(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】3Dプリント硬化装置
(51)【国際特許分類】
B29C 64/379 20170101AFI20241219BHJP
B33Y 40/20 20200101ALI20241219BHJP
B29C 35/08 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B29C64/379
B33Y40/20
B29C35/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527122
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 CN2021142613
(87)【国際公開番号】W WO2023123090
(87)【国際公開日】2023-07-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524169892
【氏名又は名称】浙江迅▲實▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100158920
【氏名又は名称】上野 英樹
(72)【発明者】
【氏名】王 行杰
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ ▲祺▼▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】高 路生
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 明
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 靖
(72)【発明者】
【氏名】金 良
【テーマコード(参考)】
4F203
4F213
【Fターム(参考)】
4F203AA44
4F203AK03
4F203DA12
4F203DB01
4F203DC07
4F203DD01
4F203DJ01
4F203DL19
4F203DM14
4F213WA25
4F213WA54
4F213WA87
4F213WB01
4F213WL43
4F213WL55
4F213WL76
4F213WW33
(57)【要約】
本願は3Dプリント硬化装置を提供し、この3Dプリント硬化装置は、収容室を有する筐体と、収容室内に設けられ、硬化対象を載置するための載置板と、収容室内に設けられ、発光端が載置板に向けて設けられている光源構造と、を含み、光源構造は、光源構造の発光端が載置板の異なる位置に照射するように可動に設けられている。本願の3Dプリント硬化装置は、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容室(310)を有する筐体(300)と、
前記収容室(310)内に設けられ、硬化対象を載置するための載置板(110)と、
前記収容室(310)内に設けられ、発光端が前記載置板(110)に向けて設けられている光源構造と、を含み、
前記光源構造は、前記光源構造の発光端が前記載置板(110)の異なる位置に照射するように可動に設けられている、
ことを特徴とする3Dプリント硬化装置。
【請求項2】
前記3Dプリント硬化装置は、少なくとも2つの硬化領域を有し、
前記光源構造は、前記少なくとも2つの硬化領域の間で移動可能に設けられ、
前記光源構造は、各前記硬化領域内を直線方向に沿って往復移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項3】
前記載置板(110)は透明材料で形成されており、前記載置板(110)は、対向して設けられた第1の端面と第2の端面を有し、前記第1の端面は、硬化対象を載置するために用いられ、
前記光源構造は、
発光端が前記第1の端面に面して設けられた第1の光源(120)と、
発光端が前記第2の端面に面して設けられた第2の光源(130)と、
前記第1の光源(120)及び前記第2の光源(130)の両方が取り付けられている光源取付具(140)と、を含み、
前記光源取付具(140)は、前記第1の光源(120)の発光端及び前記第2の光源(130)の発光端が前記載置板(110)の異なる位置に照射するように可動に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項4】
前記光源構造に連結され、前記光源構造の運動を駆動する駆動手段(150)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項5】
伝動アセンブリ(160)をさらに含み、
前記駆動手段(150)は、前記伝動アセンブリ(160)を介して前記光源構造に連結され、それによって前記光源構造は前記伝動アセンブリ(160)及び前記駆動手段(150)により動く、
ことを特徴とする請求項4に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項6】
前記第1の光源(120)の光強度は、200mW/cm
2以上であるか、又は、
前記第2の光源(130)の光強度は、200mW/cm
2以上であるか、又は、
前記第1の光源(120)の光強度は200mW/cm
2以上であり、前記第2の光源(130)の光強度は200mW/cm
2以上である、
ことを特徴とする請求項3に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項7】
前記第1の光源(120)のパワーは調整可能であるか、又は、
前記第2の光源(130)のパワーは調整可能であるか、又は、
前記第1の光源(120)のパワーは調整可能であり、前記第2の光源(130)のパワーは調整可能である、
ことを特徴とする請求項3に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項8】
ブラケット(210)とトレイアセンブリ(220)とを含むローディング機構をさらに含み、
前記トレイアセンブリ(220)は、前記トレイアセンブリ(220)の底部に位置する前記載置板(110)を含み、前記トレイアセンブリ(220)は、前記ブラケット(210)に取り外し可能に連結され、
前記ブラケット(210)は、前記筐体(300)に連結され、前記筐体(300)に対して可動に設けられ、それによって前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)は前記収容室(310)に出入りする、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項9】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記ブラケット(210)に係着されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項10】
前記ブラケット(210)は、前記トレイアセンブリ(220)の少なくとも一部の対向する両側に設けられた2つの支持板(211)を含み、各前記支持板(211)の頂部には係止溝(212)が設けられており、
前記トレイアセンブリ(220)は、2つの前記係止溝(212)に1対1に対応して設けられた2つの把持部(222)を含み、各前記把持部(222)は、対応する前記係止溝(212)内に係止されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項11】
前記係止溝(212)の第1端の溝壁にストッパ部(213)が設けられ、前記ストッパ部(213)は、前記係止溝(212)の溝底から間隔をおいて設けられ、
前記把持部(222)の第1端は、前記ストッパ部(213)と前記係止溝(212)との間に挿設される、
ことを特徴とする請求項10に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項12】
前記係止溝(212)の第2端の溝壁は、第1端が前記係止溝(212)のノッチまで延在し、第2端が前記係止溝(212)の溝底に向かって延在するガイド面(214)を含み、
前記ガイド面(214)の第1端は、前記ガイド面(214)の第2端に対して前記ストッパ部(213)から遠ざかる方向に向かって延在する、
ことを特徴とする請求項11に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項13】
前記トレイアセンブリ(220)には第1の締結孔が設けられ、前記ブラケット(210)には第2の締結孔が設けられ、前記トレイアセンブリ(220)は、前記第1の締結孔及び前記第2の締結孔内に挿設された締結具を介して前記ブラケット(210)に連結される、
ことを特徴とする請求項8に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項14】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記載置板(110)を囲むように設けられたトレイ枠(221)を含み、前記トレイ枠(221)は、前記ブラケット(210)に取り外し可能に連結されており、
前記トレイ枠(221)には、把持部(222)が設けられている、
ことを特徴とする請求項8に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項15】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記把持部(222)の少なくとも一部を覆うように前記把持部(222)に設けられた断熱部材(223)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項16】
前記把持部(222)は、前記トレイ枠(221)に連結される連結端と、前記トレイ枠(221)から遠ざかる方向に向かって延在する自由端とが延在方向に沿って順次設けられた板状構造であり、
前記板状構造の頂部端面に断熱部材(223)が設けられているか、又は、
前記板状構造の底部端面に断熱部材(223)が設けられているか、又は、
前記板状構造の頂部端面及び前記板状構造の底部端面の両方に断熱部材(223)が設けられている、
ことを特徴とする請求項14に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項17】
前記筐体(300)は、前記収容室(310)に連通する筐体開口(320)を有し、
前記ローディング機構は、前記ブラケット(210)に連結され、前記筐体開口(320)を開閉するための扉板(240)をさらに含み、
前記扉板(240)が前記筐体開口(320)を閉じると、前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)が前記筐体(300)内に押し込まれ、前記扉板(240)が前記筐体開口(320)を開放すると、前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)が前記筐体(300)から引き出される、
ことを特徴とする請求項8に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項18】
前記光源取付具(140)は、取付部(410)を含み、前記取付部(410)は、放熱通路(420)と、それぞれ前記放熱通路(420)に連通する第1の開口(421)、第2の開口(422)及び第3の開口(423)と、を有し、前記第1の光源(120)又は前記第2の光源(130)は前記第3の開口(423)に取り付けられており、
前記3Dプリント硬化装置は、
前記放熱通路(420)内に設けられ、前記第1の開口(421)と前記第2の開口(422)との間に位置する第1の放熱部材(430)と、
前記第1の開口(421)に設けられるか、又は、前記放熱通路(420)内に設けられ、前記第1の開口(421)と前記第1の放熱部材(430)との間に位置する第1の放熱ファン(440)と、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項19】
前記第2の開口(422)に取り付けられた放熱蓋体(450)をさらに含み、
前記放熱蓋体(450)には通風孔(451)が設けられている、
ことを特徴とする請求項18に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項20】
前記第1の放熱部材(430)は、放熱板(431)と、前記放熱板(431)に連結される複数の放熱フィン(432)とを含み、
前記放熱板(431)は、対向して設けられた第1の放熱端面と第2の放熱端面を有し、
前記第1の放熱端面は、前記第1の光源(120)又は前記第2の光源(130)に対向して設けられ、
複数の前記放熱フィン(432)は、前記第2の放熱端面に間隔をおいて設けられている、
ことを特徴とする請求項18に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項21】
前記筐体(300)に設けられた第2の放熱ファン(460)をさらに含み、
前記収容室(310)は、前記第2の放熱ファン(460)を介して外部環境に連通する、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項22】
前記筐体(300)は、シェル(350)と、前記シェル(350)内に設けられたキャビティ(360)とを含み、前記キャビティ(360)は、前記収容室(310)を有し、
前記3Dプリント硬化装置は、
前記シェル(350)と前記キャビティ(360)との間に設けられた断熱層(370)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、3Dプリントの分野に関し、具体的には、3Dプリント硬化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
付加製造とも呼ばれる3次元(3D)ラピッドプロトタイピングは、連続した材料層をプリント又は敷設することによって3次元物体を生成することがその基本的な原理である。3次元ラピッドプロトタイピング装置又は3次元プリンタは、物体の3次元コンピュータモデルを変換し、一連の断面スライスを生成することによって動作し、その後、各スライスを、一方が他方の上に重ねられるようにプリントして、最終的な3次元物体を生成する。3次元ラピッドプロトタイピング方法には、主に、ステレオリソグラフィ、薄板積層法、選択的レーザー溶融法、熱溶解積層法が含まれる。
【0003】
従来の3Dプリンタはすべて硬化工程を有するため、硬化完了後に製品の表面に樹脂原料の一部が残り、その後、手作業で洗浄した後、通常、光で硬化させるか又は加熱して高温で硬化させるような2次硬化を行う。しかし、従来の3Dプリンタには次のような欠点がある。
【0004】
後硬化装置(すなわち、二次硬化装置)は固定式硬化又は回転式硬化を採用する。回転式硬化では、光源が固定され、その底部に回転円盤が設計されており、モデルは硬化中に回転円盤とともに回転する。回転式硬化を採用すると、径方向において、光強度分布が不均一であるため、硬化効果が不均一になり、また、底部に光強度が照射できないというデメリットがある。固定式硬化では、光源が固定され、モデルがセットされる空間も固定されており、モデルは硬化中に静止状態にあり、このソリューションでは、硬化中に光強度分布が不均一であり、各位置での硬化効果がかなり異なっている。
【0005】
後硬化装置の硬化用トラフはすべて固定されており、硬化前に人手によってモデルを1つずつトラフに入れる必要があり、硬化後も人手によってモデルを1つずつトラフから取り出す必要があり、作業前後の膨大な時間の無駄になる。
【0006】
後硬化装置は、筐体が作業中に密閉された状態であり、硬化光源の光強度が高く、作業時間が長く、放熱が困難であり、自身の使用寿命を低下させるため、一部の従来技術では、低い光強度を使用することが多く、硬化効率の低下を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の主な目的は、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決する3Dプリント硬化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願では、収容室を有する筐体と、収容室内に設けられ、硬化対象を載置するための載置板と、収容室内に設けられ、発光端が載置板に向けて設けられている光源構造と、を含み、光源構造は、光源構造の発光端が載置板の異なる位置に照射するように可動に設けられている3Dプリント硬化装置が提供される。
【0009】
さらに、3Dプリント硬化装置は、少なくとも2つの硬化領域を有し、光源構造は、少なくとも2つの硬化領域の間で移動可能に設けられ、光源構造は、各硬化領域内を直線方向に沿って往復移動可能である。
【0010】
さらに、載置板は、透明材料で形成されており、載置板は、対向して設けられた第1の端面と第2の端面を有し、第1の端面は、硬化対象を載置するために用いられ、光源構造は、発光端が第1の端面に面して設けられた第1の光源と、発光端が第2の端面に面して設けられた第2の光源と、第1の光源及び第2の光源の両方が取り付けられている光源取付具と、を含み、光源取付具は、第1の光源の発光端及び第2の光源の発光端が載置板の異なる位置に照射するように可動に設けられている。
【0011】
さらに、3Dプリント硬化装置は、光源構造に連結され、光源構造の運動を駆動する駆動手段をさらに含む。
【0012】
さらに、3Dプリント硬化装置は、伝動アセンブリをさらに含み、光源構造が伝動アセンブリ及び駆動手段により動くように、駆動手段は伝動アセンブリを介して光源構造に連結される。
【0013】
さらに、第1の光源の光強度は、200mW/cm2以上であるか、又は、第2の光源130の光強度は、200mW/cm2以上であるか、又は、第1の光源の光強度は200mW/cm2以上であり、第2の光源の光強度は200mW/cm2以上である。
【0014】
さらに、第1の光源のパワーは調整可能であるか、又は、第2の光源のパワーは調整可能であるか、又は、第1の光源のパワーは調整可能であり、第2の光源のパワーは調整可能である。
【0015】
さらに、3Dプリント硬化装置は、ブラケットとトレイアセンブリとを含むローディング機構をさらに含み、トレイアセンブリは、トレイアセンブリの底部に位置する載置板を含み、トレイアセンブリは、ブラケットに取り外し可能に連結され、ブラケットは、筐体に連結され、筐体に対して可動に設けられ、それによってブラケット及びトレイアセンブリは収容室に出入りする。
【0016】
さらに、トレイアセンブリは、ブラケットに係着されている。
【0017】
さらに、ブラケットは、トレイアセンブリの少なくとも一部の対向する両側に設けられた2つの支持板を含み、各支持板の頂部には係止溝が設けられており、トレイアセンブリは、2つの係止溝に1対1に対応して設けられた2つの把持部を含み、各把持部は、対応する係止溝内に係止されている。
【0018】
さらに、係止溝の第1端の溝壁にストッパ部が設けられ、ストッパ部は、係止溝の溝底から間隔をおいて設けられ、把持部の第1端は、ストッパ部と係止溝との間に挿設される。
【0019】
さらに、係止溝の第2端の溝壁は、第1端が係止溝のノッチまで延在し、第2端が係止溝の溝底に向かって延在するガイド面を含み、ガイド面の第1端は、ガイド面の第2端に対してストッパ部から遠ざかる方向に向かって延在する。
【0020】
さらに、トレイアセンブリには第1の締結孔が設けられ、ブラケットには第2の締結孔が設けられ、トレイアセンブリは、第1の締結孔及び第2の締結孔内に挿設された締結具を介してブラケットに連結される。
【0021】
さらに、トレイアセンブリは、載置板を囲むように設けられたトレイ枠を含み、トレイ枠は、ブラケットに取り外し可能に連結されており、トレイ枠には、把持部が設けられている。
【0022】
さらに、トレイアセンブリは、把持部の少なくとも一部を覆うように把持部に設けられた断熱部材をさらに含む。
【0023】
さらに、把持部は、トレイ枠に連結される連結端と、トレイ枠から遠ざかる方向に向かって延在する自由端とが延在方向に沿って順次設けられた板状構造であり、板状構造の頂部端面に断熱部材が設けられているか、又は、板状構造の底部端面に断熱部材が設けられているか、又は、板状構造の頂部端面及び板状構造の底部端面の両方に断熱部材が設けられている。
【0024】
さらに、筐体は、収容室に連通する筐体開口を有し、ローディング機構は、ブラケットに連結され、筐体の開口を開閉するための扉板をさらに含み、扉板が筐体の開口を閉じると、ブラケット及びトレイアセンブリが筐体内に押し込まれ、扉板が筐体の開口を開放すると、ブラケット及びトレイアセンブリが筐体から引き出される。
【0025】
さらに、光源取付具は、取付部を含み、取付部は、放熱通路と、それぞれ放熱通路に連通する第1の開口、第2の開口及び第3の開口と、を有し、第1の光源又は第2の光源は第3の開口に取り付けられており、3Dプリント硬化装置は、放熱通路内に設けられ、第1の開口と第2の開口との間に位置する第1の放熱部材と、第1の開口に設けられるか、又は、放熱通路内に設けられ、第1の開口と第1の放熱部材との間に位置する第1の放熱ファンと、をさらに含む。
【0026】
さらに、3Dプリント硬化装置は、第2の開口に取り付けられた放熱蓋体をさらに含み、放熱蓋体には通風孔が設けられている。
【0027】
さらに、第1の放熱部材は、放熱板と、放熱板に連結される複数の放熱フィンとを含み、放熱板は、対向して設けられた第1の放熱端面と第2の放熱端面を有し、第1の放熱端面は、第1の光源又は第2の光源に対向して設けられ、複数の放熱フィンは、第2の放熱端面に間隔をおいて設けられている。
【0028】
さらに、3Dプリント硬化装置は、筐体に設けられた第2の放熱ファンをさらに含み、収容室は、第2の放熱ファンを介して外部環境に連通する。
【0029】
さらに、筐体は、シェルと、シェル内に設けられたキャビティとを含み、キャビティは、収容室を有し、3Dプリント硬化装置は、シェルとキャビティとの間に設けられた断熱層をさらに含む。
【発明の効果】
【0030】
本願の3Dプリント硬化装置は、筐体と、載置板と、光源構造とを含み、載置板及び光源構造は両方とも筐体の収容室内に設けられ、この3Dプリント硬化装置の光源構造は、光源構造の発光端が載置板の異なる位置に照射するように可動に設けられており、加えて、光源構造が伝動アセンブリ、駆動手段と共に往復直線運動するため、全体として光強度の均一性、光照射面積を高め、さらに硬化効果を向上させ、プリント効率を高め、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本願の一部を構成する明細書用図面は、本願をさらに理解させるためのものであり、本願の例示的な実施形態及びその説明は、本願を説明するために使用され、本願を不当に限定するものではない。図面において、
【
図1】本願による3Dプリント硬化装置の実施形態の1つの角度の分解図を示している。
【
図2】本願による3Dプリント硬化装置の実施形態の別の角度の分解図を示している。
【
図3】本願による3Dプリント硬化装置の部分構造の斜視図を示している。
【
図4】
図3の3Dプリント硬化装置の部分構造の分解図を示している。
【
図5】本願による3Dプリント硬化装置の光源構造、光源取付具の分解図を示している。
【
図6】本願による3Dプリント硬化装置のシェル底板及びシェル収容室内に設けられた部品の構造概略図を示している。
【
図7】本願による3Dプリント硬化装置の筐体の部分構造の分解図を示している。
【
図8】本願による3Dプリント硬化装置のローディング機構及び扉枠の分解図を示している。
【
図9】本願による3Dプリント硬化装置のローディング機構の斜視図を示している。
【
図10】本願による3Dプリント硬化装置のローディング機構のブラケットの概略図を示している。
【
図11】本願による3Dプリント硬化装置の筐体の部分構造の分解図を示している。
【
図12】本願による3Dプリント硬化装置の実施形態の1つの角度の斜視図を示している。
【
図13】本願による3Dプリント硬化装置の実施形態の別の角度の斜視図を示している。
【
図14】本願による3Dプリント硬化装置の位置規制ブロックの概略図を示している。
【
図15】本願による3Dプリント硬化装置の光源構造、光源取付具の斜視図を示している。
【
図16】
図15の部分構造の1つの角度の分解図を示している。
【符号の説明】
【0032】
110…載置板、120…第1の光源、130…第2の光源、140…光源取付具、143…連結部、144…逃し空間、150…駆動手段、160…伝動アセンブリ、161…伝動ねじ、162…ナット、170…ガイドレール、180…スライダ、190…第1の連結部材、210…ブラケット、211…支持板、212…係止溝、213…ストッパ部、214…ガイド面、220…トレイアセンブリ、221…トレイ枠、222…把持部、223…断熱部材、230…スライド部、240…扉板、250…ハンドル、300…筐体、310…収容室、320…筐体開口、330…スライドレール、340…第4の開口、410…取付部、420…放熱通路、421…第1の開口、422…第2の開口、423…第3の開口、430…第1の放熱部材、431…放熱板、432…放熱フィン、440…第1の放熱ファン、450…放熱蓋体、451…通風孔、460…第2の放熱ファン、470…導風ダクト、510…第1の取付座、520…第2の取付座、530…位置規制ブロック、350…シェル、351…シェル上板、352…シェル底板、353…シェル背板、360…キャビティ、361…キャビティ上板、362…キャビティ底板、363…キャビティ背板、370…断熱層、371…第1の断熱層、372…第2の断熱層、373…第3の断熱層、610…第1の電源、620…第2の電源、630…扉枠、640…衝突防止パッド、650…支持部材、660…シェル収容室。
【発明を実施するための形態】
【0033】
なお、矛盾しない限り、本願の実施形態及び実施形態の特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しつつ実施形態に即して本願を詳細に説明する。
【0034】
本願では3Dプリント硬化装置が提供され、
図1~
図17を参照して、収容室310を有する筐体300と、収容室310内に設けられ、硬化対象を載置するための載置板110と、収容室310内に設けられ、発光端が載置板110に向けて設けられている光源構造と、を含み、光源構造は、光源構造の発光端が載置板110の異なる位置に照射するように可動に設けられている。
【0035】
本願の3Dプリント硬化装置は、筐体300と、載置板110と、光源構造とを含み、載置板110及び光源構造は両方とも筐体300の収容室310内に設けられ、この3Dプリント硬化装置の光源構造は、光源構造の発光端が載置板110の異なる位置に照射するように可動に設けられていることにより、光強度分布が均一になり、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決し、硬化効果を向上させる。
【0036】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、少なくとも2つの硬化領域を有し、載置板110は、少なくとも2つの硬化領域に1対1に対応して設けられた少なくとも2つの載置板セグメントを有し、各載置板セグメントは、対応する硬化領域内に位置する。光源構造は、少なくとも2つの硬化領域の間で移動可能に設けられる。光源構造は、各硬化領域内を直線方向に沿って往復移動可能である。
【0037】
具体的に実施するにあたっては、複数の硬化領域(2つある場合を含む)が設けられているため、硬化中に、硬化対象の数及びセット位置に応じて、ターゲット的な硬化作業を行うことができ、また、硬化(走査)する必要のある硬化対象が少ない場合、光源構造は、硬化対象がセットされた硬化領域のみを往復走査し、硬化効率の更なる向上とエネルギーロスの低減に寄与する。
【0038】
本実施形態では、載置板110は透明材料で形成されており、載置板110は、対向して設けられた第1の端面と第2の端面を有し、第1の端面は、硬化対象を載置するために用いられる。光源構造は、発光端が第1の端面に面して設けられた第1の光源120と、発光端が第2の端面に面して設けられた第2の光源130と、第1の光源120及び第2の光源130の両方が取り付けられている光源取付具140と、を含む。光源取付具140は、第1の光源120の発光端及び第2の光源130の発光端が載置板110の異なる位置に照射するように可動に設けられている。
【0039】
具体的に実施するにあたっては、載置板110は透明材料で形成されているため、光を透過させて硬化対象に照射することができる。また、載置板110の対向する両側には第2の光源130及び第1の光源120が設けられ、第1の光源120の発光端は、第1の端面に面して設けられて、硬化対象の天面に照射し、第2の光源130の発光端は、第2の端面に面して設けられて、硬化対象の底面に照射することにより、硬化対象の両側に照射することができ、光強度の均一性を向上させ、さらに硬化効果を向上させ、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決する。
【0040】
具体的には、第1の光源120及び第2の光源130はUVランプである。UVは紫外線の略称であり、UVランプは、紫外線の特性を利用して光化学反応、製品の硬化、殺菌消毒などを行う紫外線ランプのことである。
【0041】
具体的には、載置板110は平板構造であり、第1の端面は第1の平面であり、第2の端面は第2の平面であり、第1の平面と第2の平面とが平行である。このように設けることで、硬化対象の支持が容易になり、光強度の均一性が保証される。
【0042】
具体的には、第1の端面は第2の端面の上方に位置し、第1の光源120は載置板110の上方に位置し、第2の光源130は載置板110の下方に位置する。
【0043】
任意選択で、載置板110のサイズは247.5mm×234mmであってもよい。載置板110は、透明なガラス又はPMMAなどの材料で形成されることができ、載置板110の光透過率は90%以上に達することができる。PMMAはポリメチルメタクリレートの略称であり、PMMAは高分子ポリマーの一種で、アクリル又は有機ガラスとも呼ばれ、透明性が高く、価格が低く、機械加工しやすいなどの利点があり、通常よく使用されるガラス代替材料である。
【0044】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、光源構造に連結され、光源構造の運動を駆動する駆動手段150をさらに含む。駆動手段150は光源構造を駆動して直線往復運動させ、このように設けることで、硬化対象は光源の全角度の照射を受けることができ、第1の光源120及び第2の光源130の往復運動により、走査型硬化を実現し、そして、硬化対象が均一に照射されるため、硬化の均一性が増大し、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決し、硬化効率も向上させる。
【0045】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、コントローラと、少なくとも2つの検出部材とをさらに含み、各検出部材及び駆動手段150は、コントローラと通信接続されている。少なくとも2つの検出部材は、少なくとも2つの硬化領域に1対1に対応して設けられ、各検出部材の検出ヘッドは、対応する硬化領域に向けて設けられ、対応する硬化領域内に硬化対象があるか否かを検出し、検出情報をコントローラに送信する。コントローラは、この検出情報に基づいて駆動手段150の動作を制御して、第1の光源120及び第2の光源130を、硬化対象が収納された硬化領域内に移動させて硬化操作を行う。
【0046】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、伝動アセンブリ160をさらに含み、駆動手段150は、伝動アセンブリ160を介して光源構造に連結され、それによって、光源構造は伝動アセンブリ160及び駆動手段150により動く。光源取付具140は、伝動アセンブリ160及び駆動手段150により直線往復運動する。
【0047】
具体的には、伝動アセンブリ160は、伝動ねじ161と、伝動ねじ161に外挿されたナット162とを含み、駆動手段150は、伝動ねじ161に連結され、伝動ねじ161の回動によって、ナット162は、伝動ねじ161の延在方向に移動する。ナット162は、光源取付具140に連結されている。ナット162は銅ナットであり、駆動手段150により伝動ねじ161が回動駆動され、ナット162が直線往復運動する。
【0048】
任意選択で、駆動手段150は、伝動ねじ161に連結されるモータであってもよい。モータの正逆回転により、ナット162及び光源取付具140を往復移動させることで、走査硬化を行う。
【0049】
他の実施形態では、駆動手段150はモータであり、伝動アセンブリ160はウォームギア構造であってもよい。
【0050】
他の実施形態では、伝動アセンブリ160が設けられなくてもよく、駆動手段150はリニアモータである。
【0051】
具体的には、3Dプリント硬化装置は、第1の連結部材190をさらに含み、伝動アセンブリ160は、第1の連結部材190を介して光源取付具140に連結される。第1の連結部材190は、伝動アセンブリ160のナット162に連結されている。このように設けることで、伝動アセンブリ160と光源取付具140との連結を容易にする。
【0052】
具体的には、3Dプリント硬化装置は、ガイドレール170と、スライダ180とをさらに含む。スライダ180は、ガイドレール170に連結され、ガイドレール170の延在方向に沿ってスライド可能に設けられている。スライダ180は、光源取付具140に連結されている。このように設けることで、光源取付具140を支持しガイドする役割を果たす。
【0053】
具体的には、スライダ180はナット162に連結され、スライダ180は、ナット162及び第1の連結部材190を介して光源取付具140に連結されており、スライダ180は、ガイドレール170に沿ってスライドし、ナット162を支持しガイドする役割を果たす。
【0054】
具体的には、3Dプリント硬化装置は、駆動手段150が取り付けられている第1の取付座510をさらに含む。このように設けることで、駆動手段150の取り付けが容易になる。
【0055】
具体的には、第1の取付座510は、ガイドレール170を取り付け、固定する役割も果たす。駆動手段150は、第1の取付座510の鉛直板に取り付けられ、ガイドレール170は、第1の取付座510の水平板に取り付けられている。
【0056】
具体的には、3Dプリント硬化装置は、第1の取付座510と間隔をおいて設けられ、ガイドレール170が取り付けられている第2の取付座520をさらに含む。
【0057】
具体的には、
図14に示すように、3Dプリント硬化装置は、第1の取付座510に設けられた位置規制ブロック530をさらに含み、位置規制ブロック530は、ナット162を停止させるために用いられ、ナット162を限界位置で停止させることで、ナット162が駆動手段150又は第1の取付座510の鉛直板に衝突するのを防止する。
【0058】
本実施形態では、第1の光源120の光強度は、200mW/cm2以上である。又は、第2の光源130の光強度は、200mW/cm2以上である。又は、第1の光源120の光強度は200mW/cm2以上であり、第2の光源130の光強度は200mW/cm2以上である。具体的に実施するにあたっては、第1の光源120、第2の光源130の走査時の光強度は200mW/cm2以上であり、従来技術の3500μW/cm2~4500μW/cm2と比較して光強度が数百倍に向上し、この高い光強度により、硬化対象を迅速に硬化させることができ、硬化効率が大幅に(樹脂材料によって差があるが、約8倍)向上する。また、材料にとって、高い光強度はより多くの材料に適用でき、材料の応用範囲が広くなる。なお、光強度とは、単位面積当たりの光パワーを指す。
【0059】
本実施形態では、第1の光源120のパワーは調整可能である。又は、第2の光源130のパワーは調整可能である。又は、第1の光源120のパワーは調整可能であり、第2の光源130のパワーは調整可能である。このように設けることで、3Dプリント硬化装置の適用性を向上させる。
【0060】
具体的には、第1の光源120は、第1のランプパネルと、第1のランプパネルに設けられた複数の第1のランプビーズとを含む。
【0061】
具体的には、第2の光源130は、第2のランプパネルと、第2のランプパネルに設けられた複数の第2のランプビーズとを含む。
【0062】
本実施形態では、
図8~
図10に示すように、3Dプリント硬化装置は、ブラケット210とトレイアセンブリ220とを含むローディング機構をさらに含み、トレイアセンブリ220は、トレイアセンブリ220の底部に位置する載置板110を含み、トレイアセンブリ220は、ブラケット210に取り外し可能に連結されている。ブラケット210は、筐体300に連結され、筐体300に対して可動に設けられ、それによってブラケット210及びトレイアセンブリ220は収容室310に出入りする。トレイアセンブリ220は取り外し可能であるため、硬化対象を事前に他のトレイアセンブリ220内に並べて、直接トレイアセンブリ220の交換を行うことができ、硬化対象の出し入れ時間を節約することができ、すなわち、硬化前に、まず硬化対象をトレイアセンブリ220上にセットし、その後トレイアセンブリ220をブラケット210に取り付け、硬化完了後、トレイアセンブリ220をブラケット210から取り外してから、トレイアセンブリ220内の硬化対象を取り出すことができ、硬化前後の作業時間が節約され、3Dプリント硬化装置は硬化前後の作業時間を利用して硬化作業を継続的に行うことができるようになり、従来技術におけるローディング機構による硬化対象の出し入れ時間が長いという問題を解決し、3Dプリント硬化装置の生産効率を向上させる。
【0063】
任意選択で、トレイアセンブリ220は、ブラケット210に係着されてもよい。このように設けることで、トレイアセンブリ220の取り外し及び取り付けが容易になる。
【0064】
任意選択で、ブラケット210は、トレイアセンブリ220の少なくとも一部の対向する両側に設けられた2つの支持板211を含んでもよい。各支持板211の頂部には係止溝212が設けられている。係止溝212は、2つの支持板211の配置方向に沿って、支持板211の対向して設けられた2つの端面まで延在する。トレイアセンブリ220は、2つの係止溝212に1対1に対応して設けられた2つの把持部222を含み、各把持部222は、対応する係止溝212内に係止されている。具体的に実施するにあたっては、トレイアセンブリ220の把持部222は、係止溝212のノッチを通して係止溝212内に入れられ、係止溝212の両端の溝壁によって位置規制される。トレイアセンブリ220の少なくとも一部は、2つの支持板211の間に設けられ、2つの支持板211によってトレイアセンブリ220の左右両側が位置規制される。
【0065】
具体的には、2つの支持板211の間にトレイ枠221が設けられている。
【0066】
具体的には、係止溝212の第1端の溝壁にストッパ部213が設けられ、このストッパ部213は、係止溝212の溝底から間隔をおいて設けられ、把持部222の第1端は、ストッパ部213と係止溝212との間に挿設される。このように設けることで、把持部222を鉛直方向に位置規制することができ、トレイアセンブリ220が鉛直方向に動き回るのを回避する。
【0067】
具体的には、係止溝212の第2端の溝壁は、第1端が係止溝212のノッチまで延在し、第2端が係止溝212の溝底に向かって延在するガイド面214を含む。ガイド面214の第1端は、ガイド面214の第2端に対してストッパ部213から遠ざかる方向に向かって延在する。ガイド面214を設けることで、トレイアセンブリ220を取り出す時にトレイアセンブリ220を逃すことができ、すなわち把持部222の第2端を逃すことができ、トレイアセンブリ220の取り出しが容易になる。
【0068】
具体的には、ガイド面214は、傾斜面又は円弧面であり、円弧面は、係止溝212の第1端に向けて突出して設けられている。
【0069】
任意選択で、トレイアセンブリ220とブラケット210とは、スナップフィット構造によって係着されてもよい。
【0070】
任意選択で、トレイアセンブリ220には第1の締結孔が設けられ、ブラケット210には第2の締結孔が設けられ、トレイアセンブリ220は、第1の締結孔及び第2の締結孔内に挿設された締結具を介してブラケット210に連結されてもよい。
【0071】
具体的には、トレイアセンブリ220は、載置板110を囲むように設けられたトレイ枠221を含み、トレイ枠221は、ブラケット210に取り外し可能に連結されている。トレイ枠221には把持部222が設けられている。このように設けることで、トレイアセンブリ220を取り出す際の把持が容易になる。
【0072】
任意選択で、載置板110とトレイ枠221とは、接着剤により接着されているか、又は機械的に固定されていてもよい。
【0073】
任意選択で、把持部222は2つであり、2つの把持部222はトレイ枠221の対向する両側に位置してもよい。このように設けることで、トレイアセンブリ220を取り出す際の把持が容易になる。
【0074】
具体的には、トレイアセンブリ220は、把持部222の少なくとも一部を覆うように把持部222に設けられた断熱部材223をさらに含む。断熱部材223は、断熱に用いられ、トレイアセンブリ220を取り出す際に作業者を保護する。
【0075】
任意選択で、断熱部材223はシリコーン製であってもよい。
【0076】
任意選択で、把持部222は、トレイ枠221に連結される連結端と、トレイ枠221から遠ざかる方向に向かって延在する自由端とが延在方向に沿って順次設けられた板状構造であり、板状構造の頂部端面に断熱部材223が設けられているか、又は、板状構造の底部端面に断熱部材223が設けられているか、又は、板状構造の頂部端面及び板状構造の底部端面の両方に断熱部材223が設けられていてもよい。
【0077】
具体的には、断熱部材223は、把持部222と同一形状であり、把持部222を覆うことができ、把持部222の上方及び/又は下方に設けられている。
【0078】
本実施形態では、筐体300は、収容室310に連通する筐体開口320を有する。ローディング機構は、ブラケット210に連結され、筐体開口320を開閉するための扉板240をさらに含む。扉板240が筐体開口320を閉じると、ブラケット210及びトレイアセンブリ220が筐体300内に押し込まれる。扉板240が筐体開口320を開放すると、ブラケット210及びトレイアセンブリ220が筐体300から引き出される。
【0079】
具体的には、
図7に示すように、収容室310内にスライドレール330が設けられ、ブラケット210にはスライド部230が設けられており、スライド部230は、スライドレール330に連結され、スライドレール330に沿ってスライド可能に設けられ、それによってブラケット210は筐体300内にスライドレール330及びスライド部230により引き出し可能に設けられている。ブラケット210は、スライドレール330及び収容室310と一緒に引出し構造を形成し、筐体開口320を通って引き出されたり押し戻されたりする。
【0080】
具体的には、扉板240は、筐体開口320に近い側に取り付けられ、ブラケット210に連結されている。
【0081】
具体的には、ローディング機構は、扉板240に設けられたハンドル250をさらに含み、ハンドル250を引くことによって扉板240及びブラケット210を動かす。このように設けることで、ブラケット210を引き出したり押し戻したりすることが容易になる。
【0082】
本実施形態では、
図4及び
図5に示すように、光源取付具140は、取付部410を含み、取付部410は、放熱通路420と、それぞれ放熱通路420に連通する第1の開口421、第2の開口422及び第3の開口423と、を有し、第1の光源120又は第2の光源130は第3の開口423に取り付けられている。3Dプリント硬化装置は、放熱通路420内に設けられ、第1の開口421と第2の開口422との間に位置する第1の放熱部材430と、第1の開口421に設けられるか、又は、放熱通路420内に設けられ、第1の開口421と第1の放熱部材430との間に位置する第1の放熱ファン440と、をさらに含む。
【0083】
具体的には、取付部410は直方体の形状であり、第1の開口421及び第2の開口422は取付部410の両端にあり、第3の開口423は第1の開口421及び第2の開口422に垂直な平面にある。
【0084】
具体的には、光源取付具140は2つの取付部410を含み、2つの取付部410の第3の開口423が対向して設けられ、第1の光源120は2つの取付部410の一方に取り付けられ、第2の光源130は2つの取付部410の他方に取り付けられている。
【0085】
具体的には、2つの取付部410は連結部143を介して連結され、2つの取付部410及び連結部143の間に逃し空間144が形成され、載置板110が逃し空間144に位置している。
【0086】
具体的には、光源取付具140はU字型構造であり、2つの取付部410はそれぞれU字型構造において上部にある直線構造と下部にある直線構造であり、連結部143はU字型構造の湾曲部分であり、2つの取付部410を連結する役割を果たす。
【0087】
具体的には、第1の開口421は、2つの取付部410を連結する連結部143の近傍に設けられており、第1の放熱ファン440は、第1の開口421に設けられている。第1の放熱ファン440は、連結部143に連結され、及び/又は、第1の放熱ファン440は、取付部410に連結されている。
【0088】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、第2の開口422を塞ぐように第2の開口422に取り付けられた放熱蓋体450をさらに含む。放熱蓋体450には通風孔451が設けられている。このように設けることで、気体が通風孔451を通して放熱通路420へ進入して、第1の放熱部材430の熱を排出させることを保証するとともに、異物が放熱通路420へ進入するのを回避することができる。
【0089】
具体的には、第2の開口422は、第1の開口421とは反対側に設けられている。
【0090】
具体的には、通風孔451は複数であり、複数の通風孔451は、放熱蓋体450に間隔をおいて設けられている。このように設けることで、放熱通路420へ進入する空気量が保証され、放熱効果が保証される。
【0091】
具体的には、第1の放熱部材430は、放熱板431と、放熱板431に連結される複数の放熱フィン432とを含み、放熱板431は、対向して設けられた第1の放熱端面と第2の放熱端面を有し、第1の放熱端面は、第1の光源120又は第2の光源130に対向して設けられ、複数の放熱フィン432は、第2の放熱端面に間隔をおいて設けられている。このように設けることで、第1の光源120及び第2の光源130に対する放熱効果が保証される。
【0092】
具体的には、第1の放熱部材430は、第1の所定の方向に沿って間隔をおいて設けられた複数組の放熱フィンを含む。各組の放熱フィンは、複数の放熱フィン432を含み、各組の放熱フィンのうちの複数の放熱フィン432は、第2の所定の方向に沿って間隔をおいて設けられている。第1の所定の方向と第2の所定の方向は互いに垂直であり、第1の所定の方向と第2の所定の方向は両方とも放熱板431と平行である。
【0093】
任意選択で、第1の放熱端面は、第1の放熱部材430の表面の一部に密着していてもよい。このように設けることで、第1の光源120及び第2の光源130に対する放熱効果をさらに向上させる。
【0094】
具体的には、第1の放熱端面は、放熱板431と平行に設けられ、第1の放熱部材430の複数の放熱フィン432は、第1の放熱端面に対して垂直である。
【0095】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、筐体300に設けられた第2の放熱ファン460をさらに含み、収容室310は、第2の放熱ファン460を介して外部環境に連通する。第2の放熱ファン460により、全体として収容室310を放熱することができ、従来技術における放熱構造の放熱効果が悪いという問題を解決する。
【0096】
本実施形態では、
図6に示すように、筐体300は、シェル350と、シェル350内に設けられたキャビティ360とを含み、キャビティ360は、収容室310を有し、キャビティ360は、第5の開口を有する。シェル350には第4の開口340が設けられ、シェル350とキャビティ360との間にシェル収容室660が形成され、第2の放熱ファン460はシェル収容室660内に設けられている。3Dプリント硬化装置は、シェル収容室660内に位置する導風ダクト470をさらに含み、導風ダクト470は、第1端が第5の開口に連通し、第2端が第4の開口340に連通し、第2の放熱ファン460は導風ダクト470内に設けられている。このように設けることで、収容室310及び収容室310内の部品を放熱することが容易になる。
【0097】
具体的には、載置板110、光源取付具140、光源構造、ブラケット210、スライドレール330及びトレイアセンブリ220は、いずれも収容室310内に設けられ、スライドレール330は、キャビティ360の内壁に連結される。駆動手段150、伝動アセンブリ160、ガイドレール170、スライダ180、第1の取付座510及び第2の取付座520は、いずれもシェル収容室660内に設けられている。第1の連結部材190は、キャビティ360を通り抜けて光源取付具140に連結される。
【0098】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、シェル350とキャビティ360との間に設けられた断熱層370をさらに含む。このように設けることで、収容室310内の熱がシェル350に伝播することを防止し、作業者が火傷を受けることを回避し、安全性を向上させる。
【0099】
任意選択で、断熱層370は、保温綿であってもよく、他の保温材であってもよい。
【0100】
具体的には、シェル350は、シェル上板351と、シェル底板352と、シェル背板353とを含み、シェル上板351とシェル底板352は取り外し可能に連結され、シェル背板353は、シェル上板351及びシェル底板352の背部に取り付けられ、これら三者でシェル350を形成する。キャビティ360は、キャビティ上板361と、キャビティ底板362と、キャビティ背板363とを含み、キャビティ上板361とキャビティ底板362は取り外し可能に連結され、キャビティ背板363は、キャビティ上板361及びキャビティ底板362の背面に取り付けられ、これら三者でキャビティ360を形成する。断熱層370は、第1の断熱層371と、第2の断熱層372と、第3の断熱層373とを含み、第1の断熱層371は、キャビティ上板361とシェル上板351との間に設けられ、第2の断熱層372は、キャビティ底板362とシェル底板352との間に設けられ、第3の断熱層373は、キャビティ背板363とシェル底板352との間に設けられている。このように設けることで、筐体300の組み立てが容易になる。
【0101】
具体的には、シェル底板352とキャビティ底板362との間にシェル収容室660が形成されている。シェル底板352には支持部材650が設けられ、キャビティ底板362は支持部材650に設けられ、支持部材650によってキャビティ底板362を支持し、さらにキャビティ360を支持する役割を果たす。
【0102】
本実施形態では、3Dプリント硬化装置は、第1の電源610と、第2の電源620とをさらに含み、第1の電源610及び第2の電源620は、いずれもシェル収容室660内に設けられ、第1の電源610は、第1の光源120及び第2の光源130の両方に接続され、第1の光源120及び第2の光源130に電力を供給する。第2の電源620は、駆動手段150、第1の放熱ファン440及び第2の放熱ファン460のいずれにも接続され、これらの部品に電力を供給して、これらの部品の起動及び停止を実現する。
【0103】
本実施形態では、筐体300は、シェル350及びキャビティ360の両方に連結される扉枠630をさらに含み、扉枠630には、上述した筐体開口320が形成されている。
【0104】
本実施形態では、筐体300の背部には複数の衝撃防止パッド640が設けられ、3Dプリント硬化装置が受ける衝撃を軽減する。
【0105】
本願の3Dプリント硬化装置は、高い光強度の走査硬化を採用し、硬化対象の出し入れが容易なローディング機構と互換性があり、構造が巧妙で、設計が合理的である。従来技術と比較して、以下の有益な効果を有する。すなわち、硬化効果が均一であり、硬化効率が明らかに向上し、そして、硬化対象を事前に他のトレイアセンブリ内に並んで、直接トレイアセンブリの交換を行うことができ、硬化対象の出し入れ時間を節約することができ、さらに、放熱効果が良好であり、140Wを超える光源の放熱問題を解決することができ、超高光強度の光源を実現し、硬化効率を大幅に向上させる。
【0106】
本願では、上記の3Dプリント硬化装置に適用される3Dプリント硬化方法がさらに提供され、この3Dプリント硬化方法は、3Dプリント硬化装置の光源構造の運動を制御して、光源構造の発光端を、3Dプリント硬化装置の載置板110の異なる位置に照射させることを含む。このように設けることで、硬化対象に均一な照射を与え、硬化の均一性を高め、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決し、また、硬化効率を向上させる。
【0107】
具体的には、3Dプリント硬化装置の光源構造の運動を制御する方法は、光源構造を制御して、硬化対象がセットされた硬化領域へ移動させることと、光源構造を制御して、硬化対象がセットされた硬化領域内を直線往復運動させることとを含む。このように設けることで、硬化効率を向上させ、エネルギーロスを低減する。
【0108】
以上の説明から、本願の上述した実施形態は、以下の技術効果を実現していることが分かる。
本願の3Dプリント硬化装置は、筐体300と、載置板110と、光源構造とを含み、載置板110及び光源構造は両方とも筐体300の収容室310内に設けられ、この3Dプリント硬化装置の光源構造は、光源構造の発光端が載置板110の異なる位置に照射するように可動に設けられていることにより、光強度分布が均一になり、従来技術における3Dプリント硬化装置の硬化効果が不均一であるという課題を解決し、硬化効果を向上させる。
【0109】
以上は、本願の好適な実施形態に過ぎず、本願を限定することを意図するのではない。当業者であれば、本願に様々な変更や変形が可能である。本願の思想や原則内のいかなる修正、均等の置き換え、改良などは本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容室(310)を有する筐体(300)と、
前記収容室(310)内に設けられ、硬化対象を載置するための載置板(110)と、
前記収容室(310)内に設けられ、発光端が前記載置板(110)に向けて設けられている光源構造と、を含み、
前記光源構造は、前記光源構造の発光端が前記載置板(110)の異なる位置に照射するように可動に設けられて
おり、
前記載置板(110)は透明材料で形成されており、前記載置板(110)は、対向して設けられた第1の端面と第2の端面を有し、前記第1の端面は、硬化対象を載置するために用いられ、
前記光源構造は、
発光端が前記第1の端面に面して設けられた第1の光源(120)と、
発光端が前記第2の端面に面して設けられた第2の光源(130)と、
前記第1の光源(120)及び前記第2の光源(130)の両方が取り付けられている光源取付具(140)と、を含み、
前記光源取付具(140)は、前記第1の光源(120)の発光端及び前記第2の光源(130)の発光端が前記載置板(110)の異なる位置に照射するように可動に設けられている、
ことを特徴とする3Dプリント硬化装置。
【請求項2】
前記3Dプリント硬化装置は、少なくとも2つの硬化領域を有し、
前記光源構造は、前記少なくとも2つの硬化領域の間で移動可能に設けられ、
前記光源構造は、各前記硬化領域内を直線方向に沿って往復移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項3】
前記光源構造に連結され、前記光源構造の運動を駆動する駆動手段(150)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項4】
伝動アセンブリ(160)をさらに含み、
前記駆動手段(150)は、前記伝動アセンブリ(160)を介して前記光源構造に連結され、それによって前記光源構造は前記伝動アセンブリ(160)及び前記駆動手段(150)により動く、
ことを特徴とする請求項
3に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項5】
前記第1の光源(120)の光強度は、200mW/cm
2以上であるか、又は、
前記第2の光源(130)の光強度は、200mW/cm
2以上であるか、又は、
前記第1の光源(120)の光強度は200mW/cm
2以上であり、前記第2の光源(130)の光強度は200mW/cm
2以上である、
ことを特徴とする請求項
1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項6】
前記第1の光源(120)のパワーは調整可能であるか、又は、
前記第2の光源(130)のパワーは調整可能であるか、又は、
前記第1の光源(120)のパワーは調整可能であり、前記第2の光源(130)のパワーは調整可能である、
ことを特徴とする請求項
1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項7】
ブラケット(210)とトレイアセンブリ(220)とを含むローディング機構をさらに含み、
前記トレイアセンブリ(220)は、前記トレイアセンブリ(220)の底部に位置する前記載置板(110)を含み、前記トレイアセンブリ(220)は、前記ブラケット(210)に取り外し可能に連結され、
前記ブラケット(210)は、前記筐体(300)に連結され、前記筐体(300)に対して可動に設けられ、それによって前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)は前記収容室(310)に出入りする、
ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項8】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記ブラケット(210)に係着されている、
ことを特徴とする請求項
7に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項9】
前記ブラケット(210)は、前記トレイアセンブリ(220)の少なくとも一部の対向する両側に設けられた2つの支持板(211)を含み、各前記支持板(211)の頂部には係止溝(212)が設けられており、
前記トレイアセンブリ(220)は、2つの前記係止溝(212)に1対1に対応して設けられた2つの把持部(222)を含み、各前記把持部(222)は、対応する前記係止溝(212)内に係止されている、
ことを特徴とする請求項
7に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項10】
前記係止溝(212)の第1端の溝壁にストッパ部(213)が設けられ、前記ストッパ部(213)は、前記係止溝(212)の溝底から間隔をおいて設けられ、
前記把持部(222)の第1端は、前記ストッパ部(213)と前記係止溝(212)との間に挿設される、
ことを特徴とする請求項
9に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項11】
前記係止溝(212)の第2端の溝壁は、第1端が前記係止溝(212)のノッチまで延在し、第2端が前記係止溝(212)の溝底に向かって延在するガイド面(214)を含み、
前記ガイド面(214)の第1端は、前記ガイド面(214)の第2端に対して前記ストッパ部(213)から遠ざかる方向に向かって延在する、
ことを特徴とする請求項
10に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項12】
前記トレイアセンブリ(220)には第1の締結孔が設けられ、前記ブラケット(210)には第2の締結孔が設けられ、前記トレイアセンブリ(220)は、前記第1の締結孔及び前記第2の締結孔内に挿設された締結具を介して前記ブラケット(210)に連結される、
ことを特徴とする請求項
7に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項13】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記載置板(110)を囲むように設けられたトレイ枠(221)を含み、前記トレイ枠(221)は、前記ブラケット(210)に取り外し可能に連結されており、
前記トレイ枠(221)には、把持部(222)が設けられている、
ことを特徴とする請求項
7に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項14】
前記トレイアセンブリ(220)は、前記把持部(222)の少なくとも一部を覆うように前記把持部(222)に設けられた断熱部材(223)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
13に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項15】
前記把持部(222)は、前記トレイ枠(221)に連結される連結端と、前記トレイ枠(221)から遠ざかる方向に向かって延在する自由端とが延在方向に沿って順次設けられた板状構造であり、
前記板状構造の頂部端面に断熱部材(223)が設けられているか、又は、
前記板状構造の底部端面に断熱部材(223)が設けられているか、又は、
前記板状構造の頂部端面及び前記板状構造の底部端面の両方に断熱部材(223)が設けられている、
ことを特徴とする請求項
13に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項16】
前記筐体(300)は、前記収容室(310)に連通する筐体開口(320)を有し、
前記ローディング機構は、前記ブラケット(210)に連結され、前記筐体開口(320)を開閉するための扉板(240)をさらに含み、
前記扉板(240)が前記筐体開口(320)を閉じると、前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)が前記筐体(300)内に押し込まれ、前記扉板(240)が前記筐体開口(320)を開放すると、前記ブラケット(210)及び前記トレイアセンブリ(220)が前記筐体(300)から引き出される、
ことを特徴とする請求項
7に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項17】
前記光源取付具(140)は、取付部(410)を含み、前記取付部(410)は、放熱通路(420)と、それぞれ前記放熱通路(420)に連通する第1の開口(421)、第2の開口(422)及び第3の開口(423)と、を有し、前記第1の光源(120)又は前記第2の光源(130)は前記第3の開口(423)に取り付けられており、
前記3Dプリント硬化装置は、
前記放熱通路(420)内に設けられ、前記第1の開口(421)と前記第2の開口(422)との間に位置する第1の放熱部材(430)と、
前記第1の開口(421)に設けられるか、又は、前記放熱通路(420)内に設けられ、前記第1の開口(421)と前記第1の放熱部材(430)との間に位置する第1の放熱ファン(440)と、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項
1に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項18】
前記第2の開口(422)に取り付けられた放熱蓋体(450)をさらに含み、
前記放熱蓋体(450)には通風孔(451)が設けられている、
ことを特徴とする請求項
17に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項19】
前記第1の放熱部材(430)は、放熱板(431)と、前記放熱板(431)に連結される複数の放熱フィン(432)とを含み、
前記放熱板(431)は、対向して設けられた第1の放熱端面と第2の放熱端面を有し、
前記第1の放熱端面は、前記第1の光源(120)又は前記第2の光源(130)に対向して設けられ、
複数の前記放熱フィン(432)は、前記第2の放熱端面に間隔をおいて設けられている、
ことを特徴とする請求項
17に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項20】
前記筐体(300)に設けられた第2の放熱ファン(460)をさらに含み、
前記収容室(310)は、前記第2の放熱ファン(460)を介して外部環境に連通する、
ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【請求項21】
前記筐体(300)は、シェル(350)と、前記シェル(350)内に設けられたキャビティ(360)とを含み、前記キャビティ(360)は、前記収容室(310)を有し、
前記3Dプリント硬化装置は、
前記シェル(350)と前記キャビティ(360)との間に設けられた断熱層(370)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の3Dプリント硬化装置。
【国際調査報告】