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特表2024-546492レートマッチング方法およびレートマッチング装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】レートマッチング方法およびレートマッチング装置
(51)【国際特許分類】
   H03M 13/13 20060101AFI20241217BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20241217BHJP
   H04L 1/1812 20230101ALI20241217BHJP
【FI】
H03M13/13
H04L1/00 B
H04L1/1812
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535299
(86)(22)【出願日】2022-12-12
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 CN2022138313
(87)【国際公開番号】W WO2023109733
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111522959.8
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】戴 ▲勝▼辰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲華▼滋
(72)【発明者】
【氏名】王 献斌
(72)【発明者】
【氏名】李 榕
(72)【発明者】
【氏名】王 俊
【テーマコード(参考)】
5K014
【Fターム(参考)】
5K014BA05
5K014DA02
5K014FA03
(57)【要約】
本出願は、送信機が、符号化されるべきビットシーケンスを取得するステップと、送信機が、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行うステップであって、第1のビットシーケンスの長さがNである、ステップと、送信機が、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行うステップであって、第2のビットシーケンスの長さがE1である、ステップと、送信機が、第2のビットシーケンスを送信するステップと、送信機が、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行うステップであって、第3のビットシーケンスの長さが2*Nである、ステップと、送信機が、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行うステップであって、第4のビットシーケンスの長さがE2であり、第2のレートマッチングが、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値が、E1に基づいて決定される、ステップと、送信機が、第4のビットシーケンスを送信するステップと、を含み、N、E1、およびE2が正の整数である、レートマッチング方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レートマッチング方法であって、前記方法は、
送信機によって、符号化されるべきビットシーケンスを取得するステップと、
前記送信機によって、第1のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行うステップであって、前記第1のビットシーケンスの長さがNである、ステップと、
前記送信機によって、第2のビットシーケンスを取得するために、前記第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行うステップであって、前記第2のビットシーケンスの長さがE1である、ステップと、
前記送信機によって、前記第2のビットシーケンスを送信するステップと、
前記送信機によって、第3のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行うステップであって、前記第3のビットシーケンスの長さが2*Nである、ステップと、
前記送信機によって、第4のビットシーケンスを取得するために、前記第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行うステップであって、前記第4のビットシーケンスの長さがE2であり、前記第2のレートマッチングが、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値が、E1に基づいて決定される、ステップと、
前記送信機によって、前記第4のビットシーケンスを送信するステップと
を含み、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング方法。
【請求項2】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
レートマッチング方法であって、前記方法は、
受信機によって、第1のシーケンスを取得するステップであって、前記第1のシーケンスの長さはE1であり、前記第1のシーケンスに対応する母符号長はNである、ステップと、
前記受信機によって、第1のレートマッチングの方式に基づいて、前記第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号するステップと、
前記受信機によって、第2のシーケンスを取得するステップであって、前記第2のシーケンスの長さがE2である、ステップと、
前記受信機によって、第1のレートマッチングの前記方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて、第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号するステップであって、前記第3のシーケンスは、前記第1のシーケンスおよび前記第2のシーケンスからなり、前記第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nである、ステップと
を含み、
前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング方法。
【請求項9】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である、
請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項8から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
送信機に使用されるレートマッチング装置であって、前記装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含み、
前記トランシーバユニットは、符号化されるべきビットシーケンスを取得し、
前記処理ユニットは、第1のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行い、前記第1のビットシーケンスの長さはNであり、
前記処理ユニットは、第2のビットシーケンスを取得するために、前記第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、前記第2のビットシーケンスの長さはE1であり、
前記トランシーバユニットは、前記第2のビットシーケンスを送信し、
前記処理ユニットは、第3のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、前記第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、
前記処理ユニットは、第4のビットシーケンスを取得するために、前記第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、前記第4のビットシーケンスの長さはE2であり、前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
前記トランシーバユニットは、前記第4のビットシーケンスを送信し、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング装置。
【請求項16】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16として表される、
請求項15から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを、含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)は、E1/2として表される、
請求項15から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項15から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項15に記載の装置。
【請求項22】
受信機に使用されるレートマッチング装置であって、前記装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含み、
前記トランシーバユニットは、第1のシーケンスを取得し、前記第1のシーケンスの長さはE1であり、前記第1のシーケンスに対応する母符号長はNであり、
前記処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式に基づいて、前記第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号し、
前記トランシーバユニットは、第2のシーケンスを取得し、前記第2のシーケンスの長さはE2であり、
前記処理ユニットは、前記第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて、前記第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、前記第3のシーケンスは、前記第1のシーケンスおよび前記第2のシーケンスからなり、前記第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nであり、
前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング装置。
【請求項23】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項22に記載の装置。
【請求項24】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含む、
請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項22から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを、含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)は、E1/2として表される、
請求項22から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項22から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項22に記載の装置。
【請求項29】
プロセッサであって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行して、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、プロセッサ
を含む、通信装置。
【請求項30】
論理回路と入力/出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記入力/出力インターフェースは、符号化されるべきビットシーケンスを入力するように構成され、
前記入力/出力インターフェースは、第2のビットシーケンスおよび第4のビットシーケンスを出力するようにさらに構成され、
前記論理回路は、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
通信装置。
【請求項31】
論理回路と入力/出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記入力/出力インターフェースは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスを入力するように構成され、
前記論理回路は、請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
通信装置。
【請求項32】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムまたは命令を記憶し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法が行われる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
コンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータ上で実行されると、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法が行われる、コンピュータプログラム製品。
【請求項34】
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された通信装置。
【請求項35】
請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を行うように構成された通信装置。
【請求項36】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法が行われる、コンピュータプログラム。
【請求項37】
通信システムであって、請求項15から21のいずれか一項に記載の装置または請求項22から28のいずれか一項に記載の装置を含む、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年12月13日に中国国家知識産権局に出願された「レートマッチング方法およびレートマッチング装置」と題する中国特許出願第202111522959.8号の優先権を主張するものであり、同出願は参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【0002】
本出願の実施形態は、通信技術の分野に関し、特に、レートマッチング方法およびレートマッチング装置に関する。
【背景技術】
【0003】
チャネル符号化/復号(forward error correction)は、通信システムにおける重要な技術の1つであり、システムの感度の向上および干渉防止のために非常に重要である。Polar符号化は、低符号化/復号複雑度でシャノン容量を達成することができ、短い符号長または低い符号率のシナリオで他の競合するチャネル符号化方式よりもはるかに良好に機能することができるチャネル符号化方式であることが最初に理論的に証明されている。第5世代(5th generation、5G)通信システムでは、Polar符号化は制御チャネルの符号化方式として決定されている。
【0004】
システムレイテンシの影響を受けにくい通信用途では、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)が、システムスループット率を向上させるために使用される一般的な伝送方法である。Polar符号のHARQ伝送方法の場合、効率的な解決策は増分冗長HARQ(incremental redundancy HARQ、IR-HARQ)であり、これは通常、HARQ-II(HARQ-II)として分類される。IR-HARQでは、レートマッチングがない(すなわち、パンクチャリングまたは短縮が必要とされない)場合、信頼性シーケンスに基づいて、コピーされる必要があるビットの数および位置を選択することによって安定した性能が達成されることができる。しかしながら、実際のシステムでは、初期伝送のためのリソースの数と再送のためのリソースの数とは必ずしも等しくなく、再送のための符号化後に取得されるビット数は、初期伝送のための符号化後に取得されるビット数よりも少ない。この場合、レートマッチング方式は、安定した性能を保証するように設計される必要がある。そうでない場合、長いシーケンスに基づく予期しないコピー数および予期しないコピー位置のために、性能は欠陥ピクセルによる欠陥を有する。したがって、IR-HARQのための適切なレートマッチング方法をどのように設計するかが、解決される必要がある緊急の問題になる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、IR-HARQの安定した性能を保証する、レートマッチング方法およびレートマッチング装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の第1の態様によれば、レートマッチング方法が提供され、レートマッチング方法は以下を含む。
【0007】
送信機が、符号化されるべきビットシーケンスを取得するステップと、送信機が、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行うステップであって、第1のビットシーケンスの長さがNである、ステップと、送信機が、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行うステップであって、第2のビットシーケンスの長さがE1である、ステップと、送信機が、第2のビットシーケンスを送信するステップと、
送信機が、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行うステップであって、第3のビットシーケンスの長さが2*Nである、ステップと、送信機が、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行うステップであって、第4のビットシーケンスの長さがE2であり、第2のレートマッチングが、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値が、E1に基づいて決定される、ステップと、送信機が、第4のビットシーケンスを送信するステップと、を含み、N、E1、およびE2は正の整数である。
【0008】
第1の態様は、IR-HARQにおける送信機側に適用されることができるレートマッチング機構に関し、レートマッチング方法は、IR-HARQのためのレートマッチング方法がないという従来技術のギャップを埋めるために、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスの各々に対して設計される。さらに、再送ビットシーケンスのために設計されるレートマッチング方法は、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスとの間の関係に基づいて決定され、異なる再送ビット数と異なる初期伝送ビット数との間の異なる対応関係に対して柔軟なレートマッチング方法が設計され、そのため、レートマッチングは実際の状況に正確に対応することができ、IR-HARQの性能が常に安定した優れた状態にあることを保証する。
【0009】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1未満の定数である。
【0010】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aおよびbは、定数であり、f(E1)は、E1以下である。
【0011】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0012】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0013】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0014】
この実施態様では、f(E1)がE1-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1かつb=-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0015】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0016】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1/2であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1/2かつb=0であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0017】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数1】
である。
【0018】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0019】
前述のいくつかの実施態様では、レートマッチング方式は、ビット反転短縮として設計される。ビット反転短縮では、短縮位置が均等に分散されるため、ビット位置間の信頼性秩序が十分に保持される。したがって、様々な符号長および符号率を有するシナリオにおいて安定した性能が達成される。
【0020】
本出願の第2の態様によれば、レートマッチング方法が提供され、レートマッチング方法は以下を含む。
【0021】
受信機が、第1のシーケンスを取得するステップであって、第1のシーケンスの長さはE1であり、第1のシーケンスに対応する母符号長はNである、ステップと、受信機が、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号するステップと、受信機が、第2のシーケンスを取得するステップであって、第2のシーケンスの長さがE2である、ステップと、受信機が、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号するステップであって、第3のシーケンスが、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなり、第3のシーケンスに対応する母符号長が、2*Nである、ステップと、を含み、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0022】
これに対応して、第2の態様は、IR-HARQの受信機側に適用されることができるレートマッチング機構に関し、第1のシーケンスは、送信機の第2のビットシーケンス、すなわち初期伝送ビットシーケンスに対応し、第2のシーケンスは、IR-HARQのためのレートマッチング方法がないという従来技術のギャップを埋めるために、送信機の第4のビットシーケンス、すなわち再送ビットシーケンスに対応する。さらに、再送ビットシーケンスのために設計されるレートマッチング方法は、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスとの間の関係に基づいて決定され、異なる再送ビット数と異なる初期伝送ビット数との間の異なる対応関係に対して柔軟なレートマッチング方法が設計され、そのため、レートマッチングは実際の状況に正確に対応することができ、IR-HARQの性能が常に安定した優れた状態にあることを保証する。
【0023】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1未満の定数である。
【0024】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aおよびbは、定数であり、f(E1)は、E1以下である。
【0025】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0026】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0027】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0028】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1かつb=-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0029】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0030】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1/2であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1/2かつb=0であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0031】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数2】
である。
【0032】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0033】
前述のいくつかの実施態様では、レートマッチング方式はビット反転短縮として設計されうる。ビット反転短縮では、短縮位置が均等に分散されるため、ビット位置間の信頼性秩序が十分に保持される。したがって、様々な符号長および符号率を有するシナリオにおいて安定した性能が達成される。
【0034】
本出願の第3の態様によれば、レートマッチング装置が提供され、送信機に使用されうる。装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含む。トランシーバユニットは、符号化されるべきビットシーケンスを取得し、処理ユニットは、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行い、第1のビットシーケンスの長さはNであり、処理ユニットは、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、第2のビットシーケンスの長さはE1であり、トランシーバユニットは、第2のビットシーケンスを送信し、処理ユニットは、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、処理ユニットは、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、第4のビットシーケンスの長さはE2であり、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、トランシーバユニットは、第4のビットシーケンスを送信し、N、E1、およびE2は正の整数である。
【0035】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1未満の定数である。
【0036】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aおよびbは、定数であり、f(E1)は、E1以下である。
【0037】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0038】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0039】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0040】
この実施態様では、f(E1)がE1-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1かつb=-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0041】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0042】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1/2であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1/2かつb=0であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0043】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数3】
である。
【0044】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0045】
本出願の第4の態様によれば、レートマッチング装置が提供され、受信機に使用されうる。装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含む。トランシーバユニットは、第1のシーケンスを取得し、第1のシーケンスの長さはE1であり、第1のシーケンスに対応する母符号長はNであり、処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号し、トランシーバユニットは、第2のシーケンスを取得し、第2のシーケンスの長さはE2であり、処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、第3のシーケンスは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなり、第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nであり、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0046】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、biは、絶対値がE1未満の定数である。
【0047】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aおよびbは、定数であり、f(E1)は、E1以下である。
【0048】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0049】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0050】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0051】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1かつb=-N/16であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0052】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0053】
この可能な実施態様では、f(E1)がE1/2であるときに使用されるレートマッチング規則、すなわち、a=1/2かつb=0であるときに使用されるレートマッチング規則が説明される。
【0054】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数4】
である。
【0055】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0056】
本出願の実施形態の第5の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、プロセッサとメモリとを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶する。プロセッサは、プロセッサが第1の態様の任意の実施態様を実施することを可能にするために、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行するように構成される。
【0057】
本出願の実施形態の第6の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、プロセッサとメモリとを含む。メモリは、コンピュータプログラムを記憶する。プロセッサは、プロセッサが第2の態様の任意の実施態様を実施することを可能にするために、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行するように構成される。
【0058】
本出願の実施形態の第7の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、論理回路と入力/出力インターフェースとを含む。
【0059】
入力/出力インターフェースは、符号化されるべきビットシーケンスを入力するように構成され、入力/出力インターフェースは、第2のビットシーケンスおよび第4のビットシーケンスを出力するようにさらに構成され、論理回路は、第1の態様の任意の実施態様を実施するように構成される。
【0060】
本出願の実施形態の第8の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、論理回路と入力/出力インターフェースとを含む。
【0061】
入力/出力インターフェースは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスを入力するように構成され、論理回路は、第1の態様の任意の実施態様を実施するように構成される。
【0062】
本出願の実施形態の第9の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、第1の態様および第2の態様の任意の実施態様が行われる。
【0063】
本出願の実施形態の第10の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上で実行されると、第1の態様および第2の態様の任意の実施態様が行われる。
【0064】
本出願の実施形態の第11の態様によれば、チップ装置が提供され、チップ装置は、メモリに接続され、プロセッサが第1の態様および第2の態様の任意の実施態様を行うことを可能にするために、メモリに記憶されたプログラムを呼び出すように構成されたプロセッサを含む。
【0065】
本出願の実施形態の第12の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、第3の態様による装置と第4の態様による装置とを含む。
【0066】
第3の態様から第12の態様において達成されることができる技術的効果については、第1の態様または第2の態様における技術的効果を参照されたい。ここでは詳細は説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】本出願の一実施形態による通信システムの概略図である。
図2】本出願の一実施形態によるPolar符号の符号化および復号の概略図である。
図3】本出願の一実施形態によるIF-HARQの概略図である。
図4】本出願の一実施形態によるIR-HARQの概略図である。
図5】本出願の一実施形態によるレートマッチング方法の概略フローチャートである。
図6】本出願の一実施形態によるIR-HARQ構造に基づいて設計されたレートマッチング方法の概略動作図である。
図7】本出願の一実施形態によるビット反転短縮の一例の概略図である。
図8】本出願の一実施形態による、f(E1)がE1-N/16として表される場合に対応するレートマッチングの概略図である。
図9】本出願の一実施形態による、f(E1)がE1/2として表される場合に対応するレートマッチングの概略図である。
図10】本出願の一実施形態によるレートマッチング装置の概略図である。
図11】本出願の一実施形態による別のレートマッチング装置の概略図である。
図12】本出願の一実施形態による別のレートマッチング装置の概略図である。
図13】本出願の一実施形態による性能シミュレーション図である。
図14A】本出願の一実施形態による別の性能シミュレーション図である。
図14B】本出願の一実施形態による別の性能シミュレーション図である。
図14C】本出願の一実施形態による別の性能シミュレーション図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本出願は、IR-HARQの安定した性能を保証する、レートマッチング方法およびレートマッチング装置を提供する。
【0069】
本出願の明細書および添付の図面において、「第1の」、「第2」などの用語は、異なる対象物を区別するか、または同じ対象物の異なる処理を区別するために使用されており、対象物の特定の順序を説明するためには使用されていない。また、本出願の説明における「含む(include)」および「有する(have)」という用語、ならびにそれらの任意の変形は、非排他的な包含を対象とすることが意図されている。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、他の列挙されていない他のステップもしくはユニットを任意選択でさらに含み、またはそのプロセス、方法、製品、またはデバイスに固有の別のステップもしくはユニットを任意選択でさらに含む。本出願の実施形態において、「複数の」は2つ以上を含み、「システム」と「ネットワーク」とは互いに置き換えられてもよい。本出願の実施形態において、「例」や「例えば」などの語は、例、例示、または説明を与えることを表すために使用される。本出願の実施形態において「例」または「例えば」として記載されている任意の実施形態または設計解決策は、別の実施形態または設計解決策よりも好ましいか、またはより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。厳密には、「例」や「例えば」などの語の使用は、関連する概念を具体的に提示することを意図されている。
【0070】
本出願の実施形態において提供される通信方法は、様々な通信システム、例えば、衛星通信システム、モノのインターネット(internet of things、IoT)狭帯域モノのインターネット(narrow band internet of things、NB-IoT)システム、グローバル移動体通信システム(global system for mobile communications、GSM)、エンハンスト・データ・レート・フォー・GSMエボルーション(enhanced data rate for GSM evolution、EDGE)システム、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)システム、符号分割多元接続2000(code division multiple access、CDMA2000)システム、時分割・同期符号分割多元接続(time division-synchronization code division multiple access、TD-SCDMA)システム、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5G)通信システム、例えば、5G新無線(new radio、NR)および5G移動体通信システムの3つのシナリオ、すなわち、高度モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable low latency communications、uRLLC)、および大量マシンタイプ通信(massive machine type communications、mMTC)、デバイスツーデバイス(device-to-device、D2D)通信システム、マシンツーマシン(machine to machine、M2M)通信システム、車両のインターネット通信システム、または別の通信システムもしくは将来の通信システムに適用されうる。これは、本出願の実施形態においては特に限定されない。
【0071】
以下は、本出願の実施形態における添付の図面を参照して本出願の実施形態を説明する。本出願の実施態様で用いられている用語は、本出願の具体的な実施形態を説明するために使用されているにすぎず、本出願を限定することを意図されていない。
【0072】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、本出願の実施形態で使用される適用シナリオが、図1に示されたネットワークアーキテクチャを使用することによって説明される。このネットワークアーキテクチャは、前述の様々な通信システムで使用されうる。図1に示される通信システムは、ネットワークデバイスと端末とを含む。本出願では、送信機と受信機の両方がネットワークデバイスまたは端末であってもよい。これは本出願では制限されない。ネットワークデバイスおよび端末は、リソースを使用することによって無線通信を行いうる。本出願の実施形態では、ネットワークデバイスおよび端末デバイスのタイプおよび数は限定されない。図1の(a)に示されるように、1つまたは複数の端末デバイスがあってもよい。図1の(b)に示されるように、1つまたは複数のネットワークデバイスがあってもよい。ここでのリソースは、時間領域リソース、周波数領域リソース、符号領域リソース、および空間領域リソースのうちの1つまたは複数を含んでもよい。また、本出願は、端末が相互に通信するシステムにも適用可能であり、ネットワークデバイスが互いに通信するシステムにも適用可能である。
【0073】
端末はユーザに音声および/またはデータ接続を提供するデバイスである。具体的には、端末は、ユーザに音声を提供するデバイスを含むか、ユーザにデータ接続を提供するデバイスを含むか、またはユーザに音声およびデータ接続を提供するデバイスを含む。例えば、端末は、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または無線モデムに接続された処理デバイスを含んでもよい。端末デバイスは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)を介してコアネットワークと通信し、RANと音声もしくはデータを交換するか、またはRANと音声およびデータを交換しうる。端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、無線端末デバイス、移動端末デバイス、デバイスツーデバイス(device-to-device、D2D)端末デバイス、車車間・路車間(vehicle to everything、V2X)端末デバイス、マシンツーマシン/マシンタイプ通信(machine-to-machine/machine-type communications、M2M/MTC)端末デバイス、モノのインターネット(internet of things、IoT)端末デバイス、軽端末デバイス(light UE)、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(access point、AP)、リモート端末(remote terminal)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)、ユーザデバイス(user device)などを含みうる。例えば、端末デバイスは、携帯電話(または「セルラー」電話と呼ばれる)や、移動端末デバイスを有するコンピュータや、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、またはコンピュータ組み込み式のモバイル装置を含んでもよい。例えば、端末デバイスは、パーソナル通信サービス(personal communication service、PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、またはパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などのデバイスである。端末デバイスは、制限付きデバイス、例えば、低電力消費を有するデバイスや、制限された記憶能力を有するデバイスや、または制限された計算能力を有するデバイスをさらに含む。例えば、端末デバイスは、バーコード、無線周波数識別(radio frequency identification,RFID)、センサ、全地球測位システム(global positioning system,GPS)、またはレーザスキャナなどの情報センシングデバイスを含む。
【0074】
限定ではなく例として、本出願の実施形態において、端末は、代替的に、ウェアラブルデバイスであってもよい。ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイス、インテリジェントウェアラブルデバイスなどと呼ばれることもあり、ウェアラブル技術を使用することによって日常の着用物のためにインテリジェントに設計および開発されたウェアラブルデバイス、例えば、眼鏡、手袋、時計、衣服、および靴の総称である。ウェアラブルデバイスは、身体に直接装着されるか、またはユーザの衣服もしくはアクセサリに組み込まれるポータブルデバイスである。ウェアラブルデバイスは、単なるハードウェアデバイスではなく、ソフトウェアサポート、データ交換、およびクラウドインタラクションを介して強力な機能を実装するために使用される。広義には、ウェアラブルインテリジェントデバイスは、例えば、スマートウォッチやスマートグラスなど、スマートフォンに依存せずに機能の全部または一部を実施することができるフル装備の大型デバイスを含み、1種類のアプリケーション機能のみを提供し、スマートフォンなどの別のデバイスと組み合わせて使用される必要のある、身体的兆候を監視するための様々なスマートバンド、スマートヘルメット、またはスマートジュエリーなどのデバイスを含む。
【0075】
上述の様々な端末が車両内に位置される(例えば、車両内に配置されるか、または車両内に設置される)場合、すべての端末は車載端末と見なされうる。例えば、車載端末デバイスは車載ユニット(on-board unit、OBU)とも呼ばれる。
【0076】
本出願の実施形態において、端末は、中継器(relay)をさらに含んでもよい。代替的に、基地局とのデータ通信を行うことができる任意のデバイスが端末デバイスと見なされてもよいことが理解される。
【0077】
本出願の実施形態において、端末の機能を実施するように構成された装置は、端末であってもよいし、または機能を実施する際に端末デバイスをサポートすることができる装置、例えばチップシステムであってもよい。装置は端末に設置されてもよい。本出願の実施形態において、チップシステムは、チップを含んでもよいし、またはチップおよび別のディスクリートデバイスを含んでもよい。本出願の実施形態で提供される技術的解決策において、本出願の実施形態で提供される技術的解決策は、端末の機能を実施するように構成された装置が端末デバイスである例を使用することによって説明される。
【0078】
ネットワークデバイスは、例えば、基地局(例えば、アクセスポイント)などのアクセスネットワーク(access network、AN)デバイスを含み、アクセスネットワーク内の1つまたは複数のセル内でエアインターフェースを介して無線端末デバイスと通信するデバイスであってもよい。代替的に、ネットワークデバイスは、例えば、車車間・路車間(vehicle-to-everything、V2X)技術における路側ユニット(road side unit、RSU)である。基地局は、受信された無線フレームとIPパケットとの間の相互変換を行って、端末デバイスとアクセスネットワークの残りの部分との間のルータとして機能するように構成されてもよい。アクセスネットワークの残りの部分はIPネットワークを含んでもよい。RSUは、V2Xアプリケーションをサポートする固定されたインフラストラクチャエンティティであってもよく、V2Xアプリケーションをサポートする別のエンティティとメッセージを交換してもよい。ネットワークデバイスは、エアインターフェースの属性管理をさらに調整してもよい。例えば、ネットワークデバイスは、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システムもしくはロングタームエボリューションアドバンスト(long term evolution-advanced、LTE-A)における進化型ノードB(NodeB、eNB、もしくはe-NodeB、evolutional NodeB)を含んでもよいし、第5世代(the 5th generation、5G)NRシステム(NRシステムと略称される)における次世代NodeB(next generation nodeB、gNB)を含んでもよいし、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、Cloud RAN)システムにおける集中ユニット(centralized unit、CU)および分散ユニット(distributed unit、DU)を含んでもよいし、または将来の通信システムにおけるネットワークデバイスの機能を有する装置であってもよい。これは、本出願の実施形態においては限定されない。
【0079】
ネットワークデバイスは、コアネットワークデバイスをさらに含んでよい。例えば、コアネットワークデバイスは、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)や、ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)を含む。
【0080】
代替的に、ネットワークデバイスは、デバイスツーデバイス(Device to Device、D2D)通信、マシンツーマシン(Machine to Machine、M2M)通信、車両のインターネット、無人航空機システム、または衛星通信システムにおいてネットワークデバイスの機能を有する装置であってもよい。
【0081】
上記にはいくつかのネットワーク要素間の通信の方式のみが列挙されていることに留意されたい。他のネットワーク要素が、いくつかの接続方式で互いに通信しうる。ここでは本出願の実施形態における詳細は説明されない。
【0082】
本出願の実施形態で説明されるシステムアーキテクチャとサービスシナリオは、本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図されており、本出願の実施形態で提供される技術的解決策に対する限定を構成するものではない。ネットワークアーキテクチャの進化および新しいサービスシナリオの出現に伴い、本出願の実施形態で提供される技術的解決策はまた同様の技術的問題にも適用可能であることを当業者は知るであろう。
【0083】
本出願の実施形態の理解を容易にするために、以下は、当業者の理解を容易にする、本出願の実施形態におけるいくつかの用語を説明および記載する。
【0084】
1.Polar符号
Polar符号は線形ブロック符号である。Polar符号の生成行列はGNであり、Polar符号の符号化プロセスは
【数5】
である。式中、
【数6】
は、長さがN(すなわち、符号長)である2進行ベクトルであり、GNは、N×N行列であり、
【数7】
である。式中、
【数8】
であり、BNは、N×N転置行列、例えばBit reversal行列であり、
【数9】
は、log2N行列F2のクロネッカー(Kronecker)積として定義される。すべての前述の加法および乗算演算は、2進ガロア域(Galois Field)における加法および乗算演算である。Polar符号の符号化プロセスでは、
【数10】
内のいくつかのビットが情報を搬送するために使用され、情報ビットと呼ばれ、これらのビットのインデックス集合はIと表記され、その他のビットは、受信機と送信機とによって予め合意された固定値に設定され、固定ビットと呼ばれ、これらのビットのインデックス集合は、Iの補集合
【数11】
を使用することによって表される。情報ビットシーケンス番号集合Iは、以下の方法に基づいて選択される:シーケンス番号がiであるビットに対応するポーラチャネル誤り確率
【数12】
は、密度発展やガウス近似などの方法を使用することによって取得されてもよく、最小の
【数13】
値を有するK個のシーケンス番号が集合Iを形成するために選択される。
【0085】
生成行列の表現方式に加えて、Polar符号は、符号化/復号図を使用することによって表されてもよい。図2は、符号長がN=8であり、情報長がK=4であるPolar符号の符号化/復号図である。各「バタフライプロット」は、2ビットの1回の分極、すなわち
【数14】
を表す。この例では、I={u4,u6,u7,u8}は情報ビットであり、FC={u1,u2,u3,u5}は凍結ビットである。
【0086】
2.ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)。
システムレイテンシの影響を受けにくい通信用途では、HARQは、システムスループット率を向上させるために使用される一般的な伝送方法である。情報ブロックを送信するとき、送信機は情報ブロックを符号化し、次いで情報ブロックをチャネルに送信する。受信機が、受信信号を復号した後に、伝送が失敗したことを発見した(例えば、巡回冗長検査が正常に行われすることができない)場合、受信機は、フィードバックリンクを介して送信機に否定応答(negative acknowledgment、NACK)メッセージを送信し、送信機は、情報ブロックを再送する。このプロセスは、受信機が正しい復号を行うまで続く。この場合、受信機は、情報ブロックの伝送を完了するために、送信機に肯定応答(acknowledgment、ACK)メッセージを送信する。可能な限り高いリンクスループット率を取得するために、受信機は、すべての受信信号をバッファに入れ、それらの受信信号を新しい受信信号とともに復号する。
【0087】
3.チェイス合成ハイブリッド自動再送要求(chase combining hybrid automatic repeat request、CC-HARQ)
古典的なHARQ解決策1は、CC-HARQ、すなわち、HARQ-I(HARQ-I)である。この解決策では、送信機は、再送が行われるたびに同じ符号化データを送信し、受信機は、すべての受信信号を直接追加し、次いで復号を行う。再送の回数が増加するにつれて、合成された受信信号のエネルギーが徐々に増加し、復号性能が強化される。しかしながら、この方法では、再送のエネルギー利得のみが取得されることができ、再送の符号化利得はない。
【0088】
4.増分凍結ハイブリッド自動再送要求(incremental freezing hybrid automatic repeat request、IF-HARQ)
Polar符号フィールドにおける既存のHARQ伝送方法は、IF-HARQと呼ばれる。図3に示されるように、この方法では、各再送中に、送信機は、密度発展/ガウス近似などの方法またはPolar符号が構築されたときのネストされた信頼性シーケンスを使用することによって計算された各ポーラチャネルの信頼度に基づいて、以前の伝送のシーケンス番号集合から最低の信頼度を有するいくつかの情報ビットを選択し、Polar符号化および送信を再び行う。受信機は、受信信号に基づいて逐次除去復号を行う、すなわち、最初に最後の受信情報データを復号し、最初の受信データの復号に成功するまで、復号結果を凍結ビットとして前の受信データに適用する。この解決策では、再び符号化することによって符号化利得がもたらされうる。
【0089】
再送の回数が増加するにつれて、符号率は徐々に減少し、IF-HARQの符号化利得も減少する。非常に低い符号率がある場合、符号化利得はマイナスにさえなる(CC-HARQの符号化利得よりも低い)。また、チャネル環境の影響により再送部分の符号語が誤って復号され、これらの誤った情報ビットが初期伝送部分の凍結ビットとして使用された場合、初期伝送部分の復号に悪影響が及ぼされる。
【0090】
別の観点から見ると、IF-HARQでは、各伝送に短い符号が送信される。伝送中に強い雑音または干渉が受信された場合、正しい復号が行われることができず、その結果、誤った伝播が引き起こされる。すなわち、符号語ビット間の結合の欠如が生じ、現在の復号サブブロックの信頼度は、隣接する符号語を復号することによって強化されることができず、符号長の増加によってもたらされる利得は取得されることができない。これが、符号化利得の損失の原因である。したがって、Polar符号の再送解決策においてIF-HARQを単純に使用することは適切ではない。
【0091】
5.増分冗長度ハイブリッド自動再送要求(incremental redundancy hybrid automatic repeat request、IR-HARQ)
Polar符号フィールドにおける別のタイプのHARQはIR-HARQと呼ばれ、通常、HARQ-II(HARQ-II)として分類される。この解決策の基本的な考え方は、Polar符号のネスト特徴を使用することによって、初期伝送符号語と再送符号語と結合して復号用の長い符号にすることである。初期伝送中に、送信機は、情報データに対してCRC符号化を行い、情報データを対応する符号率で短いPolar符号語に符号化する。各再送中に、Polar符号長およびカーネルは、再送長に基づいて拡張され、その信頼度が初期伝送部分の信頼度よりも高いサブチャネルを求めて拡張部分が探索され、サブチャネルは新しい情報ビットとして使用され、対応する初期伝送部分内の信頼できない情報ビットが冗長情報ビットに変換され、冗長情報ビットの値が新しい情報ビットに割り当てられ、冗長情報ビットと新しい情報ビットとの間の「1対1」チェック関係が構築され、増分冗長ビットを生成するためにPolar符号化が行われる。受信機は、すべての受信信号を結合して符号器構造に基づく長い符号語にし、次いでその符号語を復号のために復号器に送信する。復号中、冗長情報ビットがチェックビットとして使用されるので、チェックビットの値は、新しい情報ビットの復号結果に基づいて決定されうる。再送の回数が増加するにつれて、受信冗長ビット数は徐々に増加し、結合後に取得される長い符号の符号率は徐々に減少する。したがって、復号性能が強化される。エネルギー利得に加えて、この方法は、冗長ビットを増やすことによって追加の符号化利得をさらにもたらしうる。
【0092】
IR-HARQにおける第1の伝送および第2の伝送のための情報ビットおよび符号語ビットの符号化プロセスは、以下の式を使用することによって表されうる。
【数15】
【0093】
式中、第1の伝送に対して、情報側ベクトルは、u1(情報ビットおよび凍結ビットを含む)と表記され、符号語ビットベクトルはc1であり、第2の伝送に対して、情報側ベクトルは、u2(情報ビットおよび凍結ビットを含み、送信された情報ビットはu1内の情報ビットの一部とまったく同じであり、したがって、この演算は「コピー(copy)」と呼ばれる)と表記され、符号語ビットベクトルはc2+c1であり、「+」は2進加算、すなわち排他的OR演算である。
【0094】
しかしながら、IR-HARQではレートマッチングが行われないので、IR-HARQは安定した性能を有さず、欠陥ピクセルによる欠陥を有する可能性がある(IR-HARQの性能はCC-HARQの性能よりも劣る)。
【0095】
前述の説明から、CC-HARQおよびIF-HARQが欠点を有することが分かる。CC-HARQおよびIF-HARQがPolar符号フィールドに直接適用される場合、性能は十分に理想的ではない。IR-HARQは、公知の効率的な再送方式であるが、現在、IR-HARQのためのレートマッチング方法はない。IR-HARQでは、レートマッチングがない(すなわち、パンクチャリングまたは短縮が必要とされない)場合、信頼性シーケンスに基づいて、コピーされる必要があるビットの数および位置を選択することによって安定した性能が達成されることができる。しかしながら、実際のシステムでは、初期伝送のためのリソースの数と再送のためのリソースの数とは必ずしも等しくなく、再送のための符号化後に取得されるビット数は、初期伝送のための符号化後に取得されるビット数よりも少ない。安定した性能を取得するために、この場合、レートマッチング方式を導入され、設計される必要がある。そうでない場合、長いシーケンスに基づく予期しないコピー数および予期しないコピー位置のために、性能は欠陥ピクセルによる欠陥を有する。
【0096】
これを考慮して、本出願の技術的解決策では、再送の安定性を保証するために、対応するレートマッチング方式がIR-HARQのために設計される。
【0097】
以下で、具体的な実施形態を参照して本出願の技術的解決策が説明される。
【0098】
図5は、本出願の一実施形態によるレートマッチング方法の概略フローチャートである。図6は、IR-HARQ構造に基づいて設計された対応するレートマッチング方法の概略動作図である。
【0099】
S501:送信機が、符号化されるべきビットシーケンスを取得する。
【0100】
S502:送信機は、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行う。
【0101】
第1のビットシーケンスは、初期伝送ビットシーケンスの母符号と呼ばれてもよく、第1のビットシーケンスの長さはNであることに留意されたい。
【0102】
S503:送信機は、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行う。
【0103】
第2のビットシーケンスは、初期伝送ビットシーケンスと呼ばれてもよく、第2のビットシーケンスの長さはE1である、すなわち、初期伝送ビット数はE1であることに留意されたい。
【0104】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮もしくはビット反転短縮ベースのレートマッチング方法であってもよいし、または既存の規格における既存のレートマッチング方法であってもよい。
【0105】
理解を容易にするために、図7は、ビット反転短縮を説明するために、本明細書における一例として使用される。図7に示されるように、母符号長は16ビットである。符号化後の長さが12ビットに設定される場合、4つのビット位置が短縮される必要がある。各ビット位置のシーケンス番号は、[1,15]内に入るシーケンス番号として表記される。この場合、最大シーケンス番号を有する4つのビット位置は、それぞれ、シーケンス番号12、13、14、および15に対応するビット位置、すなわち、最低信頼度順位を有する4つのビット位置であり、ビット位置の対応する2進表現は、[12(1100),13(1101),14(1110),15(1111)]である。4ビットの2進表現は反転され、[3(0011),11(1011),7(0111),15(1111)]が取得されうる。すなわち、ビット反転操作が行われた後、最終的に短縮される必要がある位置は、シーケンス番号3、11、7、および15に対応するビット位置である。ビット反転短縮後に取得されたシーケンスに対して、シーケンスの短縮位置は均等に分散され、ビット位置間の信頼性秩序が十分に保持されることが分かる。したがって、様々な符号長および様々な符号率を有するシナリオにおいて安定した性能が達成される。
【0106】
第1のビットシーケンスに対してビット反転短縮のレートマッチング方法を使用することに加えて、既存の新無線(new radio、NR)プロトコルで指定されたレートマッチング方式が使用されてもよい。すなわち、Polar符号は32個のグループに等しく分割され、各グループ内のビット数はN/32であり、パンクチャされるべき、または短縮されるべき位置は、グループごとに、すなわち、指示されたシーケンスの優先度に基づいて選択される。残りのパンクチャされるべきビットまたは短縮されるべきビットの数が1つのグループを形成するのに不十分である場合、残りのパンクチャされるべきビットまたは短縮されるべきビットがグループから順次選択される。短縮されるべき位置は、パンクチャされるべき位置に対称である、すなわち、後方から前方に選択される。
【0107】
S504:送信機は、第2のビットシーケンスを受信機に送信する。
【0108】
これに対応して、S504a:受信機は第1のシーケンスを取得する、がある。
【0109】
受信機によって受信された第1のシーケンスは、送信機によって送信された第2のビットシーケンスに関連し、第1のシーケンスの長さはE1であることに留意されたい。
【0110】
S504b:受信機は、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号する。
【0111】
受信機の動作は、送信機の動作に対応することに留意されたい。違いは、送信機が符号化を行い、受信機が復号を行うことにある。したがって、同様に、受信機の復号方式も、第1のレートマッチングに基づいて行われる。ここでは詳細は説明されない。
【0112】
S505:送信機は、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行う。
【0113】
本明細書における第3のビットシーケンスは、再送されるべきビットシーケンスと第1のビットシーケンスとの組合せと呼ばれてもよく、第3のビットシーケンスの長さは2*N、すなわち、初期伝送母符号の長さの2倍であることに留意されたい。
【0114】
S506:送信機は、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行う。
【0115】
第4のビットシーケンスは、再送ビットシーケンスと呼ばれてもよく、第4のビットシーケンスの長さはE2であることに留意されたい。第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定される。
【0116】
S507:送信機は、第4のビットシーケンスを受信機に送信する。
【0117】
これに対応して、S507a:受信機は第2のシーケンスを取得する、がある。
【0118】
受信機によって受信された第2のシーケンスは、送信機によって送信された第4のビットシーケンスに関連し、第2のシーケンスの長さはE2であることに留意されたい。
【0119】
S507b:受信機は、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、デマッチングされた第3のシーケンスを復号し、第3のシーケンスは第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなる。
【0120】
受信機の動作は、送信機の動作に対応することに留意されたい。違いは、送信機が符号化を行い、受信機が復号を行うことにある。したがって、同様に、受信機の復号方式も、第1のレートマッチングおよび第2のレートマッチングの方式に基づいて行われる。ここでは詳細は説明されない。
【0121】
前述の方法では、IR-HARQにおける送信機側に適用されることができるレートマッチング機構が設計され、レートマッチング方法は、IR-HARQのためのレートマッチング方法がないという従来技術のギャップを埋めるために、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスの各々に対して設計されることが分かる。さらに、再送ビットシーケンスのために設計されるレートマッチング方法は、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスとの間の関係に基づいて決定され、異なる再送ビット数と異なる初期伝送ビット数との間の異なる対応関係に対して柔軟なレートマッチング方法が設計され、そのため、レートマッチングは実際の状況に正確に対応することができ、IR-HARQの性能が常に安定した優れた状態にあることを保証する。
【0122】
1つの可能な実施態様では、第2のレートマッチングがE1とE2との間の関係に基づいて決定されることは、具体的には、第2のレートマッチングがf(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)はE1の関数であることとして反映されうる。
【0123】
1つの可能な実施態様では、第2のレートマッチングは、f(E1,R)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1,R)はE1とRの関数であり、R=K/E1は伝送符号率であり、Kは符号化されるべきビット数であり、Kは正の整数である。
【0124】
1つの可能な実施態様では、f(E1)は、a*E1+bとして表されてもよく、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、その絶対値がE1未満の定数である。
【0125】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含む。
【0126】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0127】
1つの可能な実施態様では、f(E1)は、E1-N/16として表される。この実施態様における具体的な再送レートマッチング規則は以下の通りである。
【0128】
E2が、E1-N/16以上である場合:
【0129】
(1)E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮である、すなわち、送信機は、最終的に送信される再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで、再送されるべきビットシーケンスに対してビット反転短縮を行う。
【0130】
(2)E2がN以上である場合、第2のレートマッチングは反復である、すなわち、送信機は、最終的に送信される再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで、再送されるべきビットシーケンスに対して反復操作を行う。
【0131】
E2がE1-N/16未満である場合:
【0132】
(1)E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮である、すなわち、送信機は、最終的に送信される再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで、再送されるべきビットシーケンスに対してビット反転短縮を行う。
【0133】
(2)E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングは反復である、すなわち、送信機は、最終的に送信される再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで、再送されるべきビットシーケンスに対して反復操作を行う。
【0134】
理解を容易にするために、図8は、さらに説明するための本明細書における一例として使用される。初期伝送ビットシーケンスの長さE1は14ビットであり、初期伝送ビットシーケンスに対応する母符号長Nは16ビットであると仮定する。したがって、2つのビット位置が短縮される必要がある。ビット反転短縮に基づいて、各ビット位置のシーケンス番号は、[1,15]内に入るシーケンス番号として表記される。この場合、最大シーケンス番号を有する2つのビット位置は、それぞれ、シーケンス番号14および15に対応するビット位置であり、ビット位置の対応する2進表現は、[14(1110)、15(1111)]である。4ビットの2進表現は反転され、[7(0111),15(1111)]が取得されうる。すなわち、ビット反転操作が行われた後、最終的に短縮される必要がある位置は、シーケンス番号7および15に対応するビット位置である。図8では、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスとは、長い符号に組み合わされる。したがって、母符号長Nは、初期伝送ビットシーケンス内のすべてのビット位置に追加される。この場合、短縮ビット位置は、シーケンス番号23および31に対応するビット位置に変更される。
【0135】
初期伝送ビットシーケンスが決定された後、再送のために以下でレートマッチングが行われる。再送ビットシーケンスの長さE2は13ビットであると仮定する。この場合、f(E1)=E1-N/16=12であり、E2がE1-N/16以上であるという条件が満たされる。したがって、図8の(a)に示されるレートマッチング方法が使用される。さらに、E2がN未満であるという条件が満たされる。したがって、再送部分は、ビット反転に基づいて13ビットに短縮される。前述のビット反転短縮方法から、短縮ビット位置は[7(0111),11(1011),15(1111)]である、すなわち、最終的に短縮される必要がある位置は、シーケンス番号7、11、および15に対応するビット位置であることが分かる。再送ビットシーケンスの長さE2は4ビットであると仮定する。この場合、E2がE1-N/16未満であるという条件が満たされる。したがって、図8の(b)に示されるレートマッチング方法が使用される。さらに、E2がN/2未満であるという条件が満たされる。したがって、再送部分においてシーケンス番号が[0,7]に入るビット位置は、固定されたパンクチャ位置であり、その場合、残りのN/2個のビット位置、すなわち、シーケンス番号が[8,15]に入るビット位置は、ビット反転短縮方法に従って4ビットに短縮される。前述のビット反転短縮方法から、最終的に短縮される位置は、シーケンス番号9、11、13、および15に対応するビット位置であることが分かる。
【0136】
前述は、f(E1)=a*E1+bである一例、すなわち、aが1であり、かつbが-N/16である一例にすぎない。別の可能な実施態様では、aは、0より大きく1以下の任意の値、例えば、7/8、5/6、または3/4であってもよい。また、bは、絶対値がE1未満である任意の数であってもよい。
【0137】
1つの可能な実施態様では、f(E1)は、E1/2として表される。この実施態様における具体的な再送レートマッチング規則は以下の通りである。
【0138】
(1)E2が、E1/2以上である場合、
第5のビットシーケンスに対してビット反転短縮が行われ、次いで、自然順序でパンクチャリングが行われる。
【0139】
(2)E2がE1/2未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮である。
【0140】
E2がE1/2以上である場合、送信機は、再送されるべきビットシーケンスに対してビット反転短縮を行って、再送されるべきビットシーケンスをE1の長さに短縮し、次いで、最終的な再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで自然順序でパンクチャリングを行うか、またはE2がE1/2未満である場合、まず、シーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、次いで、最終的な再送ビットシーケンスの長さがE2になるまで残りのN/2ビットに対してビット反転短縮を行うことに留意されたい。
【0141】
理解を容易にするために、図9は、さらに説明するための本明細書における一例として使用される。初期伝送ビットシーケンスの長さは14ビットであり、対応する母符号長は16ビットであると仮定する。したがって、2つのビット位置が短縮される必要がある。ビット反転短縮に基づいて、各ビット位置のシーケンス番号は、[1,15]内に入るシーケンス番号として表記される。この場合、最大シーケンス番号を有する2つのビット位置は、それぞれ、シーケンス番号14および15に対応するビット位置であり、ビット位置の対応する2進表現は、[14(1110)、15(1111)]である。4ビットの2進表現は反転され、[7(0111),15(1111)]が取得されうる。すなわち、ビット反転操作が行われた後、最終的に短縮される必要がある位置は、シーケンス番号7および15に対応するビット位置である。図8では、初期伝送ビットシーケンスと再送ビットシーケンスとは、長い符号に組み合わされる。したがって、母符号長Nは、初期伝送ビットシーケンス内のすべてのビット位置に追加される。この場合、短縮ビット位置は、シーケンス番号23および31に対応するビット位置に変更される。
【0142】
初期伝送ビットシーケンスが決定された後、再送のために以下でレートマッチングが行われる。再送ビットシーケンスの長さE2は8ビットであると仮定する。この場合、f(E1)=E1/2=7であり、E2がE1/2以上であるという条件が満たされる。したがって、図9の左側に示されるレートマッチング方法が使用される、すなわち、ビット反転短縮が行われる。前述の方法から、短縮される必要があるビット位置が、初期伝送のビット位置と一致することが分かる。すなわち、自然順序のパンクチャ方法に従って、シーケンス番号7および15に対応するビット位置がまず短縮され、次いで再送部分が再送ビットシーケンスの必要な長さE2まで短縮される。この場合、パンクチャリングが自然順序で行われたときに短縮位置がタッチされた場合、短縮位置はスキップされる。再送ビットシーケンスの長さは4ビットであると仮定する。この場合、E2がE1/2未満であるという条件が満たされる。したがって、図9の右側に示されるレートマッチング方法が使用される。すなわち、再送部分においてシーケンス番号が[0,7]に入るビット位置は、固定されたパンクチャ位置であり、その場合、残りのN/2個のビット位置、すなわち、シーケンス番号が[8,15]に入るビット位置は、ビット反転短縮方法に従って4ビットに短縮される。前述のビット反転短縮方法から、最終的に短縮される位置は、シーケンス番号9、11、13、および15に対応するビット位置であることが分かる。
【0143】
f(E1)がE1/2として表され、再送ビットシーケンスの長さE2が初期伝送ビットシーケンスの長さE1以下である場合に使用されるレートマッチング規則が、上記で提供されている。別の可能な実施態様では、再送ビットシーケンスの長さE2が初期伝送ビットシーケンスの長さE1より大きい場合、再送部分は、初期伝送母符号の長さNに基づいてE2に短縮されうる。E2がNより大きい場合、反復操作を使用することによってレートマッチングが行われる。
【0144】
前述は、本出願の実施形態における方法を説明している。以下は、本出願の実施形態における装置を説明する。方法および装置は同じ技術概念に基づく。方法および装置は問題を解決するための同様の原理を有する。したがって、装置および方法の実施態様については、相互参照が行われうる。繰り返しの部分は説明されない。
【0145】
本出願の実施形態において、装置は、前述の方法例に基づいて機能モジュールに分割されてもよい。例えば、各機能モジュールは、対応する各機能に基づく分割によって取得されてもよいし、または2つ以上の機能が、1つの処理モジュールに統合されてもよい。モジュールは、ハードウェアの形態で実施されてもよいし、またはソフトウェア機能モジュールの形態で実施されてもよい。本出願の実施形態において、モジュールへの分割は一例であり、単なる論理的な機能分割であることに留意されたい。具体的な実施時に、別の分割方式が使用されてもよい。
【0146】
前述の方法と同じ技術概念に基づいて、図10は、レートマッチング装置1000の構造の概略図である。装置1000は、送信機もしくは送信機に使用されるチップもしくは機能ユニットであってもよいし、または受信機もしくは受信機に使用されるチップもしくは機能ユニットであってもよい。
【0147】
装置1000が送信機によって行われる動作を行うように構成される場合、装置1000は、前述の方法における送信機の任意の機能を有する。
【0148】
1つの可能な実施態様では、トランシーバユニット1010および処理ユニット1020が、前述の方法における以下のステップを行うようにさらに構成されうる。一例は以下の通りである。
【0149】
トランシーバユニット1010は、符号化されるべきビットシーケンスを取得し、
処理ユニット1020は、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行い、第1のビットシーケンスの長さはNであり、
処理ユニット1020は、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、第2のビットシーケンスの長さはE1であり、トランシーバユニットは、第2のビットシーケンスを送信し、
処理ユニット1020は、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、
処理ユニット1020は、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、第4のビットシーケンスの長さはE2であり、
第2のレートマッチングはf(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
トランシーバユニット1010は第4のビットシーケンスを送信し、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0150】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1未満の定数である。
【0151】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0152】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0153】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0154】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0155】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数16】
である。
【0156】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0157】
装置1000が受信機によって行われる動作を行うように構成される場合、装置1000は、前述の方法における受信機の任意の機能を有する。
【0158】
1つの可能な実施態様では、トランシーバユニット1010および処理ユニット1020が、前述の方法における以下のステップを行うようにさらに構成されうる。一例は以下の通りである。
【0159】
トランシーバユニット1010は、第1のシーケンスを取得し、第1のシーケンスの長さはE1であり、第1のシーケンスに対応する母符号長はNであり、処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、デマッチングされた第1のシーケンスを復号し、
トランシーバユニット1010は、第2のシーケンスを取得し、第2のシーケンスの長さはE2であり、
処理ユニット1020は、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、第3のシーケンスは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなり、第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nであり、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0160】
1つの可能な実施態様では、f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1未満の定数である。
【0161】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、またはE2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャし、第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うこと、を含み、第5のビットシーケンスは、第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。
【0162】
この実施態様では、第5のビットシーケンスは第3のビットシーケンスの前半である、すなわち、第5のビットシーケンスは、シーケンス番号が第3のビットシーケンスにおいて[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる。E2がf(E1)以上である場合、第2のレートマッチングは、母符号長Nに基づいて行われる。E2がf(E1)未満である場合、第2のレートマッチングは、母符号長の半分、すなわちN/2に基づいて行われる。
【0163】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がNより大きい場合、第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくはE2がN/2より大きい場合、第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である。
【0164】
1つの可能な実施態様では、E2がf(E1)以上である場合、
第2のレートマッチングは、第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である。
【0165】
1つの可能な実施態様では、Nは、E1に基づいて決定される。具体的には、
【数17】
である。
【0166】
1つの可能な実施態様では、第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である。
【0167】
図11に示されるように、本出願の一実施形態は装置1100をさらに提供する。装置1100は、前述の方法における送信機または受信機の機能を実施するように構成される。装置は、送信機もしくは受信機、送信機もしくは受信機内の装置、または送信機もしくは受信機とマッチして使用されることができる装置であってもよい。装置1100は、チップシステムであってもよい。本出願の実施形態において、チップシステムは、チップを含んでもよいし、またはチップおよび別のディスクリートデバイスを含んでもよい。装置1100は、本出願の実施形態で提供される方法における送信機または受信機の機能を実施するように構成された、少なくとも1つのプロセッサ1120を含む。装置1100は、トランシーバ1110をさらに含んでもよい。
【0168】
装置1100は、前述の方法実施形態において送信機によって行われ関連する方法を行うように特に構成されてもよい。一例は以下の通りである。
【0169】
トランシーバ1110は、符号化されるべきビットシーケンスを取得し、
プロセッサ1120は、第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行い、第1のビットシーケンスの長さはNであり、
プロセッサ1120は、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、第2のビットシーケンスの長さはE1であり、トランシーバユニットは、第2のビットシーケンスを送信し、
プロセッサ1120は、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、
プロセッサ1120は、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、第4のビットシーケンスの長さはE2であり、
第2のレートマッチングはf(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
トランシーバ1110は第4のビットシーケンスを送信し、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0170】
装置1100は、前述の方法実施形態において受信機によって行われ関連する方法を行うように特に構成されてもよい。一例は以下の通りである。
【0171】
トランシーバ1110は、第1のシーケンスを取得し、第1のシーケンスの長さはE1であり、第1のシーケンスに対応する母符号長はNであり、処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号し、
トランシーバ1110は、第2のシーケンスを取得し、第2のシーケンスの長さはE2であり、
プロセッサ1120は、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、第3のシーケンスは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなり、第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nであり、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0172】
装置1100は、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された、少なくとも1つのメモリ1130をさらに含んでもよい。メモリ1130は、プロセッサ1120に結合される。本出願の実施形態において、結合は、装置間、ユニット間、またはモジュール間の間接結合または通信接続であってもよく、電気的形態、機械的形態、または別の形態であってもよく、装置間、ユニット間、またはモジュール間の情報交換に使用される。プロセッサ1120は、メモリ1130と協働しうる。プロセッサ1120は、メモリ1130に記憶されたプログラム命令を実行しうる。1つの可能な実施態様では、少なくとも1つのメモリの少なくとも1つがプロセッサと一体化されうる。別の可能な実施態様では、メモリ1130は、装置1100の外部に位置する。
【0173】
トランシーバ1110とプロセッサ1120とメモリ1130との間の具体的な接続媒体は、本出願の実施形態では限定されない。本出願の実施形態において、メモリ1130と、プロセッサ1120と、トランシーバ1110とは、図11のバス1140を介して接続される。図11において、バスは太線を使用することによって表されている。他の構成要素間の接続方式は、説明のための一例にすぎず、限定を構成するものではない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類されうる。表現を容易にするために、図11ではバスを表すために1本の太線のみが使用されているが、これは、1本のバスまたは1種類のバスしかないことを意味するものではない。
【0174】
本出願の実施形態において、プロセッサ1120は、1つまたは複数の中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってもよい。プロセッサ1120が1つのCPUである場合、CPUは、シングルコアCPUであっても、マルチコアCPUであってもよい。プロセッサ1120は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよく、本出願の実施形態に開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施しうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサや従来のいずれかのプロセッサなどであってもよい。本出願の実施形態に関して開示された方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接行われ、完了されてもよいし、またはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組合せを使用することによって行われ、完了されてもよい。
【0175】
本出願の実施形態において、メモリ1130は、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)やソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)などの不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable ROM、EPROM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ポータブル読み出し専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)などを含んでもよいが、これらに限定されない。メモリは、命令またはデータ構造の形態の予想されるプログラムコードを搬送または記憶するように構成されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体である。しかしながら、これはこれらに限定されない。本出願の実施形態において、メモリは、代替的に、記憶機能を実施することができ、プログラム命令および/またはデータを記憶するように構成された回路または任意の他の装置であってもよい。メモリ1130は、関連する命令およびデータを記憶するために使用される。
【0176】
図12に示されるように、本出願の一実施形態は、前述の方法における送信機の機能を実施するように構成されうる装置1200をさらに提供する。装置1200は、通信装置であっても、通信装置内のチップであってもよい。装置は、
符号化されるべきビットシーケンスを取得する入力/出力インターフェース1210と、
第1のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行う論理回路1220であって、第1のビットシーケンスの長さがNである、論理回路1220と
を含み、
論理回路1220は、第2のビットシーケンスを取得するために、第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、第2のビットシーケンスの長さがE1であり、トランシーバユニットは、第2のビットシーケンスを送信し、
論理回路1220は、第3のビットシーケンスを取得するために、符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、
論理回路1220は、第4のビットシーケンスを取得するために、第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、第4のビットシーケンスの長さはE2であり、
第2のレートマッチングはf(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
入力/出力インターフェース1210は、第4のビットシーケンスを送信し、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0177】
前述の方法における受信機の機能を実施するように構成されうる装置1200が提供される。装置1200は、通信装置であっても、通信装置内のチップであってもよい。装置は、
第1のシーケンスを取得する入力/出力インターフェース1210であって、第1のシーケンスの長さがE1であり、第1のシーケンスに対応する母符号長がNである、入力/出力インターフェース1210と、第1のレートマッチングの方式に基づいて第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号する処理ユニットと
を含み、
入力/出力インターフェース1210は、第2のシーケンスを取得し、第2のシーケンスの長さはE2であり、
論理回路1220は、第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、第3のシーケンスは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスからなり、第3のシーケンスに対応するは、2*Nであり、第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である。
【0178】
図13は、符号化されるべきビット数がK=424である場合の、本出願の解決策およびCC-HARQの性能シミュレーション図である。水平座標は再送ビットシーケンスの長さE2であり、垂直座標はEs/N0、すなわち、信号対雑音比である。例えば、図13は、伝送符号率がR=1/2、R=2/3、R=3/4、およびR=5/6である場合の2つの解決策の性能シミュレーション図を別々に示している。異なる伝送符号率において、本出願の解決策は、CC-HARQよりも良好な性能を有することが明らかに分かるであろう。具体的には、ビット誤り率が0.01である場合、再送ビットシーケンスの長さE2が連続的に増加するにつれて、2つの解決策によって必要とされる信号対雑音比は連続的に減少する、すなわち、再送ビットシーケンスの長さが増加するにつれて干渉防止能力が強化される。また、再送ビットシーケンスに対して同じ長さがある場合、0.01のビット誤り率を達成するために本出願の解決策に必要とされる信号対雑音比は、CC-HARQに必要とされる信号対雑音比よりも小さい。すなわち、本出願の解決策は、より悪い通信条件でシステムインジケータを達成しうる。比較すると、本出願の解決策は、様々な異なる伝送符号率でより良好な性能を有する。
【0179】
図14A図14B、および図14Cは、本出願の解決策およびCC-HARQの別の性能シミュレーション図であり、初期伝送ビットシーケンスの長さE1と再送ビットシーケンスの長さE2との間の異なる関係の場合の2つの解決策の性能シミュレーション図を別々に示している。例えば、図14A図14B、および図14Cは、E1=1/4E2、E1=1/2E2、およびE1=3/4E2の場合の性能シミュレーション図を示している。E1=1/2E2の場合が、説明のための例として使用される。図では、水平座標は、情報ビットシーケンスの長さであり、垂直座標は、信号対雑音比であり、実線は、異なる伝送符号率におけるCC-HARQの性能シミュレーション図であり、破線は、異なる伝送符号率における本出願の解決策の性能シミュレーション図である。同様に、ビット誤り率が0.01である場合、同じ伝送符号率で、0.01のビット誤り率を達成するために本出願の解決策に必要とされる信号対雑音比は、CC-HARQに必要とされる信号対雑音比よりも小さい。すなわち、本出願の解決策は、より悪い通信条件でシステムインジケータを達成しうる。比較すると、本出願の解決策は、様々な異なる伝送符号率でより良好な性能を有する。
【0180】
通信装置が端末デバイスで使用されるチップである場合、端末デバイス内のチップは、前述の方法実施形態における端末デバイスの機能を実施する。端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールやアンテナ)から情報を受信し、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。あるいは、端末デバイス内のチップは、端末デバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールやアンテナ)に情報を送信し、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。
【0181】
通信装置がネットワークデバイスで使用されるチップである場合、ネットワークデバイス内のチップは、前述の方法実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実施する。ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールやアンテナ)から情報を受信し、情報は、端末デバイスによってネットワークデバイスに送信される。あるいは、ネットワークデバイス内のチップは、ネットワークデバイス内の別のモジュール(例えば、無線周波数モジュールやアンテナ)に情報を送信し、情報は、ネットワークデバイスによって端末デバイスに送信される。
【0182】
前述の方法実施形態と同じ概念に基づいて、本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムは、本出願の実施形態における任意の装置によって行われる任意の方法の一部または全部のステップを実施するためにハードウェア(例えば、プロセッサ)によって実行される。
【0183】
方法実施形態と同じ概念に基づいて、本出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の態様における任意の方法の一部または全部のステップを行うことが可能とされる。
【0184】
前述の方法実施形態と同じ概念に基づいて、本出願は、チップまたはチップシステムをさらに提供する。チップは、プロセッサを含みうる。チップは、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)をさらに含んでもよいし、またはチップは、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)に結合される。トランシーバ(または通信モジュール)は、有線および/または無線通信を行う際にチップをサポートするように構成されてもよく、メモリ(または記憶モジュール)は、プログラムを記憶するように構成されてもよい。プロセッサは、方法実施形態または方法実施形態の可能な実施態様のいずれか1つにおいて端末またはネットワークデバイスによって行われる動作を実施するためにプログラムを呼び出してもよい。チップシステムは、前述のチップを含んでもよいし、または前述のチップおよび別の個別のデバイス、例えば、メモリ(もしくは記憶モジュール)および/またはトランシーバ(もしくは通信モジュール)を含んでもよい。
【0185】
前述の方法実施形態と同じ概念に基づいて、本出願は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、前述の端末およびネットワークデバイスを含んでもよい。通信システムは、方法実施形態または方法実施形態の可能な実施態様のいずれか1つにおいて端末またはネットワークデバイスによって行われる動作を実施するように構成されうる。例えば、通信システムは、図1に示される構造を有してもよい。
【0186】
前述の実施形態の全部または一部が、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せを使用して実施されてもよい。実施にソフトウェアが使用される場合、前述の実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されると、本出願の実施形態による手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくデジタル加入者回線)方式で、または無線(例えば、赤外線、電波、もしくはマイクロ波)方式で伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であってもよいし、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を組み込んだデータ記憶デバイス、例えばサーバやデータセンタであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、光ディスク)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ)などでありうる。前述の実施形態では、実施形態の説明はそれぞれの焦点を有する。ある実施形態で詳細に説明されていない部分については、別の実施形態の関連説明を参照されたい。
【0187】
前述の実施形態では、実施形態の説明はそれぞれの焦点を有する。ある実施形態で詳細に説明されていない部分については、別の実施形態の関連説明を参照されたい。
【0188】
本出願に提供されたいくつかの実施形態において、開示の装置は他の方式で実施されうることを理解されたい。例えば、記載の装置実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、論理的な機能の分割にすぎず、実際の実施態様においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされるか、または別のシステムに統合されてもよいし、またはいくつかの特徴が無視されるか、または行われなくてもよい。また、表示または説明された相互間接結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実施されてもよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態または他の形態で実施されてもよい。
【0189】
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1つの場所に位置してもよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部または全部が、実施形態における解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて選択されてもよい。
【0190】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、統合ユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分が、または技術的解決策の全部もしくは一部が、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本出願の実施形態における方法のステップの全部または一部を行うようにコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってもよい)に命令するためのいくつかの命令を含む。
【0191】
前述の説明は、本出願のいくつかの特定の実施態様にすぎず、本出願の保護範囲を制限することを意図されていない。当業者であれば、本出願に開示された技術的範囲内でこれらの実施形態に他の変更および修正を加えることができよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、前述の実施形態、および本出願の範囲内に入る変更および修正を含むものと解釈されることを意図されている。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0192】
1 HARQ解決策
1000 レートマッチング装置
1010 トランシーバユニット
1020 処理ユニット
1100 装置
1110 トランシーバ
1120 プロセッサ
1130 メモリ
1140 バス
1200 装置
1210 入力/出力インターフェース
1220 論理回路
1230 メモリ
図1(a)】
図1(b)】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レートマッチング方法であって、前記方法は、
送信機によって、符号化されるべきビットシーケンスを取得するステップと、
前記送信機によって、第1のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行うステップであって、前記第1のビットシーケンスの長さがNである、ステップと、
前記送信機によって、第2のビットシーケンスを取得するために、前記第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行うステップであって、前記第2のビットシーケンスの長さがE1である、ステップと、
前記送信機によって、前記第2のビットシーケンスを送信するステップと、
前記送信機によって、第3のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行うステップであって、前記第3のビットシーケンスの長さが2*Nである、ステップと、
前記送信機によって、第4のビットシーケンスを取得するために、前記第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行うステップであって、前記第4のビットシーケンスの長さがE2であり、前記第2のレートマッチングが、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値が、E1に基づいて決定される、ステップと、
前記送信機によって、前記第4のビットシーケンスを送信するステップと
を含み、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング方法。
【請求項2】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
レートマッチング方法であって、前記方法は、
受信機によって、第1のシーケンスを取得するステップであって、前記第1のシーケンスの長さはE1であり、前記第1のシーケンスに対応する母符号長はNである、ステップと、
前記受信機によって、第1のレートマッチングの方式に基づいて、前記第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号するステップと、
前記受信機によって、第2のシーケンスを取得するステップであって、前記第2のシーケンスの長さがE2である、ステップと、
前記受信機によって、第1のレートマッチングの前記方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて、第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号するステップであって、前記第3のシーケンスは、前記第1のシーケンスおよび前記第2のシーケンスからなり、前記第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nである、ステップと
を含み、
前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング方法。
【請求項9】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)はE1/2である、
請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項8から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
送信機に使用されるレートマッチング装置であって、前記装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含み、
前記トランシーバユニットは、符号化されるべきビットシーケンスを取得し、
前記処理ユニットは、第1のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに対してポーラ符号化を行い、前記第1のビットシーケンスの長さはNであり、
前記処理ユニットは、第2のビットシーケンスを取得するために、前記第1のビットシーケンスに対して第1のレートマッチングを行い、前記第2のビットシーケンスの長さはE1であり、
前記トランシーバユニットは、前記第2のビットシーケンスを送信し、
前記処理ユニットは、第3のビットシーケンスを取得するために、前記符号化されるべきビットシーケンスに基づいてポーラ符号化を行い、前記第3のビットシーケンスの長さは2*Nであり、
前記処理ユニットは、第4のビットシーケンスを取得するために、前記第3のビットシーケンスに対して第2のレートマッチングを行い、前記第4のビットシーケンスの長さはE2であり、前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
前記トランシーバユニットは、前記第4のビットシーケンスを送信し、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング装置。
【請求項16】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含み、
前記第5のビットシーケンスは、前記第3のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N-1]内に入るすべてのビットからなる、
請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16として表される、
請求項15から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを、含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)は、E1/2として表される、
請求項15から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項15から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項15に記載の装置。
【請求項22】
受信機に使用されるレートマッチング装置であって、前記装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含み、
前記トランシーバユニットは、第1のシーケンスを取得し、前記第1のシーケンスの長さはE1であり、前記第1のシーケンスに対応する母符号長はNであり、
前記処理ユニットは、第1のレートマッチングの方式に基づいて、前記第1のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第1のシーケンスを復号し、
前記トランシーバユニットは、第2のシーケンスを取得し、前記第2のシーケンスの長さはE2であり、
前記処理ユニットは、前記第1のレートマッチングの方式および第2のレートマッチングの方式に基づいて、前記第3のシーケンスをレートデマッチングし、次いで、前記レートデマッチングされた第3のシーケンスを復号し、前記第3のシーケンスは、前記第1のシーケンスおよび前記第2のシーケンスからなり、前記第3のシーケンスに対応する母符号長は、2*Nであり、
前記第2のレートマッチングは、f(E1)とE2との間の関係に基づいて決定され、f(E1)の値はE1に基づいて決定され、
N、E1、およびE2は、正の整数である、
レートマッチング装置。
【請求項23】
f(E1)=a*E1+bであり、式中、aは、0より大きく1以下の定数であり、bは、絶対値がE1以下の定数である、
請求項22に記載の装置。
【請求項24】
E2がf(E1)以上である場合、前記第2のレートマッチングは第5のビットシーケンスに基づいて行われるか、または
E2がf(E1)未満である場合、前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[0,N/2-1]内に入るすべてのビットをパンクチャすることと、前記第5のビットシーケンスにおいてシーケンス番号が[N/2,N-1]内に入るすべてのビットに対して第3のレートマッチングを行うことと、を含む、
請求項22または23に記載の装置。
【請求項25】
E2がf(E1)以上である場合:
E2がN未満である場合、前記第2のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN以上である場合、前記第2のレートマッチングは反復であり、または
E2がf(E1)未満である場合:
E2がN/2未満である場合、前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、もしくは
E2がN/2以上である場合、前記第3のレートマッチングは反復であり、
f(E1)は、E1-N/16である、
請求項22から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
E2がf(E1)以上である場合、
前記第2のレートマッチングは、前記第5のビットシーケンスに対するビット反転短縮、次いで自然順序でのパンクチャリングを、含むか、または
E2がf(E1)未満である場合、
前記第3のレートマッチングはビット反転短縮であり、
f(E1)は、E1/2として表される、
請求項22から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
Nは、E1に基づいて決定される、
請求項22から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1のレートマッチングは、ビット反転短縮である、
請求項22に記載の装置。
【請求項29】
プロセッサであって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行して、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、プロセッサ
を含む、通信装置。
【請求項30】
論理回路と入力/出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記入力/出力インターフェースは、符号化されるべきビットシーケンスを入力するように構成され、
前記入力/出力インターフェースは、第2のビットシーケンスおよび第4のビットシーケンスを出力するようにさらに構成され、
前記論理回路は、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
通信装置。
【請求項31】
論理回路と入力/出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記入力/出力インターフェースは、第1のシーケンスおよび第2のシーケンスを入力するように構成され、
前記論理回路は、請求項8から14のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、
通信装置。
【請求項32】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムまたは命令を記憶し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法または請求項8から14のいずれか一項に記載の方法が行われる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】