が挙げられる。「酸」という用語は、遊離酸だけでなく、それの塩、C1-C30アルキル若しくはアリールエステル、及び水を除去して環状又は直鎖ラクトン構造を形成することによって生成されるラクトンも含むことを意味する。代表的な酸は、グリコール酸及びそれの誘導体、乳酸及びリンゴ酸である。これらの物質が存在する場合の量は、バー組成物の0.01~3重量%、好ましくは0.1~2重量%の範囲であることができる。
【0081】
本発明の化粧用洗浄剤組成物には、任意に、多様なハーブエキスを含めることができる。代表的なエキスとしては、緑茶、ノコギリソウ、高麗人参、マリーゴールド、ハイビスカス、イチョウ、カモミール、甘草、アロエベラ、ブドウ種子、温州みかん、柳の樹皮、セージ及びローズマリーから抽出したものなどがある。グリセロール及び他のポリオール(例えばソルビトール)などの保湿剤も含めることができる。保湿剤及び/又はソルビトールなどのエキスは、使用する場合、代表的にはバー組成物の0.01~5重量%、好ましくは0.01~4重量%、最も好ましくは0.02~3重量%を占める。
【0082】
使用に適した別の任意の添加剤としては、2.5~25重量%のカンナビゲロール及び/又は0.5~10重量%のカンナビジオールを含む大麻油などがある。使用する場合、このような油は、組成物の0.0001~5重量%、好ましくはバー組成物の0.01~3重量%を占める。
【0083】
また、使用に任意に好適なものには、キレート剤(例えば、EDTA)、乳白剤(TiO2、粒径50~1200nm、好ましくは50~350nm)、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、雲母、C8-22脂肪酸置換された糖類、リポ酸、レチノキシトリメチルシラン(Clariant Corp.からSilcare 1M-75の商品名で入手可能)、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、又はそれらの混合物などの材料などがある。セラミド(セラミド1、セラミド3、セラミド3B、及びセラミド6など)及びシュードセラミドも、10-及び/又は12-ヒドロキシステアリン酸と同様に、任意に含めることができる。これらの追加的及び任意の材料が使用される場合、その量は、バー組成物の0.0001~3重量%、好ましくは0.001~2重量%、最も好ましくは0.001~1.5重量%の範囲であり得る。
【0084】
着色剤又は色素もバー組成物に含まれていてもよい。これらの物質は、使用される場合、組成物の0.05~5重量%、好ましくは0.1~2重量%の範囲であることができる。
【0085】
ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、5-ウレイドヒダントイン及び/又はグリオキシルジウレイドなどのコンディショニング剤が使用可能である。使用される場合、これらの成分は、バー組成物の0.5~4重量%、好ましくは0.75~3重量%、最も好ましくは1~2重量%を占める。
【0086】
本発明のバー組成物には、任意に日焼け止め活性剤も含まれ得る。特に好ましいのは、Parsol MCX(登録商標)として入手可能なp-メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、Parsol 1789(登録商標)として入手可能なAvobenzene、及びOxybenzoneとしても知られるベンゾフェノン-3などの物質である。微粒子二酸化チタン、酸化亜鉛、ポリエチレン、及び各種の他のポリマーなどの無機日焼け止め活性剤を使用してもよい。存在する場合の日焼け止め剤の量は、一般にバー組成物の0.01~3重量%、好ましくは0.5~2重量%、最適には0.75~1.5重量%の範囲であることができる。
【0087】
従来の緩衝剤/pH調整剤を使用できる。これらには、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、塩酸、クエン酸/クエン酸緩衝液、トリエタノールアミン、又はそれらの混合物などの一般的に使用される添加剤などがあり、pHはThermo Fisher Scientific pH計を使用して測定される。
【0088】
任意の抗菌成分を使用することができるが、要求されるわけではない。例示的な成分には、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミドなどの第四級アンモニウム化合物、又はそれらの混合物などがある。塩化及び/又は臭化セトリモニウム(certrimonium chloride)、クロロキシレノール、抗菌脂質、抗菌ペプチド、又はそれらの混合物も使用できる。トリクロサンも使用できるが、通常は望ましくない。チモールとテルピネオールの混合物が使用において望まれることが多く、代表的には1:3~3:1、又は1:2又は2:1、又は1:0.7~0.7:1の重量比である。使用する場合、このような任意の抗菌成分は、バー組成物の0.001~6重量%、好ましくは0.01~5重量%、最も好ましくは0.01~2.5重量%を構成する。
【0089】
バー組成物を調製する場合、従来及び当該技術分野で認められている押出及び鋳造溶融技術を使用することができる。本発明のバー組成物には、非常に多様な包装を使用することができる。箱、袋、リサイクルラップ、金属容器、並びにプラスチック容器を使用することができる。好ましくは、本発明のバー組成物で使用される包装は、使用済み樹脂又は生分解性材料などのリサイクル材料から作られた包装である。最も好ましくは、バー組成物は、紙又はボール紙材料などの生分解性包装材料に入れて販売される。特に好ましい実施形態において、バー組成物は、生分解性包装から直接消費者によって使用される。
【0090】
本発明のバー組成物で作られた水性スラリーで皮膚や髪を含む表面を洗浄する場合、水は、多くの場合、32~46℃、好ましくは34~44℃、最も好ましくは35~42℃である。水でバー組成物を手にこすりつけるか、又は水で所望の表面にこすりつけることが、水性スラリーを作るための代表的な手段である。水性(又はバー)スラリーは、代表的には、60~99重量%、又は70~97重量%、又は75~95重量%、又は80~92重量%の水を含む。水性スラリーはまた、バー組成物からの1~40重量%、又は5~30重量%、又は6~15重量%の可溶性及び不溶性成分を含む。洗浄は、少なくとも10秒間、好ましくは20秒間以上、最も好ましくは少なくとも30秒間続けるべきである。
【0091】
以下の実施例は、本発明の理解を容易にするために提供されるものである。その実施例は、特許請求の範囲を制限することを意図するものではない。
【実施例】
【0092】
表Iのサンプルで作られたバーからのすりおろしを水と混合して、10重量%の初期バー成分を含む試験溶液を形成することによって、水系スラリーを調製した。第2の方法で、表IIのサンプル中に示されている原料バー成分を水と混合して、合計10%原料バー成分を含む試験溶液を形成して、バー組成物の水性スラリーをシミュレートした。各サンプルについて、水性スラリーを50℃で混和して、通常の消費者洗浄条件をシミュレートした。
【0093】
微生物に関しては、本試験では大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538を用いて、それぞれグラム陰性菌とグラム陽性菌を代表させた。それらの細菌は-80℃で保存した。新鮮な単離株を、各実験の前にトリプシン大豆寒天プレートで37℃にて24時間にわたり培養し、それを2回行った。
【0094】
試験溶液を調製した。第1の方法で、そして表Iに記載されたバー組成物から作られた水性スラリーの場合、組成物(代表的には、最大15%の界面活性剤を含む)を水と混合させて、初期製剤の10%重量パーセントを含む試験溶液を形成した。第2の方法では、そして表IIで組み合わせた原料成分の場合、同じものをスラリーの10%希釈をシミュレートするレベルで水と混合した。各評価で、試験溶液を70℃で加熱及び混合した。試験溶液を試験前に放冷して室温とした(25℃終夜)。
【0095】
タイムキルアッセイは、「タイムキル手順を用いた抗菌活性評価の標準ガイド」と題するASTM国際試験法ASTME2315-16(参照により本明細書に組み込まれる。)から改変した。この手順に従って、1.5x108~5x108コロニー形成単位/mL(CFU/mL)の増殖期細菌培養物を、46℃で試験溶液(表に記載のとおり調製)で処理した。上記のとおり調製した10%試験サンプル8重量部を、細菌培養物1重量部及び水1重量部と混合した。30秒間の曝露後、得られた混合物を中和して試験溶液の抗菌活性を停止させた。中和した細菌溶液を順次希釈し、固体培地上に蒔き、24時間インキュベートし、コロニー計数により生細胞を数えた。抗菌活性は、0秒の細菌濃度に対するCFU/mL単位での対数減少と定義される。評価時間は30秒で、Log10減少が2.75以上であれば許容範囲であり合格とした。いかなる試験溶液にも曝露されていない培養物(つまり、記載されている酸も従来の抗菌活性物質も含まないもの)は、無処理対照として用いた。
【0096】
対数減少は下記式を使用して計算した。
Log10減少=Log10(未処理対照CFU)-Log10(試験サンプルCFU)。
【0097】
実施例I
低水分バー組成物、サンプル1~7を、以下の表Iに列記した成分を使用して作成した。合成洗剤及び予め作っておいたリボンを溶かし、ブロー成形押出又は鋳造溶融処理段階を行って、記載のバー組成物を製造した。Log10減少を30秒後に測定した。
【0098】
【0099】
データからわかるように、本発明に一致するバー組成物から調製された水性スラリー(サンプル1~4)は予想外に、優れた抗菌剤の低減をもたらした。その水性スラリーは熟練したパネリストによっても評価/使用され、その全員が、スラリーのpHが皮膚の自然なpHより低いにもかかわらず、当該組成物が皮膚に優しいと結論付けた。
【0100】
実施例II
表IIのサンプル8~15もやはり、バー組成物成分を含む水性スラリーとして作成した。提供されている量は、水及び10%のバー組成物から作成されたスラリーを反映した水性スラリーの総重量に基づく重量パーセント重量である。
【0101】
【0102】
データからわかるように、本発明に一致する希釈バー組成物を反映するように調製された水性スラリー(サンプル8、9、10、及び12)は予想外に、優れた抗菌剤の低減をもたらした。その水性スラリーは熟練したパネリストによっても評価/使用され、その全員が、スラリーのpHが皮膚の自然なpHより低いにもかかわらず、当該組成物が皮膚に優しいと結論付けた。接触後30秒で少なくとも2.7のlog減少が実現したが、本発明の基準を満たさない乳酸は黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対して効果が不十分であった。
【0103】
実施例III
バー製剤A~Dを、記載の成分で調製し、上記の方法により抗菌効力と、この実施例で定義される皮膚マイルド性の評価を行った。本発明に一致するバー組成物の結果を、市販のバー組成物と比較した。
【0104】
ゼインマイルド性アッセイ
水性スラリーのゼインマイルド性を、ゼイン粉末(Sigma.23625-1kg、ロット番号SLBZ2926又はAcros Organic(商標名)ゼイン)0.3gをバー組成物の1%希釈水溶液10mLと合わせることによって評価した。得られた組み合わせ物を25℃で30分間混和した。得られた混合物を肉眼で検査して、過剰な不溶のゼインが存在するかどうかを判定した。過剰なゼインが存在しなかった場合は、混合物にゼイン0.3gを追加し、さらに30分間混和した。次に、得られた混合物を0.45ミクロンのフィルターを使用して濾過した。濾液を2%ドデシル硫酸ナトリウム溶液で希釈し、298nmでの吸光度を測定して、溶解したゼインの量を求めた。ゼインがない1%の対応するバー組成物での対照実験を同様の方法で準備し、298nmで測定してバックグラウンドを測定した。溶解したゼインの量は次のように報告される。
ゼイン吸光度=[液体組成物のゼインの吸光度(298nm)-バックグラウンド組成物の吸光度(298nm)]×希釈係数。よりマイルドな製品はゼインの溶解量が少なく、吸光度値も低くなる。皮膚を刺激する能力に関する製品のマイルド性のランク付けを可能とするゼイン吸光度の範囲は、以下の表IIIで定義及び説明されている。
【0105】
表III
バー組成物のゼイン吸光度値
【0106】
【0107】
【0108】
表IIIのデータは予想外に、本発明に一致して作られた本発明の製剤A~Cが予想外に優れた抗菌効力を示し、同時に皮膚に対して驚くほどマイルドであることを示している。本発明に一致して作られていない実施例Dは、マイルドさは達成されたが、特にグラム陽性菌に対する抗菌効力が大幅に低下したことを示していた。市販のバー組成物と比較すると、そのデータは予想外に、製剤A~Cが、皮膚に優しいが抗菌効果については優れているという驚くべき及び予想外の効果をもたらすことを示した。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)18~65重量%のアニオン性界面活性剤;
b)0.2~8重量%の少なくとも一つのpKaが1~8であり、logPが0~4.95である酸;
c)バー構造化脂肪酸、ポリアルキレンオキサイド又はそれらの混合物
を含むバー組成物であって、
10%水性スラリーでの前記バー組成物がpH2.9~5.2を有するが、ただし、当該スラリーは4.45を超えるpHを有しており、前記バー組成物が0.5重量%以下のpKa 1~8及びlogP 0~4.95を有する少なくとも一つの酸を有し、前記バー組成物においてベタイン、スルタイン由来界面活性剤及びそれらの混合物の合計が3重量%未満であり、さらに、前記バー組成物が実質的にサルフェートを含まず、「実質的に含まない」が前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下を意味し、
前記アニオン性界面活性剤が前記組成物の20~60重量%を構成し、重量比99:1~1:99でタウレート及びイセチオネートの混合物を含み、前記表面が皮膚であるバー組成物。
【請求項2】
前記酸が1.5~7又は2.5~4.8又は2.75~3.25のpKa及び0.65~4又は1~3.3又は1.2~3のlogPを有する、請求項1に記載のバー組成物。
【請求項3】
前記酸がプロピオン酸、n-酪酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ピメリン酸、ブタ-3-エン酸、ブタ-2-イン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ソルビン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、テトロール酸、クマリン酸、安息香酸、p-アミノ安息香酸、サリチル酸、カプリロイルサリチル酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、没食子酸、4-エトキシフェニルホスホン酸、4-メチルフェニルホスホン酸、4-クロロフェニルホスホン酸、フェニルホスホン酸、又はそれらの混合物である、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項4】
前記酸が安息香酸、p-アミノ安息香酸、サリチル酸、カプリロイルサリチル酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸又はそれらの混合物である、請求項3に記載のバー組成物。
【請求項5】
前記酸が安息香酸若しくはサリチル酸又はそれらの混合物であり、前記アニオン性界面活性剤が少なくとも90重量%のイセチオネートである、請求項4に記載のバー組成物。
【請求項6】
前記バー組成物が0.00001~3.0重量%又は0.0重量%の両性界面活性剤を含み、前記両性界面活性剤がベタイン又はスルタイン又はそれらの混合物である、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項7】
ベタイン及び/又はスルタインが存在し、前記バー組成物が0.001~3.5重量%又は0.0重量%のタウレートを含む、請求項6に記載のバー組成物。
【請求項8】
前記バー組成物が9重量%未満の石鹸又は0.0重量%の石鹸を含み、エタノール、パラベン、ホルムアルデヒド供与体、シリコーン、サルフェート、グリシネート及び/又はハロゲン化抗菌活性物質を実質的に含まず、「実質的に含まない」とは前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下であることを意味する、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項9】
前記バー組成物がシリコーン、サルフェート、C
16-18メチルエステルスルホネート、グリシネート、カルボキシレート、グルタメート及び/又はアルファオレフィンスルホネートを実質的に含まず、ゼイン値≦10を有し、「実質的に含まない」とは前記バー組成物の総重量の3.5重量%以下であることを意味する、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項10】
12-ヒドロキシステアリン酸、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミド、塩化及び/又は臭化セトリモニウム、クロロキシレノール、抗菌脂質、抗菌ペプチド、トリクロサン、チモール、テルピネオール又はそれらの混合物をさらに含む、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項11】
前記10%水性スラリーが3.9~4.8のpHを有する、請求項1又は2に記載のバー組成物。
【請求項12】
a)前記表面を、
i)60~99重量%の水;
ii)1~40重量%の請求項1又は2のバー組成物からの水溶性及び水不溶性成分
を含むバースラリーと接触させる段階;及び
b)前記スラリーを前記表面から洗い流す段階
を含む、抗菌剤の低減を必要とする表面上でのグラム陰性抗菌剤及びグラム陽性抗菌剤の両方の存在を低減する方法であって、
前記可溶性及び不溶性成分が20~40重量%の段階a)での可溶性成分を含むスラリー中で全成分重量を構成しており、さらに、前記バー組成物が10%スラリーで抗菌活性を有し、その抗菌活性が、接触の15秒後に少なくとも1.0の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog
10低減を提供し、前記バースラリーが2.9~5.2のpHを有する方法。
【請求項13】
前記表面が毛髪、皮膚又は無生物である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
10%水性スラリー中、皮膚上での接触の15秒後に少なくとも1.0の、好ましくは皮膚上での接触の25秒後に少なくとも2.0の、最も好ましくは皮膚上での接触の35秒後に少なくとも3.0の大腸菌(E. coli) ATCC10536及び黄色ブドウ球菌(S. aureus) ATCC6538に対するLog
10低減を提供するための、請求項1又は2に記載のバー組成物の使用。
【国際調査報告】