(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】電流感知を使用した外科用デバイス活性化検出
(51)【国際特許分類】
A61B 18/12 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
A61B18/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535477
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 EP2022085934
(87)【国際公開番号】W WO2023111067
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】デュマス・オリバー
(72)【発明者】
【氏名】コンフォーイ・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ミゲル・ペドロ・ジョン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
(57)【要約】
概して、電流感知を使用した外科用デバイス活性化検出のためのデバイス、システム、及び方法が提供される。例示的な実施形態では、外科用システムは、外科用ポンプと、検出器と、外科用デバイスと、を含む。検出器は、AC電源から外科用デバイスへのAC電力線における電力の変化を感知して、外科用デバイスの活性化を検出するように構成されている。活性化検出に応答して、ポンプは、外科用デバイスに吸引圧力を適切に提供して、外科用デバイスが外科的処置の実行中に手術部位において吸入を提供することを可能にすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用システムであって、
AC電源、外科用ポンプ、及び外科用デバイスの各々に動作可能に接続されるように構成された検出器を備え、前記外科用デバイスが、前記外科用ポンプに解放可能に結合されるように構成されており、
前記検出器が、前記ポンプ及び前記外科用デバイスの外部にあるハウジングを含み、
前記検出器が、前記ハウジング内に収容されたセンサ及び回路を含み、
前記センサが、前記AC電源から前記検出器によって受け取られる電力を感知するように構成されており、
前記回路が、前記感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、前記感知された電力が前記閾値を超えていると判定された場合、前記外科用ポンプに前記外科用デバイスへ吸引圧力を提供させ、それによって前記外科用デバイスが手術部位から流体を吸引することを可能にする信号を前記外科用ポンプに送信するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記閾値を超える前記感知された電力が、前記外科用デバイスが流体を吸引するように作動されていることを示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあること示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記閾値が、予めプログラムされており、前記検出器に記憶されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記検出器及び前記外科用ポンプのうちの少なくとも1つが、ユーザが前記閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記回路が、前記感知された電力に基づいて、前記閾値を動的に設定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサが、前記AC電源から前記検出器によって経時的に受け取られる電力を繰り返し感知するように構成されており、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路が、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記外科用ポンプが、関節鏡視下ポンプを含み、前記手術部位が、患者の関節にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
外科用システムであって、
外科用ソース機器に動作可能に接続されるように構成された外科用デバイスであって、前記外科用ソース機器が、それに動作可能に接続された前記外科用デバイスに動作機能性を提供するように構成されており、前記動作機能性が、前記外科用デバイスが手術部位において機能を実行することを可能にする、外科用デバイスと、
前記外科用デバイス及び前記外科用ソース機器の外部にあり、前記外科用デバイス、前記外科用ソース機器、及びAC電源に動作可能に結合されるように構成されている、ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、前記AC電源から前記ハウジングにおいて受け取られる電力を感知するように構成されたセンサと、
前記ハウジング内に収容され、前記感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、前記感知された電力が前記閾値を超えていると判定された場合、前記外科用ソース機器に前記外科用デバイスへ前記動作機能性を提供させ、それによって吸引外科手術が前記手術部位において前記機能を実行することを可能にする信号を前記外科用ソース機器に送信するように構成された回路と、を備える、システム。
【請求項10】
前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが前記機能を実行するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが前記機能を実行するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記閾値が、予めプログラムされている、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
ユーザが前記閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記回路が、前記感知された電力に基づいて、前記閾値を動的に設定するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサが、前記AC電源から前記ハウジングにおいて経時的に受け取られる電力を繰り返し感知するように構成されており、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路が、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記外科用ソース機器が、外科用ポンプを含み、前記動作機能性が、吸引力を含み、前記機能が、前記手術部位から流体を吸引することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記外科用デバイスが、電極を含み、前記外科用ソース機器が、ジェネレータを含み、前記動作機能性が、RFエネルギーを含み、前記機能が、前記電極を介して前記手術部位の組織にRFエネルギーを送達することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
外科的方法であって、
検出器のハウジング内に収容されたセンサを使用して、AC電源から前記検出器において受け取られた電力を感知することであって、前記検出器が、外科用ポンプに動作可能に結合されており、前記外科用ポンプの外部にある、感知することと、
前記検出器の前記ハウジング内に収容された回路を使用して、前記感知された電力が閾値を超えるか否かを判定することと、
前記感知された電力が前記閾値を超えると判定された場合、前記外科用ポンプに解放可能に結合された外科用デバイスが手術部位から流体を吸引するように、前記外科用ポンプに前記外科用デバイスへ吸引圧力を提供させる信号を前記検出器から前記外科用ポンプに送信することと、を含む、方法。
【請求項18】
前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあること示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記センサを使用して、前記AC電源から前記検出器によって経時的に受け取られる電力を繰り返し感知することと、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路を使用して、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定することと、を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記外科用ポンプが、関節鏡視下ポンプを含み、前記手術部位が、患者の関節にある、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、電流感知を使用した外科用デバイス活性化検出に関する。
【背景技術】
【0002】
関節鏡視下ポンプは、軟質組織焼灼、輪郭修復、切断、凝固、及び温度制御などの種々の機能に関連して、種々の外科的処置において使用される。外科的処置の実行中、関節鏡視下ポンプは、手術部位、例えば、患者の関節への流入管を通した生理食塩水などの流体の灌注(流入)、及び手術部位からの流出管を通る流体の吸入(流出)を提供することができる。そのようなポンプは、関節における流体圧力を制御して、アクセスを容易にするための関節拡張の提供、良好な視認性の維持、及び/又は出血の制御を支援することができる。
【0003】
いくつかのポンプは、手術部位からの流体の流出を容易にするために、吸入デバイスがポンプに接続されることを可能にする。そのようなポンプは、複数の流出ルートを含む。第1の流出管は、吸入デバイスがポンプに接続されていないときに、手術部位からの内部を通した加圧流体の吸入を可能にする。第2の流出管は、吸入デバイスがポンプに接続され、デバイスのトリガが作動されてデバイスの吸入動作を活性化することによってなどアクティブであるとき、手術部位からの内部を通した加圧流体の吸入を可能にする。異なる吸入デバイスが、ポンプに接続されてもよい。しかしながら、従来、ポンプは、例えば、全ての吸入デバイスがポンプと同じ製造業者を有するわけではないため、ポンプに接続され得る全ての可能な吸入デバイスの動作を検出することができない。したがって、ポンプは、吸入デバイスとともに適切に機能しない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、関節鏡視下ポンプのための改善されたデバイス、システム、及び方法の必要性が残されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概して、電流感知を使用した外科用デバイス活性化検出のためのデバイス、システム、及び方法が提供される。
【0006】
一態様では、一実施形態において、AC電源、外科用ポンプ、及び外科用デバイスの各々に動作可能に接続されるように構成された検出器を含む外科用システムが提供される。外科用デバイスは、外科用ポンプに解放可能に結合されるように構成されている。検出器は、ポンプ及び外科用デバイスの外部にあるハウジングを含む。検出器はまた、ハウジング内に収容されたセンサ及び回路を含む。センサは、AC電源から検出器によって受け取られる電力を感知するように構成されている。回路は、感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、感知された電力が閾値を超えていると判定された場合、外科用ポンプに外科用デバイスへ吸引圧力を提供させ、それによって外科用デバイスが手術部位から流体を吸引することを可能にする信号を外科用ポンプに送信するように構成されている。
【0007】
外科用システムは、任意の数の変形を有することができる。例えば、閾値を超える感知された電力は、外科用デバイスが流体を吸引するように作動されていることを示すことができる。
【0008】
別の例では、閾値を超える感知された電力は、外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができ、閾値を超えない感知された電力は、外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができる。
【0009】
更に別の例では、閾値を予めプログラムし、検出器に記憶することができる。
【0010】
更に別の例では、検出器及び外科用ポンプのうちの少なくとも1つは、ユーザが閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を含むことができる。
【0011】
別の例では、回路は、感知された電力に基づいて、閾値を動的に設定するように構成することができる。
【0012】
更に別の例では、センサは、電流センサを含むことができ、感知された電力は、電流を含むことができる。
【0013】
別の例では、感知された電力は、磁場を含むことができる。
【0014】
更に別の例では、センサは、AC電源から検出器によって経時的に受け取られた電力を繰り返し感知するように構成することができ、感知された電力が閾値を超えないと判定された場合、回路は、次の感知された電力が閾値を超えるかどうかを判定するように構成することができる。
【0015】
更に別の例では、外科用ポンプは、関節鏡視下ポンプを含むことができ、手術部位は患者の関節にあることができる。
【0016】
別の実施形態では、外科用システムは、外科用ソース機器に動作可能に接続されるように構成された外科用デバイスを含み、外科用ソース機器は、それに動作可能に接続された外科用デバイスに動作機能性を提供するように構成されている。動作機能性は、外科用デバイスが手術部位において機能を実行することを可能にする。外科用システムはまた、外科用デバイス及び外科用ソース機器の外部にあり、外科用デバイス、外科用ソース機器、及びAC電源に動作可能に結合されるように構成されているハウジングを含む。外科用システムはまた、ハウジング内に収容され、AC電源からハウジングにおいて受け取られる電力を感知するように構成されたセンサを含む。外科用システムはまた、ハウジング内に収容され、感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、感知された電力が閾値を超えていると判定された場合、外科用ソース機器に外科用デバイスへ動作機能性を提供させ、それによって外科用デバイスが手術部位において機能を実行することを可能にする信号を外科用ソース機器に送信するように構成された回路を含む。
【0017】
外科用システムは、任意の数の変形を有することができる。例えば、閾値を超える感知された電力は、外科用デバイスが機能を実行するように動作しているアクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができ、閾値を超えない感知された電力は、外科用デバイスが機能を実行するように動作していない非アクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができる。
【0018】
別の例では、閾値を予めプログラムすることができる。
【0019】
更に別の例では、外科用システムはまた、ユーザが閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を含むことができる。
【0020】
更に別の例では、回路は、感知された電力に基づいて、閾値を動的に設定するように構成することができる。
【0021】
別の例では、電流センサは、AC電源からハウジングにおいて経時的に受け取られる電力を繰り返し感知するように構成することができ、感知された電力が閾値を超えていないと判定された場合、回路は、次の感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定するように構成することができる。
【0022】
更に別の例では、センサは、電流センサを含むことができ、感知された電力は、電流を含むことができる。
【0023】
別の例では、感知された電力は、磁場を含むことができる。
【0024】
更に別の例では、外科用ソース機器は、外科用ポンプを含むことができ、動作機能性は、吸引力を含むことができ、機能は、手術部位から流体を吸引することを含むことができる。いくつかの実施形態では、外科用ポンプは、関節鏡視下ポンプを含むことができ、手術部位は、患者の関節にあることができる。
【0025】
更に別の例では、外科用デバイスは、電極を含むことができ、外科用ソース機器は、ジェネレータを含むことができ、動作機能性は、RFエネルギーを含むことができ、機能は、電極を介して手術部位の組織にRFエネルギーを送達することを含むことができる。
【0026】
別の態様では、一実施形態において、検出器のハウジング内に収容されたセンサを使用して、AC電源から検出器で受け取られた電力を感知することを含む外科的方法が提供される。検出器は、外科用ポンプに動作可能に結合され、外科用ポンプの外部にある。外科的方法はまた、検出器のハウジング内に収容された回路を使用して、感知された電力が閾値を超えるかどうかを判定することを含む。外科的方法はまた、感知された電力が閾値を超えると判定された場合、外科用ポンプに解放可能に結合された外科用デバイスが手術部位から流体を吸引するように、外科用ポンプに、外科用デバイスへ吸引力を提供させる信号を検出器から外科用ポンプに送信することを含む。
【0027】
外科的方法は、任意の数の方式で変更可能である。例えば、閾値を超える感知された電力は、外科用デバイスが流体を吸引するように作動されていることを示すことができる。
【0028】
別の例では、閾値を超える感知された電力は、外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができ、閾値を超えない感知された電力は、外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に外科用デバイスがあることを示すことができる。
【0029】
更に別の例では、閾値を予めプログラムし、検出器に記憶することができる。
【0030】
更に別の例では、閾値は、検出器の調整器を介してユーザによって設定することができる。
【0031】
別の例では、閾値は、外科用ポンプの調整器を介してユーザによって設定することができる。
【0032】
更に別の例では、閾値は、感知された電力に基づいて、回路によって動的に設定することができる。
【0033】
別の例では、外科的方法はまた、センサを使用して、AC電源から検出器によって経時的に受け取られる電力を繰り返し感知することと、感知された電力が閾値を超えていないと判定された場合、回路を使用して、次の感知された電力が現在の閾値を超えているかどうかを判定することと、を含むことができる。
【0034】
更に別の例では、センサは、電流センサを含むことができ、感知された電力は、電流を含むことができる。
【0035】
別の例では、感知された電力は、磁場を含むことができる。
【0036】
更に別の例では、外科用ポンプは、関節鏡視下ポンプを含むことができ、手術部位は、患者の関節にあることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本開示は、以下の詳細な説明を添付図面と併せ読むことで、より完全に理解されよう。
【
図1】ポンプシステムの一実施形態のブロック図である。
【
図2】
図1のポンプシステムの一部分の斜視図である。
【
図3】
図1のポンプシステムの検出器の一実施形態の概略図である。
【
図4】
図1のポンプシステムを使用する方法の一実施形態を示すフロー図である。
【
図5】無線周波数システムの検出器の一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
ここで、本明細書で開示するデバイス及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解されている。当業者であれば、本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示されるデバイス、システム、及び方法は、非限定的な例示的実施形態であり、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義されることが理解されるであろう。例示的な一実施形態に関連して例解又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。このような改変及び変形は、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0039】
更に、本開示においては、実施形態の同様の名称の構成要素は概して同様の特徴を有するものであり、したがって、特定の実施形態において、同様の名称の各構成要素の各特徴については必ずしも完全に詳しく述べることはしない。追加的に、開示されるシステム、デバイス、及び方法の説明で直線寸法又は円寸法が使用される限りにおいて、そのような寸法は、そのようなシステム、デバイス、及び方法と組み合わせて使用することができる形状の種類を限定しようとするものではない。当業者には、そのような直線寸法及び円寸法に相当する寸法を、任意の幾何学的形状について容易に判定することができる点が認識されるであろう。システム及びデバイス、並びにその構成要素のサイズ及び形状は、少なくとも、システム及びデバイスが内部で使用される対象の解剖学的構造、システム及びデバイスが使用される構成要素のサイズ及び形状、並びにシステム及びデバイスが使用される方法及び手術に依存し得る。
【0040】
概して、電流感知を使用した外科用デバイス活性化検出のためのデバイス、システム、及び方法が提供される。例示的な実施形態では、外科用システムは、外科用ポンプと、検出器と、外科用デバイスと、を含む。検出器は、AC電源から外科用デバイスへのAC電力線における電力の変化を感知して、外科的処置の実行中の外科用デバイスの活性化を検出するように構成される。活性化検出に応答して、ポンプは、外科用デバイスへ吸引圧力を適切に提供して、外科用デバイスが手術部位において吸入を提供することを可能にすることができる。外科用デバイスによる電力消費は、外科用デバイスが動作していない、例えば、非アクティブであり、吸引を提供していないときと比較して、外科用デバイスが動作している、例えば、アクティブであり、吸引を提供しているときに、より高い。したがって、AC電力線における電力変化を感知するように構成されている検出器は、外科用デバイスが動作しているとき(より高い電流)又は動作していないとき(より低い電流)の検出を可能にする。
【0041】
例示的な実施形態では、電力は電流である。電圧は一定のままであるが、電流は変化する。別の例示的な実施形態では、電力は磁場である。磁場は電流に比例し、電流が変化すると磁場もそれに応じて変化する。
【0042】
外科用デバイスは、外科用ポンプに解放可能に結合されるように構成されており、それにより、第2の外科用デバイスがその後外科用デバイスに解放可能に結合されることができる。外科用ポンプとは異なる製造業者からの外科用デバイスなど、異なる外科用デバイスを外科用ポンプに接続することができる。しかしながら、外科用ポンプは、外科用ポンプと同じ製造業者を有し、したがって、ポンプと通信するように設計されている外科用デバイスなどの特定の外科用デバイスのみの活性化を検出するように構成されることができる。したがって、ポンプは、外科用デバイスが外科用ポンプに動作可能に接続されることができ、したがって、それらがポンプと適切に機能するはずであるかのように見える場合であっても、一部の外科用デバイスと適切に機能することができない場合がある。例えば、外科用ポンプは、外科用デバイスが吸引のために作動されと判定することができない場合があり、そのため、外科用ポンプは、ユーザが吸引機能性を要求したにもかかわらず、外科用デバイスへ吸引力を提供し始めない。本明細書に記載の電力感知を使用する外科用デバイス活性化検出は、ポンプがその活性化を検出するように構成されていない外科用デバイスであっても、全てのこれらの異なる外科用デバイスがポンプとともに使用されることを可能にし得る。
【0043】
外科医は、多くの場合、好む外科用デバイス及び好む外科用ポンプを有し、それらの各々は、異なる製造業者からのものであり得るか、又はそうでなければ、外科用デバイス動作の適切な通信のために互換性がない場合がある。本明細書に記載の電力感知を使用する外科用デバイス活性化検出は、外科用ポンプ自体が外科用デバイスの動作を検出することができない場合であっても、外科医が、彼らの好む外科用ポンプを彼らの好む外科用デバイスとともに使用することを可能にし得る。
【0044】
一部の外科医は、特定の外科用デバイス及び特定の外科用ポンプのみへのアクセスを有する場合があり、それらの各々は、異なる製造業者からのものであり得るか、又はそうでなければ、外科用デバイス動作の適切な通信のために互換性がない場合がある。本明細書に記載の電力感知を使用する外科用デバイス活性化検出は、外科用ポンプ自体が外科用デバイスの動作を検出することができない場合であっても、外科医が、手元の外科用ポンプを手元の外科用デバイスとともに使用することを可能にし得る。
【0045】
例示的な実施形態では、検出器は外科用ポンプの外部にある。したがって、検出器は、ポンプを改造する必要なく、既存の外科用ポンプとともに使用することができる。
【0046】
本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法は、様々な外科用ポンプとともに使用することができる。外科用ポンプの一例は、DePuy Mitek(Raynham,MA)から入手可能なFMS VUE(登録商標)Fluid Management and Tissue Debridement SystemのFMS VUE(登録商標)ポンプである。外科用ポンプの他の例は、2017年5月4日に公開された「Anti-Clogging Fluid Management System」と題する米国特許出願公開第2017/0120039号、及び2020年12月29日に発行された「Methods,Systems,And Devices For Joint To Pump Elevation Level User Interfaces,Autocalibration For Joint Elevation,And Joint Pressure Estimation」と題する米国特許第10,874,766号に記載されており、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。外科用ポンプの別の例が、
図1及び
図2に例解されている。
【0047】
図1及び
図2は、手術部位12との間で流体をポンピングするように構成された関節鏡視下ポンプ10を含むポンプシステムの一実施形態を例解している。例示的な実施形態では、手術部位12は、膝又は肩などの関節にある。ポンプ10は、様々な構成を有することができる。例解された実施形態では、ポンプ10は、流入管16を通して手術部位12に流体をポンピングするように構成された灌注ポンプ14を含み、流出管を通して手術部位12から流体をポンピングするように構成された吸入ポンプ(吸引ポンプ)18を含む。流入管16及び流出管の各々は、関連付けられたシースを有することができる。
【0048】
流入管16は、手術部位12で使用されるように構成された灌注デバイス20に動作可能に接続されるように構成され、それにより、流体を灌注デバイス20を通して手術部位12に流体を提供することができる。灌注デバイス20は、当業者に認識されるように、様々な構成のうちのいずれかを有することができる。流入管16は、ポンプ10の流体チャンバ(充填チャンバ又はリザーバ)24及び流体供給部22とポンプ10との間に延在する流体管26を介して、ポンプ10の外部にある、生理食塩水又は他の流体のバッグ又は他の容器などの流体供給部22に動作可能に接続されるように構成される。流体チャンバ24は、流入管16内への流体の流れを円滑にするのを助けることができ、かつ/又は流体チャンバ24の上部における圧力感知を可能にして、手術部位12における流体圧力の決定を容易にすることができる。流体圧力は、任意の数の方式で決定することができ、少なくともいくつかの実施形態では、ポンプ10で決定することができる。例えば、流体圧力を決定する様々な実施形態が、2020年12月29日に発行された「Methods,Systems,And Devices For Joint To Pump Elevation Level User Interfaces,Autocalibration For Joint Elevation,And Joint Pressure Estimation」と題する前述の米国特許第10,874,766号に記載されている。
【0049】
流出管は、手術部位12で使用されるように構成されたカニューレ30に動作可能に接続されるように構成された流出カニューレ管28を含み、それにより、手術部位12における流体を手術部位12からカニューレ30内に、次いで流出カニューレ管28内に吸引することができる。カニューレ30は、当業者に認識されるように、様々な構成のうちのいずれかを有することができる。流出管はまた、手術部位12で使用されるように構成された外科用デバイス34に動作可能に結合されるように構成された流出デバイス管32を含み、それにより、手術部位12における流体を手術部位12から外科用デバイス34に、次いで流出カニューレ管28に吸引することができる。外科用デバイス34は、ポンプ10に解放可能に結合されるように構成される。外科用デバイス34は、当業者に認識されるように、様々な構成のうちのいずれかを有することができる。外科用デバイスは、専用の吸引デバイス(吸入デバイス)であることができ、又は、吸引機能性を有するデバイスであることができる。この例解された実施形態では、外科用デバイス34はシェーバである。シェーバの様々な実施形態は、例えば、2017年10月10日に発行された「Tissue Shaving Device Having A Fluid Removal Path」と題された米国特許第9,782,193号、及び2015年11月17日に発行された「Tissue Shavers」と題された米国特許第9,186,166号に更に記載されており、それらは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0050】
流出カニューレ管28及び流出デバイス管32は各々、ポンプ10の外部の廃棄物容器36に動作可能に結合されるように構成され、廃棄物容器36は、手術部位12から流出カニューレ管28及び流出デバイス管32を通して吸引された流体(及び任意の固形物)をその中に収集するように構成されている。この例解された実施形態におけるように、流出カニューレ管28及び流出デバイス管32は、ポンプ10において単一の流出管40に合流することができ、これは、廃棄物容器36を流出管に動作可能に接続するように構成される廃棄物管38が単一の管であることを可能にする。流出カニューレ管28及び流出デバイス管32のうちの一方は、流出カニューレ管28及び流出デバイス管32のうちの他方が、例えば、ピンチ弁54を用いてピンチオフ又は閉鎖された状態で、一度に開放又はアクティブであることができ、それにより、流体は流出カニューレ管28及び流出デバイス管32のうちの一方のみを通って廃棄物容器36に向かって一度に吸引される。
【0051】
ポンプ10はまた、灌注ポンプ14及び吸入ポンプ18を制御するように構成されたプロセッサ42と、プロセッサ42によって実行可能な命令を記憶するように構成されたメモリ44と、灌注ポンプ14及び吸入ポンプ18を駆動するように構成されたモータ46と、を含む。プロセッサ42は、例えば、メモリ44に記憶された命令を実行することによって、モータ46の動作を制御するように構成されている。プロセッサ42及びメモリ44は、
図2では、ポンプ10の一部として示されているが、他の実施形態では、プロセッサ42及び/又はメモリ44は、ポンプシステム内の他の場所に配置することができる。
【0052】
ポンプシステムはまた、ポンプ10とのユーザ対話を容易にするように構成されたユーザインターフェースも含む。ユーザインターフェースは、外科的処置の実行中に、ポンプ10の使用によって、リアルタイムで関節圧力(この例解された実施形態では、mmHg単位でのもの)を表示するように構成された第1のディスプレイ50を含む、ディスプレイ48を含む。第1のディスプレイ50上に示される流体圧力は、手術部位12における流体の圧力、例えば、ポンプ10によって決定される圧力である。ディスプレイ48はまた、外科用デバイス速度(この例解された実施形態では、1分当たりの回転数(revolutions per minute、RPM)でのシェーバ速度)を表示するように構成された第2のディスプレイ52を含む。
【0053】
ユーザインターフェースはまた、ユーザからの入力を受信して、様々なポンプ機能を制御するように構成されたユーザ制御を含む。例解された実施形態では、ユーザ制御は、第1のディスプレイ50上の情報の調整を制御するための押し下げ可能な+/-(上/下)矢印ボタンと、第2のディスプレイ52上の情報の調整を制御するための押し下げ可能な+/-(上/下)矢印ボタンと、を含む。他の実施形態では、ノブ、ダイヤル、レバー、キーパッドなどのような、ボタン以外の制御装置がディスプレイ48に使用され得る。吸入ポンプの流量は、流れ及びシェーバとラベル付けされたボタンによって制御される。流れフローボタンは、フットペダルで活性化されるように構成されており、シェーバフローボタンは、シェーバ、例えば、外科用デバイス34が有効にされるときに活性化されるように構成されている。例解された実施形態はまた、流体チャンバ24の充填を可能にするキーと、単独(灌注ポンプ14のみ)モードを可能にするキーと、を含む。他の実施形態では、流れボタン及びシェーバボタンの一方又は両方は、ノブ、ダイヤル、レバーなどのような別の形態を有することができる。例解されたユーザインターフェースはまた、ライト、例えば、発光ダイオード(light-emitting diode、LED)などを含み、それは、血液停止、高圧警告、低圧アラーム、流れ流量、シェーバ流量、チャンバ充填有効、及びポンプオン/オフ(実行/停止)などの種々の状態を示すように点灯する。
【0054】
図1に示されるように、ポンプシステムは、検出器56を含む。検出器56は、ポンプ10に、デバイスコンソール60を介して外科用デバイス34に、及びAC電力62、例えば、壁コンセント又は他の電源などのAC電源に、動作可能に接続されるように構成されている。AC電力62は、検出器56を介して、デバイスコンソール60に、したがって外科用デバイス34に電力を提供するように構成されている。デバイスコンソール60は、手術部位12の外側に位置するものとして
図1に示されているが、デバイスコンソール60は、外科用デバイス34と一体的に形成することができ、したがって、外科用デバイス34とともに手術部位12に位置することができる。
【0055】
検出器56は、AC電流レベルに基づいて、吸引を提供するための外科用デバイス34の作動を検出するように構成されている。本明細書で考察されるように、電流レベルは、感知された電流又は感知された磁場で示すことができる。外科用デバイス34の作動を検出することは、更に以下で考察されるように、複数の事象が生じることを可能にする。外科用デバイス34は、特定の外科用デバイス34に応じて様々な方式で作動させることができる。例えば、外科用デバイス34は、外科用デバイス34のトリガを引くことによって、外科用デバイス34上のボタンを押すことによって、外科用デバイス34上のレバーを移動させることによって、又は別の動作によって作動させることができる。例示的な実施形態では、外科用デバイス34は、手動で作動される。外科用デバイス34の手動活性化は、したがって、検出器56に、外科用デバイス34が作動されたことを自動的に電子的に検出させ、複数の事象を発生させるように構成することができる。
【0056】
検出器56はまた、
図3に示されており、検出器56の様々な構成要素を収容するように構成された、金属及び/又はプラスチックの箱又はケーシングなどのハウジング58を含む。検出器56は、AC電力62に動作可能に接続するように構成されたAC入力電力コネクタ64を含む。例示的な実施形態では、AC入力電力コネクタ64は、有線コネクタを含み、それにより、検出器56は、有線接続を介して、例えば、検出器56から延在するケーブルがAC電力62に差し込まれるか、又は他の方法で取り付けられることによって、AC電力62に動作可能に接続される。
【0057】
検出器56はまた、AC入力電力コネクタ64を介してAC電力62から検出器56において受け取られたAC電流を示す電力を感知するように構成されたセンサ66を含む。感知された電力は、例えば、感知された電流又は感知された磁場であり得る。センサ66は、例えば、ホール効果センサを含むことができる。別の例では、センサ66は、誘導センサ含むことができる。
【0058】
検出器56はまた、デバイスコンソール60に動作可能に接続するように構成されたAC出力電力コネクタ68を含む。AC出力電力コネクタ68は、AC電力62から(AC入力電力コネクタ64を介して)検出器56において受け取られたAC電力が、外科用デバイス34に電力供給するために(デバイスコンソール60を介して)外科用デバイス34に出力されることを可能にする。例示的な実施形態では、AC出力電力コネクタ68は、デバイスコンソール60から延在するケーブルが検出器56のAC出力電力コネクタ68に差し込まれるか、又は他の方法で取り付けられることによってなど、有線接続を介してデバイスコンソール60に動作可能に接続される。
【0059】
検出器56はまた、検出及び信号調節回路70を含む。回路70は、センサ66によって感知された電力を示すセンサ66からの信号を受信するように構成されている。回路70はまた、信号を調節するように構成されている。加えて、更に以下で考察されるように、回路70は、外科用デバイス34の制御を容易にするために、感知された電力を閾値電力と比較するように構成されている。例示的な実施形態では、感知された電力は、電流を感知すること、又は電流を示す磁場を感知することのいずれかによって電流を示すことができるので、閾値電力は閾値電流である。
【0060】
検出器56はまた、回路70と通信するように構成されたデバイス電流ローカル閾値調整器72を含む。デバイス電流ローカル閾値調整器72は、回路70によって使用され、検出器56において、例えば、そのメモリ内に記憶された閾値電流を調整するために、ユーザによって手動で調整されるように構成される。デバイス電流ローカル閾値調整器72は、様々な構成を有することができる。例えば、デバイス電流ローカル閾値調整器72は、閾値電流の値を手動で調整するためにユーザによって回転されるように構成されたノブを含むことができる。別の例では、デバイス電流ローカル閾値調整器72は、ユーザが閾値電流の値を手動で調整することを可能にするために、押し下げ可能な+/-(上/下)矢印ボタンを含むことができる。更に別の例では、デバイス電流ローカル閾値調整器72は、ユーザが閾値電流の数値を入力することを可能にするように構成されたキーパッドを含むことができる。
【0061】
検出器56はまた、回路70と通信するように構成されたデバイス作動インジケータ74を含む。デバイス作動インジケータ74は、外科用デバイス34が作動して流体を吸引するように、外科用デバイス34がオンであり、AC電力を受け取っていることをユーザに示すように構成されている。インジケータ74は、点灯して外科用デバイス34がオンであることを示すように構成された光(発光ダイオード又は他のタイプの光)などの視覚インジケータを含むことができる。インジケータ74は、追加的に又は代替的に、ビープ音、一連のビープ音、音楽シーケンス、又は他の音を発して外科用デバイス34がオンであることを示すように構成されたスピーカなどの可聴インジケータを含むことができる。
【0062】
検出器56はまた、回路70と通信し、ポンプ10に動作可能に接続するように構成されたポンプコネクタ76を含む。ポンプコネクタ76は、ポンプに動作可能に接続されているとき、更に以下で考察されるように、検出器56がポンプ10に信号を送信し、ポンプ10から信号を受信することを可能にする。ポンプコネクタ76は、有線又は無線接続を介してポンプ10に動作可能に接続することができる。有線接続の場合、例えば、ポンプ10から延在するケーブルをポンプコネクタ76に差し込むか、又は他の方法で取り付けることができる。無線接続の場合、様々な無線通信プロトコルのうちのいずれかを使用することができる。
【0063】
上述したように、電流閾値は、検出器のデバイス電流ローカル閾値調整器72を介してユーザによって設定することができる。このような電流閾値の調整は、検出器56に対してローカルで行われる。いくつかの実施形態では、検出器56は、デバイス電流ローカル閾値調整器72を省略する。そのような実施形態では、電流閾値調整は、ポンプ10において実行されることによって、検出器56から離れて行うことができる。遠隔電流閾値調整は、ポンプ10において実行されることを除いて、ローカル電流閾値調整と同様に実行される。したがって、ポンプ10は、例えば、ノブ、押し下げ可能な+/-(上/下)矢印ボタン、キーパッド、又は他の調整器を含む、上述のデバイス電流ローカル閾値調整器72と同様のデバイス電流遠隔閾値調整器を含むことができる。そのような実施形態では、ポンプ10は、ユーザ設定電流閾値をポンプコネクタ76を介して検出器56に通信するように構成される。
【0064】
いくつかの実施形態では、ポンプシステムは、検出器56における電流ローカル閾値調整器72と、ポンプ10における電流遠隔閾値調整器とを含む。したがって、ユーザは、検出器56を介して又はポンプ10を介して電流閾値を調整するかどうかを決定する際に柔軟性を有する。一部のユーザは、検出器56及びポンプ10の一方を他方よりもよく知っている場合がある。
【0065】
いくつかの実施形態では、電流閾値は、デフォルト電流閾値として、検出器56において予めプログラムされる、例えば、そのメモリに予め記憶されることができる。デフォルト電流閾値を有することは、ユーザが電流閾値を設定することを覚えていることに依存しないように、電流閾値が検出器56に記憶されることを確実にし得る。デフォルト電流閾値は、シェーバが典型的には約30ボルトを取るので、例えば、約0.1~約2アンペアの範囲であり得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、デフォルト電流閾値は調整可能ではない。そのような実施形態では、ポンプシステムは、検出器56における電流ローカル閾値調整器72及びポンプ10における電流遠隔閾値調整器のいずれも含まない。調整不可能なデフォルト電流閾値を有することは、より単純でより安価なポンプシステムを可能にし得る。他の実施形態では、デフォルト電流閾値は、調整可能である。そのような実施形態では、ポンプシステムは、検出器56における電流ローカル閾値調整器72及びポンプ10における電流遠隔閾値調整器の一方又は両方を含む。電流閾値のユーザによるローカル又は遠隔調整は、デフォルト電流閾値を無効にする。したがって、ユーザが調整を実行しない場合、検出器56はデフォルト電流閾値を使用するので、ユーザは、調整可能なデフォルト電流閾値を調整してもよいが、調整する必要はない。調整可能なデフォルト電流閾値を有することは、ユーザが、検出器56をより高感度(より低い電流閾値)又はより低感度(より高い電流閾値)にして、外科用デバイス34の活性化を検出することを可能にし得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、検出器56は、電流閾値を自動的に設定するように構成される。そのような実施形態では、検出器56、例えば、その回路70は、外科用デバイス34が動作している、例えば、吸引を提供しているアクティブ又は作動状態に外科用デバイス34があることに対応するアクティブ電流と、外科用デバイス34が動作していない、例えば、吸引を提供していない非アクティブ又はスタンバイ状態に対応する非アクティブ電流とを使用することができる。センサ66は、更に以下で考察するように、アクティブ電流及び非アクティブ電流を監視するように構成される。検出器56は、例えば、以下に示すように、アクティブ電流から非アクティブ電流を減算し、その結果を半分にすることによって、電流閾値を計算することができる。
【0068】
【0069】
電流閾値を自動的に設定するように構成されている検出器56は、電流閾値が特定のAC電力62及び特定の外科用デバイス34に基づいて設定されることを可能にし、これは、検出器56が外科用デバイスの状態の誤った決定を行う可能性を排除し得る。検出器56が電流閾値を計算するのに十分なデータを有するまで、例えば、アクティブ電流を示すデータ及び非アクティブ電流を示すデータを有するまで、検出器56はデフォルト電流閾値を使用することができ、デフォルト電流閾値は、上述したように、予めプログラムされた値又はユーザによって設定された値とすることができる。
【0070】
図4は、外科的処置の実行中に検出器56を使用する方法100の一実施形態を例解する。一般に、方法100は、AC電力62からデバイスコンソール60へのAC電力線における電流変化を感知して、外科用デバイス34の作動を検出し、それに応じてポンプ10を制御する。方法100において、検出器56は、(例えば、AC入力電力コネクタ64を介して)AC電力62に、(例えば、AC出力電力コネクタ68を介して)デバイスコンソール60に、及び(例えば、ポンプコネクタ76を介して)ポンプ10に動作可能に接続される。方法100は、
図3の検出器56並びに
図1及び
図2のポンプシステムに関して説明されるが、方法100は、本明細書に説明されるような他のポンプシステム及び検出器を使用して同様に実装され得る。
【0071】
方法100において、AC電力62は、検出器56のAC入力電力コネクタ64に供給される102。AC電力62の供給102は、検出器56がオンになったとき、又は検出器56に動作可能に接続されたポンプ10が電源投入されたときのいずれかで開始することができる。
【0072】
検出器56のセンサ66は、AC入力電力コネクタ64を介して検出器56において受け取られたAC電力を感知する104。センサ66は、感知された電力を示す信号を検出器56の回路70に送信する106。回路70は、受信信号を調節する108。信号調節108は、感知されたAC電流を表すDC信号(例えば、DC線形電圧)を生成し、AC電流は、本明細書で考察されるように、直接的に(例えば、電流センサを使用して)又は間接的に(例えば、磁場を感知することによって)感知することができる。
【0073】
回路70は、調節信号を電流閾値と比較する110。上述したように、電流閾値は、様々な方式のいずれかで設定することができる。比較110が、感知された電流が電流閾値を超えることを判定する場合112、外科用デバイス34は、外科用デバイス34が動作している、例えば、吸引を提供しているアクティブ又は作動状態にあると推定される。外科用デバイス34による電流消費は、外科用デバイス34が、外科用デバイス34が動作していない、例えば、吸引を提供していない非アクティブ又はスタンバイ状態であるときと比較して、外科用デバイス34がアクティブ又は作動状態であるときに増加する。したがって、電流閾値を超える電流は、外科用デバイス34が動作状態にあるのに十分高い電力を受信していること、したがって外科用デバイス34が作動されていることを示す。
【0074】
また、電流が電流閾値を超えると判定すること112に応答して、検出器56は、ポンプコネクタ76を介してポンプ10に命令信号を送信する114。命令信号を受信することに応答して、ポンプ10がピンチ弁54を作動させ116、それにより、流出デバイス管32を通して吸引が提供される。モータ46が、例えば、流出カニューレ管28を通して吸引するために、吸入ポンプ18をすでに駆動していない場合、ポンプ10は、モータ46を駆動又は活性化して、流出デバイス管32を通して吸引することを可能にする。
【0075】
電流が電流閾値を超えていると判定すること112に応答して、回路70がデバイス活性化インジケータ74に命令を提供することなどによって、デバイス活性化インジケータ74が活性化される118。
【0076】
命令信号の送信114及びインジケータ74の活性化118は、任意の順序で行うことができる。
【0077】
電流が電流閾値を超えるという判定112が、方法100における最初のそのような判定であり、検出器56が電流閾値を自動的に設定するように構成されている場合、検出器56は、電流閾値を計算するのに十分なデータを有する、例えば、アクティブ電流を示すデータ及び非アクティブ電流を示すデータを有するので、検出器56は、上述のように電流閾値を自動的に設定することができる。
【0078】
吸引が流出デバイス管32を通して提供されるように、外科用デバイス34がアクティブ又は作動状態にある状態で、検出器56は、センサ66がAC入力電力コネクタ64を介して検出器56において受け取られたAC電力を感知すること104から開始して、上述のようにプロセスを継続する。最終的に、電流が電流閾値を超えていないと判定される112か、又はAC電力62が検出器56に供給される102を停止すると、それによって、センサ66が感知すべき電力を有していないので、方法100を効果的に停止する。
【0079】
比較110が、電流が電流閾値を超えないことを判定する112場合、外科用デバイス34は、外科用デバイス34が動作していない、例えば、吸引を提供していない非アクティブ又はスタンバイ状態にあると推定される。検出器56、例えば、その回路70は、命令信号が以前にポンプ10に送信された114かどうかを判定する120。そうである場合、外科用デバイス34は、アクティブ状態又は作動状態にあると推定される。したがって、検出器56は、ポンプコネクタ76を介してポンプ10に第2の命令信号を送信する122。第2の命令信号を受信することに応答して、ポンプ10がピンチ弁54を作動させ124、それにより、流出デバイス管32を通して提供されている吸引を停止する。次に、プロセスは、検出器56において受け取られたAC電力をセンサ66が感知すること104から開始して繰り返す。最終的に、電流が電流閾値を超えていると判定され112、方法100が上述のように継続するか、又はAC電力62が検出器56に供給される102を停止し、それによって、センサ66が感知すべき電力を有していないので、方法100を事実上停止する。
【0080】
命令信号が以前にポンプ10に送信されていない114と判定された120場合、外科用デバイス34は、非アクティブ状態にあると推定される。次に、プロセスは、検出器56において受け取られたAC電力をセンサ66が感知すること104から開始して繰り返す。最終的に、電流が電流閾値を超えていると判定され112、方法100が上述のように継続するか、又はAC電力62が検出器56に供給される102を停止し、それによって、センサ66が感知すべき電力を有していないので、方法100を事実上停止する。
【0081】
本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法は、外科用ソース機器としての外科用ポンプとの使用に限定されない。本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法はまた、例えば、外科用ソース機器としてのジェネレータとともに使用され得る。ジェネレータは、無線周波数(radiofrequency、RF)システムの要素であり得、RF外科用デバイス(RF電極)が、RFエネルギーを組織に送達し、外科用デバイスは、ジェネレータからRFエネルギーを受け取る。RFシステムの一例は、VAPR VUE(登録商標)Generator及び様々なVAPR VUE(登録商標)Electrodesを含む、DePuy Mitek of Raynham,MAから入手可能なVAPR VUE(登録商標)Radiofrequency Electrode Systemである。
【0082】
一般に、RFシステムでは、ジェネレータは、AC電力に動作可能に結合され、1つ又は2つ以上の電極を使用して組織にRFエネルギーを送達するように構成されたRF外科用デバイスに動作可能に結合される。ジェネレータによって受け取られたAC電力は、RF外科用デバイスに電力供給するためにRF外科用デバイスに送達される。異なる量の電力が、RF外科用デバイスの現在の動作モードに基づいて、RF外科用デバイスへ提供され得る。したがって、検出器を使用してRF外科用デバイスへ提供されているAC電力の量を検出することは、RF外科用デバイスが現在どの動作モードにあるか、したがって、RF外科用デバイスの動作モードの所望の効果を達成するために、どれだけの電力がジェネレータからRF外科用デバイスへ提供されるべきかをジェネレータに知らせることができる。RF外科用デバイスの動作モードの例には、高周波電力がジェネレータからRF外科用デバイスに送達されて組織焼灼を引き起こす焼灼又は蒸発モード、高周波電力がジェネレータからRF外科用デバイスに送達されて組織凝固を引き起こす凝固動作モード、高周波電力がジェネレータからRF外科用デバイスに短時間パルスで送達されて焼灼動作モードよりも迅速な組織焼灼を引き起こす修正焼灼動作モード、焼灼モードと同様であるが止血も提供する混合蒸発動作モード、及びRF外科用デバイスの先端の温度が監視され、電力レベルが先端を設定温度に維持するように調整されることを除いて凝固動作モードと同様である温度制御を伴う凝固動作モードが含まれる。
【0083】
図5は、RFシステムで使用されるように構成された検出器200の一実施形態を例解する。検出器200は、概して、上述した
図1及び
図2の検出器56と同様に構成及び使用され、検出器56と同様の名称及び構成の構成要素を含み、そのため、検出器200の構成要素は以下で識別されるが、それらの構成及び使用は再び提供されない。検出器200は、ジェネレータに、デバイスコンソールを介してRF外科用デバイスに、及びAC電力、例えば、壁コンセント又は他の電源などのAC電源に動作可能に接続されるように構成されている。検出器200は、ハウジング202、AC入力電力コネクタ204、センサ206、AC出力電力コネクタ208、検出及び信号調節回路210、デバイス電流ローカル閾値調整器212、デバイス作動インジケータ214、及びジェネレータコネクタ216を含む。上述した検出器56及びポンプ10の変形例は、検出器200及びジェネレータに同様に適用され、例えば、デバイス電流ローカル閾値調整器212は省略されてもよく、ジェネレータはデバイス電流遠隔閾値調整器を含むことができ、検出器200は電流閾値を自動的に設定するように構成することができ、電流閾値は調整可能であっても調整不可能であってもよい、等。
【0084】
本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法は、上述の外科用デバイス34と同様に、吸引を提供し、上述のRF外科用デバイスと同様の1つ又は2つ以上の電極を使用して、RFエネルギーを組織に送達するように構成されたRFシェーバとともに使用することができる。そのような実施形態では、検出器は、検出器56、200と同様に動作することができる。RFシェーバの様々な実施形態は、例えば、2016年3月3日に公開された「Cavitating Ultrasonic Surgical Aspirator With RF Electrodes」と題する米国特許出願公開第2016/0058501号に更に記載されており、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0085】
当業者は、上述した実施形態に基づくデバイス、システム、及び方法の更なる特徴及び利点を理解するであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書で引用される全ての刊行物及び参考文献は、全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0086】
本開示は、本明細書で提供される開示全体の文脈内で、例示のみを目的として上で説明された。本開示の全体的な範囲から逸脱することなく、特許請求の範囲の趣旨及び範囲内の修正を行い得ることが理解されよう。
【0087】
〔実施の態様〕
(1) 外科用システムであって、
AC電源、外科用ポンプ、及び外科用デバイスの各々に動作可能に接続されるように構成された検出器を備え、前記外科用デバイスが、前記外科用ポンプに解放可能に結合されるように構成されており、
前記検出器が、前記ポンプ及び前記外科用デバイスの外部にあるハウジングを含み、
前記検出器が、前記ハウジング内に収容されたセンサ及び回路を含み、
前記センサが、前記AC電源から前記検出器によって受け取られる電力を感知するように構成されており、
前記回路が、前記感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、前記感知された電力が前記閾値を超えていると判定された場合、前記外科用ポンプに前記外科用デバイスへ吸引圧力を提供させ、それによって前記外科用デバイスが手術部位から流体を吸引することを可能にする信号を前記外科用ポンプに送信するように構成されている、システム。
(2) 前記閾値を超える前記感知された電力が、前記外科用デバイスが流体を吸引するように作動されていることを示す、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあること示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記閾値が、予めプログラムされており、前記検出器に記憶されている、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記検出器及び前記外科用ポンプのうちの少なくとも1つが、ユーザが前記閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を含む、実施態様1に記載のシステム。
【0088】
(6) 前記回路が、前記感知された電力に基づいて、前記閾値を動的に設定するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記センサが、前記AC電源から前記検出器によって経時的に受け取られる電力を繰り返し感知するように構成されており、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路が、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記外科用ポンプが、関節鏡視下ポンプを含み、前記手術部位が、患者の関節にある、実施態様1に記載のシステム。
(9) 外科用システムであって、
外科用ソース機器に動作可能に接続されるように構成された外科用デバイスであって、前記外科用ソース機器が、それに動作可能に接続された前記外科用デバイスに動作機能性を提供するように構成されており、前記動作機能性が、前記外科用デバイスが手術部位において機能を実行することを可能にする、外科用デバイスと、
前記外科用デバイス及び前記外科用ソース機器の外部にあり、前記外科用デバイス、前記外科用ソース機器、及びAC電源に動作可能に結合されるように構成されている、ハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、前記AC電源から前記ハウジングにおいて受け取られる電力を感知するように構成されたセンサと、
前記ハウジング内に収容され、前記感知された電力が閾値を超えているかどうかを判定し、前記感知された電力が前記閾値を超えていると判定された場合、前記外科用ソース機器に前記外科用デバイスへ前記動作機能性を提供させ、それによって吸引外科手術が前記手術部位において前記機能を実行することを可能にする信号を前記外科用ソース機器に送信するように構成された回路と、を備える、システム。
(10) 前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが前記機能を実行するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが前記機能を実行するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、実施態様9に記載のシステム。
【0089】
(11) 前記閾値が、予めプログラムされている、実施態様9に記載のシステム。
(12) ユーザが前記閾値を設定することを可能にするように構成された調整器を更に備える、実施態様9に記載のシステム。
(13) 前記回路が、前記感知された電力に基づいて、前記閾値を動的に設定するように構成されている、実施態様9に記載のシステム。
(14) 前記センサが、前記AC電源から前記ハウジングにおいて経時的に受け取られる電力を繰り返し感知するように構成されており、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路が、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定するように構成されている、実施態様9に記載のシステム。
(15) 前記外科用ソース機器が、外科用ポンプを含み、前記動作機能性が、吸引力を含み、前記機能が、前記手術部位から流体を吸引することを含む、実施態様9に記載のシステム。
【0090】
(16) 前記外科用デバイスが、電極を含み、前記外科用ソース機器が、ジェネレータを含み、前記動作機能性が、RFエネルギーを含み、前記機能が、前記電極を介して前記手術部位の組織にRFエネルギーを送達することを含む、実施態様9に記載のシステム。
(17) 外科的方法であって、
検出器のハウジング内に収容されたセンサを使用して、AC電源から前記検出器において受け取られた電力を感知することであって、前記検出器が、外科用ポンプに動作可能に結合されており、前記外科用ポンプの外部にある、感知することと、
前記検出器の前記ハウジング内に収容された回路を使用して、前記感知された電力が閾値を超えるか否かを判定することと、
前記感知された電力が前記閾値を超えると判定された場合、前記外科用ポンプに解放可能に結合された外科用デバイスが手術部位から流体を吸引するように、前記外科用ポンプに前記外科用デバイスへ吸引圧力を提供させる信号を前記検出器から前記外科用ポンプに送信することと、を含む、方法。
(18) 前記閾値を超える前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作しているアクティブ状態に前記外科用デバイスがあること示し、
前記閾値を超えない前記感知された電力は、前記外科用デバイスが吸入を提供するように動作していない非アクティブ状態に前記外科用デバイスがあることを示す、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記センサを使用して、前記AC電源から前記検出器によって経時的に受け取られる電力を繰り返し感知することと、
前記感知された電力が前記閾値を超えていないと判定された場合、前記回路を使用して、次の感知された電力が前記閾値を超えているかどうかを判定することと、を更に含む、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記外科用ポンプが、関節鏡視下ポンプを含み、前記手術部位が、患者の関節にある、実施態様17に記載の方法。
【国際調査報告】