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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】冷却フィンを含む電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6551 20140101AFI20241219BHJP
【FI】
H01M10/6551
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534097
(86)(22)【出願日】2023-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 KR2023016684
(87)【国際公開番号】W WO2024091000
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0138935
(32)【優先日】2022-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0142116
(32)【優先日】2023-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ハンヨン・イ
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK01
(57)【要約】
本願発明は、モジュールケース内に複数の二次電池を含む電池モジュールであって、前記複数の二次電池は、それぞれが正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に介在される分離膜と、を含む2つ以上の電極アセンブリと、非水電解質と、パウチ型ケースであって、前記2つ以上の電極アセンブリを平面上の横方向に配列されるように収納する2つ以上の収納部と、前記2つ以上の電極アセンブリがそれぞれ電気的に直列接続できるように収納部の間に形成される接続部と、を含むパウチ型ケースを含み、前記複数の二次電池は、それぞれ前記接続部が互いに向き合うように積層され、前記接続部で前記複数の二次電池の間にはそれぞれの離隔空間が形成されており、前記それぞれの離隔空間には、それぞれ冷却フィンが位置する電池モジュールを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールケース内に複数の二次電池を含む電池モジュールであって、
前記複数の二次電池は、
それぞれが正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に介在される分離膜と、を含む2つ以上の電極アセンブリと、
非水電解質と、
パウチ型ケースであって、
前記2つ以上の電極アセンブリを平面上の横方向に配列されるように収納する2つ以上の収納部と、
前記2つ以上の電極アセンブリがそれぞれ電気的に直列接続できるように収納部の間に形成される接続部と、を含むパウチ型ケースと、を含み、
前記複数の二次電池は、それぞれ前記接続部が互いに向き合うように積層され、前記接続部で前記複数の二次電池の間にはそれぞれの離隔空間が形成されており、
前記それぞれの離隔空間には、それぞれ冷却フィンが位置する、電池モジュール。
【請求項2】
前記2つ以上の電極アセンブリは、第1電極アセンブリと、第2電極アセンブリと、を含み、
前記第1電極アセンブリは、前記第1電極アセンブリの正極から延びた第1正極タブと、前記第1電極アセンブリの負極から延びた第1負極タブと、を含み、
前記第2電極アセンブリは、前記第2電極アセンブリの正極から延びた第2正極タブと、第2電極アセンブリの負極から延びた第2負極タブとを含み、
前記第1負極タブと前記第2正極タブとは、接続リードによって電気的に接続されている、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記2つ以上の収納部は、
前記第1電極アセンブリを内蔵する第1収納部と、
前記第1収納部と離隔した状態で平面上の横方向に配列されており、前記第2電極アセンブリを内蔵する第2収納部と、を含み、
前記接続部は、前記第1収納部と前記第2収納部との間に形成されてこれらを接続する、請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記接続部に前記接続リードが位置する、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記接続部は、前記2つ以上の収納部と比較して、電極アセンブリの積層方向にくぼんだ形の湾入部の構造を有し、前記複数の二次電池が積層された状態で前記離隔空間を形成する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記パウチ型ケースは、
前記2つ以上の収納部と接続部とを含む下部ケースと、
前記下部ケースを覆う上部ケースと、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記2つ以上の電極アセンブリは、それぞれ平面上の短辺の長さが長辺の長さの80%から100%である、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記2つ以上の電極アセンブリは、それぞれ平面上の長辺で電極アセンブリを固定するように積層方向に固定テープが付着されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記冷却フィンは、前記複数の二次電池が積層された状態で、前記パウチ型ケースのシーリング部が形成する空間の一部にも追加で形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記冷却フィンは、複数の二次電池が積層された状態で、前記パウチ型ケースの平面上における長さが長い全長方向の一側面と、平面上における長さが短い全幅方向の両側面と、において形成されるシーリング部が形成する空間に追加で形成されている、請求項9に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記冷却フィンは空冷式または水冷式である、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記正極は、正極活物質を含み、
前記正極活物質は、下記化学式1で表されるリチウム遷移金属酸化物であり、
LiNi1-b2-x (化学式1)
式中、
Mは、Ti、Mg、Al、Zr、Mn、Coからなる群より選択された1種以上であり、
Aは、酸素置換型ハロゲンであり、
1.00≦a≦1.05、0≦b≦0.3、0≦x≦0.01である、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記Mは、(MnCo)であり、
0≦c≦1.0であり、
0≦d≦1.0である、請求項12に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記負極は負極活物質を含み、
前記負極活物質は黒鉛系物質を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年10月26日付韓国特許出願第10-2022-0138935号および2023年10月23日付韓国特許出願第10-2023-0142116号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本願明細書の一部として含まれる。
【0002】
本願発明は、冷却フィンを含む電池モジュールに関する。詳細には、複数の二次電池を含む電池モジュールにおいて、二次電池は、長辺の長さを短くした2つ以上の電極アセンブリを、2つ以上の収納部を含むパウチ型ケースに内蔵した構造を有し、それぞれの二次電池が積層された状態で、収納部を接続する接続部に対応して形成された離隔空間には、それぞれ冷却フィンを位置させた構造の電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
化石燃料使用の急激な増加により、代替エネルギーやクリーンエネルギーの使用に対する要求が高まっている。その一環として、最も活発に研究されている分野が電気化学を利用した発電、蓄電分野である。
【0004】
現在、このような電気化学的エネルギーを利用する電気化学素子の代表的な例として二次電池を挙げることができ、その使用領域がますます拡大している。
【0005】
近年、ポータブルコンピュータ、携帯電話、カメラなどのモバイル機器に対する技術開発と需要の増加に伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急増している。そのような二次電池の中で、高い充放電特性と寿命特性を示し、環境にやさしいリチウム二次電池について多くの研究が行われており、また、商用化されて広く使用されている。
【0006】
さらに、二次電池は、近年、ユーザーのニーズにより、ますます高エネルギー密度、高出力、長寿命、耐久性が可能な構成に発展している。これにより、二次電池の電圧使用範囲は4.5V以上のレベルにまで広がっている。
【0007】
このような要求の増加に伴い、最近では、Ni含有量の多いリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物の正極材を使用している。しかし、Ni含有量が増えるほど高温において熱暴走による発火が発生する可能性が高くなる問題がある。
【0008】
一方、最近では、大容量の電池に対する要求もあり、電池の長さを長くしたロングセル(Long cell)で製作される傾向にある。この時、二次電池の安全性向上のために二次電池ケースの外側で電池の冷却を行うことになるが、電池のセンター、つまり中心部での冷却が難しく、セルのサイクルが増えるほど、熱の蓄積により、ロングセルの電池の安全性を確保することが困難となる。
【0009】
したがって、大容量への要求が高まるほど、電池の駆動による熱蓄積を効果的に防止し、熱暴走による問題が発生する可能性を下げることができる技術の開発が急務である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本願発明が解決しようとする課題は、二次電池の駆動時に発生するセンター部での熱蓄積を効果的に防止し、熱暴走発生の可能性を下げることができる電池モジュール構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的を達成するため、本願発明の一実施形態による電池モジュールは、
モジュールケース内に複数の二次電池を含む電池モジュールであって、複数の二次電池は、それぞれが正極と、負極と、正極と負極との間に介在される分離膜と、を含む2つ以上の電極アセンブリと、非水電解質と、パウチ型ケースであって、2つ以上の電極アセンブリを平面上の横方向に配列されるように収納する2つ以上の収納部と、2つ以上の電極アセンブリがそれぞれ電気的に直列接続できるように収納部の間に形成される接続部と、を含むパウチ型ケースと、を含み、複数の二次電池は、それぞれ接続部が互いに向き合うように積層され、接続部で複数の二次電池の間にはそれぞれの離隔空間が形成されており、
それぞれの離隔空間には、それぞれ冷却フィンが位置することを特徴とする。
【0012】
一つの具体的な例では、2つ以上の電極アセンブリは、第1電極アセンブリと、第2電極アセンブリと、を含むことができる。
【0013】
ここで、第1電極アセンブリは、第1電極アセンブリの正極から延びる第1正極タブと、第1電極アセンブリの負極から延びる第1負極タブと、を含み、第2電極アセンブリは、第2電極アセンブリの正極から延びる第2正極タブと、第2電極アセンブリの負極から延びる第2負極タブと、を含み、第1電極アセンブリおよび第2電極アセンブリは、第1負極タブと第2正極タブが接続リードによって電気的に接続されているものであってもよい。即ち、第1電極アセンブリと第2電極アセンブリは、接続リードによって電気的に直列接続できるものである。
【0014】
もう一つの具体的な例では、2つ以上の収納部は、第1電極アセンブリを内蔵する第1収納部と、第1収納部と離隔した状態で平面上の横方向に配列されており、第2電極アセンブリを内蔵する第2収納部と、を含み、接続部は、第1収納部と第2収納部との間に形成され、これらを接続し、接続部に接続リードが位置するものであってもよい。
【0015】
このような接続部は、2つ以上の収納部と比較して、電極アセンブリの積層方向にくぼんだ形の湾入部の構造を有し、複数の二次電池が積層された状態で離隔空間を形成することができる。
【0016】
具体的には、パウチ型ケースは、2つ以上の収納部と接続部とを含む下部ケースと、下部ケースを覆う上部ケースと、を含むことができる。
【0017】
一方、このような電池モジュールにおいて、2つ以上の電極アセンブリは、それぞれ平面上の短辺の長さが長辺の長さの80%から100%であってもよい。
【0018】
さらに、2つ以上の電極アセンブリは、それぞれ、平面上の長辺で電極アセンブリを固定するように積層方向に固定テープを付着することができる。
【0019】
もう一つの具体的な例では、冷却フィンは、複数の二次電池が積層された状態でパウチ型ケースのシーリング部が形成する空間の一部にも追加的に形成されることができ、具体的には、複数の二次電池が積層された状態で、パウチ型ケースの平面上における長さが長い全長方向の一側面と、平面上における長さが短い全幅方向の両側面と、において形成されるシーリング部が形成する空間に追加で形成されることができる。
【0020】
ここで、冷却フィンは空冷式または水冷式であることができる。
【0021】
もう一つの具体的な例で、正極は正極活物質を含み、
正極活物質は、下記化学式1で表されるリチウム遷移金属酸化物であってもよい。
【0022】
LiNi1-b2-x (化学式1)
式中、
Mは、Ti、Mg、Al、Zr、Mn、Coからなる群より選択された1種以上であり、
Aは、酸素置換型ハロゲンであり、
1.00≦a≦1.05、0≦b≦0.3、0≦x≦0.01である。
【0023】
より具体的には、Mは、(MnCo)であり、0≦c≦1.0であり、0≦d≦1.0であってもよい。
【0024】
また、負極は負極活物質を含み、負極活物質は黒鉛系物質を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本願発明の一実施形態による電池モジュールの透過側面図である。
図2図1の電池モジュールにおける二次電池と冷却フィンの配置を示すための一部拡大図である。
図3図2の二次電池の分解上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本願発明をより理解するために、本願発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
本願明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通例的又は辞書的な意味に限定して解釈されるべきではなく、発明者は自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づき、本願発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈されなければならない。
【0028】
本願明細書で使用される用語は、単に例示的な実施形態を説明するために使用されるものであり、本願発明を限定する意図はない。単数形の表現は、文脈上明らかに異なる意味がない限り、複数形の表現を含む。
【0029】
また、本願明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
本願発明の一実施形態による電池モジュールは、
モジュールケース内に複数の二次電池を含む電池モジュールであって、複数の二次電池は、それぞれが正極と、負極と、正極と負極との間に介在される分離膜と、を含む2つ以上の電極アセンブリと、非水電解質と、パウチ型ケースであって、2つ以上の電極アセンブリを平面上の横方向に配列されるように収納する2つ以上の収納部と、2つ以上の電極アセンブリがそれぞれ電気的に直列接続できるように収納部間に形成される接続部と、を含むパウチ型ケースと、を含み、複数の二次電池は、それぞれ接続部が互いに向き合うように積層され、接続部で複数の二次電池の間にはそれぞれの離隔空間が形成されており、それぞれの離隔空間には、それぞれ冷却フィンが位置する構造で構成されている。
【0031】
即ち、本願の二次電池は、2つ以上の電極アセンブリが一つのパウチ型ケースに内蔵され、直列接続された構造であってもよく、具体的には、元々一つで製造された電極アセンブリを一つ当りその大きさを小さくして2つ以上の電極アセンブリとして形成し、これらを直列接続することにより、一つの電極アセンブリを形成したのと同じ効果を発揮する。
【0032】
但し、背景技術で説明したように、従来のロングセルの場合、電池のセンター部で冷却がよく行われず、熱蓄積および暴走が発生するという問題があった。このようなロングセルを2つ以上に分離して形成することによって、このような問題を一部改善することができる。
【0033】
また、分離された部分に冷却フィンを位置させることによって、センター部での熱蓄積および熱暴走の問題を解消することができる。
【0034】
このような構造をより詳しく説明するために、以下、図1から図3を参照して説明する。理解を助けるために、一実施形態による図面を基に説明するが、本願発明の範囲がそれによって限定されるものではない。
【0035】
図1には、本願発明の一実施形態による電池モジュールの透過側面図が模式的に示されている。
【0036】
図1を参照すると、電池モジュール200は、モジュールケース230内に複数の二次電池210が互いに向き合うように積層され、複数の二次電池210が積層された状態で、これらの間にはそれぞれ離隔空間が形成されており、離隔空間に冷却フィン220が形成された構造を有する。
【0037】
この時、離隔空間は、2つ以上の電極アセンブリ(以下で更に具体的に説明)が電気的に直列接続できる部位、即ち、パウチ型ケースの接続部に対応する部位に形成され、さらに、パウチ型ケースの外周シーリング部が形成する空間の一部にも形成される場合がある。具体的には、パウチ型ケースの平面上における長さが長い全長方向の一側面と、平面上における長さが短い全幅方向の両側面と、において形成されるシーリング部が形成する空間に追加で形成することができる。
【0038】
従って、本願発明によれば、積層される複数の二次電池210同士の間に冷却フィン220を位置することができ、全体的な体積の増加が最小化されるため、従来と比較して、電池モジュール200の総体積が増加することなく、二次電池の中間部分でも冷却効果を発揮することができ、発火をより遅延させることができ、これにより、電圧降下も防止できる効果がある。
【0039】
一方、本願発明の電池モジュール200の二次電池210と、冷却フィン220を具体的に説明し、これらの形成関係を説明するために、下記の図2には、一つの二次電池と冷却フィンを拡大して示し、図3にはパウチ型ケースがシーリングされずにオープンになっている形態の二次電池の分解上面図を示した。
【0040】
図2および図3の双方を参照し、ここで説明の便宜上、一つの二次電池と一つの冷却フィンを「二次電池アセンブリ」と命名する。
【0041】
即ち、「二次電池アセンブリ」とは、二次電池以外に外部に形成される冷却フィンを含むことを示すためのものであり、一体として形成された形態だけでなく、単に二次電池の外部に冷却フィンが位置することも含む概念である。
【0042】
本願発明の一実施形態による二次電池アセンブリ100において、二次電池は、2つ以上の電極アセンブリ110、120が非水電解質(図示せず)と共にパウチ型ケース130に収容されており、2つ以上の電極アセンブリ110、120は、それぞれ互いに電気的に直列接続されている構造で構成されている。
【0043】
具体的には、2つ以上の電極アセンブリ110、120は、第1電極アセンブリ110および第2電極アセンブリ120を含み、第2電極アセンブリ120は、第1電極アセンブリ110と平面上の横方向に配列されている。
【0044】
ここで、第1電極アセンブリ110は、第1正極111と、第1負極112と、第1正極111と第1負極112との間に介在される分離膜113と、を含む構造を有し、第2電極アセンブリ120は、第2正極121と、第2負極122と、第2正極121と第2負極122との間に介在される分離膜123と、を含む構造を有する。
【0045】
また、第1電極アセンブリ110の正極111から第1正極タブ111aが延びており、負極112から第1負極タブ112aが延びている。第2電極アセンブリ120の正極121から第2正極タブ121aが延びており、負極122から第2負極タブ122aが延びている。ここで第1負極タブ112aと第2正極タブ121aが接続リード150によって電気的に接続されている。従って、第1電極アセンブリ110と第2電極アセンブリ120は、電気的に直列接続することができる。
【0046】
そして、直列接続のために使用された第1負極タブ112aと第2正極タブ121aを除いた第1正極タブ111aと第2負極タブ122aは、互いに異なる方向へパウチ型ケース130の外部に延びるリードに接続されている。
【0047】
図面には、2つの電極アセンブリで構成される二次電池を開示したが、電極アセンブリの数は限定されず、2つ以上に直列接続することができる。但し、直列接続のための空間が必要であり、この部分においては発電素子を含むことができない。そのため、体積当たりエネルギー密度などを考慮して、2つの電極アセンブリで構成されることがより好ましい。
【0048】
本願発明において、二次電池に2つ以上の電極アセンブリ110、120を含むようにするのは、従来のロングセルを長さが長い側において二つに分けることによりセンター部での熱蓄積を防止するためであり、2つ以上の電極アセンブリ110、120は、それぞれ平面上における短辺の長さ(l)が長辺の長さ(l)の80%~100%であってもよく、具体的には90%~100%であってもよい。
【0049】
また、2つ以上の電極アセンブリ110、120に関しては、従来構造のものであれば限定されず、単位電極、単位分離膜がそれぞれ交互に積層される形態であってもよい。または、単位セル、例えば、極性が異なる電極が両側に配置された構造のフルセル、極性が同じ電極が両側に配置された構造のバイセル、一つの電極と分離膜が積層された構造のモノセルが積層されている構造であってもよい。
【0050】
このような場合、それぞれの構成要素、または単位セルが互いに配列される時に不整合が発生することを防止するために、2つ以上の電極アセンブリ110、120は、それぞれ平面上の長辺で電極アセンブリ110、120が固定されるように、積層方向に固定テープ160を付着させる場合がある。図面では、それぞれの電極アセンブリ110、120が2対の固定テープで固定されている構成を示したが、これらの数は限定されない。
【0051】
一方、本願発明の二次電池は、一つの二次電池内に2つ以上の電極アセンブリ110、120を含むので、これらを収納できる特別な構造のパウチ型ケース130を含む。
【0052】
具体的には、パウチ型ケース130は、2つ以上の電極アセンブリ110、120を収納できる2つ以上の収納部131、132を含む。具体的には、2つ以上の収納部131、132は、第1電極アセンブリ110を内蔵する第1収納部131と、第1収納部131と離隔した状態で平面上の横方向に配列され第2電極アセンブリ120を内蔵する第2収納部132と、を含む。
【0053】
そして、パウチ型ケース130は、第1収納部131と第2収納部132とを接続する接続部133を含む。このような接続部133において、第1負極タブ112aと第2正極タブ121aとを接続する接続リード150が位置する。
【0054】
従って、第1収納部131と第2収納部132との間に位置する接続部133は、電極アセンブリ110、120が収納されるほどの空間は必要とせず、接続リード150が安全に位置する形態であれば十分である。従って、図2で見られるように、接続部は、第1収納部131、第2収納部132と比較して、電極アセンブリ110、120の積層方向にくぼんだ形の湾入構造を形成する。
【0055】
従って、このような湾入部によって、図1のように、二次電池が積層された状態で離隔空間が形成され、このような離隔空間によって、後に説明する冷却フィン141が効果的に位置することができる。
【0056】
パウチ型ケース130の構造は、一つで構成される封止型のケースであってもよく、上部ケースと下部ケースとに分離されてもよく、限定されないが、離隔空間を効果的に形成するために、例えば、第1収納部131、第2収納部132、接続部133を含む下部ケース134と、下部ケース134を覆い、その後シーリングされる上部ケース135と、を含む構造であってもよい。このようなパウチ型ケース130は、アルミニウムラミネートシートで構成することができ、このパウチ型ケース130を構成する物質については、当業界において詳しく開示されているため、本願明細書ではこれに対する説明を省略する。
【0057】
一方、従来は、パウチ型ケース130のセンター部には冷却フィンが位置することができなかったが、本願発明によれば、2つの収納部131、132を含むケースに2つの電極アセンブリ110、120を位置させることによって、収納部131、132の間の湾入部で接続部を形成し、これらから複数の二次電池が積層された時に離隔空間が形成され、冷却フィン141が位置することができるため、二次電池のセンター部においても冷却を行うことができる。
【0058】
従って、従来のセンター部での熱蓄積の問題を防止することができ、熱暴走発生の可能性を著しく下げることができる効果がある。
【0059】
また、二次電池を全体的に冷却するために、図1図2にも示したように、パウチ型ケース130のシーリング部が形成する空間の一部にも、冷却フィン142が形成されている場合がある。
【0060】
具体的には、冷却フィン142は、パウチ型ケース130の平面上における長さが長い全長方向の一側面と、平面上における長さが短い全幅方向の両側面と、において形成されるシーリング部が形成する空間に追加で形成されている。もちろん、全ての側面に形成されてもよい。
【0061】
ここで、冷却フィンは、従来公知の構成であれば限定されず、適用可能であり、例えば、空冷式または水冷式冷却フィンであってもよい。具体的には、冷却性をより高めるために、水冷式冷却フィンであってもよい。
【0062】
ここで、収納部131、132の間に位置する冷却フィン141と、二次電池シーリング部、即ち、二次電池外周面を包む冷却フィン142とは、限定されるものではないが、互いに連通されているか、個別に形成されていてもよいが、具体的には、互いに連通されているのが好ましい。
【0063】
このような構造を有する場合、実質的にロングセルと類似のエネルギー密度、容量を有しつつも、冷却が効果的に行われ、安全性を高める効果がある。
【0064】
一方、このような二次電池に含まれる構成要素について以下で具体的に説明する。
【0065】
正極は、正極活物質を含み、
正極活物質は、下記化学式1で表されるリチウム遷移金属酸化物であってもよい。
【0066】
LiNi1-b2-x (化学式1)
式中、
Mは、Ti、Mg、Al、Zr、Mn、Coからなる群より選択された1種以上でであってもよく、
Aは、酸素置換型ハロゲンであり、
1.00≦a≦1.05、0≦b≦0.3、0≦x≦0.01である。
【0067】
具体的には、Mは、(MnCo)であり、ここで、0≦c≦1.0、および0≦d≦1.0であってもよい。即ち、本願による二次電池アセンブリにおいて、正極はNiが0.7以上に含まれるNi含有量が多いリチウムニッケル系遷移金属酸化物であってもよい。
【0068】
このようなNi含有量が多い酸化物を正極活物質として使用する場合、大容量、高エネルギー密度などの長所を有するが、高温安全性に問題があるため、本願のような構造の二次電池アセンブリにより適合する。
【0069】
より具体的には、Niのモル比は0.8~0.9、即ち、0.1≦b≦0.2であってもよい。
【0070】
また、正極は、化学式1で表される正極活物質以外に、例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)などの層状化合物や、1つまたはそれ以上の遷移金属で置換された化合物;化学式Li1+xMn2-x(ここで、xは0~0.33)、LiMnO、LiMn、LiMnOなどのリチウムマンガン酸化物;リチウム銅酸化物(LiCuO);LiV、LiV、V、Cuなどのバナジウム酸化物;化学式LiNi1-x(ここで、MはCo、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、BまたはGaであり、x=0.01~0.3)で表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物;化学式LiMn2-x(ここで、M=Co、Ni、Fe、Cr、ZnまたはTaであり、x=0.01~0.1)またはLiMnMO(ここで、M=Fe、Co、Ni、CuまたはZn)で表されるリチウムマンガン複合酸化物;化学式のLiの一部がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn;ジスルフィド化合物;Fe(MoOなどを含んでもよく、混合して使用してもよい。
【0071】
さらに、正極は、正極活物質を含む正極材が正極集電体上に形成された構造で構成することができ、正極材は、正極活物質以外に、導電材、バインダー、必要に応じて充填剤などをさらに含むことができる。
【0072】
導電材は、電極に導電性を付与するために使用されるものであり、構成される電池において、化学変化を引き起こさず、電子導電性を有するものであれば、特別な制限なく使用可能である。具体的な例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、炭素繊維などの炭素系物質;天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;銅、ニッケル、アルミニウム、銀などの金属粉末または金属繊維;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;またはポリフェニレン誘導体などの導電性高分子などを挙げることができ、これらのうち1種単独または2種以上の混合物が使用できる。導電材は、正極材総重量に対して1重量%~30重量%、具体的には1重量%~10重量%、より詳しくは1重量%~5重量%含まれてもよい。
【0073】
バインダーは、正極活物質粒子間の付着および正極活物質と集電体との接着力を向上させる役割を果たす。具体的な例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-co-HFP)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、またはこれらの様々な共重合体などを挙げることができ、これらのうち1種単独または2種以上の混合物が使用できる。バインダーは、正極材総重量に対して1重量%~30重量%、具体的には1重量%~10重量%、より詳しくは1重量%~5重量%含まれてもよい。
【0074】
充填剤は、電極の膨張を抑制する成分として任意選択で使用され、当該電池に化学的変化を引き起こさず、繊維状材料であれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオリフィン系ポリマー;ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状物質が使用され、正極材全体重量に対して0~10重量%に含まれてもよい。
【0075】
正極集電体は、電池に化学的変化を引き起こさず、導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、または、アルミニウムやステンレススチール表面に炭素、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したものなどが使用できる。また、正極集電体は、3μm~500μmの厚さを有することができ、集電体表面上に微細な凹凸を形成し、正極活物質の接着力を高めることもできる。例えば、フィルム、シート、箔、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など様々な形態で使用することができる。
【0076】
負極も、負極活物質を含む負極材が負極集電体上に形成された構造で構成することができ、負極材も負極活物質と共に、上述したように導電材およびバインダー、必要に応じて充填剤をさらに含むことができる。
【0077】
負極活物質は、リチウムの可逆的な挿入および脱離が可能な化合物を使用することができる。具体的な例としては、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛化炭素繊維、非晶質炭素などの炭素質材料;Si、Al、Sn、Pb、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cd、Si合金、Sn合金またはAl合金などリチウムと合金化が可能な金属質化合物;SiO(0<x<2)、SnO、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物のようにリチウムをドープおよび脱ドープすることができる金属酸化物;またはSi-C複合材またはSn-C複合材のように、金属質化合物と炭素質材料を含む複合物などを挙げることができ、これらのいずれか一つまたは二つ以上の混合物を使用することができる。また、負極活物質として、金属リチウム薄膜が使用されることもできる。また、炭素材料は、低結晶炭素および高結晶性炭素などが全て使用できる。低結晶性炭素としては、軟化炭素(soft carbon)および硬化炭素(hard carbon)が代表的であり、高結晶性炭素としては、無定形、板状、麟片状、球形または繊維状の天然黒鉛または人造黒鉛、キシ黒鉛(Kish graphite)、熱分解炭素(pyrolytic carbon)、メソフェーズピッチ炭素繊維(mesophase pitch basedcarbonfiber)、炭素微小球体(meso-carbon microbeads)、メソフェーズピッチ(Mesophase pitches)、および、石油と石炭系コークス(petroleum or coal tar pitch derived cokes)などの高温焼成炭素が代表的である。但し、詳細には、黒鉛系物質を含むことができる。
【0078】
負極集電体は、電池に化学的変化を引き起こさず、高い導電性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅やステンレススチールの表面に炭素、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、アルミニウム-カドミウム合金などが使用できる。また、負極集電体は、通常3μm~500μmの厚さを有することができ、正極集電体と同様に、集電体表面に微細な凹凸を形成して負極活物質の結合力を強化することもできる。例えば、フィルム、シート、箔、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など様々な形態で使用することができる。
【0079】
分離膜は、負極と正極を分離してリチウムイオンの移動通路を提供するもので、通常リチウム二次電池でセパレータとして使用されるものであれば、特別な制限なく使用可能である。特に電解質のイオン移動に対して抵抗が小さく、電解質に対して高い保湿性を有しているものが好ましい。具体的には、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレンホモポリマー、プロピレンホモポリマー、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体およびエチレン/メタクリレート共重合体などのポリオレフィン系高分子で製造された多孔性高分子フィルムまたはこれらの2層以上の積層構造体を使用することができる。また、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などの不織布を使用することもできる。また、耐熱性または機械的強度を確保するために、セラミック成分または高分子物質が含まれているコーティングされた分離膜を使用することもでき、任意選択でシングルレイヤーまたはマルチレイヤー構造で使用することができる。
【0080】
また、本願発明で使用される非水電解質としては、リチウム二次電池製造時に使用可能な有機系液体電解質、無機系液体電解質、固体高分子電解質、ゲル型高分子電解質、固体無機電解質、溶融型無機電解質などが挙げられ、これらに限定されるものではない。
【0081】
具体的には、非水電解質は、有機溶媒およびリチウム塩を含むことができる。
【0082】
有機溶媒としては、電池の電気化学的反応に関与するイオンが移動できる媒質役割をすることができるものであれば、特別な制限なく使用することができる。具体的には、有機溶媒としては、メチルアセテート(methyl acetate)、酢酸エチル(ethyl acetate)、γ-ブチロラクトン(γ-butyrolactone)、ε-カプロラクトン(ε-caprolactone)などのエステル系溶媒;ジブチルエーテル(dibutylether)またはテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)などのエーテル系溶媒;シクロヘキサノン(cyclohexanone)などのケトン系溶媒;ベンゼン(benzene)、フルオロベンゼン(fluorobenzene)などの芳香族炭化水素系溶媒;ジメチルカーボネート(dimethylcarbonate、DMC)、ジエチルカーボネート(diethylcarbonate、DEC)、メチルエチルカーボネート(methylethylcarbonate、MEC)、エチルメチルカーボネート(ethylmethylcarbonate、EMC)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate、EC)、炭酸プロピレン(propylene carbonate、PC)などのカーボネート系溶媒;エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;R-CN(RはC2~C20の直鎖状、分岐状または環構造の炭化水素基であり、二重結合芳香環またはエーテル結合を含むことができる)などのニトリル類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;1,3-ジオキソランなどのジオキソラン類;またはスルホラン(sulfolane)類などが使用できる。この中でもカーボネート系溶媒が好ましく、電池の充放電性能を高めることができる高いイオン伝導度および高誘電率を有する環状カーボネート(例えば、エチレンカーボネートまたは炭酸プロピレンなど)と、底粘度の鎖状カーボネート系化合物(例えば、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートなど)の混合物がより好ましい。この場合、環状カーボネートと鎖状カーボネート(linear carbonate)は、約1:1~約1:9の体積比で混合して使用すると、電解液としての性能が高くなる。
【0083】
リチウム塩は、リチウム二次電池で使用されるリチウムイオンを提供できる化合物であれば特別な制限なく使用することができる。具体的にリチウム塩は、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiSbF、LiAlO、LiAlCl、LiCFSO、LiCSO、LiN(CSO、LiN(CSO、LiN(CFSO、LiCl、LiI、またはLiB(Cなどが使用できる。リチウム塩の濃度は、0.1M~2.0Mの範囲内で使用することが好ましい。リチウム塩の濃度がこの範囲に含まれると、電解質が適切な伝導度および粘度を有するため、優れた電解質性能となり、リチウムイオンが効果的に移動することができる。
【0084】
非水電解質には、構成成分の他に、電池の寿命特性の向上、電池容量低下の抑制、電池の放電容量向上などを目的に、例えば、ジフルオロエチレンカーボネートなどのようなハロアルキレンカーボネイト系化合物、ピリジン、トリエチルホスファート、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n-グライム(glyme)、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N-置換オキサゾリジノン、N,N-置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2-メトキシエタノールまたは三塩化アルミニウムなどの添加剤を1種以上さらに含んでもよい。この時、添加剤は、非水電解質総重量に対して0.1重量%~5重量%で含まれてもよい。
【0085】
上述のように本願発明による電池モジュールは、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ/カメラなどの携帯用機器、およびハイブリッド電気自動車(hybride lectric vehicle、HEV)などの電気自動車分野などにデバイス電源として使用することができる。
【0086】
上述した構造的変化を除いた電池モジュールの製造方法は、当業界に知られており、本願明細書ではこれに関する説明を省略する。
【0087】
本願発明が属した分野で通常の知識を有する者であれば、上述の内容を基に本願発明の範囲内で様々な応用および変形を行うことが可能であろう。
【産業上の利用可能性】
【0088】
以上、説明したように、本願発明によれば、二次電池の電極組立体のサイズを小さくしつつ、その数を増やして直列接続し、その接続部位に冷却フィンを追加的に配置できる構造の電池モジュールを提供することにより、二次電池駆動時に発生するセンター部での熱蓄積を効果的に防止し、熱暴走の発生可能性を下げることができる効果がある。
【符号の説明】
【0089】
100 二次電池アセンブリ
110 第1電極アセンブリ
111 第1正極
112 第1負極
113 第1分離膜
111a 第1正極タブ
112a 第1負極タブ
120 第2電極アセンブリ
121 第2正極
122 第2負極
123 第2分離膜
121a 第2正極タブ
122a 第2負極タブ
130 パウチ型ケース
131 第1収納部
132 第2収納部
133 接続部
141、142 冷却フィン
150 接続リード
160 固定テープ
図1
図2
図3
【国際調査報告】