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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】蓋アセンブリと多機能調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/086 20060101AFI20241219BHJP
   A47J 27/08 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
A47J27/086
A47J27/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536088
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-08-19
(86)【国際出願番号】 CN2022120300
(87)【国際公開番号】W WO2023116092
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202111589569.2
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202123264535.4
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210416736.1
(32)【優先日】2022-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202220918150.0
(32)【優先日】2022-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518198750
【氏名又は名称】ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェイ シュー
(72)【発明者】
【氏名】シュージョン オウヤン
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA01
4B055AA08
4B055BA04
4B055BA07
4B055BA34
4B055CA06
4B055CA36
4B055CA70
4B055CA72
4B055CC26
4B055CC27
4B055CD60
4B055FA15
(57)【要約】
多機能調理器具用の蓋アセンブリは、器具を覆うことができる器具蓋(102)と、上部壁(10291)および上部壁によって部分的に画定される空洞(10292)を有する内蓋(1029)と、内蓋を覆う面蓋(1021)と、空洞内の熱風アセンブリと、を備える。それはさらに、調理モード切り替え装置(1022、1022')および内蓋の上部壁に設けられた空気フライバルブ(1025)を含み、空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')は、デバイスとバルブとの間に設けられている。デバイスが第1の状態にあるとき、リミッタの第1の端部(10263、10263')は、バルブを、バルブと内蓋の上部壁との間に気密係合が形成される第1の位置に制限する。デバイスが第2の状態にあるとき、バルブは、第1の端部の制限から解放され、それ自体の重量の影響下で、バルブと内蓋の上部壁との間に空気循環のための通路が形成される第2の位置に切り替えることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能調理器具用の蓋アセンブリであって、前記調理器具を覆うことができる器具蓋(102)であって、前記器具蓋(102)は、
上部壁(10291)および前記上部壁(10291)によって部分的に画定される空洞(10292)を有する内蓋(1029)と、
前記内蓋(1029)を覆う面蓋(1021)と、
前記内蓋(1029)の内側の前記空洞(10292)内に位置する熱風アセンブリと、
を備えた器具蓋(102)を備え、
前記蓋アセンブリは、前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に設けられた調理モード切り替え装置(1022、1022')および空気フライバルブ(1025)をさらに備え、空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')は、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')と前記空気フライバルブ(1025)との間に設けられ、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が第1の状態にあるとき、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の第1の端部(1026、1026')は、前記空気フライバルブ(1025)を、前記空気フライバルブ(1025)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成される第1の位置に制限し、
調理モード切り替え装置(1022、1022')が第2の状態にあるとき、前記空気フライバルブ(1025)は、前記第1の端部(10263、10263')の制限から解放され、それ自体の重量の影響下で、空気循環のための通路が前記空気フライバルブ(1025)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に形成される第2の位置に切り替えることができることを特徴とする、蓋アセンブリ。
【請求項2】
前記調理モード切り替え装置(1022)は、上端に位置するボタン(10221)と、下端に位置する先端(10222)とを含むボールペン式伸縮構造を有し、前記ボタン(10221)は、ユーザがアクセスできるように、前記面蓋(1021)を通って上方に延び、
前記ボタン(10221)が押されず、前記先端(10222)が格納位置にあるとき、前記調理モード切り替え装置(1022)が前記第1の状態にあり、
前記ボタン(10221)が押され、前記先端(10222)が伸長位置にあるとき、前記調理モード切り替え装置(1022)は、前記第2の状態にある、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項3】
前記空気フライバルブ(1025)は、ヘッド(10251)および前記ヘッド(10251)のそれよりも小さい外部半径方向サイズを有し、前記ヘッドに固定された本体(10252)を備え、前記ヘッド(10251)および前記本体(10252)は、互いに連通する軸方向流体通路を有し、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)は、実質的に水平方向に延在し、第1の貫通孔(10264)を中央に備え、前記空気フライバルブ(1025)の前記ヘッド(10251)の下部表面(10254)が前記プラットフォーム上に支持され、前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)が前記第1の貫通孔(10264)内に摺動可能に設けられたプラットフォームであり、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)は、前記調理モード切り替え装置(1022)の前記先端(1022)に固定された第2の端部(10261)をさらに備え、それにより、前記先端と共に上下に移動することができる、請求項2に記載の蓋アセンブリ。
【請求項4】
前記調理モード切り替え装置(1022')は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')の第2の端部(10261')に固定され、前記面蓋(1021)を通ってユーザがアクセスできるように延びるロッドであり、前記ロッドは、それぞれ前記第1の状態および前記第2の状態に対応する2つの位置の間で移動可能である、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項5】
前記空気フライバルブ(1025)は、ヘッド(10251)および前記ヘッド(10251)のそれよりも小さい外部半径方向サイズを有し、前記ヘッドが固定された本体(10252)を備え、前記ヘッド(10251)および前記本体(10252)は、互いに連通する軸方向流体通路を有し、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')の前記第1の端部(10263')は、実質的に水平方向に延びるU字形構造であり、前記U字形構造の2つの側面は、それぞれ、その上面に傾斜形構造(10266)を備え、前記空気フライバルブ(1025)の前記ヘッド(10251)の下部表面(10254)は、前記傾斜形構造(10266)上に支持され、前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)は、前記U字形構造の2つの側面の間のスロット(10264')内に摺動可能に配置される、請求項4に記載の蓋アセンブリ。
【請求項6】
前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)は、シーリングリング(10253)および前記シーリングリング(10253)の上に位置する半径方向貫通孔(10255)を有する下端に設けられており、
前記空気フライバルブ(1025)が前記第1の位置にあるとき、前記シーリングリング(10253)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成され、
前記空気フライバルブ(1025)が前記第2の位置にあるとき、前記内蓋(1029)内の前記空洞(10292)は、前記半径方向貫通孔(10255)を介して前記軸方向流体通路と流体連通している、請求項3または5に記載の蓋アセンブリ。
【請求項7】
前記熱風アセンブリは、モータ(109)によって駆動される第1のファン(111)と、前記第1のファン(111)の下に設けられる第1の加熱要素(112)とを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の蓋アセンブリ。
【請求項8】
前記器具蓋(102)に結合されたL字形のアーム(101)をさらに備え、前記アーム(101)は、実質的に水平方向に延びる水平部分と、実質的に垂直方向に延びる垂直部分とを含み、前記モータ(109)は、前記水平部分に配置される、請求項7に記載の蓋アセンブリ。
【請求項9】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)と前記面蓋(1021)との間に位置する第2のファン(110)をさらに備え、前記第2のファン(110)は、前記モータ(109)によって駆動される、請求項7または8に記載の蓋アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の加熱要素(112)の下に位置する保護カバー(113)をさらに備える、請求項7から9のいずれか一項に記載の蓋アセンブリ。
【請求項11】
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサ(1028)をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の蓋アセンブリ。
【請求項12】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に設けられた圧力解放バルブ(1023)と、レバー(1024)であって、前記圧力解放バルブ(1023)と接触する第1の端部(10242)と、前記第1の端部(10242)の反対側の第2の端部(10241)とを備えるレバー(1024)と、をさらに備え、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるとき、前記圧力解放バルブ(1023)は、前記圧力解放バルブ(1023)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成される第3の位置にあり、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)の作用の下で、前記圧力解放バルブ(1023)が前記圧力解放バルブ(1023)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に空気循環のための通路が形成される第4の位置に切り替わるように押し下げられる、請求項1から11のいずれか一項に記載の蓋アセンブリ。
【請求項13】
前記レバー(1024)が、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)と前記圧力解放バルブ(1023)との間に配置され、
前記調理モード切り替え装置(1022)が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)によって押し下げられる、請求項12に記載の蓋アセンブリ。
【請求項14】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)の縁に沿って円周方向に延びるC字形部材(1027)をさらに備え、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')は、前記C字形部材(1027)の第1の端部(10271)によって形成され、前記レバー(1024)は、前記C字形部材(1027)の第2の端部(10272)と前記圧力解放バルブ(1023)との間に配置され、
前記調理モード切り替え装置(1022')が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)によって押し下げられる、請求項12に記載の蓋アセンブリ。
【請求項15】
前記圧力解放バルブ(1023)は、バルブ本体(10231)および前記バルブ本体(10231)の内側に設けられたバルブスプール(10232)を備え、
前記圧力解放バルブ(1023)が前記第3の位置にあるとき、前記バルブスプール(10232)は、前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に垂直に挿入された通気導管(107)の通気通路(1071)の出口(1072)と気密係合を形成し、
前記圧力解放弁が前記第4の位置にあるとき、前記バルブスプール(10232)は、前記内蓋(1029)の前記空洞(10292)が外部大気と連通するように、前記出口(1072)から係合解除する、請求項12から14のいずれか一項に記載の蓋アセンブリ。
【請求項16】
前記レバー(1024)は、実質的に水平方向に延びる第1のセクションと第2のセクションと、前記第1のセクションと前記第2のセクションとを接続し、支点(10243)を備えた中間セクションとを含み、前記第1のセクションは、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)を含み、前記第2のセクションは、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)を含み、
前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)の下部表面に当接し、前記レバーの前記第2の端部(10241)は、前記圧力解放バルブ(1023)の前記バルブ本体(10231)の下部表面に当接する、請求項13に記載の蓋アセンブリ。
【請求項17】
前記レバー(1024)は、実質的に水平方向に延びる第1のセクションと第2のセクションと、前記第1のセクションと前記第2のセクションとを接続し、支点(10243)を備えた中間セクションとを含み、前記第1のセクションは、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)を含み、前記第2のセクションは、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)を含み、
前記レバー(1024)の第1の端部(10242)は、前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)の下部表面に当接し、前記レバーの第2の端部(10241)は、前記圧力解放バルブ(1023)の前記バルブ本体(10231)の下部表面に当接する、請求項14に記載の蓋アセンブリ。
【請求項18】
前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)の前記下部表面は、ボス(102721)をさらに備える、請求項17に記載の蓋アセンブリ。
【請求項19】
調理器具本体(104)を備える多機能調理器具(100)であって、前記調理器具(100)が、前記調理器具本体(104)を密封的に覆うことができる、請求項1から18のいずれか一項に記載の蓋アセンブリをさらに備えることを特徴とする、多機能調理器具(100)。
【請求項20】
前記蓋アセンブリは、前記器具本体(104)に枢動可能にヒンジされ、開位置と閉位置との間で移動可能である、請求項19に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項21】
前記器具本体(104)の基部の内側に位置する第2の加熱要素(1044)をさらに備える、請求項19から20のいずれか一項に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項22】
前記蓋アセンブリが前記器具本体(104)を密封して覆う場合に、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるときに、前記蓋アセンブリと前記器具本体(104)との間に密封された調理チャンバが形成され、そのとき、前記調理チャンバ内の食品を加圧調理することができ、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記蓋アセンブリと前記器具本体(104)との間の前記調理チャンバは、外部雰囲気と連通し、そのとき、前記調理チャンバ内の食品を焼きまたは空気揚げすることができる、請求項19から21のいずれか一項に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項23】
コントローラと、前記コントローラと信号接続され、表示画面を有するヒューマンマシンインタラクションパネル(105)と、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサ(1028)と、をさらに備え、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるとき、前記センサ(1028)は、前記コントローラに第1の信号を送信し、前記コントローラは、前記ヒューマンマシンインタラクションパネル(105)に、圧力調理モードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令し、
前記調理モード切り替えデバイス(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記センサ(1028)は、前記コントローラに第2の信号を送信し、前記コントローラは、前記ヒューマン-マシンインタラクションパネル(105)に、ベーキング/空気フライモードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令する、請求項19から22のいずれか一項に記載の多機能調理器具(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、台所用家電製品の分野に関し、特に、多機能調理器具用の蓋アセンブリおよびそのような蓋アセンブリを含む多機能調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザーフレンドリーであり、台所の占有スペースを減らすために、複数の機能を統合する調理器具、特に空気フライヤー(air fryer)/ベーキング(baking)の機能と圧力調理の機能を組み合わせた多機能調理器具が市場に出現している。
【0003】
このタイプの調理器具は、基本的に2つのカテゴリに分類できる。1つのカテゴリは、複数の蓋を備えた調理器具で構成され、ユーザは異なる蓋を選択することによって異なる調理機能を達成する。もう1つのカテゴリは、1つの蓋のみを備えた調理器具で構成され、蓋を変更せずに異なる調理機能を達成できるように、蓋は異なる調理モードを切り替えることができる。
【0004】
明らかに、前者のカテゴリの調理器具は、ユーザが使用するのに便利ではなく、比較的大きなスペースを占有し、比較的高いコストを有する。後者のカテゴリに関して、例えば、特許文献1および特許文献2に開示された複数の機能的な調理器具では、異なる調理モード間の切り替えは、空気ガイドの外側に設けられた空気ゲートに接続された伝達ロッドの異なる方向への移動によって達成され、そのロッドはロックリングに設けられた伝達ブロックによって押される。より具体的には、伝達ブロックが伝達ロッドを空気フライ(air frying)/ベーキング(baking)モードに押すと、調理室が外部雰囲気と連通するように、空気ガイドの内側に位置するシールブロックが押し出され、伝達ブロックが伝達ロッドを圧力調理モードに押すと、シールブロックは、密封された調理室が器具の内部に形成されるように、空気ガイドの内側と密封的に係合する。しかしながら、このような技術的解決策には、特に以下の欠点がある。すなわち、器具内に圧力があると、伝達ロッドを押すことができず、力で押すと、一方で関連する部品に損傷が生じ、他方で安全上のリスクがある。この器具のモード切り替え装置は複雑な構造であり、コストが高く、シーリングブロックが圧力調理モードと空気フライ/ベーキングモードを何度も切り替えた後、シーリングブロックのシーリングリングが損傷しやすく、空気漏れが発生する。
【0005】
したがって、改善された多機能調理器具を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国実用新案登録公報214548988号明細書
【特許文献2】中国実用新案登録公報214548823号明細書
【発明の概要】
【0007】
本願の目的は、シンプルで安定した構造であり、操作が便利で、安全で信頼性の高い多機能調理器具用の蓋アセンブリ、およびそのような蓋アセンブリを含む多機能調理器具を提供することであり、蓋アセンブリは、調理器具が空気フライ/ベーキング機能および圧力調理機能を達成するのを助けることができる。
【0008】
本願の一態様によれば、多機能調理器具用の蓋アセンブリが提供され、調理器具を覆うことができる器具蓋を含み、器具蓋は、上部壁および上部壁によって部分的に画定される空洞を有する内蓋と、内蓋を覆う面蓋と、内蓋の内側の空洞に配置された熱風アセンブリと、を備える。蓋アセンブリは、調理モード切り替え装置と、内蓋の上部壁に設けられた空気フライバルブとをさらに備え、空気フライバルブ位置リミッタは、調理モード切り替え装置と空気フライバルブとの間に設けられる。調理モード切り替え装置が第1の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタの第1の端部は、空気フライバルブを、空気フライバルブと内蓋の上部壁との間に気密係合が形成される第1の位置に制限する。調理モード切り替え装置が第2の状態にあるとき、空気フライバルブは、第1の端部の制限から解放され、それ自体の重量の影響下で、空気フライバルブと内蓋の上部壁との間に空気循環のための通路が形成される第2の位置に切り替えることができる。そのような蓋アセンブリを備えた調理器具は、空気フライ/ベーキング機能と圧力調理機能の両方を有し、調理モード切り替え装置を単に操作することによって、空気フライバルブの状態を制御することができ、したがって、調理室と大気との間の空気フライバルブでの通信を変更して、異なる調理モード間の切り替えを容易に達成することができる。また、そのような切り替えを実現するための機構は、シンプルで安定した構造であり、安全で信頼性があり、コストが低く、寿命が長い。
【0009】
本願の実現のいくつかのモードによれば、調理モード切り替え装置は、上端に位置するボタンと、下端に位置する先端とを含むボールペンスタイルの伸縮構造を有し、ボタンは、ユーザがアクセスできるように、面蓋(face lid)を通して上方に延在し、ボタンが押されず、先端が格納位置にあるとき、調理モード切り替えデバイスは、第1の状態にあり、ボタンが押され、先端が伸長位置にあるとき、調理モード切り替えデバイスは、第2の状態にある。ボールポイントスタイルの伸縮構造は、技術的に成熟しており、製造が容易であり、安定して信頼性が高く、ユーザはボタンを押すだけで、調理モード切替え装置を容易に第1の状態と第2の状態との間で切り替えさせ、したがって、そのような蓋アセンブリを備えた調理器具を容易に空気フライ/ベーキングモードと圧力調理モードとの間で切り替えることができる。
【0010】
本願の実現のいくつかのモードによれば、調理モード切替えデバイスは、空気フライバルブ位置リミッタの第2の端部に固定され、ユーザがアクセスできるように面蓋を通って延びるロッドであり、ロッドは、それぞれ第1の状態および第2の状態に対応する2つの位置の間で移動可能である。ロッドは構造がシンプルで製作が容易である。ユーザは、ロッドを動かすだけで第1の状態と第2の状態を簡単に切り替えることができ、それによって、蓋アセンブリを備えた調理器具が空気フライ/ベーキングモードと圧力調理モードを簡単に切り替えることができる。
【0011】
本願の実現のいくつかのモードによれば、空気フライバルブは、ヘッドと、ヘッドよりも小さい外側半径サイズを有し、ヘッドと本体とが互いに連通する軸方向流体通路を有する本体とを備え、空気フライバルブ位置リミッタの第1の端部は、実質的に水平方向に延びるU字形構造であり、U字形構造の2つの側面は、それぞれ傾斜形構造を有するその上面に設けられ、空気フライバルブのヘッドの下面は、傾斜形構造上に支持され、空気フライバルブの本体は、U字形構造の2つの側面の間のスロットに摺動可能に配置される。名前が示すように、斜面形状の構造は、場所によって高さが異なる。空気フライバルブに近いほど、高さが小さくなる。このようにして、空気フライバルブが傾斜形構造の最大の高さを有する端部に配置されるとき、空気フライバルブが持ち上げられて、内蓋の上部壁と密封された係合を形成する。空気フライバルブが傾斜形構造の最小の高さで端部に配置されると、空気フライバルブはその支持を失い、それ自体の重力下で第2の位置に落下する可能性があるため、内部空洞と空気フライバルブ内の軸方向流体通路との間の流体連通を達成することができる。
【0012】
本願の実現のいくつかのモードによれば、空気フライバルブの本体は、シーリングリングおよびシーリングリングの上に位置する半径方向貫通孔を有する下端に設けられ、空気フライバルブが第1の位置にあるとき、シーリングリングと内蓋の上部壁との間に気密係合が形成され、空気フライバルブが第2の位置にあるとき、内蓋内の空洞は、半径方向貫通孔を介して軸方向流体通路と流体連通する。上述のシーリングリングおよび半径方向貫通孔を提供することによって、調理室と大気との間の空気フライバルブでの連通は、垂直方向(より高い第1の位置またはより低い第2の位置)における空気フライバルブの位置に基づいて、容易かつ確実に修正することができる。
【0013】
本願の実現のいくつかのモードによれば、熱風アセンブリは、モータによって駆動される第1のファンと、第1のファンの下に設けられる第1の加熱要素とを備える。第1の加熱要素は、周囲の空気を加熱することができ、第1のファンは、加熱された空気を内部ポットに配置された調理される食品に向かって吹くことができ、空気フライ/ベーキングモード下で所望の調理結果が得られることを確実にする。
【0014】
本出願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、器具蓋に結合されたL字型アームをさらに含み、アームは、実質的に水平方向に延びる水平部分と、実質的に垂直方向に延びる垂直部分とを含み、モータは水平部分に配置される。したがって、モータおよび関連する電気要素は、アームの水平部分の内側に別々に配置され、他の部品の干渉によって引き起こされる損傷を受けにくく、これはまた、メンテナンスおよび修理を容易にする。さらに、ほとんどの電気要素が器具蓋に配置されていないため、器具蓋を取り外した後、便利に洗浄することができる。
【0015】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、内蓋の上部壁と面蓋との間に配置された第2のファンをさらに備え、第2のファンはモータによって駆動される。第2のファンは、内蓋の上部壁と、面蓋との間の空間から熱を放散し、過剰な熱がモータに伝達されてその耐用年数に影響を与えるのを防ぎながら、器具蓋が過熱されるのを防ぐことができる。
【0016】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、第1の加熱要素の下に位置する保護カバーをさらに備える。保護カバーは、内部ポット内のグリース、煙などが熱風アセンブリを汚染するのを防ぎ、寿命を延ばすことができる。
【0017】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、空気フライバルブ位置リミッタの近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサをさらに備える。センサは、空気フライバルブ位置リミッタの位置に基づいて調理器具のコントローラに異なる信号を送信することができ、コントローラは、受信した信号に基づいて、異なる情報、例えば、現在選択されている調理モードに対応するメニュープロンプトを表示するように調理器具の表示画面に命令する。
【0018】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、圧力解放バルブおよび内蓋の上部壁に設けられたレバーをさらに備え、レバーは、圧力解放バルブと接触する第1の端部および第1の端部の反対側の第2の端部を備え、調理モード切り替えデバイスが第1の状態にあるとき、圧力解放バルブは、圧力解放バルブと内蓋の上部壁との間に気密係合が形成される第3の位置にあり、調理モード切り替えデバイスが第2の状態にあるとき、レバーの第1の端部が押し下げられ、レバーの第2の端部の効果の下で、圧力解放バルブは、圧力解放バルブと内蓋の上部壁との間に空気循環のための通路が形成される第4の位置に切り替わる。圧力解放バルブを設けることにより、調理器具内の空気圧が高すぎる場合に自動的に圧力を解放することができ、使用の安全性を向上させることができる。さらに、圧力解放バルブは、レバーを介して調理モード切り替え装置に間接的に接続されているため、調理モード切り替え装置のみを操作することによって、空気フライバルブと圧力解放バルブの状態を同時に制御することができ、異なる調理モードの切り替えを容易にする。さらに、ユーザが圧力調理モードから空気フライ/ベーキングモードに直接切り替えたいと望んでおり、したがって調理モード切り替え装置を操作するが、その重量の影響下で空気フライバルブが第2の下位位置に落下することができない場合、調理器具内の比較的高い空気圧のために調理室と大気との間の連通を達成するために、圧力解放バルブのバルブ本体は、調理モード切り替え装置と動きながら連結されたレバーの影響下で持ち上げられ、圧力解放のための通気(すなわち、排気モード)を達成する。圧力がある程度低下すると、空気フライバルブは低い位置に落ちるので、調理室も空気フライバルブの大気と連通して空気フライ/ベーキングモードに入る。2つの場所(すなわち、空気フライバルブおよび圧力解放バルブ)での通気は、空気フライ/ベーキングモード下での通気要件をよりよく満たすことができる。
【0019】
本願の実現のいくつかのモードによれば、レバーは、空気フライバルブ位置リミッタと圧力解放バルブとの間に配置される。調理モード切り替え装置が第2の状態にあるとき、レバーの第1の端部は、空気フライバルブ位置リミッタの第1の端部によって押し下げられる。
【0020】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、内蓋の上部壁の縁に沿って円周方向に延びるC字形部材をさらに備え、空気フライバルブ位置リミッタは、C字形部材の第1の端部によって形成され、レバーは、C字形部材の第2の端部と圧力解放バルブとの間に配置される。調理モード切り替え装置が第2の状態にあるとき、レバーの第1の端部は、C字形部材の第2の端部によって押し下げられる。
【0021】
本願の実現のいくつかのモードによれば、圧力解放バルブは、バルブ本体と、バルブ本体の内部に設けられたバルブスプールとを備え、圧力解放バルブが第3の位置にあるとき、バルブスプールは、内蓋の上部壁に垂直に挿入された通気導管の通気通路の出口と気密係合を形成し、圧力解放バルブが第4の位置にあるとき、バルブスプールは、内蓋の内部の空洞が外部大気と連通するように、出口から離脱する。上記の圧力解放バルブの構造は、シンプルで信頼性が高く、製造が容易である。
【0022】
本願の実現のいくつかのモードによれば、レバーは、実質的に水平方向に延びる第1のセクションと第2のセクションと、第1のセクションと第2のセクションとを接続し、支点を備えた中間セクションとを含み、第1のセクションは、レバーの第1の端部を含み、第2のセクションは、レバーの第2の端部を含み、レバーの第1の端部は、空気フライバルブ位置リミッタの第1の端部の下表面に当接し、レバーの第2の端部は、圧力解放バルブの弁本体の下表面に当接する。レバーの第1の端部および第2の端部の両方が実質的に水平方向に延びるので、それらはそれぞれが当接する表面によりよく適合することができ、正確で安定した動きの伝達を達成する。
【0023】
本願の実現のいくつかのモードによれば、レバーは、実質的に水平方向に延びる第1のセクションおよび第2のセクションと、第1のセクションおよび第2のセクションを接続し、支点を備えた中間セクションとを含み、第1のセクションはレバーの第1の端部を含み、第2のセクションはレバーの第2の端部を含む。レバーの第1の端部は、C字形部材の第2の端部の下部表面に当接し、レバーの第2の端部は、圧力解放バルブのバルブ本体の下部表面に当接する。
【0024】
本願の実現のいくつかのモードによれば、C字形部材の第2の端部の下部表面は、ボスをさらに備える。ボスがレバーの第1の端部に接触すると、後者を効果的に押すことができ、レバーの第2の端部を上昇させ、圧力解放バルブを第4の位置に持ち上げることができる。当業者は、実際の必要に応じてボスの位置、形状、および高さを調整することによって、レバーを押す程度およびタイミングを制御することができる。
【0025】
本願の別の態様によれば、器具本体および器具本体を密封的に覆うことができる上記の蓋アセンブリを備える多機能調理器具が提供される。調理器具は、蓋を変えることなく、空気フライ/ベーキング機能と圧力調理機能を容易に実現することができる。もちろん、調理器具は、別の調理機能を達成するために使用される蓋アセンブリを装備することもできる。
【0026】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリは、器具本体に枢動可能にヒンジされ、開位置と閉位置との間で移動可能である。
【0027】
本願の実現のいくつかのモードによれば、多機能調理器具は、器具本体の基部内に配置された第2の加熱要素をさらに備える。第2の加熱要素は、その底部から内側ポットに収容された食品を加熱するために使用され、異なる調理結果を達成するためのユーザの要望に基づいて、蓋アセンブリ内に配置された第1の加熱要素と同時にまたは別々に使用することができる。
【0028】
本願の実現のいくつかのモードによれば、蓋アセンブリが器具本体を密封的に覆う場合、調理モード切り替えデバイスが第1の状態にあるとき、密封された調理チャンバが蓋アセンブリと器具本体との間に形成され、そのとき、調理チャンバ内の食品を加圧調理することができ、調理モード切り替えデバイスが第2の状態にあるとき、蓋アセンブリと器具本体との間の調理チャンバは外部雰囲気と連通し、そのとき、調理チャンバ内の食品を焼く(baked)か、または空気フライする(air fried)ことができる。したがって、異なる調理モード間の切り替えは、モード切り替えデバイスの状態を変更することによって単純に達成することができる。
【0029】
本願の実現のいくつかのモードによれば、多機能調理器具は、コントローラと、コントローラと信号的に接続され、ディスプレイ画面を有するヒューマンマシンインタラクションパネル(human-machine interaction panel)と、空気フライバルブ位置リミッタの近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサと、をさらに備え、調理モード切り替えデバイスが第1の状態にあるとき、センサは、コントローラに第1の信号を送信し、コントローラは、ヒューマンマシンインタラクションパネルに、圧力調理モードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令し、調理モード切り替えデバイスが第2の状態にあるとき、センサは、第2の信号をコントローラに送信し、コントローラは、ヒューマンマシンインタラクションパネルに、ベーキング/空気フライモードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令する。したがって、ユーザが調理モード切り替えデバイスを操作して特定の調理モードを選択すると、表示画面は、モードに対応するメニュープロンプトを自動的に表示し、したがって、ユーザの調理をタイムリーにガイドすることができ、非常に便利でフレンドリーである。
【0030】
上記の一般的な説明および以下の詳細な説明は、例示の目的のために例として単になされたものであり、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本願の実現モードによる多機能調理器具の正面図である。
図2図2は、図1に示される多機能調理器具の斜視図である。
図3図3は、図1に示される多機能調理器具の概略断面図である。
図4図4は、図1に示される多機能調理器具の器具蓋の斜視図である。
図5図5は、調理モード切り替え装置が第1の状態にある、図4に示される器具蓋の内蓋の斜視図である。
図6図6は、図4に示される器具蓋の内蓋の斜視の別の概略図であり、調理モード切替え装置は第1の状態にある。
図7図7は、図5および6に示される内蓋の斜視図である概略断面図である。
図8図8は、図7に丸で囲まれた部分Aの拡大図である。
図9図9は、図5および6に示される内蓋の斜視における別の概略断面図である。
図10図10は、図9に丸で囲まれた部分Bの拡大図である。
図11図11は、調理モード切り替え装置が第2の状態にある、図4に示される器具蓋の内蓋の斜視図である。
図12図12は、調理モード切替え装置が第2の状態にある、図4に示される器具蓋の内蓋の斜視の別の概略図である。
図13図13は、図11および12に示される内蓋の斜視図である。
図14図14は、図13で、丸で囲まれた部分Aの拡大図である。
図15図15は、図11および12に示される内蓋の斜視における別の概略断面図である。
図16図16は、図15で、丸で囲まれた部分Bの拡大図である。
図17図17は、本願の実現モードによる調理モード切り替え機構の斜視図である。
図18図18は、本出願の実現の別のモードによる調理モード切り替え機構の斜視図である。
図19図19は、図18に示される調理モード切り替え機構を含む多機能調理器具の概略上面図である。
図20図20は、図19に示される多機能調理器具の器具蓋の内蓋の斜視図であり、調理モード切替え装置は第1の状態にある。
図21図21は、図19に示される多機能調理器具の器具蓋の内蓋の斜視図であり、調理モード切替え装置は第2の状態にある。
図22図22は、本願の実現のさらなるモードによる、調理モード切り替え機構を含む内蓋の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付の図面に例として示される例示的な実現モードは、ここで詳細に説明される。以下の説明が図面を参照するとき、別段の指示がない限り、異なる図面における同じ参照は、同じまたは同様の要素を示す。以下の例示的な実現モードで説明される実現モードは、本発明に適合するすべての実現モードを表すものではない。代わりに、それらは、本発明のいくつかの態様に適合する手段、システム、デバイス、および方法の単なる例である。
【0033】
図1図3は、空気フライ/ベーキング機能および圧力調理機能を有する、本願の実現形態による多機能調理器具100を一般的に異なる図で示す。調理器具は、器具本体104と、器具本体104を密封可能に覆うことができる蓋アセンブリとを備える。図3によって最もよく示されるように、器具本体104は、シェル1041、シェル1041内に設けられた断熱フード1042、および断熱フード1042内に受け入れられる食品を収容するための内側ポット1043などの従来の構造を含み、これらはここで詳細に説明されない。熱風を発生させ、それを内側ポット1043内に配置された食品に吹き付けて、食品を空気揚げ(air fry)するまたは焼く(bake)ことができる熱風アセンブリが、蓋アセンブリ内に提供される。図3、7、および9に示されるように、実現モードの熱風アセンブリは、モータシャフト1091を介してモータ109によって回転するように駆動される第1のファン111と、第1のファン111の下に設けられた第1の加熱要素112とを含み、第1のファン111は、加熱ディスク、誘導コイル、例えば、好ましくは平面スパイラル加熱チューブなど、熱を生成することができる任意の要素であり得る。図3に示されるように、内側ポット1043を底部から加熱するための第2の加熱要素1044は、器具本体104の基部内にさらに設けられる。この実現モードでは、蓋アセンブリは、器具本体104に枢動可能にヒンジ接続され、蓋アセンブリが回転することができる開位置と閉位置との間で移動可能であるため、蓋アセンブリと器具本体との間の気密のロックまたはロック解除は、互いに離間し、断熱フード1042の口および蓋アセンブリ上の対応する蓋歯に設けられた複数のポット歯間の係合または係合解除によって達成することができる。蓋アセンブリはまた、器具本体104に取り外し可能に接続することができ、すなわち、使用中に器具本体104を密封的に覆うことができ、使用中でない間に器具本体から便利に取り外すことができることを理解されたい。また、蓋アセンブリは、回転することなく器具本体104を密封して覆うように構成することができることも理解されたい。当業者は、上記の目的を達成することができる構造を提供する様々な方法を知っており、これはここでは詳細に説明されない。
【0034】
上記の実現モードでは、図1に示されるように、器具本体104のシェル1041は、コントローラ(図示されておらず、器具本体内または蓋アセンブリ内に設けることができる)と信号接続されたヒューマンマシンインタラクションパネル105をさらに備え、コントローラの制御下でユーザに有用な様々な情報を表示することができるディスプレイ画面を有する。もちろん、ヒューマンマシンインタラクションパネル105はまた、例えば、面蓋1021上の別の位置に設けることができる。
【0035】
本実施形態による調理器具が複数の機能を実現するのを助けることができる蓋アセンブリは、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0036】
図1および2に示されるように、蓋アセンブリは、器具本体104を密封的に覆うことができる器具蓋102を備える。図4および図5に示されるように、器具蓋は、内蓋1029および内蓋1029を覆うために設けられた面蓋1021を備える。図13および15に示されるように、内蓋1029は、上部壁10291および上部壁10291によって部分的に画定される内側空洞10292を有し、空洞内に上述の熱風アセンブリが受け入れられる。図5、6、11、および12に最もよく示されるように、内蓋102の上部壁10291は、調理モード切替え装置1022および空気フライバルブ1025、並びにそれらの間に配置された空気フライバルブ位置リミッタ1026を備える。調理モード切替え装置1022が図5~10に示されるような第1の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部10263は、空気フライバルブ1025を、空気フライバルブ1025と内蓋1029の上部壁10291との間に気密係合が形成される第1の位置に制限し、調理モード切替え装置1022が図11~16に示されるような第2の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部10263は、空気揚フライバルブ1025が第1の端部10263の制限から解放されるように押され、それ自体の重量の影響下で(器具内の空気が空気フライバルブに及ぼす圧力がそれ自体の重量よりも小さい場合)、空気フライバルブ1025と内蓋1029の上部壁10291との間に空気循環のための通路が形成される第2の位置に切り替えることができる。当業者は、蓋アセンブリが器具本体104を密封して覆う場合、調理モード切替え装置1022が第1の状態にあるとき、密封された調理室が蓋アセンブリと器具本体104との間に形成され、その時、圧力調理は、「圧力調理モード」と呼ばれる調理室内の食品に予め形成され得ることを理解することができ、調理モード切り替え装置1022が第2の状態にあるとき、蓋アセンブリと器具本体104との間の調理室は、外部大気と連通することができ、その時、調理室内の食品は、「空気フライ/ベーキングモード」と呼ばれる焼き(baked)または空気揚げ(air fried)をすることができる。上記の解決策は、蓋アセンブリを変更することなく、シンプルで信頼性の高い構造によって、調理器具が圧力調理機能および空気フライ/ベーキング機能を有することを可能にする。異なるモード間の切り替えを容易に達成するために、ユーザは、非常に便利な調理モード切り替え装置1022を単に操作するだけでよい。
【0037】
図8および14の部分的に拡大された図から、調理モード切替えデバイス102は、ボールペン式の伸縮構造(この構造は当業者に周知であるため、ここでは詳細に説明されない)を有し、上端に位置するボタン10221と、下端に位置する先端10222とを備え、ボタン10221は面蓋1021を通って上方に延びているため、ユーザがアクセスすることができることが明確にわかる。ボタン10221が押されず、先端10222が格納位置にあるとき(図8)、調理モード切替え装置1022は、上述の第1の状態にあるが、ボタン10221が押され、先端10222が伸長位置にあるとき(図14)、調理モード切替え装置1022は、上述の第2の状態にある。当業者は、調理モード切替え装置1022が、内部に、先端10222を格納位置および伸長位置に維持するための手段と、それを伸長位置から格納位置に戻すためのリセット手段とをさらに備え、これは従来の手段であり、したがって詳細に説明されないことを理解することができる。図示の実現モードでは、先端10222と内蓋1029の上部壁10291とを接続する弾性要素が、調理モード切替え装置1022の底部にさらに設けられる。調理モード切替え装置1022はまた、空気フライバルブ位置リミッタ1026を高位置と低位置との間で移動させることができる限り、別の構造であってもよいことを理解されたい。
【0038】
同様に、図8および14に最もよく示されるように、空気フライバルブ1025は、ヘッド10251およびヘッド10251の外径方向寸法よりも小さく、ヘッドに固定された外径方向寸法を有する本体10252を含み、ヘッド10251および本体10252は、互いに連通する軸方向流体通路を有する。図示の実現モードでは、ヘッド10251は、大径を有する実質的に中空の円形シリンダであり、内部に軸方向貫通孔があり、本体10252は、小径を有する実質的に円形シリンダであり、その上端はヘッド10251に接続され、下端の外面は、ゴムまたはシリコーンなどの材料で作られたシーリングリング10253と、シーリングリング10253の上に位置する半径方向貫通孔10255とを備えている。本体10252は、本体の上端面から半径方向貫通孔10255まで延びる軸方向ブラインドホールの内側を含み、軸方向ブラインドホールは、半径方向貫通孔10255と流体連通している。したがって、ヘッド10251の軸方向ブラインドホールおよび軸方向貫通孔は、一緒に空気循環のための軸方向流体通路を構成する。好ましくは、ヘッド10251および本体10252は、空気フライバルブ1025が、製造が容易であり、高い機械的抵抗を有するように一体的に形成される。好ましくは、本体10252の下端の外面には、シーリングリング10253を受け入れる溝が設けられている。したがって、シーリングリングは、係合解除の影響を受けにくく、より良いシール結果を保証することができる。
【0039】
なお、図8および14を参照すると、本実施形態では、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部10263は、実質的に水平方向に延びるプラットフォームであり、中央に第1の貫通孔10264が設けられ、空気フライバルブ1025のヘッド10251の下部表面10254がプラットフォーム上に支持され、空気フライバルブ1025の本体10252は、第1の貫通孔10264の内側に摺動可能に設けられる。空気フライバルブ位置リミッタ1026は、第2の端部10261と、第1の端部10263と第2の端部10261とを接続する曲げ部10262とをさらに備え、第2の端部10261は、調理モード切り替え装置1022の先端10222に固定され、したがって、それと共に上下に移動することができる。本実現モードでは、第2の端部10261は、先端10222が内部に固定された穴10265を備えている。したがって、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第2の端部10261は、先端10222から係合解除の影響を受けにくく、信頼性の高い接続を提供する。空気フライバルブ位置リミッタ1026の形状および構成は、この例に限定されないことを理解されたい。
【0040】
図5から図10に示されるように、調理モード切り替え装置1022が第1の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第2の端部10261は、先端10222によって押されておらず、したがって、その第1の端部10263は、高い位置にある。空気フライバルブ1025のヘッド10251は、第1の端部10263上に支持されるので、空気フライバルブ1025はまた、高い位置(すなわち、第1の位置)に維持され、その本体の下端部のシーリングリング10253は、内蓋1029の上部壁10291の内面に押し付けられ、したがって、上部壁10291との密封係合を形成する。この瞬間、調理室は密封されたままであり、内側ポット1043内の食品は、第1の加熱要素112および/または第2の加熱要素1044をオンにすることによって圧力調理することができる。調理モード切り替え装置1022が図11~16に示されるように第2の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第2の端部10261は、先端1022によって押され、その第1の端部10263を駆動して低い位置に下方に移動させ、そのとき、空気フライバルブ1025のヘッド10251は、第1の端部10263の支持を失い、したがって、空気フライバルブ1025の下端上の調理室内の空気によって及ぼされる力が空気フライバルブ1025自体の重量よりも小さい場合、空気フライバルブ1025は自動的に低い位置(すなわち、第2の位置)に落下し、その結果、その本体の下端のシーリングリング10253は、内蓋1029の上部壁10291の内面を離れ、半径方向貫通孔10255は、内蓋1029内の空洞10292と流体連通する位置になり、したがって、空洞10292と空気フライバルブ1025内の軸方向流体通路との間の流体連通を達成する。この瞬間、調理室は外部雰囲気と連通しており、内側ポット1043内の食品は、第1の加熱要素112および第1のファン111(および必要に応じて第2の加熱要素1044)をオンにすることによって空気フライし/焼くことができる。もちろん、空気フライバルブ位置リミッタ1026が低位置にあるときに、調理室内の空気によって空気フライバルブ1025の下端に及ぼされる力が、空気フライバルブ1025自身の重量以上である場合、調理室に圧力解放動作を実行する必要がある。いくつかの実現モードでは、空気フライバルブ1025が調理室内の空気圧を克服して低い位置に落下することができ、次に器具蓋が回転によって再び締め付けられ、器具本体を密封的に覆うまで、回転によって器具蓋を緩めることによって手動圧力解放が行われる。図示の実現モードでは、この圧力解放動作は、内蓋1029の上部壁10291に設けられた圧力解放バルブ1023のおかげで、調理モード切り替え装置1022のボタン10221を押しながら自動的に達成することができる。
【0041】
図5図6および図11図12に示されるように、圧力解放バルブ1023は、空気フライバルブ1025の近接に設けられ、レバー1024は、圧力解放バルブ1023と空気フライバルブ位置リミッタ1026との間に設けられる。図5から図10に示されるように、調理モード切り替え装置1022が第1の状態にあるとき、圧力解放バルブ1023は、圧力解放バルブ1023と内蓋1029の上部壁10291との間に気密係合が形成される第3の位置にある。調理モード切り替え装置1022が図11から図16に示されるような第2の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部10263は、レバー1024の第1の端部10242を押し、レバー1024の持ち上げられた第2の端部10241の効果の下で、圧力解放バルブ1023が、圧力解放バルブ1023と内蓋1029の上部壁10291との間に空気循環のための通路が形成される第4の位置に切り替わる。図10および16を参照すると、圧力解放バルブ1023は、バルブ本体10231およびバルブ本体10231の内部に設けられたバルブスプール10232を備える。圧力解放バルブ1023のバルブ本体10231がレバー1024の第2の端部10241によって(すなわち、第3の位置に)持ち上げられないとき、バルブスプール10232は、内蓋1029の上部壁10291に垂直に挿入された通気導管107の通気通路1071の出口1072に押し付けられ、気密係合を形成し、そのとき、空気フライバルブ1025と上部壁10291との間にも気密係合が形成され、したがって、密封された調理室を形成し、圧力調理を行うことができる。圧力解放バルブ1023のバルブ本体10231がレバー1024の第2の端部10241によって(すなわち、第4の位置に)持ち上げられるとき、バルブスプール10232は、出口1072からオフセットされ、したがって、出口1072から外れるので、内蓋1029内の空洞10292は、通気通路1071を介して外部大気と連通している。このとき、空気フライバルブ1025は、空洞10292が空気フライバルブ1025でも外部大気と連通するように、それ自体の重量の影響で低い位置に落下し(例えば、ポットが内部に圧力をかけられていないときに空気フライ/ベーキングモードが直接選択された場合)、または調理室内の高圧空気によって依然として圧迫され、高い位置に維持され(例えば、圧力調理モードから空気フライ/ベーキングモードに直接切り替えた場合)、内蓋1029の上部壁10291との気密係合を維持する。前者の状況では、圧力解放バルブ1023および空気フライバルブ1025の両方に通気出口があるので、通気流量を増加させることができ、空気フライ/ベーキングモードの通気要件をよりよく満たす。後者の状況では、圧力は、圧力解放バルブ1023での流体通路(すなわち、排気モード)を介して最初に解放され、圧力がある程度低下すると、空気フライバルブ1025は、調理室内の空気圧を克服し、低い位置に低下し、調理室内の流体のための他の排気出口を提供し、そのとき、第1の加熱要素112および第1のファン111(および必要に応じて、第2の加熱要素1044)は、内側ポット1043内の食品を空気で揚げる(fry)/焼く(bake)ことができる。上記の説明から、調理モード切替え装置1022の動きが空気フライバルブ位置リミッタ1026およびレバー1024の動きにリンクされているので、ユーザは、調理モード切替え装置1022のボタン10221を単に押すだけで、同時にモード切替えおよび圧力解放のための通気を達成し、容易な操作および信頼性の高い結果をもたらすことがわかる。
【0042】
図17に最もよく示されるように、本実現モードでは、レバー1024は、実質的に水平方向に延びる第1のセクションおよび第2のセクション、第1のセクションおよび第2のセクションを接続する中央セクション、および中央セクションに設けられた支点10243を備える。第1のセクションは、レバー1024の上述の第1の端部10242を含み、第2のセクションは、レバー1024の上述の第2の端部10241を含む。レバー1024の第1の端部10242は、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部10263の下部表面に当接し、レバーの第2の端部10241は、圧力解放バルブ1023のバルブ本体10231の下部表面に当接する。レバー1024の第1の端部10242および第2の端部10241の両方が実質的に水平方向に延びるので、それらはそれぞれ当接する表面によりよく適合することができ、正確で滑らかな動きの伝達を達成する。本実施形態では、支点10243は、面蓋1021の下面に固定された回転シャフトを備える。別の実現モードでは、支点10243は、例えば、支持体を介して内蓋1029の上部壁10291に固定される。レバー1024はまた、空気フライバルブ位置リミッタ1026が低位置にあるときに圧力解放バルブ1023のバルブ本体10231を持ち上げ、空気フライバルブ位置リミッタ1026が高位置にあるときに圧力解放バルブ1023のバルブ本体10231を落下させることができる限り、別の構造であり得ることを理解されたい。また、当業者は、支点10243の位置、支点の2つの側面上のレバーアームの長さ、および空気フライバルブ位置リミッタ1026と圧力解放バルブ1023との間の距離、空気フライバルブ位置リミッタ1026の第1の端部のコース、および圧力解放バルブ1023を持ち上げる必要がある高さなどの要因に基づいて、2つのアーム間の比率などのパラメータを調整することができることを理解されたい。
【0043】
図1および2に示されるように、本実施形態による蓋アセンブリは、器具本体104との気密のロックまたはロック解除を達成するように、アーム101に対して水平面で回転可能である器具蓋102に結合されたL字型アーム101をさらに備える。アームは、モータ109が内側に位置する水平方向に実質的に延びる水平部分と、垂直方向に実質的に延びる垂直部分とを備える。したがって、モータ109および関連する電気要素は、アーム101の水平部分に別々に配置され、他の部品の干渉によって引き起こされる損傷を受けにくく、これはまた、メンテナンスおよび修理を容易にする。加えて、ほとんどの電気要素が器具蓋102の内側に配置されていないため、取り外された後に器具蓋を清掃するのが便利である。図1に示されるように、蓋アセンブリは、蓋アセンブリが開位置と閉位置との間でヒンジ軸の周りを旋回することができるように、アーム101の垂直部分によって器具本体104にヒンジすることができる。ユーザは、蓋アセンブリを開閉する操作を実行するために、アーム101、特に水平部分と垂直部分とを接続する曲げ部を保持することができる。蓋アセンブリは比較的大きな重量を有するため、ヒンジ軸の周りを開位置に枢動すると、調理器具全体の重心が移動し、調理器具が転倒する可能性がある。このリスクを低減するために、本実施形態による調理器具は、器具本体104の底部から半径方向に延び、器具本体104のヒンジと同じ側、好ましくはヒンジのすぐ下に位置する足部106をさらに備える。当業者は、実際のニーズに基づいて足部106のサイズおよび形状を適合させることができる。他の実現モードでは、蓋アセンブリはアーム101を含まず、その場合、モータ109は、器具蓋102の内側または任意の他の適切な位置に設けることができる。
【0044】
さらに、図1に示されるように、蓋アセンブリの開閉および回転の操作をさらに容易にするために、保持を容易にするハンドル103は、面蓋1021の適切な位置にさらに設けられ、例えば、リングの形状であり得る。
【0045】
図3に示されるように、本実施形態による蓋アセンブリは、内蓋1029の上部壁10291と面蓋1021との間に位置する第2のファン110をさらに備え、第2のファン110は、モータシャフト1091に接続され、モータ109によって駆動されて回転する。第2のファンは、上部壁10291と面蓋1021との間の空間から熱を放散することができ、過剰な熱がモータ109に伝達されてその耐用年数に影響を与えるのを防ぎながら、器具蓋が過熱されるのを防ぐことができる。さらに、本実施形態による蓋アセンブリは、内側ポット1043内のグリースおよび煙が熱風アセンブリを汚染するのを防ぐために、第1の加熱要素112の下に位置する保護カバー113をさらに備える。
【0046】
図5および6に概略的に示されるように、本実施形態による蓋アセンブリは、空気フライバルブ位置リミッタ1026の近接に位置し、その位置を検出するように構成されたセンサ1028(例えば、接触センサまたは近接センサ)をさらに備える。調理モード切替え装置1022が第1の状態にあるとき(対応して、空気フライバルブ位置リミッタ1026が高位置にあるとき)、センサ1028は、第1の信号をコントローラに送信し、コントローラは、ヒューマンマシンインタラクションパネル105に、圧力調理モードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令する。調理モード切替え装置1022が第2の状態にあるとき(対応して、空気フライバルブ位置リミッタ1026が低い位置にあるとき)、センサ1028は、第2の信号をコントローラに送信し、コントローラは、ヒューマンマシンインタラクションパネル105に、ベーキング/空気フライモードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令する。したがって、ユーザが調理モード切り替え装置1022を操作して特定の調理モードを選択すると、モードに対応するメニュープロンプトがディスプレイ画面に自動的に表示され、タイムリーにユーザの調理を導くことができる。
【0047】
図18図21を参照すると、本願の実現の別のモードによる多機能調理器具が説明され、これは、調理モード切り替え機構の特定の構造においてのみ、以前の実現モードとは異なる。具体的には、図18図21に示される実現モードにおいて、調理モード切り替え機構は、調理モード切り替え装置1022'および内蓋1029の上部壁10291に配置された空気フライバルブ1025と、それらの間に配置された空気フライバルブ位置リミッタ1026'とを含み、空気フライバルブ位置リミッタ1026'は、内蓋の上部壁10291の端に沿って円周方向に延びるC字形部材1027の第1の端部10271によって形成され、調理モード切り替え装置1022'は、C字形部材1027に固定されたロッドによって形成され、このロッドは、C字形部材1027の2つの端部10271と10222との間に位置し、面蓋1021を通って延びるので、ユーザによって移動することができ、容易に移動されることを可能にする任意の形状を有することができる。図20に示されるようにロッドが第1の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026'の第1の端部10263'は、空気フライバルブ1025を、空気フライバルブ1025と内蓋1029の上部壁10291との間に密封係合が形成される第1の位置に制限する。図21に示されるように、ロッドが第2の状態にあるとき、空気フライバルブ位置リミッタ1026'の第1の端部10263'は、時計回り方向に移動するように駆動されるため、空気フライバルブ1025は、第1の端部10263'の限界を取り除き、それ自体の重力下で第2の位置に切り替えることができる(器具内のガスによって空気フライバルブに加えられる圧力がそれ自体の重力よりも小さい場合)。第2の位置では、空気フライバルブ1025と内蓋1029の上部壁10291との間に空気循環のための通路が形成される。当業者は、蓋アセンブリが器具本体104を密封的に覆う場合、調理モード切り替え装置1022'が第1の状態にあるとき、密封された調理室が蓋アセンブリと器具本体104との間に形成されることを理解することができる。この時点で、調理室内の食品を圧力調理モードである圧力調理することができ、調理モード切り替え装置1022'が第2の状態にあるとき、蓋アセンブリと器具本体104との間の調理室は、外気と連通することができる。この時、空気フライ/ベーキングモードである、調理室内の食品を焼くことも、空気揚げすることもできる。ユーザは、ロッドを操作するだけで異なるモードを簡単に切り替えることができ、非常に便利である。
【0048】
図18、20および21に示されるように、空気フライバルブ位置リミッタ1026'は、第1の端部10263'、第2の端部10261'、および第1の端部10263'と第2の端部10261'とを接続する曲げ部10262'を含み、第1の端部10263'は、実質的に水平方向に延びるU字形構造(またはフォーク形状構造)であり、第2の端部10261'は、調理モード切り替え装置1022'(すなわち、ロッド)に固定され、左右に移動することができる。U字形構造の2つの側面の上面は、それぞれ傾斜形構造10266を備え、空気フライバルブ1025のヘッド10251の下部表面10254は、傾斜形構造10266上に支持され、空気フライバルブ1025の本体10252は、U字形構造の2つの側面の間のスロット10264'に摺動可能に設けられる。傾斜形構造10266の高さは、時計回りの方向に徐々に増加し、すなわち、空気フライバルブ1025に近づくほど、高さは小さくなり、空気フライバルブ1025から離れるほど、高さは大きくなる。このようにして、ロッドが圧力モードに 移動するとき(図20)、空気フライバルブ位置リミッタ1026’の第1の端部10263’は、ロッドの駆動下で反時計回りに移動するため、空気フライバルブ1025は、傾斜形構造10266に対して時計回りにスライドし、すなわち、より高い高さで傾斜形構造10266の端部に向かって移動し、それによって空気フライバルブ1025を上向きに持ち上げさせ、空気フライバルブ1025の本体の下端にあるシーリングリング10253を内蓋1029の上部壁10291の内面に押し付けて、内蓋1029の上部壁10291との密封された係合を形成する。この時、調理室は密封されたままであり、内側ポット1043内の食品は、第1の加熱要素112および/または第2の加熱要素1044をオンにすることによって圧力調理することができる。ロッドが空気フライ/排気モードに移動すると(図21)、空気フライバルブ位置リミッタ1026'の第1の端部10263'は、ロッドの駆動下で時計回りに移動するため、空気フライバルブ1025は、傾斜形構造10266に対して反時計回りにスライドし、すなわち、傾斜形構造10266の端部に向かってより小さい高さで移動し、それによって空気フライバルブ1025が徐々に支持を失う。空気フライバルブ1025の下端の調理室内のガスによって及ぼされる力が空気フライバルブ1025自体の重力よりも小さい場合、空気フライバルブ1025は、その本体の下端のシーリングリング10253が内蓋1029の上部壁10291の内面を離れ、半径方向貫通孔10255が内蓋1029内の内側空洞1029と流体連通する位置に到達するように、低い位置(すなわち、第2の位置)に自動的に落下し、これにより、内側空洞10292は、空気フライバルブ1025内の軸方向流体通路と流体連通する。このとき、調理室は外気と連通しており、第1の加熱要素112および第1のファン111(および必要に応じて第2の加熱要素1044)をオンにして、内側ポット1043内の食品を空気揚げし/焼くことができる。もちろん、空気フライバルブ1025が空気フライバルブ位置リミッタ1026'の第1の端部10263'の支持を失うと、空気フライバルブ1025の下端の調理室内のガスによって及ぼされる力が空気フライバルブ1025自体の重力以上である場合、調理室を減圧する必要がある。いくつかの実施形態では、手動圧力解放は、空気フライバルブ1025が調理室内のガス圧力を克服して低い位置に落ちるまで器具の蓋を緩めることによって行われ、次いで器具の蓋は、器具本体上でしっかりと閉じるように締め直される。図示の実施形態では、圧力解放動作は、内蓋1029の上部壁10291に設けられた圧力解放バルブ1023のおかげで、ロッドが左に移動したときに自動的に実現することができる。
【0049】
図20図21に示されるように、圧力解放バルブ1023は、C字形部材1027の第2の端部10272の近くに配置され、レバー1024は、それらの間に配置される。調理モード切り替え装置1022'が図20に示されるように第1の状態にあるとき、圧力解放バルブ1023は、圧力解放バルブ1023と内蓋1029の上部壁10291との間に密封された係合が形成される第3の位置にある。図21に示されるように、調理モード切り替え装置1022'が第2の状態にあるとき、C字形部材1027の第2の端部10272は、レバー1024の第1の端部10242を押して、レバー1024の隆起した第2の端部10241の作用の下で圧力解放バルブ1023を第4の位置に切り替えさせる。第4の位置では、空気循環のための通路が、圧力解放バルブ1023と内蓋1029の上部壁10291との間に形成される。図18図21に示される実現モードでは、C字形部材1027の第2の端部10272の下部表面には、ボス102721が設けられている。ロッドがC字形部材1027を駆動して時計回りに移動するとき(すなわち、空気フライ(またはベーキング)/排気モードに切り替えるとき)、ボス102721は、レバー1024の第1の端部10242に接触し、レバー1024の第2の端部10241を上昇させ、それによって圧力解放バルブ1023を第4の位置に持ち上げる。ロッドがC字形部材1027を反時計回りに移動させるとき(すなわち、圧力モードに切り替えるとき)、ボス102721は、レバー1024の第1の端部10242との接触を徐々に失う。第1の端部10242が押されなくなるので、レバー1024の第2の端部10241は、圧力解放バルブ1023の重力の下で初期位置に戻る。このとき、圧力解放バルブ1023は、内蓋1029の上部壁10291と密封して係合している第3の位置に来る。この実現モードでは、圧力解放バルブ1023およびレバー1024の構造および動作原理は、前述の実現モードのものと基本的に同じであるため、ここでは詳細に説明しない。調理モード切り替え装置1022'は、空気フライバルブ位置リミッタ1026'およびレバー1024と連結されているため、ユーザは、調理モード切り替え装置1022'を単に切り替えるだけで、同時にモード切り替えおよび圧力解放のための排気を達成する必要がある。操作が便利で、信頼性の高い結果が得られる。さらに、以前の実現モードと比較して、圧力解放バルブ102および空気フライバルブ1025の位置の選択は、より柔軟である。例えば、ユーザが蒸気によってやけどを負うのを防ぐために、圧力解放バルブ1023および空気フライバルブ1025を、ロッドから遠く離れた位置に設けることができる。
【0050】
図18~21に示される実現モードでは、ロッドは、空気フライ(またはベーキング)/排気モードと圧力モードに対応する2つの位置の間を移動することができる。しかしながら、図22に示されるように、いくつかのユーザの使用習慣によりよく適合し、機能マーキングをより明確にするために、空気フライ(またはベーキング)モードおよび排気モードは、2つの異なる位置に配置することもできるが、両方の位置で、C字形部材1027の第2の端部10272は、レバー1024の第1の端部10242を押し、レバー1024の第2の端部10241が圧力解放バルブ1023を持ち上げて、空気循環のための通路を形成する。上記の実現モードによる多機能調理器具100の機能は、以下に簡単に説明される。
【0051】
まず、調理される食品および必要な調味料は、内側ポット1043内に配置される。次いで、器具本体104は、蓋アセンブリによって密封されて覆われる。電源がオンになり、調理モード切り替えデバイス1022が操作されて所望の調理モードを選択し、そのモードの下での特定の調理パラメータ(持続時間、温度、および味など)がヒューマンマシンインタラクションパネル105上で設定される。具体的には、所望のモードは、調理モード切り替え装置1022を押すか、または調理モード切り替え装置1022'を切り替えることによって入力される。
【0052】
本願で使用される用語は、特定の実現形態を説明する目的のためだけのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本出願で使用される単数形「a」「an」および「the」は、文脈が別段の指示を明確に示さない限り、複数形を含むことも意図される。また、本明細書で使用され得る用語「および/または」は、1つまたは複数の関連付けられたリストアイテムの任意またはすべての可能な組み合わせを指し、それらを含むことを理解されたい。
【0053】
空間内の相対的な位置を示すために本明細書で使用され得る「上部」、「下部」、「左」、「右」、「前部」、「後部」、「厚さ」、「半径方向」、および「軸方向」などの用語は、1つの位置または1つの空間方向に限定されない説明を容易にする目的で、図面に示されるような別の特徴に対する1つの特徴の関係を説明するために使用される。製品の配置に応じて、空間内の相対的な位置の用語は、図に示されているもの以外の異なる位置および向きを含むことが意図され得、限定として理解されるべきではないことが理解され得る。加えて、本明細書で使用され得る記述用語「水平」は、重力方向に垂直な方向にあることと完全に同等ではないが、ある角度の傾斜を可能にする。本明細書で使用される「含む(include)」または「含む(comprise)」という単語および同様の単語は、「含む(include)」または「含む(comprise)」の前に現れる要素または対象が、「含む(include)」または「含む(comprise)」およびそれらの等価物の後に列挙される要素または対象およびそれらの等価物を包含し、他の要素または対象を除外しないことを意味する。
【0054】
要素が別の要素に「固定」されていると言われるとき、それは他の要素の表面上に直接あることができるか、または他の要素の表面から距離を置いて離れることができることに留意されたい。「取り付けられた/取り付けられた」、「接続された」、「リンクされた」、および「固定された」などの用語は、広い意味で理解されるべきである。例えば、特に定義されていない限り、固定接続、取り外し可能な接続、または一体的に形成された接続を指すことができ、機械的接続、電気的接続、または相互通信を指すことができ、直接接続、中間体を介した間接接続、または2つの要素間の内部通信、または2つの要素間の相互作用関係を指すことができる。
【0055】
本出願では、別途明示的に規定および定義されない限り、第2の特徴が「上」または「下」である第1の特徴は、第1の特徴と第2の特徴との間の直接接触、または第1の特徴と第2の特徴との間の中間体を介した間接接触を含み得る。さらに、第2の特徴が「上に(on)」、「上に(above)」、または「上にある(on top of)」である第1の特徴は、第1の特徴が、正確に、またはオフセットで、第2の特徴の上にあることを意味し得るか、または第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴よりも大きいことのみを意味し得る。第2の特徴の「下(under)」、「下(below)」、または「下(beneath)」である第1の特徴は、第1の特徴が、正確に、またはオフセットで、第2の特徴の下にあることを意味し得るか、または第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴よりも小さいことのみを意味し得る。
【0056】
本出願の明細書で使用される単語「第1の」および「第2の」ならびに同様の単語は、任意の順序、量、または重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためにのみ使用されることを理解されたい。「複数/複数の」および「複数/複数の層」などの単語は、2つ以上の数を意味する。
【0057】
上述したものは、単に本発明の実現の好ましい様式であり、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の精神および原理の範囲内で行われた変更、同等の置き換え、または改善は、本出願の保護の範囲内に入るものとする。
【符号の説明】
【0058】
100調理器具
102器具蓋
101L字型アーム
1021面蓋
1022、1022’調理モード切り替え装置
1028センサ
10221ボタン
1029内蓋
10222チップ
10291内蓋の上部壁
1023圧力解放バルブ
10292内蓋内の空洞
10231バルブ本体
103ハンドル
10232バルブスプール
104器具本体
1024レバー
1041シェル
10241レバーの第2の端部
1042断熱フード
10242レバーの第1の端部
1043インナーポット
10243支柱
1044第2の発熱体
1025空気フライバルブ
105ヒューマンマシンインタラクションパネル
10251空気フライバルブのヘッド
106足部
10252空気フライバルブの本体
107通気導管
10253シーリングリング
1071通気通路
10254空気フライバルブのヘッドの下部表面
1072通気通路の出口
10255半径方向貫通孔
109モータ
1026、1026’空気フライバルブ位置リミッタ
1091モータシャフト
10261、10261’空気フライバルブ位置リミッタの第2の端部
110第2のファン
10262、10262’空気フライバルブ位置リミッタの曲げ部
111第1のファン
10263、10263’空気フライバルブ位置リミッタの第1の端部
112第1の加熱要素
10264第1の貫通孔
10264'スロット
113保護カバー
10265穴
10266傾斜形構造
1027C字形部材
10271C字形部材の第1の端部、
10272C字形部材の第2の端部
102721ボス;
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2024-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能調理器具用の蓋アセンブリであって、前記調理器具を覆うことができる器具蓋(102)であって、前記器具蓋(102)は、
上部壁(10291)および前記上部壁(10291)によって部分的に画定される空洞(10292)を有する内蓋(1029)と、
前記内蓋(1029)を覆う面蓋(1021)と、
前記内蓋(1029)の内側の前記空洞(10292)内に位置する熱風アセンブリと、
を備えた器具蓋(102)を備え、
前記蓋アセンブリは、前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に設けられた調理モード切り替え装置(1022、1022')および空気フライバルブ(1025)をさらに備え、空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')は、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')と前記空気フライバルブ(1025)との間に設けられ、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が第1の状態にあるとき、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の第1の端部(1026、1026')は、前記空気フライバルブ(1025)を、前記空気フライバルブ(1025)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成される第1の位置に制限し、
調理モード切り替え装置(1022、1022')が第2の状態にあるとき、前記空気フライバルブ(1025)は、前記第1の端部(10263、10263')の制限から解放され、それ自体の重量の影響下で、空気循環のための通路が前記空気フライバルブ(1025)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に形成される第2の位置に切り替えることができることを特徴とする、蓋アセンブリ。
【請求項2】
前記調理モード切り替え装置(1022)は、上端に位置するボタン(10221)と、下端に位置する先端(10222)とを含むボールペン式伸縮構造を有し、前記ボタン(10221)は、ユーザがアクセスできるように、前記面蓋(1021)を通って上方に延び、
前記ボタン(10221)が押されず、前記先端(10222)が格納位置にあるとき、前記調理モード切り替え装置(1022)が前記第1の状態にあり、
前記ボタン(10221)が押され、前記先端(10222)が伸長位置にあるとき、前記調理モード切り替え装置(1022)は、前記第2の状態にある、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項3】
前記空気フライバルブ(1025)は、ヘッド(10251)および前記ヘッド(10251)のそれよりも小さい外部半径方向サイズを有し、前記ヘッドに固定された本体(10252)を備え、前記ヘッド(10251)および前記本体(10252)は、互いに連通する軸方向流体通路を有し、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)は、実質的に水平方向に延在し、第1の貫通孔(10264)を中央に備え、前記空気フライバルブ(1025)の前記ヘッド(10251)の下部表面(10254)が前記プラットフォーム上に支持され、前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)が前記第1の貫通孔(10264)内に摺動可能に設けられたプラットフォームであり、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)は、前記調理モード切り替え装置(1022)の前記先端(1022)に固定された第2の端部(10261)をさらに備え、それにより、前記先端と共に上下に移動することができる、請求項2に記載の蓋アセンブリ。
【請求項4】
前記調理モード切り替え装置(1022')は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')の第2の端部(10261')に固定され、前記面蓋(1021)を通ってユーザがアクセスできるように延びるロッドであり、前記ロッドは、それぞれ前記第1の状態および前記第2の状態に対応する2つの位置の間で移動可能である、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項5】
前記空気フライバルブ(1025)は、ヘッド(10251)および前記ヘッド(10251)のそれよりも小さい外部半径方向サイズを有し、前記ヘッドが固定された本体(10252)を備え、前記ヘッド(10251)および前記本体(10252)は、互いに連通する軸方向流体通路を有し、
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')の前記第1の端部(10263')は、実質的に水平方向に延びるU字形構造であり、前記U字形構造の2つの側面は、それぞれ、その上面に傾斜形構造(10266)を備え、前記空気フライバルブ(1025)の前記ヘッド(10251)の下部表面(10254)は、前記傾斜形構造(10266)上に支持され、前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)は、前記U字形構造の2つの側面の間のスロット(10264')内に摺動可能に配置される、請求項4に記載の蓋アセンブリ。
【請求項6】
前記空気フライバルブ(1025)の前記本体(10252)は、シーリングリング(10253)および前記シーリングリング(10253)の上に位置する半径方向貫通孔(10255)を有する下端に設けられており、
前記空気フライバルブ(1025)が前記第1の位置にあるとき、前記シーリングリング(10253)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成され、
前記空気フライバルブ(1025)が前記第2の位置にあるとき、前記内蓋(1029)内の前記空洞(10292)は、前記半径方向貫通孔(10255)を介して前記軸方向流体通路と流体連通している、請求項3に記載の蓋アセンブリ。
【請求項7】
前記熱風アセンブリは、モータ(109)によって駆動される第1のファン(111)と、前記第1のファン(111)の下に設けられる第1の加熱要素(112)とを備える、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項8】
前記器具蓋(102)に結合されたL字形のアーム(101)をさらに備え、前記アーム(101)は、実質的に水平方向に延びる水平部分と、実質的に垂直方向に延びる垂直部分とを含み、前記モータ(109)は、前記水平部分に配置される、請求項7に記載の蓋アセンブリ。
【請求項9】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)と前記面蓋(1021)との間に位置する第2のファン(110)をさらに備え、前記第2のファン(110)は、前記モータ(109)によって駆動される、請求項7に記載の蓋アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の加熱要素(112)の下に位置する保護カバー(113)をさらに備える、請求項7に記載の蓋アセンブリ。
【請求項11】
前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサ(1028)をさらに備える、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項12】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に設けられた圧力解放バルブ(1023)と、レバー(1024)であって、前記圧力解放バルブ(1023)と接触する第1の端部(10242)と、前記第1の端部(10242)の反対側の第2の端部(10241)とを備えるレバー(1024)と、をさらに備え、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるとき、前記圧力解放バルブ(1023)は、前記圧力解放バルブ(1023)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に気密係合が形成される第3の位置にあり、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)の作用の下で、前記圧力解放バルブ(1023)が前記圧力解放バルブ(1023)と前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)との間に空気循環のための通路が形成される第4の位置に切り替わるように押し下げられる、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項13】
前記レバー(1024)が、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)と前記圧力解放バルブ(1023)との間に配置され、
前記調理モード切り替え装置(1022)が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)によって押し下げられる、請求項12に記載の蓋アセンブリ。
【請求項14】
前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)の縁に沿って円周方向に延びるC字形部材(1027)をさらに備え、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026')は、前記C字形部材(1027)の第1の端部(10271)によって形成され、前記レバー(1024)は、前記C字形部材(1027)の第2の端部(10272)と前記圧力解放バルブ(1023)との間に配置され、
前記調理モード切り替え装置(1022')が前記第2の状態にあるとき、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)によって押し下げられる、請求項12に記載の蓋アセンブリ。
【請求項15】
前記圧力解放バルブ(1023)は、バルブ本体(10231)および前記バルブ本体(10231)の内側に設けられたバルブスプール(10232)を備え、
前記圧力解放バルブ(1023)が前記第3の位置にあるとき、前記バルブスプール(10232)は、前記内蓋(1029)の前記上部壁(10291)に垂直に挿入された通気導管(107)の通気通路(1071)の出口(1072)と気密係合を形成し、
前記圧力解放弁が前記第4の位置にあるとき、前記バルブスプール(10232)は、前記内蓋(1029)の前記空洞(10292)が外部大気と連通するように、前記出口(1072)から係合解除する、請求項12に記載の蓋アセンブリ。
【請求項16】
前記レバー(1024)は、実質的に水平方向に延びる第1のセクションと第2のセクションと、前記第1のセクションと前記第2のセクションとを接続し、支点(10243)を備えた中間セクションとを含み、前記第1のセクションは、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)を含み、前記第2のセクションは、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)を含み、
前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)は、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026)の前記第1の端部(10263)の下部表面に当接し、前記レバーの前記第2の端部(10241)は、前記圧力解放バルブ(1023)の前記バルブ本体(10231)の下部表面に当接する、請求項13に記載の蓋アセンブリ。
【請求項17】
前記レバー(1024)は、実質的に水平方向に延びる第1のセクションと第2のセクションと、前記第1のセクションと前記第2のセクションとを接続し、支点(10243)を備えた中間セクションとを含み、前記第1のセクションは、前記レバー(1024)の前記第1の端部(10242)を含み、前記第2のセクションは、前記レバー(1024)の前記第2の端部(10241)を含み、
前記レバー(1024)の第1の端部(10242)は、前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)の下部表面に当接し、前記レバーの第2の端部(10241)は、前記圧力解放バルブ(1023)の前記バルブ本体(10231)の下部表面に当接する、請求項14に記載の蓋アセンブリ。
【請求項18】
前記C字形部材(1027)の前記第2の端部(10272)の前記下部表面は、ボス(102721)をさらに備える、請求項17に記載の蓋アセンブリ。
【請求項19】
調理器具本体(104)を備える多機能調理器具(100)であって、前記調理器具(100)が、前記調理器具本体(104)を密封的に覆うことができる、請求項1から18のいずれか一項に記載の蓋アセンブリをさらに備えることを特徴とする、多機能調理器具(100)。
【請求項20】
前記蓋アセンブリは、前記器具本体(104)に枢動可能にヒンジされ、開位置と閉位置との間で移動可能である、請求項19に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項21】
前記器具本体(104)の基部の内側に位置する第2の加熱要素(1044)をさらに備える、請求項19に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項22】
前記蓋アセンブリが前記器具本体(104)を密封して覆う場合に、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるときに、前記蓋アセンブリと前記器具本体(104)との間に密封された調理チャンバが形成され、そのとき、前記調理チャンバ内の食品を加圧調理することができ、前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記蓋アセンブリと前記器具本体(104)との間の前記調理チャンバは、外部雰囲気と連通し、そのとき、前記調理チャンバ内の食品を焼きまたは空気揚げすることができる、請求項19に記載の多機能調理器具(100)。
【請求項23】
コントローラと、前記コントローラと信号接続され、表示画面を有するヒューマンマシンインタラクションパネル(105)と、前記空気フライバルブ位置リミッタ(1026、1026')の近接に位置し、その位置を感知するために使用されるセンサ(1028)と、をさらに備え、
前記調理モード切り替え装置(1022、1022')が前記第1の状態にあるとき、前記センサ(1028)は、前記コントローラに第1の信号を送信し、前記コントローラは、前記ヒューマンマシンインタラクションパネル(105)に、圧力調理モードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令し、
前記調理モード切り替えデバイス(1022、1022')が前記第2の状態にあるとき、前記センサ(1028)は、前記コントローラに第2の信号を送信し、前記コントローラは、前記ヒューマン-マシンインタラクションパネル(105)に、ベーキング/空気フライモードに対応するメニュープロンプトを表示するように命令する、請求項19に記載の多機能調理器具(100)。
【国際調査報告】