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特表2024-547044データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置
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  • 特表-データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/04 20060101AFI20241219BHJP
   H04W 52/30 20090101ALI20241219BHJP
   H04B 1/00 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
H04B1/04 E
H04W52/30
H04B1/00 250
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536500
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 CN2022133408
(87)【国際公開番号】W WO2023124653
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111669147.6
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲梅▼ 景泉
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲海▼波
(72)【発明者】
【氏名】范 ▲聞▼▲達▼
【テーマコード(参考)】
5K060
5K067
【Fターム(参考)】
5K060BB07
5K060CC04
5K060DD04
5K060LL01
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE10
5K067GG08
(57)【要約】
本出願は、データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置を提供する。この方法は、無線周波数装置によって、または無線周波数装置内のチップによって、実行されてよい。この方法は、無線周波数装置が送信電力を得るステップを含む。送信電力は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。無線周波数装置は、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信する。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。これにより、システムによるデータ送信の柔軟性を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ送信方法であって、前記方法は、
無線周波数装置によって、送信電力を得るステップであって、前記送信電力が、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定され、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項2】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記第1の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記第2の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から総電力情報を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から総電力情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定する前記ステップは、
総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップであって、前記総パワースペクトルが、前記総電力情報に基づいて決定され、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップ
を含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記送信電力を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記送信電力を受信するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記時間単位はシンボルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第1の電力増加振幅と前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅が、総電力情報を決定するためのものであり、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものであり、前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、ステップ
を含む、データ送信方法。
【請求項8】
前記方法は、
第2の制御装置によって、前記無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、前記第2の電力増加振幅を示す、ステップ
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記時間単位はシンボルである、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて、総電力情報を決定するステップであって、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものである、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項11】
前記時間単位はシンボルである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す、ステップと、
第2の制御装置によって、前記無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項13】
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定する前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定され、前記総電力情報が、総パワースペクトルを決定するためのものであり、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップと、
前記総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記時間単位はシンボルである、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
データ送信方法であって、前記方法は、
第2の制御装置によって、第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定するステップであって、前記第1の電力増加情報が、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて送信電力を決定するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項16】
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて送信電力を決定する前記ステップは、
総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置により、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップであって、前記総パワースペクトルが、前記総電力情報に基づいて決定され、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップ
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記時間単位はシンボルである、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、無線周波数装置。
【請求項19】
請求項7から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニット、または請求項10または11に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、制御装置。
【請求項20】
プロセッサを備える、通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータプログラムまたは命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、請求項1から6、請求項7から9、または請求項10もしくは11のいずれか一項に記載の方法を実施するために、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成される、通信装置。
【請求項21】
請求項18に記載の信号処理装置と請求項19に記載の制御装置とを備える、故障検出システム。
【請求項22】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年12月31日に中国国家知識産権局に提出された「データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置」と題する中国特許出願第202111669147.6号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に関し、より具体的には、データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、2つの異なるベースバンド実用規格がキャリアを共有できる。例えば、ニューラジオ(new radio、NR)とロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)はスペクトルリソースを共有できる。NRとLTEは、それぞれのチャネル構成情報をリソース配分ノードに報告できる。リソース配分ノードは、2つの規格のチャネル構成情報に基づいてリソースブロック(resource block、RB)と電力を構成できる。さらに、NRに対応するベースバンド処理ユニットとLTEに対応するベースバンド処理ユニットは、構成されたRBと構成された電力を別々にスケジュールできる。
【0004】
しかしながら、2つの規格が電力を共有する場合、2つの規格では、構成された一定の送信電力に基づいてデータを送信する必要があり、電力を増加させることはできない。2つの規格か2つの規格の一方で電力が増加された場合、2つの規格のいずれか一方のベースバンド処理ユニットは、他方の規格で電力が増加された否かを検出できないため、2つの規格の総電力が電力使用範囲を超える可能性がある。これは、ハードウェアの動作と全体的な性能に影響を及ぼす。
【0005】
したがって、システムによるデータ送信の柔軟性を高めるために、データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、システムによるデータ送信の柔軟性を高めるために、データ送信方法、無線周波数装置、および制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によると、データ送信方法が提供される。この方法は、無線周波数装置によって、または無線周波数装置内のチップによって、実行されてよい。この方法は、無線周波数装置が送信電力を得るステップを含む。送信電力は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。無線周波数装置は、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信する。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0008】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0009】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が送信電力を得ることは、無線周波数装置が、第1の制御装置から第1の電力増加情報を受信することを含む。無線周波数装置は、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信する。無線周波数装置は、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、総パワースペクトルを決定するためのものである。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0010】
したがって、本出願では、第1の制御装置と第2の制御装置がそれぞれの電力増加情報を無線周波数装置へ別々に送信できる。無線周波数装置は、2つの電力増加情報を受信した後に、2つの電力増加情報を組み合わせ、2つの規格での組み合わせの後に得られた総電力情報と無線周波数装置の送信能力とに基づいて、最終的にデータを送信するための送信電力をさらに決定できるので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0011】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が送信電力を得ることは、無線周波数装置が、第1の制御装置から総電力情報を受信すること、または、無線周波数装置が、第2の制御装置から総電力情報を受信することを含む。無線周波数装置は、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。
【0012】
したがって、本出願では、第1の制御装置か第2の制御装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報を組み合わせて総電力情報を生成し、総電力情報を無線周波数装置へ送信することができる。さらに、無線周波数装置は、2つの規格での組み合わせの後に得られた総電力情報と無線周波数装置の送信能力とに基づいて、最終的にデータを送信するための送信電力を決定するので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0013】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定することは、総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、無線周波数装置が、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって送信電力を決定することを含む。総パワースペクトルは、総電力情報に基づいて決定される。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0014】
したがって、本出願では、無線周波数装置が、総パワースペクトルに基づいて、クリッピング処理を実行する必要があるかどうかを決定でき、システムによるデータ送信の信頼性が向上する。
【0015】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が送信電力を得ることは、無線周波数装置が、第1の制御装置から送信電力を受信すること、または、無線周波数装置が、第2の制御装置から送信電力を受信することを含む。
【0016】
したがって、本出願では、第1の制御装置か第2の制御装置が無線周波数装置によるデータ送信の能力情報を得、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を生成し、総電力情報に基づいて、無線周波数装置によってデータを送信するための送信電力を決定できるので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0017】
第1の態様を参照し、第1の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0018】
したがって、本出願では、無線周波数装置がシンボル粒度で送信電力を得ることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0019】
第2の態様によると、データ送信方法が提供される。この方法は、制御装置によって、または制御装置内のチップによって、実行されてよい。制御装置は、第1の制御装置と第2の制御装置とを含み得る。この方法は、第1の制御装置が無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップを含む。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第1の電力増加振幅と時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅は、総電力情報を決定するためのものである。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0020】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0021】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、この方法は、第2の制御装置が無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップをさらに含む。第2の電力増加情報は、第2の電力増加振幅を示す。
【0022】
第2の態様を参照し、第2の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0023】
第3の態様によると、データ送信方法が提供される。この方法は、制御装置によって、または制御装置内のチップによって、実行されてよい。制御装置は、第1の制御装置を含み得る。この方法は、第1の制御装置が第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するステップを含む。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。第1の制御装置は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて総電力情報を決定する。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1の制御装置は、無線周波数装置へ総電力情報を送信する。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0024】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0025】
第3の態様を参照し、第3の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0026】
第4の態様によると、データ送信方法が提供される。この方法は、無線周波数装置および制御装置によって、または無線周波数装置内のチップおよび制御装置内のチップによって、実行されてよい。制御装置は、第1の制御装置と第2の制御装置とを含む。この方法は、第1の制御装置が無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップを含む。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の制御装置は、無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信する。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。無線周波数装置は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定する。無線周波数装置は、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信する。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0027】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0028】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定することは、無線周波数装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定することを含む。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、総パワースペクトルを決定するためのものである。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合、無線周波数装置は、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって送信電力を決定する。
【0029】
第4の態様を参照し、第4の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0030】
第5の態様によると、データ送信方法が提供される。この方法は、無線周波数装置および制御装置によって、または無線周波数装置内のチップおよび制御装置内のチップによって、実行されてよい。制御装置は、第1の制御装置と第2の制御装置とを含む。この方法は、第2の制御装置が第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信するステップを含む。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。第1の制御装置は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定する。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。第1の制御装置は、無線周波数装置へ総電力情報を送信する。無線周波数装置は、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0031】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0032】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実装において、無線周波数装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定することは、総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、無線周波数装置が、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって送信電力を決定することを含む。総パワースペクトルは、総電力情報に基づいて決定される。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0033】
第5の態様を参照し、第5の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0034】
第6の態様によると、無線周波数装置が提供される。この装置は、取得ユニットとトランシーバユニットとを含む。取得ユニットは、送信電力を得るように構成される。送信電力は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。トランシーバユニットは、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信するように構成される。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0035】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0036】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、取得ユニットは、具体的には、第1の制御装置から第1の電力増加情報を受信し、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信し、かつ総電力情報に基づいて送信電力を決定するように構成される。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、総パワースペクトルを決定するためのものである。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0037】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、取得ユニットは、具体的には、第1の制御装置から総電力情報を受信する、または、第2の制御装置から総電力情報を受信し、かつ総電力情報に基づいて送信電力を決定する、ように構成される。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。
【0038】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、取得ユニットは、具体的には、総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって送信電力を決定するように構成される。総パワースペクトルは、総電力情報に基づいて決定される。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0039】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、取得ユニットは、具体的には、第1の制御装置から送信電力を受信するように構成される。あるいは、取得ユニットは、具体的には、第2の制御装置から送信電力を受信するように構成される。
【0040】
第6の態様を参照し、第6の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0041】
第7の態様によると、制御装置が提供される。この制御装置は、第1の制御装置を含む。第1の制御装置は、第1のトランシーバユニットを含む。第1のトランシーバユニットは、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するように構成される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第1の電力増加振幅と時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅は、総電力情報を決定するためのものである。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0042】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0043】
第7の態様を参照し、第7の態様のいくつかの実装において、この制御装置は、第2の制御装置をさらに含む。第2の制御装置は、第2のトランシーバユニットを含む。第2のトランシーバユニットは、無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するように構成される。第2の電力増加情報は、第2の電力増加振幅を示す。
【0044】
第7の態様を参照し、第7の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0045】
第8の態様によると、制御装置が提供される。この制御装置は、第1の制御装置を含む。第1の制御装置は、第1のトランシーバユニットと第1の処理ユニットとを含む。第1のトランシーバユニットは、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するように構成される。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。第1の処理ユニットは、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定するように構成される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1のトランシーバユニットはさらに、無線周波数装置へ総電力情報を送信するように構成される。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0046】
したがって、本出願では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0047】
第8の態様を参照し、第8の態様のいくつかの実装において、時間単位はシンボルである。
【0048】
第9の態様によると、無線周波数装置が提供される。この装置は、トランシーバユニットと取得ユニットとを含み得る。取得ユニットは処理ユニットであってもよく、取得ユニットはトランシーバユニットであってもよく、または取得ユニットはトランシーバユニットと処理ユニットとの組み合わせであってもよい。任意に選べることとして、トランシーバユニットは、代わりに、送信ユニットおよび受信ユニットであってもよい。
【0049】
処理ユニットはプロセッサであってもよい。トランシーバユニットはトランシーバであってもよい。この装置は記憶ユニットをさらに含んでよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。記憶ユニットは、命令を格納するように構成され、処理ユニットは、無線周波数装置が第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。この装置が無線周波数装置内のチップである場合、処理ユニットはプロセッサであってよく、トランシーバユニットは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。処理ユニットは、チップが第1の態様または第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。記憶ユニットは、命令を格納するように構成される。記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、または無線周波数装置内でチップの外に位置する記憶ユニット(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0050】
第10の態様によると、制御装置が提供される。この制御装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含み得る。任意に選べることとして、トランシーバユニットは、送信ユニットおよび受信ユニットであってもよい。
【0051】
この制御装置が第1の制御装置である場合、処理ユニットはプロセッサであってよく、トランシーバユニットはトランシーバであってよい。この装置は記憶ユニットをさらに含んでよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。記憶ユニットは、命令を格納するように構成され、処理ユニットは、この制御装置が第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1の方法を実行すること、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1の方法を実施することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。この装置が制御装置内のチップである場合、処理ユニットはプロセッサであってよく、トランシーバユニットは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。処理ユニットは、チップが第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行すること、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。記憶ユニットは、命令を格納するように構成される。記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、または制御装置内でチップの外に位置する記憶ユニット(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0052】
この制御装置が第2の制御装置である場合、処理ユニットはプロセッサであってよく、トランシーバユニットはトランシーバであってよい。この装置は記憶ユニットをさらに含んでよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。記憶ユニットは、命令を格納するように構成され、処理ユニットは、この制御装置が第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1の方法を実行すること、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1の方法を実施することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。この装置が制御装置内のチップである場合、処理ユニットはプロセッサであってよく、トランシーバユニットは、入出力インターフェース、ピン、回路などであってよい。処理ユニットは、チップが第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実行すること、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施することを可能にするために、記憶ユニットに格納された命令を実行する。記憶ユニットは、命令を格納するように構成される。記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット(例えば、レジスタまたはキャッシュ)であってよく、または制御装置内でチップの外に位置する記憶ユニット(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ)であってもよい。
【0053】
第11の態様によると、本出願は、プロセッサを含む装置を提供する。プロセッサはメモリに結合され、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施し、第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施し、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施するために、メモリ内の命令を実行するように構成されてよい。この装置は、メモリをさらに含む。この装置は、通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは、通信インターフェースに結合される。
【0054】
一実装では、この装置は無線周波数装置である。この装置が無線周波数装置である場合、通信インターフェースはトランシーバまたは入出力インターフェースであってよい。
【0055】
別の実装では、この装置は、無線周波数装置内に構成されたチップまたはチップシステムである。この装置が無線周波数装置内に構成されたチップまたはチップシステムである場合、通信インターフェースは入出力インターフェースであってよい。
【0056】
一実装では、この装置は第1の制御装置である。この装置が第1の制御装置である場合、通信インターフェースはトランシーバまたは入出力インターフェースであってよい。
【0057】
別の実装では、この装置は、第1の制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである。この装置が第1の制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである場合、通信インターフェースは入出力インターフェースであってよい。
【0058】
一実装では、この装置は第2の制御装置である。この装置が第2の制御装置である場合、通信インターフェースは、トランシーバまたは入出力インターフェースであってよい。
【0059】
別の実装では、この装置は、第2の制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである。この装置が第2の制御装置内に構成されたチップまたはチップシステムである場合、通信インターフェースは入出力インターフェースであってよい。
【0060】
トランシーバは、トランシーバ回路であってもよい。入出力インターフェースは、入出力回路であってもよい。
【0061】
第12の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を格納する。コンピュータプログラムまたは命令が実行されると、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施される。
【0062】
第13の態様によると、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令が実行されると、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施される。
【0063】
第14の態様によると、コンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、コードまたは命令を含む。コードまたは命令が実行されると、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施され、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法が実施される。
【0064】
第15の態様によると、チップシステムが提供される。このチップシステムは、プロセッサを含み、第1の態様もしくは第1の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施する、第2の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施する、または第3の態様もしくは第3の態様の可能な実装のいずれか1つの方法を実施する、ように構成されたメモリをさらに含んでもよい。このチップシステムは、チップを含んでもよく、またはチップと別の個別コンポーネントとを含んでもよい。
【0065】
第16の態様によると、通信システムが提供される。このシステムは、第6の態様または第6の態様の可能な実装のいずれか1つの装置と、第7の態様または第7の態様の可能な実装のいずれか1つの装置とを含む。あるいは、このシステムは、第6の態様または第6の態様の可能な実装のいずれか1つの装置と、第8の態様または第8の態様の可能な実装のいずれか1つの装置とを含む。
【0066】
いくつかの実装では、無線周波数装置が無線ユニットRUであり、制御装置がベースバンドユニットBUである。
【0067】
いくつかの実装では、第1の規格がニューラジオNRであり、第2の規格がロングタームエボリューションLTEである。あるいは、第1の規格がLTEであり、第2の規格がNRである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】本出願の一実施形態が適用可能な通信システムの構造の概略図である。
図2】NR規格とLTE規格がRBを共有する概略図である。
図3】LTE規格とNR規格が電力を共有する概略図である。
図4】本出願の一実施形態によるデータ送信方法の概略フローチャートである。
図5】本出願の一実施形態による総パワースペクトルの概略図である。
図6】本出願の実施形態による装置の可能な構造の概略図である。
図7】本出願の実施形態による装置の可能な構造の概略図である。
図8】本出願の実施形態による装置の可能な構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
以下、添付の図面を参照して、本出願の技術的解決策を説明する。
【0070】
本出願の実施形態の技術的解決策は、様々な通信システムに、例えば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、時分割複信(time division duplex、TDD)システム、第5世代(5th generation、5G)システムまたはニューラジオ(new radio、NR)、および第6世代(6th generation、6G)システム、または将来の通信システムに、適用され得る。本出願における5G移動通信システムは、非スタンドアロン(non-standalone、NSA)5G移動通信システムまたはスタンドアロン(standalone、SA)5G移動通信システムを含む。あるいは、通信システムは、公衆陸上移動ネットワーク(public land mobile network、PLMN)、デバイス対デバイス(device-to-device、D2D)通信システム、マシン対マシン(machine to machine、M2M)通信システム、インターネット・オブ・シングス(Internet of things、IoT)通信システム、ビークル対エブリシング(vehicle to everything、V2X)通信システム、無人航空機(unmanned aerial vehicle、UAV)通信システム、または別の通信システムであってもよい。
【0071】
加えて、本出願の実施形態で説明されるネットワークアーキテクチャおよびサービスシナリオは、本出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明することを意図しており、本出願の実施形態で提供される技術的解決策を限定するものではない。当業者は、ネットワークアーキテクチャが進化し、新しいサービスシナリオが出現するにつれて、本出願の実施形態で提供される技術的解決策が同様の技術的問題にも適用可能であることを知ることができる。
【0072】
本出願の実施形態の理解を容易にするため、まずは図1を参照して本出願の実施形態の適用シナリオを詳細に説明する。
【0073】
図1は、本出願の一実施形態が適用可能な通信システムの構造の概略図である。まずは、この通信システムで使用され得る装置について説明する。
【0074】
1.無線ユニット(radio unit、RU)110:RU 110は、信号に対して中間周波数処理、無線周波数処理、複信などを実行する機能を実施できる。例えば、RU 110は、リモート無線ユニット(remote radio unit、RRU)、アクティブアンテナ処理ユニット(active antenna unit、AAU)、または中間周波数信号、無線周波数信号、もしくは中間無線周波数信号を処理する能力を有する別のネットワークエレメントもしくは通信装置であってよい。いくつかの通信システムでは、例えば、改良共通公衆無線インターフェース(enhanced common public radio interface、eCPRI)を使用する通信システムでは、RU 110は、いくつかのベースバンド処理機能をさらに有し得る。これは本出願で具体的に限定されない。
【0075】
本出願のこの実施形態では、RU 110は、マルチモードマルチバンドアーキテクチャ無線プラットフォーム(multimode-multiband architecture radio platform、MARP)をさらに含み得、MARPは、信号に対して中間周波数処理と無線周波数処理を実施できる。
【0076】
2.ベースバンドユニット(baseband unit、BU)120:BU 120は、ベースバンド信号処理機能を実施できる。例えば、BU 120は、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、中央制御ユニット(central unit、CU)、分散制御ユニット(distributed unit、DU)、またはベースバンド信号処理能力を有する別のネットワークエレメントもしくは通信装置であってよい。
【0077】
本出願のこの実施形態では、BU 120は、複数のベースバンド実用規格をサポートできる。例えば、BU 120は、NR規格とLTE規格の両方をサポートできる。この場合、BU 120は、第1の制御装置と第2の制御装置とを含み得る。第1の制御装置は、NR規格のベースバンド処理を単独で実施できる。第2の制御装置は、LTE規格のベースバンド処理を単独で実施できる。
【0078】
NR規格のベースバンド処理のための第1の制御装置は、物理層(レイヤ1(layer 1、L1)と呼ばれることもある)、データリンク層(L2と呼ばれることもある)、およびネットワーク層(L3と呼ばれることもある)を含み得る。L1は、リソースブロックマッチング、圧縮、暗号化、データの符号化および復号、変調および復調、ならびにチェックなどの機能を実施できる。L2は、RLC層とMAC層とを含み得、リソーススケジューリングを実施でき、それぞれのリソースブロックにデータを配分でき、データ識別および組み立てを実施できる。L3は、RRC層とNAS層とを含み得、リソース配分および管理を実施できる。
【0079】
相応に、LTE規格のベースバンド処理のための第2の制御装置もL1、L2、およびL3を含み、LTE規格で関連するベースバンド処理を実行できる。
【0080】
BU 120とRU 110は、光ファイバを用いて接続されてよい。BU 120とRU 110との間の通信インターフェースは、フロントホールインターフェースと呼ばれることがある。例えば、フロントホールインターフェースは、共通公衆無線インターフェース(common public radio interface、CPRI)、eCPRIインターフェース、または将来規定されるBU 120とRU 110とを接続するための別のインターフェースであってよい。これは本出願で具体的に限定されない。
【0081】
本出願のこの実施形態では、BU 120がNR規格のベースバンド処理のための第1の制御装置とLTE規格のベースバンド処理のための第2の制御装置とを含む場合、第1の制御装置と第2の制御装置はRU 110と別々に通信できる。例えば、第1の制御装置と第2の制御装置は、通信用の光ファイバを使用してRU 110にそれぞれ接続されてよく、または第1の制御装置と第2の制御装置は、通信用の光ファイバを共用することによってRU 110に接続されてもよい。第1の制御装置と第2の制御装置が光ファイバを共有してRU 110と通信する場合は、第1の制御装置と第2の制御装置が同一のノードに接続され、当該ノードを通じてRU 110と通信してよい。あるいは、第1の制御装置と第2の制御装置との間に通信リンクが確立されてもよい。第1の制御装置はNR規格に関する情報を第2の制御装置へ送信し、第2の制御装置はNR規格に関する情報とLTE規格に関する情報をRU 110へ送信し、その逆もまた同様である。
【0082】
NR規格とLTE規格は、周波数リソースと電力を共有できる。例えば、1つのシンボル上のいくつかの周波数はNR規格のデータ送信用であり、いくつかの周波数はLTE規格のデータ送信用である。LTE規格とNR規格は、シンボルに対応する周波数リソースを共有し、またシンボルに対して構成された電力を共有する。1つのシンボルに対応する周波数リソースは、リソースエレメント(resource element、RE)の粒度で分割され得る。1つのREは周波数領域における1つのサブキャリアである。1つのシンボルに対応する周波数リソースは、少なくとも1つのサブキャリアまたはREを含み得る。あるいは、1つのシンボルに対応する周波数リソースは、RBの粒度で分割され得る。1つのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアを含む。1つのシンボルに対応する周波数リソースは、少なくとも1つのRBを含み得る。これは本出願で具体的に限定されない。明確にするため、以下では、1つのシンボルに対応する周波数リソースがREまたはサブキャリアの粒度で分割される一例を使用する。
【0083】
本出願のこの実施形態では、シンボルは時間領域シンボルとも呼ばれ、具体的には、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)シンボル、離散フーリエ変換拡散OFDM(Discrete Fourier Transform-spread-OFDM、DFT-s-OFDM)シンボル、または将来の通信で規定される別の時間領域シンボルであってよい。
【0084】
図2は、NR規格とLTE規格がRBを共有する概略図である。図2を参照されたい。1つのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアを含み、BUは、NR規格によって占有されるリソースとLTE規格によって占有されるリソースをリソースエレメント(resource element、RE)の粒度で配分できる。1つのREは周波数領域において1つのサブキャリアであり、時間領域において1つのシンボルである。1つのシンボル上で、いくつかのサブキャリアがNR規格のデータ送信用であり得、いくつかのサブキャリアがLTE規格のデータ送信用であり得ることが分かる。相応に、1つのシンボルに対して構成された電力は、NR規格のデータ送信とLTE規格のデータ送信の両方に使用される。
【0085】
図3は、LTE規格とNR規格が電力を共有する概略図である。図3の(a)を参照されたい。例えば、1つのRBに対して40Wの総電力が構成される。LTE規格のために構成される使用可能な電力仕様は20Wであり、NR規格のために構成される使用可能な電力仕様は20Wである。この場合、単一規格のシステムと比較して、このシステムでは、2つの規格の電力割当量がそれぞれ半分に削減され、2つの規格の両方に使用されない電力が存在し得、電力仕様の深刻な浪費をもたらす。
【0086】
図3の(b)を参照されたい。例えば、1つのRBに対して40Wの総電力が構成される。NR規格によって占有されるリソースとLTE規格によって占有されるリソースをREの粒度で配分するときに、BUは、占有されるリソースに基づいて電力配分を行うことができる。例えば、RBにおいて、NR規格は30Wの電力を使用でき、LTE規格は10Wの電力を使用できる。この場合、LTE規格のために構成される使用可能な電力仕様は40Wであり、NR規格のために構成される使用可能な電力仕様も40Wである。これは、電力仕様の無駄を減らす。しかしながら、この場合、NR規格では、30Wの電力がスケジュールされると、各REに対応するチャネルの固定パラメータのみに基づいて電力を送信でき、LTE規格では、10Wの電力がスケジュールされると、各REに対応するチャネルの固定パラメータのみに基づいて電力を送信できる。NR規格またはLTE規格でチャネルの電力を上げることはできない。そうでなければ、2つの規格の総電力が40Wを超える可能性があり、ハードウェアの動作と全体的な性能に影響が及ぶ。
【0087】
したがって、本出願は、システムによるデータ送信の柔軟性を向上させるために、データ送信方法を提供する。
【0088】
図4は、本出願の一実施形態によるデータ送信方法400の概略フローチャートである。
【0089】
S410:無線周波数装置は送信電力を得る。
【0090】
送信電力は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。
【0091】
第1の規格と第2の規格は、2つの異なるベースバンド実用規格である。例えば、第1の規格はNR規格であり、第2の規格はLTE規格である。あるいは、第1の規格がLTE規格であり、第2の規格がNR規格である。
【0092】
送信電力は、第1の規格と第2の規格によって共有される送信電力である。換言すると、送信電力を使用して無線周波数装置によって送信されるデータは、第1の規格のデータと第2の規格のデータとを含む。
【0093】
無線周波数装置は、以下の3つの方式で送信電力を得ることができ、以下では、3つの方式を別々に説明する。
【0094】
方式1
ステップS410は、ステップS4101~S4103を含む。
【0095】
S4101:第1の制御装置は、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信する。相応に、無線周波数装置は、第1の制御装置から第1の電力増加情報を受信する。
【0096】
第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。
【0097】
任意に選べることとして、時間単位はシンボルである。
【0098】
第1の電力増加振幅は、シンボルの電力増加の倍数を示すことができる。電力増加の倍数は、デシベルを用いて表すことができる(ここで、1dB=10lg(A/B)であり、A/Bは倍数を表す)。第1の電力増加情報は、シンボルと電力増加デシベルとを含み得る。
【0099】
シンボルの電力増加の倍数が、シンボルの構成電力と比較してシンボルの電力が増加される倍数であることに留意されたい。
【0100】
任意に選べることとして、第1の制御装置は、第1の規格の電力構成パラメータを無線周波数装置へ送信する。電力構成パラメータは、複数のシンボルの各々の構成電力を示す。
【0101】
シンボルの構成電力は、電力配分中に各シンボルについて第1の制御装置によって構成される構成パワースペクトルを用いて表すことができる。構成パワースペクトルは、周波数と電力との対応関係を記述する。例えば、構成パワースペクトルは、1つのシンボルにてそれぞれのサブキャリア上でデータを送信するための電力を示すことができる。この場合、シンボルの構成電力は、構成パワースペクトルの総電力である。例えば、構成パワースペクトルは、シンボル#1にてサブキャリア#1、サブキャリア#2、およびサブキャリア#3上でデータを送信するための電力がそれぞれ1W、1W、および2Wであることを示す。この場合、構成パワースペクトルの総電力は4Wであり、シンボル#1の第1の規格に対応する構成電力は4Wである。加えて、シンボル#1の第1の規格に対応する電力が3dB増加されることを第1の電力増加振幅が示す場合(倍数は1にほぼ等しい)、シンボル#1の第1の規格に対応する増加後に得られる電力は8Wである。シンボル#1の第1の規格に対応する増加後に得られるパワースペクトルは、サブキャリア#1、サブキャリア#2、およびサブキャリア#3上でデータを送信するための電力がそれぞれ2W、2W、および4Wであることを示す。
【0102】
シンボルの電力増加の倍数が0であることを第1の電力増加振幅が示す場合は、それが、シンボル#1の第1の規格に対応する電力が増加されず、データがなお構成電力に基づいて送信されることを意味することを理解されたい。
【0103】
S4102:第2の制御装置は、無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信する。相応に、無線周波数装置は、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信する。
【0104】
第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。
【0105】
第2の電力増加情報の説明は、第1の電力増加情報の説明と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0106】
S4103:無線周波数装置は、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、総パワースペクトルを決定するためのものである。総パワースペクトルは、時間単位における周波数と電力との対応関係を示す。
【0107】
無線周波数装置は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて総電力情報を決定できる。総電力情報は、2つの形態を有し得る。第1の形態は以下の通りである。総電力情報は、時間単位における各周波数での電力増加振幅を記述し、無線周波数装置は、時間単位の電力構成パラメータに基づいて、各周波数での増加後に得られる電力を決定して、総パワースペクトルを形成することができる。第2の形態は以下の通りである。総電力情報は、時間単位における各周波数での増加後に得られる電力を直接記述して、総パワースペクトルを形成する。
【0108】
例えば、無線周波数装置は、第1の増加情報に基づいて、シンボル#1の第1の規格に対応する電力増加振幅を決定し、第2の増加情報に基づいて、シンボル#1の第2の規格に対応する電力増加振幅を決定する。さらに、無線周波数装置は、第1の規格の電力構成パラメータと第2の規格の電力構成パラメータとに基づいて、シンボル#1にて各サブキャリア上で増加後に得られる電力を決定して、総パワースペクトルを形成することができる。
【0109】
限定ではなく例として、シンボル#1は、12個のサブキャリア(サブキャリア#1~サブキャリア#12)を含む。サブキャリア#1~サブキャリア#6は、第1の規格でのデータ送信のために構成される。サブキャリア#7~サブキャリア#12は、第2の規格でのデータ送信のために構成される。サブキャリア#1~サブキャリア#12上の構成電力は全て1Wである。第1の電力増加情報は、シンボル#1の第1の規格に対応する電力が1倍増加されることを示す。この場合、サブキャリア#1~サブキャリア#6上の1倍増加された電力は全て2Wである。第2の電力増加情報は、シンボル#1の第2の規格に対応する電力が0.5倍増加されることを示す。この場合、サブキャリア#7~サブキャリア#12上の0.5倍増加された電力は全て1.5Wである。説明を簡単にするため、図5を参照されたい。図5は、例に対応する総パワースペクトルを示す。水平座標は周波数を表す。この例では、12個のサブキャリアが周波数を表すために使用され、垂直座標は各サブキャリアの電力を表す。
【0110】
上記がシンボル#1に対応する周波数領域が12個のサブキャリア(1つのRB)を含む例にすぎないことを理解されたい。本出願のこの実施形態では、総パワースペクトルは、電力とシンボル#1によってサポートされる全ての周波数帯域との対応関係を含むべきである。例えば、1つのシンボルに対応する周波数リソースがRBの粒度で分割される場合、パワースペクトルは、シンボルの各RBに対応する電力を記述できる。
【0111】
無線周波数装置は、総パワースペクトルと無線周波数装置のデータ送信能力とに基づいて、最終的にデータを送信するための送信電力を決定できる。
【0112】
任意に選べることとして、総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合、無線周波数装置は、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって送信電力を決定する。
【0113】
換言すると、増加後に得られる電力が無線周波数装置のデータ送信能力範囲を超えることを総パワースペクトルが示す場合、無線周波数装置は、2つの規格の電力和が無線周波数装置のデータ送信能力範囲内に入るようにするために、総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行する。総パワースペクトルが2つの条件を満たす場合は、増加後に得られる電力が無線周波数装置のデータ送信能力範囲を超えると考えられ得る。以下では、2つの条件を別々に説明する。
【0114】
条件1:総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上である。
【0115】
総電力は、時間単位における全周波数に対応する電力の合計である。例えば、図5では、総電力は総スペクトルグラフの面積であり、サブキャリアは周波数を表すために使用されている。このようにして、12個のサブキャリア上の増加後に得られる総電力は21Wである。第1の閾値の値は、無線周波数装置によるデータ送信の送信能力に関係する。例えば、第1の閾値は、無線周波数装置によってデータを送信するための定格送信電力であってよい。総電力が第1の閾値より大きい場合、それは、無線周波数装置の定格送信電力が完全に使用されることを意味する。
【0116】
条件2:総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である。
【0117】
スペクトル密度は、時間単位における全周波数に対応する電力の平均電力である。例えば、図5では、スペクトル密度は12個のサブキャリアの平均電力:21/12=1.75Wである。第2の閾値の値もまた、無線周波数装置によるデータ送信の送信能力に関係する。可能な一実装では、第2の閾値の値は、構成パラメータに対応する構成パワースペクトルのスペクトル密度を1.8dB増加させることによって得られる値であってよい。この場合、条件2は、構成パワースペクトルのスペクトル密度と比較して総パワースペクトルのスペクトル密度が増加されるデシベルが1.8dB以上であることに等価的に置き換えることができる。例えば、図5では、増加されない12個のサブキャリア上の構成電力は1Wである、すなわち、構成パワースペクトルのスペクトル密度は1Wである。構成パワースペクトルのスペクトル密度と比較して総パワースペクトルのスペクトル密度が増加されるデシベルは10lg(0.75)であり、これは1.2dBにほぼ等しく、1.8dB未満である。
【0118】
総パワースペクトルが前述の2つの条件を満たす場合、無線周波数装置は総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行する必要がある。
【0119】
クリッピング処理は、シンボルの送信電力の全体的な低減、または条件のうちの少なくとも1つが満たされないことを可能にし得る別の電力低減方式であってよい。
【0120】
第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する増加電力が0であることを示し、第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する増加電力も0であることを示す場合、無線周波数装置は、デフォルトで、2つの規格の合同電力がこの場合に能力範囲を超えないと見なすことができ、無線周波数装置が、前述の2つの条件に対して決定を行わなくてよいことに留意されたい。そうでない場合、無線周波数装置は、第1の増加情報と第2の増加情報とに基づいて、総パワースペクトルが前述の2つの条件を満たすかどうかを決定する必要がある。
【0121】
したがって、方式1では、第1の制御装置と第2の制御装置がそれぞれの電力増加情報を無線周波数装置へ別々に送信できる。無線周波数装置は、2つの電力増加情報を受信した後に、2つの電力増加情報を組み合わせ、2つの規格での組み合わせの後に得られた総電力情報と無線周波数装置の送信能力とに基づいて、最終的にデータを送信するための送信電力をさらに決定するので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0122】
方式2
ステップS410は、ステップS4104~ステップS4107を含む。
【0123】
S4104:第2の制御装置は、第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信する。相応に、第1の制御装置は、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信する。
【0124】
例えば、第1の制御装置と第2の制御装置は、通信リンクを確立でき、第2の制御装置は、通信リンクを通じて第1の制御装置へ第2の増加情報を送信する。
【0125】
S4105:第1の制御装置は、総電力情報を決定する。
【0126】
第1の制御装置は、第1の電力増加情報と第2の制御装置から受信した第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定する。
【0127】
第1の電力増加情報、第2の電力増加情報、および総電力情報の説明は、前述の方式1の説明と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。総電力情報が時間単位における各周波数で増加後に得られる電力を直接記述する場合に、第2の制御装置が、第2の規格に対応する電力構成パラメータを第1の制御装置へさらに送信できることに留意されたい。
【0128】
S4106:第1の制御装置は、無線周波数装置へ総電力情報を送信する。相応に、無線周波数装置は、第1の制御装置から総電力情報を受信する。
【0129】
S4107:無線周波数装置は、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。
【0130】
無線周波数装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定する説明は、前述の方式1の説明と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0131】
上記が、第1の制御装置が総電力情報を決定する一例であることを理解されたい。逆に、第1の制御装置が第2の制御装置へ第1の電力増加情報を送信し、第2の制御装置が総電力情報を決定し、総電力情報を無線周波数装置へ送信する説明も同様である。詳細は再度説明しない。
【0132】
したがって、方式2では、第1の制御装置か第2の制御装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報を組み合わせて総電力情報を生成し、総電力情報を無線周波数装置へ送信することができる。さらに、無線周波数装置は、2つの規格での組み合わせの後に得られた総電力情報と無線周波数装置の送信能力とに基づいて、最終的にデータを送信するための送信電力を決定するので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0133】
方式3
ステップS410は、ステップS4108~ステップS4110を含む。
【0134】
S4108:第2の制御装置は、第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信する。相応に、第1の制御装置は、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信する。
【0135】
このステップについては、同様に、前述のステップS4104を参照されたい。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0136】
S4109:第1の制御装置は、送信電力を決定する。
【0137】
第1の制御装置は、無線周波数装置によるデータ送信の能力情報を得ることができる。さらに、第1の制御装置は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定し、総電力情報に基づいて送信電力を決定する。第1の制御装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定する方式は、無線周波数装置が総電力情報に基づいて送信電力を決定する方式と同様である。簡潔にするため、ここでは詳細を再度説明しない。
【0138】
S4110:第1の制御装置は、無線周波数装置へ送信電力を送信する。相応に、無線周波数装置は、第1の制御装置から送信電力を受信する。
【0139】
第1の制御装置は、総電力情報とクリッピングポリシーを送信することによって無線周波数装置へ送信電力を送信してよく、または第1の制御装置は、無線周波数装置へ送信電力を直接送信してもよい。これは本出願で具体的に限定されない。第1の制御装置が送信電力を決定する上記の説明は、第2の制御装置が送信電力を決定する説明と同様である。詳細は再度説明しない。
【0140】
したがって、方式3では、第1の制御装置か第2の制御装置が無線周波数装置によるデータ送信の能力情報を得、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を生成し、総電力情報に基づいて、無線周波数装置によってデータを送信するための送信電力を決定できるので、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0141】
以上、無線周波数装置が送信電力を得る方式を説明した。
【0142】
S420:無線周波数装置は、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信する。
【0143】
換言すると、無線周波数装置は、送信電力を使用して時間単位に対応するデータを送信する。
【0144】
時間単位に対応するデータは、時間単位における第1の規格に対応するデータと時間単位における第2の規格に対応するデータとの総和であってよい。
【0145】
例えば、無線周波数装置は、送信電力に基づいて、シンボル#1における第1の規格に対応するデータとシンボル#1における第2の規格に対応するデータを送信する、すなわち、第1の規格と第2の規格はシンボル#1において送信電力を共有する。
【0146】
したがって、本出願のこの実施形態では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0147】
図6から図8は、本出願の実施形態による装置の可能な構造の概略図である。通信装置は、前述の方法の実施形態における無線周波数装置、第1の制御装置、または第2の制御装置の機能を実施するように構成されてよく、したがって、前述の方法の実施形態の有益な効果を達成することもできる。本出願の実施形態では、装置は、無線周波数装置、第1の制御装置、もしくは第2の制御装置であってよく、または無線周波数装置、第1の制御装置、もしくは第2の制御装置で使用されるモジュール(例えば、チップ)であってもよい。
【0148】
図6に示されているように、装置600は、取得ユニット610とトランシーバユニット620とを含む。装置600は、図4に示されている方法の実施形態で無線周波数装置の機能を実施するように構成される。あるいは、装置600は、図4に示されている方法の実施形態で無線周波数装置のいずれかの機能または作業を実施するように構成されたモジュールを含んでもよい。このモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって全面的にまたは部分的に実装されてよい。
【0149】
装置600が図4に示されている方法の実施形態で信号処理装置の機能を実施するように構成される場合、取得ユニット610は、送信電力を得るように構成される。送信電力は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。トランシーバユニット620は、送信電力に基づいて、時間単位に対応するデータを送信するように構成される。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0150】
したがって、本出願のこの実施形態では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0151】
取得ユニット610とトランシーバユニット620のより詳細な説明については、図4に示されている方法の実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0152】
図7に示されているように、装置700は、処理ユニット710とトランシーバユニット720とを含む。装置700は、図4に示されている方法の実施形態で第1の制御装置または第2の制御装置の機能を実施するように構成される。あるいは、装置700は、図4に示されている方法の実施形態で第1の制御装置または第2の制御装置のいずれかの機能または作業を実施するように構成されたモジュールを含んでもよい。このモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって全面的にまたは部分的に実装されてよい。
【0153】
装置700が図4に示されている方法の実施形態で第1の制御装置の機能を実施するように構成される場合、トランシーバユニット720は、第1の電力増加情報を送信するように構成される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。第1の電力増加振幅と時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅は、総電力情報を決定するためのものである。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。あるいは、トランシーバユニット720は、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するように構成される。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。処理ユニット710は、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定するように構成される。第1の電力増加情報は、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す。総電力情報は、第1の電力増加振幅と第2の電力増加振幅とに基づいて決定される。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。トランシーバユニット720はさらに、無線周波数装置へ総電力情報を送信するように構成される。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0154】
したがって、本出願のこの実施形態では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0155】
処理ユニット710とトランシーバユニット720のより詳細な説明については、図4に示されている方法の実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0156】
装置700が図4に示されている方法の実施形態で第2の制御装置の機能を実施するように構成される場合、トランシーバユニット720は、第2の電力増加情報を送信するように構成される。第2の電力増加情報は、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す。第2の電力増加振幅と時間単位における第1の規格に対応するおよび第1の電力増加振幅は、総電力情報を決定するためのものである。総電力情報は、送信電力を決定するためのものである。送信電力は、時間単位に対応するデータを送信するためのものである。第1の規格と第2の規格は、異なるベースバンド実用規格である。
【0157】
したがって、本出願のこの実施形態では、無線周波数装置が第1の電力増加情報と第2の電力増加情報の両方に基づいて決定された送信電力を得、2つの規格が電力を共有するシナリオでも電力を増加させることができ、システムによるデータ送信の柔軟性が向上する。
【0158】
処理ユニット710とトランシーバユニット720のより詳細な説明については、図4に示されている方法の実施形態の関連する説明を直接参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0159】
図8に示されているように、装置800は、プロセッサ810を含み、任意に選べることとして、インターフェース回路820をさらに含む。プロセッサ810とインターフェース回路820は互いに結合されている。インターフェース回路820がトランシーバまたは入出力インターフェースであってもよいことは理解されよう。任意に選べることとして、装置800は、プロセッサ810によって実行される命令を格納し、プロセッサ810によって命令を実行するために必要な入力データを格納し、またはプロセッサ810が命令を実行した後に生成されるデータを格納するように構成されたメモリ830を、さらに含んでもよい。
【0160】
装置800が図4の方法の実施形態で無線周波数装置の機能を実施するように構成される場合、プロセッサ810は、取得ユニット610の全部または一部の機能を実施するように構成され、インターフェース回路820は、トランシーバユニット620の機能を実施するように構成される。あるいは、インターフェース回路820は、取得ユニット620の全部または一部の機能とトランシーバユニット620の機能を実施するように構成される。
【0161】
装置800が図4の方法の実施形態で第1の制御装置の機能を実施するように構成される場合、プロセッサ810は、処理ユニット710の機能を実施するように構成され、インターフェース回路820は、トランシーバユニット720の機能を実施するように構成される。
【0162】
装置800が図4の方法の実施形態で第2の制御装置の機能を実施するように構成される場合、プロセッサ810は、処理ユニット710の機能を実施するように構成され、インターフェース回路820は、トランシーバユニット720の機能を実施するように構成される。
【0163】
本出願の実施形態において、プロセッサが、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってよく、または別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせであってもよいことは理解されよう。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよく、または従来の何らかのプロセッサであってもよい。
【0164】
本出願の実施形態では、メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD-ROM、または当技術分野で周知の他の何らかの形態の記憶媒体であってよい。例えば、記憶媒体はプロセッサに結合され、その結果、プロセッサは記憶媒体から情報を読み取り、かつ記憶媒体に情報を書き込むことができる。勿論、記憶媒体は、代わりに、プロセッサの一コンポーネントであってもよい。プロセッサと記憶媒体は、ASIC内に配置されてもよい。加えて、ASICは、ネットワークデバイスまたは端末デバイスに配置されてもよい。勿論、プロセッサと記憶媒体は、代わりに、個別のデバイスとしてネットワークデバイス内または端末デバイス内に存在してもよい。
【0165】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装できる。ソフトウェアを使用して実施形態を実装する場合は、実施形態の全部または一部をコンピュータプログラム製品の形態で実装できる。このコンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラムと命令とを含む。コンピュータプログラムまたは命令がコンピュータにロードされ実行されると、本出願の実施形態の手順または機能の全部または一部が実行される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、ネットワークデバイス、端末デバイス、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータプログラムまたは命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよく、またはコンピュータ可読記憶媒体を通じて送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な何らかの使用可能な媒体であってよく、または1つ以上の使用可能な媒体を統合したサーバなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープであってよく、光学媒体、例えばDVDであってもよく、または半導体媒体、例えばソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD)であってもよい。
【0166】
本出願の様々な実施形態では、特に明記しない限り、または論理的な矛盾がない限り、それぞれの実施形態の用語および/または説明は一貫しており、相互に参照でき、それぞれの実施形態の技術的特徴をその内部の論理的関係に基づいて組み合わせて、新しい実施形態を形成することもできる。
【0167】
本出願の実施形態では、「第1」および「第2」などの数字が、様々な対象を区別するために、例えば様々なネットワークデバイスを区別するために、使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本出願の実施形態はこれに限定されない。
【0168】
本出願において、「とき」、「である場合」、および「である場合」は全て、ネットワークエレメントが対象となる状況で対応する処理を実行することを指し、時間を制限することを意図するものではなく、実施中にネットワークエレメントによって決定行動を行う必要はなく、他に何らかの制限があることを示唆しないことをさらに理解されたい。
【0169】
本出願の実施形態において、「Aに対応するB」が、BがAに関連付けられており、BがAに基づいて決定され得ることを示すことをさらに理解されたい。しかしながら、Aに基づいてBを決定することが、BがAのみに基づいて決定されることを意味するのではなく、BがAおよび/または他の情報に基づいて決定され得ることをさらに理解されたい。
【0170】
本明細書における「および/または」という用語はもっぱら、関連する対象を記述するために関連関係を記述するものであり、3つの関係が存在し得ることを表すことを理解されたい。例えば、Aおよび/またはBは、3つの場合、すなわち、Aのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を表し得る。加えて、本明細書における文字「/」は通常、関連する対象間の「または」関係を示す。
【0171】
特に明記しない限り、本出願における「アイテムは、A、B、およびCのうちのいずれか1つ以上を含む」の意味は通常、アイテムがA;B;C;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A、B、およびC;AおよびA;A、A、およびA;A、A、およびB;A、A、およびC;A、B、およびB;A、C、およびC;BおよびB;B、BおよびB;B、BおよびC;CおよびC;C、CおよびC;ならびにA、BおよびCの別の組み合わせのいずれかであり得ることを意味する。上記は、アイテムの任意選択のエントリを記述するための例として3つの要素A、B、およびCを使用している。「アイテムは、A、B、...、およびXのうちの少なくともいずれか1つを含む」と表現される場合は、すなわち、表現により多くの要素が存在する場合は、アイテムを当てはめることができるエントリも前述のルールに従って得ることができる。
【0172】
本出願の実施形態における様々な数字が、説明を容易にするために区別のために使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されていないことは理解されよう。前述のプロセスの連続番号は、実行順序を意味しない。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきである。
【符号の説明】
【0173】
400 データ送信方法
600 装置
610 取得ユニット
620 トランシーバユニット
700 装置
710 処理ユニット
720 トランシーバユニット
800 装置
810 プロセッサ
820 インターフェース回路
830 メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-06-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ送信方法であって、前記方法は、
無線周波数装置によって、送信電力を得るステップであって、前記送信電力が、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定され、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項2】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記第1の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記第2の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から総電力情報を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から総電力情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定する前記ステップは、
総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップであって、前記総パワースペクトルが、前記総電力情報に基づいて決定され、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップ
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記送信電力を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記送信電力を受信するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記時間単位はシンボルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第1の電力増加振幅と前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅が、総電力情報を決定するためのものであり、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものであり、前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、ステップ
を含む、データ送信方法。
【請求項8】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて、総電力情報を決定するステップであって、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものである、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項9】
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す、ステップと、
第2の制御装置によって、前記無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項10】
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定する前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定され、前記総電力情報が、総パワースペクトルを決定するためのものであり、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップと、
前記総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
データ送信方法であって、前記方法は、
第2の制御装置によって、第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定するステップであって、前記第1の電力増加情報が、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて送信電力を決定するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
【請求項12】
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、無線周波数装置。
【請求項13】
請求項7または8に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニット備える、制御装置。
【請求項14】
プロセッサを備える、通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータプログラムまたは命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実施するために、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成される、通信装置。
【請求項15】
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0168
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0168】
本出願において、「とき」よび「である場合」は全て、ネットワークエレメントが対象となる状況で対応する処理を実行することを指し、時間を制限することを意図するものではなく、実施中にネットワークエレメントによって決定行動を行う必要はなく、他に何らかの制限があることを示唆しないことをさらに理解されたい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0172
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0172】
本出願の実施形態における様々な数字が、説明を容易にするために区別のために使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されていないことは理解されよう。前述のプロセスの連続番号は、実行順序を意味しない。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきである。
発明の例に従い、本願はさらに以下の態様を提供する。
(態様1)
データ送信方法であって、前記方法は、
無線周波数装置によって、送信電力を得るステップであって、前記送信電力が、第1の電力増加情報と第2の電力増加情報とに基づいて決定され、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
(態様2)
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記第1の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記第2の電力増加情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から総電力情報を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から総電力情報を受信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと
を含む、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて前記送信電力を決定する前記ステップは、
総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップであって、前記総パワースペクトルが、前記総電力情報に基づいて決定され、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップ
を含む、態様2または3に記載の方法。
(態様5)
無線周波数装置によって、送信電力を得る前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、第1の制御装置から前記送信電力を受信するステップ、または
前記無線周波数装置によって、第2の制御装置から前記送信電力を受信するステップ
を含む、態様1に記載の方法。
(態様6)
前記時間単位はシンボルである、態様1から5のいずれか一項に記載の方法。
(態様7)
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記第1の電力増加振幅と前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅が、総電力情報を決定するためのものであり、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものであり、前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、ステップ
を含む、データ送信方法。
(態様8)
前記方法は、
第2の制御装置によって、前記無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、前記第2の電力増加振幅を示す、ステップ
をさらに含む、態様7に記載の方法。
(態様9)
前記時間単位はシンボルである、態様7または8に記載の方法。
(態様10)
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、第2の制御装置から第2の電力増加情報を受信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて、総電力情報を決定するステップであって、前記総電力情報が、送信電力を決定するためのものであり、前記送信電力が、前記時間単位に対応するデータを送信するためのものである、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
(態様11)
前記時間単位はシンボルである、態様10に記載の方法。
(態様12)
データ送信方法であって、前記方法は、
第1の制御装置によって、無線周波数装置へ第1の電力増加情報を送信するステップであって、前記第1の電力増加情報が、時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示す、ステップと、
第2の制御装置によって、前記無線周波数装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、前記時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記送信電力に基づいて前記時間単位に対応するデータを送信するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
(態様13)
前記無線周波数装置によって、前記第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて送信電力を決定する前記ステップは、
前記無線周波数装置によって、総電力情報に基づいて前記送信電力を決定するステップであって、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定され、前記総電力情報が、総パワースペクトルを決定するためのものであり、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップと、
前記総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置によって、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップと
を含む、態様12に記載の方法。
(態様14)
前記時間単位はシンボルである、態様12または13に記載の方法。
(態様15)
データ送信方法であって、前記方法は、
第2の制御装置によって、第1の制御装置へ第2の電力増加情報を送信するステップであって、前記第2の電力増加情報が、時間単位における第2の規格に対応する第2の電力増加振幅を示す、ステップと、
前記第1の制御装置によって、第1の電力増加情報と前記第2の電力増加情報とに基づいて総電力情報を決定するステップであって、前記第1の電力増加情報が、前記時間単位における第1の規格に対応する第1の電力増加振幅を示し、前記総電力情報が、前記第1の電力増加振幅と前記第2の電力増加振幅とに基づいて決定される、ステップと、
前記第1の制御装置によって、無線周波数装置へ前記総電力情報を送信するステップと、
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて送信電力を決定するステップと
を含み、
前記第1の規格と前記第2の規格が、異なるベースバンド実用規格である、
データ送信方法。
(態様16)
前記無線周波数装置によって、前記総電力情報に基づいて送信電力を決定する前記ステップは、
総パワースペクトルの総電力が第1の閾値以上であり、前記総パワースペクトルのスペクトル密度が第2の閾値以上である場合に、前記無線周波数装置により、前記総パワースペクトルに対してクリッピング処理を実行することによって前記送信電力を決定するステップであって、前記総パワースペクトルが、前記総電力情報に基づいて決定され、前記総パワースペクトルが、前記時間単位における周波数と電力との対応関係を示す、ステップ
を含む、態様15に記載の方法。
(態様17)
前記時間単位はシンボルである、態様15または16に記載の方法。
(態様18)
態様1から6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、無線周波数装置。
(態様19)
態様7から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニット、または態様10または11に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのユニットを備える、制御装置。
(態様20)
プロセッサを備える、通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、前記メモリはコンピュータプログラムまたは命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、態様1から6、態様7から9、または態様10もしくは11のいずれか一項に記載の方法を実施するために、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成される、通信装置。
(態様21)
態様18に記載の信号処理装置と態様19に記載の制御装置とを備える、故障検出システム。
(態様22)
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は命令を格納し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、態様1から11のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
(態様23)
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータが、態様1から11のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】