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特表2024-547054スタック型電極体のサイドシーリング装置、スタック型電極体を有する二次電池およびその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】スタック型電極体のサイドシーリング装置、スタック型電極体を有する二次電池およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20241219BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20241219BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/0585
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536982
(86)(22)【出願日】2023-04-27
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 KR2023005749
(87)【国際公開番号】W WO2023211179
(87)【国際公開日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0051767
(32)【優先日】2022-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ウー ウォン
【テーマコード(参考)】
5H028
5H029
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028BB04
5H028BB05
5H028BB15
5H028BB19
5H028CC08
5H028CC11
5H028CC26
5H028EE10
5H028HH00
5H029AJ14
5H029BJ12
5H029CJ02
5H029CJ03
5H029CJ05
5H029CJ28
5H029CJ30
5H029DJ04
5H029HJ12
5H029HJ15
(57)【要約】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のシーリング装置は、正電極、分離膜と負電極が交差積層されたスタック型電極体が載置する載置部と、前記スタック型電極体の非電極辺の両側を上下に加圧し、前記分離膜の末端が上下に互いに当接して密着して前記分離膜からなるシーリング面を形成するプレス部と、前記シーリング面を形成する分離膜の間に固着力を付与して前記シーリング面を強化する強化部と、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正電極、分離膜と負電極が交差積層されたスタック型電極体を載置する載置部と、
前記スタック型電極体の非電極辺の両側を上下に加圧し、前記分離膜の末端が上下に互いに当接して密着して前記分離膜からなるシーリング面を形成するプレス部と、
前記シーリング面を形成する分離膜の間に固着力を付与して前記シーリング面を強化する強化部と、を含むスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項2】
前記プレス部は、前記正電極または前記負電極よりも前記スタック型電極体の幅方向にさらに延長された前記分離膜の延長部を加圧するように備えられる請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項3】
前記プレス部は、回転加圧を行うローラ部を含む請求項2に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項4】
前記ローラ部は、前記スタック型電極体の高さ方向を基準として、中央から上端および下端に行くほど、前記分離膜の曲がる程度が増加するように加圧する請求項3に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項5】
前記強化部は、前記分離膜の末端を加熱して固着力を付与するヒーティング部を含む請求項4に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項6】
前記ヒーティング部は、前記分離膜の末端を前記スタック型電極体の幅方向を基準として、前記スタック型電極体の中央方向に加圧し、前記分離膜の熱融着によって前記シーリング面を形成する請求項5に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項7】
前記熱融着によるシーリング面は、上下積層された前記分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の前記分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成される請求項6に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項8】
前記ヒーティング部は、
前記スタック型電極体の長手方向と並んで配置されるヒーティングバーと、
前記ヒーティングバーを前記スタック型電極体の幅方向に前後移動させる前後移動部材と、を含む請求項7に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項9】
前記載置部に載置した前記スタック型電極体のアライメント情報を生成する検査部を含む請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項10】
前記プレス部および前記強化部の動作を制御し、前記検査部で生成されたアライメント情報によって前記プレス部および前記強化部の位置および角度を補正するように制御するコントロール部を含む請求項9に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項11】
前記プレス部および前記強化部が備えられる本体フレームを含み、前記本体フレームの移動と回転によって前記プレス部および前記強化部の位置および角度を調整する本体部を含む請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項12】
前記本体部は、前記載置部の両側にそれぞれ備えられる請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項13】
前記プレス部は、前記本体フレームの上端および下端からそれぞれ下方および上方に延長されて備えられ、前記強化部は、前記本体フレームで前記スタック型電極体に向かって側方に延長されて備えられる請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項14】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に前記スタック型電極体の幅方向に前後に移動させる位置調整部を含む請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項15】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に水平方向に回転させる角度調整部を含む請求項14に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項16】
前記位置調整部と前記本体フレームは、前記角度調整部を介して互いに連結される請求項15に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項17】
前記位置調整部は、
前記スタック型電極体の幅方向に並んで前記本体フレームより上側に配置されるY軸ガイドレールと、
前記Y軸ガイドレールに移動可能に備えられるY軸移動部材と、
前記Y軸移動部材に駆動力を提供する駆動モータと、を含む請求項14に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項18】
前記載置部に備えられて載置したスタック型電極体の電極辺を固定するグリッパを含む請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項19】
正極、分離膜および負極が交差積層されて形成されるスタック型電極体を含む二次電池において、
前記スタック型電極体の非電極辺の両側には、前記分離膜の延長部が上下に互いに密着してなるシーリング面が備えられ、
前記スタック型電極体の高さ基準の中央から上下両端に行くほど、前記分離膜の延長部の曲がる程度が増加し、
前記シーリング面には、熱加圧によって前記分離膜の延長部の間に固着力が付与される二次電池。
【請求項20】
前記熱加圧によって形成されたシーリング面は、上下積層された前記分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の前記分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成される請求項19に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタック型電極体のサイドシーリング装置、スタック型電極体を含む二次電池、およびその製造方法に関するものであって、具体的には、スタック型電極体の非電極辺側に強固なシーリング面を形成するサイドシーリング装置および製造方法に関する。
【0002】
本出願は、2022年04月27日付の韓国特許出願第10-2022-0051767号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
一般に、二次電池の種類としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池などがある。
【0004】
これらの二次電池は、デジタルカメラ、P-DVD、MP3P、携帯電話、PDA(登録商標)、Portable Game Device、Power Tool、E-bikeなどの小型製品だけでなく、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、並列型ハイブリッド電気自動車(PHEV)などの動力源としても注目されている。
【0005】
自動車などの中大型デバイスには、高出力、大容量の必要性のために、複数のバッテリーセルを電気的に接続した中大型バッテリーモジュールが使用される。しかしながら、中大型電池モジュールは、できるだけ小さく軽量に製造されることが好ましいため、高い集積度で充電でき、容量に比べて軽い角型電池、ポーチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に使用されている。
【0006】
これらの二次電池を製造するために、まず、電極活物質スラリーを正極集電体および負極集電体に塗布して正極(Cathode)と負極(Anode)を製造し、これを分離膜(Separator)の両側に積層することにより所定形状のスタック型電極体を形成する。そして、電池ケースにスタック型電極体を収納し、電解液注入後にシールする。
【0007】
本出願人の韓国公開特許第2001-0082059号公報および韓国公開特許第2001-0082060号公報に開示されているスタック/フォールディング型電極組立体は、正極/分離膜/負極が順次積層された構造であるフルセル(Full Cell)を単位セルとして有し、複数のフルセルが長い分離膜シート上に配置された状態で分離膜シートを単位長さだけ繰り返し巻き取って製造する。
【0008】
このような、スタック/フォールディング型電極組立体の場合、すべてのフルセルの外郭が分離膜シートによって囲まれているため、電極組立体の構造をなす各層間の相対位置は、固定されている。
【0009】
図1および図2は、従来技術によるスタック型電極組立体のテーピング構造を説明するための図である。
【0010】
スタック/フォールディング型電極組立体とは異なり、電極および分離膜間の相対位置が固定されていないため、各層間の相対位置を固定するために電極組立体の側面をテープを用いてテーピングする。図1および図2に示すように、従来は、テープ21、22が帯状にスタック型電極体を囲む。
【0011】
図2を参照すると、スタック型電極組立体は、正極11、分離膜12、負極13が順次積層される。分離膜12は、正極11と負極13との間に配置され、正極11と負極13間の物理的接触による電気的短絡を防止する。
【0012】
このようなスタック型電極組立体の場合、通常、分離膜12が電極(正極11、負極13)よりも横幅および縦幅が広く製造され、分離膜の横幅または縦幅に対応する幅を有するマガジンまたはジグに分離膜を積層し、その上に電極を積層する工程を繰り返し行い、スタック型電極組立体を製造する。その後、スタック型電極組立体は、後続工程に一体に投入され、二次電池を製造することになる。
【0013】
スタック型電極組立体は、1つのアセンブリで一体に後続工程に投入されるため、後続工程過程で積層がねじれないようにすることが好ましい。このために、従来は、テープを介してスタック型電極組立体の積層がねじれないように固定した。
【0014】
具体的に、テープ21、22をスタック型電極体の外面を囲みながらテーピングするが、このときテープの端部が重なることによって、テープの重なり厚さだけ段差が発生する。テーピングによる段差のため、段差部分(図1のA参照)において、リチウム析出による不良が発生し得る。
【0015】
また、スタック工程後のテーピング工程において、スタック型電極組立体の上端と下端に位置する分離膜が剥がれたり破れたりして電極が露出して不良が発生し得る。
【0016】
そして、パッケージング工程で電解液が電池ケース内部に注入されるとき、長辺(非電極辺)でシールされていないため、末端分離膜が剥離する現象が発生することがあり、これは電極露出を引き起こす問題を発生させることがある。また、パッケージング完了後の二次電池の物流移動時に電解液の揺れによって波動が発生し、発生した波動が剥離した分離膜に影響を与えて分離膜が破れる現象が発生することもある。
【0017】
さらに、従来のスタック型電極体は、側面への異物の流入が遮断されず、使用経過によってスタック型電極体への異物の流入時に、異物による低電圧不良が発生する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、スタック型電極体の長辺(非電極辺)側で発生し得る分離膜の破れ現象を防止できるスタック型電極体のサイドシーリング装置、製造方法を提供することを目的とする
【0019】
本発明の一実施形態によって、スタック型電極体の長辺側にシーリング面が形成されるようにスタック型電極体の長辺側を予め成形した後、分離膜で構成されたシーリング面が強固に維持されるように加圧および加熱するスタック型電極体のサイドシーリング装置を提供しようとする。
【0020】
本発明の一実施形態によって、長辺側で分離膜が互いに連続的に密着してなるシーリング面が形成され、分離膜の損傷が防止されるスタック型電極体およびこれを含む二次電池を提供しようとする。
【0021】
本発明の一実施形態によって、長辺側における分離膜の延長部の上下プレスおよび側方向への加圧を通じて効果的かつ容易に長辺側における分離膜の延長部に剛性を付与することができるサイドシーリング装置およびその方法を提供しようとする。
【0022】
本発明の一実施形態によって、従来の分離膜をそのまま用いながらも分離膜の上下加圧および側方向熱加圧を通じて長辺側で効果的かつ容易に分離膜を保護できるスタック型電極体およびこれを含む二次電池を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前述の目的を達成するために、本発明の一実施形態によると、正電極、分離膜と負電極が交差積層されたスタック型電極体を載置する載置部と、前記スタック型電極体の非電極辺の両側を上下に加圧し、前記分離膜の末端が上下に互いに当接して密着して前記分離膜からなるシーリング面を形成するプレス部と、前記シーリング面を形成する分離膜の間に固着力を付与して前記シーリング面を強化する強化部と、を含むことを特徴とするスタック型電極体のサイドシーリング装置を提供し得る。
【0024】
前記プレス部は、前記正電極または負電極よりも前記スタック型電極体の幅方向にさらに延長された分離膜の延長部を加圧するように備えられることが好ましい。前記分離膜は、従来の分離膜をそのまま用い得る、すなわち、シーリング面を形成するための追加の構造または形状の変更や材質の変更、およびコーティング層または接着層の追加などが不要になることがある。
【0025】
前記プレス部は、回転加圧を行うローラ部を含み得る。
【0026】
前記ローラ部は、前記スタック型電極体の高さ方向を基準として、中央から上端および下端に行くほど、前記分離膜の曲がる程度が増加するように加圧することが好ましい。すなわち、分離膜の末端は、スタック型電極体の高さ方向を基準として、中央に収束するように形成されることが好ましい。
【0027】
前記強化部は、前記分離膜の末端を加熱して固着力を付与するヒーティング部を含むことが好ましい。
【0028】
前記ヒーティング部は、前記分離膜の末端を前記スタック型電極体の幅方向を基準として、前記スタック型電極体の中央方向に加圧し、前記分離膜の熱融着によって前記シーリング面を形成することが好ましい。
【0029】
前記熱融着によるシーリング面は、上下積層された分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成され得る。
【0030】
前記ヒーティング部は、前記スタック型電極体の長手方向と並んで配置されるヒーティングバーと、前記ヒーティングバーを前記スタック型電極体の幅方向に前後移動させる前後移動部材と、を含み得る。
【0031】
前記載置部に載置した前記スタック型電極体のアライメント情報を生成する検査部を含むことが好ましい。
【0032】
前記プレス部および強化部の動作を制御し、前記検査部で生成されたアライメント情報によって前記プレス部および強化部の位置および角度を補正するように制御するコントロール部を含むことが好ましい。
【0033】
前記プレス部および強化部が備えられる本体フレームを含み、前記本体フレームの移動と回転によって前記プレス部および強化部の位置および角度を調整する本体部を含むことが好ましい。
【0034】
前記本体部は、前記載置部の両側にそれぞれ備えられることが好ましい。
【0035】
前記プレス部は、前記本体フレームの上端および下端からそれぞれ下方および上方に延長されて備えられ、前記強化部は、前記本体フレームで前記スタック型電極体に向かって側方に延長されて備えられ得る。
【0036】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に前記スタック型電極体の幅方向に前後に移動させる位置調整部を含み得る。
【0037】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に水平方向に回転させる角度調整部を含み得る。
【0038】
前記位置調整部と前記本体フレームは、前記角度調整部を介して互いに連結されることが好ましい。
【0039】
前記位置調整部は、前記スタック型電極体の幅方向に並んで前記本体フレームより上側に配置されるY軸ガイドレールと、前記Y軸ガイドレールに移動可能に備えられるY軸移動部材と、前記Y軸移動部材に駆動力を提供する駆動モータと、を含み得る。
【0040】
前記載置部に備えられて載置したスタック型電極体の電極辺を固定するグリッパを含み得る。
【0041】
前述の目的を達成するために、本発明の一実施形態によると、正極、分離膜および負極が交差積層されて形成されるスタック型電極体を含む二次電池において、前記スタック型電極体の非電極辺の両側には、前記分離膜の延長部が上下に互いに密着してなるシーリング面が備えられ、前記スタック型電極体の高さ基準の中央から上下両端に行くほど、前記分離膜の延長部の曲がる程度が増加し、前記シーリング面には、熱加圧によって前記分離膜の延長部の間に固着力が付与されることを特徴とする二次電池を提供し得る。
【0042】
前記熱加圧によって形成されたシーリング面は、上下積層された分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成されることが好ましい。
【0043】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のシーリング装置は、正電極、分離膜と負電極が交差積層されたスタック型電極体を載置する載置部と、スタック型電極体の長辺側を上下に加圧ローリングし、分離膜の端部が互いに当接して分離膜で構成されたシーリング面が設けられるように、スタック型電極体を予め成形するローリング部と、シーリング面に面接触しながらシーリング面を加熱し、スタック型電極体の長辺側をシールするヒーティング部と、を含むことを特徴とする。
【0044】
本発明の好ましい実施形態において、ローリング部は、スタック型電極体の長手方向と並んで配置され、スタック型電極体の高さ方向に下降動作しながら、スタック型電極体の上面を加圧ローリングする上部ローラと、上部ローラと向かい合うが、上部ローラと並んで配置され、スタック型電極体の高さ方向に上昇動作しながら、スタック型電極体の下面を加圧ローリングする下部ローラと、を含み、上部ローラと下部ローラは、スタック型電極体の幅方向においてスタック型電極体の外側方向に移動しながら、スタック型電極体を上下に加圧ローリングし、分離膜の端部が互いに当接してシーリング面が設けられるように、スタック型電極体の長辺側を予め成形することを特徴とする。
【0045】
本発明の好ましい実施形態において、ヒーティング部は、スタック型電極体の長手方向と並んで配置され、シーリング面に面接触するヒーティングバーと、ヒーティングバーに結合され、ヒーティングバーをスタック型電極体の幅方向に前後移動させるヒーティングバー前後移動部材と、を含み、ヒーティングバーは、ヒーティングバー前後移動部材によりスタック型電極体の長辺側に向かって前進移動しながらシーリング面に面接触し、シーリング面を加圧および加熱することを特徴とする。
【0046】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のシーリング装置は、載置部の上部でスタック型電極体を撮影し、載置部の整列ラインに対するスタック型電極体の長辺アライメントを検査するビジョン検査部と、ローリング部およびヒーティング部が設けられる本体フレームを含むが、ビジョン検査部の長辺アライメント情報に基づいて、ローリング部およびヒーティング部がスタック型電極体の長辺側に並んで配置されるように、本体フレームの位置を調整する本体部をさらに含むことを特徴とする。
【0047】
本発明の好ましい実施形態において、本体フレームに結合され、長辺アライメント情報に基づいて、本体フレームを基準位置からアライメント角度θだけ回転させる角度調整部と、角度調整部に結合されて本体フレームに連結され、スタック型電極体の幅方向に本体フレームを前後移動させ、スタック型電極体に対するローリング部の位置を調整する位置調整部と、を含み、基準位置は、本体フレームが載置部の整列ラインと並んで配置された位置であり、アライメント角度θは、載置部の整列ラインに対するスタック型電極体の長辺側の角度であることを特徴とする。
【0048】
本発明の好ましい実施形態において、ビジョン検査部から長辺アライメント情報を受け、アライメント角度θ、進入位置およびヒーティング位置を算出し、予め設定されたステップ別に角度調整部、位置調整部、ローリング部とヒーティング部の動作を制御するコントロール部をさらに含み、進入位置は、スタック型電極体の長辺側とスタック型電極体の中央との間に設定された位置であり、ヒーティング位置は、シーリング面の位置であることを特徴とする。
【0049】
本発明の好ましい実施形態において、コントロール部は、本体フレームが角度調整部によって基準位置からアライメント角度θだけ回転され、位置調整部によってスタック型電極体の幅方向に基準位置から進入位置に前進移動し、ローリング部が進入位置でスタック型電極体を上下に加圧し、本体フレームが位置調整部によって進入位置から基準位置に後進移動しながら、ローリング部がスタック型電極体の長辺側を上下に加圧ローリングするように、本体部およびローリング部の動作を制御することを特徴とする。
【0050】
本発明の好ましい実施形態において、コントロール部は、ローリング部の動作完了後に、ヒーティング部のヒーティングバーがスタック型電極体の幅方向にヒーティング位置に前進移動し、ヒーティング位置でシーリング面と面接触し、予め設定された加熱時間の間、シーリング面を加圧および加熱するように、ヒーティング部の動作を制御することを特徴とする。
【0051】
本発明の好ましい実施形態において、本体フレームは、スタック型電極体の長辺側に向かう部分が開放された構造を有し、本体フレームの開放された側には、ローリング部がスタック型電極体の高さ方向に昇降可能に設けられ、ヒーティング部がスタック型電極体の幅方向に前後移動可能に設けられることを特徴とする。
【0052】
本発明の好ましい実施形態において、位置調整部は、スタック型電極体の幅方向に並んで本体フレームの上部に配置されるY軸ガイドレールと、スタック型電極体の幅方向に前後移動可能にY軸ガイドレールに設けられ、角度調整部に結合されるY軸移動部材と、Y軸移動部材に結合され、Y軸移動部材に駆動力を提供する駆動モータと、を含み、駆動モータの回転方向および回転速度の制御を通じて、本体フレームがスタック型電極体に進入または後退するように本体フレームの位置を調整することを特徴とする。
【0053】
本発明の好ましい実施形態において、ローリング部は、スタック型電極体の長手方向に並んで本体フレームの上端部に設けられ、スタック型電極体の上面を加圧ローリングする上部ローラと、本体フレームの上端部で上部ローラに結合され、スタック型電極体の高さ方向に上部ローラを昇降させる上部昇降部材と、上部ローラと並んで対向して本体フレームの下端部に設けられ、スタック型電極体の下面を加圧ローリングする下部ローラと、本体フレームの下端部で下部ローラに結合され、スタック型電極体の高さ方向に下部ローラを昇降させる下部昇降部材と、を含み、本体フレームが進入位置に到達すると、上部ローラが上部昇降部材によって下降し、下部ローラが下部昇降部材によって上昇しながらスタック型電極体を上下に加圧するように動作し、進入位置は、スタック型電極体の長辺側とスタック型電極体の中央との間に設定された位置であることを特徴とする。
【0054】
本発明の好ましい実施形態において、ローリング部は、本体フレームが基準位置に移動すると、上部ローラが上部昇降部材によって上昇し、下部ローラが下部昇降部材によって下降しながら、スタック型電極体に対する加圧を解除するように動作することを特徴とする。
【0055】
本発明の好ましい実施形態において、本体部は、予め成形されたスタック型電極体の長辺の一側をシールする第1ヒーティング部が設けられる第1本体部と、予め成形されたスタック型電極体の長辺の他側をシールする第2ヒーティング部が設けられる第2本体部と、を含み、第1本体部と第2本体部は、載置部を挟んで互いに対向するように配置され、スタック型電極体の長辺の両側を同時にシールするように動作することを特徴とする。
【0056】
本発明の好ましい実施形態において、第1本体部は、第1ヒーティング部および第1ローリング部が設けられる第1本体フレームと、第1本体フレームに結合され、長辺アライメント情報に基づいて、スタック型電極体の長辺の一側に対応するように、第1本体フレームの回転角度を調整する第1角度調整部と、第1角度調整部に結合されて第1本体フレームに連結され、第1本体フレームをスタック型電極体の幅方向に前後移動させる第1位置調整部と、を含むことを特徴とする。
【0057】
本発明の好ましい実施形態において、第1位置調整部は、スタック型電極体の幅方向に並んで第1本体フレームの上部に配置される第1Y軸ガイドレールと、スタック型電極体の幅方向に前後移動可能に第1Y軸ガイドレールに設けられ、第1角度調整部に結合される第1Y軸移動部材と、第1Y軸移動部材に結合され、第1Y軸移動部材に駆動力を提供する第1駆動モータと、を含み、第1駆動モータの回転方向および回転速度制御を通じて、第1Y軸移動部材が第1基準位置から第1進入位置に前進移動し、第1進入位置から第1基準位置に後進移動しながら、本体フレームの位置を調整し、第1基準位置は、第1本体フレームが載置部の整列ラインに並んで配置された位置であり、第1進入位置は、スタック型電極体の長辺の一側とスタック型電極体の中央との間の位置であることを特徴とする。
【0058】
本発明の好ましい実施形態において、第1ローリング部は、互いに対向するように配置される第1上部ローラと第1下部ローラとを含み、第1上部ローラと第1下部ローラがスタック型電極体を上下に加圧ローリングし、スタック型電極体の長辺の一側に第1シーリング面が形成されるように、スタック型電極体の長辺の一側を予め成形することを特徴とする。
【0059】
本発明の好ましい実施形態において、第1ヒーティング部は、第1シーリング面に面接触する第1ヒーティングバーと、第1ヒーティングバーと第1本体フレームに結合され、スタック型電極体の幅方向に第1ヒーティングバーを第1本体フレームに対して前後移動させる第1ヒーティングバー前後移動部材と、を含み、第1ヒーティングバーは、第1ヒーティングバー前後移動部材によりスタック型電極体の長辺の一側に向かって第1ヒーティング位置に前進移動され、スタック型電極体の長辺の一側の第1シーリング面に面接触し、第1シーリング面を加圧および加熱してスタック型電極体の長辺の一側をシールし、第1ヒーティング位置は、スタック型電極体の長辺の一側の位置であることを特徴とする。
【0060】
本発明の好ましい実施形態において、第2本体部は、第2ヒーティング部および第2ローリング部が設けられる第2本体フレームと、第2本体フレームに結合され、長辺アライメント情報に基づいて、スタック型電極体の長辺の他側に対応するように、第2本体フレームの回転角度を調整する第2角度調整部と、第2角度調整部に結合されて第2本体フレームに連結され、第2本体フレームをスタック型電極体の幅方向に前後移動させる第2位置調整部と、を含むことを特徴とする。
【0061】
本発明の好ましい実施形態において、第2位置調整部は、スタック型電極体の幅方向に並んで第2本体フレームの上部に配置される第2Y軸ガイドレールと、スタック型電極体の幅方向に前後移動可能に第2Y軸ガイドレールに設けられ、第2角度調整部に結合される第2Y軸移動部材と、第2Y軸移動部材に結合され、第2Y軸移動部材に駆動力を提供する第2駆動モータと、を含み、第2駆動モータの回転方向および回転速度制御を通じて、第2Y軸移動部材が第2基準位置から第2進入位置に前進移動し、第2進入位置から第2基準位置に後進移動しながら、本体フレームの位置を調整し、第2基準位置は、第2本体フレームが載置部の整列ラインに並んで配置された位置であり、第2進入位置は、スタック型電極体の長辺の他側とスタック型電極体の中央との間の位置であることを特徴とする。
【0062】
本発明の好ましい実施形態において、第2ローリング部は、互いに対向するように配置される第2上部ローラと第2下部ローラとを含み、第2上部ローラと第2下部ローラがスタック型電極体を上下に加圧ローリングし、スタック型電極体の長辺の他側に第2シーリング面が形成されるように、スタック電極体の長辺の他側を予め成形することを特徴とする。
【0063】
本発明の好ましい実施形態において、第2ヒーティング部は、第2シーリング面に面接触する第2ヒーティングバーと、第2ヒーティングバーと第2本体フレームに結合され、スタック型電極体の幅方向に第2ヒーティングバーを第2本体フレームに対して前後移動させる第2ヒーティングバー前後移動部材と、を含み、第2ヒーティングバーは、第2ヒーティングバー前後移動部材によりスタック型電極体の長辺の他側に向かって第2ヒーティング位置に前進移動され、スタック型電極体の長辺の他側の第2シーリング面に面接触し、第2シーリング面を加圧および加熱してスタック型電極体の長辺の他側をシールし、第2ヒーティング位置は、スタック型電極体の長辺の他側の位置であることを特徴とする。
【0064】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のシーリング装置は、載置部に設けられ、スタック型電極体の短辺側を把持し、スタック型電極体の動きを制限するグリッパをさらに含むことを特徴とする。
【0065】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体は、前記スタック型電極体のシーリング装置を用いて製作されることを特徴とする。
【0066】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体の製造方法は、前記スタック型電極体のシーリング装置を用いてスタック型電極体を製作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0067】
本発明によって、スタック型電極体の長辺(非電極辺)側で発生し得る分離膜の破れ現象を防止できるスタック型電極体のサイドシーリング装置、製造方法を提供し得る。
【0068】
本発明の一実施形態によって、スタック型電極体の長辺側にシーリング面が形成されるようにスタック型電極体の長辺側を予め成形した後、分離膜で構成されたシーリング面が強固に維持されるように加圧および加熱するスタック型電極体のサイドシーリング装置を提供し得る。
【0069】
本発明の一実施形態によって、長辺側で分離膜が互いに連続的に密着してなるシーリング面が形成され、分離膜損傷が防止されたスタック型電極体およびこれを含む二次電池を提供し得る。
【0070】
本発明の一実施形態によって、長辺側における分離膜の延長部の上下プレスおよび側方向への加圧を通じて効果的かつ容易に長辺側における分離膜の延長部に剛性を付与することができるサイドシーリング装置およびその方法を提供し得る。
【0071】
本発明の一実施形態によって、従来の分離膜をそのまま用いながらも分離膜の上下加圧および側方向熱加圧を通じて長辺側で効果的かつ容易に分離膜を保護できるスタック型電極体およびこれを含む二次電池を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1】従来技術によるスタック型電極組立体のテーピング構造を説明するための図である。
図2】従来技術によるスタック型電極組立体のテーピング構造を説明するための図である。
図3】本発明の一実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置の構成図を概略的に示す。
図4】本発明の一実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置の斜視図を概略的に示す。
図5】本発明の一実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置の斜視図を概略的に示す。
図6】本発明の一実施形態によるスタック型電極体に対する基準位置、進入位置およびヒーティング位置を説明するための図である。
図7】本発明の一実施形態によるスタック型電極体に対する本体部の位置調整を説明するための図である。
図8】本発明の一実施形態において、第1本体フレームが第1進入位置に移動され、第2本体フレームが第2進入位置に移動される過程を説明するための図である。
図9】本発明の一実施形態において、第1ローリング部と第2ローリング部がスタック型電極体を加圧ローリングする過程を説明するための図である。
図10】本発明の一実施形態において、第1ローリング部と第2ローリング部がスタック型電極体を加圧ローリングする過程を説明するための図である。
図11】本発明の一実施形態において、第1ローリング部と第2ローリング部がスタック型電極体を加圧ローリングする過程を説明するための図である。
図12】(a)は、本発明の一実施形態による予め成形前のスタック型電極体の断面を概略的に示し、(b)は、本発明の一実施形態による第1ローリング部および第2ローリング部によって予め成形されたスタック型電極体の断面を概略的に示す。
図13】本発明の一実施形態による予め成形されたスタック型電極体の斜視図を概略的に示す。
図14】本発明の一実施形態による第1ヒーティング部および第2ヒーティング部がヒーティング位置に移動され、スタック型電極体の長辺の両側をシールする過程を説明するための図である。
図15】本発明の一実施形態によって製作されたスタック型電極体の斜視図を概略的に示す。
図16図15のx-x線に沿った断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0073】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置、スタック型電極体およびスタック型電極体の製造方法について説明する。ただし、添付の図面は、例示的なものであって、本出願のスタック型電極体のサイドシーリング装置、スタック型電極体およびスタック型電極体の製造方法の範囲が添付の図面によって限定されるものではない。
【0074】
図3図5を参照すると、本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置100は、載置部110と、シーリング装置の動作を制御するコントロール部130と、を含む。
【0075】
載置部110には、正電極212、分離膜211、および負電極213が交差積層されたスタック型電極体200が載置する。前記載置部110に位置したスタック型電極体200の長辺側にシーリングが行われる。したがって、前記載置部110をサイドシーリングステーションと呼ぶことができる。
【0076】
載置部110には、グリッパ115が備えられ得る。グリッパ115は、サイドシーリングステーションでスタック型電極体200を固定させることができる。具体的に、グリッパ115は、スタック型電極体200の短辺の両側を把持し、スタック型電極体200の動きを制限するように備えられ得る。ここで、スタック型電極体200の短辺側とは、リードタブが設けられた側面部分を指し、長辺側とは、リードタブが設けられていない側面部分を意味する。図示のように、長方形のスタック型電極体200で向かい合う短辺にリードタブが形成され得、いずれか1つの短辺にのみリードタブが形成され得る。場合によっては、長辺にリードタブが形成された形状でスタック型電極体を製作することができるが、便宜上、本明細書において長辺とは、互いに対向する非電極辺を意味する。
【0077】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置100は、プレス部150a、150bを含み得る。
【0078】
スタック型電極体の長辺側において、正極および負極の幅よりも分離膜の幅が大きい。すなわち、スタック型電極体の長辺側において、分離膜は、正極および負極よりも両側にさらに延長されて末端が形成される。これを分離膜の延長部と呼ぶことができる。言い換えれば、長辺側において、分離膜末端から分離膜の延長部の直上部および直下部には、正極および負極が位置せず、分離膜の間には、正極または負極の高さまたは厚さによって上下ギャップが形成される。このような分離膜の末端または延長部は、弱い剛性によって損傷を受ける可能性がある。そして、後続工程で積層された状態にねじれが発生し得る。
【0079】
前記プレス部150a、150bは、長辺側で上下ギャップを置いて位置する複数の分離膜を互いに密着させてシーリング面を形成するように備えられ得る。すなわち、複数の分離膜が曲がるまたはベンディングになるように加圧し、より具体的には、曲げられた複数の分離膜が互いに密着するように加圧して備えられ得る。
【0080】
スタック型電極体の高さ、すなわち、厚さを基準として、最上端と最下端の分離膜から中央分離膜に至るまで、前記プレス部150a、150bの加圧力が伝達されるようにすることが好ましい。最上端と最下端における分離膜の曲がる角度は最も大きく、中心における分離膜の曲がる角度は、最小になるか、水平に維持できる。
【0081】
すなわち、プレス部150a、150bの加圧によって、最上端と最下端における分離膜を除いた残りの分離膜は、すべて上下に隣接する分離膜と密着するように加圧されることができる。上部に位置する分離膜は、プレスの加圧によって真上の分離膜により下部に加圧されながら、真下の分離膜を下部に加圧する。下部に位置する分離膜は、プレスの加圧によって真下の分離膜により上部に加圧されながら、真上の分離膜を上部に加圧する。このような加圧過程を通じて分離膜は、互いに上下に密着しつつ中央に収束するようになる。したがって、このような密着により長辺側の分離膜は、シーリング面を形成することになる。
【0082】
前記プレス部150a、150bは、プレスブロックの形で備えられてもよく、ローラの形で備えられてもよい。前記プレス部についての詳細は後述する。
【0083】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置100は、プレス部150a、150bを介して形成されたシーリング面をより強固にする強化部160a、160bを含み得る。
【0084】
プレス部150a、150bを介して分離膜の末端または延長部を加圧して分離膜を曲げて互いに密着させた分離膜によりシーリング面が形成される。しかし、時間が経つにつれて曲がった分離膜は原形に復帰しようとする傾向を有し、特に、上下両端に行くほどこの傾向は、より顕著になることがある。すなわち、分離膜の密着が解除されることができる。
【0085】
したがって、分離膜の密着をより強固に維持できるようにする方案が必要であり、このために本実施形態においては、シーリング面強化部を含み得る。
【0086】
前記強化部160a、160bは、分離膜の末端が形成するシーリング面で分離膜の末端の間に固着力が形成されるようにするか、または固着力を付与するように備えられ得る。このような固着力は、加熱融着によって形成され得、ヒーティングバーの形を通じて固着力を付与することができる。前記強化部についての詳細は後述する。
【0087】
本発明の好ましい実施形態によるスタック型電極体のサイドシーリング装置100は、スタック型電極体のアライメントを検査する検査部120を含み得る。前記検査部120は、ビジョンによってアライメントを検査することができる。したがって、検査部120をビジョン検査部120と呼ぶことができる。ビジョン検査部120は、載置部110の上部に設けられ得る。ビジョン検査部120は、スタック型電極体200を撮影し、載置部110を基準にしてスタック型電極体200の長辺アライメントを検査する。ビジョン検査部120は、予め設定された整列ラインLにスタック型電極体200の長辺がマッチングされる程度を検査することができる。
【0088】
例えば、図7に示すように、ビジョン検査部120は、スタック型電極体200の長辺が載置部110の整列ラインLに対するアライメント角度θを算出する。アライメント角度θは、載置部110の整列ラインLに対するスタック型電極体200の長辺側の角度である。
【0089】
例えば、スタック型電極体200の長辺が予め設定された整列ラインLにマッチングされると、アライメント角度θは、「0」として算出される。スタック型電極体200の長辺が予め設定された整列ラインLに対して5°だけねじれると、アライメント角度θは、「5°」として算出される。
【0090】
本実施形態によるサイドシーリング装置100は、スタック型電極体200の長辺側にシーリング面を形成して前記シーリング面を強化する装置といえる。シーリング面の形成およびシーリング面の強化は、長辺両側の全体にわたって均一に行わなければならない。したがって、スタック型電極体200のアライメントが行われた後にシーリングを行うか、ミスアライメントを反映および補正してシーリングを行うことが好ましい。
【0091】
コントロール部130は、ビジョン検査部120で感知した長辺アライメント情報を受けて後続のサイドシーリング工程が精密に行われるように制御できる。アライメント情報を反映してシーリング面形成工程を行う具体的な事項については後述する。
【0092】
本発明の好ましい一実施形態によると、サイドシーリング装置は、シーリング面形成工程を行うための本体および本体部140a、140bを含み得る。シーリング面形成工程は、スタック型電極体200の対向する2つの長辺側の両方に形成され得るため、本体部は、一対で備えられることが好ましい。2つの本体部140a、140bが載置部110を挟んでスタック型電極体200の長辺側に対向するように配置され、スタック型電極体200の長辺の両側に同時にシーリング面を形成し得る。もちろん、1つの本体部が備えられて長辺の一側にシーリング面を形成した後に、長辺の他側にシーリング面を形成し得る。この場合、本体部全体が移動したり、載置部が移動したりすることができる。具体的には、本体部が180度回転移動したり、載置部が180度回転移動したりすることができる。
【0093】
本実施形態において、説明の便宜上、2つの本体部140a、140bが 備えられていることを前提としており、この場合、「第1本体部140a」と「第2本体部140b」に区分して指すことができる。2つの本体部は、互いに対称的に形成され、対称的に動作を行い得る。したがって、第1本体部140aと第2本体部140bとの相違点を除いて重複した説明は省略する。
【0094】
以下に説明される本体部およびこれを成す構成は、第1本体部およびこれを成す構成であることがあり、または単一の本体部およびこれを成す構成であることもある。
【0095】
本体部140aは、載置部110の一側からスタック型電極体200の長辺の一側に対向して設けられ得る。
【0096】
本体部140aは、本体フレーム141aを含み、前記本体フレーム141aにプレス部150aおよび強化部160aが備えられ得る。前記本体フレーム141aで前記プレス部150aと強化部160aが相対的に移動しながら、シーリング面の形成および強化が行われ得る。
【0097】
また、前記本体部140aは、前記プレス部150aと強化部160aの位置および角度を調整するための装置であり得る。すなわち、アライメント情報に基づいて、前記プレス部150aと強化部160aが適切な位置および角度を有してシーリング面の形成および強化が行われるようにする装置であり得る。
【0098】
前述したように、前記プレス部150aは、ローラ部を含み、加圧ローラによって加圧する装置であり得る。また、前記プレス部150aをローリング部150aと呼ぶことができる。また、前記強化部160aは、分離膜を加熱するヒーティング部を含み得る。具体的に、前記強化部160aは、シーリング面を形成する分離膜の末端を加熱して融着させるヒーティング部を含み得る。また、前記強化部160aをヒーティング部160aと呼ぶことができる。前記ヒーティング部160aは、ヒーターおよびヒーティングブロックを含み得る。
【0099】
本体フレーム141aには、ローリング部150aおよびヒーティング部160aが設けられ得る。そして、本体フレーム141aは、角度調整部143aおよび位置調整部145aに結合され得る。本体フレーム141aは、コの字の形状の構造で、スタック型電極体200の長辺側に向かう部分が開放された構造を有し得る。
【0100】
本体フレーム141aの開放された側には、ローリング部150aがスタック型電極体の高さ方向zに昇降可能に設けられ、ヒーティング部160aが前記スタック型電極体の幅方向yに前後移動可能に設けられ得る。
【0101】
具体的に、前記ローリング部150aは、上部ローラ152aと下部ローラ154aとを含み得る。
【0102】
前記上部ローラ152aは、前記本体フレーム141aの上側から下方に延長されて位置し得る。前記下部ローラ154aは、前記本体フレーム141aの下側から上方に延長されて位置し得る。
【0103】
前記ヒーティング部160aは、前記本体フレームの中間部分から前記載置部方向に延長されて位置し得る。前記ヒーティング部160aは、前記上部ローラ152aと下部ローラ154aとの間に位置し得る。
【0104】
前記ローリング部150aとヒーティング部160aは、前記本体フレーム141aに取り付けられるため、前記本体フレーム141aと一体に移動可能に備えられ得る。
【0105】
一方、前述したように、ビジョン検査部によってシーリング面が形成される電極体のアライメント情報が生成され得る。アライメント情報に基づいて、コントロール部130は、ローリング部150aとヒーティング部160aの位置および/または角度を補正する必要がある。
【0106】
本実施形態によると、ローリング部150aとヒーティング部160aは、本体フレーム141aに取り付けられるため、前記本体フレーム141aの位置および/または角度調整によってローリング部150aとヒーティング部160aの位置および/または角度を補正することができる。これは、長辺側全体に対して均一なシーリング面を形成するためである。すなわち、長辺側全体にわたって同じ位置で同じ加圧深さで加圧するためである。
【0107】
図7を参照すると、角度調整部143aは、本体フレーム141aに結合され、長辺アライメント情報に基づいて本体フレーム141aを第1基準位置P-1Aでアライメント角度θだけ回転させることができる。ここで、第1基準位置P-1Aは、本体フレーム141aが載置部110の整列ラインLと並んで配置された位置を指すことができる。
【0108】
すなわち、角度調整部143aは、本体フレーム141aに設けられたローリング部150aおよびヒーティング部160aがスタック型電極体200の長辺の一側に並んで位置するように、本体フレーム141aの位置を調整できる。
【0109】
図4を参照すると、位置調整部145aは、角度調整部143aに結合され、本体フレーム141aに連結され得る。位置調整部145aは、Y軸ガイドレール146a、Y軸移動部材147aおよび駆動モータ148aを含み得る。
【0110】
Y軸ガイドレール146aは、スタック型電極体の幅方向yに、本体フレーム141aよりも上側に備えられ得る。Y軸ガイドレール146aには、Y軸移動部材147aが前後移動可能に設けられ得る。
【0111】
前記Y軸ガイドレール146aは、常に固定される構成で天井面に固定され得る。
【0112】
Y軸移動部材147aは、駆動モータ148aに結合され、駆動モータ148aの動作時にY軸ガイドレール146aに沿って前進または後進移動することができる。前記Y軸移動部材147aは、本体フレーム141aに連結される。したがって、駆動モータ148aの動作により、本体フレームが全体として電極体方向に前進または後進することができる。これは、ローリング部150aとヒーティング部160aの前進または後進を意味し、ここでの前進または後進は、直接シーリング面を形成するための移動ではなく、シーリング面形成前に位置補正をするための移動を意味する。
【0113】
Y軸移動部材147aには、角度調整部143aが結合され得る。すなわち、Y軸移動部材147aと本体フレーム141aとの間に角度調整部143aが備えられ得る。
【0114】
本体フレーム141aは、角度調整部143aに結合され、Y軸移動部材147aに連結され得る。本体フレーム141aは、Y軸移動部材147aの移動方向に移動しながら、スタック型電極体200に対する位置が調整される。
【0115】
角度調整部143aは、本体フレーム141aを時計方向または反時計方向に回転するように備えられ得る。
【0116】
位置調整部145aおよび角度調整部143aは、コントロール部130に予め設定されたステップ別に、本体フレーム141aの角度および位置を調整できる。
【0117】
図8を参照すると、例えて説明すると、スタック型電極体200の長辺側の予め成形時、位置調整部145aは、Y軸移動部材147aがY軸ガイドレール146aに沿って第1基準位置P-1Aから第1進入位置P-2Aに移動するように駆動モータ148aの動作を制御する。ここで、進入位置P-2Aは、スタック型電極体200の中央とスタック型電極体200の長辺の一側との間でコントロール部130に予め設定された位置である。
【0118】
位置調整部145aは、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aに到達すると、駆動モータ148aの動作を停止する。位置調整部145aは、ローリング部150aがスタック型電極体200を上下に加圧すると、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aから第1基準位置P-1Aに向かって後進移動するように、第1駆動モータ148aの動作を制御する。
【0119】
この過程において、図11を参照すると、ローリング部150aは、本体フレーム141aとともに後進移動しながら、スタック型電極体200を上下に加圧ローリングし、スタック型電極体200の長辺の一側で分離膜211の末端がスタック型電極体200の外側方向に集まるように、互いに当接するようにスタック型電極体200の長辺の一側を予め成形し得る。すなわち、シーリング面を形成し得る。
【0120】
予め成形されたスタック型電極体200は、分離膜211の末端が細かく当接してシーリング面を形成する。例えば、予め成形されたスタック型電極体200の長辺側は、三角形断面または台形断面を形成し得る。本実施形態においては、説明の便宜のために、スタック型電極体200の長辺の一側で分離膜211の末端で構成された面について「シーリング面211a、211b」と呼ぶ。
【0121】
図9および図10を参照すると、ローリング部150aは、上部昇降部材151a、上部ローラ152a、下部昇降部材153a、および下部ローラ154aを含み得る。
【0122】
上部ローラ152aは、スタック型電極体の長手方向xに並んで本体フレーム141aの上端部に設けられ得る。上部ローラ152aは、スタック型電極体200の上部で分離膜の延長部を加圧ローリングするローラである。
【0123】
上部昇降部材151aは、本体フレーム141aの上端部と上部ローラ152aに結合される。上部昇降部材151aは、スタック型電極体の高さ方向zに上部ローラ152aを上昇または下降させる。
【0124】
上部昇降部材151aは、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aに到達すると、上部ローラ152aが下降しながら、スタック型電極体200の上部で分離膜の延長部を加圧するように動作する。
【0125】
上部昇降部材151aは、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aから第1基準位置P-1Aに移動すると、上部ローラ152aを上昇させる。上部昇降部材151aの上昇動作時に、スタック型電極体200に対する上部ローラ152aの加圧が解除される。ここで、前記上部ローラ152aによる加圧は、電極には直接加えられず、分離膜の延長部にのみ加えられるようにすることが好ましい。
【0126】
下部ローラ154aは、スタック型電極体の長手方向xに並んで本体フレーム141aに設けられる。下部ローラ154aは、スタック型電極体200の下部で分離膜の延長部を上方に加圧ローリングするローラである。下部ローラ154aは、上部ローラ152aと対向するように本体フレーム141aの下端部に設けられる。
【0127】
下部昇降部材153aは、本体フレーム141aの下端部と下部ローラ154aに結合される。下部昇降部材153aは、スタック型電極体の高さ方向zに下部ローラ154aを上昇または下降させる。
【0128】
下部昇降部材153aは、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aに到達すると、下部ローラ154aが上昇しながら、スタック型電極体200の下部から上方に分離膜の延長部を加圧するように動作する。
【0129】
下部昇降部材153aは、Y軸移動部材147aが第1進入位置P-2Aから第1基準位置P-1Aに移動すると、下部ローラ154aを下降させる。下部昇降部材153aの下降動作時に、スタック型電極体200に対する下部ローラ154aの加圧が解除される。
【0130】
図12を参照すると、前記のような本体部140aおよびローリング部150aの動作により、スタック型電極体200は、スタック型電極体200の長辺の一側で分離膜211の末端が上下に互いに当接してシーリング面211aを予め成形する。
【0131】
図14を参照すると、ヒーティング部160aは、シーリング面211aを加圧および加熱してスタック型電極体200の長辺の一側のシーリング面を強化することができる。すなわち、生成されたシーリング面に固着力をさらに付与してシーリング面を強化することができる。
【0132】
ヒーティング部160aは、本体フレーム141aに設けられ得る。ヒーティング部160aは、ヒーティングバー161aとヒーティングバー前後移動部材163aとを含み得る。
【0133】
ヒーティングバー161aは、スタック型電極体200のシーリング面211aに面接触しながら、第1シーリング面211aを加圧および加熱する。ヒーティングバー161aは、前述した本体部140aの位置調整により、スタック型電極体200の長辺の一側と並んで配置される。
【0134】
ヒーティングバー前後移動部材163aは、ヒーティングバー161aと本体フレームに結合され得る。ヒーティングバー前後移動部材163aは、スタック型電極体の幅方向yに第1ヒーティングバー161aを前後移動させる。
【0135】
ヒーティング部160aは、ローリング部150aの動作完了後、ヒーティングバー161aが第1ヒーティング位置P-3Aに移動するように、ヒーティングバー前後移動部材163aの動作を制御する。ここで、第1ヒーティング位置P-3Aは、シーリング面211aの位置を指す。
【0136】
ヒーティングバー161aは、ヒーティングバー前後移動部材163aによって第1ヒーティング位置P-3Aまで前進移動される。次いで、ヒーティングバー161aは、第1ヒーティング位置P-3Aでシーリング面211aと面接触しながら、予め設定された加熱時間の間、シーリング面211aに熱を供給する。
【0137】
予め設定された加熱時間の経過後、ヒーティングバー161aは、ヒーティングバー前後移動部材163aによって第1ヒーティング位置P-3Aから元の位置に後進移動される。
【0138】
前記のようなヒーティング部160aの動作により、スタック型電極体200の長辺の一側のシーリング面は、より強固に強化されることができる。
【0139】
一方、シーリング面211aは、ヒーティングバーの熱加圧によって最終的に形成されるシーリング面であり、ローラの加圧によって予め成形されたシーリング面とは異なる形状を有し得る。
【0140】
具体的に、ローラによって加圧されて形成されたシーリング面は、分離膜の延長部をベンディングさせて密着加圧して形成される。加圧前の分離膜の延長部が同じ長さを有する場合、ベンディング後の延長の長さは、互いに異なり得る。すなわち、上端と下端に行くほど延長の長さは小さく、中央に行くほど延長の長さが長くなる。この場合、延長部が形成するシーリング面の断面は、実質的に三角形の形状を有し得る。
【0141】
ローラによる加圧後に、ヒーティングバーによる加圧は、十分な移動距離を提供する必要がある。ヒーティングバーを加圧するときに不十分な移動は、中央部分の分離膜の延長部のみを加熱するだけで、上端と下端部分の分離膜の延長部を加熱できないことがある。したがって、ヒーティングバーを加圧するとき、ヒーティングバーが上端と下端部分の分離膜の延長部に接触できる程度に十分にヒーティングバーが移動することが好ましい。
【0142】
ヒーティングバーによる熱融着によって実質的に台形の形状の断面を有するシーリング面が最終的に形成され得る。シーリング面で上下に隣接する分離膜の延長部は、互いに熱融着によって結合されている。すなわち、分離膜の延長部は、すべて熱融着によって結合されるようにしてシーリング面全体が分離膜の延長部のすべてを連結する連結リブおよび連結壁を形成するようになる。これにより、分離膜の延長部の剛性が非常に効果的に補強されることができる。
【0143】
前述したように、本実施形態によると、本体部140a、140bは、一対で備えられ、したがって、各構成も対称的に備えられ得る。本体フレーム141a、141bの位置および角度調整は、両側で同時に行われ得、ローリング部150a、150bの駆動およびヒーティング部160a、160bの駆動も両側で同時に行われ得る。
【0144】
したがって、第2本体部140bおよびその構成の説明および動作についての説明は省略する。
【0145】
以下、本発明の一実施形態によるシーリング装置の制御方法についてより具体的に説明する。
【0146】
コントロール部130は、ビジョン検査部から長辺アライメント情報を受けてアライメント角度θ、進入位置およびヒーティング位置を算出し、予め設定されたステップ別に角度調整部143a、143b、位置調整部145a、145b、ローリング部150a、150bとヒーティング部160a、160bの動作を制御できる。
【0147】
ここで、進入位置は、スタック型電極体200の長辺側とスタック型電極体200の中央との間に設定された位置である。ヒーティング位置は、シーリング面が設けられたスタック型電極体200の長辺側の位置である。
【0148】
本実施形態においては、説明の便宜のために、進入位置について「第1進入位置P-2Aと第2進入位置P-2B」と区分して説明する。図6を参照すると、第1進入位置P-2Aは、スタック型電極体200の長辺の一側上の任意の位置である。そして、第2進入位置P-2Bは、スタック型電極体200の長辺の他側上の任意の位置である。
【0149】
コントロール部130は、本体フレーム141a、141bが基準位置からアライメント角度θだけ回転するように角度調整部143a、143bの動作を制御する。コントロール部130は、本体フレーム141a、141bがスタック型電極体の幅方向yに基準位置から進入位置に前進移動するように位置調整部145a、145bの動作を制御する。
【0150】
これに連続して、コントロール部130は、ローリング部150a、150bが進入位置でスタック型電極体200を上下に加圧し、本体フレーム141a、141bが位置調整部145a、145bによって進入位置から基準位置に後進移動しながら、ローリング部150a、150bがスタック型電極体200の長辺側を上下に加圧ローリングするように、位置調整部145a、145bおよびローリング部150a、150bの動作を制御する。
【0151】
次に、コントロール部130は、ローリング部150a、150bの動作完了後、ヒーティング部のヒーティングバー161a、161bが本体フレーム141a、141bによってヒーティング位置に移動するように、ヒーティング部のヒーティング前後移動部材163a、163bと位置調整部145a、145bの動作を制御する。
【0152】
続いて、コントロール部130は、ヒーティングバー161a、161bがヒーティング位置に到達すると、スタック型電極体200のシーリング面に面接触しながら、予め設定された加熱時間および加熱温度でシーリング面を加圧および加熱してヒーティング部160a、160bの動作を制御する。
【0153】
従来のスタック型電極体200のシーリング工程において、粘着テープによるスタック型電極体200の上端分離膜211と下端分離膜211の損傷が発生し得る。しかし、図15および図16を参照すると、本発明の一実施形態によると、スタック型電極体200の両側面が加熱方式でシールされ、分離膜損傷を効果的に防止できるスタック型電極体およびこれを含む二次電池を提供し得る。
【0154】
また、本発明の一実施形態によると、スタック型電極体200の両側面を加熱方式でスタック型電極体200を固定し、従来、粘着テープとスタック型電極体200間の接触面との段差および粘着テープ間の重なり段差を除去して従来の粘着テープにおいてスタック型電極体200との粘着部分で発生するリチウム析出を防止できる。
【0155】
また、本発明の一実施形態によると、スタック型電極体200の両側面を加熱方式でスタック型電極体200を固定し、スタック型電極体200に対するジグフォーメーション(Jig formation)工程において、スタック型電極体200に加えられるJ/F面圧の均一性を確保できる。
【0156】
また、本発明の一実施形態によると、スタック型電極体200の両側面を加熱方式でスタック型電極体200を固定し、活性化工程時にスタック型電極体200への異物の流入を防止できる。
【0157】
また、従来の粘着テープを用いたスタック型電極体200がシールされるものと比較して、本発明の一実施形態によると、スタック型電極体200の長辺側において、スタック型電極体200を構成する分離膜211をシールすることによって、粘着テープがスタック型電極体200を囲む厚さだけスタック型電極体200の厚さを減らし、スタック型電極体200の超スリム化を図ることができる。
【0158】
従来のスタック型電極体200は、粘着テープがスタック型電極体200の外面を囲みながらシールされるときに、粘着テープがスタック型電極体200に粘着する過程でスタック型電極体200を構成する分離膜211、正電極212および負電極213のねじれが発生するおそれがあった。
【0159】
これに対して、本発明の一実施形態によると、グリッパ115がスタック型電極体200の短辺側を把持した状態でスタック型電極体200の長辺側にシールされるにつれて、スタック型電極体200を構成する分離膜211、正電極212および負電極213のねじれを防止し、スタック型電極体200の品質を向上させることができる。
【0160】
本発明の範囲は、詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そして、その均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0161】
本発明の詳細な説明に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7(a)】
図7(b)】
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-06-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正電極、分離膜と負電極が交差積層されたスタック型電極体を載置する載置部と、
前記スタック型電極体の非電極辺の両側を上下に加圧し、前記分離膜の末端が上下に互いに当接して密着して前記分離膜からなるシーリング面を形成するプレス部と、
前記シーリング面を形成する分離膜の間に固着力を付与して前記シーリング面を強化する強化部と、を含むスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項2】
前記プレス部は、前記正電極または前記負電極よりも前記スタック型電極体の幅方向にさらに延長された前記分離膜の延長部を加圧するように備えられる請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項3】
前記プレス部は、回転加圧を行うローラ部を含む請求項2に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項4】
前記ローラ部は、前記スタック型電極体の高さ方向を基準として、中央から上端および下端に行くほど、前記分離膜の曲がる程度が増加するように加圧する請求項3に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項5】
前記強化部は、前記分離膜の末端を加熱して固着力を付与するヒーティング部を含む請求項4に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項6】
前記ヒーティング部は、前記分離膜の末端を前記スタック型電極体の幅方向を基準として、前記スタック型電極体の中央方向に加圧し、前記分離膜の熱融着によって前記シーリング面を形成する請求項5に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項7】
前記熱融着によるシーリング面は、上下積層された前記分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の前記分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成される請求項6に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項8】
前記ヒーティング部は、
前記スタック型電極体の長手方向と並んで配置されるヒーティングバーと、
前記ヒーティングバーを前記スタック型電極体の幅方向に前後移動させる前後移動部材と、を含む請求項7に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項9】
前記載置部に載置した前記スタック型電極体のアライメント情報を生成する検査部を含む請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項10】
前記プレス部および前記強化部の動作を制御し、前記検査部で生成されたアライメント情報によって前記プレス部および前記強化部の位置および角度を補正するように制御するコントロール部を含む請求項9に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項11】
前記プレス部および前記強化部が備えられる本体フレームを含み、前記本体フレームの移動と回転によって前記プレス部および前記強化部の位置および角度を調整する本体部を含む請求項1に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項12】
前記本体部は、前記載置部の両側にそれぞれ備えられる請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項13】
前記プレス部は、前記本体フレームの上端および下端からそれぞれ下方および上方に延長されて備えられ、前記強化部は、前記本体フレームで前記スタック型電極体に向かって側方に延長されて備えられる請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項14】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に前記スタック型電極体の幅方向に前後に移動させる位置調整部を含む請求項11に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項15】
前記本体フレームと連結されて前記本体フレームを一体に水平方向に回転させる角度調整部を含む請求項14に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項16】
前記位置調整部と前記本体フレームは、前記角度調整部を介して互いに連結される請求項15に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項17】
前記位置調整部は、
前記スタック型電極体の幅方向に並んで前記本体フレームより上側に配置されるY軸ガイドレールと、
前記Y軸ガイドレールに移動可能に備えられるY軸移動部材と、
前記Y軸移動部材に駆動力を提供する駆動モータと、を含む請求項14に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項18】
前記載置部に備えられて載置したスタック型電極体の電極辺を固定するグリッパを含む請求項1から17のいずれか一項に記載のスタック型電極体のサイドシーリング装置。
【請求項19】
正極、分離膜および負極が交差積層されて形成されるスタック型電極体を含む二次電池において、
前記スタック型電極体の非電極辺の両側には、前記分離膜の延長部が上下に互いに密着してなるシーリング面が備えられ、
前記スタック型電極体の高さ基準の中央から上下両端に行くほど、前記分離膜の延長部の曲がる程度が増加し、
前記シーリング面には、熱加圧によって前記分離膜の延長部の間に固着力が付与される二次電池。
【請求項20】
前記熱加圧によって形成されたシーリング面は、上下積層された前記分離膜の延長部全体に形成され、前記スタック型電極体の非電極辺側の断面は、上端と下端の前記分離膜および前記シーリング面によって台形の形状に形成される請求項19に記載の二次電池。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正の内容】
図10
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正の内容】
図11
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正の内容】
図14
【国際調査報告】