(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】LEDとセンサとの組み合わせ装置
(51)【国際特許分類】
H04N 23/56 20230101AFI20241217BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20241217BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20241217BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20241217BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20241217BHJP
H05B 45/44 20200101ALI20241217BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20241217BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20241217BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20241217BHJP
H04N 23/745 20230101ALI20241217BHJP
H04N 23/74 20230101ALI20241217BHJP
G03B 15/02 20210101ALI20241217BHJP
【FI】
H04N23/56
G09F9/33
F21V23/00 113
F21V23/00 200
H05B47/11
F21V23/06
F21V23/00 150
H05B45/44
H01L33/48
H01L33/50
G09F9/00 366Z
H04N23/745
H04N23/74
G03B15/02 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532680
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 US2022051143
(87)【国際公開番号】W WO2023101922
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル サイド,アリエン ヘルベン
(72)【発明者】
【氏名】プフェッファー,ニコラ ベッティーナ
(72)【発明者】
【氏名】ファン フォールスト ヴァーデゥル,ピーテル ヨハネス クィーントゥス
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
5C094
5C122
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
3K014AA00
3K014HA03
3K273PA07
3K273QA23
3K273SA04
3K273SA05
3K273SA35
3K273SA37
3K273SA45
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3K273TA15
3K273TA47
3K273UA02
5C094BA23
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5G435BB04
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5G435LL14
(57)【要約】
モバイルデバイスは、1つ以上のLEDアレイを有するLEDマトリクス、および、LEDマトリクスの少なくとも対向するエッジ上のセンサを含む、集積構造体(例えば、半導体構造体)を含む。各LEDアレイは、非発光領域によって分離されたLEDを有しており、かつ、LEDは、光を提供するために独立して駆動される。光は、LED上に配置された蛍光体を使用して、白色光へ変換される。センサは、環境光またはフリッカを検出する。半導体構造体は、導電性ピラー、および、導電性ピラー間のアンダーフィルを介して、半導体ドライバに取り付けられている。ドライバは、PCBに結合されている。PCBは、PCB接点およびLED接点を介して、半導体構造体に対して電気的に結合され、環境光に依存してLEDを駆動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造体を含む、発光ダイオード(LED)構造体であって、
前記半導体構造体は、
1つ以上のLEDアレイを含む、LEDマトリクスであり、
各LEDアレイは、非発光領域によって分離された複数のLEDを含み、
前記複数のLEDは、光を提供するために独立して駆動されるように構成されている、
LEDマトリクス、および、
前記LEDマトリクスの複数のエッジに配置された、センサであり、
前記センサは、環境光を検出するように構成されている、
センサ、
を含む、LED構造体。
【請求項2】
前記センサは、フリッカセンサである、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項3】
前記センサは、前記LEDマトリクスの対向する側に配置されている、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項4】
前記センサは、前記LEDマトリクスの全てのエッジに配置されている、
請求項3に記載のLED構造体。
【請求項5】
前記LED構造体は、さらに、
前記LEDマトリクス上に配置された、蛍光体を含む、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項6】
前記LED構造体は、さらに、
前記LEDマトリクスを駆動するように構成されている、ドライバを含み、
前記半導体構造体は、導電性ピラー、および、前記導電性ピラー間のアンダーフィルを介して、前記ドライバに対して結合されている、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項7】
前記LED構造体は、さらに、
複数のPCB接点を有するプリント回路基板(PCB)を含み、
前記半導体構造体は、複数のLED接点を有しており、
前記半導体構造体は、前記PCB上に実装されており、
前記PCBは、前記複数のPCB接点、および、前記複数のLED接点を介して、前記半導体構造体に対して電気的に結合されている、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項8】
前記半導体構造体は、さらに、光学センサまたは非光学センサを含む、
請求項1に記載のLED構造体。
【請求項9】
モバイルデバイスであって、
半導体構造体であり、
1つ以上のLEDアレイを含む発光ダイオード(LED)マトリクスであり、
各LEDアレイは、非発光領域によって分離された複数のLEDを含み、
前記複数のLEDは、光を提供するために独立して駆動されるように構成される、
LEDマトリクスと、
前記LEDマトリクスの複数のエッジに配置された、センサであり、
前記センサは、環境光を検出するように構成されている、
センサ、および、
複数のLED接点、
を含む、半導体構造体と、
前記LEDマトリクスを駆動するように構成されたドライバであり、
前記半導体構造体は、導電性ピラー、および、前記導電性ピラー間のアンダーフィルを介して、前記ドライバに結合されている、
ドライバと、
前記ドライバに結合されたプリント回路基板(PCB)であり、
複数のPCB接点を有し、
前記複数のPCB接点、および、前記複数のLED接点を介して、前記半導体構造体に対して電気的に結合されている、
PCBと、
を含む、モバイルデバイス。
【請求項10】
前記センサは、フリッカセンサである、
請求項9に記載のモバイルデバイス。
【請求項11】
前記センサは、前記LEDマトリクスの対向するエッジに配置されている、
請求項10に記載のモバイルデバイス。
【請求項12】
前記センサは、前記LEDマトリクスの全ての側に配置されている、
請求項11に記載のモバイルデバイス。
【請求項13】
前記モバイルデバイスは、さらに、
前記LEDマトリクス上に配置された、蛍光体を含む、
請求項9に記載のモバイルデバイス。
【請求項14】
前記センサは、さらに、
前記環境光のフリッカを検出するように構成されている、
請求項9に記載のモバイルデバイス。
【請求項15】
前記モバイルデバイスは、さらに、プロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記環境光のセンサからの信号に基づいて、環境光の量を決定し、かつ、
決定された前記環境光の量に依存する最小量の電流を使用して、白色光を生成するために、前記LEDマトリクスを駆動するように前記ドライバを制御する、
ように構成されている、
請求項14に記載のモバイルデバイス。
【請求項16】
前記複数のLEDそれぞれは、前記環境光の量に依存する前記白色光を生成するための独立した最小量の電流を有しており、かつ、
前記プロセッサは、
前記LEDについて前記最小量の電流を使用して、前記白色光を生成するために、前記複数のLEDそれぞれを独立して駆動する、
ように構成されている、
請求項15に記載のモバイルデバイス。
【請求項17】
前記モバイルデバイスは、さらに、
前記LEDマトリクスおよび前記センサの両方について使用されるように構成された単一のレンズ、を含む、
請求項9に記載のモバイルデバイス。
【請求項18】
発光ダイオード(LED)構造体を製造する方法であって、前記方法は、
導電性ピラーを使用して、構造体を半導体ドライバに結合するステップであり、半導体構造体は、
1つ以上のLEDアレイを含む、LEDマトリクスであり、
各LEDアレイは、非発光領域によって分離された複数のLEDを含み、
前記複数のLEDは、光を提供するために独立して駆動されるように構成されている、
LEDマトリクス、
前記LEDマトリクスの対向するエッジに配置された、センサであり、
前記センサは、環境光を検出するように構成されている、
センサ、および、
前記LEDマトリクスおよび前記センサが、その上の製造される基板、
を含む、ステップと、
前記構造体を前記半導体ドライバに接着するために、前記導電性ピラー間にアンダーフィルを提供するステップであり、
前記半導体ドライバは、前記LEDマトリクスを駆動するように構成されている、
ステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記方法は、さらに、
前記構造体上に蛍光体を堆積させるステップであり、
前記蛍光体は、前記LEDマトリクスからの光が前記蛍光体に当たると、白色光を放射するように構成されている、
ステップと、
前記アンダーフィルが提供された後で、前記基板をリフトオフするステップと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、さらに、
複数のPCB接点を有しているプリント回路基板(PCB)に、前記半導体ドライバを取り付けるステップであり、
前記構造体は、複数のLED接点を有しており、
前記構造体は、前記PCB上に実装されている、
ステップと、
前記PCBを、前記複数のPCB接点および前記複数のLED接点を介して、前記構造体に対して電気的に結合するステップと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プリント回路基板(PCB)上に発光ダイオード(LED)アレイおよびセンサを含む、照明システムに関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月1日に出願された米国仮特許出願第63/284,953号について優先権の利益を主張するものであり、その全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
照明システムを改善するための努力が続けられている。特には、商業用および家庭用照明環境において調整可能な照明を提供することが望まれている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、いくつかの実施例に従った、モバイルデバイスの側面図を示している。
【
図2】
図2は、いくつかの実施例に従った、LEDアレイを示している。
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態に従った、構造体の上面図を示している。
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態に従った、LED構造体を製造するための簡略化されたフローチャートを示している。
【
図5A】
図5Aは、
図4に記載された方法の中で異なるポイントでのLED構造体の実施形態を示している。
【
図5B】
図5Bは、
図4に記載された方法の中で異なるポイントでのLED構造体の実施形態を示している。
【
図5C】
図5Cは、
図4に記載された方法の中で異なるポイントでのLED構造体の実施形態を示している。
【
図5D】
図5Dは、
図4に記載された方法の中で異なるポイントでのLED構造体の実施形態を示している。
【
図5E】
図5Eは、
図4に記載された方法の中で異なるポイントでのLED構造体の実施形態を示している。
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態に従った、モバイルデバイスのブロック図を示している。
【
図7A】
図7Aは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する低環境光(low ambient lighting)の下でのLEDを示している。
【
図7B】
図7Bは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する低環境光(low ambient lighting)の下でのLEDを示している。
【
図7C】
図7Cは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する低環境光(low ambient lighting)の下でのLEDを示している。
【
図8A】
図8Aは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する高環境光(high ambient lighting)の下でのLEDを示している。
【
図8B】
図8Bは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する高環境光(high ambient lighting)の下でのLEDを示している。
【0005】
対応する参照符号は、いくつかの図の全体を通して対応する部分を示している。図面中の要素は、必ずしも一定の縮尺では描かれていない。図面に示される構成は、単なる例であり、いかなる方法でおいても限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0006】
多くの電子デバイスにおいて、リアルエステート(real estate)(例えば、所与のデバイスのために利用可能であり得る、物理的な面積または体積)は、貴重である。しかしながら、そうしたデバイスの複雑性が増大していることに起因して、特に、モバイルデバイスのサイズを低減することは、困難である。モバイルデバイスにおいて大きな注目を集めているコンポーネントのうち1つはカメラであり、カメラは、1つ以上の異なるタイプのセンサを有し、そして、フラッシュモジュールとともに使用され得る。全体のサイズを低減するためにフラッシュモジュールとカメラとを一体化することは、特に、半導体製造、並びに、回路および基板レイアウトに関して複雑になり得る。
【0007】
図1は、いくつかの実施例に従った、モバイルデバイスの側面図を示している。モバイルデバイス100は、フラッシュモジュール110およびカメラ120の両方を含み得る。カメラ120は、シーン104がフラッシュモジュール110によって照明されているか否かにかかわらず、カメラ120の露光(exposure)持続時間中にシーン104の画像をキャプチャすることができる。プロセッサ130は、例えば、モバイルデバイス100のハウジングの開口部108におけるシャッターが開いているか否かを含む、フラッシュモジュール110およびカメラ120の様々な機能を制御するために使用され得る。開口部108は、
図1に示されるように、単一の開口部であってよく、または、複数の別個の開口部を含んでよい。同様に、シャッターは、フラッシュモジュール110およびカメラ120の両方をカバーする単一のシャッターであってよく、もしくは、フラッシュモジュール110またはカメラ120のうち1つのみをカバーし、かつ、プロセッサ130によって個々に制御可能である、複数の別個のシャッターを含んでよい。
【0008】
モバイルデバイス100は、1つ以上の発光ダイオード(LED)アレイ112を含み得る。1つ以上のLEDアレイ112は、カメラ120の露光期間のうち少なくとも一部の最中の光を生成することができる、複数のLED114を含み得る。1つ以上のLEDアレイ112それぞれは、LED114のセグメント化されたものを含み得る。LED114それぞれは、1つ以上の無機材料から形成されてよい(例えば、ガリウムヒ素(GaAs)といった二元化合物、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)といった三元化合物、インジウムガリウムリン(InGaAsP)といった四元化合物、または、他の好適な材料)。LED114それぞれは、可視スペクトル(約400nmから約800nmまで)の光を放射(emit)し、そして、また、赤外スペクトル(約800nm超)の光を放射してもよい。代替的に、赤外線スペクトルの光を放射するために、別個の1つ以上のLEDアレイを使用してよい。LED114それぞれは、プロセッサ130によって個々に制御可能である。
【0009】
1つ以上のLEDアレイ112は、
図2に示されるように、LED114の隣接するものの間に配置された1つ以上の非発光領域(例えば、非発光領域204)を含み得る。LED114のうち隣接するLED間に配置された非発光領域のサイズ(すなわち、LED114のうち隣接するLED間の距離)は、1つ以上のLEDアレイ112におけるLED114の物理的サイズ(すなわち、LED114の隣接する側面(adjacent sides)の間の距離)と比較して、意味のあるものであり得る(例えば、約5%から約10%で)。いくつかの実施例において、非発光領域のうち1つ以上は、1つ以上のLEDアレイ112におけるLED114を囲むことができ、これは、1つ以上のLEDアレイ112によって放射される照明に暗帯(dark bands)を出現させることがある。いくつかの例において、非発光領域は、非発光領域の影響を打ち消すために、十分なほど比較的に小さく、そして、フラッシュモジュール110における光学素子または他の素子であってよい。
【0010】
フラッシュモジュール110は、少なくとも1つのレンズ116または他の光学素子を含み得る。レンズ116は、1つ以上のLEDアレイ112によって放射された光を、照明102としてシーン104に向かって方向付ける(direct)ことができる。いくつかの実施形態において、フラッシュモジュール110は、アクチュエータ(ボイスコイルモータといったもの)を含んでよく、シーン104の画像における照明102内の暗帯をぼかす(blur)ように、プロセッサ130によって制御されるカメラ120の露光持続時間中に、1つ以上のLEDアレイ112及び/又はレンズ116を並進させる(例えば、レンズ116に対するLEDアレイ112の物理的な並進または移動)。他の実施形態において、アクチュエータは存在しなくてもよい。その代わり、そうしたシステムは、固定レンズ、そして、従って、固定開口部を有してよい。アクチュエータを含むシステムにおいて、アクチュエータは、1つ以上のLEDアレイ112及び/又はレンズ116を、1つ以上のLEDアレイ112から、レンズ116の中心を通って、シーン104まで延びる長手方向軸に対して、概ね直交する動作方向に、1つ以上のLEDアレイ112の1つ以上の非発光領域の幅以上の距離だけ、並進させることができる。すなわち、アクチュエータは、1つ以上のLEDアレイ112およびレンズ116のいずれか、または両方を、横(x-z)方向の1つ以上において並進させることができる。ここで、y方向は、1つ以上のLEDアレイ112およびレンズ116を分離する距離を変化させるものとして
図2において示されている。アクチュエータは、カメラ120の露光持続時間よりも短い振動周期で、1つ以上のLEDアレイ112及び/又はレンズ116を振動させることができる。
【0011】
並進に加えて、または、その代わりに、シーンを照明するために、セグメント化されたLEDを含む複数の1つ以上のLEDアレイが使用され得る。この場合、照明において暗帯を形成するLED間の非発光領域は、暗帯が少なくとも部分的にオーバーラップするように、異なる1つ以上のLEDアレイ間でオフセットされ得る。オフセットは、1つ以上のLEDアレイおよびレンズのうち1つのみが使用された場合に存在し得る、シーンでの全体照明(total illumination)における暗帯を低減または除去するのを助けることができる。
【0012】
カメラ120は、1つ以上のLEDアレイ112によって放射された少なくとも1つ以上の波長の光を感知し得る。カメラ120は、シーン104から反射された、かつ/あるいは、シーンによって放射された反射光106を収集することができる、光学素子(例えば、少なくとも1つのカメラレンズ122)を含み得る。カメラレンズ122は、反射光106をマルチピクセルセンサ124の上へ方向付けることができ、シーン104の画像をマルチピクセルセンサ124上に形成する。プロセッサ130は、シーン104の画像を表すデータ信号を受信することができる。プロセッサ130は、1つ以上のLEDアレイ112におけるLED114を、追加的に駆動することができる。例えば、プロセッサ130は、シーンを指定された方法で照明するように、任意的に、1つ以上のLEDアレイ112における別の1つ以上のLED114とは独立して、1つ以上のLEDアレイ112における1つ以上のLED114を制御することができる。
【0013】
加えて、1つ以上の検出器126がカメラ120に組み込まれてよい。他の実施形態において、カメラ120に組み込まれる代わりに、1つ以上の検出器126は、フラッシュモジュール110、または、カメラ120およびストロボに近い他の場所といった、1つ以上の異なる領域に組み込まれてよい。1つ以上の検出器126は、LED114からの反射光の受信に加えて、環境光、及び/又は、環境光の変動/フリッカを感知するために、可視光、及び/又は、赤外光(および、ことによると、紫外光)を感知するための複数の異なるセンサを含み得る。カメラ120のマルチピクセルセンサ124は、所望の解像度を有するシーンの画像を取得するために、1つ以上の検出器126のセンサよりも高い解像度のものであってよい。1つ以上の検出器126のセンサは、(同じ波長/波長範囲、または、異なる波長/波長範囲を感知することができる)1つ以上のセグメントを有し得る。いくつかの実施形態において、複数の検出器が使用される場合に、検出器のうち1つ以上は、可視波長を検出することができ、そして、検出器のうち1つ以上は赤外波長を検出することができる。つまり、検出器は、プロセッサ130によって個々に制御可能であり得る。
【0014】
いくつかの実施形態において、カメラ120内に備えられる代わりに、または、それに加えて、1つ以上の検出器126のセンサのうち1つ以上が、フラッシュモジュール110内に備えられてよい。いくつかの実施形態において、フラッシュモジュール110およびカメラ120は、単一のモジュールに統合されてよく、一方で、他の実施形態において、フラッシュモジュール110およびカメラ120は、PCB上に配置される、別個のモジュールであってよい。他の実施形態において、フラッシュモジュール110およびカメラ120は、異なるPCBに取り付けられてもよく、-例えば、カメラ120はフラッシュモジュール110よりも厚くてよいので、これは、フラッシュモジュール110およびカメラ120が同じPCBに取り付けられる場合に、設計上の問題を結果として生じ得る。後者の実施形態において、複数の開口部がハウジング内に存在してよく、そのうち少なくとも1つは、フラッシュモジュール110およびカメラ120の一体型バージョンを使用して、排除され得る。
【0015】
LED114は、例えば、直流(DC)ドライバ、または、パルス幅変調(PWM)を使用して駆動され得る。DC駆動を使用することは、セグメント化された1つ以上のLEDアレイ112が異なる電流密度で駆動される場合に、色差(color differences)に出くわす(encounter)ことがあり、一方で、PWM駆動は、環境光の条件に起因してアーチファクトを生成し得る。フリッカセンサは、フリッカの位相に加えて、壁電流(wall current)周波数または電子バラスト周波数(例えば、50Hzまたは60Hz、もしくは、それらの整数倍)での人工照明の変動を感知し得る。カメラセンサは、次いで、時間周期(1/f)の整数倍の積分時間に調整され、または、照明が最もゆっくりと変化する位相でトリガされる(最小または最大強度であり、信号対雑音比の考慮のためには最大強度が好ましい)。LED114は、潜在的な電流サージ問題を低減するために、LED114間で位相シフトが変化するPWMを使用して駆動されてよい。図示されるように、1つ以上のドライバ132を使用して、1つ以上のLEDアレイ112におけるLED114、並びに、アクチュエータといった、他のコンポーネントを駆動することができる。
【0016】
モバイルデバイス100は、また、入力デバイス、例えば、写真を撮影するために押下される、ボタンといったユーザアクティブ化入力デバイスも含み得る。フラッシュモジュール110およびカメラ120は、単一のハウジング内に配置され得る。
【0017】
図2は、いくつかの例に従った、LEDアレイ200を示している。LEDアレイ200においてセグメント化されている、LED202は、シーン104での照明102において対応する照明領域を形成することができる。非発光領域204は、シーン104での照明102において暗帯を形成することができる。いくつかの例において、シーン104での第1照明102における暗帯は、第1方向に沿って延びる非発光エリア204、および、第1方向に対して概ね直交する第2方向に沿って延びる非発光エリアに対応することができる。いくつかの例において、LED202は、直交する第1次元(dimension)および第2次元に沿って直線的アレイ(rectilinear array)に配置され得る。いくつかの例において、非発光領域204それぞれは、第1次元または第2次元のうち1つに沿って延在する細長い領域として配置され得る。いくつかの例において、(暗帯に対応している)非発光領域204のうち少なくとも1つは、第1直線的アレイの全範囲に沿って切れ目のない線で延びることができる。いくつかの例において、非発光領域204のうち少なくとも1つは、平行な複数のセグメントを含み得る。LEDアレイ200のうち複数のLEDアレイが使用される他の実施形態において、LEDアレイ200の非発光領域204は、一致しなくてよく、かつ/あるいは、異なってよい(例えば、1つのみが不連続性を有し得る)。
【0018】
他の実施形態において、LEDアレイ200は、例えば、光を放射することができ、かつ、個々に制御されるか、または、ピクセルのグループ(例えば、ピクセルの5×5グループ)で制御され得る、数千から数百万の微小LEDピクセルを含む、マイクロLEDアレイである。マイクロLEDは、小型であり(例えば、一辺が0.01mmより小さい)、そして、無機半導体材料を使用して、単色または多色光、典型的には、赤色、緑色、および青色を提供し得る。
【0019】
上記のように、
図1のフラッシュモジュール110は、シーン104の選択的な照明を可能にするために、個々にアドレス可能なLEDセグメントを含む、適応フラッシュであり得る。3×3マトリクスよりも大きいアレイサイズについて、LEDセグメントは、集積ドライバ(integrated driver)と組み合わされて、個々のアドレス指定能力(addressability)の機能を可能にし、そして、集積デバイスを作成するために使用される半導体層のレイアウトにおける問題を生じることなく、モバイルデバイスのために望まれる小さいフォームファクタを得ることができる。加えて、ドライバおよびLEDを単一のデバイスに統合することは、組み合わされた構造体における熱負荷の増大に起因して、構造体全体の熱的な課題を増大させる。さらに、上記のように、モバイルデバイスのハウジングにおける開口部の数は、環境光及び/又はフリッカ検出のためのセンサがフラッシュモジュール/カメラに組み込まれている実施形態において低減され得る。ハウジングにおける開口部の数を制限することは、ハウジングの構造的な完全性を高めることができ、同様に、モバイルデバイスの工業的な設計を改善している。
【0020】
図3は、いくつかの実施形態に従った、構造体300の上面図を示している。構造体300における要素の一部のみが
図3に示されている。構造体300は、とりわけ、LEDマトリクス302、複数のセンサ304、および、ドライバ306を含み得る。構造体300は、例えば、化合物金属酸化物半導体(CMOS)バックプレーン、または、ガラスバックプレーン上に配置されてもよく、LEDマトリクス302の個々の画素ユニットを制御するトランジスタを形成するために、その上に半導体材料が堆積され得る。構造体300は、半導体層で堆積された、または、そうでなければ形成された、PCB(
図3に図示なし)またはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに取り付けられ得る。とりわけ、プロセッサ、メモリ、および、PWM発生器(または、電流発生器)といった、種々の電子コンポーネントが、PCB上に提供され得る。構造体300は、入力および出力データ信号、テスト信号、電力など、について使用される接点パッド308を含み得る。
【0021】
LEDマトリクス302およびセンサ304は、CMOSチップ310といった半導体構造体上に集積され得る。明らかなように、LEDマトリクス302およびセンサ304によって使用される空間の量は、それに対応して、使用される半導体の量を増加させ、CMOSチップ310を拡大する。CMOS領域を増加させることに加えて、LEDマトリクス302およびセンサ304の統合は、電力および通信接点の数を減少させることができる。CMOS領域の増加は、熱の放散を助けるための追加的な領域を提供することによって、CMOSチップ310の熱的な設計を改善することができる。いくつかの実施形態においては、ヒートシンクが、また、CMOSチップ310の拡張領域上に配置されてもよい。
【0022】
センサ304は、同じタイプであってよく、かつ、LEDマトリクス302に対して対称に配置されてよい。この配置は、空間的に対称な検出を可能にすることができる。特に、そうした実施形態において、LEDマトリクス302およびセンサ304を含むCMOSチップ310は、LEDマトリクスを撮像(image)するために使用されるレンズ116の下方で、
図1のフラッシュモジュール110内に置かれてよい。この場合に、レンズ116およびLEDアレイ112は、光軸を形成し得る。
図3に示されるように、センサ304は、LEDマトリクス302の対向する側にある。センサ304がLEDマトリクス302の両側に配置される場合に、共通レンズを通じた検出は、空間的に対称になる。他の実施形態において、センサ304は、LEDマトリクス302の全て(4個)の側面に配置され得る。LEDマトリクス302が非矩形(例えば、八角形)である他の実施形態においては、より多くの数のセンサ304が、LEDマトリクス302の境界線の周囲に対称的に配置され得る。
【0023】
他の実施形態においては、フリッカセンサ以外のセンサが、LEDマトリクス302の周囲に追加的に配置されてよく、または、構造体300に組み込まれてよい。これらのセンサは、他の光学センサ(赤、緑、青の(RGB)環境光センサといったもの)、もしくは、加速度計、ジャイロスコープ、または近距離通信(NFC)センサといった、非光学センサを含み得る。上記のように、LEDマトリクス302は、1つ以上のLEDアレイへとセグメント化されてよく、各LEDアレイの中のLEDが個別に駆動されてよく、または、LEDアレイ自体が個別に駆動されてもよい。
【0024】
図4は、いくつかの実施形態に従った、LED構造体を製造するための簡略化されたフローチャートを示している。
図5A-
図5Eは、
図4で説明される方法400の中で異なるポイントにおけるLED構造体を示している。方法400のいくつかの動作のみが示されており、すなわち、他の動作が存在し得るが、便宜上示されていないこと、に留意すること。動作402において、上記のドライバは、フォトリソグラフィ、エッチング、メタライゼーション、堆積(deposition)、および洗浄プロセスを含む、従来の半導体プロセスを使用して、半導体構造体において製造され得る。ドライバは、シリコン(Si)、または、任意の他の適切な半導体において、もしくは、誘電体材料上または誘電体材料内に形成された半導体層において形成され得る。ドライバは、とりわけ、能動回路(active circuitry)および接点を提供するために、複数の半導体、金属、および、絶縁(例えば、酸化物)層を有し得る。以下のさらなるプロセスが実行される前に、ドライバの性能試験が行われてよい。
【0025】
一旦、ドライバがテストされ、そして、既定のクライアントのセットに従って、応答が許容可能であることが判明すると、動作404において、半導体構造体上に接点(contact)が製造され得る。接点は、PCBに接続するために使用されるPCB接点、および、LEDアレイ構造体に接続するために使用されるLED接点を含み得る。PCB接点は、例えば、入力/出力、試験、電力、および、グラウンド接点のうち1つ以上を含み得る。PCB接点は、例えば、ワイヤボンド、銅(Cu)ピラー、または、基板貫通ビア(TSV)を使用する半田バンプとして形成されてよく、LED接点は、例えば、銅(Cu)ピラーを使用して形成されてよい。
【0026】
動作406において、半導体構造体502上に保護層を堆積させることができる。開示される技術的事項(subject matter)を読んで理解すると、当業者であれば、非半導体構造体(例えば、その上に形成された1つ以上の半導体膜を有する誘電体構造体)も同様に使用され得ることを認識するだろう。全体の構造体が
図5Aに示されている。特には、
図5Aに示されるように、PCB接点504aを保護するために、レジストといった、保護層506を半導体構造体502上に堆積することができ、一方で、LED接点504bを形成している半田バンプを露出させたままにしている。
【0027】
動作408では、LEDアレイおよびセンサを含むCMOSチップが、半導体構造体502に取り付けられ得る。上記のように、CMOSチップを半田バンプ(LED接点504b)上に実装するために、表面実装技術が使用され得る。代替的にLEDダイをCMOSチップにウェハ接合(wafer bond)するために、Cuピラーが使用され得る。
【0028】
動作410では、そして、
図5Bに示されるように、集積LEDアレイを含むCMOSチップ510とセンサ構造体512との間のギャップを充填するためにアンダーフィル508が使用されてよく、そして、基板514が、半導体構造体502に取り付けられ得る。アンダーフィルは、例えば、樹脂またはSiエポキシから形成されてよい。すなわち、LEDアレイおよびセンサ構造体512は、同じ全体の層のセットに統合されるように、以下に説明するような半導体プロセス(例えば、堆積、エッチング、めっき)を使用して、基板514上に製造される。
【0029】
図5Cに示されるように、そして、動作412では、LEDアレイおよびセンサ構造体512がその上で成長される基板514が、除去され得る。いくつかの場合において、基板514は、サファイアから形成されてよく、そして、基板514を除去するために、リフトオフ及び/又はレーザアブレーションプロセスが使用され得る。従って、集積LEDアレイおよびセンサ構造体512のみが、LED接点504bおよびアンダーフィル508を介して、半導体構造体502に取り付けられたままである。
【0030】
動作414では、リフトオフの後で残っている集積LEDアレイおよびセンサ構造体512が、例えば、溶媒および脱イオン水を使用して洗浄され得る。集積LEDアレイおよびセンサ構造体512は、次いで、さらなる製造プロセスを行う以前に、例えば、欠陥および不純物について視覚的または光学的に検査され得る。
【0031】
洗浄および検査の後で、動作416では、そして、
図5Dに示されるように、蛍光体層516が、LEDアレイおよびセンサ構造体512に取り付けられ、また、そうでなければ積層され、もしくは、その上に形成され得る。蛍光体層516の追加は、LEDアレイによって放射された光から白色(または、他の色の)光を生成することができる。いくつかの実施形態において、LEDは、可視スペクトルの青色または紫色部分に存在し得る波長を有している光を生成することができる。LEDからの光は、蛍光体層516内の蛍光体を励起するために使用されてよく、それは、光の一部または全部の吸収の後に、白色光を生成するように、励起波長より長い波長で光を放射することができる。LED/センサ構造体530の全体が
図5Dに示されている。
【0032】
蛍光体層516の堆積の後で、動作418では、保護層506(例えば、レジスト、
図5Aを参照のこと)が、下にある(underlying)構造体から除去され得る。特には、保護層506が、半導体構造体502上のPCB接点504aから除去され得る。
【0033】
保護層506の除去の後で、動作420では、そして、
図5Eに示されるように、半導体構造体502が、接合層520を介して、PCB522に取り付けられ得る。接合層520は、例えば、エポキシであり得る。半導体構造体502がPCB522に取り付けられた後で、PCB接点504aは、ワイヤボンド518を使用して、PCB522上で対応しているPCB接点524に対してワイヤボンドされ得る。
【0034】
他の層および構造体が、上記に追加されてよい。例えば、より良好に光を方向付けるための複数の蛍光体層または反射層が、
図5A-
図5Eに示される構造体に対して追加され得る。従って、示されるように、集積半導体構造体は、単一のCMOSチップ上に集積された、LEDアレイおよびセンサ構造体512を含んでいる。
【0035】
図6は、いくつかの実施形態に従った、モバイルデバイスのブロック図を示している。モバイルデバイス600は、専用コンピュータ、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ(PC)、タブレットPC、もしくは、スマートフォンといった、UEであり得る。様々な要素が、上記のPCB上に設けられ得る。実施例は、ここにおいて説明されるように、ロジック、または、数多くのコンポーネント、モジュール、またはメカニズムを含み、もしくは、それらの上で動作し得る。モジュールおよびコンポーネントは、指定された動作を実行することが可能な有形のエンティティ(例えば、ハードウェア)であり、そして、所定の方法で構成または配置され得る。一つの例において、回路は、(例えば、内部に、または、他の回路といった外部エンティティに関して)モジュールとして指定された方法で構成され得る。一つの例において、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、スタンドアロン、クライアントまたはサーバコンピュータシステム)、または、1つ以上のハードウェアプロセッサの全体もしくは一部は、ファームウェアまたはソフトウェア(例えば、命令、アプリケーション部分、またはアプリケーション)によって、指定された動作を実行するように動作するモジュールとして構成され得る。一つの例において、ソフトウェアは、機械可読媒体上に存在してよい。一つの例において、ソフトウェアは、モジュールの基礎をなすハードウェアによって実行されるとき、指定された動作をハードウェアに実行させる。
【0036】
従って、「モジュール(“module”)」(および「コンポーネント(“component”)」)という用語は、有形のエンティティを包含するものと理解され、指定された方法で動作するように、もしくは、本明細書で説明される任意の動作の一部または全部を実行するように、物理的に構築され、具体的に構成され(例えば、ハードワイヤード)、または、一時的に(例えば、短い期間に)構成される(例えば、プログラムされる)エンティティである。モジュールが一時的に構成される実施例を考えると、モジュールそれぞれは、いつ何時でもインスタンス化される必要はない。例えば、モジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用ハードウェアプロセッサを含む場合、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時間にそれぞれ異なるモジュールとして構成されてよい。ソフトウェアは、それに応じて、例えば、ある時点で特定のモジュールを構成し、かつ、異なる時点では異なるモジュールを構成するように、ハードウェアプロセッサを構成し得る。
【0037】
モバイルデバイス600は、ハードウェアプロセッサ(または、同等な処理回路)602(例えば、中央処理ユニット(CPU)、GPU、ハードウェアプロセッサコア、または、それらの任意の組合せ)、メインメモリ604、および、スタティックメモリ606を含み得る。それらの一部または全部は、インターリンク(例えば、バス)608を介して、相互に通信し得る。メインメモリ604は、リムーバブルストレージおよび非リムーバブルストレージ、揮発性メモリまたは不揮発性メモリのいずれか、または、全てを含み得る。モバイルデバイス600は、ビデオディスプレイといったディスプレイ610、英数字入力デバイス612(例えば、キーボード)、および、ユーザインターフェイス(UI)ナビゲーションデバイス614(例えば、マウス)を、さらに含み得る。一つの例において、ディスプレイ610、入力デバイス612、および、UIナビゲーションデバイス614は、タッチスクリーンディスプレイであり得る。モバイルデバイス600は、追加的に、ストレージ装置(例えば、ドライブユニット)616、信号生成デバイス618(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェイスデバイス620、1つ以上のカメラ628、および、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または本明細書で説明されるものなどの他のセンサといった、1つ以上のセンサ630を含み得る。モバイルデバイス600は、さらに、1つ以上の周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダ、等)と通信し、または、制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、もしくは、他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)、等)接続といった、出力コントローラを含み得る。
【0038】
ストレージ装置616は、本明細書で説明される技術または機能のうち任意の1つ以上を具現化し、または、それにより利用されるデータ構造または命令624(例えば、ソフトウェア)の1つ以上のセットが保管された、非一時的な機械可読媒体622(以下では、単に、機械可読媒体と呼ぶ)を含み得る。命令624は、また、モバイルデバイス600によるその実行の最中に、メインメモリ604内、スタティックメモリ606内、及び/又は、ハードウェアプロセッサ602内に、完全に、または、少なくとも部分的に存在し得る。機械可読媒体622は、単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体(“machine readable medium”)」という用語は、1つ以上の命令624を保管するように構成された単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、及び/又は、関連するキャッシュおよびサーバ)を含み得る。
【0039】
「機械可読媒体」という用語は、モバイルデバイス600による実行のための命令を保管し、エンコーディングし、または、搬送することが可能であり、そして、モバイルデバイス600に、本開示の技法のうち任意の1つ以上を実行させるか、もしくは、そうした命令によって使用され、または、それに関連するデータ構造を保管し、エンコーディングし、または、搬送することが可能である、任意の媒体を含み得る。機械可読媒体の限定されない例は、ソリッドステートメモリ、または、光または磁気媒体を含み得る。機械可読媒体の具体例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスといった不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクといった磁気ディスク、光磁気ディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、並びに、CD-ROMおよびDVD-ROMディスク、を含み得る。
【0040】
命令624は、さらに、数多くのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパートランスファープロトコル(HTTP)、等)のうちいずれか1つを利用しているネットワークインターフェイスデバイス620を介して、伝送媒体626を使用して、通信ネットワークにわたり送信または受信され得る。例示的な通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、モバイル電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、基本電話サービス(POTS)ネットワーク、および、ワイヤレスデータネットワークを含み得る。ネットワークにわたる通信は、1つ以上の異なるプロトコルを含み得る。中でも、Wi-Fi(登録商標)として知られる電気電子技術者協会(IEEE)802.11規格ファミリー、WiMax(登録商標)として知られるIEEE 802.16規格ファミリー、IEEE 802.15.4規格ファミリー、ロングタームエボリューション(LTE)規格ファミリー、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)規格ファミリー、ピアツーピア(P2P)ネットワーク、次世代(NG)/第5世代(5G)、といったものである。一つの例において、ネットワークインターフェイスデバイス620は、1つ以上の物理ジャック(例えば、イーサネット(登録商標)、同軸、または、電話ジャック)、もしくは、伝送媒体626に接続するための1つ以上のアンテナを含み得る。
【0041】
本明細書で使用されるように「回路(“circuitry”)」という用語は、説明される機能を提供するように構成されている、電子回路、論理回路、プロセッサ(共有、専用、またはグループ)及び/又はメモリ(共有、専用、またはグループ)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルデバイス(FPD)((例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、PLD(programmable logic device)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コンプレックスPLD(CPLD)、高キャパシティPLD(HCPLD)、ストラクチャードASIC、または、プログラマブルSoC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)といった、ハードウェアコンポーネントを指し、その一部であり、または、それを含むことに留意すること。いくつかの実施形態において、回路は、説明された機能の少なくともいくつかを提供するために、1つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行することができる。「回路」という用語は、また、そのプログラムコードの機能を実行するために使用されるプログラムコードを伴う、1つ以上のハードウェア要素の組み合わせ(もしくは、電気または電子システムで使用される回路の組み合わせ)を指すこともできる。これらの実施形態において、ハードウェア要素とプログラムコードとの組み合わせは、特定のタイプの回路として呼ばれてよい。
【0042】
従って、本明細書で使用されるように「プロセッサ回路(“processor circuitry”)」または「プロセッサ(“processor”)」という用語は、算術演算または論理演算のシーケンスを実行すること、または、デジタルデータを記録、保管、及び/又は、転送することが、順次に、かつ、自動的に可能な回路を指し、その一部であり、もしくは、それを含む。「プロセッサ回路」または「プロセッサ」という用語は、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のベースバンドプロセッサ、物理的中央処理装置(CPU)、シングルまたはマルチコアプロセッサ、及び/又は、プログラムコード、ソフトウェアモジュール、及び/又は機能プロセスといった、コンピュータ実行可能命令を実行し、または、そうでなければ、動作させることが可能な任意の他のデバイスを指すことができる。
【0043】
接点の数を低減すること、CMOSデバイスの熱的問題を改善すること、および、モバイルデバイスのハウジングにおける開口部の数を低減することに加えて、CMOSデバイスにおけるLEDマトリクスおよびフリッカセンサの統合は、フリッカセンサの使用を可能にし、構造体全体から白色の外観を生成するように、LEDそれぞれを通る最小電流を制御することができる。特には、とりわけ、集積構造体を製造するために使用されるウェハ上のガスの流れ、および、エッチング速度の変動(variation)を含む、様々な問題に起因して、様々な層(半導体および他のもの)において変動が存在している。そうした変動は、低い印加電流でのLEDの放射において大きな動作変動を生じさせ得る。このことは、比較的低い電流で、または、電流がないときに、蛍光体の存在に起因して、LEDアレイが、黄色がかった/オレンジ色に見えることがあるという問題を引き起こし得る。LEDアレイを白色(典型的には望ましい)に見せるために、LEDは、少なくとも最小量の電流で動作化(activate)されてよく、それは、上記の製造の変動に起因してLEDごとに異なることがある。この最小量の電流は、LEDに、環境光よりも大きい強度で光を放射させ得る。しかしながら、低電流でのLEDの変動に起因して、LEDアレイにわたり白色光を提供する能力(強度または色)は、均一でないことがある。従って、LED製造における変動を考慮し、かつ、環境光の量を調整するために、LEDに対する電流を個々に制御することが望ましいだろう。フリッカセンサ、LEDと同じ構造体上に形成されているものは、そうした変動を回避するために個々のLEDに対する電流を調整するのを助けるように、PCB上のプロセッサによって使用され得る。LEDが白色に見えることを確実にするために各LEDに印加される電流の量は、製造の最中に較正され得る。
【0044】
加えて、
図1には複数のレンズが示されているが、所定の実施形態においては、いくつかの理由で、単一のレンズを使用することが望ましいことがある。例えば、センサをLEDの周りに対称的に配置することにより、そして、それによるレンズで、センサによって提供される検出は、空間的に、より対称的になり得る。すなわち、レンズに対する視野(FOV)は、軸外(off-axis)の代わりに対称であり得る(分離している場合、レンズからのセンサ信号は、より軸外であり得る)。もちろん、他の実施形態においては、1つ以上の個々のレンズ要素が、フリッカセンサに提供されてよい。いくつかの実施形態においては、LEDアレイの白っぽい外観を維持するために、センサは、環境光レベルに応じて、設計された光束(flux)出力レベルに電流を調整するために、暗い条件下で、レンズでの反射を検出することができる。いくつかの実施形態において、パルスLED発光(pulsed LED emission)の同期検出は、感度を増加させるのに役立ち得る。
【0045】
図7A-
図7Cは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する低環境光の下でのLEDを示している。特に、
図7A-7Cは、50ルックスの環境光の下でのLEDの外観の比較を示している。そこで、
図7Aは、LEDアレイにおけるLEDそれぞれに0Aが印加されたことを示しており(本質的に黄色のLEDアレイ)、
図7Bは、LEDそれぞれに10μAが印加されたことを示しており(本質的に薄い黄色のLEDアレイ)、そして、
図7Cは、LEDそれぞれに20μAが印加されたことを示しているが(本質的に白色のLEDアレイ)、電流値は、個々のLEDに依存する。
【0046】
図8A-
図8Bは、いくつかの実施形態に従った、異なる駆動電流を使用する高環境光の下でのLEDを示している。特に、
図8A-8Bは、3500luxの環境光の下でのLEDの外観における比較を示している。そこで、
図8Aは、LEDそれぞれに0Aが印加されたことを示しており(本質的に黄色のLEDアレイ)、そして、
図8Bは、LEDそれぞれに100μAが印加されたことを示している(本質的に白色のLEDアレイ)。
【0047】
本明細書では、システムおよび方法の所定の特徴のみを図示および説明してきたが、当業者にとっては、多くの修正および変更が想起されるだろう。従って、添付の特許請求の範囲(claims)は、そうした修正および変更の全てをカバーするように意図されていることが理解されるべきである。方法の動作は、実質的に同時に、または、異なる順序で実行され得る。
【0048】
特定の例示的な実施形態を参照して実施形態を説明してきたが、本開示のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができることは明らかだろう。従って、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく、むしろ、例示的な意味で考えられるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、例示として、かつ、限定ではなく、技術的事項が実施され得る特定の実施形態を示している。図示された実施形態は、当業者が本明細書に開示された教示を実施することを可能にするのに十分に詳細に説明されている。他の実施形態が、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更が行われ得るように、そこから利用され、そして、導出され得る。従って、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、かつ、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ、そうした特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに、定義される。
【0049】
本明細書において、技術的事項は、個々に、かつ/あるいは、集合的に、「実施形態(“embodiment”)」という用語によって、単なる便宜上で言及されることがあり、そして、1つより多くが実際に開示されている場合に、本出願の範囲を任意の単一の発明的概念に自発的に限定するように意図するものではない。従って、特定の実施形態が、本明細書において例示され、かつ、説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成が、示された特定の実施形態の代わりに用いられ得ることが理解されるべきである。本開示は、様々な実施形態に係る任意の、および、全ての適合または変形をカバーするように意図されている。上記の実施形態の組み合わせ、および、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態は、上記の説明を検討すれば、当業者にとって明らかになるだろう。
【0050】
本明細書において、「1つの(“a”または(“an”)」という用語は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つの(“at least one”)」または「1つ以上の(“one or more”)」の任意の他の事例または用法とは無関係に、1つ、または、1つより多くを含むように使用されている。本明細書において、用語「または(“or”)」は、非排他的なものを指すために使用されており、その結果、「AまたはB(“A or B”)」は、特に指示がない限り、「AであるがBではない(“A but not B”)」、「BであるがAではない(“B but not A”)」、および「AおよびB(“A and B”)」を含む。本明細書において、「含む(“including”)」および「その中で(“in which”)」という用語は、それぞれ「備える(“comprising”)」および「そこで(“wherein”)」という用語の平易な英語(plain-English)の等価物として使用されている。また、以下の特許請求の範囲において、用語「含む」および「備える」は、オープンエンドであり、すなわち、特許請求の範囲においてそうした用語の後に列挙されるものに加えて要素を含む、システム、UE、製品、組成物、配合、またはプロセスは、依然として、その特許請求の範囲内に入ると見なされる。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1(“first”)」、「第2(“second”)」、および「第3(“third”)」といった用語は、単にラベルとして使用されており、そして、それらの対象に数値的な要件を課すように意図されたものではない。
【0051】
本開示の要約は、特許請求の範囲または意味を解釈し、または、限定するためには使用されないという理解の下で提出されている。加えて、上記の詳細な説明では、開示を合理化(streamlining)する目的で、様々な特徴が単一の実施形態において一緒にまとめられていることが分かる。この開示の方法は、請求される実施形態が、各請求項において明示的に記載されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の技術的事項は、単一の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴に存在する。従って、以下の特許請求の範囲は、各請求項が別個の実施形態として自立した状態で、本明細書によって詳細な説明に組み込まれている。
【国際調査報告】