(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-25
(54)【発明の名称】物体の形状選択的な通路用のゲートシステム
(51)【国際特許分類】
E01F 13/04 20060101AFI20241218BHJP
E06B 11/02 20060101ALI20241218BHJP
E06B 9/02 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
E01F13/04 Z
E06B11/02 C
E06B9/02 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538655
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 EP2022087268
(87)【国際公開番号】W WO2023118316
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524237939
【氏名又は名称】マーク ポール
【氏名又は名称原語表記】Mark Pohl
【住所又は居所原語表記】Schlueterstr. 29, 10629 Berlin, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーク ポール
【テーマコード(参考)】
2D101
2E038
【Fターム(参考)】
2D101CA12
2D101EA02
2D101FA22
2D101FA23
2D101FA33
2D101HA02
2D101HA05
2D101HB06
2E038AA00
2E038CA01
2E038CB05
2E038DD04
(57)【要約】
本発明は、物体、例えば車の形状を認識して、この物体の形状に適合させられた通路開口を形成することができるゲートシステムを対象とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路領域を通って建物または施設に出入りするためのゲートシステムであって、
前記ゲートシステムは、前記通路領域において通過を許容しない第1の位置にある複数の可動手段を備え、
前記可動手段は、通過物体の形状に対応する距離に適合させることで前記通過物体に接触することのない所定値までゲートを開放する第2の位置をとることができることを特徴とする、ゲートシステム。
【請求項2】
前記ゲートシステムは、前記通過物体に対応する幅および高さで開口に形状付与するように構成されている、
請求項1記載のゲートシステム。
【請求項3】
前記可動手段は、前記通路領域の両側または前記通路領域の天井に位置している、
請求項1または2記載のゲートシステム。
【請求項4】
各々の可動手段は、先端領域に、通過物体に対する距離を測定するための少なくとも1つの距離センサを有する、
請求項3記載のゲートシステム。
【請求項5】
前記距離センサは、前記可動手段の先端に、バーの延在方向での前記距離を測定するように位置している、
請求項4記載のゲートシステム。
【請求項6】
距離センサは、前記可動手段の延在方向から逸脱して前記通過物体の方に向けられて、前記先端領域に位置している、
請求項4または5記載のゲートシステム。
【請求項7】
前記可動手段は、伸縮バーであるか、または、サブプレートを備えたプレートもしくはサブプレートなしのプレートである、
請求項3から6までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項8】
前記可動手段は、側壁および天井に組み込まれている、
請求項1から7までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項9】
前記側壁および前記天井に位置する前記可動手段は、通過の方向で互いに離間させられている、
請求項8記載のゲートシステム。
【請求項10】
前記可動手段は、天井および下側から設けられている、
請求項1から7までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項11】
前記ゲートシステムは、前記可動手段よりも前方および後方に、前記通過物体の寸法を事前評価して、前記第2の位置への前記可動手段の動きをトリガするための距離センサをさらに備える、
請求項1から10までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項12】
前記ゲートシステムは、前記ゲートシステムを遠隔式に作動させるための送信ユニットおよび受信ユニットをさらに備える、
請求項1から11までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項13】
前記送信ユニットは、リモートコントロールである、
請求項12記載のゲートシステム。
【請求項14】
前記ゲートシステムは、予め通過させられた物体の形状を記憶して、前記予め通過させられた物体の形状に応じてバーの前記第2の位置を適合させることができるメモリ機能をさらに備える、
請求項1から13までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【請求項15】
前記ゲートシステムは、可動であり、前記通過物体の前方の出発位置から、通過させられた物体の後方の終端位置に動くように構成されている、
請求項1から14までのいずれか1項記載のゲートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体、例えば車の形状を認識して、この物体の形状に適合させられた通路開口を形成することができるゲートシステムを対象とする。
【背景技術】
【0002】
安全保証されている領域、例えば建物または施設に出入りするためには、通常、単に平易に横切ることを妨げるシングルゲートバーの形態のバリアが設けられている。しかしながら、このようなバーを多くの物体は、これらが通過にあたり過度に大きくなければ容易に通過できてしまう。例えば、人間はこのようなバーを、前記バリアを乗り越えることによって容易に突破できてしまう。さらに、施錠されている建物または施設へのアクセスを防ぐためには、ドアシステム、例えばガレージドアが役立つ。なぜならば、ドアが開放していると、不法侵入が単に容易に可能となってしまうからである。
【0003】
しかしながら、ドアシステムは、通過物体よりも十分に大きな広いスペースを開放するように構成されている。また、通常、このようなシステムは、車両の運転者に開口を通走するための十分な時間を与えるべく、かなり長い時間にわたって開放し続ける。このような状況では、車両が建物の開放したドアを通過しているときに、アクセス領域において、犯罪者も車の背後に隠れてゲートまたはドアを通過しやすい。ゲートシステムにより安全保証されていると考えている車の運転者は、侵入者によって、閑静なエリア、例えばプライベートな環境に不法侵入された後に簡単に襲われてしまうことがある。
【0004】
中国実用新案第209543444号明細書には、車両と壁との間の間隙を最小限に抑えるために、車の幅に適合させることを想定しているゲートシステムが示されている。しかしながら、このシステムはバーゲートにも依存していて、上述したように、容易に不法侵入されてしまう。米国特許第9689189号明細書には、伸縮バーによって閉鎖することができる通路領域が開示されている。このようなシステムは、そういった伸縮バーを通過物体の形状に適合させる能力をなんら示さない。このようなシステムは、通路領域を十分に開閉するにすぎない。中国特許出願公開第108978380号明細書には、都市交通での信号無視を防ぐためのゲートシステムが開示されている。また、このようなシステムは、通過物体の形状に適合させるように構成されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、ゲートシステムにより安全保証されているエリアに侵入者が侵入する可能性を最小限に抑えるゲートシステムを提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明は、通路領域を通って建物または施設に出入りするためのゲートシステムであって、通路領域に設けられていて、通過を許容しない第1の位置にある複数の可動手段を備える、ゲートシステムにおいて、手段は、通過物体の形状に対応する距離に適合させることで物体に接触することのない所定値、好ましくは最小値までゲートを開放する第2の位置をとることができることを特徴とする、ゲートシステムを対象とする。
【0007】
このようなシステムによって、通過させたい物体に対しては、通過を許容する最小限の通路開口しか形成されておらず、それでいて、侵入者に対しては、付加的なスペースがほぼ開放されていない。また、システムは、不法侵入の可能性を最小限に抑えるために、物体の通過後に迅速に閉鎖するように構成されている。システムは、通過物体の形状に単に大まかに類似している開口を形成するように構成されていると共に適合させられている。これによって、システムは、通過物体に対応する幅および高さで開口に形状付与するように構成されている。センサは、車の形状を検知するように構成されており、この形状に対応して、可動手段が、通過物体に対して距離を有する、通過物体に接触することのない第2の位置をとる。この場合、第1の位置と第2の位置との間の差異は、特に幅および高さにおける可動物体と通過物体との間の所定距離、好ましくは最小距離に加えて、通過物体の形状に関連している。これによって、開口は、下側、天井、左側および右側により提供される全体の通過領域よりも小さくなる。これによって、本明細書に記載したシステムは、通路領域を完全に開閉する既存のシステムと異なっている。したがって、本明細書に記載したシステムは、高さおよび幅に関して、通過物体への適合性を提供することができる。本明細書に記載した可動手段の第1の位置は、通路領域の最も内部の位置であって、物体の通過を阻止することを想定している位置である。
【0008】
通路領域に設けられた可動手段は、種々異なる形態、例えば扇状体、バー、プレート、折畳み格子体、エアクッションまたは可撓性であるものの中実のカーテンで形成されていてよい。本発明に係るゲートシステムの一部としてのこのような手段は、特に、原動機付き車両、特に車およびオートバイの通過用に構成されていてよい。しかしながら、ゲートシステムは、人間または動物用に使用されてもよい。特定の実施形態では、可動手段は、バーまたはプレート、特にサブプレートを有する分割されたプレートによって形成されている。このようなプレートは、プレートの幅に沿ってサブプレートに分割されることによって、通過物体の方向への長さ調整に関して融通が利くように構成されていてよい。本発明の意味でのプレートは、サブプレートを備えた形態のプレートもまた、より小さなプレート同士を接続手段、例えばヒンジボルトまたはこれに類するものにより接続することによって長手方向で可撓性であることを意味していてもよい。本発明の意味でのプレートは長手方向で可撓性を有している。プレートは、さらに、分割されていないかまたは長手方向で可撓性を有する単純な意味の中実のボードを有していてよい。特定の実施形態では、ゲートシステムに2種類の可動手段を使用することが選択されてよい。側方からの可動手段にバーまたはプレートが使用され、天井または下側からは、異なる種類の手段が使用されてよい。一実施形態は、天井からの可撓性のプレートの形態としての巻出シャッタと、側方からのバーまたはサブプレートを備えたプレートとを備えていてよい。
【0009】
本明細書に定義したゲートシステムは、通過物体の形状を認識して、可動手段にデータを伝送し、これによって、可動手段の位置を、通過を許容する物体に対する所定距離、好ましくは最小距離に適合させることができるセンサの使用に依存している。このようなセンサは、可動手段に直接位置していてよいものの、単独でまたは可動手段に設けられたセンサと組み合わせて通路領域内に位置していてもよい。
【0010】
可動手段は、下側、天井、左側および右側を意味する4つの可能な各側に位置していてよい。通路領域が何らかの形態で丸みを帯びているか、または通常の4つの側を有する形状を有していない場合には(例えばアーチ)、可動手段が、少なくとも車両の両側と天井領域とに面した区分で通路の構造物内に組み込まれていてよい。一実施形態では、可動手段は3つの側、好ましくは天井、左側および右側に取り付けられている。別の実施形態では、可動手段は左右両側にだけ位置している。別の一実施形態では、可動手段は天井にだけ位置している。手段が天井または側方に位置していると、開口の高さを通過物体の高さに適合させることができるシステムを提供することが可能となる。このことは、別の可能な実施形態である、可動手段を天井および下側から提供するシステムにも当てはまる。手段を下側からだけ提供するシステムは、高さ制御を提供することができない。なぜならば、通過用の開口を形成するために、下側手段をほぼ完全に取り除くかまたは引っ込めて、天井領域を完全に空けたままにすることが必要となるからである。これによって、本ゲートシステムが、高さ適合および通過物体の上方のスペースの最小化という利点を提供する。
【0011】
上述したように、可動手段は、通過物体から所定距離、好ましくは最小距離を維持することを想定している。特に、手段は、人間またはより大きな物体が可動手段と通過物体との間に不法侵入することができないように、第2の位置に配置されている。一実施形態では、通過物体と可動手段の先端との間の距離は数cmでしかなく、特に20cm未満、好ましくは10cm未満、最も好ましくは5cm未満である。システムは、さらに、通過物体の形状に対応する可動手段を物体に対して離間させて位置させるように構成されていると共に適合させられている。これによって、可動手段に応じて、この可動手段の端部は、通路領域の境界に対して平行な直線を形成するのではなく、通過物体の断面の形状に類似した線を形成する。当業者であれば、可動手段が通過物体の断面に、細部の細部に至るほどではないが、可動手段からの所定距離によって与えられて大まかに類似することができることを理解するはずである。
【0012】
また、ゲートシステムは、可動手段が第1の位置にあるときに、人間の大きさ以上の物体の通過を阻止することを想定している。手段の本質に応じて、手段同士の間のスペースによって、開口に頭部を突き通すことが許容されてはならない。可動手段としてバーが使用される場合、バー同士の間の距離は20cm未満、好ましくは10cm未満である。好ましくは、バーの密度は、1mあたり8バー、より好ましくは1mあたり10バー、最も好ましくは1mあたり12バー超である。
【0013】
ゲートシステムは、このゲートシステムを遠隔式に作動させるための送信ユニットおよび受信ユニットをさらに備えていてよい。このようなユニットはリモートコントロールとして構成されていてよい。ゲートシステムの自動的な開放を実施するため別の手法は、予め通過させられた物体の形状を記憶して、この予め通過させられた物体の形状に応じてバーの第2の位置を適合させることができるメモリ機能によって達成することができる。このような機能は、ナンバープレート認識ツールによってサポートされてもよい。
【0014】
本発明の一実施形態では、可動手段は、通路領域の少なくとも2つの側に取り付けられたかまたは組み込まれたバーである。これらのバーを単に天井にしか位置させないことも可能である。
【0015】
上述したように、本明細書に定義したゲートシステムは、通過物体の形状を認識して、可動手段にデータを伝送し、これによって、可動手段の位置を、通過を許容する物体に対する最小距離に適合させることができるセンサの使用に依存している。一実施形態では、各々の可動手段、例えば各々のバーまたはプレートは、通過物体に最も近い先端領域に、通過物体に対する距離を測定するための少なくとも1つの距離センサを有している。可動手段、例えばバーまたはプレートが距離センサを支持せず、距離感知がそれぞれ異なる位置で行われてもよい。距離センサが、可動手段の、通過物体に最も近い先端領域に位置している場合には、距離センサが、手段の延在方向での距離を測定するように構成されていてよい。このことは、特に、可動手段として、バー変向可能なプレートが使用される実施形態に当てはまる。距離センサは、バーの延在方向から逸脱して通過物体の方に向けられて、先端領域に位置していてもよい。さらに、距離センサが、通過物体の方に向けられて、先端領域に位置していて、測定が、バーの延在方向と、このバーの延在方向から逸脱する方向とで行われてよい。
【0016】
一実施形態では、可動手段が伸縮バーとして構成されている。伸縮バーは、通路領域への長い距離をカバーするために使用することができるが、その取付けのためには、単に側壁または天井の内側に空間をほとんど必要としないかまたは全く必要としないという利点を有している。したがって、可動手段として伸縮バーを使用することは好適である。なぜならば、通路領域およびその周囲の構造物に最小限の空間を提供しさえすればよいからである。
【0017】
同じ側壁または天井に位置するバー、特に伸縮バーは、互いに平行に配置されている。バー同士の間の距離は、バーが第1の位置にあるときに、通過、特に不法侵入が不可能となるように適合させられていてよい。
【0018】
上述したように、センサは、可動手段に位置していてよいものの、単独でまたは可動手段に設けられたセンサと組み合わせて通路領域内に位置していてもよい。本明細書に定義したゲートシステムの一実施形態では、システムは、物体の通過の方向で可動手段、例えばバー、好ましくは伸縮バーまたは変向可能なプレートよりも前方および後方に、通過物体の寸法を事前評価して、第2の位置への手段の動きをトリガするための距離センサをさらに備えている。一実施形態では、このような距離センサ、好ましくは複数のセンサは、通過物体の形状を3つの側から評価するためのアセンブリとして1つの平面内で側壁および天井に組み込まれている。これによって、物体の形状を幅および高さにおいてスキャンし、物体の形状への開口の適合を促進することが可能となる。さらに、1つよりも多くのセンサのアセンブリが、可動手段の平面に対して平行な1つよりも多くの平面内で取り付けられていてもよい。こうして、3次元の形状を測定することができ、それに応じて、可動手段を通過物体に適合させることができる。
【0019】
システムは、物体が通路領域に接近しているときに作動させられるように機能してよい。物体が、距離測定センサを備えた平面に入ることになる。物体の寸法がゲートシステムに伝送され、可動手段が、物体の形状に応じて第2の位置を適合させるように、開口が物体の形状に適合させられることになる。可動手段に設けられた任意選択的なセンサが、物体に対する手段の距離を維持することをアシストしてよい。物体が通路領域を通過すると、可動手段は第1の位置に戻り、通路領域は再び閉鎖される。通過中、第2の位置は、可動手段に設けられたセンサまたは通路領域よりも前方および任意選択的には後方のセンサにより提供された情報によって物体の形状に適合させられることになる。
【0020】
本明細書に記載したシステムは、側方(幅)制御および高さ制御のレジーム(regime)が、通過の方向、ゆえに、通路領域の平面に対して垂直な方向で互いに離間させられるように構成されていてよい。まず、高さ制御が通過され、その後、側方制御が通過されるか、またはその逆の場合もある。これら2つのレジームの間の距離は、不法侵入を許容するほど十分に大きくてはならない。両方のレジームが、第1の位置で通路領域の完全な閉鎖を成し、その後、通過物体の通過を許容する第2の位置をとることが可能である。これによって、高度のセキュリティが提供される。なぜならば、2つの完全な閉鎖されたゲートを通路領域に設けることができるからである。ある実施形態では、まず、高さ制御が、天井に組み込まれた可動手段によって提供されてよい。このような可動手段は、こういったシステムを、通過物体の高さに対応する位置に適合させることができる限り、通常のガレージドアシステム、例えば単純なドアまたは巻出可能なカーテンに組み合わされてもよい。高さ制御用の可動手段よりも前方または後方に、側方制御用の可動手段が設けられている。これらの可動手段は、左側および右側もしくは下側またはその双方から設けられていてよい。下側からの可動手段は、通過物体に対する側方距離を適合させることができる回動可能または旋回可能なサブ手段を具備していてもよい。このようなサブ手段は、通過物体の高さにも適合させるために上側で使用される可動手段に組み込まれていてもよい。
【0021】
上述したシステムは、定置であるように構成されていて、構造物内に組み込まれている。しかしながら、システムは、通過物体の前方の出発位置から、通過させられた物体の後方の終端位置に動くように構成されていてもよい。このようなシステムでは、可動手段を備える通路領域が物体の周りを通過し、この物体は、システムが周りを通過している最中に動かない。
【0022】
以下に、本発明の実施形態ならびに本発明の更なる特徴および利点を、図面を参照しながら説明することにする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】可動手段としてバー、特に伸縮バーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の一実施形態の概略図である。
【
図1B】可動手段としてバー、特に伸縮バーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の一実施形態の概略図である。
【
図1C】可動手段としてバー、特に伸縮バーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の一実施形態の概略図である。
【
図1D】可動手段としてバー、特に伸縮バーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の一実施形態の概略図である。
【
図1E】可動手段としてバー、特に伸縮バーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の一実施形態の概略図である。
【
図2A】可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図2B】可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図2C】可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図2D】可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図2E】可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3A】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3B】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3C】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3D】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3E】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3F】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3G】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3H】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3I】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3J】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3K】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3L】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図3M】可動手段として種々異なる実施形態におけるプレートが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図4A】可動手段としてエアクッションが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図4B】可動手段としてエアクッションが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図4C】可動手段としてエアクッションが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図4D】可動手段としてエアクッションが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図4E】可動手段としてエアクッションが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図5A】可動手段として折畳み格子体の群が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図5B】可動手段として折畳み格子体の群が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図6A】可動手段として扇状体が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図6B】可動手段として扇状体が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図6C】可動手段として扇状体が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図6D】可動手段として扇状体が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図6E】可動手段として扇状体が使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図7A】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図7B】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図7C】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図8A】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図8B】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図8C】天井に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図9A】天井および基礎に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図9B】天井および基礎に位置する可動手段としてバーが使用され、通過物体として車両が使用される本発明の別の実施形態の概略図である。
【
図10A】可動手段に対する一例としての伸縮バーの遠位先端での上側および前側からの距離感知の概略図である。
【
図10B】可動手段に対する一例としての伸縮バーの遠位先端での上側および前側からの距離感知の概略図である。
【
図11】通路領域の内側からも外側にも機能することができる距離感知の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1A~
図1Eには、本発明の一実施形態が示してある。システムは、左側の伸縮バー(10a~10n)と右側の伸縮バー(11a~11n)とを備えている。それほど高さのない車が通路領域を通過している
図1Aでは、下側のバー(10a~10i,11a~11i)は、車両1の通過を許容するために必要となる程度側方に引っ張られているにすぎない。上側のバー(10j~10n,11j~11n)は第1の位置にとどまっていて、ひいては、物体の高さに準ずる適合可能な上限の可能性を提供している。したがって、かなり高さのある車が通路領域を通過している場合には、必要に応じて
図1Bに示したように、すべてのバー10a~10n,11a~11nが第2の位置にあり、形状適合させられた通路を実現している。例えば、バー10i,10j,11i,11jは、サイドミラーがバーに対して車の残りの側方部分と同じ距離を有することを可能にするために、極めて引っ込められた位置にある。
図1C~
図1Eには、平面図が示してある。
図1Cには、物体、本実施形態では車が、不正な通過に対してバーと物体との間に多くのスペースを生じさせることなく通路領域を通過している最中のシステムが示してある。
図1Dには、物体の通過後のシステムが示してある。物体が通路領域を通過した直後にシステムが閉鎖することになり、これによって、不正な通過のための密かなチャンスを提供する通路領域のより長い時間の開放が回避されることを認めることができる。完全を期すために、
図1Eには、システムが、通路領域が完全に開放しているモードを提供することも想定していることが示してある。このようなモードは恐らく緊急の際にとる必要がある。
【0025】
図2A~
図2Eには、本発明の別の実施形態が示してある。この実施形態では、可動手段がバー20a~20n,21a~21nである。このバー20,21は、伸縮バー10,11と異なる機能を備えているものの、形状選択的な通路用に同じ効果を示す。
図2Aおよび
図2Bから認めることができるように、バー20,21は、通路に対して適合した高さと、この実施形態でも同様にそれほど高さのない車および高さのある車の形態の通過物体の形状に適合させられた通路とを提供するために使用されてよい。
図2Cに示したように、バー20,21は接続バー22に取り付けられている。この接続バー22はバー20;21と共に角度αを成している。バー20;21が通過物体から離れる方向に動かされると、その分だけ角度αは大きくなる。さらに、接続バー22は、一方の端部においてバー20;21に取り付けられていて、他方の端部において、通路領域の側壁に形成された軌道に取り付けられている。通過物体のために、より大きな側方のスペースを提供すると、その分だけ、それぞれバー用の取付け点23;24が遠ざけられ、接続バーの接続点25が互いに離れる方向に動かされる。物体の通過後には、再び接続点23;24をそれぞれ安定した接続点25の方向に動かすことによって、バー20,21が再び閉鎖され、このバー20,21が第1の位置に戻されてよい。このことは、
図2Dに示してある。また、
図2の実施形態は、
図2Eに示したように、通路領域全体が、例えば緊急の際に開放しているように適合させられてよい。
【0026】
図3A~
図3Eには、本発明の別の実施形態が示してある。この実施形態では、形状適合させられた通路が、バーの形態ではなく、プレート30,31,32の形態の可動手段によって提供される。プレート30,31が、通路領域の幅を適合させるために使用されるのに対して、プレート32は天井に取り付けられていて、通路領域の高さを適合させるために使用される。
図3Aおよび
図3Bに認めることができるように、プレート30~32は、物体用の形状適合させられた通路を提供するために使用されてよい。例えば、
図3Bに示したように、高さのある物体が通路領域を通過しているときには、上側のプレート32はほぼ完全に引っ込められている。
図3Cは、本実施形態の平面図を提供している。物体が通路領域を通過しているときには、側方のプレート30,31が互いに個別に引っ込められていて、側方の(かつ図示していない高さ方向の)適合させられた通路を提供している。物体が領域を通過した後には、すべてのプレートが第1の位置に戻り、通路領域は再び閉鎖される。また、可動手段としてのプレートを備える実施形態は、通路領域が完全に開放する(
図3E)ように提供されてよい。プレート30,31,32の引込みは、種々異なる手段によって達成されてよい。
図3Cによって示したように、プレートは通路領域から側方および天井に旋回させられてよい。プレート30,31,32は、また、構造物内に組み込まれていて、通過平面に対して平行に通路領域から離れる方向に引っ込められてもよい。また、特に天井からプレート30,31,32が、通過方向で互いに離間させられた、側方軌道および天井軌道および下側軌道において動く巻出可能なカーテンまたはローラシャッタの形態で提供されてもよい。
【0027】
プレート30,31,32は、通過物体の形状に適合させるために個別に引っ込められてよいサブプレート30a~30h,31a~31h,32a~32hに個別に分割されていてよい(
図3Fおよび
図3G)。プレート30;31;32を分割する度合いは自由に選択されてよい。プレート30;31;32は1回だけ分割されて、2つのサブプレートを形成してよい。しかしながら、プレートを分割する度合いは十分に高くてよい。例として、
図3Fでは、プレート30,31,32を8つのサブプレートに分割することが選択されている。
図3Fでは、低い車が通路領域を通過している。天井側の可動手段32a~32hは、引込みの低い度合いで第2の位置をとっている。側方に設けられた可動手段30a~30e,31a~31eはその位置を通過物体の形状にとっている。側方上側の可動手段30f~30h,31f~31hは、天井側の手段32から離間させるために完全に引っ込められていてよい。関連する実施形態において、一方の手段32と手段30,31とは、通過方向で互いに離間させられており、手段32と側方上側の手段30,31とは、通過方向で互いに重なり合っている。
図3Gに示したように、天井の手段32が主にその第2の位置に引っ込められ、側方上側の手段30f~30h,31f~31hがその第2の位置を通過物体の形状にとることが選択肢であってもよい。
【0028】
図3Hおよび
図3Iには、
図3Fおよび
図3Gのより詳細な実施形態が示してある。この実施形態では、可動手段が、各々の可動手段の長さにわたって、ゆえに、その長手方向において分割されたプレートである。これによって、プレート30,31,32および当然ながらサブプレート30a~30h,31a~31h,32a~32hが、一連のまたは一列のより小さなプレート35を成している(
図3K~
図3M参照)。したがって、このようなより小さなプレート35は互いに直接連続していてよい。また、2つのより小さなプレート35の間に所定の距離が設けられていてもよい。
図3Kには、このような距離が、2つの灰色の部材35の間の白色のスペースによって示してある。
図3Hおよび
図3Iでは、通過物体の形状に可動手段30a~30h,31a~31hが前述のように適合させられている。この実施形態でも、天井からの手段32と、こういった側方の手段30,31との間に距離を有することが選択されていてよい。
図3Jには、システムが閉鎖状態で示してある。天井の手段が側方の手段30,31と同じ平面内で引っ込められたままであることが示してある。また、本明細書に示したように、天井の手段32が側方の手段30,31に対して離間させられていて、完全に閉鎖もされており、これによって、手段30,31の平面の前方または後方に、閉鎖された第2のゲートを形成することも可能である。閉鎖位置では、小さなプレート35同士の間にスペースが存在していてもよい。また、上述したように、小さなプレート35同士の間にスペースが設けられておらず、したがって、閉鎖されたゲートが、むしろガレージドアのように見えてもよい。小さなプレート35同士の間にスペースが設けられている場合、距離は、好ましくは不法侵入が不可能となるように選択されている。ある実施形態では、小さなプレート同士の間の距離は20cmよりも小さく、好ましくは10cmよりも小さい。
【0029】
さらに、
図3K~
図3Mに示したように、プレート30,31,32は、長手方向において変向可能であるように構成されていてよい。このような変向可能性は、変向手段34、例えばヒンジ、可撓性のジョイントまたはこれに類するものによって導入されてよい。これによって、可動手段を、通路領域の平面から旋回させることのほかに、下側もしくは天井またはその双方に設けられた変向プーリまたは軌道33を巡って引き戻すことにより、可動手段の引込みを達成することができる。本発明のこの実施形態の技術的な利点は、システムであって、このシステムが通路領域の延在内に付加的なスペースをそれほど必要としないため、システムを既存の建物または通路領域内に組み込むことができるものの、隣り合った建物または物体に達してしまう付加的なスペースを必要とすることなく、通過物体の通過方向に沿って組み込むことができるシステムである。
図3Kには、コーナを巡って延在する軌道33が示してあり、このような案内路に可動手段30,31は追従する。軌道33は、下側に設けられていてよいものの、
図3Lに示したように、天井に設けられていてもよい。このような図示の天井軌道は通過物体の上方に位置している。
図3Kでは、プレート30,31を備えるシステムが閉鎖状態で示してある。
【0030】
サブプレート30a~30g,31a~31g,32a~32gは、各々のサブプレートの間のスペースの有無にかかわらず、単に互いに近接し合って配置されるように構成されていてよい。サブプレート30a~30g,31a~31g,32a~32gは、また、幾つかのまたはすべてのサブプレートが、例えば形状嵌合式または形状接続式に互いに積層かつ接続されるように構成されていてもよい。このような形状嵌合式の接続は、例えば、雄形形状および雌形形状の断面によって達成することができる。サブプレートを備えたすべての実施形態では、各々のサブプレートが互いに可動のままであり、これによって、通過物体の形状に対応する第2の位置を適合させるための個別の引込みが保証されている。可動手段が通路領域の少なくとも片側に組み込まれている実施形態では、プレート30および/もしくは31またはサブプレート30aおよび/もしくは31aの底部が、基礎上、例えば軌道またはレールまたはホイールまたはロール一体形ボール上での滑動をサポートする手段を有していてよい。このような実施形態では、滑動をサポートする手段が、一番下側の可動手段の容易な引込みを促進するだけでなく、すべての可動手段の重量の大部分も支えている。
【0031】
本明細書に記載した実施形態による変向プーリは、ロール、ホイールまたは丸棒の形態であってよい。さらに、すでに上述したように、軌道33はすべて、変向可能性を提供するための有効な手段であってよい。
【0032】
本発明の更なる実施形態が
図4A~
図4Eに示してある。この実施形態では、可動手段がエアクッション40,41,42として構成かつ実装されている。このエアクッション40,41,42は山形片a,b,cを備えている。この山形片a,b,cは、この山形片a,b,cにわたって張設されたクッション材44を伸張させる。エアクッション40,41,42を膨張させるために、側壁に実装された付加的なベンチレータが使用されてよい。エアクッション42によって、この実施形態も、
図4Aと
図4Bとの比較から認めることができるように、適合可能な高さを備えることができる。
図4Cは、形状適合させられた通路領域を通過する物体の平面図を提供しており、システムは、
図4Dに示したように、物体が通路領域を通過した後に迅速に閉鎖されてよい。また、エアクッション40~42を備えた実施形態は、
図4Eに示したように、通路領域が完全に空いているように提供されてよい。
【0033】
図5Aおよび
図5Bには、本明細書に記載したゲートシステムに対する更なる実施形態が示してある。通路領域の幅および高さを適合させるための可動手段として、折畳み格子体(50a~50g,15a~15g)の一群が使用される。低い物体が通過している場合には、一群の折畳み格子体50f~50g,51f~51gが閉鎖されたままであるのに対して、別群の折畳み格子体50a~50e,51a~51eは通過物体の形状に適合させられている。高い物体が通過している場合には、全群の折畳み格子体50a~50g,51a~51gが、通過物体の形状に適合させられた位置をとっている。
【0034】
代替的なアプローチでは、
図6A~
図6Dに示したように、可動手段が扇状体60,61,62,63として構成されていてよい。
図6Aと
図6Bとの比較によって示したように、通路領域の高さおよび幅は、扇状体の展開のレベルによって適合させられてよい。さらに、本実施形態は、完全に展開されたときに扇状体同士の間の領域内に嵌まり込む小さな車両の空き通路を防ぐために、扇状体60,61,62,63に対して付加的に、通路領域の底部に位置する扇状体64(特に図示せず)を含むことを想定している。通路領域の中央底部の扇状体64(特に図示せず)と共に、侵入者が不法侵入することができないほど十分に狭い開口が形成されている。
図6C~
図6Eには、扇状体による代替的なアプローチが示してある。
図6C~
図6Eでは、扇状体自体が通路領域内で可動である。
図6C~
図6Eには、側方および天井に可動手段64~67として、増加させられた数の扇状体が示してあり、適合可能な有効な高さにも、扇状体が設けられていてよい。
図6Eに示したように、このシステムは、不法侵入に対して通路領域全体を閉鎖するように適合させられていてよい。
【0035】
図7A~
図7Cおよび
図8A~
図8Cには、本明細書に記載した本発明の特定の実施形態が示してある。
図7A~
図7Cおよび
図8A~
図8Cに示したゲートシステムは、単に鉛直方向の可動手段に基づいている。この可動手段は、同図には、例えばバーとして示してある。
図7A~
図7Cでは、ゲートシステムが、天井領域に十分なスペースを備えている。このような領域において、可動手段70a~70rは、通路領域の高さに対応する長さを有していてよい。このような通路領域は、天井領域に所要の十分なスペースを提供するために、
図7Cに示したように、建物内のより奥まった位置にあってもよい。代替的な実施形態が
図8A~
図8Cに示してある。同図では、可動手段80a~80rが、天井領域に通常のバーほどスペースを必要としない伸縮バーとして構成されている。
図7A~
図7Bおよび
図8A~
図8Bから認めることができるように、単に鉛直方向の可動手段を備えた実施形態は、高さおよび幅において適合可能である通路領域を提供するために使用されてもよい。
図8Cに示したように、天井領域にそれほどスペースを必要としないゲートシステムは、建物の入口領域に直接構成されていてよい。また、鉛直方向の可動手段を、天井からの可動手段と、基礎内に組み込まれた可動手段とによって組み立てることも可能である。また、天井の手段と基礎の手段との組合せによって、適合可能な高さを提供することができる。
図9A~
図9Bに示したように、下側の手段91a~91rと天井の手段90a~90rとの組合せによって、適合可能な高さを提供することができる。
図9Aでは、通過物体の下方の下側の手段が基礎内に動かされているのに対して、天井の手段の要素は物体の上面の近くに降下させられており、これによって、単に通過物体用のスペースおよびその他のものに対する障害が提供されている。高い物体の事例では、通路領域を通過するために、天井の手段が、
図9Bに示したように、仮にあるとしても、通過物体の上面の近くにほんの僅かしか降下させられていない。
【0036】
図10Aには、両方向で機能することができ、ゆえに、例えば建物に入るかまたは建物から出ることを意図している物体に対して機能することができる距離が示してある。物体は、可動手段100,101の先端に位置するセンサ102によって通路領域に対して所定の距離を置いて感知され、物体の形状が特定かつ記録される。次いで、物体が通路領域に接近していて、物体に許可が与えられると、可動手段100,101が、不法侵入を阻止しつつ、物体の通過を許容することができる開口を形成する位置をとることになる。
図10Bは、可動手段からの距離感知がどのように機能するのかに関する洞察を提供している。可動手段、同図では伸縮バーの先端に基づき、通過物体からの距離が測定される。可動手段の先端と通過物体との間の距離は、物体の形状に応じて一定になるように適合させられることになる。
【0037】
図11には、感知手段111が上側の位置で通路領域の前後に位置決めされている代替的な感知が示してある。物体の形状がキャプチャされ、許可が与えられると、それに応じて可動手段110を動かすことによって、ゲートシステムが、物体の形状に適合させられた開口を提供することになる。
【国際調査報告】