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特表2024-547064改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20241219BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20241219BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537065
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2022062227
(87)【国際公開番号】W WO2023119070
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】17/556,505
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ショート,ジェイソン・エム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC06
4B162AC17
4B162AC27
4B162AC41
(57)【要約】
本発明は、カートリッジと、カートリッジの接続端の周りに配置されたアトマイザアセンブリと、接続端の周りでカートリッジと動作可能に係合された制御本体とを含むエアロゾル送達装置を含む。アトマイザアセンブリは、接続端と係合可能な第1の表面を画定して、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定する基部と、基部の第1の表面の周りに配置されたアトマイザと、リザーバチャンバと流体連通する露出された端面を有する対向する第1および第2の端部を画定する液体輸送要素と、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、液体輸送要素の対向する第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
外壁から形成された外側ハウジングを備えるカートリッジであって、外側ハウジングは、吸口端と、反対側の接続端とを具備するカートリッジと、
外側ハウジングの接続端の周りに配置されたアトマイザアセンブリであって、
第1の表面およびその反対側にある第2の表面を画定する基部であって、第1の表面は、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定するように、外側ハウジングの接続端と係合可能である基部と、
基部の第1の表面の周りに配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するアトマイザと、
液体輸送要素であって、液体輸送要素は、基部の第1の表面の周りに配置され、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する露出された端面を有する、互いに反対側に位置する第1および第2の端部を画定する液体輸送要素と、
リザーバチャンバシール構成であって、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面の周りに配置され、液体輸送要素の互いに反対側に位置する第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の互いに反対側に位置する第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成と、
を備えるアトマイザアセンブリと、
外側ハウジングの接続端の周りでカートリッジと動作可能に係合された制御本体と、
を備えるエアロゾル送達装置。
【請求項2】
リザーバチャンバシール構成は、基部部分を画定する、流管を備える流れ誘導器を備え、流管が、基部部分から延在し、第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端へ導くようにアトマイザと流体連通する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
基部は、その第1の表面から延在する保持部材であって、流れ誘導器と係合する保持部材をさらに備え、保持部材は、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールするように配置される、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
保持部材は、基部の第1の表面から略垂直に延在する一対以上のアームと、基部の中心に向かって延在する一対以上のそれぞれの突起とを備え、突起は、流れ誘導器の基部部分と係合して、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器の基部部分を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールする、請求項3に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
第1のシール部材は、一対の対向する接続フランジとともに、開口受部を備える一対の対向する環状部材を備え、一対の対向する接続フランジが、開口受部同士の間に延在し、液体輸送要素の対向する第1および第2の端部が開口受部によって周方向にシールされ、端面が露出されるように、液体輸送要素の第1および第2の端部のうちの1つが、開口受部のうちの1つに少なくとも部分的に受容され、リザーバチャンバが、流れ誘導器の基部部分と、液体輸送要素の露出された端面を除く液体輸送要素のフランジおよび受部との間の界面でリザーバチャンバシール構成によってシールされる、請求項4に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
カートリッジは、リザーバチャンバの長さに沿って少なくとも部分的に延在するマウスピースチャネルをさらに備え、マウスピースチャネルは、開口した第1の端部および開口した末端を画定し、エアロゾルがマウスピースチャネルを通って導かれるように、開口した第1の端部は、外側ハウジングの吸口端と流体連通し、開口した末端は、流れ誘導器の流管と流体連通する、請求項3~5のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
リザーバチャンバシール構成は、流管とマウスピースチャネルとの間にシールを提供するために、マウスピースチャネルの開口した末端に配置された第2のシール部材を備える、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
基部の第2の表面に近接し、カートリッジが制御本体と係合された際にアトマイザと制御本体内の電源との間に電気通信を提供する電気接点をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
アトマイザと電気通信している電気端子は、基部の第1の表面から基部の第2の表面を通って延在して電気接点に接触する、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
アトマイザは、複数の巻数を有するコイルを備え、液体輸送要素は、端面の間に長手方向に延在する外面を画定し、コイルの複数の巻きは、外面の周り、および液体輸送要素の端面の間に巻かれている、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
エアロゾル送達装置のためのカートリッジであって、
外壁から形成された外側ハウジングであって、吸口端と、その反対側の接続端とを有する外側ハウジングと、
外側ハウジングの接続端の周りに配置されたアトマイザアセンブリであって、
第1の表面と、その反対側の第2の表面とを画定する基部であって、第1の表面が、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定するように、外側ハウジングの接続端と係合可能である基部と、
基部の第1の表面の周りに配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するアトマイザと、
液体輸送要素であって、液体輸送要素は、基部の第1の表面の周りに配置され、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する露出された端面を有する、互いに反対側にある第1および第2の端部を画定する液体輸送要素と、
リザーバチャンバシール構成であって、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面の周りに配置され、液体輸送要素の、互いに反対側にある第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の、互いに反対側にある第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成と、を備えるアトマイザアセンブリと、
を備える、エアロゾル送達装置のためのカートリッジ。
【請求項12】
リザーバチャンバシール構成は、基部部分を画定する、流管を備える流れ誘導器を備え、流管は基部部分から延在して第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端に導くようにアトマイザと流体連通している、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
基部は、その第1の表面から延在して流れ誘導器と係合する保持部材をさらに備え、保持部材は、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールするように配置される、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
保持部材は、基部の第1の表面から略垂直に延在する一対以上のアームと、基部の中心に向かって延在する一対以上のそれぞれの突起とを備え、突起は、流れ誘導器の基部部分と係合して、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器の基部部分を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールする、請求項13に記載のカートリッジ。
【請求項15】
第1のシール部材が、一対の互いに反対側にある接続フランジとともに、開口受部を備える一対の互いに反対側にある環状部材を備え、一対の互いに反対側にある接続フランジが、開口受部の間に延在し、液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部が開口受部によって周方向にシールされ、端面が露出されるように、液体輸送要素の第1および第2の端部のうちの1つが、開口受部のうちの1つに少なくとも部分的に受容され、リザーバチャンバは、流れ誘導器の基部部分と、液体輸送要素の露出された端面を除く液体輸送要素のフランジおよび受部との間の界面でリザーバチャンバシール構成によってシールされる、請求項14に記載のカートリッジ。
【請求項16】
カートリッジが、リザーバチャンバの長さに沿って少なくとも部分的に延在するマウスピースチャネルをさらに備え、マウスピースチャネルは、開口した第1の端部および開口した末端を画定し、開口した第1の端部は、外側ハウジングの吸口端と流体連通し、開口した末端は、流れ誘導器の流管と流体連通し、それによって、エアロゾルがマウスピースチャネルを通って導かれる、請求項13~15のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項17】
リザーバチャンバシール構成は第2のシール部材を備え、第2のシール部材は、流管とマウスピースチャネルとの間にシールを提供するために、マウスピースチャネルの開口した末端に配置されている、請求項16に記載のカートリッジ。
【請求項18】
アトマイザは、複数の巻数を有するコイルを備え、液体輸送要素は、端面の間に長手方向に延在する外面を画定し、コイルの複数の巻きは、外面の周囲および液体輸送要素の端面の間に巻かれる、請求項11~17のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項19】
エアロゾル送達装置のためのカートリッジの製造方法であって、
第1の表面およびその反対側にある第2の表面を画定する基部と、基部の第1の表面の周囲に配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化してエアロゾルを形成するアトマイザと、基部の第1の表面の周囲に配置された液体輸送要素と、基部の第1の表面の周囲に配置され、液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成とを備えるアトマイザアセンブリを提供することと、
カートリッジの外側ハウジングの接続端の周りにアトマイザアセンブリを配置することであって、外側ハウジングが接続端に対向する閉じた吸口端を有することと、
リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面を外側ハウジングの接続端と係合させて、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定することと、を含み、
液体輸送要素の露出された端面は、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する、
方法。
【請求項20】
アトマイザアセンブリを提供することは、基部部分を画定する、流管を備える流れ誘導器を提供することを含み、流管は基部部分から延在し、かつ第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端に導くようにアトマイザと流体連通する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送達装置に関し、さらに詳細には、カートリッジ内でアトマイザを横方向および軸線方向に位置決めするためにシール部材を利用し得るシール構成を含むエアロゾル送達装置に関する。本開示のエアロゾル送達装置は、アトマイザによるエアロゾルの生成のためにエアロゾル前駆体組成物を利用し得る(例えば、加熱式システムまたは電子タバコと一般に呼ばれる、タバコ、タバコ抽出物、ニコチン、合成ニコチン、非ニコチン香味料および他の材料の成分を吸入可能な形態で得るための喫煙品)。そのような物品の成分は、タバコから作製され得るかもしくはタバコに由来するものであってよく、またはこれらの物品は、人間の摂取のためにその他の方法でタバコを組み込むことを特徴としてもよく、タバコおよび/または他のタバコ関連材料の成分を気化させて、人間の摂取のための吸入可能なエアロゾルを形成することとしてもよい。
【背景技術】
【0002】
タバコの燃焼に基づく喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙品が長年にわたって提案されてきた。例示的な代替品には、固体燃料もしくは液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達する装置、またはそのような熱源を提供するために化学反応が使用される装置が含まれている。例には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品が挙げられる。
【0003】
喫煙品の改良品または代替品の要点は、典型的には、相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化もしくは加熱するか、またはタバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻もしくはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書ならびにGriffith,Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0220232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源を参照されたい。商標名および商業的供給元によって参照される追加の種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源は、同じく参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に記載されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻タバコまたは喫煙品には、参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらの米国特許第5,060,671号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Countsらの米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国特許第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらの米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらの米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書ならびにHonの国際公開第2010/091593号に記載されているものが含まれる。
【0004】
場合によっては、一部の喫煙品、特に従来の紙包装材料を使用するものは、紙包装材料に近接した燃料源によって達成される高温のために、点火可能な燃料源を覆う紙包装材料を焦がす傾向もある。これは、一部の消費者の喫煙体験の楽しさを低減する可能性があり、喫煙品のエアロゾル送達コンポーネントによって消費者に送達される香味を覆い隠すか、または望ましくないように変化させる可能性がある。さらなる例では、従来型の喫煙品は、使用中に(例えば、炭素燃焼の生成物として)一酸化炭素および/または二酸化炭素などの比較的顕著なレベルのガスを生成する可能性がある。さらに別の例では、従来型の喫煙品は、エアロゾル形成成分をエアロゾル化することに関して不十分な性能の影響を受ける可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献23】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献34】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、従来型の喫煙品に時に関連する技術的問題のうちの1つ以上に対処する喫煙品を提供することが望ましいであろう。特に、使いやすく、改善されたコンポーネントを提供する喫煙品を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、蒸気の形成に使用され得るエアロゾル送達装置に関する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0008】
例示的な実施形態1:外壁から形成された外側ハウジングを備えるカートリッジであって、外側ハウジングは、吸口端と、その反対側にある接続端とを具備するカートリッジと、外側ハウジングの接続端の周りに配置されたアトマイザアセンブリであって、第1の表面およびその反対側にある第2の表面を画定する基部であって、第1の表面は、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定するように、外側ハウジングの接続端と係合可能である基部と、基部の第1の表面の周りに配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するアトマイザと、液体輸送要素であって、基部の第1の表面の周りに配置され、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する露出された端面を有する、互いに反対側に位置する第1および第2の端部を画定する液体輸送要素と、リザーバチャンバシール構成であって、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面の周りに配置された第1のシール部材であって、液体輸送要素の互いに反対側に位置する第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の互いに反対側に位置する第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成と、を備えるアトマイザアセンブリと、外側ハウジングの接続端の周りでカートリッジと動作可能に係合された制御本体と、を備えるエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態2:リザーバチャンバシール構成は、基部部分を画定する流れ誘導器を備え、流管が、基部部分から延在し、第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端へ導くようにアトマイザと流体連通する、例示的な実施形態1、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態3:基部は、その第1の表面から延在し、流れ誘導器と係合する保持部材をさらに備え、保持部材は、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールするように配置される、例示的な実施形態1~2、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態4:保持部材は、基部の第1の表面から略垂直に延在する一対以上のアームと、基部の中心に向かって延在する一対以上のそれぞれの突起とを備え、突起は、流れ誘導器の基部部分と係合して、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器の基部部分を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールする、例示的な実施形態1~3、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態5:第1のシール部材は、開口受部を備える一対の対向する環状部材を備え、一対の対向する接続フランジが、開口受部の間に延在し、液体輸送要素の対向する第1および第2の端部が開口受部によって周方向にシールされ、端面が露出されるように、液体輸送要素の第1および第2の端部のうちの1つが、開口受部のうちの1つに少なくとも部分的に受容され、リザーバチャンバが、流れ誘導器の基部部分と、液体輸送要素の露出された端面を除く液体輸送要素のフランジおよび受部との間の界面でリザーバチャンバシール構成によってシールされる、例示的な実施形態1~4、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態6:カートリッジは、リザーバチャンバの長さに沿って少なくとも部分的に延在するマウスピースチャネルをさらに備え、マウスピースチャネルは、開口した第1の端部および開口した末端を画定し、エアロゾルがマウスピースチャネルを通って導かれるように、開口した第1の端部は、外側ハウジングの吸口端と流体連通し、開口した末端は、流れ誘導器の流管と流体連通する、例示的な実施形態1~5、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態7:リザーバチャンバシール構成は、流管とマウスピースチャネルとの間にシールを提供するために、マウスピースチャネルの開口した末端に配置された第2のシール部材を備える、例示的な実施形態1~6、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的な実施形態8:基部の第2の表面に近接し、カートリッジが制御本体と係合された際にアトマイザと制御本体内の電源との間に電気通信を提供する電気接点をさらに備える、例示的な実施形態1~7、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的な実施形態9:アトマイザと電気通信している電気端子は、基部の第1の表面から基部の第2の表面を通って延在して電気接点に接触する、例示的な実施形態1~8、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的な実施形態10:アトマイザは、複数の巻数を有するコイルを備え、液体輸送要素は、端面の間に長手方向に延在する外面を画定し、コイルの複数の巻きは、外面の周り、および液体輸送要素の端面の間に巻かれている、例示的な実施形態1~9、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的な実施形態11:エアロゾル送達装置のためのカートリッジであって、外壁から形成された外側ハウジングであって、吸口端と、その反対側の接続端とを有する外側ハウジングと、外側ハウジングの接続端の周りに配置されたアトマイザアセンブリであって、第1の表面と、その反対側の第2の表面とを画定する基部であって、第1の表面が、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定するように、外側ハウジングの接続端と係合可能である基部と、基部の第1の表面の周りに配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するアトマイザと、液体輸送要素であって、基部の第1の表面の周りに配置された第1のシール部材であって、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する露出された端面を有する、互いに反対側にある第1および第2の端部を画定する液体輸送要素と、リザーバチャンバシール構成であって、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面の周りに配置され、液体輸送要素の、互いに反対側にある第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の、互いに反対側にある第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成と、を備えるアトマイザアセンブリとを備える、エアロゾル送達装置のためのカートリッジ。
【0019】
例示的な実施形態12:リザーバチャンバシール構成は、基部部分を画定する流れ誘導器を備え、流管は基部部分から延在して第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端に導くようにアトマイザと流体連通している、例示的な実施形態11、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0020】
例示的な実施形態13:基部は、その第1の表面から延在して流れ誘導器と係合する保持部材をさらに備え、保持部材は、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールするように配置される、例示的な実施形態11~12、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0021】
例示的な実施形態14:保持部材は、基部の第1の表面から略垂直に延在する一対以上のアームと、基部の中心に向かって延在する一対以上のそれぞれの突起とを備え、突起は、流れ誘導器の基部部分と係合して、第1のシール部材と、基部の第1の表面とに対して流れ誘導器の基部部分を圧縮し、それによって、液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバをシールする、例示的な実施形態11~13、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0022】
例示的な実施形態15:第1のシール部材は、開口受部を備える、接続フランジを有する一対の互いに反対側にある環状部材を備え、一対の互いに反対側にある接続フランジが、開口受部の間に延在して液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部が開口受部によって周方向にシールされ、端面が露出されるように、液体輸送要素の第1および第2の端部のうちの1つが、開口受部のうちの1つに少なくとも部分的に受容され、リザーバチャンバは、流れ誘導器の基部部分と、液体輸送要素の露出された端面を除く液体輸送要素のフランジおよび受部との間の界面でリザーバチャンバシール構成によってシールされる、例示的な実施形態11~14、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0023】
例示的な実施形態16:カートリッジは、リザーバチャンバの長さに沿って少なくとも部分的に延在するマウスピースチャネルをさらに備え、マウスピースチャネルは、開口した第1の端部および開口した末端を画定し、開口した第1の端部は、外側ハウジングの吸口端と流体連通し、開口した末端は、流れ誘導器の流管と流体連通し、それによって、エアロゾルがマウスピースチャネルを通って導かれる、例示的な実施形態11~15、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0024】
例示的な実施形態17:リザーバチャンバシール構成は第2のシール部材を備え、第2のシール部材は、流管とマウスピースチャネルとの間にシールを提供するために、マウスピースチャネルの開口した末端に配置されている、例示的な実施形態11~16、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0025】
例示的な実施形態18:アトマイザは、複数の巻数を有するコイルを備え、液体輸送要素は、端面の間に長手方向に延在する外面を画定し、コイルの複数の巻きは、外面の周囲および液体輸送要素の端面同士の間に巻かれる、例示的な実施形態11~17、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのカートリッジ。
【0026】
例示的な実施形態19:エアロゾル送達装置のためのカートリッジの製造方法であって、第1の表面およびその反対側にある第2の表面を画定する基部と、基部の第1の表面の周囲に配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化してエアロゾルを形成するアトマイザと、基部の第1の表面の周囲に配置された液体輸送要素と、基部の第1の表面の周囲に配置され、液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の互いに反対側にある第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成とを備えるアトマイザアセンブリを提供することと、カートリッジの外側ハウジングの接続端の周りにアトマイザアセンブリを配置することであって、外側ハウジングが接続端とは反対側の閉じた吸口端を有することと、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面を外側ハウジングの接続端と係合させて、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定することと、を含み、液体輸送要素の露出された端面は、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する、方法。
【0027】
例示的な実施形態20:アトマイザアセンブリを提供することは、基部部分を画定する、流管を備える流れ誘導器を提供することを含み、流管は基部部分から延在し、かつ第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端に導くようにアトマイザと流体連通する、例示的な実施形態19、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの方法。
【0028】
上記の概要は、本開示の或る態様の基本的な理解を提供するために、或る例示的な態様を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上記の例示的な態様は或る態様の単なる例であり、決して本開示の範囲または趣旨を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。本開示の範囲は、本明細書に要約されたものに加えて、そのいくつかが以下にさらに説明される多くの潜在的な態様を包含することが理解されるであろう。さらに、本開示の他の特徴、態様および利点は、記載された態様の原理を例として示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。
【0029】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本発明は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかにかかわらず、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の上述の実施形態の任意の組合せ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の組合せを含む。本開示は、文脈上他に明確に指示されない限り、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、開示された発明の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0030】
本開示の態様の理解を助けるために、ここで添付の図面を参照するが、添付の図面は必ずしも縮尺通りに描かれておらず、添付の図面では、同様の参照番号は同様の要素を指す。図面は例示にすぎず、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置の正面図を示す。
図2】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置の制御本体の上面斜視図を示す。
図3A】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリを有するカートリッジの様々な図を示す。
図3B】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリを有するカートリッジの様々な図を示す。
図4】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリの正面図を示す。
図5】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリのための基部の上面斜視図を示す。
図6】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリのためのリザーバチャンバシール構成の第1のシール部材の上面斜視図を示す。
図7】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリのためのリザーバチャンバシール構成の第1のシール部材および液体輸送要素の側面図を示す。
図8】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのアトマイザアセンブリのためのリザーバチャンバシール構成の第1のシール部材、アトマイザおよび液体輸送要素の上面斜視図を示す。
図9】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのリザーバチャンバシール構成を含むアトマイザアセンブリの正面図を示す。
図10】本開示の或る例示的な実施形態による、改善されたシール構成を有するエアロゾル送達装置のためのカートリッジを製造する方法の方法流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0033】
本開示は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)エアロゾル前駆体組成物が加熱されて、エアロゾルおよび/または吸入可能な物質を形成する物品、例えば、エアロゾル送達装置(およびそのアセンブリおよび/または製造)の説明を提供する。そのような物品は、「手持ち式」装置と見なされるのに十分に小型であることが最も好ましい。或る態様では、物品は、喫煙品として特徴付けられる。本明細書で使用される用語「喫煙品」は、その物品および/または装置のいかなるコンポーネントも実質的に燃焼させることなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという感覚の多く(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、官能的効果(organoleptic effects)、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)を提供する物品および/または装置を意味することを意図する。本明細書で使用される用語「喫煙品」は、動作中に、物品またはエアロゾル送達装置が、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味での煙を生成することを必ずしも意味せず、むしろ、物品または装置が、物品および/または装置の特定のコンポーネント、要素などの揮発または気化に起因する(煙状として記述されるように見なされ得る目に見えるエアロゾルと見なされるエアロゾル内の蒸気を含む)蒸気を生成することを意味する。或る態様では、喫煙品として特徴付けられる物品または装置は、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込んでいる。
【0034】
上述したように、エアロゾル送達装置は、そのいかなる成分も実質的に燃焼させることなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示の或る例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置のユーザは、喫煙者が従来型の喫煙品を使用するのと同じように、その装置を保持して使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0035】
本開示の物品または装置はまた、蒸気生成物品、エアロゾル送達装置または薬剤送達物品であるとして特徴付けられる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態の1つ以上の物質を提供するように構成可能である。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(例えば、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)である。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(例えば、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)である。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。或る実施形態では、用語「蒸気」および「エアロゾル」は交換可能であり得る。したがって、簡単にするために、本開示を説明するために使用される用語「蒸気」および「エアロゾル」は、別段の指定がない限り交換可能であると理解される。
【0036】
本開示の喫煙品は、使用時に、従来型の喫煙品(例えば、炎によって点火することにより使用され、続いて燃やされおよび/または燃焼されるタバコを吸入することにより使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際の個人の多くの物理的作用を受ける。例えば、本開示の喫煙品のユーザは、従来型の喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端を吸引し、選択された時間間隔で吸煙する。
【0037】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」などの喫煙品に関連する実施形態に関して本明細書に記載されているが、機構、コンポーネント、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連付けられてもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、タバコ加熱製品、および本明細書に開示される製品のいずれかのための関連する梱包の実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示される機構、コンポーネント、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用され得ることを理解されたい。
【0038】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、外側ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられた多数のコンポーネントを含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的なサイズおよび形状を形成することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。或る例示的な実施形態では、紙巻タバコもしくは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、または細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体、例えば、カートリッジおよび制御本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であってよく、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を備えることができる。別の例では、エアロゾル送達装置は、実質的に長方形、台形であってよいか、または実質的に長方形の直方体形状を有してもよい。一例では、エアロゾル送達装置のあらゆるコンポーネントが、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合されかつ分離可能な2つ以上のハウジングを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再利用可能なコンポーネント(例えば、再充電可能な電池および/または再充電可能なスーパーキャパシタなどの蓄電池、ならびにその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える1つの部分、ならびに取り外し可能に連結可能に、別の第2の部分(例えば、マウスピース)および/または使い捨て可能なコンポーネント(例えば、エアロゾル前駆体材料、香料などを収容する使い捨て可能な香味含有カートリッジ)を有することができる。単一ハウジングタイプのユニット内または複数部品の分離可能ハウジングタイプのユニット内のコンポーネントのさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の設計とコンポーネントの配置とを理解することができる。
【0039】
以下にさらに詳細に説明されるように、本開示のエアロゾル送達装置の制御本体は、電源(例えば、電気的な動力源)、少なくとも1つの制御コンポーネント(例えば、電源から物品の他のコンポーネントへの電流の流れを制御することなどによって、電力を作動させる、制御する、調整するおよび停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路基板(PCB)など))、および受容チャンバのいくつかの組合せを備え得る。そのような制御本体は、アトマイザから十分な熱を加えるとエアロゾルを生成することができるエアロゾル前駆体組成物を含む1つ以上のカートリッジを受け入れるように構成されてもよい。或る実施形態では、カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物と、アトマイザと、エアロゾル吸入のために吸引することを可能にするように構成されたマウスピース(例えば、生成されたエアロゾルが吸引時にそこから引き出され得るように、組み合わされたカートリッジおよび制御本体を通る画定された空気流経路)とを収容するためのリザーバチャンバを画定してもよい。本開示のエアロゾル送達システム内のコンポーネントのさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、様々なエアロゾル送達システムコンポーネントの選択および配置は、本開示の背景技術の項で参照される代表的な製品などの市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して理解することができる。
【0040】
様々な態様では、エアロゾルを形成するために、エアロゾル前駆体組成物がエアロゾル化されてもよい。エアロゾル前駆体組成物は、タバコ製品、またはタバコと他の材料との複合物を含有してもよい。他の実施形態は、非タバコ製品を使用してもよい。したがって、エアロゾル前駆体組成物は様々なものとすることができ、様々なエアロゾル前駆体組成物の混合物が使用され得る。
【0041】
本開示の特定の態様によれば、使いやすく、改善されたコンポーネントを提供するエアロゾル送達装置を提供することが有利となり得る。全体的に符号10で示されるエアロゾル送達装置の例示的な一態様が図1に提供されている。図1に示すように、エアロゾル送達装置10は、エアロゾル送達装置10の第1の端部12から反対側の第2の端部14まで延在する長手方向軸線Yを画定する。エアロゾル送達装置10は、或る態様では、実質的に棒状または実質的に管状、円筒形状もしくは楕円形状であってよい。エアロゾル送達装置10は、図1では略管状および楕円形の形状として示されているが、他の好適な形状および寸法(例えば、長方形または三角形の断面など)も本開示に包含される。
【0042】
エアロゾル送達装置10は、カートリッジ200および制御本体300を含むことができ、これらは、機能的な関係で恒久的にまたは取り外し可能に互いに動作可能に係合されてもよい。カートリッジ200と制御本体300との間の動作可能な係合は、圧入、ねじ込み、締まり嵌め、磁気、超音波溶接、スナップフィットなどとすることができる。或る例示的な実施形態では、制御本体300は、カートリッジ200がそれとの動作可能な係合によって挿入可能かつ固定可能である外側シェルまたはハウジング304内に受容チャンバ302(図2)を画定する。
【0043】
例えば、制御本体300の外側シェルまたはハウジング304は、開口した接続端306(図2を参照)と、その反対側の閉じた遠位端308とを備える。開口した接続端306は、受容チャンバ302に通じる開口部を画定してもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、制御本体300は、装置100の1つ以上の状態の視覚的表示を提供するように構成されたインジケータ310を含んでもよい。様々な例示的な実施形態では、カートリッジ200は、制御本体300(特に、受容チャンバ302)によって使用位置に受容されてもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、使用位置では、カートリッジ200内に収容されたエアロゾル前駆体組成物をエアロゾル化して消費者に送達するために、アトマイザに給電されてもよい。
【0044】
或る例示的な実施形態では、図3Aおよび図3Bに示し、図4にさらに詳細に示すように、カートリッジ200は、制御本体300に収容された電源(図示せず)と動作可能に係合され得るアトマイザアセンブリ400を備える。或る例示的な実施形態では、制御本体300およびカートリッジ200は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、電源がアトマイザアセンブリ400、および/または追加の制御機能に電力を提供するように、機能的な関係で互いに動作可能に係合され得る。アトマイザアセンブリ400は、カートリッジ200内に配設されてもよいか、または制御本体300内に配設されてもよく、カートリッジ200のリザーバチャンバ210と動作可能に係合するように構成されてもよい。そのような装置のさらなる態様は、参照によりその開示が本明細書に組み込まれる、2014年8月21日に出願されたWormらの米国特許出願公開第2016/0050975号明細書、および2015年12月28日に出願されたPhillipsらの米国特許出願公開第2017/0181471号明細書に記載されている。
【0045】
或る例示的な実施形態によれば、カートリッジ200、制御本体300および/またはアトマイザアセンブリ400のいずれかは、装置10が限られた数のカートリッジを用いる限られた回数の使用(例えば、電源がもはや装置10に十分な電力を提供しなくなるまで)のみのために構成されてもよく、その後、制御本体300を含む装置全体が廃棄され得るという点で、使い捨て可能であると呼ばれ得る。あるいは、カートリッジ200、制御本体300および/またはアトマイザアセンブリ400は再利用可能であってもよい。例えば、制御本体300は、装置10が複数回の電源交換を通じて、および多くのカートリッジとともに再利用され得るように、交換可能な電源(例えば、交換可能な電池)を有してもよい。同様に、装置10は、再充電可能であってよく、したがって、任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。例えば、装置10は、交換可能な電池または再充電可能な電池、固体電池、薄膜固体電池、再充電可能なスーパーキャパシタなどを有してもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器を含む任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。或る実施形態では、制御本体300は、装置10の再充電可能な電池を充電するための別個の充電ステーションに挿入および/または連結されてもよい。或る実施形態では、充電ステーション自体が、装置の再充電可能な電池を再充電する再充電可能な電源を含んでもよい。
【0046】
可能な電源の或る追加の例は、その各々の開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書およびSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0047】
別の例示的な実施形態では、カートリッジ200は、別個に、またはアトマイザアセンブリ400と組み合わせて、使い捨て可能な単一使用カートリッジを備えてもよい。例えば、カートリッジ200のリザーバチャンバ210は、動作可能に係合されたアトマイザアセンブリ400とともに、またはそれとは別個に、限られた量のエアロゾル前駆体組成物をその中に含んで、特定の量の従来型の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)を喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果など)を提供する。或る例示的な実施形態では、カートリッジ200は、典型的な量の従来型の喫煙品(例えば、紙巻タバコの典型的なパッケージ、すなわち、20本の紙巻タバコ)を喫煙する感覚を得るために消費するであろう従来型の喫煙品の量と同等の特定の量のエアロゾル前駆体組成物をその中に含んでもよい。追加的または代替的に、カートリッジ200および制御本体300は、リザーバチャンバ210内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物の改竄および/または操作を防止するために、互いにしっかりと係合されてもよい。図3Aおよび図3Bは単一のリザーバチャンバを示しているが、当業者であれば、エアロゾル送達装置10が任意の数のリザーバチャンバ210を画定するカートリッジを含んでもよいことを理解し得る。或る態様では、エアロゾル前駆体組成物の成分は、別個のリザーバ内で分離および区画化されてもよい。
【0048】
カートリッジ200は、或る例示的な実施形態では、外壁201から形成された外側ハウジングを備える。外側ハウジングは、閉じた吸口端202と、その反対側の接続端204とを有する。外壁201は、エアロゾル送達装置10の長手方向軸線Yに平行な方向に沿って、吸口端202から接続端204まで延在する。制御本体300の接続端306は、その接続端204の周りでカートリッジ200と動作可能に係合されてもよい。
【0049】
カートリッジ200の外側ハウジングは、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエン25スチレン(ABS)、ポリアミド(ナイロン)またはポリプロピレンなどの成形可能なプラスチック材料を含む任意の好適な材料から形成され得る。他の例示的な実施形態では、外側ハウジングは、異なる材料、例えば、異なるプラスチック材料、金属材料(例えば、限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、青銅、チタン、様々な合金など)、グラファイト材料、ガラス材料、セラミック材料、天然材料(例えば、限定されるものではないが、木材)、複合材料、またはそれらの任意の組合せなどから作製され得る。或る例示的な実施形態では、カートリッジ200のリザーバチャンバ210内に残っているエアロゾル前駆体組成物の量の視覚的インジケータを提供するために、透明もしくは半透明の窓または他のインジケータ(例えば、LED)が外側ハウジングに形成されてもよい。
【0050】
或る例示的な実施形態では、カートリッジ200は、リザーバチャンバ210を画定する貯蔵部分とマウスピース部分とを備える。マウスピース部分は、カートリッジ200の吸口端202に近接して配設されたマウスピース206を含んでもよい。さらに、或る実施形態では、マウスピース部分は、使い捨て装置を備えてもよい。制御本体とともに使用するための使い捨てコンポーネントが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。マウスピース206は、リザーバチャンバ210と流体連通するマウスピース開口部207を画定してもよい。或る実施形態では、カートリッジ200の吸口端202に近接して配設されたマウスピース部分は、カートリッジ200の他の部分(例えば、リザーバチャンバ210)よりも小さい直径を有するテーパ部分を含んでもよい。或る実施形態のマウスピース部分は、カートリッジ200の貯蔵部分から分離可能であるが、他の実施形態では、マウスピース部分は、カートリッジ200の貯蔵部分と一体であってよい。いずれの場合も、カートリッジ200のマウスピース部分および貯蔵部分は、同じ材料または異なる材料から作製され得る。分離可能なマウスピースを備える様々な実施形態では、マウスピース部分は、例えば、スナップフィット、締まり嵌め、ねじ山、磁気および/またはバヨネット接続のうちの1つ以上を介することを含む様々な方法で貯蔵部分に連結されてもよい。他の実施形態では、マウスピース部分は、貯蔵部分と一体であってよく、したがって、分離可能でなくてもよい。
【0051】
或る実施形態によれば、エアロゾル送達装置10は、リザーバチャンバ210内に配設された外壁217から形成されたマウスピースチャネル216を含んでもよい。例えば、マウスピースチャネル216は、リザーバチャンバ210の長さに沿って少なくとも部分的に延在する外壁217から形成されてもよい。外壁217は、カートリッジ200の外壁201の内部に配設されてもよい。さらに、マウスピースチャネル216は、カートリッジ200の吸口端202に近接して配設された開口した第1の端部214と、開口した末端219とを画定してもよい。開口した第1の端部214は、エアロゾル送達装置10からの形成されたエアロゾルの排出を提供してもよい。特に、マウスピースチャネル216の開口した第1の214は、外壁201の吸口端202と流体連通するように、特に、カートリッジ200の吸口端202に画定されたマウスピース開口部207と流体連通するように構成されてもよい。
【0052】
図3Aに示すように、マウスピースチャネル216は、略管状形状および円筒形状であってよい。さらに、マウスピースチャネル216は、エアロゾル送達装置10の長手方向軸線Yに平行な方向に沿って、マウスピース開口部207からマウスピースチャネル216の開口した末端219まで延在してもよい。或る態様では、マウスピースチャネル216は、マウスピースチャネル216の開口した第1の端部214から開口した末端219まで延在するにつれてテーパ状になってもよい。
【0053】
或る例示的な実施形態では、カートリッジ200の(例えば、マウスピース206内の)マウスピース部分および/または貯蔵部分は、カートリッジ200に加えられた吸引に応答してエアロゾルを受容するように構成されたフィルタを含んでもよい。様々な実施形態では、フィルタは、或る態様では、マウスピースチャネル216の開口した第1の端部214または開口した末端219に近接して半径方向および/または長手方向に配設された円形ディスクとして提供されてもよい。このように、カートリッジ200を吸引すると、フィルタは、マウスピースチャネル216を通って流れるエアロゾルを受容し得る。或る実施形態では、フィルタは、個別のセグメントを備え得る。例えば、或る実施形態は、濾過を提供するセグメント、引込み抵抗を提供するセグメント、エアロゾルが冷却するための空間を提供する中空セグメント、他のフィルタセグメント、および上記のいずれか1つまたは任意の組合せを含み得る。或る実施形態では、マウスピース206は、香料添加物も提供し得るフィルタを含んでもよい。或る実施形態では、フィルタは、交換可能であり得る1つ以上のフィルタセグメントを含んでもよい。例えば、或る実施形態では、例えば、異なる引込み抵抗および/または異なる香味を提供するフィルタセグメントを含む1つ以上のフィルタセグメントは、装置を用いた消費者の体験をカスタマイズするために交換可能であってよい。香料を添加するように構成された香味添加材料および/または成分の或る例は、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHejaziの米国特許出願公開第2020/0352256号明細書、Hejaziの米国特許出願公開第2019/0289909号明細書およびHejaziの米国特許出願公開第2020/0288787号明細書に見出され得る。
【0054】
或る例示的な実施形態では、マウスピースチャネル216を形成する外壁217は外面を含んでもよく、外壁201は内面212を含んでもよい。マウスピースチャネル216を形成する外壁217の外面と協働してカートリッジ200を形成する、外壁201の内面212は、ある量のエアロゾル前駆体組成物をその中に保持するように構成されたリザーバチャンバ210を部分的に画定してもよい。
【0055】
エアロゾル前駆体組成物は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)などの1つ以上の異なる成分を含有してもよい。代表的な種類の追加のエアロゾル前駆体組成物は、Sensabaugh,Jr.らの米国特許第4,793,365号明細書、Jakobらの米国特許第5,101,839号明細書、BiggsらのPCT国際公開第98/57556号およびR.J.Reynolds Tobacco Company MonographによるChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco(1988)に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。或る実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、十分な熱が加えられると(および必要に応じて空気により冷却されると)目に見えるエアロゾルを生成することができ、エアロゾル前駆体組成物は「煙状の」エアロゾルを生成し得る。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、実質的に目に見えないが、香味または質感などの他の特性によって存在すると認識されるエアロゾルを生成し得る。したがって、生成されるエアロゾルの性質は、エアロゾル送達コンポーネントの特定のコンポーネントに応じて可変であり得る。エアロゾル前駆体組成物は、タバコを燃焼させることによって生成される煙の化学的性質と比較して、化学的に単純であり得る。
【0056】
或る実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、様々な濃度で存在し得るニコチンを組み込んでいてもよい。ニコチンの供給源は様々であってよく、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、単一の供給源、または2つ以上の供給源の組合せに由来してもよい。例えば、或る実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ由来のニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、例えば、ナス科(Solanaceae)の植物を含む非タバコ植物源などの他の有機植物源に由来するニコチンを含んでもよい。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、合成ニコチンを含んでもよい。或る実施形態では、エアロゾル前駆体組成物に組み込まれたニコチンは、ナス科の他のメンバーなどの非タバコ植物源に由来してもよい。エアロゾル前駆体組成物は、追加的または代替的に、限定するものではないが、植物成分(例えば、ラベンダー、ペパーミント、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ユーカリ、生姜、大麻、朝鮮人参、マカおよびハーブティー)、刺激剤(例えば、カフェインおよびガラナ)、アミノ酸(例えば、タウリン、テアニン、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン)および/または医薬成分、栄養補助食品成分および薬用成分(例えば、ビタミン、例えば、B6、B12およびC、ならびにカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD))を含む他の活性成分を含んでもよい。エアロゾル前駆体組成物は、上記のいずれかの任意の成分、誘導体または組合せを含んでもよいことに留意されたい。
【0057】
本明細書で述べるように、エアロゾル前駆体組成物は、1つ以上の植物性物質もしくはその成分、誘導体もしくは抽出物を含有してもよいか、またはそれらに由来されるものであってもよい。本明細書で使用される場合、用語「植物性」は、限定するものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、殻などを含む、植物に由来する任意の材料を含む。あるいは、エアロゾル前駆体組成物は、合成的に得られた、植物に天然に存在する活性化合物を含有してもよい。エアロゾル前駆体組成物は、液体、気体、固体、粉末、ダスト、破砕粒子、顆粒、ペレット、細断片、帯材、シートなどの形態であってよい。植物性物質の例には、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、生姜、銀杏、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、甘草(licorice(甘草(liquorice))、抹茶、マテ、ミカン果皮、パパイヤ、バラ、セージ、茶、例えば、緑茶もしくは紅茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ビャクシン、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、紫蘇、クルクマ、ウコン、白檀、コリアンダー葉、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミアン、マヨラマ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、桑、朝鮮人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブまたはそれらの任意の組合せがある。ミントは、以下のミント品種、すなわち、メンタアルベンティス(Mentha Arventis)、メンタ品種(Mentha c.v.)、エジプシャンミント(Mentha niliaca)、メンタピペリタ(Mentha piperita)、メンタピペリタシトラタ品種(Mentha piperita citrata c.v.)、メンタピペリタ品種(Mentha piperita c.v.)、メンタスピカタクリスパ(Mentha spicata crispa)、メンタカルディフォリア(Mentha cardifolia)、ホースミント(Mentha longifolia)、メンタスアベオレンスバリエガタ(Mentha suaveolens variegata)、ペニーロイヤルミント(Mentha pulegium)、スペアミント品種(Mentha spicata c.v.)およびマルバハッカ(Mentha suaveolens)から選択され得る。
【0058】
喫煙品の主流エアロゾルの感覚的または感覚刺激的な特性または性質を変化させる多種多様な種類の香味剤または材料が、使用されるのに適している可能性がある。或る実施形態では、そのような香味剤は、タバコ以外の供給源から提供されてもよく、天然または人工の性質であってよい。例えば、或る香味剤は、エアロゾル前駆体組成物、および/もしくはエアロゾルが生成される喫煙品の領域に適用されるか、またはその中に組み込まれてもよい。或る実施形態では、そのような薬剤は、熱源に近接した加熱キャビティもしくは領域に直接供給されるか、またはエアロゾル前駆体組成物とともに提供されてもよい。例示的な香味剤には、例えば、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、林檎、チェリー、苺、桃ならびにライムおよびレモンを含むシトラスの香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、白檀、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香味料に従来使用される種類および特性の香味料および香味パッケージが含まれ得る。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用されるのに適している場合がある。
【0059】
本明細書で使用される場合、用語「香味」、「香料」、「香味剤」などは、地方条例が許可する場合、成人消費者向けの製品に所望の味、芳香または他の体性感覚(somatosensorial sensation)を作り出すために使用され得る材料を指す。それらには、天然に存在する香味材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成的に得られた材料、またはそれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、甘草(licorice(liquorice))、アジサイ、オイゲノール、オオガシワ(Japanese white bark magnolia leaf)、カモミール、コロハ、クローブ、メープル、抹茶、メントール、ハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ウコン、インドのスパイス、アジアのスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、林檎、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、熱帯果実、パパイヤ、ルバーブ、葡萄、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、桑、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワール、キンマ、シーシャ、松、蜂蜜エッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、桜の花、カッシア、キャラウェー、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピメント、生姜、コリアンダー、コーヒー、麻、メンタ(Mentha)属の任意の種由来のミント油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ、ミカン果皮、バラ、茶、例えば、緑茶または紅茶、タイム、ビャクシン、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、コリアンダー葉、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミアン、マヨラマ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、カルヴィ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味増強剤、苦味受容部位遮断剤、感覚受容部位活性化剤または刺激剤、糖および/または代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトールまたはマンニトール)、ならびに他の添加物、例えば、木炭、クロロフィル、ミネラル、植物性物質または呼気清涼化剤が含まれ得る。それらは、模倣成分、合成成分もしくは天然成分またはそれらのブレンドであり得る。それらは、任意の好適な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、または気体であり得る。
【0060】
或る実施形態では、香味は、メントール、スペアミントおよび/またはペパーミントを含む。或る実施形態では、香味は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類および/またはレッドベリーの香味成分を含む。或る実施形態では、香味は、オイゲノールを含有する。或る実施形態では、香味は、タバコから抽出された香味成分を含む。或る実施形態では、香味は、大麻から抽出された香味成分を含む。
【0061】
或る実施形態では、香味は、芳香もしくは味覚神経に加えて、またはその代わりに、通常化学的に誘導され、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって知覚される体性感覚を実現することが意図された感覚剤を含んでもよく、これらは、加熱効果、冷却効果、刺痛効果、麻痺効果を提供する薬剤を含んでもよい。好適な熱効果剤は、限定するものではないが、バニリルエチルエーテルであってよく、好適な冷却剤は、限定するものではないが、ユーコリプトール(eucolyptol)、WS-3であってよい。
【0062】
香味剤はまた、酸性または塩基性特性(例えば、レブリン酸、コハク酸、ピルビン酸および安息香酸などの有機酸)を含有し得る。或る実施形態では、香味剤は、所望により、エアロゾル前駆体組成物の要素と組み合わせられ得る。好適であり得る例示的な植物由来組成物が、ともにDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるような感覚刺激特性を含め、その感覚特性に影響を及ぼすためにタバコ材料と組み合わせて有用であり得る香味料、加香(casings)などのような材料のいずれかが、エアロゾル前駆体組成物と組み合わせられてもよい。エアロゾル前駆体組成物と組み合わせられることが可能であり得るニコチンなどの薬剤の香味、感覚または感覚刺激特性に影響を与えるために、エアロゾル前駆体組成物に特に有機酸が組み込まれることが可能となり得る。例えば、レブリン酸、乳酸、ピルビン酸および安息香酸などの有機酸が、ニコチンと等モル(総有機酸含有量に基づく)までの量で、ニコチンとともにエアロゾル前駆体組成物に含まれてもよい。任意の組合せの有機酸が好適となり得る。例えば、或る実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、存在する有機酸の総量がエアロゾル前駆体組成物中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのピルビン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルの乳酸またはそれらの組合せを含み得る。エアロゾル前駆体組成物を生成するために使用される有機酸の様々な追加の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDullらの米国特許出願公開第2015/0344456号明細書に記載されている。
【0063】
そのような追加の成分の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変であってよく、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかである任意のそのような追加の成分を包含することを意図している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。
【0064】
或る例示的な実施形態では、アトマイザアセンブリ400は、外側ハウジングの接続端202の周りに配置されてもよい。図4に示すように、アトマイザアセンブリ400は、第1の表面404と、これと反対側の第2の表面406とを画定する基部402を備えてもよい。基部402の第1の表面404は、カートリッジ200の外側ハウジングの接続端202と係合可能であってよい。基部402は、或る例示的な実施形態では、カートリッジ200の接続端202に挿入可能であってよいか、または圧入係合、ねじ係合、締まり嵌め係合、磁気係合、バヨネットロック係合、スナップフィットなどを使用してカートリッジ200に固定的もしくは取り外し可能に取り付けられてもよい。基部402はまた、超音波溶接などによってカートリッジ200にしっかりと固定および/または取り付けられてもよい。基部402とカートリッジ200とは別個の部材として示されているが、基部402とカートリッジ200とは一体的に形成されてもよい。図4に示すように、例えば、基部402は、外壁201の内面212の凹部、溝または他の構造(図示せず)と係合し得る1つ以上の突起408(2つが図4に示されている)を備える。或る他の例示的な実施形態では、基部402をカートリッジ200と係合させるための他の機構、例えば、保持球、例えば、1つ以上のOリングなどの1つ以上の弾性部材、および/またはカートリッジの内面212と係合する1つ以上の弾性機構を含む他の保持機構などが企図され得る。他の実施形態では、カートリッジ200は、基部402を保持するように構成された1つ以上の突起ならびに/またはばね機構および対応する戻り止め機構を含んでもよい。さらに他の実施形態では、カートリッジ200の内面212は、基部402をその中に保持するように構成され得る減少する直径(および/または減少した直径を有する1つ以上の部分)を有してもよい。他の実施形態では、基部402および/またはカートリッジ200は、能動的に格納可能な機構(例えば、消費者によって能動的に格納可能な機構)、1つ以上のウェッジ機構、および/または基部402とカートリッジ200との間に解放可能な接続を形成し得る1つ以上の機構を含んでもよい。例えば、或る実施形態では、カートリッジ200および基部402は、解放可能なねじ型接続を有してもよい。これらの保持機構のうちの2つ以上の組合せが使用されてもよい。
【0065】
或る代替的な実施形態では、基部402は、制御本体300の受容チャンバ302と係合可能であり、それによって、カートリッジ200の接続端202が制御本体300への挿入後に基部402と係合可能となる。それにもかかわらず、基部402がカートリッジ200と係合され、カートリッジ200が制御本体300と係合された場合、基部402は、装置10のY軸線の方向に沿って制御本体300の接続端302に近接して配設されてもよい。
【0066】
図3Aおよび図3Bに示す例示的な実施形態では、基部402がカートリッジ200の外側ハウジングの接続端202に係合可能(例えば、挿入可能)である場合、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバ210は、カートリッジ200を形成する外壁201の内面212と、基部402の第1の表面404との間に画定される。任意に、リザーバチャンバ210は、カートリッジ200を形成する外壁201の内面212と、マウスピースチャネル216を形成する外壁217の外面と、基部402の第1の表面404との間に画定される。
【0067】
カートリッジ200と制御本体300とを連結するように構成されたコンポーネントに関する様々な他の詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に提供されている。
【0068】
制御本体300は、同様に、基部402の有無にかかわらず使用位置にカートリッジ200を保持するように構成されたカートリッジ保持アセンブリを備えてもよい。例示的な一実施形態では、示されるように、カートリッジ保持アセンブリは、磁気プラグ410を備え、磁気プラグ410は、基部402の第2の表面406に近接して配置され、制御本体300の受容チャンバ302内の対応する磁気要素(図示せず)と係合して、カートリッジ300を制御本体300の受容チャンバ302内の定位置に一時的に「ロック」する。例えば、受容チャンバ302は、磁気プラグ410が引き付けられる強磁性材料から作製されてもよい。磁気プラグ410は、露出された部分が(示されるように)基部402の第2の表面406と略面一になるように配置されてもよく、基部402の第2の表面406内に陥凹されてもよく、および/または基部402の第2の表面406から少なくとも部分的に延在してもよい。
【0069】
或る他の例示的な実施形態では、カートリッジ保持アセンブリは、ばね式のラッチ機構を備え、基部402は、カートリッジ200と係合されると、受容チャンバ302内に押し込まれ、完全に受容される。他の例示的な実施形態では、他の保持機構が使用されてもよい。例えば、或る実施形態では、1つ以上の保持球が、カートリッジ保持アセンブリの一部を形成してもよい。他の実施形態では、カートリッジ保持アセンブリは、例えば、1つ以上のOリングなどの1つ以上の弾性部材、ならびに/またはカートリッジ200および/もしくは基部402の外壁201の一部と係合するために受容チャンバ302内に延在する1つ以上の弾性機構を含む他の保持機構を備えてもよい。他の実施形態では、カートリッジ200および/または受容チャンバ302の外壁201は、カートリッジ200および/または基部402を受容チャンバ302に保持するように構成された、1つ以上の突起ならびに/またはばね機構および対応する戻り止め機構を含んでもよい。さらに他の実施形態では、受容チャンバ302の内面は、カートリッジ200および/または基部402を受容チャンバ302に保持するように構成され得る減少する直径(および/または減少した直径を有する1つ以上の部分)を有してもよい。他の実施形態では、制御本体300は、カートリッジ200と係合してカートリッジ200を受容チャンバ302に保持するように構成された能動的に格納可能な機構(例えば、消費者によって能動的に格納可能な機構)を含んでもよい。他の実施形態では、制御本体300は、カートリッジ200および/または基部402と係合し、カートリッジ200および/または基部402を受容チャンバ302に保持するように構成された1つ以上の楔機構を含んでもよい。さらに他の実施形態では、カートリッジ200/基部402の1つ以上の他の機構、および/または制御本体300の1つ以上の機構は、受容チャンバ302とカートリッジ200/基部402との間に解放可能な接続を形成してもよい。例えば、或る実施形態では、カートリッジ200/基部402および受容チャンバ302は、解放可能なねじ型接続を有してもよい。これらの保持機構のうちの2つ以上の組合せが使用されてもよい。カートリッジ200と制御本体300とを連結するように構成されたコンポーネントに関する様々な他の詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に提供されている。
【0070】
様々な実施形態では、カートリッジ保持アセンブリの1つ以上のコンポーネントは、例えば、限定するものではないが、金属またはプラスチック材料を含む任意の材料から作製されてもよい。例えば、或る実施形態は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、銀、金、青銅、チタン、各種合金などのような金属材料から作製された、カートリッジ保持アセンブリの1つ以上のコンポーネントを含んでもよい。或る実施形態では、カートリッジ保持アセンブリの1つ以上のコンポーネントは、成形可能なプラスチック材料、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリアミド(ナイロン)またはポリプロピレンなどから作製されてもよい。或る実施形態では、カートリッジ保持アセンブリの1つ以上のコンポーネントは、異なる材料、例えば、異なるプラスチック材料、異なる金属材料、グラファイト材料、ガラス材料、セラミック材料、天然材料(例えば、限定するものではないが、木材)、複合材料、またはそれらの任意の組合せなどから作製されてもよい。
【0071】
或る実施形態では、制御本体300は、排出機構を含んでもよい。このように、排出機構は、制御本体からカートリッジおよび/または基部を排出するように構成されてもよい。一実施形態では、排出機構は、ばね付プレートおよびラッチ機構を備えてもよく、ばね付プレートは、使用位置で、ばねが圧縮され、ラッチによって定位置に保持されるように、カートリッジ200/基部402と直接的または間接的に係合する。ラッチは、消費者によって作動されるとラッチを解放するように構成された消費者作動式ボタンに動作可能に接続されてもよい。或る実施形態では、排出機構は、ばね搭載カートリッジ保持アセンブリの一部を備える。ただし、他の実施形態では、排出機構は、独立した機構を備えてもよい。排出機構は、制御本体300上に配置されたボタンを介して作動されてもよい。ただし、他の実施形態では、排出機構は、他の方法で作動されてもよい。
【0072】
或る実施形態では、基部402は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されているように、カートリッジ200と制御本体300との間の相対的な回転を実質的に防止する回転防止機構を備えてもよい。基部402はまた、エアロゾル前駆体組成物および/または形成された何らかのエアロゾルが回転防止機構を横切ることを実質的に制限および/または防止するように構成されたシール機構を備えてもよい。回転防止機構およびシール機構は、単一の構造に組み合わされてもよいか、または別個であってよい。
【0073】
例えば、シール機構は、基部402の周面の周りに周方向に延在し、カートリッジ200の外壁201の内面212と係合するガスケット、Oリング、凸条、フランジなどを含んでもよい。例えば、図4に示すように、シール機構は、基部402の周方向に延在する溝に受容されるOリング412を備える。したがって、Oリング412は、アトマイザアセンブリ400を制御本体300からシールするように作用し得る。Oリング412はまた、カートリッジ200からの基部402の分離に抵抗するように作用し得る。Oリング412は、任意の種類のエラストマー材料であってもよく、または同様の利点を提供する任意の他の種類の同様の材料であってよい。したがって、Oリング412は、エアロゾルおよび/またはエアロゾル前駆体組成物が、マウスピースチャネル216、および/またはマウスピースチャネル216の開口した第1の端部214以外の手段を介してエアロゾル送達装置10から逃げるのを実質的に防止し得る。
【0074】
ここで図5に目を向けると、基部402は、基部402の第1の表面404に形成された凹部414を画定してもよい。凹部414は、基部402の第2の表面406に向かって延在する、基部402の第1の表面404の窪みとして形成されてもよい。凹部414は、基部402内に様々な深さの1つ以上の台地部が画定されるように、基部402内に様々な深さまで延在してもよい。図5に示すように、凹部414によって画定された5つの異なる台地部があり、底面416が最も低い深さにある。1つ以上の開口部418が、凹部414の底面416に画定されてもよく、それを通って第2の表面406まで延在してもよい。1、2、3、4、5つまたはそれ以上の開口部418があってよい。複数の開口部418がある場合、開口部418の各々は、同じまたは異なる形状および直径を有し得る。或る例示的な実施形態では、開口部418は、アトマイザアセンブリ400が外壁201の接続端202と係合された際にマウスピースチャネル216と制御本体300との間の流体連通を提供するように構成されてもよい。特に、開口部418は、装置10の吸引時に、制御本体300の外側シェル304に画定された1つ以上の吸気オリフィス312を通して制御本体300に入る空気が、形成されたエアロゾルを同伴し、マウスピースチャネル216を通して消費者に送達されることを可能にし得る。したがって、制御本体300に画定された吸気オリフィス312と基部402の開口部418とは、画定された流路を介して流体連通してもよい。
【0075】
図4に戻ると、アトマイザアセンブリ400の1つ以上の要素は、基部402の周りに配置されてもよい。例えば、アトマイザアセンブリ400は、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するために、基部402の第1の表面404の周りに配置されたアトマイザ420を備えてもよい。液体輸送要素422は、基部402の第1の表面404の周りに配置され、リザーバチャンバ210と流体連通する露出された端面428(図7)を有する、互いに反対側の第1および第2の端部424、426を画定して、リザーバチャンバ210から液体輸送要素422の端面428を通ってアトマイザ420と接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導いてもよい。アトマイザ420は、液体輸送要素422の第1の端部424と第2の端部426との間に配置されてもよい。液体輸送要素422は、エアロゾル前駆体組成物がアトマイザ420に近接して引き出され得るように、(例えば、毛細管作用を介して)それを通るエアロゾル前駆体組成物の移動を提供する芯材(wicking)および/または多孔質材料を含んでもよい。
【0076】
図4に示すように、例えば、アトマイザ420は、複数の巻数を有し、抵抗加熱を提供するワイヤコイル430を備えてもよい。アトマイザ420は、第1および第2の電気端子422A、422B(例えば、負端子および正端子)と一体的に形成されていても、または第1および第2の電気端子422A、422Bと動作可能に係合されて、電気通信してもよい。例えば、アトマイザ420の一部は、それぞれの第1および第2の電気端子422A、422Bに溶接、はんだ付け、ろう付けなどされてもよい。例えば、コイル430がワイヤを画定する場合、開口部424は、基部402を通って画定されてもよい(例えば、図5に示すように、凹部414内の第2の最も深い表面上に画定され、第2の表面406まで延在する)。これにより、第1および第2の電気端子422A、422Bが、基部402の第1の表面404から基部402の第2の表面406まで延在することが可能となり得る。或る例示的な実施形態では、第1および第2の電気端子422A、422Bは、基部402の第2の表面406に近接した電気接点426と動作可能に係合し、および/または間接的にもしくは直接的に接触する。電気接点426は、カートリッジ200が制御本体300と係合された際に、アトマイザ420と制御本体300の電源との間の電気通信を提供し得る。電気接点426は、カートリッジ200が制御本体303と係合された際にアトマイザ420と制御本体300内の電源との間の電気通信を提供するために、基部402の第2の表面406に画定されてもよい。接点426は、露出された部分が(示されるように)基部402の第2の表面406と略面一になるように配置されてもよく、基部402の第2の表面406内に陥凹されてもよく、および/または基部402の第2の表面406から少なくとも部分的に延在してもよい。これに対応して、制御本体300は、制御本体300とカートリッジ200とが互いに接合されて、それらの間に電気的接続を確立した際に、基部402の電気接点426が制御本体300の接点とそれぞれ接触するように、基部402の電気接点426と接触するように構成された電気接点(図示せず)を含んでもよい。それによって、第1および第2の電気端子422A、422Bは、アトマイザ420のコイル430と係合し、カートリッジ200が制御本体300に接続された際に制御本体300との電気的接続を形成するように構成される。
【0077】
或る例示的な実施形態では、ワイヤ材料は、或る態様では、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、セラミック(例えば、正温度係数セラミック)、チタンおよび/または関連合金を含有してもよいが、他の態様では、様々な他の材料が使用されてもよい。或る態様によれば、コイル430は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWardらの米国特許第9,210,738号明細書に記載されているように、液体輸送要素422の周りにワイヤを巻くことによって形成されてもよい。ただし、方法の様々な他の態様がアトマイザ420を形成するために使用されてもよく、様々な他のコンポーネントがアトマイザ420に使用されてもよい。例えば、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる、2015年7月24日に出願された米国特許出願番号第14/808,405号明細書、2015年12月3日に出願された米国特許出願番号第14/958,651号明細書に記載されているように、アトマイザ420は、輻射加熱を介して、液体輸送要素422内に配設されたエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよい。別の態様では、アトマイザ420は、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる、2015年12月3日に出願された米国特許出願番号第14/958,651号明細書、2015年11月6日に出願された米国特許出願番号第14/934,763号明細書に記載されているように、誘導加熱を介してエアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成されてもよい。アトマイザ420は、液体輸送422要素の周りに巻かれた複数のコイル430を有するワイヤとして示されているが、アトマイザ420の追加の形態、例えば、箔、発泡体、ディスク、螺旋、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、ストリップ、メッシュ、リボンおよび/またはシリンダの形態のアトマイザも本開示に包含される。加熱以外の、エアロゾル前駆体組成物をエアロゾル化する他の方法も、本開示によって企図される。例えば、アトマイザ420は、振動してエアロゾル前駆体組成物を霧化する圧電メッシュ、超音波を使用してエアロゾルを作り出す超音波アトマイザなどであってよい。
【0078】
アトマイザ420は、液体輸送要素422と直接接触してもよく、または間接的に接触してもよい。例えば、示されるように、アトマイザ420は、液体輸送要素422によって画定された外面432と直接接触してもよい。外面432は、端面428の間に長手方向に延在してもよい。アトマイザ420のコイル430の複数の巻きは、液体輸送要素422の外面432の周りおよび端面428の間に巻かれてもよい。この点に関して、液体輸送要素422は、リザーバチャンバ210に保持されたエアロゾル前駆体組成物を引き込んでコイル430と直接接触させるように構成されてもよい。
【0079】
液体輸送要素422は、多孔質モノリスを備えてもよい。例示的な一実施形態では、液体輸送要素422は、単一の要素、または一体型の要素を形成するように互いに連結された複数の要素から構成された多孔質モノリスを備えてもよいが、他の例示的な実施形態では、液体輸送要素422は、2つ以上の分離可能な要素から構成されるため、液体輸送要素422が「モノリシック」と見なされない。本明細書で使用される場合、「多孔質モノリシック材料」または「多孔質モノリス」は、或る実施形態では、接合部もしくは継目がなく、必ずしも剛性ではないが、実質的に全体が均一であるように形成されるか、構成されるか、または作り出された単一片であり得る、実質的に単一のユニットを備えることを意味することを意図する。或る実施形態では、本開示によるモノリスは、等質であってよく、すなわち、単一の材料から形成されてもよいか、または焼結された集成体など、恒久的に組み合わされた複数のユニットから形成されてもよい。したがって、或る実施形態では、多孔質モノリスは、一体型多孔質モノリスを備えてもよい。或る例示的な実施形態では、多孔質モノリスは、液体輸送要素422の端面428の間に延在する中央開口部434(図7)を画定する。
【0080】
或る他の例示的な実施形態では、液体輸送要素422は非繊維性であり、これは、液体輸送要素422が、複数の束ねられた繊維によって形成される表面ではなく、マイクロテクスチャ加工表面を有する固体材料から形成されることを意味する。本明細書で述べるように、「マイクロテクスチャ加工」とは、表面が複数の凹凸部分を含むように、外観上不連続である、マイクロメートルスケールでの地形的三次元特徴(例えば、約250ミクロン未満の平均高さを有する複数の三次元表面特徴)を有する表面を指す。非限定的な例には、セラミック材料、特にケイ素系材料、例えば、窒化ケイ素材料または二酸化ケイ素材料が挙げられる。ただし、ガラスまたは石英などの他の材料を使用することができる。環状オレフィン共重合体(COC)などの特定の熱可塑性材料も使用することができる。
【0081】
或る例示的な実施形態では、液体輸送要素422は、外面432が湾曲するように円筒形状を備える。ただし、或る他の例示的な実施形態では、液体輸送要素422は、外面432が湾曲していないか、または部分的にのみ湾曲しているように、長方柱形状、円錐形状、三角柱形状または別の種類の形状を備えてもよい。或る他の例示的な実施形態では、液体輸送要素422は、U字形、V字形、T字形または任意の他の同様の形状である。
【0082】
図4に戻ると、霧化アセンブリ400は、第1のシール部材436を備えるリザーバチャンバシール構成をさらに備えてもよい。第1のシール部材436の例示的な一実施形態は、図6にさらに詳細に示されている。第1のシール部材436は、基部402の第1の表面404の周りに配置され、液体輸送要素422の互いに反対側の第1および第2の端部424、426を受容して、液体輸送要素422の互いに反対側の第1および第2の端部424、426を周方向にシールし、その端面428を露出させ、同時にカートリッジ200内でアトマイザ420を横方向(すなわち、装置10の横軸線Xに沿って(図3B))および軸線方向(すなわち、第1の端部424と第2の端部426との間に延在する、液体輸送要素422の長手方向軸線Zに沿って(図3A))に位置決めしてもよい。したがって、リザーバチャンバ210は、液体輸送要素422の端面428を除いて、リザーバチャンバシール構成によってシールされてもよい。
【0083】
第1のシール部材436は、基部402の第1の表面404に形成された凹部414内に配置されてもよい。特に、第1のシール部材436は、他のものと比較して最も浅い、凹部414内の第1の台地部438内に配置されてもよい。第1の台地部438は、第1のシール部材436の形状に合わせた形状を有するように形成されてもよい。したがって、第1のシール部材436は、基部402の第1の台地部438と直接接触してもよい。そうでなければ、第1のシール部材436が基部402の第1の台地部438と間接的に接触するように(例えば、第1のシール部材436と第1の表面404との間には僅かなクリアランスが設けられ、基材がそれらの間に設けられるなど)、第1のシール部材436は、基部402の第1の表面404の上またはそれに近接して配置されてもよい。或る代替的な実施形態では、第1のシール部材436は、基部402の反対側の第2の表面406に近接して配置される。
【0084】
或る例示的な実施形態では、第1のシール部材436は、単一もしくは一体型の部材として、または単一もしくは一体型の構造を形成するように互いに融着された1つ以上の要素から形成されたモノリシック構造を備える。図示される実施形態では、第1のシール部材436は、シリコーンなどの成形された弾性ポリマー材料から作製される。第1のシール部材436がシリコーンである実施形態では、霧化アセンブリ400の周囲部分の公差変動に対応する公差スタックアップ(tolerance stack-up)内に維持されるように、圧縮範囲(シリコーンのショア硬度に基づいて決定されてもよい)について目標が定められてもよい。例えば、第1のシール部材436が60Aシリコーンの厚さ2mmのガスケットである場合、圧縮範囲は15%の公称圧縮を目標としてもよい。次いで、第1のシール部材436を取り囲む要素(例えば、流れ誘導器446)は、第1のシール部材436を1.7mm(公称)の厚さまで圧縮し、圧縮を10%~20%の圧縮範囲内に保つように許容されるように設計されるべきである。
【0085】
図6に示すように、第1のシール部材436は、互いに反対側の接続フランジ444(図9)とともに、開口部がその中に(例えば、実質的に中心に)配置された受部440を備える一対の対向する環状部材を備え、互いに反対側の接続フランジ444(図9)は、開口受部440の間に延在する側面442を画定して、第1のシール部材436の周方向外周を集合的に画定する。中央開口部437は、第1のシール部材436の周方向外周の内側に画定されてもよい。開口受部440は、開口シリンダの形態であってよいが、他の形状が開口受部440を画定してもよい。図6に示すように、例えば、開口受部440は、開口シリンダの形態である。液体輸送要素422がカートリッジ200内に横方向および軸線方向に位置決めされ、液体輸送要素422の互いに反対側の第1および第2の端部424、426が開口受部440によって周方向にシールされ、端面428が露出されるように、液体輸送要素422の第1および第2の端部424、426のうちの1つは、開口受部440のうちの1つに少なくとも部分的にまたは完全に受容されてもよい。したがって、アトマイザ420のコイル430は、図8に示すように、液体輸送要素422が第1のシール部材436によって受容された際に、開口受部440の間、および第1のシール部材436の中央開口部437内に配置されてもよい。
【0086】
ここで図9を参照すると、リザーバチャンバシール構成は、互いに反対側の上部平面および底部平面を有する基部部分448を画定する、流管450を備える流れ誘導器446をさらに備えてもよく、流管450は、その上部平面から延在する。流管450は、1つ以上の部分を有する略円筒形の形状を備えてもよい。図9に示すように、例えば、流管450の2つの部分、すなわち、基部部分448と接触する第1の部分450Aと、第1の部分450Aから延在する第2の部分450Bとが存在する。第1の部分450Aは、第2の部分450Bの直径よりも大きいが、基部部分448の直径よりも小さい直径を有してもよい。図3Aおよび図3Bに示すように、マウスピースチャネル216の末端219は、第1の部分450Aと接触してもよい。或る例示的な実施形態では、マウスピースチャネル216(具体的にはその末端219)の円周は、第1の部分450Aの直径と実質的に同じ直径を有してもよいが、この2つの直径は異なっていてもよい。例えば、図3Aおよび図3Bに示すように、流れ誘導器446の第2の部分450Bは、マウスピースチャネル216の開口した末端219に挿入されるが、或る例示的な実施形態では、マウスピースチャネル216の開口した末端219は流管450に挿入されてもよく、またはこの2つは互いに当接してもよい。あるいは、マウスピースチャネル216は、リザーバチャンバシール構成の別のコンポーネントと直接係合するように構成されてもよい。
【0087】
流れ誘導器446は開口部を備えてもよく、開口部は、基部部分448の中央に画定され、上部平面から底部平面まで、それと位置合わせされた流管450を通って延在する。開口部は、Y方向に沿って延在する流れ誘導器446の長さに沿って一定の内径を有してもよい。ただし、図3Aに示すように、開口部は、流れ誘導器446の長さに沿って変化する内径を有する。例えば、図3Aに示すように、基部部分の開口部の内径は、第1の部分450Aおよび第2の部分450Bの開口部の内径よりも大きい。そこでは、開口部は、基部部分448では一定の内径を有し、第1の部分450Aではさらに狭い内径に向かってテーパ状になり、第2の部分450Bでは、基部部分448での内径よりも小さい一定の内径を有する。したがって、流れ誘導器446の開口部は、形成されたエアロゾルを、アトマイザからマウスピースチャネル216に向かって送り込むように漏斗として作用し得る。この例示的な実施形態では、流管450は、アトマイザ420と位置合わせされ、かつ流体連通して、形成されたエアロゾルをカートリッジ200の外側ハウジングの吸口端202に導いてもよい。エアロゾルは、液体輸送要素422に近接し、液体輸送要素422の周りに配置されたアトマイザ420とマウスピースチャネル216の開口した末端219との間に画定されたエアロゾル化領域452内で形成されてもよい。特に、エアロゾル化領域452は、流れ誘導器の基部部分448の底部平面に形成された開口部、およびアトマイザ420に近接していてもよい。
【0088】
流れ誘導器446は、第1のシール部材436が流れ誘導器446の底部平面と基部402の第1の表面404との間に配設されるように配置されてもよい。例えば、第1のシール部材436の周方向外周(すなわち、開口受部440は、互いに反対側の接続フランジ444が開口受部440の間に延在するように中央に配置される)は、流管450の基部部分448の底部平面と直接的に係合かつ密閉的に係合されてもよく、それにより、第1のシール部材436と基部402の第1の表面404とに対して流管450が圧縮されると、リザーバチャンバ210は、液体輸送要素422の露出された端面428を除いてシールされる。この目的のために、基部部分448の底部平面は、周方向外周と液体輸送要素422の外面432との間にシールを形成するような形状およびサイズとしてもよい。このように、リザーバチャンバ210は、流れ誘導器446の基部部分448と、液体輸送要素422の露出された端面428を除く周方向外周(すなわち、液体輸送要素422のフランジ444および受部440)との間の界面で、リザーバチャンバシール構成によってシールされる。したがって、単一の一体型部品は、リザーバチャンバのためのシール(例えば、流れ誘導器446の基部部分448でのシール、および液体輸送要素422の露出された端面428を除く周方向外周の周りのシールの両方)を形成する。
【0089】
さらに図3Aおよび図3Bを参照すると、リザーバチャンバシール構成はまた、流管450とマウスピースチャネル216との間にシールを提供するように、マウスピースチャネル216の開口した末端219に配置された第2のシール部材454を備えてもよい。示されるように、第2のシール部材454は、流管450の第2の部分450Bを少なくとも部分的にまたは実質的に取り囲むように配置され、マウスピースチャネル216の開口した末端219に挿入されてもよい。このように、第2のシール部材454は、リザーバチャンバ210とマウスピースチャネル216との間のシールとして作用し、エアロゾル前駆体組成物がリザーバチャンバ210からマウスピースチャネル216に漏れるのを軽減/防止し、形成されたエアロゾルがマウスピースチャネル216から漏れるのを実質的に防止してもよい。第2のシール部材454は、第1のシール部材436と同一もしくは同様の材料であってよく、または異なる材料であってよい。
【0090】
リザーバチャンバシール構成をカートリッジ200内の所定の位置に保持するために、基部402は、その第1の表面404から延在し、流れ誘導器446と係合する保持部材456をさらに備えてもよい。保持部材456は、第1のシール部材436と基部402の第1の表面404とに対して流れ誘導器446を圧縮し、それによって、液体輸送要素422の露出された端面428を除いてリザーバチャンバ210をシールするように配置されてもよい。例えば、図4および図9に示すように、保持部材456は、基部402の第1の表面404から略垂直に延在する一対以上のアーム458と、基部402の中心に向かって(すなわち、装置10の長手方向軸線Yに向かって)延在する突起460とを備える。突起460は、流れ誘導器4242の基部部分448の上部平面と係合して、第1のシール部材436と基部402の第1の表面404とに対して流れ誘導器446の基部部分448を圧縮し、それによって、液体輸送要素422の露出された端面428を除いてリザーバチャンバ210をシールし、同時に、アトマイザ420との流管450の位置合わせを維持してもよい。図示される実施形態では、保持部材456は、互いに反対側の横端に配置された2つの対のアーム458を備え、アーム458がともに、第1のシール部材436と基部402の第1の表面404とに対して流れ誘導器446を圧縮する。
【0091】
或る他の例示的な実施形態では、保持部材456は、流れ誘導器446および/または第1のシール部材436を位置合わせして保持することができる、任意の他の種類の構造/配置を備えてもよい。例えば、保持部材456は、第1のシール部材436および/または液体輸送要素422および/またはアトマイザ420と(例えば、圧入係合、磁気係合、スナップフィット係合、締まり嵌め係合などを介して)直接係合してもよい。このように、リザーバチャンバシール構成は、リザーバチャンバ210内に配設されたエアロゾル前駆体組成物が制御本体300またはマウスピースチャネル216に入るのを実質的に制限および/または防止するように構成されてもよい。
【0092】
或る態様によれば、マウスピースチャネル216が流管450に実質的に当接する、および/または流管450内もしくはその周囲に配設されると、それらの間の動作可能な係合、および液体輸送要素422の周方向外周間の界面は、液体輸送要素422の露出された端部428を除いて、実質的に気密なシールまたは実質的に流体密封性のシールを提供してもよい。この動作可能な係合は、アトマイザ420によって形成されたエアロゾル、蒸気などがリザーバチャンバ210に入るのを有利に防止および/または実質的に制限し得る。追加的または代替的に、この動作可能な係合は、リザーバチャンバ210内に保持されたエアロゾル前駆体組成物がマウスピースチャネル216、開口部418および/または制御本体300に入るのを有利に防止および/または実質的に制限し得る。したがって、霧化アセンブリ400がカートリッジ200の外壁201の接続端202と係合され、制御本体300が外側ハウジングの接続端202の周りでカートリッジ200と動作可能に係合されると、マウスピースチャネル216は流管450に実質的に当接し、凹部414の底面416の開口部418は、吸気オリフィス312を通って制御本体に入る空気がエアロゾル化ゾーン452内のエアロゾル前駆体組成物と混合してエアロゾル、蒸気などを形成し得るようにマウスピースチャネル216と制御本体300との間の流体連通を提供してもよく、次いで、マウスピースチャネル216の開口した第1の端部214を介して、外側ハウジングの吸口端202に画定されたマウスピース開口部207を通してエアロゾル送達装置10を排出し得る。
【0093】
ここで制御本体300に目を向けると、制御本体300は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許出願公開第2015/0245658号明細書の或る例示的な実施形態に記載されているように、制御コンポーネント(図示せず)(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)を含んでもよい。制御コンポーネントは、電源と動作可能に係合して、エアロゾル送達装置10の様々な動作を制御するための電力を受容するように構成されてもよい。或る態様によれば、制御コンポーネントは、追加のおよび/または代替的な制御コンポーネント(例えば、別個の制御コンポーネントなど)から電気信号を受信するように構成されてもよい。さらに、制御コンポーネント端子は、2つの制御コンポーネント間の電気通信(すなわち、電流、データ信号など)を提供するように構成されてもよい。追加的または代替的に、本明細書で前述したように、単一の制御コンポーネント(図示せず)が、エアロゾル送達装置10の様々な動作を制御するように構成されてもよい。例えば、制御本体300内に配置されたハウジングは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許出願公開第2015/0335071号明細書に記載されているように、制御コンポーネントおよび/または制御コンポーネント端子をその中に格納するように構成されてもよい。
【0094】
制御コンポーネントによって実行される制御動作の或る態様には、例えば、カートリッジ200が純正品であるかどうかを決定すること、および/または低い電池、装置状態などを示すなど、それと連携して他の機能を実行することが含まれ得る。さらに、制御コンポーネントおよびそれによって実行される機能の様々な例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載されている。
【0095】
本開示のエアロゾル送達装置10に組み込むことができるさらに他の特徴、制御部またはコンポーネントは、参照により本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Honの米国特許第8,365,742号明細書、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Fernandoらによる米国特許出願公開第2010/0163063号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書およびSebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。例えば、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラなど)、(例えば、再充電可能であり得る電池、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)を含むプリント回路基板(PCB)、手動で作動可能なボタン、インジケータ310(例えば、発光ダイオード(LED))、それらの任意の組合せなどである。
【0096】
或る実施形態では、入力要素が含まれてもよい(これは、カートリッジセンサ、および/もしくはアトマイザを作動させるように構成された手動で作動されるボタンに取って替わり得るか、またはそれを補い得る)。装置10の機能を制御するための入力として、任意のコンポーネントまたはコンポーネントの組合せが利用されてもよい。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国公開第2015/0245658号明細書に記載されているように、1つ以上のプッシュボタンが使用されてもよい。同様に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2016/0262454号明細書に記載されているように、タッチスクリーンが使用されてもよい。さらなる例として、エアロゾル送達装置10の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合したコンポーネントが、入力として使用されてもよい。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHenryらの米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたい。さらに別の例として、静電容量センサがエアロゾル送達装置10に実装されて、静電容量センサが実装されている装置の表面に触れることなどによって、消費者が入力を提供できるようにしてもよい。
【0097】
本開示のエアロゾル送達装置10には、さらに別のコンポーネントが利用され得る。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連した消費者の唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱をトリガする、装置の吸口端に関連し得る圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入されたコンポーネントの赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、コンポーネントが容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済みの実行可能な動力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニックコンポーネントを開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引込み抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置とともに使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0098】
電源からの電力出力を制御するための機構も企図される。例えば、電流作動/作動解除機構は、温度作動式オン/オフスイッチもしくは口唇圧作動式スイッチ、または消費者(例えば、消費者の口または指)と、エアロゾル送達装置10の1つ以上の表面との間の接触を感知するように構成されたタッチセンサ(例えば、静電容量式タッチセンサ)を含み得る。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。そのようなセンサを用いると、消費者が装置を吸引する際の圧力の変化により、アトマイザ420が迅速に作動され得る。さらに、空気流の変化を感知した後、アトマイザ420を十分迅速に通電するために、熱線風速測定法の原理を使用するものなどの流れ感知装置が使用されてもよい。使用され得るさらなる吸煙作動式スイッチは、フロリダ州フォートローダデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製のモデル番号MPL-502-V、範囲Aなどの圧力差スイッチである。別の好適な吸煙作動式機構は、所定の閾値圧力を検出するためのコンパレータに連結された感圧変換器(例えば、増幅器または利得段を備える)である。さらに別の好適な吸煙作動式機構は、空気流によって偏向されるベーンであり、そのベーンの動きは、運動感知手段によって検出される。さらに別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門製の好適に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示による回路に使用され得るデマンド操作型(demand-operated)電気スイッチのさらなる例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどが、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。或る実施形態では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、カートリッジ200および/または制御本体300には、吸煙作動式スイッチとリザーバチャンバ210との間に流体接続を提供する圧力感知管または他の通路が含まれてもよい。本開示に従って有用であり得る他の例示的な吸煙作動装置が、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に開示されており、これらのいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0099】
本物品で使用され得る電子エアロゾル送達物品に関連するコンポーネントおよび開示材料またはコンポーネントのさらなる例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0100】
図10を参照すると、本開示の態様は、本明細書で上述したようなエアロゾル送達装置のためのカートリッジを製造する、全体的に符号500と指定される方法を提供し得る。方法500は、第1の工程502を含んでもよく、第1の工程502は、第1の表面およびこれと反対側の第2の表面を画定する基部と、基部の第1の表面の周りに配置されて、エアロゾル前駆体組成物を霧化し、エアロゾルを形成するアトマイザと、基部の第1の表面の周りに配置された液体輸送要素と、基部の第1の表面の周りに配置され、液体輸送要素の互いに反対側の第1および第2の端部を受容して、液体輸送要素の互いに反対側の第1および第2の端部を周方向にシールし、その端面を露出させる第1のシール部材を備えるリザーバチャンバシール構成とを備えるアトマイザアセンブリを提供する。方法500は、カートリッジの外側ハウジングの接続端の周りにアトマイザアセンブリを配置する第2の工程504を含んでもよく、外側ハウジングは、接続端とは反対側の閉じた吸口端を有する。方法500は、第3の工程506を含んでもよく、第3の工程506は、リザーバチャンバが液体輸送要素の露出された端面を除いてリザーバチャンバシール構成によってシールされるように、基部の第1の表面を外側ハウジングの接続端と係合させて、外側ハウジングの外壁と基部の第1の表面との間に、エアロゾル前駆体組成物を収容するリザーバチャンバを画定し、液体輸送要素の露出された端面は、リザーバチャンバから液体輸送要素の端面を通ってアトマイザと接触するようにエアロゾル前駆体組成物を導くように、リザーバチャンバと流体連通する。
【0101】
或る例示的な実施形態では、アトマイザアセンブリを提供する第1の工程502は、基部部分を画定する、流管を備える流れ誘導器を提供することを含んでもよく、流れ誘導器は流管を有し、流管は、基部部分から延在し、第1のシール部材が流れ誘導器と基部の第1の表面との間に配設されるように配置され、流管は、形成されたエアロゾルを外側ハウジングの吸口端に導くようにアトマイザと流体連通する。
【0102】
様々な実施形態では、本開示はまた、本明細書に記載の様々なコンポーネントを提供するキットに関する。例えば、キットは、制御本体ならびに1つ以上のカートリッジおよび/またはアトマイザアセンブリを備えてもよい。本発明のキットは、さらなるキット部品のうちの1つ以上を収容するケース(または他の梱包部品、運搬部品もしくは保管部品)をさらに含んでもよい。ケースは、再利用可能なハード容器またはソフト容器であってよい。さらに、ケースは、単なる箱または他の梱包構造であってよい。或る実施形態では、ブラシまたは他の洗浄付属品がキットに含まれてもよい。洗浄付属品は、制御本体の受容チャンバに挿入されるように構成されてもよく、または他の実施形態では、ユーザが受容チャンバから破片を除去することを可能にする別個の開口部に挿入されてもよい。
【0103】
物品の使用の上記の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかであり得る軽微な変更を介して、本明細書に記載される様々な実施形態に適用され得る。ただし、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示のすべての必要な開示要件に従うために提供される。
【0104】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】