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特表2024-547006GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重アゴニスト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重アゴニスト
(51)【国際特許分類】
   C07K 19/00 20060101AFI20241219BHJP
   A61K 38/26 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20241219BHJP
   A61P 19/10 20060101ALI20241219BHJP
   C07K 14/575 20060101ALN20241219BHJP
【FI】
C07K19/00 ZNA
A61K38/26
A61P19/08
A61P19/10
C07K14/575
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536218
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 EP2022086362
(87)【国際公開番号】W WO2023111273
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】21215608.7
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524227011
【氏名又は名称】バイナン バイオテック エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】リベール,ディッテ
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンキルド,メッテ マリー
【テーマコード(参考)】
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA07
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA19
4C084BA23
4C084CA59
4C084DB35
4C084NA14
4C084ZA961
4C084ZA962
4C084ZC412
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA30
4H045DA45
4H045EA20
4H045FA10
(57)【要約】
本発明は、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)及びGLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のペプチド二重アゴニスト;またはコアゴニスト;ならびに骨粗鬆症等の骨障害の治療のためのそれらの使用に関する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列:
HXGXFX10111213141516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号68)
であって、式中、
は、Aibであり、
は、D、K、またはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはIであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、S、K、またはNであり、
12は、KまたはTであり、
13は、A、Aib、K、またはIであり、
14は、LまたはKであり、
15は、K、D、またはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、K、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
前記ペプチドは、配列番号68のN末端に、及び/または1~15位のいずれか1つの1つ以上のリジン残基に、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
前記ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
前記配列を含むかまたは前記配列からなる、ペプチド二重アゴニスト。
【請求項2】
前記ペプチドが、配列
HXGXFIX10111213LX1516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号69)、
であって、式中、
は、Aibであり、
は、DまたはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、SまたはKであり、
12は、KまたはTであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、Tまたは省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されている、
前記配列を含むかまたは前記配列からなる、請求項1に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項3】
前記ペプチドが、配列番号68または69の2~15位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項4】
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニストであって、
は、Aibであり、
は、DまたはEであり、
は、TまたはKであり、
はIであり、
11は、SまたはKであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、Tまたは省略されている、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【請求項5】
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニストであって、
はDであり、
はIであり、
15はDであり、
31はIであり、
32はTである、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【請求項6】
13がAibである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項7】
16がA、Aib、L、Eである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項8】
がAibであり、X13がAibである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項9】
がAibであり、X11がKである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項10】
がAibであり、XがKであり、X13がAibである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項11】
がAibであり、X11がKであり、X13がAibである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項12】
がAibであり、X11がKであり、X24がEである、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項13】
Zが:
ND、NDW、KDW、NDW、NDK、NDWK、NDWKH、NDWKHN、NDWKHNI、NDWKHNIT、NDWKHNITQ、及びAEWKHAITQまたは1つのアミノ酸置換を含むバリアントからなる群より選択される、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項14】
Zが:
AEWKHAITQ(配列番号65)及び
NDWKHNITQ(配列番号64)
からなる群より選択される、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項15】
前記ペプチドが、配列番号68のN末端アミノ酸残基で、例えば配列番号68の1位のアミノ酸残基で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、請求項1及び2のいずれか1つに記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項16】
がIであり、前記ペプチドが、配列番号68のN末端など、配列番号68の1位に1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項17】
前記ペプチドが
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTFKSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTILKNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDYKTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
化合物番号5、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号6、配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号7、配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号8、配列番号7
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
化合物番号17、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号19、配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号20、配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号21、配列番号18
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号22、配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号23、配列番号20
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号39、配列番号33
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号40、配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号41、配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号42、配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号43、配列番号37
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
化合物番号44、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
またはその機能的バリアントであって、前記機能的バリアントは、1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、前記機能的バリアントからなる群より選択される、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項18】
前記ペプチドが、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
またはその機能的バリアントであって、前記機能的バリアントは、1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、前記機能的バリアントからなる群より選択される、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項19】
以下:
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-KFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-KSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-KILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-KNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号21
H-Aib-DG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DG-KFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-EG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIETKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
またはその機能的バリアントからなる群より選択されるアミノ酸を含むかまたはそれからなるペプチド二重アゴニストであって、前記機能的バリアントが1~3個の個々のアミノ酸置換を含み、但し、前記機能的バリアントの2位のアミノ酸残基がAibであり、
前記機能的バリアントの6位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
前記機能的バリアントの22位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
前記機能的バリアントの25位のアミノ酸残基がトリプトファン(W)であり、
前記機能的バリアントの26位のアミノ酸残基がロイシン(L)であり、
前記ペプチドは、上記配列の1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
前記ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【請求項20】
前記ペプチドが、C末端でアミド化されている(-NH)か、またはC末端がカルボン酸である、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項21】
前記ペプチドが、配列番号68または69の2~15位のいずれか1つでリジン(K)に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項22】
前記ペプチドが、配列番号68または69の2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項23】
前記ペプチドが、配列番号68または69の3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項24】
前記ペプチドが、配列番号68または69の3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、または11位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項25】
前記ペプチドが、配列番号68または69の5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項26】
前記ペプチドが、配列番号68または69の5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項27】
前記ペプチドが、配列番号68または69の5、7、8、11、12、15位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項28】
前記ペプチドが、配列番号68または69の5、7、8、11、12位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項29】
13がAibであり、前記ペプチドが、配列番号68または69の5または11位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項30】
前記脂肪酸分子が、直鎖脂肪酸である、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項31】
前記脂肪酸分子が、分岐状脂肪酸である、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項32】
前記脂肪酸分子が、1つの脂肪酸を含むモノアシル脂肪酸分子である、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項33】
前記脂肪酸分子が、ジアシル脂肪酸分子である、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項34】
前記脂肪酸分子が、CH(CHCO-(カプリル、C10)、CH(CH10CO-(ラウリル、C12)、CH(CH12CO-(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO-(パルミトイル、C16)、CH(CH16CO-(ステアリル、C18)及びCH(CH18CO-(アラキジル、C20)からなる群より選択されるアシル基を含む、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項35】
前記脂肪酸分子が、HOOC-CH(CHCO-(デカノイル、C10)、HOOC-CH(CH10CO-(ドデカノイル、C12)、HOOC-CH(CH12CO-(1-テトラデカノイル、C14)、HOOC-CH(CH14CO-(ヘキサデカノイル、C16)、HOOC-CH(CH15CO-(15-カルボキシ-ペンタデカノイル、C17)、HOOC-CH(CH16CO-(オクタデカノイル、C18)、HOOC-CH(CH17CO-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイル、C19)、HOOC-CH(CH18CO-(エイコサノイル、C20)、及びHOOC-CH(CH19CO-(19-カルボキシ-ノナデカノイル、C21)からなる群より個々に選択される2つのアシル基を含む、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項36】
前記脂肪酸分子が、スペーサーを介してアミノ酸残基に結合している、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項37】
前記スペーサーがyGluを含む、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項38】
前記スペーサーが、yGluまたはyGlu-yGluを含むかまたはそれからなる、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項39】
前記ペプチドが、
a.天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGIPRを活性化し、
b.天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGLP-2Rを活性化する、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項40】
前記ペプチドが、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大80%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化し、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大70%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化し、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大60%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化する、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項41】
前記ペプチドが、
a.10nM以下のヒトGIPRに対するEC50を有し、
b.50nM以下のヒトGLP-2Rに対するEC50を有する、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項42】
前記ペプチドが、10nM以上のヒトGLP-1Rに対するEC50を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項43】
前記ペプチドが、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも10倍低い、ヒトGIPRに対するEC50を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項44】
前記ペプチドが、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも10倍低い、ヒトGLP-2Rに対するEC50を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項45】
前記ペプチドが:
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-K(γGlu-C16)-SDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-K(γGlu-C16)-NLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH2
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C10)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EG-K(γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD-OH
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-K(γglu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ-OH
化合物番号5、配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号6、配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号7、配列番号6
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号8、配列番号7
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT-OH
化合物番号17、配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号18、配列番号4
(C10-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号19、配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号20、配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号21、配列番号18
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号22、配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号23、配列番号20
化合物番号40、配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号41、配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号42、配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号43、配列番号37
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、及び
化合物番号44、配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
またはその機能的バリアントであって、前記機能的バリアントは、1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、前記機能的バリアントからなる群より選択される、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項46】
前記ペプチドが
配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH、
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号10、化合物番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH
配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH、
またはその機能的バリアントであって、前記機能的バリアントは、1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、前記機能的バリアントからなる群より選択される、
先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項47】
医薬として使用するための、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項48】
骨吸収を阻害する方法及び/または骨形成を刺激する方法に使用するための、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項49】
骨障害を治療する方法に使用するための、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【請求項50】
前記骨障害が、骨減少症、骨粗鬆症、重度骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、特発性骨粗鬆症、骨軟化症、クル病、嚢胞性骨炎(OFC)及び骨パジェット病からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の使用のためのペプチド二重アゴニスト。
【請求項51】
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳性麻痺に罹患している個体における骨粗鬆症を治療する方法に使用するための、先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)及びGLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のペプチド二重アゴニスト;またはコアゴニスト;ならびに骨粗鬆症等の骨障害の治療のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
胃腸ペプチド及びアディポカインは、全身エネルギー恒常性の制御に関与する重要なシグナル伝達分子である。これらの循環ホルモンは、空腹、満腹感及びグルコース取り込みなどの様々な生物学的反応を調節する。in vivo実験により、これらのホルモンが骨代謝も調節することが証明されている一方、これらのホルモンと骨量との関連性はヒトの臨床研究で観察されている。
【0003】
インクレチンは、食物摂取に応答して炭水化物代謝を調節するのに役立つ胃腸ホルモンである。2つの主要なインクレチンは、グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド(GIP)及びグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)であり、両方とも腸上皮細胞によって分泌される。腸グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)は、栄養素摂取時にGLP-1とともに同時分泌される。
【0004】
GIP及びGLP-2などの食事摂取後に放出される胃腸ホルモンは、骨の代謝回転を調節することが示されている。GIPは、骨に正の効果を有し、GLP-2は、骨の恒常性を調節し、骨量に正の寄与を有する。
【0005】
骨粗鬆症は、骨量の減少及び骨質の変化の組み合わせとして定義することができ、結果として骨強度が減少し、骨折のリスクが増加する。GIP及びGLP-2を含む胃腸ホルモンは、それぞれ、骨代謝に、及び骨粗鬆症を治療するための潜在的な治療法として関与している。
【0006】
WO2018/069442及びWO2020/169792はどちらも、GIPR及びGLP-2Rの二重ペプチドアゴニストを開示するが、GIPR及びGLP-2Rに対してより高い効力を有するペプチドアゴニストが臨床使用のために開発されることが望まれる。
【発明の概要】
【0007】
GIP及びGLP-2受容体(GIPR及びGLP-2R)アゴニストの特性を組み合わせた二重アゴニストが、本明細書で提供される。本発明者らは、示される位での脂肪酸の存在の結果、GLP-1Rを標的とせずに、またはより低い程度にGLP-1Rを標的化することにより、GIPR及びGLP-2Rを選択的に標的とする、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストを設計した。本明細書に開示されるペプチド二重アゴニストはまた、特定のアミノ酸置換の結果、GIPR及びGLP-2Rの以前に公知のペプチド二重アゴニストと比較して、より高い効力を有し得る。さらに、本発明の二重GIPR及びGLP-2Rアゴニストは、特定のアミノ酸置換の結果、天然のGIP及びGLP-2、ならびに以前に既知の二重アゴニストペプチド、ならびに脂肪酸のポジショニングと比較して、β-アレスチンをGIPRに動員する能力が低減しており、ヒトGIPと比較してGIPR内在化をより少なく誘導する。これによって、GIPRの活性化が延長され、したがって持続的な効果をもたらし得る。
【0008】
骨におけるGLP-1Rの役割は不明である。一方、肥満/糖尿病におけるその役割は明らかである。したがって、骨関連の適応症に使用する場合、特に、例えばグルコース制御が不要または不利な患者では、GLP-1Rアゴニズムを除去することにより、潜在的な副作用/望ましくない影響を回避することがベターである。しかしながら、GIPR及びGLP-2Rに対する効力に影響を与えることなくGLP-1Rアゴニズムを減少または除去することは困難であった。
【0009】
本開示の一態様は、配列
HXGXFX10111213141516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号68)
であって、式中、
は、Aibであり、
は、D、K、またはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはIであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、S、K、またはNであり、
12は、KまたはTであり、
13は、A、Aib、K、またはIであり、
14は、LまたはKであり、
15は、K、D、またはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、K、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
該ペプチドが、配列番号66のN末端に、及び/または1~15位のいずれか1つの1つ以上のリジン残基に、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾され、該ペプチドが、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
該配列を含むかまたは該配列からなる、ペプチド二重アゴニストに関する。
【0010】
本開示の別の態様は、医薬として使用するための先行請求項のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニストに関する。
【0011】
本開示のさらなる態様は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳性麻痺に罹患している個体において、骨吸収を阻害する及び/または骨形成を刺激する方法に使用するための、及び/または骨障害を治療する方法に使用するための、及び/または骨粗鬆症を治療する方法に使用するための、先行のいずれかに記載のペプチド二重アゴニストに関する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の2つの選択された二重GIPR/GLP-2R化合物のβ-アレスチン2動員及び受容体内在化。(A)ヒトGIPRをHEK293細胞で一過性に発現させ、β-アレスチン2の動員について評価し、(B)N末端SNAPタグ付きヒトGIPRをHEK293A細胞で一過性に発現させ、2つの選択されたペプチド二重アゴニストを刺激した後の内在化について評価した。データは平均±SEMとして示す。β-アレスチン2動員については、データは2つ組で実施したn=3の独立した実験である。
図2A】午前10時に採取したベースライン試料の個々のパーセンテージとして提示される、化合物番号11またはビヒクルのSC注射後の骨代謝回転マーカーCTX(吸収)の時間依存的変化。P値=0.4。すべてのデータは平均±SEMとして示す。n=4。
図2B】午前10時に採取したベースライン試料の個々のパーセンテージとして提示される、化合物番号11またはビヒクルのSC注射後の骨代謝回転マーカーP1NP(形成)の時間依存的変化。P値=0.4。すべてのデータは平均±SEMとして示す。n=4。
図2C】ベースラインとしてy=70%(最低点)を使用し、ベースラインの個々のパーセンテージを使用して計算されたCTXの曲線下面積(AUC)。P値=0.4。すべてのデータは平均±SEMとして示す。n=4。
図2D】ベースラインとしてy=0%を使用し、ベースラインの個々のパーセンテージを使用して計算されたP1NPの曲線下面積。P値=0.4。すべてのデータは平均±SEMとして示す。n=4。
図3】リガンドインキュベーション後のヒトGIPR発現。ヒトGIPRをCOS-7細胞で一過性に発現させ、ヒトGIPまたは2つの選択されたペプチド二重アゴニスト化合物とともにプレインキュベートした。その後、細胞表面に存在する受容体を125I-GIPで標識した。データは、2つ組で実施したn=1の実験からの平均±SDとして示されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
定義
「アフィニティ」という用語は、リガンドとその受容体との間の結合の強さを指す。
【0014】
本文脈における「アゴニスト」という用語は、受容体に結合し活性化することができる、本明細書で定義されるペプチドを指す。
【0015】
「二重アゴニスト」または「コアゴニスト」という用語は、少なくとも2つの受容体に結合し活性化することができる、本明細書で定義されるペプチドを指し、ここで、少なくとも2つの受容体は、異なる受容体である。本文脈において、二重アゴニストは、GIPRのアゴニスト及びGLP-2Rのアゴニストである。本明細書で定義される二重アゴニストはまた、追加の受容体に対するアゴニスト活性を有し得、そのため、二重アゴニストは、少なくともGIPR及びGLP-2Rのアゴニストである。
【0016】
「アミノ酸残基」は、ペプチド結合またはペプチド結合とは異なる結合によって連結された天然または非天然アミノ酸残基であり得る。アミノ酸残基は、D配置またはL配置にあり得る。アミノ酸残基は、炭素原子または炭素原子の鎖を含む中心部分であって、そのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの側鎖を含むか、または官能基を含む該中心部分によって分離された、アミノ末端部分(NH)とカルボキシ末端部分(COOH)とを含む。NHは、アミノ酸またはペプチドのアミノ末端に存在するアミノ基を指し、COOHは、アミノ酸またはペプチドのカルボキシ末端に存在するカルボキシ基を指す。アミノ酸という総称は、天然アミノ酸と非天然アミノ酸の両方を含む。J. Biol. Chem.,243:3552-59(1969)に列挙され、37CFR、セクション1.822(b)(2)で採用されている正式名称の天然アミノ酸は、本明細書で列挙されるアミノ酸の群:Y、G、F、M、A、S、I、L、T、V、P、K、H、Q、E、W、R、D、N及びCに属する。非天然アミノ酸は、直前に列挙されていないものである。また、非天然アミノ酸残基には、修飾アミノ酸残基、L-アミノ酸残基、及びD-アミノ酸残基の立体異性体が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
「同等のアミノ酸残基」とは、ポリペプチドの構造及び/または官能性を実質的に変更することなく、ポリペプチド内の別のアミノ酸残基を置き換えることができるアミノ酸残基を指す。したがって、同等のアミノ酸は、側鎖の嵩高さ、側鎖の極性(極性または非極性)、疎水性(疎水性または親水性)、pH(酸性、中性または塩基性)、及び炭素分子の側鎖編成(芳香族/脂肪族)などの類似の特性を有する。したがって、「同等のアミノ酸残基」は、「保存的アミノ酸置換」と見なされ得る。
【0018】
本明細書で適用される「同等のアミノ酸置換」という用語の意味の範囲内で、一実施形態では、1つのアミノ酸は、本明細書で以下に示されるアミノ酸の群内で別のアミノ酸で置換され得る:
極性側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu、Lys、Arg、His、Asn、Gln、Ser、Thr、Pro、及びCys);非極性側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Trp、Tyr、及びMet);脂肪族側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala、Val、Leu、Ile);環状側鎖を有するアミノ酸(Trp、His、Pro);芳香族側鎖を有するアミノ酸(Phe、Tyr、Trp);酸性、例えば負に荷電した側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu);塩基性、例えば正に荷電した側鎖を有するアミノ酸(Lys、Arg、His);アミド側鎖を有するアミノ酸(Asn、Gln);ヒドロキシ側鎖を有するアミノ酸(Ser、Thr);硫黄含有側鎖を有するアミノ酸(Cys、Met);中性で弱疎水性のアミノ酸(Pro、Ala、Gly、Ser、Thr);親水性の酸性アミノ酸(Gln、Asn、Glu、Asp);及び疎水性アミノ酸(Leu、Ile、Val)。
【0019】
L型またはD型(光学異性体)が指定されていない場合、当該アミノ酸が、天然のL型(例えば、Pure & Appl. Chem. Vol. (56(5) pp 595-624 (1984)を参照されたい)またはD型を有し、形成されるペプチドはL型、D型、またはL型及びD型が混合した配列のアミノ酸から構成され得ることを理解されたい。
【0020】
ペプチドの「機能的バリアント」は、機能的バリアントであるペプチドと本質的に同じ機能を発揮することができるペプチドである。特に、機能的バリアントは、それが機能的バリアントであるペプチドと同じ分子に、好ましくは同じアフィニティで結合することができる。
【0021】
「生物活性剤」(すなわち、生物学的に活性な物質/薬剤)は、in vivoまたはin vitroで実証され得る何らかの薬理学的効果、多くの場合有益な効果を提供する物質の任意の剤、薬物、化合物、組成物、または混合物である。これは、本明細書で定義されるペプチド配列、これらを含む化合物または組成物、及び該ペプチドをコードする核酸構築物を指す。本明細書で使用される場合、この用語は、個体において局所的効果または全身的な効果をもたらす任意の生理学的または薬理学的に活性な物質をさらに含む。本明細書で使用される「生物活性剤」は、ペプチド、該ペプチドをコードする核酸構築物、及びペプチドを含む組成物を集合的に示す。
【0022】
本明細書で使用される、「薬物」及び「医薬」という用語は、ヒトまたは動物の体内で局所的または全身的に作用する、生物学的、生理学的、または薬理学的に活性な物質を含む。
【0023】
本明細書で使用される「治療」及び「治療すること」という用語は、状態、疾患または障害と闘う目的のための患者の管理及びケアを指す。この用語は、症状もしくは合併症を緩和もしくは軽減すること、状態の進行を遅延させること、臨床症状、疾患もしくは障害を部分的に阻止すること、状態、疾患もしくは障害を治癒もしくは排除すること、検出可能または検出不能いずれであってもよい、状態または症状の改善または緩和、及び寛解(部分的であれまたは全体であれ)、及び/または状態、疾患もしくは障害にかかるリスクを予防もしくは低減することを目的として、患者が苦しんでいる所与の状態に対する、ペプチドまたは組成物の投与などの全範囲の治療を含むことが意図されており、治癒的療法、予防的または防止的療法、及び改善または緩和療法を等しく指し、「予防すること」または「予防」とは、状態、疾患または障害の発症を妨げる目的で患者の管理及びケアを指すものと理解され、症状または合併症の発病のリスクを予防または低減するための活性化合物の投与を含む。「緩和」という用語及びその変形は、本明細書で使用される場合、本発明の組成物を投与しない場合と比較して、生理学的状態または症状の程度及び/または望ましくない症状が減少すること、及び/または進行の時間が緩和されること、または延長されることを意味する。
【0024】
「個体」という用語は、脊椎動物、哺乳動物種の特定のメンバー、好ましくは、ヒトを含む霊長類を指す。本明細書で使用される場合、「対象」及び「個体」は交換可能に使用され得る。しかしながら、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ及びブタなどの動物の治療もまた、本発明の範囲内である。
【0025】
「それを必要とする個体」とは、治療から恩恵を受ける可能性のある個体を指す。一実施形態では、それを必要とする該個体は、疾患を有する個体であり、該疾患は、骨障害であり得る。
【0026】
「治療効果」または「療法効果」は、「治療すること」及び「治療」という用語の定義を構成する基準によって測定されるように、治療されている状態に変化がある場合に現れる。少なくとも5%の改善、好ましくは10%の改善、より好ましくは少なくとも25%、さらにより好ましくは少なくとも50%、例えば少なくとも75%の改善、最も好ましくは少なくとも100%の改善がある場合、治療されている状態に「変化」がある。この変化は、生物活性剤での、または本発明の医薬組成物と組み合わせた生物活性剤での治療を伴う及び伴わない個体における治療された状態の重症度における改善に、または個体集団における改善された状態の頻度の相違に基づいてもよい。
【0027】
本発明による治療は、予防的、改善的、及び/または治癒的であり得る。
【0028】
「生物活性剤」の「薬理学的に有効な量」、「医薬的に有効な量」、または「生理学的に有効な量」とは、本明細書に記載の医薬組成物が投与された場合に予想される生理学的応答を与えるように、治療される個体の血流中または作用部位(例えば、肺、胃系、結腸直腸系、前立腺等)で、所望のレベルの活性剤を提供するのに必要である、かかる組成物中に存在する生物活性剤の量である。
【0029】
本明細書で使用される「同時投与すること」または「同時投与」は、1つ以上のアゴニストと最先端の医薬組成物との投与を指す。この少なくとも2つの成分は、別々に、連続して、または同時に投与することができる。
【0030】
本明細書で使用される「N末端領域」とは、本開示のペプチド二重アゴニストの1~15位のアミノ酸残基を指す。
【0031】
GIPは、胃抑制ペプチド(またはポリペプチド)としても知られるグルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチドを指す。本明細書で使用される場合、hGIPという略語は、ヒトGIP(Uniprot受託番号P09681)である。GIPは、153アミノ酸のプロタンパク質に由来し、生物学的に活性な42アミノ酸ペプチド(52~93位)として循環している。GIPは、胃腸管の十二指腸及び空腸の粘膜のK細胞によって合成される。
【0032】
生理学的条件下では、42アミノ酸のホルモンであるGIPは、酵素ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)によって分解され、DPP-4はGIP分子の3位を切断してGIP3-42を生じる。GIP1-30は、翻訳後プロセシングの結果として生成される。GIP1-30がヒトの循環中に分泌されると、DPP-4が触媒する切断によりGIP3-30がもたらされる。
【0033】
hGIPの配列は、
YAEGTFISDYSIAMDKIHQQDFVNWLLAQKGKKNDWKHNITQ(配列番号56)である。
【0034】
GIPR(またはGIP受容体)は、グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体(複数可)を指す。これらの7回膜貫通タンパク質は、少なくとも膵臓のベータ細胞上で見出される。本明細書で使用される場合、hGIPRという略語は、ヒトGIPR(Uniprot受託番号P48546)である。
【0035】
GIPのいくつかの生理学的影響が特定されている。GIPは、栄養素摂取後に腸内分泌K細胞から分泌され、インスリン分泌を誘導する。グルコースを静脈内投与した場合より経口投与した場合、分泌されるインスリンの量が多い。GIPはまた、脂肪細胞におけるリポタンパク質リパーゼ活性の刺激を介して脂肪酸代謝に顕著な影響を及ぼすと考えられている。GIPは、最近、骨リモデリングの主要なプレーヤーとして注目されており、GIP受容体の欠損は、骨質の劇的な低下及びその後の骨折リスクの増加と関連している。
【0036】
グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)は、関連するグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)及びグルカゴン自体も遊離させるプロセスにおけるプログルカゴンの特定の翻訳後タンパク質分解切断によって創出される、ヒトにおける33アミノ酸のペプチドである。GLP-2は、腸内分泌L細胞によって産生され、中枢神経系の様々なニューロンによって産生される。腸GLP-2は、栄養素摂取時にGLP-1とともに同時分泌される。外部投与された場合、GLP-2は、ヒト及びげっ歯類において、腸の成長、腸機能の増強、骨分解の低減及び神経保護を含む多くの効果をもたらす。GLP-2及び関連類似体は、短腸症候群、クローン病、骨粗鬆症の治療薬として、及び癌化学療法中の補助療法として潜在的可能性を有する。
【0037】
hGLP-2の配列は、
HADGSFSDEMNTILDNLAARDFINWLIQTKITD(配列番号57)である。
【0038】
GLP-2受容体(GLP-2R)は、Gタンパク質共役受容体スーパーファミリーメンバーである。GLP-2Rは腸で発現し、グルカゴン受容体(GCGR)及びGLP-1の受容体(GLP-1R)と密接に関連している。本明細書で使用される場合、hGLP-2Rという略語は、ヒトGLP-2R(例えば、Uniprot受託番号O95838)である。本明細書で使用される場合、hGLP-2という略語は、ヒトGLP-2(Uniprot受託番号なし)である。本明細書で使用される場合、hGLP-1Rという略語は、ヒトGLP-1R(GLP-1受容体)(例えば、Uniprot受託番号P43220)である。
【0039】
GIPR及びGLP-2Rペプチド二重アゴニスト
本発明者らは、ペプチドが、GIPR及びGLP-2Rのアゴニスト、すなわち、GIPR及びGLP-2Rの二重アゴニストである、新規のGIP及びGLP-2ペプチドアナログを設計している。GIPR及びGLP-2Rの二重アゴニストとは、ペプチドが少なくともGIPR及びGLP-2Rに結合する、及び/または少なくともGIPR及びGLP-2Rを活性化することを意味する。これにより、それらは様々な治療用途で有用になる可能性がある。
【0040】
これらのペプチドは、GIPペプチド(配列番号56)及びGLP-2ペプチド(配列番号57)に由来するアミノ酸/アミノ酸ストレッチを組み合わせることによって設計される。これらのアミノ酸は、好ましくは、受容体結合、受容体アフィニティ、受容体活性のうちの1つ以上に関与し、及び/またはそうでなければペプチドのアゴニスト活性に関連する。いくつかの実施形態では、ペプチドは、GIPペプチド(配列番号56)及びGLP-2ペプチド(配列番号57)のいずれにも由来しないが、本開示の該ペプチドを、GIPペプチド(配列番号56)及びGLP-2ペプチド(配列番号57)のみに由来する残基を含むペプチド二重アゴニストと比較して、より安定であり及び/またはより強力であり、及び/またはより選択的にし得るアミノ酸残基を含むよう設計される。
【0041】
配列
HXGXFX10111213141516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号66)
であって、式中、
は、A、K、またはAibであり、
は、D、K、またはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはIであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、S、K、またはNであり、
12は、KまたはTであり、
13は、A、Aib、K、またはIであり、
14は、LまたはKであり、
15は、K、D、またはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、K、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
該ペプチドは、配列番号66の1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
該ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
該配列を含むかまたは該配列からなる、ペプチド二重アゴニストを提供することが一態様である。
【0042】
配列
HXGXFX10111213141516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号68)
であって、式中、
は、Aibであり、
は、D、K、またはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはIであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、S、K、またはNであり、
12は、KまたはTであり、
13は、A、Aib、K、またはIであり、
14は、LまたはKであり、
15は、K、D、またはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、K、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
該ペプチドは、配列番号68のN末端に、及び/または1~15位のいずれか1つの1つ以上のリジン残基に、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
該ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
該配列を含むかまたは該配列からなる、ペプチド二重アゴニストを提供することが一態様である。
【0043】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、
HXGXFIX10111213LX1516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号69)のアミノ酸配列を有し、
式中、
は、Aibであり、
は、DまたはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、SまたはKであり、
12は、KまたはTであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されている。
【0044】
配列番号66、67、68、及び69における番号付けは、該配列におけるアミノ酸残基の番号付けに対応する。例えば、Hは該配列番号66及び67の1位の残基であり、Xは2位の残基であり、Xは3位の残基であり、Gは4位の残基であり、Xは5位の残基であり、Fは6位の残基であり、Xは7位の残基であり、Xは8位の残基であり、Xは9位の残基であり、X10は10位の残基であり、X11は11位の残基であり、X12は12位の残基であり、X13は13位の残基であり、X14は14位の残基であり、X15は15位の残基であり、X16は16位の残基であり、Lは17位の残基であり、Aは18位の残基であり、Aは19位の残基であり、X20は20位の残基であり、Dは21位の残基であり、Fは22位の残基であり、Iは23位の残基であり、X24は24位の残基であり、Wは25位の残基であり、Lは26位の残基であり、Iは27位の残基であり、X28は28位の残基であり、Tは29位の残基であり、Kは30位の残基であり、X31は31位の残基であり、X32は32位の残基であり、X33は33位の残基である。
【0045】
同様に、Zは、残基1~33の連続として番号付けされるペプチドであり、したがって、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基は、例えば、Nは34位であり、Dは35位であり、Wは36位であり、Kは37位であり、Hは38位であり、Nは39位であり、Iは40位であり、Tは41位であり、Qは42位であるように番号付けされる。
【0046】
しかしながら、一実施形態では、Zは、1つのアミノ酸残基のみからなり得、その場合、該アミノ酸残基は、例えば、該アミノ酸残基がNでない場合でも、34位である。例えば、一実施形態では、Zは1つのKのみからなり、その場合、該Kは34位である。
【0047】
一実施形態では、本開示は、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69、あるいはその機能的バリアント、またはその機能的断片を含む、GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重アゴニストに関する。
【0048】
配列番号66はまた、
H(A/K/Aib)(D/K/E)G(T/K/S)F(K/I)(K/S)(D/K)(Y/K)(S/K/N)(K/T)(A/Aib/I/K)(L/K)(K/D/E)(E/L/Aib/K/A/N)LAA(R/K)DFI(N/E)WLI(Q/E/A)TK(I/G/省略)(T/G/省略)(K/G/D/省略)-Zと記載され得るか、あるいはその機能的バリアント、またはその機能的断片であってもよい。
【0049】
GIPRのアゴニスト及びGLP-2Rのアゴニストである該ペプチド二重アゴニストは、ペプチド二重アゴニストがGIPRのアゴニスト及びGLP-2Rのアゴニストにあることを意味する。これは、ペプチド二重アゴニストがさらなる受容体に結合し得る及び/または活性化し得ることを排除しない。しかしながら、本開示のペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-2Rを選択的に活性化するように、特にGLP-1Rをほとんどまたは全く活性化しないように設計されている。
【0050】
実際、本発明者らは、本開示のペプチド二重アゴニストのN末端領域、例えば、配列番号66、67、68、または69のペプチドの1~15位のアミノ酸残基のいずれかでの脂肪酸の結合が、GLP-1Rに結合し、及び/または活性化する能力をほとんどまたは全くもたない該ペプチドを生じることを見出している。
【0051】
本明細書全体で使用されるGIPR、GLP-2R、及びGLP-1Rへの言及は、hGIPR、hGLP-2R、及びhGLP-1Rで置き換えることができる。
【0052】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは以下を含む:
a.N末端におけるhGLP-2(配列番号57)及び/またはhGIP(配列番号56)由来のアミノ酸、
b.主にhGIP(配列番号56)に由来するアミノ酸の中心/N末端ストレッチ、
c.主にhGLP-2(配列番号57)に由来するアミノ酸の中心/C末端ストレッチ、及び
d.場合により、C末端での主にhGIP(配列番号56)に由来するアミノ酸。
【0053】
一実施形態では、12~20位または12~30位のアミノ酸は、主にhGLP-2(配列番号57)に由来する。
【0054】
一実施形態では、5~11位または7~11位のアミノ酸は、主にhGIP(配列番号56)に由来する。
【0055】
一実施形態では、アミノ酸が「主に~に由来する」と定義される場合、これは、アミノ酸の少なくとも50%が当該ペプチドに由来することを意味し、例えば、少なくとも55%、例えば、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、例えば、少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、100%が、当該ペプチド由来(すなわち、hGIP由来またはhGLP-2由来)であることを意味する。
【0056】
一実施形態では、アミノ酸が「主に~に由来する」と定義される場合、これは、アミノ酸の50~55%が当該ペプチドに由来することを意味し、例えば、55~60%、例えば、60~65%、例えば、65~70%、例えば、70~75%、例えば、75~80%、例えば、80~85%、例えば、85~90%、例えば、90~95%、例えば、95~100%が、当該ペプチド由来(すなわち、hGIP由来またはhGLP-2由来)であることを意味する。
【0057】
アミノ酸がhGIPまたはhGLP-2に由来する場合、これは、ペプチド二重アゴニストのある特定の位のアミノ酸が、hGIPまたはhGLP-2の同じ位のアミノ酸に対応することを意味する。例えば、1位のアミノ酸がGIPに由来するものである場合、これは、アミノ酸が「Y」であることを意味する。1位のアミノ酸がGLP-2由来である場合、これは、アミノ酸が「H」であることを意味する。
【0058】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、20~43個の連続するアミノ酸、例えば、20~22個のアミノ酸、例えば、22~24個のアミノ酸、例えば、24~26個のアミノ酸、例えば、26~28個のアミノ酸、例えば、28~30個のアミノ酸、例えば、30~32個のアミノ酸、例えば、32~34個のアミノ酸、例えば、34~36個のアミノ酸、例えば、36~38個のアミノ酸、例えば、38~40個のアミノ酸、例えば、40~42個、例えば、38~43個の本明細書で定義される連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0059】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、20~43個の連続するアミノ酸、例えば、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、または43個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0060】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、20~33個の連続するアミノ酸、例えば20~21、例えば21~22、例えば22~23、例えば23~24、例えば24~25、例えば25~26、例えば26~27、例えば27~28、例えば28~29、例えば29~30、例えば30~31、例えば31~32、例えば32~33、例えば33~34、例えば34~35、例えば35~36、例えば36~37、例えば37~38、例えば38~39、例えば39~40、例えば40~41、例えば41~42、例えば42~43個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0061】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、30個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0062】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、32個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0063】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、33個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0064】
好ましくは、一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、少なくとも33個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなるが、さらに短いペプチド配列も使用され得る。
【0065】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、42個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0066】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、43個の連続するアミノ酸を含むか、またはそれからなる。
【0067】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、配列番号66、67、68、または69の2~15位のいずれか1つに少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0068】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、式中、
は、KまたはAibであり、
は、DまたはEであり、
は、TまたはKであり、
は、Iであり、
11は、SまたはKであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、Tまたは省略されている。
【0069】
以下の配列を含むかまたはそれからなるペプチド二重アゴニストを提供することもまた一態様である。
HXGXFIX10111213LX1516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号67)、
式中、
は、KまたはAibであり、
は、DまたはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、SまたはKであり、
12は、KまたはTであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、Tまたは省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
該ペプチドは、配列番号67の1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
該ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである。
【0070】
したがって、一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号67を含むかまたはそれからなり、これはまた、
H(K/Aib)(D/E)G(T/K/S)FI(K/S)(D/K)(Y/K)(S/K)(K/T)(Aib/I)L(D/E)(E/L/Aib/K/A/N)LAA(R/K)DFI(N/E)WLI(Q/E/A)TK(I/G/省略)(T/省略)(K/G/D/省略)-Zと記載され得るか、あるいはその機能的バリアント、またはその機能的断片であってもよい。
【0071】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69を含むか、またはそれからなり、式中、
はDであり、
はIであり、
15はDであり、
31はIであり、
32はTである。
【0072】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、Xは、2-アミノイソ酪酸(Aib)である)。したがって、一実施形態では、hGIP、hGLP-2、またはhGLP-1の2位のアラニンは、2-アミノイソ酪酸で置換されている。2位でのAibの存在により、二重アゴニストペプチドがDPP-IV切断から保護される。さらに、2位でのAibの存在はまた、効力も改善し得る。
【0073】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、X13はAibである)。したがって、一実施形態では、hGIPの13位のアラニン、またはhGLP-2の13位のイソロイシンが、2-アミノイソ酪酸で置換される。13位でのAibの存在は、GIPR及びGLP-2Rのうちの少なくとも1つに対する効力を増加させる。
【0074】
一般に、1つ以上のAib残基の存在により、本開示のペプチド二重アゴニストの3D構造がより剛性になり、これにより、GIPR及び/またはGLP-2Rに対する効力及び選択性が改善され得る。
【0075】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、X16は、A、Aib、L、Eである)。したがって、一実施形態では、GLP-2の16位のアスパラギン(N)はA、Aib、LまたはEのいずれかで置換される。NをA、Aib、LまたはEのいずれかで置換することにより、本開示のペプチド二重アゴニストの物理的安定性が改善されることが見出される。
【0076】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、X20はKである)。
【0077】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、ここで、hGIP及び/またはhGLP-2の1つ以上のアスパラギン(N)及び/またはグルタミン(Q)残基が置換され、例えば、hGLP-2の残基N16、hGIP及びhGLP-2のN24、ならびにGLP-2のQ28のいずれか1つが置換される。これらの残基は、例えば、A、Aib、L、EまたはK、例えば、E、AまたはK、例えば、EまたはAで置換されてもよい。
【0078】
したがって、一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、XはAibであり、X13はAibである)。
【0079】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、XはAibであり、X11はKである)。
【0080】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、XはAibであり、XはKであり、X13はAibである)。
【0081】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、XはAibであり、X11はKであり、X13はAibである)。
【0082】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、XはAibであり、X11はKであり、X24はEである)。
【0083】
一実施形態では、X313233は、ITD、GKK、GTD、IKD、及びITKからなる群から選択される。一実施形態では、X313233は、ITDである。一実施形態では、X313233は、GKKである。
【0084】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、式中、Zは、ND、NDW、KDW、NDW、NDK、NDWK、NDWKH、NDWKHN、NDWKHNI、NDWKHNIT、NDWKHNITQ、及びAEWKHAITQまたは1つのアミノ酸置換を含むバリアントからなる群より選択される。
【0085】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる(式中、Zは短いアミノ酸配列であり、例えばZはKである)。
【0086】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、式中、Zは長いアミノ酸配列であり、例えばZは、
AEWKHAITQ(配列番号65)及び
NDWKHNITQ(配列番号64)からなる群より選択される。
【0087】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTFKSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTILKNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDYKTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
化合物番号1、配列番号1
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号2、配列番号2
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT、
化合物番号45、配列番号38 HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK、
化合物番号3、配列番号3
HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号46、配列番号39 HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK、
化合物番号4、配列番号1
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号5、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号6、配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号7、配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号8、配列番号7
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
化合物番号15、配列番号14
HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号48、配列番号41
HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号49、配列番号42
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ、
化合物番号50、配列番号43
HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号51、配列番号44
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ、
化合物番号52、配列番号45
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ、
化合物番号53、配列番号33
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号16、配列番号15
HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号17、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号19、配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号20、配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号21、配列番号18
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号22、配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号23、配列番号20
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号39、配列番号33
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号40、配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号41、配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号42、配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号43、配列番号37
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
化合物番号44、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
またはその機能的バリアント、またはその機能的断片からなる群より選択され、例えば、該機能的バリアントは、上記のアミノ酸配列のいずれか1つと比較して1つ、2つ、または3つの個々のアミノ酸置換を含む。
【0088】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号44
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
またはその機能的バリアント、またはその機能的断片からなる群より選択され、例えば、該機能的バリアントは、上記のアミノ酸配列のいずれか1つと比較して1つ、2つ、または3つの個々のアミノ酸置換を含む。
【0089】
一態様では、本開示は、
配列番号8
H-Aib-DG-KFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号9
H-Aib-DGTF-KSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTILKNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号21
H-Aib-DG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号22
H-Aib-EG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-KTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIETKITK、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号7
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
配列番号44
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号18
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号20
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号37
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK
またはその機能的バリアントからなる群より選択されるアミノ酸を含むかまたはそれからなるペプチド二重アゴニストに関し、該機能的バリアントが1~3個の個々のアミノ酸置換を含み、但し、該機能的バリアントの2位のアミノ酸残基がAibであり、
該機能的バリアントの6位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
該機能的バリアントの22位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
該機能的バリアントの25位のアミノ酸残基がトリプトファン(W)であり、
該機能的バリアントの26位のアミノ酸残基がロイシン(L)であり、
該ペプチドは、上記配列のいずれか1つの1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
該ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである。
【0090】
一態様では、本開示は、
配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
配列番号2
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT
配列番号38
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK
配列番号3
(C10)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号39
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK
配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号6
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK-OH
配列番号7
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT-OH
配列番号14
(C16)HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号41
(C16)HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号42
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ
配列番号43
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号44
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ
配列番号45
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ
配列番号33
(C16)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号15
(C16)HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号4
(C10-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
配列番号18
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK-OH
配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH
配列番号20
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK-OH
配列番号33
(C16-二酸)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
配列番号37
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、及び
配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
またはその機能的バリアントからなる群より選択されるアミノ酸を含むかまたはそれからなるペプチド二重アゴニストに関し、該機能的バリアントが1~3個の個々のアミノ酸置換を含み、但し、該機能的バリアントの2位のアミノ酸残基がAibであり、
該機能的バリアントの6位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
該機能的バリアントの22位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
該機能的バリアントの25位のアミノ酸残基がトリプトファン(W)であり、
該機能的バリアントの26位のアミノ酸残基がロイシン(L)であり、
該ペプチドは、記載されるアミノ酸配列のいずれか1つの1位に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾され、
該ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである。
【0091】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、C末端アミド化(-NH)されている。
【0092】
本開示のペプチド二重アゴニストの一実施形態では、ペプチドのC末端は、カルボン酸である。
【0093】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、N末端アセチル化(COCH)されている。
【0094】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号24 H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH(配列番号21)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0095】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号25 H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH(配列番号21)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0096】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号31 H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH(配列番号26)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0097】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号33 H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH(配列番号28)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0098】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号37 H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH(配列番号31)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0099】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、化合物番号40(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH(配列番号34)、あるいはその機能的バリアントまたは機能的断片である。このペプチド二重アゴニストは、GIPR及びGLP-1Rに対して特に強力かつ選択的である。
【0100】
配列を含むかまたは配列からなるペプチドは、ペプチドが、配列を含むか、配列からなるか、または少なくとも完全な配列を含み得ることを意味する。配列H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ(配列番号34)を含むなどのペプチド配列を含むペプチドは、ペプチドがペプチド配列H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ(配列番号34)のすべてを含むことを意味する。しかしながら、これは、追加の成分またはアミノ酸の存在を排除するものではない。
【0101】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストの機能的バリアントは、該ペプチド二重アゴニストに対して、少なくとも60%の配列同一性、例えば、少なくとも70%の配列同一性、例えば、少なくとも75%の配列同一性、例えば、少なくとも80%の配列同一性、例えば、少なくとも85%の配列同一性、例えば、少なくとも90%の配列同一性、例えば、少なくとも95%の配列同一性、例えば、少なくとも97%の配列同一性を有する。
【0102】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストの機能的バリアントは、該ペプチド二重アゴニストに対して、60~65%の配列同一性、例えば、65~70%の配列同一性、例えば、70~75%の配列同一性、例えば、75~80%の配列同一性、例えば、80~85%の配列同一性、例えば、85~90%の配列同一性、例えば、90~95%の配列同一性、例えば、95~99%の配列同一性、例えば、99~100%の配列同一性を有する。「同一性」及び「配列同一性」は、本明細書では交換可能に使用され得る。
【0103】
一実施形態では、機能的バリアントは、1つ以上のアミノ酸置換、例えば、1~8個のアミノ酸置換、例えば、1~2、2~3、3~4、4~5、5~6、6~7または7~8個のアミノ酸置換を含む。
【0104】
一実施形態では、機能的バリアントは、1つのアミノ酸置換、2つのアミノ酸置換、3つのアミノ酸置換、4つのアミノ酸置換、または5つのアミノ酸置換を含む。
【0105】
一実施形態では、該アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。一実施形態では、該機能的バリアントは、1つ以上の保存的アミノ酸置換を含む。
【0106】
保存的置換(または同義置換)は、側鎖が類似の生化学的特性を有し、したがってペプチドの機能に影響を及ぼさないアミノ酸の置換である。
【0107】
アミノ酸配列間の同一性は、BLOSUM 30、BLOSUM 40、BLOSUM 45、BLOSUM 50、BLOSUM 55、BLOSUM 60、BLOSUM 62、BLOSUM 65、BLOSUM 70、BLOSUM 75、BLOSUM 80、BLOSUM 85、またはBLOSUM 90などの周知のアルゴリズムを使用して、あるいは比較される2つのペプチド配列の対応する位置に存在する特定のアミノ酸の単純な比較により、計算され得る。相同性は、同一性/配列同一性の同義語として使用され得る。
【0108】
保存的置換は、バリアントが機能し続ける限り、本開示によるペプチドの任意の1つ以上の位に導入され得る。しかしながら、1つ以上の位で非保存的置換(非同義置換)を導入することも望ましい場合がある。
【0109】
本明細書で定義される任意のアミノ酸は、LまたはD配置であり得る。何も明記されていない場合、L異性体形態への言及が好ましくは意味される。
【0110】
標準的及び/または非標準的アミノ酸は、ペプチド結合によって(直鎖状ペプチド鎖を形成するために)連結され得るか、または非ペプチド結合によって(例えば、アミノ酸の可変側鎖を介して)連結され得る。好ましくは、本開示のアミノ酸は、ペプチド結合によって連結されている。
【0111】
「ペプチド」及び「単離ペプチド」という用語は、本明細書では交換可能に使用され得る。用語「バリアント」及び「機能的バリアント」は、本明細書では交換可能に使用され得る。「断片」及び「機能的断片」という用語は、本明細書では交換可能に使用され得る。本明細書で「ペプチド」に言及する場合、この用語は、ペプチド自体への言及と、本明細書で定義される使用のためのペプチドの両方への言及を包含する。
【0112】
一実施形態では、ペプチドは、非天然存在である。
【0113】
一実施形態では、ペプチドは合成である。
【0114】
一実施形態では、ペプチドは、単離ペプチドである。
【0115】
一実施形態では、ペプチドは、放射性標識または蛍光標識ペプチドなどの標識ペプチドである。
【0116】
別の実施形態では、本明細書で定義されるバリアントには、アルキルアミノ酸がアルキルアミノ酸と置換され、芳香族アミノ酸が芳香族アミノ酸と置換され、硫黄含有アミノ酸が硫黄アミノ酸と置換され、ヒドロキシ含有アミノ酸がヒドロキシ含有アミノ酸と置換され、酸性アミノ酸が酸性アミノ酸と置換され、塩基性アミノ酸が塩基性アミノ酸と置換され、及び/または二塩基性モノカルボン酸アミノ酸が二塩基性モノカルボン酸アミノ酸と置換される、配列が含まれる。
【0117】
ペプチドという用語はまた、当該技術分野において周知であるように、化学反応または酵素触媒反応によって導入される翻訳後修飾も包含する。これらには、1つ以上のアミノ酸残基のアセチル化、リン酸化、メチル化、グルコシル化、糖化、アミド化、ヒドロキシル化、脱イミノ化、脱アミド化、カルバミル化及び硫酸化、ならびにリソソームカテプシン、ならびにカルパイン、セクレターゼ、及びマトリックスメタロプロテイナーゼを含めた既知のプロテイナーゼによるタンパク質分解修飾が含まれる。
【0118】
また、ペプチドの機能的等価物は、ユビキチン化、標識化(例えば、放射性核種、種々の酵素など)、ペグ化(ポリエチレングリコールによる誘導体化)、またはオルニチンなどのヒトタンパク質では通常生じない(非タンパク質原性)アミノ酸の挿入(または化学合成による置換)などの化学修飾を含み得る。
【0119】
立体的に類似した化合物は、ペプチド構造の重要な部分を模倣するように組み立てられ得る。これは、当業者に既知のモデリング及び化学設計の技法によって達成され得る。例えば、エステル化及び他のアルキル化を使用して、例えば、ジ-アルギニンペプチド骨格のアミノ末端を修飾し、テトラペプチド構造を模倣させてもよい。そのような立体的に類似した構築物はすべて、本発明の範囲内に入ることが理解されるであろう。N末端及びC末端アルキル化及びエステル化を有するペプチドもまた、本発明に包含される。
【0120】
隣接ペプチド配列または連続ペプチド配列は、ペプチド結合によって直線的に連結されている連続アミノ酸の配列である。隣接アミノ酸配列及び連続アミノ酸配列は、本明細書では交換可能に使用される。
【0121】
少なくとも1つの脂肪酸分子の結合
本開示のペプチド二重アゴニストは、開示されるアミノ酸配列の1~15位のいずれか1つでのアミノ酸残基での、少なくとも1つの脂肪酸分子の結合によって修飾されることを特徴とする。実際、開示されるアミノ酸配列のN末端領域、例えば、開示される配列の1~15位のいずれか1つでの脂肪酸の結合は、hGLP-1Rを活性化する能力が低いか、またはその能力が全くなく、したがって「hGIPR及びhGLP-2Rの選択的ペプチド二重アゴニスト」と呼ばれる、hGIPR及びhGLP-2Rの二重ペプチドアゴニストを生じる。
【0122】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、開示されるアミノ酸配列の1位またはN末端で少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0123】
一実施形態では、本開示によるペプチド二重アゴニストは、配列番号66、67、68、または69を含むか、またはそれからなり、式中、XはIであり、該ペプチドは、配列番号66、67、68または69の1位、例えば配列番号66、67、68または69のN末端で1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0124】
一実施形態では、本開示による脂肪酸分子は、リンカーまたはスペーサーを介してアミノ酸残基のアルファ-アミノ基に結合され、ここで、該アミノ酸残基は、N末端アミノ酸残基である。
【0125】
本開示のペプチド二重アゴニストは、開示されるアミノ酸配列の2~15位のいずれか1つでのアミノ酸残基での、少なくとも1つの脂肪酸分子の結合によって修飾されることを特徴とする。
【0126】
本開示のペプチド二重アゴニストは、開示されるアミノ酸配列の2~14位のいずれか1つでのアミノ酸残基での、少なくとも1つの脂肪酸分子の結合によって修飾されることを特徴とする。
【0127】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、配列番号66、67、68、または69の2~15位のいずれか1つのリジン(K)で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0128】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0129】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0130】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位または11位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0131】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0132】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0133】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの5、7、8、11、12、15位のいずれか1つに少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0134】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの5、7、8、11位のいずれか1つに少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0135】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、本明細書に開示される配列番号66、67、68、または69、あるいはそれらのバリアントの5、11、12位のいずれか1つに少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0136】
開示されるペプチドのN末端領域で、例えば、1~15位、例えば、N末端、または5、11及び/または12位での脂肪酸の結合が、GLP-1Rの活性化を低減させることが見出された。代わりに、GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重アゴニストの16~43位等のC末端領域での脂肪酸の結合は、GLP-1Rアゴニスト活性の保持を引き起こす場合があり、GLP-1Rに対する効力を増加させる場合もある。
【0137】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、アミノ酸配列、配列番号66、67、68、または69を含むか、またはそれからなり、式中、X13はAibであり、該ペプチドは、配列番号66、67、68、または69の5または11位のいずれか1つで少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾される。
【0138】
本開示の一実施形態では、脂肪酸分子は、直鎖脂肪酸である。
【0139】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、分岐状脂肪酸である。
【0140】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、1つの脂肪酸を含むモノアシル脂肪酸分子である。
【0141】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、ジアシル脂肪酸分子である。
【0142】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、CH(CHCO-(カプリル、C10)、CH(CH10CO-(ラウリル、C12)、CH(CH12CO-(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO-(パルミトイル、C16)、CH(CH16CO-(ステアリル、C18)及びCH(CH18CO-(アラキジル、C20)からなる群より選択されるアシル基を含む。
【0143】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、HOOC-CH(CHCO-(デカノイル、C10)、HOOC-CH(CH10CO-(ドデカノイル、C12)、HOOC-CH(CH12CO-(1-テトラデカノイル、C14)、HOOC-CH(CH14CO-(ヘキサデカノイル、C16)、HOOC-CH(CH15CO-(15-カルボキシ-ペンタデカノイル、C17)、HOOC-CH(CH16CO-(オクタデカノイル、C18)、HOOC-CH(CH17CO-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイル、C19)、HOOC-CH(CH18CO-(エイコサノイル、C20)、及びHOOC-CH(CH19CO-(19-カルボキシ-ノナデカノイル、C21)からなる群より個々に選択される2つのアシル基を含む。
【0144】
一実施形態では、該脂肪酸分子は、C16(パルミトイル)である。
【0145】
一実施形態では、該脂肪酸分子は、COOH(CHCO-(C10二酸)、COOH(CH10CO-(C12二酸)、COOH(CH12CO-(C14二酸)、COOH(CH14CO-(C16二酸)、COOH(CH16CO-(C18二酸)、COOH(CH18CO-(C20二酸)及びCOOH(CH20CO-(C22二酸)からなる群より選択されるアシル基を含む。
【0146】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、アミノ酸残基に直接、例えば、スペーサーまたはリンカーの存在なしで結合している。
【0147】
本開示の一実施形態では、該脂肪酸分子は、スペーサーまたはリンカーを介してアミノ酸残基に結合している。
【0148】
一実施形態では、スペーサーは、親水性リンカーである。一実施形態では、スペーサーは、非天然アミノ酸親水性リンカーである。
【0149】
一実施形態では、スペーサーは、個々のスペーサー部分のリピートである。一実施形態では、スペーサーは、同一のスペーサー部分のリピートである。一実施形態では、スペーサーは、異なるスペーサー部分のリピートである。
【0150】
一実施形態では、脂肪酸分子は、スペーサーのカルボキシル基が脂肪酸分子のアミノ基とアミド結合を形成するような方式で、スペーサーを介してアミノ酸残基に結合している。
【0151】
一実施形態では、スペーサーは、
コハク酸、Lys、Glu、Aspからなる群より選択される1つ以上のアミノ酸、
4-Abu、
y-アミノ酪酸、
γ-アミノブタノイル(γ-アミノ酪酸)、γ-グルタミル(γ-グルタミン酸)、β-アスパラギル、β-アラニル、及びグリシルのうちの1つ以上、ならびに
[γ-グルタミン酸-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸](γGlu-AEEAc)(式中、nは、1~50の整数、例えば、1~2、2~3、3~4、4~5、5~6、6~7、7~8、8~9、9~10、10~11、11~12、12~13、13~14、14~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、45~50の整数である)
からなる群より個々に選択される1つ以上の部分を含む。
【0152】
本開示の一実施形態では、スペーサーまたはリンカーはyGluを含む。
【0153】
本開示の一実施形態では、該スペーサーは、yGluまたはyGlu-yGluを含むか、またはそれからなる。
【0154】
本開示のいくつかの実施形態では、本明細書で開示されるペプチド二重アゴニストはアシル化されており、いくつかの実施形態では、これは、ペプチド二重アゴニストを、GLP-1Rではなく、GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重選択的アゴニストにし、そのアゴニスト効力を保持することに加えて、半減期及びin vivo安定性を増加させる。
【0155】
一実施形態では、本開示のペプチド二重アゴニストは、
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-K(γGlu-C16)-SDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-K(γGlu-C16)-NLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C10)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EG-K(γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD-OH
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-K(γglu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ-OH
化合物番号1、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号2、配列番号2
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT
化合物番号45、配列番号38
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK
化合物番号3、配列番号3
(C10)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号46、配列番号39
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK
化合物番号4、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号5、配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号6、配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号7、配列番号6
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号8、配列番号7
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT-OH
化合物番号15、配列番号14
(C16)HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号48、配列番号41
(C16)HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号49、配列番号42
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ
化合物番号50、配列番号43
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号51、配列番号44
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ
化合物番号52、配列番号45
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ
化合物番号53、配列番号33
(C16)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号16、配列番号15
(C16)HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号17、配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号18、配列番号4
(C10-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号19、配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号20、配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号21、配列番号18
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号22、配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号23、配列番号20
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号39、配列番号33
(C16-二酸)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号40、配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号41、配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号42、配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号43、配列番号37
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号44、配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
またはそのバリアントであって、該バリアントが1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、該バリアントからなる群より選択される。
【0156】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、
配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH、
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号10、化合物番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH
配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH、
またはそのバリアントであって、該バリアントが1つまたは2つの個々のアミノ酸置換を含む、該バリアントからなる群より選択される。
【0157】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号5、配列番号4、(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0158】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号6、配列番号5、(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0159】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号9、配列番号8、H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0160】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、配列番号10、化合物番号11、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0161】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号12、配列番号11、H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0162】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号14、配列番号13、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH2を含むかまたはそれからなる。
【0163】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号17、配列番号4、(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0164】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号19、配列番号16、(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0165】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号20、配列番号17、(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0166】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号22、配列番号19、(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0167】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号24、配列番号21、H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。このペプチド二重アゴニストは、良好な効力及び良好な物理的安定性の両方を有する。
【0168】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号25、配列番号21、H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。このペプチド二重アゴニストは、良好な効力及び良好な物理的安定性の両方を有する。
【0169】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、配列番号25、化合物番号21、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0170】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号33、配列番号28、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。このペプチド二重アゴニストは、良好な効力及び良好な物理的安定性の両方を有する。
【0171】
一実施形態では、ペプチドは、配列、化合物番号35、配列番号29、H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0172】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号37、配列番号31、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OHを含むかまたはそれからなる。
【0173】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号40、配列番号34、(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OHを含むかまたはそれからなる。
【0174】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号41、配列番号35、(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OHを含むかまたはそれからなる。
【0175】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号42、配列番号36、(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OHを含むかまたはそれからなる。
【0176】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号44、配列番号4、(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OHを含むかまたはそれからなる。
【0177】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、配列、化合物番号31、配列番号26、H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OHを含むかまたはそれからなる。このペプチド二重アゴニストは、良好な効力及び良好な物理的安定性の両方を有する。
【0178】
ペプチド二重アゴニストの活性
一実施形態では、機能的バリアントまたは断片は、天然のペプチドまたはそれが由来するペプチドと同じ生物活性または能力を保持している。
【0179】
一実施形態では、その機能的バリアントまたは断片を含む、ペプチド二重アゴニストは、以下のうちの1つ以上が可能である。
a. GIPR及びGLP-2Rへの結合、及び/または
b. GIPR及びGLP-2Rの活性化、及び/または
c. GIPR及びGLP-2R媒介性cAMP産生などのGIPR及びGLP-2R活性化の刺激、及び/または
d. 骨吸収を阻害すること、及び/または
e. 骨形成を刺激すること。
【0180】
一実施形態では、その機能的バリアントまたは断片を含む、ペプチド二重アゴニストは、以下が可能である。
f. 天然のhGIPと比較して、GIPRへのベータ-アレスチン2の動員を減少させること、
g. 天然のhGIPと比較してGIPR内在化を減少させること。
【0181】
これらの効果は、長期治療(数週間、数ヶ月間、数年)で持続的な薬理学的効果をもたらす可能性があり、GIPRの脱感作を引き起こさない可能性があるため、望ましい場合がある。GIPRの脱感作は、Sameer et al. Mol Cell Biol. 2014 Oct 1;34(19):3618-29. doi:10.1128/MCB.00256-14に論じられる。
【0182】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニスト及びその機能的バリアントまたは断片は、GIPR及びGLP-2Rの完全アゴニストである。
【0183】
一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、GIPRに結合し、それを活性化することができる。いくつかの実施形態では、GIPRは、ヒトGIPR(Uniprot受託番号P48546)である。一実施形態では、ペプチド二重アゴニストは、GLP-2Rに結合し、それを活性化することができる。いくつかの実施形態では、GLP-2Rは、ヒトGLP-2R(Uniprot受託番号O95838)である。
【0184】
本開示のペプチド二重アゴニストの活性は、本明細書の「実施例」に記載されるようなcAMPアッセイによって実験的に評価され得る。このようなcAMPアッセイを使用して、EC50及びEmax、ならびに他の関連パラメータを決定することができる。
【0185】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、以下が可能である。
a.天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGIPRを活性化すること、
b.天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGLP-2Rを活性化すること。
【0186】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、以下が可能である。
-天然のGIPがGIPRを活性化するのと同じまたは増加した効力でGIPRを活性化すること、及び
-天然のGLP-2がGLP-2Rを活性化するのと同じまたは増加した効力でGLP-2Rを活性化すること。
【0187】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大80%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化することが可能であり、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大70%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化することが可能であり、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大60%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化することが可能である。
【0188】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、
a.ヒトGIPRに対して、10nM以下、例えば8nM以下、例えば7nM以下、例えば6nM以下、例えば5nM以下、例えば4nM以下、例えば3nM以下、例えば2nM以下、例えば1nM以下のEC50を有し、
b.ヒトGLP-2Rに対して50nM、例えば40nM以下、例えば30nM以下、例えば25nM以下、例えば20nM以下、例えば15nM以下、例えば10nM以下のEC50を有する。
【0189】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、ヒトGLP-1Rに対して、10nM以上、例えば12nM以上、例えば15nM以上のEC50を有する。
【0190】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、ヒトGIPRに対して、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも10倍低い、例えば、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも12倍低い、例えば、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも15倍低い、EC50を有する。
【0191】
一実施形態では、本明細書で提供されるペプチド二重アゴニストは、ヒトGLP-2Rに対して、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも10倍低い、例えば、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも12倍低い、例えば、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも15倍低い、EC50を有する。
【0192】
医薬/医療用途
医薬として使用するための、本明細書の他の箇所に定義されている、ペプチド二重アゴニスト、ペプチド二重アゴニストをコードする核酸構築物、ペプチド二重アゴニストをコードする核酸構築物を含む送達ビヒクル、及びペプチド二重アゴニストを含む組成物を提供することは、本開示の態様である。
【0193】
したがって、骨吸収を阻害する方法及び/または骨形成を刺激する方法に使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを提供することが本開示の態様である。
【0194】
骨吸収を阻害する方法及び/または骨形成を刺激する方法に使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを提供することもまた本開示の態様である。
【0195】
また、骨吸収を阻害するため及び/または骨形成を刺激するための医薬の製造のための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストの使用が提供される。
【0196】
また、骨吸収を阻害する方法及び/または骨形成を刺激する方法であって、該方法が、治療有効量の本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを、それを必要とする個体に投与することを含む、該方法を提供する。
【0197】
骨障害を治療する方法に使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを提供することは、本開示のさらなる態様である。一実施形態では、骨障害は、骨吸収の増加及び/または骨形成の低減に関連する障害である。一実施形態では、骨障害は、骨密度の低さまたは低減に関連する。
【0198】
また、骨障害を治療する、予防する、及び緩和することを含む、該骨障害を治療する方法に使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストが提供される。
【0199】
また、骨障害を治療する方法に使用するための、本明細書で開示されるペプチド二重アゴニストも開示される。
【0200】
骨密度または骨塩密度(BMD)は、骨組織内の骨塩の量である。概念は、骨の体積当たりの無機質の質量(物理学的な意味での密度に関連する)であるが、臨床的には、撮像時の骨表面1平方センチメートル当たりの光学密度による代理で測定される。骨密度測定は、臨床医学において、骨粗鬆症/骨減少症及び骨折リスクの間接指標として使用されている。これは、デンシトメトリーと呼ばれる手順によって測定される。骨密度の低下と骨折の確率の高さとには統計的な関連がある。骨密度測定は、骨粗鬆症のリスクについてヒトをスクリーニングし、骨強度を改善するための対策から恩恵を受ける可能性のあるヒトを特定するために使用される。
【0201】
Tスコアは、骨粗鬆症のスクリーニング時の関連尺度である。これは、若年性の正常参照平均値と比較した、部位での骨塩密度(BMD)である。世界保健機関の基準は以下の通りである:
正常とは、Tスコアが-1.0以上である
骨減少症は-1.0~-2.5の間で定義される
骨粗鬆症は、-2.5以下、つまり、若年期の正常参照の平均値より2.5標準偏差低い骨密度と定義される。
【0202】
一実施形態では、骨障害は、-1.0以下、例えば、-1.0~-2.5、例えば、-2.5以下のTスコアと関連している。
【0203】
一実施形態では、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストの使用が、骨障害の治療のための医薬の製造のために提供される。
【0204】
また、骨障害の治療方法であって、治療有効量の本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを、それを必要とする個体に投与することを含む、該方法が提供される。
【0205】
本明細書で言及される、必要とする個体は、二重アゴニストペプチドの投与から利益を得る可能性のある個体である。こうした個体は、骨障害を患っているか、またはそれに罹患するリスクがあり得る。個体は、男性または女性、幼児、中年または高齢である任意のヒトであってもよい。個体において治療または防止される障害は、個体の年齢、個体の全身健康状態、個体を治療するために使用される薬剤、及び個体が、骨密度障害を有するか、または誘導した可能性がある疾患または障害に罹患した既往歴を有するかどうかに関する。
【0206】
一実施形態では、骨障害は、骨減少症、骨粗鬆症、重度の骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、特発性(iodiopathic)骨粗鬆症、骨軟化症、クル病、嚢胞性骨炎(OFC)、及び骨パジェット病からなる群から選択される。
【0207】
一実施形態では、骨障害は、骨減少症である。
【0208】
一実施形態では、骨障害は、骨粗鬆症である。
【0209】
一実施形態では、骨障害は、閉経後骨粗鬆症である。
【0210】
一実施形態では、骨障害は、特発性(iodiopathic)骨粗鬆症、例えば若年性特発性(iodopathic)骨粗鬆症である。
【0211】
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳性麻痺に罹患している個体における骨粗鬆症、例えば、特発性骨粗鬆症を治療する方法に使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを提供することが、本開示のさらなる態様である。
【0212】
一実施形態では、骨障害は、続発性障害、例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳性麻痺に罹患している個体における続発性障害である。
【0213】
一実施形態では、骨障害は、続発性障害、例えば、グルココルチコイド治療などのステロイドを受けている個体及び/または不動の影響を受ける個体における続発性障害である。
【0214】
特発性骨粗鬆症とは、閉経後ではない、または骨粗鬆症の他の確認できる二次的な原因を有しない、骨減少症及び骨折以外は若く健康な個体における、最小限の外傷を伴うまたは外傷を伴わない骨減少症及び骨折の発症を指す。
【0215】
また、骨減少症、骨粗鬆症、重度の骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、特発性骨粗鬆症、骨軟化症、クル病、嚢胞性線維性骨炎(OFC)及び骨パジェット病からなる群より選択される骨障害を治療する方法において使用するための、配列番号66及び67からなる群から選択されるペプチド二重アゴニスト、またはその機能的バリアント、またはその機能的断片も開示する。
【0216】
一実施形態では、骨減少症を治療する方法に使用するための、配列番号66及び67からなる群から選択されるペプチド二重アゴニスト、またはその機能的バリアント、またはその機能的断片が提供される。
【0217】
一実施形態では、骨粗鬆症を治療する方法に使用するための、配列番号66及び67からなる群から選択されるペプチド二重アゴニスト、またはその機能的バリアント、またはその機能的断片が提供される。
【0218】
一実施形態では、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳麻痺に罹患した個体における骨粗鬆症を治療する方法において使用するための、配列番号66及び67からなる群から選択されるペプチド二重アゴニスト、またはその機能的バリアント、またはその機能的断片が提供される。
【0219】
併用療法
さらなる活性医薬成分と組み合わせて使用するための、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを提供することも一態様である。該さらなる活性成分は、一実施形態では、骨密度の低減に関連する骨障害などの骨障害を治療するのに有用である。
【0220】
一実施形態では、さらなる活性医薬成分は、ビスホスホネート、例えば、アレンドロネート(Fosamax)、リセドロネート(Actonel、Atelvia、Benet)、イバンドロネート(Boniva)、ゾレドロン酸(Reclast、Aclasta、Zometa)、エチドロン酸(Didronel)、パミドロン酸(Aredia/Pamimed)、チルドロン酸(Skelid);エストロゲン補充療法;ホルモン療法;ラロキシフェン(Evista)等のホルモン様薬;カルシトニン(Fortical及びMiacalcin)、デノスマブ(Prolia);テリパラチド(Forteo);ビタミンD(アルファカルシドールまたはカルシトリオール);カルシウムまたはリンの補給からなる群から選択される。
【0221】
一実施形態では、さらなる活性医薬成分は、本ペプチド二重アゴニストの半減期を延長する。一実施形態では、さらなる活性医薬成分は、ジペプチジルペプチダーゼ4の阻害剤(DPP-4/DDP-IV阻害剤)、またはグリプチンである。例としては、シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、ゲミグリプチン、アナグリプチン、テネリグリプチン、アログリプチン、トレラグリプチン、デュトグリプチン、及びオマリグリプチン(MK-3102)が挙げられる。
【0222】
二重アゴニストペプチドをコードする核酸構築物
一実施形態では、本明細書で定義される二重アゴニストペプチドをコードする核酸構築物が提供される。一実施形態では、該核酸構築物は、該ペプチドを長期間、例えば、少なくとも1ヶ月間、例えば、少なくとも2ヶ月間、例えば、少なくとも3ヶ月間、例えば、少なくとも4ヶ月間、例えば、少なくとも5ヶ月間、例えば、少なくとも6ヶ月間、例えば、少なくとも7ヶ月間、例えば、少なくとも8ヶ月間、例えば、少なくとも9ヶ月間、例えば、少なくとも12ヶ月間、連続的に発現することができる。
【0223】
したがって、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストをコードする核酸構築物を提供することが一態様である。
【0224】
一実施形態では、配列番号66または67のペプチド二重アゴニスト、またはその機能的バリアント、またはその機能的断片、あるいは本明細書で開示される任意のペプチド二重アゴニストをコードする核酸構築物が提供される。
【0225】
骨障害を治療する方法で使用するための、本明細書で定義される二重アゴニストペプチドをコードする核酸構築物を提供することも1つの態様である。
【0226】
核酸構築物とは、遺伝子操作された核酸と理解される。核酸構築物は、非複製及び線状の核酸、環状発現ベクター、または自己複製プラスミドであり得る。核酸構築物は、遺伝子またはその断片、プロモーター、エンハンサー、ターミネーター、ポリAテール、リンカー、ポリリンカー、作動的リンカー、マルチクローニングサイト(MCS)、マーカー、終止コドン、配列内リボソーム進入部位(IRES)、及び組み込みのための宿主相同配列または他の規定された要素などの、いくつかの要素を含み得るが、これらに限定されない。本発明による核酸構築物は、上記の要素の任意の組み合わせのすべてまたはサブセットを含み得ることを理解されたい。
【0227】
核酸構築物を操作する方法は、当技術分野で周知である(例えば、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Sambrook et al., eds., Cold Spring Harbor Laboratory,2nd Edition,Cold Spring Harbor,NY,1989を参照されたい)。さらに、本発明による核酸構築物は、テンプレートなしで合成されてもよく、様々な商業的供給業者(例えば、Genscript Corporation)から入手されてもよい。
【0228】
一実施形態では、核酸構築物は、二重アゴニストペプチドをコードする配列を含むネイキッドDNA構築物である。
【0229】
送達ビヒクル
送達ビヒクル内に含まれる、本明細書上記の核酸構築物を提供することもまた態様である。送達ビヒクルは、ヌクレオチド配列またはポリペプチド、あるいはその両方を少なくとも1つの媒体から別の媒体に移送することができる実体である。送達ビヒクルは、一般に、核酸構築物内でコードされている配列の発現、及び/または該構築物またはその中にコードされているポリペプチドの細胞内送達のために使用される。
【0230】
一実施形態では、本明細書で定義される核酸構築物を含む送達ビヒクルが提供される。送達ビヒクルは、RNAベースのビヒクル、DNAベースのビヒクル/ベクター、脂質ベースのビヒクル(リポソームなど)、ポリマーベースのビヒクル(カチオン性ポリマーDNAキャリアーなど)、コロイド状金粒子(コーティング)及びウイルス由来のDNAまたはRNAビヒクルまたはベクターからなる群より選択されてもよい。
【0231】
非ウイルス性送達の方法には、物理的アプローチ(キャリアーを含まない送達)及び化学的アプローチ(合成ベクターベースの送達)が含まれる。
【0232】
針注射、遺伝子銃、ジェット注射、エレクトロポレーション、超音波、及び流体力学的送達を含む物理的アプローチは、細胞膜を透過し細胞内遺伝子導入を促進する物理的な力を使用する。該物理的な力は、電気的または機械的であり得る。
【0233】
化学送達ビヒクルの例としては、生分解性ポリマー微小球、リポソームキャリアーなどの脂質ベースの製剤、リポソーム、カルシウム塩またはデンドリマーなどのカチオン的に荷電した分子、リポ多糖、ポリペプチド、及び多糖が挙げられるが、これらに限定されない。
【0234】
別の実施形態は、送達ビヒクルとして、本明細書ではウイルスベクター(すなわち、ウイルスではない)と示されるベクターを含む。本発明によるウイルスベクターは、改変されたウイルスゲノム、すなわちウイルスゲノムを形成する実際のDNAまたはRNAから作製され、ネイキッドの形態で導入される。したがって、ウイルスまたは非ウイルスタンパク質から作製されたウイルスゲノムを囲むいかなるコート構造も、ウイルスベクターの一部ではない。
【0235】
ウイルスベクターが由来するウイルスは、アデノウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、泡沫ウイルス、サイトメガロウイルス、セムリキフォレストウイルス、ポックスウイルス、RNAウイルスベクター及びDNAウイルスベクターの非網羅的な群から選択され得る。こうしたウイルスベクターは、当該技術分野で周知である。
【0236】
一実施形態では、該ウイルスベクターは、アデノウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、及び組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)からなる群から選択され得る。1つの好ましい実施形態では、該ウイルスベクターは、治療用rAAVベクターなどの治療用rAAVベクターである。
【0237】
アデノウイルスは、二本鎖DNA含有ウイルスのグループである。アデノウイルスは、複製能力がない、または条件付きで複製能力がないように遺伝子改変され得る。この形態では、アデノウイルス構築物またはアデノベクターとして、アデノウイルスは、ワクチン接種または遺伝子治療のための遺伝子送達ビヒクルとして使用され得る。
【0238】
組換え細胞
別の態様は、本明細書で定義される核酸構築物を含む細胞に関する。こうした組換え細胞は、核酸構築物の送達ビヒクルとして、または遺伝子治療計画の一部として、in vitro研究のためのツールに使用することができる。核酸構築物は、細胞の核へのDNAのマイクロインジェクション、トランスフェクション、エレクトロポレーション、リポフェクション/リポソーム融合、及び粒子照射を含む、当該技術分野で周知の技術によって細胞に導入することができる。適切な細胞としては、自家及び非自家細胞が挙げられ、異種細胞が挙げられ得る。
【0239】
調製方法(ペプチド)
本明細書で定義される二重アゴニストペプチドは、当該技術分野で公知の任意の方法、例えば、溶液合成またはメリフィールド型固相合成を含む標準的なペプチド調製技法によって調製することができる。
【0240】
一実施形態では、本発明によるペプチドは、合成的に作製または産生される。ペプチドの合成的産生のための方法は、当該技術分野において周知である。合成ペプチドの産生のための詳細な説明及び実用的な助言は、Synthetic Peptides: A User’s Guide(Advances in Molecular Biology),Grant G.A. ed.,Oxford University Press,2002、または:Pharmaceutical Formulation:Development of Peptides and Proteins,Frokjaer and Hovgaard eds.,Taylor and Francis,1999に見出すことができる。
【0241】
一実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド配列は、合成的に、特に配列支援ペプチド合成(SAPS)法によって、溶液合成によって、メリフィールド型固相合成などの固相ペプチド合成(SPPS)によって、組換え技術(該宿主細胞内での発現を誘導することができる第2の核酸と作動可能に会合したペプチドをコードする第1の核酸配列を含む宿主細胞による産生)または酵素合成によって産生される。これらは当業者には周知である。
【0242】
ペプチドは、N-a-アミノ保護基及び側鎖官能基用の好適な一般的保護基として9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)またはtert-ブチルオキシカルボニル(Boc)を使用して、完全自動ペプチド合成装置にてバッチ式のいずれかで合成され得る。
【0243】
逆相HPLCなどによる精製後、ペプチドをさらに処理して、例えばC末端またはN末端修飾アイソフォームを得ることができる。末端修飾のための方法は、当該技術分野で周知である。
【0244】
例えば、脂肪酸のコンジュゲーションのための以下の方法が使用され得る。最後のN末端N-Fmocが除去された後、N末端アミノ基を、3当量のHATU及び6当量のDIPEAの存在下、3当量の1,16-ヘキサデカン二酸の処理によってアシル化する。代替法として、Dde保護側鎖を有するリジンが、アシル化位で、固相ペプチド合成に使用される。ペプチド鎖を組み立てた後、N末端アミノ基を、6当量のDIPEAの存在下、3当量のBoc2Oによってキャップ付加する。次いで、保護基Ddeを2%ヒドラジン/DMF(v/v)の処理により除去する。代替法として、3当量の塩化パルミトイルを6当量のDIPEAの存在下でパルミトイル化に使用することができる。または、3当量の1,16-ヘキサデカン二酸をHATU/DIPEAによって活性化し、次いで、リジンの側鎖にコンジュゲート化することができる。さらなる代替法としては、Fmoc-γ-Glu(tBu)-OHまたはFmoc-4-Abu-OHまたはFmoc-β-Ala-OHまたはFmoc-AEEAc-OHを、DIC/HOBTの標準プロトコルを用いて、Lysの側鎖にコンジュゲート化する。次に、非天然アミノ酸のN末端アミノ基を、6当量のDIPEAの存在下、3当量の塩化パルミトイルで処理することによってパルミトイル化する。
【0245】
医薬組成物及び製剤
本明細書に定義される二重アゴニストペプチドを原料化学物質(ペプチド)として投与することは可能であるが、それらを医薬製剤の形態で提示することが好ましい場合がある。こうした医薬製剤は、医薬組成物、医薬的に許容される組成物、または医薬的に安全な組成物と呼ばれることがある。
【0246】
したがって、本明細書で定義される二重アゴニストペプチド、またはその医薬的に許容される塩もしくはエステル、及び医薬的に許容されるキャリアー、賦形剤及び/または希釈剤を含む医薬製剤も提供される。医薬製剤は、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy 2005,Lippincott,Williams&Wilkinsに記載のものなど、従来の手法により調製することができる。
【0247】
本ペプチド化合物の医薬的に許容される塩も(それらが調製され得る場合には)対象となることが意図される。これらの塩は、医薬用途への適用において許容されるものである。それにより、塩は親化合物の生物活性を保持し、塩は疾患の治療におけるその適用及び使用において不適切なまたは有害な効果を及ぼさないことを意味する。
【0248】
医薬的に許容される塩は、標準的な方法で調製される。親化合物が塩基である場合、それは、好適な溶媒中の過剰の有機酸または無機酸で処理される。親化合物が酸である場合、それは、好適な溶媒中の無機塩基または有機塩基で処理される。
【0249】
ペプチド化合物は、そのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の形態で、医薬的に許容されるキャリアーもしくは希釈剤と、同時発生的に、同時に、または一緒に、特に、好ましくは、経口、直腸経路、または非経口(皮下を含む)経路であるにせよ、その医薬組成物の形態で、有効量で投与されてもよい。
【0250】
医薬的に許容される酸付加塩の例には、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸など、ならびに有機酸、例えば、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、p-トルエンスルホン酸、及びアリールスルホン酸が含まれる。
【0251】
本発明のペプチドの医薬的に許容される塩は、好ましくは、生理学的に許容されるpHを有する溶液中にあり、すなわち、ペプチド塩を含む溶液は、好ましくは、臨床使用に許容されるpHを有する。
【0252】
本明細書では、本明細書で定義されるペプチド二重アゴニストを含む組成物、または該ペプチド二重アゴニストを含む多量体化合物、または該ペプチド二重アゴニストを含む/コードする核酸構築物が提供される。
【0253】
投与及び用量
本開示の一実施形態では、本明細書に定義されるようなペプチドまたは該ペプチドをコードする核酸構築物、あるいはペプチドを含む組成物は、治療を必要とする個体に、医薬的に有効な用量または治療有効量で投与される。用量要件は、使用される特定の薬物組成物、投与経路、及び処置される特定の対象によって異なり、重症度及び障害の種類、ならびに対象の体重及び全身状態に依存する。個々の投与量の最適な量及び間隔は、治療される状態の性質及び程度、投与の形態、経路及び部位、ならびに治療される特定の患者によって決定され、そのような最適値は、従来の技術によって決定することができることも当業者には認識されよう。また、当業者であれば、最適な治療過程、すなわち、定義された日数の間、1日当たりに与えられる化合物の用量数を、従来の治療過程決定試験を用いて確認することができることを理解するであろう。
【0254】
一実施形態では、ペプチドまたは組成物は、少なくとも1日1回、例えば、1日1回、例えば、1日2回、例えば、1日3回、例えば、1日4回、例えば、1日5回投与される。
【0255】
用量はまた、断続的な間隔で、または用量が毎日は投与されない間隔で投与されてもよい。むしろ、1つ以上の用量が、2日おき、3日おき、4日おき、5日おき、6日おき、毎週、2週おき、3週おき、4週おき、5週おき、6週おき、またはそれらの範囲内の間隔(例えば、2~4週間ごと、または4~6週間ごと)に投与されてもよい。
【0256】
一実施形態では、ペプチドまたは組成物は、1日1回投与される。
【0257】
一実施形態では、ペプチドまたは組成物は、骨吸収が最も高いときに一晩投与されるなど、1日1回投与される。
【0258】
一実施形態では、ペプチドまたは組成物は、週1回投与される。
【0259】
当業者は、1日の投与回数が増加する場合、各投与で投与されるべき用量がそれに応じて減少し得ることを知っている。同様に、各投与の期間が減少した場合、それに応じて投与量を増加させてもよい。
【0260】
投与経路
好ましい投与経路は、治療される対象の一般的な状態及び年齢、治療される状態の性質、体内の治療される組織の位置、ならびに選択される有効成分に依存するであろうことが理解されるであろう。
【0261】
全身治療
全身治療のために、投与経路は、ペプチド、該ペプチドをコードする核酸構築物、またはペプチドを含む組成物を血流に導入して、所望の作用の部位を最終的に標的とすることができる。
【0262】
こうした投与経路は、経腸経路(経口、直腸、鼻、肺、頬、舌下、経皮、嚢内及び腹腔内投与を含む)、及び/または非経口経路(皮下、筋内、クモ膜下腔内、脳内、静脈内及び皮内投与を含む)などの任意の好適な経路である。
【0263】
非経口投与
非経口投与は、それによって医薬が肝臓における初回通過分解を回避する、経口/経腸経路ではない任意の投与経路である。したがって、非経口投与には、任意の注射及び注入、例えば、静脈内投与、筋内投与、または皮下投与などのボーラス注射または連続注入が含まれる。さらに、非経口投与には、吸入及び局所投与が含まれる。
【0264】
したがって、化合物は、生物学的活性物質が投与される動物の任意の粘膜、例えば、鼻、膣、眼、口、生殖管、肺、胃腸管、または直腸における粘膜、好ましくは、鼻または口の粘膜を横断するように局所的に投与され、したがって、非経口投与にはまた、頬側、舌下、鼻、直腸、膣及び腹腔内投与、ならびに吸入または装着による、肺及び気管支投与が含まれ得る。また、剤は、皮膚を横断するように局所的に投与されてもよい。
【0265】
局所治療
本明細書で定義されるペプチド、または該ペプチドをコードする核酸構築物、またはペプチドを含む組成物は、一実施形態では、局所処置として使用され得る、すなわち、作用部位(複数可)に直接導入され得る。したがって、ペプチドは、皮膚または粘膜に直接適用されてもよく、あるいはペプチドは、作用部位に、例えば、病気になった組織に、または病気になった組織に直接つながる末端動脈に注射されてもよい。
【0266】
部品のキット
本発明はまた、1つ以上の上記剤(ペプチド、核酸構築物、または組成物)、及び少なくとも1種の追加またはさらなる構成要素を含むパーツのキットにも関する。
【0267】
一実施形態における部品のキットは、骨障害、骨粗鬆症及び骨減少症の処置、予防、または緩和のための、本明細書で定義される薬剤の1つ以上を含む。本明細書で定義されるキットは、本発明による活性剤及び/または本明細書の他の箇所に記載される1つ以上の第2の活性成分の同時、連続、または別々の投与を可能にする。
【実施例
【0268】
実施例1. GIPR及びGLP-2Rのペプチド二重アゴニスト
材料及び方法
材料
適用されたペプチドはすべて、WuXi AppTec,Shanghai,Chinaによって合成され、HPLC分析によって決定される純度は少なくとも95%以上であり、正確な分子量は質量分析を使用して確認した。in vitro実験で適用したヒトGIPR、GLP-2R、及びGLP-1Rは、Origene,Rockville,USAで購入することができる。ヒトN末端SNAPタグ付きGIPRを、Cisbio,Codolet,Franceでカスタム製造した。
【0269】
C10、C12またはC16またはC16-二酸アシル基を、表1に示すように1、5、7、11、12、15位に付加して、二重アゴニストの選択性を改善した。
【0270】
結果:
表1に列挙したペプチド二重アゴニストを得た。
【0271】
【表1】
【0272】
実施例2
方法
COS-7細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)、2mMグルタミン、180単位/mlペニシリン、及び45g/mlストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)1885中、10%CO及び37℃で培養した。実験の前に、以前記載されているように(van der Velden et al.,2021)、リン酸カルシウム沈降法を使用して、COS-7細胞の一過性トランスフェクションを行った。
【0273】
ヒトGIPR、GLP-2R、またはGLP-1Rのいずれかを発現する一過性にトランスフェクトしたCOS-7細胞を、トランスフェクションの翌日に白色の96ウェルプレートに35.000細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、HEPES緩衝生理食塩水(HBS)で洗浄することによってアッセイを開始し、続いて、アッセイ緩衝液(1mMのイソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX)を添加したHBS)と、37℃で30分間インキュベーションするステップを行った。次いで、リガンドを添加し、37℃でさらに30分間インキュベートした。リガンドインキュベーション後、HitHunter(登録商標)cAMPアッセイ(Eurofins DiscoverX,Fremont,150 USA)を製造業者の指示に従って実施した。発光を、PerkinElmer(商標)EnVision 2014マルチラベルリーダー(PerkinElmer,Waltham,MA)によって測定した。効力(EC50値)は、GraphPad Prism 9(San Diego,California,USA)を使用して非線形回帰によって特定した。シグモイド曲線をロジスティック的に適合させた。有効性(Emax値)は、各受容体に対する内因性リガンドの適用された最高濃度に対して正規化することによって決定した。
【0274】
結果
表2及び3から、例えば5、7、8、11、12、15位、またはN末端などのN末端領域(本開示によるペプチドの残基1~15)において、アミノ酸に脂肪酸分子を結合させると、GLP-1Rでの効力及び/または有効性を減少させることにより、GIPR及びGLP-2Rのみを標的とし、または主にGIPR及びGLP-2Rを標的とし、GLP-1Rを標的としない、強力な二重GIPR/GLP-2Rアゴニストをもたらすことがわかる。比較のために、表4の化合物、特に化合物番号63、65、64、62、60及び61を参照されたい。これらは、C末端アミノ酸残基または16位の残基に結合した脂肪酸を有し、hGIP及びhGLP-2Rに加えてhGLP-1Rを活性化することができる。
【0275】
2位及び/または13位のAibは、GIPR及び/またはGLP-2Rにおける効力を増加させ得る。2及び/または13位のAibはまた、GLP-1Rに対するさらなる選択性を誘導し得る。
【0276】
2位のAlaは、GLP-2RではなくGIPRに対して不均衡な効力及び/または有効性を有する二重アゴニストペプチドをもたらすようである。
【0277】
脂肪酸の長さが増加すると(例えば、C10に対してC16)、より高い選択性が誘導される可能性がある。これはおそらく立体障害が特定の位置ではGLP-1RよりもGIPR及びGLP-2Rでより許容されるためである。
【0278】
yGlu(ガンマ-グルタミン酸)リンカーもまた、より高い選択性を誘導する可能性がある。これはおそらく立体障害が特定の位置ではGLP-1RよりもGIPR及びGLP-2Rでより許容されるためである。
【0279】
N末端領域のアミノ酸、例えば5、7、8、11、12、15位またはN末端への脂肪酸分子の結合と組み合わせた、7位のイソロイシンは、GLP-1Rでの効力及び/または有効性を低下させる。
【0280】
【表2】
【0281】
【表3】
【0282】
【表4】
【0283】
【表5】
【0284】
【表6】
【0285】
実施例3
方法
HEK293細胞を、10%FBS、180単位/mLペニシリン、及び45g/mLストレプトマイシンを添加したDMEM-GlutaMAX(商標)-I中、10%CO、37℃で培養した。これらの細胞を、van der Velden et al.,2021に詳細に記載されているように、ベータ-アレスチン動員アッセイのためにPEIを使用してトランスフェクトした。
【0286】
HEK293細胞を、ヒトGIPR、ドナーRluc8-アレスチン-3-Sp1(ベータ-アレスチン2動員)、アクセプターmem-リンカー-シトリン-SH3、及びGPCRキナーゼ2(GRK2)で一過性にトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後、細胞をPBSで洗浄し、5mMのグルコースを含むPBSに再懸濁させた。次に、85μLの細胞懸濁液を白色の96-ウェルプレートの各ウェルに加え、続いて5μMのセレンテラジン-hを含むPBSを添加した。10分間のインキュベーション後、増加する濃度のリガンドを添加し、さらに30分間インキュベートした。発光を、Berthold Technologies Mithras Multilabelリーダーで測定した(Rluc8は485±40nmで、YFPは530±25nmで)。効力(EC50値)は、GraphPad Prism 9(San Diego,California,USA)を使用して非線形回帰によって特定した。シグモイド曲線をロジスティック的に適合させた。有効性(Emax値)は、GIPRに対する内因性リガンド(GIP)の適用された最高濃度に対して正規化することによって決定した。100nMの濃度までのシグモイド曲線のAUC値を同様に計算した。
【0287】
結果
試験した二重アゴニストはすべて、天然のGIPよりもヒトGIPRへのベータ-アレスチン2の動員が少なく、それらのいくつかは、ベータ-アレスチン2を全く動員しなかった。
【0288】
【表7】
【0289】
実施例4
方法
HEK293A細胞を、10%FBS、180単位/mLペニシリン、及び45g/mLストレプトマイシンを添加したDMEM-GlutaMAX(商標)-I中、5%CO、37℃で培養した。受容体内在化アッセイのために、Thermo Fischer Scientific,Massachusetts,USA製Lipofectamine 2000を使用し、製造元の指示に従って、これらの細胞をトランスフェクトした。
【0290】
ヒトSNAP-GIPRを一過性に発現しているHEK293A細胞を、トランスフェクション当日に白色の384ウェルプレートに15.000細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、培地を除去し、新しい新鮮な培養培地を追加した。3日目にアッセイを実行した。まず、細胞をOptiMEM中100nMのTag-Lite SNAP-Lumi4-Tb(ドナー)で60分間、37℃で標識した。次に、細胞を内在化緩衝液(1mMのCaCl、1mMのMgCl2、及び20mMのHEPESを補ったHBBS)で4回洗浄し、続いて100μMの予熱したフルオレセイン-O’-酢酸(アクセプター)を添加した。リガンド刺激の前に、プレートを37℃のインキュベーター内に5分間入れ、プレートを読み取る前に温度を調節した。次に、これらの細胞を37℃に予熱したリガンド溶液で刺激し、PerkinElmer(商標)EnVision 2014 Multilabelリーダー(PerkinElmer,Waltham,MA)において、37℃で60分間、3分ごとに内在化を測定した。1μMの濃度までのシグモイド曲線に関するAUC値を同様に計算した。
【0291】
結果
試験した二重アゴニストはすべて、天然のGIPよりも少ないGIPR内在化を誘導した。ベータ-アレスチン2をGIPRに全く動員しなかった化合物は、GIPR内在化も誘導しなかった。
【0292】
【表8】
【0293】
実施例5
方法
COS-7細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)、2mMグルタミン、180単位/mlペニシリン、及び45g/mlストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)1885中、10%CO及び37℃で培養した。実験の前に、以前記載されているように(van der Velden et al.,2021)、リン酸カルシウム沈降法を使用して、COS-7細胞の一過性トランスフェクションを行った。
【0294】
一過性にトランスフェクトしたヒトGIPRを発現するCOS-7細胞を、トランスフェクションの翌日に透明な96ウェルのプレートに7.500細胞/ウェルの密度で播種した。ウェル当たりに添加する細胞数は、放射性リガンド、125I-GIP(1-42)(NEX402010UC,PerkinElmer,Waltham,MA)の5~10%の特異的結合を確実にするように調整した。翌日、細胞の培地を、2%FBSを添加したDMEMに変更し、10nMのリガンドの有無にかかわらず、90分間プレインキュベートした。次いで、細胞を結合緩衝液(HEPES+0.1%カゼイン)中で2回洗浄し、次いで15~40pMの125I-GIP(1-42)を使用して、4℃で3時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞をウェル当たり100μlの氷冷結合緩衝液で2回洗浄し、1%SDSを含む200mM NaOHをウェル当たり175μlで使用して30分間、溶解させた。試料をWizard Gammeカウンター(PerkinElmer,Waltham,MA)によって分析した。リガンドプレインキュベート細胞及び非プレインキュベート細胞から測定されたカウントを比較することによって、データを分析した。
【0295】
結果
図3に示すように、GIPとのプレインキュベーションは、試験した2つのペプチド二重アゴニストのいずれでも観察されない、細胞表面からのGIPRの下方制御をもたらす。
【0296】
実施例6
方法:
Sprague Dawleyの雌ラット、10週齢(Janvier Labs,France)、n=4を06:00から最終血液試料後まで絶食させた。ベースラインの血液試料を、化合物の皮下投与直前に10:00に採取した。化合物を50mMリン酸緩衝液(pH7.5+0,1%Haemaccel)に溶解させた。用量:化合物番号11 4248.5μg/kg。
【0297】
血液試料を10:00、14:00、18:00及び22:00に採取した。採血後20分以内に血漿を得、-20℃で保存した。
【0298】
CTX及びP1NPを、RatLaps(CTX-I)EIA及びラット/マウスP1NP EIA(Immunidiagnosticsystems,UK)を使用して、プロトコルに従って測定した。
【0299】
データは、GraphPad Prism V9.3.0を使用して、ベースラインの%として、平均+/-SEMとして提示し、Sidaks多重比較検定を伴う2方向Anovaによって、または対応のないt検定によって解析する。
【0300】
結果:
化合物番号11の投与は、吸収マーカーCTXの増加の低減(ns)を示した(時点14:00、p値=0.08)。図2Aを参照されたい。上記の最低測定点(70%)から計算されたAUCは、CTX AUCの低減傾向を示した(p値=0.10)。図2Cを参照されたい。形成マーカーP1NPについては、化合物番号11の投与により、14:00及び18:00の時点で増加があった(図2B)。
【0301】
実施例7
方法
Sprague Dawley雄または雌ラット、体重200~300g、n=3をPK試験に使用した。化合物を80% DMSOに溶解させ、さらに希釈するか/または50mMリン酸緩衝液(pH7.5+0.1%Haemaccelまたはカゼイン)中に直接溶解させた。与えた用量は、すべてのSC投与については100nmol/kgであり、IV投与については20nmol/kgまたは100nmol/kgであった。化合物投与後0~72時間の時間枠で血液試料を採取した。血漿を得、LC-MSまたはLC-MS/MSによる評価まで-20℃で保存した。
【0302】
結果
【表9】
【0303】
実施例8
方法
COS-7細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)、2mMグルタミン、180単位/mlペニシリン、及び45g/mlストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)1885中、10%CO及び37℃で培養した。実験の前に、以前記載されているように(van der Velden et al.,2021)、リン酸カルシウム沈降法を使用して、COS-7細胞の一過性トランスフェクションを行った。
【0304】
ラットGIPRまたはGLP-2R、あるいはマカクGIPRまたはGLP-2Rのいずれかを発現する一過性にトランスフェクトしたCOS-7細胞を、トランスフェクションの翌日に白色の96ウェルプレートに35.000細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、HEPES緩衝生理食塩水(HBS)で洗浄することによってアッセイを開始し、続いて、アッセイ緩衝液(1mMのイソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX)を添加したHBS)と、37℃で30分間インキュベーションするステップを行った。次いで、リガンドを添加し、37℃でさらに30分間インキュベートした。リガンドインキュベーション後、HitHunter(登録商標)cAMPアッセイ(Eurofins DiscoverX,Fremont,150 USA)を製造業者の指示に従って実施した。発光を、PerkinElmer(商標)EnVision 2014マルチラベルリーダー(PerkinElmer,Waltham,MA)によって測定した。効力(EC50値)は、GraphPad Prism 9(San Diego,California,USA)を使用して非線形回帰によって特定した。シグモイド曲線をロジスティック的に適合させた。有効性(Emax値)は、各受容体に対する内因性リガンドの適用された最高濃度に対して正規化することによって決定した。
【0305】
結果
以下の表5及び6の結果は、試験したペプチド二重アゴニストが、ヒト受容体及びペプチドリガンドに基づいて開発されたものであるが、ラット及びマカクのGIPR及びGLP-2Rに対しても良好な有効性を有することを示し、したがって、それらの医学的治療での有効性が動物モデルにおいて試験され得ることを示す。
【0306】
【表10】
【0307】
【表11】
【0308】
実施例9.本開示の二重アゴニストの配列概要
本明細書で提供されるK(γGlu-C16)は、yGluリンカーを介して脂肪酸C16がリジンの側鎖アミノ基に結合していると読み取られるべきである。したがって、yGluリンカーは、リジンの側鎖上のアミノ基に直接結合され、脂肪酸は、yGluに直接結合されている。同じことが、本明細書で下記に括弧内に列挙される他の脂肪酸及びリンカーにも当てはまる。
【0309】
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-K(γGlu-C16)-SDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-K(γGlu-C16)-NLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH2
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号26、配列番号8B
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C10)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EG-K(γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD-OH
化合物番号31、配列番号26B
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-K(γglu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ-OH
化合物番号1、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号2、配列番号2
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT
化合物番号45、配列番号38
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK
化合物番号3、配列番号3
(C10)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号46、配列番号39
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK
化合物番号4、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号5、配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号6、配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号7、配列番号6
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号8、配列番号7
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT-OH
化合物番号15、配列番号14
(C16)HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号48、配列番号41
(C16)HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号49、配列番号42
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ
化合物番号50、配列番号43
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号51、配列番号44
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ
化合物番号52、配列番号45
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ
化合物番号53、配列番号33
(C16)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号16、配列番号15
(C16)HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号17、配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号18、配列番号4
(C10-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号19、配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号20、配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号21、配列番号18
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号22、配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号23、配列番号20
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号39、配列番号33
(C16-二酸)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号40、配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号41、配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号42、配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号43、配列番号37
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号44、配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号56、配列番号47
HADGTFISDYSTILDKLAAK(C16)DFINWLIQTKITK
化合物番号57、配列番号48
HADGTFISDYSTILDKLAARDFINWLIQTK(C16)ITK
化合物番号58、配列番号48
HADGTFISDYSTILDKLAARDFINWLIQTKITK(C16)
化合物番号60、配列番号49
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKGKK(yGlu-C18-二酸)
化合物番号61、配列番号50
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKGKKK(yGlu-C18-二酸)
化合物番号62、配列番号51
HADGTFISDYSTAibLDK(yGlu-C18-二酸)LAARDFINWLIQTKGKK
化合物番号63、配列番号52
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK(C10)-OH
化合物番号64、配列番号53
HADGTFISDYSTILDK(yGlu-C18-二酸)LAARDFINWLIQTKGKK
化合物番号65、配列番号54
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK(C10)-NH2
化合物番号66、配列番号55
HGEGSFGSDMSIALDKLAARDFVNWLLQTKITD
【0310】
参考文献
Van der Velden et al. 2021. GLP-1 Val8: A Biased GLP-1R Agonist with Altered Binding Kinetics and Impaired Release of Pancreatic Hormones in Rats
Sameer et al. Mol Cell Biol. 2014 Oct 1;34(19):3618-29. doi: 10.1128/MCB.00256-14.
【0311】
項目
1. 配列:
HXGXFX10111213141516LAAX20DFIX24WLIX28TKX313233-Z(配列番号66)
であって、式中、
は、A、K、またはAibであり、
は、D、K、またはEであり、
は、T、K、またはSであり、
は、KまたはIであり、
は、KまたはSであり、
は、DまたはKであり、
10は、YまたはKであり、
11は、S、K、またはNであり、
12は、KまたはTであり、
13は、A、Aib、K、またはIであり、
14は、LまたはKであり、
15は、K、D、またはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
20は、RまたはKであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、T、K、または省略されており、
33は、K、G、Dまたは省略されており、
式中、Zは、GIP(34-42)(NDWKHNITQ、配列番号58)の1つ以上のアミノ酸残基を含むペプチドであり、
前記ペプチドは、配列番号66の1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
前記ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
前記配列を含むかまたは前記配列からなる、ペプチド二重アゴニスト。
【0312】
2. 前記ペプチドが、配列番号66の2~15位のいずれか1つに少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、項目1に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0313】
3. 項目1または2のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニストであって、
は、KまたはAibであり、
は、DまたはEであり、
は、TまたはKであり、
はIであり、
11は、SまたはKであり、
13は、AibまたはIであり、
15は、DまたはEであり、
16は、E、L、Aib、K、A、Nであり、
24は、NまたはEであり、
28は、Q、E、またはAであり、
31は、I、G、または省略されており、
32は、Tまたは省略されている、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【0314】
4. 項目1に記載のペプチド二重アゴニストであって、
はDであり、
はIであり、
15はDであり、
31はIであり、
32はTである、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【0315】
5. 先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニストであって、
がAibである、前記ペプチド二重アゴニスト。
【0316】
6. X13がAibである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0317】
7. X16がA、Aib、L、Eである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0318】
8. XがAibであり、X13がAibである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0319】
9. XがAibであり、X11がKである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0320】
10. XがAibであり、XがKであり、X13がAibである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0321】
11. XがAibであり、X11がKであり、X13がAibである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0322】
12. XがAibであり、X11がKであり、X24がEである、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0323】
13. Zが:
ND、NDW、KDW、NDW、NDK、NDWK、NDWKH、NDWKHN、NDWKHNI、NDWKHNIT、NDWKHNITQ、及びAEWKHAITQまたは1つのアミノ酸置換を含むバリアントからなる群より選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0324】
14. Zが:
AEWKHAITQ(配列番号)及び
NDWKHNITQ(配列番号)からなる群より選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0325】
15. 前記ペプチドが、配列番号66のN末端アミノ酸残基で、例えば配列番号66の1位のアミノ酸残基で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、項目1に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0326】
16. XがIであり、前記ペプチドが、配列番号66のN末端など、配列番号66の1位に1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0327】
17. 前記ペプチドが、以下からなる群から選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト:
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTFKSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTILKNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYSKAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDYKTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
化合物番号1、配列番号1
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号2、配列番号2
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT、
化合物番号45、配列番号38
HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK、
化合物番号3、配列番号3
HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号46、配列番号39
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK、
化合物番号4、配列番号1
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD、
化合物番号5、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号6、配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号7、配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号8、配列番号7
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
化合物番号15、配列番号14
HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号48、配列番号41
HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号49、配列番号42
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ、
化合物番号50、配列番号43
HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号51、配列番号44
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ、
化合物番号52、配列番号45
HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ、
化合物番号53、配列番号33
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号16、配列番号15
HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号17、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号19、配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号20、配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号21、配列番号18
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号22、配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
化合物番号23、配列番号20
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
化合物番号39、配列番号33
HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号40、配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号41、配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号42、配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
化合物番号43、配列番号37
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
化合物番号44、配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK。
【0328】
18. 前記ペプチドが、以下からなる群から選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト:
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号8
H-Aib-DGKFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号10
H-Aib-DGTFISDYKTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYSKILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号21
H-Aib-DGKFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDYKT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDYKTILDKLAARDFIEWLIATKITK。
【0329】
19. 以下:
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-KFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-KSDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-KILDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-KNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ、
配列番号21
H-Aib-DG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号22
H-Aib-EG-KFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD、
配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-KTILDKLAARDFIEWLIATKITK、
配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-KTILDNLAARDFINWLIETKITK、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-KAib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-KTAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-KT-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ、
配列番号5
H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK、
配列番号6
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号7
H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT、
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号16
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号17
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号18
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK、
配列番号19
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK、
配列番号20
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK、
配列番号34
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号35
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号36
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、
配列番号37
H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ、及び
配列番号4
H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK、
またはその機能的バリアントからなる群より選択されるアミノ酸を含むかまたはそれからなるペプチド二重アゴニストであって、前記機能的バリアントが1~3個の個々のアミノ酸置換を含み、但し、前記機能的バリアントの2位のアミノ酸残基がAibであり、
前記機能的バリアントの6位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
前記機能的バリアントの22位のアミノ酸残基が、フェニルアラニン(F)であり、
前記機能的バリアントの25位のアミノ酸残基がトリプトファン(W)であり、
前記機能的バリアントの26位のアミノ酸残基がロイシン(L)であり、
前記ペプチドは、上記配列の1~15位のいずれか1つで1つ以上のアミノ酸残基に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されており、
前記ペプチドは、GIPR(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド受容体)のアゴニストであり、GLP-2R(グルカゴン様ペプチド-2受容体)のアゴニストである、
前記ペプチド二重アゴニスト。
【0330】
20. 前記ペプチドが、C末端でアミド化されている(-NH)か、またはC末端がカルボン酸である、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0331】
21. 前記ペプチドが、配列番号66または67の2~15位のいずれか1つでリジン(K)に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0332】
22. 前記ペプチドが、配列番号66または67の2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位に少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0333】
23. 前記ペプチドが、配列番号66または67の2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0334】
24. 前記ペプチドが、配列番号66または67の2位、3位、4位、5位、6位、7位、8位、9位、10位、または11位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0335】
25. 前記ペプチドが、配列番号66または67の5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位、12位、13位、14位、または15位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0336】
26. 前記ペプチドが、配列番号66または67の5位、6位、7位、8位、9位、10位、11位または12位で、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0337】
27. 前記ペプチドが、配列番号66または67の5、7、8、11、12、15位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0338】
28. 前記ペプチドが、配列番号66または67の5、7、8、11位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0339】
29. X13がAibであり、前記ペプチドが、配列番号66または67の5または11位のいずれか1つで、少なくとも1つの脂肪酸分子を結合させることによって修飾されている、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0340】
30. 前記脂肪酸分子が、直鎖脂肪酸である、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0341】
31. 前記脂肪酸分子が、分岐状脂肪酸である、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0342】
32. 前記脂肪酸分子が、1つの脂肪酸を含むモノアシル脂肪酸分子である、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0343】
33. 前記脂肪酸分子が、ジアシル脂肪酸分子である、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0344】
34. 前記脂肪酸分子が、CH(CHCO-(カプリル、C10)、CH(CH10CO-(ラウリル、C12)、CH(CH12CO-(ミリストイル、C14)、CH(CH14CO-(パルミトイル、C16)、CH(CH16CO-(ステアリル、C18)及びCH(CH18CO-(アラキジル、C20)からなる群より選択されるアシル基を含む、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0345】
35. 前記脂肪酸分子が、HOOC-CH(CHCO-(デカノイル、C10)、HOOC-CH(CH10CO-(ドデカノイル、C12)、HOOC-CH(CH12CO-(1-テトラデカノイル、C14)、HOOC-CH(CH14CO-(ヘキサデカノイル、C16)、HOOC-CH(CH15CO-(15-カルボキシ-ペンタデカノイル、C17)、HOOC-CH(CH16CO-(オクタデカノイル、C18)、HOOC-CH(CH17CO-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイル、C19)、HOOC-CH(CH18CO-(エイコサノイル、C20)、及びHOOC-CH(CH19CO-(19-カルボキシ-ノナデカノイル、C21)からなる群より個々に選択される2つのアシル基を含む、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0346】
36. 前記脂肪酸分子が、スペーサーを介してアミノ酸残基に結合している、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0347】
37. 前記スペーサーがyGluを含む、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0348】
38. 前記スペーサーが、yGluまたはyGlu-yGluを含むかまたはそれからなる、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0349】
39. 前記ペプチドが、
a.天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGIPがヒトGIPRを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGIPRを活性化し、
b.天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも65%、例えば、天然のヒトGLP-2がヒトGLP-2Rを活性化する有効性の少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、例えば、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%の有効性(Emax値)でヒトGLP-2Rを活性化する、
先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0350】
40. 前記ペプチドが、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大80%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化し、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大70%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化し、例えば、天然のヒトGLP-1がヒトGLP-1Rを活性化する有効性の最大60%である有効性(Emax値)でヒトGLP-1Rを活性化する、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0351】
41. 前記ペプチドが、
a.10nM以下のヒトGIPRに対するEC50を有し、
b.50nM以下のヒトGLP-2Rに対するEC50を有する、
先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0352】
42. 前記ペプチドが、10nM以上のヒトGLP-1Rに対するEC50を有する、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0353】
43. 前記ペプチドが、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも少なくとも10倍低い、ヒトGIPRに対するEC50を有する、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0354】
44. 前記ペプチドが、ヒトGLP-1Rに対するそのEC50よりも、少なくとも10倍低い、ヒトGLP-2Rに対するEC50を有する、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0355】
45. 前記ペプチドが、以下からなる群から選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト:
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号10、配列番号9
H-Aib-DGTF-K(γGlu-C16)-SDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号11、配列番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号12、配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号13、配列番号12
H-Aib-DGTFISDYSTIL-K(γGlu-C16)-NLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号14、配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH
化合物番号24、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号25、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号26、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C10)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号27、配列番号22
H-Aib-EG-K(γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号28、配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-γGlu-C16)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号29、配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号30、配列番号25
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITD-OH
化合物番号31、配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH
化合物番号32、配列番号27
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号33、配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号34、配列番号24
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号35、配列番号29
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号36、配列番号30
Ac-H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号37、配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号38、配列番号32
Ac-H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号54、配列番号46
H-Aib-DGTFISDY-K(γglu-C10)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITGNDWKHNITQ-OH
化合物番号1、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号2、配列番号2
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKIT
化合物番号45、配列番号38
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITK
化合物番号3、配列番号3
(C10)HADGTFISDYSTILDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号46、配列番号39
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLLAQKITK
化合物番号4、配列番号1
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITD
化合物番号5、配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号6、配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号7、配列番号6
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号8、配列番号7
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKIT-OH
化合物番号15、配列番号14
(C16)HADGTFISDYSTILELLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号48、配列番号41
(C16)HADGTFISDYSTILDELAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号49、配列番号42
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITKAEWKHAITQ
化合物番号50、配列番号43
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFIEWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号51、配列番号44
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIETKITKNDWKHNITQ
化合物番号52、配列番号45
(C16)HADGTFISDYSTILDNLAARDFINWLIATKITKNDWKHNITQ
化合物番号53、配列番号33
(C16)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号16、配列番号15
(C16)HADGTFISDYSTILDAibLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号17、配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号18、配列番号4
(C10-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号19、配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号20、配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号21、配列番号18
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIQTKITK-OH
化合物番号22、配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH
化合物番号23、配列番号20
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFINWLIETKITK-OH
化合物番号39、配列番号33
(C16-二酸)HADGTFISDYSTAibLDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ
化合物番号40、配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号41、配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号42、配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH
化合物番号43、配列番号37
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、及び
化合物番号44、配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH。
【0356】
46. 前記ペプチドが、以下からなる群から選択される、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト
配列番号4
(C16)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号5
(C16)H-Aib-DGTFISDYSTILD-Aib-LAARDFINWLIQTKITK-OH、
化合物番号9、配列番号8
H-Aib-DG-K(γGlu-C16)-FISDYSTILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号10、化合物番号10
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号11
H-Aib-DGTFISDYS-K(γGlu-C16)-ILDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号13
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TILDNLAARDFINWLIQTKGKKNDWKHNITQ-NH
配列番号4
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号16
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号17
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号19
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDKLAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C10)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号21
H-Aib-DG-K(γGlu-C16二酸)-FISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号23
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、
配列番号28
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-T-Aib-LDALAARDFIEWLIQTKITK-OH、
配列番号31
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C16)-TAib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号34
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号35
(C16-二酸)H-Aib-EGTFISDYST-Aib-LDALAARDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号36
(C16-二酸)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAAKDFINWLIQTKITKNDWKHNITQ-OH、
配列番号4
(C10)H-Aib-DGTFISDYST-Aib-LDNLAARDFINWLIQTKITK-OH、及び
配列番号26
H-Aib-DGTFISDY-K(γGlu-C10)-TILDKLAARDFIEWLIATKITK-OH。
【0357】
47. 医薬として使用するための、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0358】
48. 骨吸収を阻害する方法及び/または骨形成を刺激する方法に使用するための、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0359】
49. 骨障害を治療する方法に使用するための、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
【0360】
50. 前記骨障害が、骨減少症、骨粗鬆症、重度骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、特発性骨粗鬆症、骨軟化症、クル病、嚢胞性骨炎(OFC)及び骨パジェット病からなる群から選択される、先行項目のいずれか1項に記載の使用のためのペプチド二重アゴニスト。
【0361】
51. デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)または脳性麻痺に罹患している個体における骨粗鬆症を治療する方法に使用するための、先行項目のいずれか1項に記載のペプチド二重アゴニスト。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
【配列表】
2024547006000001.xml
【国際調査報告】