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▶ ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】コンタクトレンズディスペンサー
(51)【国際特許分類】
   G02C 13/00 20060101AFI20241219BHJP
   B65D 83/04 20060101ALI20241219BHJP
   A45C 11/04 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G02C13/00
B65D83/04 C
A45C11/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535901
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 IB2022062310
(87)【国際公開番号】W WO2023111947
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/290,909
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ポプウェル・サム・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウォード・ダニエル・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】サムズ・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ハニー・ウィリアム・スティーブン
【テーマコード(参考)】
2H006
3B045
【Fターム(参考)】
2H006DA00
3B045BA09
3B045CE07
3B045EA02
3B045EB08
3B045FC04
(57)【要約】
新しいコンタクトレンズディスペンサーは、ワンタッチでコンタクトレンズを取り扱う能力を提供する。コンタクトレンズディスペンサーは、複数のコンタクトレンズを個別のポッドに収容するように設計されており、それぞれのポッドには、コンタクトレンズを水和状態に保つための溶液が入っている。コンタクトレンズディスペンサーは、アクチュエータを備えており、アクチュエータは、コンタクトレンズがそのポッドから指先の上に分配され、眼に挿入される準備ができることを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンタクトレンズのうちの1つのコンタクトレンズを分配するためのコンタクトレンズ分配デバイスであって、
第1の端部および第2の端部を有するチューブと、
前記チューブ内で移動可能な、前記チューブ内の複数の取り外し可能なディスクであって、前記チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間が、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、複数の取り外し可能なディスクと、
前記ディスクを前記チューブの前記第1の端部に向かって付勢する前進機構と、
を含む、コンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項2】
前記取り外し可能なディスクは、使い捨てである、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項3】
各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項4】
各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されている、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項5】
各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されており、各取り外し可能なディスクの前記U字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項6】
各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されており、各取り外し可能なディスクの前記U字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含み、第1の取り外し可能なディスクの前記内壁の下側が、第2の取り外し可能なディスクの前記内壁の上側に当接する、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項7】
前記2つの隣接するディスクのうちの前記第1のディスクの前記内壁と前記2つの隣接するディスクのうちの前記第2のディスクの前記内壁との前記当接は、前記2つの隣接するディスク間の前記空間に密閉シールを提供する、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項8】
前記第1の隣接するディスクの前記内壁と前記第2の隣接するディスクの前記内壁との間の前記当接は、締まりばめを含む、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項9】
前記チューブの壁に対する各内壁のテーパーは、2つの隣接する内壁間にルアーロックを提供するのに十分である、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項10】
各隣接するディスクの前記内壁は、前記チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項11】
第1の隣接するディスクの外壁の下側は、第2の隣接するディスクの外壁の上側に当接する、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項12】
前記第1の隣接するディスクの前記底壁、前記第2の隣接するディスクの前記内壁、前記第2の隣接するディスクの前記外壁、および前記第2の隣接するディスクの前記底壁によって画定される密閉容積をさらに含む、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項13】
前記チューブの壁に対する各外壁のテーパーは、2つの隣接する外壁間にルアーロックを提供するのに十分である、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項14】
各隣接するディスクの前記外壁は、前記チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、請求項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項15】
各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記中央ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項16】
各ディスクは、前記中央ドームと前記可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを隣接するディスクから離間させ、前記中央ドームと、前記壁と、前記中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、請求項15に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項17】
各ディスクは、前記中央ドームのリムと前記可撓性フランジとの間に、前記中央ドームの前記頂点とは反対側の前記ディスクの表面から延びる壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを、前記チューブ内の隣接するディスクから離間させ、前記壁と、前記ディスクの前記下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、請求項15に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項18】
前記前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つを前記チューブの前記第1の端部から排出させ、それによって前記チューブの前記第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構をさらに含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項19】
前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項20】
前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含み、前記蓋は、前記チューブの前記第1の端部に旋回可能に接続されている、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項21】
前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含み、前記蓋を前記チューブに固定するためのラッチ機構をさらに含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項22】
前記ラッチ機構は、前記前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つを前記チューブの前記第1の端部から排出させ、それにより、前記チューブの前記第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構を含む、請求項21に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項23】
前記ディスクは、使い捨てである、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項24】
各ディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項25】
各ディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項26】
各ディスクは、前記中央ドームと前記可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを隣接するディスクから離間させ、前記中央ドームと、前記壁と、前記中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、請求項25に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項27】
各ディスクは、前記中央ドームのリムと前記可撓性フランジとの間に、前記中央ドームの前記頂点とは反対側の前記ディスクの表面から延びる壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを、前記チューブ内の隣接するディスクから離間させ、前記壁と、前記ディスクの前記下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、請求項25に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項28】
コンタクトレンズを分配するためのデバイスであって、
ホルダを含み、前記ホルダは、
端部開口部と、床と、前記床から前記端部開口部まで延びて複数の取り外し可能なディスクを受容するような大きさのキャビティを画定する壁と、を有する容器と、
前記端部開口部にあり、前記壁と組み合わせて、前記キャビティに密閉シールを提供する、取り外し可能なキャップと、
前記取り外し可能なディスクを前記チューブの前記第1の端部に向かって付勢する前進機構であって、前記チューブの前記第1の端部は、前記カートリッジが前記ホルダに挿入されたときに、前記ホルダの前記端部開口部に隣接する、前進機構と、
を含む、デバイス。
【請求項29】
前記前進機構は、前記キャビティ内のばねである、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記前進機構は、前記キャビティ内のばねであり、前記ばねは、前記キャビティの底部における引張ばねである、請求項28に記載のデバイス。
【請求項31】
前記前進機構は、前記キャビティ内のばねであり、前記ばねは、前記端部開口部に向かって付勢された前記キャビティの前記底部におけるコイルばねである、請求項28に記載のデバイス。
【請求項32】
前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項33】
前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含み、前記ラッチにより、前記取り外し可能なキャップは、前記端部開口部上に密閉シールを形成する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項34】
前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含み、前記ラッチは、歯と、相補的凹部と、を含み、前記キャップは、前記歯が前記相補的凹部内に着座したときに前記容器に固定される、請求項28に記載のデバイス。
【請求項35】
前記ラッチは、前記相補的凹部から前記歯を外すためのボタンによって作動可能である、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記ホルダの前記床と前記端部開口部との間に挿入可能なカートリッジをさらに含み、前記カートリッジは、前記容器の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有し、かつ、第1の端部および第2の端部を有するチューブを含み、前記チューブ内の前記複数の取り外し可能なディスクは、前記チューブ内で移動可能であり、前記チューブ内の2つの隣接する取り外し可能なディスク間の空間は、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、請求項28に記載のデバイス。
【請求項37】
前記容器は、キャッチをさらに含んで、前記キャッチが解除されるまで前記取り外し可能なディスクを前記前進機構に対して緊張状態で保持する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項38】
前記容器は、キャッチをさらに含んで、前記キャッチが解除されるまで前記取り外し可能なディスクを前記前進機構に対して緊張状態で保持し、前記キャッチは、ボタンの作動により解除される、請求項28に記載のデバイス。
【請求項39】
押しボタンをさらに含み、前記押しボタンの作動により、前記端部開口部に隣接する前記取り外し可能なディスクの1つが前記端部開口部から外へ前進する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項40】
前記取り外し可能なキャップは、前記取り外し可能なキャップの内部の周辺部に凹部をさらに含み、前記取り外し可能なディスクのうちの最も上の1つのフランジが、前記前進機構の付勢力によって前記凹部内に受容される、請求項28に記載のデバイス。
【請求項41】
前記取り外し可能なキャップの外面から前記取り外し可能なキャップを通って前記取り外し可能なキャップの内部に隣接して延びる押し下げ可能なプランジャをさらに含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項42】
前記取り外し可能なキャップの前記外側から前記プランジャを押し下げると、前記取り外し可能なキャップの前記内面の一部がたわみ、前記取り外し可能なディスクを変位させる、請求項28に記載のデバイス。
【請求項43】
前記取り外し可能なキャップの前記外側から前記プランジャを押し下げると、前記プランジャの内面が前記取り外し可能なディスクを変位させる、請求項28に記載のデバイス。
【請求項44】
各取り外し可能なディスクは、
第1の高さを有し、前記ディスクの第1の表面から延びる少なくとも1つの周辺突出部であって、前記周辺突出部は、前記ディスクの中心から第1の距離だけ離間し、前記第1の表面から第1の長さだけ離間した縁部を有する、少なくとも1つの周辺突出部と、
第2の高さを有し、前記第1の表面から延び、前記取り外し可能なディスクの前記中心から第2の距離だけ離間した少なくとも1つの剛性突出部であって、前記第2の距離は、前記第1の距離よりも短い、少なくとも1つの剛性突出部と、
前記周辺突出部の前記縁部によって形成される広がりを覆い、それによって、密閉容積を形成する密閉シールと、
を含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項45】
前記周辺突出部は、前記第1の高さから、前記第2の高さよりも低い第3の高さまで折り畳み可能であり、前記剛性突出部は、前記周辺突出部が前記第1の高さから前記第3の高さまで折り畳まれる際に前記密閉シールを破壊する、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項46】
前記密閉容積は、前記周辺突出部、前記剛性突出部、および前記密閉シールによって画定されている、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項47】
前記密閉容積内に溶液に入ったコンタクトレンズをさらに含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項48】
前記周辺突出部は、可撓性材料を含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項49】
前記周辺突出部は、ヒンジを含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項50】
前記周辺突出部は、リビングヒンジを含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項51】
前記周辺突出部の前記縁部の周囲に支持リムをさらに含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項52】
前記周辺突出部の前記縁部の周囲に支持リムをさらに含み、前記支持リムは、前記周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項53】
前記周辺突出部の前記縁部の周囲の支持リムであって、前記支持リムは、前記周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、支持リムと、
前記密閉シールの半径方向領域に隣接し、前記密閉シールと非平行で前記周辺突出部から離れる方向に延びるリブと、
をさらに含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【請求項54】
前記周辺突出部の前記縁部から前記少なくとも1つの剛性突出部の端部に隣接する位置まで延びる少なくとも1つのスイングアームをさらに含む、請求項44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のコンタクトレンズパッケージでは、コンタクトレンズは、通常、凹面側を上にした向きでコンタクトレンズを収容するキャビティ(または「ボウル」)を有する成型プラスチックベースに収まっている。その結果、コンタクトレンズをパッケージから眼に移すためのユーザーエクスペリエンスは、一般的に、ユーザーが指でボウルからコンタクトレンズを「引っ張り出し」、次に、レンズが眼への配置のためにその指の上で正しい向きになるようレンズを裏返すことを含む。このプロセスは、レンズに複数回触れることを必要とし、これは、汚染物質または病原体を手からレンズ、そして最終的には眼に運ぶ可能性がある。この取り扱い経験は不衛生であるだけでなく、過度に厄介で、面倒であり、かつレンズにとって機械的にストレスが多く、レンズは、過度に操作されると破れたり、裂けたり、歪んだりする。いくつかのパッケージは、レンズを裏返す必要性をなくすために、凸面側を上にした向きでレンズを提示するように設計されているが、それらは、しばしば依然として、レンズが包装溶液から「引っ張り出される」ことを必要とするか、または別様に、レンズを眼に運ぶのを達成するためにレンズの操作および/もしくはレンズへの複数回の接触を必要とする。
【0002】
眼の健康を取り巻く意識の高まりと、より便利な体験に対する顧客の要望の点から見て、あまり面倒でなく、より衛生的なコンタクトレンズ取り扱いプロセスを可能にする、コンタクトレンズ包装の必要性が生じている。ある点では、コンタクトレンズの装用者に「ワンタッチ」パッケージ、すなわち、コンタクトレンズの装用者が指のうち1本でワンタッチすることでレンズ保管パッケージからレンズを取り出し、その後、このワンタッチでレンズを眼に正しく位置付けることができるパッケージ、を提供することが理想的である。このようなデザインでは、レンズを眼に装着する前にレンズを1本の指から別の指に移し、操作する必要はない。このようなワンタッチパッケージを提供することは、レンズの準備および挿入プロセスを合理化するだけでなく、眼の上に方向付けて挿入するためにレンズが準備されているときにレンズを落としたり、装用者の他の指上のさらなる細菌にレンズをさらしたりする可能性を減少させ、また、眼に接触するように意図されたレンズの側面に触れる可能性を減少させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、前述の課題または欠陥の1つまたは組み合わせに対処するコンタクトレンズパッケージおよびディスペンサーの必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に記載される1つ以上の態様を有する、コンタクトレンズ分配デバイスおよびその中で使用されるパッケージにおいて、前述の目的および関連する目的の一部またはすべてが達成され得ることが今や見出されている。例えば、本明細書に記載の原理に従った一態様では、コンタクトレンズ分配デバイスは、第1の端部および第2の端部を有するチューブと;チューブ内で移動可能な、チューブ内の複数の取り外し可能なディスクであって、チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間が、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉される、取り外し可能なディスクと;ディスクをチューブの第1の端部に向かって付勢する前進機構と、を含む。
【0005】
別の態様では、コンタクトレンズを分配するためのデバイスは、ホルダを含む。ホルダは、端部開口部と、床と、床から端部開口部まで延びて、複数の取り外し可能なディスクを中に受容するような大きさのキャビティを画定する壁と、を有する容器と;端部開口部にあり、壁と組み合わせて、キャビティに密閉シールを提供する、取り外し可能なキャップと;取り外し可能なディスクをチューブの第1の端部に向かって付勢する前進機構であって、チューブの第1の端部は、カートリッジがホルダに挿入されたときに、ホルダの端部開口部に隣接する、前進機構と、を含む。ホルダは、取り外し可能なディスクを収容するカートリッジを受容するように設計され得る。
【0006】
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付図面に示されるような、本発明の好適な実施形態に関する以下の、より具体的な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの一実施例を示す。
図2A】本明細書に記載の原理に従って図1の分配デバイスからコンタクトレンズを分配する様子を示す。
図2B】本明細書に記載の原理に従って図1の分配デバイスからコンタクトレンズを分配する様子を示す。
図2C】本明細書に記載の原理に従って図1の分配デバイスからコンタクトレンズを分配する様子を示す。
図3A】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの別の実施例を示す。
図3B】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの別の実施例を示す。
図3C】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの別の実施例を示す。
図3D】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの別の実施例を示す。
図4A】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの特徴を示す。
図4B】本明細書に記載の原理に従ったコンタクトレンズ分配デバイスの特徴を示す。
図5図3A図3Dに示されたコンタクトレンズ分配デバイスに保管されているコンタクトレンズを示す。
図6図3A図3D図4Aおよび図4B、または図5のコンタクトレンズ分配デバイスの例示的な取り外し可能なディスクを示す。
図7図3A図3D図4Aおよび図4B、または図5の分配デバイスにおける隣接するディスクの詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、参照符号が特定の要素を示す添付図面に図示された代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、無数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではない。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、記載された実施形態の趣旨および範囲内に含まれ得るような代替物、修正物、および等価物をカバーすることを意図している。
【0009】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態(an example embodiment)」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、態様、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。さらに、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、態様、または特性が一実施形態に関連して記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性を実行することは当業者の知識の範囲内であることを具申する。
【0010】
本明細書で使用される場合、以下の用語は以下の意味を有する。本発明の特定の実施形態の利点は、レンズが反転したり、指から落ちたり、さらに操作したりすることなく、パッケージから装用者の指へ、そして指から装用者の眼への、一貫したワンタッチレンズ移動を容易にすることである。
【0011】
レンズまたはコンタクトレンズとは、眼の上に存在する眼科用デバイスを指す。それらは、概ね半球状の形状を有し、光学的矯正、美容強化、UVカットおよび可視光線もしくはグレア軽減、創傷治癒を含む治療効果、薬物もしくは栄養補助食品の送達、診断評価もしくはモニタリング、またはそれらの任意の組み合わせを提供することができる。レンズという用語は、ソフトハイドロゲルコンタクトレンズを含み、これは、一般に、水和状態でパッケージに入れられて消費者に提供され、比較的低い弾性率(moduli)を有し、このことは、レンズが角膜に適合することを可能にする。本発明のパッケージと共に使用するのに適したコンタクトレンズは、従来のコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを含む、すべての水和コンタクトレンズを含む。
【0012】
ハイドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系であり、水和状態で少なくとも約25%、または少なくとも35%の水を含有し得る。ハイドロゲルは、典型的には、酸素透過性で生体適合性があり、コンタクトレンズを製造するための優れた材料となる。
【0013】
従来のハイドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有成分を含まず、一般にシリコーンハイドロゲルに比べて含水率が高く、酸素透過性、弾性率、形状記憶性が低い。従来のハイドロゲルは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)またはポリビニルアルコールなどの親水性モノマーを主に含有するモノマー混合物から調製される。米国特許第4,495,313号、同第4,889,664号および同第5,039,459号は、従来のハイドロゲルの形成を開示している。従来のハイドロゲルは、イオン性または非イオン性で、ポリマコン、エタフィルコン、ネルフィルコン(nelfilcon)、オキュフィルコン(ocufilcon)、レネフィルコン(lenefilcon)などを含み得る。これらの従来のハイドロゲル材料の酸素透過性は、通常20~30バーラー(barrers)未満である。
【0014】
シリコーンハイドロゲル製剤は、バラフィルコン(balafilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)AおよびB、デルフィルコン(delfilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)A、BおよびC、ナラフィルコン(narafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、ステンフィルコン(stenfilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、カリフィルコン(kalifilcon)などを含む。「シリコーンハイドロゲル」とは、少なくとも1つの親水性成分と少なくとも1つのシリコーン含有成分とから作られるポリマーネットワークを指す。シリコーンハイドロゲルは、60~200、60~150または80~130psiの範囲の弾性率、20~60%の範囲の含水率を有することができる。シリコーンハイドロゲルの例は、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、およびステンフィルコン(stenfilcon)、ベロフィルコン(verofilcon)を、それらの変種すべてを含めて含み、そして、米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、ならびにWO03/22321、WO2008/061992、および米国特許出願公開第2010/0048847号において調製されたようなシリコーンハイドロゲルを含む。これらの特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンハイドロゲルは、従来のコンタクトレンズよりも高い形状記憶性を有し得る。
【0015】
ハイドロゲルレンズは粘弾性材料である。コンタクトレンズは、レンズがパッケージまたはパッケージ内の気泡と相互作用すると、光学的歪みを形成し得る。光学的歪みの程度、および歪みが緩和されるのに必要な時間の長さは、レンズの化学的性質、および、比較的程度は低いが外形によって変わる。エタフィルコンAまたはポリマコンのようなポリヒドロキシエチルメタクリレートベースのレンズなどの従来のレンズ材料は、シリコーンハイドロゲルと比べて損失弾性率およびタンデルタが低く、包装との接触の結果として、より少数かつ少量の(fewer and less)深刻な光学的歪みを形成し得る。シリコーン(一般的にバルク弾性応答(bulk elastic response)を増加させる)、PVPのような湿潤剤(一般的に粘性応答を増加させる)、または従来のハイドロゲル材料のコーティング(レンズ界面での弾性応答を低下させ得る)を組み込むことで、レンズの粘弾性特性が変化し得る。短いかまたは硬い架橋剤および/または硬化剤を有する従来のハイドロゲルコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、形状記憶性が短く、保管中に変形を受けにくい可能性がある。本明細書で使用されるように、高いかまたはより高い形状記憶性のハイドロゲルは、55℃で5週間加速エージングした後、少なくとも約0.18の、気泡またはパッケージとの接触による光学的歪みを示す。損失弾性率およびタンデルタを含む粘弾性特性は、動的機械分析を用いて測定され得る。
【0016】
コンタクトレンズは、どのような外形または度数のものであってもよく、概ね半球状の形状を有し得、使用時に眼に接する凹状の後側と、眼から離れる方を向き、まばたきの際にまぶたに接触する凸状の前側と、を有する。
【0017】
レンズの中心または頂点は、レンズ光学部の中心である。光学部は、光学的矯正を提供し、約7mm~約10mmの直径を有し得る。レンズ周辺部またはレンズ縁部は、前側と後側とが接する縁部である。
【0018】
「フィルム」または「多層フィルム」は、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージで使用されている多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0019】
本明細書で使用されるような「装用者」または「ユーザー」とは、コンタクトレンズパッケージを開封する人を指す。ユーザーは、一般に、パッケージを開封し、その中に入れられているコンタクトレンズを眼まで運ぶ人としてみなされる。しかし、文脈によっては、ユーザーは、アイケア提供者(「ECP」)、または装用者のために実演するかもしくは装用者を支援する別の個人など、装用者に代わってレンズパッケージを取り扱う人であってもよい。
【0020】
包装溶液は、選択されたレンズ材料および包装に適合する、任意の生理学的に適合する溶液である。包装溶液は、生理的pHを有する緩衝液、例えば緩衝生理食塩水を含む。包装溶液は、緩衝剤、pHおよび張度調整剤、潤滑剤、湿潤剤、栄養補助食品、医薬品、パッケージ内コーティング成分などを含む既知の成分を含有し得る。
【0021】
射出成形プロセス、および射出成形に従来から適用されている材料の使用に対する、この説明全体を通しての言及は、例示的なものとして理解されたい。当業者であれば、代替成形プロセス、熱成形、3D印刷などを含むがこれらに限定されない、他の製造手段が、添付の特許請求の範囲内で可能であることを理解するであろう。同様に、ヒートシールおよびヒートシーリングへの言及は、本明細書に記載される実施形態に対して例示的である。包装構成要素を固定する他の手段は、接着剤、糊、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含め、当業者には明らかであろう。
【0022】
本明細書に記載された原理によれば、ワンタッチでコンタクトレンズを取り扱う性能を有する新しいコンタクトレンズディスペンサーは、複数のコンタクトレンズを個々のポッドまたは仕切りの中に収容し、これらそれぞれがまた、コンタクトレンズを水和した状態に保つための無菌包装溶液を収容する。コンタクトレンズディスペンサーは、アクチュエータを備えており、アクチュエータにより、コンタクトレンズはそのポッドから指先に分配され、眼に挿入される準備ができる。本明細書で詳細に説明するように、「ポッド」は、個々の密封された包装要素もしくは仕切りであってよく、または、ディスクもしくはセパレータなどの隣接する構造体によって画定される容積であってもよい。
【0023】
本明細書に記載される原理によれば、コンタクトレンズを装用者の眼にワンタッチで装着することを容易にするコンタクトレンズ分配デバイスは、チューブ(または内部を通って延びるキャビティを有する他の細長い形状)を含み得、これは、そのチューブ内に複数のコンタクトレンズを保持するように設計される。コンタクトレンズは、取り外し可能なディスク、パック、または他の密閉セパレータもしくは仕切りによって互いから分離されたチューブ、あるいはコンタクトレンズパッケージ内に保持される。便宜上、ディスクという用語は、本明細書に記載される原理に従ってチューブ内で移動可能な構造体を説明するために全体を通して使用されるが、この構造体は、湾曲または円形のプロファイルを有するものに限定されないことが理解されるべきである。さらに、「チューブ」という用語は、便宜上、本明細書全体を通して使用されるが、この構造体は、プロファイルが湾曲したものまたは円形のものに限定されない。
【0024】
本明細書で説明される原理に従って、ディスクまたはポッドは、チューブ内で移動可能であり、コンタクトレンズは、ポッドもしくは取り外し可能な仕切りの中で、または2つの隣接するディスク間で溶液中に保持される。ディスクまたは取り外し可能な仕切りは、本明細書でさらに説明される前進機構を介してチューブ内で前進させられる。限定されないが、例えば、前進機構は、ユーザーによって作動されたときにディスクをチューブの端部に向かって付勢する、ばね荷重デバイス、ラチェット、らせんねじなどであってよい。
【0025】
図1は、本明細書に記載の原理によるコンタクトレンズ分配デバイスの例示的な実施形態を示す。図1に示すように、コンタクトレンズディスペンサー100は、コンタクトレンズ112を前進させユーザーに対して放出するための押し下げ可能なプランジャ108を有する内腔を有する本体/シリンダ104を含む。シリンダとして示されているが、ディスペンサーの実際の形態はそのように限定されるものではなく、本明細書に記載された原理の範囲内で、任意の断面のものであってよいことを理解されたい。シリンダ104は、複数の開口部を含み得る。図示の実施形態では、シリンダ104の第1の開口部116(本明細書では「端部」および「端部開口部」とも呼ばれる)(図2A図2C参照)はコンタクトレンズを放出し、シリンダの側壁124を通る第2の開口部120は、取り外し可能なディスク、ポッド、または仕切り(図1参照)をシリンダ100から取り外すことを可能にする。プランジャ108は、ユーザーによって押し下げられると、シリンダ内で取り外し可能なポッドを前進させ、シリンダ100の端部116を通してコンタクトレンズ112を放出させる。プランジャ108の作動機構は、限定されないが、引張ばねなどのばね、ラチェット、らせんねじ山、または他の適切なもしくは既知の前進機構であってよい。ディスペンサーは、本明細書では円筒形であるとして説明されるが、そのように限定されるものではなく、任意の細長い形状のものであってよく、その中を通る内腔またはその中のキャビティを有し、これは、取り外し可能なポッドをその中に保持し、コンタクトレンズを放出して取り外し可能なポッドを取り外すためにそれらの取り外し可能なポッドを内腔内で前進させるのに適切である。
【0026】
図2A図2Cは、コンタクトレンズ112の放出、および取り外し可能なポッド128の取り外しを示す。
【0027】
図2Aで分かるように、コンタクトレンズ112は、取り外し可能なポッド128によって画定されたキャビティ内の溶液132中に保持される。取り外し可能なポッド128は、ベース136と、コンタクトレンズ112を保持するキャビティの壁を形成するためにベース136から離れて延びる周壁または突出部140と、を含む。一態様では、周壁140は、コンタクトレンズ112を溶液中に保持するためのキャビティが、図1および図2A図2Cに関して本明細書で説明されるような密閉シールを備えることを条件として、突出部であってよい。
【0028】
周壁140は、ベース136の中心から第1の距離だけ離間している。周壁140の縁部またはリム144は、コンタクトレンズ112を保持するキャビティの壁を形成するのに十分な第1の長さだけベースから離間している。取り外し可能なポッド128は、少なくとも1つの追加の突出部148を含む。追加の突出部148は、第1の壁140とコンタクトレンズ112との間の位置でベースから延び、周壁140よりも短い。密閉シール152は、周壁140の縁部またはリム144によって形成される広がりを覆い、それによって密閉容積を形成する。周壁140は、折り畳み可能であり、これは、ベース136が第1の位置から第2の位置に移動し、追加の突出部148の端部を第1の位置から第2の位置に移動させるように、圧縮されるかまたは折り畳まれ得る。
【0029】
図2Bを参照すると、取り外し可能なポッド128は、周壁140の縁部またはリム144に隣接する支持リムまたは突出部156をさらに含み得、支持リムまたは突出部156は、周辺突出部と非平行な方向に延びることができる。シリンダ100は、端部開口部116に隣接するフランジ160を含み得、これは、取り外し可能なポッド128が端部開口部116を通して押されるのを防止するために、支持リム/突出部156に当接する。すなわち、フランジ160を有する端部開口部116の直径または幅は、支持リム/突出部156における取り外し可能な仕切り128の直径または幅よりも小さい。
【0030】
周壁140が折り畳み可能であるとすれば、取り外し可能なポッド128を、開口部116を有するチューブの端部に向かって前進させると、フランジ160は、支持リム/突出部156と協働して、取り外し可能なポッド128がそれ以上前進するのを阻止する。よって、前進機構によって与えられる力が、周壁140の折り畳みを引き起こし、それによって、ベースおよび追加の突出部148がチューブの端部に向かって前進し続ける。ある態様では、追加の突出部148は、第1の位置から第2の位置へ移動する際に、キャビティを覆う密閉シールを貫通または破壊することができ、例えば重力によって開口部116を通ってユーザーに対して放出される、キャビティからのコンタクトレンズの放出を可能にする。このような場合、追加の突出部が密閉シール152を破壊することを可能にするために、追加の突出部148は十分な剛性を、密閉シールは十分なもろさを、有するべきである。追加の突出部148は、密閉シールを貫通したり、破壊したり、取り除いたりするのを容易にするために、尖頭(point)などの端部外形または要素を含むことができる。
【0031】
別の態様では、取り外し可能なポッド128は、周壁140の縁部から、周壁140に非平行な方向に延びる、スイングアーム164、または2つのスイングアームをさらに含むことができる。スイングアームの少なくとも一部は、追加の突出部148の端部に重なることができ、前進機構が取り外し可能なポッド128をチューブの端部に向かって付勢し、フランジ160が取り外し可能な仕切り128の前進を阻止し、周辺突出部が折り畳まれると、第1の位置から第2の突出部へと移動する追加の突出部148が、スイングアーム164に当接し、これを移動させ、次に、このスイングアーム164は、フランジ160に隣接する、図2の支点から旋回して、密閉シール152を貫通するかまたは取り除く。スイングアーム164は、密閉シールを貫通したり、破壊したり、取り除いたりするのを容易にするために、尖頭などの外形または要素を含むことができる。
【0032】
スイングアーム164を前進させ続けることにより、密閉シール152はコンタクトレンズ112の経路から出ることができ、コンタクトレンズは、その後、重力によって開口部116を通ってユーザーに対して放出される。スイングアームの端部は、レンズがスイングアームにくっつくのを防ぐために、レンズと相互作用する接触表面積を比較的小さくすべきである(例えば、約10mm未満)。このような態様では、追加の突出部148は、スイングアーム164を移動させるのに十分な剛性を有するべきであり、スイングアーム164は、追加の突出部148の移動とともに移動するために、十分な可撓性を有するか、または十分にヒンジで連結されるべきであるが、密閉シール152を貫通するかまたは取り除くためにスイングアーム164の端部において十分な剛性を有するべきである。代替的な実施形態では、例えば、支持突出部156が回転力を与えるよう十分に長く、スイングアーツ(swing arts)に結合されて、パックの壁が、描かれた実施例で示される破砕作用の代わりにねじれるようなっている場合には、追加の突出部148のような追加の突出部は必要でない場合がある。
【0033】
上述した態様では、密閉シール152は、箔もしくはプラスチックの成形シート、ラミネートフィルム、またはプラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の適切なもろい材料で作られ得る。従来のコンタクトレンズパッケージで使用される多層フィルムが、密閉シールの構成要素として使用されてもよい。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む、複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0034】
突出部として上述されているが、追加の突出部148は、周壁140内の直径の周りに完全にまたは部分的に延びる周方向または周辺フランジであってもよい。同様に、スイングアーム164は、周壁140内の直径の周りの周方向または周辺フランジであってもよい。
【0035】
取り外し可能なポッド128の取り外しは、図1に示されているように、シリンダ100の壁124の開口部120を通して取り外し可能なポッド128を傾けるか、または別様に引っ張ることによって、コンタクトレンズの放出後に行われる。
【0036】
図3A図3Dは、本発明の別の実施形態の使用を示す。図3Aは、複数の取り外し可能なディスク306を中に有する本体304を含む、コンタクトレンズ分配システム300を示す。図3Aで分かるように、このシステムは、例えばヒンジ305を介して、本体と接続され得るか、または、本体304から完全にもしくは部分的に取り外し可能であり得る、蓋302を含む。後述するように、蓋302は、取り外し可能なディスク306のうち最も上のものを持ち上げて、次の取り外し可能なディスクの上方ドーム上でコンタクトレンズ312を順に露出させるように構成され得る。図3Aは、取り外し可能なディスクのうち2つを示し、蓋302によって保持されるもの306a、およびコンタクトレンズ312が上に位置付けられているもの306bである。システムは、シリンダ300の端部314を閉じる位置に蓋を保持するために使用され得るラッチ310をさらに含む。図示されたラッチの係合は、本明細書でさらに詳細に説明する、爪/キャッチおよび戻り止めであるが、任意の適切なラッチが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、システムにおいて使用され得る。取り外し可能なディスク306は、取り外されるかまたは排出されるまで、キャッチ、リム、またはフランジによって蓋の中の所定の場所に保持され得る。蓋302は、取り外し可能なディスク306aを蓋302から排出するためのボタン318と連絡しているプランジャ(図示せず)をさらに含むことができる。
【0037】
操作中、図3Aで分かるように、ユーザーは、ラッチ310を押し下げるか、または別様に起動して蓋302を開ける。取り外し可能なディスクのうちの最も上のもの306aは、蓋302によって、例えば、リム、フランジ、またはキャッチによって保持され、蓋302を開けた時に、最も上のディスク306aが取り外し可能なディスクの積み重ねの上から引き出されて、チューブまたはシリンダ300の内腔内の今や最も上になったディスク306b上のコンタクトレンズ312を露出させる。図3Bで分かるように、ユーザーは、次に、コンタクトレンズ312の表面、この場合、表面張力によってユーザーの指に保持される、レンズ312の凸面側の頂点、を軽打して、コンタクトレンズ312を今や最も上になった取り外し可能なディスク306bから取り出すことができる。その後、ユーザーはコンタクトレンズ312を自分の眼(図示せず)に挿入することができる。図3Cで分かるように、現在蓋302によって保持されている、以前に最も上にあったディスク306aは、ボタン318を押し下げてプランジャ(図示せず)を機械的に押し下げ、取り外し可能なディスク306aを蓋から係合解除して処分されるようにすることによって、排出され得る。図3Dに示すように、ユーザーは、次に、蓋302をシリンダ300の端部上へと閉じることができ、それにより、次のコンタクトレンズを順番に露出させるために後でアクセスして取り外すために、現在最も上にあるディスクを所定の場所に保持する。後に詳述するように、蓋302を閉めると、最も上にある取り外し可能なディスクは蓋302の中の構造と係合し、これにより、最も上にある取り外し可能なディスクは、蓋302が次に開けられたときに、蓋302と共に移動する。図3A図3Bに示されているように、蓋302は、ディスペンサー本体に接続され得る。
【0038】
蓋302は、その内部の周辺に凹部を含むことができ、取り外し可能なディスクのうちの最も上にある1つのフランジが作動機構の力によって凹部内に受容される。このデバイスは、キャッチを含んで、キャッチが解除されるまで取り外し可能なディスクを前進機構に対して緊張状態で(in tension)保持することができる。キャッチは、ボタンを作動させることによって解除可能であり、ボタンを作動させることによって、端部開口部に隣接する取り外し可能なディスクの1つが端部開口部から外へ前進する。
【0039】
本開示の一態様では、取り外し可能なディスクおよびその上のコンタクトレンズは、先に説明したように蓋/シリンダ機構内に直接装填され得、または、図4Aおよび図4Bに示すように、システムは、ホルダ400と、溶液に入ったコンタクトレンズを間に有する複数の取り外し可能なディスクが予め装填されたカートリッジ401と、を含み得る。取り外し可能なディスクがディスペンサー内に直接装填されるかカートリッジ内に装填されるかにかかわらず、取り外し可能なディスクの構成、ならびにそれらの装填およびチューブ内のコンタクトレンズとの相互作用に関して本明細書に記載された原理が、引き続き当てはまる。図4Bで分かるように、箔などのフィルム、または蓋が、カートリッジ401内の最も上のコンタクトレンズを覆うように、カートリッジ401の端部に取り付けられ得る。図示されていないが、直接装填されるディスペンサーは、直接装填されるディスペンサー内の最も上のコンタクトレンズの上に、箔などのフィルムまたは蓋を含んでもよい。蓋は、コンタクトレンズを覆うのに適切な任意の材料を含み得、本明細書で前述した、例えば、「フィルム」または「多層フィルム」は、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージに使用される多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として、本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む、複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0040】
次に、ディスペンサー300内の取り外し可能なディスク306を示す図5を参照すると、ディスペンサー300は、ばね522、例えば引張ばねなどの作動機構を含む。図示の実施形態では、引張ばね522は、取り外し可能なディスク306をディスペンサー300の底部から蓋302に向かって押し上げる比較的一定の力を提供する。ばねは、取り外し可能なディスク306をシリンダ/ディスペンサー300のチューブまたはキャビティの底部から押し上げる。ある態様では、ラッチ310の作動により、最も上の取り外し可能なディスク306が外れ、蓋内の構造により蓋302の中に保持される。蓋またはキャップ302は、最後に使用された取り外し可能なディスク306を使用して最も上のレンズを密封する。別の態様では、蓋を開ける前に蓋内の構造によって最も上のディスクが蓋内に保持されている場合には、キャップまたは蓋を開けることによって、最も上のディスクが外れてもよい。
【0041】
図5のラッチ310に目を向けると、ラッチを押し下げると、爪526が蓋302の戻り止め530から係合解除され、戻り止めは次に、最も上の取り外し可能なディスク306を蓋302と係合させ、蓋302と共に取り外されるようにする。
【0042】
図6で分かるように、各取り外し可能なディスク306は、可撓性フランジ638に囲まれた中央ドーム634を含む。可撓性フランジ638は、ディスペンサー300またはカートリッジ401の内腔またはキャビティの中にある場合、内腔壁と締まりばめを形成する。可撓性フランジ638は、チャネル640によって中央ドーム634から分離され得る。チャネル640はU字型であってよいが、いずれにせよ、図7で最もよく分かる、内壁744、外壁748、および床752を含む。最も上の取り外し可能なディスク306の内壁の下側は、ディスペンサーまたはカートリッジに残っている取り外し可能なディスクの積み重ねの中の、次の、下方の取り外し可能なディスク306などの内壁の上側に当接する。この当接は、最も下の取り外し可能なディスク306の下面へのばね522の力によって、所定の場所に維持される。2つのディスクが互いに当接することで、下方のディスクの中央ドームの上側と、その上の取り外し可能なディスクの中央ドームの下側との間に、密閉空間を作り出す。中央ドームは、その上にコンタクトレンズを保持するような大きさである。無菌溶液が密閉空間に保持され、コンタクトレンズが密閉空間内で中央ドームの上に保持された状態で、コンタクトレンズは、上述のように分配される準備が整うまで、無菌環境でディスペンサー内に保持され得る。2つの隣接するディスクの当接は、図7に示すように、上方のディスクの内壁の下側と下方のディスクの内壁の上側との間の締まりばめを含むことができる。隣接するディスク間の嵌合は、内壁をディスペンサー/カートリッジの内腔の内壁に対してテーパー加工または角度付けすることにより、強化され得る。このようなテーパー加工または角度付けは、2つの隣接するディスクの内壁間にルアーロックを提供し得る。例えば、取り外し可能なディスクの各内壁は、ディスペンサー/カートリッジのチューブの壁に対して約10°の角度であってよい。一態様では、上方のディスクの外壁の下側が、下方のディスクの外壁の上側に当接し得る。密閉容積が、上方のディスクの底壁、底部のディスクの内壁、底部のディスクの外壁、および底部の隣接するディスクの底壁によって、すなわち、下方のディスクのチャネル内に、形成され得る。
【0043】
さらに、ディスクの外壁は、当接の際にルアーロックを形成するのに十分にテーパー加工されるかまたは角度を付けられ得る。例えば、ディスペンサー/カートリッジの内腔の内壁に対する、外壁のテーパー加工または角度付けである。このようなテーパー加工または角度付けは、2つの隣接するディスクの外壁間にルアーロックを提供し得る。例えば、取り外し可能なディスクの各外壁は、ディスペンサー/カートリッジのチューブの壁に対して約10°の角度であってよい。
【0044】
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいても、コンタクトレンズが間または中に保管された取り外し可能なディスクまたは仕切りは、図4Bに示すものなどの、カートリッジに入れて提供され得、図4Bでは、コンタクトレンズおよび関連するディスク/パッケージは、カートリッジ内に積み重ねられている。カートリッジは、コンタクトレンズ、取り外し可能なディスクまたはパッケージの様々な構成を中に受容する大きさである、内部を通る内腔を備えた、例えば円筒形または他の形態の、チューブであってよい。装填されたカートリッジは、次に、図1に示されたディスペンサー100または図4Aのディスペンサー400のような、補完的なディスペンサーの内腔内へとスライドされ得る。図示の実施形態では、図4Bのカートリッジには、図5図6および図7に示すような所定数の取り外し可能なディスクが、図3A図3Dに示す動作に従って取り出されるよう各ディスク間にコンタクトレンズを備えて、図5に示されるように、予め装填されている。図4Bに示すように、カートリッジが、図1および図2のディスペンサーのように、個々のパッケージを収容せず、代わりに、取り外し可能なディスクを有し、取り外し可能なディスクのうちの2つによって画定されるキャビティにより形成される、取り外し可能なディスク間の空間内にコンタクトレンズを有する場合、蓋403は、カートリッジ内にある積み重ねの中の最も上のディスク(その上にコンタクトレンズを有し得るか、または「ブランク」ディスクもしくは他の最も上の被覆であってよい)の上に配置され得、本体304および蓋302を含むホルダ400に挿入されたときに、ユーザーは、蓋403を取り外して最も上のコンタクトレンズまたは最も上のディスク/被覆を露出させることができる。蓋403自体は、カートリッジ壁405のリムと共に密閉シールを提供する任意の材料を含み得、例えば、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。蓋405は、箔もしくはプラスチックの成形シート、ラミネートフィルム、またはプラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られてよい。従来のコンタクトレンズパッケージに使用されているこのような多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として、本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0045】
カートリッジ壁405は、プラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料のものであってよい。包装蓋は、概してパッケージの上方部分にあり、カートリッジ405とシールして、取り外し可能なディスク、レンズ、および包装溶液を収容するキャビティまたは内腔を形成する。1つの構造のためのプラスチックと、その他の構造としての箔もしくはラミネートフィルムとを含むパッケージ、または蓋およびベースの外層として箔もしくはラミネートフィルムを含むパッケージは、当技術分野で知られており、適切な組み合わせの例である。
【0046】
図示されていないが、図4Bのカートリッジ401は、可動構造体をさらに含み、これは、ホルダ400のばね522によって作用されると、取り外し可能なディスクをカートリッジの内腔の開口部に向かって上方に前進させ、それによって、最も上のディスクは、ユーザーによるアクセスのためにカートリッジおよびホルダの端部において利用可能となり、ユーザーは、最も上のディスク上のコンタクトレンズを軽打して取り出すことができる。可動構造体は、カートリッジの内部の無菌性が維持されるように、箔またはプラスチックを含むことができる。一態様では、カートリッジ内のコンタクトレンズの無菌性は、例えば、カートリッジ内および/または最も下のディスクによって形成されるコンタクトレンズを収容するキャビティ内の溶液が維持されるように密閉シールを維持しながら、カートリッジ内で移動可能である、最も下の取り外し可能なディスクによって、維持され得る。
【0047】
したがって、例示的な実施形態では、複数のコンタクトレンズのうちの1つのコンタクトレンズを分配するためのコンタクトレンズ分配デバイスであって、デバイスは、第1の端部と第2の端部とを有するチューブを含む、コンタクトレンズ分配デバイス。チューブ内には複数の取り外し可能なディスクがある。取り外し可能なディスクは、チューブ内で移動可能であり、チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間は、コンタクトレンズを保持するために密閉される。分配デバイスは、ディスクをチューブの第1の端部に向けて付勢する前進機構を含む。取り外し可能なディスクは使い捨てであってよい。
【0048】
一態様では、取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含む。フランジは、チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する。
【0049】
各取り外し可能なディスクの可撓性フランジは、U字型チャネル640によって中央ドームの周辺部から分離され得る。各取り外し可能なディスクのU字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含み得る。一態様では、第1の取り外し可能なディスクの内壁は、第2の取り外し可能なディスクの内壁の上側に当接する。2つの隣接するディスクのうちの第1のディスクの内壁と、2つの隣接するディスクのうちの第2のディスクの内壁との当接は、2つの隣接するディスク間の空間のための密閉シールを提供することができる。第1の隣接するディスクの内壁と第2の隣接するディスクの内壁との間の当接は、締まりばめによるものであってよい。チャネルは、各パック内に保管された溶液のキャッチとしても作用し得る。例えば、図示されているように、チャネルは、ディスク内のレンズよりも低い高さに位置し、したがって、ポッドが開封されると、レンズが完全に排出されることを可能にする。
【0050】
チューブの壁に対する各内壁のテーパーは、2つの隣接する内壁の間にルアーロックを提供するのに十分となり得る。各隣接するディスクの内壁は、チューブの壁に対して約10°の角度をなしていてもよい。ある態様では、第1の隣接するディスクの外壁の下側は、第2の隣接するディスクの外壁の上側に当接し得る。
【0051】
密閉容積は、第1の隣接するディスクの底壁、第2の隣接するディスクの内壁、第2の隣接するディスクの外壁、および第2の隣接するディスクの底壁によって画定され得る。一態様では、チューブの壁に対する各外壁のテーパーは、2つの隣接する外壁間にルアーロックを提供するのに十分となり得る。各隣接するディスクの外壁は、チューブの壁に対して約10°の角度をなしていてもよい。一般に、中央ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである。各ディスクは、中央ドームと可撓性フランジとの間に壁をさらに含み得る。壁は、ディスクを、隣接するディスクから離間させ、中央ドームと、壁と、中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有し得る。
【0052】
各ディスクはまた、中央ドームのリムと可撓性フランジとの間で、中央ドームの頂点とは反対側のディスクの表面から延びる壁を含んでもよい。この壁は、ディスクをチューブ内の隣接するディスクから離間させ、壁と、ディスクの下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有することができる。
【0053】
ディスペンサーは、前進機構に前記ディスクのうちの最も上の1つをチューブの第1の端部から排出させ、それにより前記コンタクトレンズの1つをチューブの第1の端部において提示させる、アクチュエータ機構をさらに含むことができる。
【0054】
コンタクトレンズ分配デバイスは、チューブの第1の端部を密閉する大きさの蓋を含むことができる。蓋は、チューブの第1の端部にヒンジで連結されるかまたは旋回式に接続され得る。デバイスは、蓋をチューブに固定するためのラッチ機構を含むことができる。ラッチ機構は、前進機構に前記ディスクのうちの最も上の1つをチューブの第1の端部から排出させ、それにより前記コンタクトレンズの1つをチューブの第1の端部において提示させる、アクチュエータ機構を含み得る。ラッチは、歯と、相補的凹部とを含み得、キャップは、歯が相補的凹部内に着座したときに容器に固定される。ラッチは、相補的凹部から歯を外すためのボタンによって作動可能とすることができる。
【0055】
分配デバイスは、ホルダを含み得、ホルダは、端部開口部と、床と、床から端部開口部まで延びてキャビティを画定する壁と、を有する容器と;端部開口部にあり、壁と組み合わせて、キャビティに密閉シールを提供する、取り外し可能なキャップと;チューブの第1の端部に向かってディスクを付勢する前進機構であって、チューブの第1の端部は、カートリッジがホルダに挿入されたときに、ホルダの端部開口部に隣接する、前進機構と、を含む。例えば、前進機構はキャビティ内のばねであってよい。ばねは、例えば、キャビティの底部にある引張ばねであってよい。ばねは、例えば、端部開口部に向かって付勢された、キャビティの底部のコイルばねであってもよい。
【0056】
デバイスは、ホルダの床と端部開口部との間に挿入可能なカートリッジをさらに含み得る。カートリッジは、容器の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有し、第1の端部および第2の端部を有するチューブを含んでもよい。複数の取り外し可能なディスクは、コンタクトレンズを保持するために、チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間が密閉されるように、チューブ内に収容され、チューブ内で移動可能であってよい。
【0057】
容器/ディスペンサーは、キャッチを含んで、キャッチが解除されるまで取り外し可能なディスクを前進機構に対して緊張状態で保持することができる。デバイスは、キャッチを含んで、キャッチが解除されるまで取り外し可能なディスクを前進機構に対して緊張状態で保持することができる。キャッチは、ボタンの作動によって解除可能であり、ボタンの作動によって、端部開口部に隣接する取り外し可能なディスクのうちの1つが端部開口部から外へ前進する。
【0058】
蓋は、その内部の周辺部に凹部を含むことができ、取り外し可能なディスクのうちの最も上の1つのフランジは、作動機構の付勢力などの力によって凹部内に受容される。交換可能なキャップの外面から交換可能なキャップを通って取り外し可能なキャップの内部に隣接して延びる押し下げ可能なプランジャがあってもよい。交換可能なキャップの外側からプランジャを押し下げると、交換可能なキャップの内面の一部がたわみ、取り外し可能なディスクを変位させることができる。
【0059】
別の態様では、取り外し可能なディスクは、第1の高さを有し、ディスクの第1の表面から延びる少なくとも1つの周辺突出部であって、この周辺突出部は、ディスクの中心から第1の距離だけ離間し、第1の表面から第1の長さだけ離間した縁部を有する、少なくとも1つの周辺突出部、および、第2の高さを有し、第1の表面から延び、取り外し可能なディスクの中心から第2の距離だけ離間した別の突出部であって、第2の距離は、第1の距離よりも短い、別の突出部と;周辺突出部の縁部によって形成される広がりを覆い、それによって密閉容積を形成する、密閉シールと、を含み得る。周辺突出部は、第1の高さから、第2の高さより低い第3の高さまで折り畳み可能であり、周辺突出部が第1の高さから第3の高さまで折り畳まれる際に剛性突出部が密閉シールを破壊する。コンタクトレンズを保持する密閉容積は、周辺突出部、剛性突出部、および密閉シールによって画定され得る。したがって、コンタクトレンズは、密閉容積内で溶液中に保持され得る。周辺突出部は、可撓性材料を含んでもよく、かつ/または、折り畳み性を補助するためのヒンジを含んでもよい。例えば、ヒンジはリビングヒンジであってよい。周辺突出部の縁部の周りに支持リムがあってもよく、この支持リムは、周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含み得る。デバイスはまた、密閉シールの半径方向領域に隣接し、密閉シールと非平行で周辺突出部から離れる方向に延びるリブを含んでもよい。
【0060】
取り外し可能なディスクは、周辺突出部の縁部から少なくとも1つの剛性突出部の端部に隣接する位置まで延びる少なくとも1つのスイングアームを含むこともできる。また、開口部においてチューブの内壁に沿っていて、取り外し可能なディスクの移動を阻止するように構成された、隆起部も存在してよく、周辺突出部は、チューブの第2の端部に向かってチューブの軸方向に力が加えられると圧縮される。
【0061】
また、取り外し可能なディスクの少なくとも1つをチューブの第2の端部に向けて付勢するために、チューブの内腔に動作可能に接続された、チューブの第1の端部にあるキャップまたは蓋に隣接する、押し下げ可能なプランジャも存在してよい。プランジャを押し下げると、前記取り外し可能なディスクの少なくとも1つがチューブの第2の端部に向かって付勢され、周辺突出部を圧縮させ、剛性突出部を密閉シールに向かって前進させ、密閉シールを破壊させる。押し下げ可能なプランジャは、チューブの内腔から離れるように付勢されてもよい。押し下げ可能なプランジャは、押しボタンを含むことができる。押し下げ可能なプランジャは、チューブの第1の開口部から離れるように付勢されたボタンおよびステムであってもよい。また、チューブまたは容器の壁にスロットまたは開口部が存在してよく、これにより、取り外し可能なディスクは、スロットを通してチューブから取り外し可能となる。
【0062】
前述の説明では、説明の目的で、記載された実施形態の完全な理解を提供するために特定の命名法を使用した。しかしながら、当業者には、説明した実施形態を実施するために具体的な詳細の多くが必須でないことは明らかであろう。したがって、本明細書に記載される特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。これらは、網羅的であること、または実施形態を開示された正確な形態に限定することを目標としていない。上記の教示に鑑みて、多くの修正および変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0063】
概要および要約のセクションは、本発明者らによって企図されるような本発明の、すべてではないが1つ以上の例示的な実施形態を示すことができ、したがって、本発明および添付の特許請求の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。
【0064】
具体的な実施形態に関する前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするものであるため、他者は、当業者の技能の範囲内の知識を適用することにより、本発明の一般的な概念から逸脱せずに、過度な実験無しで、そのような具体的な実施形態を、様々な用途のために容易に修正および/または適合させることができる。したがって、このような適合および修正は、本明細書中に提示された教示および指針に基づいて、開示された実施形態の等価物の意義および範囲内にあることが意図される。本明細書の表現または用語は、説明を目的としており、限定する目的ではなく、本明細書の用語または表現は、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0065】
本発明のパッケージは、既知の材料およびプロセスを用いて製造され得る。包装材料は、未使用材料、リサイクル材料、またはそれらの組み合わせであってよい。パッケージキャビティ内の容積は、選択されたデザインによって変化し得る。
【0066】
本発明の実施例の例示的な態様は、以下の条項に従ってさらに説明される:
1.複数のコンタクトレンズのうちの1つのコンタクトレンズを分配するためのコンタクトレンズ分配デバイスであって、
第1の端部および第2の端部を有するチューブと、
チューブ内で移動可能な、チューブ内の複数の取り外し可能なディスクであって、チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間が、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、複数の取り外し可能なディスクと、
ディスクをチューブの第1の端部に向かって付勢する前進機構と、
を含む、コンタクトレンズ分配デバイス。
2.取り外し可能なディスクは、使い捨てである、条項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
3.各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、フランジは、チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、条項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
4.各取り外し可能なディスクの可撓性フランジは、U字型チャネルによって中央ドームの周辺部から分離されている、条項3に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
5.各取り外し可能なディスクのU字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含む、条項4に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
6.第1の取り外し可能なディスクの内壁の下側が、第2の取り外し可能なディスクの内壁の上側に当接する、条項5に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
7.2つの隣接するディスクのうちの第1のディスクの内壁と2つの隣接するディスクのうちの第2のディスクの内壁との当接は、2つの隣接するディスク間の空間に密閉シールを提供する、条項6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
8.第1の隣接するディスクの内壁と第2の隣接するディスクの内壁との間の当接は、締まりばめを含む、条項6または7に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
9.チューブの壁に対する各内壁のテーパーは、2つの隣接する内壁間にルアーロックを提供するのに十分である、条項5~8のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
10.各隣接するディスクの内壁は、チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、条項5~9のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0067】
11.第1の隣接するディスクの外壁の下側は、第2の隣接するディスクの外壁の上側に当接する、条項5~10のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
12.第1の隣接するディスクの底壁、第2の隣接するディスクの内壁、第2の隣接するディスクの外壁、および第2の隣接するディスクの底壁によって画定される密閉容積をさらに含む、条項5~11のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
13.チューブの壁に対する各外壁のテーパーは、2つの隣接する外壁間にルアーロックを提供するのに十分である、条項5~12のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
14.各隣接するディスクの外壁は、チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、条項5~13のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
15.中央ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、条項3~14のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
16.各ディスクは、中央ドームと可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、壁は、ディスクを隣接するディスクから離間させ、中央ドームと、壁と、中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有する、条項3~15のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
17.各ディスクは、中央ドームのリムと可撓性フランジとの間に、中央ドームの頂点とは反対側のディスクの表面から延びる壁をさらに含み、壁は、ディスクを、チューブ内の隣接するディスクから離間させ、壁と、ディスクの下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有する、条項3~15のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
18.前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つをチューブの第1の端部から排出させ、それによってチューブの第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構をさらに含む、条項1~17のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
19.チューブの第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含む、条項1~18のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
20.蓋は、チューブの第1の端部に旋回可能に接続されている、条項19に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0068】
21.蓋をチューブに固定するためのラッチ機構をさらに含む、条項19または条項20に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
22.ラッチ機構は、前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つをチューブの第1の端部から排出させ、それにより、チューブの第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構を含む、条項21に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
23.ディスクは、使い捨てである、条項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
24.各ディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、フランジは、チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、条項1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
25.ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、条項24に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
26.各ディスクは、中央ドームと可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、壁は、ディスクを隣接するディスクから離間させ、中央ドームと、壁と、中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有する、条項24または条項25に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
27.各ディスクは、中央ドームのリムと可撓性フランジとの間に、中央ドームの頂点とは反対側のディスクの表面から延びる壁をさらに含み、壁は、ディスクを、チューブ内の隣接するディスクから離間させ、壁と、ディスクの下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、中央ドームよりも高い高さを有する、条項24~26のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
28.コンタクトレンズを分配するためのデバイスであって、
ホルダを含み、ホルダは、
端部開口部と、床と、床から端部開口部まで延びて複数の取り外し可能なディスクを受容するような大きさのキャビティを画定する壁と、を有する容器と、
端部開口部にあり、壁と組み合わせて、キャビティに密閉シールを提供する、取り外し可能なキャップと、
取り外し可能なディスクをチューブの第1の端部に向かって付勢する前進機構であって、チューブの第1の端部は、カートリッジがホルダに挿入されたときに、ホルダの端部開口部に隣接する、前進機構と、
を含む、デバイス。
29.前進機構は、キャビティ内のばねである、条項28に記載のデバイス。
30.ばねは、キャビティの底部における引張ばねである、条項29に記載のデバイス。
【0069】
31.ばねは、端部開口部に向かって付勢されたキャビティの底部におけるコイルばねである、条項29に記載のデバイス。
32.容器は、取り外し可能なキャップを容器に固定するラッチをさらに含む、条項28~31のいずれかに記載のデバイス。
33.ラッチにより、取り外し可能なキャップは、端部開口部上に密閉シールを形成する、条項32に記載のデバイス。
34.ラッチは、歯と、相補的凹部と、を含み、キャップは、歯が相補的凹部内に着座したときに容器に固定される、条項32に記載のデバイス。
35.ラッチは、相補的凹部から歯を外すためのボタンによって作動可能である、条項34に記載のデバイス。
36.ホルダの床と端部開口部との間に挿入可能なカートリッジをさらに含み、カートリッジは、容器の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有し、かつ、第1の端部および第2の端部を有するチューブを含み、チューブ内の複数の取り外し可能なディスクは、チューブ内で移動可能であり、チューブ内の2つの隣接する取り外し可能なディスク間の空間は、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、条項34に記載のデバイス。
37.容器は、キャッチをさらに含んで、キャッチが解除されるまで取り外し可能なディスクを前進機構に対して緊張状態で保持する、条項36のいずれかに記載のデバイス。
38.キャッチは、ボタンの作動により解除される、条項37に記載のデバイス。
39.押しボタンをさらに含み、押しボタンの作動により、端部開口部に隣接する取り外し可能なディスクの1つが端部開口部から外へ前進する、条項36~38のいずれかに記載のデバイス。
40.交換可能なキャップは、取り外し可能なキャップの内部の周辺部に凹部をさらに含み、取り外し可能なディスクのうちの最も上の1つのフランジが、作動機構の付勢力によって凹部内に受容される、条項36~38のいずれかに記載のデバイス。
【0070】
41.交換可能なキャップの外面から交換可能なキャップを通って取り外し可能なキャップの内部に隣接して延びる押し下げ可能なプランジャをさらに含む、条項40に記載のデバイス。
42.交換可能なキャップの外側からプランジャを押し下げると、交換可能なキャップの内面の一部がたわみ、取り外し可能なディスクを変位させる、条項41に記載のデバイス。
43.交換可能なキャップの外側からプランジャを押し下げると、プランジャの内面が取り外し可能なディスクを変位させる、条項42に記載のデバイス。
44.各取り外し可能なディスクは、
第1の高さを有し、ディスクの第1の表面から延びる少なくとも1つの周辺突出部であって、周辺突出部は、ディスクの中心から第1の距離だけ離間し、第1の表面から第1の長さだけ離間した縁部を有する、少なくとも1つの周辺突出部と、
第2の高さを有し、第1の表面から延び、取り外し可能なディスクの中心から第2の距離だけ離間した少なくとも1つの剛性突出部であって、第2の距離は、第1の距離よりも短い、少なくとも1つの剛性突出部と、
周辺突出部の縁部によって形成される広がりを覆い、それによって、密閉容積を形成する密閉シールと、
を含む、条項1に記載のコンタクトレンズ分配装置。
45.周辺突出部は、第1の高さから、第2の高さよりも低い第3の高さまで折り畳み可能であり、剛性突出部は、周辺突出部が第1の高さから第3の高さまで折り畳まれる際に密閉シールを破壊する、条項44に記載のコンタクトレンズ分配装置。
46.密閉容積は、周辺突出部、剛性突出部、および密閉シールによって画定されている、条項44または条項45に記載のコンタクトレンズ分配装置。
47.密閉容積内に溶液に入ったコンタクトレンズをさらに含む、条項44、条項45または条項46に記載のコンタクトレンズ分配装置。
48.周辺突出部は、可撓性材料を含む、条項44~47のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
49.周辺突出部は、ヒンジを含む、条項44~48のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
50.周辺突出部は、リビングヒンジを含む、条項44~49のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
【0071】
51.周辺突出部の縁部の周囲に支持リムをさらに含む、条項44~50のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
52.周辺突出部の縁部の周囲に支持リムをさらに含み、支持リムは、周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、条項44~51のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
53.周辺突出部の縁部の周囲の支持リムであって、支持リムは、周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、支持リムと、
密閉シールの半径方向領域に隣接し、密閉シールと非平行で周辺突出部から離れる方向に延びるリブと、
をさらに含む、条項44~52のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
54.周辺突出部の縁部から少なくとも1つの剛性突出部の端部に隣接する位置まで延びる少なくとも1つのスイングアームをさらに含む、条項44~53のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
55.チューブの端部の第1の端部にあるキャップと、
チューブの第2の端部にある開口部と、
をさらに含む、条項44~54のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
56.開口部においてチューブの内壁に沿っていて、取り外し可能なディスクの移動を阻止するように構成された、隆起部をさらに含み、周辺突出部は、チューブの第2の端部に向かってチューブの軸方向に力が加えられると圧縮される、条項55に記載のコンタクトレンズ分配装置。
57.取り外し可能なディスクの少なくとも1つをチューブの第2の端部に向けて付勢するために、チューブの内腔に動作可能に接続された、チューブの第1の端部にあるキャップに隣接する、押し下げ可能なプランジャをさらに含む、条項44~56のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
58.プランジャを押し下げると、前記取り外し可能なディスクの少なくとも1つがチューブの第2の端部に向かって付勢され、周辺突出部を圧縮させ、剛性突出部を流体シールに向かって前進させ、密閉シールを破壊させる、条項57に記載のコンタクトレンズ分配装置。
59.押し下げ可能なプランジャは、チューブの内腔から離れるように付勢されている、条項57~58のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
60.押し下げ可能なプランジャは、押しボタンである、条項57~59のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
【0072】
61.押し下げ可能なプランジャは、チューブの第1の開口部から離れるように付勢されたボタンおよびステムである、条項57~60のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
62.チューブまたは容器の壁にスロットをさらに含み、これにより、取り外し可能なディスクは、スロットを通してチューブから取り外し可能である、条項1~61のいずれかに記載のコンタクトレンズ分配装置。
【0073】
本明細書に記載されたすべての特徴がすべてのパッケージに組み込まれる必要はなく、当業者は、本明細書の教示を使用して、特徴を組み合わせて多種多様な改良されたコンタクトレンズパッケージを提供することができる。要するに、本発明のコンタクトレンズパッケージは、いくつかの新規な機能性を組み込んでおり、これらの機能性は、本明細書で説明するような多種多様な組み合わせで組み合わせられて、所望の改良されたおよび/またはワンタッチの包装を提供することができる。本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0074】
〔実施の態様〕
(1) 複数のコンタクトレンズのうちの1つのコンタクトレンズを分配するためのコンタクトレンズ分配デバイスであって、
第1の端部および第2の端部を有するチューブと、
前記チューブ内で移動可能な、前記チューブ内の複数の取り外し可能なディスクであって、前記チューブ内の2つの隣接するディスク間の空間が、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、複数の取り外し可能なディスクと、
前記ディスクを前記チューブの前記第1の端部に向かって付勢する前進機構と、
を含む、コンタクトレンズ分配デバイス。
(2) 前記取り外し可能なディスクは、使い捨てである、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(3) 各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(4) 各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されている、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(5) 各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されており、各取り外し可能なディスクの前記U字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0075】
(6) 各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記可撓性フランジは、U字型チャネルによって前記中央ドームの周辺部から分離されており、各取り外し可能なディスクの前記U字型チャネルは、内壁、外壁、および床を含み、第1の取り外し可能なディスクの前記内壁の下側が、第2の取り外し可能なディスクの前記内壁の上側に当接する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(7) 前記2つの隣接するディスクのうちの前記第1のディスクの前記内壁と前記2つの隣接するディスクのうちの前記第2のディスクの前記内壁との前記当接は、前記2つの隣接するディスク間の前記空間に密閉シールを提供する、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(8) 前記第1の隣接するディスクの前記内壁と前記第2の隣接するディスクの前記内壁との間の前記当接は、締まりばめを含む、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(9) 前記チューブの壁に対する各内壁のテーパーは、2つの隣接する内壁間にルアーロックを提供するのに十分である、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(10) 各隣接するディスクの前記内壁は、前記チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0076】
(11) 第1の隣接するディスクの外壁の下側は、第2の隣接するディスクの外壁の上側に当接する、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(12) 前記第1の隣接するディスクの前記底壁、前記第2の隣接するディスクの前記内壁、前記第2の隣接するディスクの前記外壁、および前記第2の隣接するディスクの前記底壁によって画定される密閉容積をさらに含む、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(13) 前記チューブの壁に対する各外壁のテーパーは、2つの隣接する外壁間にルアーロックを提供するのに十分である、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(14) 各隣接するディスクの前記外壁は、前記チューブの壁に対して約10°の角度をなしている、実施態様6に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(15) 各取り外し可能なディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記中央ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0077】
(16) 各ディスクは、前記中央ドームと前記可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを隣接するディスクから離間させ、前記中央ドームと、前記壁と、前記中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、実施態様15に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(17) 各ディスクは、前記中央ドームのリムと前記可撓性フランジとの間に、前記中央ドームの前記頂点とは反対側の前記ディスクの表面から延びる壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを、前記チューブ内の隣接するディスクから離間させ、前記壁と、前記ディスクの前記下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、実施態様15に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(18) 前記前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つを前記チューブの前記第1の端部から排出させ、それによって前記チューブの前記第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構をさらに含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(19) 前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(20) 前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含み、前記蓋は、前記チューブの前記第1の端部に旋回可能に接続されている、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0078】
(21) 前記チューブの前記第1の端部を密閉する大きさの蓋をさらに含み、前記蓋を前記チューブに固定するためのラッチ機構をさらに含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(22) 前記ラッチ機構は、前記前進機構に、前記ディスクのうちの最も上の1つを前記チューブの前記第1の端部から排出させ、それにより、前記チューブの前記第1の端部において前記コンタクトレンズの1つを提示させる、アクチュエータ機構を含む、実施態様21に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(23) 前記ディスクは、使い捨てである、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(24) 各ディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(25) 各ディスクは、可撓性フランジに囲まれた中央ドームを含み、前記フランジは、前記チューブの内腔の壁と締まりばめを形成し、前記ドームは、その上に前記コンタクトレンズを受容する大きさである、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0079】
(26) 各ディスクは、前記中央ドームと前記可撓性フランジとの間に壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを隣接するディスクから離間させ、前記中央ドームと、前記壁と、前記中央ドームの上側に隣接するディスクとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、実施態様25に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(27) 各ディスクは、前記中央ドームのリムと前記可撓性フランジとの間に、前記中央ドームの前記頂点とは反対側の前記ディスクの表面から延びる壁をさらに含み、前記壁は、前記ディスクを、前記チューブ内の隣接するディスクから離間させ、前記壁と、前記ディスクの前記下側と、隣接するディスクの中央ドームとの間の空間を密閉するために、前記中央ドームよりも高い高さを有する、実施態様25に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(28) コンタクトレンズを分配するためのデバイスであって、
ホルダを含み、前記ホルダは、
端部開口部と、床と、前記床から前記端部開口部まで延びて複数の取り外し可能なディスクを受容するような大きさのキャビティを画定する壁と、を有する容器と、
前記端部開口部にあり、前記壁と組み合わせて、前記キャビティに密閉シールを提供する、取り外し可能なキャップと、
前記取り外し可能なディスクを前記チューブの前記第1の端部に向かって付勢する前進機構であって、前記チューブの前記第1の端部は、前記カートリッジが前記ホルダに挿入されたときに、前記ホルダの前記端部開口部に隣接する、前進機構と、
を含む、デバイス。
(29) 前記前進機構は、前記キャビティ内のばねである、実施態様28に記載のデバイス。
(30) 前記前進機構は、前記キャビティ内のばねであり、前記ばねは、前記キャビティの底部における引張ばねである、実施態様28に記載のデバイス。
【0080】
(31) 前記前進機構は、前記キャビティ内のばねであり、前記ばねは、前記端部開口部に向かって付勢された前記キャビティの前記底部におけるコイルばねである、実施態様28に記載のデバイス。
(32) 前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含む、実施態様28に記載のデバイス。
(33) 前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含み、前記ラッチにより、前記取り外し可能なキャップは、前記端部開口部上に密閉シールを形成する、実施態様28に記載のデバイス。
(34) 前記容器は、前記取り外し可能なキャップを前記容器に固定するラッチをさらに含み、前記ラッチは、歯と、相補的凹部と、を含み、前記キャップは、前記歯が前記相補的凹部内に着座したときに前記容器に固定される、実施態様28に記載のデバイス。
(35) 前記ラッチは、前記相補的凹部から前記歯を外すためのボタンによって作動可能である、実施態様34に記載のデバイス。
【0081】
(36) 前記ホルダの前記床と前記端部開口部との間に挿入可能なカートリッジをさらに含み、前記カートリッジは、前記容器の断面プロファイルよりも小さい断面プロファイルを有し、かつ、第1の端部および第2の端部を有するチューブを含み、前記チューブ内の前記複数の取り外し可能なディスクは、前記チューブ内で移動可能であり、前記チューブ内の2つの隣接する取り外し可能なディスク間の空間は、前記コンタクトレンズの1つをその中に保持するために密閉されている、実施態様28に記載のデバイス。
(37) 前記容器は、キャッチをさらに含んで、前記キャッチが解除されるまで前記取り外し可能なディスクを前記前進機構に対して緊張状態で保持する、実施態様28に記載のデバイス。
(38) 前記容器は、キャッチをさらに含んで、前記キャッチが解除されるまで前記取り外し可能なディスクを前記前進機構に対して緊張状態で保持し、前記キャッチは、ボタンの作動により解除される、実施態様28に記載のデバイス。
(39) 押しボタンをさらに含み、前記押しボタンの作動により、前記端部開口部に隣接する前記取り外し可能なディスクの1つが前記端部開口部から外へ前進する、実施態様28に記載のデバイス。
(40) 前記取り外し可能なキャップは、前記取り外し可能なキャップの内部の周辺部に凹部をさらに含み、前記取り外し可能なディスクのうちの最も上の1つのフランジが、前記前進機構の付勢力によって前記凹部内に受容される、実施態様28に記載のデバイス。
【0082】
(41) 前記取り外し可能なキャップの外面から前記取り外し可能なキャップを通って前記取り外し可能なキャップの内部に隣接して延びる押し下げ可能なプランジャをさらに含む、実施態様28に記載のデバイス。
(42) 前記取り外し可能なキャップの前記外側から前記プランジャを押し下げると、前記取り外し可能なキャップの前記内面の一部がたわみ、前記取り外し可能なディスクを変位させる、実施態様28に記載のデバイス。
(43) 前記取り外し可能なキャップの前記外側から前記プランジャを押し下げると、前記プランジャの内面が前記取り外し可能なディスクを変位させる、実施態様28に記載のデバイス。
(44) 各取り外し可能なディスクは、
第1の高さを有し、前記ディスクの第1の表面から延びる少なくとも1つの周辺突出部であって、前記周辺突出部は、前記ディスクの中心から第1の距離だけ離間し、前記第1の表面から第1の長さだけ離間した縁部を有する、少なくとも1つの周辺突出部と、
第2の高さを有し、前記第1の表面から延び、前記取り外し可能なディスクの前記中心から第2の距離だけ離間した少なくとも1つの剛性突出部であって、前記第2の距離は、前記第1の距離よりも短い、少なくとも1つの剛性突出部と、
前記周辺突出部の前記縁部によって形成される広がりを覆い、それによって、密閉容積を形成する密閉シールと、
を含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(45) 前記周辺突出部は、前記第1の高さから、前記第2の高さよりも低い第3の高さまで折り畳み可能であり、前記剛性突出部は、前記周辺突出部が前記第1の高さから前記第3の高さまで折り畳まれる際に前記密閉シールを破壊する、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0083】
(46) 前記密閉容積は、前記周辺突出部、前記剛性突出部、および前記密閉シールによって画定されている、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(47) 前記密閉容積内に溶液に入ったコンタクトレンズをさらに含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(48) 前記周辺突出部は、可撓性材料を含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(49) 前記周辺突出部は、ヒンジを含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(50) 前記周辺突出部は、リビングヒンジを含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
【0084】
(51) 前記周辺突出部の前記縁部の周囲に支持リムをさらに含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(52) 前記周辺突出部の前記縁部の周囲に支持リムをさらに含み、前記支持リムは、前記周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(53) 前記周辺突出部の前記縁部の周囲の支持リムであって、前記支持リムは、前記周辺突出部と非平行な方向に延びる突起を含む、支持リムと、
前記密閉シールの半径方向領域に隣接し、前記密閉シールと非平行で前記周辺突出部から離れる方向に延びるリブと、
をさらに含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
(54) 前記周辺突出部の前記縁部から前記少なくとも1つの剛性突出部の端部に隣接する位置まで延びる少なくとも1つのスイングアームをさらに含む、実施態様44に記載のコンタクトレンズ分配デバイス。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5
図6
図7
【国際調査報告】