(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】可動ツーピースワークテーブルを有する材料除去機
(51)【国際特許分類】
B24B 41/06 20120101AFI20241219BHJP
B24B 27/06 20060101ALI20241219BHJP
B23Q 1/58 20060101ALI20241219BHJP
B23Q 1/25 20060101ALI20241219BHJP
B23D 47/02 20060101ALI20241219BHJP
B23D 51/02 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B24B41/06 Z
B24B27/06 J
B23Q1/58 Z
B23Q1/25
B23D47/02
B23D51/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534031
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2021137035
(87)【国際公開番号】W WO2023102887
(87)【国際公開日】2023-06-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】カルビン ステイツ ネルソン
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー パトリック ウェーバー
(72)【発明者】
【氏名】チャン ルイピン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ロバート スミス
(72)【発明者】
【氏名】ローランド シェーファー
【テーマコード(参考)】
3C034
3C040
3C048
3C158
【Fターム(参考)】
3C034AA19
3C034BB72
3C034DD20
3C040HH22
3C048BC02
3C048DD02
3C158AA03
3C158AB04
3C158AB08
3C158AC05
3C158CB03
3C158CB04
(57)【要約】
本開示に記載されるのは、空隙によって分離されたワークテーブルを有する材料除去機の例である。いくつかの例において、空隙は、材料除去機の材料除去ツールが、ワークテーブルの間及び実質的に下方に延在して、空隙を横切って延在するワークピースに深い切削をもたらすための空間を提供することができる。いくつかの例において、テーブルアクチュエータは、ワークテーブルをタンデムに移動させるように構成することができ、ワークテーブル及び/又はワークピースが材料除去ツールへ移動されることを可能にし、その逆ではない。ワークテーブル及び材料除去機の効率的な設計は、ワークテーブルの間の空隙が材料除去機の床に至るまで遮られないままであることを確実にし、ワークテーブルの下の空間が流体/デブリの排出及び操作者によるアクセスに十分であることを確実にする。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料除去機であって、
材料除去ツールと、
前記材料除去ツールを保持するツール支持アセンブリであって、前記材料除去ツールを第1の軸に沿って並進させるように構成されたツール支持アセンブリと、
第1の作業面と、
空隙によって前記第1の作業面から分離された第2の作業面と、
前記材料除去ツールが前記空隙と位置合わせされたときに前記第1の作業面と前記第2の作業面との間の前記空隙内に前記材料除去ツールを位置決めするために前記第1の作業面及び前記第2の作業面を移動させることができるように、前記第1の作業面及び前記第2の作業面を前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿って移動させるように構成された面アクチュエータと、
前記第1の作業面を支持するように構成された第1の面支持体と、
前記第2の作業面を支持するように構成された第2の面支持体と、
を備え、
前記空隙は、前記第1の作業面及び前記第1の面支持体と前記第2の作業面及び前記第2の面支持体との間の前記空隙内を前記材料除去ツールが移動するのを妨げるものが存在しないように、前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部から前記第1の面支持体の第1の底部及び前記第2の面支持体の第2の底部まで、前記第1の軸及び前記第2の軸に垂直な第3の軸に沿って、拡がっている、
材料除去機。
【請求項2】
前記材料除去ツールは、切削、切断、又は研削ディスクを含む、請求項1に記載の材料除去機。
【請求項3】
前記第1の作業面及び前記第2の作業面のそれぞれは、複数のトレンチを有するワークテーブルを含み、これらトレンチは、サンプルを保持するように構成された万力を受けるように構成されている、請求項1に記載の材料除去機。
【請求項4】
前記面アクチュエータを前記第1の作業面又は前記第2の作業面に接続するカプラを更に備え、前記面アクチュエータは、前記カプラを介して前記第1の作業面及び前記第2の作業面を移動させるように構成されている、請求項1に記載の材料除去機。
【請求項5】
前記カプラは、前記第1の作業面及び前記第2の作業面に接続する、請求項5に記載の材料除去機。
【請求項6】
前記第1の作業面は、第1の後端部と、第1の前端部と、前記第1の後端部と前記第1の前端部との間の第1の中間部とを備え、
前記第2の作業面は、第2の後端部と、第2の前端部と、前記第2の後端部と前記第2の前端部との間の第2の中間部とを備え、
前記第2の作業面の前記第2の後端部、前記第2の前端部、及び前記第2の中間部は、前記第1の作業面の前記第1の後端部、前記第1の前端部、及び前記第1の中間部とそれぞれほぼ位置合わせされ、
前記第2の作業面の前記第2の後端部及び前記第2の中間部は、前記空隙によって前記第1の作業面の前記第1の後端部及び前記第1の中間部から分離される、
請求項1に記載の材料除去機。
【請求項7】
更に、
前記面アクチュエータによって移動されるときに前記第1の作業面を前記第2の軸に沿って案内するように構成された第1の支持体ガイドであって、前記第1の面支持体は前記第1の作業面を前記第1の支持体ガイドに結合する、第1の支持体ガイドと、
前記面アクチュエータによって移動されるときに前記第2の作業面を前記第2の軸に沿って案内するように構成された第2の支持体ガイドであって、前記第2の面支持体は前記第2の作業面を前記第2の支持体ガイドに結合する、第2の支持体ガイドと、
を備え、
前記空隙は、前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部から前記第1の支持体ガイドの第1の支持体ガイド底部及び前記第2の支持体ガイドの第2の支持体ガイド底部まで、第3の軸に沿って、拡がっている、
請求項1に記載の材料除去機。
【請求項8】
前記第1の面支持体は、前記第1の面支持体が前記第1の支持体ガイドに沿って移動するのを可能にする第1の軸受アセンブリを備え、前記第2の面支持体は、前記第2の面支持体が前記第2の支持体ガイドに沿って移動するのを可能にする第2の軸受アセンブリを備え、前記面アクチュエータは、前記第1の作業面、前記第1の面支持体、前記第2の作業面、及び前記第2の面支持体を移動させるように構成される、請求項7に記載の材料除去機。
【請求項9】
更に、チャンバを有するキャビネットであって、前記材料除去ツール、前記ツール支持アセンブリ、前記第1の作業面、前記第2の作業面、前記面アクチュエータ、前記第1の面支持体、前記第2の面支持体、及び前記空隙を囲むキャビネットを備える、請求項1に記載の材料除去機。
【請求項10】
前記第1の支持体及び前記第2の支持体は、前記第1の作業面及び前記第2の作業面を前記チャンバの床の上方に保持し、前記空隙は、前記材料除去ツールが前記空隙内に位置決めされるのを妨げるものが前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部の下方に存在しないように、前記チャンバの前記床から前記第1の作業面又は前記第2の作業面の前記頂部まで前記第3の軸に沿って拡がっている、請求項9に記載の材料除去機。
【請求項11】
材料除去機であって、
材料除去ツールと、
前記材料除去ツールを保持するツール支持アセンブリであって、前記材料除去ツールを第1の軸に沿って並進させるように構成されたツール支持アセンブリと、
第1のワークテーブルと、
空隙によって前記第1のワークテーブルから分離された第2のワークテーブルと、
前記材料除去ツールが前記空隙と位置合わせされたときに前記第1の作業面と前記第2の作業面との間の前記空隙内に前記材料除去ツールを位置決めするために前記第1の作業面及び前記第2の作業面を移動させることができるように、前記第1の作業面及び前記第2の作業面を前記第1の軸に垂直な第2の軸に沿って移動させるように構成された面アクチュエータと、
前記テーブル面によって移動されるときに前記第1の作業面又は前記第2の作業面の、前記第2の軸に沿う移動を案内するように構成された支持体ガイドと、
を備え、
前記空隙は、前記第1の作業面と前記第2の作業面との間の前記空隙内を前記材料除去ツールが移動するのを妨げるものが存在しないように、前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部から前記支持体ガイドの底部まで、前記第1の軸及び前記第2の軸に垂直な第3の軸に沿って、拡がっている、
材料除去機。
【請求項12】
前記材料除去ツールは、切削、切断、又は研削ディスクを含む、請求項11に記載の材料除去機。
【請求項13】
前記第1の作業面及び前記第2の作業面のそれぞれは、複数のトレンチを有するワークテーブルを含み、これらトレンチは、サンプルを保持するように構成された万力を受けるように構成されている、請求項11に記載の材料除去機。
【請求項14】
前記面アクチュエータを前記第1の作業面又は前記第2の作業面に接続するカプラを更に備え、前記面アクチュエータは、前記カプラを介して前記第1の作業面及び前記第2の作業面を移動させるように構成されている、請求項11に記載の材料除去機。
【請求項15】
前記カプラは、前記第1の作業面及び前記第2の作業面に接続する、請求項15に記載の材料除去機。
【請求項16】
前記第1の作業面は、第1の後端部と、第1の前端部と、前記第1の後端部と前記第1の前端部との間の第1の中間部とを備え、
前記第2の作業面は、第2の後端部と、第2の前端部と、前記第2の後端部と前記第2の前端部との間の第2の中間部とを備え、
前記第2の作業面の前記第2の後端部、前記第2の前端部、及び前記第2の中間部は、前記第1の作業面の前記第1の後端部、前記第1の前端部、及び前記第1の中間部とそれぞれほぼ位置合わせされ、
前記第2の作業面の前記第2の後端部及び前記第2の中間部は、前記空隙によって前記第1の作業面の前記第1の後端部及び前記第1の中間部から分離される、
請求項11に記載の材料除去機。
【請求項17】
前記支持体ガイドは、前記面アクチュエータによって移動されるときに前記第1の作業面の、前記第2の軸に沿う移動を案内するように構成された第1の支持体ガイドを備え、
前記材料除去機は更に、
前記面アクチュエータによって移動されるときに前記第2の作業面の、前記第2の軸に沿う移動を案内するように構成された第2の支持体ガイドであって、前記第2の面支持体は前記第2の作業面を前記第2の支持体ガイドに結合する、第2の支持体ガイドと、
前記第1の作業面を支持するように構成された第1の面支持体であって、前記第1の作業面を前記第1の支持体ガイドに結合する第1の面支持体と、
前記第2の作業面を支持するように構成された第2の面支持体であって、前記第2の作業面を前記第2の支持体ガイドに結合する第2の面支持体と、
を備え、
前記空隙は、前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部から前記第1の面支持体の第1の底部及び前記第2の面支持体の第2の底部まで、前記第3の軸に沿って、拡がっている、
請求項11に記載の材料除去機。
【請求項18】
前記第1の面支持体は、前記第1の面支持体が前記第1の支持体ガイドに沿って移動するのを可能にする第1の軸受アセンブリを備え、前記第2の面支持体は、前記第2の面支持体が前記第2の支持体ガイドに沿って移動するのを可能にする第2の軸受アセンブリを備え、前記面アクチュエータは、前記第1の作業面、前記第1の面支持体、前記第2の作業面、及び前記第2の面支持体を移動させるように構成される、請求項17に記載の材料除去機。
【請求項19】
更に、チャンバを有するキャビネットであって、前記材料除去ツール、前記ツール支持アセンブリ、前記第1の作業面、前記第2の作業面、前記面アクチュエータ、前記支持体ガイド、及び前記空隙を囲むキャビネットを備える、請求項11に記載の材料除去機。
【請求項20】
前記第1の作業面及び前記第2の作業面は、前記チャンバの床の上方に保持され、前記空隙は、前記材料除去ツールが前記空隙内に位置決めされるのを妨げるものが前記第1の作業面又は前記第2の作業面の頂部の下方に存在しないように、前記チャンバの前記床から前記第1の作業面又は前記第2の作業面の前記頂部まで前記第3の軸に沿って拡がっている、請求項19に記載の材料除去機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、概して、材料除去機に関し、より具体的には、可動ツーピースワークテーブルを有する材料除去可能機に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ワークピースから材料を除去する、例えば、所望の形状を作る及び/又はより大きいワークピースからより小さいサンプルを得る等のために、材料除去ツールが使用されることがある。従来の材料除去ツール(例えば、鋸、研削機、及び/又は研磨機)は、固定されているか、又は人の手によって移動及び/又は操作されるように構成されている。より近代的な材料除去機のいくつかは、自動化された機械アセンブリを介した移動及び/又は操作を行うように構成された材料除去ツールを有する。
【0003】
このようなシステムを、図面を参照して本出願の残りの部分で述べられる本開示と比較することによって、従来の手法及び伝統的な手法の限界及び不利な点が当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0004】
簡単な概要
本開示は、実質的に複数の図面のうちの少なくとも1つに関連して例示及び/又は説明されるとともに請求項でより完全に記述される、可動ツーピース(2部品)ワークテーブルを有する材料除去可能機に関する。
【0005】
本開示のこれらの並びに他の利点、態様、及び新規な特徴に加えて、本開示の図示した例の詳細な内容は、以下の説明及び図面からより十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】本開示の態様による一例示の材料除去機の正面斜視図である。
【
図1B】本開示の態様による一例示の材料除去機の正面図である。
【
図1C】本開示の態様による一例示の材料除去機の断面図である。
【
図1D】本開示の態様による一例示の材料除去機の後面斜視図である。
【0007】
【
図2A】本開示の態様による
図1A~
図1Dの材料除去機の一例示のテーブルアセンブリの上方斜視図である。
【
図2B】本開示の態様による
図1A~
図1Dの材料除去機の一例示のテーブルアセンブリの下方斜視図である。
【
図2C】本開示の態様による
図1A~
図1Dの材料除去機の一例示のテーブルアセンブリの頂面図である。
【
図2D】本開示の態様による
図1A~
図1Dの材料除去機の一例示のテーブルアセンブリの底面図である。
【0008】
【
図3】本開示の態様による、テーブルアクチュエータが省略された
図2A~
図2Dの例示のテーブルアセンブリの正面図である。
【0009】
【
図4A】本開示の態様による、テーブルアクチュエータが省略された代替的なテーブルアセンブリの例を示す図である。
【
図4B】本開示の態様による、テーブルアクチュエータが省略された代替的なテーブルアセンブリの例を示す図である。
【0010】
図は必ずしも縮尺通りではない。適切な場合、図において類似又は同一の構成要素を参照するために同一又は類似の参照符号が使用される。例えば、文字を利用した参照符号(例えば、ワークテーブル202a、ワークテーブル202b)は、文字を有しない同じ参照符号(例えば、ワークテーブル202)の実例を参照するものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
本開示のいくつかの例は、深い切削のための空隙によって分離された2つのワークテーブルを有する材料除去機に関する。いくつかの例において、空隙は、材料除去機の材料除去ツールが、ワークテーブル(複数の場合もある)の間及び実質的に下方で移動して、間隙を横切って延在するワークピースに深い切削をもたらすことを可能にする。
【0012】
いくつかの材料除去機は、深い切削のためにワークテーブルの縁部から間隔を空けた単一のワークテーブルを有するが、そのような機械は、ワークピースが切断部の一方の側に固定されることのみを可能にする。これは、ワークピースの屈曲/曲げ、ワークテーブルにかかる過度の応力、及び/又は他の悪影響につながり得る。対照的に、本開示に開示される材料除去機の2つの分離されたワークテーブルは、ワークピースが、深い切削の両方の側でワークテーブルに固定される(及び/又はワークテーブルによって支持される)ことを可能にする。
【0013】
いくつかの機械は、深い切削のためにワークテーブル内の万力固定/クランプ溝を使用するが、これらの溝は、比較的浅い傾向があり、多くの場合、万力(複数の場合もある)がワークピースをテーブルの上方に持ち上げることを必要とする。さらに、ワークテーブルの損傷を防止するために、材料除去ツールの高さを正確に制御しなければならない。ワークテーブル(複数の場合もある)の溝が深いほど、より多くの余裕がもたらされるが、ワークテーブルがより厚く、より重くなり、動かしにくくなる傾向もある。そのようなワークテーブルは、さらに、機械がより重くなって作動時により多くの電力及び応力がかかり、他方、操作者によるアクセス及び/又はデブリの洗い流しのためにワークテーブルの下に残される空間がより小さくなる。
【0014】
本開示の材料除去機は、テーブル溝よりも深い切削を可能にするワークテーブルの間の空隙を提供する。これにより、特別な万力固定及び/又は精密な計画の必要がなくなる。加えて、1つの軸におけるワークテーブルの協働による移動と、第2の垂直軸に沿った(及び第2の垂直軸周りの)材料除去ツールの運動とを可能にすることによって、よりコンパクトで汎用性のある材料除去機を提供することができる。この設計により、材料除去機には、操作者によるアクセス及び/又はデブリの洗い流しのためにワークテーブルの下に残される空間が十分なものとなる。
【0015】
本開示のいくつかの例は、材料除去ツールと、材料除去ツールを保持し、材料除去ツールを第1の軸に沿って並進させるように構成されたツール支持アセンブリと、第1の作業面と、空隙によって第1の作業面から分離された第2の作業面と、材料除去ツールが空隙と位置合わせ(整列)されたときに第1の作業面と第2の作業面との間の空隙内に材料除去ツールを位置決めするために第1の作業面及び第2の作業面を移動させることができるように、第1の軸に垂直な第2の軸に沿って第1の作業面及び第2の作業面を移動させるように構成された面アクチュエータと、第1の作業面を支持するように構成された第1の面支持体と、第2の作業面を支持するように構成された第2の面支持体とを備え、空隙は、第1の作業面及び第1の面支持体と第2の作業面及び第2の面支持体との間の空隙内に材料除去ツールが移動することを妨げるものがないように、第1の軸及び第2の軸に垂直な第3の軸に沿って第1の作業面又は第2の作業面の頂部から第1の面支持体の第1の底部及び第2の面支持体の第2の底部まで延在する、材料除去機に関する。
【0016】
いくつかの例において、材料除去ツールは、切削、切断、又は研削ディスクを含む。いくつかの例において、第1の作業面及び第2の作業面のそれぞれは、サンプルを保持するように構成された万力を受けるように構成された複数のトレンチを有するワークテーブルを含む。いくつかの例において、材料除去機は、面アクチュエータを第1の作業面又は第2の作業面に接続するカプラ(連結器)を更に備え、面アクチュエータは、カプラを介して第1の作業面及び第2の作業面を移動させるように構成される。
【0017】
いくつかの例において、カプラは、第1の作業面及び第2の作業面に接続する。いくつかの例において、第1の作業面は、第1の後端部と、第1の前端部と、第1の後端部と第1の前端部との間の第1の中間部とを備え、第2の作業面は、第2の後端部と、第2の前端部と、第2の後端部と第2の前端部との間の第2の中間部とを備え、第2の作業面の第2の後端部、第2の前端部、及び第2の中間部は、第1の作業面の第1の後端部、第1の前端部、及び第1の中間部とそれぞれほぼ位置合わせされ、第2の作業面の第2の後端部及び第2の中間部は、空隙によって第1の作業面の第1の後端部及び第1の中間部から分離される。いくつかの例において、材料除去機は、面アクチュエータによって移動させられるときに第2の軸に沿って第1の作業面を案内するように構成された第1の支持体ガイドであって、第1の面支持体は第1の作業面を第1の支持体ガイドに結合する、第1の支持体ガイドと、面アクチュエータによって移動させられるときに第2の軸に沿って第2の作業面を案内するように構成された第2の支持体ガイドであって、第2の面支持体は第2の作業面を第2の支持体ガイドに結合する、第2の支持体ガイドとを更に備え、空隙は、第3の軸に沿って、第1の作業面又は第2の作業面の頂部から第1の支持体ガイドの第1の支持体ガイド底部及び第2の支持体ガイドの第2の支持体ガイド底部まで延在する。
【0018】
いくつかの例において、第1の面支持体は、第1の面支持体が第1の支持体ガイドに沿って移動することを可能にする第1の軸受アセンブリを備え、第2の面支持体は、第2の面支持体が第2の支持体ガイドに沿って移動することを可能にする第2の軸受アセンブリを備え、面アクチュエータは、第1の作業面、第1の面支持体、第2の作業面、及び第2の面支持体を移動させるように構成される。いくつかの例において、材料除去機は、材料除去ツール、ツール支持アセンブリ、第1の作業面、第2の作業面、面アクチュエータ、第1の面支持体、第2の面支持体、及び空隙を囲むチャンバを有するキャビネットを更に備える。いくつかの例において、第1の支持体及び第2の支持体は、第1の作業面及び第2の作業面をチャンバの床の上方に保持し、空隙は、第1の作業面又は第2の作業面の頂部の下方に材料除去ツールが空隙内に位置決めされることを妨げるものがないように、チャンバの床から第1の作業面又は第2の作業面の頂部まで第3の軸に沿って延在する。
【0019】
本開示のいくつかの例は、材料除去ツールと、材料除去ツールを保持し、材料除去ツールを第1の軸に沿って並進させるように構成されたツール支持アセンブリと、第1のワークテーブルと、空隙によって第1のワークテーブルから分離された第2のワークテーブルと、材料除去ツールが空隙と位置合わせされたときに第1の作業面と第2の作業面との間の空隙内に材料除去ツールを位置決めするために第1の作業面及び第2の作業面を移動させることができるように、第1の軸に垂直な第2の軸に沿って第1の作業面及び第2の作業面を移動させるように構成された面アクチュエータと、テーブル面によって移動させられたときに第2の軸に沿って第1の作業面又は第2の作業面の移動を案内するように構成された支持体ガイドとを備え、空隙は、第1の作業面と第2の作業面との間の空隙内に材料除去ツールが移動することを妨げるものがないように、第1の軸及び第2の軸に垂直な第3の軸に沿って第1の作業面又は第2の作業面の頂部から支持体ガイドの底部まで延在する、材料除去機に関する。
【0020】
いくつかの例において、材料除去ツールは、切削、切断、又は研削ディスクを含む。いくつかの例において、第1の作業面及び第2の作業面のそれぞれは、サンプルを保持するように構成された万力を受けるように構成された複数のトレンチを有するワークテーブルを含む。いくつかの例において、材料除去機は、面アクチュエータを第1の作業面又は第2の作業面に接続するカプラを更に備え、面アクチュエータは、カプラを介して第1の作業面及び第2の作業面を移動させるように構成される。
【0021】
いくつかの例において、カプラは、第1の作業面及び第2の作業面に接続する。いくつかの例において、第1の作業面は、第1の後端部と、第1の前端部と、第1の後端部と第1の前端部との間の第1の中間部とを備え、第2の作業面は、第2の後端部と、第2の前端部と、第2の後端部と第2の前端部との間の第2の中間部とを備え、第2の作業面の第2の後端部、第2の前端部、及び第2の中間部は、第1の作業面の第1の後端部、第1の前端部、及び第1の中間部とそれぞれほぼ位置合わせされ、第2の作業面の第2の後端部及び第2の中間部は、空隙によって第1の作業面の第1の後端部及び第1の中間部から分離される。いくつかの例において、支持体ガイドは、面アクチュエータによって移動されるときに第2の軸に沿った第1の作業面の移動を案内するように構成された第1の支持体ガイドを備え、材料除去機は、面アクチュエータによって移動させられるときに第2の軸に沿った第2の作業面の移動を案内するように構成された第2の支持体ガイドであって、第2の面支持体は第2の作業面を第2の支持体ガイドに結合する、第2の支持体ガイドと、第1の作業面を支持するように構成され、第1の作業面を第1の支持体ガイドに結合する、第1の面支持体と、第2の作業面を支持するように構成され、第2の作業面を第2の支持体ガイドに結合する、第2の面支持体とを更に備え、空隙は、第3の軸に沿って、第1の作業面又は第2の作業面の頂部から第1の面支持体の第1の底部及び第2の面支持体の第2の底部まで延在する。
【0022】
いくつかの例において、第1の面支持体は、第1の面支持体が第1の支持体ガイドに沿って移動することを可能にする第1の軸受アセンブリを備え、第2の面支持体は、第2の面支持体が第2の支持体ガイドに沿って移動することを可能にする第2の軸受アセンブリを備え、面アクチュエータは、第1の作業面、第1の面支持体、第2の作業面、及び第2の面支持体を移動させるように構成される。いくつかの例において、材料除去機は、材料除去ツール、ツール支持アセンブリ、第1の作業面、第2の作業面、面アクチュエータ、支持体ガイド、及び空隙を囲むチャンバを有するキャビネットを更に備える。いくつかの例において、第1の作業面及び第2の作業面は、チャンバの床の上方に保持され、空隙は、第1の作業面又は第2の面の頂部の下方に材料除去ツールが空隙内に位置決めされることを妨げるものがないように、第3の軸に沿ってチャンバの床から第1の作業面又は第2の作業面の頂部まで延在する。
【0023】
図1A~
図1Dは、一例示の材料除去機100の図を示す。図示されているように、材料除去機100は、電気ボックス104、切削チャンバ106、材料除去ツール150、ツール支持アセンブリ108、及びテーブルアセンブリ200を囲むキャビネット102を備える。
図1A~
図1Dの例において、キャビネット102は、前壁110aと、後壁110bと、頂壁110cと、底壁110dと、2つの側壁110eとを有する、ほぼ矩形の角柱形状を有する。キャビネット102は、前壁110を介して切削チャンバ106へのアクセスを開閉するドア112を備える。側壁110e及び前ドア112に形成された窓は、ユーザーが切削チャンバ106内を見ることを可能にする。
図1A~
図1Dの例においてはスライド式のドア112として示されているが、いくつかの例においては、ドア112は異なるスタイル(例えば、ヒンジ式、ガレージ式等)であってもよい。
【0024】
図1A~
図1Dの例において、キャビネット102は、キャビネット102の前壁にユーザインターフェース(UI)114を更に備える(但し、いくつかの例においては、UI114は他の場所に位置してもよい)。図示されているように、UI114は、いくつかのユーザアクセス可能な入力及び出力を備える。いくつかの例において、出力は、1つ以上の視覚的出力(例えば、タッチディスプレイスクリーン、ビデオモニタ、発光ダイオード、白熱灯、及び/又は他のライト等)及び/又は1つ以上の音声出力(例えば、オーディオスピーカ)を含む。いくつかの例において、入力は、1つ以上の視覚入力(例えば、タッチディスプレイスクリーン)、触覚入力(例えば、ボタン、ノブ、スイッチ等)、及び/又は1つ以上の音声入力(例えば、マイクロフォン)を含む。いくつかの例において、UI114は、材料除去機100を直接制御するため及び/又は材料除去機100を制御するプログラムを構成するために、操作者によって使用され得る。
【0025】
いくつかの例において、UI114は、材料除去機100の制御回路部116及び電源118と電気的に通信する。
図1Aに示されているように、制御回路部116及び電源118は、材料除去機100の電気ボックス104内に保持される(但し、いくつかの例においては、それらは他の場所に位置してもよい)。
【0026】
いくつかの例において、制御回路部116は、以下で更に論じるように、ツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200の様々なアクチュエータに接続される(及び/又はそれらと電気的に通信する)。いくつかの例において、制御回路部は、(例えば、1つ以上のプログラム、パラメータ等を記憶するように構成された)メモリ回路部及び/又は(例えば、1つ以上のプログラムを実行するように構成された)処理回路部を備える。いくつかの例において、制御回路部116は、UI114から及び/又はツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200の様々なアクチュエータから1つ以上の入力信号を受信するように構成される。例えば、制御回路部116は、1つ以上の材料除去動作を表すUI114からの1つ以上の信号、及び/又は動作(複数の場合もある)のためのパラメータを受信することができる。別の例として、制御回路部116は、アクチュエータ(複数の場合もある)の現在の状態及び/又は位置を表す1つ以上の信号をアクチュエータ(複数の場合もある)から受信することができる。
【0027】
いくつかの例において、制御回路部116は、1つ以上の制御(及び/又はコマンド)信号をUI114に及び/又はツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200の様々なアクチュエータに出力するように更に構成される。例えば、制御回路部116は、アクチュエータ(複数の場合もある)、ツール支持アセンブリ108、及び/又はテーブルアセンブリ200の現在の状態及び/又は位置を表す1つ以上の信号をUI114に出力することができる。別の例として、制御回路部116は、アクチュエータの状態/位置を変更するため及び/又はツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200を作動/移動させるためのコマンドを表す1つ以上の信号をアクチュエータに出力することができる。
【0028】
いくつかの例において、電源118は、UI114、制御回路部116、及び/又はツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200のアクチュエータに接続される(及び/又はそれらと電気的に通信する)。いくつかの例において、UI114、制御回路部116、及び/又はアクチュエータは、それら自体に電力を供給するように構成された1つ以上の電源を備えることができる。いくつかの例において、制御回路部116(及び/又は材料除去機100の他のコントローラ)は、必要に応じて、ツール支持アセンブリ108及び/又はテーブルアセンブリ200の1つ以上のアクチュエータに電力を向けることができる。
【0029】
図1A~
図1Dの例において、材料除去ツール150は、ツール支持アセンブリ108によってテーブルアセンブリ200の上方の上昇位置で切削チャンバ106内に保持される。図示されているように、材料除去ツール150は、ディスク形状である。いくつかの例において、材料除去ツール150は、切削、切断、及び/又は研削ホイールとすることができる。
【0030】
図1A~
図1Dの例において、ツール支持アセンブリ108は、材料除去ツール150を保持するスピンドルアセンブリ120を備え、材料除去ツール150は、スピンドルアセンブリ120(及び/又はスピンドルアセンブリのスピンドル)によって規定される軸の周りを回転することができる。図示されているように、スピンドルアセンブリ120(及び/又はスピンドル)によって規定される軸は、x軸に平行である。
【0031】
図1A~
図1Dの例において、ツール支持アセンブリ108は、スピンドルアセンブリ120に接続された電機子122を更に備える。いくつかの例において、電機子122は、スピンドルアセンブリ120のスピンドルを回転させ、それによって材料除去ツール150を回転させるように構成されたベルト及びプーリシステムを収容する。図示されているように、電機子122は、ツール支持アセンブリ108のモータ123に接続される。いくつかの例において、モータ123は、電機子122によって収容されたベルト及びプーリシステムを作動させ、そしてスピンドルアセンブリ120を作動させるように構成される。
【0032】
図1A~
図1Dの例において、電機子122はまた、ツール支持アセンブリ108の回転アクチュエータ124に接続される。いくつかの例において、回転アクチュエータ124は、電機子122(並びにスピンドルアセンブリ120及び材料除去機100)を継手126の周りで回転させるように電機子122を前方及び下方に(例えば、y方向及びz方向に)押すように構成されたリニアアクチュエータである。いくつかの例において、回転アクチュエータ124は、代わりに、材料除去ツール150を(例えば、z方向に)並進させる(回転させるのではなく)ことができる。
【0033】
図1A~
図1Dの例において、電機子122、回転アクチュエータ124、及びモータ123は、ツール支持アセンブリ108のスレッド160に接続する。
図1Dは、後壁110b、頂壁110c、及び側壁110eの一部が透明にされた機械100を示す。
図1Dに最も良く示されているように、スレッド160は、キャビネット102の後壁110bに沿って上向きに延在する、全体として薄い矩形の構成要素である。スレッド160の頂部には、スレッド160を回転アクチュエータ124に接続するスレッド継手162がある。スレッド160の更に下方には、継手126において電機子122をスレッド160に接続する継手ブラケット164がある。図示されているように、モータブラケット166が、継手ブラケット164から電機子122の反対側でモータ123をスレッド160に接続する。いくつかの例において、スレッド160に対する電機子122、回転アクチュエータ124、及びモータ123の取付けは、モータ123、回転アクチュエータ124、及び電機子122(並びに電機子122に取り付けられたスピンドルアセンブリ120及び/又は材料除去ツール150)がスレッド160とともに移動することを可能にする。
【0034】
いくつかの例において、スレッド160は、並進アクチュエータ168を介して移動されるように構成される。いくつかの例において、並進アクチュエータ168は、アクチュエータアームを伸長及び/又は後退させるように構成されたリニアアクチュエータである。
図1Dに最も良く見られるように、並進アクチュエータ168は、そのアクチュエータアームをアクチュエータブラケット170においてスレッド160に取り付ける。いくつかの例において、並進アクチュエータは、そのアクチュエータアームを移動させること、及びそのアクチュエータアームをアクチュエータブラケット170においてスレッド160に取り付けることにより、並進アクチュエータ168によって規定された軸に沿って(例えば、x軸に沿って及び/又はx軸に平行に)スレッド160を移動させるように構成される。
【0035】
図1Dに示されているように、並進アクチュエータ168の上下にはレールガイド172が位置決めされる。レールガイド172は、2つのピラー174に接続する、及び/又はそれらの間に延在する。各ピラー174は、後壁110bの近く、また、側壁110eに近接してその僅かに内側に位置決めされる。スレッド160は、各レールガイド172の一部を取り囲むスリーブ176を有する。いくつかの例において、各スリーブ176は、スリーブ176がレールガイド172に沿って摺動することを可能にする軸受アセンブリを備えることができる。図示されているように、レールガイド172は、互いに平行に、かつ並進アクチュエータ168に平行に(例えば、x軸に沿って及び/又はx軸に平行に)延在する。いくつかの例において、レールガイド172は、スレッド160を支持し、並進アクチュエータ168によって移動されるときにスレッド160をピラー174の間で前後に案内する。
【0036】
図1Dの例において、並進アクチュエータ168及びレールガイド172は、保護ケーシング内に配設される。いくつかの例において、ケーシングは、切削チャンバ106内のデブリ、微粒子、冷却剤、及び/又は他の物質から並進アクチュエータ168及びレールガイド172を保護するのに役立つ。図には示されていないが、いくつかの例においては、並進アクチュエータ168は、材料除去ツール150を1つ以上の他の軸(例えば、y軸及び/又はz軸)に並進させる手段も備えることができる。
【0037】
図1A~
図1Dの例において、ツール支持アセンブリ108は、材料除去ツール150の上部を部分的に覆うシールド130を更に備える。図示されているように、シールド130は、スピンドルアセンブリ120において電機子122に接続され、継手126においてリニアアクチュエータ128に接続される。このようにして、シールド130は、材料除去ツール150と共に回転及び並進の両方を行う。
【0038】
図1A~
図1Dの例において、スプレノズルアセンブリ132がシールド130に取り付けられる。図示されているように、スプレノズルアセンブリ132は、シールド130の一方の側に2つのスプレノズルを備える。いくつかの例において、スプレノズル132は、シールド130の一方の側又は両方の側により多くの又はより少ないノズルを備えることができる。いくつかの例において、スプレノズルアセンブリ132は、シールド130と共に回転及び並進するように構成される。いくつかの例において、スプレノズルアセンブリ132は、(例えば、再循環システム(図示せず)の)流体リザーバと接続するように構成された入口を有する。いくつかの例において、スプレノズルアセンブリ132は、材料除去機100の構成要素を冷却すること、及び/又は切削チャンバ106からデブリを洗い流すことを助けるために、切削チャンバ106内に(例えば、スプレノズルを介して)流体を噴霧するように構成される。
【0039】
図1A~
図1Dの例において、切削チャンバ106は、天井134、床136、前ドア112、電気ボックス104、キャビネット102の後壁、及びキャビネット102の側壁110eによって境界が定められる。図示されているように、天井134の少なくとも一部は、キャビネット102の頂壁110の下方にある。いくつかの例において、切削チャンバ106の他の境界もまた、キャビネット102の壁110から離隔させることができる。切削チャンバの床136の一部は、例えば、キャビネット102の底壁110の上方に離隔される。
【0040】
図1Cに示されているように、床136は、切削チャンバ106の後部に、傾斜した棚状部138を構成する。傾斜した棚状部138は、切削チャンバ106の後部から延在し、電気ボックス104の縁部と一方の側でほぼ(例えば、0cm~10cmの誤差内)位置合わせされたトレイ140内に落ちる。図示されているように、トレイ140は、テーブルアセンブリ200を保持するとともに、流体及びデブリを収集及び排出する。
【0041】
図1Cの例において、床梁142がトレイ140をほぼ二分し、トレイ140を2つの部分に分離する。図示されているように、床梁142は、傾斜した棚状部138から、凹んだトレイ140の前部のほぼ(例えば、0cm~10cmの誤差内)中間部まで延在する。いくつかの例において、床梁142は、テーブルアセンブリ200の一部を覆う及び/又は保護するように構成される。
【0042】
図1Cの例において、床136は、床梁142の両側のトレイ140の前端部及び後端部で傾斜しており、流体及び/又はデブリが流れ込む及び/又は集まることができる鉢状部を構成する。
図1Cに示されているように、床136は、流体及び/又はデブリが鉢状部から流出することを可能にするように、出口管146につながる、凹んだ床136の側縁部に出口チャネル144を更に構成する。いくつかの例において、出口管146は、流体再循環システム(図示せず)と流体連通することができる。
【0043】
図1Cの例において、テーブルアセンブリ200は、切削チャンバ106の床136においてトレイ140内に保持される。いくつかの例において、傾斜部の上端部は、テーブルアセンブリ200が流体/デブリ収集鉢状部及び/又は出口チャネル144の上方に持ち上げられるように、テーブルアセンブリ200のスタンド214(以下で更に論じる)を受けるように構成された凹部を有する。十分な空間が、テーブルアセンブリ200と床136との間に残っており、流体/デブリが鉢状部内に集まることを可能にする、及び/又は操作者がアクセスする空間を可能にする。
図1Bに示されているように、テーブルアセンブリ200の頂部は、前ドア112の下縁部とほぼ(例えば、0cm~10cmの誤差内)位置合わせされる。
【0044】
図2A~
図2Dは、切削チャンバ106から取り外された状態のテーブルアセンブリ200を示す。図示されているように、テーブルアセンブリ200は、第1のワークテーブル202a及び第2のワークテーブル202bを備える。各ワークテーブル202は、略矩形状の面である。第1のワークテーブル202aの前縁部及び後縁部は、第2のワークテーブル202bの前縁部及び後縁部とそれぞれほぼ(例えば、0cm~10cmの誤差内)位置合わせされる(例えば、x軸に平行な軸に沿って)。
【0045】
図2A~
図2Dの例において、各ワークテーブル202は、ワークテーブル202を交差するトレンチ206によって分離された隆起プラットフォーム204のグリッドに形成される。プラットフォーム204のうちのいくつかは、締結具(例えば、ねじ、ボルト等)を受けるように構成された穴を更に備える。いくつかの例において、トレンチ206、プラットフォーム204、及び/又は穴を使用して、保持クランプ及び/又は万力をワークテーブル202に固定することができる。
【0046】
そして、いくつかの例において、クランプ及び/又は万力は、ワークピースをワークテーブル202に固定することができる。いくつかの例においては、代わりに、クランプ/万力を介して間接的にではなく、ワークテーブル(複数の場合もある)202によって直接的にワークピースを支持してもよい。テーブル202として説明されているが、いくつかの例においては、ワークテーブル202は、切削チャンバ内で1つ以上のワークピースを支持するように構成された何らかの他の面を含み得る。
【0047】
図2A~
図2Dの例において、各ワークテーブル202は、テーブル支持体208によって支持される。各テーブル支持体208は、ワークテーブル202に結合され、支持体ガイド210の周囲に延在する。いくつかの例において、各支持体ガイド210は、支持体ガイド210によって規定された経路に沿ってワークテーブル202を案内するように構成される。
【0048】
図2A~
図2Dの例において、各支持体ガイド210は、U字形の支持梁212と、2つのガイドレール216とを備える。図示されているように、支持梁212は、支持梁212のチャネル内に位置決めされた2つのガイドレール216を覆う及び/又は保護する。各テーブル支持体208は、2つのガイドレール216の一部を取り囲み、いくつかの例においては、テーブル支持体208がガイドレール216に沿って摺動することを可能にする軸受アセンブリを備える。
【0049】
図2A~
図2Dの例において、各支持梁212及び各ガイドレール216は、2つの支持スタンド214の間に延在し、それらに結合される。いくつかの例において、支持スタンド214は、トレイ140の床136内の相補的な凹部内に着座するように、及び/又は締結具によってトレイ140の床136に固定されるように構成される。そのように固定されると、支持スタンド214は、切削チャンバ106の床136の上方に支持体ガイド210、テーブル支持体208、及びワークテーブル202を支持する。
【0050】
図2A~
図2Dの例において、第1のワークテーブル202aは、空隙250によって第2のワークテーブル202bから分離されている。いくつかの例において、空隙250(及び/又はワークテーブルの間の距離)は、材料除去ツール150の幅よりも広く、その結果、材料除去ツール150は、2つのワークテーブル202の間の空隙内に移動及び/又は位置決めすることができる。
図3に示されているように、空隙250は、各ワークテーブル202の頂部から支持体ガイド210及びテーブル支持体208の両方の下方まで延在する。いくつかの例において、空隙250は、トレイ140の床136に至るまで延在する。いくつかの例において、空隙250は、材料除去ツール150がワークテーブル202の下方に延在してワークピースの深い切削を達成するための十分な空間を提供することができる。
【0051】
図2A~
図2Dの例において、テーブルアセンブリ200は、ワークテーブル202(及び/又はワークテーブル(複数の場合もある)202に固定されたワークピース)を支持体ガイド210に沿って移動させるように構成されたテーブルアクチュエータ220を更に備える。図示されているように、テーブルアクチュエータ220は、アクチュエータハウジング224の内外に往復運動するように構成されたアクチュエータロッド222を備える。いくつかの例において、アクチュエータロッドは、作動ロッドによって規定される(例えば、y軸に平行な)軸に沿って運動するように構成される。特に、アクチュエータロッド222及びアクチュエータハウジング224は、支持体ガイド210の長さに沿って空隙250からずれており(及び/又は位置合わせされておらず)、その結果、いずれも材料除去ツール150が空隙250内で動作することを妨げない。
【0052】
図2A~
図2Dの例において、アクチュエータロッド222は、アクチュエータカプラ226を介して両方のワークテーブル202に接続される。図示されているように、アクチュエータカプラ226の第1の端部は、アクチュエータロッド222の端部にヒンジ接続され、アクチュエータカプラ226の反対側の端部は、ワークテーブル202の前端部に固定される。いくつかの例において、カプラ226は、1つ以上の締結具を介してワークテーブル202に固定することができる。アクチュエータカプラ226は、2つのワークテーブル202の間の空隙250を橋渡しするが、ワークテーブル202の前端で橋渡しして、空隙250の(例えば、y軸に沿った)利用可能な長さを増加させる(例えば、最大化する)。
【0053】
いくつかの例において、テーブルアクチュエータ220は、電源118からの適切な電力及び/又は制御回路部116からの1つ以上の制御信号の受信に応答して、テーブルを移動させる(及び/又は作動させる)ように構成される。作動中、アクチュエータロッド222は、前後に移動し、カプラ226を介してそれと共にワークテーブル202(及び/又はワークテーブル202上に支持された任意のワークピース)を押す及び/又は引く。ワークテーブル202は、テーブルアクチュエータ220によって移動させられる際、テーブル支持体208を介して支持体ガイド210に沿って案内される。
【0054】
いくつかの例において、材料除去ツール150及びテーブルアセンブリ200は、2つのワークテーブル202の間の空隙250にわたって固定されたワークピースに対して深い切削をもたらすように協働することができる。例えば、材料除去ツール150は、(例えば、リニアアクチュエータ128を介して)空隙250と位置合わせされるように並進させ、(例えば、回転アクチュエータ124を介して)材料除去ツール150がワークテーブル202の下方に延在する位置まで下方に回転させることができる。その後、ワークテーブル202(及び/又はワークピース)は、テーブルアクチュエータ220を介して材料除去ツール150に向かって移動させることができる。空隙250との位置合わせにより、ワークテーブル202の運動は、材料除去ツール150が空隙250内に位置決めされることをもたらし得る。空隙250の深さにより、材料除去ツール150は、空隙250内の材料除去ツール150が空隙を横切って延在するワークピースの一部と接触するときに、ワークピースに深い切削をもたらすことができる。
【0055】
別の例として、材料除去ツール150は、空隙250と位置合わせされるように並進させるが回転させなくてもよい。その後、ワークテーブル202(及び/又はワークピース)は、ワークピースが材料除去ツール150の下に位置決めされるように、テーブルアクチュエータ220を介して材料除去ツール150に向かって移動させることができる。材料除去ツール150は、下方に位置決めされると、ワークピース及び空隙250を通して下向きに回転させて、深い「切り落とし(chop)」切削を行うことができる。
【0056】
図4A~
図4Bは、代替的な第1のワークテーブル202及び第2のワークテーブル202の一例を示す。図示されているように、小型のコネクタピース400が、空隙250にまたがり、ワークテーブル202の前端部でワークテーブル202を接続する。いくつかの例において、そのような設計により、アクチュエータカプラ226を両方のワークテーブル202に接続する必要をなくすことができる。代わりに、アクチュエータカプラ226は、一方のワークテーブル202(及び/又は1つのテーブル支持体208)のみに接続し、コネクタピース400に依存して他方のワークテーブル202を一緒に運んでもよい。しかしながら、この設計は、移動中にコネクタピース400にかなりの応力及び/又は歪みを与える可能性がある。
【0057】
いくつかの例において、空隙250によって分離されたワークテーブル202を有する材料除去機100は、材料除去機の材料除去ツール150が、ワークテーブル202の間及び実質的に下方に延在して、空隙250を横切って延在するワークピースに深い切削をもたらすための空間を提供することができる。加えて、テーブルアクチュエータ220は、ワークテーブル202の間の空隙250が、材料除去機100にもたらされることを可能にし、その逆ではなく、それは、材料除去ツール150自体がそのような移動に適応することを要求される場合よりもコンパクトな材料除去機100を可能にする。さらに、テーブルアセンブリ200及び切削チャンバ106の効率的な設計は、空隙250が切削チャンバ106の床136に対して遮られないままであることと、ワークテーブル202と床136との間の空間が流体/デブリの排出及び操作者によるアクセスのために十分であることとの両方を確実にする。
【0058】
本方法及び/又はシステムを、或る特定の実施態様を参照して記載してきたが、当業者であれば、本方法及び/又はシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。したがって、本方法及び/又はシステムは、開示されている特定の実施態様に限定されないが、本方法及び/又はシステムは、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含むことが企図される。
【0059】
本開示において使用する場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。
【0060】
本開示において利用する場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。
【0061】
本開示において使用する場合、「連結される("coupled," "coupled to," and/or "coupled with")」という用語は、取付け、付着、接続、接合、締結、リンク、及び/又は別様の固定であるかを問わず、構造的及び/又は電気的接続を意味する。本開示において使用する場合、「取り付ける」という用語は、付着、連結、接続、接合、締結、リンク、及び/又は別様に固定することを意味する。本開示において使用する場合、「接続する」という用語は、取付け、付着、連結、接合、締結、リンク、及び/又は別様に固定することを意味する。
【0062】
本開示において使用する場合、「回路」及び「回路部」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本開示において使用する場合、例えば特定のプロセッサ及びメモリは、コードの第1の1つ以上のラインを実行しているとき、第1の「回路」を含むことができ、コードの第2の1つ以上のラインを実行しているとき、第2の「回路」を含むことができる。本開示において利用する場合、回路部は、或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザーが構成可能な設定、工場トリム等により)無効にされる又は有効にされていないか否かに関わりなく、回路部はその機能を実行するように「動作可能」である及び/又は「構成される」。
【0063】
本開示において使用する場合、制御回路は、コントローラの一部又は全てを構成し、及び/又は溶接プロセス及び/又は電源及びワイヤ供給機等のデバイスを制御するのに使用される1つ以上の基板上に位置する、デジタル及び/又はアナログ回路部、ディスクリート及び/又は集積回路部、マイクロプロセッサ、DSP等、ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアを含むことができる。
【0064】
本開示において使用する場合、「プロセッサ」という用語は、ハードウェアにおいて実装されようと、有形に具現化されたソフトウェアにおいて実装されようと、又はその両方で実装されようと、及びプログラム可能であろうとなかろうと、処理デバイス、装置、プログラム、回路、構成要素、システム、及びサブシステムを意味する。本開示において使用する場合、「プロセッサ」という用語は、限定ではないが、1つ以上のコンピューティングデバイス、配線で接続された回路、信号を変更するデバイス及びシステム、システムを制御するデバイス及び機械、中央処理装置、プログラム可能なデバイス及びシステム、フィールドプログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路、システムオンチップ、個別の要素及び/又は回路を備えるシステム、ステートマシン、バーチャルマシン、データプロセッサ、処理設備、並びに上記の任意の組合せを含む。プロセッサは、例えば、任意のタイプの汎用マイクロプロセッサ若しくは汎用マイクロコントローラ、デジタル信号処理(DSP)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、高度RISCマシン(ARM)コアを搭載した縮小命令セットコンピューター(RISC)プロセッサ等であり得る。プロセッサは、メモリデバイスに結合されてもよい、及び/又はメモリデバイスに統合されていてもよい。
【0065】
本開示において使用する場合、「メモリ」及び/又は「メモリデバイス」という用語は、プロセッサ及び/又は他のデジタルデバイスが用いるための情報を記憶するコンピューターハードウェア又は回路部を意味する。メモリ及び/又はメモリデバイスは、任意の好適なタイプのコンピューターメモリ又は任意の他のタイプの電子記憶装置媒体、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)、電気光学メモリ、光磁気メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、コンピューター可読媒体等とすることができる。メモリとしては、例えば、非一時的メモリ、非一時的プロセッサ可読媒体、非一時的コンピューター可読媒体、不揮発性メモリ、ダイナミックRAM(DRAM)、揮発性メモリ、強誘電体RAM(FRAM(登録商標))、先入れ先出し(FIFO)メモリ、後入れ先出し(LIFO)メモリ、スタックメモリ、不揮発性RAM(NVRAM)、スタティックRAM(SRAM)、キャッシュ、バッファ、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、フラッシュメモリ、フラッシュカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、メモリカード、セキュアデジタルメモリカード、マイクロカード、ミニカード、拡張カード、スマートカード、メモリスティック、マルチメディアカード、ピクチャーカード、フラッシュストレージ、加入者識別モジュール(SIM)カード、ハードドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)等を挙げることができる。メモリは、コード、命令、アプリケーション、ソフトウェア、ファームウェア及び/又はデータを記憶するように構成することができ、プロセッサに対して外部、内部、又は両方とすることができる。
【国際調査報告】