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特表2024-546876ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、ラボラトリ自動化システム、および使用
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  • 特表-ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、ラボラトリ自動化システム、および使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、ラボラトリ自動化システム、および使用
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
G01N35/02 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024535537
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 EP2022085588
(87)【国際公開番号】W WO2023110851
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】21214668.2
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドクズルオール、ヨラン
(72)【発明者】
【氏名】シェンク、ローター
(72)【発明者】
【氏名】シドラー、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アディハリ ナラヤナ、アビナッシュ
(72)【発明者】
【氏名】フーバー、トビアス
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058CF01
2G058CF09
2G058CF11
2G058CF25
(57)【要約】
本発明は、回転装置(2)と案内面(S)とを備え、案内面(S)の入口セグメント(EP)がラボラトリ試料容器キャリア(3)を滑らかに受け入れるように構成されたラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)に関する。さらに、本発明は、そのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)を備えるラボラトリ自動化システム(100)、および、特にはそのようなラボラトリ自動化システム(100)においてラボラトリ試料容器キャリア(3)をハンドリングするためのそのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転装置(2)と、
案内面(S)と
を備えており、
前記案内面(S)は、前記回転装置(2)の周囲を部分的に取り囲む開放リング形状(ORS)を備え、
前記回転装置(2)は、前記回転装置(2)へと供給されたラボラトリ試料容器キャリア(3)を、入口位置(En)から出口位置(Ex)まで前記案内面(S)に沿って円周方向(u)に押すように構成され、
前記案内面(S)は、入口セグメント(EP)を備え、
前記入口セグメント(EP)は、非凸形状(NCS)を備え、
前記回転装置(2)の中心(C)からの前記入口セグメント(EP)の距離(DI)が、前記円周方向(u)における前記入口セグメント(EP)の終わり(EPE)よりも前記入口セグメント(EP)の始まり(EPS)において大きい、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項2】
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、ラボラトリ試料分配システム(101)の輸送平面(18)に結合されるように構成され、
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、駆動面(5)を備え、
前記回転装置(2)は、前記駆動面(5)の上で、特には前記入口位置(En)および/または前記出口位置(Ex)における前記輸送平面(18)の上で、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を押すように構成されている、請求項1に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項3】
前記案内面(S)は、少なくとも中間セグメント(CP)を備え、
前記少なくとも中間セグメント(CP)は、前記円周方向(u)において前記入口セグメント(EP)に隣接し、円形状(CIS)を備え、
特には、前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記少なくとも中間セグメント(CP)の距離(DI)が、前記円周方向(u)において一定であり、および/または
特には、前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記入口セグメント(EP)の前記距離(DI)が、前記入口セグメント(EP)の前記終わり(EPE)において、少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記少なくとも中間セグメント(CP)の前記距離(DI)に等しい、請求項1または2に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項4】
前記案内面(S)は、前記少なくとも中間セグメント(CP)に隣接する第1の部分(P1)を少なくとも備え、
前記第1の部分(P1)の半径(R1)は、少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記少なくとも中間セグメント(CP)の半径(RC)よりも大きい、請求項3に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項5】
前記案内面(S)は、特に前記第1の部分(P1)と、前記円周方向(u)とは逆方向に前記第1の部分(P1)に隣接する第2の部分(P2)とを備え、
前記第1の部分(P1)の特に前記半径(R1)、特に少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記少なくとも中間セグメント(CP)の半径(RC)は、前記第2の部分(P2)の半径(R2)よりも大きい、請求項1~4のいずれか一項、特に請求項4に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項6】
前記案内面(S)は、前記円周方向(u)とは逆方向に前記第2の部分(P2)に隣接する第3の部分(P3)を備え、
前記第2の部分(P2)の前記半径(R2)は、前記第3の部分(P3)の半径(R3)よりも大きい、請求項5に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項7】
前記第1の部分(P1)の前記半径(R1)は、150mm~190mmの範囲および/または前記回転装置(2)の押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の7.5倍~9.5倍の範囲にあり、前記押しキャビティ(CA)は、回転させられるべき前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を受け入れ、前記受け入れたラボラトリ試料容器キャリア(3)を押すように構成され、および/または
前記第2の部分(P2)の前記半径(R2)は、40mm~60mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2倍~3倍の範囲にあり、および/または
前記第3の部分(P3)の前記半径(R3)は、40mm~50mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2倍~2.5倍の範囲にあり、および/または
少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記少なくとも中間セグメント(CP)の前記半径(RC)は、50mm~70mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2.5倍~3.5倍の範囲にある、請求項4~6のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項8】
前記案内面(S)は、前記回転装置(2)の前記中心(C)の周りの前記円周方向(u)の205°~290°の角度範囲で前記回転装置(2)を取り囲む、および/または
前記入口セグメント(EP)は、前記回転装置(2)の前記中心(C)の周りの前記円周方向(u)の40°~70°の角度範囲で前記回転装置(2)を取り囲む、および/または
前記少なくとも中間セグメント(CP)は、前記回転装置(2)の前記中心(C)の周りの前記円周方向(u)の165°~220°の角度範囲で前記回転装置(2)を取り囲む、請求項1~7のいずれか一項、特に請求項3に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項9】
前記案内面(S)、前記入口セグメント(EP)、および/または前記少なくとも中間セグメント(CP)は、特に前記円周方向(u)にのみ連続的であり、および/または、特に凹形状(COS)のみを備える、および/または
前記入口セグメント(EP)は、楕円形と丸みを帯びた長方形との間の形状を備える、
請求項1~8のいずれか一項、特に請求項3に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項10】
特にラボラトリ試料分配システム(101)と、
前記ラボラトリ試料分配システム(101)に結合した請求項1~9のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)と、
特にラボラトリ試料容器キャリア(3)と
を備える、ラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項11】
請求項2に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)を備え、
前記ラボラトリ試料分配システム(101)は、前記輸送平面(18)を備え、
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、前記輸送平面(18)に結合されている、請求項10に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項12】
前記ラボラトリ試料分配システム(101)は、駆動手段(19)を備え、前記駆動手段(19)は、前記輸送平面(18)の上で前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を移動させるように構成され、
特には、前記輸送平面(18)は、前記駆動面(5)に隣接し、前記駆動手段(19)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を前記回転装置(2)に供給し、および/または前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を前記回転装置(2)から受け取るように構成されている、請求項11に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項13】
前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)は、少なくとも1つの磁気作動装置(20)、特には少なくとも1つの永久磁石を備え、
前記駆動手段(19)は、前記輸送平面(18)の下方に、固定して行および列に配置された複数の電磁アクチュエータ(19’)を備え、
前記電磁アクチュエータ(19’)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)に磁力を加えるように構成される、請求項12に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項14】
少なくとも1つの分析前、分析、および/または分析後ラボラトリ装置(102)を備え、
前記ラボラトリ装置(102)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)によって運ばれるラボラトリ試料容器(16)、および/または前記回転装置(2)へと供給される前記ラボラトリ試料容器(16)に収容されたラボラトリ試料(17)と相互作用するように構成されている、請求項10~14のいずれか一項に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項15】
特にラボラトリ自動化システム(100)において、特に請求項10~14のいずれか1項に記載のラボラトリ自動化システム(100)において、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)をハンドリングするための、特に回転するための、請求項1~9のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器ハンドリング装置(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、そのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を備えるラボラトリ自動化システム、特にはそのようなラボラトリ自動化システムにおいてラボラトリ試料容器キャリアをハンドリングするためのそのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置の使用に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明の目的は、改善された特性を備え、特には問題の低減または防止を可能にするラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、そのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を備えるラボラトリ自動化システムを提供すること、特にはそのようなラボラトリ自動化システムにおいてラボラトリ試料容器キャリアをハンドリングするためのそのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置の使用を提供することである。
【0003】
この目的は、それぞれの独立請求項の特徴を有するラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、ラボラトリ自動化システム、および使用によって解決される。好ましい実施形態が、従属請求項に定められる。
【0004】
本発明は、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置に関する。特には、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、特にはラボラトリ試料を収容する(特には、開放された)ラボラトリ試料容器を運ぶラボラトリ試料容器キャリアについて異なる入口位置または可変の入口位置を可能にするラボラトリ試料分配システムに結合するように構成されてよい。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、回転装置と、特には側方の案内面または壁とを備える。案内面は、回転装置の周囲または側方または外側を特には部分的にのみ取り囲む開放リング形状を備える。特には、案内面を、ラボラトリ試料容器キャリアを案内するように構成してよい。回転装置は、特には円周方向に案内面に(特には、部分的に)沿い、あるいは接触して(特には、可能な種々の入口位置のうちの)入口位置から出口位置へと回転装置に供給されるときに、ラボラトリ試料容器キャリアを押し、あるいは移動させるように構成される。案内面は、入口セグメントを備える。入口セグメントは、非凸形状を備え、特には非凸形状のみを備える。回転装置の中心からの入口セグメントの距離(特には、距離の値)は、入口セグメントの始まり(特には、開始点)において、円周方向における入口セグメントの終わり(特には、終了点)における距離よりも大きい。
【0005】
これにより、特には凸形状および/または一定の距離を備える入口セグメントとは対照的に、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、小さな角度または無角度で、あるいは(特には、本質的に)接線方向または平坦に、案内面に接触させて移動させることができる。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、円滑または穏やかに、あるいは小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。したがって、これにより、(特には、開放された)ラボラトリ試料容器からラボラトリ試料が(特には、誤って)こぼれるリスクを低減または防止することができる。したがって、これにより、特には不注意な交差汚染のリスクを低減または防止することができる。
【0006】
特には、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を、カルーセルと称してよい。
【0007】
ラボラトリ試料容器は、上部が開放されていてもよい。これに加え、あるいは代えて、「キャップされていない」という用語を、「開放」という用語の同意語として使用してよい。これに加え、あるいは代えて、ラボラトリ試料容器は、管であってよい。
【0008】
ラボラトリ試料は、特には身体の液体または流体、とりわけ血液試料であってよい。
【0009】
回転装置は、モータによって駆動されてよい。これに加え、あるいは代えて、「星形回転体」または「スターホイール」という用語を、「回転装置」という用語の同意語として使用してよい。これに加え、あるいは代えて、回転装置は、回転押し領域を案内面と囲む押し要素を備えてもよい。押し領域は、回転装置に供給されたラボラトリ試料容器キャリアを入口位置から出口位置まで押すように構成されてよい。特には、押し領域は、ラボラトリ試料容器キャリアのフットプリントと最終的に形態適合するように、特には連続的に増加してよい。特には、形態適合とは、5mm(ミリメートル)未満、特には1mm、とりわけ1mm未満の公差で適合することを意味し得る。これに加え、あるいは代えて、回転装置は、回転させられるべきラボラトリ試料容器キャリアを受け入れ、受け入れたラボラトリ試料容器キャリアを押すように構成された複数(例えば、5~20個)の押しキャビティを備えてよい。したがって、各々のラボラトリ試料容器キャリアが、自身のキャビティを有してよい。特には、それぞれの押しキャビティが、2つの側壁を備えてよく、側壁は、回転装置の中心または回転軸を中心にして回転させてよく、側壁が、側壁に接触しているラボラトリ試料容器キャリアを押してよい。特には、側壁は、回転装置の回転軸に沿って互いに接触してよい。これを、実際に目に見える側壁について考えてよく、あるいはキャビティの寸法を定めるために用いてよい線について考えてもよい。
【0010】
案内面またはその開放リング形状は、特には円周方向に対して非平行であり、とりわけ直交する半径方向において、回転装置を取り囲んでよい。これに加え、あるいは代えて、案内面は、円周方向に連続的であってよい。これに加え、あるいは代えて、「案内アーチ」という用語が、「案内面」という用語の同意語として使用され得る。
【0011】
「有する(has/have)」という用語が、「備える(comprise/s)」という用語の同意語として使用され得る。
【0012】
「形態」という用語は、「形状」という用語の同義語として使用され得る。
【0013】
「包む(encompass)」という用語が、「取り囲む(surround)」という用語の同義語として使用され得る。
【0014】
「構成され(configured)」という用語が、「構成され(adapted)」という用語の同義語として使用され得る。
【0015】
「始まり(start)」という用語が、「入口(entry)」という用語の同義語として使用され得る。
【0016】
接触は、直接的および/または物理的な接触であってよい。これに加え、あるいは代えて、「タッチ(touch)」という用語が、「接触(contact)」という用語の同義語として使用され得る。
【0017】
入口位置は、ラボラトリ試料容器キャリアをラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、特には回転装置によって受け入れてよい位置であってよい。これに加え、あるいは代えて、出口位置は、ラボラトリ試料容器キャリアをラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、特には回転装置によって移送してよい位置であってよい。
【0018】
回転装置および/または案内面を、同じ時点において、または同時に、1つのラボラトリ試料容器キャリア、特には前記1つのラボラトリ試料容器キャリアが、入口位置に位置してよく、あるいは回転装置および/または案内面に進入してよく、別の1つのラボラトリ試料容器キャリアが、出口位置に位置してよく、あるいは回転装置および/または案内面から出てよいように、構成してよい。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、特にはラボラトリ試料容器キャリアを支持するように構成されたラボラトリ試料分配システム、特には前記ラボラトリ試料分配システムの特には底部の輸送平面に結合するように構成される。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、特にはラボラトリ試料容器キャリアを支持するように構成された特には底部の駆動面を備える。回転装置は、入口位置および/または出口位置において、駆動面上および特には輸送平面上、または駆動面および特には輸送平面に接触したラボラトリ試料容器キャリアを押すように構成される。特には、回転装置および/または駆動面は、輸送平面が部分的に回転装置の下または下方に延びてよいように構成されてよい。換言すると、回転装置は、部分的に輸送平面の上方で回転させてよい。これに加え、あるいは代えて、駆動面は、輸送平面が駆動面に隣接するように構成されてよい。これに加え、あるいは代えて、駆動面は、入口位置において始まり、および/または出口位置において終わってよい。これに加え、あるいは代えて、入口位置は、ラボラトリ試料容器キャリアを輸送平面から受け取ってよい位置であってよい。これに加え、あるいは代えて、出口位置は、ラボラトリ試料容器キャリアを輸送平面へと移してよい位置であってよい。これに加え、あるいは代えて、駆動面は、特には配置および/または輸送平面に対して、不動であってよい。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、案内面は、少なくとも中間セグメントを備える。少なくとも中間セグメントは、円周方向において入口セグメントに特には直接隣接し、円形状を備える。特には、回転装置の中心からの少なくとも中間セグメントの距離、特には距離の値が、円周方向において一定である。これに加え、あるいは代えて、回転装置の中心からの入口セグメントの距離が、入口セグメントの終わりにおいて、少なくとも入口セグメントにおける回転装置の中心からの少なくとも中間セグメントの距離に等しい。これにより、入口セグメントから少なくとも中間セグメントへのラボラトリ試料容器キャリアの滑らかな移行が可能になる。特には、入口セグメントおよび少なくとも中間セグメントは、互いに滑らかに移行してよい。これに加え、あるいは代えて、案内面または少なくとも中間セグメントは、出口セグメントを備えてよい。出口セグメントは、円周方向において中間セグメントに特には直接隣接してよい。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、案内面は、少なくとも中間セグメントに特には直接隣接する少なくとも第1の部分を備える。第1の部分の半径、特には半径の値は、少なくとも入口セグメントにおける少なくとも中間セグメントの半径、特には半径の値よりも大きい。これは、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、きわめて小さな角度または無角度で、案内面に接触させて移動させることを可能にする。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、きわめて滑らかに、あるいはきわめて小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。特には、「部位(part)」という用語が、「部分(portion)」という用語の同義語として使用され得る。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、案内面は、第1の部分、特には前記第1の部分と、円周方向とは逆方向に第1の部分に特には直接隣接する第2の部分とを含む。第1の部分の半径、特には前記半径、とりわけ半径の値は、特には少なくとも入口セグメントにおける少なくとも中間セグメントの半径は、第2の部分の半径よりも大きい。これは、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、きわめて小さな角度または無角度で、案内面に接触させて移動させることを可能にする。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、きわめて滑らかに、あるいはきわめて小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。特に、第1の部分および第2の部分は、互いに滑らかに移行してよい。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、案内面は、円周方向とは逆方向に第2の部分に特には直接隣接する第3の部分を含む。第2の部分の半径は、第3の部分の半径、特には半径の値よりも大きい。特に、第2の部分および第3の部分は、互いに滑らかに移行してよい。
【0024】
半径は、円周方向に入口セグメントに沿って特には連続的に大きくなり、あるいは増加するように構成されてよい。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、第1の部分の半径は、150mm~190mmの範囲、および/または回転装置の押しキャビティまたは区画、特には前記押しキャビティまたは区画の半径の7.5倍~9.5倍の範囲にある。押しキャビティは、回転させられるべきラボラトリ試料容器キャリアを受け入れ、受け入れたラボラトリ試料容器キャリアを押すように構成される。これに加え、あるいは代えて、第2の部分の半径は、40mm~60mmの範囲および/または押しキャビティの半径の2倍~3倍の範囲にある。これに加え、あるいは代えて、第3の部分の半径は、40mm~50mmの範囲および/または押しキャビティの半径の2倍~2.5倍の範囲にある。これに加え、あるいは代えて、少なくとも入口セグメントにおける少なくとも中間セグメントの半径は、50mm~70mmの範囲および/または押しキャビティの半径の2.5倍~3.5倍の範囲にある。この値/これらの値は、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、きわめて小さな角度または無角度で、案内面に接触させて移動させることを可能にする。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、きわめて滑らかに、あるいはきわめて小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。特には、範囲はその境界値を含み得る。これに加え、あるいは代えて、押しキャビティは、ラボラトリ試料容器キャリアの形状または断面または外周に特には部分的に形態適合または対応する形状を備えてよい。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、案内面は、回転装置の中心の周りの円周方向の205°(度)~290°の角度範囲において回転装置を取り囲む。これに加え、あるいは代えて、入口セグメントは、回転装置の中心の周りの円周方向の40°~70°の角度範囲において回転装置を取り囲む。これに加え、あるいは代えて、少なくとも中間部分は、回転装置の中心の周りの円周方向の165°~220°の角度範囲において回転装置を取り囲む。この値/これらの値は、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、きわめて小さな角度または無角度で、案内面に接触させて移動させることを可能にする。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、きわめて滑らかに、あるいはきわめて小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。特には、範囲はその境界値を含み得る。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、案内面、入口セグメント、および/または少なくとも中間セグメントは、円周方向に連続的であり、特には円周方向にのみ連続的であり、および/または凹形状を備え、特には凹形状のみを備える。これに加え、あるいは代えて、入口セグメントは、楕円形と丸みを帯びた長方形との間の形状を備える。特には、入口セグメントは、円形を備える必要がなく、あるいは含まなくてよい。
【0028】
さらに、本発明は、ラボラトリ自動化システムに関する。ラボラトリ自動化システムは、ラボラトリ試料を収容する(特には、開放された)ラボラトリ試料容器を運ぶラボラトリ試料容器キャリアについて異なる入口位置を特に可能にするラボラトリ試料分配システム、特には前記ラボラトリ試料分配システムを備える。ラボラトリ自動化システムは、上述のようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を備える。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、ラボラトリ試料分配システムに結合する。特には、ラボラトリ自動化システムは、ラボラトリ試料容器キャリアを備える。これにより、ラボラトリ試料容器キャリアの円滑なハンドリングが可能となる。特には、ラボラトリ試料容器キャリアは、特には回転装置および/または案内面と接触する場所ならびに/あるいは上面図において、丸い形状または断面、特には円形の形状または断面を備えてよい。これに加え、あるいは代えて、ラボラトリ試料容器キャリアを、1つ以上のラボラトリ試料容器、特にはただ1つのラボラトリ試料容器を運ぶように構成してよい。これに加え、あるいは代えて、ラボラトリ試料容器キャリアを、欧州特許出願公開第2908139号明細書または欧州特許出願公開第3456415号明細書に開示のとおりに構成してよく、あるいはそれらのラボラトリ試料容器キャリアと同様に構成してよい。これに加え、あるいは代えて、ラボラトリ試料分配システムを、欧州特許第2773968号明細書に開示のとおりに構成してよい。これに関し、関連する技術文献が参照される。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、ラボラトリ自動化システムは、輸送平面への結合に関して上述したラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を備える。ラボラトリ試料分配システムは、特にはラボラトリ試料容器キャリアを支持するように構成された輸送平面を備える。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置は、輸送平面に結合する。特には、輸送平面は、駆動面に隣接できる。これに加え、あるいは代えて、輸送平面および駆動面は、互いに滑らかに移行してよい。これに加え、あるいは代えて、輸送平面および駆動面は、互いに同一であってよい。これに加え、あるいは代えて、輸送平面を、欧州特許第2773968号明細書に開示のとおりに構成してよい。これに関し、関連する技術文献が参照される。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、ラボラトリ試料分配システムは、駆動手段を備える。駆動手段は、輸送平面上で、あるいは輸送平面に接触させて、ラボラトリ試料容器キャリアを移動させるように構成される。輸送平面は、駆動面に特には直接隣接する。駆動手段は、ラボラトリ試料容器キャリアを回転装置に供給し、および/または回転装置からラボラトリ試料容器キャリアを受け取るように構成される。これにより、輸送平面と回転装置との間のラボラトリ試料容器キャリアの効率的な交換が可能になる。特には、駆動手段を、欧州特許第2773968号明細書に開示のとおりに構成してよい。これに関し、関連する技術文献が参照される。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、ラボラトリ試料容器キャリアは、少なくとも1つの磁気作動装置、特には少なくとも1つの永久磁石を備える。駆動手段は、輸送平面の下方に固定して行および列に配置された複数の電磁アクチュエータを備える。電磁アクチュエータは、ラボラトリ試料容器キャリアに磁力を加えるように構成される。これは、ラボラトリ試料容器キャリアの円滑かつ柔軟な駆動を可能にする。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、ラボラトリ自動化システムは、少なくとも1つの分析前、分析、および/または分析後ラボラトリ装置を備える。ラボラトリ装置は、特には回転装置へと供給されている間に、ラボラトリ試料容器キャリア、ラボラトリ試料容器キャリアによって運ばれる(特には、開放された)ラボラトリ試料容器、および/またはラボラトリ試料容器に収容されたラボラトリ試料と相互作用するように構成される。特には、ラボラトリ装置は、監視装置、特にはカメラ、再キャップ装置、および/または識別装置、特にはバーコードリーダであってよい。これに加え、あるいは代えて、ラボラトリ装置は、特には円周方向における少なくとも中間セグメントにあってもよい。
【0033】
さらに、本発明は、特には上述のようなラボラトリ自動化システム、特には前記ラボラトリ自動化システムにおいて、ラボラトリ試料を含む(特には、開放された)ラボラトリ試料容器を特には運ぶラボラトリ試料容器キャリアをハンドリングし、特には回転させるために、上述のようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を使用することにさらに関する。
【0034】
以下で、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図面の全体を通して、同じ要素は、同じ参照番号によって指し示される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明によるラボラトリ自動化システムの上面図を概略的に示している。
図2】ラボラトリ自動化システムに含まれるラボラトリ試料容器キャリアの断面側面図を概略的に示している。
図3】ラボラトリ自動化システムに含まれる本発明によるラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置の斜視図を概略的に示している。
図4図3のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置の案内面の斜視図を概略的に示している。
図5図4の案内面の上面図を概略的に示している。
図6】ラボラトリ自動化システムの別の上面図を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1が、本発明によるラボラトリ自動化システム100の上面図を概略的に示している。ラボラトリ自動化システム100は、複数のラボラトリ試料容器キャリア3を備え、そのうちの1つが図2および図6に概略的に示されている。
【0037】
各々のラボラトリ試料容器キャリア3は、1つのラボラトリ試料容器16を運ぶように構成され、特には運ぶ。ラボラトリ試料容器16は、分析対象のラボラトリ試料17を含む。
【0038】
ラボラトリ自動化システム100は、図1および図6に概略的に示されているラボラトリ試料分配システム101をさらに備える。
【0039】
ラボラトリ試料分配システム101は、特には平坦な輸送平面18を備える。輸送平面18は、ラボラトリ試料容器キャリア3を支持するように構成され、特には支持する。換言すると、ラボラトリ試料容器キャリア3は、輸送平面18上に配置される。
【0040】
ラボラトリ試料分配システム100は、駆動手段19をさらに備える。駆動手段19は、輸送平面18の上でラボラトリ試料容器キャリア3を移動させるように構成され、特には移動させる。
【0041】
詳細には、ラボラトリ試料容器キャリア3は、図2に概略的に示されるように、特にはラボラトリ試料容器キャリア3の底部に、少なくとも1つの磁気作動装置20、特には少なくとも1つの永久磁石を備える。駆動手段19は、輸送平面18の下方に固定して行および列に配置された複数の電磁アクチュエータ19’を備える。電磁アクチュエータ19’は、ラボラトリ試料容器キャリア3に磁力を加えるように構成され、特には加える。このようにして、電磁アクチュエータ19’は、試料容器キャリア3を移動させるように構成され、特には移動させる。
【0042】
ラボラトリ試料分配システム100は、図3図6に概略的に示される本発明によるラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置1をさらに備える。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置1は、回転装置2を備え、図3に、回転装置2の一部位のみが示されている。ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置1は、図3図6に示されている案内面Sをさらに備える。案内面Sは、回転装置2の周囲を部分的に取り囲む開放リング形状ORSを備える。回転装置2は、回転装置2に供給されたラボラトリ試料容器キャリア3を、入口位置Enから出口位置Exまで案内面Sに沿って円周方向uに押すように構成され、特には押す。案内面Sは、入口セグメントEPを備える。入口セグメントEPは、非凸形状NCSを備える。回転装置2の中心Cからの入口セグメントEPの距離DIが、入口セグメントEPの始まりEPSにおいて、円周方向uにおける入口セグメントEPの終わりEPEにおける距離よりも大きい。
【0043】
詳細には、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置1は、ラボラトリ試料分配システム101、特にはその輸送平面18に、結合するように構成され、特には結合する。
【0044】
ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置1は、駆動面5を備える。回転装置2は、駆動面5の上、ならびに、特には入口位置Enおよび/または出口位置Exにおける輸送平面18の上で、ラボラトリ試料容器キャリア3を押すように構成され、特には押す。
【0045】
輸送平面18は、駆動面5に隣接する。駆動手段19が、ラボラトリ試料容器キャリア3を回転装置2に供給するように構成され、特には供給し、および/または回転装置2からラボラトリ試料容器キャリア3を受け取るように構成され、特には受け取る。
【0046】
案内面Sは、少なくとも中間セグメントCPを備える。少なくとも中間セグメントCPは、円周方向uにおいて入口セグメントEPに隣接し、円形状CISを備える。
【0047】
特には、回転装置2の中心Cからの少なくとも中間セグメントCPの距離DIは、円周方向uにおいて一定である。
【0048】
これに加え、あるいは代えて、回転装置2の中心Cからの入口セグメントEPの距離DIは、入口セグメントEPの終わりEPEにおいて、少なくとも入口セグメントEPにおける回転装置2の中心Cからの少なくとも中間セグメントCPの距離DIに等しい。
【0049】
案内面Sは、少なくとも第1の部分P1を備える。
【0050】
第1の部分P1は、少なくとも中間セグメントCPに隣接している。第1の部分P1の半径R1は、少なくとも入口セグメントEPにおける少なくとも中間セグメントCPの半径RCよりも大きい。
【0051】
案内面Sは、円周方向uとは逆方向に第1の部分P1に隣接する第2の部分P2を備える。第1の部分P1の半径R1、特には少なくとも入口セグメントEPにおける少なくとも中間セグメントCPの半径RCは、第2の部分P2の半径R2よりも大きい。
【0052】
案内面Sは、円周方向uとは逆方向に第2の部分P2に隣接する第3の部分P3を備える。第2の部分P2の半径R2は、第3の部分P3の半径R3よりも大きい。
【0053】
詳細には、第1の部分P1の半径R1は、150mm~190mmの範囲にあり、特には170mmであり、および/または回転装置2の押しキャビティCAの半径RAの7.5倍~9.5倍の範囲にあり、特には8.5倍である。押しキャビティCAは、回転させられるべきラボラトリ試料容器キャリア3を受け入れるように構成され、特には受け入れ、受け入れたラボラトリ試料容器キャリア3を押すように構成され、特には押す。特には、回転装置2は、8つの押しキャビティCAを備える。これに加え、あるいは代えて、押しキャビティは、半円形の形状を備える。
【0054】
これに加え、あるいは代えて、第2の部分P2の半径R2は、40mm~60mmの範囲にあり、特には50mmであり、および/または押しキャビティCAの半径RAの2倍~3倍の範囲にあり、特には2.5倍である。
【0055】
これに加え、あるいは代えて、第3の部分P3の半径R3は、40mm~50mmの範囲にあり、特には45mmであり、および/または押しキャビティCAの半径RAの2倍~2.5倍の範囲にあり、特には2.25倍である。
【0056】
これに加え、あるいは代えて、少なくとも入口セグメントEPにおける少なくとも中間セグメントCPの半径RCは、50mm~70mmの範囲にあり、特には60mmであり、および/または押しキャビティCAの半径RAの2.5倍~3.5倍の範囲にあり、特には3倍である。
【0057】
案内面Sは、回転装置の中心Cの周りの円周方向uの205°~290°の範囲、特には247.5°の角度範囲において回転装置2を取り囲む。
【0058】
加えて、入口セグメントEPは、回転装置2の中心Cの周りの円周方向uの40°~70°の範囲、特には55°の角度範囲において回転装置2を取り囲む。
【0059】
これに加え、あるいは代えて、少なくとも中間セグメントCPは、回転装置2の中心Cの周りの円周方向uの165°~220°の範囲、特には192.5°の角度範囲において回転装置2を取り囲む。
【0060】
案内面S、入口セグメントEP、および/または少なくとも中間セグメントCPは、円周方向uに連続的であり、特には円周方向uにのみ連続的であり、および/または凹形状COSを備え、特には凹形状COSのみを備える。
【0061】
これに加え、あるいは代えて、入口セグメントEPは、楕円形と丸みを帯びた長方形との間の形状SERRを備える。
【0062】
ラボラトリ自動化システム100は、図6に概略的に示される少なくとも1つの分析前、分析、および/または分析後ラボラトリ装置102をさらに備える。ラボラトリ装置102は、回転装置2へと供給されるラボラトリ試料容器キャリア3、ラボラトリ試料容器キャリア3によって運ばれるラボラトリ試料容器16、および/またはラボラトリ試料容器16に収容されたラボラトリ試料17と相互作用するように構成され、特には相互作用する。
【0063】
ラボラトリ試料容器ハンドリング装置1は、ラボラトリ自動化システム100においてラボラトリ試料容器キャリア3をハンドリングし、特には回転させるために使用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転装置(2)と、
案内面(S)と
を備えており、
前記案内面(S)は、前記回転装置(2)の周囲を部分的に取り囲む開放リング形状(ORS)を備え、
前記回転装置(2)は、前記回転装置(2)へと供給されたラボラトリ試料容器キャリア(3)を、入口位置(En)から出口位置(Ex)まで前記案内面(S)に沿って円周方向(u)に押すように構成され、
前記案内面(S)は、入口セグメント(EP)を備え、
前記入口セグメント(EP)は、非凸形状(NCS)を備え、
前記回転装置(2)の中心(C)からの前記入口セグメント(EP)の距離(DI)が、前記円周方向(u)における前記入口セグメント(EP)の終わり(EPE)よりも前記入口セグメント(EP)の始まり(EPS)において大きい、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)であって、
前記入口セグメント(EP)は、前記回転装置(2)の前記中心(C)の周りの前記円周方向(u)の40°~70°の角度範囲で前記回転装置(2)を取り囲む、ことを特徴とするラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)
【請求項2】
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、ラボラトリ試料分配システム(101)の輸送平面(18)に結合されるように構成され、
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、駆動面(5)を備え、
前記回転装置(2)は、前記駆動面(5)の上で、特には前記入口位置(En)および/または前記出口位置(Ex)における前記輸送平面(18)の上で、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を押すように構成されている、請求項1に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項3】
前記案内面(S)は、少なくとも中間セグメント(CP)を備え、
前記少なくとも中間セグメント(CP)は、前記円周方向(u)において前記入口セグメント(EP)に隣接し、円形状(CIS)を備え、
特には、前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記少なくとも中間セグメント(CP)の距離(DI)が、前記円周方向(u)において一定であり、および/または
特には、前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記入口セグメント(EP)の前記距離(DI)が、前記入口セグメント(EP)の前記終わり(EPE)において、少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記回転装置(2)の前記中心(C)からの前記少なくとも中間セグメント(CP)の前記距離(DI)に等しい、請求項1または2に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項4】
前記案内面(S)は、前記少なくとも中間セグメント(CP)に隣接する第1の部分(P1)を少なくとも備え、
前記第1の部分(P1)の半径(R1)は、少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記少なくとも中間セグメント(CP)の半径(RC)よりも大きい、請求項3に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項5】
前記案内面(S)は、第1の部分(P1)と、前記円周方向(u)とは逆方向に前記第1の部分(P1)に隣接する第2の部分(P2)とを備え、
前記第1の部分(P1)の半径(R1)は、前記第2の部分(P2)の半径(R2)よりも大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項6】
前記案内面(S)は、前記円周方向(u)とは逆方向に前記第2の部分(P2)に隣接する第3の部分(P3)を備え、
前記第2の部分(P2)の前記半径(R2)は、前記第3の部分(P3)の半径(R3)よりも大きい、請求項5に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項7】
前記第1の部分(P1)の前記半径(R1)は、150mm~190mmの範囲および/または前記回転装置(2)の押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の7.5倍~9.5倍の範囲にあり、前記押しキャビティ(CA)は、回転させられるべき前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を受け入れ、前記受け入れたラボラトリ試料容器キャリア(3)を押すように構成され、および/または
前記第2の部分(P2)の前記半径(R2)は、40mm~60mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2倍~3倍の範囲にあり、および/または
前記第3の部分(P3)の前記半径(R3)は、40mm~50mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2倍~2.5倍の範囲にあり、および/または
少なくとも前記入口セグメント(EP)における前記少なくとも中間セグメント(CP)の前記半径(RC)は、50mm~70mmの範囲および/または前記押しキャビティ(CA)の前記半径(RA)の2.5倍~3.5倍の範囲にある、請求項4~6のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項8】
前記案内面(S)は、前記回転装置(2)の前記中心(C)の周りの前記円周方向(u)の205°~290°の角度範囲で前記回転装置(2)を取り囲む、請求項1~7のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項9】
前記案内面(S)および/または前記入口セグメント(EP)は、前記円周方向(u)に連続的であり、および/または凹形状(COS)を備える
求項1~8のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)。
【請求項10】
ボラトリ試料分配システム(101)と、
前記ラボラトリ試料分配システム(101)に結合した請求項1~9のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)
備える、ラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項11】
請求項2に記載のラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)を備え、
前記ラボラトリ試料分配システム(101)は、前記輸送平面(18)を備え、
前記ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置(1)は、前記輸送平面(18)に結合されている、請求項10に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項12】
前記ラボラトリ試料分配システム(101)は、駆動手段(19)を備え、前記駆動手段(19)は、前記輸送平面(18)の上で前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を移動させるように構成され、
特には、前記輸送平面(18)は、前記駆動面(5)に隣接し、前記駆動手段(19)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を前記回転装置(2)に供給し、および/または前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)を前記回転装置(2)から受け取るように構成されている、請求項11に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項13】
前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)は、少なくとも1つの磁気作動装置(20)、特には少なくとも1つの永久磁石を備え、
前記駆動手段(19)は、前記輸送平面(18)の下方に、固定して行および列に配置された複数の電磁アクチュエータ(19’)を備え、
前記電磁アクチュエータ(19’)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)に磁力を加えるように構成される、請求項12に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項14】
少なくとも1つの分析前、分析、および/または分析後ラボラトリ装置(102)を備え、
前記ラボラトリ装置(102)は、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)によって運ばれるラボラトリ試料容器(16)、および/または前記回転装置(2)へと供給される前記ラボラトリ試料容器(16)に収容されたラボラトリ試料(17)と相互作用するように構成されている、請求項10~14のいずれか一項に記載のラボラトリ自動化システム(100)。
【請求項15】
ボラトリ自動化システム(100)において、前記ラボラトリ試料容器キャリア(3)をハンドリングするための、請求項1~9のいずれか一項に記載のラボラトリ試料容器ハンドリング装置(1)の使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、ラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置、そのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置を備えるラボラトリ自動化システム、特にはそのようなラボラトリ自動化システムにおいてラボラトリ試料容器キャリアをハンドリングするためのそのようなラボラトリ試料容器キャリアハンドリング装置の使用に関する。
欧州特許出願公開第3,196,654号明細書が、ラボラトリ自動化システムと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法および装置を開示しており、ラボラトリ自動化システムから試料保管システムへと試料管を移送するために、少なくとも1つの試料管を運ぶ試料管キャリアが、第1のコンベヤラインを介して第1の引き継ぎモジュールに搬送され、第1の引き継ぎモジュールにおいて、少なくとも1つの試料管が試料管キャリアから取り出され、空の試料管キャリアが第2のコンベヤラインを介して第1の引き継ぎモジュールから運び去られ、試料保管システムからラボラトリ自動化システムへと試料管を移送するために、空の試料管キャリアが第3のコンベヤラインを介して第2の引き継ぎモジュールに搬送され、第2の引き継ぎモジュールにおいて、少なくとも1つの試料管が試料管キャリアに挿入され、少なくとも1つの試料管を運ぶ試料管キャリアが第4のコンベヤラインを介して第2の引き継ぎモジュールから運び去られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
回転装置および/または案内面を、同じ時点において、または同時に、1つのラボラトリ試料容器キャリア、特には前記1つのラボラトリ試料容器キャリアが、入口位置に位置してよく、あるいは回転装置および/または案内面に進入してよく、別の1つのラボラトリ試料容器キャリアが、出口位置に位置してよく、あるいは回転装置および/または案内面から出てよいように、構成してよい。
入口セグメントは、回転装置の中心の周りの円周方向の40°~70°の角度範囲において回転装置を取り囲む。この値/これらの値は、ラボラトリ試料容器キャリアを、特には種々の可能な入口位置から、きわめて小さな角度または無角度で、案内面に接触させて移動させることを可能にする。したがって、これにより、ラボラトリ試料容器キャリアを、きわめて滑らかに、あるいはきわめて小さな衝撃で、場合によっては衝撃を伴わずに、進入させることができる。特には、範囲はその境界値を含み得る。
【国際調査報告】