(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】排水弁アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16K 27/02 20060101AFI20241219BHJP
E03C 1/12 20060101ALI20241219BHJP
F16K 31/70 20060101ALI20241219BHJP
F16L 55/07 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
F16K27/02
E03C1/12 Z
F16K31/70 Z
F16L55/07 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529747
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2022128313
(87)【国際公開番号】W WO2023109332
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202123176720.8
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111539005.8
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】兪 舟
(72)【発明者】
【氏名】馮 忠波
(72)【発明者】
【氏名】康 志軍
(72)【発明者】
【氏名】馬 彦▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】朱 方英
【テーマコード(参考)】
2D061
3H051
3H057
【Fターム(参考)】
2D061AB01
3H051AA01
3H051BB03
3H051BB10
3H051CC11
3H051FF02
3H057AA03
3H057BB46
3H057CC07
3H057DD03
3H057EE02
3H057FA26
3H057FC05
3H057GG04
3H057HH03
(57)【要約】
入水出水通路(11)及び電磁弁(40)を有し、電磁弁(40)と入水出水通路(11)とは連通される接続座(10)と、接続座(10)に設けられている吸気弁(20)であって、開閉可能な吸気口(21)を有し、吸気口(21)が開放された場合に、吸気口(21)と入水出水通路(11)とは連通される吸気弁(20)と、接続座(10)に設けられている凍結防止弁(30)であって、排水通路(31)及び開閉可能な排水口(32)を有し、排水口(32)が開放された場合に、排水口(32)と排水通路(31)とは連通される凍結防止弁(30)と、電磁弁座(44)内に取り付けられている電磁弁(40)であって、電磁弁通路(12)と排水通路(31)とを連通又は遮断するために用いられる電磁弁(40)と、を含む排水弁アセンブリを提供する。吸気弁(20)を設けることにより、入水出水通路(11)内の残留流体を凍結防止弁(30)に輸送し、更には、排水弁アセンブリから排出し、低温環境下で入水出水通路(11)内の残留流体が結氷することを防止し、電磁弁(40)を設けることにより、入水出水通路(11)内に流体が流れている場合に凍結防止弁(30)が常に排水する状況を回避し、排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入水出水通路(11)及び電磁弁通路(12)を有し、前記電磁弁通路(12)と前記入水出水通路(11)とは連通される接続座(10)と、
前記接続座(10)に設けられている吸気弁(20)であって、開閉可能な吸気口(21)を有し、前記吸気口(21)が開放された場合に、前記吸気口(21)と前記入水出水通路(11)とは連通される吸気弁(20)と、
前記接続座(10)に設けられている凍結防止弁(30)であって、排水通路(31)及び開閉可能な排水口(32)を有し、前記排水口(32)が開放された場合に、前記排水口(32)と前記排水通路(31)とは連通される凍結防止弁(30)と、
前記電磁弁通路(12)内に取り付けられている電磁弁(40)であって、前記電磁弁通路(12)と前記排水通路(31)とを連通又は遮断するために用いられる電磁弁(40)と、を含む排水弁アセンブリ。
【請求項2】
前記吸気弁(20)は前記入水出水通路(11)の上方に位置し、前記凍結防止弁(30)は前記入水出水通路(11)の下方に位置し、前記排水口(32)は前記排水通路(31)の下端に位置する、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項3】
前記吸気弁(20)及び前記凍結防止弁(30)はいずれも垂直に設けられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項4】
前記電磁弁(40)は前記入水出水通路(11)の下方に位置し、前記電磁弁(40)は前記凍結防止弁(30)の上方に位置し、且つ前記電磁弁(40)は水平に設けられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項5】
前記接続座(10)は、接続ブロック(13)、吸気弁継手(14)、凍結防止弁継手(15)及び2つの入水出水継手(16)を含み、ここで、前記吸気弁継手(14)は前記接続ブロック(13)の上方に設けられ、前記凍結防止弁継手(15)は前記接続ブロック(13)の下方に設けられ、2つの前記入水出水継手(16)は前記接続ブロック(13)の対向する両側にそれぞれ設けられ、
ここで、前記電磁弁通路(12)は前記接続ブロック(13)内に位置し、前記吸気弁(20)は前記吸気弁継手(14)に取り付けられ、前記電磁弁(40)は前記接続ブロック(13)に取り付けられ、前記凍結防止弁(30)は前記凍結防止弁継手(15)に取り付けられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項6】
前記吸気弁(20)は吸気弁座(22)及び吸気弁芯(23)を含み、前記吸気弁座(22)は前記接続座(10)に接続され、前記吸気弁座(22)は、上から下へ順に設けられた前記吸気口(21)、吸気チャンバ(24)及び排気口(25)を有し、前記吸気弁芯(23)は前記吸気チャンバ(24)内に上下浮動可能に設けられ、前記排気口(25)と前記入水出水通路(11)とは連通され、ここで、前記吸気口(21)が開放された場合に、前記吸気口(21)、前記吸気チャンバ(24)及び前記排気口(25)は順に連通される、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項7】
前記吸気弁芯(23)の外壁と前記吸気チャンバ(24)の内壁とはクリアランスフィットされ、前記吸気弁芯(23)の重力をGとし、前記吸気弁芯(23)の上側が受ける下向きの流体圧力をF1とし、前記吸気弁芯(23)の下側が受ける上向きの流体圧力をF2とし、ここで、
F2-F1>Gである場合に、前記吸気弁芯(23)は前記吸気口(21)を閉じ、
F2-F1<Gである場合に、前記吸気弁芯(23)は前記吸気口(21)を開放する、請求項6に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項8】
前記吸気弁芯(23)は、順に接続されたシーリングヘッド(231)、接続セグメント(232)及びガイドセグメント(233)を含み、前記ガイドセグメント(233)の径方向サイズは、前記シーリングヘッド(231)、前記接続セグメント(232)の径方向サイズより大きく、前記ガイドセグメント(233)の外壁と前記吸気チャンバ(24)の内壁とはクリアランスフィットされ、前記シーリングヘッド(231)は第1環状溝を有し、前記吸気弁(20)は第1密封リング(26)を更に含み、前記第1密封リング(26)は前記第1環状溝内に設けられ、前記吸気口(21)が閉じられた場合に、前記第1密封リング(26)及び前記シーリングヘッド(231)は前記吸気口(21)を封止する、請求項6に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項9】
前記凍結防止弁(30)は、凍結防止弁座(33)、凍結防止弁芯(34)及びサーモスタット(35)を含み、前記排水通路(31)は前記凍結防止弁座(33)内に設けられ、前記排水口(32)は前記凍結防止弁座(33)の一端に設けられ、前記サーモスタット(35)の一端は前記凍結防止弁芯(34)に止め係合され、前記サーモスタット(35)及び前記凍結防止弁芯(34)は、前記排水口(32)を封止又は開放するように、いずれも排水通路(31)内に移動可能に設けられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項10】
前記電磁弁(40)は、スピンドル構造(41)、互いに連通された第1流通口(42)及び第2流通口(43)を含み、前記第1流通口(42)は前記入水出水通路(11)と連通され、前記第2流通口(43)は前記排水通路(31)と開閉可能に連通され、前記スピンドル構造(41)は、前記第2流通口(43)を封止又は開放するように、前記第2流通口(43)に近接するか又は前記第2流通口(43)から離間する方向に沿って移動可能に設けられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項11】
前記接続座は、吸気弁通路(17)、傾斜通路(18)及び凍結防止弁通路(19)を更に有し、前記吸気弁通路(17)、前記入水出水通路(11)、前記傾斜通路(18)、前記電磁弁通路(12)及び前記凍結防止弁通路(19)は順に連通され、ここで、前記吸気弁通路(17)は前記吸気弁(20)を取り付けるために用いられ、前記凍結防止弁通路(19)は前記凍結防止弁(30)を取り付けるために用いられる、請求項1に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項12】
前記吸気弁通路(17)は前記入水出水通路(11)の上方に位置し、前記電磁弁通路(12)及び前記凍結防止弁通路(19)は前記入水出水通路(11)の下方に位置する、請求項11に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項13】
前記入水出水通路(11)は水平に設けられ、前記吸気弁通路(17)は垂直に設けられ、前記凍結防止弁通路(19)は垂直に設けられる、請求項12に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項14】
前記電磁弁通路(12)は前記入水出水通路(11)と前記凍結防止弁通路(19)との間に位置し、前記電磁弁通路(12)は水平に設けられ、前記傾斜通路(18)は水平方向に対して傾斜して設けられる、請求項11に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項15】
前記吸気弁通路(17)と前記凍結防止弁通路(19)とは同軸に設けられ、前記電磁弁通路(12)は前記入水出水通路(11)に垂直である、請求項13に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項16】
前記吸気弁通路(17)の内壁には第4環状溝(171)を有し、前記第4環状溝(171)は密封リングを配置するために用いられ、又は、
前記電磁弁通路(12)の内壁には第2環状溝(121)を有し、前記第2環状溝(121)は密封リングを配置するために用いられ、又は、
前記凍結防止弁通路(19)の内壁には第3環状溝(191)を有し、前記第3環状溝(191)は密封リングを配置するために用いられる、請求項11に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項17】
前記接続座は吸気弁通路(17)を更に有し、前記吸気弁通路(17)は前記吸気弁(20)を取り付けるために用いられ、前記吸気弁通路(17)は雌ねじを有し、2つの前記入水出水継手(16)の外壁にはいずれも雄ねじを有する、請求項5に記載の排水弁アセンブリ。
【請求項18】
前記接続座は一体構造である、請求項11に記載の排水弁アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、排水弁の技術分野に関し、具体的には排水弁アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、排水弁アセンブリの広範な適用に伴い、排水弁アセンブリの使用に対する要求もますます高くなっており、従来技術において、排水弁アセンブリにおける凍結防止弁は、排水弁アセンブリの使用後に完全に排水されていない状況が発生することがあり、排水弁アセンブリが低温環境にある場合に、排出しきれない水が凍結する現象が発生するか、あるいは、排水弁アセンブリを使用する過程で凍結防止弁が常に排水する状況が発生して、排水弁アセンブリを流れる流体が分流されるようになり、排水弁アセンブリの正常使用に影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、従来技術における排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる排水弁アセンブリを提供する。
【0004】
上記の問題を解決するために、本出願は、入水出水通路及び電磁弁を有し、電磁弁と入水出水通路とは連通される接続座と、接続座に設けられている吸気弁であって、開閉可能な吸気口を有し、吸気口が開放された場合に、吸気口と入水出水通路とは連通される吸気弁と、接続座に設けられている凍結防止弁であって、排水通路及び開閉可能な排水口を有し、排水口が開放された場合に、排水口と排水通路とは連通される凍結防止弁と、電磁弁内に取り付けられている電磁弁であって、電磁弁通路と排水通路とを連通又は遮断するために用いられる電磁弁と、を含む排水弁アセンブリを提供する。
【0005】
更に、吸気弁は入水出水通路の上方に位置し、凍結防止弁は入水出水通路の下方に位置し、排水口は排水通路の下端に位置する。
【0006】
更に、吸気弁及び凍結防止弁はいずれも垂直に設けられる。
【0007】
更に、電磁弁は入水出水通路の下方に位置し、電磁弁は凍結防止弁の上方に位置し、且つ電磁弁は水平に設けられる。
【0008】
更に、接続座は、接続ブロック、吸気弁継手、凍結防止弁継手及び2つの入水出水継手を含み、ここで、吸気弁継手は接続ブロックの上方に設けられ、凍結防止弁継手は接続ブロックの下方に設けられ、2つの入水出水継手は接続ブロックの対向する両側にそれぞれ設けられ、ここで、電磁弁は接続ブロック内に位置し、吸気弁は吸気弁継手に取り付けられ、電磁弁は接続ブロックに取り付けられ、凍結防止弁は凍結防止弁継手に取り付けられる。
【0009】
更に、吸気弁は吸気弁座及び吸気弁芯を含み、吸気弁座は接続座に接続され、吸気弁座は、上から下へ順に設けられた吸気口、吸気チャンバ及び排気口を有し、吸気弁芯は吸気チャンバ内に上下浮動可能に設けられ、排気口と入水出水通路とは連通され、ここで、吸気口が開放された場合に、吸気口、吸気チャンバ及び排気口は順に連通される。
【0010】
更に、吸気弁芯の外壁と吸気チャンバの内壁とはクリアランスフィットされ、吸気弁芯の重力をGとし、吸気弁芯の上側が受ける下向きの流体圧力をF1とし、吸気弁芯の下側が受ける上向きの流体圧力をF2とし、ここで、F2-F1>Gである場合に、吸気弁芯は吸気口を閉じ、F2-F1<Gである場合に、吸気弁芯は吸気口を開放する。
【0011】
更に、吸気弁芯は、順に接続されたシーリングヘッド、接続セグメント及びガイドセグメントを含み、ガイドセグメントの径方向サイズは、シーリングヘッド、接続セグメントの径方向サイズより大きく、ガイドセグメントの外壁と吸気チャンバの内壁とはクリアランスフィットされ、シーリングヘッドは第1環状溝を有し、吸気弁は第1密封リングを更に含み、第1密封リングは第1環状溝内に設けられ、吸気口が閉じられた場合に、第1密封リング及びシーリングヘッドは吸気口を封止する。
【0012】
更に、凍結防止弁は、凍結防止弁座、凍結防止弁芯及びサーモスタットを含み、排水通路は凍結防止弁座内に設けられ、排水口は凍結防止弁座の一端に設けられ、サーモスタットの一端は凍結防止弁芯に止め係合され、サーモスタット及び凍結防止弁芯は、排水口を封止又は開放するように、いずれも排水通路内に移動可能に設けられる。
【0013】
更に、電磁弁は、スピンドル構造、互いに連通された第1流通口及び第2流通口を含み、第1流通口は入水出水通路と連通され、第2流通口は排水通路と開閉可能に連通され、スピンドル構造は、第2流通口を封止又は開放するように、第2流通口に近接するか又は第2流通口から離間する方向に沿って移動可能に設けられる。
【0014】
更に、接続座は、吸気弁通路、傾斜通路及び凍結防止弁通路を更に有し、吸気弁通路、入水出水通路、傾斜通路、電磁弁通路及び凍結防止弁通路は順に連通され、ここで、吸気弁通路は吸気弁を取り付けるために用いられ、凍結防止弁通路は凍結防止弁を取り付けるために用いられる。
【0015】
更に、吸気弁通路は入水出水通路の上方に位置し、電磁弁通路及び凍結防止弁通路は入水出水通路の下方に位置する。
【0016】
更に、入水出水通路は水平に設けられ、吸気弁通路は垂直に設けられ、凍結防止弁通路は垂直に設けられる。
【0017】
更に、電磁弁通路は入水出水通路と凍結防止弁通路との間に位置し、電磁弁通路は水平に設けられ、傾斜通路は水平方向に対して傾斜して設けられる。
【0018】
更に、吸気弁通路と凍結防止弁通路とは同軸に設けられ、電磁弁通路は入水出水通路に垂直である。
【0019】
更に、吸気弁通路の内壁には第4環状溝を有し、第4環状溝は密封リングを配置するために用いられ、又は、電磁弁通路の内壁には第2環状溝を有し、第2環状溝は密封リングを配置するために用いられ、又は、凍結防止弁通路の内壁には第3環状溝を有し、第3環状溝は密封リングを配置するために用いられる。
【0020】
更に、接続座は吸気弁通路を更に有し、吸気弁通路は吸気弁を取り付けるために用いられ、吸気弁通路は雌ねじを有し、2つの入水出水継手の外壁にはいずれも雄ねじを有する。
【0021】
更に、接続座は一体構造である。
【0022】
本出願の技術態様を適用すると、入水出水通路及び電磁弁を有し、電磁弁と入水出水通路とは連通される接続座と、接続座に設けられている吸気弁であって、開閉可能な吸気口を有し、吸気口が開放された場合に、吸気口と入水出水通路とは連通される吸気弁と、接続座に設けられている凍結防止弁であって、排水通路及び開閉可能な排水口を有し、排水口が開放された場合に、排水口と排水通路とは連通される凍結防止弁と、電磁弁内に取り付けられている電磁弁であって、電磁弁通路と排水通路とを連通又は遮断するために用いられる電磁弁と、を含む排水弁アセンブリを提供する。この態様を採用すると、吸気口が閉じられた場合に、吸気口と入水出水通路とは遮断され、この場合、入水出水通路内には流体が流れており、入水出水通路内の流体が吸気弁によって分流されることはない。吸気口が開放された場合に、吸気口と入水出水通路とは連通され、入水出水通路に空気が入り込んで内外圧力を均衡化し、入水出水通路内の残留流体は重力の作用で凍結防止弁へ流れる。同時に、入水出水通路内に流体が流れている場合に、入水出水通路は電磁弁及び排水通路により遮断され、入水出水通路に流体が流れていない場合に、入水出水通路は電磁弁及び排水通路により連通される。このように設計すると、吸気弁を設けることにより、入水出水通路の性能に影響を与えない前提で、入水出水通路内の残留流体を凍結防止弁に輸送し、更には、排水弁アセンブリから排出するため、従来技術における吸気弁のない排水弁アセンブリと比較して、低温環境下で、入水出水通路内の残留流体が凍結する状況を回避し、排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる。同時に、電磁弁を設けることにより、従来技術において、電磁弁のない排水弁アセンブリにおける凍結防止弁が入水出水通路内に流体が流れている場合に常に排水する状況を回避し、排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0024】
【
図1】本出願の実施例で提供される排水弁アセンブリの構造模式図を示す。
【
図2】
図1の排水弁アセンブリの他の視点の断面図を示す。
【0025】
ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
10 接続座、11 入水出水通路、12 電磁弁通路、121 第2環状溝、13 接続ブロック、14 吸気弁継手、15 凍結防止弁継手、16 入水出水継手、17 吸気弁通路、171 第4環状溝、18 傾斜通路、19 凍結防止弁通路、191 第3環状溝、
20 吸気弁、21 吸気口、22 吸気弁座、23 吸気弁芯、231 シーリングヘッド、232 接続セグメント、233 ガイドセグメント、24 吸気チャンバ、25 排気口、26 第1密封リング、27 止め輪、281 第1吸気孔、282 第2吸気孔、283 流通通路、
30 凍結防止弁、31 排水通路、32 排水口、33 凍結防止弁座、34 凍結防止弁芯、35 サーモスタット、36 弾性部材、
40 電磁弁、41 スピンドル構造、42 第1流通口、43 第2流通口、44 電磁弁座、45 電磁弁芯、46 可動鉄心、47 固定鉄心。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本出願の実施例における図面を参照して、本出願の実施例における技術態様を明瞭且つ完全に記述するが、記述される実施例は、単に本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には、単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0027】
図1から
図10に示すように、本出願の実施例は、入水出水通路11及び電磁弁通路12を有し、電磁弁通路12と入水出水通路11とは連通される接続座10と、接続座10に設けられている吸気弁20であって、開閉可能な吸気口21を有し、吸気口21が開放された場合に、吸気口21と入水出水通路11とは連通される吸気弁20と、接続座10に設けられている凍結防止弁30であって、排水通路31及び開閉可能な排水口32を有し、排水口32が開放された場合に、排水口32と排水通路31とは連通される凍結防止弁30と、電磁弁通路12内に取り付けられている電磁弁40であって、電磁弁通路12と排水通路31とを連通又は遮断するために用いられる電磁弁40と、を含む排水弁アセンブリを提供する。
【0028】
本実施例において、吸気口21が閉じられた場合に、吸気口21と入水出水通路11とは遮断され、この場合、入水出水通路11内には流体が流れており、入水出水通路11内の流体が吸気弁20によって分流されることはない。吸気口21が開放された場合に、吸気口21と入水出水通路11とは連通され、この場合、入水出水通路11内には流体の流れが止まり、入水出水通路11内の残留流体は吸気弁20の作用で凍結防止弁30へ流れる。同時に、入水出水通路11内に流体が流れている場合に、入水出水通路11は電磁弁40及び排水通路31により遮断され、入水出水通路11に流体が流れていない場合に、入水出水通路11は電磁弁40及び排水通路31により連通される。このように設計すると、吸気弁20を設けることにより、入水出水通路11の性能に影響を与えない前提で、入水出水通路11内の残留流体を凍結防止弁30に輸送し、更には、排水弁アセンブリから排出するため、従来技術における吸気弁20のない排水弁アセンブリと比較して、低温環境下で、入水出水通路11内の残留流体が凍結する状況を回避し、排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる。同時に、電磁弁40を設けることにより、従来技術において、電磁弁40のない排水弁アセンブリにおける凍結防止弁30が入水出水通路11内に流体が流れている場合に常に排水する状況を回避し、排水弁アセンブリの性能及び信頼性を向上させる。
【0029】
具体的には、入水出水通路11は、排水管等の流れ案内設備を別個に引き出すことなく、流体のメイン回路に直接接続されてもよいため、パイプライン空間を節約し、同時に、排水弁アセンブリが流体のメイン回路に接続されることで、メイン回路の水温をより良好に感知して、凍結防止弁の起動温度がより正確になるようにし、低温のときには凍結防止及び排水をより精度よく実現し、高温のときには電磁弁40により漏水及び意図しない排水を防止することができる。
【0030】
図1及び
図2に示すように、吸気弁20は入水出水通路11の上方に位置し、凍結防止弁30は入水出水通路11の下方に位置し、排水口32は排水通路31の下端に位置する。このように設計すると、吸気弁20は、入水出水通路11内外の負圧がより顕著になって吸気弁20が入水出水通路11内の水をより容易に凍結防止弁30内に輸送することができるように、凍結防止弁30及び入水出水通路11に対して比較的高い部位から吸気することができる。
【0031】
更に、吸気弁20及び凍結防止弁30はいずれも垂直に設けられる。このように設計すると、吸気弁20の吸気性能を向上させ、更には、入水出水通路11内の残余流体の輸送能力を増加させ、排水弁アセンブリの排水効率を向上させる。また、凍結防止弁30が垂直に設けられることで、凍結防止弁30内の流体が自重によって流れ出すことができ、凍結防止弁30の排水性能を向上させる。
【0032】
選択的には、吸気弁20と凍結防止弁30とは同軸に設けられ、排水弁アセンブリの構造がよりコンパクトになり、加工の難易度を低減させ、また、排水弁アセンブリの排水効率を更に向上させる。
【0033】
具体的には、電磁弁40は入水出水通路11の下方に位置し、電磁弁40は凍結防止弁30の上方に位置し、且つ電磁弁40は水平に設けられる。このように設計すると、電磁弁40が入水出水通路11と凍結防止弁30との間に位置するようになり、空間をより良好に利用し、排水弁アセンブリの全体の重量及び高さを低減させ、入水出水通路11内の流体の流動性に影響を与えないと同時に、電磁弁40の凍結防止弁30の排水通路31と入水出水通路11との連通又は遮断に対する制御を確保し、排水弁アセンブリの信頼性を向上させる。
【0034】
図3及び
図4に示すように、接続座10は、接続ブロック13、吸気弁継手14、凍結防止弁継手15及び2つの入水出水継手16を含み、ここで、吸気弁継手14は接続ブロック13の上方に設けられ、凍結防止弁継手15は接続ブロック13の下方に設けられ、2つの入水出水継手16は接続ブロック13の対向する両側にそれぞれ設けられ、ここで、電磁弁通路12は接続ブロック13内に位置し、吸気弁20は吸気弁継手14に取り付けられ、電磁弁40は接続ブロック13に取り付けられ、凍結防止弁30は凍結防止弁継手15に取り付けられる。このように設計すると、接続座10を設けることにより、排水弁アセンブリの各機能を有機的に集積して、機能の集積を実現し、排水弁アセンブリの信頼性を確保すると同時に、排水弁アセンブリの内部構造をよりコンパクトにし、吸気弁20、電磁弁40等を別個に配置する必要がなく、対応する組み立て工程等を減少させ、排水弁アセンブリの加工コストを低減させる。
【0035】
図5から
図7に示すように、吸気弁20は、吸気弁座22及び吸気弁芯23を含み、吸気弁座22は接続座10に接続され、吸気弁座22は、上から下へ順に設けられた吸気口21、吸気チャンバ24及び排気口25を有し、吸気弁芯23は吸気チャンバ24内に上下浮動可能に設けられ、排気口25と入水出水通路11とは連通され、ここで、吸気口21が開放された場合に、吸気口21、吸気チャンバ24及び排気口25は順に連通される。
【0036】
本実施例において、吸気弁20は第1吸気孔281を有し、第1吸気孔281は、排水弁アセンブリの外部の空気と連通されるだけでなく、吸気口21により吸気チャンバ24と連通され、吸気弁芯23の上下浮動により、吸気口21を開放又は封止し、更には、第1吸気孔281と吸気チャンバ24との連通又は遮断を実現することができる。
【0037】
具体的には、吸気弁芯23の外壁と吸気チャンバ24の内壁とはクリアランスフィットされ、吸気弁芯23の重力をGとし、吸気弁芯23の上側が受ける下向きの流体圧力をF1とし、吸気弁芯23の下側が受ける上向きの流体圧力をF2とし、ここで、F2-F1>Gである場合に、吸気弁芯23は吸気口21を閉じ、F2-F1<Gである場合に、吸気弁芯23は吸気口21を開放する。このように設計すると、吸気弁芯23が受ける内外差圧により、吸気弁芯23の移動を実現し、更には、吸気口21の開閉を制御し、排水弁アセンブリの自動化の度合いを向上させる。そして、吸気弁20は垂直に設けられ、自体の重力Gに他の分力が発生しないため、吸気弁20の開弁がより実現しやすくなり、吸気弁20が閉弁した後に単独で開放できなくなったり、他の設備の助けを借りて開放したりすることを必要とする状況を回避し、吸気弁アセンブリの自動化性能及び信頼性を向上させる。
【0038】
更に、吸気弁芯23は、順に接続されたシーリングヘッド231、接続セグメント232及びガイドセグメント233を含み、ガイドセグメント233の径方向サイズは、シーリングヘッド231、接続セグメント232の径方向サイズより大きく、ガイドセグメント233の外壁と吸気チャンバ24の内壁とはクリアランスフィットされ、シーリングヘッド231は第1環状溝を有し、吸気弁20は第1密封リング26を更に含み、第1密封リング26は第1環状溝内に設けられ、吸気口21が閉じられた場合に、第1密封リング26及びシーリングヘッド231は吸気口21を封止する。このように設計すると、ガイドセグメント233と吸気チャンバ24とのクリアランスフィットにより、吸気弁芯23の吸気弁座22内での移動の信頼性を確保し、吸気弁芯23が移動する過程でずれが生じる状況を防止する。第1密封リング26を設けて吸気口21を封止することにより、封止の信頼性を確保する。
【0039】
選択的には、吸気弁20は止め輪27を更に含み、吸気チャンバ24の排気口25に近接する一方側には環状制限溝が設けられており、止め輪27は環状制限溝内に設けられ、止め輪27の内径は弁芯の外径より小さく、吸気弁芯23の下端は止め輪27に止め係合されることで、吸気弁芯23の最低位置を限定し、吸気弁芯23が吸気弁座22内から離脱する状況を防止して、吸気弁20の信頼性を確保する。
【0040】
選択的には、ガイドセグメント233内には流通通路283を有し、吸気弁芯23の接続セグメント232は第2吸気孔282を有し、流通通路283は第2吸気孔282により吸気チャンバと連通され、第1吸気孔281は吸気弁座22に設けられ、第1吸気孔281は吸気口21の上方に位置し吸気口21と連通され、第1吸気孔281の流れ面積は第2吸気孔282の流れ面積より大きく、即ち、第1吸気孔281を通過する流体の流れ能力は第2吸気孔282を通過する流体の流れ能力より高い。具体的には、入水出水通路11内の流体が流れ始めた直後は、流体が開弁状態にある吸気弁20に衝撃を与え、流体が排気口25を流れて吸気チャンバ24に入り込んで吸気弁芯23に衝撃を与え、一部の流体は、第2吸気孔282、吸気口21及び第1吸気孔281を順に通過して排水弁アセンブリから排出され、第1吸気孔281の流れ能力が第2吸気孔282の流れ能力より高いため、大部分の流体が主に吸気弁芯23に衝撃を与えて、吸気弁芯23の下側が受ける上向きの流体圧力F2が、吸気弁芯23の上側が受ける下向きの流体圧力F1と吸気弁芯23自体の重力Gとの合計より大きくなり、更には、吸気弁芯23が流体の作用で吸気口21の方向に運動し、最終的には、吸気弁20を閉じる。入水出水通路11内の流体の流れが止まっている場合に、吸気弁芯23の下側が受ける上向きの流体圧力F2が、吸気弁芯23の上側が受ける下向きの流体圧力F1と吸気弁芯23自体の重力Gとの合計より小さくなり、吸気弁芯23が、自体の重力G及び上下側の圧力差の作用で、吸気口21から離間する方向に運動し、更には、吸気口21を開放し、第1吸気孔281、吸気口21、吸気チャンバ24、第1吸気孔281及び流通通路283を連通させ、更には、吸気弁20の開弁吸気を実現する。
【0041】
図8に示すように、凍結防止弁30は、凍結防止弁座33、凍結防止弁芯34及びサーモスタット35を含み、排水通路31は凍結防止弁座33内に設けられ、排水口32は凍結防止弁座33の一端に設けられ、サーモスタット35の一端は凍結防止弁芯34に止め係合され、サーモスタット35及び凍結防止弁芯34は、排水口32を封止又は開放するように、いずれも排水通路31内に移動可能に設けられる。
【0042】
本実施例において、凍結防止弁30は弾性部材36を含み、弾性部材36は凍結防止弁芯34に嵌合され、弾性部材36の両端は、凍結防止弁芯34及び凍結防止弁座33の排水口32に近接する一方側にそれぞれ当接される。サーモスタット35は、環境温度の変化に応じて移動可能であり、環境温度が比較的高いか又は正常である場合に、サーモスタット35は加熱されて膨張し、サーモスタット35は、排水口32を封止するまで、凍結防止弁34に突き当たって排水口32に向かって移動し、この場合、弾性部材36は圧縮される。環境温度が比較的低い場合に、サーモスタット35は冷却されて収縮し、サーモスタット35は排水口32から離間する一端に向かって収縮移動し、サーモスタット35と凍結防止弁芯34との間に隙間が発生し、この場合、弾性部材36は伸ばされ、凍結防止弁芯34を隙間の方向に押し付けて、凍結防止弁芯34が排水口32を開放するようにする。
【0043】
図9及び
図10に示すように、電磁弁40は、スピンドル構造41、互いに連通された第1流通口42及び第2流通口43を含み、第1流通口42は入水出水通路11と連通され、第2流通口43は排水通路31と開閉可能に連通され、スピンドル構造41は、第2流通口43を封止又は開放するように、第2流通口43に近接するか又は第2流通口43から離間する方向に沿って移動可能に設けられる。
【0044】
本実施例において、電磁弁40により入水出水通路11と凍結防止弁30との連通又は遮断を実現し、具体的には、入水出水通路11内に流体が流れている場合に、スピンドル構造41は第2流通口43を封止して、入水出水通路11内の流体が第1流通口42、第2流通口43を通過して排水通路31に入り込む状況を防止し、入水出水通路11内に流体が流れていない場合に、スピンドル構造41は、第2流通口43の開放と、開弁された吸気弁20とを組み合わせて、入水出水通路11内に残留する流体が第1流通口42、第2流通口43を通過して排水通路31に入り込み、更には、排水弁アセンブリから排出されるようにし、低温環境で入水出水通路11内の残留流体が結氷して排水弁アセンブリの性能に影響を与える状況を回避する。
【0045】
選択的には、電磁弁40は電磁弁座44及び電磁弁芯45を含み、電磁弁芯45は電磁弁座44を貫通して設けられ、スピンドル構造41は電磁弁芯45内に移動可能に設けられ、電磁弁40は可動鉄心46及び固定鉄心47を更に含み、可動鉄心46と固定鉄心47との吸引により第2流通口43に対する封止を実現する。
【0046】
図3及び
図4に示すように、接続座は、吸気弁通路17、傾斜通路18及び凍結防止弁通路19を更に有し、ここで、吸気弁通路17は吸気弁20を取り付けるために用いられ、電磁弁通路12は電磁弁40を取り付けるために用いられ、凍結防止弁通路19は凍結防止弁30を取り付けるために用いられる。
【0047】
本実施例において、接続座に吸気弁通路17、入水出水通路11、電磁弁通路12及び凍結防止弁通路19を設け、且つ対応する通路に対応する弁を取り付けることにより、各弁の機能を1つの接続座に有機的に集積し、機能の集積を実現し、複数の異なる弁と接続される接続座の構造がよりコンパクトで、より小型になるようにし、従来技術における、各弁及びメインパイプラインを別個に配置する必要がある場合と比較して、本態様では、このように設計することで、外接パイプラインの溶接等の工程を減少させ、加工及び組み立てコストを低減させる。傾斜通路18により入水出水通路11と電磁弁通路12とを連通させることにより、接続座の空間をより有機的に節約し、構造をよりコンパクトにする。また、このように設計すると、吸気弁通路17の吸気弁20により、入水出水通路11内の流体の正常な流れに影響を与えないと同時に、入水出水通路11内の残留流体の排出を実現し、入水出水通路11内に残留流体が存在する状況を回避する。電磁弁通路12の電磁弁40により、凍結防止弁通路19と電磁弁通路12との連通又は遮断に対する制御を実現し、排水弁アセンブリの使用過程で凍結防止弁通路19に位置する凍結防止弁が常に排水する状況を回避する。
【0048】
具体的には、吸気弁通路17は入水出水通路11の上方に位置し、電磁弁通路12及び凍結防止弁通路19は入水出水通路11の下方に位置する。このように設計すると、吸気弁通路17内に設けられた吸気弁の吸気性能を向上させ、排水弁アセンブリの排水効率を向上させる。
【0049】
図3及び
図4に示すように、入水出水通路11は水平に設けられ、吸気弁通路17は垂直に設けられ、凍結防止弁通路19は垂直に設けられる。このように設計すると、吸気弁通路17に位置する吸気弁20の吸気性能を更に向上させ、更には、入水出水通路11内の残余流体に対する輸送能力を増加させ、排水弁アセンブリの排水効率を向上させる。凍結防止弁通路19が垂直に設けられることで、凍結防止弁通路19に位置する凍結防止弁30内の流体が自重により流れ出すことができ、凍結防止弁30の排水性能を向上させる。
【0050】
図4に示すように、電磁弁通路12は入水出水通路11と凍結防止弁通路19との間に位置し、電磁弁通路12は水平に設けられ、傾斜通路18は水平方向に対して傾斜して設けられる。本実施例において、電磁弁通路12が入水出水通路11と凍結防止弁通路19との間に位置することで、空間をより良好に利用し、排水弁アセンブリにおける各弁の機能に影響を与えないと同時に、排水弁アセンブリの構造をよりコンパクトにし、排水弁アセンブリの全体の重量及び高さを低減させる。そして、傾斜通路18が水平方向に対して傾斜して設けられることで、流体が入水出水通路11から電磁弁通路12へ流れ込む流動性を向上させるだけでなく、接続座の全体の空間も節約する。
【0051】
具体的には、吸気弁通路17と凍結防止弁通路19とは同軸に設けられ、電磁弁通路12は入水出水通路11に垂直である。このように設計すると、排水弁アセンブリの構造がよりコンパクトになり、加工の難易度を低減させ、また、排水弁アセンブリの排水効率を更に向上させる。
【0052】
図4に示すように、吸気弁通路17の内壁には第4環状溝171を有し、第4環状溝171は密封リングを配置するために用いられる。このように設計すると、第4環状溝171に位置する密封リングを設けることにより、吸気弁通路17内に取り付けられた吸気弁20に対する密封を実現し、吸気弁20を取り付けた後でも吸気弁通路17が依然として外部と連通されるギャップを有して、吸気弁の性能に影響を与えることを防止する。
【0053】
具体的には、電磁弁通路12の内壁には第2環状溝121を有し、第2環状溝121は密封リングを配置するために用いられる。このように設計すると、第2環状溝121に位置する密封リングを設けることにより、電磁弁通路12内に取り付けられた電磁弁40に対する密封を実現し、入水出水通路11から電磁弁通路12へ流れ込んだ流体が電磁弁通路12と電磁弁40との間のギャップから流れ出ることを防止し、排水弁アセンブリの性能を確保する。
【0054】
更に、凍結防止弁通路19の内壁には第3環状溝191を有し、第3環状溝191は密封リングを配置するために用いられる。このように設計すると、第3環状溝191に位置する密封リングを設けることにより、凍結防止弁通路19内に取り付けられた凍結防止弁30に対する密封を実現し、電磁弁通路12から凍結防止弁通路19内へ流れ込んだ流体が凍結防止弁通路19と凍結防止弁30との間のギャップから流れ出ることを防止し、排水弁アセンブリの性能を確保する。
【0055】
図3に示すように、接続座は、接続ブロック13、吸気弁継手14、凍結防止弁継手15及び2つの入水出水継手16を含み、ここで、吸気弁継手14は接続ブロック13の上方に設けられ、凍結防止弁継手15は接続ブロック13の下方に設けられ、2つの入水出水継手16は接続ブロック13の対向する両側にそれぞれ設けられ、ここで、吸気弁通路17は吸気弁継手14及び接続ブロック13内に位置し、入水出水通路11は2つの入水出水継手16及び接続ブロック13内に位置し、傾斜通路18及び電磁弁通路12は接続ブロック13内に位置し、凍結防止弁通路19は凍結防止弁継手15及び接続ブロック13内に位置する。本実施例において、吸気弁継手14が接続ブロック13の上方に設けられることで、吸気弁継手14内の吸気弁の、凍結防止弁継手15内の凍結防止弁30に対する高速吸気を実現し、凍結防止弁継手15内の凍結防止弁30の高速排水を実現することができる。
【0056】
具体的には、吸気弁通路17は雌ねじを有し、2つの入水出水継手16の外壁はいずれも雄ねじを有し、接続座は一体構造である。このように設計すると、吸気弁20の取り付けが容易になり、具体的には、吸気弁20の外壁に雄ねじを有し、吸気弁20と吸気弁通路17とは螺合される。2つの入水出水継手16の外壁にいずれも雄ねじを有することで、入水出水継手16と外接メインパイプラインとの接続が容易になる。そして、接続座が一体構造であることで、余計なパイプラインの取り付け作業等が省略され、集中メンテナンスが容易になる。
【0057】
上述したものは、本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に包含されるべきである。
【国際調査報告】