(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ネットワークデバイス試験システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04L 43/20 20220101AFI20241217BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20241217BHJP
H04L 43/50 20220101ALI20241217BHJP
H04W 24/06 20090101ALI20241217BHJP
G06F 11/22 20060101ALI20241217BHJP
H04B 17/00 20150101ALI20241217BHJP
【FI】
H04L43/20
H04W28/084
H04L43/50
H04W24/06
G06F11/22 621
H04B17/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533316
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2024-06-04
(86)【国際出願番号】 US2022026892
(87)【国際公開番号】W WO2023211454
(87)【国際公開日】2023-11-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319010088
【氏名又は名称】楽天モバイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【氏名又は名称】永岡 重幸
(74)【代理人】
【識別番号】100188879
【氏名又は名称】渡邉 未央子
(72)【発明者】
【氏名】トリベディ,シッダールタ
(72)【発明者】
【氏名】ムハマッド,オーン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067AA41
5K067EE10
5K067EE16
5K067LL08
(57)【要約】
コンピュータネットワークのためのデバイスを試験するシステムおよび方法が開示される。いくつかの実施形態では、試験シナリオは、少なくとも1つのコンピュータデバイスによって実装された1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で実行され、その結果、1つまたは複数のVMは、試験シナリオを実行した結果として入力データを生成する。被試験ネットワークデバイス(NDUT)は、1つまたは複数のVMからの入力データに応答して試験シナリオを実行し、試験結果データを生成する。NDUTが試験シナリオに合格したかどうかは、試験結果データに基づいて検出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータネットワーク用のデバイスを試験する方法であって、
少なくとも1つのコンピュータデバイスによって実装される1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行して、前記1つまたは複数のVMが前記試験シナリオを実行した結果としての入力データを生成することと、
前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させることと、
前記試験結果データに基づいて、前記NDUTが前記試験シナリオに合格したかどうかを検出することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記NDUTが前記試験シナリオに合格したことに応答して、前記NDUTを前記コンピュータネットワークに組み込むこと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、
前記VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記方法は、
前記1つまたは複数のVMを実装することと、
前記1つまたは複数のVMの各々が動作可能であるかどうかを検出することと、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオをロードすることと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオを前記ロードする前に、前記方法は、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから前記試験シナリオを選択すること
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記方法は、
前記NDUTのインターフェースと前記1つまたは複数のVMとの間の接続を確立すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成すること
をさらに含み、
前記試験結果データに基づいて前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを前記検出することが、
前記試験結果データが前記ベンチマークデータに規定された前記ベンチマークを満たすかどうかを検出すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
コンピュータネットワーク用のデバイスを試験するための装置であって、
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、
1つまたは複数のプロセッサを含み、前記1つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ実行可能命令を実行することに応答して、前記1つまたは複数のプロセッサが、
1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行し、その結果、前記1つまたは複数のVMは、試験シナリオを実行した結果として入力データを生成し、
前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させ、
前記試験結果データに基づいて、前記NDUTが前記試験シナリオに合格したかどうかを検出する
ように構成されている、装置。
【請求項9】
前記1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、
前記VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記1つまたは複数のVMを実装し、
前記1つまたは複数のVMの各々が動作可能であるかどうかを検出し、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオをロードする
ようにさらに構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオを前記ロードする前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから前記試験シナリオを選択する
ようにさらに構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記NDUTのインターフェースと前記1つまたは複数のVMとの間の接続を確立する
ようにさらに構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成する
ようにさらに構成されており、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記試験結果データが前記ベンチマークデータに規定された前記ベンチマークを満たすかどうかを検出することにより、
前記試験結果データに基づいて前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを検出するように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記試験シナリオは試験スクリプトを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、1つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ実行可能命令を実行することに応答して、前記1つまたは複数のプロセッサが、
1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行し、その結果、前記1つまたは複数のVMが、前記試験シナリオを実行した結果として入力データを生成し、
前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させ、
前記試験結果データに基づいて、前記NDUTが前記試験シナリオに合格したかどうかを検出する
ように構成される、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、
前記VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記1つまたは複数のVMを実装し、
前記1つまたは複数のVMの各々が動作可能であるかどうかを検出し、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオをロードする
ようにさらに構成されている、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記1つまたは複数のVMによる実施のために前記試験シナリオを前記ロードする前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから前記試験シナリオを選択する
ようにさらに構成されている、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記1つまたは複数のVM上で前記試験シナリオを実行する前に、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記NDUTのインターフェースと前記1つまたは複数のVMとの間の接続を確立する
ようにさらに構成されている、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成する
ようにさらに構成されており、
前記1つまたは複数のプロセッサは、前記試験結果データが前記ベンチマークデータに規定された前記ベンチマークを満たすかどうかを検出することにより、
前記試験結果データに基づいて前記NDUTが前記試験シナリオに合格するかどうかを検出するように構成されている、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電気通信ネットワークシステムは、ネットワークデバイスおよび他のタイプのハードウェアを含む。このハードウェアのいくつかは、ネットワーク機能を実行するためのソフトウェアを実装する。場合によっては、新しいハードウェアおよび/またはソフトウェアがネットワークに組み込まれる。しかしながら、このハードウェアおよび/またはソフトウェアは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアが適切に動作し、コンピュータネットワーク上で他の問題を引き起こすことがありえないことを確実にするために、コンピュータネットワークへの組み込み前に試験される。ハードウェアおよび/またはソフトウェアは、コンピュータネットワークにおけるコンピュータネットワーク機器と同様のコンピュータネットワーク機器を伴う実験室で試験される。このようにして、ハードウェア/ソフトウェアは、コンピュータネットワークへの組み込みの前にハードウェア/ソフトウェアをトラブルシューティングするために試験される。
【0002】
本開示の態様は、以下の詳細な説明を添付の図と併せて読めば最もよく理解される。業界の標準的習慣に従い、種々の特徴は、原寸に比例して描かれていない。実際には、種々の特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に増減されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】いくつかの実施形態に係る、コンピューティングシステムのブロック図である。
【0004】
【
図2】いくつかの実施形態に係る、VNに接続されたNDUTのブロック図である。
【0005】
【
図3】いくつかの実施形態に係る、NDUTに対して試験を実行する方法の流れ図である。
【0006】
【
図4】いくつかの実施形態に係る、NDUTの試験シナリオを説明する表である。
【0007】
【
図5】いくつかの実施形態に係る、NDUTの試験シナリオを説明する表である。
【0008】
【
図6】いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0009】
【
図7】いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0010】
【
図8】いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0011】
【
図9】いくつかの実施形態に係る、コンピュータネットワークのデバイスを試験する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または例を提供する。本開示を簡単にするために、構成要素、値、動作、材料、配置などの例が以下で説明される。当然ながら、これらは例であり、限定することを意図するものではない。他の構成要素、値、動作、材料、配置などが企図される。例えば、以下の説明における第2の特徴の上または上方での第1の特徴の形成は、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触して形成される実施形態を含み、また第1の特徴と第2の特徴とが直接接触できないように、第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成される実施形態をさらに含む。加えて、本開示は、種々の例において参照符号および/または文字を繰り返す。この繰り返しは、簡潔さおよび明瞭さを目的としたものであり、説明される様々な実施形態間および/または構成間の関係を規定するものではない。
【0013】
さらに、真下(beneath)、下方(below)、下方(lower)、上方(above)、上方(upper)などの空間的に相対的な語は、本明細書では、図面に示すような1つの要素または特徴と、別の1つまたは複数の要素または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用される。空間的相対語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図するものである。装置は他の方向に向けられ(90度または他の向きに回転され)、本明細書で使用されている空間的相対記述子(spatially relative descriptor)も、同様に適宜解釈される。
【0014】
コンピュータネットワークのためのデバイスを試験するシステムおよび方法が開示される。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワークはセルラネットワークであるか、またはセルラネットワークを含む。デバイスは、被試験ネットワークデバイス(NDUT)と呼ばれる。NDUTは、NDUTがコンピュータネットワークにおいて動作可能であるか、または物理デバイスが適切に動作できないか、または試験がコンピュータネットワークに組み込まれたことに応答してコンピュータネットワーク内で問題または障害をもたらすかどうかを判定するために試験されるべき物理デバイスである。しかしながら、いくつかの実施形態では、コンピュータネットワークは、多数の、物理的コンピュータネットワークデバイスを含む。実験室での物理コンピュータネットワークデバイスの複製の作成は、面倒で高価である。したがって、本開示は、1つまたは複数の仮想マシン(VM)を実装することによってNDUTを試験する実施形態を含む。いくつかの実施形態では、VMは仮想ネットワーク(VN)として構成される。VNにおけるVMは、コンピュータデバイス(例えば、サーバ)上に実装され、および物理ネットワークデバイスの挙動をエミュレートする。いくつかの実施形態では、VMは、コンピュータネットワークに組み込まれたときにNDUTが受信するのと同じ入力データを生成する。VNにおけるVMを利用することにより、コンピュータネットワークからの物理コンピュータネットワークデバイスの一部または全部なしでNDUTが試験される。このようにして、いくつかの実施形態によれば、NDUTは、それほど面倒でなく、安価な方式で試験される。
【0015】
図1は、いくつかの実施形態に係る、コンピューティングシステム100のブロック図である。
【0016】
コンピューティングシステム100は、コンピュータネットワーク試験デバイス102、少なくとも1つのデータベース104、コンピュータネットワーク105、およびユーザデバイス107を含む。
図1では、コンピュータネットワーク105は、セルラネットワーク106およびインターネットプロトコル(IP)ネットワーク108を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク105は、IPネットワーク108のみを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク105はセルラネットワーク106のみを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク105は、IPネットワーク108のような複数のIPネットワークを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク105は、セルラネットワーク106のような複数のセルラネットワークを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク試験デバイス102およびセルラネットワーク106は、IPネットワーク108を介して互いに接続される。いくつかの実施形態では、IPネットワーク108は、広域ネットワーク(WAN)(すなわち、インターネット)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ローカルエリアネットワーク(WLAN)などを含む。いくつかの実施形態では、セルラネットワーク106は無線WAN(WWAN)を含む。
【0018】
セルラネットワーク106は無線アクセスネットワーク(RAN)160を含む。RAN160は、セルラネットワーク106の無線要素である。RAN160は、1つまたは複数の無線送受信機を含む基地局などのネットワーク要素を含む。基地局は、セルと呼ばれるランド領域をカバーする。携帯電話、スマートフォン、ラップトップなどのユーザ機器は、セルをカバーする基地局の各々に接続する。RAN160は、トランスポート180によって提供されるバックホールリンクを介してコア170に接続する。
【0019】
コア170は、セルラネットワーク106全体の一部である。コア170は、モバイル加入者がサービス(例えば、国際通話、テキストメッセージング、ローカルセルラ通話)にアクセスすることを可能にする。いくつかの実施形態では、コア170は、加入者プロファイル情報、加入者の位置、サービスの認証、音声セッションおよびデータセッションに必要な切り替え機能の維持などの機能を担当する。コア170は、ネットワーク要素を含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク要素は、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ、ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM-SC)、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイを含む。いくつかの実施形態では、MMEはホーム加入者サーバ(HSS)と通信している。MMEは、ユーザ機器とコア170との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MMEはベアラおよび接続管理を提供する。いくつかの実施形態では、インターネットプロトコル(IP)パケットは、IPネットワーク108に接続された、サービングゲートウェイを介して転送される。
【0020】
トランスポート180は、セルラネットワーク106のコア170とRAN160とを接続するトランスポートネットワークを指す。トランスポート180は、バックホールリンク、コネクタ、リレー、ボイスオーバIPデバイス、または本開示の実施形態内の他の適切なネットワーク要素などのネットワーク要素182を含む。いくつかの実施形態では、トランスポート180は、マクロセルをスモールセル、無線ユニット、デジタルユニットなどに接続するフロントホールを含む。
【0021】
コンピュータネットワーク試験デバイス102(いくつかの実施形態ではサーバ102)は、少なくとも1つのプロセッサ126および非一時的コンピュータ可読媒体128を含むコンピュータデバイスである。非一時的コンピュータ可読媒体128は、コンピュータ実行可能命令124を記憶する。いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体128は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、他の磁気記憶装置、前述のタイプのコンピュータ可読媒体の組み合わせ、またはコンピュータデバイスによってアクセスされる命令もしくはデータ構造の形態でコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用されるいずれかの他の媒体を含む。プロセッサ126がコンピュータ実行可能命令124を実行すると、プロセッサ126はコンピュータネットワーク試験ソフトウェア127を実行する。
【0022】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の新しいネットワークデバイス(例えば、ネットワーク要素(NE))がコンピュータネットワーク105に組み込まれる。しかしながら、ネットワークデバイスをコンピュータネットワーク105に組み込まれる前に、これらの新しいネットワークデバイスの性能を試験して、新しいネットワークデバイスが問題を引き起こすことなくコンピュータネットワーク105に適切に組み込まれることを確実にする。したがって、トラブルシューティングおよびシステム性能は、ネットワークデバイスの組み込みの前に試験される。
図1では、コンピュータネットワーク105への組み込み前に試験されているネットワークデバイスは、被試験ネットワークデバイス(NDUT)130と呼ばれる。いくつかの実施形態では、NDUT130またはNDUT130のようなネットワークデバイスは、IPネットワーク108に組み込まれるべきである。いくつかの実施形態では、NDUT130またはNDUT130のようなネットワークデバイスは、RAN160に組み込まれるべきである。いくつかの実施形態では、NDUT130またはNDUT130のようなネットワークデバイスは、コア170に組み込まれるべきである。いくつかの実施形態では、NDUT130またはNDUT130のようなネットワークデバイスは、トランスポート180に組み込まれるべきである。
【0023】
NDUT130の性能を試験するために、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、1つまたは複数の仮想マシン(VM)132を実装するように構成される。VM132は、物理的なコンピュータデバイスの動作をシミュレートするコンピュータソフトウェアである。いくつかの実施形態では、VM130は、ソフトウェアコードの実装を通じて存在するサーバ102内で動作するソフトウェア定義コンピュータである。いくつかの実施形態では、専用量のCPU、メモリ、およびストレージを伴う、コンピュータデバイスの仮想バージョンは、サーバ102(例えば、クラウドプロバイダのデータセンタにおけるサーバ)から借用される。いくつかの実施形態では、VM132は、VM132をコンピュータデバイスのように動作するように構成するコンピュータファイル(例えば、画像ファイル)によって定義される。いくつかの実施形態では、VM132は、VM132を実装しているサーバ102のコンピューティング環境とは異なる別個のコンピューティング環境として動作する。例えば、いくつかの実施形態では、VM132は、VM132を実装しているサーバ102とは異なるオペレーティングシステムを実行する。いくつかの実施形態では、VM132は、VM132内に実装されたソフトウェアがサーバ102のオペレーティングシステムと干渉しないように、サーバ102の残りの部分から分割される。
【0024】
コンピュータネットワーク試験ソフトウェア127は、1つまたは複数のVM132が試験シナリオ148を実行した結果として入力データ150を生成するように、コンピュータネットワーク試験コンピューティングデバイス102によって実装されたVM132上で試験シナリオ148を実行する変更要求を自動化するように構成される。いくつかの実施形態では、試験シナリオ148は、データベース104に記憶された試験スクリプトである。いくつかの実施形態では様々な状況で様々なタイプのNDUT130を試験するために、様々な試験シナリオ148がデータベース104に記憶される。
【0025】
いくつかの実施形態では、試験シナリオ148は、VM132による実装のための複数の試験シナリオ148から選択される。いくつかの実施形態では、VM132によって実施されるべき試験シナリオ148は、ユーザデバイス107を介してユーザ130によって選択される。ユーザデバイス107は、非一時的コンピュータ可読媒体135および少なくとも1つのプロセッサ139を含む。非一時的コンピュータ可読媒体135は、コンピュータ実行可能命令137を記憶する。プロセッサ139がコンピュータ実行可能命令137を実行することに応答して、ユーザデバイス107は、ユーザ入力を受信し、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127にユーザ入力を送信するように構成される。コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、ユーザ入力を処理して適切な試験シナリオ148を選択し、ユーザデバイス107から試験シナリオの関連パラメータ値を受信する。
【0026】
いくつかの実施形態では、VM132は、仮想ネットワーク(VN)134として動作するように構成される。いくつかの実施形態では、VN134は、コンピュータネットワーク105の少なくとも一部をシミュレートする。いくつかの実施形態では、VN134は、IPネットワーク108の少なくとも一部をシミュレートする。いくつかの実施形態では、VN134は、セルラネットワーク106の少なくとも一部をシミュレートする。
【0027】
いくつかの実施形態では、入力データ150は、コンピュータネットワーク105に組み込まれているNDUT132に応答してNDUT132にデータを供給しているコンピュータネットワーク105の部分によって生成される同じ入力データである。入力データは、1つまたは複数のインターフェースを介してNDUT132によって受信される。したがって、いくつかの実施形態では、VN134におけるVM132は、NDUT132がコンピュータネットワーク105に組み込まれたことに応答してNDUT132にデータを供給しているコンピュータネットワーク105の部分によって、入力データと同じフォーマットおよび同じシグナリングで入力データ150を生成する。いくつかの実施形態では、入力データ150は、VN134におけるVM132からNDUT130に直接供給される。いくつかの実施形態では、入力データ150は、データベース104にログとして記憶される。いくつかの実施形態では、NDUT130は、VM132によってデータベース104に記憶された後に入力データ150を受信する。
【0028】
NDUT130は、1つまたは複数のVM132からの入力データ150に応答して試験結果データ152を生成する。試験結果データ152は、VM132によって実装された試験シナリオ148の下でのNDUT130の性能を示す。コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、試験結果データ152に基づいて、NDUT130が実施された試験シナリオ148に合格するかどうかを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、試験結果データ152は、データベース104に記憶される。いくつかの実施形態では、NDUT130が実施された試験シナリオ148に合格するかどうかを判定するために、NDUTが実施された試験シナリオ148に合格するかどうかを判定するための1つまたは複数のベンチマークを規定するコンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127によってベンチマークデータ154が生成される。いくつかの実施形態では、ベンチマークデータ154によって記述されるベンチマークは、ユーザデバイス107から受信されるユーザ入力に基づいて判定される。試験結果データ152に基づいてNDUT130が試験シナリオ148に合格するかどうかを検出するために、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、試験結果データ152がベンチマークデータ154に規定されたベンチマークを満たすかどうかを検出するように構成される。試験シナリオ148(または複数の試験シナリオ148)に合格したことに応答して、NDUT130またはNDUT130のようなネットワークデバイスがコンピュータネットワーク105に組み込まれる。
【0029】
図2は、いくつかの実施形態に係る、NDUT200を試験するためにVN202に接続されたNDUT200のブロック図である。
【0030】
NDUT200は、いくつかの実施形態に係る、
図1におけるNDUT130の一例である。VN202は、いくつかの実施形態に係る、VN134の一例である。いくつかの実施形態では、VN202は、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127によって実装される。
【0031】
図2において、NDUT130は、集中ユニット(CU)である。より具体的には、CUは、オープンRAN(ORAN)用であり、被試験(DUT)のオープンCU(OCU)デバイスである。VN202を用いて1つまたは複数の試験シナリオを実装することによって、NDUT200が実際にコンピュータネットワーク105に組み込まれると、NDUT200が容量およびネットワークトラフィックを処理することができることを確実にするシステム試験が実行される。ハンドオーバ、データコール、PWS配信、F1手順、X2C手順、Ip-Sec、またはソフトウェア過負荷状態中のソフトウェア品質およびピーク使用時間でのハードウェア性能を確保する本開示の実施形態に対する他の動作材料中にNDUT200が実行するかどうかを判定するために、異なるタイプの試験シナリオが実装される。試験シナリオの実装から生じる試験結果データを使用して、ネットワーク設計者は、ソフトウェアおよびハードウェアリソース効率を最大化するトポロジ設計を策定する。
【0032】
5G RANは、CU(Centralized Unit(集中ユニット))およびDU(Distributed Unit(分散ユニット))と命名される2つの物理エンティティに分割される。オープンシステム相互接続(OSIは、コンピュータシステムがネットワークを介して通信するために使用する7つのレイヤを記述するモデルである)レイヤの説明に関連して、CUは、サービスデータ適応プロトコル(SDAPは、3GPP(登録商標)によって指定されるプロトコルであり、サービスフローの品質をベアラサービスにマッピングする)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCPは、RRCおよびユーザプレーン上位レイヤ、例えばUEにおけるIPまたは基地局におけるリレーにサービスを提供する)、および無線リソース制御(RRCは、UEと基地局との間で使用されるネットワークレイヤプロトコルである)などのプロトコルスタックの上位レイヤのサポートを提供し、DUは、無線リンク制御(RLCは、UMTS、LTE、および5Gで使用されるレイヤ2無線リンクプロトコルである)、メディアアクセス制御(MACは、ネットワークセグメント内の通信でネットワークアドレスとして使用するためにネットワークインターフェースコントローラ(NIC)に割り当てられた一意の識別子である)、および物理レイヤなどのプロトコルスタックの下位レイヤのサポートを提供する。1つのCUは複数のDUを制御し、例えば100を超えるDUが1つのCUに接続される。各DUは、セル514のような1つまたは複数のセルをサポートするので、1つのCUは数百のセルを制御する。
【0033】
VMは形容詞仮想によって示され、非仮想マシンおよび物理マシンは、この説明を通じて形容詞物理によって示される。この実施形態では、NDUT200は、VN202に加えてネットワークデバイスに接続されている。ネットワークデバイスは、オープン分散ユニット(O-DU)204を含む。O-DU204およびNDUT200は、F1-C/Uインターフェースを介して接続されている。F1インターフェースは、gNB CUをgNB DUに接続する。このインターフェースは、CU-DU分割gNBアーキテクチャに適用可能である。F1(F1-C)の制御プレーンはCUとDUとの間のシグナリングを可能にし、F1(F1-U)のユーザプレーンはアプリケーションデータの転送を可能にする。O-DU204は、オープン無線ユニット(O-RU)206に接続されている。無線ユニット(RU)の目的は、アンテナとの間で送信される無線信号を、フロントホールを介してDUに送信されるデジタル信号に変換することである。いくつかの実施形態では、O-DU204は、オープンフロントホール(O-FH)インターフェースを介してO-RU206に接続されている。フロントホールインターフェースは、O-RANフロントホール仕様に従って、O-DUとO-RUとの間の通信を実行し、複数のハードウェア(HW)およびソフトウェア(SW)構成要素からなる。NDUT200は、X2-C/Uインターフェースを介してLTE eNB208と接続されている。O-RU206とLTE eNB208との両方は、ユーザ機器(UE)210に接続されている。X2インターフェースは、X2-CおよびX2-Uインターフェースに分割され、前者は制御プレーン用であり、後者はユーザプレーン用である。両方とも、4GネットワークのeNB間、またはeNBと5Gネットワークのen-gNBとの間で情報を送信するために3GPPによって元々設計されている。O-RANアライアンスのドキュメントでは、インターフェースは同じ原理およびプロトコルを有する。
【0034】
NDUT200はVN202にも結合されている。VN202は、複数のVMを含む。VMは、LTE仮想コア212および5G仮想コア214を含む。LTE仮想コア212および5G仮想コア214は、インターネット216に接続される。いくつかの実施形態では、インターネット216は、
図1のIPネットワーク108の一例である。LTE仮想コア212は、S1-C/Uインターフェースを介してNDUT200に接続されている。LTE仮想コア212は、S1-C/Uインターフェースを介してLTE eNB208と接続されている。5G仮想コア214は、NGAPインターフェースを介してNDUT200に接続されている。S1-CPは制御プレーンであり、S1-UはLTE eNodeBとLTEサービングゲートウェイ(S-GW)との間で定義されるユーザプレーン外部インターフェース(S1-U)である。
【0035】
VN202は、仮想O-DU218をさらに含む。仮想O-DU218の各々は、F1-C/Uインターフェースを介してNDUT200に接続されている。仮想O-DU218の各々は、仮想O-FHインターフェースを介して仮想O-RU220に接続されている。仮想O-RU220の各々は、仮想UE222に接続されている。仮想UE222は、仮想LTE eNB224に接続されている。仮想LTE eNB224は、X2-C/CUインターフェースを介してNDUT200に接続されている。
【0036】
次いで、試験シナリオは、VN202を使用して、異なるトラフィックおよびネットワーク条件におけるNDUT200の性能を判定し、NDUT200が何らかの性能問題を有するかどうかを判定するように実装される。そうでない場合、NDUT200またはNDUT200と同様の(例えば、同じ)ネットワークデバイスがセルラネットワーク106に組み込まれる。いくつかの実施形態では、VN202によってエミュレートされるネットワークデバイスをNDUT200の試験のために実験室に持ち込むための費用およびロジスティクスからすると、VN202を使用する利点は明らかである。
【0037】
図3は、いくつかの実施形態に係る、NDUTに対して試験を実行する方法の流れ
図300である。
【0038】
流れ
図300はブロック302~318を含む。いくつかの実施形態では、流れ
図300は、
図1に示すコンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127によって実行される。いくつかの実施形態では、NDUTは
図2に示すNDUT200であり、試験は
図2に示すVN202を用いて実行される。流れはブロック302で開始する。
【0039】
ブロック302において、コンピュータネットワーク試験コンピュータデバイス102は、NDUT200に対する試験を実行するために準備され、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127の事前チェックが実行される。いくつかの実施形態では、これは、VN202にVM(例えば、VM212、214、218、220、222、および224)を実装すること、およびVMが動作可能であるかどうかを検出することを含む。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス107を用いてユーザ130は、VMが動作していること、およびVMの動作における問題を示すアラームまたはフラグがないことを確認する。その後、流れはブロック304に進む。
【0040】
ブロック304において、実行のために複数の試験シナリオから試験シナリオが選択される。いくつかの実施形態では、ユーザ130は、ユーザデバイス107を用いて試験シナリオを選択する。いくつかの実施形態では、ユーザ130はまた、ユーザデバイス107を用いて試験シナリオのためにユーザ入力を生成する。ユーザ入力は、選択された試験シナリオのパラメータ値を提供する。試験シナリオには、DU設定シナリオ(すなわち、F1設定手順)、Ip-secトンネル確立シナリオ、ハンドオーバプロファイル、およびハンドオーバ転送なしシナリオが含まれる。ユーザ入力は、実装されるべきいくつかのタイプのVM、試験期間、ネットワークトラフィックの記述およびネットワークトラフィックの量などを含む。いくつかの実施形態では、試験シナリオは試験スクリプトである。いくつかの実施形態では、試験スクリプトは、試験スクリップの選択および試験スクリプトに関連するユーザ入力に応答してロードされる。その後、流れはブロック306に進む。
【0041】
ブロック306において、NDUT200のインターフェースとVMとの間の接続が確立される。NDUT200のインターフェースの例には、F1-C/U、X2-C/U、NGAP(NG-RANノードとアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)との間の制御プレーンシグナリングを提供する)などが含まれる。その後、流れはブロック308に進む。
【0042】
ブロック308において、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、VN202およびNDUT200におけるVMを用いて選択された試験シナリオを実施する。
図1に関して前述したように、VN202におけるVMは、試験シナリオの下で対応するネットワークデバイスと同じ方式で入力データを生成する。入力データは、NDUT200に入力される。その後、流れはブロック310に進む。
【0043】
ブロック310において、NDUT200は、ブロック308から生じる入力データに応答して試験結果データを生成する。いくつかの実施形態では、試験結果データは、NDUTの性能、システム安定性パラメータ、3GPP仕様コールフローの統計的検証、およびNDUT200によるあらゆるクラッシュまたは異常な挙動を示す報告を含む。
【0044】
ブロック312において、試験結果データが解析されて、NDUT200がベンチマークに準拠しているかどうかが判定される。NDUT200によって生成された試験結果データがベンチマークに準拠していると判定したことに応答して、NDUT200はブロック314において試験シナリオに合格する。いくつかの実施形態では、次いで、ユーザ130は、別の試験シナリオを実施するために再びブロック302に進む。他の実施形態では、それ以上の試験シナリオは実装されず、NDUT200またはNDUT200のようなネットワークデバイスはセルラネットワーク106に組み込まれる。
【0045】
NDUT200によって生成された試験結果データがベンチマークに準拠していないと判定したことに応答して、NDUT200は、ブロック316において試験シナリオに合格しない。NDUT200が試験シナリオに合格しないことに応答して、コンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127は、ブロック318において、試験シナリオから生じる何らかのソフトウェアまたはハードウェアの問題に関する報告を生成する。
【0046】
図4は、いくつかの実施形態に係る、NDUTの様々な試験シナリオを説明する表400である。
【0047】
表400に示す試験シナリオは、NDUTがO-CUであるときの試験シナリオの一実施形態に関する。表400はまた、試験シナリオがLTE、5G NSA、5G SA、および試験プロファイルの技術に関連するかどうかを示す。
【0048】
試験シナリオ1~5は、セルラネットワークの一部をNDUTでセットアップし、セルラネットワークの一部の安定性を、NDUTを用いてチェックするための試験シナリオに関する。いくつかの実施形態では、試験シナリオ1~5は、エンドツーエンド(E2E)O-RAN実環境を実行するDUシミュレーション環境であるVN(例えば、VN202)に関連する。
【0049】
試験シナリオ1は、NDUTの最小負荷(すなわち、この例では、O-CU)を判定するためにF1セットアップシナリオを実装する試験シナリオである。
【0050】
試験シナリオ2は、NDUTのピーク負荷(すなわち、O-CUあたりの最大サポートDU/セル)を判定する試験シナリオである。
【0051】
試験シナリオ3は、IP-Secを用いたNDUTのピーク負荷の試験シナリオである。
【0052】
試験シナリオ4は、NDUTと接続可能な関連するX2C/X2Uインターフェースの最大数を検証する試験シナリオである。
【0053】
試験シナリオ5は、NDUTと接続可能な関連するNGAPインターフェースの最大数を検証する試験シナリオである。
【0054】
試験シナリオ6~11は、VNによってシミュレートされているUEに関連する特定のシナリオの場合の、NDUTの性能の試験に関連する。
【0055】
試験シナリオ6は、NDUTに接続するサポートされているユーザの最大数を検出する試験シナリオである。
【0056】
試験シナリオ7は、NDUTからデタッチするユーザの最大数を検出する試験シナリオである。
【0057】
試験シナリオ8は、最大数のユーザデバイスをNDUTに登録する最大数のユーザを検出する試験シナリオである。
【0058】
試験シナリオ9は、NDUTから登録解除するユーザの数を検出する試験シナリオである。
【0059】
試験シナリオ10は、NDUTに接続されたセルごとに分割されたデータアップロードおよびデータダウンロードを提供する最大サポートユーザを試験する試験シナリオである。
【0060】
試験シナリオ11は、NDUTに接続されたセルごとに分割されないデータアップロードおよびデータダウンロードを提供する最大サポートユーザを試験する試験シナリオである。
【0061】
図5は、いくつかの実施形態に係る、NDUTの様々な試験シナリオを説明する表500である。
【0062】
試験シナリオ12~18は、VNによってシミュレートされている試験シナリオを実行することによって、長期間にわたってNDUTの性能を試験することに関する。
【0063】
試験シナリオ12は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたるウェブブラウジングする場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0064】
試験シナリオ13は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたってファイルをアップロードおよびダウンロードする場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0065】
試験シナリオ14は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたって音声サービスを実施する場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0066】
試験シナリオ15は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたってビデオストリーミングサービスを実施する場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0067】
試験シナリオ16は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたって試験シナリオ12~15で実装されているサービスの混合を実装する場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0068】
試験シナリオ17は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたって、地震または津波警報システム(ETWSは、地震または津波のような緊急事態の特定のエリアにおけるUEに通知するための公共警報システム(PWS)の一種である)試験を実施する場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。
【0069】
試験シナリオ18は、いくつかのユーザがそれらのユーザデバイスを用いて長期間にわたってネットワークスライシングを実施する場合の、NDUTの性能を検出する試験シナリオである。5Gネットワークスライシングは、同じ物理ネットワークインフラストラクチャ上の仮想化された独立した論理ネットワークの多重化を可能にするネットワークアーキテクチャである。各ネットワークスライスは、特定のアプリケーションによって要求される多様な要件を満たすように調整された分離されたエンドツーエンドネットワークである。このため、この技術は、異なるサービスレベル要件(SLR)を伴う多数のサービスを効率的に包含するように設計された5Gモバイルネットワークをサポートする。ネットワークのこのサービス指向のビューの実現は、一般的なネットワークインフラストラクチャの上で柔軟でスケーラブルなネットワークスライスの実装を可能にするソフトウェア定義ネットワーキング(SDN)およびネットワーク機能仮想化(NFV)の概念を活用する。
【0070】
ビジネスモデルの観点から、各ネットワークスライスは、モバイル仮想ネットワークオペレータ(MVNO)によって管理される。インフラストラクチャプロバイダ(電気通信インフラストラクチャの所有者)は、基礎となる物理ネットワークを共有するMVNOに物理リソースをリースする。割り当てられたリソースの可用性により、MVNOは、ユーザに提供される様々なアプリケーションにカスタマイズされた複数のネットワークスライスを自律的に展開する。
【0071】
図6は、いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0072】
図6は、
図4の試験シナリオ8の試験結果データである。試験結果データは、データ構造600である。データ構造600はdu_info構造602、604を含む。du_info構造602、604の各々は、DU(すなわち、du_info構造602、604におけるDUID)の識別フィールドを含む。du_info構造602は、キャリア情報サブ構造606、608、610(すなわち、du_info構造602におけるcarrier_info)を含む。du_info構造604は、キャリア情報サブ構造612、614、616(すなわち、du_info構造604におけるcarrier_info)を含む。
【0073】
キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616の各々は、セルのアイデンティティ(すなわち、キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616におけるcellidentity)を含む。キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616の各々は、XXX(すなわち、キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616におけるnrpci)を含む。各5G new radio(NR)セルは物理セルID(PCI)に対応し、PCIは無線側のセルを区別するために使用される。5G NRのためのPCI計画は、LTEのためのPCI計画および3G UMTSのためのスクランブリングコード計画と同様である。キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616の各々は、セルの状態(すなわち、キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616におけるcell_state)を識別するフィールドを含む。キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616の各々は、セル(すなわち、キャリア情報サブ構造606、608、610、612、614、616におけるservice_state)に関連するサービス状態を識別するフィールドを含む。
【0074】
図7は、いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0075】
図7は、
図4における試験シナリオ1の試験結果データである。試験結果データは、NDUT上に実装されている異なるソフトウェアアプリケーションを識別する表700である。表700は、NDUTが21時間の長期間の間アプリケーションを実行したことを識別する。この実施形態では、試験結果データは、ベンチマークが、アプリケーションがNDUT上で21時間連続して正常に実行されるかどうかであるため、試験シナリオが成功したことを示す。
【0076】
図8は、いくつかの実施形態に係る、試験結果データである。
【0077】
図8は、
図5における試験シナリオ15の試験結果データである。試験結果データは、NDUTが特定のIPアドレスを伴うユーザデバイスに接続するかどうかを識別する表800である。表800は、NDUTがユーザデバイスとの接続を確立したことを識別する。この実施形態では、試験結果データは、ベンチマークが、NDUTがIPアドレスによって識別されるユーザデバイスの各々への接続の確立に成功したかどうかであるため、試験シナリオが成功したことを示す。
【0078】
図9は、いくつかの実施形態に係る、コンピュータネットワークのデバイスを試験する方法の流れ
図900である。
【0079】
いくつかの実施形態では、流れ
図900は、コンピュータネットワーク試験コンピュータデバイス102のコンピュータネットワーク試験コンピュータソフトウェア127によって実施される。流れ
図900は、ブロック902~918を含む。流れはブロック902において開始する。
【0080】
ブロック902において、1つまたは複数のVMが実装される。VMの例は、
図1のVM132、
図2のVM212、214、218、220、222、224を含む。いくつかの実施形態では、VMは、
図1のVN134および
図2のVN202などのVNとして構成される。その後、流れはブロック904に進む。
【0081】
ブロック904において、1つまたは複数のVMが動作しているかどうかの判定が行われる。その後、流れはブロック906に進む。
【0082】
ブロック906において、NDUTのインターフェースと1つまたは複数のVMとの間に接続が確立される。NDUTの例は、
図1のNDUT130および
図2のNDUT200である。いくつかの実施形態によれば、インターフェースの一例は、
図1に示すNDUT130のインターフェースである。いくつかの実施形態によれば、インターフェースの他の例は、
図2に示すF1-C/U、X2-C/U、およびNGAPインターフェースである。その後、流れはブロック908に進む。
【0083】
ブロック908において、試験シナリオが、1つまたは複数のVMの実装のための複数のシナリオから選択される。試験シナリオの一例は、
図1の試験シナリオ148である。試験シナリオの他の例は、
図4および
図5で説明した試験シナリオ1~18である。その後、流れはブロック910に進む。
【0084】
ブロック910において、NDUTが試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定したベンチマークデータが生成される。ベンチマークデータの一例は、
図1のベンチマークデータ154である。その後、流れはブロック912に進む。
【0085】
ブロック912において、試験シナリオは、1つまたは複数のVMによる実装のためにロードされる。いくつかの実施形態では、試験シナリオは試験スクリプトである。その後、流れはブロック914に進む。
【0086】
ブロック914において、試験シナリオは、少なくとも1つのコンピュータデバイスによって実装された1つまたは複数のVM上で実行され、その結果、1つまたは複数のVMは、試験シナリオを実行した結果として入力データを生成する。入力データの一例は、
図1に示す入力データ150である。その後、流れはブロック916に進む。
【0087】
ブロック916において、NDUTが動作させられ、 が生成される。試験結果データの一例は、
図1に示す試験結果データ152である。試験結果データの他の例を
図6、
図7および
図8に示す。その後、流れはブロック918に進む。
【0088】
ブロック918において、試験結果データに基づいて、NDUTが試験シナリオに合格したかどうかに関する検出が行われる。いくつかの実施形態では、NDUTが試験シナリオに合格するかどうかは、ベンチマークデータのベンチマークに基づく。
【0089】
いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク用のデバイスを試験する方法は、少なくとも1つのコンピュータデバイスによって実装される1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行して、1つまたは複数のVMが試験シナリオを実行した結果としての入力データを生成すること、前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させること、および試験結果データに基づいて、NDUTが試験シナリオに合格したかどうかを検出することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、NDUTが試験シナリオに合格したことに応答して、NDUTまたはNDUTと同様の第2のネットワークデバイスをコンピュータネットワークに組み込むことをさらに含む。いくつかの実施形態では、コンピュータネットワークはセルラネットワークを含み、1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、本方法は、1つまたは複数のVMを実装すること、1つまたは複数のVMが動作可能であるかどうかを検出すること、および1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードすることをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードする前に、本方法は、1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから試験シナリオを選択することをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、本方法は、NDUTのインターフェースと1つまたは複数のVMとの間の接続を確立することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法は、NDUTが試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成することをさらに含み、試験結果データに基づいてNDUTが試験シナリオに合格するかどうかを検出することが、試験結果データがベンチマークデータに規定されたベンチマークを満たすかどうかを検出することを含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、コンピュータネットワーク用のデバイスを試験するための装置は、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、1つまたは複数のプロセッサを含み、1つまたは複数のプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行することに応答して、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行し、その結果、1つまたは複数のVMは、試験シナリオを実行した結果として入力データを生成し、前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させ、試験結果データに基づいて、NDUTが試験シナリオに合格したかどうかを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のVMを実装し、1つまたは複数のVMが動作可能であるかどうかを検出し、1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードするようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードする前に、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから試験シナリオを選択するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、1つまたは複数のプロセッサは、NDUTのインターフェースと1つまたは複数のVMとの間の接続を確立するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、NDUTが試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成するようにさらに構成され、1つまたは複数のプロセッサは、試験結果データがベンチマークデータに規定されたベンチマークを満たすかどうかを検出することにより、試験結果データに基づいてNDUTが試験シナリオに合格するかどうかを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、試験シナリオは試験スクリプトを含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、1つまたは複数のプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行することに応答して、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数の仮想マシン(VM)上で試験シナリオを実行し、その結果、1つまたは複数のVMは、試験シナリオを実行した結果として入力データを生成し、前記1つまたは複数のVMからの前記入力データに応答して被試験ネットワークデバイス(NDUT)を動作させて試験結果データを生成させ、試験結果データに基づいて、NDUTが試験シナリオに合格したかどうかを検出するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVMは、仮想ネットワーク(VN)として動作するように構成され、VNはセルラネットワークの少なくとも一部をシミュレートする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のVMを実装し、1つまたは複数のVMが動作可能であるかどうかを検出し、1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードするようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVMによる実施のために試験シナリオをロードする前に、1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のVMによる実施のために複数の試験シナリオから試験シナリオを選択するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のVM上で試験シナリオを実行する前に、1つまたは複数のプロセッサは、NDUTのインターフェースと1つまたは複数のVMとの間の接続を確立するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサは、NDUTが試験シナリオに合格するかどうかを判定するために1つまたは複数のベンチマークを規定するベンチマークデータを生成するようにさらに構成され、1つまたは複数のプロセッサは、試験結果データがベンチマークデータに規定されたベンチマークを満たすかどうかを検出することにより、試験結果データに基づいてNDUTが試験シナリオに合格するかどうかを検出するように構成される。
【0092】
以上は、当業者が本開示の態様をよりよく理解するように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、本明細書で紹介した実施形態の同じ目的を実行し、および/または同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として、本開示の容易な使用を理解する。当業者はまた、かかる同等の構成が本開示の趣旨および範囲から逸脱しないこと、ならびに本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書において種々の変更、置換、および変更が行われることも理解する。
【0093】
本開示の態様は、上記の詳細な説明を添付の図と併せて読めば最もよく理解される。業界の標準的習慣に従い、種々の特徴は、原寸に比例して描かれていない。実際には、種々の特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に増減されている。
【国際調査報告】