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  • 特表-フェキソフェナジン含有組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-24
(54)【発明の名称】フェキソフェナジン含有組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/445 20060101AFI20241217BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20241217BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20241217BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20241217BHJP
   A61K 47/06 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20241217BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20241217BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20241217BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20241217BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20241217BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20241217BHJP
【FI】
A61K31/445
A61K47/38
A61K47/26
A61K47/02
A61K47/36
A61K47/12
A61K47/34
A61K47/14
A61K47/44
A61K47/06
A61K47/20
A61K47/10
A61K47/22
A61K47/42
A61K9/20
A61K9/16
A61K9/10
A61P37/08
A61K47/32
A61P11/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539614
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 IB2021000916
(87)【国際公開番号】W WO2023126637
(87)【国際公開日】2023-07-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522145502
【氏名又は名称】オペラ ヘルスケア グループ ソシエテ パル アクシオン サンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(74)【代理人】
【識別番号】100228005
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 英之
(72)【発明者】
【氏名】カヴァラリ ダニエラ マルドナド
(72)【発明者】
【氏名】リブロー マクシム
(72)【発明者】
【氏名】ザグルール チャキブ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA22
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA49
4C076BB01
4C076CC04
4C076CC15
4C076DD22
4C076DD24
4C076DD25
4C076DD26
4C076DD26Z
4C076DD27C
4C076DD28C
4C076DD30Z
4C076DD34C
4C076DD38
4C076DD41C
4C076DD42Z
4C076DD43Z
4C076DD46C
4C076DD55C
4C076DD61T
4C076DD67
4C076DD67T
4C076DD69T
4C076EE16
4C076EE16B
4C076EE23C
4C076EE23X
4C076EE31
4C076EE32
4C076EE32B
4C076EE38
4C076EE38B
4C076EE41T
4C076EE53C
4C076FF05
4C076FF06
4C076FF09
4C076FF52
4C076FF57
4C076FF61
4C076FF63
4C076FF65
4C076GG09
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC21
4C086MA02
4C086MA05
4C086MA23
4C086MA35
4C086MA41
4C086MA52
4C086MA57
4C086NA03
4C086NA09
4C086ZA59
4C086ZB13
(57)【要約】
本開示は、(i)フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物、及び(ii)不活性マトリックスを噴霧乾燥させることを含む、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含む噴霧乾燥製剤を調製する工程を対象とする。又、本開示により、本明細書に記載される工程に従って調製された生成物、フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び不活性マトリックスを含む噴霧乾燥製剤、本明細書に記載される噴霧乾燥製剤を含む経口固体剤形、並びに必要とする患者においてアレルギーによる症状を緩和する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される噴霧乾燥製剤又は経口固体剤形を患者に投与することを含む方法が提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物、及び(ii)不活性マトリックスを噴霧乾燥させることを含む、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含む噴霧乾燥製剤の調製工程。
【請求項2】
前記不活性マトリックスが希釈剤、結合剤、流動促進剤、若しくは崩壊剤、又はこれらの組合せなどの1以上の薬学上許容される賦形剤を含む、請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記希釈剤が微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せであり;又は
前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、又はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、
請求項2に記載の工程。
【請求項4】
(a)フェキソフェナジン塩酸塩、水、及び湿潤剤を合わせること;
(b)アルカリ化剤とステップ(a)の生成物を合わせること;
(c)ステップ(b)の生成物のpHを、1以上の緩衝剤を用いてpH5.8~7に調整すること;
(d)甘味剤とステップ(c)の生成物を合わせること;並びに
(e)ステップ(d)の生成物と結合剤を合わせること
を更に含み;
前記フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHが6.5~7、好ましくは6.7である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の工程。
【請求項5】
噴霧乾燥製剤を、崩壊剤の第2の部分、第2の崩壊剤、希釈剤の第2の部分、香味剤、湿潤剤の第2の部分、及び1以上の滑沢剤のうちの1以上と合わせることを更に含む、請求項4に記載の工程。
【請求項6】
前記第2の崩壊剤がグリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せであり;或いは
前記滑沢剤がPEG6000などのポリエチレングリコール(PEG)、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せである、
請求項5に記載の工程。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の工程に従って調製された生成物。
【請求項8】
フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び不活性マトリックスを含む噴霧乾燥製剤。
【請求項9】
前記不活性マトリックスが希釈剤又は第1の崩壊剤などの1以上の薬学上許容される賦形剤を含む、請求項8に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項10】
前記希釈剤が微晶質セルロース、マンニトール、イソマルト、キシリトール、又はこれらの組合せ、好ましくは、微晶質セルロース及びマンニトール、好ましくは、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せであり;或いは
前記第1の崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、
請求項9に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項11】
湿潤剤、アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、結合剤、又は溶媒のうち1以上を更に含み、任意選択で、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤のうち1以上を更に含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項12】
前記湿潤剤がポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せなどのポロキサマーを含み;又は
前記アルカリ化剤が水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムなどの強塩基であり;或いは
前記緩衝剤が第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物、又は好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、若しくは第二リン酸カリウム水和物、又はより好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せ、又は好ましくは、第二リン酸及び第一リン酸であり;或いは
前記甘味剤がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せであり;或いは
前記結合剤がHPMC 4mPa.s若しくはHPMC 5mPa.sなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せ;或いは
前記第2の崩壊剤がグリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、又はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せであり;或いは
前記滑沢剤がポリエチレングリコール6000などのポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、
請求項11に記載の噴乾燥製剤。
【請求項13】
ヒト対象の舌に接触した際に苦味を生じない、請求項8~12のいずれか一項に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項14】
フェキソフェナジン双性イオン二水和物;
湿潤剤;
アルカリ化剤;
緩衝剤;
甘味剤;
結合剤;
希釈剤;
崩壊剤;
香味剤;及び
滑沢剤
を含む、噴霧乾燥製剤。
【請求項15】
前記湿潤剤がポロキサマー188、ポロキサマー407、ポロキサマー237、ポロキサマー338などのポロキサマー、ポリソルベート80若しくはSEPITRAP(商標)80などのポリソルベート、又はSEPITRAP(商標)4000などのポリオキシル硬化ヒマシ油、又はこれらの組合せを含み;或いは
前記アルカリ化剤が水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムなどの強塩基であり;或いは
緩衝剤が第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物、又は好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、若しくは第二リン酸カリウム水和物、又はより好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せ、又は好ましくは、第二リン酸及び第一リン酸であり;或いは
前記甘味剤がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せであり;或いは
前記結合剤が、HPMC 4mPa.s若しくはHPMC 5mPa.sなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せであり;或いは
前記希釈剤が微晶質セルロース、マンニトール、イソマルト、キシリトール、マルチトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せ、好ましくは、微晶質セルロース及びマンニトールであり;或いは
前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せ、又はこれらの組合せであり;或いは
前記滑沢剤がポリエチレングリコール6000などのポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せである、
請求項14に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項16】
約0.5~約10%質量/質量の湿潤剤;又は
約0.5~約5%質量/質量のアルカリ化剤;又は
約0.2~約10%質量/質量の緩衝剤;又は
約0.2~約3%質量/質量の甘味剤;又は
約0.5~約5%質量/質量の結合剤;又は
約30~約80%質量/質量の希釈剤;又は
約3~約15%質量/質量の崩壊剤;又は
約3~約15%質量/質量の崩壊剤;又は
約0.5~約10%質量/質量の滑沢剤;又は
約0.1~約5%質量/質量の香味剤
を含む、請求項14又は15に記載の噴霧乾燥製剤。
【請求項17】
任意選択でオイダグリットポリマーなどの苦味マスキングのためのコーティング層を欠く、請求項14~16のいずれか一項に記載の噴霧乾燥製剤を含む経口固体剤形。
【請求項18】
任意選択で約10~約200mg、例えば、約30~約180mg、又は例えば約30mg、約60mg、約120mg、又は約180mgのフェキソフェナジン双性イオンを含む、錠剤、例えば、経口崩壊錠、チュアブル錠、又は分散性顆粒などの固体剤形、又は懸濁液などの液体剤形、好ましくは、チュアブル錠である、請求項17に記載の経口固体剤形。
【請求項19】
必要とする患者において、上気道アレルギーなどのアレルギーによる症状を緩和するための、請求項8~16のいずれか一項に記載の噴霧乾燥製剤又は請求項17若しくは18に記載の経口固体剤形。
【請求項20】
前記アレルギーが、ダニ、動物の唾液、動物の尿若しくは動物のふけ中にあるようなペットアレルゲンなどの屋内アレルゲン、或いはカビ又は草、雑草若しくは樹木の花粉などの屋外アレルゲン、例えば花粉症又はカビによるものである、請求項19に記載の噴霧乾燥製剤又は経口固体剤形。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フェキソフェナジンを含有する組成物、前記組成物を調整するための工程、及び前記組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギーは多くの人の生活の厄介な部分であり、しばしば大人や子供の生活の質に影響を及ぼす。多くの場合、アレルギーは屋内外のアレルゲンによって誘発されるので逃れることはできない。アレルギーの治療法を見つけるのは難しく、アレルギーの種類及び患者の年齢によって異なることが多い。
様々なアレルギー治療薬が当技術分野で知られており、フェキソフェナジン塩酸塩を含有するアレルギー治療薬も含まれる。フェキソフェナジン塩酸塩とは、4-[1-ヒドロキシ-4-[4-(ヒドロキシジフェニルメチル)-1-ピペリジニル]-ブチル]-α,α-ジメチルベンゼン酢酸塩酸塩を指す。これは以下の構造を有し、Goodsense(登録商標)Aller-ease、Aller-Fex(商標)、Wal-Fex(登録商標)Allergy、Allegra(登録商標)、Allegra(登録商標)Allergy 12 Hour、Allegra(登録商標)Allergy 24 Hour、Children’s Allegra(登録商標)Allergy、及びMucinex Allergy、Allegra(登録商標)Allergy、及びChildren’s Wal-Fex(登録商標)などの製品として入手可能である。
【化1】
【0003】
フェキソフェナジン塩酸塩は苦味があり、好ましくない場合がある。当技術分野で入手可能なフェキソフェナジン塩酸塩固体医薬品は、その苦味をマスキングする香味剤でコーティングされている。或いは、フェキソフェナジン塩酸塩は香味剤と混合されるが、香味剤は嫌な苦味を完全にマスクすることはできない。
苦味があることに加え、フェキソフェナジン塩酸塩製剤の製法は困難である。例えば、フェキソフェナジン塩酸塩製剤を乾燥させると、かなりの量の塩酸フェキソフェナジンが失われ、最終製品の収率が低下する。更に、フェキソフェナジン塩酸塩の粒子は非常に小さいので、乾燥工程中に小粒子が発火する可能性があり、それによって最終製品の収率が低下し、安全とは言えない作業条件となる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
必要なのは、フェキソフェナジンを含有する医薬品を調製するためのより効率的で持続可能かつ安全な方法が必要とされている。
【0005】
特定の実施形態では、本開示は、(i)フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物、及び(ii)不活性マトリックスを噴霧乾燥させることを含む、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含む噴霧乾燥製剤の調製工程を提供する。
他の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される工程に従って調製された生成物を提供する。
更なる実施形態では、本開示は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び不活性マトリックスを含む噴霧乾燥製剤を提供する。
更に他の実施形態では、本開示は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、結合剤、希釈剤、崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む噴霧乾燥製剤を提供する。
なお更なる実施形態では、本開示は、本明細書に記載される噴霧乾燥製剤を含む経口固体剤形を提供する。
【0006】
他の実施形態では、本開示は、必要とする患者において、アレルギーによる症状を緩和する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される噴霧乾燥製剤又は経口固体剤形を患者に投与することを含む方法を提供する。
更なる実施形態では、本開示は、必要とする患者において、上気道アレルギーによる症状を緩和する方法であって、治療上有効な量の本明細書に記載される噴霧乾燥製剤又は経口固体剤形を患者に投与することを含む方法を提供する。
本発明の他の態様及び実施形態は、以下の発明の詳細な説明から容易に明らかになる。
【0007】
本願は、添付の図面と併せて読むと更に理解される。主題を説明する目的で、図面には主題の例示的な実施形態が示されているが、ここに開示されている主題は、開示されている特定の組成物、方法、及び工程に限定されない。加えて、図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、フェキソフェナジン製剤の苦味を比較した棒グラフである。
図2図2は、フェキソフェナジン塩酸塩の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムである。
図3図3は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物のDSCサーモグラムである。
図4図4は、フェキソフェナジン双性イオンのDSCサーモグラムを開示の噴霧乾燥フェキソフェナジン双性イオン二水和物のDSCサーモグラフと比較したものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用する場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は複数形の指示対象も含む。特定の数値を示す場合、文脈上別段のことが明らかでない限り、少なくともその特定の数値を含む。従って、例えば、「1つの物質」という場合、当業者に知られているそのような物質及びその等価物の少なくとも1つを指す。
ある値が「約」の使用により近似値として表される場合、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されるであろう。一般に、「約」の使用は、開示された主題によって得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値を示し、それが使用される特定の文脈で解釈される。当業者であれば、これを通常のこととして解釈できるであろう。場合によっては、特定の値に使用される有効数字の数が、「約」という言葉の範囲を決定する一つの非限定的な方法となることもある。他の場合には、一連の値で使用される段階を使用して、各値について「約」という用語が使用可能な意図された範囲を決定することができる。存在する場合、全ての範囲は包括的であり、組み合わせ可能である。即ち、範囲で記載される値が示されている場合には、その範囲内の全ての値を含む。
本明細書で使用する場合、全ての有効数字を完全に開示してデータを示しているが、当業者には、データは小数点以下1桁又は2桁に丸められることもあることを理解できるであろう。
【0010】
リストが示される場合、別段の記載がない限り、そのリストの各個の要素及びそのリストの全ての組合せは、別の実施形態として解釈されるものと理解されたい。例えば、「A、B、又はC」として示される実施形態のリストは、実施形態「A」、「B」、「C」、「A若しくはB」、「A若しくはC」、「B若しくはC」、又は「A、B、若しくはC」を含むと解釈される。
明確にするために、本明細書で別個の実施形態に関して記載されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもあることを理解されたい。即ち、明らかに両立しないか、又は除外されない限り、各個の実施形態は、任意の他の実施形態と組み合わせ可能であるとみなされ、そのような組合せは、別の実施形態であるとみなされる。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態に関して記載されている本発明の様々な特徴は、別個に、又は任意の部分組合せで提供することもできる。更に、特許請求の範囲は、任意選択の要素を除外するように起草し得ることに留意されたい。従って、このような記述は、請求項要素の記載に関連して「だけ」、「のみ」などの排他的用語を使用する場合、又は「否定的」限定を使用する場合の先行根拠となることを意図している。最後に、実施形態は、一連のステップの一部又はより一般的な構造の一部として記載される場合があるが、前記の各ステップは、それ自体が独立した実施形態とみなされる場合もある。
【0011】
「患者」又は「対象」という用語は、本明細書で使用する場合、互換的かつ、哺乳動物を指す。いくつかの実施形態では、患者又は対象はヒトである。他の実施形態では、患者又は対象は、獣医学的動物若しくは農用動物、家畜若しくはペット、又は臨床研究に通常使用される動物である。いくつかの実施形態では、患者は成人、即ち、18歳以上である。他の実施形態では、患者は小児、即ち、18歳未満である。
「治療する」という用語には、疾患又は障害を改善すること(即ち、疾患又はその臨床症状の少なくとも1つの発症を阻止又は軽減すること)が含まれる。いくつかの実施形態では、「治療する」とは、少なくとも1つの物理的パラメーターを改善することを指し、これらは対象によって識別できないこともある。他の実施形態では、「治療する」とは、物理的に(例えば、識別可能な症状を安定化させる)、生理学的に(例えば、物理的パラメーターを安定化させる)、又はその両方で、疾患又は障害を調節することを指す。更なる実施形態では、「治療する」とは、疾患又は障害の発症を遅延させることを指す。
【0012】
工程
本開示は、経口投与しても苦味のない形態のフェキソフェナジンを含有する組成物に関する。このような組成物は、様々な経口剤形で使用可能であり、そのまま使用でき、即ち、経口投与に水は必要としない。特に、本発明者らは、フェキソフェナジン双性イオン二水和物が、望ましくない苦味を有するフェキソフェナジン塩酸塩に変換しない組成物及び経口剤形に製剤化され得ることを発見した。そうすることで、苦味のない医薬品が経口固体剤形用に提供され、それにより、苦い後味なしに、満足のいく使用感(例えば、味及びテクスチャー)が増進される。
【0013】
「フェキソフェナジン双性イオン」及び「フェキソフェナジン双性イオン二水和物」という用語は、互換的に使用され、4-[1-ヒドロキシ-4-[4-(ヒドロキシジフェニルメチル)-1-ピペリジニル]-ブチル]-α,α-ジメチルベンゼン酢酸二水和物を指す。フェキソフェナジン双性イオン二水和物は、以下の構造を有する。
【化2】
噴霧乾燥フェキソフェナジン双性イオン二水和物製剤の調製に使用される工程は、いくつかの理由から有利である。例えば、工程は従来の技術を使用することができ、特に、特殊な装置、複雑な反応、高価な試薬を必要としない。更に、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を調製するための工程は、当技術分野で報告されていたものとは異なり、高用量のフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する組成物であっても効率的である。特に、当技術分野におけるフェキソフェナジン製剤は、特に高用量では非常に苦かった。本明細書に記載の工程は、いずれの用量でも苦くない製剤を提供する。
【0014】
A.フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物の調製
噴霧乾燥工程で使用するためのフェキソフェナジン双性イオン二水和物は、本明細書に記載されるように調製する。まず、フェキソフェナジン塩酸塩、水、及び湿潤剤を合わせる。いくつかの実施形態では、フェキソフェナジン塩酸塩を、水と湿潤剤を含む溶液と合わせる。湿潤剤は、水へのフェキソフェナジン塩酸塩の配合を容易にし、且つ/又は湿潤性を高めるように選択される。多くの湿潤剤が利用可能であり、限定されるものではないが、ポロキサマー、ポリソルベート、又はポリオキシル硬化ヒマシ油が挙げられる。
【0015】
「ポロキサマー」という用語は、本明細書で使用される場合、ポリエチレングリコール(PEG)の2つの親水性ブロックに挟まれたポリプロピレングリコールの中心疎水性ブロックからなる非イオン性3ブロックコポリマーを指す。ポロキサマーは、当技術分野において、Pluronic、Kolliphor、Lutrol、及びSynperonicの商品名で入手可能である。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せなどのポロキサマーである。「ポリソルベート」という用語は、本明細書で使用される場合、脂肪酸でエステル化されたエトキシル化ソルビタンから誘導される油性の液体を指す。ポリソルベートは当技術分野でKolliphor、Scattics、Alkest、Canarcel、及びTween製品として入手可能である。他の実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート40(モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート60(モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、又はSEPITRAP(商標)80(ポリソルベート80及びアルミノメタケイ酸マグネシウム)などのポリソルベートである。更なる実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート80若しくはSEPITRAP(商標)80、又は例えばポリソルベート80、又は例えばSEPITRAP(商標)80である。更に他の実施形態では、湿潤剤は、ポリオキシル硬化ヒマシ油、例えばSEPITRAP(商標)4000(ポリオキシル40硬化ヒマシ油及びアルミノケイ酸マグネシウム)である。1又は複数の湿潤剤が使用可能である。いくつかの実施形態では、1つの湿潤剤が使用される。他の実施形態では、2つの湿潤剤が使用される。更なる実施形態では、3つの湿潤剤が使用される。
【0016】
湿潤剤を用いるステップの後に、組成物をアルカリ化剤と合わせる。本発明者らは、アルカリ化剤を使用すると組成物中に存在する固体の量が減り、それにより粘度が下がることを見出した。これにより、後のステップでの組成物の噴霧乾燥と同時に最高濃度のフェキソフェナジン塩酸塩の維持が可能となる。一般に、アルカリ化剤は強塩基である。本発明者らは、強塩基を使用することにより、このステップで緩衝剤の使用などの他の経路に比べて、少量の固体の使用でフェキソフェナジン塩酸塩がフェキソフェナジン双性イオン二水和物に変換されたことを見出した。いくつかの態様で、アルカリ化剤は、とりわけ水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムである。他の態様では、アルカリ化剤は水酸化カリウムである。更なる態様では、アルカリ化剤は水酸化カルシウムである。更なる他の態様では、アルカリ化剤は水酸化ナトリウムである。なお更なる態様では、アルカリ化剤は水酸化バリウムである。1以上のアルカリ化剤が使用可能である。いくつかの実施形態では、1つのアルカリ化剤が使用される。他の実施形態では、2つのアルカリ化剤が使用される。更なる実施形態では、3つのアルカリ化剤が使用される。アルカリ化剤とフェキソフェナジン塩酸塩のモル比は、約0.8:1~約1.2:1である。特定の態様では、アルカリ化剤とフェキソフェナジン塩酸塩のモル比は、約1:1である。
【0017】
得られた組成物のpHは、1以上の緩衝剤を用いてin situで約5.8~約7に調整することができる。いくつかの実施形態では、pHは、約5.8、約5.9、約6、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、又は約7に調整される。他の実施形態では、pHは、約5.8~約7、約5.8~約6.8、約5.8~約6.6、約5.8~約6.4、約5.8~約6.2、約5.8~約6、6~約7、約6~約6.8、約6~約6.6、約6~約6.4、約6~約6.2、約6.2~約7、約6.2~約6.8、約6.2~約6.6、約6.2~約6.4、約6.4~約7、約6.4~約6.8、約6.4~約6.6、約6.6~約7、約6.6~約6.8、又は約6.8~約7に調整される。緩衝剤の例としては、限定されるものではないが、第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物が挙げられる。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、又は第二リン酸カリウム水和物が挙げられる。他の実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、又は第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せである。更なる実施形態では、緩衝剤は、第二リン酸及び第一リン酸である。1以上の緩衝剤が使用可能である。いくつかの実施形態では、1つの緩衝剤が使用される。他の実施形態では、2つの緩衝剤が使用される。更なる実施形態では、3つの緩衝剤が使用される。
【0018】
甘味剤は、得られた緩衝剤含有懸濁液と合わせることができる。いくつかの態様では、甘味剤は、患者に心地よい使用感を提供するように選択される。特定の態様では、甘味剤は、フェキソフェナジン塩酸塩がフェキソフェナジン双性イオン二水和物に変換される際に生成されるNaClから生じる可能性のある塩味をマスクする。「塩味」という用語は、本明細書で使用する場合、人の味蕾によって認識される味であって、食塩、即ち、NaClと同じ味に相当する味を指す。塩味は、フェキソフェナジン塩酸塩が提供する苦味とは異なる。又、塩味はフェキソフェナジン塩酸塩の苦味よりもマスキングしやすい。甘味剤の例としては、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、甘味剤はスクラロースである。他の態様では、甘味剤はアスパルテームである。更なる態様では、甘味剤はアセスルファムカリウムである。更に他の態様では、甘味剤はサッカリンである。なお更なる態様では、甘味剤はステビオール配糖体である。他の態様では、甘味剤はネオテームである。更なる態様では、甘味剤はアドバンテームである。更に他の態様では、甘味剤はサッカリンナトリウムである。なお更なる態様では、甘味剤はシクラミン酸ナトリウムである。他の態様では、甘味剤はグリチルリチン酸アンモニウムである。1以上の甘味剤を使用してもよい。いくつかの実施形態では、1つの甘味剤が使用される。他の実施形態では、2つの甘味剤が使用される。更なる実施形態では、3つの甘味剤が使用される。
【0019】
結合剤は、得られた甘味剤含有懸濁液と合わせることができる。結合剤は、製剤を安定化させる、例えば立体的に安定化させるように、及び粒子の凝集を避けるように選択される。結合剤の例としては、限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、結合剤はHPMCである。他の態様では、結合剤は、約4~約100,000mPa.sの粘度を有するHPMCである。更なる態様では、結合剤は、HPMC 4mPa.s又はHPMC 5mPa.sである。更に他の態様では、結合剤はHPCである。なお更なる態様では、結合剤はPVPである。他の態様では、結合剤はCMCである。更なる態様では、結合剤はHEMCである。更に他の態様では、結合剤はHECである。組成物は、1以上の結合剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、組成物は1つの結合剤を含有する。他の実施形態では、組成物は、2つの結合剤を含有する。更なる実施形態では、組成物は3つの結合剤を含有する。
【0020】
アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、及び結合剤を含むフェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物は、pHが約5.8~約7である。いくつかの実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約5.8、約5.9、約6、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、又は約7である。他の実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約5.8である。更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約5.9である。更に他の実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6である。なお更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.1である。他の実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.2である。更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.3である。更に他の実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.4である。なお更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.5である。なお更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.6である。他の実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約6.7である。更なる実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHは、約5.8~約7、約5.8~約6.9、約5.8~約6.8、約5.8~約6.7、約5.8~約6.6、約5.8~約6.5、約5.8~約6.4、約5.8~約6.3、約5.8~約6.2、約5.8~約6.1、約5.8~約6、約5.8~約5.9、約5.9~約7、約5.9~約6.9、約5.9~約6.8、約5.9~約6.7、約5.9~約6.7、約5.9~約6.6、約5.9~約6.5、約5.9~約6.4、約5.9~約6.3、約5.9~約6.2、約5.9~約6.1、約5.9~約6、約6~約7、約6~約6.9、約6~約6.8、約6~約6.7、約6~約6.6、約6~約6.5、約6~約6.4、約6~約6.3、約6~約6.2、約6~約6.1、約6.1~約7、約6.1~約6.9、約6.1~約6.8、約6.1~約6.7、約6.1~約6.6、約6.1~約6.5、約6.1~約6.4、約6.1~約6.3、約6.1~約6.2、約6.2~約7、約6.2~約6.9、約6.2~約6.8、約6.2~約6.7、約6.2~約6.6、約6.2~約6.5、約6.2~約6.4、約6.2~約6.3、約6.3~約7、約6.3~約6.9、約6.3~約6.8、約6.3~約6.7、約6.3~約6.6、約6.3~約6.5、約6.3~約6.4、約6.4~約7、約6.4~約6.9、約6.4~約6.8、約6.4~約6.7、約6.4~約6.6、約6.4~約6.5、約6.5~約6.9、約6.5~約6.8、約6.5~約6.7、約6.5~約6.6、約6.6~約7、約6.6~約6.9、約6.6~約6.8、約6.6~約6.7、約6.7~約7、約6.7~約6.9、約6.7~約6.8、約6.8~約7、約6.8~約6.9、又は約6.9~約7である。
【0021】
フェキソフェナジン双性イオン二水和物を形成するための工程は、当技術分野で公知の装置を用いて行うことができる。いくつかの実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物は、ローター-ステーターホモジナイザーを用いて調製される。フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物の調製中、フェキソフェナジン双性イオン二水和物粒子は懸濁され、空気が組成物中に取り込まれる。そうすることで、組成物の密度が減少し、組成物の体積が増加する。
【0022】
B.噴霧乾燥フェキソフェナジン双性イオン二水和物製剤の調製
次に、フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物を噴霧乾燥させて、噴霧乾燥フェキソフェナジン双性イオン二水和物製剤、例えば顆粒を提供する。本発明の工程の1つの特徴は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する顆粒のこの形成である。これらの方法に従って生成された顆粒は、苦味がなく、これらの顆粒にその後のステップを行っても、フェキソフェナジン双性イオン二水和物はフェキソフェナジン塩酸塩に変換されない。顆粒は、(i)フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物、及び(ii)不活性マトリックスを噴霧乾燥させることにより得られるフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する噴霧乾燥製剤を含む。
本明細書で使用するための噴霧乾燥は、いくつかの技術及び装置を用いて実施することができる。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥は、流動床及び噴霧システムを用いて実施される。本発明者らは、流動床が造粒ステップと乾燥ステップを組み合わせることを見出した。噴霧システムは、良好に造粒された顆粒を提供する。いくつかの実施形態では、スプレーシステムはトップスプレーである。他の実施形態では、スプレーシステムはボトムスプレーである。更なる実施形態では、スプレーシステムは接線方向である。
噴霧乾燥は、不活性マトリックスを用いて実施される。不活性マトリックスの成分は、1以上の薬学上許容される賦形剤を含む。望ましくは、1以上の薬学上許容される賦形剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物形態を顆粒に維持し、即ち、フェキソフェナジン双性イオン二水和物は、フェキソフェナジン塩酸塩に変換されない。いくつかの実施形態では、薬学上許容される賦形剤は、フェキソフェナジン塩酸塩の形成を避けるためにpHを約5.5~約7に維持する。他の実施形態では、薬学上許容される賦形剤は、pHを約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9又は約7に維持する。他の実施形態では、薬学上許容される賦形剤は、希釈剤、結合剤、流動促進剤、又は崩壊剤、又はこれらの組合せである。
【0023】
希釈剤の例としては、限定されるものではないが、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、希釈剤は微晶質セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5、例えば6.2の微晶質セルロースである。他の態様では、希釈剤はマンニトールである。マンニトールは、当技術分野で様々な製品として入手可能である。更に他の態様では、希釈剤は、pH約6~約7、例えば6.3のマンニトールである。更なる態様では、希釈剤はマルチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のマルチトールである。更に他の態様では、希釈剤は、スクロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約7のスクロースである。なお更なる態様では、希釈剤はエリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。他の態様では、希釈剤は、第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5.1~約7.3、又は例えば約7.3、又は約5.1、又は約6.1~約7.2第のリ二ン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、第三リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約6.8の第三リン酸カルシウムである。更に他の態様では、希釈剤はイソマルトである。なお更なる態様では、希釈剤は、キシリトールである。他の態様では、希釈剤は、マルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約7のマルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、ラクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、デンプンである。更なる実施形態では、希釈剤は、pH約4~約8のデンプンである。なお更なる態様では、希釈剤は、ソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、スクロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、転化スクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、ラクチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のラクチトールである。他の態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、フルクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、グルコースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約6のグルコースである。なお更なる態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約9の炭酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5のセルロースである。更なる態様では、希釈剤は、セルロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。なお更なる態様では、希釈剤は、乳酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、硫酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、リン酸カルシウムである。2つ以上の希釈剤を用いて顆粒を形成してもよい。いくつかの実施形態では、顆粒は、1つの希釈剤を用いて形成される。他の実施形態では、顆粒は、2つの希釈剤を用いて形成される。更なる実施形態では、顆粒は、3つの希釈剤を用いて形成される。
【0024】
顆粒中の崩壊剤の例としては、限定されるものではないが、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、又はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。他の態様では、崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。更なる態様では、崩壊剤は、クロスポビドンである。更に他の態様では、崩壊剤は、アルファー化デンプンである。なお更なる態様では、崩壊剤はデンプンである。他の態様では、崩壊剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。2つ以上の崩壊剤を用いて顆粒を形成してもよい。いくつかの実施形態では、顆粒は、1つの崩壊剤を用いて形成される。他の実施形態では、顆粒は、2つの崩壊剤を用いて形成される。更なる実施形態では、顆粒は、3つの崩壊剤を用いて形成される。
顆粒中の流動促進剤の例としては、限定されるものではないが、タルク及び二酸化ケイ素が挙げられる。いくつかの態様では、流動促進剤はタルクである。他の態様では、流動促進剤は二酸化ケイ素である。2つ以上の流動促進剤を用いて顆粒を形成してもよい。いくつかの実施形態では、顆粒は、1つの流動促進剤を用いて形成される。他の実施形態では、顆粒は、2つの流動促進剤を用いて形成される。
【0025】
顆粒中の結合剤の例として、限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、結合剤はHPMCである。他の態様では、結合剤は、約4~約100,000mPa.sの粘度を有するHPMCである。更なる態様では、結合剤は、HPMC 4mPa.s又はHPMC 5mPa.sである。更に他の態様では、結合剤はHPCである。なお更なる態様では、結合剤はPVPである。他の態様では、結合剤はCMCである。更なる態様では、結合剤はHEMCである。更に他の態様では、結合剤はHECである。2つ以上の結合剤を用いて顆粒を形成してもよい。いくつかの実施形態では、顆粒は、1つの結合剤を用いて形成される。他の実施形態では、顆粒は、2つの結合剤を用いて形成される。更なる実施形態では、顆粒は、3つの結合剤を用いて形成される。
【0026】
C.フェキソフェナジン双性イオン二水和物最終医薬品の調製
フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する噴霧乾燥顆粒/製剤の形成後、外相を組み込むために更なるステップを実施してもよい。いくつかの実施形態では、外相が含まれ、顆粒と一体化される。
いくつかの実施形態では、外相は、噴霧乾燥製剤を崩壊剤の第2の部分、第2の崩壊剤、希釈剤の第2の部分、香味剤、湿潤剤の第2の部分、1以上の滑沢剤、又はこれらの組合せのうち1以上と合わせることによって提供される。
【0027】
特定の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、顆粒を調製するために使用された崩壊剤の第2の部分と合わされる。外相中の崩壊剤の例としては、限定されるものではないが、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、外相中の崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。他の態様では、外相中の崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。更なる態様では、外相中の崩壊剤は、クロスポビドンである。更に他の態様では、外相中の崩壊剤は、アルファー化デンプンである。なお更なる態様では、外相中の崩壊剤は、デンプンである。他の態様では、外相中の崩壊剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、第2の崩壊剤と合わされる。第2の崩壊剤の例は、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである。いくつかの態様では、第2の崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。他の態様では、第2の崩壊剤は、クロスポビドンである。更なる態様では、第2の崩壊剤は、アルファー化デンプンである。更に他の態様では、第2の崩壊剤は、デンプンである。なお更なる態様では、第2の崩壊剤は、HPCである。
【0028】
更なる態様では、噴霧乾燥製剤は、顆粒を形成するために使用された希釈剤の第2の部分と合わされる。希釈剤の例としては、限定されるものではないが、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、希釈剤は、微晶質セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5、例えば6.2の微晶質セルロースである。他の態様では、希釈剤は、マンニトールである。更に他の態様では、希釈剤は、pH約6~約7、例えば6.3のマンニトールである。更なる態様では、希釈剤は、マルチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のマルチトールである。更に他の態様では、希釈剤は、スクロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約7のスクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。他の態様では、希釈剤は、第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5.1~約7.3、又は例えば約7.3、又は約5.1、又は約6.1~約7.2の第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、第三リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約6.8の第三リン酸カルシウムである。更に他の態様では、希釈剤は、イソマルトである。なお更なる態様では、希釈剤は、キシリトールである。他の態様では、希釈剤は、マルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約7のマルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、ラクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、デンプンである。更なる実施形態では、希釈剤は、pH約4~約8のデンプンである。なお更なる態様では、希釈剤は、ソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、スクロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、転化スクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、ラクチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のラクチトールである。他の態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、フルクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、グルコースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約6のグルコースである。なお更なる態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約9の炭酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5のセルロースである。更なる態様では、希釈剤は、セルロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。なお更なる態様では、希釈剤は、乳酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、硫酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、リン酸カルシウムである。
【0029】
更に他の態様では、噴霧乾燥製剤は、米国FDAによりヒトにおける使用が承認されている香味剤と合わされる。
なお更なる態様では、噴霧乾燥製剤は湿潤剤の第2の部分と合わされる。湿潤剤の例としては、限定されるものではないが、ポロキサマー、ポリソルベート、又はポリオキシル硬化ヒマシ油が挙げられる。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、ポロキサマー、例えばポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せである。他の実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート、例えば、ポリソルベート20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート40(モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート60(モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、又はSEPITRAP(商標)80(ポリソルベート80及びアルミノメタケイ酸マグネシウム)である。更なる実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート80又はSEPITRAP(商標)80、又は例えばポリソルベート80、又は例えばSEPITRAP(商標)80である。更に他の実施形態では、湿潤剤は、ポリオキシル硬化ヒマシ油、例えばSEPITRAP(商標)4000(ポリオキシル40硬化ヒマシ油及びアルミノケイ酸マグネシウム)である。
【0030】
他の態様では、噴霧乾燥製剤は、1以上の滑沢剤と合わされる。滑沢剤の例としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、滑沢剤は、PEG、例えば約6000を超えるPEG(例えばPEG6000、PEG8000、PEG20000、又はPEG35000)である。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸である。なお更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸ソルビタンである。他の態様では、滑沢剤は、モノパルミチン酸スクロースである。更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸グリセリルである。更に他の態様では、滑沢剤は、トリベヘン酸グリセリルである。なお更なる態様では、滑沢剤は、ジベヘン酸グリセリルである。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸カルシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、ステアリン酸亜鉛である。更に他の態様では、滑沢剤は、含水ケイ酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、オレイン酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、STEROTEXである。更なる態様では、滑沢剤は、安息香酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、タルクである。なお更なる態様では、滑沢剤は、酢酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、ワックスである。更なる態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、PEG及びステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸マグネシウムを含む。2つ以上の滑沢剤を外相中に使用してもよい。いくつかの実施形態では、外相は、1つの滑沢剤を使用する。他の実施形態では、外相は、2つの滑沢剤を使用する。更なる実施形態では、外相は、3つの滑沢剤を使用する。
【0031】
製剤/組成物
本明細書に記載される工程は、本開示に記載されるように有用な生成物を提供する。特定の実施形態では、本開示は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び不活性マトリックスを含む噴霧乾燥製剤、即ち、顆粒を提供する。フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する噴霧乾燥製剤は、ヒト対象の舌に接触した際に苦みを生じない。「苦味」という用語は、本明細書で使用する場合、物質が対象者の味蕾又は舌に接触した際に生じる、嫌な鋭い味、ひりひりする味、及び/又は不快な味を指す。
更に、本明細書で定義されるフェキソフェナジン双性イオン生成物(製剤及び組成物)は、咀嚼又は嚥下され得る。いくつかの態様では、咀嚼は、フェキソフェナジンが吸収され得る前に完全に崩壊しなければならない嚥下錠と比較して、フェキソフェナジンが吸収されるためのより速いアベイラビリティーを提供する。従って、フェキソフェナジン双性イオンは、咀嚼可能な形態と嚥下可能な形態の両方で製剤化することができる。
【0032】
上述のように、これらの噴霧乾燥製剤は、顆粒の形態であり、フェキソフェナジン双性イオン二水和物に安定な媒体を提供する。即ち、フェキソフェナジン双性イオン二水和物は、顆粒中で双性イオンの形態に留まり、他の賦形剤と合わせてもフェキソフェナジン塩酸塩又は他のフェキソフェナジン塩に変換されない。いくつかの実施形態では、フェキソフェナジン双性イオン二水和物は、固体剤形として製剤化された場合、顆粒中で双性イオンの形態に留まる。
「不活性マトリックス」という用語は、本明細書で使用される場合、フェキソフェナジン双性イオン二水和物に安定な環境を提供する固体形態を指す。いくつかの実施形態では、不活性マトリックスは、1以上の薬学上許容される賦形剤を含む。1以上の薬学上許容される賦形剤は、希釈剤又は第1の崩壊剤である。
【0033】
希釈剤の例としては、限定されるものではないが、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、希釈剤は、微晶質セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5、例えば6.2の微晶質セルロースである。他の態様では、希釈剤は、マンニトールである。更に他の態様では、希釈剤は、pH約6~約7、例えば6.3のマンニトールである。更なる態様では、希釈剤はマルチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のマルチトールである。更に他の態様では、希釈剤は、スクロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約7のスクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。他の態様では、希釈剤は、第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5.1~約7.3、又は例えば約7.3、又は約5.1、又は約6.1~約7.2の第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、第三リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約6.8の第三リン酸カルシウムである。更に他の態様では、希釈剤は、イソマルトである。なお更なる態様では、希釈剤は、キシリトールである。他の態様では、希釈剤は、マルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約7のマルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、ラクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、デンプンである。更なる実施形態では、希釈剤は、pH約4~約8のデンプンである。なお更なる態様では、希釈剤は、ソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、スクロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、転化スクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、ラクチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のラクチトールである。他の態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、フルクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、グルコースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約6のグルコースである。なお更なる態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約9の炭酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5のセルロースである。更なる態様では、希釈剤は、セルロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。なお更なる態様では、希釈剤は、乳酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、硫酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、リン酸カルシウムである。
【0034】
第1の崩壊剤の例としては、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、第1の崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。他の態様では、第1の崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。更なる態様では、第1の崩壊剤は、クロスポビドンである。更に他の態様では、第1の崩壊剤は、アルファー化デンプンである。なお更なる態様では、第1の崩壊剤は、デンプンである。他の態様では、第1の崩壊剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
噴霧乾燥製剤/顆粒は、最終的なフェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物を提供するために追加の賦形剤と合わせてもよい。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、湿潤剤、アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、結合剤、又は溶媒のうち1以上を更に含有する。
【0035】
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上の湿潤剤を更に含有する。湿潤剤の例としては、限定されるものではないが、ポロキサマー、ポリソルベート、又はポリオキシル硬化ヒマシ油が挙げられる。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、ポロキサマー、例えばポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せである。他の実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート、例えばポリソルベート20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート40(モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート60(モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、又はSEPITRAP(商標)80(ポリソルベート80及びアルミノメタケイ酸マグネシウム)である。更なる実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート80又はSEPITRAP(商標)80、又は例えばポリソルベート80、又は例えばSEPITRAP(商標)80である。更に他の実施形態では、湿潤剤は、ポリオキシル硬化ヒマシ油、例えばSEPITRAP(商標)4000(ポリオキシル40硬化ヒマシ油及びアルミノケイ酸マグネシウム)である。
【0036】
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上のアルカリ化剤を更に含有する。特定の態様では、アルカリ化剤は、強塩基である。いくつかの態様では、アルカリ化剤は、とりわけ水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムである。他の態様では、アルカリ化剤は、水酸化カリウムである。更なる態様では、アルカリ化剤は、水酸化カルシウムである。更に他の態様では、アルカリ化剤は、水酸化ナトリウムである。なお更なる態様では、アルカリ化剤は、水酸化バリウムである。
更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上の緩衝剤を更に含有する。緩衝剤の例としては、限定されるものではないが、第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物が挙げられる。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、又は第二リン酸カリウム水和物である。他の実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せである。更なる実施形態では、緩衝剤は、第二リン酸及び第一リン酸である。
【0037】
なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上の甘味剤を更に含有する。甘味剤の例としては、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、甘味剤は、スクラロースである。他の態様では、甘味剤は、アスパルテームである。更なる態様では、甘味剤は、アセスルファムカリウムである。更に他の態様では、甘味剤は、サッカリンである。なお更なる態様では、甘味剤は、ステビオール配糖体である。他の態様では、甘味剤は、ネオテームである。更なる態様では、甘味剤は、アドバンテームである。更に他の態様では、甘味剤は、サッカリンナトリウムである。なお更なる態様では、甘味剤は、シクラミン酸ナトリウムである。他の態様では、甘味剤は、グリチルリチン酸アンモニウムである。
【0038】
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上の結合剤を更に含有する。結合剤の例としては、限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、結合剤は、HPMCである。他の態様では、結合剤は、約4~約100,000mPa.sの粘度を有するHPMCである。更なる態様では、結合剤は、HPMC 4mPa.s又はHPMC 5mPa.sである。更に他の態様では、結合剤は、HPCである。なお更なる態様では、結合剤はPVPである。他の態様では、結合剤は、CMCである。更なる態様では、結合剤は、HEMCである。更に他の態様では、結合剤は、HECである。
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤/顆粒は、1以上の溶媒を更に含有する。いくつかの実施形態では、溶媒は水である。他の実施形態では、溶媒は無菌水である。
【0039】
噴霧乾燥製剤/顆粒は、開示されるフェキソフェナジン双性イオン組成物を含む最終生成物を提供するために、追加の賦形剤と合わせてもよい。いくつかの実施形態では、最終的なフェキソフェナジン双性イオン組成物は、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤のうち1以上を更に含有する。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、第2の崩壊剤を含有する。第2の崩壊剤の例としては、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、第2の崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。更なる態様では、第2の崩壊剤は、クロスポビドンである。他の態様では、第2の崩壊剤は、アルファー化デンプンである。なお更なる態様では、第2の崩壊剤は、デンプンである。他の態様では、第2の崩壊剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。
他の実施形態では、最終的なフェキソフェナジン組成物は、香味剤を含有する。
【0040】
更なる実施形態では、最終的なフェキソフェナジン組成物は、滑沢剤を含有する。滑沢剤の例としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、滑沢剤は、PEG、例えばPEG6000である。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸である。なお更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸ソルビタンである。他の態様では、滑沢剤は、モノパルミチン酸スクロースである。更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸グリセリルである。更に他の態様では、滑沢剤は、トリベヘン酸グリセリルである。なお更なる態様では、滑沢剤は、ジベヘン酸グリセリルである。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸カルシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、ステアリン酸亜鉛である。更に他の態様では、滑沢剤は、含水ケイ酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、オレイン酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、STEROTEXである。更なる態様では、滑沢剤は、安息香酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、タルクである。なお更なる態様では、滑沢剤は、酢酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、ワックスである。更なる態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、PEG及びステアリン酸塩、例えばステアリン酸マグネシウムを含む。
【0041】
特定の態様では、本開示は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、結合剤、希釈剤、崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む噴霧乾燥製剤を提供する。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、2つの湿潤剤を含有する。湿潤剤の例としては、限定されるものではないが、ポロキサマー、ポリソルベート、又はポリオキシル硬化ヒマシ油が挙げられる。いくつかの実施形態では、湿潤剤は、ポロキサマー、例えばポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せである。他の実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート、例えばポリソルベート20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート40(モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート60(モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、ポリソルベート80(モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)、又はSEPITRAP(商標)80(ポリソルベート80及びアルミノメタケイ酸マグネシウム)である。更なる実施形態では、湿潤剤は、ポリソルベート80又はSEPITRAP(商標)80、又は例えばポリソルベート80、又は例えばSEPITRAP(商標)80である。更に他の実施形態では、湿潤剤は、ポリオキシル硬化ヒマシ油、例えばSEPITRAP(商標)4000(ポリオキシル40硬化ヒマシ油及びアルミノケイ酸マグネシウム)である。噴霧乾燥製剤は、約0.5~約10%質量/質量の1以上の湿潤剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10%質量/質量の1以上の湿潤剤を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5~約9、約0.5~約8、約0.5~約7、約0.5~約6、約0.5~約5、約0.5~約4、約0.5~約3、約0.5~約2、約0.5~約1、約1~約10、約1~約9、約1~約8、約1~約7、約1~約6、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約10、約2~約9、約2~約8、約2~約7、約2~約6、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約10、約3~約9、約3~約8、約3~約7、約3~約6、約3~約5、約3~約4、約4~約10、約4~約9、約4~約8、約4~約7、約4~約6、約4~約5、約5~約10、約5~約9、約5~約8、約5~約7、約5~約6、約6~約10、約6~約9、約6~約8、約6~約7、約7~約10、約7~約9、約7~約8、約8~約10、約8~約9、又は約9~約10%質量/質量の1以上の湿潤剤を含有する。
【0042】
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、アルカリ化剤を含有する。特定の態様では、アルカリ化剤は、強塩基である。いくつかの態様では、アルカリ化剤は、とりわけ水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムである。他の態様では、アルカリ化剤は、水酸化カリウムである。更なる態様では、アルカリ化剤は、水酸化カルシウムである。更に他の態様では、アルカリ化剤は、水酸化ナトリウムである。なお更なる態様では、アルカリ化剤は、水酸化バリウムである。噴霧乾燥製剤は、約0.5~約5%質量/質量の1以上のアルカリ化剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、又は約5%質量/質量の1以上のアルカリ化剤を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5~約5、約0.5~約4.5、約0.5~約4、約0.5~約3.5、約0.5~約3、約0.5~約2.5、約0.5~約2、約0.5~約1.5、約0.5~約1、約1~約5、約1~約4.5、約1~約4、約1~約3.5、約1~約3、約1~約2.5、約1~約2、約1~約1.5、約1.5~約5、約1.5~約4.5、約1.5~約4、約1.5~約3.5、約1.5~約3、約1.5~約2.5、約1.5~約2、約2~約5、約2~約4.5、約2~約4、約2~約3.5、約2~約3、約2~約2.5、約2.5~約5、約2.5~約4.5、約2.5~約4、約2.5~約3.5、約2.5~約3、約3~約5、約3~約4.5、約3~約4、約3~約3.5、約3.5~約5、約3.5~約4.5、約3.5~約4、約4~約5、約4~約4.5、又は約4.5~約5%質量/質量の1以上のアルカリ化剤を含有する。
【0043】
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、1つ又は2つの緩衝剤を含有する。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、1つの緩衝剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、2つの緩衝剤を含有する。緩衝剤の例としては、限定されるものではないが、第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物が挙げられる。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、又は第二リン酸カリウム水和物である。他の実施形態では、緩衝剤は、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せである。更なる実施形態では、緩衝剤は、第二リン酸及び第一リン酸である。いくつかの態様では、緩衝剤は、リン酸ナトリウム水和物、例えば第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、又はこれらの組合せである。噴霧乾燥製剤は、約0.2~約10%質量/質量の1以上の緩衝剤を含有する。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.2、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10%質量/質量の1以上の緩衝剤を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、0.2~約9、約0.2~約8、約0.2~約7、約0.2~約6、約0.2~約5、約0.2~約4、約0.2~約3、約0.2~約2、約0.2~約1、約0.5~約10、約0.5~約9、約0.5~約8、約0.5~約7、約0.5~約6、約0.5~約5、約0.5~約4、約0.5~約3、約0.5~約2、約0.5~約1、約1~約10、約1~約9、約1~約8、約1~約7、約1~約6、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約10、約2~約9、約2~約8、約2~約7、約2~約6、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約10、約3~約9、約3~約8、約3~約7、約3~約6、約3~約5、約3~約4、約4~約10、約4~約9、約4~約8、約4~約7、約4~約6、約4~約5、約5~約10、約5~約9、約5~約8、約5~約7、約5~約6、約6~約10、約6~約9、約6~約8、約6~約7、約7~約10、約7~約9、約7~約8、約8~約10、約8~約9、又は約9~約10%質量/質量の1以上の緩衝剤を含有する。
【0044】
甘味剤の例としては、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、甘味剤は、スクラロースである。他の態様では、甘味剤は、アスパルテームである。更なる態様では、甘味剤は、アセスルファムカリウムである。更に他の態様では、甘味剤は、サッカリンである。なお更なる態様では、甘味剤は、ステビオール配糖体である。他の態様では、甘味剤は、ネオテームである。更なる態様では、甘味剤は、アドバンテームである。更に他の態様では、甘味剤は、サッカリンナトリウムである。なお更なる態様では、甘味剤は、シクラミン酸ナトリウムである。噴霧乾燥製剤は、約0.2~約3%質量/質量の1以上の甘味剤を含有する。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、約0.2、約0.5、約0.75、約1、約1.25、約1.5、約1.75、約2、約2.25、約2.5、約2.75、又は約3%質量/質量の1以上の甘味剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、0.2~約2.5、約0.2~約2、約0.2~約1.5、約0.2~約1、約0.2~約0.5、約0.5~約3、約0.5~約2.5、約0.5~約2、約0.5~約1.5、約0.5~約1、約1~約3、約1~約2.5、約1~約2、約1~約1.5、約1.5~約3、約1.5~約2.5、約1.5~約2、約2~約3、約2~約2.5、又は約2.5~約3%質量/質量の1以上の甘味剤を含有する。
【0045】
更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、結合剤を含有する。結合剤の例としては、限定されるものではないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、結合剤は、HPMCである。他の態様では、結合剤は、約4~約100,000mPa.sの粘度を有するHPMCである。更なる態様では、結合剤は、HPMC 4mPa.s又はHPMC 5mPa.sである。更に他の態様では、結合剤は、HPCである。なお更なる態様では、結合剤は、PVPである。他の態様では、結合剤は、CMCである。更なる態様では、結合剤は、HEMCである。更に他の態様では、結合剤は、HECである。噴霧乾燥製剤は、約0.5~約5%質量/質量の1以上の結合剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5、約1、約2、約3、約4、又は約5%質量/質量の1以上の結合剤を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5~約5、約0.5~約4、約0.5~約3、約0.5~約2、約0.5~約1、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約5、約3~約4、又は約4~約5%質量/質量の1以上の結合剤を含有する。
【0046】
なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、1以上の希釈剤を含有する。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、又は6つの希釈剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、2つの希釈剤を含有する。更なる態様では、噴霧乾燥製剤は、3つの希釈剤を含有する。更に他の態様では、噴霧乾燥製剤は、4つの希釈剤を含有する。なお更なる態様では、噴霧乾燥製剤は、5つの希釈剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、6つの希釈剤を含有する。希釈剤の例としては、限定されるものではないが、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。特定の態様では、希釈剤は、微晶質セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5、例えば6.2の微晶質セルロースである。他の態様では、希釈剤は、マンニトールである。更に他の態様では、希釈剤は、pH約6~約7、例えば6.3のマンニトールである。更なる態様では、希釈剤は、マルチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のマルチトールである。更に他の態様では、希釈剤は、スクロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約7のスクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。他の態様では、希釈剤は、第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5.1~約7.3、又は例えば約7.3、又は約5.1、又は約6.1~約7.2の第二リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、第三リン酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約6.8の第三リン酸カルシウムである。更に他の態様では、希釈剤は、イソマルトである。なお更なる態様では、希釈剤は、キシリトールである。他の態様では、希釈剤は、マルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約7のマルトデキストリンである。更なる態様では、希釈剤は、ラクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、デンプンである。更なる実施形態では、希釈剤は、pH約4~約8のデンプンである。なお更なる態様では、希釈剤は、ソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のソルビトールである。更なる態様では、希釈剤は、スクロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、転化スクロースである。なお更なる態様では、希釈剤は、ラクチトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4.5~約7のラクチトールである。他の態様では、希釈剤は、エリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7のエリトリトールである。更なる態様では、希釈剤は、フルクトースである。更に他の態様では、希釈剤は、グルコースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約4~約6のグルコースである。なお更なる態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、pH約9の炭酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、セルロースである。更なる態様では、希釈剤は、pH約5~約7.5のセルロースである。更なる態様では、希釈剤は、セルロース誘導体である。更に他の態様では、希釈剤は、炭酸カルシウムである。なお更なる態様では、希釈剤は、乳酸カルシウムである。他の態様では、希釈剤は、硫酸カルシウムである。更なる態様では、希釈剤は、リン酸カルシウムである。噴霧乾燥製剤は、約30~約80%質量/質量の1以上の希釈剤を含有し得る。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、約30、約40、約50、約60、約70、又は約80%質量/質量の1以上の希釈剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、約30~約70、約30~約60、約30~約50、約30~約40、約40~約80、約40~約70、約40~約60、約40~約50、約50~約80、約50~約70、約50~約60、約60~約80、約60~約70、又は約70~約80%質量/質量の1以上の希釈剤を含有する。
【0047】
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、1以上の崩壊剤を含有する。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、2つの崩壊剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、3つの崩壊剤を含有する。崩壊剤の例としては、限定されるものではないが、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。他の態様では、崩壊剤は、グリコール酸ナトリウムデンプンである。更なる態様では、崩壊剤は、クロスポビドンである。更に他の態様では、崩壊剤は、アルファー化デンプンである。なお更なる態様では、崩壊剤は、デンプンである。他の態様では、崩壊剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である。噴霧乾燥製剤は、約3~約15%質量/質量の1以上の崩壊剤を含有し得る。特定の態様では、噴霧乾燥製剤は、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、又は約15%質量/質量の1以上の崩壊剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、約3~約14、約3~約13、約3~約12、約3~約11、約3~約10、約3~約9、約3~約8、約3~約7、約3~約6、約3~約5、約3~約4、約4~約15、約4~約14、約4~約13、約4~約12、約4~約11、約4~約10、約4~約9、約4~約8、約4~約7、約4~約6、約4~約5、約5~約15、約5~約14、約5~約13、約5~約12、約5~約11、約5~約10、約5~約9、約5~約8、約5~約7、約5~約6、約6~約15、約6~約14、約6~約13、約6~約12、約6~約11、約6~約10、約6~約9、約6~約8、約6~約7、約7~約15、約7~約14、約7~約13、約7~約12、約7~約11、約7~約10、約7~約9、約7~約8、約8~約15、約8~約14、約8~約13、約8~約12、約8~約11、約8~約10、約8~約9、約9~約15、約9~約14、約9~約13、約9~約12、約9~約11、約9~約10、約10~約15、約10~約14、約10~約13、約10~約12、約10~約11、約11~約15、約11~約14、約11~約13、約11~約12、約12~約15、約12~約14、約12~約13、約13~約15、約13~約14、又は約14~約15%質量/質量の1以上の崩壊剤を含有する。
【0048】
更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、1以上の滑沢剤を含有する。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、2つの滑沢剤を含有する。滑沢剤の例としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの態様では、滑沢剤は、PEG、例えばPEG6000である。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸である。なお更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸ソルビタンである。他の態様では、滑沢剤は、モノパルミチン酸スクロースである。更なる態様では、滑沢剤は、モノステアリン酸グリセリルである。更に他の態様では、滑沢剤は、トリベヘン酸グリセリルである。なお更なる態様では、滑沢剤は、ジベヘン酸グリセリルである。他の態様では、滑沢剤は、ステアリン酸カルシウムである。更なる態様では、滑沢剤は、ステアリン酸亜鉛である。更に他の態様では、滑沢剤は、含水ケイ酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、オレイン酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、STEROTEXである。更なる態様では、滑沢剤は、安息香酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、タルクである。なお更なる態様では、滑沢剤は、酢酸ナトリウムである。他の態様では、滑沢剤は、ワックスである。更なる態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。更に他の態様では、滑沢剤は、ラウリル硫酸マグネシウムである。なお更なる態様では、滑沢剤は、PEG及びステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸マグネシウムを含む。噴霧乾燥製剤は、約0.5~約10%質量/質量の1以上の滑沢剤を含有し得る。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10%質量/質量の1以上の滑沢剤を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約0.5~約9、約0.5~約8、約0.5~約7、約0.5~約6、約0.5~約5、約0.5~約4、約0.5~約3、約0.5~約2、約0.5~約1、約1~約10、約1~約9、約1~約8、約1~約7、約1~約6、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約10、約2~約9、約2~約8、約2~約7、約2~約6、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約10、約3~約9、約3~約8、約3~約7、約3~約6、約3~約5、約3~約4、約4~約10、約4~約9、約4~約8、約4~約7、約4~約6、約4~約5、約5~約10、約5~約9、約5~約8、約5~約7、約5~約6、約6~約10、約6~約9、約6~約8、約6~約7、約7~約10、約7~約9、約7~約8、約8~約10、約8~約9、又は約9~約10%質量/質量の1以上の滑沢剤を含有する。
【0049】
なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、1以上の香味剤を含有し得る。香味剤の例としては、グレープ又はミントフレーバーを有する薬剤が挙げられる。噴霧乾燥製剤は、約0.1~約5%質量/質量の1以上の香味剤を含有し得る。いくつかの態様では、噴霧乾燥製剤は、約0.5、約1、約2、約3、約4、又は約5%質量/質量の1以上の香味剤を含有する。他の態様では、噴霧乾燥製剤は、約0.5~約5、約0.5~約4、約0.5~約3、約0.5~約2、約0.5~約1、約1~約5、約1~約4、約1~約3、約1~約2、約2~約5、約2~約4、約2~約3、約3~約5、約3~約4、又は約4~約5%質量/質量の1以上の香味剤を含有する。
【0050】
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第1の滑沢剤、第2の滑沢剤、及び香味剤を含有する。
更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
【0051】
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、第1の湿潤剤、第2の湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第4の希釈剤、第5の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
【0052】
なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第4の希釈剤、第5の希釈剤、第6の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含有する。
他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、第1の湿潤剤、第2の湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、第1の滑沢剤、及び第2の滑沢剤を含有する。
更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、第1の滑沢剤、及び第2の滑沢剤を含有する。
【0053】
記載したように、噴霧乾燥製剤は又、水も含有し得る。いくつかの態様では、水は無菌水である。
本開示は又、本明細書に記載されるような噴霧乾燥製剤/顆粒又は最終的なフェキソフェナジン双性イオン組成物を含む経口固体剤形を提供する。経口固体剤形の例としては、錠剤、カプレット剤、又は分散性顆粒が挙げられる。いくつかの態様では、経口固体剤形は、経口崩壊錠又はチュアブル錠などの錠剤である。他の態様では、経口固体剤形は、経口崩壊カプレット剤又はチュアブルカプレット剤などのカプレット剤である。更なる態様では、経口固体剤形は、分散性顆粒である。望ましくは、経口固体剤形は、苦味マスキングのためのコーティング層を欠く。いくつかの実施形態では、経口剤形は、オイダグリットポリマーを含有するコーティング層を欠く。「チュアブル」という用語は、本明細書で使用する場合、対象が丸呑みするのではなく、咀嚼してから飲み込むことを意図した剤形を指す。いくつかの実施形態では、対象は、チュアブル剤形を咀嚼し、それにより、その剤形を、より表面積の大きいより微細な粒子に砕く。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、このより大きい表面積は、咀嚼されていない剤形と比較して、フェキソフェナジン双性イオンがより迅速に吸収されることを可能にする。他の実施形態では、対象の口内に保持されると溶解する経口崩壊錠の剤形である。さらなる実施形態では、患者は剤形を咀嚼して溶解する。さらに他の実施形態では、患者は剤形を飲み込む。
【0054】
経口固体剤形は、当業者により決定される量のフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有し得る。いくつかの実施形態では、経口剤形は、約10~約200mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。いくつかの実施形態では、経口剤形は、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、又は約200mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。他の実施形態では、経口剤形は、約10~約180、約10~約160、約10~約140、約10~約120、約10~約100、約10~約80、約10~約60、約10~約40、約20~約200、約20~約180、約20~約160、約20~約140、約20~約120、約20~約100、約20~約80、約20~約60、約20~約40、約30~約200、約30~約180、約30~約160、約30~約140、約30~約120、約30~約100、約30~約80、約30~約60、約40~約200、約40~約180、約40~約160、約40~約140、約40~約120、約40~約100、約40~約80、約40~約60、約50~約200、約50~約180、約50~約160、約50~約140、約50~約120、約50~約100、約50~約80、約60~約200、約60~約180、約60~約160、約60~約140、約60~約120、約60~約100、約60~約80、約70~約200、約70~約180、約70~約160、約70~約140、約70~約120、約70~約100、約80~約200、約80~約180、約80~約160、約80~約140、約80~約120、約80~約100、約90~約200、約90~約180、約90~約160、約90~約140、約90~約120、約100~約200、約100~約180、約100~約160、約100~約140、約100~約120、約110~約200、約110~約180、約110~約160、約110~約140、約120~約200、約120~約180、約120~約160、約120~約140、約130~約200、約130~約180、約130~約160、約140~約200、約140~約180、約140~約160、約150~約200、約150~約170、約160~約200、約160~約180、約170~約200、約180~約200、又は約190~約200を含有する。更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約30~約180mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。更に他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約30mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。なお更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約60mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。他の実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約120mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。更なる実施形態では、噴霧乾燥製剤は、約180mgのフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する。
【0055】
方法
本明細書に記載される噴霧乾燥組成物及び経口固体剤形は、必要とする患者においてアレルギーによる症状を緩和するのに有用である。これらの方法は、治療上有効な量の噴霧乾燥製剤又は経口固体剤形を患者に投与することを含む。
当業者は、記載された組成物及び剤形を使用して治療され得る適切なアレルギーを決定することができるであろう。例えば、アレルギーは、屋内又は屋外アレルゲンによるものであり得る。いくつかの実施形態では、アレルギーは、1以上の屋内アレルゲンによるものである。様々な室内アレルゲンが知られており、ダニ、ペットアレルゲン、又はカビが含まれる。さらなる実施形態では、アレルギーはダニによるものである。他の実施形態では、アレルギーはペットアレルゲン、例えば動物の唾液、動物の尿、又は動物のフケなどによるものである。なお更なる実施形態では、アレルギーは屋内のカビによるものである。更に他の実施形態では、アレルギーは1以上の屋外アレルゲンによるものである。多くの屋外アレルギーが一部で知られており、限定されるものではないが、花粉、及びカビが含まれる。いくつかの実施形態では、屋外アレルギーは、草、雑草、又は樹木からなどの花粉である。他の実施形態では、屋外アレルギーは屋外のカビからのものである。
【0056】
アレルギーの結果、患者には様々な症状が起こり得る。例えば、患者は、目の充血、目のかゆみ、涙目、鼻のかゆみ、鼻水、鼻閉、くしゃみ、鼻づまり、喘鳴、咳、胸部絞扼感、顔面痛、発疹、蕁麻疹、息切れ、咳、後鼻漏、喉のかゆみ、皮膚の乾燥、副鼻腔の圧迫感、嗅覚の低下、味覚の低下、又は睡眠の質の低下のうちの1以上を発症し得る。いくつかの実施形態では、症状は目の充血である。他の実施形態では、症状は目のかゆみである。更なる実施形態では、症状は涙目である。更に他の実施形態では、症状は鼻のかゆみである。なお更なる実施形態では、症状は鼻水である。他の実施形態では、症状は鼻閉である。更なる実施形態では、症状はくしゃみである。更に他の実施形態では、症状は鼻づまりである。なお更なる実施形態では、症状は喘鳴である。他の実施形態では、症状は咳である。更なる実施形態では、症状は胸部絞扼感である。更に他の実施形態では、症状は顔面痛である。なお更なる実施形態では、症状は発疹である。他の実施形態では、症状は蕁麻疹である。更なる実施形態では、症状は息切れである。更に他の実施形態では、症状は咳である。なお更なる実施形態では、症状は後鼻漏である。他の実施形態では、症状は喉のかゆみである。更なる実施形態では、症状は乾燥肌である。更に他の実施形態では、症状は副鼻腔の圧迫感である。なお更なる実施形態では、症状は嗅覚の低下である。他の実施形態では、症状は味覚の低下である。更なる実施形態では、症状は睡眠の質の低下である。従って、本明細書に記載の方法は、これらの症状の治療に有用である。いくつかの実施形態では、方法は、症状の1以上、又は全てを改善する。他の実施形態では、これらの方法は、患者の症状の数を減少させる。更なる実施形態では、これらの方法は、患者における1以上の症状の発症を予防する。
【0057】
従って、これらの組成物及び剤形は、それを必要とする患者の上気道アレルギーによる症状を緩和するのに有用である。これらの方法は、治療上有効な量の本明細書に記載の噴霧乾燥製剤又は経口固体剤を患者に投与することを含む。いくつかの実施形態では、症状は、鼻水、かゆみ、涙目、くしゃみ、鼻のかゆみ、喉のかゆみ、又はそれらの組合せである。更なる実施形態では、上気道アレルギーは花粉症である。
以下の実施例は、本開示内に記載される概念のいくつかを説明するために提供される。各実施例は、組成物、調製方法及び使用の特定の個々の実施形態を提供すると考えられるが、いずれの実施例も、本明細書に記載されるより一般的な実施形態を制限すると考えられるべきではない。
以下の実施例では、使用した数値(量、温度など)に関して正確性を確保するよう努めたが、いくらかの実験誤差及び偏差は考慮すべきである。特に断りのない限り、温度は℃であり、圧力は大気圧又はその付近である。
【0058】
態様
態様1:(i)フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物、及び(ii)不活性マトリックスを噴霧乾燥させることを含む、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含む噴霧乾燥製剤の調製方法。
態様2:前記不活性マトリックスが1以上の薬学上許容される賦形剤を含む、態様1に記載の工程。
態様3:前記薬学上許容される賦形剤が希釈剤、結合剤、流動促進剤、若しくは崩壊剤、又はこれらの組合せである、態様1又は2の工程。
態様4:希釈剤は、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、スクロース、エリトリトール、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、イソマルト、キシリトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せである、態様3の工程。
【0059】
態様5:前記微晶質セルロースのpHがpH5~7.5、好ましくは6.2である、態様4の工程。
態様6:前記マンニトールのpHが約6~約7、好ましくは6.3である、態様4の工程。
態様7:前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、態様3の工程。
態様8:接線噴霧、上面噴霧、又は底面噴霧などの流動層及び噴霧システムを使用して実施される、態様1~7のいずれか1つの工程。
【0060】
態様9:
(a)フェキソフェナジン塩酸塩、水、及び湿潤剤を合わせること;
(b)アルカリ化剤とステップ(a)の生成物を合わせること;
(c)ステップ(b)の生成物のpHを、1以上の緩衝剤を用いてpH5.8~7に調整すること;
(d)甘味剤とステップ(c)の生成物を合わせること;
(e)ステップ(d)の生成物と結合剤を合わせること
を更に含み;
前記フェキソフェナジン双性イオン二水和物組成物のpHが6.5~7、好ましくは6.7である、
態様1~8のいずれか一項の工程。
態様10:フェキソフェナジン塩酸塩が水及び湿潤剤を含む溶液と合わされる、態様9の工程。
態様11:ローター-ステーターホモジナイザーを含む容器を用いて実施される、態様9又は10の工程。
態様12:前記噴霧乾燥製剤と崩壊剤の第2の部分、第2の崩壊剤、希釈剤の第2の部分、香味剤、湿潤剤の第2の部分、及び1以上の滑沢剤のうち1以上を合わせることを更に含む、態様9~11のいずれか一項の工程。
【0061】
態様13:前記第2の崩壊剤がグリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、態様12の工程。
態様14:前記滑沢剤がPEG6000などのポリエチレングリコール(PEG)、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、又はラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せである、態様12又は13の工程。
態様15:態様1~14のいずれか一項の工程に従って調製された生成物。
態様16:フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び不活性マトリックスを含む噴霧乾燥製剤。
【0062】
態様17:前記不活性マトリックスが1以上の薬学上許容される賦形剤を含む、態様16の噴霧乾燥製剤。
態様18:前記1以上の薬学上許容される賦形剤が希釈剤又は第1の崩壊剤である、態様17の噴霧乾燥製剤。
態様19:希釈剤が微晶質セルロース、マンニトール、イソマルト、キシリトール、又はこれらの組合せ、好ましくは、微晶質セルロース及びマンニトール、好ましくは、微晶質セルロース、マンニトール、マルチトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、若しくはリン酸カルシウム、又はこれらの組合せである、態様18の噴霧乾燥製剤。
態様20:前記微晶質セルロースのpHが5~7.5、好ましくは6.2である、態様19の噴霧乾燥製剤。
【0063】
態様21:前記マンニトールのpHが約6~約7、好ましくは6.3である、態様19の噴霧乾燥製剤。
態様22:前記第1の崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、態様18に記載の噴霧乾燥製剤。
態様23:湿潤剤、アルカリ化剤、緩衝剤、甘味剤、結合剤、又は溶媒のうち1以上を更に含む、態様16~22のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様24:前記湿潤剤がポロキサマー、例えば、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、又はこれらの組合せを含む、態様23に記載の噴霧乾燥製剤。
【0064】
態様25:前記アルカリ化剤が水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化バリウムなどの強塩基である、態様23又は24の噴霧乾燥製剤。
態様26:前記緩衝剤が第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物、又は好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、若しくは第二リン酸カリウム水和物、又はより好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せ、又は好ましくは、第二リン酸及び第一リン酸である、態様23~25のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0065】
態様27:前記甘味剤がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せである、態様23~26のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様28:前記結合剤がHPMC 4mPa.s若しくはHPMC 5mPa.sなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せである、態様23~27のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様29:前記溶媒が水である、態様23~28のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様30:第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤のうち1以上を更に含む、態様23~29のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0066】
態様31:前記第2の崩壊剤がグリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、態様30の噴霧乾燥製剤。
態様32:前記滑沢剤がポリエチレングリコール6000などのポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、若しくはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、又はこれらの組合せである、態様30又は31の噴霧乾燥製剤。
態様33:ヒト対象の舌に接触した際に苦みを生じない、態様16~32のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様34:
フェキソフェナジン双性イオン二水和物;
湿潤剤;
アルカリ化剤;
緩衝剤;
甘味剤;
結合剤;
希釈剤;
崩壊剤;
香味剤;及び
滑沢剤
を含む、噴霧乾燥製剤。
【0067】
態様35:2つの湿潤剤を含む、態様34の噴霧乾燥製剤。
態様36:前記湿潤剤がポロキサマー188、ポロキサマー407、ポロキサマー237、ポロキサマー338などのポロキサマー、ポリソルベート80若しくはSEPITRAP(商標)80などのポリソルベート、又はSEPITRAP(商標)4000などのポリオキシル硬化ヒマシ油、又はこれらの組合せを含む、態様34又は35の噴霧乾燥製剤。
態様37:約0.5~約10%質量/質量の湿潤剤を含む、態様34~36のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様38:前記アルカリ化剤が水酸化ナトリウムである、態様34~37のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様39:約0.5~約5%質量/質量のアルカリ化剤を含む、態様34~38のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0068】
態様40:2つの緩衝剤を含む、態様34~39のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様41:前記緩衝剤が第二リン酸ナトリウム2H2O、第一リン酸ナトリウム、クエン酸/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、コハク酸/水酸化ナトリウム、クエン酸/クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、クエン酸カリウム、マレイン酸/水酸化ナトリウム、フマル酸/水酸化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、第二リン酸カリウム水和物、又は好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物、第一リン酸カリウム/第二リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム水和物、第二リン酸カリウム、若しくは第二リン酸カリウム水和物、又はより好ましくは、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸ナトリウム水和物/第二リン酸ナトリウム、若しくは第二リン酸ナトリウム水和物、又はこれらの組合せ、又は好ましくは、第二リン酸及び第一リン酸である、態様34~40のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0069】
態様42:約0.2~約10%質量/質量の緩衝剤を含む、態様34~41のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様43:前記甘味剤がスクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビオール配糖体、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、若しくはグリチルリチン酸アンモニウム、又はこれらの組合せである、態様34~42のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様44:約0.2~約3%質量/質量の甘味剤を含む、態様34~43のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様45:前記結合剤がHPMC 4mPa.s又はHPMC 5mPa.sなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、又はカルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、若しくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)、又はこれらの組合せである、態様34~44のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様46:約0.5~約5%質量/質量の結合剤を含む、態様34~45のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様47:1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの希釈剤を含む、態様34~46のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様48:希釈剤は、微晶質セルロース、マンニトール、イソマルト、キシリトール、マルチトール、マルトデキストリン、ラクトース、デンプン、ソルビトール、スクロース、スクロース誘導体、転化スクロース、ラクチトール、エリトリトール、フルクトース、グルコース、炭酸カルシウム、セルロース、セルロース誘導体、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、又はリン酸カルシウム、又はこれらの組合せ、好ましくは、微晶質セルロース及びマンニトールである、態様34~47のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様49:約30~約80%質量/質量の希釈剤を含む、態様34~48のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0070】
態様50:前記微晶質セルロースのpHがpH5~7.5、好ましくは6.2である、態様48の噴霧乾燥製剤。
態様51:前記マンニトールのpHが約6~約7、又は例えば6.3である、態様48の噴霧乾燥製剤。
態様52:1つ、2つ、又は3つの崩壊剤を含む、態様34~50のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様53:前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプン、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスポビドン、アルファー化デンプン、デンプン、又はヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、若しくはこれらの組合せ、又はこれらの組合せである、態様34~52のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0071】
態様54:約3~約15%質量/質量の崩壊剤を含む、34~53のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様55:1つ又は2つの滑沢剤を含む、態様34~54のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様56:前記滑沢剤がポリエチレングリコール6000などのポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸スクロース、モノステアリン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウム、及びステアリン酸亜鉛、含水ケイ酸マグネシウム、オレイン酸ナトリウム、ステロテックス、安息香酸ナトリウム、タルク、酢酸ナトリウム、ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、若しくはラウリル硫酸マグネシウム、又はこれらの組合せである、態様34~55のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様57:約0.5~約10%質量/質量の滑沢剤を含む、態様34~56のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0072】
態様58:約0.1~約5%質量/質量の香味剤を含む、態様34~57のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様59:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様60:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第1の滑沢剤、第2の滑沢剤、及び香味剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様61:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0073】
態様62:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様63:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様64:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、第1の湿潤剤、第2の湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様65:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第4の希釈剤、第5の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製。
【0074】
態様66:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第4の希釈剤、第5の希釈剤、第6の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、及び滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様67:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、第1の湿潤剤、第2の湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、第1の滑沢剤、及び第2の滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様68:フェキソフェナジン双性イオン二水和物、湿潤剤、アルカリ化剤、第1の緩衝剤、第2の緩衝剤、甘味剤、結合剤、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第3の希釈剤、第1の崩壊剤、第2の崩壊剤、第3の崩壊剤、香味剤、第1の滑沢剤、及び第2の滑沢剤を含む、態様34~58のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
態様69:水を更に含む、態様34~68のいずれか一項の噴霧乾燥製剤。
【0075】
態様70:態様34~69のいずれか一項の噴霧乾燥製剤を含む、経口固体剤形。
態様71:錠剤、例えば、経口崩壊錠、チュアブル錠、若しくは分散性顆粒などの固体剤形、又は懸濁液などの液体剤形である、態様70の経口固体剤形。
態様72:チュアブル錠である、態様70又は71の経口固体剤形。
態様73:約10~約200mg、例えば約30~約180mg、又は例えば約30mg、約60mg、約120mg、若しくは約180mgのフェキソフェナジン双性イオンを含む、態様70~72のいずれか一項の経口固体剤形。
【0076】
態様74:オイダグリットポリマーなどの苦味マスキングのためのコーティング層を欠く、態様70~73のいずれか一項の経口固体剤形。
態様75:必要とする患者においてアレルギーによる症状を緩和する方法であって、治療上有効な量の態様1~69のいずれか一項の噴霧乾燥製剤又は態様70~74のいずれか一項の経口固体剤形を患者に投与することを含む、方法。
態様76:患者が成人である、態様75の方法。
態様77:患者は小児である、態様75の方法。
【0077】
態様78:前記アレルギーが屋内アレルゲン又は屋外アレルゲンによるものである、態様75~77のいずれか一項の方法。
態様79:前記屋内アレルゲンがダニ、動物の唾液、動物の尿若しくは動物のふけ中にあるようなペットアレルゲンなどの屋内アレルゲン、又はカビである、態様78の方法。
態様80:屋外アレルゲンが草、雑草、又は樹木からのものなどの花粉、例えば花粉症、又はカビである、態様78の方法。
態様81:前記症状が目の充血、目のかゆみ、涙目、鼻のかゆみ、鼻水、鼻閉、くしゃみ、鼻づまり、喘鳴、咳、胸部絞扼感、顔面痛、発疹、蕁麻疹、息切れ、咳、後鼻漏、喉のかゆみ、皮膚の乾燥、副鼻腔の圧迫感、嗅覚の低下、味覚の低下、又は睡眠の質の低下のうちの1以上である、態様75~80のいずれか一項の方法。
【0078】
態様82:必要とする患者において上気道アレルギーによる症状を緩和する方法であって、治療上有効な量の態様16~69のいずれか一項の噴霧乾燥製剤又は態様70~74のいずれか一項の経口固体剤形を患者に投与することを含む、方法。
態様83:前記症状が鼻水、かゆみ、涙目、くしゃみ、鼻のかゆみ、喉のかゆみ、又はこれらの組合せである、態様82の方法。
態様84:前記上気道アレルギーは花粉症である、態様82又は83の方法。
【実施例
【0079】
実施例1-フェキソフェナジン双性イオン顆粒の調製
フェキソフェナジン双性イオン顆粒を含有する顆粒は、表1の成分を用いて、以下のように調製した。
【表1】
【0080】
まず、フェキソフェナジン双性イオン二水和物懸濁液製剤を、室温で、ローター-ステーターを備えた容器を用いて調製する。
ステップ1:ポロキサマー407を水と合わせる。
ステップ2:フェキソフェナジン塩酸塩を水+ポロキサマーの混合物、即ちステップ1に配合して懸濁液を形成する。
ステップ3:次に、等モル量のフェキソフェナジンHClを用いて、水酸化ナトリウムと前記懸濁液を合わせて、フェキソフェナジン双性イオン二水和物及び塩化ナトリウムを得る。
ステップ4:リン酸緩衝剤、例えば、第二リン酸ナトリウム二水和物及び第一リン酸ナトリウム水和物をステップ3の懸濁液に加えて、pHを5.80~約7.0の範囲に維持する。
ステップ5:前記懸濁液にスクラロースを加える。
ステップ6:前記懸濁液にHPMCを含めて、pH6.7前後の最終懸濁液を得る。
【0081】
次に、最終懸濁液を不活性マトリックス中で噴霧乾燥させて顆粒を得る。噴霧乾燥は、流動床及び接線噴霧システムを用いて実施した。不活性マトリックスには、微晶質セルロース、マンニトール、及びクロスカルメロースナトリウムを含む。造粒後、顆粒を較正した。
最終製剤は、外相に顆粒を配合することにより調製した。これは、グリコール酸デンプン、PEG6000、ポロキサマー407、香味剤及びステアリン酸マグネシウムを用いて実施した。
【0082】
実施例2~26
表2~26のフェキソフェナジン双性イオン二水和物懸濁液及び顆粒は、表2~26に示した懸濁液及び顆粒成分を用いたこと以外は、実施例1に記載の通りに調製した。次に、表2~26の顆粒を外相の成分と合わせて、最終的なフェキソフェナジン双性イオン二水和物製剤を得た。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【0083】
実施例27:苦味試験
味のマスキングのためにコーティングされたフェキソフェナジン塩酸塩を含有する懸濁液(サンプル1)、本開示のフェキソフェナジン双性イオン二水和物(サンプル2)、ブグレープフレーバーを有するフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有するチュアブル錠(サンプル3)、ミントフレーバーを有するフェキソフェナジン双性イオン二水和物チュアブル錠を含有するチュアブル製剤(サンプル4)、グレープフレーバーの噴霧乾燥させた本開示のフェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有するチュアブル錠(サンプル5)のサンプル間の苦味レベルを比較するために、E-タン分析を実施した。結果を図1に示す。ベースラインとして、苦味物質であるキニーネを種々の濃度で測定し、苦味尺度を決定した。更に、種々のサンプルを測定し、生成されたデータを塩酸キニーネの苦味レベルとして解釈した。結果は、フェキソフェナジン塩酸塩を含有する組成物と比較して、本開示のフェキソフェナジン双性イオン懸濁液の苦味レベルが極めて低いことを示す。
【0084】
実施例28:特性評価
実施例1で調製したフェキソフェナジン双性イオン二水和物を、示差走査熱量測定(DSC)を用いて特性評価し、フェキソフェナジン塩酸塩のDSCと比較した。例えば、図2及び3参照。これらの結果は、フェキソフェナジン塩酸塩は196~200℃の融点を有し、フェキソフェナジン双性イオンは220~230℃の融点を有することを示す。
又、フェキソフェナジン双性イオン二水和物と、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する本開示の噴霧乾燥製剤のDSCサーモグラムを比較するDSC分析も行った。これらの結果は、フェキソフェナジン双性イオン二水和物を含有する本開示噴霧乾燥製剤のDSCは、フェキソフェナジン双性イオンの融点と同じ範囲に熱的事象を示すことを示した。
【0085】
本開示をその好ましい具体的な実施形態と共に説明してきたが、前述の説明及びそれに続く実施例は、本開示の範囲の説明を意図するものであり、限定するものではないことを理解されたい。当業者には、本開示の範囲を逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、等価物を代用することができ、更に、本開示が関係する分野の当業者には、他の態様、利点、及び改変が自明であることが理解されるであろう。本明細書に記載される実施形態に加えて、本開示は、本明細書に引用される開示の特徴と本開示の特徴を補完する引用される先行技術文献の特徴の組合せから生じる発明を企図し、特許請求する。同様に、任意の記載された材料、特徴、又は物品は、任意の他の材料、特徴、又は物品と組み合わせて使用してもよく、そのような組合せは、本開示の範囲内とみなされることが理解されるであろう。
本明細書に引用又は記載された各特許、特許出願、及び刊行物の開示は、目的を問わず、それぞれその全体が参照により本明細書の一部として援用される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】