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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ドアシステム及び車両
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/73 20150101AFI20241219BHJP
   E05F 15/70 20150101ALI20241219BHJP
   E05B 81/56 20140101ALI20241219BHJP
【FI】
E05F15/73
E05F15/70
E05B81/56
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517041
(86)(22)【出願日】2022-12-27
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2022142410
(87)【国際公開番号】W WO2023125554
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111651507.X
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100130443
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 真治
(72)【発明者】
【氏名】高杰
(72)【発明者】
【氏名】田洪生
(72)【発明者】
【氏名】周倩倩
(72)【発明者】
【氏名】李芳芹
(72)【発明者】
【氏名】王▲龍▼
【テーマコード(参考)】
2E052
2E250
【Fターム(参考)】
2E052AA09
2E052BA07
2E052CA06
2E052DA01
2E052DA02
2E052DB01
2E052DB02
2E052EB01
2E052GA07
2E052GA08
2E052GB01
2E052GB06
2E052HA01
2E250AA21
2E250HH01
2E250KK02
(57)【要約】
車両は、ドア(110)システムを有し、該ドア(110)システムは、ドア(110)と、アクチュエータ(120)と、コントローラ(150)と、を含む。該ドア(110)は、車体に機械的に結合接続される。該アクチュエータ(120)は、該ドア(110)に接続され、該ドア(110)の状態を制御する。該コントローラ(150)は、該ドア(110)システムの現在の動作モードに基づいて、該ドア(110)の状態を制御するように該アクチュエータを制御する。該動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードと、を含み、該電動モードで、該コントローラ(150)は、該ドア(110)を駆動して開閉するように該アクチュエータ(120)を制御する。該途中停止モードで、該コントローラ(150)は、該ドア(110)を途中停止させるように該アクチュエータ(120)を制御し、該手動モードで、該コントローラ(150)は、該ドア(110)に作用する外力に基づいて、該ドア(110)を駆動して移動させるように該アクチュエータ(120)を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアと、アクチュエータと、コントローラと、を含み、
前記ドアは、車体に機械的に結合接続され、
前記アクチュエータは、前記ドアに接続され、前記ドアの状態を制御し、
前記コントローラは、前記ドアシステムの現在の動作モードに基づいて、前記ドアの状態を制御するように前記アクチュエータを制御し、
前記動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードと、を含み、
前記電動モードで、前記コントローラは、前記ドアを駆動して開閉するように前記アクチュエータを制御し、
前記途中停止モードで、前記コントローラは、前記ドアを途中停止させるように前記アクチュエータを制御し、
前記手動モードで、前記コントローラは、前記ドアに作用する外力に基づいて、前記ドアを駆動して移動させるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とするドアシステム。
【請求項2】
前記手動モードは、手動補助モード、手動衝撃防止保護モード、手動干渉モード及び手動傾向ドア閉モードのうちの少なくとも1つを含み、
前記手動補助モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、
前記手動衝撃防止保護モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、
前記手動干渉モードで、前記コントローラは、前記ドアに加えられた外力に基づいて、前記ドアを駆動して所定の速度で開閉するように前記ドア駆動機構を制御し、
前記手動傾向ドア閉モードで、前記コントローラは、ドア手動閉傾向情報に基づいて、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のドアシステム。
【請求項3】
前記手動補助モードは、
手動補助モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、
前記初期加速度が第1加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第1速度閾値より小さいとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のドアシステム。
【請求項4】
前記手動補助モードは、
前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、
前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載のドアシステム。
【請求項5】
前記手動補助モードは、
前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、
前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項3又は4に記載のドアシステム。
【請求項6】
前記手動衝撃防止保護モードは、
前記手動衝撃防止保護モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、
前記初期加速度が第2加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第2速度閾値以上であるとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項7】
前記手動衝撃防止保護モードは、
前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、提示情報を出力することと、
前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、提示情報を出力することと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載のドアシステム。
【請求項8】
前記手動干渉モードは、
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開閉する場合、前記コントローラにより前記ドアの周縁速度情報をリアルタイムに取得し、
前記周縁速度情報に基づいて前記周縁速度が第3速度閾値に等しくないことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して第3速度閾値で移動させるように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項9】
前記手動傾向ドア閉モードは、
前記手動傾向ドア閉モードがオン状態であり、前記手動補助モードがオフ状態であり、かつ前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドアの加速度情報及び周縁速度情報を取得し、
前記加速度情報に基づいて、前記初期加速度が第4加速度閾値以上であり、かつ前記周縁速度が第4速度閾値より小さいことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2~8のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項10】
前記電動モードは、少なくともドア自動開モード及びドア自動閉モードのうちの1つを含み、
前記ドア自動開モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して開くように前記アクチュエータを制御し、
前記ドア自動閉モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項11】
前記ドア自動開モードは、
前記ドアが閉じられる場合、前記コントローラにより、ドア開命令を取得し、アンロックするように前記ドアロックを制御するとともに、前記ドアを駆動して開くようにアクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項10に記載のドアシステム。
【請求項12】
前記ドア自動開モードは、
アンロックするように前記ドアロックを制御する前に、前記コントローラにより、前記ドアの移動経路の環境情報を取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物がないことを確認することをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載のドアシステム。
【請求項13】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、
前記コントローラにより、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載のドアシステム。
【請求項14】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、
前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第1抵抗力を受け、かつ前記第1抵抗力が第1抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項12又は13に記載のドアシステム。
【請求項15】
前記ドア自動閉モードは、
前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドア閉命令を取得し、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御するとともに、ロックするように前記ドアロックを制御することを含む、ことを特徴とする請求項10~14のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項16】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して閉じることは、
前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第2抵抗力を受け、かつ前記第2抵抗力が第2抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項15に記載のドアシステム。
【請求項17】
前記途中停止モードは、
前記ドアがドア開方向又はドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより途中停止命令を受信して、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することを含む、ことを特徴とする請求項1~16のいずれか一項に記載のドアシステム。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載のドアシステムを含む、ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、出願日が2021年12月30日であり、出願番号が202111651507.Xで、出願名称が「ドアシステム及び車両」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、車両の技術分野に関し、より具体的には、ドアシステム及び車両に関する。
【背景技術】
【0003】
人々の車両に対する需要がますます高まることに伴い、乗客の乗り降り用のドアについては、その自動化及びインテリジェント化に対する需要がますます高まっている。従来の自動車のドアの場合、手動でドアのアウタハンドルを引いて、機械的な構造の接続によりドアロックをアンロックする必要があり、アンロックした後、乗り降りするためにドアを押し開ける必要があり、過程が煩雑であり、特に、乗客の両手がふさがっていてドアハンドルを操作しにくい場合、乗り降りがより困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「発明の概要」には一連の簡略化した形式の概念が導入されており、これらは、「発明を実施するための形態」でさらに詳細に説明される。本願の「発明の概要」は、特許請求された技術手段の重要な特徴と必要な技術的特徴を限定しようとすることを意味せず、さらに、特許請求された技術手段の保護範囲を決定しようとすることを意味しない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術の欠点に対して、本願の実施例に係るドアシステムは、ドアと、アクチュエータと、コントローラと、を含み、前記ドアは、車体に機械的に結合接続され、前記アクチュエータは、前記ドアに接続され、前記ドアの状態を制御し、前記コントローラは、前記ドアシステムの現在の動作モードに基づいて、前記ドアの状態を制御するように前記アクチュエータを制御し、前記動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードと、を含み、前記電動モードで、前記コントローラは、前記ドアを駆動して開閉するように前記アクチュエータを制御し、前記途中停止モードで、前記コントローラは、前記ドアを途中停止させるように前記アクチュエータを制御し、前記手動モードで、前記コントローラは、前記ドアに作用する外力に基づいて、前記ドアを駆動して移動させるように前記アクチュエータを制御する。
【0006】
一実施例では、前記手動モードは、手動補助モード、手動衝撃防止保護モード、手動干渉モード及び手動傾向ドア閉モードのうちの少なくとも1つを含み、前記手動補助モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、前記手動衝撃防止保護モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、前記手動干渉モードで、前記コントローラは、前記ドアに加えられた外力に基づいて、前記ドアを駆動して所定の速度で開閉するように前記ドア駆動機構を制御し、前記手動傾向ドア閉モードで、前記コントローラは、ドア手動閉傾向情報に基づいて、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する。
【0007】
一実施例では、前記手動補助モードは、手動補助モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、前記初期加速度が第1加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第1速度閾値より小さいとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む。
【0008】
一実施例では、前記手動補助モードは、前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む。
【0009】
一実施例では、前記手動補助モードは、前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む。
【0010】
一実施例では、前記手動衝撃防止保護モードは、前記手動衝撃防止保護モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、前記初期加速度が第2加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第2速度閾値より小さいとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む。
【0011】
一実施例では、前記手動衝撃防止保護モードは、前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、提示情報を出力することと、前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、提示情報を出力することと、をさらに含む。
【0012】
一実施例では、前記手動干渉モードは、前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開閉する場合、前記コントローラにより前記ドアの周縁速度情報をリアルタイムに取得し、前記周縁速度情報に基づいて前記周縁速度が第3速度閾値に等しくないことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して第3速度閾値で移動させるように前記アクチュエータを制御することをさらに含む。
【0013】
一実施例では、前記手動傾向ドア閉モードは、前記手動傾向ドア閉モードがオン状態であり、前記手動補助モードがオフ状態であり、かつ前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドアの加速度情報及び周縁速度情報を取得し、前記加速度情報に基づいて、前記初期加速度が第4加速度以上であり、かつ前記周縁速度が第4速度閾値より小さいことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御することを含む。
【0014】
一実施例では、前記電動モードは、少なくともドア自動開モード及びドア自動閉モードのうちの1つを含み、前記ドア自動開モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して開くように前記アクチュエータを制御し、前記ドア自動閉モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する。
【0015】
一実施例では、前記ドア自動開モードは、前記ドアが閉じられる場合、前記コントローラにより、ドア開命令を取得し、アンロックするように前記ドアロックを制御するとともに、前記ドアを駆動して開くようにアクチュエータを制御することを含む。
【0016】
一実施例では、前記ドア自動開モードは、アンロックするように前記ドアロックを制御する前に、前記コントローラにより、前記ドアの移動経路の環境情報を取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物がないことを確認することをさらに含む。
【0017】
一実施例では、前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、前記コントローラにより、前記ドアの移動経路の環境情報を取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む。
【0018】
一実施例では、前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第1抵抗力を受け、かつ前記第1抵抗力が第1抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む。
【0019】
一実施例では、前記ドア自動閉モードは、前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドア閉命令を取得し、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御するとともに、ロックするように前記ドアロックを制御することを含む。
【0020】
一実施例では、前記アクチュエータが前記ドアを駆動して閉じることは、前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第2抵抗力を受け、かつ前記第2抵抗力が第2抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む。
【0021】
一実施例では、前記途中停止モードは、前記ドアがドア開方向又はドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより途中停止命令を受信して、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することを含む。
【0022】
本願の実施例の別の態様に係る車両は、車体と、上記のようなドアシステムと、を含む。
【0023】
本願の実施例のドアシステム及び車両は、ドアシステムを異なる動作モードに分割し、アルゴリズムの実現に有利であり、ユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本願の上記及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して本願の実施例をより詳細に説明することによってより明らかになるであろう。図面は、本願の実施例のさらなる理解を提供し、明細書の一部を構成するものであり、本願の実施例とともに本願を説明するが、本願を限定するものではない。図面では、同一の参照番号は、通常、同一の部品又はステップを表す。
【0025】
図1】本願の一実施例に係るドアシステムの概略的なブロック図である。
図2】本願の一実施例に係るドアシステムの動作モード切り替えの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本願の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の例示的な実施例を詳細に説明する。明らかに、説明される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、本願の全ての実施例ではない。本願はここで説明される例示的な実施例に限定されないことを理解されたい。当業者が本願に説明された実施例に基づいて、創造的な労働をしない前提で得ることができる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものである。
【0027】
以下の説明では、本願をより徹底的に理解するように、多くの具体的な詳細が提供される。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本願は、1つ以上のこれらの詳細を必要とせずに実施することができる。他の例では、本願との混同を回避するために、本分野の公知のいくつかの技術的特徴について説明しない。
【0028】
理解されるように、本願は、異なる形態で実施することができ、本明細書で提供された実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、本開示を徹底的かつ完全なものとし、かつ本願の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
【0029】
本明細書で使用される用語の目的は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。本明細書で使用される場合、単数形の「1」、「1つ」及び「前記/該」は、文脈が他に明らかに指示しない限り、複数形を含むことを意図する。さらに、理解されるように、用語「構成」及び/又は「含む」が該明細書で使用される場合、前記特徴、整数、ステップ、操作、素子及び/又は部品の存在を決定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、素子、部品及び/又はグループの存在又は追加を排除しない。本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0030】
本願を徹底的に理解するために、以下の説明において詳細な構造を提供することにより、本願に係る技術手段を説明する。本願の好ましい実施例は、以下のように詳細に説明されるが、これらの詳細な説明に加えて、本願は、さらに他の実施形態を有することができる。
【0031】
以下、図面を参照しながら本願の実施例に係るドアシステム及び車両を説明する。まず、図1は、本願の実施例に係るドアシステムの概略的なブロック図を示す。図1に示すように、本願の実施例のドアシステムは、ドア110と、アクチュエータ120と、コントローラ150とを含み、ドア110は、車体に機械的に結合接続され、アクチュエータ120は、ドア110に接続され、ドア110の状態を制御し、コントローラ150は、ドアシステムの現在の動作モードに基づいて、ドア110の状態を制御するようにアクチュエータ120を制御し、動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードと、を含み、電動モードで、コントローラ150は、ドア110を駆動して開閉するようにアクチュエータ120を制御し、途中停止モードで、コントローラ150は、ドア110を途中停止させるようにアクチュエータを制御し、手動モードで、コントローラ150は、ドア110に作用する外力に基づいて、ドア110を駆動して移動させるようにアクチュエータ120を制御する。
【0032】
いくつかの実施例では、ドアシステムは、センサ140をさらに含み、センサ140は、ドア110又は車両の他の位置に設けられてもよく、レーダ、カメラ又は他のセンサを含むが、これらに限定されず、ドア110の開過程において開経路の障害物を検出する。いくつかの実施例では、ドアシステムは、ドア110をロックするドアロック130をさらに含み、ドアロック130は、電動解除吸引ロックであってもよい。
【0033】
具体的には、ドア110、即ち、ドアアセンブリは、ヒンジによって車体(即ち車体アセンブリ)に接続され、例示的に、ドアアセンブリは、ドアインナーパネル、ドアアウターパネル、補強された支持構造及び密封構造などを含む。
【0034】
ドア110と車体とは、ヒンジによって接続されることに加えて、アクチュエータ120を介して接続される。アクチュエータ120は、ドア110を駆動してドア開動作又はドア閉動作を実行する。例示的に、アクチュエータ120には、ドア速度センサ又は加速度センサが集積され、アクチュエータ120の駆動モータには、ホールセンサが集積されることにより、ドア110の移動速度又は移動加速度の大きさを検出する。
【0035】
コントローラ150は、ドアの移動情報及び周囲の環境情報を取得し、ドアの移動情報及び環境情報などに基づいて、ドア110の移動を制御するようにアクチュエータ120を制御する。コントローラ150が取得したドアの移動情報及び環境情報は、ドアシステムのセンサから取得されてもよく、車両から取得されてもよい。例示的に、アクチュエータ120がコントローラ150からの信号入力を受信する場合、駆動モータが正逆回転して、ドア110の開閉を実現する。コントローラ150は、アクチュエータ120の出力力値の大きさを制御するとともに、ドア速度センサ又は加速度センサが集積されたアクチュエータ120は、速度信号又は加速度信号をコントローラ150にフィードバックし、コントローラ150は、アルゴリズムによってドア110のリアルタイム動的補償を実現する。
【0036】
コントローラ150は、ドアロック130の吸引、電動解除、チャイルドロック、ロック解除などの機能を制御するとともに、ドアロック130は、コントローラ150にドアロックのハーフラッチ信号、フルラッチ信号、全開信号などをフィードバックする。ドアロック130は、ドアアセンブリの板金に取り付けられ、コントローラ150からの信号を受信して、ロック本体の電動解除及び吸引などの動作を実現する。例示的に、ドアロック130は、砕氷機能をさらに有し、砕氷力が400N以上である。
【0037】
例示的に、センサ140は、レーダを含み、レーダは、ドアアセンブリの板金に取り付けられてもよく、これにより、ドア110の開過程において開経路の障害物を検出する。コントローラ150は、センサ140のウェイクアップ条件を制御し、障害物判断を行い、センサ140は、障害物信号及び距離をコントローラ150にフィードバックして、障害物回避処理を行う。
【0038】
例示的に、センサ140は、シートベルトバックルのロック信号を収集するシートベルトセンサをさらに含む。センサ140は、座席に乗客がいるか否かを検出する座席下の重力センサ、赤外線温度センサ又は画像センサなどを含んでもよい。それ以外に、センサ140は、感知キー、電子キー、アウトサイドハンドルによるドア開き、ノック信号センサ、音声命令、NFC命令、センターディスプレイ命令、インサイドハンドル、車内ボタンなどの信号を検出する装置をさらに含んでもよく、センサ140によって検出された信号は、コントローラ150に送信されてもよい。
【0039】
本願の実施例では、ドアシステムを異なる動作モードに分割することにより、後続の制御モジュールのアルゴリズムの実現に有利であり、それとともに、モジュール化設計を実現し、設計効率がより高い。図2は、本願の実施例のドアシステムの動作モード切り替えの概略図を示し、本願の実施例のドアシステムの動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードとを含み、具体的に以下のように説明する。
【0040】
一、電動モード
電動モードで、コントローラ150は、ドア110を駆動して開閉するようにアクチュエータ120を制御する。例示的に、電動モードは、ドア自動開モード及びドア自動閉モードのうちの少なくとも1つを含む。ドア自動開モードで、コントローラ150は、ドア110を駆動して開くようにアクチュエータ120を制御し、ドア自動閉モードで、コントローラ150は、ドア110を駆動して閉じるようにアクチュエータ120を制御する。
【0041】
1、ドア自動開モード
例示的に、ドア自動開モードの動作条件は、車両全体のロックが解除され、非盗難防止状態にあることであり、これにより車両の安全を確保することができる。車両全体のロック解除は、車両全体のアンロックボタンを押した後、車両がアンロックされ、ドアが開き可能な状態になる。ドア自動開モードは、ドアが閉じられる場合、コントローラ150が、ドア開命令を取得して、アンロックするようにドアロックを制御するとともに、ドア110を駆動して開くようにアクチュエータ120を制御することを含む。ドア開命令は、感知キー信号、電子キー信号、アウトサイドハンドルによるドア開信号、ノック信号、音声ドア開命令、NFCドア開命令、センターディスプレイドア開命令、インサイドハンドル引き信号、車内ボタン信号などの少なくとも1つを含む。いくつかの実施例では、ドア自動開モードのトリガ条件は、コントローラ150により車両が非盗難防止状態にあることを検出したことをさらに含む。
【0042】
例示的に、ドア自動開機能を実現する場合、コントローラ150は、ドアロック130を制御して電動アンロックを行い、ドアロック130の「フルラッチ-ハーフラッチ-全開」の変化を検出した場合、ドアを開くようにアクチュエータ120を制御する。
【0043】
例示的に、コントローラ150がドアを開くようにアクチュエータ120を制御する前に、まず、ドアの移動経路の環境情報を取得し、環境情報に基づいてドアの移動経路に障害物がないことを確認する。例えば、コントローラ150は、レーダをウェイクアップし、レーダにより環境情報を取得する。レーダは、ドア110の周辺の障害物を検出し、ドア110の周辺に障害物がないことを確認したとき、コントローラ150にドアの周辺に障害物がないという確認情報を送信し、コントローラ150は、確認情報を受信した後、アンロックするようにドアロックを制御して、ドアを自動的に開くことにより、ドア110と障害物との衝突を回避することができる。レーダは、ウェイクアップされた後にドア110の周辺に障害物があることを検出した場合、収集された障害物距離情報をコントローラ150にフィードバックし、コントローラ150は、障害物距離に基づいてドアを開くことができるか否か、及びドア開角度を判断し、ドア開角度が最小ドア開角度より小さい場合、ドア開命令の実行を拒否し、「ドア開角度が小さすぎ、手動でドアを開いてください」ことをユーザに提示する。提示方式は、センターディスプレイ、メーター、HUD表示システムの表示、音声提示、携帯端末による提示などを含むが、これらに限定されない。
【0044】
さらに、ドア開過程において、コントローラ150は、ドアの移動経路の環境情報を継続的に取得し、環境情報に基づいてドアの移動経路に障害物があることを確認したとき、途中停止状態にあるようにドアを制御する。続いて、レーダを例として、ドア開過程において、レーダは、ドアの周辺をリアルタイムに検出し続け、設定された最大途中停止位置まで開くに至ったら検出を停止する。レーダがドア110の周辺に障害物があることを検出した場合、コントローラ150は、駆動力の提供を停止するようにアクチュエータ120を制御して、ドア110を途中停止させる。例えば、コントローラ150は、障害物から20cm~30cm離れた位置に停止するようにドアを制御する。
【0045】
ドア開過程において、コントローラ150は、ドアの力情報に基づいて、ドアが第1抵抗力を受け、かつ第1抵抗力が第1抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるようにドアを制御する。例えば、ドアがレーダ検出不感地帯で障害物に衝突するか、又は人が手動で開きを阻止する場合、コントローラ150は、ドア開きを阻止する外力があり、かつドア110に作用してドア開きを阻止する外力が第1抵抗力値以上であることを検出したとき、駆動力の提供を停止するようにアクチュエータ120を制御して、ドアを途中停止させる。例示的に、コントローラ150は、アクチュエータ120の電流が拘束電流以上であるか、又は短時間内のセンサ信号値の変化が一定の閾値を超えることを検出したとき、ドア開きを阻止する外力があると判断することができる。センサは、ホールセンサを含むが、これに限定されない。
【0046】
2、ドア自動閉モード
ドア自動閉モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。ドア自動閉モードのトリガ条件は、ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、コントローラ150がドア閉命令を検出し、例えば、キーが離れることと、ユーザがブレーキを踏むこととを感知しており、センターディスプレイがドア閉命令を受信し、シートベルト締め信号を取得し、音声ドア閉命令を受信し、ユーザがインサイドハンドル又はアウトサイドハンドルを引き、車内のボタンを押し、車速が一定の閾値を超えることを検出し、NFCドア閉命令、手動ドア閉傾向などを感知したことを含む。
【0047】
ドア自動閉モードの実行動作は、コントローラ150が、ドアを駆動して閉じるようにアクチュエータを制御するとともに、ロックするようにドアロックを制御することを含む。コントローラ150は、ドアロック130が全開からハーフラッチへの信号変化を検出した場合、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動する。
【0048】
車両の安全性を確保するために、コントローラ150がドアを駆動して閉じるようにアクチュエータ120を駆動する過程において、コントローラ150がドア110の力情報を取得し、かつ力情報に基づいてドア110が第2抵抗力を受け、かつ第2抵抗力が第2抵抗力値以上であることを確認した場合、途中停止状態にあるようにドア110を制御する。例示的に、コントローラ150は、アクチュエータのモータ電流に基づいてドア110の力情報を決定し、コントローラ150は、アクチュエータ120のモータ電流が予め設定された拘束電流(例えば、電流が7A以上である)より大きいことを検出した場合、ドアを閉じることを停止するように直ちにアクチュエータ120を制御し、ドアが現在の位置で直ちに停止する。或いは、この場合、コントローラ150は、アクチュエータ120のモータを直ちに駆動して逆回転させ、ドアを最大開位置まで開いてもよい。
【0049】
二、途中停止モード
ドア110が途中停止状態にあることは、ドア110が開閉過程において動作を中止し、非全開状態にあることを指す。途中停止モードは、ドアがドア開方向又はドア閉方向に向かって移動する場合、コントローラ150により途中停止命令を受信して、途中停止状態にあるようにドアを制御することを含む。
【0050】
途中停止モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。例示的に、途中停止モードのトリガ条件については、コントローラ150が受信した途中停止命令には、センターディスプレイにより収集された途中停止命令、シートベルト締め信号、音声途中停止命令、インサイドハンドル引き信号、車内ボタン信号、アウトサイドハンドル引き信号、NFC途中停止命令、ドアを開くときの挟み込み防止信号、ドアを閉じるときの挟み込み防止信号、ブレーキ踏み信号、電子キー信号、ノック信号、レーダにより送信された障害物信号(例えば、ドア開方向に障害物があり、側後方にドアに向かって移動する障害物がある)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0051】
例えば、ドア開過程において、ユーザがセンターディスプレイ上のドア途中停止仮想ボタンをクリックする場合、マルチメディアホストは、途中停止命令をコントローラ150に送信する。ドア開過程において、ユーザがシートベルトを締め、コントローラ150によりシートベルトのバックルが解除状態から係合状態に変化したときに送信された信号を検出し、かつシステムにおいてシートベルトを締めるとドアを電動で閉じる機能を起動した場合、ドアが途中停止する。ドア開過程において、ユーザがドア開きを停止する音声信号を送信した場合、マルチメディアは、音声命令を受信した後、直ちにコントローラ150にドア途中停止命令を送信する。ドア開過程において、コントローラ150は、ドア開きを阻止する外力があることを検出した場合(例えば、アクチュエータ120の電流の変化を検出し、かつ電流≧7Aであることを検出した場合、又は短時間内のホール変化を検出した場合)、挟み込み防止途中停止をトリガする。ドア開過程において、レーダが障害物を検出した場合、障害物から20~30cm離れた位置に停止する。
【0052】
ドア閉過程において、コントローラ150は、ドア110の途中停止命令を検出した場合、同様に途中停止するようにドア110を制御する。例えば、ドア閉過程において、ユーザがセンターディスプレイ上のドア途中停止仮想ボタンをクリックする場合、マルチメディアホストは、途中停止命令をコントローラ150に送信する。或いは、ドア閉過程において、ユーザがドア閉じを停止する音声を発し、マルチメディアは、音声命令を受信した後、直ちにコントローラ150に途中停止命令を送信する。ドア閉過程において、ドア閉じを阻止する外力があり、コントローラ150は、ドア閉じを阻止する外力があることを検出した場合(例えば、アクチュエータ120のモータ電流の変化を検出し、かつ電流≧7Aであることを検出した場合、又は、短時間内のホール変化を検出した場合)、挟み込み防止途中停止をトリガする。
【0053】
途中停止モードの実行動作は、コントローラ150がドア途中停止命令を受信すると、直ちに駆動を停止し、ドア110を現在の位置で直ちに停止させることである。
【0054】
三、手動モード
例示的に、手動モードは、手動補助モード、手動衝撃防止保護モード、手動干渉モード及び手動傾向ドア開閉モードを含む。手動補助モードで、コントローラ150は、ドア110にドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するようにアクチュエータ120を制御し、手動衝撃防止保護モードで、コントローラ150は、ドア110にドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するようにアクチュエータ120を制御し、手動干渉モードで、コントローラ150は、ドア110に加えられた外力に基づいて、ドアを駆動して所定の速度で開閉するようにアクチュエータ120を制御し、手動傾向ドア閉モードで、コントローラ150は、ドア110に作用するドア手動閉傾向情報に基づいて、ドア110を駆動して開閉するようにアクチュエータ120を制御する。本願の実施例では、帯電手動モードのいくつかの機能を定義することにより、ドアシステムのインテリジェント化程度をより高くし、ユーザのニーズをより満たすことで、ユーザ体験を向上させることができる。
【0055】
1、手動補助モード
手動補助モードは、ドアを手動で開閉するために補助を提供するために用いられる。従来のドアに対する乗客の使用習慣は、一般的にドア開閉過程における操作力が小さいことを要求し、手動補助モードはドアの操作力を小さくするという目的を実現できる。ドアが静止している場合、ドアを手動で開閉すると、ドアは、ドアシステムの機械的内部抵抗を克服する調整可能な補償力を自動的に提供することにより、ユーザの手部のドア開閉のための操作力を調整可能にする。手動補助モードで、手動操作力がなくなると、ドアは、移動を停止する。
【0056】
手動補助モードの使用シーンは、主に、駐車場で、駐車スペースが非常に狭い場合、手動介入によりドアを小さい角度で開閉することを実現することを含む。該モードは、ドアシステムの正常な機能に影響を与えないように、システムにスイッチを設け、特殊な動作条件で使用し、タイムリーにオフにする必要がある。
【0057】
手動補助モードのトリガ条件は、少なくとも、
(1)手動補助モードがオン状態であり、例示的に、ドアが現在途中停止状態又は開状態(即ち、ドアの初期速度が0である)にあり、開状態が最大開度状態であることと、
(2)コントローラがドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、初期加速度が第1加速度閾値以上であり、周縁速度が第1速度閾値より小さいことを決定したことと、を含む。具体的には、外力がドア110に作用する場合、ドア110は、初期加速度を取得し、アクチュエータ120に集積された加速度センサによりドアの加速度情報を取得することができる。アクチュエータ120に付随するセンサは、ドアの状態情報を取得することもでき、対応するアルゴリズムにより、ドアの周縁速度を取得することができ、センサは、ホールセンサを含むが、これに限定されない。ドアの周縁速度は、ドアの周縁の線速度である。初期加速度が第1加速度閾値以上であり、かつドアの周縁速度が第1速度閾値より小さい場合、ユーザがドアを開閉することを意図しているが、ドア開閉速度が予想速度に達していないことを示し、この場合、手動補助モードをオンにすると、ドア開閉に補助を提供することができる。例えば、ドアの初期加速度≧0.5m/sであり、かつドアの周縁速度<2m/sである場合、手動補助モードに入る。上記速度及び加速度閾値は、一例に過ぎない。
【0058】
手動補助モードの実行動作は、主に、コントローラ150が、ドア110にドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するようにアクチュエータ120を制御することを含む。ドアの移動方向と同じである方向の駆動力は、ドアシステムの機械的内部抵抗を克服することができるため、ユーザの手部にフィードバックされる操作力が小さく、従来のドア手動開閉によれば、該手部の操作力が50N以下であると規定してもよい。
【0059】
さらに、ドアがドア開方向に向かって移動する場合、コントローラ150は、ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、環境情報に基づいてドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、駆動力の提供を停止するようにアクチュエータ120を制御する。ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、コントローラ150は、さらに、提示情報を送信してユーザに提示するように制御してもよい。例えば、ドア開きを補助する過程において、コントローラ150は、センサ140をウェイクアップし、ウェイクアップ状態のセンサ140は、ドア110の周辺の障害物情報をリアルタイムに検出し、かつ障害物を検出したとき、警告音又はセンターディスプレイなどの方式でユーザに障害物の状況を通知する。ユーザが警告を無視し、ドア110に外力を加え続けると、コントローラ150は、ドア110への駆動力の提供を停止するようにアクチュエータ120を制御し、ユーザは、手動でドアの機械的内部抵抗を克服し、ドア110を駆動して開くことができる。
【0060】
例示的に、ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、コントローラ150は、ドアの力情報をリアルタイムに取得し、力情報に基づいてドア110がドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、駆動力の提供を停止するようにアクチュエータ120を制御する。ドア110がドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、コントローラ150は、さらに、提示情報を送信してユーザに提示するように制御してもよい。例えば、ドア閉方向の手動補助過程において、コントローラ150は、ドア閉じを阻止する外力があることを検出した場合(例えば、コントローラ150は、アクチュエータ120の電流が予め設定された閾値、例えば7Aを超えることを検出した場合、又は、コントローラ150は、短時間内のホール変化を検出した場合)、警告音又はセンターディスプレイなどの方式でユーザに障害物の状況を通知し、ユーザが警告を無視し、ドア110に外力を加え続けると、コントローラ150は、ドア110への駆動力の提供を停止するようにアクチュエータを制御し、ユーザは、手動でドアの機械的内部抵抗を克服し、ドア110を駆動して閉じることができる。
【0061】
ドアがドアロック位置に到達し、コントローラ150がドアロック130の全開からハーフラッチへの変化信号を検出する場合、アクチュエータ120は、動作を停止し、コントローラ150は、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に自動的に吸引してドア閉動作を完了するようにドアロック130を制御する。
【0062】
例示的に、ユーザは、手動補助モードに対してドア開閉習慣を予め設定することができる。補助を提供しない前にドアを開閉するために100Nの力が必要であれば、ユーザのドア開閉習慣が軽度に設定される場合、ユーザが30Nの力を提供するだけでドアを開閉することができ、アクチュエータ120が70Nの力を提供し、ユーザのドア開閉習慣が中程度に設定される場合、ドアを開閉するために、ユーザが50Nの力を提供する必要があり、アクチュエータ120が50Nの力を提供し、ユーザのドア開閉習慣が重程度に設定される場合、アクチュエータ120が30Nの力だけを提供し、ドアを開閉するために、ユーザが70Nの力を提供する必要がある。
【0063】
2、手動衝撃防止保護モード
手動衝撃防止保護モードは、手動でドアを開閉するときにドアに衝撃防止保護を提供するために用いられる。手動衝撃防止保護モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。
【0064】
手動衝撃防止保護モードのトリガ条件は、少なくとも、
(1)手動衝撃防止保護モードがオン状態であることと、
(2)コントローラ150がドア110の初期加速度及び周縁速度を取得し、かつ初期加速度が第2加速度閾値以上であり、ドアの周縁速度が第2速度閾値以上であることを決定したことと、を含む。外部からの入力力がドア110に作用する場合、ドア110は、外力の作用を受けて初期加速度を生成し、初期加速度が第2加速度閾値以上であり、周縁速度が第2速度閾値以上であるとき、ユーザがドアを開閉することを意図しており、かつドア開閉速度が予想速度より大きく、即ち、ユーザの付勢力が大きすぎることを示す。ドアシステムは、電動ストッパに付随するホールセンサにより初期加速度の大きさを検出することができ、ドアの初期加速度≧0.5m/sであり、かつドアの周縁速度≧2m/sである場合、手動衝撃防止保護モードに入り、上記閾値は、一例に過ぎず、第2加速度閾値は、第1加速度閾値に等しくてもよく、第2速度閾値は、第1速度閾値に等しくてもよい。
【0065】
手動衝撃防止保護モードの実行動作は、主に、コントローラ150が、ドア110にドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するようにアクチュエータを制御することを含む。ドアの移動方向と逆である方向の駆動力は、ドアシステムの外部からの入力作用力を克服し、ドア閉じ速度を遅くすることができる。
【0066】
具体的には、ドア開方向でドアを乱暴に閉じる過程において、コントローラ150は、ドアが機械的フルストローク停止位置に移動する前にドアを減速させて停止させ、ドアがドア乱暴閉荷重でフルストローク停止位置に接触することを防止する。フルストローク停止位置とは、アクチュエータ120が機械的に開くことができる最大位置を指す。ドアのドア開位置は、2種類に分けられ、1つは、従来の機械式ドア開位置と同じである最大機械式ドア開位置、即ち上記フルストローク停止位置であり、もう1つは、ドア自動開モードで、アクチュエータ120がドア110を駆動して開く最大開位置であり、該位置は、ソフト停止位置と呼ばれてもよい。ドアを開くたびにドアのストッパに衝撃を与えることを防止するために、ドア自動開モードで、ドアをフルストローク停止位置まで開かず、即ちフルストローク停止位置のドア開角度>ソフト停止位置のドア開角度であり、例えばフルストローク停止位置のドア開角度が90°である場合、ソフト停止位置のドア開角度は、90°より小さい。
【0067】
具体的には、ドア閉方向でドアを乱暴に閉じる過程において、コントローラ150は、ドア110がドアロック位置に到達する前にドアを減速させて停止させる。
【0068】
いくつかの実施例では、ドアがフルストローク停止位置又はドアロック位置と小さい角度を形成するときにドアを強く押すと、ドアの移動が減速するだけで停止しない可能性がある。ドアがドアロック位置に到達する場合、ドアは、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に自動的に吸引する。
【0069】
さらに、手動衝撃防止保護モードで、ドアがドア開方向に向かって移動する場合、コントローラ150は、ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、環境情報に基づいてドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、提示情報を出力する。例えば、コントローラ150は、センサ140をウェイクアップし、センサ140は、ドア110の周辺の障害物情報をリアルタイムに検出し、ドア110がドア開過程において障害物に遭遇した場合、センサ140は、検出された障害物信号をコントローラ150にフィードバックし、センターディスプレイによりユーザに通知するか、又はブザー音の周波数によりユーザに通知する。
【0070】
また、ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、コントローラ150は、ドアの力情報をリアルタイムに取得し、力情報に基づいてドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、提示情報を出力する。具体的には、ドア110の閉過程において、コントローラがドア閉じを阻止する外力を検出した場合、即ち、ドアが障害物に遭遇して挟み込み防止をトリガする場合、コントローラ150は、アクチュエータ120に大電流の信号が現れることを検出して、センターディスプレイによりユーザに通知するか、又はブザー音の周波数によりユーザに通知する。
【0071】
3、手動干渉モード
手動干渉モードは、外力の作用に応答してドアの移動速度を干渉するために用いられる。手動干渉モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。アクチュエータ120がドア110を駆動して開閉する場合、コントローラ150は、ドアの周縁速度情報をリアルタイムに取得し、周縁速度情報に基づいてドアの周縁速度が第3速度閾値に等しくないことを確認したとき、上記ドアを駆動して第3速度閾値で移動させるように上記アクチュエータを制御して、該ドア閉速度に対するユーザのニーズを満たす。
【0072】
手動干渉モードのトリガ条件は、主に、
(1)コントローラ150により、ドア110を駆動して開閉するようにアクチュエータ120を制御する過程において(即ち、ドアが自動的に開閉し、かつドアの初期速度が0ではない)、ユーザがドア110に移動方向と同じである方向の作用力を加え、コントローラ150が該作用力を検出したことと、
(2)ドア110の初期加速度が第3加速度閾値以上であり、かつドア110の周縁速度が第3速度閾値より小さいことと、を含み、例えば、ドアの初期加速度≧0.5m/sであり、かつドアの周縁速度<2m/sである場合、手動干渉モードに入り、上記閾値は、一例に過ぎず、かつ第3加速度閾値は、第1加速度閾値に等しくてもよく、第3速度閾値は、第1速度閾値に等しくてもよい。
【0073】
該トリガ条件について、ドアが一時的に加速され、コントローラ150により、ドアが所定の速度(例えば、2m/s)で開閉していないが、この場合、ユーザがドアの移動方向と同じである方向の作用力を加えることを検出したとき、ユーザがドアの開閉速度が遅すぎると考えることを示す。したがって、コントローラ150は、アクチュエータ120の駆動力を調整し、最終的にドアを設定速度で安定的に等速で開閉することにより、ユーザのニーズを満たす。
【0074】
手動干渉モードの別のトリガ条件は、
(1)コントローラ150により、ドア110を駆動して開閉するようにアクチュエータ120を制御する過程において(即ち、ドアが自動的に開閉し、かつドアの初期速度が0ではない)、ユーザがドア110に移動方向と逆である方向の作用力を加え、コントローラ150が該作用力を検出したことと、
(2)コントローラ150により、ユーザが予め設定された挟み込み防止力(例えば、100N)より小さい作用力を加えることを検出した場合、手動干渉モードに入ることと、を含む。コントローラ150は、アクチュエータ120の電流の変化(例えば、電流<7A)又は短時間内のホール変化を検出することにより、ユーザが加えた作用力を検出することができる。逆に、ドアが受ける外力が挟み込み防止力より大きいと、コントローラ150は、途中停止するようにドアを制御する。
【0075】
該トリガ条件で、手動干渉モードの実行動作は、主に、以下を含む。ドアが一時的に減速し、コントローラ150によりドアが所定の速度で開閉していないが、この場合、ユーザがドアの移動方法と逆である方向の作用力を加えることを検出したとき、ユーザがドアの開閉速度が速すぎると考えることを示す。したがって、コントローラ150は、アクチュエータ120の駆動力を調整し、最終的にドアを設定速度で安定的に等速で開閉する。
【0076】
以上、ユーザが作用力を加えて手動干渉モードをトリガすることを例として説明したが、手動干渉モードをトリガする作用力は、ユーザの手部が加える操作力に限定されない。例えば、車両が坂道にある場合、ドアの自重分力がドアシステムに入力され、或いは、突風条件で、ドアが風力作用の入力力を受ける場合、手動干渉モードをトリガしてもよい。
【0077】
4、手動傾向ドア閉モード
手動傾向ドア閉モードは、ユーザがドアを閉じる傾向を感知した場合、ドアを自動的に閉じるために用いられる。ユーザが従来のドアを使用する場合、降車後、ついでにドアを閉じることに慣れることが考えられる。以上のユーザの使用習慣に基づいて、ドア自動閉機能があっても、ユーザが車外にいるときにインタラクションボタン又はセンターディスプレイの操作が非常に不便であることを考慮して、該手動傾向ドア閉モードが定義されている。
【0078】
具体的には、ドアが静止している場合、ドアを手動で押すと、ドアシステムは、ドア開閉の命令を検出していないが、手動傾向ドア閉モードをトリガする条件を検出する。この場合、ドアシステムは、ドアを閉じようとする外力操作があるとともに、手動傾向ドア閉機能がユーザにより手動で遮断されていないと判断した場合、ドア閉じ関連動作を自動的に実行する。
【0079】
手動傾向ドア閉モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。手動傾向ドア閉モードのトリガ条件は、
(1)ドアシステムにおいて、手動傾向ドア閉モードがオン状態であり、手動補助モードがオフ状態に設定され、かつドア110が途中停止状態又は開状態にある(即ち、ドアの初期速度が0である)ことと、
(2)ドア110が外力の作用を受けて初期加速度を生成し、コントローラ150により、ドアの加速度情報と周縁速度情報を取得し、かつドア110に加速度があり、初期加速度が第4加速度閾値(例えば、0.5m/s)以上であり、ドア110の周縁速度が第4速度閾値(例えば、2m/s)より小さいことを確認した場合、ユーザがドアを閉じることを意図していると考え、この場合、ドア110が自動的に閉じられることと、を含む。
【0080】
手動傾向ドア閉モードの実行動作は、主に、コントローラ150が、ドア110を駆動して閉じるようにアクチュエータ120を制御することを含む。
【0081】
さらに、コントローラ150は、ドアロック130の全開からハーフラッチへの信号変化を検出した場合、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動する。
【0082】
さらに、ドア110がドアロック位置と小さい角度を形成する場合、アクチュエータ120は必ずしもトリガされず、この場合、コントローラ150は、ドアロック130の全開からハーフラッチへの信号変化を検出したとき、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動する。
【0083】
四、電力不足手動モード
上記手動モードは、帯電手動モードと呼ばれてもよく、即ち、ドアシステムは、アクチュエータに電力を供給することができる。ドアシステムは、帯電手動モードに加えて、電力不足手動モードをサポートする。電力不足手動モードの動作条件は、任意の動作条件であってもよい。電力不足手動モードのトリガ条件は、少なくとも、ドアシステムがアクチュエータに電力を供給できず、かつドアシステムが手動操作を行うことができることを含む。
【0084】
電力不足手動モードでのドアシステムは、従来のドアと類似している。該モードで、ユーザがドアの移動に必要な全ての入力力を提供する必要がある。必要に応じて、電力不足手動モードで、ドアシステムは、ドアロックのための予備電源によって、ドアのロック解除/アンロック、ドアロックの自動吸引、及びドアロックの電動解除を保持することができる。予備電源がなければ、アウトサイドハンドルにメカニカルキーを確保するとともに、車内に車内緊急開きケーブルを確保する必要がある。ドアシステムは、電力が回復すると、車両要求に応じて他のモードに戻る。
【0085】
図2は、上記異なる機能モード間の切り替えの制御ポリシーロジック図を示す。ドア状態と動作モードとの間の3種類の特殊切り替えモードと、ドア動作モード同士の間の12種類の従来の切り替えモードとを含む。
【0086】
具体的には、3種類の特殊切り替えモードは、それぞれ、特殊切り替えモードA、特殊切り替えモードB、特殊切り替えモードCであり、特殊切り替えモードAで、ドア110が閉状態から電動モードに切り替えられ、特殊切り替えモードBで、ドア110が最大開度状態から電動モードに切り替えられ、特殊切り替えモードCで、ドア110が最大開度状態から帯電手動モードに切り替えられる。
【0087】
特殊切り替えモードAは、ドアが閉状態から電動モードに切り替えられるモードである。ドア110の閉状態で、ドアシステムがセンターディスプレイ、シートベルト締め、音声、インサイドハンドル、車内ボタン、アウトサイドハンドル、NFC、電子キー、タップ、ジェスチャーなどのドア開信号を検出した場合、ドアロック130が電動アンロックを行い、コントローラ150がドアロック130のフルラッチからハーフラッチへ、そして全開への変化を検出したとき、センサ140をウェイクアップし、電動モードに入り、ドアを駆動して開くようにアクチュエータ120を制御することを含む実行動作を実行する。
【0088】
特殊切り替えモードBは、ドア110が最大開度状態から電動モードに切り替えられるモードである。ドア110の最大開度状態で、ドアシステムがセンターディスプレイ、シートベルト締め、音声、インサイドハンドル、車内ボタン、アウトサイドハンドル、ジェスチャー、ブレーキなどのドア閉信号を検出した場合、自動的に電動モードに切り替え、ドア110を駆動して閉じるようにアクチュエータ120を制御する。
【0089】
特殊切り替えモードCは、ドア110が最大開度状態から帯電手動モードに切り替えられるモードである。特殊切り替えモードCは、ドア110が最大開度状態から帯電手動モードにおける手動補助モード、手動衝撃防止保護モード、手動干渉モード又は手動傾向ドア開閉モードに切り替えられるモードをさらに含む。
【0090】
最大開度状態から手動補助モードに切り替えられることは、以下を含む。
【0091】
ドア110の最大開度状態で、ドアシステムの手動補助モードがオン状態であり、かつ外部からの入力力がドアシステムに作用し、ドアが初期加速度を取得し、ドアシステムがアクチュエータ120に集積された加速度センサによりドア110の加速度情報を取得した場合、手動補助モードに入る。アクチュエータ120に付随するホールセンサは、ドアの状態情報を取得することができ、対応するアルゴリズムにより、ドアの周縁速度を取得することができる。例えば、ドアの初期加速度≧0.5m/sであり、かつドアの周縁速度<2m/sである場合、手動補助モードに入る。上記速度及び加速度閾値は、一例に過ぎない。
【0092】
手動補助モードに切り替えられた後、ドアシステムは、手動補助モードでの実行動作を実行し、即ち、アクチュエータ120は、ドア110の移動方向と同じである方向の駆動力を提供し、それによりドアシステムの機械的内部抵抗を克服して、ユーザの手部にフィードバックされる操作力を小さくする。また、ドア閉方向の手動補助過程において、ドア110が障害物に遭遇する場合、コントローラ150は、ドア閉じを阻止する外力があることを検出したとき、途中停止モードに入り、かつ障害物の状況をユーザに通知し、ユーザが警告を無視し、手動操作を継続すると、アクチュエータ120は、補助の提供を停止し、ユーザは、手動でドアの機械的内部抵抗を克服し、ドアを駆動して閉じることができる。
【0093】
ドアがドアロック位置に到達し、コントローラ150がドアロック130の全開からハーフラッチへの変化信号を検出した場合、アクチュエータ120は、動作を停止し、コントローラ150は、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に自動的に吸引してドア閉動作を完了するようにドアロック130を制御する。
【0094】
最大開度状態から手動衝撃防止保護モードに切り替えられることは、
ドア110の最大開度状態で、ドアシステムの手動衝撃防止保護モードがオン状態であり、外部からの入力力がドアシステムに作用する場合、ドア110が初期加速度を取得し、ドアシステムがアクチュエータ120に付随するホールセンサによりドアの初期加速度の大きさを検出し、ドアの初期加速度とドアの周縁速度が一定の範囲に入ると、手動衝撃防止保護モードに切り替えることを含む。手動衝撃防止保護モードで、アクチュエータ120は、ドアシステムの外部からの入力駆動力を克服するために、ドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供する。
【0095】
具体的には、ドア閉方向でドアを乱暴に閉じる過程において、ドアシステムは、ドア110がドアロック位置に到達する前にドアを減速させて停止させる。また、ドア閉過程において、障害物に遭遇して挟み込み防止をトリガする場合、コントローラ150は、アクチュエータ120に大電流の信号が現れることを検出して、センターディスプレイにおいてユーザに通知するか、又はブザー音の周波数によりユーザに通知する。
【0096】
最大開度状態から手動傾向ドア閉モードに切り替えられることは、ドアシステムにおいて手動傾向ドア閉モードがオン状態に設定され、手動補助モードがオフ状態に設定される場合、ドアシステムが、ドア110の加速度とドアの周縁速度が一定の範囲に入ることを検出したとき、ユーザがドアを閉じることを意図していると考え、この場合、コントローラ150がドアを駆動してドア閉じ動作を実行するようにアクチュエータ120を制御し、コントローラ150がドアロック130の全開からハーフラッチへの信号変化を検出した後、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動する。
【0097】
12種類の従来の切り替えモードは、主に、ドアシステムの4種類の異なる動作モード(電動モード、途中停止モード、帯電手動モード及び電力不足手動モード)の間の12種類の組み合わせ切り替えを含む。
【0098】
従来の切り替えモード1は、ドアが電動モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、(1)途中停止ボタン信号、又はドア開閉信号と衝突する他の信号を取得すること、(2)ドアの開閉過程において、障害物があることを検出して、障害物回避又は挟み込み防止保護を実行すること、のいずれか1つを含む。この場合、ドアは、電動モードから途中停止モードに切り替えられ、ドアの開閉を停止し、途中停止状態に入る。
【0099】
従来の切り替えモード2は、ドアが途中停止モードから電動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、ドアシステムが途中停止状態で外部から入力されたドア開閉命令を検出したことを含み、この場合、ドアが途中停止状態から電動モードに切り替えられて、ドアを自動的に開閉する。
【0100】
従来の切り替えモード3は、ドアが途中停止モードから帯電手動モードに切り替えられるモードであり、具体的には、以下の従来の切り替えモード3.1~従来の切り替えモード3.3を含む。
【0101】
従来の切り替えモード3.1は、ドアが途中停止モードから手動補助モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、
(1)ドアシステムにおいて、手動補助モードがオン状態であることと、
(2)途中停止モードで、外部からの入力力がドアシステムに作用する場合、ドア110が初期加速度を取得し、ドアシステムがアクチュエータ120に集積された加速度センサによりドア加速度情報を取得することができ、アクチュエータ120に付随するホールセンサがドアの状態情報を取得することができ、対応するアルゴリズムにより、ドアの周縁速度を取得することができ、ドア加速度が一定の閾値より大きく、ドアの周縁速度が一定の閾値より小さいと、手動補助モードに入ることと、を含む。
【0102】
手動補助モードで、アクチュエータ120は、ドアシステムの機械的内部抵抗を克服するために、ドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供する。ドア閉方向の手動補助過程において、障害物に遭遇し、コントローラ150がドア閉じを阻止する外力があることを検出した場合、途中停止モードに入る。ドア開方向の手動補助過程において、ウェイクアップ状態のセンサ140は、ドアの移動中の障害物情報をリアルタイムに検出し、警告音又はセンターディスプレイにより障害物の状況をユーザに通知する。ドアがドアロック位置に到達し、コントローラ150がドアロック130の全開からハーフラッチへの変化信号を検出した場合、アクチュエータ120は、動作を停止し、コントローラ150は、ハーフラッチ位置からフルラッチ位置に自動的に吸引してドア閉動作を完了するようにドアロック130を制御する。
【0103】
従来の切り替えモード3.2は、ドア110が途中停止状態から手動衝撃防止保護モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、
(1)ドアシステムにおいて、手動衝撃防止保護モードがオン状態であることと、
(2)外部からの入力力がドアシステムに作用する場合、ドアが初期加速度を取得し、ドアの初期加速度及びドアの周縁速度がいずれも一定の閾値より大きいと、手動衝撃防止保護モードに入ることと、を含む。手動衝撃防止保護モードで、アクチュエータ120は、ドアシステムの外部からの入力駆動力を克服するために、ドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供する。
【0104】
具体的には、ドア開方向でドアを乱暴に閉じる過程において、アクチュエータ120は、ドア110が機械的フルストローク停止位置に移動する前にドアを減速させて停止させる。ドアシステムは、ドアがドア乱暴閉荷重でフルストローク停止位置に接触することを防止し、ドア閉方向でドアを乱暴に閉じる過程において、ドアシステムは、ドアがドアロック位置に到達する前にドアを減速させて停止させる。ドアがフルストローク停止位置又はドアロック位置と小さい角度を形成する場合、ドアを強く押すと、ドアの移動が減速するだけで停止しない可能性がある。ドアがドアロック位置に到達した場合、ドアは、ハーフラッチ位置からフルラッチに自動的に吸引する。
【0105】
手動衝撃防止保護モードで、ドア開過程において障害物に遭遇する場合、センサ140は、検出された障害物信号をコントローラ150にフィードバックし、障害物情報をユーザに通知する。ドア閉過程において障害物に遭遇して挟み込み防止をトリガする場合、コントローラ150は、モータに大電流の信号が現れることを検出して、障害物情報をユーザに通知する。
【0106】
従来の切り替えモード3.3は、ドアが途中停止状態から手動傾向ドア閉モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、
(1)ドアシステムにおいて、手動傾向ドア閉モードがオン状態であり、手動補助モードがオフ状態に設定され、かつドア110が途中停止状態又は最大開度状態にあることと、
(2)ドアシステムにより、ドアの加速度が一定の閾値より大きく、ドアの周縁速度が一定の閾値より小さいことを検出した場合、ユーザがドアを閉じることを意図していると考え、この場合、ドアが自動的に閉じられ、コントローラ150がドア閉動作を実行するようにアクチュエータ120を制御し、ドアロック130の全開からハーフラッチへの信号変化を検出したとき、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動することと、を含む。例示的に、ドアがドアロック位置と非常に小さい角度を形成する場合、アクチュエータ120は、トリガされなくてもよく、コントローラ150は、ドアロック130の全開からハーフラッチへの信号変化を検出して、自動的に吸引してロックを完了するようにドアロック130を駆動する。
【0107】
従来の切り替えモード4は、ドアが帯電手動モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、具体的には、以下の従来の切り替えモード4.1~従来の切り替えモード4.3を含む。
【0108】
従来の切り替えモード4.1は、ドアが手動補助モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、手動補助モードで、ドアが外部操作力を検出していないと、途中停止モードに入ることを含み、
従来の切り替えモード4.2は、ドアが手動衝撃防止保護モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、(1)ドア衝撃防止保護モードで、ドアの減速が完了して、移動を停止すること、(2)ドアの開閉過程において、ドアの移動を阻止する障害物に遭遇すること、のいずれか1つを含み、
従来の切り替えモード4.3は、ドアが手動傾向ドア閉モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、ドア閉過程において、障害物に遭遇して挟み込み防止をトリガすることを含む。
【0109】
従来の切り替えモード5は、ドアが電動モードから帯電手動モードに切り替えられるモードである。ドアシステムがドアの移動方向と同じである方向の外部からの入力力を検出した場合、ドアの初期加速度に基づいて、ドアシステムが手動補助モードに切り替えられるか、又は手動衝撃防止保護モードに切り替えられるかを決定することができ、ドアの初期加速度が一定の閾値以上であり、かつドアの周縁速度が一定の閾値より小さいと、手動干渉モードに入り、ドアの初期加速度が一定の閾値より大きく、かつドアの周縁速度が一定の閾値以上であると、手動衝撃防止保護モードに入る。ドアシステムがドアの移動方向と逆である方向の外部からの入力を検出した場合、作用力値が挟み込み防止力より小さいと、手動干渉モードに入る。
【0110】
従来の切り替えモード6は、ドアが帯電手動モードから電動モードに切り替えられるモードであり、具体的には、以下の従来の切り替えモード6.1及び従来の切り替えモード6.2を含む。
【0111】
従来の切り替えモード6.1は、ドアが手動干渉モードから電動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、外部干渉操作力がなくなり、ドアの加速度が変化し、ドアシステムが電動モードに戻ることを含む。
【0112】
従来の切り替えモード6.2は、ドアが手動傾向ドア閉モードから電動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、外部干渉操作力がなくなり、ドアの加速度が変化し、コントローラ150がドアを駆動してドア閉動作を実行するようにアクチュエータ120を駆動し、ドアシステムが電動モードに戻ることを含む。
【0113】
従来の切り替えモード7は、ドアが電動モードから電力不足手動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、車両システムが電力不足であり、かつドアシステムに予備電源がないことを含む。
【0114】
従来の切り替えモード8は、ドアが途中停止モードから電力不足手動モードに切り替えられるモードであり、トリガ条件は、車両システムが電力不足であり、かつドアシステムに予備電源がないことを含む。
【0115】
従来の切り替えモード9は、ドアが帯電手動モードから電力不足手動モードに切り替えられるモードであり、トリガ条件は、車両システムが電力不足であり、かつドアシステムに予備電源がないことを含む。
【0116】
従来の切り替えモード10は、ドアが電力不足手動モードから電動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、車両システムが給電するか、又はドアシステムに予備電源があることと、ドアシステムがドア開閉信号を取得することと、を含む。
【0117】
従来の切り替えモード11は、ドアが電力不足手動モードから途中停止モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、車両システムが給電するか、又はドアシステムに予備電源があることを含む。
【0118】
従来の切り替えモード12は、ドアが電力不足手動モードから帯電手動モードに切り替えられるモードであり、そのトリガ条件は、車両システムが給電するか、又はドアシステムに予備電源があることを含む。
【0119】
以上の説明に基づいて、本願の実施例では、ドアシステムを異なる動作モードに分け、異なる動作モードの入力及び出力、並びに異なる動作モード間の切り替えのトリガ条件を明確にする。アルゴリズムプログラミング段階では、直接的に、上記動作モードに基づいて、異なる動作モードに対してモジュール化してアルゴリズムプログラミングを実現し、次に互いに統合することができる。非モジュール化設計に比べて、内容がより容易に組織されるため、効率を向上させる。
【0120】
また、本願の実施例に係る車両は、車体と、上記のようなドアシステムとを含み、例示的に、車体は、ドアシステムのドアに機械的に結合接続される。本願の実施例に係る車両は、上記のようなドアシステムを含むため、類似の利点も有する。
【0121】
ここで図面を参照しながら例示的な実施例を説明したが、上記例示的な実施例は、例示的なものに過ぎず、本願の範囲をこれに限定することを意図しないものであることを理解されたい。当業者であれば、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができる。全てのこれらの変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に記載された本願の範囲内に含まれることを意図する。
【0122】
当業者であれば、本明細書に開示されている実施例を組み合わせて記載された各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせで実現することができることを認識することができる。これらの機能がハードウェアの形態で実行されるか又はソフトウェアの形態で実行されるかは、技術手段の特定の応用及び設計上の制約条件に依存する。当業者であれば、各特定の応用に対して異なる方法で説明された機能を実現してもよいが、このような実現は、本願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0123】
本願に係るいくつかの実施例では、開示される機器及び方法は他の方式によって実現することができることを理解されたい。例えば、以上に説明した機器の実施例は概略的なものに過ぎず、例えば、上記各ユニットの分割は、論理的な機能分割に過ぎず、実際に実現される場合には他の分割方式があってもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、組み合わせられてもよく、別の機器に集積されてもよく、いくつかの特徴が無視されても実行されなくてもよい。
【0124】
ここで提供された明細書では、多くの具体的な詳細が説明される。しかしながら、理解できるように、本願の実施例は、これらの具体的な詳細がない場合に実施することができる。いくつかの実施例では、本明細書に対する理解を曖昧にしないように、公知の方法、構造及び技術を詳細に示していない。
【0125】
同様に、理解されるように、本願を簡略化し、かつ本願の態様のうちの1つ以上の態様に対する理解を助けるために、本願の例示的な実施例に対する説明では、本願の各特徴が単一の実施例、図、又はその説明に一緒にグループ化される場合がある。しかしながら、本願の方法は、特許請求された本願が各請求項に明確に記載された特徴より多くの特徴を要求するという意図を反映するように解釈されるべきではない。より具体的には、対応する特許請求の範囲が反映するように、出願の概念は、開示された単一の実施例の全ての特徴より少ない特徴を使用して対応する技術的課題を解決することができることである。したがって、具体的な実施形態に従う特許請求の範囲は、該具体的な実施形態に明確に組み込まれ、各請求項自体は、いずれも本願の個別の実施例とする。
【0126】
当業者が理解できるように、特徴の間の相互排他以外に、任意の組み合わせを使用して本明細書(添付の請求項、要約書及び図面を含む)に開示された全ての特徴及びこのように開示された任意の方法又は機器の全てのプロセス又はユニットを組み合わせることができる。別に明確に説明しない限り、本明細書(添付の請求項、要約書及び図面を含む)に開示された各特徴は、同一、同等又は類似の目的を果たす代替的な特徴で置き換えることができる。
【0127】
また、当業者が理解できるように、本明細書に記載のいくつかの実施例は、他の実施例に含まれるいくつかの特徴を含むが他の実施例に含まれる他の特徴を含まないが、異なる実施例の特徴の組み合わせは、本願の範囲内にあり、かつ異なる実施例を形成することを意味する。例えば、特許請求の範囲では、特許請求された実施例のいずれかは、任意の組み合わせ方式で使用することができる。
【0128】
本願の様々な部品の実施例は、ハードウェア、又は1つ以上のプロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、又はそれらの組み合わせで実現することができる。当業者であれば理解されるように、マイクロプロセッサ又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を実際に使用して、本願の実施例に係るいくつかのモジュールの一部又は全部の機能を実現することができる。本願は、本明細書に記載の方法の一部又は全部を実行する装置プログラム(例えば、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品)として実現されてもよい。このような本願を実現するプログラムは、コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、1つ以上の信号を有する形態であってもよい。このような信号は、インターネットサイトからダウンロードされてもよく、キャリア信号で提供されてもよく、他の形式で提供されてもよい。
【0129】
なお、上記実施例が本願を説明するものであり、本願を限定するものではなく、かつ当業者であれば、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく代替的な実施例を設計することができる。請求項において、括弧中の何らかの参照符号は、請求項を限定するものとして解釈すべきではない。本願は、いくつかの異なる素子を含むハードウェア及び適切にプログラムされたコンピュータにより実現することができる。いくつかの装置を列挙したユニット請求項では、このような装置のうちのいくつかは、同一のハードウェアにより具現化することができる。第1、第2、及び第3などの単語の使用は、いかなる順序を示すものではない。このような単語を名称として解釈することができる。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアと、アクチュエータと、コントローラと、を含み、
前記ドアは、車体に機械的に結合接続され、
前記アクチュエータは、前記ドアに接続され、前記ドアの状態を制御し、
前記コントローラは、前記ドアシステムの現在の動作モードに基づいて、前記ドアの状態を制御するように前記アクチュエータを制御し、
前記動作モードは、少なくとも、電動モードと、途中停止モードと、手動モードと、を含み、
前記電動モードで、前記コントローラは、前記ドアを駆動して開閉するように前記アクチュエータを制御し、
前記途中停止モードで、前記コントローラは、前記ドアを途中停止させるように前記アクチュエータを制御し、
前記手動モードで、前記コントローラは、前記ドアに作用する外力に基づいて、前記ドアを駆動して移動させるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とするドアシステム。
【請求項2】
前記手動モードは、手動補助モード、手動衝撃防止保護モード、手動干渉モード及び手動傾向ドア閉モードのうちの少なくとも1つを含み、
前記手動補助モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、
前記手動衝撃防止保護モードで、前記コントローラは、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御し、
前記手動干渉モードで、前記コントローラは、前記ドアに加えられた外力に基づいて、前記ドアを駆動して所定の速度で開閉するように前記ドア駆動機構を制御し、
前記手動傾向ドア閉モードで、前記コントローラは、ドア手動閉傾向情報に基づいて、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のドアシステム。
【請求項3】
前記手動補助モードは、
手動補助モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、
前記初期加速度が第1加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第1速度閾値より小さいとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と同じである方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のドアシステム。
【請求項4】
前記手動補助モードは、
前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、
前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載のドアシステム。
【請求項5】
前記手動補助モードは、
前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、
前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、前記コントローラにより、駆動力の提供を停止するように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載のドアシステム。
【請求項6】
前記手動衝撃防止保護モードは、
前記手動衝撃防止保護モードがオン状態である場合、前記コントローラにより前記ドアの初期加速度及び周縁速度を取得し、
前記初期加速度が第2加速度閾値以上であり、前記ドアの周縁速度が第2速度閾値以上であるとき、前記コントローラにより、前記ドアにドアの移動方向と逆である方向の駆動力を提供するように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のドアシステム。
【請求項7】
前記手動衝撃防止保護モードは、
前記ドアがドア開方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより前記ドアの移動経路の環境情報をリアルタイムに取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを決定したとき、提示情報を出力することと、
前記ドアがドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラによりドアの力情報をリアルタイムに取得し、前記力情報に基づいて前記ドアがドアの移動を阻止する力を受けることを決定したとき、提示情報を出力することと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載のドアシステム。
【請求項8】
前記手動干渉モードは、
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開閉する場合、前記コントローラにより前記ドアの周縁速度情報をリアルタイムに取得し、
前記周縁速度情報に基づいて前記周縁速度が第3速度閾値に等しくないことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して第3速度閾値で移動させるように前記アクチュエータを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載のドアシステム。
【請求項9】
前記手動傾向ドア閉モードは、
前記手動傾向ドア閉モードがオン状態であり、前記手動補助モードがオフ状態であり、かつ前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドアの加速度情報及び周縁速度情報を取得し、
前記加速度情報に基づいて、前記初期加速度が第4加速度閾値以上であり、かつ前記周縁速度が第4速度閾値より小さいことを確認したとき、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項2に記載のドアシステム。
【請求項10】
前記電動モードは、少なくともドア自動開モード及びドア自動閉モードのうちの1つを含み、
前記ドア自動開モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して開くように前記アクチュエータを制御し、
前記ドア自動閉モードで、前記コントローラにより、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のドアシステム。
【請求項11】
前記ドア自動開モードは、
前記ドアが閉じられる場合、前記コントローラにより、ドア開命令を取得し、アンロックするように前記ドアロックを制御するとともに、前記ドアを駆動して開くようにアクチュエータを制御することを含む、ことを特徴とする請求項10に記載のドアシステム。
【請求項12】
前記ドア自動開モードは、
アンロックするように前記ドアロックを制御する前に、前記コントローラにより、前記ドアの移動経路の環境情報を取得し、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物がないことを確認することをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載のドアシステム。
【請求項13】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、
前記コントローラにより、前記環境情報に基づいて前記ドアの移動経路に障害物があることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載のドアシステム。
【請求項14】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して開くことは、
前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第1抵抗力を受け、かつ前記第1抵抗力が第1抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載のドアシステム。
【請求項15】
前記ドア自動閉モードは、
前記ドアが開状態又は途中停止状態にある場合、前記コントローラによりドア閉命令を取得し、前記ドアを駆動して閉じるように前記アクチュエータを制御するとともに、ロックするように前記ドアロックを制御することを含む、ことを特徴とする請求項10に記載のドアシステム。
【請求項16】
前記アクチュエータが前記ドアを駆動して閉じることは、
前記コントローラにより、前記ドアの力情報を取得し、前記力情報に基づいて前記ドアが第2抵抗力を受け、かつ前記第2抵抗力が第2抵抗力値以上であることを確認したとき、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することをさらに含む、ことを特徴とする請求項15に記載のドアシステム。
【請求項17】
前記途中停止モードは、
前記ドアがドア開方向又はドア閉方向に向かって移動する場合、前記コントローラにより途中停止命令を受信して、途中停止状態にあるように前記ドアを制御することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のドアシステム。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載のドアシステムを含む、ことを特徴とする車両。
【国際調査報告】