(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ハイブリッド接合
(51)【国際特許分類】
F16B 5/08 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
F16B5/08 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535784
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-08-01
(86)【国際出願番号】 GB2022053146
(87)【国際公開番号】W WO2023111521
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】レザイ、アミール
【テーマコード(参考)】
3J001
【Fターム(参考)】
3J001JD12
3J001JD32
(57)【要約】
ハイブリッド接着固定(HBF)接合100が説明される。ハイブリッド接着固定(HBF)接合は、第1の接合面(111)を有する第1の部品(110)であって、第1の部品(110)は、複合材部品である、第1の部品(110)と;第2の接合面(121)を有する第2の部品(120)であって、第2の部品(120)は、金属部品である、第2の部品(120)と;第1の接合面(111)および第2の接合面(121)を介して第1の部品(110)と第2の部品(120)とを相互に連結する第1の突起(130A)を含む突起のセット(130)と;第1の接合面(111)および第2の接合面(121)を介して第1の部品(110)と第2の部品(120)とを相互に接着結合する接着剤(140)であって、接着剤(140)は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、接着剤(140)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド接着固定(HBF)接合であって、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備える、HBF接合。
【請求項2】
突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記第2の部品によって設けられる、請求項1に記載のHBF接合。
【請求項3】
前記第1の接合面と前記第2の接合面とが相互に対応し、前記接着剤が前記第1の接合面と前記第2の接合面とを相互に接着結合する、請求項1または2に記載のHBF接合。
【請求項4】
対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを備え、前記接合コネクタプレートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項5】
突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記接合コネクタプレートによって設けられる、請求項4に記載のHBF接合。
【請求項6】
突起の前記セットは、前記第1の部品および任意選択的に前記第2の部品を穿孔する、請求項5に記載のHBF接合。
【請求項7】
前記接合コネクタプレートは、強磁性金属を備える、および/または強磁性金属である、請求項4乃至6のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項8】
前記接合コネクタプレートは、その抵抗加熱のための電気端子のセットを設ける、請求項4乃至7のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項9】
金属製の接合インサートを備え、前記接合インサートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置され、前記接合インサートは、形状記憶合金またはバイメタルストリップを備える、および/または形状記憶合金またはバイメタルストリップである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項10】
前記接着剤は、機能性添加剤を備える、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項11】
前記第2の部品は、複合材部品である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項12】
第1の接合面を有する第1の部品であって、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合する方法であって、前記方法は、
第1の突起を含む突起のセットを使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結することと、
接着剤を使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合することと、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、
を備える、方法。
【請求項13】
前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを配置することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離する方法であって、
前記HBF接合は、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備え、前記方法は、
前記接着剤を剥離することによって前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させ、それによって前記第1の接合面および前記第2の接合面から突起の前記セットを解放することと、
を備える、方法。
【請求項15】
前記接着剤を剥離することは、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させることを備える、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド接合(hybrid joints)に関する。
【背景技術】
【0002】
高度な機体設計は、例えば、金属、複合材、およびセラミックなどの異種材料(マルチ材料としても知られる)のハイブリッド組み合わせをますます必要とし、ここでは、高い強度および損傷許容性を確保するために、効果的な接合が重要である。その結果、例えば、機械的締結を接着結合(adhesive bonding)と組み合わせることによって、複合材を金属に接合するためのハイブリッド接合(hybrid joining)(すなわち、ハイブリッド接着固定(HBF:hybrid bonded-fastened)接合)が検討されてきた。典型的な例では、繊維強化ポリマー部品のような複合材部品と、金属部品との間のHBF接合は、金属部品から突出する金属ピンを使用する。ピンは、繊維強化材と連結するように、製造中に繊維強化ポリマー部品のプレフォームに挿入される。次いで、樹脂を繊維プレフォームと組み合わせ、補助的な接着結合を作成するために所定の位置で金属部品と共硬化させる。より一般的には、ハイブリッド接合は、「機械的連結および接着結合などの複数の接合技術を利用する方法」として定義され得る。ハイブリッド接合は、個々の接合方法と比較して、極限強度、耐久性、および損傷許容性を含むが、これらに限定されない機械的特性の範囲の改善を提供する。
【0003】
それでもなお、ハイブリッド接合を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備える、ハイブリッド接着固定(HBF)接合が提供される。
【0005】
本発明の第2の態様によれば、第1の接合面を有する第1の部品であって、第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合する方法が提供され、方法は、
第1の突起を含む突起のセットを使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結することと、
接着剤を使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合することと、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、
を備える。
【0006】
本発明の第3の態様によれば、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離する方法が提供され、
前記HBF接合は、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備え、前記方法は、
前記接着剤を剥離することによって前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させ、それによって前記第1の接合面および前記第2の接合面から突起の前記セットを解放すること(releasing)と、
を備える。
【0007】
本発明の第4の態様によれば、ハイブリッド接着固定(HBF)接合における剥離可能な接着剤の使用が提供される。
【発明の形態】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備える、ハイブリッド接着固定(HBF)接合が提供される。
【0009】
このようにして、剥離可能な接着剤を剥離することを備えるHBF接合が分離され、それによって第1の部品と第2の部品との相互分解(mutual disassembly)(解体としても知られる)を提供し、したがって、検査、メンテナンス、修理、および/または寿命末期(EoL:end of life)処理を可能にし得る。この相互分解は、第1の部品および第2の部品に対して非破壊的(すなわち、損傷なし)であることを理解されたい。対照的に、従来のHBF接合は、第1の部品および第2の部品の共硬化/共結合に依存し、それによって、それらの相互分解、特に、相互非破壊分解(mutual non-destructive disassembly)を妨げる。すなわち、従来のHBF接合は、検査、メンテナンス、修理、および/または寿命末期(EoL)処理を可能にしない。
【0010】
従来のHBF接合は、既知である。したがって、第1の態様によるHBF接合は、追加的または代替的に、剥離可能な接着剤を使用した接着結合によって特徴付けられる従来のHBF接合として説明され得る。
【0011】
HBF接合は、第1の部品を備える。第1の部品は、複合材部品(例えば、熱可塑性または熱硬化性マトリックスを有する、炭素繊維複合材(CFC)部品またはガラス繊維強化プラスチック(GRP)部品のような繊維強化複合材部品)、金属部品(例えば、除去製造によって形成された、および/または付加製造によって形成されたシート、セクション、鍛造品、鋳造品)、またはセラミック部品である。一例では、第1の部品は航空宇宙用材料である。
【0012】
HBF接合は、第2の部品を備える。第2の部品は、複合材部品(例えば、熱可塑性または熱硬化性マトリックスを有する、炭素繊維複合材(CFC)部品またはガラス繊維強化プラスチック(GRP)部品のような繊維強化複合材部品)、金属部品(例えば、除去製造によって形成されたおよび/または付加製造によって形成されたシート、セクション、鍛造品、鋳造品)またはセラミック部品である。一例では、第2の部品は、航空宇宙用材料である。
【0013】
一例では、第1の部品は、複合材部品(例えば、熱可塑性または熱硬化性マトリックスを有する、炭素繊維複合材(CFC)部品またはガラス繊維強化プラスチック(GRP)部品のような繊維強化複合材部品)であり、第2の部品は、金属部品(例えば、除去製造によって形成された、および/または付加製造によって形成されたシート、セクション、鍛造品、鋳造品)である。
【0014】
一例では、第1の部品は、複合材部品(例えば、熱可塑性または熱硬化性マトリックスを有する、炭素繊維複合材(CFC)部品またはガラス繊維強化プラスチック(GRP)部品のような繊維強化複合材部品)であり、第2の部品は、複合材部品(例えば、炭素繊維複合材(CFC)部品またはガラス繊維強化プラスチック(GRP)部品のような繊維強化複合材部品)であり、任意選択的に、HBF接合は、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレート(metallic joint connector plate)を備え、接合コネクタプレートは、第1の接合面と第2の接合面との間に配置される。
【0015】
第1の部品は、第1の接合面を有し(または画定し)、第2の部品は、第2の接合面を有する(または画定する)。第1の接合面と第2の接合面とは、必ずしも対応または嵌合しているわけではないことを理解されたい。例えば、以下に説明されるように、第1の接合面と第2の接合面との間に、第3の部品や接合コネクタプレート等が配置され得る。一例では、第1の接合面と第2の接合面とは、相互に対応または嵌合する。一例では、第1の接合面と第2の接合面とは、相互に対応または嵌合しない。
【0016】
HBF接合は、第1の接合面および第2の接合面を介して第1の部品と第2の部品とを相互に連結する(すなわち、機械的に連結する)、第1の突起を含む突起のセットを備える。連結すること(interlocking)の役割は、接着剤の亀裂伝播を妨げ、補助的な荷重経路を提供することである。突起のセットは、第1の接合面および第2の接合面を通って延在することを理解されたい。一例では、第1の突起および/または突起のセットは、第1の部品および/または第2の部品を通って、例えば、部分的に通って、または完全に通って、延在する。突起のセットは、第1の部品および第2の部品の少なくとも1つから(例えば、第1の部品および/または第2の部品を損傷することなく接着剤を剥離することなどによって、解放することによって)取り外し可能であり、それによって検査、メンテナンス、修理、および/または寿命末期(EoL)処理を可能にすることを理解されたい。一例では、第1の突起は、解放可能な締結具を備える、および/または解放可能な締結具である。一例では、第1の突起は、ピン、例えば、プレーンピン、螺旋ピン、またはかかり部付きピン(barbed pin)を備える、および/またはピンである。一例では、突起のセットは、少なくとも部分的に、第2の部品によって設けられる。例えば、第2の部品が金属部品である場合、突起のセットは、第2の接合面から突出するピン(すなわち、突出部または雄部材としても知られる突起)によって設けられ得る。例えば、第2の部品が複合材部品である場合、突起のセットは、第2の部品に埋め込まれ、第2の接合面から突出するピン(より一般的には、突出部)によって設けられ得る。
【0017】
一例では、第1の部品は、その中におよび/またはそれを通して突起のセットを受け入れるように配置された(すなわち、それに応じて位置付けられたおよび/またはサイズ設定された)第1の開口部を含む、開口部(すなわち、陥凹、穿孔、通路、空洞、または孔)の第1のセットを備える。一例では、第1の開口部は、貫通開口部を備える、および/または貫通開口部である(すなわち、第1の部品を完全に通って延在する)。一例では、第1の開口部は、ブラインド開口部を備える、および/またはブラインド開口部である(すなわち、第1の接合面から第1の部品を部分的に通って延在する)。一例では、第1の開口部は、第1の突起に対して隙間嵌め(clearance fit)(締まり嵌めを参照)を設け、接着剤は、第1の開口部に浸透し、第1の突起と第1の開口部の壁とを相互に接合する。一例では、第1の開口部は、円筒形開口部または円錐台形開口部を備える、および/または円筒形開口部または円錐台形開口部である(すなわち、表面から離れる方向にテーパ状になる)。一例では、開口部の第1のセットは、レーザドリル、ウォータージェット加工、および/または機械加工のような除去加工によって、穿孔によって、成形中に工具を用いて予備成形することによって、熱穿孔(例えば、熱可塑性複合材の場合)、雌型特徴(female features)の3D印刷(例えば、熱可塑性複合材および金属複合材の場合)によって、形成される。
【0018】
一例では、第2の部品は、その中におよび/またはそれを通して突起のセットを受け入れるように配置された(すなわち、それに応じて位置付けられたおよび/またはサイズ設定された)第1の開口部を含む、開口部(すなわち、穿孔、通路、空洞、または孔)の第2のセットを備える。一例では、第1の開口部は、貫通開口部を備える、および/または貫通開口部である(すなわち、第1の部品を完全に通って延在する)。一例では、第1の開口部は、ブラインド開口部を備える、および/またはブラインド開口部である(すなわち、第1の接合面から第1の部品を部分的に通って延在する)。一例では、開口部の第2のセットは、レーザドリル、ウォータージェット加工、および/または機械加工のような除去加工によって、穿孔によって、成形中に工具を用いて予備成形することによって、熱穿孔(例えば、熱可塑性複合材の場合)、雌型特徴の3D印刷(例えば、熱可塑性複合材および金属複合材の場合)によって、形成される。
【0019】
HBF接合は、第1の接合面および第2の接合面を介して第1の部品と第2の部品とを相互に接着結合する接着剤を備える。第1の接合面と第2の接合面は、それらの間に接着剤のみが配置されて向かい合う(すなわち、例えば、接着のための推奨された間隔に従って、密接に離間される)ように、直接接着結合され得る、または、例えば、第1の接合面と第2の接合面との間に配置される第3の部品または接合コネクタプレートなどによって、間接的に結合され得ることを理解されたい。一例では、第1の接合面と第2の接合面とは相互に対応し、接着剤は、第1の接合面と第2の接合面とを相互に接着結合する。すなわち、第1の接合面と第2の接合面とが直接接着結合されている。
【0020】
接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である。剥離可能な接着剤は、既知である。例えば、Hutchinson, AR., Liu, Y. and Lu, Y. (2016) ‘Overview of disbonding technologies for adhesive bonded joints’, Journal of Adhesion, DOI: https://doi.org/10.1080/00218464.2016.1237876を参照されたい。
【0021】
一例では、接着剤は、剥離可能な接着剤である、調整された接着剤配合物(tailored adhesive formulation)(再加工可能な接着剤系としても知られる)である。一般に、調整された接着剤配合物は、特定のガラス転移温度を有するように配合され、それによりその温度まで加熱すると、結合強度が低下し、第1の部品と第2の部品とが低下した力で相互に分離され得る。調整された接着剤配合物の例は、イソシアネートおよび不安定水素開始基(labile-hydrogen starting groups)へのイソシアネート不安定水素系結合(linkage)の解離に基づく、熱可逆性イソシアネート系のポリマー配合物などの可逆性ポリマーであって、この場合、配合物は、酸に可溶である自由流動性溶融物(free-flowing melt)になる、可逆性ポリマーと;60℃未満で形成し、90℃超で解離する熱可逆性フランマレイミドディールスアルダー付加物(thermally reversible furan-maleimide Diels-Alder adducts)を含む、低弾性率エポキシ接着剤配合物と;ポリマー構造に組み込まれた電気化学的に活性な架橋剤であって、この場合、電気化学的還元が電流を印加することによって活性化され、架橋部位でのポリマー骨格の切断、したがってポリマー分解をもたらす、架橋剤とを含む。他の調整された接着剤配合物の剥離可能な接着剤は、既知である。
【0022】
一例では、接着剤は、機能性添加剤、例えば、1つまたは複数の化学発泡剤(CFA)、物理発泡剤(PFA)、金属粒子、および/または膨張性無機粒子(expandable inorganic particle)を備える。一般に、CFAは、化学反応を受けることによって体積膨張を示す機能性添加剤である。CFAの例は、p-トルエンスルホニルヒドラジド(pTSH)、ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、アゾジカルボキサミド(ADC)、および5-フェニル-1H-テトラゾール(5P1HT)を含む。一般に、PFA(熱膨張性微粒子としても知られる)は、(典型的には固体または液体から気体への)状態変化を受けることによって体積膨張を示す機能性添加剤である。PFAは、一般に、低沸点を有する炭化水素発泡剤を封入する熱可塑性ポリマーシェルを備える。これらの微粒子は、典型的には、直径10μm~50μmであり、それらの初期体積よりも40~60倍まで膨張する。CFAおよびPFAの両方は、ボンドライン(bondline)を膨張させ、それによって第1の部品と第2の部品とを離すように付勢し(urging apart)、および/または、例えば、その強度を低下させることによって接着剤を化学的に変化させる。金属粒子は、例えば、交流電磁場にさらされたときに熱を吸収し、それによって、例えば、接着剤を分解するためにマイクロカプセル化された溶媒の解放を活性化するために、接着剤に含まれ得る。マイクロカプセル化された溶媒の例は、接着剤のエポキシド骨格(epoxide backbone)を開裂し得る有機アミンおよび酸を含む。膨張性無機粒子の例は、膨張黒鉛(膨張性黒鉛または膨張性鱗片状黒鉛としても知られる)、バーミキュライト、パーライト、または雲母のような無機材料を含む。他の機能性添加剤の剥離可能な接着剤は、既知である。
【0023】
一例では、接着剤は、アクティブ基板、例えば、電気的に可逆的なアミン硬化エポキシ接着剤を備え、10V~50Vの電位差および1~5mACm-2の電流が導電性部品間に印加されると、剥離が達成され、結合界面に沿ったイオン伝導および接着剤境界層の分極をもたらす。典型的には、部品の少なくとも1つは金属部品である。他のアクティブ基板の剥離可能な接着剤は、既知である。
【0024】
一例では、接着剤は、ホットメルト接着剤のような準安定熱可塑性物質を備える。他の準安定熱可塑性物質は、既知である。
【0025】
典型的には、使い捨て接着剤は、ペースト、フィルム、および/または注入樹脂(infused resin)の形態で適用され得る。
【0026】
一例では、HBF接合は、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレート(コネクタ、接合コネクタ、界面層、または中間層としても知られる)を備え、ここにおいて、接合コネクタプレートは、第1の接合面と第2の接合面との間に配置される。このようにして、金属製の接合コネクタプレートは、第1の部品と第2の部品との間に中間層を設ける。
【0027】
一例では、突起のセットは、例えば、必要な変更を加えて、第2の部品に関して説明したように、少なくとも部分的に接合コネクタプレートによって提供される。
【0028】
一例では、例えば、接合コネクタプレートまたは第2の部品によって設けられる突起のセットは、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願第2909486号に記載されているように、第1の部品および任意選択的に第2の部品を穿孔する。
【0029】
一例では、突起セット、第2の接合面、および/または接合コネクタプレートは、そこから延在するピンのアレイを有するか、または画定し、各ピンは、接合面から遠位の端部にピンヘッドを有し、ピンは、最初に、尖ったピンヘッドで形成され、それによって、第1の部品および第2の部品を共に押圧することにより、ピンのアレイが第1の部品を貫通し、それとの締まり嵌めを設ける保持手段を通してピンを押進させ(force)、保持手段は、保持メッシュの形態をとる。
【0030】
一例では、接合コネクタプレートは、強磁性金属を備える、および/または強磁性金属である。このようにして、HBF接合は、接着剤の熱剥離のために接合コネクタプレートの誘導加熱を介して加熱され得る。
【0031】
一例では、接合コネクタプレートは、接着剤の熱剥離のためにその抵抗加熱のための電気端子のセットを提供する。追加および/または代替として、抵抗加熱のための電気端子のセットは、突起および/またははんだ、あるいは押し込み型の電気接続点(push fit electrical connection points)のセットによって設けられ得る。
【0032】
一例では、HBF接合は、金属製の接合インサートを備え、接合インサートは、第1の接合面と第2の接合面との間に配置され、接合インサートは、形状記憶合金またはバイメタルストリップを備える、および/または形状記憶合金またはバイメタルストリップである。このようにして、第1の部品および第2の部品は、金属製の接合インサートの加熱時に離れるように付勢される。
【0033】
本発明の第2の態様によれば、第1の接合面を有する第1の部品であって、第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合する(すなわち、組み立てる)方法が提供され、方法は、
第1の突起を含む突起のセットを使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結することと、
接着剤を使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合することと、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、
を備える。
【0034】
第1の部品、第1の接合面、第2の部品、第2の接合面、突起のセット、第1の突起、接着剤、剥離可能な接着剤、および/またはHBF接合は、第1の態様に関して記載されたものであり得る。
【0035】
方法は、第1の態様に関して説明されたステップのいずれかを含み得る。
【0036】
一例では、方法は、第1の接合面と第2の接合面との間に、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを配置することを備える。
【0037】
本発明の第3の態様によれば、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離する(すなわち、分解する)方法が提供され、
前記HBF接合は、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備え、ここにおいて、前記方法は、
前記接着剤を剥離することによって前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させ、それによって前記第1の接合面および前記第2の接合面から突起の前記セットを解放することと、
を備える。
【0038】
第1の部品、第1の接合面、第2の部品、第2の接合面、突起のセット、第1の突起、接着剤、剥離可能な接着剤、および/またはHBF接合は、第1の態様に関して記載されたものであり得る。
【0039】
方法は、第1の態様および/または第2の態様に関して説明されたステップのいずれかを含み得る。
【0040】
一例では、接着剤を剥離することは、第1の部品と第2の部品とを相互に離間させることを備える。一例では、接着剤を剥離することは、例えば、第1の態様に関して説明されたように、HBF接合を加熱することを備える。一例では、接着剤を剥離することは、例えば、第1の態様に関して説明されたような熱剥離を備える。一例では、接着剤を剥離することは、例えば、第1の態様に関して説明されたような電気的剥離を備える。一例では、接着剤を剥離することは、例えば、第1の態様に関して説明されたような化学的剥離を備える。
【0041】
一例では、突起のセットを解放することと、接着剤を剥離することとは、同時に実行される。
【0042】
一例では、方法は、第2の態様に従って、第1の部品を交換用の第1の部品と交換することと、交換用の第1の部品と第2の部品とを接合することとを備える。一例では、方法は、第2の態様に従って、第2の部品を交換用の第2の部品と交換することと、第1の部品と交換用の第2の部品とを接合することとを備える。
【0043】
一例では、本方法は、例えば、寿命末期に、第1の部品および/または第2の部品を処分すること、例えば、リサイクルすることを備える。
【0044】
本発明の第4の態様によれば、ハイブリッド接着固定(HBF)接合における剥離可能な接着剤の使用が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
次に、本発明の実施形態が、図面を参照して、単なる例として説明される。
【
図1】
図1は、例示的な実施形態による、ハイブリッド接着固定(HBF)接合の断面図を示す。
【
図3】
図3は、例示的な実施形態による方法を示す。
【
図4】
図4は、例示的な実施形態による方法を示す。
【
図5】
図5は、接合前の、例示的な実施形態による、ハイブリッド接着固定(HBF)接合の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1は、例示的な実施形態による、ハイブリッド接着固定(HBF)接合100の断面図を示す。ハイブリッド接着固定(HBF)接合は、第1の接合面111を有する第1の部品110であって、第1の部品110は、複合材部品である、第1の部品110と;第2の接合面121を有する第2の部品120であって、第2の部品120は、金属部品である、第2の部品120と;第1の接合面111および第2の接合面121を介して第1の部品110と第2の部品120とを相互に連結する第1の突起130Aを含む突起のセット130と;第1の接合面111および第2の接合面121を介して第1の部品110と第2の部品120とを相互に接着結合する接着剤140であって、接着剤140は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、接着剤140と、を備える。
この例では、突起のセット130は、第2の部品120によって設けられる。この例では、第1の部品110は、その中におよび/またはそれを通して突起のセットを受け入れるように配置された、第1の開口部150Aを含む、開口部150の第1のセットを備える。この例では、第1の開口部150Aは、第1の突起130Aに対して隙間嵌めを設け、接着剤140は、第1の開口部150Aに浸透し、第1の突起130Aと第1の開口部150Aの壁とを相互に結合する。
【0047】
図2は、分解後の
図1のHBF接合1の断面図を示す。
【0048】
図3は、例示的な実施形態による方法300を示す。方法は、第1の接合面を有する第1の部品であって、第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合するものである。方法は、第1の突起を含む突起のセットを使用して、第1の接合面および第2の接合面を介して第1の部品と第2の部品とを相互に連結すること302と、接着剤を使用して、第1の接合面および第2の接合面を介して、第1の部品と第2の部品とを相互に接着結合すること304と、ここにおいて、接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤であり、それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、を備える。この例では、第1の部品は、その中におよび/またはそれを通して突起のセットを受け入れるように配置された、第1の開口部を含む、開口部の第1のセットを備える。この例では、第1の開口部は、第1の突起に対して隙間嵌めを設け、接着剤は、第1の開口部に浸透し、第1の突起と第1の開口部の壁とを相互に結合する。
【0049】
方法は、第1の態様、第2の態様、および/または第3の態様に関して説明されたステップのいずれかを含み得る。
【0050】
図4は、例示的な実施形態による方法400を示す。方法は、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離するものである。HBF接合は、第1の接合面を有する第1の部品であって、第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品と、第1の接合面および第2の接合面を介して第1の部品と第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、第1の接合面および第2の接合面を介して第1の部品と第2の部品とを相互に接着結合する接着剤とを備え、接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である。方法は、接着剤を剥離することによって第1の部品と第2の部品とを相互に離間させ、それによって第1の接合面および第2の接合面から突起のセットを解放すること402を備える。この例では、第1の部品は、その中におよび/またはそれを通して突起のセットを受け入れるように配置された、第1の開口部を含む、開口部の第1のセットを備える。この例では、第1の開口部は、第1の突起に対して隙間嵌めを設け、接着剤は、第1の開口部に浸透し、第1の突起と第1の開口部の壁とを相互に結合する。このようにして、開口部のセット内の接着剤の剥離は、そこからの突起のセットの解放をさらに付勢する。方法は、第1の態様、第2の態様、および/または第3の態様に関して説明されたステップのいずれかを含み得る。
【0051】
図5は、接合前の、例示的な実施形態による、ハイブリッド接着固定(HBF)接合500の断面図を示す。ハイブリッド接着固定(HBF)接合は、第1の接合面511を有する第1の部品510であって、第1の部品510は、複合材部品である、第1の部品510と;第2の接合面521を有する第2の部品520であって、第2の部品520は、複合材部品である、第2の部品520と;第1の接合面511および第2の接合面521を介して第1の部品510と第2の部品520とを相互に連結する第1の突起530Aを含む突起のセット530と;第1の接合面511および第2の接合面521を介して第1の部品510と第2の部品520とを相互に接着結合する接着剤540であって、接着剤540は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、接着剤540と、を備える。
【0052】
この例では、HBF接合は、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレート560を備え、接合コネクタプレート560は、第1の接合面511と第2の接合面521との間に配置され、突起のセット530は、接合コネクタプレート560によって設けられる。この例では、第1の部品510は、その中におよび/またはそれを通して突起のセット530を受け入れるように配置された、第1の開口部550Aを含む、開口部550の第1のセットを備える。この例では、第2の部品520は、その中におよび/またはそれを通して突起のセット530を受け入れるように配置された、第1の開口部570Aを含む、開口部570の第2のセットを備える。この例では、第1の開口部550Aは、第1の突起530Aに対して隙間嵌めを設け、接着剤540は、第1の開口部550Aに浸透し、第1の突起530Aと第1の開口部550Aの壁とを相互に結合する。この例では、第1の突起530Aは、かかり部付きピンである。この例では、第1の開口部550Aは、円錐台形開口部である。この例では、開口部550の第1のセットおよび開口部570の第2のセットのそれぞれの開口部は、第1の開口部550Aに関して説明されたものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド接着固定(HBF)接合であって、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備える、HBF接合。
【請求項2】
突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記第2の部品によって設けられる、請求項1に記載のHBF接合。
【請求項3】
前記第1の接合面と前記第2の接合面とが相互に対応し、前記接着剤が前記第1の接合面と前記第2の接合面とを相互に接着結合する、請求項1または2に記載のHBF接合。
【請求項4】
対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを備え、前記接合コネクタプレートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置される、請求項
1に記載のHBF接合。
【請求項5】
突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記接合コネクタプレートによって設けられる、請求項4に記載のHBF接合。
【請求項6】
突起の前記セットは、前記第1の部品および任意選択的に前記第2の部品を穿孔する、請求項5に記載のHBF接合。
【請求項7】
前記接合コネクタプレートは、強磁性金属を備える、および/または強磁性金属である、請求項4乃至6のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項8】
前記接合コネクタプレートは、その抵抗加熱のための電気端子のセットを設ける、請求項4乃至
6のいずれか一項に記載のHBF接合。
【請求項9】
金属製の接合インサートを備え、前記接合インサートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置され、前記接合インサートは、形状記憶合金またはバイメタルストリップを備える、および/または形状記憶合金またはバイメタルストリップである、請求項
1または2に記載のHBF接合。
【請求項10】
前記接着剤は、機能性添加剤を備える、請求項
1または2に記載のHBF接合。
【請求項11】
前記第2の部品は、複合材部品である、請求項
1または2に記載のHBF接合。
【請求項12】
第1の接合面を有する第1の部品であって、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合する方法であって、前記方法は、
第1の突起を含む突起のセットを使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結することと、
接着剤を使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合することと、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、
を備える、方法。
【請求項13】
前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを配置することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離する方法であって、
前記HBF接合は、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備え、前記方法は、
前記接着剤を剥離することによって前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させ、それによって前記第1の接合面および前記第2の接合面から突起の前記セットを解放することと、
を備える、方法。
【請求項15】
前記接着剤を剥離することは、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させることを備える、請求項14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
この例では、HBF接合は、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレート560を備え、接合コネクタプレート560は、第1の接合面511と第2の接合面521との間に配置され、突起のセット530は、接合コネクタプレート560によって設けられる。この例では、第1の部品510は、その中におよび/またはそれを通して突起のセット530を受け入れるように配置された、第1の開口部550Aを含む、開口部550の第1のセットを備える。この例では、第2の部品520は、その中におよび/またはそれを通して突起のセット530を受け入れるように配置された、第1の開口部570Aを含む、開口部570の第2のセットを備える。この例では、第1の開口部550Aは、第1の突起530Aに対して隙間嵌めを設け、接着剤540は、第1の開口部550Aに浸透し、第1の突起530Aと第1の開口部550Aの壁とを相互に結合する。この例では、第1の突起530Aは、かかり部付きピンである。この例では、第1の開口部550Aは、円錐台形開口部である。この例では、開口部550の第1のセットおよび開口部570の第2のセットのそれぞれの開口部は、第1の開口部550Aに関して説明されたものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ハイブリッド接着固定(HBF)接合であって、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備える、HBF接合。
[2] 突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記第2の部品によって設けられる、[1]に記載のHBF接合。
[3] 前記第1の接合面と前記第2の接合面とが相互に対応し、前記接着剤が前記第1の接合面と前記第2の接合面とを相互に接着結合する、[1]または[2]に記載のHBF接合。
[4] 対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを備え、前記接合コネクタプレートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置される、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[5] 突起の前記セットは、少なくとも部分的に、前記接合コネクタプレートによって設けられる、[4]に記載のHBF接合。
[6] 突起の前記セットは、前記第1の部品および任意選択的に前記第2の部品を穿孔する、[5]に記載のHBF接合。
[7] 前記接合コネクタプレートは、強磁性金属を備える、および/または強磁性金属である、[4]乃至[6]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[8] 前記接合コネクタプレートは、その抵抗加熱のための電気端子のセットを設ける、[4]乃至[7]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[9] 金属製の接合インサートを備え、前記接合インサートは、前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に配置され、前記接合インサートは、形状記憶合金またはバイメタルストリップを備える、および/または形状記憶合金またはバイメタルストリップである、[1]乃至[8]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[10] 前記接着剤は、機能性添加剤を備える、[1]乃至[9]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[11] 前記第2の部品は、複合材部品である、[1]乃至[10]のいずれか一項に記載のHBF接合。
[12] 第1の接合面を有する第1の部品であって、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第1の部品と、第2の接合面を有する第2の部品であって、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、第2の部品とを接合する方法であって、前記方法は、
第1の突起を含む突起のセットを使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結することと、
接着剤を使用して、前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合することと、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
それによって、ハイブリッド接着固定(HBF)接合を使用して前記第1の部品と前記第2の部品とを接合することと、
を備える、方法。
[13] 前記第1の接合面と前記第2の接合面との間に、対向する接合面を有する金属製の接合コネクタプレートを配置することを備える、[12]に記載の方法。
[14] ハイブリッド接着固定(HBF)接合を分離する方法であって、
前記HBF接合は、
第1の接合面を有する第1の部品と、ここにおいて、前記第1の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
第2の接合面を有する第2の部品と、ここにおいて、前記第2の部品は、複合材部品、金属部品、またはセラミック部品である、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に連結する第1の突起を含む突起のセットと、
前記第1の接合面および前記第2の接合面を介して前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に接着結合する接着剤と、
ここにおいて、前記接着剤は、剥離可能な接着剤を備える、および/または剥離可能な接着剤である、
を備え、前記方法は、
前記接着剤を剥離することによって前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させ、それによって前記第1の接合面および前記第2の接合面から突起の前記セットを解放することと、
を備える、方法。
[15] 前記接着剤を剥離することは、前記第1の部品と前記第2の部品とを相互に離間させることを備える、[14]に記載の方法。
【国際調査報告】