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特表2024-546887オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/113 20100101AFI20241219BHJP
   A61K 31/713 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
C12N15/113 130Z
C12N15/113 ZNA
A61K31/713
A61P25/28
A61P25/16
A61P43/00 105
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535639
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2022086504
(87)【国際公開番号】W WO2023111336
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】21215509.7
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509012625
【氏名又は名称】ジェネンテック, インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ビンゴル,バリス
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】コルディナー,ロス
(72)【発明者】
【氏名】ケルピンスキー,ルカス
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA15
4C086ZB21
4C086ZC19
4C086ZC54
(57)【要約】
本発明は、細胞におけるグルコセレブロシダーゼ(GBA)の発現を上方制御するか、又は回復させるオリゴヌクレオチド;そのコンジュゲート、塩及び医薬組成物;並びにゴーシェ病及び/又はパーキンソン病を含む、GBAの低下した発現と関連する疾患の処置のための方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニストであって、前記オリゴヌクレオチドは8~40ヌクレオチド長であり、ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに相補的な8~40ヌクレオチド長の連続配列を含む、オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニスト。
【請求項2】
前記連続ヌクレオチド配列が、前記ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は完全に相補的であり、前記ヒトGBAゲノム配列が配列番号226である、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項3】
前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが、配列番号225を含むか、又は配列番号225からなる、請求項1~3のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項4】
前記プロモーターが、前記ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの1,137と1の間のヌクレオチド上流に位置する(P1)、請求項1~4のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項5】
前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが、配列番号224を含むか、又は配列番号224からなる、請求項4に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項6】
前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号3、配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号16、配列番号17、配列番号19、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号33及び配列番号36からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、請求項4又は5に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項7】
前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが二本鎖オリゴヌクレオチドであり、
前記連続ヌクレオチド配列のセンス鎖が、配列番号77、配列番号81、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号90、配列番号91、配列番号93、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号104、配列番号107及び配列番号110からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、請求項4~6のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項8】
前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが二本鎖オリゴヌクレオチドであり、
前記連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖が、配列番号151、配列番号155、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号164、配列番号165、配列番号167、配列番号171、配列番号173、配列番号175、配列番号178、配列番号181及び配列番号184からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、請求項4~7のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項9】
前記プロモーターが前記ヒトGBA遺伝子のエクソン-2のすぐ上流に位置する(P2)、請求項1~3のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項10】
前記プロモーターが、前記ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの4,558と3,394の間のヌクレオチド上流に位置する、請求項9に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項11】
前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが、配列番号223を含むか、又は配列番号223からなる、請求項9又は請求項10に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項12】
前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号44、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63及び配列番号67からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、請求項9~11のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項13】
前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが二本鎖オリゴヌクレオチドであり、
前記連続ヌクレオチド配列のセンス鎖が、配列番号118、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号131、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137及び配列番号141からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、請求項9~12のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項14】
前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが二本鎖オリゴヌクレオチドであり、
前記連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖が、配列番号192、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号205、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211及び配列番号215からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、請求項9~13のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項15】
前記オリゴヌクレオチドが、対照と比較して、GBAの発現を少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%又は50%を超えて増加させることができる、請求項1~14のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項16】
前記オリゴヌクレオチドがsaRNAである、請求項1~15のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【請求項17】
対象における疾患の処置又は予防のための医薬として使用するための、請求項1~16のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項18】
前記疾患がGBAの低下した発現と関連する、請求項17に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド。
【請求項19】
前記疾患が、ゴーシェ病、パーキンソン病、認知症、レビー小体型認知症(DLB)及び急速眼球運動(REM)睡眠行動障害からなる群から選択される、請求項17又は18に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド。
【請求項20】
前記疾患がパーキンソン病である、請求項17~19のいずれか一項に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞におけるグルコセレブロシダーゼ(GBA)の発現を上方制御するか、又は回復させるオリゴヌクレオチド;そのコンジュゲート、塩及び医薬組成物;並びにゴーシェ病及び/又はパーキンソン病を含む、GBAの低下した発現と関連する疾患の処置のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グルコセレブロシダーゼ(GBA)は、グルコセレブロシド(グルコシルセラミドとしても知られる)の加水分解を触媒するリソソーム酵素である。グルコセレブロシドは、細胞膜、特に赤血球及び白血球の正常な成分である。
【0003】
GBAをコードする遺伝子におけるホモ接合変異は、ゴーシェ病を引き起こす。日常的な細胞代謝回転の間、マクロファージは細胞残屑を貪食して分解する。不十分なGBA活性は、マクロファージのリソソームにグルコセレブロシドの蓄積をもたらす。「ゴーシェ細胞」として知られる冒されたマクロファージが、脾臓、肝臓及び骨髄などの領域に蓄積する。
【0004】
ゴーシェ病は、皮下出血、疲労、貧血、低血小板数並びに肝臓及び脾臓の腫大を特徴とする。表現型は様々であるが、3つの臨床形態が同定されている:1型は最も一般的であり、典型的には神経学的損傷を引き起こさないのに対して、2型及び3型は神経学的障害を特徴とする。
【0005】
この症状は、常染色体潜性パターンで遺伝する。GBA遺伝子の300を超えるバリアントがこの疾患に関連している。遺伝学のみが疾患の重症度を決定しないが、特定の変異はより重度の症候を引き起こすことが知られている。例えば、2コピーのL444P変異を有する患者は、通常、この疾患のニューロン障害型を示すのに対して、1コピー又は2コピーのN370S対立遺伝子を有する患者は、典型的には1型として分類される(Scott et al.,2000,Genet.Med.,2,65)。
【0006】
GBA遺伝子の変異はまた、パーキンソン病及びレビー小体型認知症に関連している(Riboldi and Di Fonzo,2019,Cells,8,364)。パーキンソン病は、広範囲の運動症候及び非運動症候を特徴とする中枢神経系の神経変性障害である。運動症候には、運動緩慢(運動の緩慢さ)、硬直及び姿勢不安定性が含まれる。運動症候に何年も先行し得る非運動症候には、嗅覚喪失、急速眼球運動睡眠行動障害、自律神経障害及びうつ病が含まれる。
【0007】
GBA遺伝子のヘテロ接合変異は、パーキンソン病患者の約8~12%に発生する。ゴーシェ病と同様に、変異の重症度は疾患表現型に影響を及ぼし得る。例えば、「重度の」変異(L444Pなど)を保有する患者の認知症のリスクは、「軽度の」変異(N370Sなど)を保有する患者よりも2~3倍高い。E326Kはパーキンソン病において最も多く見られるGBA変異であり、この変異を持つ患者は運動症候のより速い進行を示す(Avenali et al.,2020,Front.Aging Neurosci.)。低下したGBA発現に関連する疾患の現在の処置には、酵素補充療法(ERT)及び基質合成抑制療法(SRT)が含まれる。ERTは、組換えGBAの静脈内投与を伴う。ほとんどの患者は処置によく反応するが、免疫応答を生じるリスクが存在する。さらに、GBAは血液脳関門を通過することができず、したがって、ERTはパーキンソン病又はニューロン障害型のゴーシェ病を有する患者には無効であると考えられている。SRTは、ERTを耐容できない患者、又は静脈内投与が問題となる患者に代替(又は補助)処置を提供する。SRTは、グルコセレブロシド合成経路の酵素を阻害することによって、リソソーム中のグルコセレブロシドの蓄積を低下させるように働く。この療法は、ERTより有害作用の発生率が高く、グルコセレブロシドの長期的な低下は、いくつかの異なる細胞機能に影響を及ぼし得る。ERT及びSRTはいずれも高価であり、生涯にわたって継続しなければならない。
【0008】
したがって、GBAの発現を増加又は回復させることができる治療剤が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、グルコセレブロシダーゼ(GBA)のオリゴヌクレオチドアゴニスト又はオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、すなわちGBA核酸配列に相補的なオリゴヌクレオチドを提供する。具体的には、本発明は、GBAプロモーターの1つ又は複数を標的とするオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。これらのオリゴヌクレオチドは、GBAの発現を上方制御することができる。代替的に述べると、本発明は、GBAのオリゴヌクレオチド正のモジュレーター(すなわち、アゴニスト)を提供する。
【0010】
本発明のオリゴヌクレオチドは、細胞におけるGBA発現を回復させるために、又は細胞におけるGBAの発現を増強するために使用され得る。
【0011】
本発明は、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストであって、前記オリゴヌクレオチドは8~40ヌクレオチド長であり、ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに相補的な、例えば完全に相補的な8~40ヌクレオチド長の連続配列を含む、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0012】
ヒトGBAゲノム配列は、NCBI参照配列:NG_009783.1であり得る。
【0013】
ヒトGBAゲノム配列は、配列番号226であり得る。
【0014】
ヒトGBA遺伝子のプロモーターは、配列番号225を含み得るか、又は配列番号225からなり得る。
【0015】
ヒトGBAゲノム配列のプロモーターは、ヒトGBA遺伝子のエクソン1のすぐ上流に位置し得る。例えば、ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの1,137と1の間のヌクレオチド上流に。
【0016】
ヒトGBAゲノム配列のプロモーターは、配列番号224を含み得るか、又は配列番号224からなり得る。
【0017】
ヒトGBAゲノム配列のプロモーターは、ヒトGBA遺伝子のエクソン-2のすぐ上流に位置し得る。例えば、ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの4,558と3,394の間のヌクレオチド上流に。
【0018】
ヒトGBAゲノム配列のプロモーターは、配列番号223を含み得るか、又は配列番号223からなり得る。
【0019】
いくつかの実施形態において、本発明は、二本鎖オリゴヌクレオチドGBAアゴニストであって、前記オリゴヌクレオチドは8~40ヌクレオチド長であり、ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに相補的な、例えば完全に相補的な8~40ヌクレオチド長の連続配列を含む、二本鎖オリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0020】
二本鎖オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、低分子活性化RNA(saRNA)であり得る。
【0021】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、オリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーであり得るか、又はオリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーを含み得る。
【0022】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、対照と比較して、GBAの発現を少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%又は50%を超えて増加させ得る。ここで、GBAの発現の増加は、GBA mRNAの増加、GBAタンパク質の発現の増加、又はGBA mRNA及びGBAタンパク質の両方の発現の増加として測定され得る。
【0023】
対照は、前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストに曝露されたことがない細胞であり得る。
【0024】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも1つのコンジュゲート部分に共有結合され得る。
【0025】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、医薬的に許容され得る塩の形態であり得る。
【0026】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、脂質ベースの送達ビヒクル中に封入され得るか、デンドリマーに共有結合され得る若しくはデンドリマー中に封入され得るか、又はアプタマーにコンジュゲートされ得る。
【0027】
本発明は、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストと、医薬的に許容され得る希釈剤、溶媒、担体、塩及び/又はアジュバントとを含む、医薬組成物を提供する。
【0028】
本発明は、標的細胞におけるGBA発現を上方制御又は回復させるためのインビボ又はインビトロ方法であって、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物を有効量で前記細胞に投与することを含む方法を提供する。
【0029】
細胞は、ヒト又は哺乳動物細胞であり得る。
【0030】
本発明は、治療的又は予防的有効量の、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物を、疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に投与することを含む、疾患を処置又は予防するための方法を提供する。
【0031】
本発明は、対象における疾患の処置又は予防における医薬として使用するための、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物を提供する。
【0032】
本発明は、対象における疾患の処置又は予防のための医薬の調製のための、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物の使用を提供する。
【0033】
疾患は、GBAの低下した発現に関連し得る。
【0034】
疾患は、ゴーシェ病、パーキンソン病、認知症、レビー小体型認知症(DLB)及び急速眼球運動(REM)睡眠行動障害であり得る。
【0035】
本発明のこれら及び他の態様及び実施形態を以下でさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、擬似トランスフェクション対照と比較した、トランスフェクション後48時間でのSK-N-AS神経芽細胞腫細胞におけるGBA mRNA発現レベルを示す。
図2図2は、擬似トランスフェクション対照と比較した、トランスフェクション後48時間でのH4神経膠腫細胞におけるGBA mRNA発現レベルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明者らは、オリゴヌクレオチド、特に低分子活性化RNA(saRNA)などの二本鎖オリゴヌクレオチドを使用してGBA遺伝子のプロモーター(promotor)領域の1つ又は複数を標的とすることによって、GBA mRNA転写物の発現レベル及び/又はコードされるタンパク質産物の発現レベルを効果的に増強することができることを同定した。
【0038】
本明細書には、本発明のオリゴヌクレオチドによって標的とされ得る、ヒトGBA遺伝子上、特にプロモーター領域内に存在する標的部位が記載される。本発明のオリゴヌクレオチドは、GBAのアゴニストである、すなわち、GBA mRNA及び/又はタンパク質の産生を増加させる。
【0039】
本発明は、オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニストであって、オリゴヌクレオチドが8~40ヌクレオチド長であり、ヒトGBAゲノム配列、NCBI参照配列NG_009783.1(配列番号226)の1つ又は複数のプロモーターに相補的な8~40ヌクレオチド長の連続配列を含む、オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニストを提供する。
【0040】
GBAアゴニスト
本発明は、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストに関する。
【0041】
本発明のオリゴヌクレオチドはGBAアゴニストである、すなわちGBAの発現を増強する。これは、GBA mRNAなどのGBA核酸の発現の増加、及び/又はGBAタンパク質の発現の増加を意味し得る。増強されたGBA発現は、例えばゴーシェ病及び/又はパーキンソン病を処置するために望ましい。
【0042】
本明細書で使用される「GBAアゴニスト」という用語は、GBAを発現している細胞などの細胞におけるGBA mRNA転写物及び/又はGBAタンパク質の発現を増強することができる化合物、この事例ではオリゴヌクレオチドを指す。
【0043】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNAの産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNAの産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0044】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBAタンパク質の産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBAタンパク質の産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0045】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNA及びタンパク質の産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNA及びタンパク質の産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0046】
オリゴヌクレオチド
本明細書で使用される場合、「オリゴヌクレオチド」という用語は、当業者によって一般的に理解されているように、2つ以上の共有結合されたヌクレオシドを含む分子として定義される。このような共有結合されたヌクレオシドはまた、核酸分子又はオリゴマーとも称され得る。
【0047】
オリゴヌクレオチドは、通常、固相化学合成と、その後の精製及び単離によって研究室内で作製される。オリゴヌクレオチドの配列に言及する場合には、共有結合されたヌクレオチド又はヌクレオシドの核酸塩基部分の配列若しくは順序、又はその修飾が言及される。本発明のオリゴヌクレオチドは、人工であり、化学的に合成され、典型的には精製又は単離される。本発明のオリゴヌクレオチドは、2’糖修飾ヌクレオシドなどの1つ又は複数の修飾ヌクレオシドを含み得る。本発明のオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数のホスホロチオアートヌクレオシド間結合などの、1つ又は複数の修飾ヌクレオシド間結合を含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、二本鎖オリゴヌクレオチドである。
【0049】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、8~40ヌクレオチド長である。
【0050】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、8~40ヌクレオチド長であり、8~40ヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列を含む。
【0051】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39又は40ヌクレオチド長である。
【0052】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも12ヌクレオチド長である。
【0053】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも14ヌクレオチド長である。
【0054】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも16ヌクレオチド長である。
【0055】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも18ヌクレオチド長である。
【0056】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、21ヌクレオチド長である。
【0057】
二本鎖オリゴヌクレオチドを含む実施形態を議論する場合、長さ測定値は鎖の一方の長さを指すことが理解されよう。2本の鎖が同じ長さでなくてもよい実施形態では、長さは最長鎖の長さとみなされる。
【0058】
連続ヌクレオチド配列
「連続ヌクレオチド配列」という用語は、オリゴヌクレオチドモチーフ配列であり得るか、又はオリゴヌクレオチドモチーフ配列を含み得る標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチドの領域を指す。この用語は、本明細書では「連続核酸塩基配列」という用語と互換的に使用される。
【0059】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列を含み、更なるヌクレオチド、例えば、官能基(例えばコンジュゲート基)を連続ヌクレオチド配列に結合するために使用され得るヌクレオチドリンカー領域を任意に含んでもよい。ヌクレオチドリンカー領域は、標的核酸に相補的であってもよく、又は相補的でなくてもよい。
【0060】
オリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列はそれ自体としてオリゴヌクレオチドより長くなることはできないこと、及びオリゴヌクレオチドは連続ヌクレオチド配列より短くなることはできないことが理解される。
【0061】
いくつかの実施形態においては、オリゴヌクレオチドの全てのヌクレオシドが連続ヌクレオチド配列を構成する。
【0062】
連続ヌクレオチド配列は、標的核酸、標的配列、又は標的部位配列に相補的であり、場合によっては完全に相補的である本発明のオリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの配列である。
【0063】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、8~40ヌクレオチド長である。
【0064】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39又は40ヌクレオチド長である。
【0065】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、少なくとも12ヌクレオチド長である。
【0066】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、少なくとも14ヌクレオチド長である。
【0067】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、少なくとも16ヌクレオチド長である。
【0068】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、少なくとも18ヌクレオチド長である。
【0069】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、19ヌクレオチド長である。
【0070】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストと同じ長さである。
【0071】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列からなる。
【0072】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列である。
【0073】
ヌクレオチド及びヌクレオシド
ヌクレオチド及びヌクレオシドは、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドの構成単位であり、本発明においては、天然に存在するヌクレオチド及びヌクレオシドと、天然に存在しないヌクレオチド及びヌクレオシドとの両方を含む。本来、DNA及びRNAヌクレオチドなどのヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分及び1つ又は複数のリン酸基(ヌクレオシドには存在しない)を含む。ヌクレオシド及びヌクレオチドはまた、「単位」又は「モノマー」と互換的に称され得る。
【0074】
修飾ヌクレオシド
好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、1つ又は複数の修飾ヌクレオシドを含み得る。
【0075】
本明細書で使用される場合、「修飾ヌクレオシド」又は「ヌクレオシド修飾」という用語は、糖部分又は(核酸)塩基部分の1つ又は複数の修飾の導入によって、同等のDNA又はRNAヌクレオシドと比較して修飾されたヌクレオシドを指す。
【0076】
好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドの1つ又は複数は、修飾された糖部分を含み得る。修飾ヌクレオシドという用語はまた、本明細書においては、「ヌクレオシド類縁体」又は修飾「単位」又は修飾「モノマー」という用語と互換的に使用され得る。非修飾DNA又はRNA糖部分を有するヌクレオシドは、本明細書ではDNA又はRNAヌクレオシドと称される。DNA又はRNAヌクレオシドの塩基領域に修飾を有するヌクレオシドは、それらがワトソン・クリック塩基対合可能な場合には、依然として一般的にDNA又はRNAと称される。本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストにおいて使用され得る例示的な修飾ヌクレオシドとしては、LNA、2’-O-MOE、2’oMe及びモルホリノヌクレオシド類縁体が挙げられる。
【0077】
修飾ヌクレオシド間結合
好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、1つ又は複数の修飾ヌクレオシド間結合を含む。
【0078】
「修飾ヌクレオシド間結合」という用語は、2つのヌクレオシドを互いに共有結合する、ホスホジエステル(PO)結合以外の結合として当業者に一般的に理解されるように定義される。本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、従って、1つ又は複数の修飾ヌクレオシド間結合、例えば、1つ又は複数のホスホロチオアートヌクレオシド間結合を含み得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の少なくとも50%がホスホロチオアートであり、オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列中のヌクレオシド間結合の例えば少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%又はそれより多くが、ホスホロチオアートである。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列の全てのヌクレオシド間結合が、ホスホロチオアートである。
【0080】
さらなる実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む。連続ヌクレオチド配列内のヌクレオシド間結合の少なくとも75%、例えば全てがホスホロチオアート又はボラノホスファートヌクレオシド間結合であれば有利である。
【0081】
好都合には、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列のすべてのヌクレオシド間結合がホスホロチオアートであり得るか、又はオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの全てのヌクレオシド間結合がホスホロチオアート結合であり得る。
【0082】
核酸塩基
核酸塩基という用語は、ヌクレオシド及びヌクレオチドに存在するプリン(例えばアデニン及びグアニン)及びピリミジン(例えばウラシル、チミン及びシトシン)部分を含み、これらは核酸ハイブリダイゼーションにおいて水素結合を形成する。本発明の文脈において、核酸塩基という用語は、天然に存在する核酸塩基とは異なり得るが、核酸ハイブリダイゼーションの際に機能的である修飾核酸塩基も包含する。この文脈において、「核酸塩基」とは、アデニン、グアニン、シトシン、チミジン、ウラシル、キサンチン及びヒポキサンチンなどの天然に存在する核酸塩基と、天然に存在しないバリアントとの両方を指す。このようなバリアントは、例えば、Hirao et al.,2012,Accounts of Chemical Research,45,2055-2065及びBergstrom,2009,Curr.Protoc.Nucleic Acid Chem.,37,1.4.1-1.4.32に記載されている。
【0083】
いくつかの実施形態において、核酸塩基部分は、プリン又はピリミジンを修飾されたプリン又はピリミジン、例えば、置換されたプリン又は置換されたピリミジン、例えば、イソシトシン、シュードイソシトシン、5-メチルシトシン、5-チオゾロ-シトシン、5-プロピニル-シトシン、5-プロピニル-ウラシル、5-ブロモウラシル5-チアゾロ-ウラシル、2-チオ-ウラシル、2’チオ-チミン、イノシン、ジアミノプリン、6-アミノプリン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン及び2-クロロ-6-アミノプリンから選択される核酸塩基に変えることにより修飾される。
【0084】
核酸塩基部分は、対応する各核酸塩基についての文字コード、例えば、A、T、G、C又はUにより示されてもよく、各文字は、任意に等価な機能の修飾核酸塩基を含んでもよい。例えば、例示したオリゴヌクレオチドにおいて、核酸塩基部分は、A、T、G、C及び5-メチルシトシンから選択される。任意に、LNAギャップマーに対しては、5-メチルシトシンLNAヌクレオシドが使用され得る。
【0085】
修飾オリゴヌクレオチド
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、修飾オリゴヌクレオチドであり得る。
【0086】
修飾オリゴヌクレオチドという用語は、1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシド及び/又は修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを表す。「キメラオリゴヌクレオチド」という用語は、糖修飾ヌクレオシド及びDNAヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを記述するために文献で使用されている用語である。いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストはキメラオリゴヌクレオチドであることが好都合であり得る。
【0087】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列は、塩基対合において示された核酸塩基として機能する修飾核酸塩基を含んでもよく、例えば、メチルシトシンの代わりに5-メチルシトシンが使用され得る。イノシンは、ユニバーサル塩基として使用され得る。
【0088】
連続核酸塩基配列(モチーフ配列)は、例えばヌクレアーゼ耐性及び/又は標的核酸に対する結合親和性を増大させるために修飾され得ることが理解される。
【0089】
修飾ヌクレオシド(高親和性修飾ヌクレオシドなど)がオリゴヌクレオチド配列に組み込まれるパターンは、一般にオリゴヌクレオチド設計と称される。
【0090】
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、修飾ヌクレオシド及びDNAヌクレオシドを用いて設計される。好都合には、高親和性修飾ヌクレオシドが使用される。
【0091】
一実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、少なくとも1個の修飾ヌクレオシド、例えば少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個又は少なくとも19個の修飾ヌクレオシドを含む。
【0092】
適切な修飾は、「修飾ヌクレオシド」、「高親和性修飾ヌクレオシド」、「糖修飾」、「2’糖修飾」及び「ロックド核酸(LNA)」という見出しの下で本明細書に記載されている。
【0093】
高親和性修飾ヌクレオシド
高親和性修飾ヌクレオシドは、オリゴヌクレオチド中に組み込まれた場合に、例えば、融解温度(T)によって測定された、その相補的標的に対するオリゴヌクレオチドの親和性を高める修飾ヌクレオシドである。本発明の高親和性修飾ヌクレオシドは、好ましくは、修飾ヌクレオシドあたり+0.5~+12℃、より好ましくは+1.5~+10℃、最も好ましくは+3~+8℃の融解温度の上昇をもたらす。数多くの高親和性修飾ヌクレオシドが当技術分野において公知であり、例えば、多くの2’置換ヌクレオシド及びロックド核酸(LNA)が挙げられる(例えば、Freier&Altmann;Nucl.Acid Res.,1997,25,4429-4443及びUhlmann;Curr.Opinion in Drug Development,2000,3(2),293-213を参照されたい)。
【0094】
糖修飾
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、修飾された糖部分、すなわち、DNA及びRNAに見られるリボース糖部分と比較した場合に糖部分の修飾を有する1つ又は複数のヌクレオシドを含み得る。
【0095】
リボース糖部分の修飾を有する数多くのヌクレオシドが、親和性及び/又はヌクレアーゼ耐性などのオリゴヌクレオチドのある特定の性質を改善することを主な目的として作製されてきた。
【0096】
そのような修飾には、例えば、ヘキソース環(HNA)、又は典型的には、リボース環上のC2とC4炭素の間にバイラジカル(biradicle)架橋を有する(LNA)二環式環、又は典型的にはC2とC3炭素の間の結合を欠く非結合リボース環(例えば、UNA)で置き換えることにより、リボース環構造が修飾されているものが含まれる。他の糖修飾ヌクレオシドには、例えば、ビシクロヘキソース核酸(国際公開第2011/017521号)又は三環式核酸(国際公開第2013/154798号)が含まれる。修飾ヌクレオシドにはまた、例えばペプチド核酸(PNA)又はモルホリノ核酸の場合に、糖部分が非糖部分で置き換えられているヌクレオシドが含まれる。
【0097】
糖修飾にはまた、リボース環上の置換基を水素以外の基に変更するか、又はDNA及びRNAヌクレオシド中に天然に存在する2’-OH基を変更することによってなされる修飾も含まれる。置換基は、例えば2’、3’、4’、又は5’位に導入され得る。
【0098】
2’糖修飾ヌクレオシド
2’糖修飾ヌクレオシドは、2’位にH若しくは-OH以外の置換基を有するヌクレオシド(2’置換ヌクレオシド)、又はLNA(2’-4’バイラジカル(biradicle)架橋された)ヌクレオシドなどの、リボース環の2’炭素と第2の炭素との間に架橋を形成することができる2’結合バイラジカル(biradicle)を含むヌクレオシドである。
【0099】
実際、2’糖置換ヌクレオシドの開発には多くの注目が集まっており、数多くの2’置換ヌクレオシドが、オリゴヌクレオチドに組み込まれた際に有益な特性を有することが見出されている。例えば、2’修飾された糖は、結合親和性の向上及び/又はヌクレアーゼ耐性の増大をオリゴヌクレオチドに付与し得る。2’置換修飾ヌクレオシドの例は、2’-O-アルキル-RNA、2’-O-メチル-RNA(2’oMe)、2’-アルコキシ-RNA、2’-O-メトキシエチル-RNA(MOE)、2’-アミノ-DNA、2’-フルオロ-RNA及び2’-F-ANAヌクレオシドである。さらなる例については、例えば、Freier&Altmann;Nucl.Acid Res.,1997,25,4429-4443及びUhlmann;Curr.Opinion in Drug Development 2000,3(2),293-213及びDeleavey and Damha,Chemistry and Biology 2012,19,937を参照されたい。以下は、いくつかの2’置換修飾ヌクレオシドの例示である。
【化1】
【0100】
本発明に関して、2’置換糖修飾ヌクレオシドは、LNAのような2’架橋ヌクレオシドを含まない。
【0101】
一実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシド、例えば2’糖修飾ヌクレオシドを含む。好ましくは、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、2’-O-アルキル-RNA、2’-O-メチル-RNA(2’oMe)、2’-アルコキシ-RNA、2’-O-メトキシエチル-RNA(2’MOE)、2’-アミノ-DNA、2’-フルオロ-DNA、アラビノ核酸(ANA)、2’-フルオロ-ANA及びLNAヌクレオシドからなる群から独立して選択される1つ又は複数の2’糖修飾ヌクレオシドを含む。修飾ヌクレオシドの1つ又は複数がロックド核酸(LNA)であれば、有利である。
【0102】
ロックド核酸ヌクレオシド(LNAヌクレオシド)
「LNAヌクレオシド」は、リボース環の立体構造を制限又は固定する、前記ヌクレオシドのリボース糖環のC2’とC4’とを結合するバイラジカル(「2’-4’架橋」とも称される)を含む2’修飾ヌクレオシドである。これらのヌクレオシドはまた、文献において、架橋核酸又は二環式核酸(BNA)とも称されている。リボースの立体構造の固定は、LNAが相補的RNA又はDNA分子に対するオリゴヌクレオチド中に組み込まれている場合の、ハイブリダイゼーションの親和性の向上(二重鎖の安定化)に関連している。これは、オリゴヌクレオチド/相補二重鎖の融解温度を測定することによって、日常的に決定され得る。
【0103】
非限定的な、例示的なLNAヌクレオシドは、国際公開第99/014226号、国際公開第00/66604号、国際公開第98/039352号、国際公開第2004/046160号、国際公開第00/047599号、国際公開第2007/134181号、国際公開第2010/077578号、国際公開第2010/036698号、国際公開第2007/090071号、国際公開第2009/006478号、国際公開第2011/156202号、国際公開第2008/154401号、国際公開第2009/067647号、国際公開第2008/150729号、Morita et al.,Bioorganic&Med.Chem.Lett.12,73-76、Seth et al.,J.Org.Chem.2010,Vol 75(5)pp.1569-81、Mitsuoka et al.,Nucleic Acids Research 2009,37(4),1225-1238、及びWan and Seth,J.Medical Chemistry,2016,59,9645-9667に開示されている。
【0104】
さらなる非限定的な例示的LNAヌクレオシドを、スキーム1に開示する。
スキーム1:
【化2】
【0105】
特定のLNAヌクレオシドは、ベータ-D-オキシ-LNA、6’-メチル-ベータ-D-オキシLNA、例えば(S)-6’-メチル-ベータ-D-オキシ-LNA(ScET)及びENAである。
【0106】
特に有利なLNAは、ベータ-D-オキシ-LNAである。
【0107】
モルホリノオリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、モルホリノヌクレオシドを含むか、又はモルホリノヌクレオシドからなる(すなわち、モルホリノオリゴマーであり、ホスホロジアミダートモルホリノオリゴマー(PMO)として)。スプライス調節モルホリノオリゴヌクレオチドは、臨床使用が承認されており、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを処置するために使用される、DMD中のフレームシフト変異を標的とする30ntモルホリノオリゴヌクレオチドである、エテプリルセンを参照のこと。モルホリノオリゴヌクレオチドは、例えば、4つの連続するモルホリノヌクレオチドの以下の図解に示されるように、ホスホロジアミダート基を介して連結されたメチレンモルホリン環など、リボースではなく6員のモルホリン環に結合したヌクレアーゼ(nucleases)を有する。
【化3】
【0108】
いくつかの実施形態において、本発明のモルホリノオリゴヌクレオチドは、例えば、8~40モルホリノヌクレオチド長、例えば、モルホリノ18~22ヌクレオチド長であり得る。
【0109】
RNaseHの活性及び動員
オリゴヌクレオチドのRNaseH活性とは、相補的RNA分子との二重鎖にあるときにRNaseHを動員する能力を指す。国際公開第01/23613号は、RNaseHを動員する能力を決定するために使用され得る、RNaseH活性を決定するためのインビトロ方法を提供する。典型的には、オリゴヌクレオチドが、相補的標的核酸配列が提供された場合に、試験されている修飾オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列を有するが、オリゴヌクレオチド中の全てのモノマー間にホスホロチオアート結合を有するDNAモノマーのみを含有するオリゴヌクレオチドを使用し、国際公開第01/23613号(参照により本明細書に組み込まれる)の実施例91~95により提供される方法論を使用したときに決定された初期速度の少なくとも5%、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%又は20%超のpmol/l/分で測定された初期速度を有する場合に、このオリゴヌクレオチドはRNaseHを動員することができるとみなされる。RHaseH活性を決定する上での使用のために、組換えRNaseH1が、Lubio Science GmbH、Lucerne、Switzerlandから入手可能である。
【0110】
DNAオリゴヌクレオチドは、2’糖修飾ヌクレオシド、典型的には高親和性2’糖修飾ヌクレオシド、例えば2-O-MOE及び/又はLNAを含む領域が5’及び3’に隣接するDNAヌクレオシド(典型的には少なくとも5又は6個の連続するDNAヌクレオシド)の領域を含むギャップマーオリゴヌクレオチドのように、RNaseHを効果的に動員することが公知である。スプライシングの効果的な調節のために、プレmRNAの分解は望ましくなく、したがって、標的のRNaseH分解を回避することが好ましい。したがって、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、RNaseHを動員するギャップマーオリゴヌクレオチドではない。
【0111】
RNaseH動員は、オリゴヌクレオチド中の連続DNAヌクレオチドの数を制限することによって回避され得るので、ミックスマー及びトータルマー設計が使用され得る。好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列は、3個を超える連続DNAヌクレオシドを含まない。さらに好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列は、4個を超える連続DNAヌクレオシドを含まない。さらに好都合には、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又はその連続ヌクレオチド配列は、2個を超える連続DNAヌクレオシドを含まない。
【0112】
ミックスマー及びトータルマー
スプライス調節のために、RNAaseHを動員しないオリゴヌクレオチドを使用することがしばしば有利である。RNaseH活性はDNAヌクレオチドの連続配列を必要とするので、オリゴヌクレオチドのRNaseH活性は、3個を超えるか、又は4個を超える連続DNAヌクレオシドの領域を含まないオリゴヌクレオチドを設計することによって達成され得る。これは、2’糖修飾ヌクレオシドなどの糖修飾ヌクレオシドと、1、2若しくは3個のDNAヌクレオシドなどのDNAヌクレオシドの短い領域とを含むオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオシド領域をミックスマー設計で使用することによって達成され得る。ミックスマー(mixmer)は、本明細書において、5’及び3’末端LNAヌクレオシドを有し、ヌクレオシドが1つのLNAヌクレオシドと1つのDNAヌクレオシドとを交互に繰り返す2つおきの設計、例えばLDLDLDLDLDLDLDLL、並びにヌクレオシドが3つおきにLNAヌクレオシドであるLDDLDDLDDLDDLDDLなどの3つおきの設計によって例示される。
【0113】
トータルマー(totalmer)は、DNA又はRNAヌクレオシドを含まないオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列であり、例えば、完全MOEホスホロチオアート、例えばMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMのように、2’-O-MOEヌクレオシドのみを含んでもよく、ここで、M=2’-O-MOEであり、又は、例えば、治療的使用のための効果的なスプライスモジュレーターであると報告されている2’oMeヌクレオシドのみを含んでもよい。
【0114】
あるいは、ミックスマーは、MLMLMLMLMLMLMLMLMLMLなどの修飾ヌクレオシドの混合物を含んでもよく、L=LNA及びM=2’-O-MOEヌクレオシドである。
【0115】
好都合には、ミックスマー及びトータルマー中のヌクレオシド間ヌクレオシドはホスホロチオアートであってもよく、又はミックスマー中のヌクレオシド結合の大部分はホスホロチオアートであってもよい。ミックスマー及びトータルマーは、例として、ホスホジエステル又はホスホロジチオアートなどの他のヌクレオシド間結合を含み得る。
【0116】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、オリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーであるか、又はオリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーを含む。いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、ミックスマー又はトータルマーである。
【0117】
標的配列
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、ヒトGBAゲノム配列のプロモーターの1つ又は複数を標的とする。これは、本明細書ではGBA遺伝子とも称され得る。
【0118】
GNAゲノム配列は、標的配列と称され得る。
【0119】
標的配列は、標的核酸又は標的部位配列とも称され得る。
【0120】
特にGBAゲノム配列に関して本明細書で使用される「ゲノム配列」という用語は、タンパク質コード配列と非タンパク質コード配列の両方を包含する。そのような配列には、転写配列及び非転写配列、並びに翻訳配列及び非翻訳配列が含まれることが理解される。非タンパク質コード配列は、エンハンサー、サイレンサー、プロモーター、並びに/又は3’及び5’非翻訳領域(UTR)などの調節配列を含み得る。
【0121】
本明細書で使用される「GBA核酸配列」という用語はまた、本明細書で概説される定義の意味におけるGBA遺伝子の核酸配列を指し得る。GBA遺伝子の標的核酸配列は、ゲノムDNA内に存在する配列、又はmRNAなどの任意の他の形態で細胞内に存在する同じ若しくはアンチセンス配列、又はmiRNA若しくはsiRNAなどの他の一本鎖若しくは二本鎖RNAを指し得る。
【0122】
本明細書で使用される遺伝子及びそれらの対応するヌクレオチド配列への言及は、そのセンス鎖又はアンチセンス鎖のいずれか1つに必ずしも限定されることを意図するものではない。したがって、センス配列及びアンチセンス配列の両方又は一方が包含され得る。
【0123】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子は、NCBI参照NG_009783.1の配列を有する。
【0124】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子は、配列番号226によって定義される配列を含む。配列番号226は参照配列として本明細書に提供され、標的核酸は、配列番号226の対立遺伝子バリアント、例えばヒトGBAゲノム配列中に1つ又は複数の多型を含む対立遺伝子バリアントであり得ることが理解されよう。
【0125】
いくつかの実施形態において、ヒトGBAゲノム配列は、配列番号226からなる。
【0126】
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーター領域を標的とする。
【0127】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは、FAM189BからGBA翻訳開始コドンまでの遺伝子間領域(配列番号225)を含む。配列番号225は参照配列として本明細書に提供され、標的核酸は、配列番号225の対立遺伝子バリアント、例えばヒトGBAゲノム配列中に1つ又は複数の多型を含む対立遺伝子バリアントであり得ることが理解されよう。
【0128】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは、配列番号225を含むか、又は配列番号225からなる。
【0129】
配列番号225は、以下で論じられるように、プロモーター1(配列番号224)及び2(配列番号223)を包含する。
【0130】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA遺伝子のエクソン1のすぐ上流に位置するプロモーター(プロモーター1、P1)を標的とする。例えば、ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの1,137と1の間のヌクレオチド上流に。
【0131】
いくつかの実施形態において、ATG開始コドンは、NCBI参照配列NG_009783.1及び/又は配列番号226の位置8586~8588に対応する。
【0132】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、NCBI参照配列NG_009783.1の位置7449~8585内のヒトGBA遺伝子のプロモーター(配列番号224)を標的とする。言い換えると、いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、配列番号226の位置7449~8585内のヒトGBA遺伝子のプロモーター(配列番号224)を標的とする。
【0133】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは配列番号224を含む。
【0134】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは配列番号224からなる。
【0135】
いくつかの実施形態において、標的配列は配列番号224内のヌクレオチドの配列である。
【0136】
配列番号224は参照配列として本明細書に提供され、標的核酸は、配列番号224の対立遺伝子バリアント、例えばヒトGBAゲノム配列中に1つ又は複数の多型を含む対立遺伝子バリアントであり得ることが理解されよう。
【0137】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号224のヌクレオチド35~55、36~56、39~59、46~66、68~88、106~126、148~168、152~172、153~173、302~322、313~333、314~334、371~391、372~392、475~495、517~537、532~552、598~618、656~676、657~677、746~766、747~767、748~768、749~769、750~770、753~773、815~835、816~836、839~859、840~860、884~904、891~911、904~924、922~942、923~943、996~1016、1003~1023、1019~1039、1037~1057及び1098~1118からなる群から選択される配列に相補的である。
【0138】
特に明記しない限り、全ての範囲は開始値及び終了値を含み、例えば、位置4137~4157に対応する標的配列は21個のヌクレオチドを含む。
【0139】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号224のヌクレオチド39~59、148~168、153~173、302~322、313~333、517~537、532~552、656~676、748~768、750~770、815~835、840~860、904~924及び996~1016からなる群から選択される配列に相補的である。
【0140】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号224のヌクレオチド748~768、750~770、815~835、904~924及び996~1016からなる群から選択される配列に相補的である。
【0141】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39及び配列番号40からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である。
【0142】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号3、配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号16、配列番号17、配列番号19、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号33及び配列番号36からなる群から選択される配列又はそれらの断片に相補的である。
【0143】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号33及び配列番号36からなる群から選択される配列、又はそれらの断片に相補的である。
【0144】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号3又はその断片に相補的である。
【0145】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号7又はその断片に相補的である。
【0146】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号9又はその断片に相補的である。
【0147】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号10又はその断片に相補的である。
【0148】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号11又はその断片に相補的である。
【0149】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号16又はその断片に相補的である。
【0150】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号17又はその断片に相補的である。
【0151】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号19又はその断片に相補的である。
【0152】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号23又はその断片に相補的である。
【0153】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号25又はその断片に相補的である。
【0154】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号27又はその断片に相補的である。
【0155】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号30又はその断片に相補的である。
【0156】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号33又はその断片に相補的である。
【0157】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号36又はその断片に相補的である。
【0158】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA遺伝子のエクソン-2のすぐ上流に位置するプロモーター(プロモーター2、P2)を標的とする。例えば、ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの4,558と3,394の間のヌクレオチド上流に。
【0159】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、NCBI参照配列NG_009783.1の位置4028~5192内のヒトGBA遺伝子のプロモーター(配列番号223)を標的とする。言い換えると、いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、配列番号226の位置4028~5192内のヒトGBA遺伝子のプロモーター(配列番号223)を標的とする。
【0160】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは配列番号223を含む。
【0161】
いくつかの実施形態において、ヒトGBA遺伝子のプロモーターは配列番号223からなる。
【0162】
いくつかの実施形態において、標的配列は配列番号223内のヌクレオチドの配列である。
【0163】
配列番号223は参照配列として本明細書に提供され、標的核酸は、配列番号223の対立遺伝子バリアント、例えばヒトGBAゲノム配列中に1つ又は複数の多型を含む対立遺伝子バリアントであり得ることが理解されよう。
【0164】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号223のヌクレオチド13~33、34~54、38~58、121~141、159~179、160~180、173~193、199~219、200~220、313~333、319~339、335~355、336~356、359~379、391~411、422~442、423~443、454~474、469~489、535~555、548~568、551~571、589~609、590~610、654~674、669~689、670~690、676~696、685~705、744~764、761~781、762~782、913~933及び922~942からなる群から選択される配列に相補的である。
【0165】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号223のヌクレオチド121~141、160~180、173~193、199~219、200~220、335~355、336~356、359~379、391~411、423~443、469~489、535~555、548~568、551~571、589~609及び670~690からなる群から選択される配列に相補的である。
【0166】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの連続ヌクレオチド配列は、配列番号223のヌクレオチド121~141、160~180、199~219、200~220、335~355、336~356、359~379、423~443、469~489、548~568、551~571及び670~690からなる群から選択される配列に相補的である。
【0167】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73及び配列番号74からなる群から選択される配列、又はそれらの断片に相補的である。
【0168】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号44、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63及び配列番号67からなる群から選択される配列、又はそれらの断片に相補的である。
【0169】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号49、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号62及び配列番号67からなる群から選択される配列、又はそれらの断片に相補的である。
【0170】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号44又はその断片に相補的である。
【0171】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号46又はその断片に相補的である。
【0172】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号47又はその断片に相補的である。
【0173】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号48又はその断片に相補的である。
【0174】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号49又はその断片に相補的である。
【0175】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号52又はその断片に相補的である。
【0176】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号53又はその断片に相補的である。
【0177】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号54又はその断片に相補的である。
【0178】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号55又はその断片に相補的である。
【0179】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号57又はその断片に相補的である。
【0180】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号59又はその断片に相補的である。
【0181】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号60又はその断片に相補的である。
【0182】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号61又はその断片に相補的である。
【0183】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号62又はその断片に相補的である。
【0184】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号63又はその断片に相補的である。
【0185】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、配列番号67又はその断片に相補的である。
【0186】
標的配列の断片は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20ヌクレオチド長であり得る。
【0187】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも8個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0188】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも10個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0189】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも12個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0190】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも14個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0191】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも16個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0192】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも18個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0193】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される標的配列のいずれかの少なくとも19個の連続ヌクレオチドに相補的である。
【0194】
相補性
「相補性」という用語は、ヌクレオシド/ヌクレオチドのワトソン・クリック塩基対合能力を記述する。ワトソン・クリック塩基対は、グアニン(G)-シトシン(C)及びアデニン(A)-チミン(T)/ウラシル(U)である。
【0195】
オリゴヌクレオチドは修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを含んでいてもよく、例えば5-メチルシトシンは、しばしばシトシンの代わりに用いられ、したがって、相補性という用語は、非修飾核酸塩基と修飾核酸塩基との間でのワトソン・クリック塩基対合を包含することが理解されよう(例えば、Hirao et al.,2012,Accounts of Chemical Research,45,2055及びBergstrom,2009,Curr.Protoc.Nucleic Acid Chem.,37,1.4.1を参照されたい)。
【0196】
「%相補的」という用語は、本明細書で使用される場合、連続ヌクレオチド配列にわたって、参照配列(例えば、標的配列又は配列モチーフ)に相補的である、核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)中の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの(パーセントでの)割合を指す。したがって、相補性のパーセンテージは、(標的配列5’-3’と3’-5’からのオリゴヌクレオチド配列とを整列させた場合に)2つの配列間で相補的である(ワトソン・クリック塩基対から)整列された核酸塩基の数を数え、その数をオリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることによって計算される。このような比較において、整列(塩基対を形成)しない核酸塩基/ヌクレオチドは、ミスマッチと称される。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の%相補性の計算において許容されない。相補性の決定において、核酸塩基の化学的修飾は、核酸塩基がワトソン・クリック塩基対合を形成する機能的能力を保持する限り、無視されることが理解されるであろう(例えば、5’-メチルシトシンは、%同一性を計算する目的では、シトシンと同一であるとみなされる)。
【0197】
本発明のある実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、saRNAなどの二本鎖オリゴヌクレオチドである。これらの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列の3’末端にあり得る2ヌクレオチドオーバーハングなどのヌクレオチドオーバーハングを有し得る。そのような実施形態では、相補性は、オーバーハングのない二本鎖配列に基づいて定義される。例えば、オリゴヌクレオチドが21ヌクレオチド長であり、2ヌクレオチドオーバーハングを含む場合、相補性は、2ヌクレオチドオーバーハングのない19ヌクレオチドに基づいて決定される。
【0198】
本発明において、「相補的」という用語は、連続ヌクレオチド配列が、標的配列、すなわち、ヒトGBA遺伝子の1つ又は複数のプロモーターに対して少なくとも約75%相補的、又は少なくとも約80%相補的、又は少なくとも約85%相補的、又は少なくとも約90%相補的、又は少なくとも約95%相補的であることを必要とする。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、標的配列、すなわち、ヒトGBA遺伝子の1つ又は複数のプロモーターに対して少なくとも約75%、少なくとも約76%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%又は少なくとも約99%相補的であり得る。言い換えると、いくつかの実施形態においては、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト内の連続ヌクレオチド配列は、1、2、3又はそれよりも多くのミスマッチを含んでもよく、ミスマッチは、その標的と塩基対合しない連続ヌクレオチド配列内のヌクレオチドである。
【0199】
「完全に相補的」という用語は、100%の相補性を指す。
【0200】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、標的配列に完全に相補的である。
【0201】
同一性
本明細書で使用される場合、「同一性」という用語は、連続ヌクレオチド配列にわたって参照配列(例えば、配列モチーフ)と同一である、核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)内の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの割合(パーセントで表される)を指す。
【0202】
したがって、同一性のパーセンテージは、(本発明の化合物の連続ヌクレオチド配列中の及び参照配列中の)2つの配列の間で同一の(一致する)整列された核酸塩基の数を数え、その数をオリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることにより計算される。したがって、同一性のパーセンテージ=(一致数×100)/整列された領域(例えば、連続ヌクレオチド配列)の長さ。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の同一性のパーセンテージの計算において許容されない。同一性の決定において、核酸塩基の化学的修飾は、核酸塩基がワトソン・クリック塩基対合を形成する機能的能力を保持する限り、無視されることが理解されるであろう(例えば、5’-メチルシトシンは、%同一性を計算する目的では、シトシンと同一であるとみなされる)。
【0203】
したがって、標的配列に相補的な本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト内の連続ヌクレオチド配列は、前記相補的配列と同一性のパーセンテージも共有するように、同一性と相補性との間には関係性が存在することを理解されたい。
【0204】
ハイブリダイゼーション
本明細書で用いられる「ハイブリダイズ」又は「ハイブリダイズする」という用語は、2つの核酸鎖(例えば、オリゴヌクレオチド及び標的核酸)が対向する鎖上の塩基対間に水素結合を形成することにより二重鎖を形成することと理解されるべきである。2つの核酸鎖の間の結合の親和性が、ハイブリダイゼーションの強度である。これは、しばしば、オリゴヌクレオチドの半分が標的核酸と二重鎖を形成する温度として定義される、融解温度(T)の観点で記述される。生理学的条件では、Tは、厳密には親和性に比例しない(Mergny and Lacroix,2003,Oligonucleotides 13:515-537)。標準状態ギブス自由エネルギーΔG°が、結合親和性をより正確に表し、ΔG°=-RTln(K)によって反応の解離定数(K)に関連付けられ、式中、Rは気体定数であり、Tは絶対温度である。したがって、オリゴヌクレオチドと標的核酸の間での反応の非常に低いΔG°は、オリゴヌクレオチドと標的核酸の間での強いハイブリダイゼーションを反映している。ΔG°は、水性濃度が1M、pHが7、温度が37℃である反応に伴うエネルギーである。標的核酸へのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、自発的反応であり、自発的反応の場合のΔG°は、ゼロ未満である。ΔG°は、例えば、Hansen et al.,1965,Chem.Comm.36-38及びHoldgate et al.,2005,Drug Discov Todayに記載されているような等温滴定熱量測定(ITC)法の使用により、実験的に測定され得る。当業者は、ΔG°測定のために市販の装置が入手可能であることを知るであろう。ΔG°は、Sugimoto et al.,1995,Biochemistry 34:11211-11216及びMcTigue et al.,2004,Biochemistry 43:5388-5405によって記載されている適切に得られた熱力学パラメータを使用して、SantaLucia,1998,Proc Natl Acad Sci USA.95:1460-1465によって記載されている最近傍モデル(nearest neighbor model)を用いることにより数値的に推定され得る。
【0205】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、10~30ヌクレオチド長であるオリゴヌクレオチドについて-10kcal未満の推定ΔG°値で標的核酸にハイブリダイズする。
【0206】
いくつかの実施形態において、ハイブリダイゼーションの程度又は強度は、標準状態でのギブスの自由エネルギーΔG°により測定される。オリゴヌクレオチドは、8~30ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドに対して-10kcalの範囲未満、例えば-15kcal未満、例えば-20kcal未満、及び例えば-25kcal未満の推定ΔG°値で標的核酸にハイブリダイズし得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、-10~-60kcal、例えば-12~-40、例えば-15~-30kcal、又は-16~-27kcal、例えば-18~-25kcalの推定ΔG°値で、標的核酸にハイブリダイズする。
【0207】
二本鎖オリゴヌクレオチドGBAアゴニスト
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、二本鎖オリゴヌクレオチドである。
【0208】
いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、低分子活性化RNA(saRNA)である。
【0209】
本明細書で使用される「低分子活性化RNA」(saRNA)という用語は、典型的には21ヌクレオチド長であり、任意に3’末端に、2ヌクレオチドオーバーハングを含み得る小さい二本鎖RNAを指す。saRNAは、RNA活性化(RNAa)として知られるプロセスによって遺伝子活性化を誘導することができ、遺伝子活性化は、saRNAと標的核酸配列とのハイブリダイゼーションによって誘導される。前記標的核酸配列は、典型的には、遺伝子のプロモーター領域を含む。
【0210】
saRNAによる転写上方制御の既知の機構はAgo2を含み、標的部位、例えばプロモーターにおけるエピジェネティック修飾に関連する。Ago2は、複合体を標的に誘導し、RNA誘導性転写活性化(RITA)複合体の構築を促進するsaRNAと会合する。RITA-RNAポリメラーゼII相互作用は、転写開始及び生産的伸長、並びにヒストン2Bのモノユビキチン化を促進すると考えられている(Portnoy et al.,Cell Res.,2016,26(3),320-335)。
【0211】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、例えばsaRNAは、19ヌクレオチド長である。
【0212】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、例えばsaRNAは、20ヌクレオチド長である。
【0213】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、例えばsaRNAは、21ヌクレオチド長である。
【0214】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、例えばsaRNAは、22ヌクレオチド長である。
【0215】
二本鎖オリゴヌクレオチドを含む実施形態を議論する場合、長さ測定値は鎖の一方の長さを指すことが理解されよう。2本の鎖が同じ長さでなくてもよい実施形態では、長さは最長鎖の長さとみなされる。
【0216】
いくつかの実施形態において、saRNAなどの本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、ヌクレオチドオーバーハングを有し得る。ヌクレオチドオーバーハングは、2ヌクレオチドオーバーハングであり得る。いくつかの実施形態において、オーバーハングは、連続ヌクレオチド配列の3’末端にあり得る。いくつかの実施形態において、オーバーハングは、2つのチミンヌクレオチド(TT)を含むか、又は2つのチミンヌクレオチド(TT)からなり得る。
【0217】
連続ヌクレオチド配列
一実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、ヒトGBAゲノム配列のプロモーター1内の配列を標的とし得る。
【0218】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113及び配列番号114からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0219】
二本鎖オリゴヌクレオチドは、センス鎖又はアンチセンス鎖のいずれかを参照することによって定義することができることが当業者には明らかであろう。
【0220】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号77、配列番号81、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号90、配列番号91、配列番号93、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号104、配列番号107及び配列番号110からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0221】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号107及び配列番号110からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0222】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号77若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0223】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号81若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0224】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号83若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0225】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号84若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0226】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号85若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0227】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号90若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0228】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号91若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0229】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号93若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0230】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号97若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号99若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0232】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号101若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0233】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号104若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0234】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号107若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0235】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号110若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0236】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187及び配列番号188からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0237】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号151、配列番号155、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号164、配列番号165、配列番号167、配列番号171、配列番号173、配列番号175、配列番号178、配列番号181及び配列番号184からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0238】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号171、配列番号173、配列番号175、配列番号181及び配列番号184からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0239】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号151若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0240】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号155若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0241】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号157若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0242】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号158若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0243】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号159若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0244】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号164若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0245】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号165若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0246】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号167若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0247】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号171若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0248】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号173若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0249】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号175若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0250】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号178若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0251】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号181若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0252】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号184若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0253】
一実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、ヒトGBAゲノム配列のプロモーター2内の配列を標的とし得る。
【0254】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147及び配列番号148からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0255】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号118、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号131、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137及び配列番号141からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0256】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号118、配列番号120、配列番号122、配列番号123、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号131、配列番号133、配列番号135、配列番号136及び配列番号141からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0257】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号118若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0258】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号120若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0259】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号121若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0260】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号122若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0261】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号123若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0262】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号126若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0263】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号127若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0264】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号128若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0265】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号129若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0266】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号131若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0267】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号133若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0268】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号134若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0269】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号135若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0270】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号136若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0271】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号137若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0272】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のセンス鎖は、配列番号141若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0273】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221及び配列番号222からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0274】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号192、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号205、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211及び配列番号215からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0275】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号192、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号205、配列番号207、配列番号209、配列番号210及び配列番号215からなる群から選択される配列若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0276】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号192若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0277】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号194若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0278】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号195若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0279】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号196若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0280】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号197若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0281】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号200若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0282】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号201若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0283】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号202若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0284】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号203若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0285】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号205若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0286】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号207若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0287】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号208若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0288】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号209若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0289】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号210若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0290】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号211若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0291】
いくつかの実施形態において、連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖は、配列番号215若しくはその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む。
【0292】
オリゴヌクレオチドが二本鎖オリゴヌクレオチドである特定の実施形態において、連続ヌクレオチド配列は、本明細書に列挙される配列のいずれかの10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20ヌクレオチドの断片であり得る。
【0293】
saRNAなどの二本鎖オリゴヌクレオチドは、それぞれが内因性RNA又はDNAのオリゴヌクレオチド配列などの相補的オリゴヌクレオチド配列とハイブリダイズし得る2本の相補鎖を含むことが理解されよう。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、標的配列のセンス鎖、アンチセンス鎖又は両方の鎖に結合することによって作用し得ることが理解されよう。
【0294】
オリゴヌクレオチドにおける領域D’又はD’’
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、いくつかの実施形態において、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列、例えばミックスマー又はトータルマー領域、並びにさらに5’及び/又は3’ヌクレオシドを含むか、又はそれからなり得る。さらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、標的核酸に相補的、例えば完全に相補的であってもよく、又は相補的、例えば完全に相補的でなくてもよい。このようなさらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、本明細書では領域D’及びD’’と称され得る。
【0295】
領域D’又はD’’の付加は、連続ヌクレオチド配列、例えばミックスマー又はトータルマーをコンジュゲート部分又は別の官能基に連結する目的のために使用され得る。連続ヌクレオチド配列をコンジュゲート部分と連結するために使用される場合、領域D’又はD’’の付加は、生体切断可能なリンカーとしての役割を果たすことができる。あるいは、領域D’又はD’’の付加は、エキソヌクレアーゼ(exonucleoase)保護を提供するために、又は合成若しくは製造を容易にするために使用され得る。
【0296】
領域D’又はD’’は、独立して、1、2、3、4若しくは5個の追加のヌクレオチドを含むか、又は1、2、3、4若しくは5個の追加のヌクレオチドからなり得、1、2、3、4又は5個の追加のヌクレオチドは標的核酸に相補的であってもよく、又は相補的でなくてもよい。F又はF’領域に隣接するヌクレオチドは、DNA若しくはRNA又はこれらの塩基修飾バージョンなどの、糖修飾ヌクレオチドではない。D’又はD’’領域は、ヌクレアーゼ感受性の生体切断可能なリンカーとしての役割を果たし得る(リンカーの定義を参照されたい)。いくつかの実施形態において、追加の5’及び/又は3’末端ヌクレオチドは、ホスホジエステル結合で結合されており、DNA又はRNAである。領域D’又はD’’としての使用に適したヌクレオチドベースの生体切断可能なリンカーは、国際公開第2014/076195号に開示されており、これには例としてホスホジエステル結合されたDNAジヌクレオチドが含まれる。ポリオリゴヌクレオチド構築物における生体切断可能なリンカーの使用は国際公開第2015/113922号に開示されており、それらは単一のオリゴヌクレオチド内で複数のアンチセンス構築物を結合するために使用されている。
【0297】
一実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、ミックスマー又はトータルマーを構成する連続ヌクレオチド配列に加えて、領域D’及び/又はD’’を含む。
【0298】
いくつかの実施形態において、領域D’又はD’’とミックスマー又はトータルマー領域との間に位置するヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。
【0299】
コンジュゲート
本発明は、少なくとも1つのコンジュゲート部分に共有結合したオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを包含する。いくつかの実施形態において、これは本発明のコンジュゲートと称され得る。
【0300】
いくつかの実施形態において、本発明は、少なくとも1つのコンジュゲート部分に共有結合したオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0301】
本明細書で用いられる「コンジュゲート」という用語は、非ヌクレオチド部分(コンジュゲート部分又は領域C又は第3の領域)に共有結合したオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを指す。コンジュゲート部分は、任意に領域D’又はD’’などのリンカー基を介して、オリゴヌクレオチドに共有結合していてもよい。
【0302】
オリゴヌクレオチドコンジュゲート及びそれらの合成は、Manoharan in Antisense Drug Technology,Principles,Strategies,and Applications,S.T.Crooke,ed.,Ch.16,Marcel Dekker,Inc.,2001及びManoharan,Antisense and Nucleic Acid Drug Development,2002,12,103による包括的な概説にも報告されている。
【0303】
いくつかの実施形態において、非ヌクレオチド部分(コンジュゲート部分)は、炭水化物(例えば、GalNAc)、細胞表面受容体リガンド、原薬、ホルモン、親油性物質、ポリマー、タンパク質、ペプチド、毒素(例えば、細菌毒素)、ビタミン、ウイルスタンパク質(例えば、カプシド)又はこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0304】
リンカー
結合又はリンカーは、1つ又は複数の共有結合を介して関心対象の1つの化学基又はセグメントを関心対象の別の化学基又はセグメントに連結する、2つの原子間の接続である。コンジュゲート部分は、直接又は連結部分(例えば、リンカー又はテザー)を介してオリゴヌクレオチドGBAアゴニストに結合させ得る。リンカーは、第3の領域、例えばコンジュゲート部分(領域C)を、第1の領域、例えば、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列(領域A)に共有結合する役割を果たす。
【0305】
本発明のいくつかの実施形態において、本発明のコンジュゲート又はオリゴヌクレオチドGBAアゴニストコンジュゲートは、任意に、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列(領域A又は第1の領域)と、コンジュゲート部分(領域C又は第3の領域)との間に位置するリンカー領域(第2の領域又は領域B及び/又は領域Y)を含み得る。
【0306】
領域Bは、哺乳動物の体内で通常遭遇する又は遭遇するものに類似した条件下で切断可能である生理学的に不安定な結合を含むか、又はそれからなる生体切断可能なリンカーを指す。生理学的に不安定なリンカーが化学的変換(例えば、切断)を受ける条件には、pH、温度、酸化条件若しくは還元条件又は酸化剤若しくは還元剤などの化学条件、並びに哺乳動物の細胞で見られる又は遭遇するものに類似した塩濃度が含まれる。哺乳動物の細胞内条件には、タンパク質分解酵素又は加水分解酵素又はヌクレアーゼなどの哺乳動物細胞に通常存在する酵素活性の存在も含まれる。一実施形態において、生体切断可能なリンカーは、S1ヌクレアーゼ切断の影響を受けやすい。いくつかの実施形態において、ヌクレアーゼ感受性リンカーは、少なくとも2つの連続するホスホジエステル結合を含むDNAヌクレオシドなどの1~5個のヌクレオシドを含む。ホスホジエステルを含有する生体切断可能なリンカーは、国際公開第2014/076195号により詳細に記載されている。
【0307】
領域Yは、必ずしも生体切断可能ではないが、主にコンジュゲート部分(領域C又は第3の領域)をオリゴヌクレオチド(領域A又は第1の領域)に共有結合させる役割を果たすリンカーを指す。領域Yリンカーは、エチレングリコール、アミノ酸単位又はアミノアルキル基などの反復単位の鎖構造又はオリゴマーを含み得る。本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストコンジュゲートは、以下の領域要素A-C、A-B-C、A-B-Y-C、A-Y-B-C又はA-Y-Cから構築され得る。いくつかの実施形態において、リンカー(領域Y)は、例えばC6~C12アミノアルキル基を含むC2~C36アミノアルキル基などのアミノアルキルである。いくつかの実施形態において、リンカー(領域Y)は、C6アミノアルキル基である。
【0308】

本明細書で使用される「塩」という用語は、その一般的に知られている意味、すなわちアニオン及びカチオンのイオン集合(ionic assembly)に合致する。
【0309】
本発明は、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの医薬的に許容され得る塩、又は本発明によるコンジュゲートを提供する。
【0310】
本発明は、医薬的に許容され得る塩の形態である、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。いくつかの実施形態において、医薬的に許容され得る塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩であり得る。
【0311】
本発明は、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明によるコンジュゲートの医薬的に許容され得るナトリウム塩を提供する。
【0312】
本発明は、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明によるコンジュゲートの医薬的に許容され得るカリウム塩を提供する。
【0313】
オリゴヌクレオチドGBAアゴニストの送達
本発明は、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニストであって、前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、脂質ベースの送達ビヒクル中に封入されているか、デンドリマーに共有結合されている若しくはデンドリマー中に封入されているか、又はアプタマーにコンジュゲートされている、本発明によるオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0314】
これは、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを標的とされる細胞に送達すること、及び/又はオリゴヌクレオチドGBAアゴニストの薬物動態を改善することを目的とし得る。
【0315】
脂質ベースの送達ビヒクルの例としては、水中油型エマルジョン、ミセル、リポソーム及び脂質ナノ粒子が挙げられる。
【0316】
医薬組成物
本発明は、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明のコンジュゲート若しくは塩と、医薬的に許容され得る希釈剤、溶媒、担体、塩、及び/又はアジュバントとを含む、医薬組成物を提供する。
【0317】
本発明は、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明のコンジュゲートと、医薬的に許容され得る塩とを含む、医薬組成物を提供する。例えば、塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩などの金属カチオンを含み得る。
【0318】
本発明は、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト若しくは本発明のコンジュゲート、又は本発明の医薬的に許容され得る塩と、水性希釈剤又は溶媒とを含む、本発明による医薬組成物を提供する。
【0319】
本発明は、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明のコンジュゲート、又は本発明の医薬的に許容され得る塩のリン酸緩衝生理食塩水溶液などの溶液を提供する。適切には、本発明のリン酸緩衝生理食塩水溶液などの溶液は無菌溶液である。
【0320】
GBA発現を調節するための方法
本発明は、GBAを発現している細胞などの細胞においてGBAの発現を増強、上方制御、又は回復させるための方法であって、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明のコンジュゲート又は本発明の塩又は本発明の医薬組成物を有効量で前記細胞に投与することを含む、方法を提供する。
【0321】
いくつかの実施形態において、方法は、インビトロ法である。
【0322】
いくつかの実施形態において、方法は、インビボ法である。
【0323】
いくつかの実施形態において、細胞はヒト細胞又は哺乳動物細胞のいずれかである。
【0324】
いくつかの実施形態において、細胞は、GBAの低下した発現に関連する疾患に罹患しているか若しくは罹患しやすい対象の一部であるか、又はGBAの低下した発現に関連する疾患に罹患しているか若しくは罹患しやすい対象に由来する。そのような疾患には、ゴーシェ病、パーキンソン病、認知症、レビー小体型認知症(DLB)及び急速眼球運動(REM)睡眠行動障害が含まれるが、これらに限定されない。
【0325】
処置
本明細書で使用される場合、「処置」という用語は、既存の疾患(例えば、本明細書で言及される疾患又は障害)の処置、又は疾患の予防(prevention)、すなわち予防(prophylaxis)の両方を指す。したがって、本明細書で言及される処置は、いくつかの実施形態において、予防的であり得ることが認識されよう。
【0326】
本発明は、治療有効量又は予防有効量の、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物を、GBAの低下した発現に関連する疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に投与することを含む、GBAの低下した発現に関連する疾患を処置又は予防するための方法を提供する。
【0327】
一実施形態において、疾患は、ゴーシェ病、パーキンソン病、認知症、レビー小体型認知症(DLB)及び急速眼球運動(REM)睡眠行動障害からなる群から選択される。
【0328】
一実施形態において、疾患はパーキンソン病である。
【0329】
一実施形態において、疾患はゴーシェ病である。
【0330】
いくつかの実施形態において、対象は、動物、好ましくはマウス、ラット、ハムスター若しくはサルなどの哺乳動物、又は好ましくはヒトである。
【0331】
本発明は、医薬として使用するための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0332】
本発明は、医薬の調製のための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0333】
本発明は、治療における使用のための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストを提供する。
【0334】
本発明は、医薬として使用するための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物を提供する。
【0335】
本発明は、医薬の調製のための、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物を提供する。
【0336】
本発明は、治療において使用するための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明による医薬組成物を提供する。
【0337】
本発明は、パーキンソン病の処置において使用するための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物を提供する。
【0338】
本発明は、ゴーシェ病の処置において使用するための本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物を提供する。
【0339】
本発明は、パーキンソン病の処置又は予防のための医薬の調製のための、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物の使用を提供する。
【0340】
本発明は、ゴーシェ病の処置又は予防のための医薬の調製のための、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は本発明の医薬組成物の使用を提供する。
【0341】
投与
本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は医薬組成物は、局所的(皮膚、吸入、眼又は耳など)又は経腸的(経口的に又は消化管を通してなど)又は非経口的(静脈内、皮下、筋肉内、脳内、脳室内又は髄腔内など)に投与され得る。
【0342】
好ましい実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチド又は医薬組成物は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内又は筋肉内注射若しくは注入、髄腔内又は頭蓋内、例えば脳内又は脳室内投与を含む非経口経路によって投与される。一実施形態において、オリゴヌクレオチドは、脳内又は脳室内に投与される。別の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、髄腔内に投与される。
【0343】
本発明はまた、髄腔内投与用の剤形である医薬の製造のための、記載されるような本発明のオリゴヌクレオチドの使用を提供する。
【0344】
本発明はまた、脳内又は室内投与用の剤形である医薬の製造のための、記載されるような本発明のオリゴヌクレオチドの使用を提供する。
【0345】
本発明はまた、脳室内投与用の剤形である医薬の製造のための、記載されるような本発明のオリゴヌクレオチドの使用を提供する。
【0346】
併用療法
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチドコンジュゲート又は医薬組成物は、別の治療剤との併用処置で使用される。
【0347】
GBA上方制御
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNA、GBAタンパク質、又はGBA mRNA及びGBAタンパク質の産生を増強し得る。
【0348】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNAの産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNAの産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、又は少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0349】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBAタンパク質の産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBAタンパク質の産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、又は少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0350】
ある実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNA及びGBAタンパク質の産生を少なくとも約10%増強し得る。他の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、GBA mRNA及びGBAタンパク質の産生を少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、又は少なくとも約600%、又はそれを超えて増強し得る。
【0351】
いくつかの実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストは、対照と比較して、GBA mRNA、GBAタンパク質、又はGBA mRNA及びGBAタンパク質の産生を増強し得る。対照は、オリゴヌクレオチドに曝露されたことがない細胞であり得る。いくつかの実施形態において、対照は、擬似トランスフェクション、例えばPBSでの細胞の処理であり得る。
【表1】


【実施例
【0352】
実施例1:GBA mRNAに対するsaRNAの効果
トランスフェクションの前日に、完全増殖培地(DMEM(Sigma:D6546)、10% FBS、2mMグルタミン、0.1mM(1×)NEAA、25μg/mlゲンタマイシン)中の96ウェルプレートに、25000/ウェルの密度で、SK-N-AS神経芽細胞腫細胞を播種した。播種の翌日、Invitrogenの説明書に従って10nMの最終濃度でLipofectamin RNAiMax(Invitrogen)を使用して、配列番号1~74のsaRNA(n=2)若しくはPBS(疑似)のいずれかで細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、RNeasy(登録商標)96 Kit(Qiagen)を使用してmRNAを単離し、200μLのRNAse非含有水で抽出した。表3のプロトコルに従って、4μLをワンステップRT-qPCR分析のためのインプットとして使用した。GBAに特異的なカスタム設計されたqPCRアッセイ及びTBPのための予め設計されたアッセイ(HEX、Hs.PT.58v.39858774、IDT)を使用する(qScript(商標)XLT One-Step RT-qPCR ToughMix(登録商標)、Low ROX(商標)、Quanta Bioscience、#95134-500)。R Softwareを使用してハウスキーピング遺伝子TBPと比較して、GBA mRNA濃度を定量した。図1を参照されたい。
【表2】

【表3】
【0353】
配列番号10、配列番号11、配列番号17、配列番号19、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号36、配列番号47、配列番号48、配列番号59、配列番号60、配列番号62、配列番号67はすべて、SK-N-AS細胞におけるトランスフェクション後48時間で、疑似トランスフェクションと比較して15%を超えてGBA mRNAの発現を増加させる(図1)。
【0354】
実施例2:GBA mRNAに対するsaRNAの効果
トランスフェクションの前日に、完全増殖培地(DMEM Sigma:D0819、15% FBS、1mMピルビン酸ナトリウム、25μg/mlゲンタマイシン)中の96ウェルプレートに、15000/ウェルの密度で、H4神経膠腫細胞を播種した。播種の翌日、Invitrogenの説明書に従って10nMの最終濃度でLipofectamin RNAiMax(Invitrogen)を使用して、配列番号1~74のsaRNA(n=2)若しくはPBS(疑似)のいずれかで細胞をトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、RNeasy(登録商標)96Kit(Qiagen)を使用してmRNAを単離し、200μLのRNAse非含有水で抽出した。表3のプロトコルに従って、4μLをワンステップRT-qPCR分析のためのインプットとして使用した。GBAに特異的なカスタム設計されたqPCRアッセイ及びTBPのための予め設計されたアッセイ(HEX、Hs.PT.58v.39858774、IDT)を使用する(qScript(商標)XLT One-Step RT-qPCR ToughMix(登録商標)、Low ROX(商標)、Quanta Bioscience、#95134-500)。GBA mRNA濃度は、R Softwareを使用してハウスキーピング遺伝子HPRT1と比較して定量した。図2を参照されたい。
【0355】
配列番号3、配列番号7、配列番号9、配列番号16、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号33、配列番号36、配列番号44、配列番号46、配列番号49、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号67はすべて、H4細胞におけるトランスフェクション後48時間で、疑似トランスフェクションと比較して15%倍を超えてGBA mRNAの発現を増加させる(図2)。
【0356】
実施形態
1.オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニストであって、前記オリゴヌクレオチドは8~40ヌクレオチド長であり、ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに相補的な8~40ヌクレオチド長の連続配列を含む、オリゴヌクレオチドグルコセレブロシダーゼ(GBA)アゴニスト。
【0357】
2.前記連続ヌクレオチド配列が、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39又は40ヌクレオチド長である、項目1に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0358】
3.前記連続ヌクレオチド配列が19ヌクレオチド長である、項目2に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0359】
4.前記連続ヌクレオチド配列が、前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストと同じ長さである、項目1~3のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0360】
5.前記連続ヌクレオチド配列が、前記ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに少なくとも75%相補的である、項目1~4のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0361】
6.前記連続ヌクレオチド配列が、前記ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%相補的である、項目5に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0362】
7.前記連続ヌクレオチド配列が、前記ヒトGBAゲノム配列の1つ又は複数のプロモーターに完全に相補的である、項目1~6のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0363】
8.前記ヒトGBAゲノム配列が配列番号226である、項目1~7のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0364】
9.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号225を含む、項目1~8のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0365】
10.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号225からなる、項目9に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0366】
11.前記プロモーターが前記ヒトGBA遺伝子のエクソン1のすぐ上流に位置する(P1)、項目1~10のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0367】
12.前記プロモーターが、前記ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの1,137と1の間のヌクレオチド上流に位置する、項目11のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0368】
13.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号224を含む、項目11又は項目12のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0369】
14.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号224からなる、項目13に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0370】
15.前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号224のヌクレオチド39~59、148~168、153~173、302~322、313~333、517~537、532~552、656~676、748~768、750~770、815~835、840~860、904~924及び996~1016からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、項目11~14のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0371】
16.前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号3、配列番号7、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号16、配列番号17、配列番号19、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号33及び配列番号36からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、項目11~14のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0372】
17.前記オリゴヌクレオチドが二本鎖オリゴヌクレオチドである、項目1~16のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0373】
18.前記オリゴヌクレオチドがsaRNAである、項目17のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0374】
19.前記連続ヌクレオチド配列のセンス鎖が、配列番号77、配列番号81、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号90、配列番号91、配列番号93、配列番号97、配列番号99、配列番号101、配列番号104、配列番号107及び配列番号110からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、項目17又は項目18のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0375】
20.前記連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖が、配列番号151、配列番号155、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号164、配列番号165、配列番号167、配列番号171、配列番号173、配列番号175、配列番号178、配列番号181及び配列番号184からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、項目17~19のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0376】
21.前記プロモーターが前記ヒトGBA遺伝子のエクソン-2のすぐ上流に位置する(P2)、項目1~10のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0377】
22.前記プロモーターが、前記ヒトGBA遺伝子のエクソン1中のATG開始コドンの4,558と3,394の間のヌクレオチド上流に位置する、項目21のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0378】
23.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号223を含む、項目21又は項目22のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0379】
24.前記ヒトGBA遺伝子の前記プロモーターが配列番号223からなる、項目23に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0380】
25.前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号223のヌクレオチド121~141、160~180、173~193、199~219、200~220、335~355、336~356、359~379、391~411、423~443、469~489、535~555、548~568、551~571、589~609及び670~690からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、項目21~24のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0381】
26.前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号44、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63及び配列番号67からなる群から選択される配列又はその断片に相補的である、項目21~24のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0382】
27.前記オリゴヌクレオチドが二本鎖オリゴヌクレオチドである、項目21~27のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0383】
28.前記オリゴヌクレオチドがsaRNAである、項目27のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0384】
29.前記連続ヌクレオチド配列のセンス鎖が、配列番号118、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号126、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号131、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137及び配列番号141からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、項目27又は項目28に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0385】
30.前記連続ヌクレオチド配列のアンチセンス鎖が、配列番号192、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号205、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211及び配列番号215からなる群から選択される配列又はその少なくとも10個の連続ヌクレオチドであるか、又はそれを含む、項目27~29のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0386】
31.前記オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーであるか、又はオリゴヌクレオチドミックスマー若しくはトータルマーを含む、項目1~30のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0387】
32.前記オリゴヌクレオチドが、対照と比較して、GBAの発現を少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%又は50%を超えて増加させることができる、項目1~31のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0388】
33.前記対照が、前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストに曝露されていない細胞である、項目32に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0389】
34.前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが、少なくとも1つのコンジュゲート部分に共有結合している、項目1~33のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0390】
35.前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが、医薬的に許容され得る塩の形態である、項目1~34のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0391】
36.前記塩がナトリウム塩又はカリウム塩である、項目35に記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0392】
37.前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストが、脂質ベースの送達ビヒクル中に封入されているか、デンドリマーに共有結合されている若しくはデンドリマー中に封入されているか、又はアプタマーにコンジュゲートされている、項目1~36のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト。
【0393】
38.項目1~37のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニストと、医薬的に許容され得る希釈剤、溶媒、担体、塩及び/又はアジュバントとを含む医薬組成物。
【0394】
39.前記医薬組成物が、リン酸緩衝生理食塩水などの、水性希釈剤又は溶媒を含む、項目38に記載の医薬組成物。
【0395】
40.標的細胞におけるGBA発現を上方制御するか、又は回復させるためのインビボ又はインビトロ方法であって、有効量の項目1~37のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト又は項目38若しくは項目39に記載の医薬組成物を前記細胞に投与する工程を含む、方法。
【0396】
41.前記細胞がヒト細胞又は哺乳動物細胞のいずれかである、項目40に記載の方法。
【0397】
42.GBA mRNAの発現が、対照と比較して、少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%又は50%を超えて増加する、項目40又は項目41に記載の方法。
【0398】
43.GBAタンパク質の発現が、対照と比較して、少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%又は50%を超えて増加する、項目40~42のいずれか1つに記載の方法。
【0399】
44.前記対照が、前記オリゴヌクレオチドGBAアゴニストに曝露されたことがない細胞である、項目42又は項目43に記載の方法。
【0400】
45.疾患に罹患しているか又は罹患しやすい対象に、治療有効量又は予防有効量の項目1~37のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチドGBAアゴニスト、又は項目38若しくは項目39の医薬組成物を投与する工程を含む、疾患を処置又は予防するための方法。
【0401】
46.対象における疾患の処置又は予防のための医薬として使用するための、項目1~37のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチド又は項目38若しくは項目39に記載の医薬組成物。
【0402】
47.対象における疾患の処置又は予防のための医薬の調製のための、項目1~37のいずれか1つに記載のオリゴヌクレオチド又は項目38若しくは項目39に記載の医薬組成物の使用。
【0403】
48.前記疾患がGBAの低下した発現と関連する、項目45に記載の方法、項目46に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド若しくは医薬組成物又は項目47に記載の使用。
【0404】
49.前記疾患が、ゴーシェ病、パーキンソン病、認知症、レビー小体型認知症(DLB)及び急速眼球運動(REM)睡眠行動障害からなる群から選択される、項目45に記載の方法、項目46に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド若しくは医薬組成物、又は項目47に記載の使用。
【0405】
50.前記疾患がパーキンソン病である、項目45に記載の方法、項目46に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド若しくは医薬組成物、又は項目47に記載の使用。
【0406】
51.前記疾患がゴーシェ病である、項目45に記載の方法、項目46に記載の使用のためのオリゴヌクレオチド若しくは医薬組成物、又は項目47に記載の使用。
図1
図2
【配列表】
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【国際調査報告】