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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】クランプ回路を有する包絡線検波器
(51)【国際特許分類】
   H03D 1/10 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
H03D1/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535226
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022081193
(87)【国際公開番号】W WO2023129799
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】17/646,405
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー・ジュニア、ブルース・チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】フレンチ、ブライアン
(57)【要約】
包絡線検波回路、及び、そのような包絡線検波回路を使用して信号の包絡線を検波するための方法。1つの例示的な包絡線検波回路は、概して、第1のダイオードと、容量素子と、クランプ回路とを含む。第1のダイオードは、包絡線検波回路の入力ノードに結合されるアノードを有し、包絡線検波回路の出力ノードに結合されるカソードを有する。容量素子は、出力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合されており、クランプ回路は、入力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される。クランプ回路は、概して、第2のダイオードと直列に結合される抵抗素子を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包絡線検波回路であって、
前記包絡線検波回路の入力ノードに結合されるアノードを有し、かつ前記包絡線検波回路の出力ノードに結合されるカソードを有する、第1のダイオードと、
前記出力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される第1の容量素子と、
前記入力ノードと前記基準電位ノードとの間に分路して結合されるクランプ回路であって、第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含む、クランプ回路と、を備える、包絡線検波回路。
【請求項2】
前記第2のダイオードが、前記第1の抵抗素子に結合されるアノードを有し、前記第1のダイオードの前記アノードに結合されるカソードを有する、請求項1に記載の包絡線検波回路。
【請求項3】
前記包絡線検波回路の前記入力ノードと前記第1のダイオードの前記アノードとの間に結合されているインピーダンス整合回路を更に備える、請求項1に記載の包絡線検波回路。
【請求項4】
前記インピーダンス整合回路が、
前記包絡線検波回路の前記入力ノードと前記第1のダイオードの前記アノードとの間に直列に結合される第2の容量素子と、
前記第1のダイオードの前記アノードと前記基準電位ノードとの間に分路して結合される誘導素子と、
を含む、請求項3に記載の包絡線検波回路。
【請求項5】
前記第1のダイオードの前記アノードに結合される第1のDCバイアス回路を更に備える、請求項4に記載の包絡線検波回路。
【請求項6】
前記第1のDCバイアス回路が、
前記第1のダイオードの前記アノードと前記基準電位ノードとの間に分路して結合される第2の抵抗素子と、
前記第1のダイオードの前記アノードと第1のDCバイアスノードとの間に結合される第3の抵抗性素子と、を含み、前記インピーダンス整合回路が、前記誘導素子と前記基準電位ノードとの間に直列に結合される第3の容量素子を更に含む、請求項5に記載の包絡線検波回路。
【請求項7】
前記クランプ回路に結合される第2のDCバイアス回路を更に備える、請求項6に記載の包絡線検波回路。
【請求項8】
前記第2のDCバイアス回路が、前記第1のDCバイアス回路と同じ構成要素及びトポロジを有する、請求項7に記載の包絡線検波回路。
【請求項9】
前記クランプ回路と前記基準電位ノードとの間に結合される第4の容量素子を更に備え、前記第2のDCバイアス回路が、
前記第4の容量素子と並列に結合される第4の抵抗素子と、
第2のDCバイアスノードと、前記第4の容量素子、前記第4の抵抗素子、及び前記クランプ回路に結合されるノードとの間に結合される第5の抵抗素子と、を含む、請求項7に記載の包絡線検波回路。
【請求項10】
前記第1のDCバイアスノードと前記第2のDCバイアスノードとが、同じDCバイアス電圧を供給するように構成されている、請求項9に記載の包絡線検波回路。
【請求項11】
前記第2の抵抗素子の抵抗に対する前記第3の抵抗素子の抵抗の比が、前記第4の抵抗素子の抵抗に対する前記第5の抵抗素子の抵抗の比に等しい、請求項9に記載の包絡線検波回路。
【請求項12】
請求項1に記載の包絡線検波回路を備える、無線周波数フロントエンド回路であって、
アンテナに結合するための第1のポートと、
可変増幅器又は可変減衰器のうちの少なくとも一方を含むゲインステージであって、前記ゲインステージの出力が前記第1のポートに結合される、ゲインステージと、
前記包絡線検波回路の前記出力ノードに結合される入力を有し、かつ前記可変増幅器又は前記可変減衰器のうちの前記少なくとも一方の制御入力に結合される出力を有する、論理と、を更に備える、無線周波数フロントエンド回路。
【請求項13】
ケーブルに結合するための第2のポートを更に備え、前記第2のポートが前記ゲインステージの入力に結合される、請求項12に記載の無線周波数フロントエンド回路。
【請求項14】
包絡線検波のための方法であって、
第1のダイオードと、前記第1のダイオードのカソードに分路して結合される第1の容量素子とを使用して、信号の包絡線を検波することと、
第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含むクランプ回路を使用して、前記信号をクランプすることと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記第1の抵抗素子の第1の端子が、前記第2のダイオードのカソードに結合されており、前記第1の抵抗素子の第2の端子が、前記第1のダイオードのアノードに結合されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のダイオードのアノードに結合されるインピーダンス整合回路を使用して、インピーダンスを変換することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記インピーダンス整合回路が、
前記第1のダイオードの前記アノードと直列に結合される第2の容量素子と、
前記第1のダイオードの前記アノードに分路して結合される誘導素子と、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第1のDCバイアス回路を使用して、前記第1のダイオードのアノードにDCバイアス印加することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
第2のDCバイアス回路を使用して、前記クランプ回路にDCバイアス印加することを更に含み、前記第2のDCバイアス回路が、前記第1のDCバイアス回路と同じ構成要素及びトポロジを有する、請求項18に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年12月29日に出願された米国特許出願第17/646,405号の利益及び優先権を主張する。
【0002】
[0002] 本開示の特定の態様は、全般的に電子回路に関し、より詳細には、包絡線検波のための技術及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] ワイヤレス通信システムは、電話通信、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャスト、又は他の同様のタイプのサービスなどの、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。これらのワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅、送信電力、又は他のリソース)を複数のユーザと共有することによって、それらのユーザとの通信をサポートすることが可能な、多元接続技術を採用することができる。多元接続技術は、いくつか例を挙げると、符号分割、時分割、周波数分割、直交周波数分割、シングルキャリア周波数分割、又は時分割同期符号分割のうちのいずれかに依存し得る。これら及び他の多元接続技術は、都市レベル、国レベル、地域レベル、及び世界レベルでさえも種々のワイヤレスデバイスが通信することを可能にする、共通のプロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されてきた。
【0004】
[0004] ワイヤレス通信システムは長年にわたって多大な技術的進歩を遂げてきたが、課題が依然として存在している。例えば、複雑で動的な環境は、ワイヤレス送信機とワイヤレス受信機との間の信号を、依然として減衰させるか又は遮断する恐れがあることにより、有限のワイヤレスチャネルリソースの使用を管理及び最適化するために使用される様々な既成のワイヤレスチャネル測定及び報告メカニズムを弱体化する。したがって、様々な課題を克服するために、ワイヤレス通信システムにおける更なる改善が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示のシステム、方法、及びデバイスは、それぞれがいくつかの態様を有しており、それらのうちの1つの態様のみが、その望ましい属性に関与するものではない。以下の特許請求の範囲によって表現される本開示の範囲を限定することなく、次に、いくつかの特徴が簡潔に論じられる。この論考を検討した後、また特に、「発明を実施するための形態」と題されたセクションを読了した後、本明細書で説明される利点を本開示の特徴がどのように提供するかが理解されるであろう。
【0006】
[0006] 本開示の特定の態様は、概して、包絡線検波回路に関し、高電力で動作する包絡線検波器における、信頼性の問題及びダイオード焼損を軽減することに関する。
【0007】
[0007] 本開示の特定の態様は、包絡線検波回路を提供する。包絡線検波回路は、概して、包絡線検波回路の入力ノードに結合されるアノードを有し、かつ包絡線検波回路の出力ノードに結合されるカソードを有する、第1のダイオードと、出力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される第1の容量素子と、入力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合されるクランプ回路であって、第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含む、クランプ回路と、を含む。
【0008】
[0008] 本開示の特定の態様は、包絡線検波のための方法を提供する。本方法は、概して、第1のダイオードと、第1のダイオードのカソードに分路して結合される第1の容量素子とを使用して、信号の包絡線を検波することと、第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含むクランプ回路を使用して、信号をクランプすることと、を伴う。
【0009】
[0009] 上述の目的及び関連する目的の達成のために、1つ又は複数の態様は、以降で十分に説明され、特に特許請求の範囲において指摘される、特徴を含む。以下の説明及び添付図面は、1つ又は複数の態様の特定の例示的特徴を詳細に記載している。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することが可能な様々な方式のうちの、ごく一部を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[0010] 本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、添付図面にその一部が示される諸態様を参照することによって、上記で簡潔に要約された、より具体的な説明を得ることができる。しかしながら、添付図面は、本開示の特定の典型的態様のみを示すものであり、それゆえ、他の同様に効果的な態様を本説明が認め得るため、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではない点に留意されたい。
図1】[0011] 本開示の諸態様を実践することが可能な、例示的な通信システムのブロック図である。
図2】[0012] 本開示の諸態様を実践することが可能な、例示的な補償回路のブロック図である。
図3】[0013] 本開示の特定の態様による、クランプを有する例示的な包絡線検波器の概略図である。
図4】[0014] 本開示の特定の態様による、クランプを有する例示的なインピーダンス整合型包絡線検波器の概略図である。
図5】[0015] 本開示の特定の態様による、クランプを有する例示的なDCバイアス及びインピーダンス整合型包絡線検波器の概略図である。
図6】[0016] 本開示の特定の態様による、包絡線検波のための例示的な動作のフロー図である。
【0011】
[0017] 理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を指定するために同一の参照番号が使用されている。一態様において開示されている要素を、具体的に記述することなく、他の態様に対して有益に利用することができる点が想到されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0018] 補償器とは、フィードバック及び制御システムにおける、望ましくない周波数応答を改善する構成要素である。最も一般的なタイプの補償器は、進み補償器、遅れ補償器、及び遅れ進み補償器である。遅れ進み補償器は、或る周波数領域において位相遅れを生じさせ、別の周波数領域において位相進みを生じさせる、電気回路である。補償器を使用して、信号を送信又は受信する際のケーブル損失を相殺する(又は、少なくとも低減する)ことができる。理想的には、一方の端部においてケーブルから出て行く送信電力は、他方の端部においてケーブルに入って来る送信電力と一致するべきである。
【0013】
[0019] 一部の補償器は、入力信号の包絡線を検波して、その信号の包絡線の振幅に比例する出力を提供するための包絡線検波器を含み得る。包絡線検波器は、ダイオード検波器によって実装することができ、このダイオード検波器は、検波器の入力と出力との間に接続される順方向バイアスダイオードと、検波器の出力に分路して接続されるコンデンサとを含み得る。このダイオードは、一般に、受信信号の半分を他方の半分よりも増強する役割を果たす。多くの事例では、この形態の検波器に関してショットキーダイオードが使用されるが、これは、信号レベルが低い場合があり、ショットキーダイオードは、その順方向電圧が、標準的なシリコンダイオード(典型的には、約0.6又は0.7V)よりも遥かに低い(典型的には、約0.2V)ためである。
【0014】
[0020] 残念ながら、ダイオードは、包絡線検波器が高電力を検波するために使用される場合、信頼性の問題に直面する恐れがある。例えば、ダイオードは、-11dBm~+26dBmの電力の範囲を検波することが望ましい場合がある。しかしながら、ダイオードは、+15dBmにおいて焼損する可能性がある。したがって、高電力レベルで包絡線検波器が動作する間の、包絡線検波器ダイオードの寿命を改善するための技術が必要とされている。
【0015】
[0021] 本開示の特定の態様は、包絡線検波器の入力と包絡線検波器ダイオードとの間に、クランプ回路を提供する。クランプ回路は、入力における高電力が包絡線検波器ダイオードに到達することを防止し、それにより、包絡線検波器の寿命及び信頼性を向上させる。
【0016】
[0022] 本開示の様々な態様が、添付図面を参照して、次により十分に説明される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本開示全体にわたって提示されている任意の特定の構造又は機能に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が充分かつ完全なものとなり、当業者に本開示の範囲を十分に伝えるために提供されている。本明細書の教示に基づいて、当業者には、本開示の範囲が、本開示の任意の他の態様とは独立して実装されるか、又は本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるかに関わりなく、本明細書で開示される本開示のあらゆる態様を包含することが意図されている点を理解されたい。例えば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置を実装することができ、又は方法を実践することができる。更には、本開示の範囲は、本明細書に記載される本開示の様々な態様に加えて、又はそれらの態様以外の、他の構造、機能、あるいは構造及び機能を使用して実践される、そのような装置又は方法を包含することが意図されている。本明細書で開示される本開示のいずれの態様も、特許請求の範囲の1つ又は複数の要素によって具現化することできる点を理解されたい。
【0017】
[0023] 本明細書で使用される場合、動詞「接続する」の様々な時制における「と接続される」という用語は、要素Aが要素Bに直接接続されること、又は、他の要素が要素Aと要素Bとの間に接続される場合があること(すなわち、要素Aが要素Bと間接的に接続されること)を意味し得る。電気構成要素の場合、「と接続される」という用語はまた、本明細書では、ワイヤ、トレース、又は他の導電性材料を使用して、要素Aと要素B(及び、それらの間に電気的に接続されている任意の構成要素)とを電気的に接続することを意味するためにも、使用することができる。
【0018】
例示的な通信システム
[0024] 図1は、本開示の諸態様を実践することが可能な、例示的な通信システム100を示すブロック図である。通信システム100は、無線機110と、補償器130と、ワイヤレス送信及び/又はワイヤレス受信のためのアンテナ140とを含み得る。図示のように、無線機110の出力は、補償器130及びアンテナ140を無線機110から遠隔の距離に配置することができるように、伝送ケーブル120によって補償器130の入力に結合することができる。
【0019】
[0025] 伝送ケーブル(伝送ケーブル120など)は、これらの伝送ケーブルを介して送信される信号に生じる減衰(例えば、電力損失)の量を表す、ケーブル損失に関連付けることができる。より長い伝送ケーブル(例えば、伝送ケーブル120)を使用して送信される信号は、より短い伝送ケーブルを介して送信される信号よりも大きい減衰を経験し得る。例えば、アンテナ140を介して、ワイヤレス通信のための信号を出力する場合、無線機110の電力増幅器は、これらの信号を特定の送信電力で送信することができる。しかしながら、伝送ケーブル120の損失特性に起因して、これらの信号を送信するための、無線機110の電力増幅器からの送信電力は、伝送ケーブル120によって減衰される可能性がある。この減衰は、アンテナ140において見受けられる送信電力の低減をもたらすものであり、このことは、これらの信号が、対象とする受信者によって受信されない結果につながり得る。
【0020】
[0026] 伝送ケーブル120に関連付けられるケーブル損失(例えば、減衰)を考慮する手助けのために、通信システム100はまた、補償器130も含む。補償器130は、無線機110から信号を受信して、伝送ケーブル120に関連付けられる送信電力の減衰/ケーブル損失が相殺されるか又は少なくとも低減されるように、これらの信号に関連付けられる送信電力を全体的に増幅するように構成されている。換言すれば、補償器130は、無線機110によって出力された信号が伝送ケーブル120を通過した後に、無線機110の電力増幅器によって出力された送信電力を再現するように構成することができる。このことにより、適切な送信電力を使用して、アンテナ140を介して信号を送信することができる点が保証される。補償器130による、送信電力のこの増幅は、1つ若しくは複数の固定減衰器、1つ若しくは複数の可変減衰器、1つ若しくは複数の固定増幅器、及び/又は1つ若しくは複数の可変増幅器の、任意の好適な組み合わせを含む、ゲインステージによって達成することができる。
【0021】
例示的な信号補償器デバイス
[0027] 図2は、本開示の諸態様を実践することが可能な、例示的な補償器130のブロック図である。補償器130は、論理210と、包絡線検波器220と、回路230とを含み得る。特定の態様に関しては、補償器130は、図示のように、アンテナ140用のハウジング内部に配設して、ケーブル(例えば、図1の伝送ケーブル120)とアンテナ140との間に結合することが可能な、小型のプリント回路基板アセンブリとして実装することができる。
【0022】
[0028] 補償器130は、送信方向及び/又は受信方向におけるケーブル損失を相殺する(又は、少なくとも低減する)ように設計されている。送信方向では、理想的には、アンテナ140への送信電力は、無線機(例えば、図1の無線器110)の出力における送信電力と一致するべきであるが、無線機は、ケーブル損失(ケーブル長及び他のケーブル特性に応じて、デバイスのタイプごとに異なり得るもの)を認知していない。それゆえ、補償器130は、ケーブル損失を測定して、このケーブル損失を相殺する(又は、少なくともその影響を低減する)ように設計されている(「ゲインニュートラル」と称される)。
【0023】
[0029] このことを達成するために、補償器130は、(例えば、回路230とアンテナ140との間の電流及び/又は電圧をサンプリングすることによって)回路230の出力における電力を測定又は推定することができる。包絡線検波器220は、入力信号の包絡線を検波して、その信号の包絡線の振幅に比例する出力を提供するために使用することができる。回路230は、ゲインステージを含み得るものであり、一般に、1つ若しくは複数の固定減衰器、1つ若しくは複数の可変減衰器、1つ若しくは複数の固定増幅器、及び/又は1つ若しくは複数の可変増幅器の任意の好適な組み合わせを含む、ゲインステージを含み得る。ゲインステージはまた、スイッチ及び/又はフィルタも含み得る。送信方向における回路230の出力は、第1のポート244に結合することができる。追加的又は代替的に、いくつかの場合、回路230は、アンテナ140からの受信信号を増幅及びフィルタリングするための、受信経路(図示せず)の少なくとも一部分を含み得る。
【0024】
[0030] 論理210は、包絡線検波器220の出力ノード248に結合される入力を有し得ると共に、回路230の制御入力に結合される出力を有し得る。包絡線検波器220は、(例えば、検波された包絡線信号の)測定された電力の指標を、論理210に送信することができる。論理210は、測定された電力値のこの指標を、基準電力値の指標と比較することができ、回路230の損失(すなわち、減衰)及び/又はゲイン(すなわち、増幅)を調節するための制御信号を出力することができる。
【0025】
[0031] 補償器130は、送信経路の少なくとも一部分、受信経路の少なくとも一部分、又はトランシーバのフロントエンドの少なくとも一部分を含み得る、無線周波数フロントエンド回路を含み得る。補償器130は、アンテナ140に結合される第1のポート244を含み得る。補償器130はまた、第2のポート242も含み得る。特定の態様に関しては、第2のポート242は、補償器130をケーブル(例えば、伝送ケーブル120)に結合するために使用することができる。特定の態様に関しては、送信方向などにおいて、第2のポート242を、回路230(例えば、ゲインステージ)の入力に結合することができ、第1のポート244を、回路230の出力に結合することができる。
【0026】
[0032] 図3は、例示的な包絡線検波器300の概略図である。図3の包絡線検波器300は、図2の包絡線検波器220としての役割を果たし得る。包絡線検波器300は、主要な包絡線検出波機能を実行するために、ダイオードD1及び容量素子C1を含み得る。ダイオードD1は、図示のように、包絡線検波器300の入力ノード246に結合されるアノードと、包絡線検波器の出力ノード248(「Vout」と標識)に結合されるカソードとを有し得る。容量素子C1は、ダイオードD1のカソードと、包絡線検波器300に関する基準電位ノード(例えば、電気接地)との間に、分路して結合することができる。いくつかの場合、包絡線検波器300の出力ノード248は、包絡線検波器の負荷インピーダンス304(例えば、図3の抵抗素子Rloadによって表されているもの)に結合することができる。
【0027】
[0033] 包絡線検波器300はまた、ダイオードD1のアノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される、クランプ回路302も含み得る。特定の態様によれば、クランプ回路302は、ダイオードD1のアノードと基準電位ノードとの間の分路内で直列に結合されるダイオードD2及び抵抗素子R1によって実装することができる。特定の態様によれば、図3に示すように、ダイオードD2のカソードは、ダイオードD1のアノードに結合することができ、ダイオードD2のアノードは、抵抗素子R1の端子に結合することができる。特定の他の態様によれば、抵抗素子R1は、ダイオードD1のアノードとダイオードD2のカソードとの間に結合することができる。換言すれば、抵抗素子R1の位置とダイオードD2の位置とを入れ替えることができる。
【0028】
[0034] 特定の態様では、ダイオードD1とダイオードD2とは、同じタイプのダイオードとすることができる。例えば、ダイオードD1及びダイオードD2は、双方ともショットキーダイオードとすることができ、これらのショットキーダイオードは、典型的には、上述のように、標準的なダイオードよりも低い順方向電圧(V)を有する。他の態様に関しては、ダイオードD2は、ダイオードD1とは異なるダイオードタイプとすることができる。
【0029】
[0035] 特定の態様によれば、抵抗素子R1は、約15オームの抵抗を有し得る。この抵抗は、電力損失と焼損保護とのトレードオフとして選択することができる。
【0030】
[0036] 図4は、例示的なインピーダンス整合型包絡線検波器400の概略図である。図4の包絡線検波器400は、図3の包絡線検波器300と同様ではあるが、包絡線検波器の入力ノード246とダイオードD1のアノードとの間に結合されている、インピーダンス整合回路402を含む。インピーダンス整合回路402は、外部構成要素(例えば、アンテナ140)のソースインピーダンスを、包絡線検波器の入力インピーダンスに整合させるための、様々な好適なトポロジのうちのいずれかによって実装することができる。例えば、インピーダンス整合回路402は、包絡線検波器の入力ノード246とダイオードD1のアノードとの間に直列に結合される容量素子C2を含み得る。インピーダンス整合回路402はまた、ダイオードD1のアノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される誘導素子L1も含み得る。容量素子C2のキャパシタンスと誘導素子のインダクタンスとは、外部構成要素と包絡線検波器との間の電力伝達を最大化するように選択することができる。
【0031】
[0037] 図5は、例示的なDCバイアス及びインピーダンス整合型包絡線検波器500の概略図である。図5の包絡線検波器500は、図4の包絡線検波器400と同様ではあるが、DCバイアス回路もまた含む。具体的には、包絡線検波器500は、ダイオードD1のアノードに結合される第1のDCバイアス回路504と、クランプ回路302(例えば、ダイオードD2及び抵抗素子R1)に結合される第2のDCバイアス回路506とを含み得る。
【0032】
[0038] 第1のDCバイアス回路504内の第1のDC電源510を使用して、ダイオードD1のアノードにバイアス印加することができる。第1のDCバイアス回路504はまた、ダイオードD1のアノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される第2の抵抗素子R2と、ダイオードD1のアノードと第1のDCバイアスノード(例えば、DC電源510の端子)との間に結合される第3の抵抗素子R3とも含み得る。特定の態様によれば、インピーダンス整合回路502を、図4のインピーダンス整合回路402と同様に、包絡線検波器の入力ノード246とダイオードD1のアノードとの間に結合することができる。容量素子C2及び誘導素子L1に加えて、インピーダンス整合回路502はまた、誘導素子L1がDCバイアス電圧に対する接地への短絡として作用しないように、誘導素子L1と基準電位ノードとの間に直列に結合される第3の容量素子C3も含む。特定の態様について、第3の容量素子C3は、大きい値のバルクコンデンサを含み得る。インピーダンス整合回路502は、様々な他の好適なトポロジのうちのいずれかによって実装することもできる。
【0033】
[0039] 包絡線検波器500はまた、クランプ回路302と基準電位ノードとの間に結合される第4の容量素子C4も含み得る。特定の態様について、第4の容量素子C4のキャパシタンスは、第3の容量素子C3のキャパシタンスに一致し得る。いくつかの場合、第4の容量素子C4は、大きい値のバルクコンデンサを含み得る。第2のDCバイアス回路506内の第2のDC電源520を使用して、クランプ回路302にバイアス印加することができる。第2のDC電源520は、第1のDC電源510と同じDC電圧を有し得るものであり、いくつかの場合、第1のDC電源と第2のDC電源とは、同じDC電源とすることができる。第2のDCバイアス回路506はまた、第4の容量素子C4と並列に結合される第4の抵抗素子R4、並びに、第2のDCバイアスノード(例えば、DC電源520の端子)と、第4の容量素子C4、第4の抵抗素子R4、及びクランプ回路302に結合されるノード508との間に結合される第5の抵抗素子R5も含み得る。
【0034】
[0040] 特定の態様によれば、第2のDCバイアス回路506は、図5に示すように、第1のDCバイアス回路504と同じ構成要素及びトポロジを有し得る。特定の態様に関しては、第1のDCバイアスノード及び第2のDCバイアスノード(例えば、DC電源510及び520の端子)は、同じDCバイアス電圧を供給するように構成されている。特定の態様によれば、抵抗素子R2の抵抗に対する抵抗素子R3の抵抗の比は、抵抗素子R4の抵抗に対する抵抗素子R5の抵抗の比と同じものとすることができる。
【0035】
包絡線検波のための例示的な動作
[0041] 図6は、本開示の特定の態様による、包絡線検波のための例示的な動作600のフロー図である。動作600は、図2図5の包絡線検波器220、300、400、及び500などの、包絡線検波回路によって実行することができる。
【0036】
[0042] 動作600は、ブロック602において、包絡線検波器が、第1のダイオード(例えば、ダイオードD1)と、第1のダイオードのカソードに分路して結合される第1の容量素子(例えば、容量素子C1)とを使用して、信号の包絡線を検波することから開始することができる。ブロック604において、包絡線検波器は、クランプ回路を使用して、信号をクランプすることができる。クランプ回路は、概して、第2のダイオード(例えば、ダイオードD2)と直列に結合される第1の抵抗素子(例えば、抵抗素子R1)を含み得る。
【0037】
[0043] 特定の態様によれば、第1の抵抗素子の第1の端子を、第2のダイオードのカソードに結合することができ、第1の抵抗素子の第2の端子を、第1のダイオードのアノードに結合することができる。他の態様に関しては、第2のダイオードは、第1の抵抗素子に結合されるアノードを有し、第1のダイオードのアノードに結合されるカソードを有する。
【0038】
[0044] 特定の態様によれば、動作600は更に、第1のダイオードのアノードに結合されるインピーダンス整合回路(例えば、インピーダンス整合回路402又は502)を使用して、インピーダンスを変換することを伴い得る。特定の態様について、インピーダンス整合回路は、第1のダイオードのアノードと直列に結合される第2の容量素子(例えば、容量素子C2)と、第1のダイオードのアノードに分路して結合される誘導素子(例えば、誘導素子L1)とを含み得る。
【0039】
[0045] 特定の態様によれば、動作600は更に、第1のDCバイアス回路(例えば、第1のDCバイアス回路504)を使用して、第1のダイオードのアノードにDCバイアス印加することを伴い得る。特定の態様に関しては、動作600は更に、第2のDCバイアス回路(例えば、第2のDCバイアス回路506)を使用して、クランプ回路にDCバイアス印加することを伴い得る。特定の態様について、第2のDCバイアス回路は、第1のDCバイアス回路と同じDCバイアス電圧、同じ構成要素、及び/又は同じトポロジを有し得る。
【0040】
例示的な態様
[0046] 上述の様々な態様に加えて、諸態様の特定の組み合わせが、本開示の範囲内にあり、それらのうちのいくつかが以下で詳述される。
【0041】
[0047] 態様1:包絡線検波回路であって、包絡線検波回路の入力ノードに結合されるアノードを有し、かつ包絡線検出回路の出力ノードに結合されるカソードを有する、第1のダイオードと、出力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される第1の容量素子と、入力ノードと基準電位ノードとの間に分路して結合されるクランプ回路であって、第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含む、クランプ回路と、を備える、包絡線検波回路。
【0042】
[0048] 態様2:第2のダイオードが、第1の抵抗素子に結合されるアノードを有し、第1のダイオードのアノードに結合されるカソードを有する、態様1の包絡線検波回路。
【0043】
[0049] 態様3:包絡線検波回路の入力ノードと第1のダイオードのアノードとの間に結合されるインピーダンス整合回路を更に備える、態様1又は2の包絡線検波回路。
【0044】
[0050] 態様4:インピーダンス整合回路が、包絡線検波回路の入力ノードと第1のダイオードのアノードとの間に直列に結合される第2の容量素子と、第1のダイオードのアノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される誘導素子とを含む、態様3の包絡線検波回路。
【0045】
[0051] 態様5.第1のダイオードのアノードに結合される第1のDCバイアス回路を更に備える、態様1~4のうちのいずれかの包絡線検波回路。
【0046】
[0052] 態様6:第1のDCバイアス回路が、第1のダイオードのアノードと基準電位ノードとの間に分路して結合される第2の抵抗素子と、第1のダイオードのアノードと第1のDCバイアスノードとの間に結合される第3の抵抗素子とを含み、インピーダンス整合回路が、誘導素子と基準電位ノードとの間に直列に結合される第3の容量素子を更に含む、態様5の包絡線検波回路。
【0047】
[0053] 態様7:クランプ回路に結合される第2のDCバイアス回路を更に備える、態様5又は6の包絡線検波回路。
【0048】
[0054] 態様8:第2のDCバイアス回路が、第1のDCバイアス回路と同じ構成要素及びトポロジを有する、態様7の包絡線検波回路。
【0049】
[0055] 態様9:クランプ回路と基準電位ノードとの間に結合される第4の容量素子を更に備え、第2のDCバイアス回路が、第4の容量素子と並列に結合される第4の抵抗素子と、第2のDCバイアスノードと、第4の容量素子、第4の抵抗素子、及びクランプ回路に結合されるノードとの間に結合される第5の抵抗素子と、を含む、態様7又は8の包絡線検波回路。
【0050】
[0056] 態様10:第1のDCバイアスノードと第2のDCバイアスノードとが、同じDCバイアス電圧を供給するように構成されている、態様9の包絡線検波回路。
【0051】
[0057] 態様11:第2の抵抗素子の抵抗に対する第3の抵抗素子の抵抗の比が、第4の抵抗素子の抵抗に対する第5の抵抗素子の抵抗の比と同じである、態様9又は10の包絡線検波回路。
【0052】
[0058] 態様12:態様1~11のうちのいずれかの包絡線検波回路を備える、無線周波数フロントエンド回路であって、アンテナに結合するための第1のポートと、可変増幅器又は可変減衰器のうちの少なくとも一方を含むゲインステージであって、ゲインステージの出力が第1のポートに結合される、ゲインステージと、包絡線検波回路の出力ノードに結合される入力を有し、かつ可変増幅器又は可変減衰器のうちの少なくとも一方の制御入力に結合される出力を有する、論理と、を更に備える、無線周波数フロントエンド回路。
【0053】
[0059] 態様13:ケーブルに結合するための第2のポートを更に備え、第2のポートがゲインステージの入力に結合される、態様12の無線周波数フロントエンド回路。
【0054】
[0060] 態様14:包絡線検波のための方法であって、第1のダイオードと、第1のダイオードのカソードに分路して結合される第1の容量素子とを使用して、信号の包絡線を検波することと、第2のダイオードと直列に結合される第1の抵抗素子を含むクランプ回路を使用して、信号をクランプすることと、を含む、方法。
【0055】
[0061] 態様15:第1の抵抗素子の第1の端子が、第2のダイオードのカソードに結合されており、第1の抵抗素子の第2の端子が、第1のダイオードのアノードに結合されている、態様14の方法。
【0056】
[0062] 態様16:第1のダイオードのアノードに結合されているインピーダンス整合回路を使用して、インピーダンスを変換することを更に含む、態様14又は15の方法。
【0057】
[0063] 態様17:インピーダンス整合回路が、第1のダイオードのアノードと直列に結合される第2の容量素子と、第1のダイオードのアノードに分路して結合される誘導素子とを含む、態様16の方法。
【0058】
[0064] 態様18:第1のDCバイアス回路を使用して、第1のダイオードのアノードにDCバイアス印加することを更に含む、態様14~17のうちのいずれかの方法。
【0059】
[0065] 態様19:第2のDCバイアス回路を使用して、クランプ回路にDCバイアス印加することを更に含み、第2のDCバイアス回路が、第1のDCバイアス回路と同じ構成要素及びトポロジを有する、態様18の方法。
【0060】
追加的な考慮事項
[0066] 上述の方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な、任意の好適な手段によって実行することができる。それらの手段は、限定するものではないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプロセッサを含めた、様々なハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素、並びに/あるいは、様々なハードウェアモジュール及び/又はソフトウェアモジュールを含み得る。一般に、図中に動作が示されている場合、それらの動作は、同様の番号が付された、対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。
【0061】
[0067] 本明細書で使用される場合、「決定すること(determining)」という用語は、多種多様なアクションを包含する。例えば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、検索すること(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造において検索すること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)なども含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選び取ること、確立することなども含み得る。
【0062】
[0068] 本明細書で使用される場合、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」に言及する語句は、単一のメンバーを含めた、それらの項目の任意の組み合わせを指す。例として、「a、b、又はcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに、複数の同じ要素を有する任意の組み合わせ(例えば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、及びc-c-c、あるいは、a、b、及びcの任意の他の配列)を包含することが意図されている。
【0063】
[0069] 本明細書で開示される方法は、説明される方法を達成するための1つ若しくは複数のステップ又はアクションを含む。それらの方法のステップ及び/又はアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えることができる。換言すれば、ステップ又はアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップ及び/又はアクションの順序、並びに/あるいは、それらのステップ及び/又はアクションの使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく、修正することができる。
【0064】
[0070] 特許請求の範囲は、上記で例示されている厳密な構成及び構成要素に限定されるものではない点を理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上述の方法並びに装置の、構成、動作、及び詳細において、様々な修正、変更、及び変形を加えることができる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】