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特表2024-546595イタコン酸のエステルの非対称及び対称モノマー混合物並びに対応するコポリマー
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  • 特表-イタコン酸のエステルの非対称及び対称モノマー混合物並びに対応するコポリマー 図1
  • 特表-イタコン酸のエステルの非対称及び対称モノマー混合物並びに対応するコポリマー 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】イタコン酸のエステルの非対称及び対称モノマー混合物並びに対応するコポリマー
(51)【国際特許分類】
   C08F 222/16 20060101AFI20241219BHJP
   C07C 69/593 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
C08F222/16
C07C69/593
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529894
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-07-22
(86)【国際出願番号】 US2022080039
(87)【国際公開番号】W WO2023107813
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】17/643,541
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512236009
【氏名又は名称】イタコニックス・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】デュラント,イヴォン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン,マデライン エレノア
【テーマコード(参考)】
4H006
4J100
【Fターム(参考)】
4H006AA01
4H006AA03
4H006AB46
4J100AB02Q
4J100AB03Q
4J100AB04Q
4J100AJ08P
4J100AL02Q
4J100AL03Q
4J100AL44P
4J100CA03
4J100DA01
4J100DA04
4J100FA03
4J100FA18
4J100JA15
(57)【要約】
【課題】重合によりコポリマーを提供するとともに不飽和ポリエステルの硬化用の反応性希釈剤として有益に利用されうるイタコン酸の非対称及び対称エステルの混合物をもたらしうるイタコン酸の便利なエステル化手順を提供すること。
【解決手段】反応性希釈剤として使用可能なイタコン酸の非対称及び対称エステルを含有するモノマー混合物。そのほか、かかるモノマー混合物の重合から生じるコポリマー。モノマー混合物は、より具体的には、非対称モノマーのメチルエチルイタコネート(MEI)及びエチルメチルイタコネート(EMI)並びに対称モノマーのジメチルイタコネート(DMI)及びジエチルイタコネート(DEI)を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般構造:
【化1】
を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコネート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)。
【請求項2】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びDEIが50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項4】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項5】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項6】
前記混合物が、下記構造:
【化2】
(式中、Rは、独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)
を有するメサコン酸のメチル又はエチルエステルを任意に含み、前記メサコン酸のメチルエステル又はエチルエステルが、0~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項7】
前記混合物が、下記構造:
【化3】
(式中、Rは、独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)
を有するシトラコン酸のメチル又はエチルエステルを任意に含み、前記シトラコン酸のメチルエステル又はエチルエステルが、0~10.0%の(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項8】
ビニル型モノマーをさらに含む、請求項1に記載の混合物。
【請求項9】
下記構造:
【化4】
を含むイタコン酸のエステルのランダムコポリマー(ただし、繰返し単位「a」及び「b」は、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」は、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)のレベルで存在し、繰返し単位「a」、「b」、「c」、及び「d」の合計は、100.0%(wt.)を超えない)。
【請求項10】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項11】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項12】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項13】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~40.0%(wt.)の量で存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項14】
a.不飽和ポリエステル樹脂を供給することと、
b.下記一般構造:
【化5】
を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコノエート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物を供給することと
(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)、
c.ポリエステル樹脂を硬化することと、
を含む、不飽和ポリエステル樹脂の硬化方法。
【請求項15】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びDEIが、50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
ビニル型モノマーをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ビニル型モノマーが、スチレン、α-メチルスチレン、アクリレート、メチルメタクリレート、メタクリレート、及びビニルトルエンからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本発明は、反応性希釈剤として使用可能なイタコン酸の非対称及び対称エステルを含有するモノマー混合物に関する。そのほか、かかるモノマー混合物の重合から生じるコポリマー。モノマー混合物は、より具体的には、非対称モノマーのメチルエチルイタコネート(MEI)及びエチルメチルイタコネート(EMI)並びに対称モノマーのジメチルイタコネート(DMI)及びジエチルイタコネート(DEI)を含む。
【背景技術】
【0002】
背景
米国特許第9,432,421号には、イタコン酸のエステルの乳化重合について報告されている。具体的には、イタコン酸含有エステル官能基、たとえば、アルキルイタコネートとして知られるイタコン酸のアルキルエステルの重合。選択された粒子サイズ並びに分子量及びタクティシティーのレベルを有するとともに50重量%超のイタコン酸のエステルを含有するイタコン酸のエステルポリマーは、乳化重合を介して生成される。
【0003】
米国特許第8,227,560号には、ペンダントカルボン酸基及びエステル基官能基を含有するビニル型モノマーに基づく方法及びポリマー、たとえば、イタコン酸の重合について報告されている。
【0004】
米国特許第8,410,232号には、シード粒子の存在下、水性媒体中での重合に好適なイタコン酸のエステルについて報告されている。シード粒子は、モノマーを吸収するとともに所望の粒子サイズに重合するものとして示された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、イタコン酸のある特定のエステルの形成に焦点を当てて努力がなされてきたが、重合によりコポリマーを提供するとともに不飽和ポリエステルの硬化用の反応性希釈剤として有益に利用されうるイタコン酸の非対称及び対称エステルの混合物をもたらしうるイタコン酸の便利なエステル化手順を提供するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
下記一般構造:
【化1】

を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコネート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)。
【0007】
下記構造:
【化2】

を含むイタコン酸のエステルのランダムコポリマー(ただし、繰返し単位「a」及び「b」は、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」は、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)のレベルで存在し、繰返し単位「a」、「b」、「c」、及び「d」の合計は、100.0%(wt.)を超えない)。
【0008】
(a)不飽和ポリエステル樹脂を供給することと、(b)下記一般構造:
【化3】

を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコノエート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物を供給することと(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)、(c)ポリエステル樹脂を硬化することと、を含む、不飽和ポリエステル樹脂の硬化方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面の簡単な説明
図1】実施例6のモノマー混合物のプロトンNMRスキャンである。
図2】実施例6のモノマー混合物の別のプロトンNMRスキャンである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましい実施形態の詳細な説明
以上で触れたように、ジメチルイタコネート(DMI)及びジエチルイタコノエート(DEI)の対称モノマーと共にメチルエチルイタコネート(MEI)及びエチルメチルイタコネート(EMI)の非対称モノマーを提供する調製プロトコルが開示される。こうしたMEI、EMI、DMI、及びDEIの混合物の重合により、不飽和ポリエステルの硬化(たとえば架橋)用の反応性希釈剤としてとくに有用なコポリマー樹脂が生成される。
【0011】
MEI、EMI、DMI、及びDEIの4モノマー混合物の構造は、以下:
【化4】

に例示される。
【0012】
好ましくは、以上の非対称モノマーのブレンドは、MEI及びEMIが50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で4モノマー混合物中に存在するものであり、MEI及びEMIの量は、変動しうる。より好ましくは、4モノマー混合物中の非対称モノマーMEI及びEMIは、50.0%(wt.)~90.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~80.0%(wt.)、50.0%(wt.)~70.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在する。以下に記されるように、その際、100%に対する残部は、DMI及びDEIで構成される。
【0013】
そのうえ、好ましくは、少なくとも最小で10.0%(wt.)のMEIが存在し、残部はEMIであり、又は少なくとも最小で10.0%(wt.)のEMIが存在し、残部はMEIである。例として、好ましくは、少なくとも10.0%(wt.)のMEI及び40.0%~88.0%(wt.)のEMIを有しうる。又は、好ましくは、10.0%(wt.)のEMI及び40.0%(wt.)~88.0%(wt.)のMEIを有しうる。
【0014】
以上で触れたように、4モノマー混合物中の2対称モノマーDMI及びDEIのレベルは、それらが組合せで好ましくは50.0%(wt.)~2.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~10.0%(wt)、又は50.0%(wt.)~20.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~30.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルで存在するものであり、存在する4モノマーの合計量は、100.0重量%を超えない。たとえば、組合せで50.0%~60.0%(wt.)のMEI及びEMIが存在する場合、組合せでDMI及びDEIの対応量は、50.0%~40.0%が可能であり、55.0%(wt.)のMEI及びEMIの混合物を選択した場合、45.0%(wt)のDMI及びDEIの混合物を選択可能である。
【0015】
そのほか、2対称モノマーDMI及びDEIの上述したレベルのいずれに関しても、各々、好ましくは等量で存在する。たとえば、2対称モノマーDMI及びDEIが組合せで50.0%(wt.)レベルで4モノマー混合物中に存在するとき、それらは、各々個別に、好ましくは25.0%(wt.)レベルで存在する。
【0016】
また、本明細書の4モノマー混合物は、ある特定の不純物を伴って生成されやすいものであることが観察されている。具体的には、不純物は、非反応性分子、たとえば、下記構造:
【化5】

(式中、Rは、独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)
を有するメサコン酸のメチル又はエチルエステルを含む。そのほか、不純物は、下記構造:
【化6】

(式中、Rは、この場合も独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)。
を有するシトラコン酸のメチル又はエチルエステルを含みうる。それゆえ、メサコン酸のメチル若しくはエチルエステル及び/又はシトラコン酸のメチル若しくはエチルエステルの不純物のレベルは、本明細書に記される4モノマーの混合物中で、好ましくは0~10.0%(wt.)、又は0~5.0%(wt.)、又は0~2.5%(wt.)、又は0~1.0%(wt)のレベルに維持される。
【0017】
以上で参照された4モノマー混合物の重合により、下記繰返し単位:
【化7】

を有するイタコン酸のエステルのランダムコポリマーを形成しうることは、現在、特筆に値する。
【0018】
以上では、コポリマー組成は、好ましくはモノマーフィード組成を追従する。すなわち、非対称繰返し単位「a」及び「b」は、好ましくは50.0wt.%以上の量で存在し、それぞれポリ(メチルエチルイタコネート)(PMEI)及びポリ(エチルメチルイタコネート)(PEMI)を表す。より好ましくは、繰返し単位「a」及び「b」は、好ましくは50.0%(wt.)以上98.0%(wt)まで、又は50.0%(wt.)~90.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~80.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~70.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~60.0%(wt.)のレベルでランダムコポリマー中に存在し、組合せでPMEI及びPEMI組成がランダムコポリマー組成の指示重量パーセンテージの範囲内に入る限り、PMEI及びPEMIの個別量は変動しうる。さらにより好ましくは、ランダムコポリマー中に少なくとも最小で10.0%(wt.)のPMEIが存在し、又はランダムコポリマー中に少なくとも最小で10.0%(wt.)のPEMIが存在する。
【0019】
ポリ(ジメチルイタコネート)(PDMI)及びポリ(ジエチルイタコネート)(PDEI)を表す対称繰返し単位「c」及び「d」は、組合せで好ましくは50.0%(wt.)~2.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~10.0%(wt)、又は50.0%(wt.)~20.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~30.0%(wt.)、又は50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルでランダムコポリマー中に存在し、繰返し単位「a」、「b」、「c」、及び「d」の合計は、100.0%(wt.)を超えない。より好ましくは、ランダムコポリマーは、1.0%~25.0%(wt.)のPDMI及び1.0%~25.0%(wt.)のPDEIを含有する。
【0020】
以上で触れたように、以上で参照された4成分モノマー組成物から生成される本明細書のランダムコポリマーは、不飽和ポリエステル樹脂の硬化(たとえば架橋)用の反応性希釈剤としての有用性を有することが企図される。不飽和ポリエステル樹脂への参照は、残留不飽和すなわち-C=C-型連結の1つ以上のサイト、好ましくはエステル連結間のものを含むポリエステル鎖への参照として理解されうるとともに、その例は、以下に例示される(ただし、Rは、アルキル基又は芳香族基が可能であり、「n」は、繰返し単位の可変数である)。本明細書での硬化への参照は、1つ以上の選択されたポリマー鎖の架橋に役立つ4成分モノマー組成物を利用することとして本明細書では理解される。典型的には、かかる硬化は、フリーラジカル重合により達成されうるとともに、好ましくはメチルエチルケトンペルオキシドなどの有機ペルオキシドが利用されうる。
【0021】
本明細書で利用される不飽和ポリエステル樹脂は、好ましくは、1,000~100,000、又は1,000~50,000、又は1,000~25,000の範囲内の数平均分子量(Mn)を有しうる。
【化8】
【0022】
かかる点に関連して、モノマーDMIそれ自体は、一般に不安定であるが、とはいえ、DMIを含む本明細書の4成分モノマー組成物が純DMIの貯蔵不安定性を示さないことは、特筆に値する。さらに、報告によれば、ホモポリマー形に重合したときのDMIは、約100℃のガラス転移温度(Tg)を有する。一方、DEIのホモポリマーは、報告によれば、ほぼ56℃であり、これは、好適な希釈剤用としては相対的に低く、最終硬化ポリエステル樹脂で温度に対する機械性性能に悪影響を及ぼす可能性がある。重合により本明細書の4成分モノマー組成物のランダムコポリマーが形成されるので、この場合も、不安定DMIの使用問題が回避されるとともに、56℃超のTgを達成可能であり、不飽和ポリエステル樹脂の架橋用のより効果的な反応性希釈剤が提供される。より具体的には、本明細書の4成分モノマー組成物から形成されるランダムコポリマーは、好ましくは75℃~85℃の範囲内のTg値を提供するように簡単に構成可能であることが企図される。すなわち、不飽和ポリエステルラミネーティング樹脂用の反応性希釈剤としての本明細書に開示されるランダムコポリマーの使用は、イタコン酸に由来する相対的に安定なモノマー混合物、硬化不飽和ポリエステル樹脂、とくにかかる樹脂が繊維充填されたときのものについて温度に対する改善された機械性性能を提供することが企図される。
【0023】
そのほか、イタコン酸に由来する本明細書の4成分モノマー組成物は、ビニル型モノマー(たとえば、スチレン、α-メチルスチレン、アクリレート、メチルメタクリレート、メタクリレート、及び/又はビニルトルエン)などの不飽和ポリエステル樹脂用の従来の反応性希釈剤と組み合わされうることが本明細書で企図される。たとえば、本明細書の4成分モノマー組成物それ自体は、本明細書に記されるビニル型モノマーの1つ以上と組み合わされ希釈されうるとともに、その際、ビニル型モノマーのレベルは、モノメリック組成物の最大50.0%(wt.)までのレベルで存在しうる。
【実施例
【0024】
実施例
実施例1:マグネチックスターラー、ディーン・スタークコンデンサーを備えた丸底フラスコ反応器にイタコン酸無水物112.8gr、MEHQ0.49grを添加した。エレクトリックマントルにより熱を90℃に設定した。イタコン酸無水物を溶融する際、106.7grエタノール及び2.7grMSAを徐々に添加した。次いで、熱を120Cに設定し、22.5grのメタノールを添加した。次いで、熱を140Cに設定し、25grのメタノールを添加した。次いで、熱を150Cに設定し、17grのメタノールを添加した。得られた生成物は、暗琥珀色溶液であった。酸滴定の結果、酸価は127mgKOH/gであった。得られた溶液を200grの16%炭酸ナトリウム溶液で2回洗浄した。炭酸塩溶液洗浄でいずれの酸性モノマーも除去した後、得られた混合物の解析を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した。
【0025】
【表1】
【0026】
実施例2:マグネチックスターラー、ディーン・スタークコンデンサーを備えた丸底フラスコ反応器にイタコン酸無水物56.02gr、MEHQ0.005grを添加した。無水物が溶融するまで、エレクトリックマントルで熱を90Cに設定した。エタノール24.6grを徐々に添加した。次いで、熱を120Cに設定した。メタノール8gr及びMSA0.6grを添加した。次いで、温度を140Cに増加させ、続いて8grのメタノールを添加した。次いで、温度を150Cに増加させ、続いて5grのメタノールを添加した。得られた溶液を100grの15%炭酸ナトリウム溶液で2回洗浄した。炭酸塩溶液洗浄でいずれの酸性モノマーも除去した後、得られた混合物の解析を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した。
【0027】
【表2】
【0028】
実施例3:マグネチックスターラー、ディーン・スタークコンデンサーを備えた丸底フラスコ反応器にイタコン酸無水物56.12gr、MEHQ0.0062grを添加した。無水物が溶融するまで、エレクトリックマントルで熱を90Cに設定した。メタノール16.5grを徐々に添加し、90分間保った。エタノール24.08gr及びMSA0.623grを添加した。次いで、熱を120Cに、次いで、140Cに設定した。エタノール10grを添加した。沸騰が停止するまで、温度を140Cに保った。炭酸塩溶液洗浄でいずれの酸性モノマーも除去した後、得られた混合物の解析を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した。
【0029】
【表3】
【0030】
実施例4:マグネチックスターラー、ディーン・スタークコンデンサーを備えた丸底フラスコ反応器にイタコン酸無水物28.17gr、MEHQ0.0035grを添加した。無水物が溶融するまで、エレクトリックマントルで熱を90Cに設定した。エタノール5.75gr及びメタノール4grを徐々に添加し、60分間保った。次いで、熱を120Cに設定した。エタノール3gr、メタノール2.1gr、及びMSA0.6grを添加した。次いで、温度を130Cに増加させた。炭酸塩溶液洗浄でいずれの酸性モノマーも除去した後、得られた混合物の解析を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した。
【0031】
【表4】
【0032】
実施例5-重合:シールされたガラスバイアル中で2.194grの実施例3からのアルキルイタコネート混合物と0.054grのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)とを混合し、次いで、60Cに18時間加熱した。得られたポリマーは、透明ガラス状であった。GPCによる分子量解析は、9,453g/モルの数平均分子量及び16,970g/モルの重量平均分子量を提供する。
【0033】
実施例6:マグネチックスターラー、ディーン・スタークコンデンサーを備えた丸底フラスコ反応器に、イタコン酸1133.68gr、MEHQ0.770gr、メチルスルホン酸9gr、メタノール280.54gr、及びエタノール402.5grを添加した。2時間にわたりエレクトリックマントルで熱を100Cに設定した。次いで、1時間30分間にわたり熱を120Cに増加させた。次いで、25分間かけて70grの無水メタノールを滴加した。次いで、15分間にわたり630torrの真空を適用した。次いで、大気条件下で2時間かけてさらに65grのメタノール及び65grのエタノールを滴加し、続いて15分間にわたり600torrの真空を適用した。次いで、大気条件下でさらに50grのメタノール及び50grのエタノールを滴加し、続いて20分間にわたり600torrの真空を適用した。得られた溶液を80Cの100grの15%炭酸ナトリウム溶液で2回洗浄した。1mmガラスビーズと混合されたセラミックラシッド(Rashid)リングを備えた20cmパックカラムを用いて、100.17grの得られた溶液を真空蒸留により分画した。85~88torr下、106.6C~109.7Cのカラムトップ温度で中間画分を捕集した。この中間画分のHPLC分析は、下記組成をもたらした。
【0034】
【表5】
【0035】
中間画分のNMR分析も実施した。図1のプロトンNMRは、5.75ppm~6.3ppmのピークの不在及び6.35~7.0ppmのピークの不在により、それぞれ、シトラコネート及びメサコネートエステルの本質的不在を明らかにした。「本質的不在」は、ビニル性プロトンを表す6.3~6.35ppmの近接ピークの面積に関して1%以上のピーク面積がないことを意味する。図2の同一NMRスペクトルは、4つの非常に密なダブレットの構造を有する5.65~5.75ppmのピークセットを明らかにする。この化学シフトは、最も近いカルボニルの端のビニル性プロトンに対応する。4つのピークは、ジメチルイタコネート、メチルエチルイタコネート、エチルメチルイタコネート、及びジエチルイタコネートの相対量に比例する。
【0036】
性能試験方法
酸価
この方法は、エステル又はポリエステル中の酸の残留量の標準的特徴付けを提供する。この方法は、非水性材料に最も適している。
【0037】
溶媒調製:2部トルエンと1部無水エタノールとを混合することによる溶媒を調製する。3滴のフェノールフタレインインジケーター(エタノール中1%)を溶媒ミックスに添加する。
【0038】
サンプル調製:滴定ビーカー中に0.2gのサンプルを秤取し、40gの溶媒を添加し、完全に溶解されるまで混合する。3滴のフェノールフタレインインジケーター(エタノール中1%)をサンプルに添加する。
【0039】
サンプルの滴定:撹拌プレート上に磁気撹拌子を備えた滴定ビーカーを配置し、中スピードで撹拌する。エタノール中0.1M KOHでビュレットを満たし、試験溶液の上にビュレットを位置決めする。撹拌しながらおおよそ1mL/minの速度で滴定剤を添加することにより滴定を始め、サンプルが桃色に変わったときに少なくとも10秒間停止し、使用された滴定剤の体積(V1)を記録する。
【0040】
ブランクサンプルの滴定:滴定方法をブランク溶媒で行い、滴定体積(V2)を記録する。
【0041】
計算及びすべての決定方法の報告:
酸価(AV)計算
【数1】

式中、
=試験溶液を中和するために使用されたml単位のKOHの体積
=ブランク決定で中和するために使用されたml単位のKOHの体積
c=KOH溶液1リットル当たりのモル単位の濃度
m1=試験部分のグラム単位の質量
56.1=定数(g/mol単位のKOHのモル質量)
【0042】
分子量の決定
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて分子量を決定した。最初に、おおよそ1時間にわたり溶出液(HPLCグレードテトラヒドロフラン-THF)を3つのVISCOTEK GPCカラム(LT4000L、T2000、及びLT5000L)に通してGPCを平衡化する。屈折率検出器(RID)を用いてシグナル濃度を測定する。サンプル分析をスタートする20分前にRIDをパージする。使用される機器条件は次の通り:溶出液:インライン脱ガス器によるHPLCグレードTHF、流量:1.0mL/min、ランタイム:45min、注入体積:100μL、吸引/吐出スピード:200μL/min、RID光学系温度:40℃、自動パージ:1min、カラム温度:35℃
【0043】
溶媒としてGPC溶出溶液を用いて1wt.%ポリマー溶液を調製する。この溶液を0.2μMシリンジ-ティップフィルターで2mL HPLCバイアル中に濾別し、次いで、クリンプを閉じる。バイアルをGPCオートサンプラー中に配置し、クロマトグラフィーランを開始する。589g/モル~1,800,000g/モルの範囲内の分子量の9ポリスチレン標準を用いて分子量キャリブレーションを行った。9標準を用いてピーク溶出時間及び分子量間の3次多項式相関を作成した。このキャリブレーション機能を用いて各未知サンプルを評価する。
【0044】
モノマー組成の決定
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて組成を決定した。純モノマーを用いることにより、イタコン酸、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネートの参照溶出時間を決定した。80%の0.1wt.%リン酸水性溶液及び20%アセトニトリルの溶出液組成で逆相C18カラムを介してアイソクラチックモードでHPLCを行った。210nmのUV検出器を用いてシグナル濃度を測定した。使用される機器条件は次の通り:流量:1.0mL/min、ランタイム:14min、注入体積:100μL、カラム温度:23℃。サンプル調製は、アセトニトリル中約1%への希釈及び0.2μMシリンジ-ティップフィルターで2mL HPLCバイアル中への濾別、次いで、クリンプを閉じることを含んでいた。下記表は、参照イタコネートの典型的保持時間及び2新規非対称エステルへの帰属を表す。保持は、長時間かけてわずかに変動しうるが、ピークの相対順序及びそれらの相対間隔は、本質的に同一状態を維持する。
【0045】
【表6】
【0046】
プロトンNMR分析
サンプルをCDClに溶解し、5mmNMRチューブに移した。次いで、499.7MHzのプロトン周波数で動作しプロトン(H)にチューニングされたブロードバンドiProbeモデルプローブを備えたBruker BioSpin Avance NEO 500MHz NMR分光計でサンプルを分析した。サンプル温度を25Cに調整した。TopSpin取得ソフトウェアによりレシーバーゲインを自動調整して合計16スキャンで30度励起パルス(zg30)の1次元単一パルス実験を行った。緩和遅延は1秒間に設定され、取得時間は3.3秒間であり、FID取得サイズは32Kデータ点であり、スペクトル幅は10,000Hzに設定された。取得に続いて、データをMnova NMR処理ソフトウェアにインポートした。フーリエ変換後、処理データは、64Kデータ点(1レベルのゼロ充填)を含有し、0.3Hz指数乗数(線の広がり)及び3次ベルンシュタイン多項式ベースライト補正が適用された。
【0047】
いくつかの実施形態の上記説明を、例示の目的で提示してきた。網羅的であること、又は特許請求の範囲を精密な及び/又は好ましい特徴に限定することを意図するものではなく、本明細書の開示を考慮して各種修正が可能である。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般構造:
【化1】
を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコネート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)。
【請求項2】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びDEIが50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項4】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項5】
MEI及びEMIが50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項6】
前記混合物が、下記構造:
【化2】
(式中、Rは、独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)
を有するメサコン酸のメチル又はエチルエステルを任意に含み、前記メサコン酸のメチルエステル又はエチルエステルが、0~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項7】
前記混合物が、下記構造:
【化3】
(式中、Rは、独立して、メチル基又はエチル基のどちらかである)
を有するシトラコン酸のメチル又はエチルエステルを任意に含み、前記シトラコン酸のメチルエステル又はエチルエステルが、0~10.0%の(wt.)のレベルで存在する、請求項1に記載の混合物。
【請求項8】
ビニル型モノマーをさらに含む、請求項1に記載の混合物。
【請求項9】
下記構造:
【化4】
を含むイタコン酸のエステルのランダムコポリマー(ただし、繰返し単位「a」及び「b」は、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」は、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)のレベルで存在し、繰返し単位「a」、「b」、「c」、及び「d」の合計は、100.0%(wt.)を超えない)。
【請求項10】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項11】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項12】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項13】
繰返し単位「a」及び「b」が、50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、繰返し単位「c」及び「d」が、50.0%(wt.)~40.0%(wt.)の量で存在する、請求項9に記載のランダムコポリマー。
【請求項14】
a.不飽和ポリエステル樹脂を供給することと、
b.下記一般構造:
【化5】
を有するメチルエチルイタコネート(MEI)、エチルメチルイタコネート(EMI)、ジメチルイタコネート(DMI)、及びジエチルイタコノエート(DEI)を含むイタコン酸の非対称及び対称モノメリックエステルを含む混合物を供給することと
(ただし、MEI及びEMIは、50.0%(wt.)以上98.0%(wt.)までの量で存在し、DMI及びDEIは、50.0%(wt.)~2.0%(wt.)の量で存在し、存在するモノマーの合計量は、100.0%(wt.)を超えない)、
c.ポリエステル樹脂を硬化することと、
を含む、不飽和ポリエステル樹脂の硬化方法。
【請求項15】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~90.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びDEIが、50.0%(wt.)~10.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~80.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~20.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~70.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~30.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
MEI及びEMIが、50.0%(wt.)~60.0%(wt.)の量で存在し、DMI及びEMIが、50.0%(wt.)~40.0%(wt.)のレベルで存在する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
ビニル型モノマーをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ビニル型モノマーが、スチレン、α-メチルスチレン、アクリレート、メチルメタクリレート、メタクリレート、及びビニルトルエンからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】