特表 2024-546806 人工呼吸器を管理するためのシステム及び方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-12-26

(54)【発明の名称】人工呼吸器を管理するためのシステム及び方法

(51)【国際特許分類】

   A61B 5/08 20060101AFI20241219BHJP

   A61B 5/397 20210101ALI20241219BHJP

   A61B 5/1455 20060101ALI20241219BHJP

   A61B 5/296 20210101ALI20241219BHJP

   A61M 16/00 20060101ALI20241219BHJP

【ＦＩ】

A61B5/08

A61B5/397

A61B5/1455

A61B5/296

A61M16/00 370

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024534735

(86)(22)【出願日】2022-12-19

(85)【翻訳文提出日】2024-06-11

(86)【国際出願番号】 EP2022086780

(87)【国際公開番号】W WO2023117995

(87)【国際公開日】2023-06-29

(31)【優先権主張番号】63/291,488

(32)【優先日】2021-12-20

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】63/291,596

(32)【優先日】2021-12-20

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】63/405,011

(32)【優先日】2022-09-09

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】63/405,015

(32)【優先日】2022-09-09

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】590000248

【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ

【氏名又は名称原語表記】Ｋｏｎｉｎｋｌｉｊｋｅ Ｐｈｉｌｉｐｓ Ｎ．Ｖ．

【住所又は居所原語表記】Ｈｉｇｈ Ｔｅｃｈ Ｃａｍｐｕｓ ５２， ５６５６ ＡＧ Ｅｉｎｄｈｏｖｅｎ，Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ

(74)【代理人】

【識別番号】100122769

【弁理士】

【氏名又は名称】笛田 秀仙

(74)【代理人】

【識別番号】100163809

【弁理士】

【氏名又は名称】五十嵐 貴裕

(74)【代理人】

【識別番号】100145654

【弁理士】

【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行

(72)【発明者】

【氏名】デッカー マリアン

(72)【発明者】

【氏名】デ グラーフ パスカル

【テーマコード（参考）】

4C038

4C127

【Ｆターム（参考）】

4C038KK01

4C038KL05

4C038KL07

4C038KX01

4C038KY01

4C038SS08

4C038ST01

4C038ST09

4C038SV00

4C127AA04

4C127CC06

4C127GG18

4C127LL04

(57)【要約】

人工呼吸器によって患者に施される機械的換気を管理するためのシステムである。このシステムは、患者の胸部に付着されるための複数の電極、及びこれら複数の電極と通信するコントローラを含み、このコントローラは、電極から受信した信号から患者のメトリックを決定するようにプログラムされ、前記メトリックは、患者の呼吸努力の尺度、並びに患者の心拍数及び／又は患者の呼吸数の一方又は両方を含む。システムは、コントローラと通信するユーザインターフェースをさらに含む。コントローラは、患者の呼吸努力の尺度の表現を受信し、同時に当該表現をディスプレイ上に表示するように適応するユーザインターフェースに前記メトリックを通信し、及び／又は人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて患者の呼吸努力の尺度を利用して、人工呼吸器の動作を制御するように適応する。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

人工呼吸器によって患者に施される機械的換気を管理するためのシステムであって、前記システムは、
各々が前記患者の胸部に選択的に付着されるように構成される複数の電極、
前記複数の電極と通信するコントローラであって、前記複数の電極から受信した信号から、前記患者の複数のメトリックを決定するようにプログラムされる、コントローラ、及び
ディスプレイを持ち、前記コントローラと通信するユーザインターフェース
を有し、前記複数のメトリックは、
前記患者の呼吸努力の尺度、並びに
前記患者の心拍数及び／又は前記患者の呼吸数の一方又は両方
を有し、前記コントローラは、
前記患者の呼吸努力の尺度の表現を受信し、同時に前記表現を前記ディスプレイに表示するように構成される前記ユーザインターフェースに、前記複数のメトリックを通信する、及び／又は
前記人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて前記患者の呼吸努力の尺度を利用して、前記人工呼吸器の動作を制御する、
ことの一方又は両方を行うように構成される、システム。

【請求項2】

前記コントローラは、前記複数の電極の少なくとも幾つかからのＥＭＧ信号から取得される神経呼吸ドライブの測定値から、前記患者の呼吸努力の尺度を決定するようにプログラムされる、請求項１に記載のシステム。

【請求項3】

前記ＥＭＧ信号は、前記複数の電極の前記少なくとも幾つかが前記患者の第二肋間上に位置決められるとき、前記複数の電極の前記少なくとも幾つかから取得される、請求項２に記載のシステム。

【請求項4】

前記コントローラは、前記人工呼吸器から幾つかのさらなる測定値を受信するように構成され、
前記さらなる測定値は、前記患者の吸気努力、吸気圧及び／又は呼気圧の１つ以上を有し、
前記コントローラは、前記複数のメトリック及び前記さらなる測定値から計算される自発呼吸トライアルのスコアを決定し、前記計算された自発呼吸トライアルのスコアを前記ユーザインターフェースに通信するようにさらにプログラムされ、
前記ユーザインターフェースは、前記患者の呼吸努力の尺度の前記表現の代わりに、又は前記表現に加えて、前記計算された自発呼吸トライアルのスコアを表示するように構成される、請求項１に記載のシステム。

【請求項5】

前記さらなる測定値は、前記患者の吸気努力、吸気圧及び呼気圧を有する、請求項４に記載のシステム。

【請求項6】

前記複数の電極は、センサパッチ内で結合される、請求項１に記載のシステム。

【請求項7】

前記センサパッチにおいて前記複数の電極と結合されるＳｐＯ_２センサをさらに有する、請求項６に記載のシステム。

【請求項8】

前記コントローラは、
前記ＳｐＯ_２センサから受信した信号から決定される前記患者のＳｐＯ_２値、
前記患者の心拍数、及び
前記患者の呼吸数
をさらに同時に表示するようにさらに構成される、請求項７に記載のシステム。

【請求項9】

前記ユーザインターフェース上に表示される前記患者の呼吸努力の尺度の前記表現は、
前記呼吸努力の尺度の数値を有する、請求項１に記載のシステム。

【請求項10】

前記ユーザインターフェース上に表示される前記患者の呼吸努力の尺度の前記表現は、経時的な前記呼吸努力の尺度の値の変動を示すグラフを有する、請求項１に記載のシステム。

【請求項11】

前記ユーザインターフェース上に表示される前記患者の呼吸努力の尺度の前記表現は、前記呼吸努力の尺度の１つ前の値から現在の値における変化の方向を示す進行矢印を有する、請求項１に記載のシステム。

【請求項12】

前記コントローラは、前記人工呼吸器から幾つかのさらなる測定値を受信するように構成され、前記さらなる測定値は、前記患者の吸気努力、吸気圧及び／又は呼気圧の１つ以上を有し、
前記コントローラは、前記複数のメトリック及び前記さらなる測定値から計算された自発呼吸トライアルのスコアを決定し、前記人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて利用される前記患者の呼吸努力の尺度として、前記自発呼吸トライアルのスコアを利用するようにさらにプログラムされる、請求項１に記載のシステム。

【請求項13】

人工呼吸器によって患者に施される機械的換気を管理する方法であって、前記方法は、
前記患者の胸部に位置決められた複数の電極から信号を受信するステップ、
前記患者の胸部に位置決められた前記複数の電極から前記患者の複数のメトリックを決定するステップであって、前記複数のメトリックは、
前記患者の呼吸努力の尺度、及び
前記患者の心拍数及び／又は前記患者の呼吸数の一方又は両方
を有する、ステップ、並びに
前記複数のメトリックを、前記患者の呼吸努力の尺度の表現を受信し、同時に前記表現を表示するように構成されたユーザインターフェースに通信するステップ、及び／又は前記人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて前記患者の呼吸努力の尺度を利用して、前記人工呼吸器の動作を制御するステップの一方又は両方のステップ
を有する、方法。

【請求項14】

前記複数の電極の第１の電極を前記患者の第二肋間上に位置決めるステップ、
前記複数の電極の第２の電極を前記患者の第二肋間上に位置決めるステップ、及び
前記複数の電極の第３の電極を前記患者の胸骨上に位置決めるステップ
をさらに有する、請求項１３に記載の方法。

【請求項15】

前記第１の電極、前記第２の電極及び前記第３の電極の各々を位置決めるステップは、前記患者の胸部上に電極の単一パッチ装置を位置決めることによって実行される、請求項１４に記載の方法。

【請求項16】

前記患者に位置決められたＳｐＯ_２センサから前記患者のＳｐＯ_２レベルを決定するステップをさらに有する、請求項１５に記載の方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、患者に施される機械的換気を管理する際に使用するためのシステム及び方法に関し、患者に機械的換気を止めさせるためのシステム及び方法に関する。

【背景技術】

【0002】

患者に施される機械的換気の適切な管理は、患者にとってポジティブな結果を得るのに重要である。機械的換気を管理することの重要な部分は、患者に機械的換気を止めさせることである。機械的換気を止めさせることは、患者に提供される換気支援を段階的に減らすことを説明するために使用されるプロセスである。患者に施される機械的換気の持続時間の４０％は、患者に機械的換気を止めさせるプロセスに専念していると推定される。臨床医は、患者に提供される換気支援を管理することと、換気支援を止めることに対する患者の準備を評価することとの微妙なバランスに直面している。患者が人工呼吸器を止める可能性を臨床医が認識しないことは、機械的換気の時間、入院期間、合併症（例えば、人工呼吸器関連肺炎（ＶＡＰ））のリスク、死亡率及び一般的なコストの増大の１つ以上をもたらす可能性がある。或いは、積極的に止めさせようとし過ぎると、同様に患者を危険にさらす。例えば、抜管の失敗は、ＶＡＰのリスクが約７倍高く、死亡リスクが約３倍高い。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0003】

機械的換気の管理、及び機械的管理を止めさせるプロセスにおいて、幾つかの測定値が一般に使用される。そのような測定値は、呼吸数、吸気努力、吸気圧、呼気圧、心拍数などを含む。機械的換気を受けている患者が、止める準備ができているようであれば、１日１回３０分～１２０分間、自発呼吸トライアル（ＳＢＴ）を行う。ＳＢＴは、最小限の人工呼吸器の支援を受けている、又は人工呼吸器の支援を受けていない間の患者の呼吸能力を評価する。ＳＢＴの重要な基準は、患者の呼吸仕事量又は苦痛の変化である。上述した測定値を使用する現在の臨床評価は、プロトコル化した止めさせることと比較して、上手く止める準備ができている患者を正確に識別する感度が低いことが研究で示されている。

【0004】

少なくとも上述したことを考慮して、機械的換気を管理する際に使用される改善されたシステム及び方法に対する、並びに患者に機械的換気を止めさせる際に使用されるシステム及び方法において必要性がある。

【課題を解決するための手段】

【0005】

従って、本発明の目的は、機械的換気を管理し、患者に機械的換気を止めさせるための改善されたシステム及び方法を提供することである。

【0006】

一実施形態において、人工呼吸器によって患者に施される機械的換気を管理するためのシステムが提供される。このシステムは、各々が患者の胸部に選択的に付着されるように構成される複数の電極と、前記複数の電極と通信するコントローラであって、前記コントローラは、前記複数の電極から受信した信号から、前記患者の複数のメトリックを決定するようにプログラムされ、前記複数のメトリックは、患者の呼吸努力の尺度、並びに患者の心拍数及び／又は患者の呼吸数の一方又は両方を有する、コントローラと、ディスプレイを持ち、前記コントローラと通信するユーザインターフェースとを有し、前記コントローラは、前記患者の呼吸努力の尺度の表現を受信し、同時に当該表現をディスプレイ上に表示するように構成されるユーザインターフェースに、前記複数のメトリックを通信すること、及び／又は人工呼吸器の動作を制御する、及びこの人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて、前記患者の呼吸努力の尺度を利用することの一方又は両方を行うように構成される。

【0007】

コントローラは、前記複数の電極の少なくとも幾つかからのＥＭＧ信号から取得される神経呼吸ドライブの測定値から、患者の呼吸努力の尺度を決定するようにプログラムされてもよい。ＥＭＧ信号は、前記複数の電極の少なくとも幾つかが、患者の第二間上に位置決められるとき、当該複数の電極の少なくとも幾つかから取得されることができる。

【0008】

コントローラは、人工呼吸器から幾つかのさらなる測定値を受信するように構成され、これらさらなる測定値は、患者の吸気努力、吸気圧、及び／又は呼気圧の１つ以上を有し、ここで、コントローラは、前記複数のメトリック及び前記さらなる測定値から計算される自発呼吸トライアルのスコアを決定し、この計算された自発呼吸トライアルのスコアをユーザインターフェースに通信するようにさらにプログラムされ、ユーザインターフェースは、前記患者の呼吸努力の尺度の表現の代わりに又は当該表現に加えて、前記計算された自発呼吸トライアルのスコアを表示するように構成される。前記さらなる測定は、患者の吸気努力、吸気圧及び呼気圧を有することができる。

【0009】

前記複数の電極は、センサパッチ内で互いに結合されてもよい。システムは、センサパッチにおいて前記複数の電極と結合されたＳｐＯ_２センサをさらに有することができる。コントローラは、ＳｐＯ_２センサから受信した信号から決定される患者のＳｐＯ_２値、患者の心拍数、及び患者の呼吸数をさらに同時に表示するようにさらに構成されることができる。

【0010】

ユーザインターフェース上に表示される患者の呼吸努力の尺度の表現は、呼吸努力の尺度の数値を有することができる。

【0011】

ユーザインターフェース上に表示される患者の呼吸努力の尺度の表現は、呼吸努力の尺度のグラフィック値を有することができる。

【0012】

ユーザインターフェース上に表示される患者の呼吸努力の尺度の表現は、呼吸努力の尺度の値の最近の傾向を示す方向矢印を有することができる。

【0013】

コントローラは、人工呼吸器から幾つかのさらなる測定値を受信するように構成されてもよく、前記さらなる測定値は、患者の吸気努力、吸気圧及び／又は呼気圧の１つ以上を有し、ここで、コントローラは、前記複数のメトリック及び前記さらなる測定値から計算される自発呼吸トライアルのスコアを決定し、人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて利用される患者の呼吸努力の尺度として前記自発呼吸トライアルのスコアを利用するようにさらにプログラムされる。

【0014】

別の実施形態において、人工呼吸器によって患者に施される機械的換気を管理する方法が提供される。この方法は、患者の胸部に位置決められた複数の電極から信号を受信するステップ、患者の胸部に位置決められた前記複数の電極から患者の複数のメトリックを決定するステップであって、前記複数のメトリックは、患者の呼吸努力の尺度、並びに患者の心拍数及び／又は患者の呼吸数の一方又は両方を有する、ステップ、並びに患者の呼吸努力の尺度の表現を受信し、同時に表示するように構成されたユーザインターフェースに前記複数のメトリックを通信するステップ、及び／又は人工呼吸器の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて、前記患者の呼吸努力の尺度を利用して人工呼吸器の動作を制御するステップの一方又は両方を有する。

【0015】

前記方法は、前記複数の電極の第１の電極を患者の第二肋間上に位置決めるステップ、前記複数の電極の第２の電極を患者の第二肋間上に位置決めるステップ、及び前記複数の電極の第３の電極を患者の胸骨上に位置決めるステップをさらに有する。前記第１の電極、前記第２の電極及び前記第３の電極の各々の位置決めは、電極の単一パッチ構成を患者の胸部上に位置決めることによって実行される。この方法は、患者に位置決められたＳｐＯ_２センサから患者のＳｐＯ_２レベルを決定するステップをさらに有することができる。

【0016】

構成物の関連する要素の動作方法及び機能、並びに製造部品と製造の経済性との組み合わせと同じく、本開示のこれら及び他の目的、特徴並びに特性は、付随する図面を参照して、以下の説明及び添付の請求項を考慮するとより明白となり、これらの全てが本明細書を形成している。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部品を示している。しかしながら、これら図面は単に例証及び説明を目的とするものであり、本発明の境界を規定するものとは意図されないことは明白に理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【0017】

【図1】図１は、本発明の例示的な実施形態による、典型的に非侵襲的に測定される他のメトリックと組み合わせて、患者の神経呼吸ドライブ（ＮＲＤ）を決定するための非侵襲的なモニタリングシステムを含む、本発明の例示的な実施形態による、患者の換気を管理するためのシステムを示す。

【図2】図２は、本発明の例示的な実施形態による、患者の換気を管理するための方法のフローチャートである。

【図3】図３は、図１のシステムに示されるようなユーザインターフェースを介して提供されるような、本発明の例示的な実施形態による出力ディスプレイを示す。

【図4】図４は、本発明の例示的な実施形態による、図１に示されるようなシステム及び／又は図２に示されるような方法からの出力に基づいて、人工呼吸器の動作設定を自動的に調整する際に使用されるアルゴリズムの一般的なステップ／決定を示す決定木である。

【発明を実施するための形態】

【0018】

明細書において、特に文脈上はっきりと述べていない限り、複数あると述べていなくても、それらが複数あることを含む。

【0019】

明細書において、２つ以上の部品又は構成要素が“結合される”と述べることは、連結している限り、これらの部品が直接的に又は間接的、すなわち１つ以上の中間部品若しくは構成要素を介しての何れかにより接合される又は共に動作することを意味する。

【0020】

本明細書において、“コントローラ”という用語は、データ（例えば、ソフトウェアのルーチン及び／又はそのようなルーチンによって使用される情報）を記憶、検索、実行及び処理することができる複数のプログラム可能なアナログ及び／又はデジタルデバイス（関連するメモリ部分又は部分を含む）を意味し、限定ではないが、ＦＰＧＡ(field programmable gate array)、ＣＰＬＤ(complex programmable logic device)、ＰＳＯＣ(programmable system on a chip)、ＡＳＩＣ(application specific integrated circuit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ、又は他の任意の適切な処理デバイス若しくは装置を含む。メモリ部分は、例えば、限定ではないが、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、フラッシュなどのような、コンピュータの内部記憶領域のような態様でデータ及びプログラムコードストレージのための記憶レジスタ、すなわち、非一時的機械可読媒体を提供する様々な種類の内部及び／又は外部記憶媒体の任意の１つ又はそれ以上とすることができ、揮発性メモリ又は不揮発性メモリとすることができる。

【0021】

明細書において、“数字”は、１、又は２以上の整数(すなわち複数)を意味する。

【0022】

明細書において、“スニフ(sniff)”は、患者が最大の吸気努力を必要だと感じる深く鋭い吸気を意味するものとする。
神経呼吸ドライブ（ＮＲＤ）インデックスの計算に関して、明細書において、“相対的”は、ＮＲＤインデックスが、規則的な呼吸活動中とスニフ活動中との両方で検知されたＥＭＧ信号の特性を使用して計算されることを示し、“絶対的”は、ＮＲＤインデックスが、規則的な呼吸活動中のみの検知されたＥＭＧ信号の特性を使用して計算されることを示すものとする。

【0023】

明細書で使用される方向の表現、例えば、例であり限定ではないが、頂部、底部、左、右、上方、下方、前方、後方及びそれらの派生語は、図に示される要素の向きに関連し、特に明瞭に言わない限り、請求項を制限しない。

【0024】

本発明は、特定の例示的な実施形態に関連して本明細書で詳細に説明されるように、機械的換気を管理するための意思決定プロセスにおいて、患者の従来のメトリック（例えば、心拍数、呼吸数など）に加えて、患者の呼吸努力の尺度の値をモニタリング／使用することによって、患者に施される機械的換気を直接的に（すなわち、自動的に）及び／又は間接的に（すなわち、人間の相互作用を介して）管理する際に使用するためのシステム及び方法を提供する。

【0025】

開示されるシステム及び方法に従って呼吸筋活動をモニタリングすることは、患者の神経呼吸ドライブ（ＮＲＤ）インデックスがコントローラによって計算されることを可能にする。ＮＲＤインデックスは、患者の呼吸状態を決定するために使用される他の非侵襲的パラメータ、例えば、呼吸数単独よりも、又は他の非侵襲的な測定値と組み合わせて考慮された呼吸数よりも、呼吸努力の客観的な測定値及び患者の呼吸状態のより正確な描写を提供する。本明細書に開示される方法及びシステムの例示的な実施形態は、呼吸筋の負荷と呼吸筋の能力との間のバランスを示す吸気中に得られるＥＭＧ測定値が考慮されるので、患者の上胸部の吸気筋上でモニタリングされるＥＭＧ信号の測定値を使用して、ＮＲＤインデックスを決定する。ＮＲＤを侵襲的に決定するための方法及びシステムは知られているが、ＮＲＤインデックスを計算するための本明細書に開示される方法及びシステムは、例えば、ＥＭＧ電極及び加速度計のような非侵襲的なセンサのみを利用していることに留意されたい。このＮＲＤインデックスは、侵襲的なＮＲＤ測定値に対する非侵襲的な代用物と考えることができる。

【0026】

本開示を簡潔にするために、本明細書において、“ＮＲＤインデックスをモニタリングする”（及びその変化形、例えば“ＮＲＤインデックスを監視する”）というフレーズは、ＥＭＧ電極を用いて呼吸筋活動をモニタリングし、次いで、検知したＥＭＧ信号に基づいてＮＲＤインデックスを計算するという動作を包含するために使用される。なお、ＮＲＤインデックスは、ＥＭＧ電極によって直接出力される値ではないことに留意されたい。ＮＲＤインデックスをモニタリングするための本明細書に開示される方法及びシステムの非侵襲性の本質は、患者の様々な他のバイタルサイン／メトリックが、単一パッチを使用してＮＲＤインデックスと共にモニタリングされることを可能にする。

【0027】

ここで図１を参照すると、本発明の例示的な実施形態による、患者の換気を管理する際に使用するためのシステム２が示される。システム２は、本発明の例示的な実施形態によるＮＲＤモニタリング能力を備える非侵襲的患者モニタリングシステム１０を含む。このモニタリングシステム１０は、センサパッチ１２、コントローラ１８、及びユーザインターフェース２０を有する。センサパッチ１２は、複数の電極、例えば、幾つかのＥＭＧ信号電極１４と基準電極１６とを有し、例えば、限定ではないが、センサパッチ１２の患者に面する側に含まれる接着層（符号なし）を介して、患者Ｐの皮膚に貼り付けられるように構成される。例示的な実施形態において、センサパッチ１２は、患者Ｐの呼吸筋活動を最適にモニタリングするために、ＥＭＧ信号電極１４が患者の第二肋間上に位置決められ、基準電極１６がＥＭＧ信号電極１４よりもわずかに高い（すなわち、患者の頭部に向かってわずかに高い）胸骨上に配されるように、患者Ｐの上部胴体に貼り付けられるように構成される。しかしながら、呼吸筋活動をモニタリングするのに適した上胸部内の他の場所にＥＭＧ信号電極１４及び基準電極１６を配することは、本発明の範囲から逸脱することなく実施され得ることを理解されたい。ＥＭＧ信号電極１４によって検知されたＥＭＧ信号は、次いで、図２に示される方法１００に関して後述されるように、ＮＲＤインデックスを決定するために使用される。

【0028】

コントローラ１８は、センサパッチ１２の電極１４及び１６、並びにユーザインターフェース２０と電気通信する。これら要素のそのような配置は、コントローラ１８が、ＥＭＧ信号電極１４によって測定された信号を受信及び記憶することを可能にする、並びに臨床医、介護提供者、或いは患者Ｐが、ユーザインターフェース２０を介して、コントローラ１８によって行われる任意の処理の結果を受け取る及びコントローラ１８にコマンドを入力することを可能にする。センサパッチ１２は、メトリックの組み合わせ、すなわち、ＮＲＤと少なくとも１つの他のメトリックとの組み合わせを非侵襲的にモニタリングするように構成され、ここで、少なくとも１つの他のメトリックは、例えば、限定ではないが、（ＥＭＧ信号電極１４及び１６からのＥＭＧ信号から得られる）心拍数及び／又は呼吸数を有することができる。センサパッチ１２は、ＥＭＧ電極１４、１６の他に、幾つかの追加のセンサ２２を含んでもよい。これら幾つかの追加のセンサ２２は、例えば、限定ではないが、加速度計、胸部ＳｐＯ_２センサ、中核体温センサ及び／又は他の適切なセンサ及び／又はセンサ配列のうちの１つ以上を有することができる。図１における追加のセンサ２２の表示は、これら追加のセンサ２２がセンサパッチ１２の外部にあるという印象を与えるが、図１における追加のセンサ２２のそのような表示は、センサパッチ１２が、電極１４及び１６の他に、１つ以上の追加のセンサを含むこと、並びにそのような追加のセンサ２２がセンサパッチ１２と一体化され得ることを明確に設定する目的のためであることに留意されたい。

【0029】

ユーザインターフェース２０は、一般的に、臨床医、介護提供者、患者などに情報を提供するため任意の適切な装置（例えば、限定ではないが、ディスプレイ）、及び／又は臨床医、介護提供者、患者などから情報を受信するための任意の適切な装置（例えば、タッチスクリーン、キーボード、マイクロフォンなど）とすることができる。コントローラ１８とユーザインターフェース２０との間の通信に関して、図１において、コントローラ１８及びユーザインターフェース２０は、２つの別個のエンティティとして表されているが、幾つかの例示的な実施形態において、ユーザインターフェース２０がコントローラ１８と同じ物理的構成物内に組み込まれている一方、他の例示的な実施形態において、コントローラ１８及びユーザインターフェース２０は、別個の構成物内に存在していることに留意されたい。例えば、限定ではないが、病院において、ユーザインターフェース２０は、患者モニタ又は他の任意の適切な装置を有することができる一方、家で使用するために実装されるＮＲＤモニタリングシステム１０の一実施形態において、ユーザインターフェース２０は、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は他の任意の適切な装置を有することができる。コントローラ１８は、オンボードセンサパッチ１２に実装されてもよいし、又はセンサパッチ１２の外部に実装されてもよいことが理解されよう。コントローラ１８は、任意選択で、センサパッチ１２（及び／又は追加のセンサ２２）によって検知されたデータを、例えば、図１の例示的な実施形態に示されるようなコンピューティングクラウド２４にリンクするように構成することができる。

【0030】

図１は、ＥＭＧ電極１４、１６とコントローラ１８との間の接続（及び同様に、追加のセンサ２２とコントローラ１８との間の接続）、並びにコントローラ１８とユーザインターフェース２０との間の接続を示しているが、これら示される接続は、単に、そのような夫々の要素間の電気通信を表すことを目的とし、そのような通信は、本発明の範囲から逸脱することなく、有線又は無線通信手段の何れかを介して容易にされることに留意されたい。幾つかの例示的な実施形態において、センサパッチ１２は、パッチ１２に外部電力が供給されたときにのみ測定を行うことができるようなパッシブパッチとすることができ、他の例示的な実施形態において、センサパッチ１２は、オンボード電源及び処理手段を含むアクティブパッチとすることができる。センサパッチ１２をアクティブパッチとして実装する１つの非限定的な例において、コントローラ１８は、上述したオンボード電源及び処理手段がコントローラ１８によって提供されるように、センサパッチ１２に組み込まれる。そのような例示的な実施形態において、コントローラ１８及びユーザインターフェース２０は、介護提供者又は患者が、コントローラ１８により行われる任意の処理の結果をレビューすることができるように、ワイヤレス手段を介して通信するように構成される。

【0031】

システム１０は、患者Ｐに機械的換気を施すために使用される、図１に示されるような人工呼吸器２６をさらに含むことができる。このような実施形態において、人工呼吸器２６は、患者Ｐに関する情報及び／又は患者Ｐに施される換気に関する詳細（例えば、吸気圧、呼気圧）をコントローラ１８に通信することができるように、コントローラ１８と（例えば、有線又は無線手段を介して）通信する、及び／又はコントローラ１８は、人工呼吸器２６によって患者Ｐに施される換気を調整するために、命令／コマンドを人工呼吸器２６に通信することができる。このような例において、コントローラ１８及び／又はユーザインターフェース２０は、上述した機能に加えて、コントローラ１８が、１つ以上の構成要素の動作も制御する又は人工呼吸器２６の全体の動作も制御する能力を持つのに対し、ユーザインターフェース２０が、人工呼吸器２６に情報を入力する及び／又は人工呼吸器２６から情報を受信するために設けられるように、人工呼吸器２６と一体化されてもよい。

【0032】

ここで、図２を参照すると、本発明の例示的な実施形態による、患者の換気を管理するための一般的な方法１００のフローチャートが示される。方法１００は、例えば、図１に示されるＮＲＤモニタリングシステム１０によって実行されることができ、従って、そのような例において、方法１００は、ＮＲＤモニタリングシステム１０と共に説明される。しかしながら、方法１００は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の装置と共に使用されてもよいことが理解されるべきである。

【0033】

方法１００は、一般に、ステップ１０１で始まり、ここで、ＥＭＧ電極１４、１６、例えば、限定ではないが、センサパッチ１２に組み入れられるＥＭＧ電極１４、１６は、患者Ｐの呼吸筋活動を測定するために、概ね図１に示されるように（又は、他の方法で所望されるように）患者Ｐ上に位置決められる。コントローラ１８がオンボードセンサパッチ１２に実装されていない、ＮＲＤモニタリングシステム１０の実施形態が使用されるとき、ステップ１０１中も、センサパッチ１２とコントローラ１８との間に有線又は別の適切な通信構成がある。他の実施形態において、コントローラ１８とユーザインターフェース２０との間の電気通信を確立するために、ユーザによる追加の作業は必要とされないことを理解されたい。そのような実施形態は、例えば、限定ではないが、患者モニタがコントローラ１８とユーザインターフェース２０との両方を含む実施形態、又は家で使用する状況での、ユーザインターフェース２０がスマートフォン（又は他の適切なデバイス）を有し、コントローラ１８がこのスマートフォンと通信するコンピューティングクラウドを有する実施形態を含む。ＥＭＧ信号の検知を最適化するために、ステップ１０１において、患者Ｐの皮膚の準備が必要であることを理解されたい。例えば、皮膚は、センサ／パッチ１２を患者Ｐに貼り付ける前に洗浄及び／又は剃毛される必要がある。ＥＭＧ電極１４、１６に加えて、ステップ１０１は、センサパッチ１２と共に含まれる又はセンサパッチ１２とは別個であるかの何れかである１つ以上の追加のセンサ２２（例えば、限定ではないが、ＳｐＯ_２センサ）を患者Ｐ上に配することを含む。この例示的な実施形態において、ステップ１０１は、方法１００の第１のステップとして設けられている一方、そのようなステップは、本発明の範囲から逸脱することなく、事前に別のステップにより提供されてもよいし、そのような例示的な実施形態において、方法１００は、代わりに、直後に説明されるステップ１０２から始まることが理解されるべきである。

【0034】

ステップ１０２において、（例えば、センサパッチ１２の）ＥＭＧ電極１４、１６によって検知される規則的な呼吸及び／又はスニフ活動の何れか一方又は両方の間に、（例えば、人工呼吸器２６によって患者Ｐに施される支持が最小である間に）患者Ｐによって生成されたＥＭＧ信号がコントローラ１８において／コントローラ１８によって受信される。本発明の例示的な実施形態において、患者Ｐは、１分間の規則的な呼吸を行うことに続いて、１分間の規則的な呼吸が散りばめられたスニフを行い、スニフとは、患者Ｐが最大の吸気努力を必要としていると感じる深く鋭い吸気として定義される。本発明の別の例示的な実施形態において、患者Ｐは、モニタリングされている間、単に規則的に呼吸するだけである。１つ以上の追加のセンサ２２が患者Ｐ上にある実施形態において、ステップ１０２は、患者に位置決められたそのような追加のセンサ２２からの信号を、コントローラ１８において／コントローラ１８によって受信するステップを含むことができる。

【0035】

ステップ１０３において、患者の呼吸努力の尺度を含む、患者の複数のメトリックが、ステップ１０２において受信した信号からコントローラ１８によって決定される。本発明の例示的な実施形態において、患者の呼吸努力は、ステップ１０２において受信した規則的な呼吸及び／又はスニフのＥＭＧ信号の幾つかの特性に基づいて、コントローラ１８によって決定された（本明細書で上述したような）幾つかのＮＲＤインデックス値によって決定される。ＮＲＤインデックスは、患者Ｐによって行われる規則的な呼吸及びスニフ活動の何れか一方又は両方の間に記録されるＥＭＧ信号の様々な特性に基づいたＮＲＤの定量化である。そのようなＮＲＤインデックス値に加えて、患者の他のメトリック（例えば、心拍数、呼吸数）が、前記受信したＥＭＧ信号から、１つ以上の追加のセンサ２２（例えば、ＳｐＯ_２センサからの酸素飽和度）から及び／又は人工呼吸器２６（例えば、吸気努力、呼気圧）から決定されてもよい。さらに、１つ以上の高度なメトリック（例えば、計算されたＳＢＴのスコア）が、前記幾つかのＮＲＤインデックス値及び他のメトリック（例えば、吸気努力、呼気圧）から決定されてもよい。

【0036】

ステップ１０３において前記メトリックが決定された後、これらメトリックは、２つの方法の一方又は両方で使用される。メトリックが使用される１つのそのような方法は、ステップ１０４に示され、ここで、メトリックは、換気の意思決定プロセスにおいて使用するために患者の介護提供者に通信される。例えば、１つ以上のメトリックがインターフェース装置２０に通信されてもよく、前記メトリックは、介護提供者（医師、看護師など）による簡易参照（クイックリファレンス）のために前記インターフェース装置のディスプレイ上に表示され、介護提供者は、次いで、そのような情報を使用して、人工呼吸器の設定がどのように調整されるべきかを決定する、及び変化の効果（ポジティブ又はネガティブ）を容易に見ることができる。システム２のユーザインターフェース２０として機能する（例えば、病院のベッドのすぐ横に置かれる、看護ステーションにおけるなどの）患者モニタの“患者ダッシュボード”として設けられるような、本発明の例示的な実施形態によるそのようなディスプレイ２００の一例が図１に示される。ディスプレイ２００は、例えば、ステップ１０３において決定されるような、患者の呼吸努力の尺度の複数の表現を含む。ディスプレイ２００に示される患者の呼吸努力の尺度のそのような表現は、数値２０１（すなわち、ＮＲＤ％２２）、経時的な値の変動を示すグラフ２０２及び１つ前の値からの現在の値の変化の方向を示す進行矢印２０３を含む。ディスプレイ２００は、他の患者メトリック２０４（例えば、脈拍、体温、ＳｐＯ_２、呼吸数など）の表現をさらに含む。図３の例示的な実施形態に示されるディスプレイ２００の値／情報／配列は、単に例示を目的に示されており、ディスプレイ２００に提供される情報及び／又はディスプレイ２００の配列の一方又は両方は、本発明の範囲から変化することなく変更され得ることを理解されたい。

【0037】

図３に示される例示的なディスプレイ２００から、患者の他のメトリック（例えば、心拍数、呼吸数、ＳｐＯ_２など）に加えて／それらと同時に、患者の呼吸努力の尺度を考慮することによって、患者及び換気に対する患者の反応（及び換気に対する変化）の改善された全体的な概ね瞬時の評価が取得され／介護提供者／臨床医に提供され、それにより、換気の管理に関して十分な情報に基づいた決定を行うことができることが理解されるべきである。そのような評価は、自発呼吸をすること、従って、換気を止めることに対する患者の準備の改善される指標を提供することができる。

【0038】

ステップ１０４で説明したことの代わりに又はそれに加えて、ステップ１０３において決定されたメトリックを用いる、異なる又は追加の方法がステップ１０５に示される。そのようなステップにおいて、呼吸の尺度（及び任意選択的で他のメトリック）は、人工呼吸器２６の動作を管理する制御アルゴリズムにおいて利用される。例えば、そのようなメトリックから、患者は止める準備ができていると決定される場合、コントローラ２６は、患者が換気を止めることを自動的に進めることができる。再び図１を参照すると、そのような実施形態において、ユーザインターフェース２０を介して指標を患者及び／又は介護者に提供する代わりに（又はそれに加えて）、コントローラ１８は直接、人工呼吸器２６を制御する、及び／又は人工呼吸器２６に命令／コマンドを提供する。従って、システム２のそのような配置において、人工呼吸器２６の動作は、患者の呼吸努力の決定された尺度に依存していることを理解されたい。本発明の例示的な実施形態による、例えば、図１に示されるようなシステムからの出力、及び／又は例えば、図２に示されるような方法に基づいて人工呼吸器の動作設定を自動的に調整する際にコントローラ１８によって使用されるアルゴリズムの一般的なステップ／決定を示す決定木３００の例が図４に示される。

【0039】

上述した説明及び例示的な例から、患者の他のメトリック（例えば、心拍数、呼吸数、ＳｐＯ_２など）に加えて患者の呼吸努力の尺度を考慮することによって、患者の改善された全体的な概ね瞬時の評価が取得され、次いで、この評価は、患者に施される換気を管理することに関する改善された決定を行う際に使用されることが理解されるべきである。

【0040】

請求項において、括弧の間に置かれる如何なる参照記号もその請求項を限定すると解釈されるべきではない。“有する”又は“含む”という言葉は、請求項に挙げられる以外の素子又はステップの存在を排除するものではない。幾つかの手段を列挙している装置の請求項において、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一のアイテムによって具現化されてもよい。要素が複数あると述べていなくても、その要素が複数あることを排除しない。幾つかの手段を列挙している任意の装置の請求項において、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一のアイテムによって具現化されてもよい。幾つかの要素が互いに異なる従属請求項に挙げられているという単なる事実は、これらの要素が組み合わせて使用されることができないことを示していない。

【0041】

本発明は、最も実用的で好ましい実施形態であると現在考えられているものに基づいて、例示を目的に詳細に説明されていたとしても、そのような詳細は、単に例示が目的であること、並びに本発明は、開示される実施形態に限定されるのではなく、それどころか添付の特許請求の範囲の真意及び範囲内にある修正案及び同等の構成にも及ぶことが意図されることを理解されたい。例えば、本発明は、可能な限り、何れかの実施例の１つ以上の特徴が他の何れかの実施例の１つ以上の特徴と組み合わされ得ることも考慮していることを理解すべきである。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【国際調査報告】