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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】物品の輸送システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
B65G47/86 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537358
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-07-31
(86)【国際出願番号】 IB2022061654
(87)【国際公開番号】W WO2023119027
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】102021000031904
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ルカ テストーニ
(72)【発明者】
【氏名】パオロ デグリェスポスティ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ ランツァリーニ
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA13
3F072KA06
(57)【要約】
物品(1)の輸送システム(6)であって、輸送システム(6)は、少なくとも1つのシート(8)を備える可動ユニット(7)であって、シート(8)は、物品(1)を包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁(11)及び第2の壁(12)によって、物品(1)が第1の壁(11)と第2の壁(12)の間に収容されることができるように、区画されており、かつ、2つの壁(11、12)を互いに対して押す弾性要素(13)を有している、可動ユニット(7)と、可動ユニット(7)を経路(P)に沿って移動させるように設計されたコンベア(9)と、操作装置(15)であって、操作装置(15)は、可動ユニット(7)の外側にありかつそれからは独立しており、経路(P)に沿って配置されており、かつ、第1の壁(11)を、弾性要素(13)によって生み出された力に抗して、第2の壁(12)から離れる方向に移動させるように、第1の壁(11)に作用するように設計されている、操作装置(15)と、を有している。第1の壁(11)は、可動ユニット(7)に対して直線的にスライドするようなスライドするやり方で、可動ユニット(7)に取付けられている。可動ユニット(7)は、付加制御部(14)を有しており、付加制御部(14)は、第1の壁(11)に堅固に接続されており、かつ、操作装置(15)によって、可動ユニット(7)の残り部分に対して相対的に移動させられ、第1の壁(11)の第2の壁(12)に対する距離を変化させるように、設計されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(1)の輸送システム(6)であって、前記輸送システム(6)は、
少なくとも1つのシート(8)を備える可動ユニット(7)であって、前記シート(8)は、前記物品(1)を包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁(11)及び第2の壁(12)によって、前記物品(1)が前記第1の壁(11)と前記第2の壁(12)の間に収容されることができるように、区画されており、かつ、2つの前記壁(11、12)を互いに対して押す弾性要素(13)を有している、可動ユニット(7)と、
前記可動ユニット(7)を経路(P)に沿って移動させるように設計されたコンベア(9)と、
少なくとも1つの操作装置(15)であって、前記操作装置(15)は、ステーション(S1、S2)に配置されており、前記可動ユニット(7)の外側にありかつそれからは独立しており、前記経路(P)に沿って配置されており、かつ、前記第1の壁(11)を、前記弾性要素(13)によって生み出された力に抗して、前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるように、前記第1の壁(11)に作用するように設計されている、操作装置(15)と、を備えており、
前記第1の壁(11)は、前記可動ユニット(7)に対して相対的に移動するような可動なやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられており、かつ、
前記可動ユニット(7)は、付加制御部(14)を備えており、前記付加制御部(14)は、前記第1の壁(11)に堅固に接続されており、かつ、前記操作装置(15)によって、前記可動ユニット(7)の残り部分に対して相対的に移動させられ、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する距離を変化させるように、設計されている、輸送システム(6)において、
前記第1の壁(11)は、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する相対移動が、排他的に直線的並進によってのみ発生するように、前記可動ユニット(7)に対して相対的に直線的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、取付けられている、
ことを特徴とする、輸送システム(6)。
【請求項2】
前記第1の壁(11)は、前記経路(P)に平行な方向(D1、D2)に沿って、前記可動ユニット(7)に対して相対的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられている、請求項1に記載の輸送システム(6)。
【請求項3】
前記第2の壁(12)は、前記可動ユニット(7)に、固定位置で取付けられている、請求項1又は2に記載の輸送システム(6)。
【請求項4】
前記操作装置(15)は、カウンター部材(16)を備えており、前記カウンター部材(16)は、操作位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置されており、かつ従って前記付加制御部(14)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを防止する、操作位置と、着座位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側にあり、かつ従って前記付加制御部(14)の移動にはどんな形であれ干渉せず、前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にする、着座位置との間で可動である、請求項1、2、又は3に記載の輸送システム(6)。
【請求項5】
前記操作装置(15)は、前記カウンター部材(16)を前記操作位置と前記着座位置の間で並進させるように構成されたリニアアクチュエータ(17)を備えている、請求項4に記載の輸送システム(6)。
【請求項6】
前記操作装置(15)は、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)に到着する前に、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路に沿って配置するために、かつ、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するために、
構成されている、請求項4又は5に記載の輸送システム(6)。
【請求項7】
前記弾性要素(13)は、前記付加制御部(14)を前記可動ユニット(7)の前記残り部分に対して押すように構成されている、請求項1から6のうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項8】
前記付加制御部(14)は、前記経路(P)を包含する方向に関して、前記可動ユニット(7)の背後に配置されている、請求項1から7のうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項9】
前記物品(1)は、特に電子タバコのための、少なくとも部分的には完成されたカートリッジである、請求項1から8のうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項10】
前記可動ユニット(7)は、前記シート(8)が空であるときの前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する接近ストロークを制限する、ストローク終端要素(18)を備えている、請求項1から9のうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項11】
前記ストローク終端要素(18)の寸法は、前記物品(1)が前記シート(8)に配置されているときにそれが前記第1の壁(11)に当接することがないような、寸法である、請求項10に記載の輸送システム(6)。
【請求項12】
請求項1から11のうち一項に記載の輸送システム(6)の制御方法であって、前記制御方法は、前記シート(8)を開放するために、
カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置するステップと、
前記ステーション(S1、S2)内で、前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触するに至るまで、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って前方に移動させるステップと、
前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触すると、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるべく、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿ってさらに前方に向かって移動させ、ひいては前記シート(8)を開放するステップと、を含んでいる、制御方法。
【請求項13】
前記制御方法は、前記シート(8)を閉鎖するために、
前記付加制御部(14)を前記カウンター部材(16)から相互に脱離させるために、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って後方に移動させ、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)により近づくように移動させ、ひいてはその後前記シート(8)を閉鎖するステップと、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するステップと、を含んでいる、請求項12に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本特許出願は、2021年12月21日に出願された、イタリア国特許出願第102021000031904号の優先権を主張する。該出願の開示内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、物品の輸送システムに関する。
【0003】
本発明は、電子タバコのカートリッジ(少なくとも部分的には完成された状態であり得るカートリッジ、即ち、完全に完成されているか又は1つ以上の要素がないカートリッジ)の生産において有利な適用先を見出す。以下の開示は、それに対して明示的な参照を行うが、そのことによって一般性は失われない。
【背景技術】
【0004】
電子タバコのカートリッジを製造するための機械は、そのカートリッジを、作業経路に沿って、カートリッジへの加工(例:要素の付加、溶接、秤量、光学的又は電気的制御、屈曲…)が実施される一連の作業ステーションを通って移動させるように設計された、輸送システムを含んでいる。
【0005】
輸送システムは、幾分かは完成されているカートリッジを、(それを損傷しないように)繊細なやり方で、同時に、そのカートリッジが、移動の間に失われることがない(又は、どんな形であれ望まぬ移動が起こされない)ことを保証するほどに十分に堅固なやり方で、保持することができなければならない。特に、製造機械が高い時間生産性(例えば、毎分数百のオーダーでカートリッジが生産される)を達成することを可能にするためには、かなり大きな加速及び減速をカートリッジに伝えることが必要であり、従って、輸送システム内でのカートリッジの位置を堅固かつ安全に制御することが必要である。
【0006】
国際公開第2020/250196号(特許文献1)の特許出願は、電子タバコのカートリッジのための輸送システムを開示しており、この輸送システムは、シートを備える可動ユニットを備えており、このシートはカートリッジを包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁と第2の壁によって、カートリッジが第1の壁と第2の壁の間に収容されることができるように、区画されている。輸送システムはさらに、可動ユニットを経路に沿って移動させるように設計されたコンベアと、可動ユニットの外側にありかつそれからは独立しており、上記経路に沿って配置されている、操作装置と、を備えている。第1の壁は、回転するやり方で可動ユニットに取付けられ、第1の壁と第2の壁の距離が最小である把持位置と第1の壁と第2の壁の距離が最大である解放位置との間で、第2の壁から離れる方向に/第2の壁に向かって近づく方向に(回転によって)移動する。可動ユニットは、第1の壁を第2の壁に向かって、従って把持位置に向かって押す、弾性要素を有している。可動ユニットは付加制御部を有しており、付加制御部は、第1の壁に機械的に接続されており、第1の壁を第2の壁から離れる方向に移動させるように、従って第1の壁を解放位置に向かって移動させるように可動であり、かつ、可動ユニットが操作装置の領域内にあるときには操作装置によって移動させられるように設計されている。
【0007】
米国特許出願第2005/103604号(特許文献2)の特許出願及び米国特許第10404027号(特許文献3)の特許は、物品の輸送システムを記述しており、この輸送システムは、少なくとも1つのシートを備える可動ユニットを備えており、このシートは、物品を包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁(可動なやり方で取付けられている)及び第2の壁によって、物品が第1の壁と第2の壁の間に収容されることができるように、区画されており、かつ、可動ユニットは、2つの壁を互いに対して押す弾性要素を有している。輸送システムは、さらに、可動ユニットを経路に沿って移動させるように設計されたコンベアと、操作装置であって、操作装置は、可動ユニットの外側にありかつそれからは独立しており、経路に沿って配置されており、かつ、第1の壁を、弾性要素によって生み出された力に抗して、第2の壁から離れる方向に移動させるように、第1の壁に作用するように設計されている、操作装置と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2020/250196号
【特許文献2】米国特許出願第2005/103604号明細書
【特許文献3】米国特許第10404027号明細書
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、特定の形状の物品であっても、安定しておりかつ正確なやり方で保持することができ、同時に容易かつ安価に生産することができる、物品の輸送システムを提供することである。
【0010】
本発明によれば、添付の請求項で特許請求されている物品の輸送システムが提供される。
【0011】
請求項は、本記載内容の一体部分を形成する本発明の実施形態を記述している。
【0012】
本発明は、以下において、添付の図面を参照しつつ記述される。図面は、本発明の非限定的な実施形態を例示している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、電子タバコのカートリッジの斜視図である。
図2図2は、取り外し可能キャップが取り外された状態の、図1のカートリッジの斜視図である。
図3図3は、本発明に従って作製された輸送システムを備える、図1のカートリッジの生産のための製造機械の概略的な正面図である。
図4図4は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
図5図5は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
図6図6は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
図7図7は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
図8図8は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
図9図9は、図3の輸送システムの一部分の操作シークエンスを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1及び図2中の数字1は、全体として、公知のタイプの電子タバコのシングルユースの(即ち、使い捨てであり、従って一度だけ使用されてその後交換される)カートリッジを指している。
【0015】
電子タバコは、複数回使用される再使用可能な平行六面体形状の部分を備えており、特に、電気バッテリー(電子タバコの機能に必要なエネルギーを供給する)と、電子タバコの機能を監督する電子プロセッサと、を含有している。新たな使い捨てカートリッジ1が、再使用可能部分に結合されて使用され(即ち、「喫われ」)、使用後には捨てられて新しい使い捨てカートリッジ1に交換される。
【0016】
カートリッジ1は、使用時には電子タバコに結合される、実質的に平行六面体のメインボディ2を備えている。電子タバコは、該メインボディの小さな基部に配置された2つの電気的接触点によって、メインボディ2から電力を受け取る。さらに、カートリッジ1は、メインボディ2上を滑り下りて2つの電気的接触点が配置されている領域を覆う、キャップ3を備えている。
【0017】
図3中の数字4は、全体として、上記のカートリッジ1を生産するための製造機械を指している。
【0018】
製造機械4は、カートリッジ1を形成する材料が集められてカートリッジ1が製造される、組立セクションと、カートリッジ1を形成する材料が受け取られ、上記の組立セクションに向かうように並べられる、供給セクションと、を備えている。
【0019】
図3に示されているように、製造機械4の組立セクションは、初期部分A、中間部分B、及び最終部分Cを含んでいる。
【0020】
製造機械4は、支持部材5(即ち、フレーム)を含んでおり、この支持部材5は、脚部によって床面に着座しており、3つの部分A、B、及びCの操作部材が取付けられている鉛直壁を前面に有している。製造機械の中間部分Bは、輸送システム6を含んでおり、この輸送システム6は、部分的に完成された(即ち、特定の要素が未だ備わっていない)カートリッジ1を、入口ステーションS1と出口ステーションS2の間に延びる作業経路P(図4~9に示されている)に沿って移動させる。輸送システム6は、複数の可動ユニット7を備えており、その各々には、(少なくとも)1つのシート8(図4~9に示されている)が備えられており、シート8は、部分的に完成されたカートリッジ1を安定した正確な位置に収容するように設計されている。図示されてはいない他の実施形態によれば、可動ユニット7は、各々、異なる数のシート8を(一般的には、最も少なくて1つのシート8を、最も多くて6つ/8つのシート8を)有している。
【0021】
輸送システム6は、可動ユニット7を、環状の作業経路Pに沿って、(段階的なやり方の)間欠的な移動で、周期的に移動させるためのコンベア9を備えている。上記の間欠的な移動は、コンベア9が可動ユニット7を移動させる移動ステップと、コンベア9が可動ユニット7を停止状態に維持する停止ステップとを交互に周期的に提供するものである。
【0022】
作業経路Pは、以下のような直線状の操作セクションを備えている、即ち、部分的に完成されたカートリッジ1が可動ユニット7のシート8に周期的に供給される、(初期部分Aの終端部と中間部分Bの開始部を定める)入口ステーションS1から、(中間部分Bを通過していく間に要素が付け加えられていった)部分的に完成されたカートリッジ1が可動ユニット7のシート8から去る、(中間部分Bの終端部と最終部分Cの開始部を定める)出口ステーションS2まで延びる、直線状の操作セクションを備えている。さらに、図3に示されているように、作業経路Pは、この直線状の操作セクションに平行であるが反対方向に向かう直線状の戻りセクションと、上記操作セクションと上記戻りセクションを互いに接続する2つの半円接続セクションと、を備えている。
【0023】
好ましい実施形態によれば、コンベア9は、作業経路Pに沿った固定位置に配置されている環状ガイド10(即ち、それ自体でループ状に閉じている)を備えており、特に、環状ガイド10は、作業経路Pに沿って配置されている単一の固定された(即ち、移動がない)トラックによって形成されている。さらに、コンベア9は、複数のスライド部を備えており、その各々が、対応する可動ユニット7を支持し、かつ、ガイド10に沿って自由にスライドするように、ガイド10に結合されている。最後に、コンベア9は、可動ユニット7を運搬するスライド部を作業経路Pに沿って移動させる、リニア電動モータを備えている。このリニア電動モータは、ガイド10に沿った固定位置に配置された環状ステータ(即ち、固定された一次部)と、各々、上記ステータに電磁的に結合され、同じステータから駆動力を受け取る複数の可動スライダ(即ち、可動の二次部)と、を備えており、さらに、対応するスライド部に堅固に接続されている。
【0024】
図示されてはいない異なる実施形態によれば、コンベア9はベルトコンベアであり、(少なくとも)可撓性ベルトを備えている。この可撓性ベルトは、可動ユニット7を支持し、2つの端部プーリー(そのうち少なくとも一方が監視されている)の周囲でループ状に閉じている。
【0025】
図3に示されているように、作業経路Pに沿って(即ち、入口ステーションS1と出口ステーションS2の間で)作業ステーションS3は連続して(即ち、次々に)配置される。この作業ステーションS3において、可動ユニット7のシート8によって運搬されている、部分的に完成されたカートリッジ1に、加工(例:要素の付加、溶接、秤量、光学的又は電気的制御、屈曲…)が実行される。
【0026】
図4~9に示されているように、シート8は、互いに向かい合いかつ互いに対向している可動壁11及び固定壁12によって、カートリッジ1が可動壁11と固定壁12の間に格納され得るように、各々区画されている。即ち、カートリッジ1が対応するシート8内に挿入されているとき、カートリッジ1は可動壁11と固定壁12の間に配置され、可動壁11及び固定壁12は、間にあるカートリッジ1を互いに押し付けている。固定壁12は、可動ユニット7に対して堅固に束縛されており、従って、可動ユニット7に対していかなる種類の相対移動も起こさない。一方、可動壁11は、スライドするやり方で可動ユニット7に取付けられており、作業経路Pに平行な(必須ではないが、好ましくは、水平な)解放方向D1に沿って、又は、解放方向D1に対して平行であるが反対方向である把持方向D2に沿って、直線的にスライドする。
【0027】
換言すれば、可動ユニット7の各々において、可動壁11は、経路Pに平行な方向D1及びD2に沿って、可動ユニット7に対して相対的に直線的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、可動ユニット7に取付けられている。
【0028】
各シート8の可動壁11は、スライドする形で可動ユニット7に取付けられており、(把持方向D2及び解放方向D1に沿って直線的にスライドすることによって)固定壁12から遠ざかるように/固定壁12に向かって近づくように、可動壁11が固定壁12からの最小距離にある(従って、カートリッジ1を固定壁12に対して軽く押し付けている)、(図7、8、及び9に示されている)把持位置と、可動壁11が固定壁12からの最大距離にある(従って、カートリッジ1が、何らの努力を要さずに、かつ壁11及び12に抗してスライドすることを要さずに、シート8に出入りすることができる)、(図4、5、及び6に示されている)解放位置と、の間を移動する。換言すれば、各シート8の壁11及び12は、カートリッジ1の周囲で閉じ、カートリッジ1を締め付けそして格納するように設計された、グリッパの2つの顎部を形成している。
【0029】
図示されてはいない異なる実施形態によれば、各シート8において、壁11と12の両方が可動である、即ち、対応する可動ユニット7上に可動なやり方で取付けられている。
【0030】
図4~9に示されているように、可動ユニット7は、カートリッジ1をシート8内部に堅固に保持しつつも同時にカートリッジ1に損傷を与えてしまうことはないように、可動壁11を固定壁12に向かって、従って把持位置に向かって、所定の較正された弾性力で押す、弾性要素13を備えている。即ち、壁11と弾性要素13の組み合わせにより、一定の弾性的に生み出された把持力でもってカートリッジ1を保持するために設計された、弾性グリッパが形成される。
【0031】
図4~9に示されているように、可動ユニット7は、付加制御部14を備えており、付加制御部14は、可動壁11に機械的に(堅固に)接続されており、可動壁11を固定壁12から離すように移動させるために、従って可動壁11を解放位置に向かって移動させるために、可動であり、かつ、可動ユニット7の外側から(即ち、コンベア9の外側から)、(以下に記述される方法に従って)移動させられるように設計されている。
【0032】
換言すれば、各可動ユニット7において、弾性要素13は、付加制御部14を可動ユニット7の残り部分に対して押すように構成されており、かつ、付加制御部14は、作業経路Pの移動方向に関して、可動ユニット7の背後に配置されている。
【0033】
有利には、ユニット7を運搬するスライド部を移動させるリニア電動モータを有するように、コンベア9を設けるという事実によって、単一のユニット7を、他から独立して2つの供給方向D1及びD2に移動させることが可能になる。従って、この操作は、当該2つの方向の移動が、互いに結合されているすべてのユニット7と不可避的に関連している、異なる輸送システム(例:ベルト又はコンベアベルト)の使用時に比べて、容易化されている。このようにすると、システム6は特にフレキシブルである。
【0034】
図3に示されているように、輸送システム6は、(少なくとも)2つの操作装置15(概略的に図示されている)を備えており、これらの操作装置15は、(シート8内部にカートリッジ1を挿入できるようにするために、可動ユニット7のすべてのシート8を「開放」する必要がある)入口ステーションS1及び(シート8からカートリッジ1を引き出すことができるようにするために、可動ユニット7のすべてのシート8を「開放」する必要がある)出口ステーションS2にそれぞれ配置されている。
【0035】
操作装置15は、各々、可動ユニット7の外側にありかつそれからは独立しており、作業経路Pに沿った固定位置に配置されており、かつ、対応する弾性要素13を伸ばすことによって、対応する可動壁11を、把持位置から解放位置へと(一時的に)移動させるように、可動ユニット7の付加制御部14に作用するように設計されている。即ち、操作装置15は、各々、可動ユニット7の外側にありかつそれからは独立しており、作業経路Pに沿って配置されており、かつ、可動壁11を、弾性要素13によって生み出される力に抗して、固定壁12から離れる方向に移動させるように、各可動ユニット7の可動壁11に作用するように設計されている、各可動ユニット7の付加制御部14は、可動壁11に堅固に接続されており、かつ、固定壁12に対する可動壁11の距離を変化させるために、操作装置15によって、可動ユニット7の残り部分に対して相対的に移動させられるように設計されている。
【0036】
図4~9に示されているように、操作装置15は、各々、カウンター部材16であって、各可動ユニット7の可動壁11の付加制御部14と係合する(即ち、接触する)機能を有しており、かつ、作業経路Pに垂直な(即ち、解放方向D1及び把持方向D2に対して垂直な)カウンター方向D3(好ましくは鉛直方向であるが、必ずしもそうでなくてもよい)に沿って移動するように、可動なやり方で取付けられている、カウンター部材16を備えている。カウンター部材16は、各々、カウンター方向D3に沿って、操作位置(図4~8に示されている)と着座位置(図9に示されている)の間を移動する。上記操作位置においては、(可動ユニット7が作業経路Pに沿って移動する一方で、)カウンター部材16は、付加制御部14が従う経路に沿って配置され、従って、付加制御部14がカウンター部材16を通過して移動することを防止する。上記着座位置においては、(可動ユニット7が作業経路Pに沿って移動する一方で、)カウンター部材16は、付加制御部14が従う経路の外側に(下側の位置に)配置され、従って、付加制御部14の移動にはいかなる形においても干渉しない。操作装置15は、各々、リニアアクチュエータ17を備えており、リニアアクチュエータ17は、カウンター部材16を、カウンター方向D3に沿って、操作位置(図4~8に示されている)と着座位置(図9に示されている)の間で移動させる。
【0037】
空のシート8を有する可動ユニット7が、カートリッジ1を入口ステーションS1において受け取る必要がある際の、輸送システム6の操作は、以下で記述される。
【0038】
図4に示されているように、可動ユニット7が作業経路Pに沿って入口ステーションS1に向かって前方に移動している間、入口ステーションS1においては、リニアアクチュエータ17が、カウンター部材16を作動させて操作位置へと向かわせている。
【0039】
図5に示されているように、カウンター部材16が操作位置にあるので、作業経路Pに沿った前方ストロークを続けることによって、可動ユニット7は、その付加制御部14がカウンター部材16に抗している状態に帰結し、付加制御部14がそのストロークを通過して移動することは防止されている。結果的に、弾性要素13は、可動壁11が、作業経路Pに沿って依然として前方に多少移動している(固定壁12を運搬している)可動ユニット7の残り部分に対して(付加制御部14に当接しているカウンター部材16によって保持されつつ)相対的に移動できるように、変形する。特に、付加制御部14がカウンター部材16に当接すると、可動ユニット7は、作業経路Pに沿って、把持位置(この位置では、壁11と12は互いに最も近い距離にある)と解放位置(この位置では、壁11と12は互いに最も大きな距離にある)の間での2つの壁11と12の間の距離に対応する差分だけ、前方に移動する。従って、シート8は、2つの壁11と12のこの相互間隔により、把持位置から解放位置へと移動する。
【0040】
図6に示されているように、シート8が、2つの壁11と12の相互間隔によって把持位置から解放位置に移動すると、可動ユニット7は停止させられる(即ち、可動ユニット7は、作業経路Pに沿ったその前方移動を停止させる)。この時点で、カートリッジ1は、把持位置にあるシート8に容易に挿入されることができる。
【0041】
図7に示されているように、カートリッジ1が把持位置にあるシート8に挿入されると、可動ユニット7は作業経路Pに沿って後方に移動し、2つの壁11と12をまとめ合わせる。これは、可動ユニット7が、弾性要素13によって生み出された弾性力の効果によって、その作業経路Pに沿って後方に移動するにつれ、可動壁11は、把持方向D2に沿って移動し、固定壁12がカートリッジ1に当接するに至るまで固定壁12に近づくことによる。
【0042】
図8に示されているように、ユニット7の作業経路Pに沿った後方への移動と同時に、カウンター部材16は、リニアアクチュエータ17の作動によって、決定されているそれぞれの着座位置に向かって後退する。
【0043】
図9に示されているように、カウンター部材16がそれぞれの着座位置に配置される(即ち、到達する)と、付加制御部14は、カウンター部材16から離れる方向に移動させられる(脱離させられる、即ち、もはや当接してはいない)。そして、可動壁11はカートリッジ1に対する当接状態に移行し、固定壁12と共にカートリッジ1を締め付ける(ピンチングする)。この時点で、可動ユニット7は、再び作業経路Pに沿って前方に移動して入口ステーションS1を出ていき、その後続いて作業ステーションS3に向かうことができる。
【0044】
シート8の2つの壁11と12の間に保持されているカートリッジ1を解放するための出口ステーションS2において、シート8は、まず、図4及び5を参照しつつ上記されたように、開放され(即ち、把持位置から解放位置に移動させられ)、その後、カートリッジ1が解放位置にあるシート8から除去され、可動ユニット7が、作業経路Pに沿って後方に移動させられてシート8(空である)を(図7に示されているような)把持位置に戻し、その後、カウンター部材16は、リニアアクチュエータ17によって、付加制御部14をその同じカウンター部材16から脱離させ、(図8に示されているような)着座位置へと至らされる。付加制御部14とカウンター部材16がもはや当接していない状態になると、可動ユニット7は、再び作業経路Pに沿って前方に移動し、出口ステーションS2を出ていくことができる。
【0045】
換言すると、シート8を開放するために、カウンター部材16が操作位置に(即ち、付加制御部14が従う経路に沿うように)配置され、可動ユニット7が、付加制御部14がカウンター部材16に接触させられるに至るまで作業経路Pに沿って前方に移動させられ、可動ユニット7は、付加制御部14がカウンター部材16に接触させられると、作業経路Pに沿ってさらに前方に移動させられ、可動壁11を固定壁12から離れる方向に移動させ、従ってシート8が開放される。さらに、シート8を閉鎖するために、可動ユニット7が作業経路Pに沿って後方に移動させられ、可動壁11を固定壁12に対してより近づくように持っていき、ひいてはシート8が閉鎖される。その後、可動ユニット7は、付加制御部14をカウンター部材16から脱離させ、最終的に、カウンター部材16は、(付加制御部14が従う経路の外側にある)着座位置に配置される。
【0046】
好ましい実施形態によれば、可動ユニット7は、各々、シート8が空であるときの固定壁12に対する可動壁11の接近ストロークを制限する、ストローク終端要素18を有している。ストローク終端要素18の大きさは、カートリッジ1がシート8内に配置されているときに(図7、8、及び9に示されているように)、ストローク終端要素18が可動壁11に対して当接することがない(特に、付加制御部14が可動壁11に統合されている状態においては)ような、大きさである。
【0047】
本発明は、例えば医療装置のための使い捨てカートリッジ(即ち、薬剤等を含有した使い捨てカートリッジ)といったような、必ずしも電子タバコのためではない任意のタイプの使い捨てカートリッジの生産における適用先を見出すことができる。さらに、本発明は、使い捨てカートリッジ以外の任意の他のタイプの物品の生産における適用先を見出すことができる。
【0048】
本明細書に記載の実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなく、互いに組み合わせられ得る。
【0049】
上記の輸送システム6は、多くの有利な点を有する。
【0050】
第1に、上記の輸送システム6は、カートリッジ1の高品質標準を保証しつつ、高い時間生産性(即ち、単位時間内に多くの部片が生産される)を達成することができる。この結果は、輸送システム6が幾分かは完成されているカートリッジ1を、(それを損傷しないように)繊細なやり方で、同時に、十分に堅固なやり方で、即ち、その幾分かは完成されているカートリッジ1が、移動の間に、その移動がかなり大きな加速及び減速を幾分かは完成されているカートリッジ1に伝えるような場合においてさえも、失われることがないことを確実にするほどに、十分に堅固なやり方で、保持するように設計されている、という事実によって得られる。
【0051】
特に、上記の輸送システム6は、複雑な形状を有するカートリッジ1をも正確なやり方で保持することを可能にし、かつ、この結果は、シート8が、各々、可動ユニット7の移動方向に平行な(即ち、作業経路Pに平行な)直線移動性を有している(即ち、各シート8の可動壁11が直線移動で移動する)という事実によって得られる。換言すれば、上記の輸送システム6は、各シート8の壁11及び12と、カートリッジ1上に見出される保持領域にあるそれぞれのカートリッジ1との間の高い結合精度を得ることを可能にする。
【0052】
さらに、上記の輸送システム6はまた、構造的に単純な要素であって、実行する運動の数が少なくかつ実行容易である、要素によって形成されるので、容易かつ安価で生産されもする。
【符号の説明】
【0053】
1 カートリッジ
2 メインボディ
3 キャップ
4 製造機械
5 支持部材
6 輸送システム
7 可動ユニット
8 シート
9 コンベア
10 環状ガイド
11 可動壁
12 固定壁
13 弾性要素
14 付加制御部
15 操作装置
16 カウンター部材
17 リニアアクチュエータ
18 ストローク終端要素
A 初期部分
B 中間部分
C 最終部分
P 作業経路
S1 入口ステーション
S2 出口ステーション
S3 作業ステーション
D1 解放方向
D2 把持方向
D3 カウンター方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-08-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
さらに、上記の輸送システム6はまた、構造的に単純な要素であって、実行する運動の数が少なくかつ実行容易である、要素によって形成されるので、容易かつ安価で生産されもする。
また、本開示は、以下の態様を含む。
〔態様1〕
物品(1)の輸送システム(6)であって、前記輸送システム(6)は、
少なくとも1つのシート(8)を備える可動ユニット(7)であって、前記シート(8)は、前記物品(1)を包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁(11)及び第2の壁(12)によって、前記物品(1)が前記第1の壁(11)と前記第2の壁(12)の間に収容されることができるように、区画されており、かつ、2つの前記壁(11、12)を互いに対して押す弾性要素(13)を有している、可動ユニット(7)と、
前記可動ユニット(7)を経路(P)に沿って移動させるように設計されたコンベア(9)と、
少なくとも1つの操作装置(15)であって、前記操作装置(15)は、ステーション(S1、S2)に配置されており、前記可動ユニット(7)の外側にありかつそれからは独立しており、前記経路(P)に沿って配置されており、かつ、前記第1の壁(11)を、前記弾性要素(13)によって生み出された力に抗して、前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるように、前記第1の壁(11)に作用するように設計されている、操作装置(15)と、を備えており、
前記第1の壁(11)は、前記可動ユニット(7)に対して相対的に移動するような可動なやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられており、かつ、
前記可動ユニット(7)は、付加制御部(14)を備えており、前記付加制御部(14)は、前記第1の壁(11)に堅固に接続されており、かつ、前記操作装置(15)によって、前記可動ユニット(7)の残り部分に対して相対的に移動させられ、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する距離を変化させるように、設計されている、輸送システム(6)において、
前記第1の壁(11)は、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する相対移動が、排他的に直線的並進によってのみ発生するように、前記可動ユニット(7)に対して相対的に直線的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、取付けられている、
ことを特徴とする、輸送システム(6)。
〔態様2〕
前記第1の壁(11)は、前記経路(P)に平行な方向(D1、D2)に沿って、前記可動ユニット(7)に対して相対的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられている、態様1に記載の輸送システム(6)。
〔態様3〕
前記第2の壁(12)は、前記可動ユニット(7)に、固定位置で取付けられている、態様1又は2に記載の輸送システム(6)。
〔態様4〕
前記操作装置(15)は、カウンター部材(16)を備えており、前記カウンター部材(16)は、操作位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置されており、かつ従って前記付加制御部(14)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを防止する、操作位置と、着座位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側にあり、かつ従って前記付加制御部(14)の移動にはどんな形であれ干渉せず、前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にする、着座位置との間で可動である、態様1、2、又は3に記載の輸送システム(6)。
〔態様5〕
前記操作装置(15)は、前記カウンター部材(16)を前記操作位置と前記着座位置の間で並進させるように構成されたリニアアクチュエータ(17)を備えている、態様4に記載の輸送システム(6)。
〔態様6〕
前記操作装置(15)は、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)に到着する前に、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路に沿って配置するために、かつ、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するために、
構成されている、態様4又は5に記載の輸送システム(6)。
〔態様7〕
前記弾性要素(13)は、前記付加制御部(14)を前記可動ユニット(7)の前記残り部分に対して押すように構成されている、態様1から6のうち一つに記載の輸送システム(6)。
〔態様8〕
前記付加制御部(14)は、前記経路(P)を包含する方向に関して、前記可動ユニット(7)の背後に配置されている、態様1から7のうち一つに記載の輸送システム(6)。
〔態様9〕
前記物品(1)は、特に電子タバコのための、少なくとも部分的には完成されたカートリッジである、態様1から8のうち一つに記載の輸送システム(6)。
〔態様10〕
前記可動ユニット(7)は、前記シート(8)が空であるときの前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する接近ストロークを制限する、ストローク終端要素(18)を備えている、態様1から9のうち一つに記載の輸送システム(6)。
〔態様11〕
前記ストローク終端要素(18)の寸法は、前記物品(1)が前記シート(8)に配置されているときにそれが前記第1の壁(11)に当接することがないような、寸法である、態様10に記載の輸送システム(6)。
〔態様12〕
態様1から11のうち一つに記載の輸送システム(6)の制御方法であって、前記制御方法は、前記シート(8)を開放するために、
カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置するステップと、
前記ステーション(S1、S2)内で、前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触するに至るまで、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って前方に移動させるステップと、
前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触すると、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるべく、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿ってさらに前方に向かって移動させ、ひいては前記シート(8)を開放するステップと、を含んでいる、制御方法。
〔態様13〕
前記制御方法は、前記シート(8)を閉鎖するために、
前記付加制御部(14)を前記カウンター部材(16)から相互に脱離させるために、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って後方に移動させ、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)により近づくように移動させ、ひいてはその後前記シート(8)を閉鎖するステップと、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するステップと、を含んでいる、態様12に記載の制御方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(1)の輸送システム(6)であって、前記輸送システム(6)は、
少なくとも1つのシート(8)を備える可動ユニット(7)であって、前記シート(8)は、前記物品(1)を包含するように設計されており、互いに向かい合いかつ互いに対向している第1の壁(11)及び第2の壁(12)によって、前記物品(1)が前記第1の壁(11)と前記第2の壁(12)の間に収容されることができるように、区画されており、かつ、2つの前記壁(11、12)を互いに対して押す弾性要素(13)を有している、可動ユニット(7)と、
前記可動ユニット(7)を経路(P)に沿って移動させるように設計されたコンベア(9)と、
少なくとも1つの操作装置(15)であって、前記操作装置(15)は、ステーション(S1、S2)に配置されており、前記可動ユニット(7)の外側にありかつそれからは独立しており、前記経路(P)に沿って配置されており、かつ、前記第1の壁(11)を、前記弾性要素(13)によって生み出された力に抗して、前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるように、前記第1の壁(11)に作用するように設計されている、操作装置(15)と、を備えており、
前記第1の壁(11)は、前記可動ユニット(7)に対して相対的に移動するような可動なやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられており、かつ、
前記可動ユニット(7)は、付加制御部(14)を備えており、前記付加制御部(14)は、前記第1の壁(11)に堅固に接続されており、かつ、前記操作装置(15)によって、前記可動ユニット(7)の残り部分に対して相対的に移動させられ、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する距離を変化させるように、設計されている、輸送システム(6)において、
前記第1の壁(11)は、前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する相対移動が、排他的に直線的並進によってのみ発生するように、前記可動ユニット(7)に対して相対的に直線的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、取付けられていることを特徴とする、輸送システム(6)。
【請求項2】
前記第1の壁(11)は、前記経路(P)に平行な方向(D1、D2)に沿って、前記可動ユニット(7)に対して相対的にスライドするのみであるようなスライドするやり方で、前記可動ユニット(7)に取付けられている、請求項1に記載の輸送システム(6)。
【請求項3】
前記第2の壁(12)は、前記可動ユニット(7)に、固定位置で取付けられている、請求項に記載の輸送システム(6)。
【請求項4】
前記操作装置(15)は、カウンター部材(16)を備えており、前記カウンター部材(16)は、操作位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置されており、かつ従って前記付加制御部(14)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを防止する、操作位置と、着座位置であって、前記カウンター部材(16)が、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側にあり、かつ従って前記付加制御部(14)の移動にはどんな形であれ干渉せず、前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にする、着座位置との間で可動である、請求項に記載の輸送システム(6)。
【請求項5】
前記操作装置(15)は、前記カウンター部材(16)を前記操作位置と前記着座位置の間で並進させるように構成されたリニアアクチュエータ(17)を備えている、請求項4に記載の輸送システム(6)。
【請求項6】
前記操作装置(15)は、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)に到着する前に、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路に沿って配置するために、かつ、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するために、
構成されている、請求項に記載の輸送システム(6)。
【請求項7】
前記弾性要素(13)は、前記付加制御部(14)を前記可動ユニット(7)の前記残り部分に対して押すように構成されている、請求項1から6のうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項8】
前記付加制御部(14)は、前記経路(P)を包含する方向に関して、前記可動ユニット(7)の背後に配置されている、請求項1からのうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項9】
前記物品(1)は、特に電子タバコのための、少なくとも部分的には完成されたカートリッジである、請求項1からのうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項10】
前記可動ユニット(7)は、前記シート(8)が空であるときの前記第1の壁(11)の前記第2の壁(12)に対する接近ストロークを制限する、ストローク終端要素(18)を備えている、請求項1からのうち一項に記載の輸送システム(6)。
【請求項11】
前記ストローク終端要素(18)の寸法は、前記物品(1)が前記シート(8)に配置されているときにそれが前記第1の壁(11)に当接することがないような、寸法である、請求項10に記載の輸送システム(6)。
【請求項12】
請求項1からのうち一項に記載の輸送システム(6)の制御方法であって、前記制御方法は、前記シート(8)を開放するために、
カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う経路に沿って配置するステップと、
前記ステーション(S1、S2)内で、前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触するに至るまで、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って前方に移動させるステップと、
前記付加制御部(14)が前記カウンター部材(16)と接触すると、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)から離れる方向に移動させるべく、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿ってさらに前方に向かって移動させ、ひいては前記シート(8)を開放するステップと、を含んでいる、制御方法。
【請求項13】
前記制御方法は、前記シート(8)を閉鎖するために、
前記付加制御部(14)を前記カウンター部材(16)から相互に脱離させるために、前記可動ユニット(7)を前記経路(P)に沿って後方に移動させ、前記第1の壁(11)を前記第2の壁(12)により近づくように移動させ、ひいてはその後前記シート(8)を閉鎖するステップと、
前記可動ユニット(7)が前記ステーション(S1、S2)を通過して移動することを可能にするように、前記カウンター部材(16)を、前記付加制御部(14)が従う前記経路の外側に配置するステップと、を含んでいる、請求項12に記載の制御方法。
【国際調査報告】