(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】排ガス混合器、システム、及び使用方法
(51)【国際特許分類】
F01N 3/24 20060101AFI20241219BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20241219BHJP
F01N 3/20 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
F01N3/24 N
F01N3/24 L
F01N3/08 B
F01N3/20 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534454
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 US2022052442
(87)【国際公開番号】W WO2023107716
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520375103
【氏名又は名称】エミッソル リミテッド ライアビリティー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】EMISSOL LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100119426
【氏名又は名称】小見山 泰明
(72)【発明者】
【氏名】マソウディ,マンスール
(72)【発明者】
【氏名】ヌールフェシャン,サーム
(72)【発明者】
【氏名】ポリアコフ,ニコライ・アレックス
【テーマコード(参考)】
3G091
【Fターム(参考)】
3G091AA18
3G091AB05
3G091AB14
3G091BA14
3G091CA03
3G091CA17
3G091FA01
3G091HA45
(57)【要約】
燃焼機関からのNOx放出を制御するための、複数の要素を備えるセグメント化加熱型尿素混合器及び排気システムであって、少なくとも1つの混合要素は外部パワー源によって別の要素の温度より上の温度まで独立に加熱可能である混合器及び排気システム。排ガス混合器及び制御部を更に備える排ガス混合器システムを使用する方法も開示されている。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備える排ガス混合器であって、前記混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が前記導管を通過して前記排ガス混合器の中へ流れ、前記混合器出口を通って前記排ガス及び前記還元剤は前記排ガス混合器から外へ流れ、前記混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、
前記複数の混合要素は、前記流れ経路に直角に求められる前記導管の前記混合器入口から前記混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、前記導管の前記面積全体の約10%未満となるように前記導管内に配置されている、排ガス混合器。
【請求項2】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の混合要素のうちの2つ又はそれ以上は前記外部パワー源によって独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【請求項3】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の混合要素のうちの少なくとも1つは前記流れ経路に略直角に配置されている、排ガス混合器。
【請求項4】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは前記流れ経路内の点周りに放射状に配置されている、排ガス混合器。
【請求項5】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは、当該混合要素の長さに沿って、前記導管に近接する点から前記流れ経路内での前記導管の中心点まで又は中心点を越えた点まで延びている、排ガス混合器。
【請求項6】
請求項5に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、当該混合要素の前記長さに沿って、当該混合要素の第1の端の幅が前記混合要素の第2の端の幅より大きい台形の形状を有している、排ガス混合器。
【請求項7】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは、略平面状であり、前記導管の中心線に対して約20°から約70°の角度に配向されている、排ガス混合器。
【請求項8】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
複数の前記混合要素が、前記混合器入口と前記混合器出口の間の前記流れ経路に沿って配列された複数の列に配置されている、排ガス混合器。
【請求項8】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
複数の前記混合要素が互いと電気的に連通していて、パワーインレットからグラウンド又は別の混合要素への単一回路を形成している、排ガス混合器。
【請求項9】
請求項1に記載の排ガス混合器であって、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上の一部分へ一体化され且つそこから離れて延びる1つ又はそれ以上の取付用付属物であって、前記導管内に前記混合要素を位置決めし及び固定するように配置された取付用付属物、を更に備えている排ガス混合器。
【請求項10】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は前記混合要素の長さに沿った蛇行経路を備え、前記蛇行経路は、前記混合要素の厚さを貫いて配置され且つ当該混合要素の幅を部分的に貫いて配置された複数の横方向の溝と、前記混合要素の前記長さの一部分に沿って当該混合要素の前記厚さを貫いて配置された少なくとも1つの長手方向の溝と、によって少なくとも部分的に形成されている、排ガス混合器。
【請求項11】
請求項10に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素の長さに沿って求められる2つ又はそれ以上の前記横方向の溝の間の間隔、及び/又は、前記混合要素の前記長さに直角に求められる当該混合要素の第1の縁から前記長手方向の溝までの距離は、前記混合要素の第2の反対側の縁から前記長手方向の溝までの距離とは異なる、排ガス混合器。
【請求項12】
請求項10に記載の排ガス混合器において、
前記横方向の溝及び/又は前記長手方向の溝のうちの1つ又はそれ以上は、当該溝の幅よりも大きい直径を有する円形の孔で終わっている、排ガス混合器。
【請求項13】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は約0.5mm以上の厚さを有している、排ガス混合器。
【請求項14】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【請求項15】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素の少なくとも一部分は、以下を備え、即ち、
i)尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性材料を備えている電気伝導性基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層、
ii)疎水性表面、
iii)親水性表面、
iv)前記要素に接触した液滴からの還元剤の形成を容易にする形態、
v)又は、それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【請求項16】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、以下を備え、即ち、
i)約50ミクロン以上のRMS粗さ、
ii)約50ミクロン以下のRMS粗さ、
iii)点状化形態、
iv)多孔質形態、又は、
v)それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【請求項17】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は、第1の電気抵抗を有する第1の部分と、前記第1の電気抵抗とは異なる第2の電気抵抗を有する第2の部分と、を備え、その結果、電流が前記要素を通って流れたときに、前記第1の部分は前記第2の部分より高い温度まで加熱される、排ガス混合器。
【請求項18】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は複数のゾーンを備え、少なくとも1つのゾーンは、別のゾーンに対比して異なる金属又は合金、金属発泡体、3D印刷構造、付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【請求項19】
請求項1に記載の排ガス混合器であって、
前記流れ経路に沿って前記混合器出口のすぐ次に続く非加熱型混合要素、を更に備えている排ガス混合器。
【請求項20】
排ガス処理システムであって、前記排ガス処理システムは以下を備え、即ち、混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備える排ガス混合器であって、前記混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が前記導管を通過して前記排ガス混合器の中へ流れ、前記混合器出口を通って前記排ガス及び前記還元剤は前記排ガス混合器から外へ流れ、前記混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、
前記複数の混合要素は、前記流れ経路に直角に求められる前記導管の前記混合器入口から前記混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、前記導管の前記面積全体の約10%未満となるように前記導管内に配置されている、排ガス混合器と、前記導管の前記流れ経路内に配置された複数の加熱要素を備える1つ又はそれ以上の排ガスヒータと、を備え、前記混合器からのエネルギーの最大動作出力は、前記1つ又はそれ以上の排ガスヒータからのエネルギーの最大動作出力よりも小さく、
1つ又はそれ以上の排ガスヒータは前記流れ経路に沿って前記混合器の入口の前に、前記混合器の出口の後に、又はそれらの組合せに配置されている、排ガス処理システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[関連出願]
[0001]本願は、2021年12月9日出願の米国仮特許出願第63/287945号の恩典を主張し、その開示を参照により本明細書にそっくりそのまま援用する。
【0002】
[政府後援の表明]
[0002]本発明は、一部には、米国国立科学財団から助成番号第1831231号の下に財政支援を受けてなされたものである。米国政府は、この発明に対して一定の権利を有し得る。
【技術分野】
【0003】
本開示は、排ガス混合器、システム、及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0004】
[0003]本項の記述は、本開示に関連する背景情報を提供しているにすぎず、先行技術を構成するものではない。
【0005】
[0004]排ガスは監視を必要とし、一般にはNOxと呼ばれる窒素酸化物の形成を最小限に抑えるために能動的に処理される。1つのその様な処理方法は、排ガスストリーム中に還元剤、即ちアンモニアを提供し、続いてSCR触媒によるNOxの触媒還元を経て窒素と水を形成するという工程を含む。この触媒反応に必要なアンモニアは、尿素水のストリームを排ガスストリームの中へ噴射し、熱的に分解させてアンモニア、アンモニア前駆体、及び二酸化炭素を形成させることによって提供されている。しかしながら、低温では、この分解反応は評価できるほどの速度で起こらない。これは、ガソリン又は他の有害物質含有量の低い炭化水素によってパワー供給される内燃機関を介して発生する排気よりも典型的にはるかに低い温度にあるディーゼル排気では特に問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮特許出願第63/287945号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[0005]排気システム内で、低い排ガス温度にてNOxを窒素へ変換するのに適した量のアンモニアを尿素水から形成する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[0006]この概要は、以下の詳細な説明の中で更に記述される選りすぐった概念を紹介するために提供されている。この概要は、特許請求の範囲に記載の主題の重要な又は必須の特徴を識別することを意図したものでもなければ、特許請求の範囲に記載の主題の範囲を限定することを支援するものとして使用されることを意図したものでもない。
【0009】
[0007]本開示は、以下を備える排ガス混合器に関しており、即ち、排ガス混合器は混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備え、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤及び/又は還元剤前駆体が導管を通過して排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、複数の混合要素は、流れ経路に直角に求められる導管の混合器入口から混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、導管の面積全体の約10%未満となるように導管内に配置されている。
【0010】
[0008]或る関連した実施形態では、排ガス処理システムが、本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による混合器と、導管の流れ経路内に配置された複数の加熱要素を備える1つ又はそれ以上の排ガスヒータと、を備え、混合器からのエネルギーの最大動作出力は、1つ又はそれ以上の排ガスヒータからのエネルギーの最大動作出力よりも小さい。
【0011】
[0009]他の実施形態では、方法が以下の工程を備え、即ち、
i)本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による排ガスシステムであって、本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による排ガス混合器を備える排ガスシステムを提供する工程と、
ii)尿素水溶液と、排ガス源からのNOxの量を備える排ガスとを、排ガスシステムを通して方向決めする工程と、
iii)外部パワー源から混合要素のうちの少なくとも1つ及び/又は排ガスヒータへのパワーの方向を、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールからの1つ又はそれ以上の入力に基づいて、排ガスシステムを通って流れる排ガス中に存在するNOxをSCR触媒存在下にSCR触媒の下流の窒素と水へ触媒還元するのに十分な量のアンモニアを発生させるのに十分な温度へ制御する工程と、を備える。
【0012】
[0010]本発明は、本明細書では、添付図面を参照しながらほんの一例として説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来技術による、尿素分解管を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図2】本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による、システム性能を強化するための加熱型混合器を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図3】諸実施形態による、加熱型混合器のための制御部であって
図2の燃焼機関排気システムの全体的表現へ動作可能に接続された制御部のシステムアーキテクチャを描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図4】NOx還元効率を評定し及び改善する制御部のための主要なプロセス工程の簡略化されたフローチャートであり、制御部は、特定の混合器セグメントを選択し、それらセグメントを、NOx還元効率を改善することを目標とする特定のアルゴリズムに従って、その目標還元効率に到達するまでエネルギー供給する。
【
図5】本明細書に開示されている実施形態による、パラメータ制御変更を使用して初期システム状態を目標還元剤均一性指数(UI)を有する所望のシステム状態へ至らせるための主要なプロセス工程の簡略化されたフローチャートである。
【
図6A】象限型配置に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6B】同心型環状に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6C】円型形状の扇状に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6D】象限型配置及び円型配置の組合せに構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略図である。
【
図6E】本明細書に開示されている諸実施形態によるスワール誘導要素を備えた同心円状構成に構成されたセグメントを有する加熱型混合器を描いている。
【
図6F】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を描いている。
【
図6G】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6H】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6I】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6J】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6K】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6L】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6M】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6N】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6O】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6P】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6Q】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6R】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6S】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6T】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図7】排気管の長さに沿って配向された3つのセグメントを有する加熱型混合器を描いている。
【
図8A】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、還元剤及びNOxの装填均一性は貧弱である。
【
図8B】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、本明細書に開示されている諸実施形態により、還元剤及びNOxの装填均一性は良好又は改善されている。
【
図8C】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、本明細書に開示されている諸実施形態により、還元剤及びNOxの装填均一性は本質的に最適である。
【
図8D】本明細書に開示されている実施形態による、貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の半径方向断面に描いている。
【
図8E】本明細書に開示されている別の実施形態による、貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の半径方向断面に描いている。
【
図9】本明細書に開示されている諸実施形態による、梯子配置を有する混合器要素を吊り下げ式非加熱型要素又はセグメントと共に示している。
【
図10】本明細書に開示されている諸実施形態による、別々の電流入口と電流出口をそれぞれが有する一対の個別に加熱可能な要素を示している。
【
図11】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱可能な混合要素の鋸歯状プロファイルを示している。
【
図12a】本明細書に開示されている諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図12b】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図12c】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、異なる電気抵抗を有する異なるゾーンを備えている同一材料から形成された要素を示している。
【
図12d】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図13】本明細書に開示されている諸実施形態による、直線状配列を有する異なる型式の複数の要素を備える排ガス混合器を示している。
【
図14】本明細書に開示されている諸実施形態による排ガスヒータを示している。
【
図15a】本明細書に開示されている諸実施形態による非加熱型スワールプレートを示している。
【
図15b】本明細書に開示されている諸実施形態によるスワールプレートの中心円錐部を示している。
【
図16】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型スワールプレートを示している。
【
図17a】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17b】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17c】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17d】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図18a】本明細書に開示されている諸実施形態による、導管内に配置された加熱型混合器、それに続く排ガスヒータ、及びそれに続くスワールプレートを示している。
【
図19】混合器要素のシルトの端部諸形状を示している。
【
図20a】均一なスリット間隔を有する混合器要素を示している。
【
図20b】不均一又は可変のスリット間隔を有する混合器要素を示している。
【
図21a】別々になった要素の列を有する加熱型混合器を示している。
【
図26】発明の混合器封鎖面積(非直線状貫通経路)を従来技術に対比させて示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0075]まず留意すべきこととして、何れのその様な実際の実施形態の開発においても、開発者の具体的な目標、例えばシステム関連及び事業関連の諸制約への準拠性など、実装ごとに様々に異なるであろう目標を実現させるためには、数多くの実装固有の決定がなされなければならない。更にまた、その様な開発努力は複雑で時間のかかるものかもしれないが、とはいえ本開示の恩恵を有する当業者にとってその様な開発努力は日常的な取り組みであろうことが理解されるだろう。加えて、本明細書に使用され/開示されているデバイス、システム、及び/又は方法は、引用されているもの以外の幾つかの構成要素を備えることもできる。
【0015】
[0076]発明の概要及びこの詳細な説明では、各数値は、「約」という用語によって修飾されている(既に明示的にその様に修飾されている場合を除く)ものとしていったんは読まれるべきであり、その後、文脈において別段の指示がない限り、その様に修飾されていないものとして再度読まれるべきである。更に、発明の概要及びこの詳細な説明において理解しておくべきこととして、有用である又は適切であるなどとして一覧に挙げられ又は記述されている物理的範囲は、端点を含め範囲内のすべての1つ1つの値が表明されたものと解釈されることを意図している。例えば、「1から10までの範囲」は、約1と約10の間の連続に沿ったありとあらゆる可能な数を指示しているものと読まれるべきである。したがって、範囲内の特定のデータ点が明示的に識別されていても、或いは範囲内のデータ点が明示的に識別されていなくても、或いは少数の特定のデータ点のみが言及されていても、範囲内のありとあらゆるデータ点が特定されたものと見なされるべきであり且つ発明者が範囲全体及び範囲内のすべての点の知識を保有していたと発明者は認識し理解している、ということを理解されたい。
【0016】
[0077]以下の定義は、当業者が詳細な説明を理解するのを支援するために提供されている。明細書及び特許請求の範囲での使用に際し、「〇〇の近く」は「〇〇に」を含む。「及び/又は」という用語は、包含的な「及び」の場合と排他的な「又は」の場合の両方を指し、その様な用語は本明細書では簡潔さを期して使用されている。例えば、「A及び/又はB」を備える組成物は、A単独、B単独、又はAとBの両方を備え得る。
【0017】
[0078]SCRは、当該技術分野での一般的理解によれば選択的触媒還元触媒を指す。UWSは、当該技術分野で公知の選択的還元触媒によって利用される還元剤を形成する場合に使用するのに適した尿素水溶液をいう。UWS、ディーゼル排気液(DEF)、及び/又はAdBlueという用語は、本明細書では入れ替え可能に使用されている。同様に、アンモニア及び還元剤という用語は、本明細書では入れ替え可能に使用され、その様なストリーム中に存在することが知られている他の物質ならびに本明細書での使用に適した他の技術、例えばアンモニア蒸気、を含む。また、「混合器」、「尿素混合器」、「UWS混合器」などの用語は、一般性又は特異性を失うことなく入れ替え可能に使用されることもあり得る。
【0018】
[0079]本明細書の解釈上、内燃機関及び特にディーゼルエンジンからの窒素酸化物(一般にNOxと表記される)の還元及び制御を介した排ガスの処理は、オンハイウェイ又はオフハイウェイ両方の車両、乗用車、船舶、定置型発電機セット、産業プラントなどを含む。加えて、本発明は、他の種類の制御にも、及び/又は他の型式のエンジン及び/又は他の型式のプロセスにも、同様に有用である。
【0019】
[0080]本明細書での使用に際し、「情報」、「信号」、「入力」、「アルゴリズム」、及び「データ」という用語は、説明全体を通して入れ替え可能に又は同義的に使用されることもある。
【0020】
[0081]図面を参照して、
図1は、従来技術による、尿素分解管を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。排ガス4の長手方向の流れを有する排気管2が、排ガス4の中へ尿素水溶液(UWS)液滴8を噴射するためにUWSを噴霧するための一体化された尿素噴霧噴射器6と共に示されている。噴射器6の下流には、UWS液滴8を排ガス4と混合するための混合器10が配置されている。UWS(典型的には、約30~40%の尿素と残りである水との混合物)は、DEF(ディーゼル排気液)及び/又はAdBlueとしても知られている。
【0021】
[0082]選択的触媒還元(SCR)触媒は、エンジン排気中の規制NOx種を選択的に還元する。エンジン排気中のNOxを還元するために、SCRはディーゼル排気液(DEF)を噴射(霧化)して尿素水溶液の霧化還元剤を形成することによって形成されるガス状アンモニア(NH3)を必要とする。排ガス中の熱は、以下の反応、即ち、
1.液滴が熱せされ、水分が失われる
(NH2)2CO(aq)→(NH2)2CO(l)+6.9H2O(g)
2.加熱分解:尿素がアンモニア(NH3)、イソシアン酸(HNCO)に変換される
(NH2)2CO(l)→NH3(g)+HNCO(g)
3.加水分解:イソシアン酸がNH3に変換される
HNCO(g)+H2O(g)→NH3(g)+CO2(g)
を経て、DEF噴霧液滴中に存在する水を気化させ排気中にガス状アンモニア(NH3)を形成する。
【0022】
[0083]全3つの反応は、アンモニアとイソシアン酸(HNCO)を形成するのに排ガス熱中の利用可能な熱エネルギーを頼みとしており、イソシアン酸は、通常、アンモニア即ち「還元剤」を形成するためにSCR内部の触媒上でアンモニアへ変換される。還元剤は、エンジン排気中の規制NOx種を還元するための選択的触媒還元(SCR)の動作にとって最重要である。
【0023】
[0084]しかしながら、噴射されたUWSからの還元剤の形成は、本明細書で約200℃より下の排ガス温度であると定義されるところの比較的低い排気温度では実現させるのが困難である。その様な条件は、市街地走行、停止発進、低アイドリングの様な低負荷エンジン動作下に存在する可能性がある。したがって、その様な条件下では、様々な制御システムはUWSの噴射を制止する。
【0024】
[0085]SCR触媒と、UWS噴射による還元剤の均一装填を形成するための最適条件は、幾分異なる温度需要を有する。どちらも、本明細書で約250℃以上であると定義されるところのより高い排ガス温度では良好に性能を発揮するが、SCR触媒にとっての最適温度は約250~350℃の範囲にある。
図1に示されている様に、約200℃より下の低い排ガス温度下では、UWS液滴8は、排気管2の比較的低温の内面上に及び混合器、噴射器チップ、触媒の様な他の構成要素上に、及び/又は近くの他の構成要素又はアタッチメント上に、液体プール16として集まり、尿素の結晶化及び固体堆積物の形成の原因となり得る。しかしながら、これらの低温でSCR触媒は動作可能であり、150℃ほどに低い温度でも触媒へアンモニアが提供されるなら概算で約50%のNOx還元効率を現出させる。
【0025】
[0086]
図1に示されている様に、UWS液滴8のアンモニア12への変換を容易にするために、尿素「分解管長さ」18が利用されることもある。しかしながら、幾何学的な間隔取りの制約及び種々の他のシステム制限事項に適応するのに必要とされ得る様々な形の湾曲した区分(SCR触媒14に通じる入口円錐部20として示されている)が、還元剤の形成に悪影響を及ぼすとともに、排ガス4中のUWS液滴8の貧弱な分布均一性及び/又はその後に形成されるアンモニア12の分布均一性をもたらすことが知られている。したがって、排ガス中の還元剤の良好な均一分布がNOx触媒効率を高め、貧弱な不均一(一様でない)分布は触媒効率を低下させるのである。
【0026】
[0087]出願人らは、SCR触媒進入時の還元剤「分布」の品質、即ち還元剤「均一性」又は均一性指数とも呼ばれるものは、加熱型混合要素を利用することによって、噴射された尿素が排ガス中を進んでいく間に尿素混合器に衝突した際に還元種(還元剤)へ気化することによって改善されることを発見した。
【0027】
[0088]加えて、出願人らは、加熱型混合器を排ガスヒータと組み合わせて利用することによって、排ガスの温度、ひいてはSCR触媒の温度は、迅速に反応温度に至らされ、本質的にすべての周囲条件及び駆動シナリオにおいてもこの反応温度に又はそれより上に維持され得ることを発見した。本明細書に開示されている加熱型混合器-ヒータの諸実施形態は、尿素液滴を比較的低温の排気管壁(典型的には、排ガスシステム内で尿素堆積物を形成しやすい最も冷えたスポット)から遠ざけておくことによって、厄介な尿素堆積物の形成を更に抑制し実際には排除することが見出されており、必要であれば、加熱型混合器を排ガスヒータと共に制御して、排ガスの温度を上昇させるのに十分な熱を発生させることもでき、ひいてはSCR触媒の温度を低温排ガス条件及び他の駆動シナリオ下でも最適レベルまで上昇させることができる。
【0028】
[0089]同様に、低い排気温度下での加熱型混合器の使用は、尿素結晶の形成と結果として生じる高いアンモニアスパイクの形成のどちらをも防止するものであり、というのもこれらの結晶は高い温度条件下に還元剤へ変換されるからであり、更にまた、尿素液滴が定常的に混合器に衝突し更にその温度を下げるせいで混合器が継続的に「冷やされる」という問題にも対処するものである。
【0029】
[0090]それゆえ、混合器に衝突するUWS液滴を追加加熱に曝すことが有利である。これは、UWS液滴が「冷たい」混合器要素に衝突することで、熱せられて気化するための十分な熱を受けられず、その結果、液滴が高速で気化できず十分なアンモニアが形成されずに尿素液滴が形成されることになる低温排気動作では特に有益である。
【0030】
[0091]加えて、加熱型混合器ヒータの実施形態は、NOxを窒素と水に変換するのに必要とされる以上のアンモニアの形成を可能にする。このシステムは、還元剤の余剰量を発生させるように動作させることができ、還元剤の余剰量は、その後、「低温」始動状態中を含め別の時点での使用に備えてSCR触媒内又は触媒上に或いは適した基板内又は基板上に貯蔵しておくことができる。
【0031】
[0092]したがって、諸実施形態は、混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備える排ガス混合器を含むものであり、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤及び/又は還元剤前駆体が導管を通過して排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、複数の混合要素は、流れ経路に直角に求められる導管の混合器入口から混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、導管の面積全体の約10%未満となるように導管内に配置されている。
【0032】
[0093]諸実施形態では、複数の混合要素のうちの2つ又はそれ以上は外部パワー源によって独立に加熱可能である。諸実施形態では、複数の混合要素のうちの少なくとも1つは、流れ経路に略直角に配置されている。幾つかの実施形態では、複数の要素のうちの少なくとも1つは、流れ経路内の点周りに放射状に配置されている。
【0033】
[0094]諸実施形態では、複数の要素のうちの少なくとも1つは、混合要素の長さに沿って、導管に近接する点から流れ経路内の導管の中心点まで又は中心点を越えた点まで延びている。その様な実施形態の幾つかでは、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、混合要素の長さに沿って混合要素の第1の端の幅が混合要素の第2の端の幅より大きい台形の形状を有している。
【0034】
[0095]諸実施形態では、複数の要素のうちの少なくとも1つは、略平面状であり、導管の中心線に対して約20°から約70°の角度に配向されている。幾つかの実施形態では、複数の混合要素が、混合器入口と混合器出口の間の流れ経路に沿って配列された複数の列に配置されている。
【0035】
[0096]諸実施形態では、複数の混合要素が互いと電気的に連通していて、パワーインレットからグラウンド又は別の混合要素への単一回路を形成している。諸実施形態では、混合要素は、更に、混合要素のうちの1つ又はそれ以上の一部分へ一体化され且つそこから離れて延びる1つ又はそれ以上の取付用付属物であって、導管内に混合要素を位置決めし及び固定するように配置された取付用付属物を更に備えている。
【0036】
[0097]諸実施形態では、少なくとも1つの混合要素は、混合要素の長さに沿った蛇行経路を備え、蛇行経路は、混合要素の厚さを貫いて配置され且つ混合要素の幅を部分的に貫いて配置された複数の横方向の溝と、混合要素の長さの一部分に沿って混合要素の厚さを貫いて配置された少なくとも1つの長手方向の溝と、によって少なくとも部分的に形成されている。その様な実施形態の幾つかでは、混合要素の長さに沿って求められる2つ又はそれ以上の横方向の溝の間の間隔、及び/又は、混合要素の長さに直角に求められる混合要素の第1の縁から長手方向の溝までの距離は、混合要素の第2の反対側の縁から長手方向の溝までの距離とは異なる。その様な実施形態の幾つかでは、横方向の溝及び/又は長手方向の溝のうちの1つ又はそれ以上は、溝の幅よりも大きい直径を有する円形の孔で終わっている。
【0037】
[0098]諸実施形態では、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、約0.5mm以上の厚さを有している。幾つかの実施形態では、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている。諸実施形態では、少なくとも1つの混合要素の少なくとも一部分は、尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性材料を備えている電気伝導性基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層、疎水性表面、親水性表面、要素に接触した液滴からの還元剤の形成を容易にする形態、又はそれらの組合せを備えている。
【0038】
[0099]諸実施形態では、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、約50ミクロン以上のRMS粗さ、約50ミクロン以下のRMS粗さ、点状化形態、多孔質形態、又はそれらの組合せを備えている。
【0039】
[0100]諸実施形態では、少なくとも1つの混合要素は、第1の電気抵抗を有する第1の部分と、第1の電気抵抗とは異なる第2の電気抵抗を有する第2の部分と、を備え、その結果、電流が要素を通って流れたときに、第1の部分は第2の部分より高い温度まで加熱される。
【0040】
[0101]1つ又はそれ以上の実施形態では、少なくとも1つの混合要素は、複数のゾーンを備え、少なくとも1つのゾーンは、別のゾーンに対比して異なる金属又は合金、金属発泡体、3D印刷構造、付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている。
【0041】
[0102]1つ又はそれ以上の実施形態では、加熱型混合器は、流れ経路に沿って混合器出口のすぐ次に続く非加熱型混合要素を更に備えている。
【0042】
[0103]諸実施形態では、排ガス処理システムは、請求項1乃至19のうちの1つ又はそれ以上に記載の混合器と、導管の流れ経路内に配置された複数の加熱要素を備える1つ又はそれ以上の排ガスヒータと、を備え、混合器からのエネルギーの最大動作出力は、1つ又はそれ以上の排ガスヒータからのエネルギーの最大動作出力よりも小さい。幾つかの実施形態では、排ガスヒータは流れ経路に沿って混合器の出口の後に配置され、及び/又は、排ガスヒータは尿素水溶液(UWS)噴射器システムの前に配置され、その後に流れ経路に沿った入口が続く。
【0043】
[0104]諸実施形態では、排ガスヒータの入口は排ガス混合器の出口と直接物理的に接触している。幾つかの実施形態では、システムは、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は1つ又はそれ以上の制御モジュールからの入力を監視するように及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素を制御するように構成された1つ又はそれ以上の制御部を更に備え、制御部は、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールの入力に基づいて及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素の制御と一致して、混合要素のうちの1つ又はそれ以上への及び/又は排ガスヒータへのパワーを方向決めする。
【0044】
[0105]諸実施形態では、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールの入力、及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素の制御は、以下を含み、即ち、尿素水溶液(UWS)噴射質量、UWS噴霧液滴のサイズ又はサイズ分布、UWS噴射器周波数、UWS噴射器デューティサイクル、UWS噴射ポンプ圧力、排ガス流量センサ、SCR触媒の下流のNOx及び/又はアンモニア濃度センサ、UWS噴射器の上流のNOx及び/又はアンモニア濃度センサ、混合器とSCR触媒の出口との間のNOx及び/又はアンモニア濃度センサ、混合器の下流の流れ即ち還元剤の分布均一性の測定値、UWS噴射器の上流の排ガス温度センサ、UWS噴射器の下流の排ガス温度センサ、混合器セグメント温度センサ、サーマルカメラ、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵アンモニア分布、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵NOx分布、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量、SCR触媒内の貯蔵硫黄分布、SCR触媒内の貯蔵炭化水素質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素分布、SCR触媒内の貯蔵水質量、SCR触媒内の貯蔵水分布、排ガス再循環(EGR)設定、気筒非活性化設定、燃料噴射器タイミング、燃料噴射質量、エンジン負荷、エレベーション、周囲温度センサ、UWS完全性センサ、エンジンスピード、燃料組成センサ、又はこれらの組合せを含む。
【0045】
[0106]幾つかの実施形態では、制御部は、通過して流れる排ガス中に存在するNOxのSCR触媒還元を最適化するには1つ又はそれ以上の混合要素のどれへ外部パワー源からパワーを方向決めするかを選択するのに、アルゴリズム、機械学習、ニューラルネットワーク、人工知能、モデル、予測メカニズムの計算、1つ又はそれ以上のルックアップテーブル、又はそれらの組合せを利用する。
【0046】
[0107]諸実施形態では、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて、約0.5gNOx/bhp-hr以上又は約300mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる。幾つかの実施形態では、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて、約0.5gNOx/bhp-hr以上又は約300mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適した量を上回る余分のアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成するように、及び、アンモニアの少なくとも一部をSCR触媒上又はSCR触媒内に貯蔵するように構成されている。
【0047】
[0108]諸実施形態では、制御部は、通過して流れる排ガスの温度をSCR触媒の少なくとも一部分の温度を上げるのに十分な量だけ上げるために、外部パワー源から混合要素の1つ又はそれ以上への及び/又は排ガスヒータへのパワーの量を方向決めするように構成されている。
【0048】
[0109]幾つかの実施形態では、制御部は、既定の埋め込まれた(単数又は複数の)アルゴリズムと共に構成されており、混合器制御部は、それにより、劣ったSCR触媒効率を強化するうえで何れかの望ましい還元剤濃度及びその結果としての分布を実現するためには、(単数又は複数の)どの混合器セグメントにエネルギー供給するべきかを決定するように構成されている。加えて、その様な加熱型混合器システムは、他の性能メトリックの改善も含め、高度に制御された還元剤均一性だけではなくそれ以上のものを実現するのに適している。
【0049】
[0110]諸実施形態では、混合器のセグメントが存在する場合には各セグメント及び/又は排ガスヒータは、還元剤形成と下流のSCR触媒への進入時の改善された均一性の両方を高め及び/又は促進するために、混合器構造を横断して最適な温度分布を提供するように個別に又は互いに協調してエネルギー供給されることができる。例えば、還元剤均一性が高いと決定されたとき、SCR触媒は還元剤を均一に受け取ることができ、制御部混合器は、そのセグメントのすべてを加熱するか又はどれも加熱しないかを選択する(他にもオプションはあるが中でも特に)。また一方、SCR触媒性能の監視を通じて制御部によって検出可能なものとして均一性が低いと決定されたとき、制御部は、そのセグメントの「幾つか」だけを加熱することを、及び/又は、特定の組合せ又は順列でセグメントを加熱することを選択してもよく、それは、増加した還元剤濃度とSCR性能を通して検出可能なより高い均一性の両方を生成するべく所定のアルゴリズムを介した1つ又はそれ以上の試行及び性能監視を使用して円滑化され得る。所望により低温、中温、又は高温が個別に任意のセグメントへ課せられることもあり得る。幾つかのセグメントは未加熱のままとされることさえあり得る。加えて又は他の実施形態では、本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器は、更に、堆積物の除去、排気の加熱、及び/又はSCR触媒の予熱などの様な、他の目的に利用されることもできる。
【0050】
[0111]その様な加熱型混合器は、加熱型混合器の動作を、エンジンシステム及びその環境の動的に変化する条件に適合させるために制御部を必要とする。諸実施形態によるその様な制御部は、混合器に衝突するUWS液滴を加熱して還元剤形成を加速させ、尿素結晶化を回避させ、及び/又は還元剤均一性を選択的に促進するうえでの柔軟性を提供するという究極の目標を持って、個々の混合器セグメントを加熱するためにパワー(即ち、エネルギー)が送達される量、速度、及びやり方を制御することができる。その様な制御部は、混合器全体の温度又は混合器温度分布を改変するためには加熱型混合器セグメントを何時、どのように、どの場所で、及びどの速度でエネルギー供給するかを決めるべくシステムセンサデータ及びオンボード論理に基づいて決定及び評定を下すと共に、適正なシステム又はサブシステムの性能的協調又は最適化のために他のシステム構成要素へ信号を送信することによって他のパラメータを制御する。
【0051】
[0112]諸実施形態では、加熱型混合器システムは、加熱型混合器及び排ガスヒータ、ならびに加熱型混合器及び/又は排ガスヒータを制御して内燃機関からのNOx放出を低減するための方法及びデバイスを含む。
【0052】
[加熱型排ガス混合器の制御]
[0113]再び図面を参照して、
図2は、諸実施形態による、システム性能を強化するための加熱型混合器を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。
図2の構成は、
図1の構成に対比して、有効還元尿素分解ゾーンを現出させるため、ガス状還元剤濃度を増加させるため、及び/又は均一性の品質を向上させるために使用することができる。
図2に示されている様に、排ガス源(図示せず)からの排ガス4を処理するための創意に富んだ排ガスシステムは、導管例えば排気管2内で尿素水溶液(UWS)噴射器システム6の下流で且つ選択的触媒還元(SCR)触媒14の上流に配置された排ガス混合器55と、外部パワー源59からのパワーを混合器55の少なくとも1つの混合要素へ例えば電子通信61を介して方向決めするように構成された電子制御部57と、を備えている。制御部57は、1つ又はそれ以上のセンサ63、65、及び67、及び/又は1つ又はそれ以上の制御モジュール、例えばUWS噴射器の制御モジュール69と電子的に通信している。排ガス混合器55は、混合器入口77と混合器出口79との間に位置する流れ経路75内に配置された複数の要素又はセグメント71、73を備え、混合器入口77を通って排ガス4及び還元剤8が排ガス混合器55の中へ流れ、混合器出口79を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素71の少なくとも1つは複数の要素73のうちの別の要素とは独立に外部パワー源59によって加熱可能である。混合要素又はセグメントのどれもが他の混合要素又はセグメントとは独立に外部パワー源によって加熱可能であるのが望ましい。諸実施形態では、制御部57は、通過して流れる排ガス中に存在するNOxがSCR触媒14の下流で窒素と水へSCR触媒還元されるのを最適化するために、1つ又はそれ以上のセンサ例えば63、65、及び67及び/又は1つ又はそれ以上の制御モジュール例えば69からの1つ又はそれ以上の入力に基づいて、1つ又はそれ以上の要素71及び/又は73の温度を他の要素とは独立に上げる又は下げるように構成されている。
【0053】
[0114]そうすることで、還元剤液滴8中に存在する尿素のアンモニア/アンモニア前駆体への変換は有効還元尿素分解ゾーンに亘って調節され、これにより、尿素堆積物の形成、構成要素失陥、又はNOxを還元するSCR触媒の非効率動作のリスクが低減される。更にまた、諸実施形態では、
図1の尿素分解管長さ18は、SCR触媒14を加熱型混合器55に近づけたことによって短縮され及び/又は排除されることができ、その結果、よりコンパクトなシステムがもたらされる。加熱型混合器55及び混合器を加熱するために必要な関連づけられた構成要素は、構成及び性能の柔軟性を提供するように、更にはオペレーティングシステムのニーズと制約に適するように構成され及び採用されることができる。
【0054】
[0115]
図3は、諸実施形態による、燃焼機関排気システムの概略表現へ動作可能に接続された混合器制御部のシステムアーキテクチャを描いている簡略化された高レベルの概略図である。その中で制御部は、通過して流れる排ガス中に存在するNOxがSCR触媒の下流で窒素と水へSCR触媒還元されるのを最適化するために、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は1つ又はそれ以上の制御モジュールからの1つ又はそれ以上の入力に基づいて、少なくとも1つの混合要素の温度を独立に上げる又は下げるために、外部パワー源から混合要素のうちの少なくとも1つへの及び/又は1つ又はそれ以上の排ガスヒータ43a又は43bへのパワーの方向を制御するように構成されている。
図3に示されている様に、燃焼機関の排気は、エンジン40及び排ガスを放出するその排気管によって表現されている。噴射器42が加熱型混合器44の上流でUWS噴霧を噴射していることが示されており、加熱型混合器44自体は、44-i(i=1、2、3、...)にある様に混合器セグメント1、2、3、...を含んでいる。ガスストリームはシステムを出てゆく前にSCR触媒46の中へ進む。排気システム内のセンサ及び様々な構成要素を関連付けられた制御モジュールは、ガスストリームから以下を含む情報を取得し、即ち、排気温度信号(T
exh)、質量気流信号(MAF)、UWS噴霧噴射情報(例えば、噴射器ポンプ圧力に基づく液滴のサイズ、噴射質量、周波数、及びデューティサイクル)を提供する噴射データ(D
inject)、(単数又は複数の)混合器温度信号(T
mix,i、ここにi=1、2、3...は混合器セグメント44-i(i=1、2、3、...)それぞれの温度Tを表す)及び/又は(単数又は複数の)排ガスヒータの温度信号、及び、SCR触媒46の下流のNOx濃度を測定するためのNOx信号(S
NOx)を含む情報を取得する。
【0055】
[0116]制御部48は、混合器パワー計算マップ50と、SCR触媒46のSCR触媒性能マップ52(例えば、アンモニア貯蔵、NOx貯蔵、及び還元についてのマップ、図示されていないがUWS噴射器制御部によって部分的に提供される可能性もある)に関係するオンボード論理を含んでいることが示されている。制御部48は、随意的には、そのオンボード論理の中へ、例えばエンジンの電子制御ユニット(ECU)から、別のマップから、又は直接的な上流のNOxセンサ信号(図示せず)からの入力として得られるエンジンアウトNOx放出マップ54を組み入れていてもよい。代わりに、追加のセンサが、他のECU、放出制御システム、又はその中のサブ構成要素の様な制御部48へ更なるエンジン状態データを供給するようになっていてもよい。留意され及び理解されるべきこととして、本明細書に説明されている制御部48に埋め込まれたオンボード論理は、その規定された機能を実行するためのそれ自身の一体化された構成部分(即ち、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はソフトウェア)を含んでいてもよい。したがって、制御部48の記述には、プロセッサ、メモリモジュール、命令セット、通信ハードウェア及びプロトコルの様な構造的構成部分が黙示的に含まれる。
【0056】
[0117]その様な信号は、それらの発生源にかかわらず、限定するわけではないが以下を含んでもよく、即ち、尿素水溶液(UWS)噴射質量、UWS噴霧液滴のサイズ又はサイズ分布、UWS噴射器周波数、UWS噴射器デューティサイクル、UWS噴射ポンプ圧力、排ガス流量センサ、SCR触媒の下流のNOx濃度センサ、UWS噴射器の上流のNOx濃度センサ、混合器とSCR触媒の出口との間のNOx濃度センサ、混合器の下流の流れ即ち還元剤の分布均一性の測定値、UWS噴射器の上流の排ガス温度センサ、UWS噴射器の下流の排ガス温度センサ、混合器セグメント温度センサ、サーマルカメラ、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵アンモニア分布、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵NOx分布、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量、SCR触媒内の貯蔵硫黄分布、SCR触媒内の貯蔵炭化水素質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素分布、SCR触媒内の貯蔵水質量、SCR触媒内の貯蔵水分布、排ガス再循環(EGR)設定、気筒非活性化設定、燃料噴射器タイミング、燃料噴射質量、エンジン負荷、エレベーション、周囲温度センサ、UWS完全性センサ、エンジンスピード、燃料組成センサ、又はこれらの組合せを含んでもよい。
【0057】
[0118]1つ又はそれ以上の実施形態では、制御部への入力は以下を含んでもよく、即ち、NOx濃度を追跡する(単数又は複数の)オンボードモデルベースのアルゴリズム又はそれらの組合せからの、NOx濃度情報、SCR前NOx濃度情報、及び/又はSCR後NOx濃度情報(例えば、(単数又は複数の)SCR前及び/又はSCR後センサからの例えばSNOxの様な(単数又は複数の)信号を介する)を提供するエンジンアウトNOx放出マップ54の様なNOx情報;Texhの様な排気温度情報;MAFの様な排気流量情報;噴射UWS質量又は速度、液滴のサイズ、温度、噴射質量、噴霧円錐角度、噴霧分布、噴射周波数/デューティサイクルうちの1つ又は組合せ、及び/又はUWS噴射器計量投与制御部又は制御モジュール(計量投与制御ユニット又はDCUと呼ばれることもしばしばある)から受信され得る他のUWS情報との組合せの様なUWS噴射情報(Dinject);アンモニア、イソシアン酸、及び/又は、触媒に進入した後及び/又は混合器後及び/又はSCR触媒進入時にほとんどがアンモニアへ変換される未気化の還元剤液滴の何れかの組合せを含み得る還元剤分布の均一性指標UIであって、例えば、UI場所でいうと、UIL1(即ち、混合器進入部での噴霧/排ガス分布情報/均一性)及びUIL2(即ち、触媒進入部での還元剤/排ガス分布情報/均一性)の様な還元剤分布の均一性指標UI;UIL1及びUIL2の様な、望ましい断面での及び/又はSCR触媒進入部での排ガス流れ/速さの均一性指標;UIL1及びUIL2の様な、望ましい断面での及び/又はSCR触媒進入部でのSAI(Stoichiometric Area Index)(化学量論的面積指数);SCR触媒46の較正及び動作に使用されるSCR触媒性能マップ52の様なSCR触媒情報であって、触媒のアンモニア及びNOx貯蔵(例えば、触媒温度又は触媒の他のパラメータの関数とされる)、アンモニア及び/又はNOx貯蔵の時間的又は空間的分布、温度分布、触媒老化及び適合較正マップ、硫黄/炭化水素影響力マップ、及び/又は類似情報の様なSCR触媒情報;混合器セグメント44-iの温度であって、例えば、(単数又は複数の)モデルを介して感知され得る、又はTmix,iを通して測定されるものとして混合器セグメント上に位置決めされた温度センサを介して感知され得る、又は混合器セグメントの上流又は下流の幾らか隔たったサーマルカメラによって感知され得る、又は排ガス中の適した位置の温度センサによって感知され得る、又は技術的に公知の他の手段によって感知され得る混合器セグメント44-iの温度;(単数又は複数の)混合器セグメント44-iを横切る電位差の測定を介して決定され得るセグメントの温度Tmix,i(各セグメント又はセグメントの取り合わせからの1つ、2つ、又はそれ以上の信号);制御部内の又は制御部の外の利用可能な1つ又はそれ以上のアルゴリズム内のモデルベースの推定法則からの、又は、1つ又はそれ以上のSCR前又はSCR後センサ及び/又は一部の放出制御システム内で利用可能なSCR触媒内のアンモニアセンサからのアンモニア濃度情報;混合器セグメント44-iからの熱損失/熱利得であって、例えば混合器パワー計算マップ50内に埋め込まれたモデルによる、混合器セグメント44-iにエネルギー供給する前及び/又は後の排気流れへの及び/又は排気流れからの熱損失/熱利得;エンジンの排ガス再循環(EGR)情報又は該当する場合にはエンジンアウトNOxへのその影響;混合器44及び/又は混合器セグメント44-iの効率応答(即ち、パワー効率損失);及び/又は、当業者によって正当化される関連性の他のパラメータ、を含んでもよい。
【0058】
[0119]諸実施形態では、混合器制御部48は、UWS噴霧の尿素液滴への必須の熱移動を所望に応じて差別的に提供するために、混合器入力信号(Imix,i、i=1、2、3、...)を介して混合器セグメント44-iを加熱するのに必要なパワー(例えば、ワット数)を計算するのに上述の入力パラメータの何れかの組合せを使用するように構成されたオンボード論理/埋め込まれたアルゴリズムを利用する。
【0059】
[0120]幾つかの実施形態では、制御部48は、UWS液滴が混合器セグメント44-iと接触した際のUWS液滴温度を上げるために、ひいては下流での適切な触媒性能にとって必要とされる還元剤形成を増加させるために、混合器セグメント44-i及び/又は排ガスヒータ43a又は43bをしかるべくエネルギー供給するように構成されており、及び/又は、制御部48は、様々な理由で、混合要素を、及び/又は1つ又はそれ以上の混合器セグメント44-i及び/又は排ガスヒータ43a又は43bを、エネルギー供給するようになっていてもよい。例えば、液滴が混合器セグメント44-iと衝突した際の液滴温度を上げるように混合器セグメント44-iがエネルギー供給されてもよい。代わりに、排気温度は加熱型混合器セグメント44-iが局所的に排ガス密度を減少させることによって変化するはずなので、制御部48は、例えば流れの均一性及び/又は流れの成層化に影響を与えるための局所的ガス密度のばらつきを誘導するように混合器セグメント44-iを加熱してもよい。
【0060】
[0121]諸実施形態では、制御部48は、NOx還元効率を計算できる制御部48に埋め込まれた混合器パワー及び/又は排ガスヒータパワー計算マップ50を利用する。例えば、NOx還元効率の低い低温排気動作下に、制御部が、NOx還元効率が劣っていると決定した場合、制御部48は、下流のSCR触媒46でのNOx還元効率を高めるように構成される。これを達成するべく、NOx還元改善が、増加された還元剤濃度を介して又はその改善された均一性(SCR触媒進入部での)を介して又はその両方を介して実現され得る。
【0061】
[0122]還元剤濃度を増加させるためには、制御部48は、内部に埋め込まれている特定の既定のアルゴリズムを使用して、1つ又はそれ以上の混合器セグメントのTmix,iを修正/増加させる。1つ又はそれ以上の選択されたセグメントの修正された/増加されたTmix,iは、それらのセグメントに衝突する噴射されたUWS液滴の加熱を加速させ、こうして還元剤の形成/濃度を増加させる。(制御部48は、加えて、噴射器DCUに信号を送信してUWS噴射を修正/増加させてもよい。)
【0062】
[0123]還元剤均一性を増加させるためには、制御部48は、内部に埋め込まれている既定のアルゴリズムを使用して、どれほど多くのセグメント(例えば、1つ、2つ、又はそれ以上)を及びどの場所に位置するどのセグメント(例えば、混合器上の上又は下の場所のセグメント、混合器上の内側又は外側の場所のセグメント)をエネルギー供給するべきか、どの(単数又は複数の)組合せ/シーケンスでか(例えば、最初にセグメント44-2をエネルギー供給し、次に/同時にセグメント44-6をエネルギー供給し、次に/同時にセグメント44-1をエネルギー供給するなど)、何度の目標温度までか、どれぐらい長くか、及び、それぞれを時間的に直線的又は非直線的に(一次的、周期的、又はセグメント加熱を変調して)単独で加熱するか又は排ガスヒータ43a又は43bと組み合わせて加熱するか、を決定する。
【0063】
[0124]そうする際に、制御部48は、例えば、サンプリング法、乱数生成器、ニューラルネットワーク、摂動法、統計的方法(初期に埋め込まれているか又は経時的に制御部48によって学習される)を使用することができるが、他の選択/意思決定方法が採用されてもよい。
【0064】
[0125]諸実施形態では、制御部48に埋め込まれた混合器パワー計算マップ50は、様々なシステムパラメータを用いて、本明細書で簡潔さを期して単に均一性とも呼ばれる還元剤均一性指数を計算することができる。
【0065】
[0126]例えば、システムNOx還元効率が劣っていると決定された場合、制御部48は、増加した還元剤を提供するために、又は下流のSCR触媒46でのNOx還元効率を更に高めるべく均一性を改善するために、内部に埋め込まれた(単数又は複数の)特定の既定のアルゴリズム(セグメントの様々な組合せをサンプリングする、又はニューラルネットワークを介する、又は他のアルゴリズムを介するなど)により、1つ又はそれ以上のTmix,iを変更してもよい。留意すべきこととして、その様な制御は二方向通信を含んでいて、一例として、例えば(単数又は複数の)混合器セグメント44-iを横断して電位差を測定することによってTmix,iが制御部48へフィードバックされるようになっていてもよい。
【0066】
[0127]一般に、上述の信号又は記述されていないが当業者によって正当化され得る追加の信号のほとんどが、制御部48によって受信され、混合器セグメント44-iに対するその適正な動作のために処理される。また一方、制御部48が折り返しとして上述の1つ又はそれ以上の構成要素へ又は記述されていない追加の構成要素へフィードバック信号を発出して、制御部48、混合器セグメント44-i、又はSCR触媒46の主要な機能と構成要素の動作を調和させる/管理するという状況も存在する。その様な状況では、制御部48は、単にそれ自身の目的のために情報を受信し処理するだけでなく、システム又はサブシステムの性能向上のための情報を構成要素へ送信しようとし、それには更に車両内の他の制御部及び制御システムとの対話が含まれる可能性もある。
【0067】
[0128]制御部48によるその様な補助的制御の一実施例が尿素噴射である。尿素噴射器は一般的に自身の制御部を有していて、NOx還元システムのニーズを満たすために特定のアルゴリズムを使用してほぼ独立的に(但し、エンジンECU及び/又は他の信号及び構成要素と協調して)動作するように構成されており、制御部48は、尿素噴射器制御部から信号情報(例えば、噴射質量、周波数、又はデューティサイクル)を受信するだけでなく、尿素噴射器42へ折り返し信号/情報を送信して、混合器制御器の性能を噴射器制御部による噴射質量又は他の動作パラメータの計算と相関付けるようにしてもよい。
【0068】
[0129]制御部48によるその様な補助的制御の別の実施例は、EGRとの間での信号/情報の送信及び/又は受信である。その様な実施例は、他の構成要素との間の他のフィードバックシナリオにも容易に拡張され得る。
【0069】
[0130]制御部48がシステム性能に影響を与える動的変化を継続的に評定するための様々なやり方があり、その様な変化は制御部の意思決定及び/又は混合器44との間での信号の送信/受信に影響を及ぼし得る。制御部48は、何れかの受信された及び/又は処理された信号を監視することによって、以下の変化の様な動的変化を監視するように構成されることができ、即ち、制御部内の又は制御部の外の利用可能なハードウェア、ソフトウェア、及び/又はモデルベースのアルゴリズムからの何れかのNOx濃度信号、排気温度又は流量、UWS噴射質量、速度、周波数、及び/又はデューティサイクルの変化;尿素結晶又は排気煤煙が噴射器孔を部分的に封鎖したことに因る又は噴射器老化に因るなどの噴射品質の変化;噴射器のDCU適応戦略又は対策と呼ばれる噴射器の環境適応の変化;流れ又は還元剤の均一性指数の変化;触媒性能(例えば、NOx還元効率、貯蔵NOx又はアンモニア、貯蔵NOx又はアンモニア分布、触媒老化、及び硫黄/炭化水素の影響力)の変化;排気流による過度の冷却に因る又は可能性としては低いが混合器上の尿素結晶堆積物の形成に因るなどの混合器セグメント温度の変化;排気流中の及び/又は触媒内に貯蔵されているアンモニア濃度の変化(アンモニアセンサ実装の有無にかかわらない);及び/又は、混合器の効率応答の変化など、を監視するように構成されることができる。
【0070】
[0131]諸実施形態では、制御部48は、ハードウェア信号、ソフトウェア信号、埋め込まれたマップを介して、及び/又はモデルベースのアルゴリズム又は(単数又は複数の)外部システム内で利用可能な他のアルゴリズムを介して、これらの変化の何れかに気づくようになっていてもよい。
【0071】
[0132]幾つかの実施形態では、制御部48は、動的変化の何れかの組合せ、混合器パワー計算マップ50を評定し、混合器性能改善のため、ひいては結果的に増大されたNOx還元触媒性能をもたらす強化された還元剤形成品質及び形成量のために、混合器セグメント44-i及び/又は排ガスヒータ43a又は43bへのImix,iを「補正」し又は更新するように構成されている。
【0072】
[0133]1つ又はそれ以上の実施形態では、制御部は、例えば還元剤均一性の動的変化について評定し及び補正するように構成されている。適正な還元剤濃度を形成することが触媒性能にとって重要である一方、SCR触媒46の進入部での還元剤の均一分布の測定値であるところの一般に均一性又は均一性指数と呼ばれる還元剤分布品質が適正な触媒動作にとって決定的であることを、出願人は発見した。本明細書の解釈上、制御部によって利用されるUIは、様々なUI表現法に基づいて決定されるものとすることができる。
【0073】
[0134]種々の性能条件(UI状態と呼ばれる)は、パラメトリック相関行列を含んでおり、それは還元剤均一性指標に対応したUI状態の異なる組合せに対する排気システムパラメータのパラメトリック行列を提示している表1に描かれた様に構築することができ、ここに例示としてのUI状態は様々な行列経路矢印によって任意に示される。
【0074】
[0135]その様な実施形態では、各UI状態はそれぞれ独自の還元剤均一性指標を有している。性能パラメータの賢明な選択が、様々な性能条件に関連するすべての適用可能UI状態についての予測力を可能にする。
【0075】
[0136]諸実施形態では、制御部は、UIが幾つかの低値、中値、又は高値の実際的な組合せの行列内のすべての状態について導出される予測マップを構築するように構成されており、ここに、低値、中値、又は高値は、値の或る範囲に亘る複数のデータポイントに対応し得るものと理解される。
【0076】
[0137]制御部48がシステム性能を強化することのできる別の態様は、尿素結晶堆積物を除去することである。エンジンを最初に始動させたとき、エンジンがより高い温度に達する前(例えば、動作の最初の数分間)に、混合器セグメント44-iは、差別的に必要である場合及びより多くの堆積物が予想される特定の組合せで必要とされる場合には、前回の駆動サイクルから保持されている残留堆積物を焼き払うために、尿素噴射無しに又は尿素噴射が始まる前に加熱されることができる。SNOx(SCR触媒46の下流)がアンモニアの異常増加又はスパイクを信号で伝えている場合(SNOxはNOxとアンモニアの両方に呼応し得る)、それは固体尿素の存在及びその昇華を示唆する。ゆえに、排気管内に存在する/存在した結晶堆積物は、エネルギー供給されたセグメント近くで焼き払われることができ、加熱された混合器セグメント44-iを使用して排ガスを加熱する工程での追加支援によって除去されてゆくものであり、加熱された混合器セグメントが排ガス温度を上昇させ、ひいては尿素堆積物を昇華させることになるのである。
【0077】
[0138]制御部48がシステム性能を強化させることのできる別の態様は、混合器が(供給されたパワーによって、排ガス流れによって、又はそれら2つの組合せによって)加熱される前のエンジン低温始動中などに、比較的少量の噴射尿素を用いて混合器セグメント44-iをプライミングすることである。混合器セグメント44-iがその後温まったとき(44-iでの縮小されたDPFサイズとは独立に)、尿素プライミングされた混合器はアンモニアをSCR触媒46へアンモニア貯蔵分として提供する。
【0078】
[0139]制御部48がシステム性能を強化するか又は診断を遂行することのできる別の態様は、排気システム又は内部の構成要素を塞いでいる尿素結晶の存在に因る排ガス中のより高い圧力信号を使用することである。制御部48は、尿素を噴射することなく、混合器セグメント44-i(i=1、2、3、...)へワット数を供給することによってTmix,iを増加させることができる。SNOx(例えばSCR触媒46の下流から)がアンモニアの異常増加又はスパイクを信号で伝えている場合(SNOxはNOxとアンモニアの両方に呼応し得る)、それは固体尿素の存在及びその昇華を示唆する。ゆえに、排気管内の堆積物は、混合器セグメント44-iを加熱する工程によって除去されてゆくものであり、加熱された混合器セグメントが排ガス温度を高め、ひいては尿素を昇華させることになるのである。その様な結晶堆積物の別の考えられる発生源は、先回の稼働からのエンジンがオフにされた時点より前の排気管内残留物である。
【0079】
[0140]制御部48がシステム性能を強化することのできる別の態様は、加熱型混合器が不在のシステム内でUIに影響を与えるためにUI予測マップを使用することである。例えば、UWS噴射周波数及びデューティサイクルを変更することによって、又はEGRへ変更を信号で伝えることによって、UIは影響を受けることになる。
【0080】
[0141]SCR触媒中の様々な還元剤、NOx、又は炭化水素の分布のモデルを表現している
図8Aに示されている様に、還元剤及び/又は他の種の貧弱な不均一(一様でない)分布は触媒効率を低下させ、一方、
図8B及び
図8Cに示されている様に、本明細書に開示されている排ガス混合器及びシステムを利用して得られるところの還元剤又は他の種のより均一な分布は、増加された乃至は最適なNOx触媒効率をもたらす。加えて、或る実施形態では、加熱型混合器を制御する工程は、
図8D及び
図8Eに示されている様にSCR触媒内のアンモニア貯蔵及び/又は他の種の貯蔵をSCR触媒内で長手方向及び/又は半径方向のどちらかに促進し及び/又は制御するのに使用されることができる。
【0081】
[0142]或る実施形態では、燃焼機関からの排気システム中のNOx放出を低減するために、尿素水溶液(UWS)噴射器の下流に位置する加熱型混合器を制御するためのデバイスが提供されており、排気システムは更に、UWS噴射器の上流に、及び/又は、加熱型混合器の下流であってUSW噴射器及び加熱型混合器の下流に位置する選択的触媒還元(SCR)触媒の前に、排ガスヒータを含んでいてもよい。諸実施形態では、デバイスは、(a)演算を遂行するためのCPUと、(b)データを記憶するためのメモリモジュールと、(c)制御部モジュールであって、(i)SCR触媒のNOx還元効率を決定すること、及び(ii)排気システムの動作パラメータ及び混合器パワー計算マップに基づいて少なくとも1つの還元剤均一性指標(UI)を評価すること、及び(iii)少なくとも1つの還元剤UIを改善する及び/又はNOx還元効率を改善するために、少なくとも1つの還元剤UIに基づいて加熱型混合器セグメントへのパワーを調整することによって、加熱型混合器の混合器温度分布を修正すること、に適するように構成された制御部モジュールと、を備えている。
【0082】
[0143]幾つかの実施形態では、動作パラメータは、以下からなる群より選択される少なくとも1つのパラメータタイプを含み、即ち、噴射UWS質量、噴射器周波数、噴射器デューティサイクル、噴射ポンプ圧力、排ガス流量、SCR触媒の下流のNOx濃度、UWS噴射器の上流のNOx濃度、UWS噴射器の上流の排ガス温度、UWS噴射器の下流の排ガス温度、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素質量、排ガス再循環(EGR)パーセンタイル設定、エンジン負荷、及びエンジンスピードから成る群より選択される少なくとも1つのパラメータを含む。
【0083】
[0144]幾つかの実施形態では、複数の還元剤UIは、少なくとも1つのUI状態の基礎を形成し、ここに、少なくとも1つのUI状態は相対的NOx還元効率を示唆する。
【0084】
[0145]幾つかの実施形態では、排気システム内の少なくとも1つの特定の場所について少なくとも1つの還元剤UIが評価され、ここに、少なくとも1つの特定の場所は、SCR触媒の上流の触媒場所及び/又は加熱型混合器の上流の混合器場所を含む。
【0085】
[0146]幾つかの実施形態では、修正する工程は、以下から成る群より選択される少なくとも1つのパラメータ変更を含み、即ち、噴射UWS質量を変更すること、噴射器周波数を変更すること、噴射器デューティサイクルを変更すること、噴射ポンプ圧力を変更すること、及び排ガス再循環(EGR)パーセンタイル設定を変更すること、からなる群より選択される少なくとも1つのパラメータ変更を含む。
【0086】
[0147]幾つかの実施形態では、制御部モジュールは、更に、(iv)排気システムの動作パラメータに基づいて、少なくとも1つの還元剤UI及び/又は混合器パワー計算マップを妥当性検査すること、に適するように構成されている。
【0087】
[0148]幾つかの実施形態では、制御部モジュールは、更に、(iv)排気システム内の増加したアンモニア質量に基づいて、少なくとも1つのUI及び/又はNOx還元効率の少なくとも1つの潜在的改善を検出すること、に適するように構成されている。
【0088】
[0149]幾つかの実施形態では、制御部モジュールは、更に、(iv)決定するより前に、排気システムでの何れかのUWS噴射に先立って加熱型混合器セグメントへのパワーを調整することによって尿素結晶堆積物を除去すること、に適するように構成されている。
【0089】
[0150]幾つかの実施形態では、制御部モジュールは、更に、(iv)決定するより前に、UWS噴射器にUWSを加熱型混合器へ噴射するよう命令することによって加熱型混合器をプライミングすること、に適するように構成されている。
【0090】
[0151]幾つかの実施形態では、制御部モジュールは、更に、(iv)決定するより前に、排気システム内の何れかのUWS噴射に先立って加熱型混合器セグメントへのパワーを増加させること、(v)決定するより前に、排気システム内の増加したアンモニア質量を測定すること、及び(vi)決定するより前に、(A)排気システムの正常動作条件下よりも高い排ガス圧力を観察したこと及び(B)排気システム内の増加したアンモニア質量に基づいて、排気システムの尿素結晶封鎖を識別すること、に適するように構成されている。
【0091】
[加熱型排ガス混合器/加熱型混合器-ヒータ]
[0152]諸実施形態では、排ガス混合器は、混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備えており、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤及び/又は還元剤前駆体が導管を通過して排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合器要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、複数の混合要素は、流れ経路に直角に求められる導管の混合器入口から混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、導管の面積全体の約10%未満となるように導管内に配置されている。
【0092】
[0153]
図6Aから
図6Jは、加熱型混合器の様々な実施形態を示しており、加熱型混合器が含み得る多数の異なる配置及びセグメント化の異なる組合せが含まれている。加熱型混合器の各セグメントは、液滴の衝突を最適化する及び/又はセグメント上の流体膜の発達を促進するように、又は特定の流れ構成を現出させるように、幾何学的に構成されることができる。セグメントは、加熱型混合器を横断して特定の温度分布を実現させるため、ひいては液滴加熱及び流体膜の気化を最大化させると同時に混合器の下流の、SCR触媒への入口における還元剤均一性を改善/促進するために、差別的に加熱されることができる。
【0093】
[0154]幾つかの実施形態では、加熱型混合器は、
図7に示されている様に、排ガス4及び還元剤8の流れ経路75に沿って混合器入口77と混合器出口79との間に複数のセグメントを含み、セグメント250、251、252、及び254のうちの少なくとも1つは他のセグメントから独立に加熱可能である。
図7に示されている様に、複数の要素又はセグメントは、混合器入口との間の流れ経路の長さに沿って長手方向に、全体的な流れ方向に適度に垂直に、又はそれらの組合せに配置されることができる。各混合器セグメントは、フロースワーラ(flow swirlers)、円形扇状、同心環などの様な1つ又はそれ以上の実施形態を含むことができる。諸実施形態では、セグメント250、251、252、及び254のうちの1つ又はそれ以上は、互いに独立に、特定のシーケンスで、又は特定の増分又は減分で、エネルギー供給されるようになっていてもよく、例えばそれらセグメントの電気抵抗に因り加熱されてもよい。256と258はそれぞれ250の正と負の電気端子を指している。別の実施形態では、負端子は、259によって指示されている様に、単に排気管2によって提供されるグラウンドである。同様に、260と262は252の正と負の電気端子を指し、264と266は254の正と負の電気端子を指す。各セグメントは同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0094】
[0155]
図7に示されている様に、諸実施形態では、複数の要素は、混合器入口から混合器出口まで直線状の流れ経路(点線矢印270で表現)が無いように流れ経路内に配置されている。別の言い方をすれば、混合要素は、入口と出口の間に見通し線が無いように配置されているのである。
【0095】
[0156]
図9に示されている様に、混合器要素は梯子型構成に配置されていて、全体を100として指示されている混合器の少なくとも1つの混合要素は、電流入口110と電流出口又はグラウンド112との間の主要部分を備えている。混合器要素の第1の部分は、パワー源とグラウンドの間の電流(点線114で指示)が流れる最短の電気流れ経路(即ち、主経路)を備えており、十分な量の電流114が要素を通って流れたときに要素116の主要部分が第1の温度まで抵抗加熱されるようになっており、また1つ又はそれ以上の二次的部分118が、主要部分へ吊り下げ式に配置され、つまり例えば主要部分へ物理的に付着されているが、主要部分から離れて垂れていて、電流は吊り下げ式部分を通ってほとんど又はまったく流れないようになっている。したがって、電流が要素を通って流れることで吊り下げ式部分が仮に抵抗加熱されたとしても同じ電流が要素を通って流れたときの第1の温度よりも下の第2の温度までである。
【0096】
[0157]したがって、諸実施形態では、抵抗加熱型混合器は、少なくとも1つの抵抗加熱されない構成要素を含んでいるとしてもよい。1つのその様な実施形態では、混合器要素又はセグメントは、加熱可能要素の全体へ付着していて、抵抗加熱される他の混合器構造からの伝導のみを介して熱を受け取るように配置されている。
【0097】
[0158]互いに重なり合うように配置された2つの加熱可能要素を示す
図10に示されている様な他の実施形態では、混合器は、複数の要素を備え、複数の要素のそれぞれは、外部パワー源によって独立に加熱可能であり、即ち、それぞれが電流入口110a及び110bと、電流出口又はグラウンド112a及び112bと、を含んでいる。
【0098】
[0159]
図13に示されている様に、或る実施形態では、混合器は、第2の要素302とは独立に電気的接続304及び306を介して電気的に加熱される第1の加熱可能要素300を含んでおり、第2の要素302はグラウンドへの電気的接続308を介して電気的に加熱されるようになっていてもよい。
【0099】
[0160]諸実施形態では、複数の混合器要素のそれぞれは、加熱されても又は加熱されなくてもよく、又は均一に加熱されなくてもよく、又は同じ目的で加熱されなくてもよく、又は同じ設計特徴を使用して加熱されなくてもよく、又は部分的に又は全体的に被覆されていても又は被覆されていなくてもよく、異なる被覆材料を使用して又は異なる目的に合わせて異なるセグメント(区分)ごとに被覆されていてもよく、又は(例えば電気的に加熱されるときに)1つ又はそれ以上のエネルギー経路を使用して加熱されても又は加熱されなくてもよく、又は他の所望の性能目標を現出させる他の設計、材料、又は性能特徴、又はそれらの組合せを使用していてもよい。
【0100】
[0161]諸実施形態では、加熱型混合器の加熱は(単数又は複数の)特定の目的を達成するように寸法設定され及び配置されていてもよく、例えば、SCR触媒のNOx還元効率を改善するべく特定の混合器領域を加熱することを介して還元剤均一性を高める、又は混合器パワー消費を最小化する、又は特定の温度分布プロファイルでの排気温度を上げるように加熱混合器を使用する、又は混合器の複数のセグメントすべてではないにしても混合器の特定のセグメント上に形成されている可能性のある尿素堆積物を除去する、などのために寸法設定され及び配置されていてもよく、及び/又は(単数又は複数の)特定の混合器セグメントのみを加熱し、それより多くの又はすべてのセグメントを加熱するとは限らない他の目的が存在することもある。
【0101】
[0162]1つの実施形態では、加熱型混合器は、UWSのガス状アンモニアへの変換を最大化するようにセグメント上に液体膜を形成するように配置されている。これは、主として堆積物を防止するように及び/又は排ガスの温度を上昇させるように設計されているデバイスとは対照的である。
【0102】
[0163]諸実施形態では、現開示による加熱される加熱型混合器は、200℃より下の排ガス温度で動作及び機能するように固有に設計されていて、排ガス全体としての温度を上げることはほとんど又はまったく無しにUWSをガス状還元剤へと変換するものである。
【0103】
[0164]諸実施形態では、幾つかのセグメントは加熱される一方で他のセグメントは加熱されないということもあり、異なる被加熱セグメントを異なる温度まで加熱することが保証され得る。例えば、特定のセグメントを(単数又は複数の)高温へ加熱して、それらのセグメントに衝突するUWS液滴の加熱と気化を加速させる(アンモニア形成を増加させる)一方で、他のセグメントは、それらのセグメント上に堆積物が形成されるリスクを低減することに限定して適度な加熱に留めることが保証される。
【0104】
[0165]諸実施形態では、セグメント又は加熱可能要素は、時間的、空間的、又はそれらの組合せによって、異なったやり方で加熱されることができる。幾つかの実施形態では、被加熱セグメントは、異なる温度へ及び/又は異なる時点にて加熱されることができる。同様に、或る時点にて加熱されないセグメントが他の時点にて加熱されてもよい。更に、何れかの被加熱セグメントが、異なる時点にて異なる目標温度(より低い又はより高い)まで加熱されてもよい。何れか1つのセグメントの温度又は複数の少数のセグメントの温度が、時間的に固定されてもよいし、そのセグメント又はそれらのセグメントについて時間的に過渡的(変化する)であってもよい。同様に、何れかの所与のセグメントの温度が、セグメント全体を通して不変であってもよいし、何れかの所与の事例ではセグメントを通して時間的に変化してもよい。
【0105】
[0166]幾つかの実施形態では、混合器セグメントの1つ、2つ、又はそれ以上又はすべてが被覆されていてもよい。1つのその様な実施形態では、セグメント又は要素の少なくとも一部分は、親水性材料、疎水性材料、又は他の被覆材で被覆されている。諸実施形態では、適した被覆材は、チタン、モリブデン、タングステンなどの酸化物を備えるセラミック材料を含む。他の適した被覆材は、ゼオライト及び/又は貴金属を含む。更に他の適した被覆材は、炭素単独の又は他の材料との組合せの様々な型を含み得る。或る実施形態では、被覆材はチタン酸化物(TiO2)を含んでいる。
【0106】
[0167]諸実施形態では、混合器セグメントの何れか1つ、2つ、それ以上、又はすべての表面トポグラフィ又は形態は、平滑化、又は粗面化、又は点状化、又は装飾化されているか、又はそれ以外のやり方でその平滑さが修正されていて、その結果、例えば液滴の二次的霧化を加速させるべくその様な(単数又は複数の)のセグメントに衝突する液滴に影響を与える、又は(単数又は複数の)混合器セグメントと衝突する液滴との間の熱交換に影響を与える、又は(単数又は複数の)混合器セグメント衝突時の特定の液滴力学に影響を与える、又は(単数又は複数の)混合器セグメントと相互作用する排ガス流れに影響を与える、又は(単数又は複数の)セグメントと排ガス流れ及び/又は液滴との間の熱交換及び/又は質量交換の他のメトリックに影響を与えるようになっていてもよい。
【0107】
[0168]諸実施形態では、混合要素は、それらの使途及び用途に応じて、種々の材料から形成され得る。好ましくは、混合要素は、金属、特にステンレス鋼、各種クロム合金などの伝導性材料で作られる。
【0108】
[0169]混合器が金属などの伝導性の高い材料で作られている場合、混合器要素は、それに電流を通すことによって加熱されることができ、そのセグメントの何れかの局所温度はセグメントの局所電気抵抗に依存する。したがって、混合器セグメントの何れか1つ、2つ、それ以上、又はすべては、その様な(単数又は複数の)セグメント内に特定の(単数又は複数の)局所抵抗ひいては特定の(単数又は複数の)局所温度を現出させるために何れかの特定の形状又は複数形状の外形をしていてもよい。一例として、或るセグメント又は幾つかのセグメント内の局所抵抗を増加させる又は減少させるために、電気の流れの経路は蛇行のより少ない又はより多い経路を取るように工学的に設計されることができる。1つのその様な例示としての外形は、温度プロファイルをセグメント上に局所的に現出させるようにした
図11に示される鋸歯形状又はプロファイルである。諸実施形態では、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている。1つ又はそれ以上の実施形態では、少なくとも1つの混合要素は複数のゾーンを備え、少なくとも1つのゾーンは、別のゾーンに対比して異なる金属又は合金、金属発泡体、3D印刷構造、付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている。諸実施形態では、尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性材料を備えている電気伝導性基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層、疎水性表面、親水性表面、要素に接触した液滴からの二次的霧化の形成を容易にする形態などが含まれる。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、約50ミクロン以上、約100ミクロン以上、又は約200ミクロン以上、又は約500ミクロン以上のRMS粗さを備えている。
【0109】
[0170]幾つかの実施形態では、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、約50ミクロン以下、又は約20ミクロン以下、又は約10ミクロン以下のRMS粗さを備えている。
【0110】
[0171]幾つかの実施形態では、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、均一又は不均一に配置された複数の陥凹及び/又は「隆起」によって特徴づけられる点状化形態を備えている。
【0111】
[0172]幾つかの実施形態では、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、好ましくは約1ミクロン以上、又は約50ミクロン以上、又は約100ミクロン以上の平均細孔径、を有する多孔質形態を備えている。その様な実施形態の幾つかでは、細孔は要素を貫通して延びているが、他の実施形態では、細孔は要素の中へ部分的にしか延びていない。
【0112】
[0173]
図13a-
図13dに示されている様に、電気的に加熱されたとき、何れか1つのセグメントの局所温度はその局所抵抗に依存する。幾つかの実施形態では、セグメント抵抗は、セグメント内に望ましい局所温度プロファイル(分布)を現出させるために、1つ又はそれ以上の抵抗を、(単数又は複数の)材料に因り、又はセグメント形状に因り、又はそれらの組合せに因り、直列式又は並列式に備えている。
図12aから
図12dに示されている実施例では、直列抵抗又は並列抵抗が使用されてもよく、及び/又は、所望の効果を実現させるために種々の材料及び/又は適切な形状の使用又はそれらの組合せが使用されてもよい。同様に、能動的に加熱される混合器では、各一連のその接続されたセグメントが1対の電極(負コネクタと正コネクタのセット上)を必要とすることが要件となることもある。
【0113】
[0174]諸実施形態では、混合器セグメントのうちの何れか1つ、2つ、それ以上、又はすべては、単一の材料で作られてもよく、又は複数の材料で作られ、異なる混合器セグメントでの異なる加熱応答を可能にするようにしてもよい。混合器セグメント材料は更に、多孔質又は非多孔質であってもよいし又は(単数又は複数の)金属発泡体であってもよく、その結果、混合器構造での異なる形態を可能にする又は形態の変型を可能にする、又は混合器質量を管理する、又は局所抵抗を増加させる、又は毛細管現象を可能にして液体の液滴を混合器の細孔の中へ閉じ込め長時間加熱を図ることを可能にすることができる。或る実施形態では、金属発泡体が利用されている。諸実施形態では、混合器又はセグメントの少なくとも一部分及び/又は混合器全体は、3D印刷され及び/又は付加製造によって製作されてもよい。何れか1つ、2つ、又はそれ以上の混合器セグメントは、加熱されないように設計されていてもよく、その様なセグメントは、流れの分布、スワーリング、及び圧力降下に影響を与えるために使用されるものとすることができる。
【0114】
[セグメント化排ガス混合器を使用する方法]
[0175]諸実施形態では、方法は、以下を備える排ガスシステムを提供する工程を備えており、即ち、本明細書に開示されている実施形態の何れか1つ又は組合せによる排ガス混合器であって、導管内で尿素水溶液(UWS)噴射器の下流で且つ選択的触媒還元(SCR)触媒の上流に配置された排ガス混合器と、本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態により構成された電子制御部であって、混合器の少なくとも1つの混合要素へパワーを方向決めし、且つ本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による1つ又はそれ以上のセンサ又は制御モジュールと電子的に通信している電子制御部と、を備える排ガスシステムを提供する工程を備えている。
【0115】
[0176]諸実施形態では、方法は、更に、尿素水溶液及び排ガス源からのNOxの量を備える排ガスを、排ガスシステムを通して(即ち、それを通過して)方向決めする工程と、外部パワー源から本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による混合要素のうちの少なくとも1つへのパワーの方向を制御して、混合器の少なくとも1つの混合要素の温度を独立に上げ又は下げ、それによって、通過して流れる排ガス中に存在するNOxの(例えば、混合器の入口での排ガス中に存在する第1の初期NOx濃度からSCR触媒の出口にて決定される排ガス中のより低いNOx濃度への)SCR触媒還元を最適化し、その結果、排ガスストリーム中に初期に存在したNOxがSCR触媒の下流で窒素と水に変換されるようにする工程と、を含み、最適化は、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールからの少なくとも1つ又はそれ以上の入力に基づく。
【0116】
[0177]諸実施形態では、方法は、約250℃又は220℃又は200℃又は180℃又は150℃より下の排ガス温度にて、約0.5gNOx/bhp-hr又は1gNOx/bhp-hr又は3gNOx/bhp-hr又は5gNOx/bhp-hr又は7gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成する工程を結果的に生じさせる。
【0117】
[0178]諸実施形態では、方法は、約250℃又は220℃又は200℃又は180℃又は150℃より下の排ガス温度にて、約200mgNOx/mile又は約300mgNOx/mile又は約400mgNOx/mile又は約500mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成する工程を結果的に生じさせる。
【0118】
[0179]諸実施形態では、燃焼機関からの排気システムでのNOx放出を低減するために、尿素水溶液(UWS)噴射器の下流に位置する加熱型混合器を制御する方法が提供されており、排気システムは、UWS噴射器及び加熱型混合器の下流に位置する選択的触媒還元(SCR)触媒を有し、方法は以下の工程を含み、即ち、(a)SCR触媒又はシステムのどちらか該当する方のNOx還元効率を決定する工程、(b)NOx還元効率が改善可能かどうかを評定する工程、(c)排気システムの動作パラメータ及び混合器パワー計算マップに基づいて望ましい還元剤均一性指数(UI)を作成する特定のアルゴリズム(後述)を使用して、混合器セグメントの少なくとも1つ、2つ、それ以上、又は組合せを加熱する及び評定する工程、及び(c)少なくとも1つの還元剤UIを改善し及び/又はNOx還元効率を改善して目標効率を達成するために、少なくとも1つの還元剤UIに基づいて加熱型混合器セグメントへのパワーを調整することによって加熱型混合器の混合器温度分布を修正する工程、を含む。
【0119】
[0180]幾つかの実施形態では、動作パラメータは、以下からなる群より選択される少なくとも1つのパラメータタイプを含み、即ち、噴射UWS質量、噴射器周波数、噴射器デューティサイクル、噴射ポンプ圧力、排ガス流量、SCR触媒の下流のNOx濃度、UWS噴射器の上流のNOx濃度、UWS噴射器の上流の排ガス温度、UWS噴射器の下流の排ガス温度、混合器セグメント温度、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵アンモニア分布、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵NOx分布、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量、SCR触媒内の貯蔵硫黄分布、SCR触媒内の貯蔵炭化水素質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素分布、SCR触媒内の貯蔵水質量、SCR触媒内の貯蔵水分布、排ガス再循環(EGR)パーセンタイル設定、気筒非活性化設定、エンジン負荷、及びエンジンスピード、から成る群より選択される少なくとも1つのパラメータタイプを含む。
【0120】
[0181]幾つかの実施形態では、複数の還元剤UIが、少なくとも1つのUI状態の基礎を形成し、ここに、少なくとも1つのUI状態は相対的NOx還元効率を示唆する。
【0121】
[0182]幾つかの実施形態では、排気システム内の少なくとも1つの特定の場所について少なくとも1つの還元剤UIが評価され、ここに、少なくとも1つの特定の場所は、SCR触媒の上流の触媒場所及び/又は加熱型混合器の上流の混合器場所を含む。
【0122】
[0183]幾つかの実施形態では、修正する工程は、以下から成る群より選択される少なくとも1つのパラメータ変更を含み、即ち、噴射UWS質量を変更すること、噴射器周波数を変更すること、噴射器デューティサイクルを変更すること、噴射ポンプ圧力を変更すること、及び排ガス再循環(EGR)パーセンタイル設定を変更すること、からなる群より選択される少なくとも1つのパラメータ変更を含む。
【0123】
[0184]幾つかの実施形態では、方法は、更に、(d)排気システムの動作パラメータに基づいて、少なくとも1つの還元剤UI及び/又は混合器パワー計算マップを妥当性検査する工程を含む。
【0124】
[0185]幾つかの実施形態では、方法は、更に、(d)排気システム内の増加したアンモニア質量に基づいて、少なくとも1つのUI及び/又はNOx還元効率の少なくとも1つの潜在的改善を検出する工程を含む。
【0125】
[0186]幾つかの実施形態では、方法は、更に、(d)決定する工程より前に、排気システムでの何れかのUWS噴射に先立って加熱型混合器セグメントへのパワーを調整することによって尿素結晶堆積物を除去する工程を含む。
【0126】
[0187]幾つかの実施形態では、方法は、更に、(d)決定する工程より前に、UWS噴射器にUWSを加熱型混合器へ噴射するよう命令することによって加熱型混合器をプライミングする工程を含む。
【0127】
[0188]幾つかの実施形態では、方法は、更に、(d)決定する工程より前に、排気システム内の何れかのUWS噴射に先立って加熱型混合器セグメントの何れかの組合せ又は複数の加熱型セグメントへのパワーを増加させる工程、(e)決定する工程より前に、排気システム内の増加したアンモニア質量を測定する工程、及び(f)決定する工程より前に、(i)排気システムの正常動作条件下よりも高い排ガス圧力を観察したこと及び(ii)排気システム内の増加したアンモニア質量に基づいて、排気システムの尿素結晶封鎖を識別する工程を含む。
【0128】
[0189]諸実施形態では、混合器の混合要素のうちの少なくとも1つは、液滴に課されるライデンフロスト挙動を回避しながら、液滴温度を上昇させるのに最も適した温度まで加熱されるのが好ましい。当該技術分野において典型的に利用される尿素水溶液については、所望の混合器温度は、約170℃を上回り、好ましくは約170℃~約220℃である。
【0129】
[0190]ゆえに、結果として生じる混合器温度が、この所望の温度範囲を著しく下回ったり上回ったりしないことを確実にするために、或る実施形態では、混合器と制御部との間のフィードバック通信が、例えば混合器上に設置された熱電対を介して利用される。幾つかの実施形態では、制御部は、変調されたパワー入力を方向決めするように構成されており、即ち、混合器へのパワーを特定の周波数で連続的にオンにしたりオフにしたりして混合器温度を所望範囲に維持するのである。
【0130】
[0191]他の実施形態では、排ガス混合器及び関連づけられた排ガス混合器システムは、内燃機関一般、特にディーゼルエンジンの燃料効率を改善するように構成され、動作され、及び/又は利用される。当業者には容易に理解されるように、エンジンの各気筒内で燃焼させる余剰燃料が少ないほど、そのエンジンの燃費は良くなる。エンジンがいわゆる「リーン」条件下に運転されると、より多くのパワーが生成され、そのうえ微粒子などが低減される。また一方、同じく知られている様に、排気中のNOxの濃度は劇的に増加する。低い排ガス温度下では、当該技術分野において公知のシステム及び混合器は、規制要件になおも準拠しながら、その様なリーンエンジン状態を可能にする量のアンモニア又は他の還元剤を発生させることができない。しかしながら、瞬時加熱型混合器が利用された場合、例えば排気ストリーム全体を250℃より上に加熱しようとするなどによって、要求されてしまう実質的なエネルギーペナルティを負う必要無しに、規制標準によって余儀なくされるところのNOxリッチな排気を処理するのに十分な還元剤の量を発生させることが可能であることを出願人は発見した。
【0131】
[0192]1つの実施形態では、混合器は、排ガス温度が約220℃より下のときにリーン条件下で動作させたエンジンによって発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用される。その様な実施形態では、加熱型セグメント化排ガス混合器は、約220℃より下の排ガス温度、好ましくは約200℃より下、好ましくは約170℃より下、又は約150℃又は140℃又は130℃又は120℃又は110℃より下の排ガス温度にて、約3gNOx/bhp-hr以上、好ましくは約5gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる。同様に、加熱型セグメント化排ガス混合器は、約220℃より下の排ガス温度、好ましくは約200℃より下、好ましくは約170℃より下、又は約150℃又は140℃又は130℃又は120℃又は110℃より下の排ガス温度にて、約300mgNOx/mile以上、好ましくは約500mgNOx/mile以上、又は約700mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる。
【0132】
[0193]或る関連の実施形態では、混合器は、低温始動燃料噴射によって発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用される。当該技術分野では知られている様に、エンジン低温始動中又は一般には低温エンジン動作中(例えば、アイドリング又はローアイドルなど)では、エンジン制御部は、主として、SCR触媒を含めて後処理システムをより温かくする/温かく保つために追加の燃料を噴射する。このプロセスは低温始動燃料噴射として知られている。出願人は、排ガスが150℃をはるかに下回る低温始動燃料噴射条件中に発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、混合器は燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用され得ることを発見した。実際に、5%又は7%超の又はそれより高い燃料節約が達成された。
【0133】
[0194]或る関連の実施形態では、混合器は、低温始動条件中に発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用されるので、当技術分野で一般的ないわゆる「急速加熱」制御方式の必要性が低減され及び/又は排除される。例えば、混合器は、低温始動条件中又は一般には低温エンジン動作中(例えば、アイドリング又はローアイドルなど)に発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用されるので、過度のEGR再循環及び/又は直接的な触媒加熱を含む様々な急速加熱プログラムを排除することができる。
【0134】
[0195]或る関連の実施形態では、混合器は、リーンバーン中のエンジンによって発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用され、こうして、より燃料リッチな動作に関連づけられる粒子状物質の形成及び除去から生じる燃料消費及び効率損失を低減させる。
【0135】
[0196]当該技術分野では知られている様に、燃料リッチ動作下では、NOxの量は減少するが、排気中の粒子状物質の量は増加する。粒子状物質フィルタが、背圧を実質的に増加させ、結果的に効率の損失を生じさせることは知られている。加えて、リーンバーン中のエンジンによって発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させるという瞬時加熱型セグメント化排気混合器の能力並びにそれに対応した微粒子形成の低減化は、更に、小型のディーゼル微粒子フィルタが採用されることを可能にするので、触媒及びDPFに必要な他の構成要素の比較的高い費用に因るシステムの全体的費用が削減される。加えて、粒子状物質の形成が低いと、DPFの再生にとってのニーズが下がり、即ち周波数及びひいてはエネルギーペナルティが減少するので、燃費が更に改善されることになる。
【0136】
[0197]したがって、或る実施形態では、混合器は、排ガス温度が約220℃より下のときに、リーン条件下で動作させたエンジンによって発生するNOxの量を処理するのに必要な還元剤の量を発生させることによって、燃料節約モードで構成され、動作され、及び/又は利用され、ここに、加熱型セグメント化排ガス混合器は、約220℃より下、好ましくは約200℃より下、又は約150℃より下の排ガス温度にて、約5gNOx/bhp-hr以上及び/又は約500mgNOx/mile以上の量のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる。
【0137】
[0198]更に他の実施形態では、混合器は、SCR触媒が長時間にわたって200℃をはるかに下回る温度にある場合のアンモニア貯蔵モードで構成され、動作され、及び/又は利用される。当該技術分野ではよく理解されている様に、エンジン低温始動条件下では、NOxは、前の駆動サイクルからSCR触媒中に貯蔵されたアンモニア又は他の還元剤を利用しながらSCRによって処理されることになる。この貯蔵されたアンモニアは、低温DEF噴射が利用できなくなってしまう次の低温始動中のSCR触媒での初期NOx還元に役立つ。諸実施形態では、混合器は、DEF噴射が実施される前の制御システムによって必要とされることの多い200℃の温度よりはるかに下の温度にてアンモニアを発生させることによって、アンモニア貯蔵モードで構成され、動作され、及び/又は利用される。したがって、200℃をはるかに下回る温度での瞬時加熱型セグメント化排ガス混合器の使用はアンモニアの適切な量の形成を可能にするので、SCR触媒は動作のために以前に貯蔵されたアンモニアにもはや頼らなくなる。結果として、アンモニア貯蔵モードで構成され、動作され、及び/又は利用される本明細書に開示の混合器の諸実施形態を利用することで、160℃にて80%超のSCR効率、また180℃では98%超のSCR効率がもたらされることを出願人は発見し、更なる改善が手に入ることが示唆された。
【0138】
[0199]加えて、加熱型混合器の諸実施形態は更に尿素堆積物の形成を回避させ及び/又は排除する、及び/又は、混合器の動作が尿素堆積物を解かす(除去する)ように行われ得る、ことを出願人は発見した。出願人は、標準的な条件下に150℃の排ガス温度で30~60分間に亘ってDEF噴射を伴って加熱型混合器の実施形態を動作させたところ、尿素堆積物の形成が生じないことを発見した。したがって、或る実施形態では、混合器は、約200℃より下、好ましくは約180℃より下又は約150℃より下の排ガス温度にて、堆積物軽減及び/又は排除モードで構成され、動作され、及び/又は利用される。
【0139】
[実施形態一覧]
[0200]以上の開示と一致して、1つ又はそれ以上の実施形態が以下を含む。
【0140】
実施形態E1
複数の要素を備える排ガス混合器であって、少なくとも1つの混合要素は外部パワー源によって別の要素の温度より上の温度まで独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【0141】
実施形態E2
実施形態E1に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱要素は、電気抵抗、マイクロ波、機械的、放射的、磁界誘導的な加熱、誘導コイル加熱、加熱流体回路、圧電加熱、磁界生成/誘導コイル加熱、放射加熱、又はこれらの組合せ、を使用して加熱される、排ガス混合器。
【0142】
実施形態E3
実施形態E1又はE2の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの
加熱可能要素は、電流を通して流すことによる電気抵抗加熱を使用して加熱される、排ガス混合器。
【0143】
実施形態E4
実施形態E1乃至E3の何れかに記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの2つ又はそれ以上、好ましくは混合要素のそれぞれは独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【0144】
実施形態E5
実施形態E1からE4の何れか一項に記載の排ガス混合器において、複数の加熱可能要素は、デカルトグリッド、極グリッド、球グリッド、トロイダルグリッドに沿って、梯子型配置に、又はそれらの組合せに配置されている、排ガス混合器。
【0145】
実施形態E6
実施形態E1乃至E5の何れか一項に記載の排ガス混合器であって、混合器を通る流体流れ経路に角度を成して及び/又は略平行に配置された混合器要素の複数のアレイ、配置、列、群、又はそれらの組合せ、を備えている排ガス混合器。
【0146】
実施形態E7
実施形態E1乃至E6の何れか一項に記載の排ガス混合器において、複数の加熱可能要素のうちの少なくとも1つの側面は、混合器を通る流体流れ経路に対して垂直に、又は混合器を通る流体流れ経路に対して角度を成して、又はそれらの組合せに配向されている、排ガス混合器。
【0147】
実施形態E8
実施形態E1乃至E7の何れか一項に記載の排ガス混合器であって、混合器を通って流れる流体の流れを乱すように寸法設定され及び配置されたタービン形状の要素、を備えている排ガス混合器。
【0148】
実施形態E9
実施形態E1乃至E8の何れか一項に記載の排ガス混合器において、複数の加熱可能要素のうちの1つ又はそれ以上の少なくとも一部分は、基板上、好ましくは電気的に導電性の基板上、好ましくは金属基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層を備えている、排ガス混合器。
【0149】
実施形態E10
実施形態E9に記載の排ガス混合器において、1つ又はそれ以上の被覆層は、触媒活性材料、好ましくは尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性物質を備え、好ましくはTiO2を備える、排ガス混合器。
【0150】
実施形態E11
実施形態E10に記載の排ガス混合器において、1つ又はそれ以上の加熱可能要素の少なくとも一部分は絶縁材料を備え、絶縁材料は、絶縁材料を備える要素の部分と混合器を通って流れる流体との間の熱伝達を低減する、排ガス混合器。
【0151】
実施形態E12
実施形態E1乃至E11の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素の少なくとも一部分は疎水性表面を備えている、排ガス混合器。
【0152】
実施形態E13
実施形態E1乃至E12の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの排ガス混合器の少なくとも一部分は親水性表面を備えている、排ガス混合器。
【0153】
実施形態E14
実施形態E1乃至E13の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素の第1の部分は疎水性表面を備え、少なくとも1つの加熱可能要素の別の部分は親水性表面を備えている、排ガス混合器。
【0154】
実施形態E15
実施形態E1乃至E14の何れか一項に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの1つ又はそれ以上の表面は、要素に接触した液滴の二次的霧化を容易にする形態を備えている、排ガス混合器。
【0155】
実施形態E16
実施形態E1乃至E15の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素の表面は、尿素水溶液の液滴が要素に衝突するのを、尿素水溶液からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに十分な時間的期間に亘って保持するのを容易にする形態を備えている、排ガス混合器。
【0156】
実施形態E17
実施形態E1乃至E16の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素の表面は、粗面化形態、点状化形態、多孔質形態、又はこれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【0157】
実施形態E18
実施形態E1乃至E17の何れか一項に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの1つ又はそれ以上の表面の少なくとも一部分は、約50ミクロン以下のRMS粗さを備えている、排ガス混合器。
【0158】
実施形態E19
実施形態E1乃至E18の何れか一項に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの1つ又はそれ以上の表面の少なくとも一部分は、約50ミクロン以上のRMS粗さを備えている、排ガス混合器。
【0159】
実施形態E20
実施形態E1乃至E19の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素は、第1の電気抵抗を有する第1の部分と、第1の電気抵抗とは異なる第2の電気抵抗を有する第2の部分と、を備え、その結果、電流が要素を通って流れたときに要素の第1の部分は第2の部分よりも高い温度まで加熱される、排ガス混合器。
【0160】
実施形態E21
実施形態E1乃至E20の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素は、加熱可能要素の第2の部分の厚さ及び/又は電流の方向の断面とは異なる厚さ及び/又は電流の方向の断面を有する第1の部分を備え、その結果、電流が要素を通って流れたとき、要素の第1の部分は第2の部分よりも高い温度まで加熱される、排ガス混合器。
【0161】
実施形態E22
実施形態E1乃至E21の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素は、第1の電気抵抗を有する第1の組成物を備えている第1の部分と、第2の電気抵抗を有する第2の組成物を備えている第2の部分と、を備え、その結果、電流が要素を通って流れたとき、要素の第1の部分は第2の部分とは異なる温度に加熱される、排ガス混合器。
【0162】
実施形態E23
実施形態E1乃至E22の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱要素は、要素の表面及び/又は縁に沿って配置された鋸歯プロファイルを備えている、排ガス混合器。
【0163】
実施形態E24
実施形態E1乃至E23の何れか一項に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、混合器を通って流れる排ガスの中へ噴射される尿素水溶液からのアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の形成を容易にする1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【0164】
実施形態E25
実施形態E1乃至E24の何れか一項に記載の排ガス混合器であって、排ガス混合器は複数の加熱可能要素を備え、加熱可能要素の2つ又はそれ以上は互いに及び外部パワー源に対して並列式に電気的に連通している、排ガス混合器。
【0165】
実施形態E26
実施形態E1乃至E25の何れか一項に記載の排ガス混合器であって、排ガス混合器は複数の加熱可能要素を備え、加熱可能要素の2つ又はそれ以上は互いに及び外部パワー源に対して直列式に電気的に連通している、排ガス混合器。
【0166】
実施形態E27
実施形態E1乃至E26の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素は、金属発泡体、3D印刷構造、及び付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【0167】
実施形態E28
実施形態E1乃至E27の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの加熱可能要素は、少なくとも1つの加熱可能要素を含む複数の要素を備えていない比較としての排ガス混合器に対比して、SCR触媒の進入部での増加された還元剤濃度及び/又は増加された還元剤均一性を生じさせるように加熱される、排ガス混合器。
【0168】
実施形態E29
混合器入口と混合器出口の間に位置する流れ経路内に配置された複数の要素を備える排ガス混合器であって、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって複数の要素のうちの別の要素とは独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【0169】
実施形態E30
実施形態E29に記載の排ガス混合器において、複数の要素のそれぞれは外部パワー源によって独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【0170】
実施形態E31
実施形態E29又は30に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの少なくとも1つは、電気抵抗、マイクロ波放射、放射加熱、磁界誘導加熱、外部熱源との熱的連通、圧電加熱、又はそれらの組合せを使用して加熱される、排ガス混合器。
【0171】
実施形態E32
実施形態E29乃至E31の何れか一項に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの少なくとも1つは、抵抗加熱に適するように独立に構成されており、要素の温度を別の要素とは独立に上げるのに十分な電流の量が要素を通って方向決めされる、排ガス混合器。
【0172】
実施形態E33
実施形態E29乃至E32の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素は、混合器を通って流れる排ガス及び還元剤の流れを乱すように寸法設定され流れ経路内に配置されている、排ガス混合器。
【0173】
実施形態E34
実施形態E33に記載の排ガス混合器において、混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【0174】
実施形態E35
実施形態E29乃至E34の何れか一項に記載の排ガス混合器において、複数の要素は流れ経路内で、デカルトグリッド、極グリッド、球グリッド、トロイダルグリッドに沿って、梯子型配置に、複数のアレイ、列、群に、又はそれらの組合せに配置されている、排ガス混合器。
【0175】
実施形態E36
実施形態E29乃至E35の何れか一項に記載の排ガス混合器において、複数の要素は、混合器入口から混合器出口まで直線状の流れ経路が無いように流れ経路内に配置されている、排ガス混合器。
【0176】
実施形態E37
実施形態E29乃至E37の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素の少なくとも一部分は以下を備え、即ち、
i)尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性物質を備えている電気伝導性基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層、
ii)疎水性表面、
iii)親水性表面、
iv)要素に接触した液滴からの還元剤の形成を容易にする形態、
v)又は、それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【0177】
実施形態E38
実施形態E29乃至E37の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、以下を備え、即ち、
i)約50ミクロン以上のRMS粗さ、
ii)約50ミクロン以下のRMS粗さ、
iii)点状化形態、
iv)多孔質形態、
v)鋸歯プロファイル、又は、
vi)それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【0178】
実施形態E39
実施形態E29乃至E38の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素は、第1の電気抵抗を有する第1の部分と、第1の電気抵抗とは異なる第2の電気抵抗を有する第2の部分と、を備え、その結果、電流が要素を通って流れたとき、第1の部分は第2の部分よりも高い温度まで加熱される、排ガス混合器。
【0179】
実施形態E40
実施形態E29乃至E39の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素は、パワー源とグラウンドとの間に最短の電気流れ経路を備える主要部分であって電流の十分な量が要素を通って流れたときに第1の温度まで抵抗加熱されるようになった主要部分と、主要部分へ吊り下げ式に配置されていて、仮に抵抗加熱されたとしても同じ電流が要素を通って流れたときの第1の温度よりも下の第2の温度までである1つ又はそれ以上の二次的部分と、を備えている、排ガス混合器。
【0180】
実施形態E41
実施形態E29乃至E40の何れか一項に記載の排ガス混合器において、少なくとも1つの混合要素は複数のゾーンを備え、少なくとも1つのゾーンは、別のゾーンに対比して異なる金属又は合金、金属発泡体、3D印刷構造、付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【0181】
実施形態E42
少なくとも1つの加熱可能要素の温度を別の要素とは独立に上げる又は下げるために外部パワー源から少なくとも1つの加熱可能要素へのパワーを方向決めするように構成された制御部と電子的に通信している実施形態E1乃至E41の何れかに記載の排ガス混合器、を備えている排ガス混合器システム。
【0182】
実施形態E43
実施形態E42に記載の排ガス混合器システムにおいて、排ガス混合器は、電流を通して方向決めすることによってそれぞれが独立に加熱可能である複数の加熱可能要素を備え、制御部は、仮にあったとして第2の加熱要素を通して方向決めされる第2の電流量より大きい第1の電流量を第1の加熱可能要素を通して方向決めすることによって、第2の加熱可能要素とは独立に第1の加熱可能要素へのパワーを方向決めするように構成されている、排ガス混合器システム。
【0183】
実施形態E44
実施形態E42又は43に記載の排ガス混合器システムであって、排ガス源の下流の排ガス導管内で尿素水噴射器(UWS噴射器)の下流で且つ選択的触媒還元(SCR)触媒の上流に配置されていて、1つ又はそれ以上のNOxセンサを更に備えている排ガス混合器システムにおいて、制御部は、SCR触媒の下流でのNOxの窒素へのSCR触媒還元を最適化するために加熱可能要素のうちの1つ又はそれ以上を加熱することができる、排ガス混合器システム。
【0184】
実施形態E45
実施形態E42乃至E44の何れか一項に記載の排ガス混合器システムにおいて、制御部は、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュール入力と電気的に通信していて、且つ、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュール入力を監視すること及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素を制御することができ、制御部は、センサ及び/又は制御モジュール入力のうちの1つ又はそれ以上に基づいて及び/又は構成要素のうちの1つ又はそれ以上の制御と一致して、加熱可能要素のうちの1つ又はそれ以上へパワーを提供する、排ガス混合器システム。
【0185】
実施形態E46
実施形態E42乃至E45の何れか一項に記載の排ガス混合器システムにおいて、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュール入力及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素は以下を含み、即ち、UWS噴射器質量、UWS噴射器周波数、UWS噴射器デューティサイクル、UWS噴射ポンプ圧力、排ガス流量、SCR触媒の下流のNOx濃度、UWS噴射器の上流のNOx濃度、UWS噴射器の上流の排ガス温度、UWS噴射器の下流の排ガス温度、混合器セグメント温度、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵アンモニア分布、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵NOx分布、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量、SCR触媒内の貯蔵硫黄分布、CR触媒内の貯蔵炭化水素質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素分布、SCR触媒内の貯蔵水質量、SCR触媒内の貯蔵水分布、排ガス再循環(EGR)パーセンタイル設定、気筒非活性化設定、燃料噴射器タイミング、燃料噴射器質量、エンジン負荷、エレベーション、UWS完全性センサ、エンジンスピード、又はそれらの組合せを含む、排ガス混合器システム。
【0186】
実施形態E47
実施形態E42乃至E46の何れか一項に記載の排ガス混合器システムにおいて、制御部は、アルゴリズム、機械学習、ニューラルネットワーク、人工知能、モデル、予測メカニズムの計算、1つ又はそれ以上のルックアップテーブル、電流又は抵抗測定、特定の加熱可能要素及び/又は排ガスと熱的に連通している温度熱電対、サーモカメラ、又はそれらの組合せを使用して、1つ又はそれ以上の加熱可能要素の温度を決定することができる、排ガス混合器システム。
【0187】
実施形態E48
実施形態E42乃至E49の何れか一項に記載の排ガス混合器システムにおいて、制御部は、混合要素のうちの1つ又はそれ以上の要素上に形成された、好適には尿素を備える堆積物及び/又は付着物の存在を決定することができ、堆積物を除去するように1つ又はそれ以上の被加熱要素の加熱を制御することができる、排ガス混合器システム。
【0188】
実施形態E49
実施形態E42乃至E48の何れか一項に記載の排ガス混合器システムにおいて、システムは、200℃より下の排ガス温度にて、約1~3gNOx/bhp-hr、又は約3~5gNOx/bhp-hr、又は約5gNOx/bhp-hr以上、又は約7gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、排ガス混合器システム。
【0189】
実施形態E50
実施形態E42乃至E49の何れか1項に記載の排ガス混合器システムにおいて、制御部は、何れか1つ又はそれ以上の選択された加熱要素の群を制御器アルゴリズムによって所望される任意の順序で加熱することができ、選択された加熱可能要素又は選択された加熱可能要素の群は、適切な時間的期間に亘って加熱され、又は1つ又はそれ以上の加熱シーケンスで適切な時間的期間に亘って加熱され、又は固定された温度で適切な時間的期間に亘って加熱され、又は1つ又はそれ以上の要素では可変温度に加熱され、又はそれらの組合せで加熱され、その結果、制御部による加熱可能要素の加熱は、SCR進入部での還元剤濃度、還元剤均一性、又はその両方を増加させ、それは加熱可能要素及び制御部を欠く比較としてのシステムに対比して増加したSCR効率によって決定されるものである、排ガス混合器システム。
【0190】
実施形態E51
排ガス源からの排ガスを処理するための排ガスシステムであって、
i)導管内で尿素水溶液(UWS)噴射器の下流で且つ選択的触媒還元(SCR)触媒の上流に配置された実施形態E1乃至E41の何れか一項に記載の排ガス混合器、及び、混合器の少なくとも1つの混合要素へパワーを方向決めするように構成されていて且つ1つ又はそれ以上のセンサ又は制御モジュールと電子的に通信している電子制御部、を備え、
ii)排ガス混合器は混合器入口と混合器出口の間に位置する流れ経路内に配置された複数の要素を備え、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって複数の要素のうちの別の要素とは独立に加熱可能であり、
iii)制御部は、通過して流れる排ガス中に存在するNOxがSCR触媒の下流で窒素と水へSCR触媒還元されるのを最適化するために、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールからの1つ又はそれ以上の入力に基づいて、1つ又はそれ以上の要素の温度を他の要素とは独立に上げる又は下げるように構成されている、排ガスシステム。
【0191】
実施形態E52
排ガス源からの排ガスを処理するための排ガスシステムであって、
i)導管内で尿素水溶液(UWS)噴射器の下流で且つ選択的触媒還元(SCR)触媒の上流に配置された排ガス混合器、及び、混合器の少なくとも1つの混合要素へパワーを方向決めするように構成されていて且つ1つ又はそれ以上のセンサ又は制御モジュールと電子的に通信している電子制御部、を備え、
ii)排ガス混合器は混合器入口と混合器出口の間に位置する流れ経路内に配置された複数の要素を備え、混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が排ガス混合器の中へ流れ、混合器出口を通って排ガス及び還元剤は排ガス混合器から外へ流れ、混合要素のうちの少なくとも1つ、好適には少なくとも2つは外部パワー源によって複数の要素のうちの別の要素とは独立に加熱可能であり、
iii)制御部は、通過して流れる排ガス中に存在するNOxがSCR触媒の下流で窒素と水へSCR触媒還元されるのを最適化するために、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールからの入力に基づいて、1つ又はそれ以上の要素の温度を他の要素とは独立に上げる又は下げるように構成されている、排ガスシステム。
【0192】
実施形態E53
実施形態E51又はE52の何れか一項に記載の排ガスシステムであって、システムは、それぞれが制御部と電子的に通信している1つ又はそれ以上の制御モジュール及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素を更に備え、制御部は、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は1つ又はそれ以上の制御モジュールからの入力を監視するように、及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素を制御するように構成されており、制御部は、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュール入力に基づいて、及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素の制御と一致して、混合要素のうちの1つ又はそれ以上へパワーを方向決めする、排ガスシステム。
【0193】
実施形態E54
実施形態E51乃至E53の何れか一項に記載の排ガスシステムにおいて、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュール入力、及び/又は1つ又はそれ以上のシステム構成要素の制御は以下を含み、即ち、尿素水溶液(UWS)噴射質量、UWS噴霧液滴サイズ又はサイズ分布、UWS噴射器周波数、UWS噴射器デューティサイクル、UWS噴射ポンプ圧力、排ガス流量センサ、SCR触媒の下流のNOx濃度センサ、UWS噴射器の上流のNOx濃度センサ、混合器とSCR触媒の出口との間のNOx濃度センサ、混合器の下流の流れ即ち還元剤の分布均一性の測定値、UWS噴射器の上流の排ガス温度センサ、UWS噴射器の下流の排ガス温度センサ、混合器セグメント温度センサ、サーマルカメラ、混合器温度分布、SCR触媒内の貯蔵アンモニア質量、SCR触媒内の貯蔵アンモニア分布、SCR触媒内の貯蔵NOx質量、SCR触媒内の貯蔵NOx分布、SCR触媒内の貯蔵硫黄質量と、SCR触媒内の貯蔵硫黄分布と、SCR触媒内の貯蔵炭化水素質量、SCR触媒内の貯蔵炭化水素分布、SCR触媒内の貯蔵水質量、SCR触媒内の貯蔵水分布、排ガス再循環(EGR)設定、気筒非活性化設定、燃料噴射器タイミング、燃料噴射質量、エンジン負荷、エレベーション、周囲温度センサ、UWS完全性センサ、エンジンスピード、燃料組成センサ、又はそれらの組合せ、を含む、排ガスシステム。
【0194】
実施形態E55
実施形態E51乃至E54の何れか一項に記載の排ガスシステムにおいて、制御部は、アルゴリズム、機械学習、ニューラルネットワーク、人工知能、モデル、予測メカニズムの計算、1つ又はそれ以上のルックアップテーブル、又はそれらの組合せを利用して、通過して流れる排ガス中に存在するNOxのSCR触媒還元を最適化するには混合要素のうちの1つ又はそれ以上のどれへ外部パワー源からのパワーを方向決めするかを選択する、排ガスシステム。
【0195】
実施形態E56
実施形態E51乃至E55の何れか一項に記載の排ガスシステムにおいて、システムは、220℃より下の排ガス温度にて、約0.5gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、排ガスシステム。
【0196】
実施形態E57
実施形態E51乃至E56の何れか1項に記載の排ガスシステムにおいて、制御部は、通過して流れる排ガスの温度を、SCR触媒の少なくとも一部分の温度を上げるのに十分な量だけ上げるように、外部パワー源からのパワーの量を混合要素のうちの1つ又はそれ以上へ方向決めするように構成されている、排ガスシステム。
【0197】
実施形態E58
以下の工程を備える方法であって、即ち、
i)実施形態E42乃至E57の何れか一項によるシステムであって、実施形態E1乃至E41の何れか一項による排ガス混合器を備えているシステムを提供する工程と、
ii)尿素水溶液と、排ガス源からのNOxの量を備える排ガスとを、システム通して方向決めする工程と、
iii)通過して流れる排ガス中に存在するNOxがSCR触媒の下流で窒素と水へSCR触媒還元されるのを最適化するべく少なくとも1つの混合要素の温度を独立に上げる又は下げるために、1つ又はそれ以上のセンサ及び/又は制御モジュールからの1つ又はそれ以上の入力に基づいて、外部パワー源から混合要素のうちの少なくとも1つへのパワーの方向を制御する工程と、を備える方法。
【0198】
実施形態E59
実施形態E1乃至E41の何れか一項に記載の排ガス混合器を使用する方法であって、少なくとも1つの加熱可能要素の温度を別の要素の温度よりも上に上げるために、外部パワー源からのパワーを少なくとも1つの加熱可能要素へ方向決めする工程、を備える方法。
【0199】
実施形態E60
実施形態E58又はE59に記載の方法において、少なくとも1つの加熱可能要素は、排ガス混合器を通って流れている要素と接触する流体よりも高い温度まで加熱される、方法。
【0200】
実施形態E61
実施形態E58乃至E60の何れか一項に記載の方法において、加熱は、外部パワー源によって提供される電流を少なくとも1つの加熱可能要素を通して方向決めする工程を備える、方法。
【0201】
実施形態E62
実施形態E58乃至E61の何れか一項に記載の方法において、排ガス混合器は複数の加熱可能要素を備え、方法は、1つ又はそれ以上の加熱可能要素を、時間的配置、空間的配置、又はそれらの組合せに従って、独立に又は同時に加熱する工程を更に備える、方法。
【0202】
実施形態E63
実施形態E58乃至E62の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約0.5gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0203】
実施形態E64
実施形態E58乃至E62の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約3gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0204】
実施形態E65
実施形態E58乃至E62の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約5gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0205】
実施形態E66
実施形態E58乃至E62の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約7gNOx/bhp-hr以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0206】
実施形態E67
実施形態E58乃至E65の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約300mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0207】
実施形態E68
実施形態E58乃至E65の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約400mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0208】
実施形態E69
実施形態E58乃至E65の何れか一項に記載の方法において、システムは、約220℃より下の排ガス温度にて約500mgNOx/mile以上のNOxレベルを除去するのに適したアンモニア及び/又はアンモニア前駆体の量を生成することができる、方法。
【0209】
[0201]以上、数通りの例示としての実施形態が詳細に説明されただけだが、当業者には理解される様に、例示としての実施形態にはこの発明から実質的に逸脱することなく多くの修正が実施可能である。したがって、すべてのその様な修正は、付随の特許請求の範囲に定義されるところの本開示の範囲内に含まれるものとする。特許請求の範囲では、「手段プラス機能」条項は、記載の機能を遂行するとして本明細書に説明されている諸構造をカバーし、更に、構造的等価物のみならず等価的構造物もカバーするものとする。ゆえに、釘とねじは、釘が木の部品同士を一体に固定するために円筒状の表面を採用しているのに対し、ねじは螺旋状の表面を採用しているという点で構造的等価物ではないかもしれないが、木の部品同士を締結するという環境では釘とねじは等価的構造物ということになる。ここで特許請求の範囲の何れかの請求項の何れかの制限事項について、請求項が「〇〇のための手段」という単語を関連付けられた機能と併せて明示的に使用している場合を除き、合衆国法典第35巻、第112条、第6項を発動しないことが出願人の明確な意志である。
【符号の説明】
【0210】
2 排気管
4 排ガス
6 尿素水溶液(UWS)噴射器システム
8 尿素水溶液(UWS)液滴、還元剤
10 (従来技術の)混合器
12 アンモニア
14 選択的触媒還元(SCR)触媒
16 液体プール
18 尿素分解管長さ
20 入口円錐部
40 エンジン
42 噴射器
43a、43b 排ガスヒータ
44 混合器
44-i 混合器セグメント
46 SCR触媒
48 制御部
50 混合器パワー計算マップ
52 SCR触媒性能マップ
54 エンジンアウトNOx放出マップ
55 排ガス混合器
57 電子制御部
59 外部パワー源
61 電子通信
63、65、67 センサ
69 制御モジュール
71、73 混合要素又はセグメント
75 流れ経路
77 混合器入口
79 混合器出口
100 混合器
110a、110b 電流入口
112a、112b 電流出口又はグラウンド
114 第1の部分
116 要素
118 二次的部分
250、251、252、254 セグメント
256、260、264 正の電気端子
258、262、266 負の電気端子
259 グラウンド
270 直線状の流れ経路
300 第1の加熱可能要素
302 第2の要素
304、306 電気的接続
308 グラウンドへの電気的接続
MAF 質量気流信号
Texh 排気温度信号
Dinject 噴射データ
Tmix,i 混合器温度信号
Imix,i 混合器入力信号
SNOx SCR触媒下流のNOx濃度を測定するためのNOx信号
UIL1 混合器進入部での噴霧/排ガス分布情報/均一性
UIL2 触媒進入部での還元剤/排ガス分布情報/均一性
【手続補正書】
【提出日】2024-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備える排ガス混合器であって、前記混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が前記導管を通過して前記排ガス混合器の中へ流れ、前記混合器出口を通って前記排ガス及び前記還元剤は前記排ガス混合器から外へ流れ、前記混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、
前記複数の混合要素は、前記流れ経路に直角に求められる前記導管の前記混合器入口から前記混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、前記導管の前記面積全体の約10%未満となるように前記導管内に配置されている、排ガス混合器。
【請求項2】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の混合要素のうちの2つ又はそれ以上は前記外部パワー源によって独立に加熱可能である、排ガス混合器。
【請求項3】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の混合要素のうちの少なくとも1つは前記流れ経路に略直角に配置されている、排ガス混合器。
【請求項4】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは前記流れ経路内の点周りに放射状に配置されている、排ガス混合器。
【請求項5】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは、当該混合要素の長さに沿って、前記導管に近接する点から前記流れ経路内での前記導管の中心点まで又は中心点を越えた点まで延びている、排ガス混合器。
【請求項6】
請求項5に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、当該混合要素の前記長さに沿って、当該混合要素の第1の端の幅が前記混合要素の第2の端の幅より大きい台形の形状を有している、排ガス混合器。
【請求項7】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記複数の要素のうちの少なくとも1つは、略平面状であり、前記導管の中心線に対して約20°から約70°の角度に配向されている、排ガス混合器。
【請求項8】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
複数の前記混合要素が、前記混合器入口と前記混合器出口の間の前記流れ経路に沿って配列された複数の列に配置されている、排ガス混合器。
【請求項9】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
複数の前記混合要素が互いと電気的に連通していて、パワーインレットからグラウンド又は別の混合要素への単一回路を形成している、排ガス混合器。
【請求項10】
請求項1に記載の排ガス混合器であって、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上の一部分へ一体化され且つそこから離れて延びる1つ又はそれ以上の取付用付属物であって、前記導管内に前記混合要素を位置決めし及び固定するように配置された取付用付属物、を更に備えている排ガス混合器。
【請求項11】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は前記混合要素の長さに沿った蛇行経路を備え、前記蛇行経路は、前記混合要素の厚さを貫いて配置され且つ当該混合要素の幅を部分的に貫いて配置された複数の横方向の溝と、前記混合要素の前記長さの一部分に沿って当該混合要素の前記厚さを貫いて配置された少なくとも1つの長手方向の溝と、によって少なくとも部分的に形成されている、排ガス混合器。
【請求項12】
請求項
11に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素の長さに沿って求められる2つ又はそれ以上の前記横方向の溝の間の間隔、及び/又は、前記混合要素の前記長さに直角に求められる当該混合要素の第1の縁から前記長手方向の溝までの距離は、前記混合要素の第2の反対側の縁から前記長手方向の溝までの距離とは異なる、排ガス混合器。
【請求項13】
請求項
11に記載の排ガス混合器において、
前記横方向の溝及び/又は前記長手方向の溝のうちの1つ又はそれ以上は、当該溝の幅よりも大きい直径を有する円形の孔で終わっている、排ガス混合器。
【請求項14】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は約0.5mm以上の厚さを有している、排ガス混合器。
【請求項15】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
前記混合要素のうちの1つ又はそれ以上は、1つ又はそれ以上のノズル、分流器、フィン、付属物、孔、断面プロファイル、曲がり、捩じり、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【請求項16】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素の少なくとも一部分は、以下を備え、即ち、
i)尿素からアンモニア及び/又はアンモニア前駆体を発生させるのに適した触媒活性材料を備えている電気伝導性基板上に配置された1つ又はそれ以上の被覆層、
ii)疎水性表面、
iii)親水性表面、
iv)前記要素に接触した液滴からの還元剤の形成を容易にする形態、
v)又は、それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【請求項17】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素の表面の少なくとも一部分は、以下を備え、即ち、
i)約50ミクロン以上のRMS粗さ、
ii)約50ミクロン以下のRMS粗さ、
iii)点状化形態、
iv)多孔質形態、又は、
v)それらの組合せ、を備えている、排ガス混合器。
【請求項18】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は、第1の電気抵抗を有する第1の部分と、前記第1の電気抵抗とは異なる第2の電気抵抗を有する第2の部分と、を備え、その結果、電流が前記要素を通って流れたときに、前記第1の部分は前記第2の部分より高い温度まで加熱される、排ガス混合器。
【請求項19】
請求項1に記載の排ガス混合器において、
少なくとも1つの混合要素は複数のゾーンを備え、少なくとも1つのゾーンは、別のゾーンに対比して異なる金属又は合金、金属発泡体、3D印刷構造、付加製造構造、又はそれらの組合せを備えている、排ガス混合器。
【請求項20】
請求項1に記載の排ガス混合器であって、
前記流れ経路に沿って前記混合器出口のすぐ次に続く非加熱型混合要素、を更に備えている排ガス混合器。
【請求項21】
排ガス処理システムであって、前記排ガス処理システムは以下を備え、即ち、混合器入口と混合器出口の間の流れ経路を有する導管内に配置可能な複数の混合要素を備える排ガス混合器であって、前記混合器入り口を通って排ガス及び還元剤が前記導管を通過して前記排ガス混合器の中へ流れ、前記混合器出口を通って前記排ガス及び前記還元剤は前記排ガス混合器から外へ流れ、前記混合要素のうちの少なくとも1つは外部パワー源によって加熱可能であり、
前記複数の混合要素は、前記流れ経路に直角に求められる前記導管の前記混合器入口から前記混合器出口まで一直線状の流れ経路を有する面積全体が、前記導管の前記面積全体の約10%未満となるように前記導管内に配置されている、排ガス混合器と、
前記導管の前記流れ経路内に配置された複数の加熱要素を備える1つ又はそれ以上の排ガスヒータと、を備え、
前記混合器からのエネルギーの最大動作出力は、前記1つ又はそれ以上の排ガスヒータからのエネルギーの最大動作出力よりも小さく、
1つ又はそれ以上の排ガスヒータは前記流れ経路に沿って前記混合器の入口の前に、前記混合器の出口の後に、又はそれらの組合せに配置されている、排ガス処理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
【
図1】従来技術による、尿素分解管を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図2】本明細書に開示されている1つ又はそれ以上の実施形態による、システム性能を強化するための加熱型混合器を有する燃焼機関排気システムの一部分での諸要素の断面表現を描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図3】諸実施形態による、加熱型混合器のための制御部であって
図2の燃焼機関排気システムの全体的表現へ動作可能に接続された制御部のシステムアーキテクチャを描いている簡略化された高レベルの概略図である。
【
図5】
発明の混合器封鎖面積(非直線状貫通経路)を従来技術に対比させて示して
いる。
【
図6A】象限型配置に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6B】同心型環状に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6C】円型形状の扇状に構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略表現である。
【
図6D】象限型配置及び円型配置の組合せに構成された混合セグメントを有する加熱型混合器の概略図である。
【
図6E】本明細書に開示されている諸実施形態によるスワール誘導要素を備えた同心円状構成に構成されたセグメントを有する加熱型混合器を描いている。
【
図6F】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を描いている。
【
図6G】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6H】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6I】本明細書に開示されている諸実施形態による異なるプロファイルの加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6J】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6K】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6L】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6M】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6N】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6O】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6P】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6Q】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6R】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6S】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図6T】本明細書に開示されている諸実施形態による複数の円形の加熱可能要素を備える加熱型混合器を描いている。
【
図7】排気管の長さに沿って配向された3つのセグメントを有する加熱型混合器を描いている。
【
図8A】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、還元剤及びNOxの装填均一性は貧弱である。
【
図8B】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、本明細書に開示されている諸実施形態により、還元剤及びNOxの装填均一性は良好又は改善されている。
【
図8C】貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の断面に描いたものであり、本明細書に開示されている諸実施形態により、還元剤及びNOxの装填均一性は本質的に最適である。
【
図8D】本明細書に開示されている実施形態による、貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の半径方向断面に描いている。
【
図8E】本明細書に開示されている別の実施形態による、貯蔵された還元剤の空間的プロファイルをSCR触媒の半径方向断面に描いている。
【
図9】本明細書に開示されている諸実施形態による、梯子配置を有する混合器要素を吊り下げ式非加熱型要素又はセグメントと共に示している。
【
図10】本明細書に開示されている諸実施形態による、別々の電流入口と電流出口をそれぞれが有する一対の個別に加熱可能な要素を示している。
【
図11】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱可能な混合要素の鋸歯状プロファイルを示している。
【
図12a】本明細書に開示されている諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図12b】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図12c】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、異なる電気抵抗を有する異なるゾーンを備えている同一材料から形成された要素を示している。
【
図12d】本明細書に開示されている代わりの諸実施形態による、2つの異なる材料から形成された要素を示している。
【
図13】本明細書に開示されている諸実施形態による、直線状配列を有する異なる型式の複数の要素を備える排ガス混合器を示している。
【
図14】本明細書に開示されている諸実施形態による排ガスヒータを示している。
【
図15a】本明細書に開示されている諸実施形態による非加熱型スワールプレートを示している。
【
図15b】本明細書に開示されている諸実施形態によるスワールプレートの中心円錐部を示している。
【
図16】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型スワールプレートを示している。
【
図17a】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17b】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17c】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図17d】本明細書に開示されている諸実施形態による加熱型混合器を示している。
【
図18a】本明細書に開示されている諸実施形態による、導管内に配置された加熱型混合器、それに続く排ガスヒータ、及びそれに続くスワールプレートを示している。
【
図19】混合器要素のシルトの端部諸形状を示している。
【
図20a】均一なスリット間隔を有する混合器要素を示している。
【
図20b】不均一又は可変のスリット間隔を有する混合器要素を示している。
【
図21a】別々になった要素の列を有する加熱型混合器を示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0112】
[0173]図
12a-図
12dに示されている様に、電気的に加熱されたとき、何れか1つのセグメントの局所温度はその局所抵抗に依存する。幾つかの実施形態では、セグメント抵抗は、セグメント内に望ましい局所温度プロファイル(分布)を現出させるために、1つ又はそれ以上の抵抗を、(単数又は複数の)材料に因り、又はセグメント形状に因り、又はそれらの組合せに因り、直列式又は並列式に備えている。
図12aから
図12dに示されている実施例では、直列抵抗又は並列抵抗が使用されてもよく、及び/又は、所望の効果を実現させるために種々の材料及び/又は適切な形状の使用又はそれらの組合せが使用されてもよい。同様に、能動的に加熱される混合器では、各一連のその接続されたセグメントが1対の電極(負コネクタと正コネクタのセット上)を必要とすることが要件となることもある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】