(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ミストトラップ
(51)【国際特許分類】
B01D 45/08 20060101AFI20241219BHJP
B01D 45/10 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B01D45/08 Z
B01D45/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536450
(86)(22)【出願日】2022-12-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 GB2022053334
(87)【国際公開番号】W WO2023118860
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507261364
【氏名又は名称】エドワーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】メイソン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ランパート ハリー ウィリアム マイケル
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィーズ トレヴァー ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ミーハン ケイラン
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッドソン マシュー フレイザー
(72)【発明者】
【氏名】ナットソン ダニエル ケネス
(72)【発明者】
【氏名】カンタベリー サミュエル ケヴィン
【テーマコード(参考)】
4D031
【Fターム(参考)】
4D031AB02
4D031BA04
4D031BA07
4D031BB10
4D031EA01
(57)【要約】
本出願は、ウェットスクラバー低減システム用のミストトラップに関する。ミストトラップはデミストチャンバを含み、デミストチャンバは、ウェットスクラバー低減システムからのミストを含んだ排ガスを受け取るガス入口と、ミスト液滴が融合して液体を形成できる液体捕捉面と、チャンバから比較的乾いたガスが流出できるガス出口とを有する。ミストトラップは、捕捉された液体の少なくとも第1の部分がガス入口を介してチャンバから流出してウェットスクラバー低減システムに戻るように構成される。本出願は、集水バッフル、低減システム、及び排気ドロー増幅装置の一次流路における粒子状物質の蓄積を緩和する方法にも関する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェットスクラバー低減システム用のミストトラップであって、前記ミストトラップはデミストチャンバを備え、前記デミストチャンバは、前記ウェットスクラバー低減システムからのミストを含んだ排ガスを受け取るためのガス入口と、ミスト液滴が融合して液体を形成できる液体捕捉面と、前記チャンバから比較的乾いたガスが流出できるガス出口とを有し、
前記ミストトラップは、捕捉された液体の少なくとも第1の部分が前記ガス入口を介して前記チャンバから流出して前記ウェットスクラバー低減システムに戻るように構成される、
ことを特徴とするミストトラップ。
【請求項2】
前記液体捕捉面は、前記ガス出口を前記ガス入口から少なくとも部分的に遮断するバッフルによって提供される、
請求項1に記載のミストトラップ。
【請求項3】
前記バッフルは、前記ガス入口から前記ガス出口への流路を提供する1又は2以上のアパーチャを定める、
請求項2に記載のミストトラップ。
【請求項4】
前記バッフルは1又は2以上のスカートを有し、好ましくは前記バッフルの前記1又は2以上のアパーチャは前記1又は2以上のスカートによって提供される、
請求項2又は3に記載のミストトラップ。
【請求項5】
前記デミストチャンバは、前記捕捉された液体の第2の部分が前記チャンバから流出する少なくとも1つの排水口を含む、
請求項1から4のいずれかに記載のミストトラップ。
【請求項6】
ガス低減システム用のミストトラップの集水バッフルであって、前記バッフルは、概ね平面的な本体と、前記本体の外周部に隣接して前記本体から延びるスカートとを備え、前記スカートは、使用中に前記バッフルの周囲をガスが流れることを可能にするように構成された1又は2以上のアパーチャを定め、前記スカートが延びる前記平面的な本体の側面は、ミスト液滴が融合できる液体捕捉面を提供するように構成される、
ことを特徴とする集水バッフル。
【請求項7】
前記又は各アパーチャのサイズは調整可能である、
請求項3から5のいずれか1項に記載のミストトラップ、又は請求項6に記載のバッフル。
【請求項8】
前記又は各スカートは城壁風である、
請求項4又は5又は7に記載のミストトラップ、又は請求項6又は7に記載のバッフル。
【請求項9】
前記ミストトラップは、排気ドロー増幅装置と流体連通しており、前記ガス入口を介して前記チャンバから流出した液体が再び前記排気ドロー増幅装置内に向けられるように構成される、
請求項1から5又は7又は8に記載のミストトラップ。
【請求項10】
排気ドロー増幅装置及びミストトラップを備えた低減システムであって、前記排気ドロー増幅装置は、ミストを含んだガスを前記ミストトラップ内に向けるように構成され、前記ミストトラップは、ミストを含んだガスから液体を除去するように構成され、ミストトラップは、前記ミストを含んだガスから除去された前記液体の少なくとも一部が再び前記排気ドロー増幅装置内に向けられるようにさらに構成される、
ことを特徴とする低減システム。
【請求項11】
前記ミストトラップは、請求項1から5又は7又は8のいずれか1項に記載のものである、
請求項10に記載の低減システム。
【請求項12】
前記排気ドロー増幅装置に通された液体は充填層デミストチャンバに戻る、
請求項9に記載のミストトラップ、又は請求項10又は11に記載の低減システム。
【請求項13】
請求項6から8に記載のミストトラップバッフルを含む、
請求項1から5又は7から9に記載のミストトラップ、又は請求項10から12に記載の低減システム。
【請求項14】
ガス低減システムの排気ドロー増幅装置の一次流路における微粒子蓄積を緩和する方法であって、
a.ガス低減プロセスからのミストを含んだ空気を前記排気ドロー増幅装置の前記一次流路に通すステップと、
b.前記排気ドロー増幅装置から流出したミストを含んだガスから液体を除去するステップと、
c.前記除去された液体の少なくとも一部を再び前記排気ドロー増幅装置の前記一次流路に逆方向に通すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1から5又は7から9のいずれか1項に記載のミストトラップ、又は請求項10から12に記載の低減システムを使用して実行される、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
使用時にガス低減システムの排気ドロー増幅装置から粉体堆積物を洗浄するための水性ミストの使用であって、好ましくは前記水性ミストは、前記ガス低減システムの充填塔ウェットスクラバーから送られる、
ことを特徴とする使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミストトラップ(mist-trap)に関し、具体的にはガス低減システム(gas abatement system)用のミストトラップに関する。本発明は、ミストトラップ用の集水バッフル(water-collecting baffle)、ミストトラップを含む低減システム、及び排気ドロー増幅装置(exhaust draw amplification device)の一次流路(primary flow channel)における粒子状物質の蓄積を緩和する方法をさらに提供する。
【背景技術】
【0002】
低減装置は、半導体又はフラットパネルディスプレイ製造プロセスの化合物などのプロセスガス流の成分を除去して、除去されたガス流をより安全に環境内に放出できるようにする。
【0003】
ウェットスクラバー(wet scrubber)という用語は、炉の燃焼排ガス(furnace flue gas)又はその他のガス流から汚染物質を除去する様々な低減装置を表す。ウェットスクラバーでは、汚染物質を除去するために、汚染されたガス流に液体を噴霧すること、汚染されたガス流を液体のプールに通すこと、又は他の何らかの接触方法によって、汚染されたガス流を水などのスクラビング液(scrubbing liquid)に接触させる。ウェットスクラバーは、固体粒子を液体中に捕捉することによって固体粒子を除去することもできる。
【0004】
スクラビングされた排ガス流中の液滴は、ウェットスクラバーから出る前に、ミストフィルタ又はサイクロン分離器などのミストエリミネータとして知られているサブコンポーネントによって分離される。貯留したスクラビング液及び同伴する汚染物質は、いずれかの最終的な放出又はプラント内でのリサイクル前に処理される。
【0005】
図1は、充填塔型(packed tower design)ウェットスクラバー(1)の単純化した概略図である。充填塔のメインチャンバ(3)内には、例示するミストフィルタ(2)が配置される。ミストフィルタ(2)は、充填塔メインチャンバ(3)のパッキン(5)と出口(4)との間に配置される。従って、充填塔(1)のメインチャンバ(3)から排ガス流(6)が出る前に、実質的に全てのミストを排ガス流(6)から除去することができる。
【0006】
いくつかの事例では、充填塔ウェットスクラバーの下流に排気ドロー増幅装置(EDAD)が採用される。排気ドロー増幅装置は、その名前が示唆するように、ウェットスクラバーの出口におけるガス流速を高め、処理及び/又は大気中への放出のためにさらなるダクトに沿って排気を向ける。
【0007】
図2を参照すると、排気ドロー増幅装置(10)の典型例が、ガス流に通じるポート(8、9)を有するプレナム(7)によって取り囲まれた、排ガスが流れる一次流路(11)を含む。これらのポート(8、9)は、高速圧縮乾燥空気の噴流を流れに導入して全体的なガスの速度を高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この分野では、排気ドロー増幅装置によって示される平均クリーニング間隔(Mean Time Between Cleaning:MTBC)が十分でない場合があることが報告されている。いくつかの事例では、排気ドロー増幅装置が、その一次流路及び/又は噴流ポートの内壁に粉体を蓄積することがある。通常、この粉体は低減からの副生成物であり、一般にシリカ又は二酸化ケイ素の形態である。粉体は、蓄積すると装置の形状を変化させ、特にガス流の速度の増加時に排気ドロー増幅装置の有効性を低下させることがある。実際に、圧力状態の悪化によりシステムがアラーム及び/又は自動シャットダウンを引き起こす程度まで粉体が蓄積する場合もあることが報告されている。
【0009】
本発明は、先行技術のこれらの及びその他の問題に少なくとも部分的に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、本発明は、第1の態様において、ウェットスクラバー低減システム用のミストトラップを提供する。ミストトラップはデミストチャンバ(demisting chamber)を含み、デミストチャンバは、ウェットスクラバー低減システムからのミストを含んだ排ガス(mist-laden exhaust gas)を受け取るためのガス入口と、ミスト液滴が融合して液体を形成できる液体捕捉面(liquid capture surface)と、チャンバから比較的乾いたガスが流出できるガス出口とを有する。ミストトラップは、捕捉された液体の少なくとも第1の部分がガス入口を介してチャンバから流出してウェットスクラバー低減システムに戻るように構成される。液体は、ガス入口を介してチャンバから流れ出ることが好ましい。
【0011】
上記の問題を調査したところ、少量の粉体を含む比較的乾いたガスがウェットスクラバーから排出されて排気ドロー増幅装置を通過する可能性があることが発見された。いずれかの特定の理論に束縛されるわけではないが、排気ドロー増幅装置に圧縮ガスを導入すると、粉体がフラッシュ乾燥し、排気ドロー増幅装置の内壁に堆積し、そこに粉体が着実に蓄積して最終的に閉塞を引き起こす場合があると考えられる。既にミストフィルタを通過したガスの含水率は低く、すなわち輸送された粉体は、排ガス中に残っているいずれかのミストによって洗い流されるほど湿っていない。さらに、ガスは、EDADの表面を濡らすことによって前記表面に蒸発粉体が付着するのを防ぐほど十分な湿度を有していない。
【0012】
独立したミストトラップを設けることにより、ミストが排気ドロー増幅装置を通過する前ではなく通過した後に、ガス流からミストを除去することができる。ミストトラップは、このミストの一部を捕捉し、液体として再びウェットスクラバーに向け直し、排気ドロー増幅装置の(一次流路などの)内面を含む、ウェットスクラバーとミストトラップとの間のダクト/配管の洗浄を可能にして、そこへの粉体の蓄積を抑えることができる。
【0013】
従って、ミストトラップは、排気ドロー増幅装置と流体連通することができ、ガス入口を介してチャンバから流出した液体が再び排気ドロー増幅装置内に向けられるように構成することができる。これにより、ミストトラップは粉体のさらなる付着を防ぐことができる。
【0014】
デミストチャンバは、捕捉された液体の第2の部分がチャンバから流出する少なくとも1つの排水口(drainage outlets)を含むことができる。デミストチャンバは、2又は3以上のこのような排水口を含むことができる。少なくとも1つの排水口は、液体貯蔵タンク、好ましくはウェットスクラバーの充填塔内などの低減システム内に液体を供給するために使用される液体貯蔵タンクと流体連通することが好ましい。
【0015】
ミストを含んだ空気は、ウェットスクラバーによって、具体的にはウェットスクラバーの充填塔デミストチャンバ内に配置された噴霧器によって供給することができる。通常、ミストトラップは、ミストエリミネータを含まないガス低減システムのウェットスクラバーと組み合わせて使用される。ミストを含んだ空気は、ウェットスクラバーから流出して排気ドロー増幅装置を通過することができる。これにより、ミストを含んだガスが、充填塔からミストトラップまで排気ドロー増幅装置を通過する際に排気ドロー増幅装置の側壁を洗浄できるようになるという利点が得られる。この洗浄作用は、ミストトラップからウェットスクラバーに、好ましくは充填層デミストチャンバ(packed-bed abatement chamber)内に逆方向に流れる回収された液体の洗浄作用に加えたものであることができる。
【0016】
従って、本発明は、さらなる態様において、使用時にガス低減システムの排気ドロー増幅装置から粉体堆積物を洗浄するための水性ミストの使用であって、好ましくは水性ミストがガス低減システムの充填塔ウェットスクラバーから送られる、使用を提供する。
【0017】
本発明は、さらなる態様において、排気ドロー増幅装置及びミストトラップを備えた低減システムであって、排気ドロー増幅装置が、ミストを含んだガスをミストトラップ内に向けるように構成され、ミストトラップが、ミストを含んだガスから液体を除去するように構成された、低減システムを提供する。ミストトラップは、ミストを含んだガスから除去された液体の少なくとも一部が再び排気ドロー増幅装置に、好ましくは排気ドロー増幅装置を通じてウェットスクラバーデミストチャンバ内に向けられるようにさらに構成される。ミストを含んだ空気は、ウェットスクラバーによって供給されることが好ましい。ウェットスクラバーは、ミストエリミネータを含まない充填塔を含むことが好ましい。
【0018】
実施形態では、低減システムが、先の態様によるミストトラップを含むことができる。
【0019】
通常、ミストトラップは、ミストトラップによって回収された液体が重力の影響下で排気ドロー増幅装置を通じて及び/又は充填塔式デミストチャンバに逆流できるように、排気ドロー増幅装置及び/又は充填層デミストチャンバの垂直方向上方に配置される。
【0020】
本発明は、さらなる態様において、ガス低減システムの排気ドロー増幅装置の一次流路における微粒子蓄積を緩和する方法を提供する。このプロセスは、ガス低減プロセスからのミストを含んだ空気を排気ドロー増幅装置の一次流路に通すステップと、排気ドロー増幅装置から流出したミストを含んだガスから液体を除去するステップと、前記除去された液体を再び排気ドロー増幅装置の一次流路内に逆方向に通すステップとを含む。
【0021】
方法は、第1の態様によるミストトラップ及び/又は先の態様による低減システムを使用して実行することができる。
【0022】
全ての態様において、液体捕捉面は、ミストトラップのガス出口をミストトラップのガス入口から少なくとも部分的に、好ましくは完全に遮断するバッフルによって提供することができる。排ガスは、そのガス入口からガス出口までの経路上でバッフルの周囲を流れなければならないことが好ましい。バッフルは、入口から出口への流路を提供する1又は2以上のアパーチャを定めることができる。通常、使用時には、バッフルによって定められる1又は2以上のアパーチャが、ガス入口からガス出口への唯一のルートを提供する。
【0023】
実施形態では、バッフルが1又は2以上のスカートを有することができ、バッフルによって定められる1又は2以上のアパーチャは、1又は2以上のスカートによって提供されることが好ましい。通常、前記又は各スカートは城壁風(castellated)である。城壁風である場合、開口部(溝)がアパーチャを提供することができる。しかしながら、1又は2以上のアパーチャは、必ずしも特定の外形又は形状に限定されるものではないと理解されるであろう。
【0024】
従って、本発明は、さらなる態様において、ガス低減システムのミストトラップの集水バッフルであって、概ね平面的な本体と、本体の外周部に隣接して本体から延びるスカートとを備え、スカートが、使用中にバッフルの周囲をガスが流れることを可能にするように構成された1又は2以上のアパーチャを定め、スカートが延びる平面的な本体の側面が、ミスト液滴が融合できる液体捕捉面を提供するように構成された、集水バッフルを提供する。
【0025】
バッフルを含む全ての実施形態では、前記又は各アパーチャのサイズが調整可能であることができる。
【0026】
実施形態では、バッフルが、スカートを含む第2の部分内に入れ子になった、やはりスカートを含む第1の部分を含むことができる。各前記スカートは、バッフルの1又は2以上のアパーチャを定めることができ、第1及び第2の部分は、1又は2以上のアパーチャのサイズを変化させるように互いに対して移動可能であることができる。第1の部分及び第2の部分は円形の外周部を有することが好ましく、例えばこれらは円板状及び/又は環状であることができる。スカートは城壁風であることが好ましい。第1の本体は、好ましくは1又は2以上のアパーチャのサイズを変化させるように第2の本体に対して回転可能であることが好ましい。
【0027】
実施形態では、バッフルを、使用時に(単複の)スカートの先端部(例えば、最下端)がバッフルによって回収された液体中に水没するように構成することができる。
【0028】
この態様のバッフルは、先の(単複の)態様のバッフルを含む実施形態のいずれかにおいて採用することもできる。
【0029】
誤解を避けるために言えば、全ての態様及び実施形態は、変更すべきところを変更して組み合わせることができる。
【0030】
次に、非限定的であるように意図される以下の図を参照しながら本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】先行技術のウェットスクラバーを示す図である。
【
図2】排気ドロー増幅装置(EDAD)を示す図である。
【
図3】本発明によるミストトラップの外観を示す図である。
【
図4】本発明によるミストトラップの断面を示す図である。
【
図5】本発明によるバッフルアセンブリを示す図である。
【
図6】充填塔ウェットスクラバーを含む低減システムにおけるミストトラップ及びEDADを原位置で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、
図3を参照しながらガス低減システム用のミストトラップ(12)を提供する。図示のミストトラップ(12)は、ウェットスクラバーの充填塔などの低減システムからミストを含んだ排ガスを受け取るためのガス入口(13)を含む。
【0033】
ミストトラップ(12)は、ハウジング(15)によって定められるメインチャンバ(14)と、メインチャンバ(14)から比較的乾いたガスが流出できるガス出口(16)とをさらに含む。ガスが比較的乾いているとは、ミストトラップによってミストの一部、好ましくは実質的に全部がガスから除去されているという意味である。しかしながら、比較的乾いたガスは、必ずではないが依然として比較的高い相対湿度を有することもある。
【0034】
通常、ハウジング(15)及び/又はミストトラップ(12)は全体として高分子構造であり、好ましくは気密構造である。排ガス流全体がミストトラップ(12)を通過することが好ましい。
【0035】
ミストトラップ(12)は、回収された液体の一部がミストトラップ(12)のメインチャンバ(14)から流出できる1又は2以上の排水口(17、18)をさらに含む。
図4により良好に示すように、ミストトラップ(12)は、このような排水口(17、18)を2つ又は3つ以上含むことができる。液体は、重力及び/又は圧力の影響下で排水口(17、18)から流出することができる。通常、排水口(17、18)はミストトラップ(12)の底部に配置される。排水口(17、18)は、ミストトラップメインチャンバ(14)の最下部に配置されることが好ましい。
図4に示すように、ミストトラップ(12)の基部(19)は、排水に役立つように液体を排水口(17、18)の方に向けるように構成することができる。さらに、使用時には、ガス入口(13)の開口部(20)を排水穴(17、18)に対して高くすることができる。図示の例では、ミストトラップ(12)の基部(19)が円錐台の形態である。排水穴(17、18)は、円錐(19)の裾のトレンチ(21)内に配置される。円錐(19)の頂部は、ガス入口(13)の開口部(20)を含む。
【0036】
この配置には、前記液体が排気ドロー増幅装置(10)に向かって、及び/又は充填塔チャンバに戻る配管に向かってガス入口(13)を逆方向に下って戻り始める前にチャンバ(14)内に液体を蓄積(プール)することができるという利点がある。
【0037】
図6に最良に示すように、通常、排水口(17、18)は回収リザーバ(22)又はタンクに接続されており、従ってミストトラップ(12)内に回収された液体は低減プロセスにおいて再使用することができる。通常は、前記又は各排水口を回収リザーバ(22)に接続するために(ポリマー)チューブ(ドレーン管路)(23、24)が採用される。ミストトラップの排水口にはドレーン管路(23、24)の第1の端部(25)を接続することができ、同じドレーン管路の第2の端部(26)を回収リザーバ(22)に、好ましくはリザーバ(22)内の液面(例えば、水位線)の下方に接続することができる。ドレーン管路(23、24)は、下位レベルスイッチ(lower level switch)の下方で回収リザーバ(22)に接続されることが好ましい。通常、液体は、重力及び/又は圧力の影響下でドレーン管路(23、24)に沿って移動して回収リザーバ(22)に入る。システム内の排気ドロー増幅装置(10)に加えられる流量が多くなると、ミストトラップ(10)からタンク(22)に流れるドレーン管路(23、24)内の圧力が高くなる。有利なことに、回収された液体中に同伴する粉体も、排水口(17、18)を介してドレーン管路(23、24)に沿って回収リザーバ(22)に戻すことができる。回収リザーバは、ウェットスクラバーの液体供給リザーバであることができる。
【0038】
ミストトラップ(12)は、集水バッフル(27)をさらに含む。バッフル(27)は、例えば円板状の本体などの概ね平面的な本体(28)と、本体(28)の外周部に隣接して、好ましくは外周部において本体(28)から延びるスカート(29)とを含む。スカート(29)は、本体(28)の最も外側の縁から延びることが好ましい。
図5でより良く分かるように、スカート(29)は一連のアパーチャ(30)を定める。使用時には、排ガスがアパーチャ(30)、バッフル(27)の周囲を通過し、ガス出口(16)に向かって流れる。液体は、バッフル(27)の下面(31)上で融合することが好ましい。
【0039】
スカート(29)は、使用時に、チャンバ(14)の底部(21、19)における液体プール内に少なくとも部分的に水没するように構成されることが好ましい。外側ケーシング(15)内の液体プールは、排ガス流に対してさらなる抵抗を示すことにより、排ガスからより多くのミストを除去する。
【0040】
例示するミストトラップ(12)の計算流体力学的調査(computational fluid dynamics investigation)では、トラップ内に低速及び高圧ゾーンが形成されて排ガス流に渦を生じることが実証された。このような速度及び流れの乱れは、ガス流からミストを分離して、ガス流では重すぎて輸送できない大きな液滴がミストによって形成されるのを可能にする。これらの大きな液滴は、例えばバッフルの下面上で結合してトラップの底部に溜まる。この水溜りは、ガス流に対してさらなる抵抗を示すことによってより多くのミストを分離する。
【0041】
アパーチャ(30)のサイズは変更できることが好ましい。すなわち、バッフル(27)を通る流路の総断面積を変化させることができる。アパーチャ(30)のサイズは、手動で、すなわちユーザ入力に応答して、及び/又は低減システム及び/又はミストトラップの状態に応答して自動的に変更することができる。アパーチャのサイズを増加させると、ミストトラップ内の圧力低下を抑えることができるのに対し、アパーチャのサイズを減少させると、ミストトラップ内でのミストの融合及び捕捉速度を高めることができる。
【0042】
実施形態では、ミストトラップ(12)の下流のダクト(44)に窓(例えば、透明チューブ)を設けることができる。窓上に液滴が出現した場合には、ミストが全て捕捉されているわけではないことになる。従って、窓上に液滴が出現しなくなるまでアパーチャ(30)のサイズを小さくすることができる。別の実施形態では、FTIR分光計を使用して排ガスを分析し、満足できるレベルのデミストが達成されているかどうかを判定することができる。
【0043】
これに加えて又は代えて、低減システム内の圧力が上昇する場合には、アパーチャ(30)を開いてミストトラップ(12)を通じた圧力低下を抑えることが望ましい場合もある。
【0044】
実施形態では、このような決定及びアパーチャサイズ調整を自動的に、すなわちユーザ入力を伴わずに実行することができる。例えば、プロセッサは、デミスタから離れるミストの量及び/又はシステム圧力を連続的にモニタし、(単複の)アパーチャの好ましいサイズに関する決定を行い、この決定に応答してアパーチャのサイズを調整するようにコントローラに命令することができる。
【0045】
バッフル(27)は、使用時に、メインチャンバの基部(21、19)上に回収された液体中にスカート(29)の(単複の)最下端(32)が水没するように構成することができる。実施形態では、メインチャンバ(14)の基部(19)に対するバッフル(27)の位置を変化させることができる。従って、(単複の)スカート(29)の(単複の)最下端(32)が水没する深さを変化させ、及び/又は(単複の)アパーチャ(30)のサイズを変化させることができる。チャンバ(14)の基部(19)に対するバッフル(27)の移動は、手動及び/又は自動で制御することができる。実施形態では、バッフル(27)の位置付けが、上述した自動決定及びアパーチャサイズ調整の一部を形成することができる。
【0046】
図示の例では、バッフル(27)が2部品構造を有する。具体的には、図示のバッフル(27)は、スカート(29)を含む第2の部分(34)内に入れ子になった、やはりスカート(35)を含む第1の部分(33)を含む。図示のスカート(29、35)は、一連のスカートセグメント(29、35)を提供する城壁風である。例示する例では、両スカート(29、35)がバッフル(27)のアパーチャ(30)を定める。第1の部分(33)及び第2の部分(34)は、アパーチャ(30)のサイズを変化させるように互いに対して移動可能(例えば、回転可能)である。具体的には、第2の部分(34)のスカートセグメント(29)は、第1の部分(33)のスカート部分(35)上を摺動することができる。従って、スカートセグメント(35、29)は、横並びの構成、重なり合った構成、及び半径方向に整列した構成で様々に存在し、これによってバッフル(27)のアパーチャ(30)のサイズを変化させることができる。
【0047】
図示の例では、第1の部分(33)の本体(36)が実質的に円板状であり、第2の部分(34)の本体(37)が実質的に環状であるが、第2の部分(34)の本体(37)は円板状であることもできる。有利なことに、図示の配置は、内部に粉体粒子を捕捉してその後に除去することができる凹部(39)をバッフル(27)の上面に提供する。
【0048】
図4に示すように、バッフル(27)は、ミストトラップメインチャンバ(14)の屋根(40)から懸架される。この例では、複数の支柱(41)がバッフル(27)をチャンバ屋根(40)に接続する。例示する実施形態では、支柱(41)を屋根(40)に結合するために環状の固定プレート(38)が採用される。排ガスは、ガス出口(16)を通じてチャンバ(14)から流出する前に支柱(41)の周囲を通過する。図示の例では、第1の部分(33)がチャンバ(14)の屋根(40)に固定される。第2の部分(34)は、第1の部分(33)及びチャンバ壁(42)に対して移動可能である。支柱(41)に衝突した粉体粒子は、バッフル(27)の上向き面(39)上に集まることができる。
【0049】
使用時には、ガス入口(13)の開口部(20)を通じてミストを含んだ空気がチャンバ(14)に入り込む。ミストを含んだガスはバッフル(27)の下面(31)に衝突し、ミストからの液体がバッフル(27)の前記下面(31)上で融合する。その後、液体は、バッフルスカート(29、35)を伝って流れ落ち、チャンバ(14)の基部(床)(21、19)上に集まり、及び/又はメインチャンバの基部(19)上に及び/又は直接ガス入口(13)に滴り落ちる。ミスト滴は、ミストトラップ(12)の他の表面上で融合して同様にミストトラップ(12)の基部(19、21)に向かって流れることもできる。メインチャンバ(14)の底部(19、21)上に液体が蓄積し始めると、一部が1又は2以上の排水口(17、18)に流れ込む。
【0050】
また、液体は、ガス入口(13)から排ガスの流れ方向とは逆方向に流出する。排ガスの流れ方向については矢印Aによって示す。液体は、実施形態では排気ドロー増幅装置(10)を含むミストトラップ(12)の上流に位置するダクトの内面に沿って流れる(例えば、充填塔(43)に向かって戻る)。液体は、ダクト/配管に沿った経路上で遭遇する粉体又はその他のデブリを同伴することができる。液体は、再び低減システムの充填塔(43)に入るまで流れ続けることができる。従って、排気ドロー増幅装置(10)を含むダクト/配管から粉体が洗い流され、問題となる粉体の蓄積が回避される。
【0051】
図2に、本発明での使用に適した排気ドロー増幅装置(10)を示す。排気ドロー増幅装置は、排ガス流に通じるポート(8、9)を有するプレナム(7)によって取り囲まれた、排ガスが流れる一次流路(11)を含む。これらのポート(8、9)は、高速圧縮乾燥空気の噴流を流れに導入して全体的なガスの速度を高めることができる。
【0052】
実施形態では、排気ドロー増幅装置の一次流路(11)がミストトラップ(12)のガス入口(13)と軸方向に整列している。ミストトラップ(12)の入口流路(13)及びEDAD(10)の一次流路(11)は、連続する内向き面を提供するように配置されることが好ましい。
【0053】
図6に示すように、好ましい配置では、ミストトラップ(12)が排ガス低減システム内の排気ドロー増幅装置(10)に直接隣接し、好ましくはミストトラップ(12)が排気ドロー増幅装置(10)の真上に配置される。ミストトラップ(12)によって回収された液体は、好ましくは重力の影響下で直ちに排気ドロー増幅装置(10)に流入することが好ましい。
【0054】
別の配置では、排気ドロー増幅装置とミストトラップとの間及び/又はミストトラップ内にミストフィルタを配置することができる。このような配置は、排ガスの乾燥をさらに向上させながら排気ドロー増幅装置を洗浄することが分かっている。
【0055】
実施形態では、使用中にミストトラップ内にさらなる液体を注入することで、好ましくは前記液体が好ましくは堰(weir)の形態でバッフル上を滝状に流れて(cascades over)、全ての排ガスが前記液体のカーテンを通過しなければならないようにすることもできる。これに加えて又は代えて、1又は2以上の噴霧ノズルにより、流入するガス流内に逆向きにバッフルの下面上にエアロゾルとして液体を噴霧することもできる。ミストトラップは、好ましくはミストトラップに入り込むガスの温度を実質的に下回る温度まで能動的又は受動的に冷却することができる。ミストトラップに導入される液体は、ミストトラップに入り込む排ガスよりも低温であることが好ましい。このような配置は、ミストトラップを洗浄し、ガス流をさらに冷却し、相対湿度を低下させ、ガス流からより多くの粉体を除去するという利点を有することができる。ミストフィルタを含む配置では、ミストトラップに注入された液体がさらにミストフィルタを洗浄するという利点もある。
【0056】
通常、ガス出口(16)は配管に接続される。デミストされた(比較的乾いた)排ガスは、さらなる処理のために配管に沿って進み、或いはより典型的には大気中に放出することができる。
【0057】
本発明におけるミストとは、気体中液体エアロゾル(liquid-in-gas aerosol)のことである。通常、エアロゾルは、例えばレーザー回折法を使用して測定される約1000μm以下の、好ましくは約2.5μm~約450μmの、好ましくは約250μmの直径を有する。通常、液体は水などの水性である。通常、排ガスは空気を含む。一般に、ミストは、ウェットスクラバーの充填塔(43)内で噴霧器などによって生成され、配管に沿ってミストトラップに引き込まれる。通常、ミストトラップ内の温度は周囲条件又はそれ未満である。この温度は、好ましくは約5℃~約30℃であり、より好ましくは約15℃~約25℃であり、一例では20℃である。この温度は、ミストトラップの下流の配管内に有意な結露が生じないようなものであることが好ましい。一般に、充填塔チャンバ内の水温は、約14℃~約17℃などの約10℃~約20℃である。通常、ガス温度は、約14℃~約15℃などの約10℃~約20℃である。
【0058】
当業者であれば、ミストトラップの寸法は、低減装置の残り部分(とりわけ排気ドロー増幅装置)のサイズ、除去を必要とするミストの量、及び現場の体積制約などに応じて変更することができると理解するであろう。
【0059】
一般に、ミストトラップは、ガス入口及び/又はガス出口の直径よりも大きな直径を有する。通常、ミストトラップのメインチャンバは、約100cm未満の、好ましくは約50cm未満の内径を有する。一般に、メインチャンバの直径は約15cm超であり、好ましくは約25cm超である。通常、バッフルは、ガス出口及び/又はガス入口の直径よりも大きな直径を有する。バッフルの直径とガス入口及び/又はガス出口の直径との比率は、約1:1~約5:1であり、好ましくは約2:1~約3:1である。
【0060】
本発明は、
図7を参照しながら、ガス低減システムの排気ドロー増幅装置の一次流路における微粒子蓄積を緩和する方法を提供する。
【0061】
方法は、ガス低減プロセスからのミストを含んだ空気を排気ドロー増幅装置の一次流路に通すステップ(45)と、排気ドロー増幅装置から流出したミストを含んだガスから液体を除去するステップ(46)と、前記除去された液体の少なくとも一部を再び排気ドロー増幅装置の一次流路に逆方向に通すステップ(47)とを含む。任意に、ステップ(47)の後に、続いて液体をウェットスクラバー(48)の充填塔に移行させる。ステップ(45)で使用されるミストを含んだ空気は、ウェットスクラバーの充填塔からのものであることが好ましい。任意に、方法は、除去された液体の一部を、排気ドロー増幅装置に通すことなくウェットスクラバーに向けるステップを含む。
【0062】
本発明の方法は、本明細書に開示した装置を使用して実行することができると理解されるであろう。
【0063】
非限定的なものであるように意図される以下の実施例によって本発明をさらに示す。
【実施例】
【0064】
試験1
EDADを備えたY35Atlas1200低減装置を、ミストフィルタを除去することによって修正した。この結果、充填塔で生成された噴霧スプレーからのミストが下流に移動できるようになった。EDADの上方のダクト内に透明な検査チューブを導入した。使用中に透明チューブ上に水滴が出現し、ミストがEDADを通過していることが確認された。余分な水を除去するために、排気ダクトからのドレーン管路が必要であった。
修正した装置の動作中には、修正していない装置と比べて、EDAD閉塞の大幅な低下、及びEDAD閉塞によるMTBCの顕著な増加が記録された。
【0065】
試験2
図3~
図5に示すようなミストトラップを、EDADの下流に配置されたY35Atlas1200低減装置のEDADに直接接続した。ここでも、低減装置は、ミストフィルタを除去することによって修正したものである。この結果、充填塔で生成された噴霧スプレーからのミストがEDADから粉体を洗い流してミストトラップに移動できるようになった。
ミストトラップの排水口から低減装置の充填塔の下方のドレーンタンクに延びるポリマードレーン管路を配管した。ミストトラップの出口及び下流の排気ダクトに透明な検査チューブを接続した。
ミストトラップのバッフルを全開に設定すると、透明なポリマー管上に液滴は観察されず、ミストトラップが全てのミストを除去したことが示された。ポリマードレーン管路をミストトラップからドレーンタンクに流れ落ちる液体が観察された。
この修正した装置をミストトラップと組み合わせて動作させている間、修正していない装置と比べて、EDAD閉塞の大幅な減少、及びEDAD閉塞によるMTBCの顕著な増加が記録された。
【符号の説明】
【0066】
1 充填塔ウェットスクラバー
2 ミストフィルタ
3 充填塔メインチャンバ
4 パッキング
5 充填塔メインチャンバの出口
6 排ガス流
7 プレナム
8 ポート
9 ポート
10 排気ドロー増幅装置(EDAD)
11 一次流路
12 ミストトラップ
13 ガス入口
14 ミストトラップメインチャンバ
15 ハウジング
16 ガス出口
17 排水口
18 排水口
19 基部
20 ガス入口の開口部
21 溝
22 回収リザーバ
23 ドレーン管路
24 ドレーン管路
25 ドレーン管路の第1の端部
26 ドレーン管路の第2の端部
27 ミストトラップバッフル
28 バッフル本体
29 バッフルスカート
30 (単複の)バッフルアパーチャ
31 バッフル下面
32 スカート最下端
33 バッフルの第1の部分
34 バッフルの第2の部分
35 第1の部分のスカート
36 第1の部分の本体
37 第2の部分の本体
38 環状固定プレート
39 バッフル上面凹部
40 メインチャンバの屋根
41 (単複の)支柱
42 メインチャンバ壁
43 充填塔
44 ダクト
45 ガス除去プロセスからのミストを含んだ空気を排気ドロー増幅装置の一次流路に通す。
46 排気ドロー増幅装置から流出したミストを含んだガスから液体を除去する。
47 前記除去された液体の少なくとも一部を再び排気ドロー増幅装置の一次流路に逆方向に通す。
48 その後に液体をウェットスクラバーの充填塔に移行させる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェットスクラバー低減システム用のミストトラップであって、前記ミストトラップはデミストチャンバを備え、前記デミストチャンバは、前記ウェットスクラバー低減システムからのミストを含んだ排ガスを受け取るためのガス入口と、ミスト液滴が融合して液体を形成できる液体捕捉面と、前記チャンバから比較的乾いたガスが流出できるガス出口とを有し、
前記ミストトラップは、捕捉された液体の少なくとも第1の部分が前記ガス入口を介して前記チャンバから流出して前記ウェットスクラバー低減システムに戻るように構成される、
ことを特徴とするミストトラップ。
【請求項2】
前記液体捕捉面は、前記ガス出口を前記ガス入口から少なくとも部分的に遮断するバッフルによって提供される、
請求項1に記載のミストトラップ。
【請求項3】
前記バッフルは、前記ガス入口から前記ガス出口への流路を提供する1又は2以上のアパーチャを定める、
請求項2に記載のミストトラップ。
【請求項4】
前記バッフルは1又は2以上のスカートを有し、好ましくは前記バッフルの前記1又は2以上のアパーチャは前記1又は2以上のスカートによって提供される、
請求項2に記載のミストトラップ。
【請求項5】
前記デミストチャンバは、前記捕捉された液体の第2の部分が前記チャンバから流出する少なくとも1つの排水口を含む、
請求項1に記載のミストトラップ。
【請求項6】
ガス低減システム用のミストトラップの集水バッフルであって、前記バッフルは、概ね平面的な本体と、前記本体の外周部に隣接して前記本体から延びるスカートとを備え、前記スカートは、使用中に前記バッフルの周囲をガスが流れることを可能にするように構成された1又は2以上のアパーチャを定め、前記スカートが延びる前記平面的な本体の側面は、ミスト液滴が融合できる液体捕捉面を提供するように構成される、
ことを特徴とする集水バッフル。
【請求項7】
前記アパーチャのサイズは調整可能である、
請求項3に記載のミストトラップ。
【請求項8】
前記各スカートは城壁風である、
請求項4に記載のミストトラップ。
【請求項9】
前記ミストトラップは、排気ドロー増幅装置と流体連通しており、前記ガス入口を介して前記チャンバから流出した液体が再び前記排気ドロー増幅装置内に向けられるように構成される、
請求項1に記載のミストトラップ。
【請求項10】
排気ドロー増幅装置及びミストトラップを備えた低減システムであって、前記排気ドロー増幅装置は、ミストを含んだガスを前記ミストトラップ内に向けるように構成され、前記ミストトラップは、ミストを含んだガスから液体を除去するように構成され、ミストトラップは、前記ミストを含んだガスから除去された前記液体の少なくとも一部が再び前記排気ドロー増幅装置内に向けられるようにさらに構成される、
ことを特徴とする低減システム。
【請求項11】
前記ミストトラップは、請求項1に記載のものである、
請求項10に記載の低減システム。
【請求項12】
前記排気ドロー増幅装置に通された液体は充填層デミストチャンバに戻る、
請求項9に記載のミストトラップ。
【請求項13】
請求項6に記載のミストトラップバッフルを含む、
請求項1に記載のミストトラップ。
【請求項14】
ガス低減システムの排気ドロー増幅装置の一次流路における微粒子蓄積を緩和する方法であって、
a.ガス低減プロセスからのミストを含んだ空気を前記排気ドロー増幅装置の前記一次流路に通すステップと、
b.前記排気ドロー増幅装置から流出したミストを含んだガスから液体を除去するステップと、
c.前記除去された液体の少なくとも一部を再び前記排気ドロー増幅装置の前記一次流路に逆方向に通すステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載のミストトラップを使用して実行される、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
使用時にガス低減システムの排気ドロー増幅装置から粉体堆積物を洗浄するための水性ミストの使用であって、好ましくは前記水性ミストは、前記ガス低減システムの充填塔ウェットスクラバーから送られる、
ことを特徴とする使用。
【国際調査報告】