(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】点滴セット用ハンドポンプ
(51)【国際特許分類】
A61M 5/142 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
A61M5/142 508
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536301
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 US2022052730
(87)【国際公開番号】W WO2023121921
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ケリー クロスター
(72)【発明者】
【氏名】ハヌマンタラオ、スハス
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD09
4C066HH30
4C066QQ25
(57)【要約】
IVセット用ハンドポンプは、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置された入口ポートと、本体の第2の端部に配置された出口ポートとを含む。IVセット用ハンドポンプは、圧迫されたときに、IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される。IVセット用ハンドポンプを有するIVセット及びIVセット用ハンドポンプを動作させる方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵形状を有する本体と、
前記本体から径方向外側に延在するグリップ部と、
前記本体の第1の端部に配置された入口ポートと、
前記本体の第2の端部に配置された出口ポートと、
を備える点滴(IV)セット用ハンドポンプであって、
圧迫されたときに、前記IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、前記IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される、IVセット用ハンドポンプ。
【請求項2】
前記本体の内部が湾曲した内面を備える、請求項1に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項3】
前記湾曲した内面が、前記本体からの前記出口ポートを通る流体流出の間に流体を留めるデッドエリアを減少させるか、又は排除するように構成される、請求項2に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項4】
前記グリップ部が、1つ又は複数のグリップ部材を有する成形面を備える、請求項1に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項5】
前記1つ又は複数のグリップ部材が、前記成形面上に弓形状に配置された開口部であり、各開口部は指を受容するような大きさ及び形状である、請求項4に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項6】
前記1つ又は複数のグリップ部材が溝であり、各溝は指を受容するような大きさ及び形状である、請求項4に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項7】
前記1つ又は複数のグリップ部材が、前記成形面に配置された楕円形の開口部と、前記成形面に配置された外側弓形溝とを備える、請求項4に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項8】
手の内側の2本の指を受容するように構成された2つの楕円形の開口部と、手の外側の2本の指を受容するように構成された2つの外側弓形溝とが存在する、請求項7に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項9】
前記1つ又は複数のグリップ部材が、ロボットアーム及び機械式ポンプフィンガの一方によって把持されるように構成される、請求項4に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項10】
前記本体が、ロボットアーム及び機械式ポンプフィンガの一方によって把持されるように構成される、請求項1に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項11】
前記本体が、医療用流体と接触するように構成された可撓性材料で形成される、請求項1に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項12】
前記本体の外面がテクスチャ部材を備える、請求項1に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項13】
前記テクスチャ部材が突起である、請求項12に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項14】
前記テクスチャ部材が隆起線である、請求項12に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項15】
前記テクスチャ部材が滑り止めコーティング領域である、請求項12に記載のIVセット用ハンドポンプ。
【請求項16】
点滴(IV)セットであって、
流体源に連結されるように構成された第1のIVチューブと、
第2のIVチューブと、
IVセット用ハンドポンプであって、
卵形状を有する本体と、
前記本体から径方向外側に延在するグリップ部と、
前記本体の第1の端部に配置され、前記第1のIVチューブに連結された入口ポートと、
前記本体の第2の端部に配置され、前記第2のIVチューブに連結された出口ポートと、
を備え、
圧迫されたときに、前記IVセット用ハンドポンプの下流の前記IVセットの流体流量を、前記IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される、IVセット用ハンドポンプと、
を備える、IVセット。
【請求項17】
前記グリップ部が、円形開口部、楕円形開口部及び外側弓形溝のうちの少なくとも1つを含む1つ又は複数のグリップ部材を有する成形面を備え、前記各グリップ部材が、手の指を受容するような大きさ及び形状である、請求項16に記載のIVセット。
【請求項18】
前記本体が、医療用流体と接触するように構成された可撓性材料で形成され、前記本体の外面にテクスチャ部材が配置され、前記テクスチャ部材が、突起、隆起線及び滑り止めコーティング領域のうちの1つを含む、請求項16に記載のIVセット。
【請求項19】
点滴(IV)セット用ハンドポンプを動作させる方法であって、
IVセットの第1のIVチューブを流体源に連結する工程と、
前記IVセットの第2のIVチューブを流体受容者に連結する工程と、
前記第1のIVチューブと前記第2のIVチューブとの間に連結された前記IVセット用ハンドポンプを把持する工程であって、前記IVセットハンドポンプが、
卵形状を有する本体と、
前記本体から径方向外側に延在するグリップ部と、
前記本体の第1の端部に配置され、前記第1のIVチューブに連結された入口ポートと、
前記本体の第2の端部に配置され、前記第2のIVチューブに連結された出口ポートと、
を備える、把持する工程と、
前記本体を圧縮して、前記IVセットの重力に基づく最大流体流量及び注入ポンプの最大注入流量の一方よりも多くの流量で、前記第2のIVチューブを通って流体を流れさせる工程と、
前記本体を拡張して、より多くの流体を前記流体源から前記本体内に引き込む工程と、
前記圧縮及び拡張工程を繰り返して、前記流体受容者に所望の量の流体を送達する工程と、
を含む方法。
【請求項20】
典型的な円筒形ハンドポンプを前記IVセット用ハンドポンプと交換する工程を更に含み、前記IVセット用ハンドポンプは、ユーザの手の疲労を軽減し、流体流量を増加させて流体輸注時間を短縮する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、点滴(IV:intravenous)セット、特に、IVセット用のハンドポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
医療処置には、しばしば、一般に「IVセット」と呼ばれる可撓性チューブ及びフィッティングの配置を介して、流体源、例えば、IV血液バッグに接続されたIVカテーテルを使用して、患者に医療用流体(例えば、血液、血漿、生理食塩水)を注入することが含まれる。手術中は、輸血までの時間の短さが外傷患者の死亡リスク低下に関連するため、医療用流体は、非常に多くの流量で迅速に必要とされ得る。一般的なIVセットは、円筒形のハンドポンプを使用しており、手で圧迫して流体流量を急速に増加させるため、結果、筋肉疲労が生じる。
【0003】
これらの理由から、手の筋肉疲労を軽減し、ハンドポンプの各圧迫によって押し出される流体の量を増加させるために、人間工学的に成形された、指グリップを有するIVセット用ハンドポンプを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態では、IVセット用ハンドポンプは、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置された入口ポートと、本体の第2の端部に配置された出口ポートと、を含み、圧迫されたときに、IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される。
【0005】
本開示のいくつかの実施形態では、IVセットは、流体源に連結されるように構成された第1のIVチューブと、第2のIVチューブと、
IVセット用ハンドポンプであって、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置され、前記第1のIVチューブに連結された入口ポートと、本体の第2の端部に配置され、前記第2のIVチューブに連結された出口ポートとを含み、圧迫されたときに、IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される、IVセット用ハンドポンプと、を含む。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態では、IVセット用ハンドポンプを動作させる方法は、IVセットの第1のIVチューブを流体源に連結する工程と、IVセットの第2のIVチューブを流体受容者に連結する工程と、第1のIVチューブと第2のIVチューブとの間に連結されたIVセット用ハンドポンプを把持する工程であって、IVセットハンドポンプが、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置され、第1のIVチューブに連結された入口ポートと、本体の第2の端部に配置され、第2のIVチューブに連結された出口ポートとを含む、把持する工程と、本体を圧縮して、IVセットの重力に基づく最大流体流量及び注入ポンプの最大注入流量の一方よりも多くの流量で、第2のIVチューブを通って流体を流れさせる工程と、本体を拡張して、より多くの流体を流体源から本体内に引き込む工程と、圧縮及び拡張工程を繰り返して、流体受容者に所望の量の流体を送達する工程と、を含む。
【0007】
開示された実施形態の上記並びに他の特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面からより明らかになるであろう。
【0008】
本開示の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示し、説明と共に本開示の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】4つの流体注入ポンプを有する例示的な患者ケアシステムの斜視図であり、各流体注入ポンプは、流体供給部の内容を患者に拍出するためにそれぞれの流体供給部に接続される。
【
図2】ハンドポンプを備えた一般的な組み立てられたIV注入セットの上面図である。
【
図3】本開示の態様による、IVセット用ハンドポンプの正面図である。
【
図4】本開示の態様による、手に保持されたIVセット用ハンドポンプの正面図である。
【
図5】本開示の態様による、
図3のハンドポンプを有するIVセットの斜視図である。
【
図6】本開示の態様による、注入ポンプを患者に接続した
図3のIVハンドポンプの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に記載される詳細な説明は、主題技術の様々な構成を説明するものであり、主題技術が実践され得る構成のみを表すことを意図するものではない。詳細な説明は、主題技術の完全な理解を提供する目的のために特定の詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な例としてある態様に関して提供される。しかし、主題技術がこれらの特定の詳細なしに実践され得ることは、当業者には明らかであろう。いくつかの例では、主題技術の概念を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及び構成要素がブロック図形式で示されている。
【0011】
本開示は、主題技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないことを理解されたい。ここで、主題技術の様々な態様が、特定であるが非限定的な例に従って開示される。本開示で説明される様々な実施形態は、異なる方法及び変形で、所望の用途又は実施態様に従って実行することができる。
【0012】
ここで、いくつかの図の中で同様の参照符号が同様の又は対応する要素を指す図面をより詳細に参照すると、4つの注入ポンプ22、24、26及び28を有する患者ケアシステム20が
図1に示されており、その各々は上流流体ライン30、32、34及び36とそれぞれ流体接続されている。4つの注入ポンプ22、24、26及び28の各々はまた、それぞれ下流流体ライン31、33、35、及び37と流体接続されている。流体ラインは、流体が流れることができるIV投与セットなどの任意の種類の流体導管であり得る。シリンジポンプを含む様々なポンプ機構のいずれかを使用できることを理解されたい。
【0013】
流体供給部38、40、42及び44は、様々な形態をとることができるが、この場合はボトルとして示されており、反転されてポンプの上に懸架されている。流体供給部はまた、バッグ又はシリンジを含む他の種類の容器の形態をとってもよい。患者ケアシステム20及び流体供給部38、40、42及び44の両方は、ローラスタンド、IVポール46、テーブルトップなどに取り付けられる。
【0014】
流体供給部の各流体を患者に注入するために、別個の注入ポンプ22、24、26及び28が使用される。注入ポンプは、それぞれの流体ラインに作用して流体を流体供給部から流体ラインを通って患者48に移動させる、流れ制御装置である。個別のポンプが使用されているため、各ポンプには、特定の医療用流体を、医師によってその流体に処方された特定の速度でそれぞれの流体供給部から患者へ注入するために必要な、拍出又は動作パラメータを個別に設定することができる。このような医療用流体は、薬物又は栄養素又は他の流体を含んでもよい。注入ポンプ22、24、26及び28は、ポンプ制御部60によって制御される。
【0015】
流体供給部38、40、42及び44はそれぞれ、電子データタグ81、83、85及び87、又は電子送信機に連結されている。注入システムに関連する任意の装置又は構成要素には、電子データタグ、リーダ又は送信機が取り付けられてもよい。
【0016】
典型的な注入セットはまた、注入ポンプの使用を必要としない重力セットであってもよい。例えば、流体供給部38、40、42及び44のいずれかは、重力IVセットを介して患者48に直接接続されてもよく、重力によって、流体がポンプを用いることなく注入セットを通って患者48に流れる。
【0017】
典型的には、医療用流体投与セットは、
図2に示すものなど、
図1に示すよりも多くの部分を有する。IVセットは、注入構成要素とチューブとの任意の組合せから形成されてもよい。典型的には、注入構成要素及びチューブは、一度使用された後に廃棄される使い捨て製品である。注入構成要素及びチューブは、内部の流体の流れ又は流量が見られるように、その多く又は全てが透明又は半透明である任意の好適な材料(例えば、プラスチック、シリコーン、ゴム)から形成されてもよい。
【0018】
図2に示すように、IVセット120は、チューブ160で互いに接続された点滴チャンバ130、ハンドポンプ140、及びローラクランプ150を含んでもよい。IVセット120はまた、無針コネクタ175とのY字型接合部を有するY部位170、並びにIVセット120の端部にあるルアーロックコネクタ180を含んでもよい。ルアーロックコネクタ180は、例えば、患者に挿入されたカテーテルへの接続に使用されてもよい。IVセット120は、追加の注入構成要素を含んでもよく、構成要素とチューブ160との任意の組合せで形成されてもよい。
【0019】
使用時には、IVセット120は、点滴チャンバ130を介してIV流体バッグ(例えば血液バッグ)に接続され、ルアーロックコネクタ180は、患者の静脈内に配置されたカテーテルに接続される。したがって、流体は、流体バッグから点滴チャンバ130を通ってハンドポンプ140に流れ、IVセット120の残りの部分を通ってルアーロックコネクタ180から出る。ハンドポンプ140が圧迫されると、ハンドポンプ140の本体142内に収容された量の流体は、出口ポート144からIVセット120を通って下流に押し出される。ハンドポンプ140が解放されると(例えば、圧迫を停止すると)、ハンドポンプ140の本体142は再膨張し、入口ポート146を介して新しい量の流体を引き込む。この圧迫サイクルは、1つ又は複数の流体バッグから患者へ可能な限り迅速に流体を移動させるために、必要に応じて頻繁に繰り返すことができる。
【0020】
ハンドポンプ140は、典型的な可撓性の円筒であり、ユーザによって片手で連続的に圧迫され解放された後に、再び作動又は圧迫される。しかしながら、ハンドポンプ140の滑らかな円筒形状は、手で把持されるための人間工学的形状を提供せず、指を定位置に保持するための特徴を提供しない。また、円筒形状は、円筒内の流体の全量が1回の圧迫で押し出されるのを妨げる、角張った内面をもたらす。
【0021】
本開示の態様では、円筒形ハンドポンプは、指グリップを有する卵形ハンドポンプに置き換えられてもよい。卵形の幾何構造は、ハンドポンプをユーザの手のひらにより自然に適合させる一方で、指を適合させることによって圧迫後のポンプの引き込みを助けるような特徴も提供する。これは、流体を拍出することによるユーザの手の疲労を減少させ、ハンドポンプの拡張する本体に新たな流体が引き込まれる引き込みサイクルを加速させる。また、円筒形ハンドポンプ140とは異なり、卵形ポンプはハンドポンプの底部に最大量の血液を有し、そのような卵形を加圧することによって、一度の圧迫で最大量の流体を放出することができる。
【0022】
図3に示すように、本開示の態様によるIVセット用ハンドポンプ200が提供される。IVセット用ハンドポンプ200は、本体210、グリップ部220、入口ポート230及び出口ポート240を含む卵形の設計の形態であってもよい。
【0023】
本体210は、医療用流体(例えば、生理食塩水、血液、血漿)と接触するように構成された任意の好適な可撓性材料(例えば、ポリマー、ゴム)から形成されてもよい。本体210の可撓性材料は、所望の可撓性及びライフサイクル使用を提供するように選択又は設計された、任意の単一材料又は材料の組合せであってもよい。本開示の態様では、本体210の卵形状は、本体210からの流体流出の間に流体を留めるデッドエリア(dead area)を減少又は排除し得る、湾曲した内面をもたらす。例えば、ハンドポンプ140の円筒形状では、側壁と端壁との間の直交面(例えば、角張った面)が、ハンドポンプ140が完全に圧迫されても流体を保持し得るデッドエリアを角部分にもたらし、したがって、迅速に押し出され得る流体の量を減少させる。対照的に、本体210の湾曲した内面は、流体がそれに沿って流れるためのより容易な経路をもたらし、したがって、各圧迫によってより大量の流体を本体210から押し出すことができる。
【0024】
グリップ部220は、本体210の外面212から径方向外側に延在してもよい。グリップ部220は、係合するような(例えば、指を受容するような)大きさ及び形状の1つ又は複数のグリップ部材224を有する成形面222を含んでもよい。グリップ部220は、任意の好適な数のグリップ部材224を有してもよい。例えば、
図3に示すように、成形面222内に弓形状に配置された円形開口部の形態の4つのグリップ部材224があり、したがって、IVセット用ハンドポンプ200が把持されたときにユーザの手の4本の指全ての位置を密接に整列させる。各グリップ部材224は、任意の好適な大きさ及び形状(例えば、円形開口部、楕円形開口部、弓形溝)を有してもよい。また、ユーザの親指は、ユーザの指がグリップ部材224に受容されたときに本体210と接触してもよい。本開示の態様では、グリップ部材は、指が滑り込む及び/又は把持するための外面の溝又は溝路であってもよい。本開示の態様では、グリップ部材224及び/又は本体210は、例えばロボットアーム又は機械式ポンプフィンガなどの自動装置によって把持されるように構成されてもよい。
【0025】
図4に示すように、本開示の態様によるIVセット用ハンドポンプ300が提供される。IVセット用ハンドポンプ300は、本体310、グリップ部320、入口ポート330及び出口ポート340を含む卵形の設計の形態であってもよい。本体310は、医療用流体(例えば、生理食塩水、血液、血漿)と接触するように構成された任意の好適な可撓性材料(例えば、ポリマー、ゴム)から形成されてもよい。本体310の可撓性材料は、所望の可撓性及びライフサイクル使用を提供するように選択又は設計された、任意の単一材料又は材料の組合せであってもよい。
【0026】
本体310は、簡単なグリップ、快適なグリップ、刺激的なグリップ、及び/又は滑らないグリップをユーザに提供するためのテクスチャ部材312を含んでもよい。例えば、
図4に示すテクスチャ部材312は、本体310の外面314から延出する突起である。テクスチャ部材312は、任意の好適な方法(例えば、突起、隆起線、滑り止めコーティング)によって大きさ及び形状が決められてもよい。
【0027】
グリップ部320は、本体310から径方向外側に延在してもよい。グリップ部320は、1つ又は複数の把持要素(例えば、指)を受容するような大きさ及び形状の1つ又は複数のグリップ部材324を有する成形面322を含んでもよい。グリップ部320は、任意の好適な数のグリップ部材324を有してもよい。例えば、
図4に示すように、本体310の周りで成形面322内に弓形状に配置された2つの中央楕円形開口部及び2つの外側弓形溝の形態の4つのグリップ部材324があり、したがって、IVセット用ハンドポンプ300が把持されたときにユーザの手の4本の指全ての位置を密接に整列させる。各グリップ部材324は、任意の好適な大きさ及び形状(例えば、円形開口部、楕円形開口部、弓形溝)を有してもよい。また、
図4に示すように、ユーザの親指は、ユーザの指がグリップ部材324に挿入されたとき、又は受容されたときに本体310と接触してもよい。本開示の態様では、グリップ部材324及び/又は本体310は、例えばロボットアーム又は機械式ポンプフィンガなどの自動装置によって把持されるように構成されてもよい。
【0028】
図5に示すように、IVセット用ハンドポンプ200は、IVセット250の一部であってもよい。IVセット250は、流体バッグ190、点滴チャンバ130、IVセット用ハンドポンプ200、ローラクランプ150、無針ポート175を有するY接合部170、及びルアーコネクタ180を含んでもよく、これらは全てIVチューブ160によって互いに連結される。例えば、IVセット250において、IVセット用ハンドポンプ200の代わりに、IVセット用ハンドポンプ300又は任意の他の所望のハンドポンプを使用してもよい。
【0029】
本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200、300は、作動されていない場合(例えば、圧迫されていない場合)、受動インライン装置であってもよく、流体バッグ190からの流体が点滴チャンバ130を介して入口ポート230、330に受け入れられ、流体は、重力、流体バッグ190内の流体の量、及び/又はローラクランプ150のいずれかによって制御される流量で本体210、310を通過して出口ポート240、340から出る。使用時に、IVセット用ハンドポンプ200、300が圧迫されると、受動的流動段階の間に本体210、310内に蓄積された量の流体は、本体210、310が圧潰/収縮する間に非常に迅速に出口ポート240、340から完全に押し出され得る。
【0030】
次に、ユーザの手を開いてもよく、ユーザの指が1つ又は複数のグリップ部材224、324を外側に引っ張り、本体210、310を急速に開放/拡張して拡張状態に戻す。本体210、310のこの急速な拡張は、上流で吸引効果を引き起こし、したがってより多くの流体を流体バッグ190/点滴チャンバ130からIVセット用ハンドポンプ200、300へ迅速に(例えば、重力が許すよりも迅速に)流すことができる。こうして、IVセット用ハンドポンプ200、300の連続的な圧迫及び開放により、全ての流体を流体バッグ190から急速に引き出し、所望の受容部(例えば、患者の腕)へ押し出すことができる。
【0031】
本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200、300は、IVセット250の使い捨て可能な構成要素であってもよい。例えば、IVセット用ハンドポンプ200、300は、既存のIVセットに追加することができる独立型構成要素であってもよい。別の例として、IVセット用ハンドポンプ200、300は、本体210、310がIVチューブ160を介して点滴チャンバ130及びローラクランプ150に一列に連結され得るIVセット250の、一体型構成要素であってもよい。したがって、使い捨てIVセット用ハンドポンプ200、300は、IVセットの寿命の間だけ使用され(例えば、24時間、72時間、7日間)、その後、IVセット用ハンドポンプ200、300は、関連するIVセット250と共に処分される。本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200、300は、IVセット250内の一列のどこに連結してもよく、例えば点滴チャンバ130の代わりに流体バッグ190に直接連結するなどでもよい。
【0032】
使用中、使い捨てIVセット用ハンドポンプ200、300を有するIVセット250は、医療用流体(例えば、血液)を収容する流体容器(例えば、流体バッグ190)に連結される。非作動状態では、IVセット用ハンドポンプ200、300は圧縮されていない本体210、310を有し、したがって、流体が流量制御部(例えば、ローラクランプ150)によって設定された速度でIVセット250を通って流れることができる。より速い流体の流れが必要とされるとき、IVセット用ハンドポンプ200、300は、手で圧縮(例えば、圧迫)されてもよく、こうして流体を本体210、310から迅速に圧出する。
【0033】
図6に示すように、IVセット250及びIVセット用ハンドポンプ200、300は、流体源38、2つの注入ポンプ262及び制御部264を有する注入ポンプシステム260、及び患者280に挿入されたカテーテル270に連結されてもよい。ここで、注入ポンプシステム260からの最大流体流量が十分でない場合、IVセット用ハンドポンプ200、300を作動させて(例えば、リズミカルに圧迫及び解放して)流体をより迅速に流してもよい。例えば、IVセット用ハンドポンプ200、300を使用する前に、IVセット250を注入ポンプシステム260から迅速に連結解除してもよく、及び/又はIVセット用ハンドポンプ200、300を使用する前に、注入ポンプシステム260をニュートラルに設定して、流体源38からの流体の流れを妨げないようにしてもよい。
【0034】
本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200、300は、IVセット用ハンドポンプ200、300をIVポール46、ベッド、手術台などに連結するための任意の好適な締結具を含んでもよい。例えば、締結具は、クレードル、ハンガー、フック、ベルクロ(登録商標)(Velcro)、接着剤及び/又は任意の他の好適な締結具であってもよい。本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200、300は、IVチューブ(例えばIVチューブ160)を介してIVセット(例えばIVセット250)と単に一列に並んで吊るされるように構成されてもよい。ここで、IVセット用ハンドポンプ200、300は、アクセス性を最大にするように、及び/又はIVセット用ハンドポンプ200、300を特定の作業領域(例えば、患者の真上)から離しておくように、IVセット上に配置してもよい。
【0035】
本開示の態様では、IVセット用ハンドポンプ200の上述の任意の要素又は特徴をIVセット用ハンドポンプ300と共に使用してもよく、IVセット用ハンドポンプ300の任意の要素又は特徴をIVセット用ハンドポンプ200と共に使用してもよい。
【0036】
本開示の態様では、本体の幾何構造及び/又は形状は、手の大きさ及び/又は指グリップの数に基づいて変更してもよい。例えば、異なる大きさのユーザが使用するための小、中及び大の大きさが存在してもよい。本開示の態様では、グリップ部の成形部分及びグリップ部材は、任意の好適な方法で寸法決め及び成形されてもよい。本開示の態様では、流量は、本体の大きさ/形状並びに入口ポート及び出口ポートの直径に基づいて構成されてもよい。
【0037】
本開示の態様では、ユーザが拍出する速度でIVラインを通して薬物を押し出す手動ハンドポンプを介して、薬物を患者に迅速に投与してもよい。
【0038】
本開示の1つ又は複数の実施形態では、IVセット用ハンドポンプは、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置された入口ポートと、本体の第2の端部に配置された出口ポートと、を含み、圧迫されたときに、IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される。
【0039】
本開示の態様では、本体の内部は湾曲した内面を含む。本開示の態様では、湾曲した内面は、本体からの出口ポートを通る流体流出の間に流体を留めるデッドエリアを減少させるか、又は排除するように構成される。本開示の態様では、グリップ部は、1つ又は複数のグリップ部材を有する成形面を含む。本開示の態様では、1つ又は複数のグリップ部材は、成形面上に弓形状に配置された開口部であり、各開口部は指を受容するような大きさ及び形状である。本開示の態様では、1つ又は複数のグリップ部材は溝であり、各溝は指を受容するような大きさ及び形状である。本開示の態様では、1つ又は複数のグリップ部材は、成形面に配置された楕円形の開口部と、成形面に配置された外側弓形溝とを含む。本開示の態様では、手の内側の2本の指を受容するように構成された2つの楕円形の開口部と、手の外側の2本の指を受容するように構成された2つの外側弓形溝とが存在する。
【0040】
本開示の態様では、1つ又は複数のグリップ部材は、ロボットアーム及び機械式ポンプフィンガの一方によって把持されるように構成される。本開示の態様では、本体は、ロボットアーム及び機械式ポンプフィンガの一方によって把持されるように構成される。本開示の態様では、本体は、医療用流体と接触するように構成された可撓性材料で形成される。本開示の態様では、本体の外面はテクスチャ部材を含む。本開示の態様では、テクスチャ部材は突起である。本開示の態様では、テクスチャ部材は隆起線である。本開示の態様では、テクスチャ部材は滑り止めコーティング領域である。
【0041】
1つ又は複数の実施形態では、IVセットは、流体源に連結されるように構成された第1のIVチューブと、第2のIVチューブと、IVセット用ハンドポンプであって、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置され、前記第1のIVチューブに連結された入口ポートと、本体の第2の端部に配置され、前記第2のIVチューブに連結された出口ポートとを含み、圧迫されたときに、IVセット用ハンドポンプの下流のIVセットの流体流量を、IVセットの重力に基づく最大流体流量を超えて増加させるように構成される、IVセット用ハンドポンプと、を含む。
【0042】
本開示の態様では、グリップ部が、円形開口部、楕円形開口部及び外側弓形溝のうちの少なくとも1つを含む1つ又は複数のグリップ部材を有する成形面を含み、各グリップ部材は、手の指を受容するような大きさ及び形状である。本開示の態様では、本体は、医療用流体と接触するように構成された可撓性材料で形成され、本体の外面にテクスチャ部材が配置され、テクスチャ部材は、突起、隆起線及び滑り止めコーティング領域のうちの1つを含む。
【0043】
1つ又は複数の実施形態では、IVセット用ハンドポンプを動作させる方法は、IVセットの第1のIVチューブを流体源に連結する工程と、IVセットの第2のIVチューブを流体受容者に連結する工程と、第1のIVチューブと第2のIVチューブとの間に連結されたIVセット用ハンドポンプを把持する工程であって、IVセットハンドポンプが、卵形状を有する本体と、本体から径方向外側に延在するグリップ部と、本体の第1の端部に配置され、第1のIVチューブに連結された入口ポートと、本体の第2の端部に配置され、第2のIVチューブに連結された出口ポートと、を含む、把持する工程と、本体を圧縮して、IVセットの重力に基づく最大流体流量及び注入ポンプの最大注入流量の一方よりも多くの流量で、第2のIVチューブを通って流体を流れさせる工程と、本体を拡張して、より多くの流体を流体源から本体内に引き込む工程と、圧縮及び拡張工程を繰り返して、流体受容者に所望の量の流体を送達する工程と、を含む。
【0044】
本開示の態様では、方法は、典型的な円筒形ハンドポンプをIVセット用ハンドポンプと交換する工程を更に含み、IVセット用ハンドポンプは、ユーザの手の疲労を軽減し、流体流量を増加させて流体輸注時間を短縮する。
【0045】
開示されたプロセスの方法におけるブロックの任意の特定の順序又は階層は、例示的な手法の例示であることが理解される。設計又は実装の選好に基づいて、プロセス内のブロックの特定の順序又は階層は再配置されてもよく、又は全ての図示したブロックが実行されてもよいことが理解される。いくつかの実装では、ブロックのいずれかが同時に実行されてもよい。
【0046】
本開示は、本明細書で説明される様々な態様が、いずれの当業者にも実施されることが可能であるように提供される。本開示は、主題技術の様々な例を提供し、主題技術はこれらの例に限定されない。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかになり、本明細書で定義される包括的な原理は、他の態様に適用され得る。
【0047】
単数形の要素への言及は、特に明記しない限り、「1つ及び1つだけの」を意味するものではなく、「1つ又は複数」を意味することを意図している。別途特に明記しない限り、「いくつか」という用語は、1つ又は複数を指す。男性代名詞(例えば、彼の)は、女性及び中性(例えば、彼女の、及びその)を含み、その逆も同様である。見出し及び小見出しがある場合、それらは便宜上使用されているにすぎず、本発明を限定するものではない。
【0048】
「例示的な」という語句は、本明細書では「例又は例示としての役割を果たす」ことを意味するために使用される。本明細書で「例示的な」として説明される任意の態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましい又は有用であると解釈されるものではない。一態様では、本明細書で説明される様々な代替的な構成及び動作は、少なくとも同等であると見なされ得る。
【0049】
本明細書で使用される場合、一連の項目に先行する「の少なくとも1つ」という句は、項目のいずれかを分離するための「又は」という用語を伴うとき、列挙された各項目ではなく、列挙された全体を修飾する。「の少なくとも1つ」という句は、少なくとも1つの項目を選択する必要はなく、むしろ、この句は、項目の任意の1つの少なくとも1つ、及び/又は項目の任意の組合せの少なくとも1つ、及び/又は項目の各々の少なくとも1つを含む意味を許容する。例として、「A、B、又はCの少なくとも1つ」という句は、Aのみ、Bのみ、もしくはCのみ、又はA、B、及びCの任意の組合せを指し得る。
【0050】
「態様」などの句は、このような態様が主題技術に必須であることも、このような態様が主題技術の全ての構成に適用されることも示唆しない。態様に関する開示は、全ての構成、又は1つ又は複数の構成に適用され得る。態様は、1つ又は複数の例を提供することができる。一態様などの句は、1つ又は複数の態様を指すことができ、その逆も同様である。「実施形態」などの句は、このような実施形態が主題技術に必須であることも、このような実施形態が主題技術の全ての構成に適用されることも示唆しない。実施形態に関する開示は、全ての実施形態、又は1つ又は複数の実施形態に適用され得る。実施形態は、1つ又は複数の例を提供することができる。一実施形態などの句は、1つ又は複数の実施形態を指すことができ、その逆も同様である。「構成」などの句は、このような構成が主題技術に必須であることも、このような構成が主題技術の全ての構成に適用されることも示唆しない。構成に関する開示は、全ての構成、又は1つ又は複数の構成に適用され得る。構成は、1つ又は複数の例を提供することができる。「ある構成」などの句は、1つ又は複数の構成を指すことができ、その逆も同様である。
【0051】
本明細書で使用されるように、「判定する」又は「判定すること」という用語は、多種多様な行為を包含する。例えば、「判定すること」は、ユーザの介入なしにハードウェア要素を介して、計算すること、コンピュータ計算すること、処理すること、導出すること、生成すること、取得すること、調べること(例えば、テーブル、データベース、又は別のデータ構造を調べること)、確認することなどを含むことができる。また、「判定すること」は、ユーザの介入なしにハードウェア要素を介して、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むことができる。「判定すること」は、ユーザの介入なしにハードウェア要素を介し解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含むことができる。
【0052】
本明細書で使用されるように、「提供する」又は「提供すること」という用語は、多種多様な行為を包含する。例えば、「提供すること」は、後続の取り出しのために記憶装置のある位置に値を記憶すること、少なくとも1つの有線又は無線通信媒体を介して値を受信者に直接送信すること、値への参照を送信又は記憶することなどを含むことができる。「提供する」はまた、ハードウェア要素を介した符号化、復号、暗号化、復号化、検証、検証、挿入などを含むことができる。
【0053】
一態様では、別途明記しない限り、続く特許請求の範囲を含む本明細書に記載されている全ての測定値、値、格付け、位置、大きさ、サイズ及び他の仕様は、近似的であり、正確ではない。一態様では、それらは、それらが関連する機能、及びそれらが属する当技術分野で慣用的なものと一致する合理的な範囲を有することを意図している。
【0054】
開示されたステップ、動作又はプロセスの特定の順序又は階層は、例示的な手法の例示であることが理解される。設計の選好に基づいて、ステップ、動作又はプロセスの特定の順序又は階層が再配置され得ることが理解される。ステップ、動作又はプロセスのいくつかは、同時に実施されてもよい。ステップ、動作又はプロセスの一部又は全ては、ユーザの介入なしに自動的に実施されてもよい。添付の方法請求項は、もしあれば、様々なステップ、動作又はプロセスの要素をサンプル順序で提示し、提示された特定の順序又は階層に限定されることを意味しない。
【0055】
当業者に知られている又は後に知られるようになる、本開示を通して説明される様々な態様の要素に対する全ての構造的均等物及び機能的均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されることを意図している。更に、本明細書で開示されたものには、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に専用であることを意図するものは何もない。請求項のいかなる要素も、要素が「~するための手段」という句を使用して明確に列挙されておらず、又は方法請求項の場合には、要素が「~するためのステップ」という句を使用して列挙されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定の下で解釈されるべきではない。更に、「含む」、「有する」などの用語が使用される限りにおいて、このような用語は、特許請求の範囲において移行語として「備える」という用語が使用される場合に「備える」が解釈されるように同様に包括的であることを意図している。
【0056】
本開示の名称、背景技術、概要、図面の簡単な説明及び要約は、本明細書によって本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示的な例として提供される。それらが特許請求の範囲又は意味を限定するようには使用されないことを理解して提出される。加えて、発明を実施するための形態では、説明が例示的な例を提供し、本開示を合理化する目的で、様々な特徴が様々な実施形態において合わせて群化されていることが理解できよう。この開示の方法は、特許請求される主題が、各請求項に明確に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するとは解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示された構成又は動作の全ての特徴よりも少ない特徴にある。以下の特許請求の範囲は、本明細書によって発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は別個に特許請求される主題として独立している。
【0057】
特許請求の範囲は、本明細書で説明された態様に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲の文言と一致する全範囲が与えられるべきであり、全ての法的均等物を包含するべきである。それにもかかわらず、特許請求の範囲のいずれも、米国特許法第101条、第102条、又は第103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、また、そのように解釈されるべきではない。
【国際調査報告】