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特表2024-546817インサート成形トーションバーヒンジ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】インサート成形トーションバーヒンジ
(51)【国際特許分類】
   E05D 3/02 20060101AFI20241219BHJP
   E05D 9/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
E05D3/02
E05D9/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535202
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 US2022052752
(87)【国際公開番号】W WO2023114237
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/289,030
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524222212
【氏名又は名称】リール プリシジョン マニュファクチャリング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ ラーソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ランドル
【テーマコード(参考)】
2E030
【Fターム(参考)】
2E030AB04
2E030BB01
2E030BB07
2E030CA01
2E030CB01
2E030CC01
(57)【要約】
一態様は、トーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を有する円柱状金属トーションバーを含むインサート成形トーションバーヒンジである。第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素は、第1の輪郭付バー端部が第1のヒンジ要素内に固定され、第1のヒンジ要素に対して回転しないように、第1の輪郭付バー端部を直接覆って成形され、包含する。第1のナックルは、主バー本体の一部を直接覆って成形され、包含する。第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素は、第2の輪郭付バー端部が第2のヒンジ要素内に固定され、第2のヒンジ要素に対して回転しないように、第2の輪郭付バー端部を直接覆って成形され、包含する。第2のナックルは、主バー本体の一部を直接覆って成形され、包含する。第1及び第2のヒンジ要素は回転し、トーションばねトルクを生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インサート成形トーションバーヒンジであって、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーと;
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素であって、前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第1のヒンジ要素と;
第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素であって、前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第2のヒンジ要素とを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、インサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項2】
前記第1のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第1のバー端部との間にコイルが存在せず、かつ、前記第2のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第2のバー端部との間にコイルが存在しないことを特徴とする、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項3】
前記第1のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第3のナックルをさらに備え、前記第2のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第4のナックルをさらに備える、ピアノヒンジとして構成される、請求項1又は2に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項4】
前記第1のヒンジ要素の、前記第1のナックル及び前記第3のナックルは、前記第2のヒンジ要素の、前記第2のナックル及び前記第4のナックルと、前記主バー本体に沿って交互に配置されている、請求項3に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項5】
前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素に排他的に接触している、請求項1~4のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項6】
前記第1のバー端部及び前記第2のバー端部は、前記トーションバー軸線と非平行方向に延在するように、又は非円柱形状に、輪郭付けされ、その結果、前記第1のヒンジ要素内及び前記第2のヒンジ要素内に含まれたときに前記輪郭付端部が前記ヒンジ要素内に固定され、前記ヒンジ要素に対して回転不能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項7】
前記ナックルと前記トーションバーとの間の摩擦トルクは、前記ナックルに切り欠きを設けることで減少させられている、請求項1~6のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項8】
少なくとも前記第1のヒンジ要素内又は前記第2のヒンジ要素内に埋め込まれたインパクトバーをさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項9】
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える追加円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、請求項1~8のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項10】
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部をそれぞれ備える少なくとも3つの円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定され、前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定され、前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、請求項9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項11】
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第3のヒンジ要素であって、前記第3のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記追加円柱状金属トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記追加円柱状金属トーションバーの前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第3のヒンジ要素、をさらに備える、請求項9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項12】
インサート成形トーションバーヒンジ形成方法であって、
円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置すること、であって、前記トーションバーは、一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備え、前記金型キャビティは、第1の金型キャビティ部及び第2の金型キャビティ部を備え;
前記第1の輪郭付バー端部は、前記第1の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記第2の輪郭付バー端部は、前記第2の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記主バー本体の一部は、前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の両方の内部に含まれる、円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置することと;
前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し、前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第1の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第1の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素を形成する、前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させることと;
前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第2の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第2の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素を形成し、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成される、前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、
を備える、インサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項13】
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に単発で射出すること、を備える、請求項12に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項14】
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に別々の発射で射出すること、をさらに備える、請求項12又は13に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項15】
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の両方に、前記主バー本体に沿って交互に配置される複数のナックルを形成すること、をさらに備える、請求項12~14のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項16】
前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、請求項12~15のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項17】
折り畳みシステムであって、
ベースと;
前記ベースに対して折り畳み可能であるように、前記ベースにヒンジ連結されている折り畳み部材と;
固定ヒンジ側及びばね負荷側を備えるインサート成形トーションバーヒンジであって、前記固定ヒンジ側は、前記ベースに固定され、前記ばね負荷側は、前記折り畳み部材と共に回転可能である、インサート成形トーションバーヒンジとを備え;
前記インサート成形トーションバーヒンジは、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両側にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーを備え;
前記固定ヒンジ側は、成形プラスチックから構成され、第1のナックルを備え、前記第1の輪郭付バー端部が前記固定ヒンジ側内に固定されて前記固定ヒンジ側に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記ばね負荷側は、成形プラスチックから構成され、第2のナックルを備え、前記第2の輪郭付バー端部が前記ばね負荷側内に固定されて前記ばね負荷側に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記トーションバーは、前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
折り畳みシステム。
【請求項18】
インサート成形トーションバーヒンジであって、
第1のヒンジ要素と;
第2のヒンジ要素と;
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える、円柱状金属トーションバーとを備え;
前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線上に同軸に整列され、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成され、前記トーションバーは、前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
インサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項19】
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、互いに隣接しており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素から前記第2のヒンジ要素を通って延び、前記第2のヒンジ要素に曲がって戻るように湾曲している、請求項18に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項20】
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、互いに隣接しており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素から前記第2のヒンジ要素を通って延び、前記第2のヒンジ要素に曲がって戻るように湾曲していることをさらに備える、請求項18又は19に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
トーションヒンジは一般に多くの用途に使用されており、産業界では多くの種類がある。一例として、ヒンジ軸線にコイル状のトーションばねが挿入されたピアノヒンジがある。これらのヒンジは、一般的にプレス成形された板金のブラケットで作られ、この場合、コイルばねは中立角度の公差を含み、製品に、外観や露出状態が影響を与えつつ目に見える形で残る。別の例として挙げられるトーションバーヒンジの設計でも、一般に、ヒンジリーフを別々にプレスし、トーションバーを形成し、ヒンジリーフを組立後に圧着することを必要としており、遊びや中立角度の公差が追加され、さらに組立が複雑化する可能性を有している。他の金属製トーションばねヒンジは、ヒンジバレルの内側にコイル状のトーションばねを使用しているため、直径が大きくなる。このようなヒンジの中には、プレス成形された板金のブラケットを、より大きなプラスチック成形のヒンジリーフに取り付けなければならないものもある。これには、複数の追加の部品と、追加の組立ステップが必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
これらの欠点があるため、スリーブやブッシュを追加することなくトーションばねトルクを提供する、コンパクトなトーションばねヒンジの設計が必要とされている。また、リベット止めや形成作業をなくし、機能的・外観的な利点を得る必要もある。これらの理由及びその他の理由から、本発明が必要とされている。
【0003】
添付の図面は、実施形態のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、実施形態を示し、説明と共に実施形態の原理を説明するのに役立つものである。他の実施形態及び実施形態の意図された利点の多くは、以下の詳細な説明を参照することにより理解が深まるにつれて容易に理解されるであろう。図面の要素は、必ずしも相対的に縮尺通りではない。同様の参照数字は、対応する同様の部品を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1a-1b】図1a~1bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図1c図1cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
図1d図1dは、図1a~図1cにおけるインサート成形トーションバーヒンジを形成するための金型キャビティを示す図である。
図1e図1eは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの、部分的にゴースト化された断面側面図である。
図1f図1fは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの一部の、部分的にゴースト化された詳細図である。
図1g図1gは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの一部の詳細図である。
図2a図2aは、一実施形態による成形されたトーションバーヒンジを示す図である。
図2b図2bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの詳細図である。
図2c図2cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
図3a図3aは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図3b図3bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの断面図である。
図3c図3cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
図4a図4aは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図4b図4bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの断面図である。
図4c図4cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
図5a図5aは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図5b図5bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
図5c図5cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの詳細図である。
図5d図5dは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの側面図である。
図5e図5eは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの断面図である。
図6a図6aは、一実施形態によるヒンジ付きデバイスを示す図である。
図6b図6bは、一実施形態によるヒンジ付きデバイスの分解図である。
図6c図6cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図6d図6dは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジの断面図である。
図7a-7c】図7a~7cは、一実施形態による折り畳みシステムを示す図である。
図8a-8b】図8a~8bは、多軸のインサート成形トーションバーヒンジを示す図である。
図8c図8cは、多軸のインサート成形トーションバーヒンジの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
詳細な説明
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を構成し、本発明が実施され得る特定の実施形態が例示として示されている添付の図面を参照する。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」、「先頭」、「末尾」などの方向用語は、説明される図の向きを参照して使用される。実施形態の構成要素は、多数の異なる向きに配置され得るため、方向に関する用語は、説明の目的で使用され、決して限定するものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し、構造的又は論理的な変更を行うことができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で捉えられるものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0006】
本明細書で説明する様々な例示的実施形態の特徴は、特に言及のない限り、互いに組み合わせることができることを理解されたい。
【0007】
図1a~1bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ10を示す。図1cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ10の分解図を示す。一実施形態において、インサート成形トーションバーヒンジ10は、第1のヒンジ要素12、第2のヒンジ要素14、トーションバー16、及びナックル18を含む。トーションバー16は、主バー本体16a、第1の端部16b、及び第2の端部16cを含む。一実施形態では、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14は、主トーションヒンジ軸線Xに沿って互いに相対的に回転され、トーションバー16は、インサート成形トーションバーヒンジ10にトーションばねトルクを与える。
【0008】
一実施形態では、トーションバー16の第1の端部16bは、第1のヒンジ要素12内に完全に埋め込まれ、トーションバー16の第2の端部16cは、第2のヒンジ要素14内に完全に埋め込まれ、一方、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14からの交互に配置されるナックル18は、主バー本体16aの部分に延びている。このように、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14が互いに相対的に回転されるとき、例えば、第1のヒンジ要素12が図1aの「平らな」位置から図1bの「垂直に近い」位置まで回転されるとき、トーションバー16の第1の端部16bは第1のヒンジ要素12と共に回転され、一方、第2の端部16cは所定の位置に保持される。トーションバー16の両端のこの回転は、インサート成形トーションバーヒンジ10にトーションばねトルクを生成する。
【0009】
一実施形態では、図1aにおける第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14の位置は、中立ばね位置である。その位置では、トーションバー16の第1の端部16b及び第2の端部16cは曲がっておらず、弛緩状態にある。第2のヒンジ要素12、及びそれに応じて第2の端部16bが、図1bに図示された垂直に近い位置まで回転させられると、トーションバー16は、その中立の弛緩状態から屈曲状態に移動する。
【0010】
実施形態では、第1の端部16b及び第2の端部16cは、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14にそれぞれ固定されるように輪郭付けられる。一実施形態では、主バー本体16aが主トーションヒンジ軸線Xに沿って延在する一方で、第1の端部16b及び第2の端部16cは、それぞれ第1のヒンジ要素12内及び第2のヒンジ要素14内に埋め込まれたときに、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14に固定され、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14と共に回転するように、主トーションヒンジ軸線Xから非平行方向に延在するように輪郭付けられる。第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14に固定するために第1の端部16b及び第2の端部16cを輪郭付けするための他の構成も可能であるが、これについてはさらに後述する。
【0011】
一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ10は、金型キャビティに溶融材料を射出する射出成形プロセスで形成される。射出成形は、熱可塑性ポリマーや熱硬化性ポリマーを含む多くの材料で行うことができる。成形部品用の材料は、加熱されたバレルに供給され、混合され、金型キャビティに射出され、そこで冷却されてキャビティの形状に合わせて硬化する。
【0012】
図1dは、インサート成形トーションバーヒンジ10の形成に使用される金型キャビティ20を示す。まず、トーションバー16が金型キャビティ20に入れられる。一実施形態では、金型キャビティは第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24を有し、これらはそれぞれ図1bに図示した第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14のネガティブ像である。トーションバー16の第1の端部16bは、第1のヒンジ要素12を形成する第1の金型キャビティ部22内に配置され、第2の端部16cは、第2のヒンジ要素14を形成する第2の金型キャビティ部24内に配置される。金型キャビティ22内では、トーションバーの主バー本体16aが第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24の間で交互に配置され、ナックル18が主バー本体16a上に形成される。一実施形態では、トーションバー16の上に形成されたナックル18の半分は、第1のヒンジ要素12の一部であって第1の金型キャビティ部22に形成され、トーションバー16の上に形成されたナックル18の残りの半分は、第2のヒンジ要素14の一部であって第2の金型キャビティ部24に形成される。ヒンジ要素の一方が他方より多くのナックル18を有するような他の組み合わせも可能である。
【0013】
一実施形態では、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14は、金型キャビティに含めるだけで、部品に追加コストをかけることなく、多種多様な取付機能を含むことができる。これらの機能には、ねじ逃げ穴、スナップフィット、接着パッド、スタッド及びその他の一般的な方法が含まれ得る。各ヒンジ要素には、構造的支持のために選択されたリブ/厚さ、様々なプラスチックの色や質感と共に、外観上の輪郭や形状を含めることもでき、トーションばねヒンジ製品を作るために現在必要とされている追加部品や加工を避けることができる。
【0014】
一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ10は、金型キャビティ20の第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24への単発の成形材料で形成される。主ランナー21が高温成形材料を供給し、この成形材料は、ランナー21a、21bを介して第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24の両方に分流される。インサート成形トーションバーヒンジ10は、第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24とトーションバー16の上に単発で形成されるため、製造工程が大幅に簡略化され、部品点数が限定され、安定かつ一貫した性能を持つトーションヒンジデバイスが得られる。成形材料が第1の金型キャビティ部22及び第2の金型キャビティ部24のそれぞれに流れ込むと、成形材料は第1のヒンジ要素12の第1の端部16bを完全に取り囲んで包み込み、第2のヒンジ要素14の第2の端部16cを完全に取り囲んで包み込む。その後、成形材料は、冷却により定位置で固化し、トーションバーの第1の端部16b及び第2の端部16cを隔離し、第1のヒンジ要素12と第1の端部16bとの間、又は第2のヒンジ要素14と第2の端部16cとの間に遊びがないようにする。一実施形態では、トーションバー16は、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14を形成する成形材料によって、排他的に固定される。このように、インサート成形トーションバーヒンジ10は、追加部品の取り付けや、他のデバイスの固定が必要ない、より単純なヒンジである。
【0015】
ヒンジ部品がプレス成形された板金ブラケットである従来のトーションヒンジの構成では、トーションバーはヒンジ部品を備える位置に曲げ入れられ、かつ、バーを曲げてからヒンジ部品に配置するためにヒンジ部品に隙間を残す必要がある。しかし、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14はトーションバー16の周囲に成形されるため、隙間や開口部は必要なく、代わりに、インサート成形されたトーションバーヒンジ10の第1の端部16b及び第2の端部16cを成形材料が完全に取り囲み、包含する。
【0016】
さらに、トーションバー16の周りに直接成形することで、成形位置がばねヒンジの中立角度を決定する。これにより、先のシステムで典型的である製品のばらつきが取り除かれるが、先のシステムでは、トーションバーを中立位置になるように曲げるか、又は巻きコイルばねを使用することで、製品ごとに一定水準のばらつきが生じている。金型22は所望の中立角度で構成され、若干の許容差が端部16bと16cに含まれる。それに応じて、溶融プラスチックが端部16bと16cを包含するときには、トーションバーの公差から生じる隙間は埋められ、製品ごとに変わらない一貫した結果が得られる。
【0017】
図1eは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ10の、部分的にゴーストされた断面側面図である。第1のヒンジ要素12は、第1のヒンジ要素12内に延びる第1の端部16bが見えるように、部分的にゴースト化されている。また、ナックル18は、第1のヒンジ要素12と第2のヒンジ要素14との間の領域に図示されている。一実施形態では、トーションバー16は、0.080インチ(2.032mm)の外径D16を有し、金属製である。一実施形態では、ナックル18は成形プラスチック材料であり、8mmの外径D18を有する。インサート成形トーションバーヒンジ10が安定した性能を有し、使用によるひずみに耐えるようにするため、一実施形態では、ナックル18の外径D18は、トーションバー16の外径D16の2~6倍の間である。別の実施形態では、ナックル18の外径D18は、トーションバー16の外径D16より1mm~8mm大きい。
【0018】
さらに、図1eは、インサート成形トーションバーヒンジ10が、その製造中にトーションバー16にどのように公差を与えるかを示す。第1の端部16bは、その角度位置の差異D20と共に図示されている。トーションバー16は、その形成過程における不完全性のため、完全な直線にならないことがある。その形成によっては、トーションバーは、形成中に金型キャビティ内に位置決めされる際に、わずかに下向きに角度が付けられたり、大部分が水平になったり、又はわずかに上向きに角度が付けられる場合がある。しかし、成形材料が流入して第1の端部16bを包み込むと、その中立位置は第1のヒンジ要素12と第2のヒンジ要素14の相対位置によって設定されるため、その相対角度位置はインサート成形トーションバーヒンジ10の性能に影響を与えない。第2の端部16cの相対角度位置についても同様である。
【0019】
図1fは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ10の一部を部分的にゴースト化した詳細図である。トーションバー16の第2の端部16cは、第2のヒンジ要素14を形成する成形材料内に完全に固定されており、主バー本体16aは、(第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14の両方の)ナックル18を形成する成形材料を通って延びる。第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14が主トーションヒンジ軸線Xを中心に回転するときに、主バー本体16aがナックル18内で相対的に自由に回転するように、主バー本体16aは円筒形に形成される。しかしながら、第2の端部16cは、主トーションヒンジ軸線Xに対して非平行方向に延び、かつ、第2のヒンジ要素14の成形材料内に完全に埋め込まれているため、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14が主トーションヒンジ軸線Xを中心に回転されても、第2の端部16cは、第2のヒンジ要素14内に、固定されたままである。さらに図示されるように、トーションバーの端部16b及び16cは、成形プロセスにおいてそれらがヒンジ要素12及び14に固定される様々な方法によって、変形又は修正されてもよい、
【0020】
図1fにも見られるように、トーションバー16の長さにも公差がある。上述したように、角度位置が必ずしも正確でない場合があるのと同様に、トーションバー16の長さもD20に沿ってわずかに異なる。しかし、この場合も、金型キャビティ20はこれらのわずかな変動に対応し、金型材料が第2の端部16cの内部及び周囲に流れ込むと、第2のハウジング14内に固定される。
【0021】
図1gは、インサート成形トーションバーヒンジ10の一部の詳細図を示す。一実施形態では、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14のそれぞれに交互にナックル18が形成され、トーションバー16の主バー本体16aが各ナックル18の成形材料に固定されている。図1gは、第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14の成形工程によって形成されたナックル18を示す。一実施形態では、トーションバー16を支持するために第1のヒンジ要素12及び第2のヒンジ要素14に設けられるナックル18の数は、トーションバー16のトルク及び運動要件に依存する。一実施形態では、各トーションバー16に対して少なくとも2つのナックル18がある。
【0022】
一実施形態では、トーションバー16は、ヒンジ運動が可能であるように、かつ、インサート成形トーションバーヒンジ10のトーションバー16にトーションばねエネルギーが蓄えられるように、各ナックル18内で滑るように構成されている。ヒンジ要素12内の、第1の端部16bに最も近いナックル18は、主バー16aの中央寄りに配置されたナックル18よりも、トーションバー表面に対する相対運動が小さくなる。ヒンジ要素12内の、端部16bから最も遠いナックル18は、より多くの相対運動をする。ヒンジ要素14内の第2の端部16cについても同様である。トーションバー16表面と接触しているナックル18のプラスチックは、通常、摩擦係数が低く、半径が小さく、プラスチック成形収縮による圧力が低いように構成されている。ナックル18とトーションバー16との間にはある程度の摩擦トルクが存在するが、典型的には、トーションバー16のねじれ回転によりトーションバー16に発生するばねトルクよりもはるかに低くなるように構成されている。
【0023】
一実施形態では、ナックル18とトーションバー16との間の摩擦トルクを調整することが望ましい場合がある。これは、代替の実施形態によるいくつかの構成で行うことができる。一実施形態では、ナックル18とトーションバー16との間の摩擦トルクは、ナックル18に切り欠き18aを設けることによって調整される。一実施形態では、成形されたプラスチック材料が除去されて、ナックル18に切り欠き18aが形成される。別の実施形態では、ナックル18を形成する一部として切り欠き18aが形成されるように金型キャビティが調整される。いずれの場合も、中実18bのナックル18に比べて、切り欠き18aが設けられたナックル18とトーションバー16との間の摩擦トルクは小さくなる。さらに、トーションバー16の表面仕上げは、摩擦を増加又は減少させるように調整することができる。また、摩擦トルクを調整するために、プラスチック材料の選択、プラスチック添加剤の使用及びトーションバーコーティングの使用をしてもよい。
【0024】
図2a~2bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ40を示す。図2cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ40の分解図を示す。一実施形態において、インサート成形トーションバーヒンジ40は、第1のヒンジ要素42、第2のヒンジ要素44、第1のトーションバー46及びナックル48(図の簡略化のため、そのうちの数個のみラベル付けされている)を含む。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ40は、第2のトーションバー56、第3のトーションバー66及び第4のトーションバー76をさらに含む。一実施形態では、追加トーションバー56、66及び76は、同一の主トーションヒンジ軸線X上に軸方向に間隔をあけて配置される。一実施形態では、追加トーションバーは、いくつかの用途では、より長いヒンジ及び/又はより高いトルク要件に適合するように構成される。さらに、追加トーションバーは、インサート成形トーションバーヒンジ40のトルクの一貫性を向上させる。
【0025】
上記のヒンジ10と同様に、トーションバー46の第1の端部46cは第1のヒンジ要素42内に完全に埋め込まれ、トーションバー46の第2の端部46bは第2のヒンジ要素44内に完全に埋め込まれ、一方、第1のヒンジ要素42及び第2のヒンジ要素44からの交互に配置されるナックル48はトーションバー46の主バー本体46aの部分に延びている。第2のトーションバー56、第3のトーションバー66及び第4のトーションバー76も同様に埋め込まれる。このように、第1のヒンジ要素42及び第2のヒンジ要素44が互いに相対的に回転されると、トーションバー46~76の第1の端部は第1のヒンジ要素42とともに回転され、一方、トーションバー46~76の第2の端部は所定の位置に保持される。トーションバー46~76の端部のこの回転は、インサート成形トーションバーヒンジ40にトーションばねトルクを生じさせる。
【0026】
図2a~2cには4本のトーションバーが図示されているが、より多く又はより少なくてもよい。さらに、各トーションバーの長さ、及びそれぞれにおけるトーションバーの数は、ヒンジ10のばね定数を制御するために選択することができる。しかしながら、全てのトーションバーが一度に一緒に成形されるため、この実施形態では、公知のヒンジで発生する、曲げ及び組み立てによる、遊びと公差の積み重なりをなくすことができる。
【0027】
一実施形態では、第1~第4のトーションバー46、56、66及び76は、互いに相対的に移動する第1のヒンジ要素42及び第2のヒンジ要素44に所望の位置で脚力を与えるために、必要に応じて追加位置に平行移動又は鏡面移動させることができる。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ40は、図1dに関して上述したものと同様の金型キャビティ内で射出成形により形成される。トーションバー46~76は、キャビティ内に材料を射出する前に金型内に配置され、それによって第1のヒンジ要素42及び第2のヒンジ要素44の金型材料がトーションバー46~76の端部に直接接触し、完全に取り囲む。
【0028】
図3a~3bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ80を示す図である。図3cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ80の分解図である。一実施形態において、インサート成形トーションバーヒンジ80は、第1のヒンジ要素82、第2のヒンジ要素84、第1のトーションバー86及びナックル88(図の簡略化のため、そのうちの数個のみラベル付けされている)を含む。
【0029】
一実施形態では、インサート成形されたトーションバーヒンジ80は、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92をさらに含む。一実施形態では、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92は、トーションバー86の端部からの力を第1のヒンジ要素82及び第2のヒンジ要素84に沿ってさらに分散させ、また、ナックル88又はヒンジ要素82及び84を損傷する可能性のある誤使用要件での衝撃に対する一定の抵抗を提供する。一実施形態では、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92はまた、より多くのサポートを加えるために、トーションバー86の周りに部分的に延びるように構成された切り欠き90a及び92aを含む。
【0030】
図3bに見られるように、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92は、第1のヒンジ要素82及び第2のヒンジ要素84の成形材料がトーションバー86を完全に取り囲むように、トーションバー86から間隔を置いて配置されている。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ80は、図1dに関して上述したものと同様の金型キャビティ内で射出成形により形成される。トーションバー86、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92は、キャビティ内に材料を射出する前に金型内に配置される。キャビティ内では、第1のトウサポート及びインパクトバー90及び第2のトウサポート及びインパクトバー92は、第1のヒンジ要素82及び第2のヒンジ要素84の金型材料とトーションバー86との間に、インパクトバー90及び92又は他の何かが介在せず、トーションバー86の端部の周囲を完全に囲み、成形材料がトーションバー86の周囲に直接形成されるように、トーションバー86から離れた位置に配置される。
【0031】
図4a~4bは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ110を示す。図4cは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ110の分解図である。一実施形態において、インサート成形トーションバーヒンジ110は、第1のヒンジ要素112、第2のヒンジ要素114、第1のトーションバー115、第2のトーションバー116、及びナックル118を含む。第1のトーションバー115は、主バー本体115a、第1の端部115b、及び第2の端部115cを含む。第2のトーションバー116は、主バー本体116a、第1の端部116b、及び第2の端部116cを含む。一実施形態では、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114は、主トーションヒンジ軸線Xに沿って互いに相対的に回転され、第1のトーションバー115及び第2のトーションバー116は、インサート成形トーションバーヒンジ110にトーションばねトルクを提供する。一実施形態では、図示のように、単一のインサート成形トーションバーヒンジ110内に2つのトーションバー115、116を並列に設けることで、同様のサイズ構成の既知の設計で達成できるばね力の2倍のばね力を生み出すことができる。
【0032】
一実施形態では、第1のトーションバー115の第1の端部115bは、第1のヒンジ要素112内に完全に埋め込まれ、第1のトーションバー115の第2の端部115cは、第2のヒンジ要素114内に完全に埋め込まれ、一方、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114からの交互に配置されるナックル118は、第1のトーションバー115の主バー本体115aの部分に延びる。同様に、第2のトーションバー116の第1の端部116bは、第1のヒンジ要素112内に完全に埋め込まれ、第2のトーションバー116の第2の端部116cは、第2のヒンジ要素114内に完全に埋め込まれ、一方、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114からの交互に配置されるナックル118は、第2のトーションバー116の主バー本体116aの部分に延びる。このように、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114が互いに相対的に回転すると、トーションバー115及び116の第1の端部115b及び116bは第1のヒンジ要素112と共に回転し、第2の端部115c及び116cは第2のヒンジ要素114と共に回転する。トーションバー115及び116の端部のこの相対的な回転は、インサート成形トーションバーヒンジ110のトーションばねトルクを生成する。
【0033】
一実施形態では、第1のトーションバー115及び第2のトーションバー116は、図1dに関して上述したものと同様の射出成形プラスチックにより、インサート成形トーションバーヒンジ110に成形される。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ110は、第1のトーションバー115及び第2のトーションバー116の上に単発で成形される。第1のトーションバー115及び第2のトーションバー116のそれぞれは、一方の端部(一方は115c、他方は116b)で主トーションヒンジ軸線Xと整列し、他方の端部(115b及び116c)で軸から外れて接続される。この構成は、所与の長さに対して、先に説明した単一のバー設計の2倍のトルクを与える。
【0034】
一実施形態では、より複雑なヒンジ形状と特徴が望まれる場合がある。 このような場合、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114を複数のステップ又は発射で成形することが好ましい場合がある。
【0035】
一実施形態において、トーションバー115及び116の第1の端部115b、116b及び第2の端部115c、116cは、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114にそれぞれ固定されるように輪郭付けされる。上記の実施形態と同様に、第1のトーションバー115の主バー本体115aは円筒形であり、主バー本体115aの部分は主トーションヒンジ軸線Xに沿って延在し、一方、第1のトーションバー115の第1の端部115b及び第2の端部115cは、主トーションヒンジ軸線Xから非平行方向に延在するように輪郭付けされる。このように、第1のヒンジ要素112内及び第2のヒンジ要素114内にそれぞれ埋め込まれると、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114に固定され、第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114と共に回転する。
【0036】
第2のトーションバー116の主バー本体116aも円筒形であるが、第2のトーションバー116の第1の端部116b及び第2の端部116cは、非円筒形であり、少なくとも部分的に平坦であるような輪郭を有する。このように、第1のヒンジ要素内及び第2のヒンジ要素114内にそれぞれ埋め込まれたとき、第1の端部116bは、第1のヒンジ要素112に固定され、第1のヒンジ要素112に対して相対的に動くことができず、第2の端部116cは、第2のヒンジ要素114に固定され、第2のヒンジ要素114に対して相対的に動くことができない。他の輪郭によっても、それぞれのトーションバー端部の第1のヒンジ要素112内及び第2のヒンジ要素114内への固定を確実にすることができる。例えば、四角形、六角形、スプラインなどの端部の頭付き形状を使用することができる。第1のヒンジ要素112及び第2のヒンジ要素114がこれらの形状の上に直接成形されると、これらの形状はヒンジ要素に固定される。
【0037】
インサート成形トーションバーヒンジ10、40、80及び110は、2つ以上のヒンジ要素間にトーションばねトルクを有することが望まれる様々な有用な用途を有する。図5Aは、一実施形態によるヒンジ付きデバイス200におけるそのような例示的用途の1つを示す。一実施形態では、ヒンジ付きデバイス200は、ヒンジカバー202、容器ハウジング204、及びインサート成形トーションバーヒンジ240を含む。一実施形態では、ヒンジ付きデバイス200は、自動車のセンターコンソールである。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ240は、容器ハウジング204上のヒンジカバー202を開閉するための一貫性のある予測可能なトーションばねトルクを提供する。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ240は、ラッチ又は他の制御装置(図示せず)の解放時にコンソールのヒンジカバー202がポップアップすることを可能にする。
【0038】
図5bは、ヒンジ付きデバイス200の分解斜視図を示しており、図5c~5eは、インサート成形トーションバーヒンジ240の詳細な側面図及び断面図である。一実施形態では、ヒンジカバー202は、第1及び第2のスロット206(図5bでは一方のみが見えており、他方は反対側で同一である)を含み、容器ハウジング204も同様に、容器ハウジング204の両側に第1及び第2のスロット208を含む。スロット206と208は、インサート成形トーションバーヒンジ240を所望の中立角度に位置合わせするように配置され、ばね定数と共に、完全に閉じたときのヒンジ予圧を提供する。インサート成形トーションバーヒンジ240は、第1のヒンジ要素242、第2のヒンジ要素244、第3のヒンジ要素246及び第4のヒンジ要素248を含み、さらに第1のトーションバー250及び第2のトーションバー252を含む。
【0039】
一実施形態では、第1のトーションバー250の第1の端部は、第1のヒンジ要素242内に埋め込まれ、第1のトーションバー250の第2の端部は、第3のヒンジ要素246内に埋め込まれる。第2のトーションバー252の第1の端部は、第2のヒンジ要素244内に埋め込まれ、第2のトーションバー252の第2の端部は第4のヒンジ要素248内に埋め込まれる。インサート成形トーションバーヒンジ240は、他の実施形態で上述したように、単発成形プロセスで製造することができる。先の実施形態と同様に、ヒンジ要素の成形材料は、トーションバーの端部とヒンジ要素との間に相対的な動きがないように、それぞれが輪郭特徴を含むトーションバーの端部を完全に取り囲み、直接的に封入する。
【0040】
動作時、インサート成形トーションバーヒンジ240は、第1のヒンジ要素242がヒンジカバー202の第1のスロット206内に配置され、第4のヒンジ要素248がヒンジカバー202の第2のスロット206内に配置され、第2のヒンジ要素244が容器ハウジング204の第1のスロット208内に配置され、第3のヒンジ要素246が容器ハウジング204の第2のスロット208内に配置されるように、ヒンジ付きデバイス200に結合されている。第1のトーションバー250及び第2のトーションバー252は、容器ハウジング204上のヒンジカバー202を開閉するためのトーションばねトルクを提供する。
【0041】
図6a~6bは、一実施形態によるヒンジ付きデバイス200における別の例示的用途を示す。一実施形態では、ヒンジ付きデバイス200は、ヒンジカバー202、容器ハウジング204、及びインサート成形トーションバーヒンジ280を含む。一実施形態では、ヒンジ付きデバイス200は、自動車のセンターコンソールである。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ280は、容器ハウジング204上のヒンジカバー202を開閉するための一貫性のある予測可能なトーションばねトルクを提供する。
【0042】
図6c~6dは、一実施形態によるインサート成形トーションバーヒンジ280を示す。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ280は、ヒンジカバー202と容器ハウジング204とをヒンジ連結するための代替手段を提供する。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ280は、第1のヒンジ要素及び第2のヒンジ要素284を含み、さらにトーションバー290を含む。例えば、一実施形態では、第1のヒンジ要素282は、ヒンジカバー202の第1のスロット206内に配置され、第2のヒンジ要素284は容器ハウジング204の第1のスロット208内に配置される。インサート成形トーションバーヒンジ280は、容器ハウジング204上のヒンジカバー202を開閉するためのトーションばねトルクを提供する。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ280をヒンジ付きデバイス200の両側部に配置することができる。別の実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ280をヒンジ付きデバイス200の一方の側に配置し、他方の側にはプレーンピボット又は摩擦ヒンジ295を所望に応じて配置することができる。
【0043】
一実施形態では、第1のトーションバー290の第1の端部は、第1のヒンジ要素282内に埋め込まれ、トーションバー290の第2の端部は、第2のヒンジ要素284内に埋め込まれる。インサート成形トーションバーヒンジ280は、他の実施形態で上述したように、単発成形プロセスで製造することができる。先の実施形態と同様に、ヒンジ要素の成形材料は、トーションバーの端部とヒンジ要素との間に相対的な動きがないように、それぞれが輪郭特徴を含むトーションバーの端部のそれぞれを完全に取り囲み、直接的に封入する。また、先の実施形態と同様に、円形断面のトーションバーが枢動軸として使用される。第1のヒンジ要素282及び第2のヒンジ要素284が互いに相対回転をさせられると、トーションバー290は、主トーションヒンジ軸線に沿って枢動し、トーションばねトルクを提供する。
【0044】
図7A~7Cは、一実施形態による折り畳みシステム300を示す。一実施形態では、折り畳みシステム300は、ベース310、折り畳み部材312、及びインサート成形トーションバーヒンジ340を含む。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ340は、固定ヒンジ側344とばね負荷側342とを含む。動作中、折り畳み部材312は、開いた位置(図7a及び図7cに図示)と折り畳まれた位置(図7bに図示)とを有する。折り畳み部材312がベース310に対して折り畳まれると、隙間315が残る。一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ340は、そのトーションばねトルクにより、折り畳み部材312がベース310に対して折り畳まれたときに隙間315を自動的に覆うように配置され、折り畳み部材312が折り畳まれたときに滑らかな平坦面にすることができる。
【0045】
このような隙間隠しは、ピックアップトラックなどの様々な用途で有用であり、折り畳み部材312は、トラックのテールゲート、荷台を運転室内に拡張するオプションを備えたトラックのミッドゲート、折り畳まれる一般的な後列シート、又は他の様々な仕切りパネルのいずれかになり得る。
【0046】
一実施形態では、インサート成形トーションバーヒンジ340は、インサート成形トーションバーヒンジ10、40、80に関して上述したように、1つ又は複数のトーションバーの上に単発成形で射出成形される。インサート成形トーションバーヒンジ340は、一端が固定ヒンジ側344に、他端がバネ負荷側342に、輪郭を付けて埋め込まれた端部を含む、1つ又は複数のトーションバーを有し得る。固定ヒンジ側344をベース310に対して取り付け、埋め込まれたトーションバーに負荷を与えてばね負荷側342を折り畳み部材312に対して押し付けることにより、トーションバーヒンジ340は、折り畳み部材312がベース310に対して折り畳まれる際に隙間315を覆って折り畳まれる。
【0047】
固定ヒンジ側344は、ベース310に固定するために、ねじのクリアランス穴、接着剤による固定、スナップフィット、スタッドなど、任意の数の取り付けオプションを有することができる。ばね負荷側342は、構造的支持のためのリブ厚さと共に、様々な外観上の輪郭や形状を含むことができる。
【0048】
インサート成形トーションバーヒンジ340は、従来のヒンジよりもバレルサイズが小さく、従来のヒンジでよく使用されていた別体のコイルばねを排除している。このため、外観に優れており、コイルばねに伴う絡みの可能性も解消される。インサート成形トーションバーヒンジ340は、上述のように単発射出成形で作られ、様々なプラスチックの色や質感を容易に含むことができ、当技術分野で知られている完成品を作るために現在必要とされている追加の部品や加工を避けることができる。
【0049】
図8a~8bは、一実施形態による多軸のインサート成形されたトーションバーヒンジ380を示す図を示す。図8cは、一実施形態による多軸のインサート成形トーションバーヒンジ380の分解図を示す。一実施形態では、多軸のインサート成形トーションバーヒンジ380は、第1のヒンジ要素382、第2のヒンジ要素384及び第3のヒンジ要素386と、第1のトーションバー390及び第2のトーションバー392とを含む。多軸のインサート成形トーションバーヒンジ380は、上述のトーションヒンジと類似するが、回転軸線を1つではなく2つ(X及びX)有する。
【0050】
一実施形態では、第1のトーションバー390及び第2のトーションバー392のそれぞれは、主バー本体390a、392a、第1の端部390b、392b及び第2の端部390c、392cを含む。第1のトーションバー390の主バー本体390aは、第1の軸線X上にあり、第2のトーションバー392の主バー本体392aは、第2の軸線X上にある。一実施形態では、第1の端部390b、392b及び第2の端部390c、392cは、軸線X及びXに対して非平行方向に延在するように輪郭付けされている。他の実施形態では、平坦化部分などの、他の輪郭が使用されてもよい。
【0051】
一実施形態では、第1のトーションバー390bの第1の端部は、第2のヒンジ要素384内に埋め込まれ、第1のトーションバー390cの第2の端部は第1のヒンジ要素382内に埋め込まれ、第2のトーションバー392bの第1の端部は第3のヒンジ要素386内に埋め込まれ、第2のトーションバー392cの第2の端部は第2のヒンジ要素384内に埋め込まれる。インサート成形トーションバーヒンジ380は、他の実施形態で上述したように、単発成形プロセスで製造することができる。先の実施形態と同様に、ヒンジ要素の成形材料は、トーションバーの端部とヒンジ要素との間に相対的な動きがないように、それぞれが輪郭特徴を含むトーションバーの端部のそれぞれを完全に取り囲み、直接的に封入する。
【0052】
さらに、ナックル388(簡単のため、数個のみがラベル付けされている)は、第1のヒンジ要素382及び第2のヒンジ要素384からのナックル388が、第1のトーションバー390の主バー本体390aを直接覆って形成され、第2のヒンジ要素384及び第3のヒンジ要素386からのナックル388が、第2のトーションバー392の主バー本体392aを直接覆って形成されるように、第1のヒンジ要素382、第2のヒンジ要素384及び第3のヒンジ要素386のそれぞれに形成される。トーションバー390、392の主バー本体390a、392aは円柱状であるため、トーションバー390は、第1のヒンジ要素382及び第2のヒンジ要素384が第1の軸線Xに沿って互いに相対回転をする際にナックル388内で回転し、トーションバー392は、第2のヒンジ要素384及び第3のヒンジ要素386が第2の軸線Xに沿って互いに相対回転をする際にナックル388内で回転する。追加ヒンジ要素及びトーションバーを追加することで、必要に応じて追加ヒンジ部を有してもよい。
【0053】
本明細書では特定の実施形態を図示し説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、図示し説明した特定の実施形態に代えて、様々な代替的な実施態様および/又は同等の実施態様を用いることができることが理解されよう。本出願は、本明細書で説明する特定の実施形態のあらゆる適合例又は変形例をカバーすることを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図されている。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図1f
図1g
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図6a
図6b
図6c
図6d
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図8c
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
本明細書では特定の実施形態を図示し説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、図示し説明した特定の実施形態に代えて、様々な代替的な実施態様および/又は同等の実施態様を用いることができることが理解されよう。本出願は、本明細書で説明する特定の実施形態のあらゆる適合例又は変形例をカバーすることを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることが意図されている。
[態様1]
インサート成形トーションバーヒンジであって、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーと;
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素であって、前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第1のヒンジ要素と;
第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素であって、前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第2のヒンジ要素とを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、インサート成形トーションバーヒンジ。
[態様2]
前記第1のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第1のバー端部との間にコイルが存在せず、かつ、前記第2のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第2のバー端部との間にコイルが存在しないことを特徴とする、態様1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様3]
前記第1のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第3のナックルをさらに備え、前記第2のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第4のナックルをさらに備える、ピアノヒンジとして構成される、態様1又は2に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様4]
前記第1のヒンジ要素の、前記第1のナックル及び前記第3のナックルは、前記第2のヒンジ要素の、前記第2のナックル及び前記第4のナックルと、前記主バー本体に沿って交互に配置されている、態様1~3のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様5]
前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素に排他的に接触している、態様1~4のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様6]
前記第1のバー端部及び前記第2のバー端部は、前記トーションバー軸線と非平行方向に延在するように、又は非円柱形状に、輪郭付けされ、その結果、前記第1のヒンジ要素内及び前記第2のヒンジ要素内に含まれたときに前記輪郭付端部が前記ヒンジ要素内に固定され、前記ヒンジ要素に対して回転不能である、態様1~5のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様7]
前記ナックルと前記トーションバーとの間の摩擦トルクは、前記ナックルに切り欠きを設けることで減少させられている、態様1~6のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様8]
少なくとも前記第1のヒンジ要素内又は前記第2のヒンジ要素内に埋め込まれたインパクトバーをさらに備える、態様1~7のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様9]
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える追加円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、態様1~8のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様10]
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部をそれぞれ備える少なくとも3つの円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定され、前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定され、前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、態様9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様11]
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第3のヒンジ要素であって、前記第3のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記追加円柱状金属トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記追加円柱状金属トーションバーの前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第3のヒンジ要素、をさらに備える、態様9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様12]
インサート成形トーションバーヒンジ形成方法であって、
円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置すること、であって、前記トーションバーは、一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備え、前記金型キャビティは、第1の金型キャビティ部及び第2の金型キャビティ部を備え;
前記第1の輪郭付バー端部は、前記第1の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記第2の輪郭付バー端部は、前記第2の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記主バー本体の一部は、前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の両方の内部に含まれる、円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置することと;
前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し、前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第1の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第1の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素を形成する、前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させることと;
前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第2の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第2の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素を形成し、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成される、前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、
を備える、インサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
[態様13]
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に単発で射出すること、を備える、態様12に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
[態様14]
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に別々の発射で射出すること、をさらに備える、態様12又は13に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
[態様15]
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の両方に、前記主バー本体に沿って交互に配置される複数のナックルを形成すること、をさらに備える、態様12~14のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
[態様16]
前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、態様12~15のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
[態様17]
折り畳みシステムであって、
ベースと;
前記ベースに対して折り畳み可能であるように、前記ベースにヒンジ連結されている折り畳み部材と;
固定ヒンジ側及びばね負荷側を備えるインサート成形トーションバーヒンジであって、前記固定ヒンジ側は、前記ベースに固定され、前記ばね負荷側は、前記折り畳み部材と共に回転可能である、インサート成形トーションバーヒンジとを備え;
前記インサート成形トーションバーヒンジは、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両側にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーを備え;
前記固定ヒンジ側は、成形プラスチックから構成され、第1のナックルを備え、前記第1の輪郭付バー端部が前記固定ヒンジ側内に固定されて前記固定ヒンジ側に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記ばね負荷側は、成形プラスチックから構成され、第2のナックルを備え、前記第2の輪郭付バー端部が前記ばね負荷側内に固定されて前記ばね負荷側に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記トーションバーは、前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
折り畳みシステム。
[態様18]
インサート成形トーションバーヒンジであって、
第1のヒンジ要素と;
第2のヒンジ要素と;
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える、円柱状金属トーションバーとを備え;
前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線上に同軸に整列され、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成され、前記トーションバーは、前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
インサート成形トーションバーヒンジ。
[態様19]
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、互いに隣接しており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素から前記第2のヒンジ要素を通って延び、前記第2のヒンジ要素に曲がって戻るように湾曲している、態様18に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
[態様20]
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、互いに隣接しており、前記トーションバーは、前記第1のヒンジ要素から前記第2のヒンジ要素を通って延び、前記第2のヒンジ要素に曲がって戻るように湾曲していることをさらに備える、態様18又は19に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インサート成形トーションバーヒンジであって、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーと;
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素であって、前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第1のヒンジ要素と;
第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素であって、前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第2のヒンジ要素とを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、インサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項2】
前記第1のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第1の輪郭付バー端部との間にコイルが存在せず、かつ、前記第2のヒンジ要素の前記成形プラスチックと、前記第2の輪郭付バー端部との間にコイルが存在しないことを特徴とする、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項3】
前記第1のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第3のナックルをさらに備え、前記第2のヒンジ要素は、前記主バー本体上に構成される第4のナックルをさらに備える、ピアノヒンジとして構成される、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項4】
前記第1のヒンジ要素の、前記第1のナックル及び前記第3のナックルは、前記第2のヒンジ要素の、前記第2のナックル及び前記第4のナックルと、前記主バー本体に沿って交互に配置されている、請求項3に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項5】
前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素に排他的に接触している、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項6】
前記第1の輪郭付バー端部及び前記第2の輪郭付バー端部は、前記トーションバー軸線と非平行方向に延在するように、又は非円柱形状に、輪郭付けされ、その結果、前記第1のヒンジ要素内及び前記第2のヒンジ要素内に含まれたときに前記第1の輪郭付バー端部及び前記第2の輪郭付バー端部それぞれ前記第1のヒンジ要素内及び前記第2のヒンジ要素内に固定され、それぞれ前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素に対して回転不能である、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項7】
前記ナックルと前記円柱状金属トーションバーとの間の摩擦トルクは、前記ナックルに切り欠きを設けることで減少させられている、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項8】
少なくとも前記第1のヒンジ要素内又は前記第2のヒンジ要素内に埋め込まれたインパクトバーをさらに備える、請求項1に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項9】
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える追加円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加円柱状金属トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記追加円柱状金属トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、請求項1~8のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項10】
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部をそれぞれ備える少なくとも3つの円柱状金属トーションバーをさらに備え;
成形プラスチックの前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定され、前記第1のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状金属トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され;
成形プラスチックの前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定され、前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記少なくとも3つの円柱状金属トーションバーの前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形される、請求項9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項11】
第1のナックルを備える、成形プラスチックの第3のヒンジ要素であって、前記第3のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第のヒンジ要素内に固定されて前記第のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記追加円柱状金属トーションバーの前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記追加円柱状金属トーションバーの前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形される、第3のヒンジ要素、をさらに備える、請求項9に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項12】
インサート成形トーションバーヒンジ形成方法であって、
円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置すること、であって、前記円柱状金属トーションバーは、一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備え、前記金型キャビティは、第1の金型キャビティ部及び第2の金型キャビティ部を備え;
前記第1の輪郭付バー端部は、前記第1の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記第2の輪郭付バー端部は、前記第2の金型キャビティ部内に排他的に含まれ、前記主バー本体の一部は、前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の両方の内部に含まれる、円柱状金属トーションバーを金型キャビティ内に配置することと;
前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し、前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第1の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第1の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第1のナックルを備える、成形プラスチックの第1のヒンジ要素を形成する、前記第1の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させることと;
前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って完全に包含し前記主バー本体の少なくとも一部を直接的に覆って完全に包含するように、前記第2の金型キャビティ部内に流動プラスチックを射出成形することと;
前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、であって、それにより、前記第2の輪郭付バー端部を含み、前記主バー本体の少なくとも一部を含む第2のナックルを備える、成形プラスチックの第2のヒンジ要素を形成し、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成される、前記第2の金型キャビティ部の前記流動プラスチックを固化させること、
を備える、インサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項13】
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に単発で射出すること、を備える、請求項12に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項14】
前記流動プラスチックを前記第1の金型キャビティ部及び前記第2の金型キャビティ部の中に別々の発射で射出すること、をさらに備える、請求項12に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項15】
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の両方に、前記主バー本体に沿って交互に配置される複数のナックルを形成すること、をさらに備える、請求項12に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項16】
前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、請求項12~15のいずれか一項に記載のインサート成形トーションバーヒンジ形成方法。
【請求項17】
折り畳みシステムであって、
ベースと;
前記ベースに対して折り畳み可能であるように、前記ベースにヒンジ連結されている折り畳み部材と;
固定ヒンジ側及びばね負荷側を備えるインサート成形トーションバーヒンジであって、前記固定ヒンジ側は、前記ベースに固定され、前記ばね負荷側は、前記折り畳み部材と共に回転可能である、インサート成形トーションバーヒンジとを備え;
前記インサート成形トーションバーヒンジは、
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両側にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える円柱状金属トーションバーを備え;
前記固定ヒンジ側は、成形プラスチックから構成され、第1のナックルを備え、前記第1の輪郭付バー端部が前記固定ヒンジ側内に固定されて前記固定ヒンジ側に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第1のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記ばね負荷側は、成形プラスチックから構成され、第2のナックルを備え、前記第2の輪郭付バー端部が前記ばね負荷側内に固定されて前記ばね負荷側に対して回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形され、前記第2のナックルは、前記主バー本体の一部を直接的に覆って包含するように成形され;
前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側は、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成されており、前記円柱状金属トーションバーは、前記固定ヒンジ側及び前記ばね負荷側の前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
折り畳みシステム。
【請求項18】
インサート成形トーションバーヒンジであって、
第1のヒンジ要素と;
第2のヒンジ要素と;
一部がトーションバー軸線に沿って延びる主バー本体、前記主バー本体の両端にある第1の輪郭付バー端部及び第2の輪郭付バー端部を備える、円柱状金属トーションバーとを備え;
前記第1のヒンジ要素は、前記第1の輪郭付バー端部が前記第1のヒンジ要素内に固定されて前記第1のヒンジ要素に対して回転不能であるように、前記第1の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第2のヒンジ要素は、前記第2の輪郭付バー端部が前記第2のヒンジ要素内に固定されて前記第2のヒンジ要素に対し回転不能であるように、前記第2の輪郭付バー端部を直接的に覆って包含するように成形された、成形プラスチックを備え;
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、前記トーションバー軸線上に同軸に整列され、前記トーションバー軸線に沿って互いに相対回転をするように構成され、前記円柱状金属トーションバーは、前記相対回転によってトーションばねトルクを生成する、
インサート成形トーションバーヒンジ。
【請求項19】
前記第1のヒンジ要素及び前記第2のヒンジ要素は、互いに隣接しており、前記円柱状金属トーションバーは、前記第1のヒンジ要素から前記第2のヒンジ要素を通って延び、前記第2のヒンジ要素に曲がって戻るように湾曲している、請求項18に記載のインサート成形トーションバーヒンジ。
【国際調査報告】