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特表2024-546914偽型ウイルス粒子、それを含む組成物、及びそれらの使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】偽型ウイルス粒子、それを含む組成物、及びそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   C07K 14/145 20060101AFI20241219BHJP
   C12N 15/47 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 7/01 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 15/86 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20241219BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241219BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20241219BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20241219BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20241219BHJP
【FI】
C07K14/145 ZNA
C12N15/47
C12N15/63 Z
C12N7/01
C12N15/86 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61P35/00
A61K35/76
A61K48/00
A61P35/02
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535735
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 US2022081616
(87)【国際公開番号】W WO2023114884
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/289,888
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/289,977
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/266,044
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/267,039
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524141809
【氏名又は名称】インテリウス・バイオセラピューティクス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100216105
【弁理士】
【氏名又は名称】守安 智
(72)【発明者】
【氏名】ロニー・エム・ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・アール・ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ・アイ・アンドルコ
(72)【発明者】
【氏名】モヒト・サチデヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・シュネップ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・マリネリ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・フォス
(72)【発明者】
【氏名】デバスィシ・ボラル
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AA72X
4B065AA90X
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065BA01
4B065CA24
4B065CA25
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZB26
4C084ZB27
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA13
4C087ZB26
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA01
4H045DA50
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
本明細書では、変異体VSV-Gポリペプチド、それを含む組成物、及びそれらを使用する方法が提供される。また、本明細書では、CD7に結合するポリペプチド及び組成物、ならびにそれらの使用も提供される。また、本明細書では、CD8に結合するポリペプチド及び組成物、ならびにそれらの使用も提供される。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号2の182位の変異に対応する変異を含む、VSV-Gポリペプチド。
【請求項2】
タンパク質が、182位に変異を有する配列番号2のアミノ酸配列を含み、配列番号2に対して少なくとも95%の同一性を有する、請求項1に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項3】
前記ポリペプチドが、配列番号2と比較して、I182EまたはI182D変異を含む、請求項1または2に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項4】
前記ポリペプチドが、198位に変異を有する配列番号1のアミノ酸配列を含み、配列番号2に対して少なくとも70%の同一性を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項5】
前記ポリペプチドが、配列番号2の配列と比較して、I182DまたはI182Eに対応する変異を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項6】
前記ポリペプチドが、配列番号4の配列に対して少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項7】
前記ポリペプチドが、配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項8】
前記ポリペプチドが、配列番号5の配列に対して少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のVSVポリペプチド。
【請求項9】
前記ポリペプチドが、配列番号5のアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項10】
配列番号2と比較して8、10、47、209、及び/または354の位置に対応するVSV-Gタンパク質の変異を更に含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項11】
配列番号2の8位に対応する変異を更に含み、前記変異が、Yを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、請求項1~10のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項12】
配列番号2の209位に対応する変異を更に含み、前記変異が、Hを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、請求項1~11のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項13】
配列番号2の47位に対応する変異を更に含み、前記変異が、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、請求項1~12のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項14】
配列番号2の354位に対応する変異を更に含み、前記変異が、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、請求項1~13のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項15】
配列番号2の10位に対応する変異を更に含み、前記変異が、QまたはNを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、請求項1~14のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項16】
前記タンパク質が、47位もしくは354位、または47位及び354位の両方に置換を含み、各位置が、独立して、A、G、F、Q、またはNによって置換されている、請求項1~15のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項17】
前記タンパク質が、8位に置換を含み、前記置換が、H8A、H8I、H8V、H8Lなどである、請求項1~16のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項18】
前記タンパク質が、47位に置換を含み、前記置換が、K47QまたはK47Nである、請求項1~17のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項19】
前記タンパク質が、置換H8A及び/またはK47Q変異を含む、請求項1~18のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項20】
前記タンパク質が、Q10A、Q10R、またはQ10K置換を含む、請求項1~19のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項21】
配列番号2の214位及び/または352位の変異に対応する変異を更に含む、請求項1~20のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項22】
前記ポリペプチドが、T214N及び/またはT352A変異を含む、請求項21に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項23】
配列番号2のI182位と、T214及びT352のうちの少なくとも1つとに置換を含む、VSV-Gポリペプチド。
【請求項24】
前記ポリペプチドが、配列番号2のI182位、T214位、及びT352位に置換を含む、請求項23に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項25】
182位の前記置換が、I182DまたはI182Eであり、214位の前記置換が、T214Nであり、352位の前記置換が、T352Aである、請求項23または24に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項26】
前記ポリペプチドが、配列番号23、配列番号22、配列番号24、または配列番号25の配列を含む、請求項23~25のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項27】
前記ポリペプチドが、配列番号23の配列を含む、請求項1に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項28】
前記ポリペプチドが、配列番号22の配列を含む、請求項23~25のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項29】
前記ポリペプチドが、配列番号24の配列を含む、請求項23~25のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項30】
前記ポリペプチドが、配列番号25の配列を含む、請求項23~25のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
【請求項31】
請求項1~30のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチドをコードする、核酸分子。
【請求項32】
請求項31に記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項33】
請求項31に記載の核酸分子を含む、プラスミド。
【請求項34】
請求項1~30のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、ウイルス粒子。
【請求項35】
標的化部位を更に含む、請求項34に記載のウイルス粒子。
【請求項36】
前記ウイルス粒子が、偽型レンチウイルスである、請求項34または35に記載のウイルス粒子。
【請求項37】
前記ウイルス粒子が、目的の異種分子をコードする核酸分子を更に含む、請求項34~36のいずれか1項に記載のウイルス粒子。
【請求項38】
前記目的の異種分子が、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA(例えば、CRISPRシステムのためのガイドRNA)、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、またはそれらの組み合わせである、請求項37に記載のウイルス粒子。
【請求項39】
前記目的の異種分子が、キメラ抗原受容体(「CAR」)である、請求項37または38に記載のウイルス粒子。
【請求項40】
前記キメラ抗原受容体が、CD20に結合する抗原結合ドメインを含む、請求項39に記載のウイルス粒子。
【請求項41】
前記標的化部位が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞に結合する、請求項34~40のいずれか1項に記載のウイルス粒子。
【請求項42】
前記標的化部位が、CD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、請求項34~41のいずれか1項に記載のウイルス粒子。
【請求項43】
前記標的化部位が、CD7に結合する、請求項42に記載のウイルス粒子。
【請求項44】
CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む、請求項43に記載のウイルス粒子。
【請求項45】
前記標的化部位が、CD8に結合する、請求項42に記載のウイルス粒子。
【請求項46】
CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む、請求項45に記載のウイルス粒子。
【請求項47】
前記標的化部位が、抗体、scFv抗体、抗原結合ドメイン、アンキリン反復(例えば、DARPIN)、VHHドメイン抗体、ナノボディ、単一ドメイン抗体、FN3ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項34~46のいずれか1項に記載のウイルス粒子。
【請求項48】
前記標的化部位が、
IgG Fcストーク、
麻疹ウイルスなどのモルビリウイルス、またはニパウイルス、シダーウイルス、もしくはヘンドラウイルスなどのヘニパウイルスなどの、Paramyxoviridae科のウイルスのエンベロープ糖タンパク質GまたはH、
水疱性口内炎ニュージャージーウイルス、水疱性口内炎インディアナウイルス、水疱性口内炎アラゴアスウイルス、水疱性口内炎マラバウイルス、水疱性口内炎カラジャスウイルス、パラインフルエンザウイルス、Spodoptera frugiperdaラブドウイルス単離株Sf G、Drosophila obscuraシグマウイルス10A、武漢昆虫ウイルス7、パーチウイルス、またはコイ春ウイルス血症ウイルスなどの、Rhabdoviridae科のウイルスの糖タンパク質、
エボラウイルスなどの、Filoviridae科のウイルスの糖タンパク質、あるいは
マチュポウイルスなどの、Arenaviridae科のウイルスの糖タンパク質、を介してウイルス表面に付着する、請求項34~47のいずれか1項に記載のウイルス粒子。
【請求項49】
前記ストークが、CD8またはCD28膜貫通ドメインを含む、請求項48に記載のウイルス粒子。
【請求項50】
異種分子を標的細胞に送達する方法であって、前記方法が、前記細胞をウイルスベクターと接触させることを含み、前記ウイルスベクターが、
a)請求項1~30のいずれか1項に記載のVSV-Gタンパク質と、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
【請求項51】
前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、請求項50または51に記載の方法。
【請求項53】
対象における標的細胞に異種分子を送達する方法であって、前記方法が、前記対象にウイルスベクターを投与することを含み、前記ウイルスベクターが、
a)請求項1~30のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチドと、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
【請求項54】
前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、または+脂肪細胞である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、請求項53または54に記載の方法。
【請求項56】
前記異種分子が、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、キメラ抗原受容体(「CAR」)、またはそれらの組み合わせである、請求項50~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
対象におけるがんを治療する方法であって、前記方法が、前記対象にウイルスベクターを投与することを含み、前記ウイルスベクターが、
a)請求項1~30のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチドと、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
【請求項58】
前記異種分子が、キメラ抗原受容体である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である、請求項57または58に記載の方法。
【請求項60】
前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、請求項57~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記がんが、癌腫、芽細胞腫、肉腫、白血病、リンパ系悪性腫瘍、良性腫瘍、悪性腫瘍、肉腫、癌腫、黒色腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頚癌、皮膚癌、膵臓癌、結腸直腸癌、腎臓癌、肝臓癌、脳癌、リンパ腫、白血病、肺癌、甲状腺癌、B細胞関連癌、またはT細胞関連癌である、請求項57~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
CD7もしくはCD8に結合する標的化部位を含む、ウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物であって、
i)CD7に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持し、
軽鎖及び重鎖であって、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖、
配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号51に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含むか、あるいは
ii)CD8に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含む、ポリペプチドであって、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドであって、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、前記ポリペプチド、
配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号69に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、前記ウイルス粒子、またはそれを含む前記薬学的組成物。
【請求項63】
前記ウイルス粒子が、本明細書で提供されるものなどからの糖タンパク質などの、異種融合性タンパク質を含む、請求項62に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
【請求項64】
前記融合性タンパク質が、VSV-Gタンパク質または変異体VSV-Gタンパク質または他のウイルス糖タンパク質である、請求項63に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
【請求項65】
前記変異体VSV-Gタンパク質が、請求項1~30のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、請求項64に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
【請求項66】
前記ウイルス粒子が、キメラ抗原受容体をコードする核酸分子を含む、請求項62に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
【請求項67】
異種分子をCD7+もしくはCD8+標的細胞に送達する方法、または対象におけるがんを治療する方法であって、前記方法が、細胞を、前記標的細胞上のCD7もしくはCD8に特異的に結合する標的化部位と、前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、偽型ウイルスベクターと接触させるか、または前記偽型ウイルスベクターを前記対象に投与することを含み、
i)CD7に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持し、
軽鎖及び重鎖であって、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖、
配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号51に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含むか、あるいは
ii)CD8に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含む、ポリペプチドであって、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドであって、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、前記ポリペプチド、
配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号69に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、前記方法。
【請求項68】
標的化部位をコードする1つ以上の異種核酸分子と、ウイルス糖タンパク質と、を含む、細胞であって、前記異種核酸分子が、CD7もしくはCD8に結合する標的化部位をコードする核酸配列を含み、
i)CD7に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持し、
軽鎖及び重鎖であって、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖、
配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号51に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含むか、あるいは
ii)CD8に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記重鎖及び前記軽鎖を含む、ポリペプチドであって、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖を含む、ポリペプチド、
を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドであって、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、前記ポリペプチド、
配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号69に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、前記細胞。
【請求項69】
請求項31に記載の核酸分子、請求項32に記載のベクター、または請求項33に記載のプラスミドを含む、細胞。
【請求項70】
ウイルス粒子を作製する方法であって、前記ウイルス粒子を作製するのに十分な条件下で、先行請求項のいずれか1項に記載の細胞を培養することを含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月15日に出願された米国仮出願第63/289,888号、及び2021年12月15日に出願された米国仮出願第63/289,977号、及び2021年12月27日に出願された米国仮出願第63/266,044号、及び2022年1月21日に出願された米国仮出願第63/267,039号の利益を主張するものであり、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
電子的に提出された配列表の参照
本出願は、XML形式で電子的に提出され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる配列表を含む。当該XMLコピーは、2022年11月28日に作成され、「148165.001402_SL.xml」という名称であり、86.3キロバイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
水疱性口内炎ウイルス(VSV)は、Rhabdovirus科のVesiculovirus属に属するエンベロープマイナス鎖RNAウイルスである。このウイルスは、昆虫、ウシ、ウマ、ブタに感染する可能性があるアルボウイルスである。VSVゲノムは、単一の膜貫通糖タンパク質(G)を含む5つの構造タンパク質をコードする。糖タンパク質は、アミノ末端シグナルペプチドと、約450アミノ酸のエクトドメインと、単一のアルファヘリカル膜貫通セグメントと、小さなウイルス内カルボキシ末端ドメインと、を有する古典的なI型膜糖タンパク質である。シグナルペプチドは、小胞体の内腔内で切断され、天然糖タンパク質は、エクトドメイン、膜貫通ドメイン、及びウイルス内ドメインにある。
【0004】
Gは、ウイルス感染の初期段階で重要な役割を果たす(Molecular and Cellular Aspects of Rhabdovirus Entry.Viruses 4,117-139.)(この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。第一に、Gは、特定の受容体へのウイルスの付着を担う。結合後、ビリオンが、クラスリン媒介性エンドサイトーシス経路によって細胞に入る。エンドサイトーシス小胞の酸性環境では、Gは、ウイルス膜とエンドソーム膜との融合を引き起こし、これにより、その後の感染ステップのために細胞質中のゲノムが放出される。融合は、融合前コンフォメーションから融合後コンフォメーション(いずれも三量体である)への、低pH誘導の大きな構造転移によって触媒される(Roche,S.,Bressanelli,S.,Rey,F.A.,and Gaudin,Y.(2006).Crystal structure of the low-pH form of the vesicular stomatitis virus glycoprotein G.Science 313,187-191.Roche,S.,Rey,F.A.,Gaudin,Y.、及びBressanelli,S.(2007).Structure of the prefusion form of the vesicular stomatitis virus glycoprotein g.Science 315,843-848)(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0005】
Gエクトドメインのポリペプチド鎖は、融合ドメイン(FD)、プレクストリン相同性ドメイン(PHD)、及び三量体化ドメイン(TrD)である3つの異なるドメインに折り畳まれる。構造転移の間、FD、PHD、及びTrDは、それらの三次構造を保持する。それにもかかわらず、それらは、低pH誘導コンフォメーション変化中に再度折り畳まれるヒンジセグメント(S1~S5)の二次変化に起因して、相対配向において大きな再配置を受ける(Roche et al.,2006、Roche et al.,2007)。
【0006】
低密度リポタンパク質受容体(LDL-R)及びこの受容体ファミリーの他のメンバーは、VSV受容体として機能することが示されている(Finkelshtein,D.,Werman,A.,Novick,D.,Barak,S.,and Rubinstein,M.(2013).LDL receptor and its family members serve as the cellular receptors for vesicular stomatitis virus.Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 110,7306-7311、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。VSV-Gは、他のウイルスの偽型化に使用することができ、VSV-G-偽型レンチウイルス(VSV-G-LV)は、VSVと同じ広範な向性を示す。しかしながら、この広範な向性は、特定の細胞型の選択的標的化を阻害することができる。したがって、LDL受容体への結合を阻止するウイルスを偽型化するために使用され得る修飾された(変異型または変異体)VSV-Gタンパク質が必要とされている。本実施形態は、これらの必要性だけでなく、他の必要性も満たす。
【0007】
ヒトCD7分子は、免疫グロブリンスーパーファミリーに属する、約40kDaの分子量を有する細胞表面糖タンパク質である。CD7分子は、主にほとんどの胸腺細胞の表面、末梢血Tリンパ球の表面の85%以上、及びナチュラルキラー細胞の表面上に発現する。本明細書に開示される実施形態は、CD7に対するポリペプチド及び抗体、それらを含む組成物、ならびにそれらの使用を提供する。
【0008】
CD8(分化クラスター8)は、T細胞(細胞傷害性T細胞を含む)のサブクラスに対する特異的なマーカーである膜貫通糖タンパク質である。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、CD8は、CD8アルファ及びCD8ベータサブユニットのヘテロ二量体またはCD8アルファホモ二量体のいずれかとして組み立てられる。組み立てられた二量体CD8複合体は、T細胞受容体(TCR)とともに共受容体として機能し、MHCクラスI細胞による抗原提示を認識する。CD8は、T細胞の発達及び成熟T細胞の活性化において役割を果たす。T細胞局在の変化は、免疫応答の進行を反映することができ、時間の経過とともに発生することができる。本明細書に開示される実施形態は、CD8に対するポリペプチド及び抗体、それらを含む組成物、ならびにそれらの使用を提供する。
【発明の概要】
【0009】
いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドが提供される。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号2の182位に変異を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号2と比較して、I182EまたはI182D変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号4の配列を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号5の配列を含む。
【0010】
VSV-Gポリペプチドは、配列番号2と比較して8、10、47、209、及び/または354の位置に対応するVSV-Gタンパク質の変異を更に含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、H8A及び/またはK47Q置換を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号2と比較して、10位に置換を含む。いくつかの実施形態では、10位の置換は、Q10A、Q10R、またはQ10Kである。
【0011】
いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドが提供される。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号2のI182位と、T214及びT352のうちの少なくとも1つとに置換を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号2のI182位、T214位、及びT352位に置換を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号22の配列を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号23の配列を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号24の配列を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、配列番号25の配列を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、核酸分子が提供される。いくつかの実施形態では、核酸分子は、本明細書に提供されるVSV-Gポリペプチドをコードする。
【0013】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される核酸分子を含む、ベクターが提供される。
【0014】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される核酸分子を含む、プラスミドが提供される。
【0015】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子が提供される。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、本明細書に提供されるVSV-Gポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、標的化部位を更に含む。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、目的の異種分子をコードする核酸分子を更に含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、目的の異種分子を標的細胞に送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【0017】
いくつかの実施形態では、目的の異種分子を対象における標的細胞に送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【0018】
いくつかの実施形態では、対象におけるがんを治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【0019】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子の標的化部位は、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号35のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1と、配列番号36のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2と、配列番号37のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3と、配列番号38のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1と、配列番号39のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2と、配列番号40のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3と、を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号47のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号48のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含むポリペプチドを含む。
【0020】
CD7に結合する標的化部位は、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号51に示される配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、CD7に結合する標的化部位は、配列番号51の配列を含むポリペプチドを含む。
【0021】
CD7に結合する標的化部位は、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、CD7に結合する標的化部位は、配列番号52の配列を含むポリペプチドを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子の標的化部位は、CD8に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号55のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1と、配列番号56のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2と、配列番号57のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3と、配列番号58のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1と、配列番号59のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2と、配列番号60のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3と、を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号67のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、配列番号68のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域と、を含むポリペプチドを含む。
【0023】
CD8に結合する標的化部位は、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、CD7に結合する標的化部位は、配列番号69の配列を含むポリペプチドを含む。
【0024】
CD7に結合する標的化部位は、配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、CD7に結合する標的化部位は、配列番号70の配列を含むポリペプチドを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、目的の異種分子を標的細胞に送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する、本明細書に提供される標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CB8に結合する。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【0026】
いくつかの実施形態では、目的の異種分子を対象における標的細胞に送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する、本明細書に提供される標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CB8に結合する。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【0027】
いくつかの実施形態では、対象におけるがんを治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、本方法は、細胞を、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質と、標的細胞に結合する、本明細書に提供される標的化部位と、目的の異種分子をコードする核酸分子と、を含むウイルスベクターと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CB8に結合する。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1A】LDL-Rに結合したVSV-Gの結晶構造を示す。LDL-RのCR3に結合したVSV-Gの結晶構造を示す。
図1B】LDL-Rに結合したVSV-Gの結晶構造を示す。LDL-RのCR2に結合したVSV-Gの結晶構造を示す。
図2A】天然の向性及び融合性に対する、VSV-G:LDL-R結合界面への負荷電アミノ酸の添加の効果を示す。SupT1細胞上のVSV-G構築物の滴定を示す。
図2B】天然の向性及び融合性に対する、VSV-G:LDL-R結合界面への負荷電アミノ酸の添加の効果を示す。図2Aの滴定から算出された各構築物の機能的力価を示す。
図3】異なる株からの異なるVSV-Gタンパク質のエクトドメインのアラインメントを示す。
図4】CD7バインダーと組み合わせたウイルス構築物の血清安定性に対する様々なVSV-G変異の効果を示す。
図5】CD7バインダーと組み合わせたウイルス構築物の血清安定性に対する様々なVSV-G変異の効果を示す。
図6A】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6B】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6C】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6D】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6E】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6F】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6G】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6H】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6I】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6J】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6K】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6L】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図6M】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7A】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7B】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7C】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7D】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7E】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7F】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7G】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7H】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7I】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7J】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7K】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7L】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図7M】本明細書に開示されるCD7バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図8A】本明細書に開示されるCD8バインダーを含む例示的なベクターを形質導入されたヒトPBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図8B】本明細書に開示されるCD8バインダーを含む例示的なベクターを形質導入された非ヒト霊長類PBMCのフローサイトメトリーデータを示す。
図9】本明細書に提供されるCD7またはCD8バインダーを保有するVSV-G偽型レンチウイルス粒子を利用するSupT1細胞のGFPまたはCAR形質導入を示す。Aは、GFP形質導入を示す。Bは、CAR形質導入を示す。
図10】Aは、CD7バインダーを保有するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、ヒト及び非ヒト霊長類PBMCと同様に、SupT1細胞を形質導入する能力を示す。Bは、CD7バインダーの非存在下での細胞の形質導入を示す。Cは、SupT1滴定から算出されたMOIの観点から、ヒト及び非ヒト霊長類PBMCの形質導入を示す。VSV-G*は、I182E、T214N、T352Aを含むVSV-Gポリペプチドを示し、これは、配列番号23または配列番号25の成熟ポリペプチドに対応する(I196E、T230N、及びT368A変異を有する(リーダー配列を有し、番号付けを調整した))。
図11】対照SupT1細胞と比較した、B細胞株のパネルにおけるCD7バインダーを保有するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子のオフターゲット形質導入を示す。Aは、GFP形質導入に関するデータを示す。Bは、CAR20-T2A-GFP形質導入に関するデータを示す。VSV-G*は、本明細書に提供されるI182E、T214N、及びT352A変異を含むVSV-Gポリペプチドを示す。
図12】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、Duadiリンパ腫細胞(A)またはRajiリンパ腫細胞(B)を死滅させる能力を示す。CAR20構築物は、本明細書に提供されるような、リツキシマブ、またはCD20AB1配列番号75もしくは76を含む抗原結合ドメインを利用した。
図13】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、huCD34 NSGマウスにおいてインビボでB細胞を枯渇させる能力を示す。B細胞を、CD20(A)またはCD19(B)の評価により検出した。
図14A】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、インビボで腫瘍形成を防止する能力を示す。実験設計を図示する。
図14B】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、インビボで腫瘍形成を防止する能力を示す。Raji腫瘍注入前に本明細書に提供されるi.v.レンチウイルス粒子を受けたマウスが、対照(GFP)ベクターを受けたマウスまたは未処置マウスよりも顕著に低い腫瘍負荷を有したことを示す。IVISイメージングにより測定された腫瘍負荷。
図15A】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、確立されたRaji腫瘍をインビボで排除する能力を例示する。実験設計を図示する。
図15B】本明細書に提供されるCD7バインダー及びCD20-CAR導入遺伝子を利用するVSV-G*偽型レンチウイルス粒子が、確立されたRaji腫瘍をインビボで排除する能力を例示する。Raji腫瘍注入後6日後に本明細書に提供されるi.v.レンチウイルス粒子を受けたマウスが、腫瘍負荷を検出限界未満に減少させたことを示す。IVISイメージングにより測定された腫瘍負荷。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書に提供されるのは、例えば、レンチウイルスなどのウイルスを偽型化するために使用することができる変異体VSV-Gタンパク質である。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、水疱性口内炎ニュージャージーウイルス株、水疱性口内炎インディアナウイルス株、水疱性口内炎アラゴアスウイルス株、水疱性口内炎マラバウイルス株、または水疱性口内炎カラジャスウイルス株のウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。
【0030】
変異体VSV-Gタンパク質を含む偽型ウイルスは、標的化部位と併せて使用されて、細胞または組織上の標的の発現に基づいて、偽型ウイルスと特定の細胞または組織との融合を促進することができる。
【0031】
別段の定義がない限り、全ての技術用語及び科学用語は、開示される実施形態が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0032】
本明細書で使用される場合、「a」または「an」という用語は、文脈がそうでないことを明確に示す場合を除き、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味する。
【0033】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、数値が近似値であり、小さな変動が、開示される実施形態の実践に著しく影響しないであろうことを意味する。数値限定が使用される場合、文脈によって別段の指示がない限り、「約」は、数値が±10%変動し、開示された実施形態の範囲内に留まり得ることを意味する。更に、「約x~y」という語句が記載されている場合、「約」という用語は、x及びyの両方を修正し、文脈が異なることを示す場合を除き、「約x~約y」という語句と互換的に使用することができる。
【0034】
「活性化」は、T細胞に関して本明細書で使用される場合、検出可能な細胞増殖を誘導するのに十分に刺激されたT細胞の状態を指す。活性化はまた、誘導サイトカイン産生、及び検出可能なエフェクター機能と関連付けられ得る。「活性化T細胞」という用語は、とりわけ、細胞分裂を経ているT細胞を指す。
【0035】
本明細書で使用される場合、疾患を「緩和する」ことは、疾患の1つ以上の症状の重症度を低減することを意味する。
【0036】
「抗原」という用語は、本明細書で使用される場合、免疫応答を誘発する分子として定義される。この免疫応答は、抗体産生、または特定の免疫学的能力を有する細胞の活性化、またはその両方のいずれかを伴ってもよい。当業者は、事実上全てのタンパク質またはペプチドを含む任意の巨大分子が、抗原として機能することができることを理解するであろう。「抗原」という用語はまた、抗体もしくは抗体様分子が結合することができるか、または抗体もしくは抗体様分子が認識する分子を指すことができる。
【0037】
「抗体分子」、「抗体」、または抗原結合ドメインという用語は、その用語が本明細書で使用される場合、少なくとも1つの機能的免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む、ポリペプチド、例えば、免疫グロブリン鎖またはその断片を指す。抗体分子は、抗体(例えば、全長抗体)及び抗体断片を包含する。いくつかの実施形態では、抗体分子は、全長抗体の抗原結合もしくは機能的断片、または全長免疫グロブリン鎖を含む。例えば、全長抗体は、天然に存在するか、または正常な免疫グロブリン遺伝子断片組換えプロセスによって形成される免疫グロブリン(Ig)分子(例えば、IgG抗体)である。実施形態では、抗体分子とは、抗体断片などの、免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な抗原結合部分を指す。抗体断片、例えば、機能的断片は、抗体、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、F(ab)2、可変断片(Fv)、ドメイン抗体(dAb)、または単鎖可変断片(scFv)の一部分を含む。機能的抗体断片は、無傷の(例えば、全長)抗体によって認識されるものと同じ抗原に結合する。「抗体断片」または「機能的断片」という用語はまた、可変領域からなる単離された断片、例えば、重鎖及び軽鎖の可変領域からなる「Fv」断片、または軽鎖及び重鎖の可変領域がペプチドリンカーによって接続された組換え単鎖ポリペプチド分子(「scFvタンパク質」)を含む。いくつかの実施形態では、抗体断片は、Fc断片または単一アミノ酸残基などの抗原結合活性を有しない抗体の一部分を含まない。例示的な抗体分子は、全長抗体及び抗体断片、例えば、dAb(ドメイン抗体)、単鎖、Fab、Fab’、及びF(ab’)2断片、ならびに単鎖可変断片(scFv)を含む。
【0038】
「抗体分子」という用語は、ドメインまたは単一ドメイン抗体の全体または抗原結合断片も包含し、これは「sdAb」または「VHH」とも称され得る。ドメイン抗体は、独立した抗体断片として機能し得るVHまたはVLのいずれかを含む。更に、ドメイン抗体は、重鎖のみの抗体(HCAb)を含む。ドメイン抗体はまた、CDRループが移植される基礎足場としてIgGのCH2ドメインを含む。また、一般に、3つの相補性決定領域によって中断された4つのフレームワーク領域からなるアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはタンパク質としても定義することができる。これは、FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4として表される。sdAbは、ラマなどのラクダ科動物において産生することができるが、当該技術分野で周知の技術を使用して合成的に生成することもできる。sdAbまたはポリペプチドのアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al.(“Sequence of proteins of immunological interest,”US Public Health Services,NIH Bethesda,MD,Publication No.91(参照により本明細書に組み込まれる))によって示されたVHドメインの一般的な番号付けに従う。この番号付けによれば、sdAbのFR1は、1~30位のアミノ酸残基を含み、sdAbのCDR1は、31~36位のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR2は、36~49位のアミノ酸を含み、sdAbのCDR2は、50~65位のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR3は、66~94位のアミノ酸残基を含み、sdAbのCDR3は、95~102位のアミノ酸残基を含み、sdAbのFR4は、103~113位のアミノ酸残基を含む。ドメイン抗体はまた、WO2004041862及びWO2016065323に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。ドメイン抗体は、本明細書に記載される標的化部位であり得る。
【0039】
本明細書で使用される場合、別段の指示がない限り、「抗体断片」または「抗原結合断片」は、抗体の抗原結合断片、すなわち、全長抗体によって結合された抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体断片、例えば、1つ以上のCDR領域を保持する断片を指す。抗体結合断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)、及びFv断片、ダイアボディ、線状抗体、単鎖抗体分子(例えば、sc-Fv)、ナノボディ(単一ドメイン抗体)、ならびに抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
「Fab断片」は、1つの軽鎖と、1つの重鎖のC1及び可変領域と、からなる。Fab分子の重鎖は、別の重鎖分子とジスルフィド結合を形成することができない。
【0041】
「Fc」領域は、抗体のC2及びC3ドメインを含む2つの重鎖断片を含有する。2つの重鎖断片は、2つ以上のジスルフィド結合によって、及びC3ドメインの疎水性相互作用によって一緒に保持される。
【0042】
「Fab’断片」は、2つのFab’断片の2つの重鎖の間に鎖間ジスルフィド結合を形成して、F(ab’)分子を形成することができるように、1つの軽鎖、Vドメイン及びC1ドメイン、ならびにC1ドメインとC2ドメインとの間の領域を含有する1つの重鎖の一部分または断片を含有する。
【0043】
「F(ab’)断片」は、2つの軽鎖及び2つの重鎖を含有し、重鎖は、2つの重鎖の間に鎖間ジスルフィド結合が形成されるような定常領域の一部分をC1とC2ドメインとの間に含有する。したがって、F(ab’)断片は、2つの重鎖間のジスルフィド結合によって一緒に保持される2つのFab’断片で構成される。
【0044】
「Fv領域」は、重鎖及び軽鎖の両方からの可変領域を含むが、定常領域を欠く。
【0045】
「単鎖Fv」または「scFv」抗体という用語は、抗体のV及びVドメインを含有する抗体断片を指し、これらのドメインは、単一のポリペプチド鎖に存在する。一般に、Fvポリペプチドは、scFvが抗原結合のために所望の構造を形成することを可能にするVドメインとVドメインとの間にポリペプチドリンカーを更に含む。scFvの概説については、Pluckthun(1994)THE PHARMACOLOGY OF MONOCLONAL ANTIBODIES,vol.113,Rosenburg and Moore eds.Springer-Verlag,New York,pp.269-315を参照されたい。また、国際特許出願公開第WO88/01649号及び米国特許第4,946,778号及び第5,260,203号を参照されたい。
【0046】
抗体分子は、単一特異性(例えば、一価もしくは二価)、二重特異性(例えば、二価、三価、四価、五価、もしくは六価)、三重特異性(例えば、三価、四価、五価、もしくは六価)、または六価を超える高次の特異性(例えば、四価)及び/または高次の価を有することができる。抗体分子は、軽鎖可変領域の機能的断片及び重鎖可変領域の機能的断片を含むことができ、または重鎖及び軽鎖を単一のポリペプチドに融合させることができる。
【0047】
更に、抗原は、組換えDNAまたはゲノムDNAに由来し得る。当業者は、「抗原」という用語が本明細書で使用される場合、ヌクレオチド配列または免疫応答を誘発するタンパク質をコードする部分的なヌクレオチド配列を含む任意のDNAが、したがって、「抗原」をコードすることを理解するであろう。更に、当業者であれば、抗原が遺伝子の全長ヌクレオチド配列によってのみコードされる必要はないことを理解するであろう。更に、当業者は、抗原が「遺伝子」によってまったくコードされる必要がないことを理解するであろう。抗原が合成されて生成され得るか、または生体試料から誘導され得ることは容易に明らかである。そのような生体試料としては、限定するものではないが、組織試料、腫瘍試料、細胞、または生体液を含むことができる。
【0048】
ある一定の実施形態では、本明細書におけるモノクローナル抗体は、ラクダ化単一ドメイン抗体も含む。例えば、Muyldermans et al.(2001)Trends Biochem.Sci.26:230、Reichmann et al.(1999)J.Immunol.Methods 231:25、WO94/04678、WO94/25591、米国特許第6,005,079号を参照されたい)。一実施形態では、本発明は、単一ドメイン抗体が形成されるような修飾を伴う2つのVドメインを含む単一ドメイン抗体を提供する。
【0049】
本明細書で使用される場合、「ダイアボディ」という用語は、2つの抗原結合部位を有する小さな抗体断片を指し、その断片は、同じポリペプチド鎖(V-VまたはV-V)内の軽鎖可変ドメイン(V)に接続された重鎖可変ドメイン(V)を含む。同じ鎖上の2つのドメイン間での対合を可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインを別の鎖の相補的ドメインと対合させ、2つの抗原結合部位を生成することができる。ダイアボディは、例えば、EP404,097、WO93/11161、及びHolliger et al.(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448により完全に記載されている。操作された抗体バリアントの概説については、一般に、Holliger and Hudson(2005)Nat.Biotechnol.23:1126-1136を参照されたい。
【0050】
「単離された抗体」とは、結合化合物の精製状態を指し、そのような文脈では、分子は、核酸、タンパク質、脂質、炭水化物、または細胞破片及び成長培地などの他の材料などの他の生物学的分子を実質的に含まないことを意味する。一般に、「単離された」という用語は、本明細書に記載の結合化合物の実験的または治療的使用を実質的に妨げる量で存在する場合を除き、そのような材料の完全な欠如、または水、緩衝液、もしくは塩の欠如を指すことを企図するものではない。
【0051】
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団を指す、すなわち、集団を構成する抗体分子は、少量で存在し得る天然に発生する可能性がある変異及び/または翻訳後修飾を除いて、アミノ酸配列が同一である。対照的に、従来の(ポリクローナル)抗体調製物は、典型的には、しばしば異なるエピトープに特異的である、それらの可変ドメイン、特にそれらのCDRにおいて異なるアミノ酸配列を有する多数の異なる抗体を含む。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に同種の抗体集団から得られるという抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものと解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohler et al.(1975)Nature 256:495によって最初に記載されたハイブリドーマ法によって作製され得るか、または組換えDNA法によって作製され得る(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)。「モノクローナル抗体」は、例えば、Clackson et al.(1991)Nature 352:624-628及びMarks et al.(1991)J.Mol.Biol.222:581-597に記載されている技術を使用して、ファージ抗体ライブラリから単離されてもよい。Presta(2005)J.Allergy Clin.Immunol.116:731も参照されたい。
【0052】
本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」という用語は、ヒト抗体及び非ヒト(例えば、マウス、ラット)抗体の両方に由来する配列を含む抗体の形態を指す。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、超可変ループの全てまたは実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、フレームワーク(FR)領域の全てまたは実質的に全てがヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体は、任意選択的に、ヒト免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分を含み得る。
【0053】
「完全ヒト抗体」という用語は、ヒト免疫グロブリンタンパク質配列のみを含む抗体を指す。完全ヒト抗体は、マウスにおいて、マウス細胞において、またはマウス細胞に由来するハイブリドーマにおいて産生される場合、マウス炭水化物鎖を含有してもよい。同様に、「マウス抗体」とは、マウス免疫グロブリン配列のみを含む抗体を指す。代替的に、完全ヒト抗体は、ラットにおいて、ラット細胞において、またはラット細胞に由来するハイブリドーマにおいて産生される場合、ラット炭水化物鎖を含有してもよい。同様に、「ラット抗体」とは、ラット免疫グロブリン配列のみを含む抗体を指す。
【0054】
いくつかの実施形態では、塩基性抗体構造単位は、四量体を含む。各四量体は、2つの同一のポリペプチド鎖対を含み、各対は、1つの「軽」鎖(約25kDa)と、1つの「重」鎖(約50~70kDa)と、を有する。各鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識に関与する約100~110以上のアミノ酸長の可変領域を含む。重鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を定義し得る。典型的には、ヒト軽鎖は、カッパ軽鎖及びラムダ軽鎖として分類される。更に、ヒト重鎖は、典型的には、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファ、またはイプシロンとして分類され、抗体のアイソタイプは、それぞれ、IgM、IgD、IgG、IgA、及びIgEとして定義される。軽鎖及び重鎖内では、可変領域及び定常領域は、約12以上のアミノ酸の「J」領域によって接合され、重鎖はまた、約10以上のアミノ酸の「D」領域を含む。一般に、Fundamental Immunology Ch.7(Paul,W.,ed.,2nd ed.Raven Press,N.Y.(1989)を参照されたい。
【0055】
各軽鎖/重鎖対の可変領域は、抗体結合部位を形成する。したがって、一般に、無傷の抗体は、2つの結合部位を有する。しかしながら、二官能性または二重特異性抗体において、2つの結合部位は、一般に、同じではない。
【0056】
典型的には、重鎖及び軽鎖の両方の可変ドメインは、比較的保存されたフレームワーク領域(FR)内に位置する、3つの超可変領域(相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる)を含む。CDRは、通常、フレームワーク領域によってアラインメントされ、特定のエピトープへの結合を可能にする。一般に、N末端からC末端へ、軽鎖及び重鎖の両方の可変ドメインは、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4を含む。各ドメインへのアミノ酸の割り当ては、概して、Sequences of Proteins of Immunological Interest,Kabat,et al.;National Institutes of Health,Bethesda,Md.;5thed.;NIH Publ.No.91-3242(1991)、Kabat(1978)、Adv.Prot.Chem.32:1-75、Kabat,et al.,(1977)J.Biol.Chem.252:6609-6616、Chothia,et al.,(1987)J Mol.Biol.196:901-917またはChothia,et al.,(1989)Nature 342:878-883を参照されたい。
【0057】
本明細書で使用される場合、「超可変領域」という用語は、抗原結合に関与する抗体のアミノ酸残基を指す。超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」からのアミノ酸残基(すなわち、軽鎖可変ドメインにおける残基24~34(CDRL1)、50~56(CDRL2)、及び89~97(CDRL3)、ならびに重鎖可変ドメインにおける残基31~35(CDRH1)、50~65(CDRH2)、及び95~102(CDRH3)、Kabat et al.(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.)、及び/または「超可変ループ」からの残基(すなわち、軽鎖可変ドメインにおける残基26~32(CDRL1)、50~52(CDRL2)、及び91~96(CDRL3)、ならびに重鎖可変ドメインにおける26~32(CDRH1)、53~55(CDRH2)、及び96-101(CDRH3)、Chothia and Lesk(1987)J.Mol.Biol.196:901~917)を含む。CDRはまた、Lefranc MP.Unique database numbering system for immunogenetic analysis.Immunol Today(1997)18:509に記載されているCDRの識別のためのIMGTシステムに従って参照することができる。本明細書で使用される場合、「フレームワーク」または「FR」残基という用語は、本明細書でCDR残基として定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン残基を指す。CDRは、抗原またはエピトープに対する抗体の結合のための接触残基の大部分を提供する。目的のCDRは、ドナー抗体の可変重鎖及び軽鎖配列に由来することができ、天然に存在するCDRの類似体を含み、類似体はまた、それらが由来するドナー抗体と同じ抗原結合特異性及び/または中和能力を共有または保持する。
【0058】
本明細書で使用される場合、「特異的結合」または「免疫特異的結合」または「免疫特異的に結合する」は、別の抗原(複数可)よりもはるかに高い親和性で所定の抗原に結合する抗体を意味する。いくつかの実施形態では、抗体は、10-7M以下の解離定数(K)で所定の抗原を結合し、そのようなKは、非特異的抗原(例えば、BSA、カゼイン、または別の非特異的ポリペプチド)に結合するためのそのKよりも少なくとも2倍小さい。
【0059】
競合阻害によるmAb特異性及び親和性の決定方法は、Harlow,et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1988)、Colligan et al.,eds.,Current Protocols in Immunology,Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience,N.Y.,(1992,1993)、及びMuller,Meth.Enzymol.92:589 601(1983)(これらの参考文献は、参照により本明細書に全体的に組み込まれる)に見ることができる。
【0060】
本明細書で使用される場合、「個体」または「対象」または「患者」という用語は、互換的に使用され、マウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、またはヒトなどの霊長類などの哺乳動物を含む任意の動物を意味する。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。「それを必要とする」対象は、治療される状態のための治療を必要とすると同定され、そのような状態を治療するという特定の意図で治療される対象を指す。状態は、例えば、本明細書に記載される状態のうちのいずれかであり得る。
【0061】
本明細書で使用される場合、「含むこと(comprising)」(ならびに「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含まれる(comprised)」などの「含むこと(comprising)」の任意の形態)、「有すること(having)」(ならびに「有する(have)」及び「有する(has)」などの「有する(have)」の任意の形態)、「含むこと(including)」(ならびに「含む(includes)」及び「含む(include)」などの「含むこと(including)の任意の形態)、または「含有すること(containing)」(ならびに「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」などの「含有すること(containing)」の任意の形態)という用語は、包括的またはオープンエンドであり、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外しない。「含む(comprise)」または「含むこと(comprising)」という移行句を使用する任意のステップまたは組成物はまた、「からなること(consisting of)」または「からなる(consists)」という移行句を用いても同じことを説明すると言える。
【0062】
本明細書で使用される場合、「接触させること」という用語は、インビトロ系またはインビボ系において2つの要素を接合させることを意味する。例えば、本明細書に記載のウイルスまたはベクターを個体または患者または細胞と「接触させる」ことは、ヒトなどの個体または患者にウイルスを投与すること、ならびに、例えば、その細胞を含有する細胞調製物または精製された調製物を含有する試料に化合物を導入することを含む。
【0063】
本明細書で使用される場合、「融合された」または「連結された」という用語は、異なるドメインまたは異種配列を有するタンパク質に関して使用される場合、タンパク質ドメインが、ペプチド結合または他の共有結合のいずれかで互いに連結されている同じペプチド鎖の一部であることを意味する。ドメインまたは切片は、互いに直接連結または融合され得るか、または別のドメインもしくはペプチド配列は、2つのドメインまたは配列の間であり得、そのような配列は、依然として、互いに融合または連結されているとみなされるであろう。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される様々なドメインまたはタンパク質は、互いに直接連結もしくは融合されるか、またはリンカー配列、例えば、本明細書に記載のグリシン/セリン配列は、2つのドメインを一緒に連結する。
【0064】
「疾患」は、動物が恒常性を維持することができず、疾患が改善されない場合には動物の健康が悪化し続ける、動物の健康状態である。対照的に、動物における「障害」は、動物が恒常性を維持することができるが、動物の健康状態が障害がない場合よりも良好ではない、健康状態である。未治療のまま放置すると、障害が必ずしも動物の健康状態の更なる低下を引き起こすとは限らない。
【0065】
「有効量」または「治療有効量」は、本明細書で互換的に使用され、特定の生物学的結果を達成するために有効であるか、または治療的もしくは予防的利益を提供する、本明細書に記載される化合物、製剤、材料、または組成物の量を指す。そのような結果には、組成物の非存在下で検出された免疫細胞活性化と比較して、哺乳動物に投与されたときに検出可能なレベルの免疫細胞活性化を引き起こす量が含まれ得るが、これに限定されない。免疫応答は、極めて多数の当該技術分野で認識されている方法によって容易に評価することができる。当業者であれば、本明細書において投与される組成物の量は様々であり、治療される疾患または状態、治療される哺乳動物の年齢、健康状態、及び身体状態、疾患の重症度、投与される特定の化合物などのいくつかの因子に基づいて容易に決定することができることを理解するであろう。
【0066】
「コードすること」とは、ヌクレオチドの規定の配列(すなわち、rRNA、tRNA、及びmRNA)またはアミノ酸の規定の配列のいずれか、及びそれから得られる生物学的特性を有する生物学的プロセスにおける他のポリマー及び巨大分子の合成のためのテンプレートとして機能する、遺伝子、cDNA、またはmRNAなどのポリヌクレオチド中のヌクレオチドの特定の配列の固有の特性を指す。したがって、遺伝子がタンパク質をコードするのは、その遺伝子に対応するmRNAの転写及び翻訳が、細胞または他の生体系においてタンパク質を産生する場合である。そのヌクレオチド配列がmRNA配列と同一であり、通常配列表に提供されるコーディング鎖、及び遺伝子またはcDNAの転写のためのテンプレートとして使用されるノンコーディング鎖の両方は、その遺伝子またはcDNAのタンパク質または他の生成物をコードすると称することができる。
【0067】
「発現ベクター」は、発現されるヌクレオチド配列に作動可能に連結された発現制御配列を含む組換えポリヌクレオチドを含むベクターを指す。発現ベクターは、発現のための十分なシス作用要素を含み、発現のための他の要素は、宿主細胞によって、またはインビトロ発現系において供給され得る。発現ベクターは、組換えポリヌクレオチドを組み込むコスミド、プラスミド(例えば、裸またはリポソームに含有される)及びウイルス(例えば、センダイウイルス、レンチウイルス、レトロウイルス、アデノウイルス、及びアデノ随伴ウイルス)などの当該技術分野で既知の全てのものを含む。
【0068】
本明細書で使用される場合、エクスビボで形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される細胞に関する「エクスビボ」という語句は、対象の外部で形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される細胞、すなわち、そのような細胞が形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される前に、対象から取り出される細胞を指す。
【0069】
本明細書で使用される場合、「同一性」とは、例えば、2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド分子の間などの、2つの核酸またはアミノ酸分子の間などの、2つの高分子の間のサブユニット配列同一性を指す。2つのアミノ酸配列が同じ位置に同じ残基を有する場合、例えば、2つのポリペプチド分子の各々の位置がアルギニンによって占められている場合、それらはその位置で同一である。2つのアミノ酸または2つの核酸配列がアラインメントの同じ位置に同じ残基を有する同一性または程度は、しばしばパーセンテージとして表される。2つのアミノ酸または2つの核酸配列間の同一性は、一致または同一の位置の数の直接関数であり、例えば、2つの配列内の位置の半分が同一である場合、2つの配列は50%同一であり、位置の90%(例えば、10のうちの9つ)が一致または同一である場合、2つのアミノ酸配列は90%同一である。
【0070】
「実質的に同一」とは、ポリペプチドまたは核酸分子が、参照アミノ酸配列(例えば、本明細書に記載のアミノ酸配列のいずれか1つ)または核酸配列(例えば、本明細書に記載の核酸配列のいずれか1つ)に対して少なくとも50%の同一性を示すことを意味する。いくつかの実施形態では、そのような配列は、比較のために使用される配列に対して、アミノ酸レベルまたは核酸レベルにおいて、少なくとも60%、80%または85%、または90%、95%または更に99%同一である。特定の配列に関しての他の同一性パーセンテージは、本明細書に記載されている。
【0071】
配列同一性は、配列分析ソフトウェア(例えば、Sequence Analysis Software Package of the Genetics Computer Group,University of Wisconsin Biotechnology Center,1710 University Avenue,Madison,Wis.53705、BLAST、BESTFIT、GAP、またはPILEUP/PRETTYBOXプログラム)を使用して測定/決定することができる。そのようなソフトウェアは、様々な置換、欠失、及び/または他の修飾に相同性の程度を割り当てることによって、同一または類似の配列を一致させる。保存的置換は、通常、以下の群、すなわち、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、リジン、アルギニン、及びフェニルアラニン、チロシン内の置換を含む。同一性の程度を決定するための例示的なアプローチでは、BLASTプログラムが使用され得、e3~e100の確率スコアは、密接に関連する配列を示している。いくつかの実施形態では、配列同一性は、デフォルト設定でBLASTを用いることによって決定される。
【0072】
本明細書に提供される実施形態の範囲には、様々なタンパク質を含む組成物が含まれ、これらのタンパク質は、場合によっては、本明細書に開示されるアミノ酸配列と配列同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。したがって、ある一定の実施形態では、特定の配列に応じて、配列同一性の程度は、本明細書に開示される配列番号に対して50%を超える(例えば、60%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%以上)ことが好ましい。これらのパーセンテージに加えて、他の同一性パーセンテージが本明細書に提供される。ポリペプチド間の同一性は、-ギャップ開放ペナルティ-12及びギャップ伸長ペナルティ=1を有するアフィンギャップ検索を使用して、MPSRCHプログラム(Oxford Molecular)に実装されているようなSmith-Waterman相同性検索アルゴリズムによって決定することができる。
【0073】
これらのタンパク質は、開示されるタンパク質と比較して、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10など)の保存的アミノ酸置換、すなわち、関連側鎖を有する別のアミノ酸との1つのアミノ酸の置換を含み得る。遺伝的にコードされたアミノ酸は、一般的に、以下の4つのファミリーに分けられる:(1)酸性、すなわち、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、(2)塩基性、すなわち、リジン、アルギニン、ヒスチジン、(3)非極性、すなわち、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、及び(4)非荷電極性、すなわち、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、トレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプトファン、及びチロシンは、芳香族アミノ酸として一緒に分類されることがある。一般に、これらのファミリー内の単一アミノ酸の置換は、生物学的活性に大きな影響を及ぼさない。タンパク質は、開示されたタンパク質配列と比較して、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10など)の単一アミノ酸欠失を有し得る。タンパク質はまた、開示されるタンパク質配列に対して、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10など)の挿入(例えば、1、2、3、4、または5個のアミノ酸の各々)も含み得る。
【0074】
本明細書で使用される場合、インビボで形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される細胞に関する「インビボ」という語句は、対象の内部で形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される細胞であって、そのような細胞が形質導入される、トランスフェクトされる、または形質転換される前に、対象から取り出されない細胞を指す。
【0075】
「単離された」とは、自然の状態から改変または取り出されたことを意味する。例えば、生体動物に天然に存在する核酸またはペプチドは、「単離されて」いないが、その天然状態の共存材料から部分的または完全に分離された同じ核酸またはペプチドは、「単離されて」いる。単離された核酸またはタンパク質は、実質的に精製された形態で存在することができるか、または、例えば、宿主細胞などの非天然環境に存在することができる。
【0076】
本明細書で使用される「レンチウイルス」は、非分裂細胞に感染することができるRetroviridae科の属を指す。レンチウイルスの非限定的な例は、HIV、SIV、及びFIVである。レンチウイルスに由来するベクターまたはウイルス様粒子を使用して、細胞を形質導入し、遺伝子または他の分子を送達し、インビトロ(エクスビボ)またはインビボのいずれかで細胞内で発現させることができる。
【0077】
「修飾された」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書に提供される分子または細胞の変化した状態または構造を意味する。分子は、変異、置換、挿入、または欠失(例えば、内部欠失切断)などの化学的、構造的、及び機能的を含む多くの方法で修飾され得る。細胞は、核酸の導入または異種タンパク質の発現によって修飾され得る。
【0078】
「調節する」という用語は、本明細書で使用される場合、治療または化合物の非存在下での対象における応答のレベルと比較して、及び/または他の点で同一であるが未治療の対象における応答のレベルと比較して、対象における応答のレベルの増加または減少を媒介することを意味する。この用語は、天然のシグナルまたは応答を乱すこと及び/またはそれに影響を及ぼすことによって、ヒトなどの対象において有益な治療応答を媒介することを包含する。
【0079】
本明細書で使用される場合、一般的に存在する核酸塩基についての以下の略語が使用される:「A」はアデノシンを指し、「C」はシトシンを指し、「G」はグアノシンを指し、「T」はチミジンを指し、「U」はウリジンを指す。
【0080】
別段の指定がない限り、「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」は、互いに縮重態様であり、同じアミノ酸配列をコードする全てのヌクレオチド配列を含む。タンパク質またはRNAをコードするヌクレオチド配列という語句は、タンパク質をコードするヌクレオチド配列がいくつかのバージョンにおいてイントロン(複数可)を含有し得る範囲で、イントロンを含んでもよい。
【0081】
「ニパウイルス」(NiV)は、Paramyxoviridae科のHenipavirus属のメンバーである。ニパウイルスは、マイナス鎖極性を有するエンベロープウイルスであり、ヘリカルヌクレオカプシドからなる非セグメント化RNAゲノムである。ニパウイルスの2つの株には、限定されないが、マレーシア(MY)株及びバングラデシュ(BD)株が含まれる。
【0082】
用語「オリゴヌクレオチド」は、典型的には、短いポリヌクレオチドを指す。ヌクレオチド配列がDNA配列(すなわち、A、T、C、G)によって表される場合、これはまた、「T」が「U」に置き換えられた対応するRNA配列(すなわち、A、U、C、G)を提供することが理解される。
【0083】
組成物の「非経口」投与には、例えば、皮下(s.c.)、静脈内(i.v.)、筋肉内(i.m.)、もしくは胸骨内注射、または注入技術が含まれる。
【0084】
「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書で使用される場合、ヌクレオチドの鎖として定義される。更に、核酸は、ヌクレオチドのポリマーである。したがって、本明細書で使用される場合、用語「核酸」及び「ポリヌクレオチド」は、互換性がある。本明細書で使用される場合、ポリヌクレオチドとしては、限定されないが、組換え方法、すなわち、クローニング技術及びPCRなどを使用した、組換えライブラリまたは細胞ゲノムからの核酸配列のクローニングなどを含むが、これらに限定されない、当該技術分野で利用可能な任意の方法によって得られる全ての核酸配列が含まれる。
【0085】
本明細書で使用される場合、用語「ペプチド」、「ポリペプチド」、及び「タンパク質」は、互換的に使用され、ペプチド結合によって共有結合される複数のアミノ酸残基から構成される化合物を指す。本明細書で使用される場合、この用語は、例えば、当該技術分野ではペプチド、オリゴペプチド、及びオリゴマーとも一般的に称される短鎖、及び当該技術分野ではタンパク質と一般に称される長鎖の両方を指し、それらは多くの種類がある。「ポリペプチド」には、とりわけ、生物学的に活性な断片、実質的に相同なポリペプチド、オリゴペプチド、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ポリペプチドのバリアント、修飾ポリペプチド、誘導体、類似体、融合タンパク質が含まれる。ポリペプチドには、天然ペプチド、組換えペプチド、合成ペプチド、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0086】
「偽型」または「偽型ウイルス粒子」という用語は、本明細書で使用される場合、親ウイルスとは異なるウイルスからのエンベロープまたはエンベロープ糖タンパク質をコードするウイルスベクターを有する他のウイルスに由来する糖タンパク質を有するウイルス粒子を指す。したがって、ベクター粒子の宿主範囲は、糖タンパク質によって使用される細胞表面受容体の種類に応じて、拡大または変更することができる。例えば、ウイルスは、本明細書に提供されるVSV-G変異体タンパク質、または本明細書に提供されるものなどの他のウイルス糖タンパク質で偽型化され得る。
【0087】
抗体に関して本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」という用語は、特異的な抗原を認識するが、試料中の他の分子を実質的に認識または結合しない抗体を意味する。例えば、1つの種由来の抗原に特異的に結合する抗体は、1つ以上の種由来のその抗原にも結合し得る。しかしながら、そのような異種間反応性自体は、特異的としての抗体の分類を変更しない。別の例では、抗原に特異的に結合する抗体は、抗原の異なる対立遺伝子形態にも結合し得る。しかしながら、そのような交差反応性自体は、特異的としての抗体の分類を変更しない。いくつかの事例では、「特異的結合」または「特異的結合」という用語は、抗体、タンパク質、またはペプチドと第2の化学種との相互作用を参照して使用することができ、相互作用は、化学種上の特定の構造(例えば、抗原決定基またはエピトープ)の存在に依存することを意味し、例えば、抗体は、一般にタンパク質ではなく特定のタンパク質構造を認識し、それに結合する。抗体がエピトープ「A」に特異的である場合、標識された「A」及び抗体を含有する反応において、エピトープA(または標識されていない遊離A)を含有する分子の存在は、抗体に結合された標識されたAの量を低減させるであろう。いくつかの実施形態では、変異体VSV-Gタンパク質を含むウイルス粒子を標的化するために使用することができる本明細書に記載の標的化部位は、それらの標的を特異的に結合することができる。
【0088】
「対象」という用語は、免疫応答が誘発され得る生物(例えば、哺乳動物)を含む生体生物を含む。本明細書で使用される場合、「対象」または「患者」は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物であり得る。非ヒト哺乳動物には、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、非ヒト霊長類、ネコ及びマウス哺乳動物などの家畜及びペットが含まれる。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0089】
本明細書で使用される場合、「治療(therapeutic)」という用語は、治療(treatment)及び/または予防を意味する。治療効果は、疾患状態の抑制、寛解、または根絶によって得られる。
【0090】
本明細書で使用される場合、「トランスフェクトされた」または「形質転換された」または「形質導入された」という用語は、外因性核酸が細胞に移入または導入されるプロセスを指す。「トランスフェクト」または「形質転換」または「形質導入」細胞は、外因性核酸でトランスフェクト、形質転換、または形質導入された細胞である。この細胞は、初代対象細胞及びその子孫を含む。いくつかの実施形態では、トランスフェクション、形質転換、または形質導入は、インビボで実行されるか、または行われる。
【0091】
本明細書で使用される場合、疾患を「治療する」ことは、対象が経験する疾患または障害の少なくとも1つの徴候または症状の頻度または重症度を低減することを意味する。本明細書で使用される場合、「阻害する」または「治療する」または「治療」はまた、障害に関連する症状の発症の延期、及び/またはそのような障害の症状の重症度の低減も含む。これらの用語は、既存の制御されていないまたは望ましくない症状を改善すること、追加の症状を予防すること、及びそのような症状の根本的な原因を改善または予防することを更に含む。したがって、これらの用語は、障害、疾患もしくは症状を有するか、またはそのような障害、疾患もしくは症状を発症する可能性を有する脊椎動物対象に有益な結果が与えられたことを示す。
【0092】
「ベクター」は、タンパク質またはペプチドをコードする単離された核酸を含む物質の組成物である。線状ポリヌクレオチド、プラスミド、DNA、及びRNAを含むが、これらに限定されない、多数のベクターが当該技術分野で既知である。ウイルスベクターの例には、センダイウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクターなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0093】
「担体」または「送達ビヒクル」は、細胞への核酸の移入を容易にするウイルス粒子、ウイルス、ポリリジン化合物、及びリポソームを含む。担体または送達ビヒクルは、タンパク質またはペプチドを細胞に送達するためにも使用することができる。
【0094】
範囲:本出願全体を通して、実施形態の様々な態様が、範囲形式で提示され得る。範囲形式の記載は、単に利便性及び簡潔性のためであり、確固たる限定として解釈するべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の記載は、全ての可能な部分範囲ならびにその範囲内の個々の数値を具体的に開示しているとみなされるべきである。例えば、1~6などの範囲の記載は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、2.7、3、4、5、5.3、及び6などを具体的に開示しているとみなされるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。別段の明示的な記載がない限り、開示される範囲は、その範囲のエンドポイントも含む。
【0095】
いかなる特定の理論にも拘束されないが、本明細書に提供される実施形態は、182位に変異を含む変異体VSV-Gタンパク質が、ウイルスが標的化部位を含むときに、ウイルスを偽型化し、細胞を形質導入するために使用され得ることを示すことが見出されている。この変異は、その天然の共受容体であるLDL-Rに対するVSV-G親和性を阻害または低減する。提供される変異体VSV-Gタンパク質は、いくつかの実施形態では、標的細胞を形質導入し、異種分子を標的細胞に送達するために使用することができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、配列番号1と比較して198位に、または配列番号2と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号1は、全長タンパク質であり、配列番号2は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号1のN末端に示される、MKCLLYLAFLFIGVNC(配列番号26)の16量体シグナルペプチドは、配列番号2のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号2の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号1の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号2について列挙された位置よりも16多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号2と比較して、I182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号2と比較して、I182E変異である。
【0097】
いくつかの実施形態では、配列番号10と比較して198位に、または配列番号11と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号10は、全長タンパク質であり、配列番号11は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号10のN末端に示される、MLSYLIFALVVSPILG(配列番号27)の16量体シグナルペプチドは、配列番号11のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号11の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号10の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号11について列挙された位置よりも16多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号11と比較して、T182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号11と比較して、T182E変異である。
【0098】
いくつかの実施形態では、配列番号12と比較して198位に、または配列番号13と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号12は、全長タンパク質であり、配列番号13は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号12のN末端に示される、MLRLFLFCFLALGAHS(配列番号28)の16量体シグナルペプチドは、配列番号13のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号13の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号12の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号13について列挙された位置よりも16多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号13と比較して、A182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号13と比較して、A182E変異である。
【0099】
いくつかの実施形態では、配列番号14と比較して203位に、または配列番号15と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号14は、全長タンパク質であり、配列番号15は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号14のN末端に示される、MKMKMVIAGLILCIGILPAIG(配列番号29)の21量体シグナルペプチドは、配列番号15のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号15の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号14の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号15について列挙された位置よりも21多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号15と比較して、V182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号15と比較して、V182E変異である。
【0100】
いくつかの実施形態では、配列番号16と比較して199位に、または配列番号17と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号16は、全長タンパク質であり、配列番号17は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号16のN末端に示される、MTPAFILCMLLAGSSWA(配列番号30)の17量体シグナルペプチドは、配列番号17のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号17の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号16の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号17について列挙された位置よりも17多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号17と比較して、V182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号17と比較して、V182E変異である。
【0101】
いくつかの実施形態では、配列番号18と比較して199位に、または配列番号19と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号18は、全長タンパク質であり、配列番号19は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号18のN末端に示される、MNFLLLTFIVLPLCSHA(配列番号31)の17量体シグナルペプチドは、配列番号19のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号19の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号18の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号19について列挙された位置よりも17多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号19と比較して、V182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号19と比較して、V182E変異である。
【0102】
いくつかの実施形態では、配列番号20と比較して199位に、または配列番号21と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質が提供される。配列番号20は、全長タンパク質であり、配列番号21は、VSV-Gタンパク質のエクトドメインである。配列番号20のN末端に示される、MLVLYLLLSLLALGAQC(配列番号32)の17量体シグナルペプチドは、配列番号21のタンパク質を残して切断される。したがって、変異は、配列番号21の文脈で言及され得るが、リーダー配列を含有する配列番号20の文脈でも行われると理解されるべきであり、したがって、配列番号21について列挙された位置よりも17多い位置番号であろう。いくつかの実施形態では、変異は、VSV-Gタンパク質の、LDL受容体(LDL-R)への結合を阻害または減少させる。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号21と比較して、I182D変異である。いくつかの実施形態では、変異は、配列番号21と比較して、I182E変異である。
【0103】
本明細書で使用される場合、ポリペプチドが参照配列と比較して変異を有すると言われる場合、そのような比較は、デフォルトのパラメータを使用したBlastPまたはClustalWまたはClutalOmegaアラインメントソフトウェアを使用するなどのアラインメントに基づいている。例えば、182位は、配列番号2に見出すことができ、また、図3に示されるように、他の株と比較して見出すことができる。図3は、VSV-Gタンパク質の様々な株のエクトドメインの野生型配列のクラスターアラインメントを示す。太字で下線が引かれた残基は、様々な株の配列番号2の182位に整列した残基である。配列番号2は、インディアナ株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。配列番号11は、ニュージャージー株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。配列番号13は、マラバ株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。配列番号15は、カラジャス株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。配列番号17は、アラゴア株のVSV-Gタンパク質の細胞外ドメインを指す。配列番号19は、コーカル(Cocal)株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。配列番号21は、モレトン株のVSV-Gタンパク質のエクトドメインを指す。したがって、配列番号2と比較して残基182に整列する残基も、本明細書に提供されるように変異させることができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、配列番号2と比較した182位の変異は、アラニンではない。いくつかの実施形態では、配列番号2と比較した182位の変異は、バリンではない。
【0105】
いくつかの実施形態では、配列番号2と比較した182位の変異は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号11と比較した182位の変異は、T182S、T182H、T182Q、またはT182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号13と比較した182位の変異は、A182S、A182H、A182T、A182Q、またはA182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号15と比較した182位の変異は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号17と比較した182位の変異は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号19と比較した182位の変異は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182Nである。いくつかの実施形態では、配列番号21と比較した182位の変異は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182Nである。いくつかの実施形態では、182位の変異は、疎水性残基ではない。いくつかの実施形態では、182位の変異は、荷電残基である。いくつかの実施形態では、182位の変異は、負荷電残基である。
【0106】
変異は、インディアナ株由来のVSV-Gタンパク質である配列番号1または配列番号2を参照して記載され得るが、変異は、VSV-Gタンパク質の他の株でも使用することができる。例えば、変異は、VSV-Gのニュージャージー株、VSV-Gのマラバ株、VSV-Gのカラジャス株、VSV-Gのアラゴア株、VSV-Gのコーカル株、またはVSV-Gのモレトン株において作製することができる。いくつかの実施形態では、各々の配列は、本明細書に提供されるものである。これらの例は、例えば、米国特許出願公開第20200216502号に見ることができ、これは本明細書に参照により組み込まれる。例えば、VSV-Gのニュージャージー株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号10及び配列番号11であり、VSV-Gのマラバ株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号12及び配列番号13であり、VSV-Gのカラジャス株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号14及び配列番号15であり、VSV-Gのアラゴア株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号16及び配列番号17であり、VSV-Gのコーカル株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号18及び配列番号19であり、またはVSV-Gのモレトン株の野生型全長もしくはエクトドメインは、それぞれ配列番号20及び配列番号21である。
【0107】
配列番号2と比較して182位に変異を含むVSV-Gタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に対応する位置に変異を含むことができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、8位の置換は、Yを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、8位の置換は、Hを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、8位の置換は、Qを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、8位の置換は、YまたはHまたはQを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、8位の置換は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、イソロイシン、バリン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、またはトリプトファンから選択される。いくつかの実施形態では、8位の置換は、8A、8I、8V、8Lなどから選択される。いくつかの実施形態では、8位の置換は、H8A、H8I、H8V、H8Lなどから選択される。
【0109】
いくつかの実施形態では、209位の置換は、Hを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、209位の置換は、Yを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、209位の置換は、HまたはYを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、209位の置換は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、イソロイシン、バリン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、またはトリプトファンから選択される。
【0110】
いくつかの実施形態では、47位の置換は、Kを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、47位の置換は、Rを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、47位の置換は、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、47位の置換は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、バリン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、またはチロシンから選択される。いくつかの実施形態では、47位の置換は、A、G、F、N、またはQから選択される。いくつかの実施形態では、47位の置換は、QまたはNから選択される。
【0111】
いくつかの実施形態では、354位の置換は、Kを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、354位の置換は、Rを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、354位の置換は、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、354位の置換は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、バリン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、またはチロシンから選択される。いくつかの実施形態では、354位の置換は、A、G、F、N、またはQから選択される。
【0112】
いくつかの実施形態では、置換は、47位または354位にあるか、または47位及び354位の両方で、独立して、A、G、F、NまたはQによって置換される。いくつかの実施形態では、47位または354位、または47位及び354位の両方での置換は、独立して、AまたはQまたはNである。
【0113】
いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、8、47、209及び/または354の位置に対応する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置、本明細書に提供される47位、本明細書に提供される209位、及び/または本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置及び本明細書に提供される47位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置及び本明細書に提供される209位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される47位に対応する位置及び本明細書に提供される209位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される47位に対応する位置及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される209位に対応する位置及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置、本明細書に提供される47位、及び本明細書に提供される209位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置、本明細書に提供される47位、及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置、本明細書に提供される209位、及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される47位に対応する位置、本明細書に提供される209位、及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、本明細書に提供される8位に対応する位置、本明細書に提供される47位、本明細書に提供される209位、及び本明細書に提供される354位に変異を含むことができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、8位の置換は、アラニン、すなわち、H8Aである。
【0115】
いくつかの実施形態では、47位の置換は、QまたはNまたはA、すなわち、K47QまたはK47NまたはK47Aである。
【0116】
いくつかの実施形態では、タンパク質は、8位の置換及び/または47位の置換を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、8位の置換及び47位の置換を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質は、8位の置換または47位の置換を含む。いくつかの実施形態では、8位の置換及び/または47位の置換は、H8A及び/またはK47Q変異を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、タンパク質は、10位に変異(置換)を含む。いくつかの実施形態では、置換/変異は、Q10A、Q10R、またはQ10Kである。
【0118】
いくつかの非限定的な実施形態では、209位の置換は、A、すなわち、Y209Aである。
【0119】
いくつかの非限定的な実施形態では、354位の置換は、AまたはQ、すなわち、R354AまたはR354Qである。
【0120】
いくつかの実施形態では、配列番号11と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号11の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0121】
いくつかの実施形態では、配列番号13と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号13の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0122】
いくつかの実施形態では、配列番号15と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号15の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0123】
いくつかの実施形態では、配列番号17と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号17の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0124】
いくつかの実施形態では、配列番号19と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号19の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0125】
いくつかの実施形態では、配列番号21と比較して182位に変異を含むタンパク質はまた、米国特許出願公開第2020/0216502号に記載のものなどの他の変異を含むことができる。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置に変異を含むことができる。いくつかの実施形態では、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に類似する位置での配列番号21の変異は、本明細書に提供される通りである。
【0126】
いくつかの実施形態では、配列番号2と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号2(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号1)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、タンパク質は、配列番号2に対して少なくとも、または約80%同一である。いくつかの実施形態では、タンパク質は、配列番号2に対して少なくとも、または約85%同一である。いくつかの実施形態では、タンパク質は、配列番号2に対して少なくとも、または約90%同一である。いくつかの実施形態では、タンパク質は、配列番号2に対して少なくとも、または約95%同一である。いくつかの実施形態では、182位の変異は、I182DまたはI182E変異である。いくつかの実施形態では、変異は、I182Dである。いくつかの実施形態では、変異は、I182E変異である。いくつかの実施形態では、変異は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182N変異である。
【0127】
いくつかの実施形態では、タンパク質が、182位に変異を有する配列番号2のアミノ酸配列を含み、配列番号2と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である、VSV-Gが提供される。
【0128】
いくつかの実施形態では、配列番号11と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号11(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号10)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、T182DまたはT182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、T182S、T182H、T182Q、またはT182N変異を含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、配列番号13と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号13(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号12)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、A182DまたはA182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、A182S、A182H、A182T、A182Q、またはA182N変異を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、配列番号15と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号15(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号14)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、配列番号17と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号17(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号16)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、配列番号19と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号19(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号18)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、配列番号21と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号21(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号20)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、I182DまたはI182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182N変異を含む。
【0134】
ウイルス粒子
変異体VSV-Gタンパク質は、例えば、限定されないが、レンチウイルスなどのウイルスを偽型化するために使用することができる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に提供される変異体VSV-Gタンパク質を含むウイルス粒子が提供される。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号1と比較して、198位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号2と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号2(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号1)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号2と比較して、I182DまたはI182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182N変異を含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号10と比較して、198位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号11と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号11(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号10)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号11と比較して、T182DまたはT182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、T182S、T182H、T182Q、またはT182N変異を含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号12と比較して、198位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号13と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号13(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号12)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号13と比較して、A182DまたはA182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、A182S、A182H、A182T、A182Q、またはA182N変異を含む。
【0137】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号14と比較して、203位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号15と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号15(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号14)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号15と比較して、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0138】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号16と比較して、199位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号17と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号17(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号16)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号17と比較して、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0139】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号18と比較して、199位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号19と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号19(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号18)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号19と比較して、V182DまたはV182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、V182S、V182H、V182T、V182Q、またはV182N変異を含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、配列番号20と比較して、199位に変異を含むVSV-Gタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、配列番号21と比較して182位に変異を含むタンパク質は、182位に変異を含み、配列番号21(または全長タンパク質を使用している場合は配列番号20)と比較して少なくとも、または約70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一である。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号21と比較して、I182DまたはI182E変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、I182S、I182H、I182T、I182Q、またはI182N変異を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の214位及び/または352位に対応する位置に変異を更に含む。いくつかの実施形態では、配列番号2の214位に対応する残基は、T214である。いくつかの実施形態では、配列番号の352位に対応する残基は、T352である。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、配列番号2と比較してT214N変異に対応する変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、配列番号2と比較してT352A変異に対応する変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、配列番号2と比較して、T214N及びT352Aの変異を含む。これらの変異は、本明細書に提供される任意の他の変異と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、T214N及び/またはT352A変異は、I182EまたはI182D変異と組み合わされる。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、I182DまたはI182EをそれぞれT214N及びT352A変異と組み合わせる、配列番号22及び配列番号23のアミノ酸配列を含む。配列はまた、タンパク質加工中に除去されるリーダー配列を用いて以下に示される。
VSV-Gタンパク質_I196D、T230N及びT368A変異(リーダー配列を有し、番号付けを調整した)
MKCLLYLAFLFIGVNCKFTIVFPHNQKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLDSMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYENGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTAERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号24)
VSV-Gタンパク質_I182D、T214N及びT352A変異(リーダー配列なし)
KFTIVFPHNQKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLDSMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYENGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTAERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号22)
I196E、T230N及びT368A変異を有するVSV-Gタンパク質(リーダー配列を有し、番号付けを調整した)
MKCLLYLAFLFIGVNCKFTIVFPHNQKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLESMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYENGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTAERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号25)
I182E、T214N及びT352A変異を有するVSV-Gタンパク質(リーダー配列なし)
KFTIVFPHNQKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLESMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYENGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTAERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号23)
本明細書に記載されるVSV-Gタンパク質の他の株はまた、配列番号2のT214N及び/またはT352Aに対応する変異、ならびに配列番号22及び配列番号23に示される変異を含むことができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、組成物は、Hwang et al.,Gene Ther 2013 Aug;20(8):807-15.(Epub 2013 Jan 31)(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される変異を含む。例えば、変異は、配列番号1に対応する230位、368位、66位、及び/または162位であり得る。位置は、リーダー配列が除去されると、配列番号2と比較して、16位置少なくなる。いくつかの実施形態では、それらの位置での変異は、例えば、T230N、T368A、K66T、S162T、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、T230N及びT368A変異を含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gポリペプチドは、K66T、S162T、T230N、及びT368Aを含む。これらの位置は、全長タンパク質(配列番号1)内の位置に対応する位置である。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、T230N変異、T368A変異、K66T変異、S162T変異、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、VSV-Gタンパク質は、米国特許出願公開第20200216502号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの、配列番号2の182位に対応する変異に加えて、1つ以上の変異を更に含む。例えば、VSV-Gタンパク質は、配列番号2の8、47、209及び/または354の位置に対応する位置に変異を更に含むことができる。
【0143】
いくつかの実施形態では、8位の置換は、Yを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、209位の置換は、Hを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、47位の置換は、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、354位の置換は、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸によるものである。いくつかの実施形態では、47位もしくは354位、または47位及び354位の両方の置換は、A、G、F、またはQによって置換される。いくつかの実施形態では、置換は、AまたはQである。いくつかの実施形態では、8位の置換は、アラニン、すなわち、H8Aである。いくつかの実施形態では、47位の置換は、QまたはN、すなわち、K47QまたはK47Nである。いくつかの実施形態では、タンパク質は、10位に変異(置換)を含む。いくつかの実施形態では、置換/変異は、Q10A、Q10R、またはQ10Kである。
【0144】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、標的化部位を含む。標的化部位は、標的化部位が結合する標的を発現する細胞に対して、変異体VSV-Gタンパク質を含むウイルス粒子を標的化するために使用することができる。いくつかの実施形態では、標的化部位は、抗体、scFv抗体、抗原結合ドメイン、アンキリン反復(例えば、DARPIN)、VHHドメイン抗体、ナノボディ、単一ドメイン抗体、FN3ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせである。標的化部位は、IgG Fcストークを介してウイルス表面に付着することができる。いくつかの実施形態では、ストークは、膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、CD8膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、麻疹ウイルスなどのモルビリウイルス、またはニパウイルス、シダーウイルス、もしくはヘンドラウイルスなどのヘニパウイルスなどの、Paramyxoviridae科のウイルスのエンベロープ糖タンパク質GまたはHに付着(融合または連結)される。いくつかの実施形態では、標的化部位は、水疱性口内炎ニュージャージーウイルス、水疱性口内炎インディアナウイルス、水疱性口内炎アラゴアスウイルス、水疱性口内炎マラバウイルス、水疱性口内炎カラジャスウイルス、パラインフルエンザウイルス、Spodoptera frugiperdaラブドウイルス単離株Sf G、Drosophila obscuraシグマウイルス10A、武漢昆虫ウイルス7、パーチウイルス、またはコイ春ウイルス血症ウイルスなどの、Rhabdoviridae科のウイルスの糖タンパク質に付着(融合または連結)される。いくつかの実施形態では、VSVタンパク質は、本明細書に提供されるものなどの変異型タンパク質である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、エボラウイルスなどの、Filoviridae科のウイルスの糖タンパク質、またはマチュポウイルスなどの、Arenaviridae科のウイルスの糖タンパク質に付着される。
【0145】
いくつかの実施形態では、標的化部位は、scFvである。いくつかの実施形態では、標的化部位は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、VHHである。
【0146】
いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD8に結合する。
【0147】
いくつかの実施形態では、標的化部位は、免疫細胞などの細胞上に存在する標的に結合する。いくつかの実施形態では、細胞は、免疫細胞、例えば、限定されないが、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、T細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、B細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、CD7+T細胞及び/またはCD8+T細胞である。
【0148】
いくつかの実施形態では、標的化部位(ポリペプチド)は、CD7に結合することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、CD7に結合する。いくつかの実施形態では、CD7に結合するポリペプチドは、非ヒト霊長類CD7に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、CD7に結合するポリペプチドは、ヒトCD7に結合する抗体である。ヒトCD7の配列(UniProtKB P09564)は、以下の通りである(配列番号33):
MAGPPRLLLLPLLLALARGLPGALAAQEVQQSPHCTTVPVGASVNITCSTSGGLRGIYLRQLGPQPQDIIYYEDGVVPTTDRRFRGRIDFSGSQDNLTITMHRLQLSDTGTYTCQAITEVNVYGSGTLVLVTEEQSQGWHRCSDAPPRASALPAPPTGSALPDPQTASALPDPPAASALPAALAVISFLLGLGLGVACVLARTQIKKLCSWRDKNSAACVVYEDMSHSRCNTLSSPNQYQ(配列番号33)。
【0150】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドが結合するCD7は、細胞の表面上で発現される。いくつかの実施形態では、細胞は、免疫細胞である。いくつかの実施形態では、免疫細胞は、CD7+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、NK細胞、アルファ-ベータT細胞、ガンマ-デルタT細胞、リンパ系前駆細胞、造血幹細胞、骨髄細胞、単球、マクロファージ、セントラルメモリーT細胞、エフェクターメモリーT細胞、幹細胞様メモリーT細胞、ナイーブT細胞、活性化T細胞、制御性T細胞(TReg)、末端分化エフェクターメモリーT細胞(TEMRA)、レジデントメモリーT細胞(TRM)、またはT細胞CD8+CCR7+である。
【0151】
いくつかの実施形態では、抗体は、Fc領域を含む。Fc領域は、抗体の重鎖または軽鎖に連結され得る。いくつかの実施形態では、Fc領域は、IgG Fcである。いくつかの実施形態では、IgGは、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4から選択される。いくつかの実施形態では、IgG fcは、IgG1 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載の配列番号34のFc定常領域を含む。
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号34)
【0152】
いくつかの実施形態では、IgG fcは、IgG2 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載の配列番号71のFc定常領域を含む。
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTFRVVSVLTVVHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPAPIEKTISKTKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPMLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号71)
【0153】
いくつかの実施形態では、IgG fcは、IgG4 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載の配列番号72のFc定常領域を含む。
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPSCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号72)
【0154】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド(例えば、CD7結合ポリペプチド)が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、抗体(例えば、抗CD7抗体)が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、抗体は、CD7に結合する組換え抗体である。いくつかの実施形態では、CD7タンパク質は、ヒトCD7タンパク質である。いくつかの実施形態では、CD7タンパク質は、非ヒトCD7タンパク質(例えば、マウス、ラット、ブタ、イヌ、非ヒト霊長類)である。本明細書で使用される場合、「組換え抗体」という用語は、天然に存在しない抗体を指す。いくつかの実施形態では、用語「組換え抗体」は、ヒト対象から単離されていない抗体を指す。
【0155】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、Chothia番号付けに基づくCDRを示している。
【表1】
【0156】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、Kabat番号付けに基づくCDRを示している。
【表2】
【0157】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、IMGT番号付けに基づくCDRを示している。
【表3】
【0158】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含み、非ヒト霊長類CD7に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含み、ヒトCD7に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号38~40から選択される配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号38の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号39の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号40の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号35~37から選択される配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号35の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号36の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号37の配列を有する重鎖CDRを含む。本明細書全体の実施形態で言及されるCDRは、Kabat及びIMGTなどの異なる形式によって特徴付けられるCDRと入れ替えることができる。
【0159】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を有する軽鎖可変領域を含み、LCDR1は、配列番号38の配列を有し、LCDR2は、配列番号39の配列を有し、LCDR3は、配列番号40の配列を有する。
【0160】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を有する軽鎖可変領域を含み、LCDR1は、配列番号46の配列を有し、LCDR2は、YAの配列を有し、LCDR3は、配列番号40の配列を有する。
【0161】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号35の配列を有し、HCDR2は、配列番号36の配列を有し、HCDR3は、配列番号37の配列を有する。
【0162】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号41の配列を有し、HCDR2は、配列番号42の配列を有し、HCDR3は、配列番号37の配列を有する。
【0163】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号43の配列を有し、HCDR2は、配列番号44の配列を有し、HCDR3は、配列番号45の配列を有する。
【0164】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、(i)LCDR1、LCDR2、及びLCDR3配列の前述の列挙された組み合わせのうちのいずれか1つを有する軽鎖と、(ii)HCDR1、HCDR2、及びHCDR3配列の前述の列挙された組み合わせのうちのいずれか1つを有する重鎖と、を含む。
【0165】
異なるCDRモチーフは、上の表に示されないものを含む、任意の組み合わせで組み合わせることができる。例えば、以下の実施形態は、そのような組み合わせの非限定的な例として提供される。
【0166】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0167】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号41のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号42のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0168】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号46のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、YAのアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号43のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号44のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号45のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0169】
いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR1は、他の軽鎖CDR1配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR2は、他の軽鎖CDR2配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR3は、他の軽鎖CDR3配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR1は、他の重鎖CDR1配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR2は、他の重鎖CDR2配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR3は、他の重鎖CDR3配列のうちのいずれかで置き換えられる。
【0170】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、以下の配列のうちの1つ、またはそのバリアントを有する重鎖可変領域ペプチドを含む:

【表4】
【0171】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、以下の配列のうちの1つ、またはそのバリアントを有する軽鎖可変領域ペプチドを含む:
【表5】
【0172】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号47のVペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号48のVペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号48の配列、またはそのバリアントを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号48の配列、またはそのバリアントを含み、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、非ヒト霊長類CD7に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号48の配列、またはそのバリアントを含み、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、ヒトCD7に結合する。いくつかの実施形態では、Vペプチドは、配列番号47の配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列を含む。
【0173】
VH及びVL配列は、VH及びVL領域がペプチドリンカーで連結されているscFv形式を含むがこれらに限定されない任意の形式であり得る。本明細書に提供される様々なペプチドを連結させるために使用され得るペプチドリンカーの例としては、限定されないが、(GGGGS)(配列番号49)が挙げられ、式中、各nは、独立して、1~5である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。いくつかの実施形態では、nは、4である。いくつかの実施形態では、nは、5である。いくつかの実施形態では、可変領域は、ペプチドリンカーで連結されていない。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号47及び配列番号48を含む。
【0174】
いくつかの実施形態では、VH及びVLポリペプチドは、Fc領域に連結される。いくつかの実施形態では、Fc領域は、本明細書に提供されるようなものである。いくつかの実施形態では、Fc領域は、本明細書に提供される配列番号34、配列番号71、または配列番号72のアミノ酸配列を含む。本明細書に提供されるように、重鎖は、Fc領域に連結され得る。Fc領域内の非限定的な変異が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、Fc領域は、膜貫通ドメインを更に含む。膜貫通ドメインの例としては、限定されないが、CD8またはCD28(「CD8/CD28」)膜貫通ドメインが挙げられる。いくつかの実施形態では、Fc領域は、CD8膜貫通ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、Fc領域は、CD28膜貫通ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインを含むFc領域は、Env組み込みモチーフを更に含む。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域は、Env組み込みモチーフを更に含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、本明細書中提供されるVH及びVLポリペプチドは、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、細胞の表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。いくつかの実施形態では、配列番号47に示される配列を有するVH及び配列番号48に示される配列を有するVLは、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号47に示される配列を有するVH及び配列番号48に示される配列を有するVLは、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号47に示される配列を有するVH及び配列番号48に示される配列を有するVLは、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された、配列番号47に示される配列を有するVH及び配列番号48に示される配列を有するVLは、細胞表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。
【0175】
いくつかの実施形態では、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、細胞の表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。
【0176】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号38~40の配列を有する軽鎖CDR、及び/または配列番号35~37の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号38の配列を有する軽鎖CDR1、配列番号39の配列を有する軽鎖CDR2、配列番号40の配列を有する軽鎖CDR3、及び/または配列番号35の配列を有する重鎖CDR1、配列番号36の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号37の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0178】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号38の配列を有するLCDR1、配列番号39の配列を有するLCDR2、及び配列番号40の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号35の配列を有するHCDR1、配列番号36の配列を有するHCDR2、及び配列番号37の配列を有するHCDR3を含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号38の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、配列番号39の配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号40の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号35の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号36の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号37の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号38の配列を有する軽鎖CDR1、配列番号39の配列を有する軽鎖CDR2、配列番号40の配列を有する軽鎖CDR1、及び/または配列番号41の配列を有する重鎖CDR1、配列番号42の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号37の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0181】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号38の配列を有するLCDR1、配列番号39の配列を有するLCDR2、及び配列番号40の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号41の配列を有するHCDR1、配列番号42の配列を有するHCDR2、及び配列番号37の配列を有するHCDR3を含む。
【0182】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号38の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、配列番号39の配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号40の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号41の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号42の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号37の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号46の配列を有する軽鎖CDR1、YAの配列を有する軽鎖CDR2、配列番号40の配列を有する軽鎖CDR1、及び/または配列番号43の配列を有する重鎖CDR1、配列番号44の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号45の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0184】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号46の配列を有するLCDR1、YAの配列を有するLCDR2、及び配列番号40の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号43の配列を有するHCDR1、配列番号44の配列を有するHCDR2、及び配列番号45の配列を有するHCDR3を含む。
【0185】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号46の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、YAの配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号40の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号43の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号44の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号45の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0186】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号47の配列を含み、Vペプチドは、配列番号48の配列を含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドは、非ヒト霊長類CD7に結合する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドは、ヒトCD7に結合する。
【0188】
本明細書に提供されるように、本明細書に記載の異なるポリペプチド(VまたはV)は、ペプチドリンカーで連結され得るか、またはペプチドリンカーで連結されず、代わりに連続配列を形成し得る。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、各nは、独立して、1~5である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。いくつかの実施形態では、nは、4である。いくつかの実施形態では、nは、5である。連結されたペプチド形式は、V-Z-VまたはV-Z-Vの式によって表すことができ、式中、Zは、ペプチドリンカーである。いくつかの実施形態では、Zは、(GGGGS)(配列番号49)であり、式中、各nは、独立して、1~5である。
【0189】
いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式で表される連結ペプチドを含むポリペプチドは、配列番号47に示される重鎖可変領域であって、配列番号48に示される軽鎖可変領域にリンカー配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号50)を介して連結している、重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーを介してVに連結されたVを含むポリペプチドは、以下に示される配列を有する:
DILLTQSPAILSVSPGERVSFSCRASQSIGTSIHWYQQRTNDSPRLLIKYASESISGIPSRFSGSGSGTDFTLSINSVESEDIADYYCQQSNSWPTTFGGGTKLEIKRGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYPFTSYWIHWVKQRPGRGLEWLGRIDPNSGDTKYNEKFKNKATLTVDKSSTTAYMQLSSLTS
EDSAVYYCARSPYYSNDNSMDYWGQGTSVTVSS(配列番号51)。
【0190】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号51に示されるポリペプチドは、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD7抗体である。
【0191】
いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式で表される連結ペプチドを含むポリペプチドは、配列番号48に示される軽鎖可変領域であって、配列番号49に示される重鎖可変領域にリンカー配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号50)を介して連結している、軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーを介してVに連結されたVを含むポリペプチドは、以下に示される配列を有する:
QVQLQQPGAELVKPGASVKLSCKASGYPFTSYWIHWVKQRPGRGLEWLGRIDPNSGDTKYNEKFKNKATLTVDKSSTTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARSPYYSNDNSMDYWGQGTSVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSDILLTQSPAILSVSPGERVSFSCRASQSIGTSIHWYQQRTNDSPRLLIKYASESISGIPSRFSGSGSGTDFTLSINSVESEDIADYYCQQSNSWPTTFGGGTKLEIKR(配列番号52)
【0192】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号52に示されるポリペプチドは、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD7抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD7抗体は、非ヒト霊長類CD7に結合する。いくつかの実施形態では、抗CD7抗体は、ヒトCD7に結合する。
【0193】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0194】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0195】
本明細書に提供されるように、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列のバリアントであり得る。
【0196】
ポリペプチドまたは抗体の配列は、ヒトIgG抗体を産生するように修飾され得る。本明細書に提供される配列の変換は、他の種類の抗体を産生するように修飾され得る。CDRはまた、他の抗体、タンパク質、または分子に連結されて、CD7を結合する抗体断片を作製することができる。
【0197】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、操作されたウイルス粒子の表面上の標的化部位である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、標的細胞への結合を可能にする。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7結合部分、例えば、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号51の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号51の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号51の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号51の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号51に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号51に記載される標的化部位は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、抗CD7抗体である。
【0198】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、操作されたウイルス粒子の表面上の標的化部位である。いくつかの実施形態では、操作されたウイルス粒子は、偽型ウイルス様粒子である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、標的細胞への結合を可能にする。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7結合部分、例えば、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号52の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号52の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号52の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号52の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号52に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号52に記載される標的化部位は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、抗CD7抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD7抗体は、非ヒト霊長類CD7に結合する。いくつかの実施形態では、抗CD7抗体は、ヒトCD7に結合する。
【0199】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号51に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0200】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号52に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0201】
いくつかの実施形態では、標的化部位(ポリペプチド)は、CD8に結合することができる。
【0202】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、CD8に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、CD8-アルファに結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドはCD8-ベータに結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、CD8ヘテロ二量体に結合する。いくつかの実施形態では、CD8ヘテロ二量体は、CD8-アルファ及びCD8-ベータサブユニットを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、CD8-アルファホモ二量体に結合する。いくつかの実施形態では、CD8に結合するポリペプチドは、非ヒト霊長類CD8に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、非ヒト霊長類CD8に結合する抗体は、非ヒト霊長類CD8-アルファに結合する抗体である。いくつかの実施形態では、非ヒト霊長類CD8に結合する抗体は、非ヒト霊長類CD8-ベータに結合する抗体である。いくつかの実施形態では、非ヒト霊長類CD8に結合する抗体は、非ヒト霊長類CD8-アルファホモ二量体に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、非ヒト霊長類CD8に結合する抗体は、非ヒト霊長類CD8ヘテロ二量体に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、CD8に結合するポリペプチドは、ヒトCD8に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、ヒトCD8に結合する抗体は、ヒトCD8-アルファに結合する抗体である。いくつかの実施形態では、ヒトCD8に結合する抗体は、ヒトCD8-ベータに結合する抗体である。いくつかの実施形態では、ヒトCD8に結合する抗体は、ヒトCD8-アルファホモ二量体に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、ヒトCD8に結合する抗体は、ヒトCD8ヘテロ二量体に結合する抗体である。ヒトCD8-アルファの配列(UniProtKB Q8TAW8)は、以下の通りである(配列番号53):
MALPVTALLLPLALLLHAARPSQFRVSPLDRTWNLGETVELKCQVLLSNPTSGCSWLFQPRGAAASPTFLLYLSQNKPKAAEGLDTQRFSGKRLGDTFVLTLSDFRRENEGCYFCSALSNSIMYFSHFVPVFLPAKPTTTPAPRPPTPAPTIASQPLSLRPEACRPAAGGAVHTRGLDFACDIYIWAPLAGTCGVLLLSLVITLYCNHRNRRRVCKCPRPVVKSGDKPSLSARYV(配列番号53)。
【0203】
ヒトCD8-ベータの配列(UniProtKB Q8TD28)は、以下の通りである(配列番号54):
MRPRLWLLLAAQLTVLHGNSVLQQTPAYIKVQTNKMVMLSCEAKISLSNMRIYWLRQRQAPSSDSHHEFLALWDSAKGTIHGEEVEQEKIAVFRDASRFILNLTSVKPEDSGIYFCMIVGSPELTFGKGTQLSVVDFLPTTAQPTKKSTLKKRVCRLPRPETQKGPLCSPITLGLLVAGVLVLLVSLGVAIHLCCRRRRARLRFMKQLYK(配列番号54)。
【0204】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドが結合するCD8は、細胞の表面上で発現される。いくつかの実施形態では、細胞は、免疫細胞である。いくつかの実施形態では、免疫細胞は、CD7+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、NK細胞、アルファ-ベータT細胞、ガンマ-デルタT細胞、リンパ系前駆細胞、造血幹細胞、骨髄細胞、単球、マクロファージ、セントラルメモリーT細胞、エフェクターメモリーT細胞、幹細胞様メモリーT細胞、ナイーブT細胞、活性化T細胞、制御性T細胞(TReg)、末端分化エフェクターメモリーT細胞(TEMRA)、レジデントメモリーT細胞(TRM)、またはT細胞CD8+CCR7+である。いくつかの実施形態では、細胞は、CD8+T細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、CD8+細胞である。
【0205】
いくつかの実施形態では、抗体は、Fc領域を含む。Fc領域は、抗体の重鎖または軽鎖に連結され得る。いくつかの実施形態では、Fc領域は、IgG Fcである。いくつかの実施形態では、IgGは、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4から選択される。いくつかの実施形態では、IgG Fcは、IgG1 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載のFc定常領域を含む。
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号34)
【0206】
いくつかの実施形態では、IgG fcは、IgG2 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載の配列番号71のFc定常領域を含む。
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTFRVVSVLTVVHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPAPIEKTISKTKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPMLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号71)
【0207】
いくつかの実施形態では、IgG fcは、IgG4 Fcである。いくつかの実施形態では、抗体は、以下に記載の配列番号72のFc定常領域を含む。
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPSCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号72)
【0208】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド(例えば、CD8結合ポリペプチド)が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、抗体(例えば、抗CD8抗体)が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、抗体は、CD8に結合する組換え抗体である。いくつかの実施形態では、CD8タンパク質は、ヒトCD8タンパク質である。いくつかの実施形態では、CD8タンパク質は、非ヒトCD8タンパク質(例えば、マウス、ラット、ブタ、イヌ、非ヒト霊長類)である。本明細書で使用される場合、「組換え抗体」という用語は、天然に存在しない抗体を指す。いくつかの実施形態では、用語「組換え抗体」は、ヒト対象から単離されていない抗体を指す。
【0209】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、Chothia番号付けに基づくCDRを示している。
【表6】
【0210】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、Kabat番号付けに基づくCDRを示している。
【表7】
【0211】
いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合断片が提供され、この抗体または抗体断片は、以下の表から選択されるペプチドを含み、この表は、IMGT番号付けに基づくCDRを示している。
【表8】
【0212】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含み、非ヒト霊長類CD8に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、上記の表に提供される重鎖または軽鎖CDRを含み、ヒトCD8に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号58~60から選択される配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号58の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号59の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号60の配列を有する軽鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号55~57から選択される配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号55の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号56の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、配列番号57の配列を有する重鎖CDRを含む。本明細書全体の実施形態で言及されるCDRは、Kabat及びIMGTなどの異なる形式によって特徴付けられるCDRと入れ替えることができる。
【0213】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を有する軽鎖可変領域を含み、LCDR1は、配列番号58の配列を有し、LCDR2は、配列番号59の配列を有し、LCDR3は、配列番号60の配列を有する。
【0214】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を有する軽鎖可変領域を含み、LCDR1は、配列番号66の配列を有し、LCDR2は、LAの配列を有し、LCDR3は、配列番号60の配列を有する。
【0215】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号55の配列を有し、HCDR2は、配列番号56の配列を有し、HCDR3は、配列番号57の配列を有する。
【0216】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号61の配列を有し、HCDR2は、配列番号62の配列を有し、HCDR3は、配列番号57の配列を有する。
【0217】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を有する重鎖可変領域を含み、HCDR1は、配列番号63の配列を有し、HCDR2は、配列番号64の配列を有し、HCDR3は、配列番号65の配列を有する。
【0218】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗体結合断片は、(i)LCDR1、LCDR2、及びLCDR3配列の前述の列挙された組み合わせのうちのいずれか1つを有する軽鎖と、(ii)HCDR1、HCDR2、及びHCDR3配列の前述の列挙された組み合わせのうちのいずれか1つを有する重鎖と、を含む。
【0219】
異なるCDRモチーフは、上の表に示されないものを含む、任意の組み合わせで組み合わせることができる。例えば、以下の実施形態は、そのような組み合わせの非限定的な例として提供される。
【0220】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号61のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号62のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0222】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、(i)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、軽鎖CDR1配列が、配列番号66のアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR2が、LAのアミノ酸配列を有し、軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列を有する、軽鎖可変領域と、(ii)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、重鎖CDR1配列が、配列番号63のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR2配列が、配列番号64のアミノ酸配列を有し、重鎖CDR3配列が、配列番号65のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、重鎖可変領域と、を含む。
【0223】
いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR1は、他の軽鎖CDR1配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR2は、他の軽鎖CDR2配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、軽鎖可変領域CDR3は、他の軽鎖CDR3配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR1は、他の重鎖CDR1配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR2は、他の重鎖CDR2配列のうちのいずれかで置き換えられる。いくつかの実施形態では、重鎖可変領域CDR3は、他の重鎖CDR3配列のうちのいずれかで置き換えられる。
【0224】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、以下の配列のうちの1つ、またはそのバリアントを有する重鎖可変領域ペプチドを含む:

【表9】
【0225】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、以下の配列のうちの1つ、またはそのバリアントを有する軽鎖可変領域ペプチドを含む:
【表10】
【0226】
いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号67のVペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列番号68のVペプチドを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号68の配列、またはそのバリアントを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号68の配列、またはそのバリアントを含み、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、非ヒト霊長類CD8に結合する。いくつかの実施形態では、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列、またはそのバリアントを含み、Vペプチドは、配列番号68の配列、またはそのバリアントを含み、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、ヒトCD8に結合する。いくつかの実施形態では、Vペプチドは、配列番号67の配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列を含む。
【0227】
VH及びVL配列は、VH及びVL領域がペプチドリンカーで連結されているscFv形式を含むがこれらに限定されない任意の形式であり得る。本明細書に提供される様々なペプチドを連結させるために使用され得るペプチドリンカーの例としては、限定されないが、(GGGGS)(配列番号49)が挙げられ、式中、各nは、独立して、1~5である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。いくつかの実施形態では、nは、4である。いくつかの実施形態では、nは、5である。いくつかの実施形態では、可変領域は、ペプチドリンカーで連結されていない。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号67及び配列番号68を含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、VH及びVLポリペプチドは、Fc領域に連結される。いくつかの実施形態では、Fc領域は、本明細書に提供されるようなものである。本明細書に提供されるように、重鎖は、Fc領域に連結され得る。Fc領域内の非限定的な変異が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、Fc領域は、膜貫通ドメインを更に含む。膜貫通ドメインの例としては、限定されないが、CD8/CD28膜貫通ドメインが挙げられる。いくつかの実施形態では、Fc領域は、CD8またはCD28(「CD8/CD28」)膜貫通ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、Fc領域は、CD8膜貫通ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、Fc領域は、CD28膜貫通ドメインを更に含む。いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインを含むFc領域は、Env組み込みモチーフを更に含む。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域は、Env組み込みモチーフを更に含む。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、本明細書中提供されるVH及びVLポリペプチドは、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された本明細書に提供されるVH及びVLポリペプチドは、細胞の表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。いくつかの実施形態では、配列番号67に示される配列を有するVH及び配列番号68に示される配列を有するVLは、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号67に示される配列を有するVH及び配列番号68に示される配列を有するVLは、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号67に示される配列を有するVH及び配列番号68に示される配列を有するVLは、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された、配列番号67に示される配列を有するVH及び配列番号68に示される配列を有するVLは、細胞表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。
【0229】
いくつかの実施形態では、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、CD8/CD28膜貫通ドメイン及びEnv組み込みモチーフを含むFc領域に連結される。いくつかの実施形態では、CD8/CD28膜貫通ドメインを含むFc領域に連結された、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチド、及び配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含むVペプチドが、細胞の表面上の形質膜に固定される。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書に提供されるものなどの免疫細胞である。
【0230】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号58~60の配列を有する軽鎖CDR、及び/または配列番号55~57の配列を有する重鎖CDRを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号58の配列を有する軽鎖CDR1、配列番号59の配列を有する軽鎖CDR2、配列番号60の配列を有する軽鎖CDR3、及び/または配列番号55の配列を有する重鎖CDR1、配列番号56の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号57の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0232】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号58の配列を有するLCDR1、配列番号59の配列を有するLCDR2、及び配列番号60の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号55の配列を有するHCDR1、配列番号56の配列を有するHCDR2、及び配列番号57の配列を有するHCDR3を含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号58の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、配列番号59の配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号60の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号55の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号56の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号57の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号58の配列を有する軽鎖CDR1、配列番号59の配列を有する軽鎖CDR2、配列番号60の配列を有する軽鎖CDR3、及び/または配列番号61の配列を有する重鎖CDR1、配列番号62の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号57の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0235】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号58の配列を有するLCDR1、配列番号59の配列を有するLCDR2、及び配列番号60の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号61の配列を有するHCDR1、配列番号62の配列を有するHCDR2、及び配列番号57の配列を有するHCDR3を含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号58の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、配列番号59の配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号60の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号61の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号62の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号57の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0237】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチド及びVペプチドは、配列番号66の配列を有する軽鎖CDR1、LAの配列を有する軽鎖CDR2、配列番号60の配列を有する軽鎖CDR3、及び/または配列番号63の配列を有する重鎖CDR1、配列番号64の配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号65の配列を有する重鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、VまたはV鎖中のCDRは、本明細書に提供される組み合わせに示される通りである。
【0238】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号66の配列を有するLCDR1、LAの配列を有するLCDR2、及び配列番号60の配列を有するLCDR3を含み、Vペプチドは、配列番号63の配列を有するHCDR1、配列番号64の配列を有するHCDR2、及び配列番号65の配列を有するHCDR3を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。ただし、Vペプチドは、配列番号66の配列を有するLCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR1と、LAの配列を有するLCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR2と、配列番号60の配列を有するLCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、LCDR3と、を含み、Vペプチドは、配列番号63の配列を有するHCDR1であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR1と、配列番号64の配列を有するHCDR2であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR2と、配列番号65の配列を有するHCDR3であって、最大で1個の保存的アミノ酸置換を含む、HCDR3と、を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、Vペプチド及びVペプチドを含み、Vペプチドは、配列番号67の配列を含み、Vペプチドは、配列番号68の配列を含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドは、非ヒト霊長類CD8に結合する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドは、ヒトCD8に結合する。
【0242】
本明細書に提供されるように、本明細書に記載の異なるポリペプチド(VまたはV)は、ペプチドリンカーで連結され得るか、またはペプチドリンカーで連結されず、代わりに連続配列を形成し得る。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーは、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、各nは、独立して、1~5である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。いくつかの実施形態では、nは、4である。いくつかの実施形態では、nは、5である。連結されたペプチド形式は、V-Z-VまたはV-Z-Vの式によって表すことができ、式中、Zは、ペプチドリンカーである。いくつかの実施形態では、Zは、(GGGGS)(配列番号49)であり、式中、各nは、独立して、1~5である。
【0243】
いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式で表される連結ペプチドを含むポリペプチドは、配列番号67に示される重鎖可変領域であって、配列番号68に示される軽鎖可変領域にリンカー配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号50)を介して連結している、重鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーを介してVに連結されたVを含むポリペプチドは、以下に示される配列を有する:
NIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDGFGNSFMNWYQQKPGQSPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSRTDFTLTIDPVEADDAATYYCQQNNEDPYTFGGGTKLEIKRGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSEVQLQQSGPELVKPGASVKISCKASRYTFTDYNLHWVKLSHEKSLEWIGFIYPYNGGTGYNQKFKNKAKLTVDYSSSTAYMELRSLTSVDAAVYYCARDHRYNEGVSFDYWGQGTTLTVSS(配列番号69)。
【0244】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号69に示されるポリペプチドは、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD8抗体である。
【0245】
いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式で表される連結ペプチドを含むポリペプチドは、配列番号68に示される軽鎖可変領域であって、配列番号67に示される重鎖可変領域にリンカー配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS(配列番号50)を介して連結している、軽鎖可変領域を含む。いくつかの実施形態では、ペプチドリンカーを介してVに連結されたVを含むポリペプチドは、以下に示される配列を有する:
EVQLQQSGPELVKPGASVKISCKASRYTFTDYNLHWVKLSHEKSLEWIGFIYPYNGGTGYNQKFKNKAKLTVDYSSSTAYMELRSLTSVDAAVYYCARDHRYNEGVSFDYWGQGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSNIVLTQSPASLAVSLGQRATISCRASESVDGFGNSFMNWYQQKPGQSPKLLIYLASNLESGVPARFSGSGSRTDFTLTIDPVEADDAATYYCQQNNEDPYTFGGGTKLEIKR(配列番号70)。
【0246】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号70に示されるポリペプチドは、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD8抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD8抗体は、非ヒト霊長類CD8に結合する。いくつかの実施形態では、抗CD8抗体は、ヒトCD8に結合する。
【0247】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0248】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0249】
本明細書に提供されるように、ポリペプチド、抗体、またはその抗原結合断片は、配列のバリアントであり得る。
【0250】
ポリペプチドまたは抗体の配列は、ヒトIgG抗体を産生するように修飾され得る。本明細書に提供される配列の変換は、他の種類の抗体を産生するように修飾され得る。CDRはまた、他の抗体、タンパク質、または分子に連結されて、CD8を結合する抗体断片を作製することができる。
【0251】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、操作されたウイルス粒子の表面上の標的化部位である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、標的細胞への結合を可能にする。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD8結合部分、例えば、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号69の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号69の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号69の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号69の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号69に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号69に記載される標的化部位は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、抗CD8抗体である。
【0252】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、操作されたウイルス粒子の表面上の標的化部位である。いくつかの実施形態では、操作されたウイルス粒子は、偽型ウイルス様粒子である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、標的細胞への結合を可能にする。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD8結合部分、例えば、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号70の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号70の配列に対して少なくとも90%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号70の配列に対して少なくとも95%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号70の配列に対して少なくとも99%同一である配列を含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、配列番号70に示される配列を含む。いくつかの実施形態では、配列番号70に記載される標的化部位は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態では、標的化部位は、抗CD8抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD8抗体は、非ヒト霊長類CD8に結合する。いくつかの実施形態では、抗CD8抗体は、ヒトCD8に結合する。
【0253】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号69に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0254】
いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域を含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及び本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、及びCD8/CD28膜貫通ドメインを含む。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号70に示される配列を有する配列を含み、本明細書に提供されるものなどのFc領域、本明細書に提供されるものなどの膜貫通ドメイン、及びEnv組み込みモチーフを含む。
【0255】
CD7及びCD8に結合するバインダーは、部分的には変異体VSV-Gタンパク質を使用して示されているが、他の融合性タンパク質もVSV-Gタンパク質の代わりに使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、VSV-G以外のウイルス糖タンパク質を使用して偽型化することができる。
【0256】
いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、例えば、VSV由来のウイルス糖タンパク質を使用して偽型化され得る。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、例えば、Paramyxoviridae科のウイルス糖タンパク質を使用して偽型化され得る。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、麻疹ウイルスなどのモルビリウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、麻疹ウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、ニパウイルス、シダーウイルス、またはヘンドラウイルスなどのヘニパウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、ニパウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、Paramyxoviridae科のウイルスのエンベロープ糖タンパク質GまたはHにリンカーを介して連結される。いくつかの実施形態では、Paramyxoviridae科のウイルスは、麻疹ウイルスなどのモルビリウイルスである。いくつかの実施形態では、Paramyxoviridae科のウイルスは、ニパウイルス、シダーウイルス、またはヘンドラウイルスなどのヘニパウイルスである。
【0257】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される標的化部位を含む偽型ウイルス様粒子は、Rhabdoviridae科のウイルスのウイルス糖タンパク質で偽型化される。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、水疱性口内炎ニュージャージーウイルス、水疱性口内炎インディアナウイルス、水疱性口内炎アラゴアスウイルス、水疱性口内炎マラバウイルス、または水疱性口内炎カラジャスウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、Rhabdoviridae科のウイルスの糖タンパク質にリンカーを介して連結される。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、水疱性口内炎ニュージャージーウイルス、水疱性口内炎インディアナウイルス、水疱性口内炎アラゴアスウイルス、水疱性口内炎マラバウイルス、または水疱性口内炎カラジャスウイルスである。
【0258】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される標的化部位を含む偽型ウイルス様粒子は、パラインフルエンザウイルス、Spodoptera frugiperdaウイルス、Drosophila obscuraシグマウイルス、武漢昆虫ウイルス7、コイ春ウイルス血症ウイルス、またはパーチウイルスのウイルス糖タンパク質で偽型化される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、Rhabdoviridae科のウイルスの糖タンパク質にリンカーを介して連結される。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、パラインフルエンザウイルスである。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスはSpodoptera frugiperdaウイルスである。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、 Drosophila obscuraシグマウイルスである。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、武漢昆虫ウイルス7である。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、コイ春ウイルス血症ウイルスである。いくつかの実施形態では、Rhabdoviridae科のウイルスは、パーチウイルスである。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、パラインフルエズナウイルス糖タンパク質にリンカーを介して連結される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、Spodoptera frugiperdaラブドウイルス単離株Sf Gウイルス糖タンパク質にリンカーを介して連結される。
【0259】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される標的化部位を含む偽型ウイルス様粒子は、Arenaviridae科のウイルスのウイルス糖タンパク質で偽型化される。いくつかの実施形態では、偽型ウイルス様粒子は、マチュポウイルスのウイルス糖タンパク質を使用して偽型化される。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるポリペプチドまたは抗体は、Arenaviridae科のウイルスの糖タンパク質にリンカーを介して連結される。いくつかの実施形態では、Arenaviridae科のウイルスはマチュポウイルスである。
【0260】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される変異体VSV-Gタンパク質(または他のウイルスグリコルプテイン)及び/または標的化部位を含むウイルス粒子は、目的の異種分子または「カーゴ」をコードする核酸分子を含む。例えば、目的の異種分子は、核酸分子によってコードされ得る任意の生成物を指すことを意味する。非限定的な例として、「カーゴ」または「目的の異種分子」は、siRNA、shRNA、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、またはそれらの組み合わせを指し得る。いくつかの実施形態では、ポリペプチドは、キメラ抗原受容体(「CAR」)である。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA(例えば、CRISPRシステムのためのガイドRNA)、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、キメラ抗原受容体(「CAR」)、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、CARである。
【0261】
本明細書で使用される「キメラ抗原受容体」または「CAR」は、免疫細胞を活性化させるか、または刺激することができる細胞内シグナル伝達ドメインに直接的または間接的に(例えば、ヒンジまたは膜貫通ドメインを介して融合される抗原結合ドメインを指す。最も一般的には、CARの細胞外結合ドメインは、マウスまたはヒト化モノクローナル抗体の可変重及び軽領域を融合することに由来する単鎖可変断片(scFv)で構成される。代替的に、Fabに由来する(抗体からではなく、例えば、Fabライブラリから得られる)scFvを使用してもよい。様々な実施形態では、このscFvは、膜貫通ドメイン、次いで細胞内シグナル伝達ドメインに融合される。しかしながら、抗原結合ドメインは、細胞上の標的に結合することができる任意の分子であり得る。例えば、CARの抗原結合ドメインは、抗体、scFv抗体、抗原結合ドメイン、アンキリン反復(例えば、DARPIN)、VHHドメイン抗体、ナノボディ、単一ドメイン抗体、FN3ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、CARは、抗原結合時にCD3ζシグナルのみを提供するものを含む。いくつかの実施形態では、CARは、共刺激(例えば、CD28またはCD137)及び活性化(CD3ζ)の両方を提供するものを含む。いくつかの実施形態では、CARは、複数の共刺激(例えば、CD28及びCD137)及び活性化(CD3ζ)を提供するものを含む。様々な実施形態では、CARは、抗原に対して高い親和性(affinity)または親和性(avidity)を有するように選択される。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、CD20に結合する。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、CD20抗体またはその断片を含む。いくつかの実施形態では、抗体断片は、scFv抗体、抗原結合ドメイン、アンキリン反復(例えば、DARPIN)、VHHドメイン抗体、ナノボディ、単一ドメイン抗体、FN3ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない。
【0262】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、Vドメイン、Vドメイン、またはVドメイン及びVドメインを含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性、またはその間の任意の値もしくは範囲を有するアミノ酸配列を含む。
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFNDYAMHWVRQAPGKGLEWVSTISWNSGSIGYADSVKGRFTISRDNAKKSLYLQMNSLRAEDTALYYCAKDIQYGNYYYGMDVWGQGTTVTVSS(配列番号73)
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号73の配列を有するアミノ酸配列を含む。
【0263】
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性、またはその間の任意の値もしくは範囲を有するアミノ酸配列を含む。
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPITFGQGTRLEIK(配列番号74)
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号74の配列を有するアミノ酸配列を含む。
【0264】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、Vドメイン及びVドメインを含む。いくつかの実施形態では、V及びVドメインは、リンカーペプチドによって連結されていない。いくつかの実施形態では、V及びVドメインは、以下を含むがこれに限定されない、本明細書に提供されるものなどのリンカーペプチドによって連結される:(GGGGS)(配列番号49)、式中、各nは、独立して、1~5である。いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2である。いくつかの実施形態では、nは、3である。いくつかの実施形態では、nは、4である。いくつかの実施形態では、nは、5である。
【0265】
いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも98%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも99%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74の配列を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも98%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも99%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73のアミノ酸配列を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも98%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも98%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73に対して少なくとも99%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号74に対して少なくとも99%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号73のアミノ酸配列を有するVドメインを含み、配列番号74のアミノ酸配列を有するVを含む。
【0266】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、V-Z-Vの式を含み、式中、Vは、配列番号73のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域であり、Zは、アミノ酸配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号77)を含むリンカーであり、Vは、配列番号74のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域である。いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式を含むCARの抗原結合ドメインは、以下に示されるアミノ酸配列を有する:
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFNDYAMHWVRQAPGKGLEWVSTISWNSGSIGYADSVKGRFTISRDNAKKSLYLQMNSLRAEDTALYYCAKDIQYGNYYYGMDVWGQGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSEIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPITFGQGTRLEIK(配列番号75)
【0267】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75の配列に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75の配列に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号75のアミノ酸配列を含む。
【0268】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、V-Z-Vの式を含み、式中、Vは、配列番号74のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域であり、Zは、アミノ酸配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号77)を含むリンカーであり、Vは、配列番号73のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域である。いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式を含むCARの抗原結合ドメインは、以下に示されるアミノ酸配列を有する:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPITFGQGTRLEIKGGGGSGGGGSGGGGSEVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFNDYAMHWVRQAPGKGLEWVSTISWNSGSIGYADSVKGRFTISRDNAKKSLYLQMNSLRAEDTALYYCAKDIQYGNYYYGMDVWGQGTTVTVSS(配列番号76)
【0269】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76の配列に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76の配列に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号76のアミノ酸配列を含む。
【0270】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、Vドメイン、Vドメイン、またはVドメイン及びVドメインを含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性、またはその間の任意の値もしくは範囲を有するアミノ酸配列を含む。
DIVLTQSPAILSASPGEKVTMTCRASSSVNYMDWYQKKPGSSPKPWIYATSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYCQQWSFNPPTFGGGTKLEIKGSTS(配列番号78)
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号78の配列を有するアミノ酸配列を含む。
【0271】
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性、またはその間の任意の値もしくは範囲を有するアミノ酸配列を含む。
EVQLQQSGAELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYNMHWVKQTPGQGLEWIGAIYPGNGDTSYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSADYYCARSNYYGSSYWFFDVWGAGTTVTVSS(配列番号79)
いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、Vドメインは、配列番号79の配列を有するアミノ酸配列を含む。
【0272】
いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも98%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも99%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79の配列を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも98%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも99%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78のアミノ酸配列を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも75%、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも90%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも90%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも95%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも95%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも98%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも98%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78に対して少なくとも99%の同一性を有するVドメインを含み、配列番号79に対して少なくとも99%の同一性を有するVを含む。いくつかの実施形態では、Vドメイン及びVドメインを含むCARの抗原結合ドメインは、配列番号78のアミノ酸配列を有するVドメインを含み、配列番号79のアミノ酸配列を有するVを含む。
【0273】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、V-Z-Vの式を含み、式中、Vは、配列番号78のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域であり、Zは、アミノ酸配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号77)を含むリンカーであり、Vは、配列番号79のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域である。いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式を含むCARの抗原結合ドメインは、以下に示されるアミノ酸配列を有する:
DIVLTQSPAILSASPGEKVTMTCRASSSVNYMDWYQKKPGSSPKPWIYATSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYCQQWSFNPPTFGGGTKLEIKGSTSGGGGSGGGGSGGGGSSEVQLQQSGAELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYNMHWVKQTPGQGLEWIGAIYPGNGDTSYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSADYYCARSNYYGSSYWFFDVWGAGTTVTVSS(配列番号80)
【0274】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80の配列に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80の配列に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号80のアミノ酸配列を含む。
【0275】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、V-Z-Vの式を含み、式中、Vは、配列番号79のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域であり、Zは、アミノ酸配列GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号77)を含むリンカーであり、Vは、配列番号78のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域である。いくつかの実施形態では、V-Z-Vの式を含むCARの抗原結合ドメインは、以下に示されるアミノ酸配列を有する:
SEVQLQQSGAELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYNMHWVKQTPGQGLEWIGAIYPGNGDTSYNQKFKGKATLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSADYYCARSNYYGSSYWFFDVWGAGTTVTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIVLTQSPAILSASPGEKVTMTCRASSSVNYMDWYQKKPGSSPKPWIYATSNLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYCQQWSFNPPTFGGGTKLEIKGSTS(配列番号81)
【0276】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81の配列に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81の配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81の配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81の配列に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81の配列に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、配列番号81のアミノ酸配列を含む。
【0277】
いくつかの実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、リツキシマブ、オクレリズマブ、オビヌツズマブ、オファツムマブ、イブリツモマブ・チウキセタン、トシツモマブ、またはウブリツキシマブを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、リツキシマブを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、オファツムマブを含む。いくつかの実施形態では、CARは、4-1BBドメインも含む。これらは、本質的に単なる例示であり、本実施形態に限定されるものではなく、任意のキメラ抗原受容体を、本明細書に提供されるウイルス粒子及びベクターと併せて送達することができる。これらは、CARの非限定的な例であり、任意のCAR構築物は、核酸分子によってコードされ得る。
【0278】
いくつかの実施形態では、偽型ウイルス粒子は、目的のカーゴをコードする異種核酸分子を更に含む。核酸分子は、標的遺伝子の発現を調節するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、カーゴを使用して、細胞の活性を調節するか、または標的細胞の表面に輸送されるタンパク質を発現させることができる。したがって、いくつかの実施形態では、核酸は、siRNAまたはshRNAを含み得る。核酸はまた、目的のカーゴをコードし得る。したがって、いくつかの実施形態では、目的のカーゴは、ポリペプチドもしくはその一部分、タンパク質もしくはその一部分、キメラ抗原受容体もしくはその一部分、または腫瘍抗原もしくはその一部分を含み得る。いくつかの実施形態では、目的のカーゴは、ウイルスによって産生され、次いで、ウイルスに感染した細胞によって分泌され得る抗体である。「タンパク質」という用語は、細胞環境において天然の機能を担う任意のポリペプチドを指し得る。したがって、いくつかの実施形態では、目的の核酸カーゴによってコードされるタンパク質は、酵素、核受容体、トランスポーター、リボソームタンパク質、膜結合タンパク質、細胞質タンパク質、Gタンパク質結合受容体、電圧ゲートイオンチャネル、分泌タンパク質、ミトコンドリアタンパク質、サイトカイン、キメラ抗原受容体、腫瘍抗原、またはその一部もしくはキメラ種を含み得る。
【0279】
いかなる特定の理論にも拘束されないが、標的化部位を含む本明細書に提供される変異体VSV-Gタンパク質または他のウイルス糖タンパク質を含むウイルス粒子を使用して、標的細胞内で目的の異種分子を発現させることができる。したがって、例えば、CARは、本明細書に提供されるVSV-Gタンパク質で偽型化されたウイルス粒子によって標的とされるT細胞において発現され得る。T細胞が意図された標的である場合、ウイルス粒子は、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、またはCD8などであるがこれらに限定されない、T細胞の表面上の標的に結合する標的化部位を含むことができる。いくつかの実施形態では、標的は、CD2である。いくつかの実施形態では、標的は、CD3である。いくつかの実施形態では、標的は、CD4である。いくつかの実施形態では、標的は、CD5である。いくつかの実施形態では、標的は、CD6である。いくつかの実施形態では、標的は、CD7である。いくつかの実施形態では、標的は、CD8である。
【0280】
また、本明細書では、CD7もしくはCD8に結合する標的化部位を含むウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物も提供される。いくつかのウイルス粒子は、CD7に結合する標的化部位を含む。いくつかのウイルス粒子は、CD7に結合する標的化部位を含む。
【0281】
いくつかの実施形態では、CD7またはCD8に結合する標的化部位を含むウイルス粒子は、偽型ウイルス粒子である。ウイルス粒子は、限定されないが、本明細書に記載されるものなどのウイルス糖タンパク質で偽型化することができる。いくつかの実施形態では、ウイルス粒子は、本明細書に提供されるものを含むが、これらに限定されない、VSV-Gタンパク質またはその変異体で偽型化される。標的化部位は、CD7またはCD8に結合する任意の抗体またはバインダーであり得る。非限定的な例が、本明細書に提供される。
【0282】
偽型化されることに加えて、CD7またはCD8に結合する標的化部位を含むウイルス粒子は、目的の分子をコードする異種核酸分子を含むことができる。これは、例えば、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA(例えば、CRISPRシステムのためのガイドRNA)、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、目的の異種分子は、キメラ抗原受容体(「CAR」)である。
【0283】
いくつかの実施形態では、偽型ウイルス粒子は、組換えレンチウイルスである。いくつかの実施形態では、組換え偽型ウイルス粒子は、複製コンピテントである。いくつかの実施形態では、組換え偽型ウイルス粒子は、複製非コンピテントである。
【0284】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるエンベロープ偽型ウイルス粒子またはベクター、すなわち、本明細書に提供されるVSV-G変異体タンパク質もしくは他のウイルス糖タンパク質を含む粒子、または本明細書に提供される標的化部位及び/または異種核酸分子を含む粒子などの、本明細書に提供される任意の組成物、粒子、または成分を含む、薬学的組成物が提供される。
【0285】
いくつかの実施形態では、目的のカーゴを細胞に送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、細胞を、本明細書に提供される偽型ウイルス様粒子もしくはウイルスベクター、またはそれを含む薬学的組成物と接触させることを含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、対象における細胞に目的のカーゴを送達する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に提供される偽型ウイルス様粒子もしくはウイルスベクター、またはそれを含む薬学的組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、カーゴは、キメラ抗原受容体であるか、または本明細書に別段の定めがある。
【0287】
いくつかの実施形態では、対象におけるT細胞にキメラ抗原受容体を送達するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に提供される偽型ウイルス様粒子もしくはウイルスベクター、またはそれを含む薬学的組成物を対象に投与することを含み、偽型ウイルス様粒子またはウイルスベクターは、キメラ抗原受容体をコードする異種核酸分子を含む。
【0288】
本明細書には、本明細書に提供される変異体VSV-Gタンパク質をコードする核酸分子が提供される。
【0289】
本明細書には、本明細書に提供されるものなどの、標的化部位をコードする核酸分子も提供される。
【0290】
ウイルス様粒子またはベクターを作製する方法も提供される。いくつかの実施形態では、方法は、変異体VSV-Gタンパク質または他のウイルス糖タンパク質を含むウイルス様粒子またはベクターを作製することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、偽型ウイルス様粒子またはウイルスベクターを産生するのに十分な条件下で、本明細書に提供される変異体VSV-Gタンパク質または別のウイルス糖タンパク質をコードする核酸分子をパッケージング細胞株にトランスフェクトまたは形質導入することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、偽型ウイルス様粒子またはウイルスベクターを産生するのに十分な条件下で、及び任意選択的に、本明細書に提供されるものなどの標的抗原に結合するものなどの標的化部位を用いて、本明細書に提供される複数の核酸分子をパッケージング細胞株にトランスフェクトまたは形質導入することを含む。いくつかの実施形態では、標的化部位は、CD7またはCD8に結合する。いくつかの実施形態では、標的化部位は、本明細書に提供されるものなどの、CD7またはCD8に結合する配列を含む。いくつかの実施形態では、方法は、偽型ウイルス様粒子またはウイルスベクターを単離することを更に含む。いくつかの実施形態では、核酸分子はまた、産生されるウイルスベクターによって送達される標的化部位及び/またはカーゴをコードする核酸分子を含む。
【0291】
したがって、いくつかの実施形態では、ウイルスを産生するための成分をコードする異種核酸分子を含む、細胞が提供される。パッケージング細胞株は当該技術分野で既知であり、目的のウイルス粒子を産生するために目的の分子で修飾することができる。
【0292】
例えば、標的化部位及び/またはウイルス糖タンパク質をコードする1つ以上の異種核酸分子を含む、細胞または細胞集団が提供される。いくつかの実施形態では、細胞は、標的化部位及びウイルス糖タンパク質をコードする異種核酸分子を含む。いくつかの実施形態では、異種核酸分子は、CD7またはCD8に結合する標的化部位をコードする核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コードされる標的化部位は、本明細書に提供されるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、コードされるウイルス糖タンパク質は、CD7またはCD8を発現する細胞へのウイルス粒子の侵入を促進するための融合性タンパク質として機能することができる任意のウイルス糖タンパク質である。いくつかの実施形態では、ウイルス糖タンパク質は、本明細書に提供されるものなどの野生型または変異体VSV-Gタンパク質である。コードすることができる他のウイルス糖タンパク質も、本明細書に記載され、使用することができる。
【0293】
本明細書に提供されるウイルス粒子は、例えば、ウイルス粒子を作製するのに十分な条件下で細胞を培養することによって産生または作製され得る。いくつかの実施形態では、細胞は、ウイルス粒子を産生するためのウイルスの成分を提供するパッケージング細胞株と呼ばれるものである。これらは、構造的または非構造的なウイルス成分またはタンパク質であり得る。
【0294】
また本明細書において、対象におけるがんを治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、本明細書に提供される偽型ウイルス様粒子もしくはウイルスベクター、またはそれを含む薬学的組成物を対象に投与することを含み、偽型ウイルス様粒子またはウイルスベクターは、キメラ抗原受容体をコードする異種核酸分子を含む。
【0295】
また、疾患の治療を必要とする対象において疾患を治療する方法が本明細書に提供される。
【0296】
いくつかの実施形態では、提供される方法は、疾患を治療するために本明細書に提供されるウイルス粒子(複数可)を対象に投与することを含む、疾患の治療を必要とする対象において疾患を治療する方法を含むが、これらに限定されない。
【0297】
ある一定の実施形態では、この疾患は、がんである。加えて、本明細書に提供される組成物は、腫瘍細胞(複数可)に対する細胞媒介性免疫応答などの、がんに関連する任意の状態の治療のための方法において使用することができ、疾患を治療または緩和することが望ましい。治療されるがんの種類には、癌腫、芽細胞腫、肉腫、ある一定の白血病またはリンパ性悪性腫瘍(malignancies)、良性及び悪性腫瘍(malignant tumors)、悪性腫瘍(malignancies)、例えば、肉腫、癌腫、及び黒色腫が含まれるが、これらに限定されない。他の例示的ながんとしては、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頚癌、皮膚癌、膵臓癌、結腸直腸癌、腎臓癌、肝臓癌、脳癌、リンパ腫、白血病、肺癌、甲状腺癌などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、がんは、がんは、癌腫、芽細胞腫、肉腫、白血病、リンパ系悪性腫瘍、良性腫瘍、悪性腫瘍、肉腫、癌腫、黒色腫、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頚癌、皮膚癌、膵臓癌、結腸直腸癌、腎臓癌、肝臓癌、脳癌、リンパ腫、白血病、肺癌、甲状腺癌、B細胞関連癌、またはT細胞関連癌である。がんは、非固形腫瘍(血液腫瘍など)または固形腫瘍であり得る。成人腫瘍/がん及び小児腫瘍/がんも含まれる。一実施形態では、がんは、血液腫瘍である。一実施形態では、がんは、癌腫である。一実施形態では、がんは、肉腫である。一実施形態では、がんは、白血病である。一実施形態では、がんは固形腫瘍である。
【0298】
固形腫瘍は、通常、嚢胞または液体領域を含有しない異常な組織塊である。固形腫瘍は、良性または悪性であり得る。異なる種類の固形腫瘍は、それらを形成する細胞の種類(例えば、肉腫、癌腫、及びリンパ腫など)に応じて命名される。肉腫や癌腫などの固形腫瘍の例としては、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、リンパ系悪性腫瘍、膵臓癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、肝細胞癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌、褐色細胞腫皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝臓腫、胆管癌、絨毛癌、ウィルムス腫瘍、子宮頚癌、精巣腫瘍、セミノーマ、膀胱癌、黒色腫、CNS腫瘍(神経膠腫(脳幹神経膠腫及び混合神経膠腫など)、膠芽腫(多形性膠芽腫としても知られている)星状細胞腫、CNSリンパ腫、胚細胞腫、髄芽腫、神経鞘腫・頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜血管腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫及び脳転移)が挙げられる。
【0299】
本明細書に開示される方法による療法に適用可能な癌腫としては、食道癌、肝細胞癌、基底細胞癌(皮膚癌の形態)、扁平上皮癌(様々な組織)、移行細胞癌(膀胱の悪性腫瘍)を含む膀胱癌、気管支原性癌、結腸癌、結腸直腸癌、胃癌、肺の小細胞癌及び非小細胞癌を含む肺癌、副腎皮質癌、甲状腺癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、腎細胞癌、非浸潤性乳管癌または胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頚癌、子宮癌、精巣癌、骨原性癌(osteogenic carcinoma)、上皮癌、鼻咽頭癌が挙げられるが、これらに限定されない。
【0300】
ある一定の例示的な実施形態では、本明細書に提供される組成物は、骨髄腫、または骨髄腫に関連する状態を治療する方法において使用することができる。骨髄腫またはそれに関連する状態の例としては、限定されないが、軽鎖骨髄腫、非分泌性骨髄腫、意義不明の単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)、形質細胞腫(例えば、孤立性、多発性孤立性、髄外性形質細胞腫)、アミロイドーシス、及び多発性骨髄腫が挙げられる。いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫は、難治性骨髄腫である。いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫は、再発性骨髄腫である。
【0301】
ある一定の例示的な実施形態では、本明細書に提供される組成物を使用して産生されるインビボ修飾免疫細胞は、黒色腫、または黒色腫に関連する状態を治療するために使用される。黒色腫またはそれに関連する状態の例としては、限定されないが、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、悪性黒子黒色腫、肢端黒子型黒色腫、amelanotic、または皮膚(skin)の黒色腫(例えば、皮膚(cutaneous)、眼、外陰、膣、直腸黒色腫)が挙げられる。いくつかの実施形態では、黒色腫は、皮膚黒色腫である。いくつかの実施形態では、黒色腫は難治性黒色腫である。いくつかの実施形態では、黒色腫は、再発性黒色腫である。
【0302】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、肉腫、または肉腫に関連する状態を治療するために使用される。肉腫またはそれに関連する状態の例としては、限定されないが、血管肉腫、軟骨肉腫、脊索腫、内皮肉腫、ユーイング肉腫、線維肉腫、消化管間質腫瘍、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫(lymphangioendotheliosarcoma)、中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、粘液肉腫、骨原性肉腫、骨肉腫、多形性肉腫、横紋筋肉腫、滑膜腫、滑膜肉腫、及び他の軟部組織肉腫が挙げられる。いくつかの実施形態では、肉腫は、滑膜肉腫である。いくつかの実施形態では、肉腫は、粘液様/円形細胞脂肪肉腫などの脂肪肉腫、分化型/脱分化型脂肪肉腫、または多形性脂肪肉腫である。いくつかの実施形態では、肉腫は、粘液様/円形細胞脂肪肉腫である。いくつかの実施形態では、肉腫は、難治性肉腫である。いくつかの実施形態では、肉腫は、再発性肉腫である。
【0303】
いくつかの実施形態では、対象は、組成物の投与前に、疾患または状態、例えば、腫瘍、を標的とする治療剤で治療されている。いくつかの態様では、対象は、他の治療剤に対して不応性または非応答性である。いくつかの実施形態では、対象は、例えば、化学療法、放射線療法、及び/または造血幹細胞移植(HSCT)、例えば、同種HSCT、を含む別の治療介入による治療後に、持続性または再発性の疾患を有する。いくつかの実施形態では、投与は、対象が別の療法に耐性を有するようになっているにもかかわらず、対象を効果的に治療する。
【0304】
いくつかの実施形態では、対象は、他の治療剤に応答し、治療剤による治療は、疾患負荷を軽減する。いくつかの態様では、対象は、治療剤に最初は応答するが、時間の経過とともに疾患または状態の再発を示す。いくつかの実施形態では、対象は、再発していない。いくつかのそのような実施形態では、対象は、再発のリスクが高いなど、再発のリスクがあると判定され、したがって、組成物は、予防的に、例えば、再発の可能性を低減するか、または再発を予防するために投与される。いくつかの態様では、対象は、別の治療剤による事前の治療を受けていない。
【0305】
組成物の投与は、当業者に既知の任意の好都合の方法で行われ得る。例えば、組成物は、エアロゾル吸入、注射、摂取、輸血、移植(implantation)または移植(transplantation)によって対象に投与され得る。本明細書に記載の組成物は、患者に、動脈内、皮下、皮内、腫瘍内、結節内、髄内、筋肉内、静脈内(i.v.)注射によって、腹腔内、鼻腔内、頭蓋内、または骨内投与され得る。他の事例では、組成物は、対象の局所疾患部位、リンパ節、臓器、腫瘍などの部位に直接注射される。
【0306】
疾患の予防または治療のために、適切な投薬量は、治療される疾患の種類、疾患の重症度及び経過、組成物が予防または治療目的で投与されるかどうか、以前の療法、対象の臨床歴及び治療に対する応答、ならびに主治医の裁量に依存し得る。組成物は、いくつかの実施形態では、一度に、または一連の治療にわたって対象に好適に投与される。
【0307】
いくつかの実施形態では、組成物は、併用治療の一部として、例えば、抗体または産生された細胞または受容体または薬剤、例えば、細胞傷害性剤または治療剤などの別の治療介入と同時に、または任意の順序で連続的に投与される。いくつかの実施形態では、組成物(複数可)は、1つ以上の追加の治療剤と同時に、または任意の順序で連続的に、別の治療介入と関連して共投与される。いくつかの文脈では、組成物は、組成物が1つ以上の追加の治療剤の効果を増強するように、またはその逆となるように、時間的に十分に近い別の療法と共投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、1つ以上の追加の治療剤の前に投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、1つ以上の追加の治療剤の後に投与される。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の薬剤は、例えば、持続性を増強するために、IL-2などのサイトカインを含む。いくつかの実施形態では、方法は、化学療法剤の投与を含む。いくつかの実施形態では、方法は、化学療法剤の投与を含まない。
【0308】
ある一定の実施形態では、組成物は、免疫チェックポイント抗体(例えば、抗PD1、抗CTLA-4、または抗PDL1抗体)と組み合わせて対象に投与され得る。例えば、ウイルスベクターは、例えば、PD-1(プログラム細胞死1タンパク質)を標的化する抗体または抗体断片と組み合わせて投与されてもよい。抗PD-1抗体の例としては、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、以前はランブロリズマブ、別名MK-3475)、及びニボルマブ(BMS-936558、MDX-1106、ONO-4538、OPDIVO(登録商標))またはその抗原結合断片が挙げられるが、これらに限定されない。ある一定の実施形態では、組成物は、抗PD-L1抗体またはその抗原結合断片と組み合わせて投与され得る。抗PD-L1抗体の例は、限定されないが、BMS-936559、MPDL3280A(TECENTRIQ(登録商標)、アテゾリズマブ)、及びMEDI4736(デュルバルマブ、Imfinzi)を含む。ある一定の実施形態では、組成物は、抗CTLA-4抗体またはその抗原結合断片と組み合わせて投与され得る。抗CTLA-4抗体の例には、イピリムマブ(商品名Yervoy)が含まれるが、これらに限定されない。小分子、siRNA、miRNA、及びCRISPRシステムを含むが、これらに限定されない、他の種類の免疫チェックポイントモジュレーターも使用され得る。免疫チェックポイントモジュレーターは、ウイルスベクターの前、後、またはウイルスベクターと同時に投与され得る。ある一定の実施形態では、免疫チェックポイントモジュレーターを含む併用治療は、本明細書に提供される組成物を含む療法の治療有効性を増加させ得る。他の治療薬は、本明細書に提供される組成物が対象に投与される前に、または後に、同時に投与することができる。
【0309】
ある一定の実施形態では、対象は、二次治療を受ける。二次治療には、化学療法、放射線療法、手術、及び薬物療法が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象は、二次治療を提供されない。
【0310】
いくつかの実施形態では、方法は、シクロホスファミド及び/またはフルダラビンの投与などのリンパ枯渇ステップなしで実行される。
【0311】
いくつかの実施形態では、対象は、組成物の投与の後に、組成物によってコードされるCARを質導入されないある一定の免疫細胞を死滅させるために、コンディショニング療法を施すことができる。これは、目的の核酸カーゴによってコードされる選択マーカーを含むことによって行うことができる。いくつかの実施形態では、コンディショニング療法は、有効量のシクロホスファミドを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、コンディショニング療法は、有効量のフルダラビンを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、コンディショニング療法は、有効量のシクロホスファミド及びフルダラビンの組み合わせを対象に投与することを含む。
【0312】
いくつかの実施形態では、本開示の特定の投薬レジメンは、組成物の投与後のリンパ枯渇ステップを含む。例示的な実施形態では、リンパ枯渇ステップは、シクロホスファミド及び/またはフルダラビンの投与を含む。
【0313】
いくつかの実施形態では、リンパ枯渇ステップは、約200mg/m2/日~約2000mg/m2/日(例えば、200mg/m2/日、300mg/m2/日、または500mg/m2/日)の用量でのシクロホスファミドの投与を含む。例示的な実施形態では、シクロホスファミドの用量は、約300mg/m2/日である。いくつかの実施形態では、リンパ枯渇ステップは、約20mg/m2/日~約900mg/m2/日(例えば、20mg/m2/日、25mg/m2/日、30mg/m2/日、または60mg/m2/日)の用量でのフルダラビンの投与を含む。例示的な実施形態では、フルダラビンの用量は、約30mg/m2/日である。
【0314】
いくつかの実施形態では、リンパ枯渇ステップは、約200mg/m2/日~約2000mg/m2/日(例えば、200mg/m2/日、300mg/m2/日、または500mg/m2/日)の用量でのシクロホスファミドの投与、及び約20mg/m2/日~約900mg/m2/日(例えば、20mg/m2/日、25mg/m2/日、30mg/m2/日、または60mg/m2/日)の用量でのフルダラビンの投与を含む。例示的な実施形態では、リンパ枯渇ステップは、約300mg/m2/日の用量でのシクロホスファミドの投与、及び約30mg/m2/日の用量でのフルダラビンの投与を含む。
【0315】
例示的な実施形態では、シクロホスファミドの投与量は、3日間で300mg/m2/日であり、フルダラビンの投与量は、3日間で30mg/m2/日である。
【0316】
CAR T細胞の使用の有害作用のうちの1つは、サイトカイン放出症候群(CRS)として知られる免疫活性化の開始であり得ることが当該技術分野で既知である。CRSは、炎症性サイトカインの上昇をもたらす免疫活性化である。CRSは既知の標的毒性であり、その発症は有効性と相関する可能性が高い。臨床及び臨床検査の尺度は、軽度のCRS(全身症状及び/またはグレード2の臓器毒性)から重度のCRS(sCRS;グレード3以上の臓器毒性、積極的な臨床介入、及び/または潜在的に生命を脅かす)までの範囲である。臨床的特徴としては、高熱、倦怠感、疲労、筋肉痛、吐き気、食欲不振、頻拍/低血圧、毛細血管漏出、心機能障害、腎機能障害、肝不全、及び播種性血管内凝固が挙げられる。インターフェロンガンマ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、IL-10、及びIL-6を含むサイトカインの劇的な上昇は、CAR T細胞注入後に示されている。1つのCRSシグネチャは、IL-6(重度の上昇)、IFN-ガンマ、TNF-アルファ(中等度)、及びIL-2(軽度)を含むサイトカインの上昇である。フェリチン及びC反応性タンパク質(CRP)を含む、臨床的に利用可能な炎症マーカーの上昇もまた、CRS症候群と相関することが観察されている。CRSの存在は、概して、養子移入細胞の増殖及び進行性免疫活性化と相関する。高い腫瘍負荷を有する患者は、より多くのsCRSを経験するため、CRS重症度の程度は、注入時の疾患負荷によって決定されることが実証されている。
【0317】
したがって、いくつかの実施形態では、方法は、CRSの診断後、インビボで生成された細胞(例えば、CAR T細胞)の抗腫瘍有効性を弱めることなく、制御されない炎症の生理学的症状を軽減するための適切なCRS管理戦略を含む。CRS管理戦略は、当該技術分野で既知である。例えば、全身性コルチコステロイドは、初期の抗腫瘍応答を損なうことなく、sCRS(例えば、グレード3CRS)の症状を急速に回復させるために投与されてもよい。
【0318】
いくつかの実施形態では、抗IL-6R抗体が投与されてもよい。抗IL-6R抗体の例は、アトリズマブ(ActemraまたはRoActemraとして市販されている)としても知られる、食品医薬品局が承認したモノクローナル抗体のトシリズマブである。トシリズマブは、インターロイキン-6受容体(IL-6R)に対するヒト化モノクローナル抗体である。トシリズマブの投与は、CRSのほぼ即時の逆転を実証した。
【0319】
CRSは、一般に、観察された症候群の重症度に基づいて管理され、介入は、そのように調整される。CRS管理の決定は、臨床的徴候及び症状、ならびに介入への応答に基づく場合があり、検査値のみに基づくものではない。
【0320】
軽度~中等度の症例は、一般的に、十分な症状緩和のために必要に応じて、液体療法、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、及び抗ヒスタミン薬による症状管理で治療される。より重篤な症例には、任意の程度の血行動態不安定性を有する患者が含まれ、任意の血行動態不安定性を有する場合、トシリズマブの投与が推奨される。CRSの第一選択管理は、いくつかの実施形態では、60分にわたる(800mg/用量を超えない)8mg/kg IVの標識用量でのトシリズマブであってもよく、トシリズマブは、Q8時間繰り返すことができる。トシリズマブの最初の用量に対する応答が次善である場合は、トシリズマブの追加用量を考慮してもよい。トシリズマブは、単独で、またはコルチコステロイド療法と組み合わせて投与することができる。継続的または進行性のCRS症状、12~18時間の臨床的改善が不十分であるか、またはトシリズマブに対する応答が不良である患者は、高用量のコルチコステロイド療法、一般にヒドロコルチゾン100mg IVまたはメチルプレドニゾロン1~2mg/kgで治療され得る。より重度の血行動態不安定性またはより重度の呼吸器症状を有する患者では、患者は、CRSの過程において早期に高用量のコルチコステロイド療法を投与され得る。CRS管理ガイダンスは、公表された標準に基づいてもよい(Lee et al.(2019)Biol Blood Marrow Transplant,doi.org/10.1016/j.bbmt.2018.12.758、Neelapu et al.(2018)Nat Rev Clin Oncology,15:47、Teachey et al.(2016)Cancer Discov,6(6):664-679)。
【0321】
CRSの臨床症状と一致して、マクロファージ活性化症候群(MAS)または血球貪食性リンパ組織球増加症(HLH)と一致する特徴が、CAR-T療法(Henter,2007)で治療された患者において観察されている。MASは、CRSから生じる免疫活性化に対する反応であるようであり、したがって、CRSの発現とみなされるべきである。MASは、HLH(免疫刺激に対する反応でもある)に類似している。MASの臨床症候群は、高悪性度の非寛解性発熱、3つの系統のうちの少なくとも2つに影響を及ぼす血球減少、及び肝脾腫を特徴とする。これは、高血清フェリチン、可溶性インターロイキン-2受容体、及びトリグリセリド、ならびに循環ナチュラルキラー(NK)活性の減少と関連している。
【0322】
いくつかの実施形態では、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、当該方法が、対象に、本明細書に提供されるウイルス粒子(複数可)などの組成物のうちのいずれかを投与することを含む、方法が提供される。
【0323】
本明細書に開示される組成物は、薬学的組成物を含むことができ、例えば、薬学的に許容される担体、及び/または薬学的製剤を含む。
【0324】
「薬学的製剤」という用語は、調製物の中に含有される活性成分の生物学的活性が有効になるような形態であり、製剤が投与されるであろう対象にとって許容できないほど有毒である追加の成分を何ら含有しない、調製物を指す。「薬学的に許容される担体」は、対象に対して非毒性である、活性成分以外の薬学的製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体としては、限定されないが、緩衝剤、賦形剤、安定剤、または保存剤が挙げられる。いくつかの態様では、担体の選択は、特定の細胞及び/または投与方法によって部分的に決定される。したがって、様々な好適な製剤が存在する。例えば、薬学的組成物は、保存剤を含有することができる。好適な保存剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、及び塩化ベンザルコニウムが挙げられ得る。いくつかの態様では、2つ以上の保存剤の混合物が使用される。保存剤またはその混合物は、典型的には、全組成物の約0.0001重量%~約2重量%の量で存在する。担体は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)によって記載されている。薬学的に許容される担体は、一般に、用いられる投薬量及び濃度で、受容者に対して非毒性であり、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸及びメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムなど;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル、もしくはベンジルアルコール;メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免役グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、もしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート薬剤;ショ糖、マンニトール、トレハロース、もしくはソルビトールなどの糖類;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属複合体(例えば、Zn-タンパク質複合体);及び/またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0325】
いくつかの態様における緩衝剤が、組成物に含まれる。好適な緩衝剤には、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸カリウム、ならびに様々な他の酸及び塩が含まれる。いくつかの態様では、2つ以上の緩衝剤の混合物が使用される。緩衝剤またはその混合物は、典型的には、全組成物の約0.001重量%~約4重量%の量で存在する。投与可能な薬学的組成物を調製するための方法が知られている。例示的な方法は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott Williams&Wilkins;21st ed.(May 1,2005)により詳細に記載されている。
【0326】
製剤は、水溶液を含むことができる。製剤または組成物はまた、組成物で治療される特定の適応症、疾患、または状態に有用な1つ以上の活性成分、好ましくは組成物に相補的な活性を有するものを含有し得、それぞれの活性は互いに悪影響を及ぼさない。そのような活性成分は、好適には、意図される目的のために有効な量で組み合わせで存在する。したがって、いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、化学療法剤、例えば、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メトトレキサート、パクリタキセル、リツキシマブ、ビンブラスチン、及び/またはビンクリスチンなどの他の薬学的に活性な薬剤または薬物を更に含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、疾患または状態を治療または予防するのに有効な量、例えば、治療有効量または予防有効量で組成物を含有する。いくつかの実施形態では、治療的または予防的有効性は、治療された対象の定期的な評価によってモニタリングされる。所望の投薬量は、組成物の単回ボーラス投与、組成物の複数回ボーラス投与、または組成物の連続注入投与によって送達することができる。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、化学療法薬を含まない。
【0327】
製剤には、経口、静脈内、腹腔内、皮下、肺、経皮、筋肉内、鼻腔内、頬側、舌下、または坐剤投与用のものが含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、非経口投与される。本明細書で使用される場合、「非経口」という用語は、静脈内、筋肉内、皮下、直腸、膣、及び腹腔内投与を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、対象に、静脈内、腹腔内、または皮下注射による末梢全身送達を使用して投与される。いくつかの実施形態では、組成物は、滅菌液体調製物、例えば、等張水溶液、懸濁液、エマルション、分散液、または粘性組成物として提供され、これらは、いくつかの態様では、選択されたpHに緩衝化されてもよい。液体調製物は、通常、ゲル、他の粘性組成物、及び固体組成物よりも調製が容易である。更に、液体組成物は、特に注射によって投与することがいくらかより便利である。一方、粘性組成物は、特定の組織とのより長い接触期間を提供するために、適切な粘度範囲内で製剤化することができる。液体または粘性組成物は、担体を含むことができ、担体は、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、及びそれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒体であり得る。
【0328】
滅菌注射可能な溶液は、組成物を、滅菌水、生理食塩水、グルコース、デキストロースなどの好適な担体、希釈剤、または賦形剤との混合物中に組み込むことによって調製することができる。組成物は、投与経路及び所望の調製物に応じて、湿潤剤、分散剤、または乳化剤(例えば、メチルセルロース)、pH緩衝剤、ゲル化剤もしくは粘度増強添加剤、防腐剤、香料剤、及び/または色素などの補助物質を含有することができる。標準的なテキストは、いくつかの態様において、好適な調製物を調製するために参照され得る。
【0329】
組成物の安定性及び無菌性を増強させる様々な添加剤(抗菌防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、及び緩衝剤を含む)を添加することができる。微生物の活動の予防は、様々な抗細菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、及びソルビン酸によって確実にすることができる。注射可能な薬学的形態の持続的吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの使用によってもたらすことができる。
【0330】
体内投与のために使用されるべき製剤は、一般に滅菌されている。滅菌状態は、例えば、滅菌濾過膜を通じた濾過によって、容易に遂行され得る。
【0331】
標的細胞と融合することができる偽型ウイルスを使用して、目的の遺伝子または他の異種配列を送達することができるため、本明細書に提供される実施形態は、多くの目的のために使用され得る。
【0332】
実施形態の列挙
いくつかの実施形態では、以下の実施形態が提供される。
1.配列番号2の182位の変異に対応する変異を含む、VSV-Gポリペプチド。
2.タンパク質が、182位に変異を有する配列番号2のアミノ酸配列を含み、配列番号2に対して少なくとも70%の同一性を有する、実施形態1に記載のVSV-Gポリペプチド。
3.前記ポリペプチドが、配列番号2と比較して、I182EまたはI182D変異を含む、実施形態1または2に記載のVSV-Gポリペプチド。
4.前記ポリペプチドが、198位に変異を有する配列番号1のアミノ酸配列、及び配列番号2に対して少なくとも70%の同一性を含む、実施形態1~3のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
5.前記ポリペプチドが、配列番号2の配列と比較して、I182DまたはI182Eに対応する変異を含む、実施形態1~4のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
6.前記ポリペプチドが、配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一のアミノ酸配列を含む、実施形態1~5のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
7.前記ポリペプチドが、配列番号4の配列を含む、実施形態1~5のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
8.前記ポリペプチドが、配列番号5のアミノ酸配列に対して少なくとも70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるアミノ酸配列を含む、実施形態1~5のうちのいずれか1つに記載のVSV-ポリペプチド。
9.前記ポリペプチドが、配列番号5の配列を含む、実施形態1~5のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
10.参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、US2020/0216502に記載の変異に対応するVSV-Gタンパク質の変異を更に含む、実施形態1~9のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
11.配列番号2と比較して8、10、47、209、及び/または354の位置に対応するVSV-Gタンパク質の変異を更に含む、実施形態1~10のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
12.配列番号2の8位に対応する変異を更に含み、前記変異が、Yを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、実施形態1~11のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
13.配列番号2の209位に対応する変異を更に含み、前記変異が、Hを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、実施形態1~12のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
14.配列番号2の47位に対応する変異を更に含み、前記変異が、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、実施形態1~13のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
15.配列番号2の354位に対応する変異を更に含み、前記変異が、KまたはRを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、実施形態1~14のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
16.配列番号2の10位に対応する変異を更に含み、前記変異が、QまたはNを除いて、配列番号2のその位置に示されるアミノ酸とは異なる任意のアミノ酸である、実施形態1~15のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
17.前記タンパク質が、47位もしくは354位、または47位及び354位の両方に置換を含み、各位置が、独立して、A、G、F、Q、またはNによって置換されている、実施形態1~16のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
18.前記タンパク質が、8位に置換を含み、前記置換が、H8A、H8I、H8V、H8Lなどである、実施形態1~17のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
19.前記タンパク質が、47位に置換を含み、前記置換が、K47QまたはK47Nである、実施形態1~18のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
20.前記タンパク質が、置換H8A及び/またはK47Q変異を含む、実施形態1~19のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
21.前記タンパク質が、Q10A、Q10R、またはQ10K置換などの10位の置換含む、実施形態1~20のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
22.配列番号2の214位及び/または352位の変異に対応する変異を更に含む、実施形態1~21のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチド。
23.前記ポリペプチドが、T214N及び/またはT352A変異を含む、実施形態22に記載のVSV-Gポリペプチド。
24.配列番号2のI182位と、T214及びT352のうちの少なくとも1つとに置換を含む、VSV-Gポリペプチド。
25.前記ポリペプチドが、配列番号2のI182位、T214位、及びT352位に置換を含む、実施形態24に記載のVSV-Gポリペプチド。
26.182位の前記置換が、I182DまたはI182Eであり、214位の前記置換が、T214Nであり、352位の前記置換が、T352Aである、実施形態24または25に記載のVSV-Gポリペプチド。
27.前記ポリペプチドが、配列番号22、配列番号23、配列番号24、または配列番号25の配列を含む、実施形態24~26のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
28.前記ポリペプチドが、配列番号22の配列を含む、実施形態24~26のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
29.前記ポリペプチドが、配列番号23の配列を含む、実施形態24~26のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
30.前記ポリペプチドが、配列番号24の配列を含む、実施形態24~26のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
31.前記ポリペプチドが、配列番号25の配列を含む、実施形態24~26のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチド。
32.実施形態1~31のいずれか1項に記載のVSV-Gポリペプチドをコードする、核酸分子。
33.実施形態32に記載の核酸分子を含む、ベクター。
34.実施形態32の核酸分子を含む、プラスミド。
35.実施形態1~31のうちのいずれか1つに記載のポリペプチドを含む、ウイルス粒子。
36.標的化部位を更に含む、実施形態35に記載のウイルス粒子。
37.前記ウイルス粒子が、偽型レンチウイルスである、実施形態35または36に記載のウイルス粒子。
38.前記ウイルス粒子が、目的の異種分子をコードする核酸分子を更に含む、実施形態35~37のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
39.前記目的の異種分子が、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA(例えば、CRISPRシステムのためのガイドRNA)、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、またはそれらの組み合わせである、実施形態38に記載のウイルス粒子。
40.前記目的の異種分子が、キメラ抗原受容体(「CAR」)である、実施形態38または39に記載のウイルス粒子。
41.前記標的化部位が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、SLC7A10+脂肪細胞に結合する、実施形態35~40のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
42.前記標的化部位が、CD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、実施形態35~41のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
43.前記標的化部位が、抗体、scFv抗体、抗原結合ドメイン、アンキリン反復(例えば、DARPIN)、VHHドメイン抗体、ナノボディ、単一ドメイン抗体、FN3ドメイン、またはそれらの任意の組み合わせである、実施形態35~42のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
44.前記標的化部位が、
IgG Fcストーク、
麻疹ウイルスなどのモルビリウイルス、またはニパウイルス、シダーウイルス、もしくはヘンドラウイルスなどのヘニパウイルスなどの、Paramyxoviridae科のウイルスのエンベロープ糖タンパク質GまたはH、
水疱性口内炎ニュージャージーウイルス、水疱性口内炎インディアナウイルス、水疱性口内炎アラゴアスウイルス、水疱性口内炎マラバウイルス、水疱性口内炎カラジャスウイルス、パラインフルエンザウイルス、Spodoptera frugiperdaラブドウイルス単離株Sf G、Drosophila obscuraシグマウイルス10A、武漢昆虫ウイルス7、パーチウイルス、またはコイ春ウイルス血症ウイルスなどの、Rhabdoviridae科のウイルスの糖タンパク質、
エボラウイルスなどの、Filoviridae科のウイルスの糖タンパク質、あるいは
マチュポウイルスなどの、Arenaviridae科のウイルスの糖タンパク質、を介してウイルス表面に付着する、実施形態35~43のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
45.前記ストークが、CD8またはCD28膜貫通ドメインなどであるが、これに限定されない膜貫通ドメインを含む、実施形態44に記載のウイルス粒子。
46.異種分子を標的細胞に送達する方法であって、前記方法が、前記細胞をウイルスベクターと接触させることを含み、前記ウイルスベクターが、
a)実施形態1~31のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gタンパク質と、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
47.前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である、実施形態46に記載の方法。
48.前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、実施形態46または47に記載の方法。
49.対象における標的細胞に異種分子を送達する方法であって、前記方法が、前記対象にウイルスベクターを投与することを含み、前記ウイルスベクターが、
a)実施形態1~31のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチドと、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
50.前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD20+がん細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である、実施形態49に記載の方法。
51.前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、実施形態49または50に記載の方法。
52.前記異種分子が、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA(例えば、CRISPRシステムのためのガイドRNA)、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、またはそれらの組み合わせ、例えば、キメラ抗原受容体(「CAR」)である、実施形態46~51のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
53.対象におけるがんを治療する方法であって、前記方法が、前記対象にウイルスベクターを投与することを含み、前記ウイルスベクターが、
a)実施形態1~31のうちのいずれか1つに記載のVSV-Gポリペプチドと、
b)前記標的細胞に結合する標的化部位と、
c)前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、前記方法。
54.前記異種分子が、キメラ抗原受容体である、実施形態53に記載の方法。
55.前記標的細胞が、免疫細胞、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、好中球、マクロファージ、がん細胞、または、例えば、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD7+T細胞、CD8+T細胞、CD19+B細胞、CD19+がん細胞、CD20+B細胞、CD30+肺上皮細胞、CD34+造血幹細胞、CD105+内皮細胞、CD105+造血幹細胞、CD117+造血幹細胞、CD133+がん細胞、EpCAM+がん細胞、GluA2+ニューロン、GluA4+ニューロン、造血幹細胞、肝細胞、Her2/Neu+がん細胞、NKG2D+ナチュラルキラー細胞、SLC1A3+星状細胞、またはSLC7A10+脂肪細胞である、実施形態53または54に記載の方法。
56.前記標的化部位が、前記標的細胞上のCD7、CD8、cKit(CD117)、CD4、CD3、CD5、CD6、CD2、TCRアルファ、TCRベータ、TCRガンマ、TCRデルタ、CD10、CD34、CD110、CD33、CD14、CD68、CCR7、CD62L、CD25、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、もしくはCXCR3、急性白血病もしくはリンパ腫上に発現するが、造血前駆細胞上では発現しないグリコシル化CD43エピトープ、非造血癌上で発現するグリコシル化CD43エピトープ、キナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4)、アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3)、AFP、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2)、デスモグレイン1(Dsgl)に対する自己抗体、デスモグレイン3(Dsg3)に対する自己抗体、B7H3(CD276)、ビオチン、骨髄間質細胞抗原2(BST2)、BST1/CD157、がん/精巣抗原1(NY-ESO-1)、がん/精巣抗原2(LAGE-la)、炭酸脱水酵素IX(CA1X)、がん胎児性抗原(CEA)、CCCTC-結合因子(ジンクフィンガータンパク質)様(BORISもしくはBrother of the Regulator of lmprinted Sites)、CCR4、CD5、CD19、CD20、CD22、CD24、CD30、CD32(FCGR2A)、CD33、CD34、CD38、CD44v6、CD72、CD79a、CD79b、CD97、CD99、CD123、CD171、CD179a、CD179b-IGLll、CD200R、CD276/B7H3、CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF)、CDH1-CD324、CDH6、CDH17、CDH19、染色体Xオープンリーディングフレーム61(CXORF61)、クローディン6(CLDN6)、クローディンl8.2(CLD18A2もしくはCLDN18A.2)、CMV pp65、C-MYCエピトープタグ、クリプト(Cripto)、CS1(CD2サブセット1もしくはCRACCもしくはSLAMF7もしくはCD319もしくは19A24とも称される)、CSF2RA(GM-CSFR-アルファ)、C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)、C型レクチン様分子-1(CLL-1もしくはCLECL1)、サイクリンBl、シトクロムP450 IB 1(CYP1B 1)、DLL3、EBV-EBNA3c、EGF-bkeモジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2)、伸長因子2変異型(ELF2M)、エフリンB2、エフリンA型受容体2(EphA2)、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRviii)、上皮細胞接着分子(EPCAM)、ERG、染色体12p上に位置するETS転座-バリアント遺伝子6(ETV6-AML)、IgA受容体のFc断片(FCARもしくはCD89)、Fc受容体様5(FCRL5)、線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP)、FITC、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体アルファ(FRaもしくはFR1)、葉酸受容体ベータ(FRb)、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、Fos関連抗原1、フコシル-GMl、Gタンパク質共役受容体クラスC群5メンバーD(GPRC5D)、Gタンパク質共役受容体20(GPR20)、GAD、ガングリオシドG2(GD2)、ガングリオシドGD3(aNeu5Ac(2-8)aNeu5Ac(2-3)bDGalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、ガングリオシドGM3(aNeu5Ac(2-3)bDClalp(l-4)bDGlcp(l-l)Cer)、GD3、GFRアルファ4、糖タンパク質100(gplOO)、グリピカン-3(GPC3)、ゴナドトロピンホルモン受容体(CGHRもしくはGR)、GpA33、GpNMB、GPRC5D、グアニリルシクラーゼC(GCC)、熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2)、A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1)、globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、HIV1エンベロープ糖タンパク質、HLA、HLA-DOA、HLA-A、HLA-A2、HLA-B、HLA-C、HLA-DM、HLA-DOB、HLA-DP、HLA-DQ、HLA-DR、HLA-G、HTLVl-Tax、ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6)、ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7)、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)、IgE、IL13Ra2、ILl lRa、免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)、インフルエンザAヘマグルチニン(HA)、インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、インターロイキン11受容体アルファ(IL-llRa)、インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2もしくはCD213A2)、腸内カルボキシルエステラーゼ、KIT(CD117)、KSHV K8.1、KSHV-gH、LAMP1、レグマイン(Legumain)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2)、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)、黄体形成ホルモン受容体(LHR)、ルイス(Y)抗原、Lews Ag、Livl、ローカス(Locus)K 9(LY6K)、低コンダクタンス塩化物チャネル、リンパ球抗原6複合体、リンパ球抗原75(LY75)、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、乳腺分化抗原(NY-BR-1)、T細胞によって認識される黒色腫抗原1(MelanAまたはMARTI)、黒色腫関連抗原1(MAGE-A1)、黒色腫がん精巣抗原-1(MAD-CT-1)、黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2)、アポトーシスの黒色腫阻害剤(ML-IAP)、メソセリン、MPL、ムチン1細胞表面関連(MUC1)、N-アセチルグルコサミニル-トランスフェラーゼV(NA17)、ネクチン-4、神経細胞接着分子(NCAM)、NKG2D、NYBR1、O-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2)、嗅覚受容体51E2(OR51E2)、切断点クラスター領域(BCR)及びAbelsonマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(Abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質(bcr-abl)、P53変異体、ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3)、ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5)、パネキシン3(PANX3)、PDL1、P-糖タンパク質、プラセンタ特異的1(PLAC1)、血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ)、ポリシアル酸、プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES1)、プロスターゼ、前立腺癌腫瘍抗原-1(PCT A-lもしくはガレクチン8)、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、前立腺酸ホスファターゼ(PAP)、プロステイン、プロテアーゼセリン21(テスチシンもしくはPRSS21)、プロテアソーム(プロソームマクロパイン)サブユニットベータ9型(LMP2)、PTK7、Ras G12V、RasホモログファミリーメンバーC(RhoC)、ラット肉腫(Ras)変異体、終末糖化産物受容体(RAGE-1)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、受容体チロシン-タンパク質キナーゼERBB2もしくはHer-22/neu、腎ユビキタス1(RU1)、腎ユビキタス2(RU2)、肉腫転座切断点、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子、シアリルルイス接着分子(sLe)、SLAMF4、SLAMF6、Slea(CA19.9もしくはシアリルルイス抗原)、精子タンパク質17(SPA17)、T細胞が認識する扁平上皮癌抗原3(SART3)、ステージ特異的胚抗原-4(SSEA-4)、STEAP1、サバイビン、滑膜肉腫X切断点2(SSX2)、TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP)、TCR-ベータ1鎖、TCR-ベータ2鎖、TCR-デルタ鎖、TCRガンマ鎖、TCRガンマ-デルタ、テロメラーゼ、TGFベータR2、TNT抗体が認識する抗原、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR)、Timl-/HVCR1、組織因子1(TF1)、Tn ag、Tn抗原((Tn Ag)もしくは(GalNAca-Ser/Thr))、TNF受容体ファミリーメンバーB細胞成熟(BCMA)、トランスグルタミナーゼ5(TGS5)、膜貫通プロテアーゼ、TROP2、腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248)、腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R)、腫瘍タンパク質p53(p53)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2)、ウロプラキン2(UPK2)、血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)、V-myc鳥骨髄球腫症ウイルスがん遺伝子神経芽腫由来ホモログ(MYCN)、ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1)、またはX抗原ファミリーメンバー1A(XAGE1)に結合する、実施形態53~55のうちのいずれか1つに記載の方法。
57.前記がんが、T細胞またはB細胞障害などの、本明細書に提供されるがんである、実施形態53~56のうちのいずれか1つに記載の方法。
58.前記標的化部位が、CD7に結合する、実施形態35~45のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
59.CD7に結合する前記標的化部位が、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、ポリペプチドを含む、実施形態58に記載のウイルス粒子。
60.重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含み、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態59に記載のウイルス粒子。
61.軽鎖が、配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含み、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態59または60に記載のウイルス粒子。
62.前記ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態59~61のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
63.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態59~62のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
64.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態59~63のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
65.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態59~64のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
66.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態59~65のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
67.前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、例えば、グリシン/セリンリンカーであり得るペプチドリンカーなどのリンカーによって連結されているか、または連結されていない、実施形態59~66のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
68.前記ペプチドリンカーが、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、nは、独立して、1~5である、実施形態67に記載のウイルス粒子。
69.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号51に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態58~68のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
70.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態58~68のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
71.前記標的化部位が、CD8に結合する、実施形態35~45のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
72.前記標的化部位が、ポリペプチドを含み、前記ポリペプチドが、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、実施形態71に記載のウイルス粒子。
73.前記標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態72に記載のウイルス粒子。
74.CD8標的化部位が、配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態72または73に記載のウイルス粒子。
75.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含む、ポリペプチドを含み、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態72~74のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
76.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態72~75のうちのいずれか1つのウイルス粒子。
77.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態72~75のうちのいずれか1つのウイルス粒子。
78.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態72~75のうちのいずれか1つのウイルス粒子。
79.前記CD8標的化部位が、を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドを含み、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、実施形態71に記載のウイルス粒子。
80.前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、ペプチドリンカーなどのリンカーによって連結されているか、または連結されていない、実施形態72~79のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
81.前記ペプチドリンカーが、グリシン/セリンリンカーである、実施形態80に記載のウイルス粒子。
82.前記ペプチドリンカーが、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、nは、独立して、1~5である、実施形態80または81に記載のウイルス粒子。
83.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態71~82のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
84.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態71~82のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
85.前記標的細胞に結合する前記標的化部位が、CD7に結合する、実施形態46~57のうちのいずれか1つの方法。
86.前記標的化部位が、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、ポリペプチドを含む、実施形態85に記載の方法。
87.重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含み、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態86に記載の方法。
88.軽鎖が、配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含み、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態86及び87に記載の方法。
89.前記ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態86~88のうちのいずれか1つに記載の方法。
90.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態86~89のうちのいずれか1つに記載の方法。
91.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態86~90のうちのいずれか1つに記載の方法。
92.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態86~91のうちのいずれか1つに記載の方法。
93.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態86~92のうちのいずれか1つに記載の方法。
94.前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、例えば、グリシン/セリンリンカーであり得るペプチドリンカーなどのリンカーによって連結されているか、または連結されていない、実施形態86~93のうちのいずれか1つに記載の方法。
95.前記ペプチドリンカーが、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、nは、独立して、1~5である、実施形態94に記載の方法。
96.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号51に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態85~95のうちのいずれか1つに記載の方法。
97.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態85~95のうちのいずれか1つに記載の方法。
98.前記標的細胞に結合する前記標的化部位が、CD8に結合する、実施形態46~57のうちのいずれか1つの方法。
99.前記標的化部位が、ポリペプチドを含み、前記ポリペプチドが、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、実施形態98に記載の方法。
100.前記標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態99に記載の方法。
101.前記CD8標的化部位が、配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態99または100に記載の方法。
102.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含む、ポリペプチドを含み、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態99~101のうちのいずれか1つに記載の方法。
103.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態99~102のうちのいずれか1つの方法。
104.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態99~102のうちのいずれか1つの方法。
105.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び
配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含み、実施形態99~102のうちのいずれか1つの方法。
106.前記CD8標的化部位が、を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドを含み、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、実施形態98に記載の方法。
107.前記重鎖可変領域及び前記軽鎖可変領域が、ペプチドリンカーなどのリンカーによって連結されているか、または連結されていない、実施形態99~106のうちのいずれか1つに記載の方法。
108.前記ペプチドリンカーが、グリシン/セリンリンカーである、実施形態107に記載の方法。
109.前記ペプチドリンカーが、(GGGGS)(配列番号49)の配列を含み、式中、nは、独立して、1~5である、実施形態107または108に記載の方法。
110.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態98~109のうちのいずれか1つに記載の方法。
111.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態98~109のうちのいずれか1つに記載の方法。
112.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態40~45または58~84のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
113.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態112に記載のウイルス粒子。
114.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態112に記載のウイルス粒子。
115.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態112に記載のウイルス粒子。
116.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態112に記載のウイルス粒子。
117.前記CARが、配列番号75のアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態112に記載のウイルス粒子。
118.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態40~45または58~84のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子。
119.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態118に記載のウイルス粒子。
120.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態118に記載のウイルス粒子。
121.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態118に記載のウイルス粒子。
122.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態118に記載のウイルス粒子。
123.前記CARが、配列番号76のアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態118に記載のウイルス粒子。
124.前記目的の異種分子が、キメラ抗原受容体(CAR)であり、前記CARが、配列番号75に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態46~57または85~111のうちのいずれか1つに記載の方法。
125.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態124に記載の方法。
126.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態124に記載の方法。
127.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態124に記載の方法。
128.前記CARが、配列番号75に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態124に記載の方法。
129.前記CARが、配列番号75のアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態124に記載の方法。
130.前記目的の異種分子が、キメラ抗原受容体(CAR)であり、前記CARが、配列番号76に対して少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態46~57または85~111のうちのいずれか1つに記載の方法。
131.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態130に記載の方法。
132.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態130に記載の方法。
133.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態130に記載の方法。
134.前記CARが、配列番号76に対して少なくとも99%の同一性を有するアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態130に記載の方法。
135.前記CARが、配列番号76のアミノ酸配列を有する抗原結合ドメインを含む、実施形態130に記載の方法。
136.CD7もしくはCD8に結合する標的化部位を含む、ウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
137.CD7に結合する前記標的化部位が、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、ポリペプチドを含む、実施形態136に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
138.前記標的化部位が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態137に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
139.前記標的化部位が、配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態137に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
140.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含むポリペプチドを含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態137に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
141.前記標的化部位が、軽鎖及び重鎖を含み、前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態137に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
141.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態141に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
142.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態141に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
143.前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態141に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
144.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号51に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態136に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
145.CD7に結合する前記標的化部位が、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態136に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
146.前記標的化部位が、CD8に結合する、実施形態136に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
147.前記標的化部位が、ポリペプチドを含み、前記ポリペプチドが、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
148.前記標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
149.前記CD8標的化部位が、配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
150.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含む、ポリペプチドを含み、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
150.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
151.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
152.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
153.前記CD8標的化部位が、を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドを含み、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
154.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
155.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態146に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
156.前記ウイルス粒子が、レンチウイルス由来ウイルス粒子である、実施形態136~155のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
157.前記ウイルス粒子が、本明細書に提供されるものなどからの糖タンパク質などの、異種融合性タンパク質を含む、実施形態136~156のうちのいずれか1つに記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
158.前記融合性タンパク質が、VSV-Gタンパク質である、実施形態157に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
159.前記VSV-Gタンパク質が、変異体VSV-Gタンパク質である、実施形態158に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
160.前記変異体VSV-Gタンパク質が、LDL-Rなどのその天然共受容体への結合を阻止する、実施形態159に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
161.前記変異体VSV-Gタンパク質が、実施形態1~30のうちのいずれか1つに記載のポリペプチドを含む、実施形態159に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
162.前記ウイルス粒子が、キメラ抗原受容体をコードする核酸分子を含む、実施形態159に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
163.前記キメラ抗原受容体が、CD20に結合する抗原結合ドメインを含む、実施形態162に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
164.CD20に結合する前記標的化部位が、本明細書に提供されるVH及びVLを含む、実施形態163に記載のウイルス粒子、またはそれを含む薬学的組成物。
165.異種分子をCD7+もしくはCD8+標的細胞に送達する方法、または対象におけるがんを治療する方法であって、前記方法が、細胞を、前記標的細胞上のCD7もしくはCD8に特異的に結合する標的化部位と、前記異種分子をコードする核酸分子と、を含む、偽型ウイルスベクターと接触させるか、または前記偽型ウイルスベクターを前記対象に投与することを含み、
i)CD7に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
ポリペプチドが、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含み、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持し、
軽鎖及び重鎖であって、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、前記軽鎖及び前記重鎖、
配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域、
配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号51に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含むか、あるいは
ii)CD8に結合する前記標的化部位が、
ポリペプチドであって、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む、重鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、前記重鎖、
配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む、軽鎖であって、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記軽鎖、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含む、ポリペプチドであって、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、前記ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチド、
配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチド、
を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドであって、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、前記ポリペプチド、
配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号69に示される配列を含むポリペプチド、または
配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、もしくは配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、前記方法。
166.前記偽型ウイルス粒子が、偽型レンチウイルス由来ウイルス粒子である、実施形態165に記載の方法。
167.前記偽型ウイルス粒子が、本明細書に提供される糖タンパク質からの糖タンパク質などの異種融合性タンパク質を含む、実施形態165または166に記載の方法。
168.前記融合性タンパク質が、VSV-Gタンパク質である、実施形態167に記載の方法。
169.前記VSV-Gタンパク質が、変異体VSV-Gタンパク質である、実施形態168に記載の方法。
170.前記変異体VSV-Gタンパク質が、LDL-Rなどのその天然共受容体への結合を阻止する、実施形態169に記載の方法。
171.前記変異体VSV-Gタンパク質が、実施形態1~30のうちのいずれか1つに記載のポリペプチドを含む、実施形態169に記載の方法。
172.前記異種核酸分子が、siRNA、shRNA、ノンコーディングRNA、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ウイルスペイロード、ウイルスゲノム、キメラ抗原受容体(「CAR」)、またはそれらの組み合わせをコードする、実施形態165~171のうちのいずれか1つに記載の方法。
173.前記異種核酸分子が、キメラ抗原受容体をコードする、実施形態172に記載の方法。
174.前記キメラ抗原受容体が、CD20に結合する抗原結合ドメインを含む、実施形態173に記載の方法。
175.CD20に結合する前記抗原結合ドメインが、本明細書に提供されるVH及びVLと、それを含む連結ポリペプチドと、を含む、実施形態174に記載の方法。
176.標的化部位及びウイルス糖タンパク質をコードする1つ以上の異種核酸分子を含む、細胞。
177.前記異種核酸分子が、CD7またはCD8に結合する標的化部位をコードする核酸配列を含む、実施形態176に記載の細胞。
178.CD7に結合する標的化部位をコードする前記核酸配列が、(i)重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号35のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号36のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号37のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号38のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号39のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号40のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、ポリペプチドをコードする、実施形態177に記載の細胞。
179.CD7を結合する標的化部位をコードする前記核酸分子が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含むポリペプチドをコードし、前記ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、及び配列番号37に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態177に記載の細胞。
180.CD7を結合する標的化部位をコードする前記核酸分子が、配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含むポリペプチドをコードし、前記ポリペプチドが、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCDR2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態177に記載の細胞。
181.CD7を結合する標的化部位をコードする前記核酸分子が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含むポリペプチドをコードし、ポリペプチドが、配列番号35に示されるHCDR1、配列番号36に示されるHCDR2、配列番号37に示されるHCDR3、配列番号38に示されるLCDR1、配列番号39に示されるLCD2、及び配列番号40に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態166に記載の細胞。
182.CD7を結合する標的化部位をコードする前記核酸分子が、重鎖及び軽鎖を含むポリペプチドをコードし、前記軽鎖及び重鎖が、配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態177に記載の細胞。
183.CD7を結合する標的化部位をコードする前記核酸分子が、軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドをコードし、前記軽鎖及び前記重鎖が、配列番号47に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも95%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態177に記載の細胞。
184.前記軽鎖及び前記重鎖が、配列番号47に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号48に対して少なくとも99%の配列同一性を有する前記軽鎖の軽鎖可変領域を含む、実施形態183に記載の細胞。
185.前記軽鎖及び前記重鎖が、配列番号47を含む重鎖可変領域、及び配列番号48を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態183に記載の細胞。
186.CD7に結合する標的化部位をコードする前記核酸配列が、配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号51に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号51に示される配列を含むポリペプチドをコードする、実施形態177に記載の細胞。
187.CD7に結合する標的化部位をコードする前記核酸配列が、配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号52に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号52に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態177に記載の細胞。
188.CD8に結合する標的化部位をコードする前記核酸配列である、実施形態177に記載の細胞。
189.前記標的化部位が、ポリペプチドを含み、前記ポリペプチドが、重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む重鎖可変領域であって、前記重鎖CDR1配列が、配列番号55のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が、配列番号56のアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR3配列が、配列番号57のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記重鎖可変領域と、(ii)軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3配列を含む軽鎖可変領域であって、前記軽鎖CDR1配列が、配列番号58のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2配列が、配列番号59のアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR3配列が、配列番号60のアミノ酸配列、または前述のうちのいずれかのバリアントを有する、前記軽鎖可変領域と、を含む、実施形態188に記載の細胞。
190.前記標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖可変領域を含む重鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、及び配列番号57に示されるHCDR3の配列を維持する、実施形態188に記載の細胞。
191.前記CD8標的化部位が、配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖可変領域を含む軽鎖を含み、前記ポリペプチドが、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCDR2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態188に記載の細胞。
192.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、重鎖及び軽鎖を含む、ポリペプチドを含み、ポリペプチドが、配列番号55に示されるHCDR1、配列番号56に示されるHCDR2、配列番号57に示されるHCDR3、配列番号58に示されるLCDR1、配列番号59に示されるLCD2、及び配列番号60に示されるLCDR3の配列を維持する、実施形態188に記載の細胞。
193.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態188に記載の細胞。
194.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも95%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも95%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態188に記載の細胞。
195.前記CD8標的化部位が、配列番号67に対して少なくとも99%の配列同一性を有する重鎖の重鎖可変領域、及び配列番号68に対して少なくとも99%の配列同一性を有する軽鎖の軽鎖可変領域を含む、軽鎖及び重鎖を含む、ポリペプチドを含む、実施形態188に記載の細胞。
196.前記CD8標的化部位が、を含む軽鎖及び重鎖を含むポリペプチドを含み、前記重鎖可変領域が、配列番号67を含み、前記軽鎖可変領域が、配列番号68を含む、実施形態188に記載の細胞。
197.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも95%の配列同一性、配列番号69に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号69に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態188に記載の細胞。
198.CD8に結合する前記標的化部位が、配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも95%の配列同一性を有するか、配列番号70に対して少なくとも99%の配列同一性を有する配列、または配列番号70に示される配列を含むポリペプチドを含む、実施形態188に記載の細胞。
199.前記ウイルス糖タンパク質をコードする前記異種核酸分子が、実施形態1~30のうちのいずれか1つの糖タンパク質である、実施形態176~198のうちのいずれか1つの細胞。
200.実施形態31に記載の核酸分子、実施形態32に記載のベクター、または実施形態33に記載のプラスミドを含む、細胞。
201.ウイルス粒子を作製する方法であって、前記ウイルス粒子を作製するのに十分な条件下で、実施形態176~198のうちのいずれか1つに記載の細胞を培養することを含む、前記方法。
【実施例
【0333】
以下の実施例は、本明細書に記載の化合物、組成物、粒子、ポリペプチド、及び方法を例示するものであるが、これらに限定されない。当業者に既知の他の好適な変更及び適合は、以下の実施形態の範囲内である。
【0334】
実施例1:VSV-Gの182位の変異は、LDL-R相互作用を阻止するが、融合特性を保持する。
プラスミド/配列。全てのVSV-Gプラスミドは、pCMV-VSV-Gエンベロープベクター(Cell Bio Labs、カタログRV-110)に由来していた。点変異及びそれらの組み合わせを、部位特異的変異誘発(New England Biolabs)を使用して導入した。個々の変異H8A及びK47Qは、以前に、VSV-Gを部分的に「盲検化」し、VSVのための天然細胞受容体であるLDL-R(PMID:29531262、DOI:10.1038/s41467-018-03432-4)へのその結合を低下させることが示された。この実験では、CD28膜貫通ドメインを有するIgG「ストーク」に融合されたCD7標的化scFv(クローンMT701)からなる単一のバインダー分子を使用した。
【0335】
細胞。HEK293T細胞を、10% FBSを有するDMEM中で成長させた。SupT1細胞を、10% FBSを含むRPMI培地内で維持した。ヒトPBMCをAllCellsから購入し、20ng/mLのIL-2(Peprotech)を補充したX-Vivo 10(Lonza)中で培養した。抗CD3/CD28 Dynabeads(細胞療法システム)を使用して、形質導入の48時間前にPBMCを活性化させた。
【0336】
レンチウイルス粒子の生成。VSV-G糖タンパク質及びバインダー分子を共発現する組換えレンチウイルス粒子を、Lipofectamine 3000(ThermoFisher Scientific)を使用して、HEK293T細胞へのプラスミド切断によって生成した。合計5個のプラスミドをトランスフェクトした:(1)VSV-G糖タンパク質を発現するプラスミド、(2)バインダータンパク質を発現するプラスミド、(3)eGFPをコードするレンチウイルス移入ゲノムを発現するプラスミド、(4)gag-polを発現するプラスミド、及び(5)revを発現するプラスミド。トランスフェクトした細胞上清を48時間後に回収した。細胞上清中のウイルスを、スクロースクッションを介して遠心分離して濃縮し、PBS中に再懸濁した。レンチウイルス粒子力価は、Lenti-X p24 Rapid Titer Kit(Takara Bio,San Jose,CA)を使用して決定した。
【0337】
レンチウイルス形質導入アッセイ。濃縮レンチウイルスの一連の10倍希釈(細胞培養培地中)を実行し、SupT1及び活性化ヒトPBMCを感染させるために使用した。培地を6時間後に交換し、形質導入後4日目及び7日目に形質導入細胞をフローサイトメトリーによって分析した。細胞を生存率染料及び抗CD7抗体で染色して、CD7陽性細胞を検出した(PeCy7マウス-抗ヒトCD7、クローンCD7-6B7、BD Biosciences)。形質導入効率を計算するために、eGFPの発現を測定した。
【0338】
新規の盲検化変異の構造誘導設計。LDL-RのCR2及びCR3に結合したVSV-Gの公開された結晶構造(それぞれpdb 50YL及び50Y9)を使用して、LDL-R上の結合界面に向かって配向された側鎖を有するVSV-Gの2つの推定位置を同定した(図1)。残基Q10(配列番号2)は、CR2及びCR3の両方の残基といくつかの相互作用を形成するように見えた。CR3において、これは、正荷電アルギニン残基との相互作用を含む。したがって、以下の3つの置換を試験した。Q10Aは、LDL-R結合を潜在的に安定化させる側鎖相互作用を低減し、Q10R及びQ10Kは、静電気反発を生じさせる。
【0339】
残基I182(配列番号2)は、同様に、CR2及びCR3の両方のいくつかの残基に接触するように見えた。3つの置換を試験した:LDL-R結合を潜在的に安定化させる側鎖相互作用を低減するI182A、ならびにLDL-R上の一次結合界面に対する静電気反発を生じさせるI182D及びI182E。
【0340】
結合界面への負電荷の付加は、融合性を変化させることなく、天然の向性を除去する。CD7+T細胞株SupT1上でのウイルス上清の滴定により、残基I182の構造予測が検証された。任意の補償バインダー分子の非存在下で、WT VSV-Gは3.0e8の力価に達したが、I182D及びI182Eはいずれも約3桁低かった(図2)。ビリオンをCD7にリダイレクトするバインダーの存在下で、力価が1e8に回復されたため、残基I182での置換は融合性を保持した。
【0341】
データを図2に示し、これは、結合界面における負電荷の付加が、融合性を変化させることなく、天然の向性を排除することを示している。図2Aは、SupT1細胞上でのVSV-G構築物の滴定を示す。プロットされるのは、p24抗原の観点から、ウイルス入力の各量でGFPを発現するSupT1細胞のパーセンテージである。破線/白丸は、VSV-G構築物のみを示し、実線/黒丸は、トランスで発現されるCD7標的化分子を有する同じ構築物を示す。図2Bは、濃縮ウイルス上清液(TU/mL)1mL当たりの形質導入単位として表される、Aの滴定から計算される各構築物の機能的力価を示す。
【0342】
したがって、これらの実施例は、182位の変異が、LDL-R相互作用を阻止するのに十分であるが、標的細胞上の標的に結合する標的化部位と組み合わせたときに融合特性を保持することを実証する。
【0343】
実施例2:血清安定VSV-Gタンパク質
WT VSV-Gは、ナイーブヒト血清による不活性化に感受性があることが報告されており、不活性化は、試験パラメータに応じて、最小限の変化から約100倍の減少までの範囲である。したがって、i)I182位の置換が、血清に対して同様の感受性を有するバリアントVSV-Gを産生したかどうか、及びii)I182置換構築物への既知の血清安定化VSV-G変異の組み込みが、構築物の血清安定性に影響を及ぼしたかどうかを評価した。
【0344】
WT VSV-G、血清安定VSV-G(T214N、T352A)、LDL-R脱標的化VSV-G(I182E)、及びLDL-R脱標的化血清安定VSV-G(I182E、T214N、T352A)を、ナイーブ血清または熱不活性血清(HI)の存在下または非存在下で、SupT1細胞に感染する能力について試験した(図4)。予想通り、WT VSV-Gは、血清の存在下で投与されると、感染性パーセントが劇的に低下し、血清を熱不活性化させた(HI)場合には、感染性がわずかに救済された(図4、列1~3)。IgG1 Fcストーク(WT)上にCD7標的化部位を含めても、血清不活性化は救済されなかった(図4、列4~6)。T214N及びT352A変異を保有するVSV-G構築物は、ナイーブまたはHI血清の区別なく、血清の存在下で同様の感染性の低減を示した(図4、列7~9)。しかしながら、標的化部位を含めることにより、いずれの血清状態でも不活性化を部分的に救済することができた(図4、列10~12)。驚くべきことに、LDL-R脱標的化VSV-G(I182E)は、いずれの血清状態の存在下でも感染性パーセンテージの低減を示さず(図4、列13~15)、むしろ、血清フリーまたはHI血清状態と比較して、ナイーブ血清の存在下で感染性の増加を示した。VSV-G(I182E、T214N、T352A)に既知の血清安定変異を更に含めることにより、血清フリー条件と比較して、血清の存在下では感染性が増加することも実証された(図4、列16~18)。更に、I182E、T214N、T352A構築物はまた、HI血清の存在下で感染性の増加を実証し(図4、列18)、これは、三重変異体構築物が試験した他の構築物よりも高い程度の血清安定性を有することを示している。
【0345】
本出願のウイルス構築物に血清安定化変異を含む効果を更に特徴付けるために、WT VSV-G、VSV-G(I182E)、及びVSV-G(I182E、T230N、T352A)を、より低用量のベクターで評価した(図5)。以前の評価と一致して、WT VSV-Gは、無血清条件と比較して、血清中での感染性の減少を示した(図5、列1及び2)。しかしながら、血清の熱不活性化(HI)は、WT VSV-G感染性に対して救済効果を有するように見えた(図5、列3)。以前の評価と更に一致して、VSV-G(I182E)は、無血清条件と比較して、血清の存在下での感染性の増強を実証した(図5、列4及び5)。HI血清の存在はまた、ナイーブ血清よりも低い効果で、無血清と比較して感染性の増加をもたらした(図5、列6)。VSV-G(I182E、T214N、T352A)はまた、以前の評価と一致して、無血清状態と比較して、血清及びHI血清状態での感染性の増加を実証した(図5、列7~9)。更に、それぞれの無血清状態と比較した場合、VSV-G(I182E、T230N、T352A)は、VSV-G(I182E)と比較して感染性パーセントがより増加し、3つ全ての変異を含むと、I182Eのみを含むよりも高い血清安定性をもたらすことを示唆している。
【0346】
したがって、これらの例は、i)LDL-R脱標的化変異I182Eが、WT VSV-Gに対して観察された血清不活性化に対する予期しないレベルの保護を提供すること、ii)LDL-R脱標的化変異I182Eが、T230N+T352A変異の血清安定化効果を阻止しないこと、及びiii)組み合わされた変異構築物VSV-G(I182E、T230N、T352A)が、I182E単独またはT230N+T352A単独のいずれよりも大きな血清安定化効果を有するようであることを実証する。したがって、VSV-G(I182E、T230N、T352A)は、交互の融合性なしに天然の向性を排除することができ、更に、より安定したプロファイルを実証し、血清中で中和されない。
【0347】
実施例3:CD7標的化部位は、Fcストークに連結して、PBMCを形質導入することができる。
プラスミド及び配列の生成。
CD7バインダーのCDRを含むアミノ酸配列を、質量分析(Rapid Novor)によって決定した。CD7バインダー配列を、ヒト発現のためのコドン最適化を使用して、IDTまたはGenScript(Piscataway,NJ)によって合成し、ウイルス糖タンパク質またはIgGベースのストークに挿入し、G4Sリンカーに隣接させた。例示的なウイルス糖タンパク質は、細胞外領域に付着したCD7バインダーを有するニパ-Gタンパク質である。例示的なIgGベースのストークは、CD8またはCD28膜貫通領域、及び細胞外領域に付着したCD7バインダーとともにモチーフを組み込んだエンベロープを有するヒトIgG1 Fc二量体であった。得られたバインダーを、CMVプロモーターの指示の下で発現させた。
【0348】
遺伝子操作されたレンチウイルス粒子の生成。
表面上に組み込まれたCD7バインダーを発現する組換えレンチウイルス粒子を、Lipofectamine 3000(ThermoFisher Scientific)を使用して、HEK293T細胞へのプラスミド切断によって生成した。いくつかの実施形態では、合計5つのプラスミドをトランスフェクトした:(1)IgGストークを有するCD7バインダーを発現するプラスミド、またはニパ-Gタンパク質上のCD7バインダーを発現するプラスミド、(2)脱標的化VSV-Gタンパク質を発現するプラスミド、(3)eGFPを発現するレンチウイルスゲノム、(4)gag-polを発現するプラスミド、(5)revを発現するプラスミドである。いくつかの実施形態では、合計5つのプラスミドをトランスフェクトした。(1)ニパ-Gタンパク質を有するCD7バインダーを発現するプラスミド、(2)ニパ-Fタンパク質を発現するプラスミド、(3)eGFPを発現するレンチウイルスゲノム、(4)gag-polを発現するプラスミド、(5)revを発現するプラスミド。トランスフェクションの6時間後に培地を変更し、48時間後に細胞を採取した。培地中のウイルスを、スクロースクッションを介して遠心分離して濃縮し、培地に再懸濁させた。レンチウイルス粒子力価は、Lenti-X p24 Rapid Titer Kit(Takara Bio,San Jose,CA)を使用して決定した。
【0349】
CD7バインダーは、ヒト及び非ヒト霊長類PBMCの両方に付着し、CD7+細胞形質導入をもたらす。
【0350】
ヒトPBMC細胞を、5%のヒト血清及び20ng/mLのヒトIL-2を含むX-Vivo10培地中で維持した。非ヒト霊長類細胞を、10% FBS、1% Pen/Strep、1mMピルビン酸ナトリウム、及び100ユニット/mL hIL-2を含むRPMI培地中で維持した。濃縮レンチウイルスを使用して、ヒト及び非ヒト霊長類細胞に感染させた。培地を24時間後に交換し、形質導入後4日目及び7日目に形質導入細胞をフローサイトメトリーによって分析した。細胞を抗CD7抗体で染色して、CD7陽性細胞(PE-Cy7マウス-抗ヒトCD7、クローンMT-701、Biolegend)及びGFP発現を検出した。細胞生存率も決定した。ニパ-G(図6A~D及び図7A~D)などのParamyxoviridae糖タンパク質に付着したCD7バインダー、またはVSV-G(図6I~L及び図7I~L)などのRhabdoviridae糖タンパク質が付着したCD7バインダーは、形質導入を示さないバインダー単独(図6E~H及び図7E~H)と比較して、ヒトPBMC(図6A-L)またはNHP PBMC(図7A~L)を形質導入することに成功した。IgGストークを有するCD7を試験した場合、バインダー単独(上段)は再びヒト(図6M)またはNHP PBMC(図7M)を形質導入しなかったが、脱標的化VSV-Gとともに投与された場合、形質導入は、ヒト(図6M、下のパネル)及びNHP PBMC(図7M、下のパネル)の両方において見られた。GFP形質導入実験を、CD7バインダーを有する脱標的化VSV-G偽型レンチウイルス構築物について上述したように繰り返した。反復実験の結果は、図6及び7のデータと一致し、以下の表1に提供される。
【表11】
【0351】
これらの実施例及び実施形態は、ポリペプチドを使用して、CD7に結合し、CD7を発現する細胞にウイルス粒子を標的化して、CD7を発現する細胞を形質導入することができることを実証する。
【0352】
実施例4:CD8標的化部位は、Fcストークに連結して、PBMCを形質導入することができる。
プラスミド及び配列の生成。
CD8バインダーのCDRを含むアミノ酸配列を、質量分析(Rapid Novor)によって決定した。CD8バインダー配列を、ヒト発現のためのコドン最適化を使用して、IDTまたはGenScript(Piscataway,NJ)によって合成し、ウイルス糖タンパク質またはIgGベースのストークに挿入し、G4Sリンカーに隣接させた。例示的なウイルス糖タンパク質は、細胞外領域に付着したCD8バインダーを有するニパ-Gタンパク質である。例示的なIgGベースのストークは、CD8またはCD28膜貫通領域、及び細胞外領域に付着したCD8バインダーとともにモチーフを組み込んだエンベロープを有するヒトIgG1 Fc二量体であった。得られたバインダーを、CMVプロモーターの指示の下で発現させた。
【0353】
遺伝子操作されたレンチウイルス粒子の生成。
表面上に組み込まれたCD8バインダーを発現する組換えレンチウイルス粒子を、Lipofectamine 3000(ThermoFisher Scientific)を使用して、HEK293T細胞へのプラスミド切断によって生成した。いくつかの実施形態では、合計5つのプラスミドをトランスフェクトした:(1)IgGストークを有するCD8バインダーを発現するプラスミド、(2)脱標的化VSV-Gタンパク質を発現するプラスミド、(3)eGFPを発現するレンチウイルスゲノム、(4)gag-polを発現するプラスミド、(5)revを発現するプラスミド。いくつかの実施形態では、eGFPを発現するレンチウイルスゲノムを、CAR分子に置き換えた。トランスフェクションの6時間後に培地を交換し、48時間後に細胞を採取した。培地中のウイルスを、スクロースクッションを介して遠心分離して濃縮し、培地に再懸濁させた。レンチウイルス粒子力価は、Lenti-X p24 Rapid Titer Kit(Takara Bio,San Jose,CA)を使用して決定した。
【0354】
CD8バインダーは、ヒト及び非ヒト霊長類PBMCの両方に付着し、CD8+細胞形質導入をもたらす。
【0355】
ヒトPBMC細胞を、5%のヒト血清及び20ng/mLのヒトIL-2を含むX-Vivo10培地中で維持した。非ヒト霊長類細胞を、10% FBS、1% Pen/Strep、1mMピルビン酸ナトリウム、及び100ユニット/mL hIL-2を含むRPMI培地中で維持した。濃縮レンチウイルスを使用して、ヒト及び非ヒト霊長類細胞に感染させた。培地を24時間後に交換し、形質導入後6日目及び6日目に形質導入細胞をフローサイトメトリーによって分析した。細胞を抗CD8抗体で染色して、CD8陽性細胞(BV421マウス-抗ヒトCD8、クローンRPA-T8、Biolegend)及びGFPまたはCAR20発現を検出した。細胞生存率も決定した。脱標的化VSV-Gを有するCD8バインダーは、GFP(図8A~8B、上段)及びCAR20(図8A~8B、下段)を有するヒトPBMC(図8A)またはNHP PBMC(図8B)を形質導入することに成功した。GFP形質導入実験を、CD8バインダーを有する脱標的化VSV-G偽型レンチウイルス構築物について上述したように繰り返した。反復実験の結果は、図8のデータと一致し、上記の表1に提供される。
【0356】
これらの実施例及び実施形態は、ポリペプチドを使用して、CD8に結合し、CD8を発現する細胞にウイルス粒子を標的化して、CD8を発現する細胞を形質導入することができることを実証する。
【0357】
実施例5:バインダー構築物は、導入遺伝子発現に影響を及ぼす。
濃縮レンチウイルスを使用して、SupT1細胞を形質導入した。培地を24時間後に交換し、形質導入された細胞を、フローサイトメトリーによって分析した。細胞を抗CD8抗体で染色して、CD8陽性細胞または抗CD7抗体を検出して、CD7陽性細胞及びGFPまたはCAR20発現を検出した。
【0358】
本明細書に提供されるCD7またはCD8バインダーを利用するレンチウイルス構築物は、同等のGFP形質導入を示した(図9A)。バインダーの配向(VH-VL対VL-VH)の、導入遺伝子発現に対する効果は、最小限であった。WT VSV-Gを陽性対照として使用し、脱標的化VSV-Gを陰性対照として使用した。CD20-CAR導入遺伝子に関して、本明細書に提供されるようなCD7バインダーを利用するレンチウイルス構築物は、CD8バインダーを利用するレンチウイルス構築物と比較して優れた導入遺伝子を形質導入した(図9B)。GFP導入遺伝子と同様に、バインダーの配向の、導入遺伝子の発現に対する効果は、最小限であった。CD7またはCD8バインダーを利用するレンチウイルス構築物は、両方とも、より多くの量のウイルスが利用されたときに、WT VSV-Gのレベルに近い導入遺伝子発現レベルを示した。
【0359】
これらの実施例及び実施形態は、本開示のCD7及びCD8バインダーをレンチウイルス粒子に組み込んで、標的細胞における導入遺伝子の発現を成功させることができることを実証する。更に、これらの実施例及び実施形態は、異なるバインダーが差異的導入遺伝子発現をもたらし、バインダーの同一性及び導入遺伝子の同一性の両方が、ウイルス粒子の有効性において重要な変数であることを実証する。
【0360】
実施例6:CD7バインダーを保有するVSV-G*偽型レンチウイルスは、PBMCを形質導入する。
ヒトPBMC細胞を、5%のヒト血清及び20ng/mLのヒトIL-2を含むX-Vivo10培地中で維持した。非ヒト霊長類細胞を、10% FBS、1% Pen/Strep、1mMピルビン酸ナトリウム、及び100ユニット/mL hIL-2を含むRPMI培地中で維持した。濃縮レンチウイルスを使用して、ヒト及び非ヒト霊長類細胞に感染させた。利用されるVSV-Gタンパク質は、VSV-GのLDL-Rへの結合を防止するための変異を保有するバリアントVSV-Gタンパク質であった。バリアントVSV-Gは、VSV-G*と表され、本明細書に提供されるVSV-G(I182E、T214N、T352A)(例えば、配列番号23)に対応する。本実施例では、CD7バインダー構築物を利用した。CD7バインダーは、本明細書に提供される通りであった。培地を24時間後に交換し、形質導入された細胞を形質導入後7日目にフローサイトメトリーによって分析して、CAR形質導入を決定した。CAR発現は、形質導入を示さないバインダー単独(図10B)と比較して、評価された全てのヒト及び非ヒト霊長類PBMCにおいて観察された(図10A)。データはまた、感染の多重度に対するCAR発現パーセントとして提示される(図10C)。
【0361】
これらの実施例及び実施形態は、VSV-G*偽型レンチウイルスが、様々なヒト及び非ヒト霊長類PMBCを首尾よく形質導入することができることを実証する。
【0362】
実施例7:CD7バインダーを保有するVSV-G*偽型レンチウイルスは、最小限のオフターゲット形質導入を示す。
本明細書に提供されるように、CD7バインダーを利用するVSV-G*偽型レンチウイルス構築物を介したB細胞のオフターゲット形質導入を、いくつかのB細胞集団において評価した。利用されるVSV-Gタンパク質は、VSV-GのLDL-Rへの結合を防止するための変異を保有するバリアントVSV-Gタンパク質であった。バリアントVSV-Gは、VSV-G*と表され、本明細書に提供されるVSV-G(I182E、T214N、T352A)(例えば、配列番号23)に対応する。B細胞を、5%のヒト血清及び20ng/mLのヒトIL-2を含むX-Vivo10培地中で維持した。非ヒト霊長類細胞を、10% FBS、1% Pen/Strep、1mMピルビン酸ナトリウム、及び100ユニット/mL hIL-2を含むRPMI培地中で維持した。濃縮レンチウイルスを使用して、様々なB細胞集団を感染させた。本実施例では、CD7バインダー構築物を利用した。CD7バインダーは、本明細書に提供される通りであった。培地を24時間後に交換し、形質導入された細胞を形質導入後5日目にフローサイトメトリーによって分析して、GFP形質導入を決定した。対照として、SupT1細胞にも同じレンチウイルス構築物を感染させた。評価したB細胞集団のいずれも、いかなる顕著なレベルのGFP発現も示さなかった(図11A)。
【0363】
CAR20-T2A-GFP導入遺伝子を送達するレンチウイルス構築物も同様に評価した。CD7バインダーを利用するVSV-G*偽型レンチウイルスは、試験した全ての細胞集団において、依然としてB細胞の最小限のオフターゲット形質導入を示した(図11B)。CAR-T2A-GFP陽性細胞のパーセントは、利用される最高レンチウイルス濃度でラインDBにおいて1%のみを超えた。
【0364】
これらの実施例及び実施形態は、i)本開示のCD7バインダーを利用するVSV-G*偽型レンチウイルスが、B細胞の低オフターゲット形質導入を有し、ii)GFP形質導入遺伝子の代わりにCAR20形質導入遺伝子が送達されると、B細胞におけるオフターゲット形質導入が顕著に増加しないことを実証する。
【0365】
実施例8:CD20-CAR導入遺伝子ペイロードを有するVSV-G*偽型レンチウイルスは、インビトロでCD20陽性リンパ腫細胞を死滅させる。
CD20-CAR導入遺伝子を有するVSV-G*偽型レンチウイルス構築物がインビトロでCD20陽性リンパ腫細胞を死滅させる能力を評価した。VSV-G*偽型レンチウイルス構築物は、本明細書に提供されるCD7バインダーを利用した。利用されるVSV-Gタンパク質は、VSV-GのLDL-Rへの結合を防止するための変異を保有するバリアントVSV-Gタンパク質であった。バリアントVSV-Gは、VSV-G*と表され、本明細書に提供されるVSV-G(I182E、T214N、T352A)(例えば、配列番号23)に対応する。CD20-CAR(CAR20)導入遺伝子を担持するレンチウイルス構築物をヒトPBMCに形質導入した。CAR20導入遺伝子は、配列番号75または配列番号76の抗原結合ドメインを含んでいた。次いで、CD20陽性リンパ腫細胞を所与のエフェクター対標的比(E:T)でCAR20細胞に添加した。試験した全てのレンチウイルス構築物は、CAR20陽性リンパ腫細胞の用量依存的死滅をもたらした(図12)。
【0366】
これらの実施例及び実施形態は、本開示のCD7バインダーを利用するVSV-G*偽型レンチウイルスが、前述の実施例によって実証されるように、適切な標的細胞を形質導入するだけでなく、インビボでのCD20陽性リンパ腫細胞の堅牢で用量依存的な死滅をもたらすことを実証する。
【0367】
実施例9:VSV-G*偽型レンチウイルスは、マウスにおいてB細胞を枯渇させ、確立された腫瘍を排除する。
VSV-G*偽型レンチウイルス構築物がインビボでB細胞集団を枯渇させる能力を評価した。VSV-G*偽型レンチウイルス構築物は、本明細書に提供されるCD7バインダーを利用した。利用されるVSV-Gタンパク質は、VSV-GのLDL-Rへの結合を防止するための変異を保有するバリアントVSV-Gタンパク質であった。バリアントVSV-Gは、VSV-G*と表され、本明細書に提供されるVSV-G(I182E、T214N、T352A)(例えば、配列番号23、配列番号25)に対応する。GFP導入遺伝子、またはCD20-CAR導入遺伝子を発現するレンチウイルス粒子をマウスに注射した。利用したマウスは、循環ヒトT細胞及びB細胞を有するhuCD34 NSGマウスであった。GFPを発現するレンチウイルス構築物を受けたマウスは、CD20(図13A)またはCD19(図13B)B細胞の損失を示さなかった。CD20-CAR導入遺伝子を受けたマウスは、CD20陽性B細胞(図13A)及びCD19陽性B細胞(図13B)の両方の劇的な喪失によって示されるように、3週間にわたるB細胞の劇的かつ持続的な喪失を示した。
【0368】
ウイルス粒子のインビボの有効性を更に特徴付けるために、腫瘍形成を防止するVSV-G*偽型レンチウイルス構築物の能力を評価した。マウスに、プロトコル1日目に、GFP導入遺伝子またはCD20-CAR導入遺伝子を発現するウイルス粒子を注射した。9日目に、マウスにRaji腫瘍細胞を注入し、腫瘍進行をモニタリングした。図14Aに例示される実験プロトコル。治療を受けていないマウスまたはGFPを発現するレンチウイルス構築物は、IVISイメージングによって決定されるように、進行性の腫瘍発生及び拡散を示した。対照的に、CD20-CAR導入遺伝子を発現するレンチウイルス構築物を受けたマウスは、Raji細胞注入後に腫瘍発症を示さなかった(図14B)。
【0369】
ウイルス粒子がインビボで確立された腫瘍に影響を及ぼす能力も評価した。プロトコル0日目に、マウスにRaji腫瘍細胞を注入した。マウスを、プロトコル5日目にヒトPBMC生着によってヒト化させ、マウスにウイルス粒子(対照)を注射しなかったか、またはプロトコル6日目にCD20-CAR導入遺伝子を発現するウイルス粒子を注射したかのいずれかであった。腫瘍進行をプロトコル30日目までモニタリングした。実験プロトコルを図15Aに示す。対照及びウイルス処置マウスは、IVISイメージングによって決定されるように、5日目(ウイルス投与前)、7日目、及び8日目に同等の腫瘍負荷を実証し、Raji腫瘍が両方の群で確立されたことを示した。12日目に、対照マウスは、増加した腫瘍負荷を示し続けたが、ウイルス処理されたマウスでは、腫瘍負荷が劇的に減少した。腫瘍負荷の減少は、実験の期間を通して持続した(図15B)。
【0370】
これらの実施例及び実施形態は、本開示のVSV-G*偽型レンチウイルス構築物が、インビボでB細胞を適切に標的化し、インビボで腫瘍形成を防止し、インビボで確立された腫瘍を排除することができることを実証する。
【0371】
実施例10:VSV-G*偽型レンチウイルスは、非ヒト霊長類におけるB細胞を枯渇させる。
VSV-G*偽型レンチウイルス構築物がインビボでB細胞集団を枯渇させる能力も、非ヒト霊長類(マカク)において評価した。VSV-G*偽型レンチウイルス構築物は、本明細書に提供されるCD7バインダーを利用した。利用されるVSV-Gタンパク質は、VSV-GのLDL-Rへの結合を防止するための変異を保有するバリアントVSV-Gタンパク質であった。バリアントVSV-Gは、VSV-G*と表され、本明細書に提供されるVSV-G(I182E、T214N、T352A)(例えば、配列番号23)に対応する。プロトコル0日目に、マカクにレンチウイルス粒子を注射し、それらのCD20+細胞をモニタリングした。レンチウイルス粒子の注射は、試験した6/6マカクでB細胞枯渇をもたらす。
【0372】
本明細書は、特許、特許出願、及び刊行物への多数の引用を含む。各々は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0373】
本明細書はまた、様々な配列、例えば、本明細書及び以下に提供されるものについても言及する。
VSV-Gインディアナ全長WT:
【化1】
VSV-GインディアナエクトドメインWT:
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VSV-GインディアナエクトドメインI182A:
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VSV-GインディアナエクトドメインI182D:
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VSV-GインディアナエクトドメインI182E:
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VSV-GインディアナエクトドメインH8A+K47Q:
KFTIVFPANQKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPQSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLISMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYETGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTTERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号6)
VSV-GインディアナエクトドメインQ10A:
KFTIVFPHNAKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLISMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYETGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTTERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号7)
VSV-GインディアナエクトドメインQ10R:
KFTIVFPHNRKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLISMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYETGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTTERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号8)
VSV-GインディアナエクトドメインQ10K:
KFTIVFPHNKKGNWKNVPSNYHYCPSSSDLNWHNDLIGTALQVKMPKSHKAIQADGWMCHASKWVTTCDFRWYGPKYITHSIRSFTPSVEQCKESIEQTKQGTWLNPGFPPQSCGYATVTDAEAVIVQVTPHHVLVDEYTGEWVDSQFINGKCSNYICPTVHNSTTWHSDYKVKGLCDSNLISMDITFFSEDGELSSLGKEGTGFRSNYFAYETGGKACKMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDLFAAARFPECPEGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAGLPISPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAAPILSRMVGMISGTTTERELWDDWAPYEDVEIGPNGVLRTSSGYKFPLYMIGHGMLDSDLHLSSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDESLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSSWKSSIASFFFIIGLIIGLFLVLRVGIHLCIKLKHTKKRQIYTDIEMNRLGK(配列番号9)
VSV-Gニュージャージー全長WT:
【化2】
VSV-GニュージャージーエクトドメインWT:
KIEIVFPQHTTGDWKRVPHEYNYCPTSADKNSHGTQTGIPVELTMPKGLTTHQVDGFMCHSALWMTTCDFRWYGPKYITHSIHNEEPTDYQCLEAIKAYKDGVSFNPGFPPQSCGYGTVTDAEAHIVTVTPHSVKVDEYTGEWIDPHFIGGRCKGQICETVHNSTKWFTSSDGESVCSQLFTLVGGTFFSDSEEITSMGLPETGIRSNYFPYVSTEGICKMPFCRKPGYKLKNDLWFQITDPDLDKTVRDLPHIKDCDLSSSIVTPGEHATDISLISDVERILDYALCQNTWSKIEAGEPITPVDLSYLGPKNPGAGPVFTIINGSLHYFMSKYLRVELESPVIPRMEGKVAGTRIVRQLWDQWFPFGEVEIGPNGVLKTKQGYKFPLHIIGTGEVDNDIKMERIVKHWEHPHIEAAQTFLKKDDTEEVLYYGDTGVSKNPVELVEGWFSGWRSSIMGVLAVIIGFVILIFLIRLIGVLSSLFRQKRRPIYKSDVEMAHFR(配列番号11)
VSV-Gマラバ全長WT:
【化3】
VSV-GマラバエクトドメインWT:
KFTIVFPHHQKGNWKNVPSTYHYCPSSSDQNWHNDLTGVSLHVKIPKSHKAIQADGWMCHAAKWVTTCDFRWYGPKYITHSIHSMSPTLEQCKTSIEQTKQGVWINPGFPPQSCGYATVTDAEVVVVQATPHHVLVDEYTGEWIDSQLVGGKCSKEVCQTVHNSTVWHADYKITGLCESNLASVDITFFSEDGQKTSLGKPNTGFRSNHFAYESGEKACRMQYCTQWGIRLPSGVWFELVDKDLFQAAKLPECPRGSSISAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAKLPVSPVDLSYLAPKNPGSGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDISNPIIPHMVGTMSGTTTERELWNDWYPYEDVEIGPNGVLKTPTGFKFPLYMIGHGMLDSDLHKSSQAQVFEHPHAKDAASQLPDDETLFFGDTGLSKNPVELVEGWFSSWKSTLASFFLIIGLGVALIFIIRIIVAIRYKYKGRKTQKIYNDVEMSRLGNK(配列番号13)
VSV-Gカラジャス全長WT:
【化4】
VSV-GカラジャスエクトドメインWT:
KITISFPQSLKGDWRPVPKGYNYCPTSADKNLHGDLIDIGLRLRAPKSFKGISADGWMCHAARWITTCDFRWYGPKYITHSIHSFRPSNDQCKEAIRLTNEGNWINPGFPPQSCGYASVTDSESVVVTVTKHQVLVDEYSGSWIDSQFPGGSCTSPICDTVHNSTLWHADHTLDSICDQEFVAMDAVLFTESGKFEEFGKPNSGIRSNYFPYESLKDVCQMDFCKRKGFKLPSGVWFEIEDAEKSHKAQVELKIKRCPHGAVISAPNQNAADINLIMDVERILDYSLCQATWSKIQNKEALTPIDISYLGPKNPGPGPAFTIINGTLHYFNTRYIRVDIAGPVTKEITGFVSGTSTSRVLWDQWFPYGENSIGPNGLLKTASGYKYPLFMVGTGVLDADIHKLGEATVIEHPHAKEAQKVVDDSEVIFFGDTGVSKNPVEVVEGWFSGWRSSLMSIFGIILLIVCLVLIVRILIALKYCCVRHKKRTIYKEDLEMGRIPRRA(配列番号15)
VSV-Gアラゴア全長WT:
【化5】
VSV-GアラゴアエクトドメインWT:
KFTIVFPQSQKGDWKDVPPNYRYCPSSADQNWHGDLLGVNIRAKMPKVHKAIKADGWMCHAAKWVTTCDYRWYGPQYITHSIHSFIPTKAQCEESIKQTKEGVWINPGFPPKNCGYASVSDAESIIVQATAHSVMIDEYSGDWLDSQFPTGRCTGSTCETIHNSTLWYADYQVTGLCDSALVSTEVTFYSEDGLMTSIGRQNTGYRSNYFPYEKGAAACRMKYCTHEGIRLPSGVWFEMVDKELLESVQMPECPAGLTISAPTQTSVDVSLILDVERMLDYSLCQETWSKVHSGLPISPVDLGYIAPKNPGAGPAFTIVNGTLKYFDTRYLRIDIEGPVLKKMTGKVSGTPTKRELWTEWFPYDDVEIGPNGVLKTPEGYKFPLYMIGHGLLDSDLQKTSQAEVFHHPQIAEAVQKLPDDETLFFGDTGISKNPVEVIEGWFSNWRSSVMAIVFAILLLVITVLMVRLCVAFRHFCCQKRHKIYNDLEMNQLRR(配列番号17)
VSV-Gコーカル全長WT:
【化6】
VSV-GコーカルエクトドメインWT:
KFSIVFPQSQKGNWKNVPSSYHYCPSSSDQNWHNDLLGITMKVKMPKTHKAIQADGWMCHAAKWITTCDFRWYGPKYITHSIHSIQPTSEQCKESIKQTKQGTWMSPGFPPQNCGYATVTDSVAVVVQATPHHVLVDEYTGEWIDSQFPNGKCETEECETVHNSTVWYSDYKVTGLCDATLVDTEITFFSEDGKKESIGKPNTGYRSNYFAYEKGDKVCKMNYCKHAGVRLPSGVWFEFVDQDVYAAAKLPECPVGATISAPTQTSVDVSLILDVERILDYSLCQETWSKIRSKQPVSPVDLSYLAPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRIDIDNPIISKMVGKISGSQTERELWTEWFPYEGVEIGPNGILKTPTGYKFPLFMIGHGMLDSDLHKTSQAEVFEHPHLAEAPKQLPEEETLFFGDTGISKNPVELIEGWFSSWKSTVVTFFFAIGVFILLYVVARIVIAVRYRYQGSNNKRIYNDIEMSRFRK(配列番号19)
VSV-Gモレトン全長WT:
【化7】
VSV-GモレトンエクトドメインWT:
KFTIVFPHNQKGNWKNVPANYQYCPSSSDLNWHNGLIGTSLQVKMPKSHKAIQADGWMCHAAKWVTTCDFRWYGPKYVTHSIKSMIPTVDQCKESIAQTKQGTWLNPGFPPQSCGYASVTDAEAVIVKATPHQVLVDEYTGEWVDSQFPTGKCNKDICPTVHNSTTWHSDYKVTGLCDANLISMDITFFSEDGKLTSLGKEGTGFRSNYFAYENGDKACRMQYCKHWGVRLPSGVWFEMADKDIYNDAKFPDCPEGSSIAAPSQTSVDVSLIQDVERILDYSLCQETWSKIRAHLPISPVDLSYLSPKNPGTGPAFTIINGTLKYFETRYIRVDIAGPIIPQMRGVISGTTTERELWTDWYPYEDVEIGPNGVLKTATGYKFPLYMIGHGMLDSDLHISSKAQVFEHPHIQDAASQLPDDETLFFGDTGLSKNPIELVEGWFSGWKSTIASFFFIIGLVIGLYLVLRIGIALCIKCRVQEKRPKIYTDVEMNRLDR(配列番号21)
Fc IgG1(受託番号P01857)
ASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号26)
Fc IgG2(受託番号AAN76043)
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYTCNVDHKPSNTKVDKTVERKCCVECPPCPAPPVAGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTFRVVSVLTVVHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPAPIEKTISKTKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPMLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(配列番号27)
Fc IgG4(受託番号AAB59394)
STKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPSCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK(配列番号28)
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図6M
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図7L
図7M
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
【配列表】
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【国際調査報告】