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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B66F 7/16 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
B66F7/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536087
(86)(22)【出願日】2022-12-08
(85)【翻訳文提出日】2024-08-14
(86)【国際出願番号】 IB2022061933
(87)【国際公開番号】W WO2023111788
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/289,679
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524226368
【氏名又は名称】シェクター,アダル
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェクター,アダル
(57)【要約】
本開示の主題の第1の態様によれば、フラットベッドトラックによって輸送されるように適合された搬送装置であって、該搬送装置は、底部および係合機構を有するシャーシと、搬送装置を昇降させるためにシャーシの底部に動作可能に連結された複数の伸縮式脚部とを備え、係合機構は、搬送装置をフラットベッドトラックに固定するためにフラットベッドトラックと係合するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラットベッドトラックによって輸送されるように適合された搬送装置であって、前記搬送装置は、
底部および係合機構を有するシャーシと、
前記搬送装置を昇降させるために前記シャーシの前記底部に動作可能に連結された複数の伸縮式脚部とを備え、
前記係合機構は、前記搬送装置を前記フラットベッドトラックに固定するために前記フラットベッドトラックと係合するように構成されている、搬送装置。
【請求項2】
前記シャーシは、板金で覆われたトラスと垂木との組み合わせから作製され、前記シャーシは、前記搬送装置によって運ばれる荷物を前記搬送装置に結びつけるために前記シャーシの側面に沿って配置された複数のフックを備える、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記シャーシは、前記搬送装置を前記フラットベッドトラック上に積載するための積載端部として使用できる少なくとも2つの対向する側面を有する形状を有し、各前記積載端は、前記フラットベッドトラックの幅よりも大きな距離だけ間隔が空けられている、前記伸縮式脚部の一対を備える、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記係合機構は、前記フラットベッドトラックの適合するツイストロックピンと係合するように構成された複数のツイストロックソケットで構成される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記複数の伸縮式脚部に電力を供給するために利用される発電機をさらに備え、前記発電機は、電気発電機、油圧発電機、空気圧発電機、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項6】
発電機は、全地球測位システム(GPS)センサおよび無線トランシーバを有するコントローラを備え、前記コントローラは、GPSセンサを使用して前記搬送装置の位置を示す情報を判定し、前記情報を遠隔のコンピュータデバイスに送信し、前記複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部を別々に作動させるための指示を受信する、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部は、前記搬送装置をそれぞれ昇降させるために前記伸縮式脚部を伸縮するように構成された直動型アクチュエータを備え、前記直動型アクチュエータは前記発電機によって電力供給および制御される、請求項6に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部は、回転型アクチュエータと、シャフトと、ホイールとをさらに備え、前記回転型アクチュエータは、前記搬送装置を所要の位置に操縦するために、前記シャフトによって前記ホイールを旋回および回転させるように構成され、前記回転型アクチュエータは、前記発電機によって電力供給および制御される、請求項7に記載の搬送装置。
【請求項9】
荷物が前記搬送装置と統合され、それによって可搬式構造が形成される、請求項8に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記可搬式構造は、家屋、オフィス、倉庫、実験室、軍事指揮統制室、医療救急ステーション、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載の搬送装置。
【請求項11】
前記発電機は外部補助発電機である、請求項5に記載の搬送装置。
【請求項12】
請求項10に記載の搬送装置を前記フラットベッドトラック上に積載する方法であって、前記方法は、
前記伸縮式脚部を伸長して前記搬送装置を上昇させる工程と、
前記フラットベッドトラックを前記シャーシの下に駆動させる工程と、
前記係合機構が前記フラットベッドトラックの適合する係合機構と整列するように前記搬送装置を移動させる工程と、
前記シャーシが前記フラットベッドトラック上に載るように前記伸縮式脚部を短縮することによって前記搬送装置を降下させる工程と、
前記係合機構を、前記適合する係合機構と係合させる工程とを含む、方法。
【請求項13】
前記移動させる工程は、前記ホイールを旋回および回転させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
上昇、降下、旋回、および回転は、専用ソフトウェアアプリケーションを含む遠隔のコンピュータデバイスによって制御され、前記コンピュータデバイスは、ラップトップコンピュータ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項10に記載の搬送装置を前記フラットベッドトラックから現場の表面上に荷下ろす方法であって、前記方法は、
前記係合機構を前記フラットベッドトラックの適合する係合機構から係合解除させる工程と、
前記搬送装置を前記フラットベッドトラックの上方に上昇させるために、前記伸縮式脚部を前記表面に対して伸長させる工程と、
前記搬送装置から離れるように前記フラットベッドトラックを駆動させる工程と、
前記ホイールを旋回および回転させることによって、前記表面上の前記搬送装置を前記現場内のある位置に移動させる工程とを含む、方法。
【請求項16】
前記移動させる工程は、前記ホイールを旋回および回転させ、それによって前記表面上の前記搬送装置または前記可搬式構造を前記現場内の所望の位置に移動させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
伸長、旋回、および回転は、専用ソフトウェアアプリケーションを含む遠隔のコンピュータデバイスによって制御され、前記コンピュータデバイスは、ラップトップコンピュータ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも2つの前記可搬式構造が互いに機械的に接続される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の主題は、輸送に関する。より具体的には、本開示の主題は、道路輸送用の重量物用付属品に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月15日出願の「METHOD,SYSTEM,AND PRODUCT-PORTABLE STRUCTURE」と題された米国仮特許出願第63/289,679号の優先権を米国特許法第119条(e)項の下で主張するものであり、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
標準的なトレーラーの寸法に収まらない特異形状の積荷または重量貨物の運搬には、フラットベッドトラック、フラットベッドトレーラー、またはフラットベッドセミトレーラーによる輸送が必要となる。そのような貨物(積荷)は、ドックから積載または荷下ろしすることができないため、クレーン、フォークリフト、またはその両方が必要となる。
【0004】
フラットベッドによる運搬は、側壁がないため、大型貨物に寸法の柔軟性を提供する。また、フラットベッドトラックは、両側から、かつ上下から積載することができる。フラットベッドトレーラーの長さは、長さ48フィート×幅8.5フィートに至ることができ、ステップデッキ用のデッキの長さは様々である。フラットベッドによる運搬の積載プロセスは、発送場所の詳細および取り扱う積荷の種類に依存する。
【0005】
重量物および規定外形状の積荷を積載するためには、クレーン、フォークリフトなどの適切な設備が必要とされる。通常、そのような設備は原地で入手可能である。しかし、目的地での積荷の荷下ろしおよび再積載のプロセスは、特に目的地が遠方にある場合に、物流上および財務上の難題となる可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示の主題の第1の態様によれば、フラットベッドトラックによって輸送されるように適合された搬送装置であって、該搬送装置は、底部および係合機構を有するシャーシと、搬送装置を昇降させるためにシャーシの底部に動作可能に連結された複数の伸縮式脚部とを備え、係合機構は、搬送装置をフラットベッドトラックに固定するためにフラットベッドトラックと係合するように構成されている。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態では、シャーシは、板金で覆われたトラスと垂木との組み合わせから作製され、シャーシは、搬送装置によって運ばれる荷物を搬送装置に結びつけるためにシャーシの側面に沿って配置された複数のフックを備える。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態では、シャーシは、搬送装置をフラットベッドトラック上に積載するための積載端部として使用できる少なくとも2つの対向する側面を有する形状を有し、各積載端部は、フラットベッドトラックの幅よりも大きな距離だけ間隔が空けられている、伸縮式脚部の一対を備える。
【0009】
いくつかの例示的な実施形態では、係合機構は、フラットベッドトラックの適合するツイストロックピンと係合するように構成された複数のツイストロックソケットで構成される。
【0010】
いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置は、複数の伸縮式脚部に電力を供給するために利用される発電機をさらに備え、発電機は、電気発電機、油圧発電機、空気圧発電機、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機は、全地球測位システム(GPS)センサおよび無線トランシーバを有するコントローラを備え、コントローラは、GPSセンサを使用して搬送装置の位置を示す情報を判定し、その情報を遠隔のコンピュータデバイスに送信し、複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部を別々に作動させるための指示を受信する。
【0012】
いくつかの例示的な実施形態では、複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部は、搬送装置をそれぞれ昇降させるために伸縮式脚部を伸縮するように構成された直動型アクチュエータを備え、直動型アクチュエータは、発電機によって電力供給および制御される。
【0013】
いくつかの例示的な実施形態では、複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部は、回転型アクチュエータと、シャフトと、ホイールとをさらに備え、回転型アクチュエータは、搬送装置を所要の位置に操縦するために、シャフトによってホイールを旋回および回転させるように構成され、回転型アクチュエータは、発電機によって電力供給および制御される。
【0014】
いくつかの例示的な実施形態では、荷物が搬送装置と統合され、それによって可搬式構造が形成される。
【0015】
いくつかの例示的な実施形態では、可搬式構造は、家屋、オフィス、倉庫、実験室、軍事指揮統制室、医療救急ステーション、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0016】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機は外部補助発電機である。
【0017】
本開示の主題の別の態様によれば、請求項10に記載の搬送装置をフラットベッドトラック上に積載する方法であって、該方法は、伸縮式脚部を伸長して搬送装置を上昇させる工程と、フラットベッドトラックをシャーシの下に駆動させる工程と、係合機構がフラットベッドトラックの適合する係合機構と整列するように搬送装置を移動させる工程と、シャーシがフラットベッドトラック上に載るように伸縮式脚部を短縮することによって搬送装置を降下させる工程と、係合機構を適合する係合機構と係合させる工程とを含む。
【0018】
いくつかの例示的な実施形態では、移動させる工程は、ホイールを旋回および回転させることを含む。
【0019】
いくつかの例示的な実施形態では、上昇、降下、旋回、および回転は、専用ソフトウェアアプリケーションを含む遠隔のコンピュータデバイスによって制御され、コンピュータデバイスは、ラップトップコンピュータ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0020】
本開示の主題のさらに別の態様によれば、請求項10に記載の搬送装置をフラットベッドトラックから現場の表面上に荷下ろす方法であって、該方法は、係合機構をフラットベッドトラックの適合する係合機構から係合解除させる工程と、搬送装置をフラットベッドトラックの上方に上昇させるために、伸縮式脚部を表面に対して伸長させる工程と、搬送装置から離れるようにフラットベッドトラックを駆動させる工程と、ホイールを旋回および回転させることによって、表面上の搬送装置を現場内のある位置に移動させる工程とを含む。
【0021】
いくつかの例示的な実施形態では、移動させる工程は、ホイールを旋回および回転させ、それによって、表面上の搬送装置または可搬式構造を現場内の所望の位置に移動させることを含む。
【0022】
いくつかの例示的な実施形態では、伸長、旋回、および回転は、専用ソフトウェアアプリケーションを含む遠隔のコンピュータデバイスによって制御され、コンピュータデバイスは、ラップトップコンピュータ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0023】
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも2つの可搬式構造が互いに機械的に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
開示される主題のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、例示のためにのみ本明細書で説明される。ここで具体的に詳細に図面を参照すると、示されている詳細事項は例示であり、本開示の主題の好ましい実施形態の図解による考察のみを目的とし、開示される主題の原理および概念的な態様の最も有用で容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示されることが強調される。これに関連して、開示される主題の構造上の細部を、開示される主題を基本的に理解するのに必要とされるよりも詳細に示す試みはなされておらず、図面と併せて説明を参照することで、当業者にとっては、開示される主題のいくつかの形状がどのように実際に具体化され得るかは自明であろう。
図面中、
図1図1は、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、搬送装置および荷物の斜視図である。
図2図2は、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、可搬式構造の斜視図である。
図3図3は、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、伸縮式脚部の断面図である。
図4A図4Aは、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、積載前/積載後の位置にあるフラットベッドトラックおよび積荷を載せた搬送装置の側面図である。
図4B図4Bは、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、積載前/積載後の位置にあるフラットベッドトラックおよび積荷を載せた搬送装置の背面図である。
図4C図4Cは、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、フラットベッドトラック上に積載された、積荷を有する搬送装置の側面図である。
図4D図4Dは、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、フラットベッドトラック上に積載された、積荷を有する搬送装置の背面図である。
図5図5は、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、現場に配置された複数の搬送装置のレイアウトである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の主題の1つの目的は、フラットベッドトラックによって輸送されるように適合された搬送装置を提供することである。いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置は、フラットベッドトラックへの積荷の積載および荷下ろしのための吊り上げ設備を不要にする。
【0026】
本開示の別の目的は、家屋、オフィス、倉庫、実験室などの可搬式構造を提供することである。いくつかの例示的な実施形態では、可搬式構造は搬送装置の不可欠な部分であってもよい。それによって、遠方の現場での可搬式構造の積載、荷下ろしおよび位置決めに必要とされる吊り上げ設備が不要になる。
【0027】
ここで図1を参照すると、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、搬送装置および荷物の斜視図が示されている。
【0028】
搬送装置100は、荷物20などの、重量物および幅の広い(規格外の)積荷を運び固定する(結びつける)ように構成された輸送付属品であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100は、それが運ぶ荷物/積荷を様々な現場に配置するために利用されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100は、輸送のために、フラットベッドトラック、フラットベッドトレーラー、フラットベッドセミトレーラーなどの上に積載、荷下ろし、および固定されるように設計される。荷物20は、例えば、発電機、大型変圧器、家屋、オフィス、大型衛星アンテナ、実験室など、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0029】
積荷および荷物という用語は、本明細書では互換的に参照され、搬送装置100によって運ばれる少なくとも1つの積載物を意味することに留意されたい。さらに、本開示全体にわたって使用される「フラットベッドトラック」という用語は、フラットベッドトレーラーおよびフラットベッドセミトレーラーも指す。
【0030】
開示される主題のいくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100は、シャーシ110、少なくとも4つの伸縮式脚部120、発電機130、および少なくとも4つの係合機構111で構成されてもよい。
【0031】
いくつかの例示的な実施形態では、シャーシ110は、鋼鉄、ポリマー材料、または同様の、もしくはより良好な強度を有する材料の組み合わせなどの剛性材料から作製することができる。シャーシ100の構造は、フラットベッドトラックによって運ぶことが可能な最大総荷重を運ぶための強度を有する構造(シャーシ100)を共に形成する、トラスおよび垂木の組み合わせで構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、シャーシ110の上面は、鋼板(外被)によって覆われてもよい。加えて、または代替的に、シャーシ110は、シャーシ110の側面に沿って配置され、荷物20などの荷物をシャーシ110に結びつける(つなぐ)ために使用される、複数のフックおよびリング(図示せず)を備えてもよい。シャーシ110は、種々のサイズ、すなわち、異なる長さおよび幅で提供され得ることが理解されるであろう。シャーシ110の長手方向軸、したがって搬送装置100の長手方向軸は、標準的なフラットベッドトラックの長手方向軸と重なることも理解されるであろう。
【0032】
シャーシ110は対称的なプラットフォーム、すなわち、対向する側面が互いに鏡写しになったプラットフォームであってもよいことに留意されたい。いくつかの例示的な実施形態では、4つの側面のうちの2つの対向する側面を積載端部、すなわち、そこから搬送装置100をフラットベッドトラック上に積載することができる側面として使用することができる。しかし、いくつかの特定の実施形態では、4つの側面全てを積載端部として使用することができる。
【0033】
係合機構111は、輸送のためにフラットベッドトラックに搬送装置100を固定する(つなぎ留める)ために利用される。いくつかの例示的な実施形態では、係合機構111は、輸送コンテナをフラットベッドトラックにつなぎ留める方法と同様に、搬送装置100をフラットベッドトラックに固定する目的で、フラットベッドトラックの市販のツイストロックピンと係合するように構成された市販のツイストロックソケットであってもよい。シャーシ110は、各積載端部に少なくとも一対のツイストロックソケットを備えてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、シャーシ110は、その長さに沿って配置された追加の複数対のツイストロックソケットを備えてもよい。一対のツイストロックソケットの間の距離および複数対のツイストロックソケットの間の距離は、任意の標準的なフラットベッドトラックの一対のツイストロックピンの間の標準的な距離および複数対のツイストロックピンの間の標準的な距離に準拠することに留意されたい。
【0034】
加えて、または代替的に、係合機構111は、搬送装置100をフラットベッドのフックおよびリングにつなぎ留めるように適合された複数のチェーン、バインダー、およびストラップで構成されてもよい。
【0035】
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの伸縮式脚部120は、伸縮式脚部120が地面に向かって突出するようにシャーシ110の各角の底部に接続されてもよい。任意選択で、追加の伸縮式脚部120をシャーシ110の長手方向側面の近くに接続してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、各伸縮式脚部120は、手動または力発生装置のいずれかによってその長さを変更、すなわち、より長くまたは短く別々に変更できるように構成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、伸縮式脚部120は、搬送装置100をフラットベッドトラック上に積載/荷下ろしするために伸長されてもよい。代替的に、伸縮式脚部120は、搬送装置100を現場の表面、例えば地面に配置するために、および搬送装置100を輸送前にフラットベッドトラックの上に結びつけるときに短縮されてもよい。
【0036】
搬送装置100の2つの対向する側面は、積載端部として構成されてもよいことに留意されたい。いくつかの例示的な実施形態では、積載端部は、シャーシ110の下および伸縮式脚部120の間にフラットベッドを駆動させることを可能にするために、2つを超える伸縮式脚部120を備えることができない。加えて、または代替的に、各積載端部上の2つの伸縮式脚部120の間の間隔は、標準的なフラットベッドの幅よりも大きくなければならない。
【0037】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機130は、電気発電機、油圧発電機、空気圧発電機など、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。発電機130は、搬送装置100を上昇/降下および移動させる目的で、各伸縮式脚部120の直動型アクチュエータおよび回転型アクチュエータ(以下にさらに詳述する)にエネルギーを供給するために利用されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、発電機130は、市販のディーゼルまたは他の化石燃料発電機によって電力供給されてもよい。加えて、または代替的に、発電機130は、充電式電池によって電力供給されてもよい。
【0038】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機130は、必要に応じて搬送装置100に接続されてもよい外部補助発電機であってもよい。
【0039】
発電機130は、各伸縮式脚部120およびその構成部品を個別に(別々に)制御するように構成されてもよい。伸長/短縮するという用語は、本明細書では互換的に上昇/降下と呼ばれることに留意されたい。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機130は、搬送装置100の位置の判定、それの推進、および外部デバイスとの通信に関連する行為を引き起こすよう作動するプログラムコードを保持するコントローラ(図示せず)を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、コントローラは、搬送装置100の位置を示す情報を判定するように構成された全地球測位システム(GPS)センサを備える。加えて、または代替的に、コントローラは、搬送装置100の全ての伸縮式脚部(以下にさらに詳述する)の全ての機能性を制御、すなわち、推進させるように適合される。それによって、現場内での搬送装置100の上昇および移動を制御する。加えて、または代替的に、コントローラは、ラップトップコンピュータ、タブレット、デスクトップコンピュータ、スマートフォンなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの遠隔のコンピュータデバイス(図示せず)と無線通信するように構成される。
【0041】
コンピュータデバイス(図示せず)は、無線トランシーバによって、コンピュータデバイスとの間で情報および指示を送受信する制御インターフェースとして利用される専用ソフトウェアアプリケーションを採用してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100のオペレータは、複数の伸縮式脚部120の各伸縮式脚部120を別々に作動させるための指示を提供するために、コンピュータデバイス(図示せず)を使用してもよい。これにより、搬送装置100の位置を示すGPS情報に基づいて、搬送装置100を現場内で上昇、降下および移動、すなわち、操縦する。加えて、または代替的に、コンピュータデバイスは、視覚化された結果、レポートなどを出力するように構成されてもよい。コンピュータデバイス(図示せず)は、同時に複数の搬送装置100のための制御インターフェースとして使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態では、発電機130は、GPSセンサおよび無線トランシーバを組み込むコントローラを備える。コントローラは、搬送装置100の位置を示す情報を判定し、無線トランシーバを使用して、その情報を遠隔のコンピュータデバイスに送信するためにGPSセンサを使用してもよい。加えて、または代替的に、コントローラは、遠隔のコンピュータデバイスから、この複数の伸縮式脚部の各伸縮式脚部を別々に作動させるための指示を受信するために無線トランシーバを使用してもよい。
【0043】
ここで図2を参照すると、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、可搬式構造の斜視図が示されている。
【0044】
可搬式構造200は、図1の搬送装置100とそれに統合された構造で構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、可搬式構造200は、家屋、オフィス、倉庫、実験室、軍事指揮統制室、実験室、医療救急ステーションなど、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。本開示の可搬式構造200を提供する目的は、可搬式構造200に含まれるすぐに使用可能な設備を迅速かつ低コストで配置する必要性に対処することである。
【0045】
ここで図3を参照すると、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、伸縮式脚部の断面図が示されている。
【0046】
伸縮式脚部120は、ピストン122と、直動型アクチュエータ123と、回転型アクチュエータ124と、シャフト125と、ホイール126と、シリンダ121とで構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、シリンダ121は、溶接、ボルト、市販のコネクタなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの手段によって、シャーシ110の底部に動作可能に連結される。
【0047】
いくつかの例示的な実施形態では、直動型アクチュエータ123は、ピストン122をシリンダ121内で上下に摺動するように構成されてもよく、それにより、伸縮式脚部120全体をより長くしたり短くしたりすることができる。シリンダ121およびピストン122の両方は、類似の幾何学的断面形状を有してもよく、これにより、直動型アクチュエータ123の作動時にピストン122がシリンダ121の内側で摺動することができるように、ピストン122をシリンダ121の内側に収容することが可能になる。いくつかの例示的な実施形態では、直動型アクチュエータ123は、油圧アクチュエータ、電気アクチュエータ、空気圧アクチュエータなど、またはこれらの任意の組み合わせであってよく、これらは、図1および図2の発電機130によって制御および通電されてもよい。
【0048】
いくつかの例示的な実施形態では、回転型アクチュエータ124は、軸127を中心にホイール126を旋回させるように構成されてもよい。加えて、または代替的に、回転型アクチュエータ124はまた、ホイール126を時計回り(CW)および反時計回り(CCW)に回転させるように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、回転型アクチュエータ124は、油圧アクチュエータ、電気アクチュエータ、空気圧アクチュエータなど、またはこれらの任意の組み合わせであってもよく、これらは、図1および図2の発電機130によって制御および通電することができる。加えて、または代替的に、ホイール126は、搬送装置100の移動を防止するように定位置にロックされ得る。これは、典型的には、搬送装置100を所望の位置に配置した後に行われる。
【0049】
ホイール126を旋回および回転させることにより、搬送装置100は、搬送装置100を所望の位置に配置するか、またはフラットベッドトラック上に積載するかのいずれかに必要とされる位置まで操縦することができることが理解されるであろう。搬送装置100を操縦することは、搬送装置100を前方、後方、および側方に駆動させること、ならびにその軸を中心に回転させることが可能になることが理解されるであろう。
【0050】
ここで図4Aおよび4Bを参照すると、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、積載前/積載後の位置にあるフラットベッドトラックおよび積荷を載せた搬送装置の側面図および背面図が示されており、図4Cおよび4Dを参照すると、フラットベッドトラック上に積載された、積荷を有する搬送装置の側面図および背面図が示されている。
【0051】
いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100は、フラットベッドトラック10上に積載されてもよい。積載することは、以下のステップを含むプロセスであってもよい:
【0052】
フラットベッドトラック10がシャーシ110の下を通過できる高さまで搬送装置100を上昇させるために、伸縮式脚部120を伸長し、その後フラットベッドトラック10をシャーシ110の下に駆動させる。
【0053】
搬送装置100を、シャーシ110の係合機構111、例えばツイストロックソケットが、フラットベッドトラックの適合する係合機構11、例えばツイストロックピンの真上に整列する位置に移動させる。
【0054】
その後、伸縮式脚部120を短縮することによって搬送装置100を降下させ、シャーシ110がフラットベッドに載るようにし、全ての適合する係合機構11が係合機構111と重なるようにする。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、積載することは、全てのツイストロックピンを関連するツイストロックソケットと係合およびロックすることによって、すなわち、係合機構111を適合する係合機構11と係合およびロックすることによって終了してもよい。
【0056】
いくつかの例示的な実施形態では、搬送装置100をフラットベッドトラック10から荷下ろしするプロセスは、以下のステップで構成されてもよい。
【0057】
全ての係合機構111をフラットベッドトラック10の適合する係合機構11から係合解除させる。
【0058】
搬送装置100をフラットベッドトラック10の高さより上に上昇させるために地面に対して伸縮式脚部120を伸長させる。
【0059】
シャーシ110から離れるようにフラットベッドトラック10を駆動させる。
【0060】
伸縮式脚部120の回転型アクチュエータ124を用いて、ホイール126を旋回および回転させることによって、地面(表面)上の搬送装置100をある位置に移動させる。
【0061】
ここで図5を参照すると、開示される主題のいくつかの例示的な実施形態に従った、現場に配置された複数の搬送装置100および/または可搬式構造200のレイアウトが示されている。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態では、複数の搬送装置100(図1)および/または可搬式構造200(図2)は、軍事キャンプ、居留地、リゾート、労働キャンプ、都市様複合施設など、またはそれらの任意の組み合わせなどのコロニーを形成するための現場500に配置されてもよい。加えて、または代替的に、少なくとも2つの搬送装置100(図1)および/または可搬式構造200(図2)は、大型構造および/または組み合わせた複合体を作成するための市販の手段によって、互いに機械的に接続されてもよい。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態では、オペレータは、各搬送装置100(図1)および/または可搬式構造200(図2)を現場500内の任意の所望の位置に操縦し、その高さを設定するために、各搬送装置100(図1)および/または可搬式構造200(図2)の発電機130を遠隔制御するために使用されるコンピュータデバイスを利用してもよい。
【0064】
開示される主題は、用途においては、説明に記載されるかまたは図面に示される構成および構成要素の配列の詳細に限定されないことを理解されたい。開示される主題は、他の実施形態が可能であり、あるいは様々な方法で実施または実行することが可能である。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明の目的であり、限定するものとして見なされるべきではないことも理解されたい。図面は、概して縮尺通りではない。明確にするために、いくつかの要素は図面のいくつかから省略されていることがある。
【0065】
「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は、それらの派生形と共に、「含むがそれらに限定されない(including but not limited to)」を意味する。「からなる(consisting of)」という用語は、「含み、かつそれらに限定される(including and limited to)」と同じ意味を有する。
【0066】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでない場合を指さない限り、複数形の言及を含む。例えば、「化合物(a compound)」または「少なくとも1つの化合物(at least one compound)」という用語は、それらの混合物を含む複数の化合物を含むことがある。
【0067】
本出願を通して、本開示の主題の様々な実施形態は、範囲形式で提示されることがある。範囲形式での説明は、単に便宜および簡潔さのためであり、開示される主題の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈されるべきではないことを理解すべきである。したがって、範囲の説明は、具体的に開示された全ての可能な部分範囲ならびにその範囲内の個々の数値を有すると見なされるべきである。
【0068】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される、開示される主題の特定の特徴はまた、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよいことを理解されたい。逆に、単一の実施形態の文脈で簡潔に説明される、開示される主題の各種の特徴も、別個に、または適切な任意のサブコンビネーションで、または開示される主題の任意の他の説明される実施形態で好適なように提供されることがある。各種の実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしで動作不能でない限り、それらの実施形態の不可欠な特徴と見なされるべきではない。
【0069】
開示される主題は、その特定の実施形態と併せて説明されたが、多くの代替、修正、および変形が当業者に自明であろうことは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および広い範囲内に入る全てのそのような代替、修正、および変形を包含することが意図される。本明細書において言及される、全ての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願のそれぞれが、参照により本明細書に組み込まれることが、あたかも具体的かつ個々に示されるのと同程度に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または特定は、そのような参考文献が本開示の主題に対する先行技術として利用可能であることを認めるものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
【国際調査報告】