(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】熱機関システム
(51)【国際特許分類】
F02C 1/05 20060101AFI20241217BHJP
F02C 1/10 20060101ALI20241217BHJP
F02C 9/24 20060101ALI20241217BHJP
B63G 8/10 20060101ALI20241217BHJP
B63H 21/06 20060101ALI20241217BHJP
B63H 21/18 20060101ALI20241217BHJP
B63G 8/08 20060101ALN20241217BHJP
【FI】
F02C1/05
F02C1/10
F02C9/24
B63G8/10
B63H21/06
B63H21/18
B63G8/08 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528599
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-02
(86)【国際出願番号】 GB2022052828
(87)【国際公開番号】W WO2023084202
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】オーストン、ジェレミー・ヘンリー
(57)【要約】
熱機関システム(100、1100)。熱機関システム(100、1100)は、入口(302)及び出口(304)を有する圧縮機(300)と、入口(402)及び出口(404)を有する熱源(400)と、入口(502)及び出口(504)を有するタービン(500)と、を備える。圧縮機(300)、熱源(400)、及びタービン(500)は、作動流体流れ回路(700)の一部を画定する。熱機関システムは更に、圧縮機(300)、熱源(400)、タービン(500)、及び作動流体流れ回路(700)がその中に位置するリザーバ(602)を画定するために密閉されるように動作可能であるハウジング(600)を備える。作動流体流れ回路(700)は、圧縮機の出口(304)と熱源の入口(402)との間に延在する圧縮機-熱源間ダクト(800)と、熱源の出口(404)とタービンの入口(502)との間に延在する熱源-タービン間ダクト(802)と、タービンの出口(504)と圧縮機の入口(302)との間に延在するタービン-圧縮機間ダクト(804)と、を更に備える。圧縮機の出口(304)と流れ連通しており、作動流体をリザーバ(602)内にブリードするように動作可能なブリード弁(806)が設けられている。圧縮機の入口(302)と流れ連通しており、作動流体がリザーバ(602)から圧縮機の入口(302)に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁(808)が設けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口及び出口を有する圧縮機と、
入口及び出口を有する熱源と、
入口及び出口を有するタービンと、
を備える熱機関システムであって、
前記圧縮機、前記熱源、及び前記タービンは、作動流体流れ回路の一部を画定し、
前記熱機関システムは、前記圧縮機、前記熱源、前記タービン、及び前記作動流体流れ回路がその中に位置するリザーバを画定するために密閉されるように動作可能であるハウジングを更に備え、
前記作動流体流れ回路は、
前記圧縮機の出口と前記熱源の入口との間に延在する圧縮機-熱源間ダクトと、
前記熱源の出口と前記タービンの入口との間に延在する熱源-タービン間ダクトと、
前記タービンの出口と前記圧縮機の入口との間に延在するタービン-圧縮機間ダクトと、
を更に備え、
前記圧縮機の出口と流れ連通しており、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能なブリード弁が設けられており、
前記圧縮機の入口と流れ連通しており、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁が設けられている、熱機関システム。
【請求項2】
前記ブリード弁は、前記圧縮機-熱源間ダクトに設けられ、前記圧縮機-熱源間ダクトを通過する作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能であり、
前記吸気弁は、前記タービン-圧縮機間ダクトに設けられ、作動流体が前記圧縮機の入口に送達されるように前記リザーバから前記タービン-圧縮機間ダクト内に通過することを可能にするように動作可能である、
請求項1に記載の熱機関システム。
【請求項3】
前記ブリード弁、前記吸気弁、及び前記リザーバと流体連通するための開口部と流れ連通している空洞を画定する流体流れ合流導管を更に備える、請求項1又は2に記載の熱機関システム。
【請求項4】
制御システムを更に備え、
前記制御システムは、前記ブリード弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記吸気弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を互いに独立して制御するように動作可能である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の熱機関システム。
【請求項5】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御するように動作可能である、請求項4に記載の熱機関システム。
【請求項6】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能である、請求項4に従属する請求項5に記載の熱機関システム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁が開閉する割合を制御するように動作可能である、請求項4、5、又は6のいずれか一項に記載の熱機関システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁が互いに対して開閉する割合を変化させるように動作可能である、請求項7に記載の熱機関システム。
【請求項9】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと、他方が閉じるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能であり、これにより、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いているようになる、
請求項4~8のいずれか一項に記載の熱機関システム。
【請求項10】
前記圧縮機及び前記タービンは、共通軸を中心として回転可能であり、前記共通軸を中心として共に回転するように結合されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の熱機関システム。
【請求項11】
前記熱源は原子炉を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の熱機関システム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の熱機関システムを備える輸送手段。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法であって、
前記ブリード弁は、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように制御され、
前記吸気弁は、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように制御され、
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、互いに独立して開閉するように制御される、熱機関システムの動作方法。
【請求項14】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御される、請求項13に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項15】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと他方が閉じるように制御され、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いている、
請求項13に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項16】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように制御される、請求項13~15のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項17】
前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁は、互いに対して異なる割合で開閉するように制御される、請求項13~16のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱機関システムに関する。
【背景技術】
【0002】
熱機関システムは、多くの異なる用途において動力を提供するために使用される。具体的な用途の1つには、シャフトを回転させるために圧縮機及びタービンを備える閉サイクルを通過し、かつ他の機械(例えば、発電機)を駆動することができる作動流体を加熱するための熱源として原子炉を使用する、潜水艦を含む水上船舶の動力供給がある。
【0003】
熱源及び主要機械類(例えば、圧縮機及びタービン)は、船舶内に収容されている。このようなシステムは、サイクル内の作動流体の所望の質量を維持することに関して問題を有する。例えば、漏れにより、動力が低下する場合があり、熱源が本質的に核である場合、漏れは、船舶の残りの部分に対する汚染リスクとなる恐れがある。更に、閉サイクル内の作動流体の質量を維持することは、システムの動力出力が制限範囲内でのみ変化し得ることを意味し得る。
【0004】
したがって、サイクル内の使用するために利用可能な作動流体の体積を保持しながらも動力出力制御の改善を提供する熱機関システムが非常に望まれている。
【発明の概要】
【0005】
本開示によれば、添付の特許請求の範囲に記載の装置、システム、及び方法が提供される。本発明の他の特徴が、従属請求項及び以下の説明から明らかになる。
【0006】
入口(302)及び出口(304)を有する圧縮機(300)と、入口(402)及び出口(404)を有する熱源(400)と、入口(502)及び出口(504)を有するタービン(500)と、を備える熱機関システム(100、1100)が設けられ得る。圧縮機(300)、熱源(400)、及びタービン(500)は、作動流体流れ回路(700)の一部を画定し得る。熱機関システムは更に、圧縮機(300)、熱源(400)、タービン(500)、及び作動流体流れ回路(700)がその中に位置するリザーバ(602)を画定するために密閉されるように動作可能であるハウジング(600)を備え得る。作動流体流れ回路(700)は更に、圧縮機の出口(304)と熱源の入口(402)との間に延在する圧縮機-熱源間ダクト(800)と、熱源の出口(404)とタービンの入口(502)との間に延在する熱源-タービン間ダクト(802)と、タービンの出口(504)と圧縮機の入口(302)との間に延在するタービン-圧縮機間ダクト(804)と、を備え得る。圧縮機の出口(304)と流れ連通しており、作動流体をリザーバ(602)内にブリードするように動作可能なブリード弁(806)が設けられ得る。圧縮機の入口(302)と流れ連通しており、作動流体がリザーバ(602)から圧縮機の入口(302)に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁(808)が設けられ得る。
【0007】
ブリード弁(806)は、圧縮機-熱源間ダクト(800)に設けられ、圧縮機-熱源間ダクト(800)を通過する作動流体をリザーバ(602)内にブリードするように動作可能であり得る。
【0008】
吸気弁(808)は、タービン-圧縮機間ダクト(804)に設けられ、作動流体が圧縮機の入口(302)に送達されるようにリザーバ(602)からタービン-圧縮機間ダクト(804)内に通過することを可能にするように動作可能である。
【0009】
熱機関システム(1100)は更に、ブリード弁(806)、吸気弁(808)、及びリザーバ(602)と流体連通するための開口部(814)と流れ連通している空洞(812)を画定する流体流れ合流導管(810)を備え得る。
【0010】
熱機関システム(100)は更に、制御システムを備え得る。制御システムは、ブリード弁(806)の開閉を制御するように動作可能であり得る。制御システムは、吸気弁(808)の開閉を制御するように動作可能であり得る。制御システムは、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)を互いに独立して制御するように動作可能であり得る。
【0011】
制御システムは、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)を、互いに同時に開き、及び/又は互いに同時に閉じるように制御するように動作可能であり得る。
【0012】
制御システムは、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)を通る流れを互いに対して変化させるようにブリード弁(806)及び吸気弁(808)を制御するように動作可能であり得る。
【0013】
制御システムは、ブリード弁(806)及び/又は吸気弁(808)が開閉する割合を制御するように動作可能であり得る。
【0014】
制御システムは、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)が互いに対して開閉する割合を変化させるように動作可能であり得る。
【0015】
制御システムは、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が開くと他方が閉じるように、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)を制御するように動作可能であってよく、これにより、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が50%開いているとき、他方は50%開いているようになる。
【0016】
圧縮機(300)及びタービン(500)は、共通軸(900)を中心として回転可能であり、共通軸(900)を中心として共に回転するように結合され得る。
【0017】
熱源(400)は原子炉を備え得る。
【0018】
本開示に係る熱機関システム(100、1100)を備える輸送手段が更に提供され得る。
【0019】
また、本開示に係る熱機関システム(100、1100)の動作方法が提供されてもよく、ブリード弁(806)は、作動流体をリザーバ(602)内にブリードするように制御される。吸気弁(808)は、作動流体がリザーバ(602)から圧縮機の入口(302)に通過することを可能にするように制御され得る。ブリード弁(806)及び吸気弁(808)は、互いに独立して開閉するように制御され得る。
【0020】
ブリード弁(806)及び吸気弁(808)は、互いに同時に開き、及び/又は互いに同時に閉じるように制御され得る。
【0021】
ブリード弁(806)及び吸気弁(808)は、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が開くと他方が閉じるように制御されてよく、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)の一方が50%開いているとき、他方は50%開いている。
【0022】
ブリード弁(806)及び吸気弁(808)は、ブリード弁(806)及び吸気弁(808)を通る流れを互いに対して変化させるように制御され得る。
【0023】
ブリード弁(806)及び/又は吸気弁(808)は、互いに対して異なる割合で開閉するように制御され得る。
【0024】
したがって、作動流体流れ回路700の作動流体の雰囲気を有する単一の(すなわち、共通の)区画(リザーバ602)内に収容された熱機関システム(例えば、原子炉などの熱源、及びガスタービン)が提供される。このようにして、作動流体流れ回路700からの漏れが、圧縮機300を介して作動流体流れ回路700内に戻されて再循環することができ、したがって、ハウジング600の外側の環境に失われない。
【0025】
更に、システムは、作動流体を作動流体回路700からリザーバ602内に流し、作動流体をリザーバから作動流体回路700内に引き込むことによって、作動流体流れ回路700内の作動流体の質量を変化させることによる、システムからの動力出力制御を可能にするように構成される。
【0026】
次に、本開示の装置、システム、及び動作方法の例について、図面を参照して、単に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示に係る熱機関システムを含み得る船舶(この場合、潜水艦)の概略図を示す。
【
図2】例として、
図1に示す船舶の中に位置する、本開示の熱機関システムの一例を示す。
【
図3】本開示の熱機関システムの第1の例の概略図を示す。
【
図4】本開示の熱機関システムの第2の例の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示は、熱機関システム100、1100に関する。本開示はまた、本開示に係る熱機関システム100、1100を備える輸送手段10、及び本開示に係る熱機関システム100、1100の動作方法に関する。
【0029】
輸送手段10は、潜水艦10(
図1に示す)などの潜水艇として提供され得る船舶として提供されてよく、これは、船舶に収容された、本開示に係る熱機関システム100、1100(例えば、
図2に示す)を備える。
【0030】
図3は、本開示に係る熱機関100の第1の例を示す。
図4は、本開示に係る熱機関1100の第2の例を示す。
【0031】
両方の例は、入口302及び出口304を有する圧縮機300を備え得る。更に、入口502及び出口504を有するタービン500が設けられている。圧縮機300及びタービン500は、共通軸900を中心として回転可能であり、共通軸900を中心として共に回転するように結合されている。圧縮機300及びタービン500は、ガスタービン350アセンブリの一部を形成し得る。
【0032】
熱機関システム100、1100の両方の例は更に、入口402及び出口404を有する熱源400を備え得る。熱源400は、任意の適切な熱の供給源であり得る。熱源400は、原子炉であり得る。代替例では、熱源400は、例えば、燃料源として石炭、ディーゼル油、又はエタノールを使用して、化学的に燃料供給されてもよい。
【0033】
圧縮機300、熱源400、及びタービン500は、動作中に作動流体(例えば、窒素)が通過する作動流体流れ回路700の一部を画定する。作動流体流れ回路700は、作動流体を、圧縮機300、熱源400、及びタービン500を通過し、圧縮機300に戻るように方向付ける流路を画定し得る。作動流体流れ回路700は、作動流体の流れを、圧縮機300に入り、圧縮機300を通り、圧縮機300から出て、次いで熱源400に入り、熱源400を通り、熱源400から出て、次いでタービン500に入り、タービン500を通り、タービン500から出て、サイクルを再び開始するために圧縮機300に戻るように制御するための流路を画定し得る。
【0034】
作動流体流れ回路700は更に、作動流体が通過する自由スピニングタービン1200を備え得る。自由スピニングタービン1200は、パワーオフテイクを駆動するために使用され得る。
図3の熱機関システム100の第1の例に関連して示すように、作動流体流れ回路700は更に、自由スピニングタービン1200を通り越すバイパス流通路を提供する第1のバイパス回路1204を備え得る。第1のバイパス1204は、第1のバイパス流れ制御弁1234を備え得る。
【0035】
作動流体流れ回路700は更に、作動流体が通過する熱交換器1202を備え得る。熱交換器1202は、作動流体から熱を除去するように動作可能であり得る。
図4の熱機関システム1100の第2の例に関連して示すように、作動流体流れ回路700は更に、熱交換器1202を通り越すバイパス流通路を提供する第2のバイパス回路1206を備え得る。第2のバイパス1206は、第2のバイパス流れ制御弁1236を備え得る。
【0036】
図3の熱機関システム100の第1の例に関連して示すように、作動流体流れ回路700は更に、圧縮機300から自由スピニングタービン1200の下流の領域までのバイパス流通路を提供する第3のバイパス回路1208を備え得る。第3のバイパス回路1208は、第3のバイパス流れ制御弁1238を備え得る。第3のバイパス回路1208は、追加的又は代替的に、微粒子及び/又は化学物質を濾過するように構成されたフィルタ1240を備え得る。第3のバイパス流れ制御弁1238は、フィルタ1240と直列又は並列に設けられ得る。
【0037】
作動流体流れ回路700は更に、熱源入口402と熱源出口404との間のバイパス流通路を提供する第4のバイパス回路1210を備え得る。第4のバイパス1210は、第4の流れ制御弁1250を備え得る。
【0038】
熱機関システムは更に、圧縮機300、熱源400、タービン500、及び作動流体流れ回路700がその中に位置するリザーバ602を画定するために密閉されるように動作可能であるハウジング600を備え得る。すなわち、ハウジング600は、圧縮機300、熱源400、タービン500、及び作動流体流れ回路700がその中に位置するリザーバ602の範囲を定める(例えば、その限界線又は境界を決定する)。ハウジング600は、別個の(すなわち専用の)構造体であってもよいし、又は周囲構造体の一部も形成する壁の組合せを備えてもよい。例えば、船舶の場合、ハウジング600を画定する壁は、隔壁及び船体の領域を備え得る。
【0039】
ハウジング600は、密閉可能であり、作動流体(例えば、窒素)を収めるように構成される。すなわち、ハウジング600は、ハウジング600によって画定された境界を越えた流体交換を防止するように構成され得る。言い換えれば、ハウジング600は、リザーバ602からの(すなわち、ハウジング600によって画定された境界の内側からハウジング600によって画定された境界の外側への)流体損失を防止するように構成され、かつリザーバ602内への(すなわち、ハウジング600によって画定された境界の外側からハウジング600によって画定された境界の内側への)流体進入を防止するように構成され得る。
【0040】
図3、
図4に示すように、作動流体流れ回路700は、圧縮機出口304と熱源入口402との間を作動流体が通過するように圧縮機出口304と熱源入口402との間に延在する圧縮機-熱源間ダクト800を備え得る。作動流体流れ回路700は、熱源出口404とタービン入口502との間を作動流体が通過するように熱源出口404とタービン入口502との間に延在する熱源-タービン間ダクト802を備え得る。作動流体流れ回路700は、タービン出口504と圧縮機入口302との間を作動流体が通過するようにタービン出口504と圧縮機入口302との間に延在するタービン-圧縮機間ダクト804を備え得る。
【0041】
圧縮機出口304と流れ連通しており、作動流体をリザーバ602内にブリードするように動作可能なブリード弁806が設けられ得る。圧縮機入口302と流れ連通しており、作動流体がリザーバ602から圧縮機入口302に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁808が設けられ得る。
【0042】
ブリード弁806は、圧縮機-熱源間ダクト800に設けられ、圧縮機-熱源間ダクト800を通過する作動流体をリザーバ602内にブリードするように動作可能であってよく、ブリード弁806は、リザーバ602内へと開口するベント818を有し、及び/又はベント818と流体連通している。吸気弁808は、タービン-圧縮機間ダクト804に設けられ、作動流体が圧縮機入口302に送達されるようにリザーバ602からタービン-圧縮機間ダクト804内に通過することを可能にするように動作可能であってよく、吸気弁808は、リザーバ602内へと開口する吸気口820を有する。
【0043】
図4に示すように、熱機関1100の第2の例に関して、熱機関システム1100は更に、ブリード弁806、吸気弁808、及びリザーバ602と流体連通するための開口部814と流れ連通している空洞(例えば、容積及び/又はチャンバ)812を画定する流体流れ合流導管810を備え得る。開口部814は、パイプ816の端部にあってよく、流体流れは、流体流れ合流導管810からリザーバ602内へ、又はリザーバ602から流体流れ合流導管810内へ入るものであり得る。
【0044】
流体流れ合流導管810は、フィルタ830を備え得る。フィルタ830は、作動流体回路700から及び/又は作動流体回路700内に微粒子及び/又は化学物質が通過することを防止するように動作可能であり得る。
【0045】
熱機関システム100、1100は更に、ブリード弁806の開閉を制御するように動作可能な制御システム(すなわち、コントローラ)(図示せず)を備え得る。制御システム(図示せず)は、吸気弁808の開閉を制御するように動作可能であり得る。制御システムは、ブリード弁806及び吸気弁808を互いに独立して制御するように動作可能であり得る。
【0046】
制御システム(図示せず)は、ブリード弁806及び吸気弁808を、互いに同時に開くように制御するように動作可能であり得る。制御システム(図示せず)は、ブリード弁806及び吸気弁808を、互いに同時に閉じるように制御するように動作可能であり得る。
【0047】
制御システム(図示せず)は、ブリード弁806及び吸気弁808を通る流れを互いに対して変化させるようにブリード弁806及び吸気弁808を制御するように動作可能であり得る。すなわち、制御システムは、ブリード弁806を通る流れを、吸気弁808を通る流れに対して変化させ、吸気弁808を通る流れを、ブリード弁806を通る流れに対して変化させるように、ブリード弁806及び吸気弁808を制御するように動作可能であり得る。
【0048】
制御システムは、ブリード弁806及び/又は吸気弁808が開閉する割合を制御するように動作可能であり得る。
【0049】
制御システムは、ブリード弁806及び吸気弁808が互いに対して開閉する割合を変化させるように動作可能であり得る。
【0050】
制御システムは、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が開くと他方が閉じるようにブリード弁806及び吸気弁808を制御するように動作可能であってよく、それにより、ブリード弁806及び吸気弁808の一方を通る流量が増加すると、ブリード弁806及び吸気弁808の他方を通る流量が減少する。1つの例では、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が50%開いているとき、他方は50%開いている。
【0051】
動作中、本開示の熱機関システム100、1100のブリード弁806及び吸気弁808は、例えば制御システム(図示せず)の制御下で開閉するように制御される。ブリード弁806及び吸気弁808の一方が、他方のブリード弁806及び吸気弁808に対して閉じている若しくは開いているとき、又は閉じる若しくは開くときの相対的なタイミングは、熱機関システム100、1100の要求される動力出力(すなわち、熱機関システムに対する動力需要)にしたがって制御され得る。すなわち、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が、他方のブリード弁806及び吸気弁808に対して閉じている若しくは開いているとき、又は閉じる若しくは開くときの相対的なタイミングは、流れ回路700を通過する作動流体の質量を調整するように制御され得る。
【0052】
システム100、1100の基本動作を以下の表1に記載する。
【表1】
【0053】
したがって、ブリード弁806は、流れ回路700を流れる作動流体のある部分をリザーバ602内にブリードするために開くように制御されてよく、吸気弁808は、作動流体がリザーバ602から圧縮機入口302に通過し流れ回路700内に入ることを可能にするために開くように制御される。
【0054】
ブリード弁806及び吸気弁808の両方が開いているとき、作動流体のリザーバ602から流れ回路700内への正味の流れは、正(すなわち、作動流体流れ回路700内の作動流体の量を増加させる)、又は負(すなわち、作動流体流れ回路700内の作動流体の量を減少させる)であり得る。ブリード弁806及び吸気弁808の両方が閉じている場合、流れ回路700とリザーバ602との間に制御された流れはない。すなわち、ブリード弁806及び吸気弁808の両方が閉じている場合、流れ回路700からの漏れを除いて、流れ回路700からリザーバ602内への流れはない。
【0055】
ブリード弁806及び吸気弁808は、互いに独立して開閉するように制御され得る。したがって、ブリード弁806及び吸気弁808は、同時に又は異なる時間に少なくとも部分的に開き得る(すなわち、作動流体を流れさせるように構成され得る)。
【0056】
ブリード弁806及び吸気弁808は、互いに同時に開き、及び/又は互いに同時に閉じるように制御され得る。
【0057】
代替的又は追加的に、ブリード弁806及び吸気弁808は、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が開いて作動流体をそこに流れさせると、他方が閉じるように制御されてよく、それにより、ブリード弁806及び吸気弁808の一方を通る流量が増加すると、ブリード弁806及び吸気弁808の他方を通る流量が減少する。
【0058】
代替的又は追加的に、ブリード弁806及び吸気弁808は、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が完全に開いているとき、他方が完全に閉じているように制御され得る。
【0059】
代替的又は追加的に、ブリード弁806及び吸気弁808は、ブリード弁806及び吸気弁808の一方が50%開いているとき、他方が50%開いているように制御され得る。
【0060】
ブリード弁806及び吸気弁808は、ブリード弁806及び吸気弁808を通る流れを互いに対して変化させるように制御され得る。
【0061】
ブリード弁806及び/又は吸気弁808は、互いに対して異なる割合で開閉するように制御され得る。
【0062】
ブリード弁806及び/又は吸気弁808は、同じ流れ面積容量を有してもよいし、又は異なる流れ面積容量を有してもよい。すなわち、完全に開いているとき、ブリード弁806(及びベント818)並びに吸気弁808(及び吸気口820)は、両方を通る最大流量が同じになるように同じ流れ面積を有し得る。すなわち、完全に開いているとき、ブリード弁806及びベント818は、吸気弁808及び吸気口820と同じ最大流量を可能にし得る。
【0063】
動作中、ハウジング600によって範囲が定められているリザーバ602は、タービン入口502と同じ圧力での作動流体(例えば、窒素ガス)の貯留を提供する。リザーバ602内の圧力は、大気温度になるように制御され得る。作動流体流れ回路700内の圧力は、大気圧よりも大きい。これにより、懸念である加圧作動流体流れ回路700からの漏れをなくすことが確実になるが、これは、リザーバ602内の圧力を低く保ちながら、漏れた作動流体を圧縮機入口302において圧縮機300内に誘導することができるからである。
【0064】
説明されたように、作動流体が高圧作動流体流れ回路700からリザーバ602内に排出されるようにハウジング600を圧力容器として使用することにより、タービン500を通る質量流量を低減することが可能になり、したがって、一定の圧力比を維持しながら出力動力レベルを低減することが可能になる。これにより、部分負荷での設計に近いタービン効率を達成することが可能になる。
【0065】
また、リザーバ602内の圧力をほぼ大気圧に維持することにより、ハウジング600が高耐久性の(したがって、高価で重量があり大型の)圧力容器である必要もなくなる。したがって、ハウジング600は、比較的軽量の構造体であってよい。
【0066】
ブリード弁806及び吸気弁808を通る流量が変化すると、リザーバ602から失われる作動流体とリザーバ602内で得られるガス作動流体とのバランスが変化し、システムが定常状態を達成するまで、リザーバ602から作動流体流れ回路700へのガスの正味損失又は作動流体の正味利得のいずれかがもたらされる。
【0067】
原子炉、圧縮機、タービン、及び他の機器を収容するために必要な比較的大きいリザーバ602の容積は、作動流体をリザーバ602内の小さい圧力変化でリザーバ内に排出する又はリザーバから引き出すことができることを意味する。
【0068】
作動流体として窒素を使用することにより、単にリザーバ602内への排出口を作動流体流れ回路700につけることによって、大きい動力変化を達成できることが確実になる。
【0069】
ブリード弁806及び吸気弁808の両方が同時に開かれる(それによって、そこを通る流れをもたらす)例では、ブリード弁806及び吸気弁808の弁の開/閉位置に応じた比例動力制御を導入する。この比例動力制御により、弁位置及び弁開放期間ではなく弁位置のみを制御する必要があるだけなので、タービン動力出力制御システムが単純になる。これにより、複数の発電機間で負荷を安定して分割するために必要なドループ制御の単純化が可能になる。
【0070】
特に複数の発電機がある場合に、配電網に供給するときの安定した動力制御のために、ドループを含めることは重要である。従来のタービンにおけるドループは、調速機によって制御され、式[1]によって示すような、基準速度からの誤差に対するタービン動力の比例応答である。
ドループ%=(無負荷速度-全負荷速度)/(無負荷速度)
【数1】
【0071】
上述のように、ブリード弁806及び吸気弁808の開放は、結び付けて考えられ得る。このような動作モードでは、作動流体流れ回路700内の作動流体の質量は、作動流体流れ回路700からのブリードオフと作動流体流れ回路700への再流入との割合の関数になる。したがって、動力レベルは、ブリード弁806及び吸気弁808の組み合わされた開及び閉位置に比例するようになる。したがって、ドループ制御は、基準速度に対するタービンの速度誤差に対して弁位置を配置することにより実施し易い。この手法では、動力低減のかなりの部分が作動流体流れ回路700内の質量の低下によるものであり、作動流体流れ回路700ではタービンをバイパスする流れが動力変化増分のわずかな部分の一因となるので、部分負荷効率を維持することができる。更に、タービンをバイパスする流れは、動力制御中の減衰の増大を確実にし、所望のレベルのシステム安定性を達成するように弁の開閉プロファイルを選択することにより調節され得る。
【0072】
本開示の熱機関システム100、1100の構成では、熱源400(例えば、原子炉)及び他の主要機械類を単一の区画内に配置する。作動流体流れ回路700の流路を含むすべての熱機関構成要素を単一のリザーバ602内に配置することにより、リザーバ602に作動流体流れ回路700と同じ流体を充填することが可能になる。最終的な結果は、作動流体流れ回路700からの漏れが、環境への更なる漏れのための圧力駆動部が制限されており圧力がほぼ大気圧である原子炉リザーバ602に進入するというものである。
【0073】
この設計手法により、ハウジング600によって画定されるプラント境界の外側に熱源の望ましくない特徴(例えば、化学物質又は放射線)を輸送するための駆動機構の大部分がなくなる。より重要なことには、圧縮機入口もまたリザーバ602と同じ圧力で動作することにより、作動流体流れ回路700の加圧されたセクションからのガス漏れを、圧縮機入口において作動流体流れ回路700内に効果的に引き戻すことができる。
【0074】
閉サイクルガス冷却原子炉を有するそのようなシステムは、動力制御に関する更なる利点を提供する。
【0075】
更に、リザーバ602内のガスの体積が大きいので、リザーバ602内の圧力は、作動流体流れ回路700の加圧及び減圧後に著しくは変化しない。これにより、除去された作動流体流れ回路700のガスを高圧シリンダに貯蔵するための圧縮機を含める必要なく、単純な弁が、リザーバ602内へのブリードとして作用することが可能になる。その結果、本発明の制御を使用して迅速な動力変化を達成することができ、部分負荷の設計点効率を維持することにより、プラント制御設計が更に複雑になる必要がなくなる。
【0076】
本開示の装置、システム、及び方法は、作動流体の移動が、同様の圧力で作動する隣接する容積(すなわち、作動流体流れ回路700とリザーバ602)間で行われるので、動力出力の急速な変化率を可能にする。したがって、急速な動力過渡事象のための更なる制御システム及び作動流体貯蔵システムは必要ない。
【0077】
本出願に関連して本明細書と同時に又は本明細書より前に提出され、本明細書と共に公衆の閲覧に付されるすべての文書及び文献に注意が向けられ、そのような文書及び文献すべての内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示された特徴のすべて、及び/又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップのすべてが、そのような特徴及び/又はステップのうちの少なくともいくつかが相互排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わされてもよい。
【0079】
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示された各特徴は、別段の明記がない限り、同じ、同等の、又は同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられてもよい。したがって、別段の明記がない限り、開示された各特徴は、包括的な一連の同等又は同様の特徴の1つの例にすぎない。
【0080】
本発明は、前述の実施形態(単数又は複数)の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示された特徴のうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせ、又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップのうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせまで及ぶ。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口及び出口を有する圧縮機と、
入口及び出口を有する熱源と、
入口及び出口を有するタービンと、
を備える熱機関システムであって、
前記圧縮機、前記熱源、及び前記タービンは、作動流体流れ回路の一部を画定し、
前記熱機関システムは、前記圧縮機、前記熱源、前記タービン、及び前記作動流体流れ回路がその中に位置するリザーバを画定するために密閉されるように動作可能であるハウジングを更に備え、
前記作動流体流れ回路は、
前記圧縮機の出口と前記熱源の入口との間に延在する圧縮機-熱源間ダクトと、
前記熱源の出口と前記タービンの入口との間に延在する熱源-タービン間ダクトと、
前記タービンの出口と前記圧縮機の入口との間に延在するタービン-圧縮機間ダクトと、
を更に備え、
前記圧縮機の出口と流れ連通しており、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能なブリード弁が設けられており、
前記圧縮機の入口と流れ連通しており、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁が設けられている、熱機関システム。
【請求項2】
前記ブリード弁は、前記圧縮機-熱源間ダクトに設けられ、前記圧縮機-熱源間ダクトを通過する作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能であり、
前記吸気弁は、前記タービン-圧縮機間ダクトに設けられ、作動流体が前記圧縮機の入口に送達されるように前記リザーバから前記タービン-圧縮機間ダクト内に通過することを可能にするように動作可能である、
請求項1に記載の熱機関システム。
【請求項3】
前記ブリード弁、前記吸気弁、及び前記リザーバと流体連通するための開口部と流れ連通している空洞を画定する流体流れ合流導管を更に備える、請求項1又は2に記載の熱機関システム。
【請求項4】
制御システムを更に備え、
前記制御システムは、前記ブリード弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記吸気弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を互いに独立して制御するように動作可能である、
請求項
1又は2に記載の熱機関システム。
【請求項5】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御するように動作可能である、請求項4に記載の熱機関システム。
【請求項6】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能である
、請求項5に記載の熱機関システム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁が開閉する割合を制御するように動作可能である、請求項
4に記載の熱機関システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁が互いに対して開閉する割合を変化させるように動作可能である、請求項7に記載の熱機関システム。
【請求項9】
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと、他方が閉じるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能であり、これにより、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いているようになる、
請求項
4に記載の熱機関システム。
【請求項10】
前記圧縮機及び前記タービンは、共通軸を中心として回転可能であり、前記共通軸を中心として共に回転するように結合されている、請求項
1又は2に記載の熱機関システム。
【請求項11】
前記熱源は原子炉を備える、請求項
1又は2に記載の熱機関システム。
【請求項12】
請求項
1又は2に記載の熱機関システムを備える輸送手段。
【請求項13】
請求項
1又は2に記載の熱機関システムの動作方法であって、
前記ブリード弁は、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように制御され、
前記吸気弁は、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように制御され、
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、互いに独立して開閉するように制御される、熱機関システムの動作方法。
【請求項14】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御される、請求項13に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項15】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと他方が閉じるように制御され、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いている、
請求項13に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項16】
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように制御される、請求項
13に記載の熱機関システムの動作方法。
【請求項17】
前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁は、互いに対して異なる割合で開閉するように制御される、請求項
13に記載の熱機関システムの動作方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
本発明は、前述の実施形態(単数又は複数)の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に開示された特徴のうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせ、又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップのうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせまで及ぶ。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 入口及び出口を有する圧縮機と、
入口及び出口を有する熱源と、
入口及び出口を有するタービンと、
を備える熱機関システムであって、
前記圧縮機、前記熱源、及び前記タービンは、作動流体流れ回路の一部を画定し、
前記熱機関システムは、前記圧縮機、前記熱源、前記タービン、及び前記作動流体流れ回路がその中に位置するリザーバを画定するために密閉されるように動作可能であるハウジングを更に備え、
前記作動流体流れ回路は、
前記圧縮機の出口と前記熱源の入口との間に延在する圧縮機-熱源間ダクトと、
前記熱源の出口と前記タービンの入口との間に延在する熱源-タービン間ダクトと、
前記タービンの出口と前記圧縮機の入口との間に延在するタービン-圧縮機間ダクトと、
を更に備え、
前記圧縮機の出口と流れ連通しており、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能なブリード弁が設けられており、
前記圧縮機の入口と流れ連通しており、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように動作可能な吸気弁が設けられている、熱機関システム。
[2] 前記ブリード弁は、前記圧縮機-熱源間ダクトに設けられ、前記圧縮機-熱源間ダクトを通過する作動流体を前記リザーバ内にブリードするように動作可能であり、
前記吸気弁は、前記タービン-圧縮機間ダクトに設けられ、作動流体が前記圧縮機の入口に送達されるように前記リザーバから前記タービン-圧縮機間ダクト内に通過することを可能にするように動作可能である、
[1]に記載の熱機関システム。
[3] 前記ブリード弁、前記吸気弁、及び前記リザーバと流体連通するための開口部と流れ連通している空洞を画定する流体流れ合流導管を更に備える、[1]又は[2]に記載の熱機関システム。
[4] 制御システムを更に備え、
前記制御システムは、前記ブリード弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記吸気弁の開閉を制御するように動作可能であり、
前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を互いに独立して制御するように動作可能である、
[1]~[3]のいずれか一項に記載の熱機関システム。
[5] 前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御するように動作可能である、[4]に記載の熱機関システム。
[6] 前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能である、[4]に従属する[5]に記載の熱機関システム。
[7] 前記制御システムは、前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁が開閉する割合を制御するように動作可能である、[4]、[5]、又は[6]のいずれか一項に記載の熱機関システム。
[8] 前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁が互いに対して開閉する割合を変化させるように動作可能である、[7]に記載の熱機関システム。
[9] 前記制御システムは、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと、他方が閉じるように前記ブリード弁及び前記吸気弁を制御するように動作可能であり、これにより、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いているようになる、
[4]~[8]のいずれか一項に記載の熱機関システム。
[10] 前記圧縮機及び前記タービンは、共通軸を中心として回転可能であり、前記共通軸を中心として共に回転するように結合されている、[1]~[9]のいずれか一項に記載の熱機関システム。
[11] 前記熱源は原子炉を備える、[1]~[10]のいずれか一項に記載の熱機関システム。
[12] [1]~[11]のいずれか一項に記載の熱機関システムを備える輸送手段。
[13] [1]~[11]のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法であって、
前記ブリード弁は、作動流体を前記リザーバ内にブリードするように制御され、
前記吸気弁は、作動流体が前記リザーバから前記圧縮機の入口に通過することを可能にするように制御され、
前記ブリード弁及び前記吸気弁は、互いに独立して開閉するように制御される、熱機関システムの動作方法。
[14] 前記ブリード弁及び前記吸気弁は、
互いに同時に開き、及び/又は、
互いに同時に閉じる、
ように制御される、[13]に記載の熱機関システムの動作方法。
[15] 前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が開くと他方が閉じるように制御され、
a.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が完全に開いているとき、他方は完全に閉じており、
b.前記ブリード弁及び前記吸気弁の一方が50%開いているとき、他方は50%開いている、
[13]に記載の熱機関システムの動作方法。
[16] 前記ブリード弁及び前記吸気弁は、前記ブリード弁及び前記吸気弁を通る流れを互いに対して変化させるように制御される、[13]~[15]のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法。
[17] 前記ブリード弁及び/又は前記吸気弁は、互いに対して異なる割合で開閉するように制御される、[13]~[16]のいずれか一項に記載の熱機関システムの動作方法。
【国際調査報告】