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特表2024-547067エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20241219BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20241219BHJP
【FI】
A24F40/40
A24D1/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537074
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 EP2022087110
(87)【国際公開番号】W WO2023118222
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2118581.4
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー, ジョアナ
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】デ ティナ, トーマス
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC22
(57)【要約】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品(2)が開示される。消耗品(2)は、支持体(4)と、エアロゾル生成材料と、カバー(12)と、吸収性又は吸着性材料(10)とを備える。カバー(12)及び支持体(4)は、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定する。エアロゾル生成材料は支持体(4)に支持され、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の気化によって蒸気が流通路に流入するように配置される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
前記カバー及び前記支持体が、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定し、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体に支持され、
前記エアロゾル生成材料が、前記エアロゾル生成材料の気化によって蒸気が前記流通路に流入するように配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を少なくとも部分的に満たし、前記カバーを前記支持体から離間する、消耗品。
【請求項2】
前記吸収性又は吸着性材料が単一の塊状体を構成し、前記吸収性又は吸着性材料の前記塊状体が前記流通路を実質的に満たす、請求項1に記載の消耗品。
【請求項3】
前記吸収性又は吸着性材料が複数の個々独立の塊状体を構成し、前記吸収性又は吸着性材料の各塊状体が前記流通路内に配置される、請求項1に記載の消耗品。
【請求項4】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
前記カバー及び前記支持体が、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を部分的に画定し、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体に支持され、
前記エアロゾル生成材料が、前記エアロゾル生成材料の気化によって蒸気が前記流通路に流入するように配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を部分的に画定し、前記カバーを前記支持体から離間する、消耗品。
【請求項5】
前記吸収性又は吸着性材料が単一の塊状体を構成する、請求項4に記載の消耗品。
【請求項6】
前記カバーが変形可能であり、前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品が使用されているときに前記カバーが前記支持体から離間されなくなるのを防止する、請求項1~5のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項7】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品の使用によって損傷されず又は実質的に変化しない、請求項1~6のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項8】
前記吸収性又は吸着性材料が弾性的に変形可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項9】
前記吸収性又は吸着性材料が、間に空隙がある絡み合った糸、繊維、又は細断された材料の少なくとも1つの三次元マトリクスを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項10】
前記吸収性又は吸着性材料が、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコ、又はこれらの材料の2つ以上の混合物を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項11】
前記吸収性又は吸着性材料が少なくとも1つの感覚物質を含み、前記少なくとも1つの感覚物質が、前記消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質である、請求項1~9のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項12】
前記エアロゾル生成材料が、第1の温度に加熱されたときに蒸気を生成するように適合され、前記少なくとも1つの感覚物質の少なくとも1つが消費者の感覚的体験を向上させ始める温度が、前記第1の温度よりも低い、請求項11に記載の消耗品。
【請求項13】
前記エアロゾル生成材料が加熱されて蒸気を生成し、前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品が使用されているときに加熱される前記支持体上の位置から離間される、請求項1~12のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項14】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記エアロゾル生成材料によって生成された前記蒸気からエアロゾルを形成するための種表面として作用する複数の表面を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項15】
前記吸収性又は吸着性材料が、水蒸気及び凝縮物の一方又は両方を吸収して保持するように構成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項16】
前記吸収性又は吸着性材料が、蒸気、エアロゾル又は大気ガスのうちの1つ以上がユーザによって前記流通路に沿って吸引されるときに、蒸気、エアロゾル又は大気ガスのうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように構成される、請求項1~15のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項17】
前記カバーが、吸収性又は吸着性である材料から形成される、請求項1~16のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項18】
前記吸収性又は吸着性材料及び前記カバーが異なる材料から形成される、請求項17に記載の消耗品。
【請求項19】
前記支持体が、金属箔、金属フィルム又はプラスチックフィルムのうちの1つを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項20】
前記支持体がアルミニウム箔を含む、請求項19に記載の消耗品。
【請求項21】
前記支持体が積層材料である、請求項19又は20に記載の消耗品。
【請求項22】
前記支持体及び前記カバーの一方又は両方が、固定手段を使用して前記多孔質材料に固定される、請求項1~21のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項23】
前記固定手段が接着剤を含む、請求項22に記載の消耗品。
【請求項24】
前記接着剤がエアロゾル生成材料スラリーである、請求項23に記載の消耗品。
【請求項25】
前記固定手段が超音波溶接又は縫合を含む、請求項22~24のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項26】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記吸収性又は吸着性材料を通る1つ以上の流路を画定するように構成される、請求項1~25のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項27】
複数の流路が存在し、前記流路のうちの少なくとも2つが互いに流体連通している、請求項26に記載の消耗品。
【請求項28】
前記流路の少なくとも1つの少なくとも一部分が、前記支持体及び前記カバーの一方又は両方の表面によって部分的に画定される、請求項26又は27に記載の消耗品。
【請求項29】
前記流路の少なくとも1つの少なくとも一部分が、前記支持体の前記表面に支持された前記エアロゾル生成材料の表面によって部分的に画定される、請求項26~28のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項30】
前記カバーが、前記支持体に面する表面を有し、前記支持体に面する前記カバーの前記表面が、前記エアロゾル生成材料の1つ以上の個別部分を支持する、請求項1~29のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項31】
前記流路の少なくとも1つの少なくとも一部分が、前記カバーに支持された前記エアロゾル生成材料の表面によって部分的に画定される、請求項24~29のいずれか一項に従属する場合の請求項30に記載の消耗品。
【請求項32】
少なくとも1つの流路が、前記チャンバに隣接する流路よりも寸法的に大きい少なくとも1つのチャンバを含む、請求項26~31のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項33】
前記少なくとも1つのチャンバの少なくとも一部分がエアロゾル生成材料によって画定される、請求項29~31のいずれか一項に従属する場合の請求項32に記載の消耗品。
【請求項34】
前記支持体及び前記カバーが両方とも、エアロゾル生成材料の複数の個別部分を支持し、前記吸収性又は吸着性材料が、前記吸収性又は吸着性材料を通る1つ以上の流路を画定するように構成され、少なくとも1つの流路が、少なくとも2つのチャンバを含み、各チャンバが、そのチャンバに隣接する前記流路よりも寸法的に大きく、前記エアロゾル生成材料の前記個別部分が、前記少なくとも2つのチャンバの配置と合致する配置で前記支持体及び前記カバーに配置される、請求項1~25のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項35】
前記流路の1つが、ユーザがアクセス可能な前記吸収性又は吸着性材料の一部分を通って開口する端部を有し、前記端部が吸い口と係合するように構成されるか、又は吸い口を備える、請求項26~34のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項36】
前記支持体及び前記カバーが、単一の可撓性シート材料から形成される、請求項1~25のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項37】
前記支持体及び前記カバーが接合されて可撓性シート材料の単一の物品を形成する、請求項1~25のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項38】
前記可撓性シート材料の前記単一の物品が、前記可撓性シート材料の前記単一の物品の1つの表面に前記エアロゾル生成材料の1つ以上の前記個別部分を支持する、請求項36又は37に記載の消耗品。
【請求項39】
前記可撓性シート材料の前記単一の物品が、前記エアロゾル生成材料の少なくとも4つの前記個別部分を支持し、前記エアロゾル生成材料の前記個別部分が、前記可撓性シート材料の前記単一の物品の前記表面に規則的なパターンで配置される、請求項38に記載の消耗品。
【請求項40】
前記可撓性シート材料の前記単一の物品が、前記吸収性又は吸着性材料から形成された芯材の周りに巻き付けられる、請求項36~39のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項41】
前記エアロゾル生成材料が、前記芯材と前記可撓性シート材料の前記単一の物品との間にある、請求項38又は39に従属する場合の請求項40に記載の消耗品。
【請求項42】
前記芯材が実質的に円筒形である、請求項40又は41に記載の消耗品。
【請求項43】
前記可撓性シート材料の前記単一の物品によって覆われていない前記芯材の一方の面が、吸い口と係合するように構成されるか、又は吸い口を備える、請求項40~42のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項44】
前記吸収性又は吸着性材料が、多孔質材料、繊維状材料、又は多孔質材料と繊維状材料との混合物のうちの1つを含む、請求項1~43のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項45】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、前記方法が、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定するように前記カバーを前記支持体に取り付けるステップと、
前記吸収性又は吸着性材料を前記流通路に配置するステップと、
を含み、
前記エアロゾル生成材料が、前記流通路に流入する、前記エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、前記支持体に配置される、方法。
【請求項46】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を部分的に画定するように前記カバーを前記支持体に取り付けるステップと、
を含み、
前記エアロゾル生成材料が、前記流通路に流入する、前記エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、前記支持体に配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を部分的に画定し、前記カバーを前記支持体から離間する、方法。
【請求項47】
前記吸収性又は吸着性材料が、弾性的に変形可能であるように選択される、請求項45又は46に記載の方法。
【請求項48】
前記カバーを前記支持体に取り付けた後、前記吸収性又は吸着性材料を前記流通路内に配置する、請求項45~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路内に配置される前に圧縮される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記吸収性又は吸着性材料を前記流通路内に配置することが、前記吸収性又は吸着性材料を前記支持体に配置することと、その後、前記吸収性又は吸着性材料が前記カバーと前記支持体との間にあるように前記カバーを前記支持体に取り付けることとを含む、請求項45~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記吸収性又は吸着性材料が前記流通路内に配置されたときに前記カバーを予め定められた形態にするように構成される、請求項45~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記カバーが予め定められた形態を有し、前記吸収性又は吸着性材料が、前記カバーが異なる形態に変形するのに抗するように構成される、請求項45~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記カバーが変形可能であり、前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品が使用されているときに前記カバーが前記支持体から離間されなくなるのを防止する、請求項45~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される前記支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して前記支持体を前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用して前記カバーを前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び前記支持体の一部分を前記カバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
前記支持体に配置される前記エアロゾル生成材料が、前記支持体と前記吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される、方法。
【請求項55】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して前記支持体を前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用して前記カバーを前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び前記支持体の一部分を前記カバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
前記吸収性又は吸着性材料の本体が、流通路を少なくとも部分的に画定する、方法。
【請求項56】
前記方法が、前記エアロゾル生成材料が支持されるカバーを用意するステップをさらに含み、前記カバーに配置される前記エアロゾル生成材料が、前記カバーと前記吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される、請求項54又は55に記載の方法。
【請求項57】
前記方法が、前記エアロゾル生成材料が支持されるカバーを用意するステップをさらに含み、前記カバーが、前記支持体に面する表面を有し、前記エアロゾル生成材料が、前記支持体に面する前記カバーの前記表面に配置される、請求項54又は55に記載の方法。
【請求項58】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を通って移動する蒸気、エアロゾル、大気ガス、蒸気と大気ガスとの混合物、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように選択又は構成され、前記圧力降下が予め定められた範囲内である、請求項45~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記吸収性又は吸着性材料が、複数の個々独立の塊状体を構成する、請求項45~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品の使用によって実質的に変化しないように選択される、請求項45~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記吸収性又は吸着性材料が、単一の塊状体を構成する、請求項45~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記吸収性又は吸着性材料が、間に空隙がある絡み合った糸、繊維、又は細断された材料の三次元マトリクスを含む、請求項45~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記吸収性又は吸着性材料が、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコ、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物を含む、請求項45~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記吸収性又は吸着性材料が、1つ以上の感覚物質を含み、前記感覚物質が、前記消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質である、請求項45~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記エアロゾル生成材料が、前記エアロゾル生成材料によって蒸気を生成するために第1の温度に加熱されるように適合され、前記感覚物質の少なくとも1つが、消費者の感覚的体験を向上させ始める第2の温度を有するように選択され、前記第2の温度が前記第1の温度よりも低い、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記エアロゾル生成材料によって生成された前記蒸気からエアロゾルを形成するための種表面として作用する複数の表面を含むように選択される、請求項45~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記吸収性又は吸着性材料が、水蒸気及び凝縮物の少なくとも一方又は両方を吸収及び保持する材料を含むように選択される、請求項45~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
請求項1~44のいずれか一項に記載の消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給デバイスであって、前記消耗品に支持された前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を備える、エアロゾル供給デバイス。
【請求項69】
請求項68に記載のエアロゾル供給デバイスと、請求項1~44のいずれか一項に記載の消耗品とを備えるエアロゾル供給システム。
【請求項70】
請求項1~44のいずれか一項に記載の消耗品を使用時に加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成デバイスを使用して、前記消耗品からエアロゾルを生成する方法であって、前記少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗ヒータ要素又は磁場発生器及びサセプタである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非燃焼式エアロゾル供給システムの分野に関し、特に、エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品として使用するエアロゾル生成材料を含む製品を製造する方法、エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を製造する方法、並びに消耗品及びエアロゾル供給デバイスを含むエアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成物品は、燃焼することなく加熱することにより基材材料から化合物を放出することによって、吸入可能なエアロゾル又は蒸気を放出する。これらは、非燃焼式の物品、エアロゾル生成アセンブリ、又はエアロゾル供給デバイスと称されることがある。
【0003】
そのような製品の一例は、固体エアロゾル生成材料と称されることがあるエアロゾル化可能な材料を加熱することによって、化合物を放出する加熱デバイスである。加熱は、材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成する。これらの製品は、非燃焼加熱デバイスと称されることがある。
【0004】
別の例として、ハイブリッドデバイスがある。これらのハイブリッドデバイスは、加熱によって気化されて吸入可能な蒸気又はエアロゾルを生成する液体源(ニコチンを含んでも含まなくてもよい)を含む。デバイスは、固体エアロゾル生成材料(タバコ材料を含んでも含まなくてもよい)をさらに含み、この材料の成分は吸入可能な蒸気又はエアロゾルに同伴されて吸入媒体を生成する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイス置と共に使用するための消耗品が提供され、この消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、カバー及び支持体は、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定し、
エアロゾル生成材料は、支持体に支持され、
エアロゾル生成材料は、このエアロゾル生成材料の気化によって蒸気が流通路に流入するように配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を少なくとも部分的に満たし、カバーを支持体から離間する。
【0006】
本開示の第2の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品が提供され、この消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
カバー及び支持体は、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を部分的に画定し、
エアロゾル生成材料は、支持体に支持され、
エアロゾル生成材料は、このエアロゾル生成材料の気化によって蒸気が流通路に流入するように配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を部分的に画定し、カバーを支持体から離間する。
【0007】
本開示の第3の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定するようにカバーを支持体に取り付けるステップと、
吸収性又は吸着性材料を流通路内に配置するステップと、
を含み、
エアロゾル生成材料は、流通路に流入するエアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、支持体に配置される。
【0008】
本開示の第4の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を部分的に画定するようにカバーを支持体に取り付けるステップと、
を含み、
エアロゾル生成材料は、流通路に流入する、エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、支持体に配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を部分的に画定し、カバーを支持体から離間する。
【0009】
本発明の第5の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して支持体を吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップと、固定手段を使用してカバーを吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び支持体の一部分をカバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
支持体に配置されるエアロゾル生成材料は、支持体と吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される。
【0010】
本開示の第6の態様によれば。
【0011】
本開示の第7の態様によれば、本開示の第1又は第2の態様による消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給デバイスが提供され、このデバイスは、消耗品に支持されたエアロゾル生成材料の少なくとも一部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を備える。
【0012】
本開示の第8の態様によれば、本開示の第1又は第2の態様によるエアロゾル供給デバイスと消耗品とを備えるエアロゾル供給システムが提供される。
【0013】
本開示の第9の態様によれば、本開示の第1又は第2の態様による消耗品を使用時に加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成器を使用して、消耗品からエアロゾルを生成する方法であって、少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗ヒータ要素又は磁場発生器及びサセプタである、方法が提供される。
【0014】
本開示のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら、例として与えられる本開示の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示による消耗品の第1の実施形態を示す斜視図である。
図2】線A-A’に沿った図1の消耗品を示す断面図である。
図3図1の消耗品を示す分解図である。
図4】本開示による消耗品の第2の実施形態を示す斜視図である。
図5図4の消耗品を示す分解図である。
図6】エアロゾル供給デバイスを備える図4の消耗品の一部分を示す概略図である。
図7】本開示による消耗品の第3の実施形態を示す斜視図である。
図8図7の消耗品を示す分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書の消耗品は、代替的に物品と呼ばれることもある。
【0017】
いくつかの実施形態では、消耗品はエアロゾル生成材料を含む。消耗品は、エアロゾル生成材料保管領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、エアロゾル改質剤、1つ以上の活性成分、1つ以上の香料、1つ以上のエアロゾル形成剤材料、及び/又は1つ以上の他の機能材料を備えてもよい。
【0018】
消耗品がこれと共に使用される、エアロゾル生成材料を加熱するための装置は、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部分である。非燃焼式エアロゾル供給システムは、電子シガレット、タバコ加熱製品、及びエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムなど、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料から化合物を放出する。
【0019】
本開示によれば、「非燃焼式」エアロゾル供給システムは、ユーザへの少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、エアロゾル供給システムの構成エアロゾル生成材料(又はその成分)が燃焼されることも燃やされることもないシステムである。
【0020】
いくつかの実施形態では、送達システムは、電気式の非燃焼式エアロゾル供給システムなどの非燃焼式エアロゾル供給システムである。
【0021】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、気化デバイス又は電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0022】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0023】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、1つ以上が加熱され得るエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料の各々は、例えば、固体、液体又はゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルエアロゾル生成材料及び固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含んでもよい。
【0024】
典型的には、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと、この非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品とを備えてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル生成材料を含みかつ非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示の全体にわたって物品と称されることがある。
【0026】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システム(その非燃焼式エアロゾル供給デバイスなど)は、電源及びコントローラを備えてもよい。電源は、例えば、電力源又は発熱電源であってもよい。いくつかの実施形態では、発熱電源は、発熱電源の近傍にあるエアロゾル生成材料に又は熱伝達材料に熱の形態で電力を分配するようエネルギー供給され得る炭素基材を含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、非燃焼式エアロゾル供給システムは、消耗品を受容するための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、吸い口、フィルタ及び/又はエアロゾル改質剤を含んでもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料保管領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、フィルタ、吸い口、及び/又はエアロゾル改質剤を備えてもよい。
本開示の第1の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイス置と共に使用するための消耗品が提供され、この消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、カバー及び支持体は、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定し、
エアロゾル生成材料は、支持体に支持され、
エアロゾル生成材料は、このエアロゾル生成材料の気化によって蒸気が流通路に流入するように配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を少なくとも部分的に満たし、カバーを支持体から離間する。
【0029】
本開示の第2の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品が提供され、この消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
カバー及び支持体は、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を部分的に画定し、
エアロゾル生成材料は、支持体に支持され、
エアロゾル生成材料は、このエアロゾル生成材料の気化によって蒸気が流通路に流入するように配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を部分的に画定し、カバーを支持体から離間する。
【0030】
エアロゾル生成材料の気化は、エアロゾル生成材料を燃焼させるのではなく、加熱によって引き起こされる。蒸気が流通路に流入すると、それは吸収性又は吸着性材料にも流入する。本開示の消耗品の利点は、吸収性又は吸着性材料が、蒸気(気体内の液体、固体、又はその両方の微小粒子の懸濁液)をエアロゾルの形態で気相から液相又は固相に移行させる種表面(seed surface)を提供するようなものであることである。
【0031】
本開示の消耗品のさらなる利点は、吸収性又は吸着性材料が、流通路内に形成される凝縮物を吸収又は吸着することである。これは、吸収性又は吸着性材料が凝縮物を捕捉し、凝縮物が流通路内を流れ、場合によっては流通路から流出するのを防止するため有利である。
【0032】
上記実施形態の一実施形態では、カバーは変形可能であり、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときにカバーが支持体から離間されなくなるのを防止する。
【0033】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、消耗品の使用によって損傷せず、又は実質的に変化しない。いくつかの実施形態では、これは、吸収性又は吸着性材料が、エアロゾル生成材料が加熱されて蒸気を生成する温度に実質的に影響されないためである。
【0034】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、単一の塊状体を含み、吸収性又は吸着性材料の塊状体は、流通路を実質的に満たす。いくつかの実施形態では、単一の塊状体は、1つ以上の材料の絡み合った長手方向に延びる要素のマトリクスである。
【0035】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は複数の個々独立の塊状体を含み、吸収性又は吸着性材料の各塊状体は流通路内に配置される。いくつかの実施形態では、吸収性又は吸着性材料の塊状体の少なくとも1つは、1つ以上の材料の絡み合った長手方向に延びる要素のマトリクスである。
【0036】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は弾性的に変形可能である。いくつかの実施形態では、変形は、吸収性又は吸着性材料における細孔又は空隙のサイズを減少させるか又は形状を変化させることを含み、多孔質材料は圧縮時に弾性変形し、圧縮の原因が除去された後に実質的に元の形態に復元する。
【0037】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、カバーは予め定められた形態を有し、吸収性又は吸着性材料は、カバーが異なる形態に変形するのに抗するように構成される。いくつかの実施形態では、吸収性又は吸着性材料の塊状体の形状、及び支持体とカバーとによって画定される流通路の形状は、実質的に同じである。
【0038】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、間に空隙がある絡み合った糸、繊維、又は細断された材料のうちの少なくとも1つの三次元マトリクスを含む。
【0039】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコのうちの1つ、又はこれらの材料の2つ以上の混合物を含む。
【0040】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、1つ以上の感覚物質を含み、少なくとも1つの感覚物質は、消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質である。
【0041】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、第1の温度に加熱されると蒸気を生成するように適合され、少なくとも1つの感覚物質のうちの少なくとも1つが消費者の感覚的体験を向上させ始める温度は、第1の温度よりも低い。
【0042】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、蒸気を生成するために加熱され、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときに加熱される支持体上の位置から離間される。
【0043】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、エアロゾル生成材料によって生成された蒸気からエアロゾルを形成するための種表面として作用する複数の表面を備える。
【0044】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、水蒸気及び凝縮物の一方又は両方を吸収及び保持するように構成される。
【0045】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、蒸気、エアロゾル又は大気ガスのうちの1つ以上がユーザによって流通路に沿って吸引されるときに、蒸気、エアロゾル又は大気ガスのうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように構成される。
【0046】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、カバーは、吸収性又は吸着性である材料で形成される。
【0047】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料とカバーとは、異なる材料から形成される。
【0048】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、金属箔、金属フィルム又はプラスチックフィルムのうちの1つを含む。
【0049】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体はアルミニウム箔を含む。
【0050】
上記実施形態のいずれかの一実施形態において、支持体は積層材料である。
【0051】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体及びカバーの一方又は両方は、固定手段を使用して多孔質材料に固定される。
【0052】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、固定手段は接着剤を含む。
【0053】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、接着剤はエアロゾル生成材料スラリーである。エアロゾル生成材料スラリーは粘着性であり、固化すると接着剤を形成する。これは、エアロゾル生成材料の成分が既知であり、消耗品の製造における使用に許容可能であるため、有利である。
【0054】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、固定手段は、超音波溶接又は縫合を含む。他の固定方法を使用することもでき、本開示の範囲内に含まれる。
【0055】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、吸収性又は吸着性材料を通る1つ以上の流路を画定するように構成される。流路は、消耗品のユーザが所望の期間内に所望の体積の1パフ分を吸うために、ガスとエアロゾルの混合物の十分な流れがその流路又は各流路に沿って流れることを可能にするように寸法決めされる。
【0056】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも1つの流路は、ガスとエアロゾルの混合物の流れに対する1つ以上の狭窄部又は制限部を含む。狭窄部又は制限部は、流路に沿って所望の圧力降下を引き起こす。
【0057】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、複数の流路があり、少なくとも2つの流路が互いに流体連通している。いくつかの実施形態では、流路は、相互リンクされた流路のネットワークを形成してもよい。
【0058】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、流路の少なくとも1つの少なくとも一部分は、支持体及びカバーの一方又は両方の表面によって部分的に画定される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流路は、支持体及びカバーによって部分的に画定される。
【0059】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、流路の少なくとも1つの少なくとも一部分は、支持体の表面に支持されたエアロゾル生成材料の表面によって部分的に画定される。そのような実施形態では、エアロゾル生成材料は支持体に支持される。これは、エアロゾル生成材料が加熱されるとエアロゾルを流路内に直接放出するので有利である。
【0060】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体に面するカバーの表面は、エアロゾル生成材料の1つ以上の個別部分を支持する。
【0061】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、流路の少なくとも1つの少なくとも一部分は、カバーに支持されたエアロゾル生成材料の表面によって部分的に画定される。
【0062】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも1つの流路は、チャンバに隣接する流路よりも寸法的に大きい少なくとも1つのチャンバを含む。そのようなチャンバは、ユーザが1パフ分を吸引する前に流路内にエアロゾルを蓄積することを可能にする。
【0063】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも1つのチャンバの一部分がエアロゾル生成材料によって画定される。これは、そのチャンバ又は各チャンバ内に蓄積し得るエアロゾルの量を最大にする。
【0064】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体上のエアロゾル生成材料の個別部分の数はチャンバの数に対応し、支持体及びチャンバ上の個別部分の位置決めは、各個別部分がチャンバに対応するように配置されるようなものである。
【0065】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体及びカバーは両方とも、エアロゾル生成材料の複数の個別部分を支持し、吸収性又は吸着性材料は、吸収性又は吸着性材料を通る1つ以上の流路を画定するように構成され、少なくとも1つの流路は、少なくとも2つのチャンバを含み、各チャンバは、そのチャンバに隣接する流路よりも寸法的に大きく、エアロゾル生成材料の個別部分は、少なくとも2つのチャンバの配置と合致する配置で支持体及びカバーに配置される。
【0066】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、流路の1つは、使用者がアクセス可能な吸収性又は吸着性材料の一部分を通って開口する端部を有し、その端部は吸い口と係合するように構成されるか、吸い口を備える。いくつかの実施形態では、流路の端部は消耗品の縁部にあり、支持体及びカバーの縁部は吸収性又は吸着性材料のいずれかの側にある。
【0067】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体及びカバーは、可撓性シート材料の単一の物品から形成される。そのような実施形態では、支持体及びカバーは互いに連続する。
【0068】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体及びカバーは、単一の可撓性シート材料を形成するように接合される。接合は、接着剤又は他の公知の接合手段を使用することによって行ってもよい。
【0069】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、可撓性シート材料の単一の物品は、可撓性シート材料の単一の物品の一方の表面にエアロゾル生成材料の1つ以上の個別部分を支持する。
【0070】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、可撓性シート材料の単一の物品は、エアロゾル生成材料の少なくとも4つの個別部分を支持し、エアロゾル生成材料の個別部分は、可撓性シート材料の単一の物品の表面上に規則的なパターンで配置される。いくつかの実施形態では、規則的なパターンは、矩形グリッドの交点にエアロゾル生成材料の個別部分を有する。
【0071】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、可撓性シート材料の単一の物品は、吸収性又は吸着性材料から形成された芯材の周りに巻き付けられる。いくつかの実施形態では、単一の可撓性シート材料が芯材全体の周りに巻き付けられる。
【0072】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、芯材は長手方向に延び、可撓性シート材料の単一の物品は、芯材の長手方向に延びる表面の一部又は全部の周りに巻き付けられる。
【0073】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、芯材と可撓性シート材料の単一の物品との間にある。
【0074】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、芯材は実質的に円筒形である。他の実施形態では、芯材は、例えば、限定ではないが、三角形、長方形、正方形、五角形、又は六角形の形状の多角形の断面を有してもよい。
【0075】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、可撓性シート材料の単一の物品によって覆われていない芯材の1つの面は、吸い口と係合するように構成されるか、又は吸い口を備える。いくつかの例では、芯材は長手方向に延び、その面は芯材の一端である。
【0076】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、多孔質材料、繊維状材料、又は多孔質材料と繊維状材料との混合物のうちの1つを含む。
【0077】
本開示の第3の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定するようにカバーを支持体に取り付けるステップと、
吸収性又は吸着性材料を流通路内に配置するステップと、
を含み、
エアロゾル生成材料は、流通路に流入するエアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて支持体に配置される。
【0078】
本開示の第4の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を部分的に画定するようにカバーを支持体に取り付けるステップと、
を含み、
エアロゾル生成材料は、流通路に流入する、エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、支持体に配置され、
吸収性又は吸着性材料は、流通路を部分的に画定し、カバーを支持体から離間する。
【0079】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、弾性的に変形可能であるように選択される。
【0080】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、カバーを支持体に取り付け、続いて吸収性又は吸着性材料を流通路に配置する。
【0081】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、流通路に配置される前に圧縮される。吸収性又は吸着性材料が流通路内にあると、吸収性又は吸着性材料は、弾力性のために膨張する。
【0082】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料を流通路内に配置するステップは、吸収性又は吸着性材料を支持体に配置することと、続いて、吸収性又は吸着性材料がカバーと支持体との間にあるようにカバーを支持体に取り付けることとを含む。
【0083】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、吸収性又は吸着性材料が流通路内に配置されたときにカバーを予め定められた形態にするように構成される。すなわち、カバーは、吸収性又は吸着性材料の周りで形作られる。
【0084】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、カバーは予め定められた形態を有し、吸収性又は吸着性材料は、カバーが異なる形態に変形するのに抗するように構成される。
【0085】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、カバーは変形可能であり、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときにカバーが支持体から離間されなくなるのを防止する。
本発明の第5の態様によれば非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して支持体を吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用してカバーを吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び支持体の一部分をカバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、支持体に配置されるエアロゾル生成材料は、支持体と吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される。
【0086】
本開示の第6の態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法が提供され、消耗品は、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、この方法は、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して支持体を吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用してカバーを吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び支持体の一部分をカバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
吸収性又は吸着性材料の本体は、流通路を少なくとも部分的に画定する。
【0087】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときにユーザが消耗品が配置されたデバイスを吸引する結果として流通路を移動する蒸気、エアロゾル、又は大気ガスのうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように選択される。いくつかの実施形態では、圧力降下は予め定められた範囲内である。
【0088】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときにユーザが消耗品が配置されたデバイスを吸引する結果として流通路を移動する蒸気、エアロゾル、又は大気ガスのうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように構成される。いくつかの実施形態では、圧力降下は予め定められた範囲内である。
【0089】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップをさらに含み、カバーに配置されたエアロゾル生成材料は、カバーと吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される。
【0090】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、エアロゾル生成材料が支持されるカバーを用意するステップをさらに含み、カバーは、支持体に面する表面を有し、エアロゾル生成材料は、支持体に面するカバーの表面に配置される。
【0091】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、消耗品が使用されているときにユーザが消耗品が配置されたデバイスを吸引する結果として流通路を移動する蒸気、エアロゾル、又は大気ガスのうちの1つ以上に圧力降下を引き起こすように選択される。いくつかの実施形態では、圧力降下は予め定められた範囲内である。
【0092】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、複数の個々独立の塊状体を含み、各塊状体は流通路内に配置される。
【0093】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、消耗品の使用によって実質的に変化しないように選択される。
【0094】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、単一の塊状体を含み、吸収性又は吸着性材料の塊状体は、流通路を実質的に満たす。
【0095】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、その間に空隙がある絡み合った糸、繊維、又は細断された材料の三次元マトリクスを含む。
【0096】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコ、又はこれらの材料の2つ以上の混合物を含む。
【0097】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、1つ以上の感覚物質を含み、感覚物質は、消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質である。
【0098】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料によって蒸気を生成するために第1の温度に加熱されるように適合され、感覚物質の少なくとも1つは、消費者の感覚的体験を向上させ始める第2の温度を有するように選択され、第2の温度は第1の温度よりも低い。
【0099】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、エアロゾル生成材料によって生成された蒸気からエアロゾルを形成するための種表面として作用する複数の表面を含むように選択される。
【0100】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、吸収性又は吸着性材料は、水蒸気及び凝縮物の一方又は両方を吸収及び保持する材料を含むように選択される。
【0101】
エアロゾル生成材料は、例えば、加熱、照射、又は他の任意の方法でエネルギー供給がされるときに蒸気又はエアロゾルを生成することができる材料である。エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質及び/又は香味料を含んでも含んでなくてもよい固体、液体、又は半固体(ゲルなど)の形態であってもよい。
【0102】
エアロゾル生成材料は、1つ以上の活性物質及び/又は香料、1つ以上のエアロゾル形成材料、並びに任意選択で1つ以上の他の機能性材料を含んでもよい。
【0103】
エアロゾル生成材料は、ゲル化剤などの結合剤、及びエアロゾル形成剤を含んでもよい。また、任意選択的に、送達される物質、及び/又は充填材が存在してもよい。任意選択的に、水などの溶媒も存在し、エアロゾル生成材料の1つ以上の他の成分は、溶媒に可溶であってもなくてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、植物性材料を実質的に含まない。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は実質的にタバコを含まない。
【0104】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成フィルムを含んでもよく、又はエアロゾル生成フィルムの形態であってもよい。エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤と、エアロゾル形成剤とを含んでもよい。また、任意選択的に、送達される物質、及び/又は充填材が存在してもよい。エアロゾル生成フィルムは、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は実質的にタバコを含まない。
【0105】
エアロゾル生成フィルムは、約0.015mm~約1mmの厚さを有してもよい。例えば、厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mm~約0.5mm、又は0.3mmの範囲であり得る。
【0106】
エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤を、水などの溶媒と、エアロゾル形成剤と、送達される1つ以上の物質などの1つ以上の他の成分と組み合わせてスラリーを形成し、次いでスラリーを加熱して溶媒の少なくとも一部分を揮発させてエアロゾル生成フィルムを形成することによって形成されてもよい。
【0107】
スラリーが加熱されて、少なくとも約60wt%、70wt%、80wt%、85wt%又は90wt%の溶媒が除去されてもよい。
【0108】
エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含んでもよく、又は「非晶質固体」であってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、非晶質固体であるエアロゾル生成フィルムを含む。非晶質固体は、「モノリシック固体」であってもよい。非晶質固体は、実質的に非繊維質であってもよい。いくつかの実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、非晶質固体中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの実施形態において、非晶質固体は、例えば、約50wt%、60wt%、又は70wt%の非晶質固体から約90wt%、95wt%、又は100wt%の非晶質固体までを含んでもよい。
【0109】
非晶質固体は、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。非晶質個体は、実質的にタバコを含まなくてもよい。
【0110】
サセプタは、交流磁場などの変動磁場による侵入によって加熱可能な材料である。サセプタは導電性材料であってもよく、その結果、変動磁場をサセプタに貫通させると、電気渦電流に起因して抵抗加熱によるサセプタの誘導加熱が生じる。サセプタは磁性材料であってもよく、その結果、変動磁場をサセプタに貫通させると、サセプタの磁気ヒステリシス加熱が生じる。サセプタは、導電性及び磁性の両方であってもよく、その結果、サセプタは両方の加熱のメカニズムによって加熱可能である。変動磁場を発生させるように構成されたデバイスは、磁場発生器と称される。
【0111】
サセプタは、鉄などの強磁性金属、又は鋼若しくは鉄ニッケル合金などの鉄合金を含んでもよい。いくつかの例示的な強磁性金属は、グレード410のステンレス鋼、又はグレード420のステンレス鋼、又はグレード430のステンレス鋼、又は同様のグレードのステンレス鋼などの、400シリーズのステンレス鋼である。代替的に、サセプタは、アルミニウムなどの適切な非磁性、特に常磁性の導電性材料を含んでもよい。常磁性導電性材料では、誘導加熱は、渦電流による抵抗加熱のみによって生じる。代替的に、サセプタは、非導電性フェリ磁性セラミックなどの非導電性フェリ磁性材料を含んでもよい。その場合、熱はヒステリシス損失によってのみ発生される。サセプタは、フィサーム(Phytherm)230(50wt%のNi、10wt%のCr、残りFeを有する組成(重量%=wt%)を有する)又はPhytherm260(50wt%のNi、9wt%のCr、残りFeを有する組成)のような市販の合金を含んでもよい。
【0112】
上記実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は活性物質を含む。
【0113】
本明細書で使用される活性物質は、生理学的応答を得ること、又は増強することを意図した材料である生理学的活性材料であってもよい。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神賦活剤から選択されてもよい。活性物質は、天然由来であってもよく、又は合成的に得られるものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、非カンナビノイド由来のテルペン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの成分、誘導体、若しくは組合せを含んでもよい。活性物質は、タバコ、カンナビス、又は別の植物の1つ以上の構成成分、誘導体、又は抽出物を含んでもよい。
【0114】
活性物質は、1つ以上のカンナビノイド又はテルペンなどの、大麻の1つ以上の成分、誘導体又は抽出物を含み得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、活性物質はニコチンを含む。いくつかの実施形態では、活性物質は、カフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0116】
活性物質は、1つ以上の植物性物質又はその成分、誘導体、若しくは抽出物を含んでもよく、又はそれらに由来したものであってもよい。本明細書で使用される場合、「植物性物質」という用語は、限定されるものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、又は殻などを含む、植物に由来する任意の材料を含む。代替的に、材料は、合成的に得られた植物に天然に存在する活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、ダスト、破砕粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、シートなどの形態であってもよい。植物の例は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ロイボ、カモミール、亜麻、ジンジャー、イチョウビロバ、ハシバミ、ハイビスカス、ローレル、甘草(リコリス)、抹茶、マト、オレンジスキン、パパイヤ、ローズ、セージ、緑茶又は紅茶などの茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニス(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、ビーフステーキプラント、クルフマ、ウコン、ビャクダン、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、サルトル、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミエン、マルジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、ニラ、カルビ、ベルベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、人参、テアニン、シアクリン、マカ、シュワガンダ、ダミアナ、グアラナ、クロロフィル、バオバブ又はそれらの任意の組合せである。ミントは、以下のミント品種である、ヨウシュハッカ、ハッカ属、エジプシャンミント、セイヨウハッカ、オーデコロンミント、キャンディーミント、カーリーミント、ケンタッキーカーネルミント、ホースミント、パイナップルミント、ベニーロイヤルミント、ミドリハッカ、及びアップルミントから選択されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質又はその成分、誘導体、若しくは抽出物を含むか、又はそれらに由来し、植物性物質はタバコである。
【0118】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質又はその成分、誘導体、若しくは抽出物を含むか、又はそれらに由来し、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア、及び麻から選択される。
【0119】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質又はその成分、誘導体、若しくは抽出物を含むか、又はそれらに由来し、植物性物質は、ルイボス及びフェンネルから選択される。
【0120】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、香料又は香味料を含む。
【0121】
本明細書で使用される場合、「香料」及び「香味料」という用語は、地域の規制が認可している場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香り、又は他の体性感覚を作り出すために使用され得る材料を指す。それらは、天然に存在する香料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成により得られる材料、又はそれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、甘草(リコリス)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、モクセイ葉、カミツレ、フェヌグリーク、チョウジ、メイプル、抹茶、メントール、二ホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドスパイス、アジアスパイス、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、クワ、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワール、キンマ、シーシャ、マツ、ハチミツエキス、バラ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピメント、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ茶、オレンジの皮、バラ、緑茶又は紅茶のような茶、タイム、ビャクシン、ニワトコの花、バジル、ローリエの葉、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミエン、ハナハッカ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ウイキョウ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤又は刺激剤、糖及び/又は糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール又はマンニトール)、並びに木炭、クロロフィル、鉱物、植物性物質、又は息清涼剤などの他の添加剤を含んでもよい。それらは、模造品、合成若しくは天然成分又はそれらのブレンドであってもよい。それらは、任意の適切な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、又は気体であってもよい。
【0122】
いくつかの実施形態では、香料は、メントール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類及び/又はレッドベリーの香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料はオイゲノールを含む。いくつかの実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料は、大麻から抽出された香料成分を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、香料は、感覚惹起剤を含んでもよく、感覚惹起剤は、アロマ又は味覚神経に加えて、又はその代わりに、第五脳神経(三叉神経)の刺激によって通常化学的に誘発され知覚される体性感覚センセーションを達成することが意図され、これらは、加熱、冷却、ヒリヒリ感、麻痺効果をもたらす薬剤を含んでもよい。適切な熱効果剤は、それだけに限らないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な冷却剤は、それだけに限らないが、ユーコリプトール、WS-3であってもよい。
【0124】
エアロゾル生成材料はエアロゾル生成剤を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、エアロゾルを形成することができる1つ以上の成分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及び炭酸プロピレンのうちの1つ以上を含んでもよい。特定の例では、エアロゾル生成剤はグリセロールを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びグリセリンなどの1つ以上の多価アルコール、グリセロールモノ-、ジ-、若しくはトリアセテートなどの多価アルコールのエステル、並びに/又はドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなどのモノ-、ジ-、若しくはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約0.1wt%、0.5wt%、1wt%、3wt%、5wt%、7wt%又は10%から約50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、30wt%又は25wt%までのエアロゾル生成剤を含んでもよい(すべて乾燥重量ベースで計算)。エアロゾル生成剤は可塑剤として作用し得る。例えば、エアロゾル生成材料は、0.5~40wt%、3~35wt%、又は10~25wt%のエアロゾル生成剤を含んでもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、27wt%又は30wt%から約60wt%、55wt%、50wt%、45wt%、40wt%又は35wt%までのエアロゾル生成剤(DWB)を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~60wt%、20~50wt%、25~40wt%、又は30~35wt%のエアロゾル生成剤を含んでもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約40~80wt%、40~75wt%、50~70wt%、又は55~65wt%などの最大約80wt%のエアロゾル生成剤(DWB)を含んでもよい。
【0129】
エアロゾル生成材料はまた、ゲル化剤を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は親水コロイドを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、デンプン(及び誘導体)、セルロース(及び誘導体)、ガム、シリカ又はシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコール、及びそれらの組合せを含む群から選択された1つ以上の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガムグアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、フュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、及びポリビニルアルコールのうちの1つ以上を含む。場合によっては、ゲル化剤は、アルギン酸塩及び/又はペクチンを含み、エアロゾル生成材料の形成中に硬化剤(カルシウム源など)と組み合わされてもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、カルシウム架橋アルギン酸塩及び/又はカルシウム架橋ペクチンを含んでもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、セルロース系ゲル化剤、非セルロース系ゲル化剤、グアーガム、アカシアガム、及びそれらの混合物から選択された1つ以上の化合物を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤は、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース(CA)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、酢酸プロピオン酸セルロース(CAP)、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
【0132】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、又はアカシアガムのうちの1つ以上を含む(又はそれらのうちの1つ以上である)。
【0133】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、寒天、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナン、デンプン、アルギン酸塩、及びそれらの組合せを、これらに限定されないが、含む1つ以上の非セルロース系ゲル化剤を含む(又は1つ以上の非セルロース系ゲル化剤である)。好ましい実施形態では、非セルロース系ゲル化剤は、アルギン酸塩又は寒天である。
【0134】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤はアルギン酸塩を含み、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料中に、エアロゾル生成材料の10~30wt%の量で存在する(乾燥重量ベースで計算)。いくつかの実施形態では、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料中に存在する唯一のゲル化剤である。他の実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩と、ペクチンなどの少なくとも1つのさらなるゲル化剤とを含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%から約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、又は35wt%までのゲル化剤を含む(すべて乾燥重量ベースで計算)。例えば、エアロゾル生成材料は、1~50wt%、5~45wt%、10~40wt%、又は20~35wt%のゲル化剤を含んでもよい。
【0136】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約20wt%、22wt%、24wt%、又は25wt%から約30wt%、32wt%、又は35wt%までのゲル化剤を含む(すべて乾燥重量ベースで計算)。例えば、エアロゾル生成材料は、20~35wt%又は25~30wt%のゲル化剤を含んでもよい。
【0137】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、又は20wt%から約60wt%、50wt%、40wt%、30wt%、又は25wt%までのゲル化剤(DWB)を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~40wt%、15~30wt%、又は20~25wt%のゲル化剤(DWB)を含んでもよい。
【0138】
例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約10wt%、20wt%、25wt%、30wt%、又は35wt%から約60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%までの量のゲル化剤及び充填材を一緒に含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、又は35~45wt%の量のゲル化剤及び充填材を一緒に含む。
【0139】
例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、25wt%、30wt%、又は35wt%から約60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%までの量のゲル化剤(すなわち、充填材の量を考慮しない)を含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~60wt%、20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、又は35~45wt%の量のゲル化剤(すなわち、充填材の量を考慮しない)を含む。
【0140】
いくつかの例では、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料の約5~40wt%、又は15~40wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約5~40wt%、又は15~40wt%の量のアルギン酸塩を含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約20~40wt%、又は約15wt%~35wt%の量のアルギン酸塩を含む。
【0141】
いくつかの例では、ペクチンは、エアロゾル生成材料の約3~15wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約3~15wt%の量のペクチンを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量のペクチンを含む。
【0142】
いくつかの例では、グアーガムは、エアロゾル生成材料の約3~40wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約3~40wt%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約15~40wt%、又は約20~40wt%、又は約15~35wt%の量のグアーガムを含む。
【0143】
例では、アルギン酸塩は、ゲル化剤の少なくとも約50wt%の量で存在する。例では、エアロゾル生成材料はアルギン酸塩及びペクチンを含み、アルギン酸塩とペクチンとの比は1:1~10:1である。アルギン酸塩とペクチンとの比は、典型的には>1:1であり、すなわち、アルギン酸塩はペクチンの量より多い量で存在する。例では、アルギン酸塩とペクチンとの比は、約2:1~8:1、又は約3:1~6:1、又はおよそ4:1である。
【0144】
エアロゾル生成材料は、(a)エアロゾル生成材料又はその前駆体の成分を含むスラリーを形成すること、(b)スラリーの層を形成すること、(c)スラリーを、ゲルを形成するように設定すること、及び(d)乾燥させてエアロゾル生成材料を形成すること、によって形成されてもよい。
【0145】
スラリーの層を形成すること(b)は、典型的には、スラリーをスプレー、キャスト(casting)、又は押出成形(extruding)することを含む。例では、スラリー層は、スラリーをエレクトロスプレーすることによって形成される。例では、スラリー層は、スラリーをキャストすることによって形成される。
【0146】
いくつかの例では、(b)及び/又は(c)及び/又は(d)は、少なくとも部分的に、同時に行われる(例えば、エレクトロスプレー中に)。いくつかの例では、(b)、(c)、及び(d)は連続して行われる。
【0147】
いくつかの例では、スラリーは支持体に付される。層は、支持体上に形成さてもよい。
【0148】
例では、スラリーは、ゲル化剤、エアロゾル形成剤、及び活性物質を含む。スラリーは、エアロゾル生成材料の組成に関して本明細書に与えられた割合のうちのいずれかでこれらの成分を含んでもよい。例えば、スラリーは(乾燥重量ベースで)、
ゲル化剤、及び、任意選択的に充填材(ゲル化剤及び充填材の量が一緒にスラリーの約10~60wt%の量である)と、
スラリーの約40~80wt%の量のエアロゾル形成剤材料と、
任意選択的に、スラリーの最大約20wt%の量の活性物質と、
を含んでもよい。
【0149】
ゲルを硬化させること(c)は、硬化剤をスラリーに与えることを含んでもよい。例えば、スラリーは、ゲル前駆体としてアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、又はアルギン酸アンモニウムを含んでもよく、カルシウム源(塩化カルシウムなど)を含む硬化剤がスラリーに添加されてアルギン酸カルシウムゲルが形成されてもよい。
【0150】
例では、硬化剤は、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、又はそれらの組合せを含むか、又はそれらからなる。いくつかの例では、硬化剤は、ギ酸カルシウム及び/又は乳酸カルシウムを含むか、又はそれからなる。特定の例において、硬化剤は、ギ酸カルシウムを含むか、又はギ酸カルシウムからなる。本発明者らは、典型的には、ギ酸カルシウムを硬化剤として採用することにより、より大きな引張強度及びより大きな伸長抵抗を有するエアロゾル生成材料が得られることを特定した。
【0151】
カルシウム源などの硬化剤の総量は、0.5~5wt%であってもよい(乾燥重量ベースで計算)。好適には、総量は、約1wt%、2.5wt%又は4wt%から約4.8wt%又は4.5wt%までであってもよい。本発明者らは、硬化剤の添加が少なすぎると、エアロゾル生成材料成分が安定化せず、これらの成分がエアロゾル生成材料から脱落する結果となるエアロゾル生成材料が生じ得ることを見出した。本発明者らは、硬化剤を添加しすぎると、非常に粘着性が高く、その結果、取扱い性が悪いエアロゾル生成材料が生じることを見出した。
【0152】
エアロゾル生成材料がタバコを含有しない場合、より多量の硬化剤を適用する必要があることがある。したがって、場合によっては、硬化剤の総量は、乾燥重量ベースで計算して、例えば5~10wt%のように0.5~12wt%であってもよい。好適には、総量は、約5wt%、6wt%、又は7wt%から約12wt%又は10wt%までであってもよい。この場合、エアロゾル生成材料は一般にタバコを含有しないこととなろう。
【0153】
例では、スラリーに硬化剤を加えることは、スラリーの上面などのスラリー上に硬化剤をスプレーすることを含む。
【0154】
アルギン酸塩類はアルギン酸の誘導体であり、典型的には高分子量ポリマー(10~600kDa)である。アルギン酸は、(1,4)-グリコシド結合で一緒に結合して多糖を形成する、β-D-マンヌロン酸(M)単位及びα-L-グルロン酸(G)単位(ブロック)のコポリマーである。カルシウムカチオンを添加すると、アルギン酸塩は架橋してゲルを形成する。高いGモノマー含有量を有するアルギン酸塩類は、カルシウム源の添加時にゲルをより容易に形成することが見出された。したがって、場合によっては、ゲル前駆体は、アルギン酸塩コポリマー中のモノマー単位の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、又は70%がα-L-グルロン酸(G)単位であるアルギン酸塩類を含んでもよい。
【0155】
例では、乾燥(d)により、スラリー中の水の約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、又は90wt%~約80wt%、90wt%、又は95wt%(WWB)が除去される。
【0156】
例では、乾燥(d)により、キャスト材料の厚さが少なくとも80%、好適には85%又は87%減少する。例えば、スラリーは2mmの厚さでキャストされ、得られた乾燥エアロゾル生成材料は0.2mmの厚さを有する。
【0157】
いくつかの例では、スラリー溶媒は、水から本質的になるか、又は水からなる。いくつかの例では、スラリーは、約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、又は90wt%の溶媒(WWB)を含む。
【0158】
溶媒が水からなる例では、スラリーの乾燥重量含有率はエアロゾル生成材料の乾燥重量含有率と一致してもよい。したがって、固体組成に関する本明細書の説明は、本発明のスラリーの態様と組み合わせて明示的に開示されている。
【0159】
エアロゾル生成材料は、香料を含んでもよい。好適には、エアロゾル生成材料は、最大約80wt%、70wt%、60wt%、55wt%、50wt%、又は45wt%の香料を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、10wt%、20wt%、30wt%、35wt%、又は40wt%の香料を含んでもよい(すべて乾燥重量ベースで計算)。例えば、エアロゾル生成材料は、1~80wt%、10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、35~55wt%、又は30~45wt%の香料を含んでもよい。場合によっては、香料は、メントールを含むか、メントールから本質的になるか、又はメントールからなる。
【0160】
エアロゾル生成材料は、充填材を含んでもよい。
【0161】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、1wt%~60wt%、又は5wt%~50wt%、又は5wt%~30wt%、又は10wt%~20wt%などの、60wt%未満の充填材を含む。
【0162】
他の実施形態では、エアロゾル生成材料は、20wt%未満、好適には10wt%未満、又は5wt%未満の充填材を含む。場合によっては、エアロゾル生成材料は1wt%未満の充填剤を含み、場合によっては充填剤を含まない。
【0163】
いくつかのそのような場合、エアロゾル生成材料は、少なくとも1wt%の充填材、例えば、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも20wt%、少なくとも30wt%、少なくとも40wt%、又は少なくとも50wt%の充填材を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、5~25wt%の充填材を含む。
【0164】
充填材は、存在する場合は、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの1つ以上の無機充填材料、及びモレキュラーシーブなどの好適な無機吸着剤を含んでもよい。充填材は、木材パルプ、セルロース、及びセルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)など)などの1つ以上の有機充填材料を含んでもよい。特定の場合には、エアロゾル生成材料は、チョークなどの炭酸カルシウムを含まない。
【0165】
充填材を含む特定の実施形態では、充填材は繊維質である。例えば、充填材は、木材パルプ、麻繊維、セルロース又はセルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)など)などの繊維質有機充填材料であってもよい。
【0166】
理論により拘束されることを望むものではないが、エアロゾル生成材料に繊維質充填材を含めることにより、材料の引張強度を高めることがあると考えられる。これは、エアロゾル生成材料シートがエアロゾル化可能な材料のロッドに外接する場合など、エアロゾル生成材料がシートとして提供される例において特に有効であり得る。
【0167】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はタバコ繊維を含まない。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料は繊維質材料を含まない。
【0168】
エアロゾル生成材料は、1つ以上の活性物質及び/又は香料、1つ以上のエアロゾル形成材料、並びに任意選択で1つ以上の他の機能性材料を含んでもよい。
【0169】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、活性物質をさらに含む。例えば、場合によっては、エアロゾル生成材料は、タバコ材料及び/又はニコチンをさらに含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、粉末タバコ及び/又はニコチン及び/又はタバコ抽出物を含む。
【0170】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)5~60wt%のタバコ材料及び/又はニコチンを含んでもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%から約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%までの活性物質を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%から約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%までのタバコ材料を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、又は20~35wt%のタバコ材料を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、2wt%、3wt%、又は4wt%から約20wt%、18wt%、15wt%、又は12wt%までのニコチンを含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、又は3~12wt%のニコチンを含んでもよい。
【0171】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、タバコ抽出物などの活性物質を含む。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)5~60wt%のタバコ抽出物を含んでもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、又は25wt%から約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、又は30wt%までのタバコ抽出物を含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、又は20~35wt%のタバコ抽出物を含んでもよい。タバコ抽出物は、エアロゾル生成材料が(乾燥重量ベースで計算して)1wt%、1.5wt%、2wt%、又は2.5wt%から約6wt%、5wt%、4.5wt%、又は4wt%までのニコチンを含むような濃度でニコチンを含有してもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料中には、タバコ抽出物から生じるニコチン以外のニコチンはなくてもよい。
【0172】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はタバコ材料を含まないが、ニコチンを含む。いくつかのそのような場合、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、2wt%、3wt%、又は4wt%から約20wt%、18wt%、15wt%、又は12wt%までのニコチンを含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、又は3~12wt%のニコチンを含んでもよい。
【0173】
場合によっては、活性物質及び/又は香料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、又は30wt%であってもよい。場合によっては、活性物質及び/又は香料の総含有量は、(すべて乾燥重量ベースで計算して)約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、又は40wt%未満であってもよい。
【0174】
場合によっては、タバコ材料、ニコチン、及び香料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、又は30wt%であってもよい。場合によっては、活性物質及び/又は香料の総含有量は、(すべて乾燥重量ベースで計算して)約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、又は40wt%未満であってもよい。
【0175】
エアロゾル生成組成物は、1つ以上の活性物質を含んでもよい。例では、エアロゾル生成材料は、1つ以上の活性物質、例えば最大約20wt%のエアロゾル生成材料を含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約1wt%、5wt%、10wt%、又は15wt%から約20wt%、15wt%、15wt%、又は5wt%までの量の活性物質を含む。
【0176】
活性物質は、生理学的応答及び/又は嗅覚応答を得るために、エアロゾル生成組成物に含まれる生理学的及び/又は嗅覚活性物質を含んでもよい。
【0177】
タバコ材料は、エアロゾル生成組成物中に、約50~95wt%、又は約60~90wt%、又は約70~90wt%、又は約75~85wt%の量で存在してもよい。
【0178】
タバコ材料は、任意の形で存在し得るが、典型的には細かく刻まれている(例えば、細幅の細片に切断されている)。エアロゾル生成組成物全体にわたってタバコ材料及びエアロゾル生成材料が均一に分散したエアロゾル生成組成物を提供するために、細かく刻まれたタバコ材料がエアロゾル生成材料と好適にブレンドされてもよい。
【0179】
例では、タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコ茎、再構成タバコ、及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ以上を含む。驚くべきことに、本発明者らは、エアロゾル生成組成物中に比較的大量の葉身タバコを使用しても、非燃焼式エアロゾル供給システムによって加熱された場合に許容可能なエアロゾルを提供することが可能であることを特定した。葉身タバコは、典型的には優れた感覚特性を提供する。例では、タバコ材料は、タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、又は95wt%の量の葉身タバコを含む。特定の例では、タバコ材料は、タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、又は95wt%の量の刻みタバコを含む。
【0180】
タバコ材料を製造するために使用されるタバコは、単一のグレード又はブレンド、カットラグ若しくはホールリーフなどの任意の適切なタバコであってもよく、バージニア及び/又はバーレー及び/又はオリエンタルを含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、1つ以上の他の機能材料は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、結合剤、充填材、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0182】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、製造中に溶融香味料を乳化させた乳化剤をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成材料は、約5wt%~約15wt%(乾燥重量ベースで計算)、好適には約10wt%の乳化剤を含んでもよい。乳化剤は、アカシアガムを含んでもよい。
【0183】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はヒドロゲルであり、湿重量ベースで計算して約20wt%未満の水を含む。場合によっては、ヒドロゲルは、湿重量ベースで計算して約15wt%、12wt%、又は10wt%未満の水を含んでもよい。場合によっては、ヒドロゲルは、少なくとも約1wt%、2wt%、又は少なくとも約5wt%の水(WWB)を含んでもよい。
【0184】
エアロゾル生成材料は、1wt%~15wt%などの任意の好適な含水量を有してもよい。好適には、エアロゾル生成材料の含水量は、約5wt%、7wt%、又は9wt%から約15wt%、13wt%、又は11wt%(WWB)までであり、最も好適には約10wt%である。エアロゾル生成材料の含水量は、例えば、カールフィッシャー滴定又は熱伝導度型検出器付きガスクロマトグラフィー(GC-TCD)によって測定されてもよい。
【0185】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香料、及び任意選択的に活性物質から本質的になってもよいし、又はそれらからなってもよい。
【0186】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香料、並びに任意選択的にタバコ材料及び/又はニコチン源から本質的になってもよいし、又はそれらからなってもよい。
【0187】
例では、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、活性物質、及び水から本質的になるか、又はそれらからなる。例では、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、及び水から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0188】
例では、エアロゾル生成材料は香味料を含まず、特定の例では、エアロゾル生成材料は活性物質を含まない。
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
0.1~50wt%のエアロゾル生成剤と、
0.1~80wt%の香料と、
を含むエアロゾル生成材料を含む。ここで、これらの重量は乾燥重量ベースで計算される。
【0189】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、1~80wt%の香料(乾燥重量ベース)を含む。
【0190】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、
1~50wt%のゲル化剤と、
0.1~50wt%のエアロゾル生成剤と、
30~60wt%の香料と、
を含む。ここで、これらの重量は、乾燥重量ベースで計算される。
【0191】
エアロゾル生成材料の代替的な実施形態では、エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
5~60wt%のエアロゾル生成剤と、
10~60wt%のタバコ抽出物と、
を含むエアロゾル生成材料を含む。ここで、これらの重量は乾燥重量ベースで計算される。
【0192】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、
1~60wt%のゲル化剤と、
20~60wt%のエアロゾル生成剤と、
10~60wt%のタバコ抽出物と、
を含む。ここで、これらの重量は乾燥重量ベースで計算される。
【0193】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、20~35wt%のゲル化剤と、10~25wt%のエアロゾル形成剤材料と、5~25wt%の繊維含有充填材と、35~50wt%の香味料及び/又は活性物質とを含む。
【0194】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、タバコ抽出物、水、及び任意選択的に香料から本質的になってもよいし、又はそれらからなってもよい。場合によっては、エアロゾル生成材料は、グリセロール、アルギン酸塩及び/又はペクチン、タバコ抽出物、並びに水から本質的になってもよいし、又はそれらからなってもよい。
【0195】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、以下の組成(DWB)、すなわち、約5wt%~約40wt%、又は約10wt%~30wt%、又は約15wt%~約25wt%の量のゲル化剤(好ましくはアルギン酸塩を含む)と、約30wt%~約60wt%、又は約40wt%~55wt%、又は約45wt%~約50wt%の量のタバコ抽出物と、約10wt%~約50wt%、又は約20wt%~約40wt%、又は約25wt%~約35wt%(DWB)の量のエアロゾル生成剤(好ましくはグリセロールを含む)とを含んでもよい。
【0196】
一実施形態では、エアロゾル生成材料は、約20wt%のアルギン酸塩ゲル化剤、約48wt%のバージニアタバコ抽出物、及び約32wt%のグリセロール(DWB)を含む。
【0197】
エアロゾル生成材料の「厚さ」は、第1の表面と第2の表面との間の最短距離を表す。エアロゾル生成材料がシートの形態である実施形態では、エアロゾル生成材料の厚さは、シートの第1の平坦な表面と、シートの第1の平坦な表面の反対側のシートの第2の平坦な表面との間の最短距離である。
【0198】
場合によっては、エアロゾル形成エアロゾル生成材料層は、約0.015mm~約1.5mm、好適には約0.05mm~約1.5mm、又は0.05mm~約1.0mmの厚さを有する。好適には、厚さは、約0.1mm又は0.15mmから約1.0mm、0.5mm、又は0.3mmまでの範囲であってもよい。
【0199】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有してもよい。好適には、厚さは、約0.05mm、0.1mm、又は0.15mmから約0.5mm又は0.3mmまでの範囲であってもよい。
【0200】
0.2mmの厚さを有する材料が特に適している。エアロゾル生成材料は、2つ以上の層を備えてもよく、本明細書に記載の厚さは、それらの層の合計厚さを指す。
【0201】
エアロゾル生成材料が厚すぎる場合、加熱効率が低下することが分かっている。これは、使用時の電力消費に悪影響を及ぼす。逆に、エアロゾル生成材料が薄すぎる場合、製造及び取扱いが困難となり、非常に薄い材料はキャストが難しく、脆く、使用時のエアロゾル形成を損なう可能性がある。
【0202】
本明細書で規定される厚さは、材料の平均厚さである。場合によっては、エアロゾル生成材料の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%、又は1%以下だけ変動し得る。
【0203】
いくつかの例では、シートの形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約900N/mの引張強度を有してもよい。エアロゾル生成材料が充填材を含まない場合などのいくつかの例では、エアロゾル生成材料は、200N/m~400N/m、又は200N/m~300N/m、又は約250N/mの引張強度を有してもよい。
【0204】
そのような引張強度は、エアロゾル生成材料がシートとして形成され、次いで細断されてエアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に適し得る。エアロゾル生成材料が充填材を含む場合などのいくつかの例では、エアロゾル生成材料は、600N/m~900N/m、又は700N/m~900N/m、又は約800N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料が、好適にはチューブの形態のロール状シートとしてエアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる実施形態に特に適し得る。
【0205】
いくつかの例では、シートの形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約2600N/mの引張強度を有してもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、600N/m~2000N/m、又は700N/m~1500N/m、又は約1000N/mの引張強度を有してもよい。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料を構成するエアロゾル生成材料が形成され、シートとしてエアロゾル生成消耗品に組み込まれる実施形態に特に適し得る。
【0206】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成材料は、30g/m~350g/mなどの任意の適切な面密度を有してもよい。場合によっては、シートは、50~250g/m、又は約70~210g/m、又は約90~190g/m、又は好適には約100g/mの単位面積当たりの質量を有してもよい(それによって、カットラグタバコと同様の密度を有し、これらの物質の混合物は容易に分離しない)。場合によっては、シートは、約30~70g/m、40~60g/m、又は25~60g/mの単位面積当たりの質量を有してもよく、タバコなどのエアロゾル化可能な材料を被覆するために使用されてもよい。
【0207】
本明細書に記載のすべての重量パーセント(wt%と表記)は、別段の明示的な記述のない限り、乾燥重量ベースで計算される。また、すべての重量比は、乾燥重量ベースで計算される。乾燥重量ベースで引用される重量は、水以外の抽出物、スラリー又は材料の全体を指し、グリセロールなど、室温及び室内圧力でそれ自体が液体である成分を含んでもよい。これに対して、湿潤重量ベースで引用された重量パーセントは、水を含むすべての成分を指す。
【0208】
本明細書で使用される場合、「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅及び長さを有する要素を示す。シートの主表面は、シートが平坦である場合に幅寸法及び長さ寸法の両方で延びる表面である。シートは、例えば、ストリップであってもよい。
【0209】
エアロゾル生成材料は、着色剤を含んでもよい。着色剤の添加により、エアロゾル生成材料の視覚的外観が変化し得る。エアロゾル生成材料中の着色剤の存在により、エアロゾル生成材料の視覚的外観及びエアロゾル生成材料が向上され得る。エアロゾル生成材料に着色剤を添加することによって、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の他の成分、又はエアロゾル生成材料を備える物品の他の構成要素と色合わせされてもよい。
【0210】
エアロゾル生成材料の所望の色に応じて、様々な着色剤が使用されてもよい。エアロゾル生成材料の色は、例えば、白色、緑色、赤色、紫色、青色、褐色、又は黒色であってもよい。他の色もまた想定される。天然又は合成染料、食品グレードの着色剤、及び医薬品グレードの着色剤などの天然又は合成着色剤が使用されてもよい。特定の実施形態では、着色剤はカラメルであり、これはエアロゾル生成材料に褐色の外観を付与してもよい。そのような実施形態では、エアロゾル生成材料の色は、他の成分(タバコ材料など)の色と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料に着色剤を添加すると、エアロゾル生成材料中の他の構成要素と視覚的に区別することができなくなる。
【0211】
着色剤は、エアロゾル生成材料の形成中(例えば、エアロゾル生成材料を形成する材料を含むスラリーを形成するとき)に組み込まれてもよく、又は着色剤は、エアロゾル生成材料の形成後に(例えば、エアロゾル生成材料上に着色剤をスプレーすることによって)エアロゾル生成材料に付されてもよい。
【0212】
上記実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、タルカムパウダー、炭酸カルシウム粉末、又は他の粉末が、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの個別部分の露出した表面に付される。これにより、エアロゾル生成材料の粘着性又は接着性のレベルが低下し得る。
【0213】
添付の図面の以下の説明では、2つ以上の実施形態において同じ要素が存在する場合、全体を通してその要素に同じ参照番号が使用され、同様の要素が存在する場合、同様の参照番号(同じ番号に100の倍数を加えたもの)が使用される。
【0214】
図1図3を参照すると、消耗品2は、第1の表面6を有する支持体4を備える。第1の表面6には、エアロゾル生成材料の複数の個別部分8が支持される。エアロゾル生成材料の個別部分8は、グリッドパターンで第1の表面6に配置される。個別部分8の数及び支持体4の第1の表面6上のそれらの配置は例示的なものであり、異なる(ゼロではない)数の個別部分8及びそれらの個別部分8の異なるレイアウトが本開示の範囲内に含まれる。
【0215】
エアロゾル生成材料の個別部分8及び第1の表面6の一部分には、吸収性又は吸着性材料10が重ねられる。第1の表面6の残りの部分及び吸収性又は吸着性材料10には、カバー12が重ねられる。
【0216】
支持体4は、アルミニウム箔から形成された第1の層14と、紙から形成された第2の層16とを有する積層材料である。第1の層14の、支持体4の層16から離れる方に向く面は、支持体4の第1の表面6である。支持体4が層14及び16の積層体である結果として、十分に剛性があって、自己支持性があり、損傷することなく取扱い可能である支持体が得られる。消耗品2の図示されていない実施形態では、支持体4はアルミニウム箔のみの層から形成される。このような実施形態では、カバー12及び吸収性又は吸着性材料10は、必要なレベルの剛性を支持体4にもたらす。
【0217】
エアロゾル生成材料の個別部分8は、例えば、後に固化するエアロゾル生成材料スラリーとして利用することによって、任意の適切な方法で態様で支持体4の第1の表面6に付される。
【0218】
カバー12は、シート材料で形成され、図3に示すように折曲げライン18及び20を含む。折曲げライン18、20により、カバー12は、一対の接触パネル22と、一対の脚部パネル24と、メインパネル26とを含むように構成される。接触パネルは、接着剤(図示せず)を使用して支持体4の第1の表面6の一部分に接着されるように構成される。例えば、誘導加熱が少なくとも1つの個別部分8により重ねられたアルミニウム箔を加熱する結果として、個別部分8の1つ以上が加熱されると、エアロゾル生成材料から放出された蒸気が流通路内に放出されるように、接触パネルは寸法決めされ、エアロゾル生成材料の個別部分8は位置決めされる。その蒸気は、吸収性又は吸着性材料10に流入する。
【0219】
脚部パネル24は、カバー12のメインパネル26を、支持体4の第1の表面6から距離を置いて、また第1の表面6に実質的に平行に保持するよう働く。カバー12の脚部パネル24及びメインパネル26と、支持体4の第1の表面6とは共に、それらの間に流通路を画定する。図1図3に示すように、その流通路は、吸収性又は吸着性材料10で満たされるか、又は少なくとも実質的に満たされる。吸収性又は吸着性材料10は、消耗品2が使用されているときに、蒸気、エアロゾル若しくは空気、又はそれらの混合物がユーザによって(ユーザがデバイスを吸引した結果として)流通路に沿って引き込まれるときに圧力損失があるという効果を有する。
【0220】
吸収性又は吸着性材料10は、吸収性又は吸着性材料の塊状体であり、その材料は、個別部分8の1つ以上によって放出された蒸気を種とし、そうして蒸気をエアロゾルに移行させる表面を有する。吸収性又は吸着性材料10は、例えば、限定ではないが、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコのうちの1つ、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物から形成されてもよい。これらの材料は、これらの材料の絡み合った長手方向に延びる要素のマトリクスの形態であってもよい。これらの要素は、糸、繊維又は細片であってもよい。
【0221】
吸収性又は吸着性材料10はまた、流通路内に形成される凝縮物を吸収又は吸着する。
【0222】
カバー12を形成する材料は、例えばカバー12のメインパネル26が支持体4に向かう力を受ける場合にカバー12が容易に変形可能であるほど十分に薄い。吸収性又は吸着性材料10は、カバーが支持体から離間されなくなることを防止する。この間隔は、消耗品2の使用前及び消耗品2の使用時の両方で維持される。
【0223】
吸収性又は吸着性材料10は、エアロゾル生成材料の個別部分8が加熱されて蒸気を生成する温度によっては実質的に影響を受けないため、吸収性又は吸着性材料10は消耗品2の使用によって実質的に変化しない。
【0224】
本開示のいくつかの図示されていない実施形態では、吸収性又は吸着性材料10は、吸収性又は吸着性材料の2つ以上の個々独立の部分から形成される。このような実施形態では、材料の個々独立の部分は、異なる吸収性又は吸着性材料であってもよい。しかしながら、吸収性又は吸着性材料10の個々独立の部分は、集合的に流通路を満たすか、又は実質的に満たす。
【0225】
吸収性又は吸着性材料10は、弾性的に変形可能である。その変形は、吸収性又は吸着性材料10の細孔又は空隙のサイズを減少させること、又は形状を変化させることを含む場合もあり、多孔質の材料10は、圧縮時に弾性変形し、圧縮の原因が除去された後に実質的に元の形態に復元する。
【0226】
吸収性又は吸着性材料10は、さらに、1つ以上の感覚物質を含んでもよく、少なくとも1つの感覚物質は、消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質(図示せず)である。少なくとも1つの感覚物質の少なくとも1つは、温度X℃で消費者の感覚的体験を強め始める。温度Xは、エアロゾル生成材料の個別部分8のうちの1つ以上が気化し始める温度Y℃よりも低い。
【0227】
本開示のいくつかの図示されていない実施形態では、吸収性又は吸着性材料10は、例えば、エアロゾル生成材料の個別部分8に隣接する吸収性又は吸着性材料10の表面に凹部を含めることによって、吸収性又は吸着性材料10が個別部分8から離間されるように構成される。これは、消耗品が使用されているときに吸収性又は吸着性材料10の加熱を低減する効果を有する。
【0228】
上述したような消耗品2を作製する方法は、支持体4を用意することから始まる。エアロゾル生成材料の1つ以上の個別部分8は、適切な塗布技術を使用して、エアロゾル生成材料スラリーとして支持体の第1の表面6に付される。次いで、エアロゾル生成材料スラリーを凝結させるか、又は凝結させる。
【0229】
次に、カバー12を折曲げライン18、20の周りで折り曲げることによってカバー12を形成する。接着剤は、支持体4の第1の面6と接触する接触パネル22の表面に付される。接触パネル22の接着剤コーティング面は、第1の表面6に押し付けられ、支持体4とカバー12との間に流通路が形成される。エアロゾル生成材料の個別部分8は、流通路を画定する支持体4の第1の表面6の部分上にある。
【0230】
次に、吸収性又は吸着性材料10は、圧縮された後、流通路内に供給される。この後、吸収性又は吸着性材料10は膨張し、流通路を満たす。
【0231】
これで消耗品2の使用準備が整う。
【0232】
消耗品2を作製する代替の方法では、その方法は支持体4を用意することから始まる。エアロゾル生成材料の1つ以上の個別部分8は、適切な塗布技術を使用して、エアロゾル生成材料スラリーとして支持体の第1の表面6に付される。次いで、エアロゾル生成材料スラリーを凝結させるか、又は凝結させる。
【0233】
次に、予め定められた形状及びサイズの吸収性又は吸着性材料10の要素が、エアロゾル生成材料の個別部分8及び支持体4の第1の表面6の上に配置される。
【0234】
次に、カバー12を折曲げライン18、20の周りで折り曲げることによってカバー12が形成され、支持体4の第1の面6と接触する接触パネル22の表面に接着剤が付される。次いで、カバー12は、吸収性又は吸着性材料10の上に配置され、接触パネル22の接着剤でコーティングされた面が第1の表面6に押し付けられる。これにより、支持体4とカバー12との間に流通路が形成され、その流通路は吸収性又は吸着性材料10によって満たされる。
【0235】
これで消耗品2の使用準備が整う。
【0236】
図4図5及び図6を参照すると、消耗品102は、第1の表面106を有する支持体104と、第1の表面128を有するカバー112とを備える。支持体104の第1の表面106には、エアロゾル生成材料の複数の個別部分108が支持される。エアロゾル生成材料の個別部分108は、第1の表面106に繰返しパターンで配置される。
【0237】
カバー112の第1の表面128は、支持体104の方に向く。カバー112の第1の表面128には、エアロゾル生成材料の複数の個別部分(図示せず)が支持される。第1の表面128上のエアロゾル生成材料の個別部分は、第1の表面106上の個別部分108と数が等しく、それらは同じ繰返しパターンで第1の表面128に配置される。
【0238】
エアロゾル生成材料の個別部分の数、並びに支持体104の第1の表面106及び支持体112の第1の表面128上のそれらの配置は例示的なものであり、エアロゾル生成材料の個別部分の異なる(ゼロではない)数及びそれらの個別部分の異なるレイアウトは本開示の範囲内に含まれる。
【0239】
支持体104とカバー112との間には、吸収性又は吸着性材料110が配置される。吸収性又は吸着性材料110は、第1、第2及び第3の流路130、132、134を部分的に画定する。これらの流路の残りの部分は、支持体106/エアロゾル生成材料の部分108と、そこに支持されたカバー112/エアロゾル生成材料の部分とによって画定される。
【0240】
吸収性又は吸着性材料110は、本体146及び吸い口148を含む。本体146は、第1及び第3の流路130、134と、第2の流路132の一部分とを含む。第2の流路132の残りの部分は、吸い口148によって全体的に画定され、吸い口148の、本体146から最も遠い部分の口部150で終端する。
【0241】
第1及び第3の流路130、134の各々は、3つのチャンバ152を含み(明瞭にするために、すべてのチャンバ152に符号が付されているわけではない)、第2の流路132は、4つのチャンバ152を含む。これらのチャンバは、チャネル154(ここでも、明確にするために、チャネル154のすべてにラベル付けされているわけではない)によって接続され、各流路の端部には、第1及び第2のエンドチャネル156、158がある。第1のエンドチャネルは、第1及び第3の流路130、134のために吸い口148に隣接する位置で、また第2の流路132のために口部156を通って、吸収性又は吸着性材料110の縁部から開口する。第2のエンドチャネル158はすべて、吸い口148から最も遠い吸収性又は吸着性材料110の縁部を通って開口する。
【0242】
図5に見られるように、第1、第2及び第3の流路130、132、134は、流路130、132、134に沿うガス/エアロゾルの流れを制限する狭窄部160(明確にするために、チャンバ152のすべてにラベル付けされているわけではない)を含む。
【0243】
図6を参照すると、消耗品102がエアロゾル供給デバイス140の加熱チャンバ138内に配置されると、消耗品は加熱チャンバ138の側壁142と摺動接触する。加熱チャンバ138は、吸収性又は吸着性材料110の主要部分146よりもD方向に長い寸法を有し、消耗品が図6に示す位置に挿入されたときに、消耗品102と加熱チャンバ138の端壁162との間の空隙144が残る。ストッパ162は、消耗品が加熱チャンバ138にそれ以上挿入されるのを防止する。空隙144は、第2のチャネル端部158を流体的に接続し、第1及び第3の流路130、134の第1のエンドチャネル156の口部から、第1及び第3の流路130、134に沿って、空隙144を通り、第2の流路132に沿って、第2の流路132の第1のチャネル端部156を通って口部150を経て出る複合流路を完成させる。
【0244】
チャンバ152は、吸収性又は吸着性材料110によって形成されないチャンバ152を画定する表面が、エアロゾル生成材料部分108及びカバー112によって支持されたエアロゾル生成材料部分によって全体的又は部分的に形成されるように、配置される。
【0245】
消耗品102が使用されているとき、エアロゾル生成材料部分108及びカバー112によって支持されたエアロゾル生成材料部分のうちの1つ以上が加熱されて、エアロゾルに移行する蒸気を生成する。その蒸気/エアロゾルは、主にチャンバ152及びチャネル154内に蓄積する。吸い口148を吸うユーザは、大気ガスの流れを、第1及び第3の流路130、134の第1のエンドチャネル156の口部に、第1及び第3の流路130、134に沿って、空隙144を通り、第2の流路132に沿って、第2の流路132の第1のチャネル端部156を通って、口部150を経て流出させる。大気ガスは蒸気/エアロゾルと混合し、大気ガス/蒸気/エアロゾル混合物が口部150から流出する。
【0246】
吸収性又は吸着性材料110は、吸収性又は吸着性材料の塊状体であり、この材料は、個別部分108のうちの1つ以上によって放出された蒸気を種とし、そうして蒸気をエアロゾルに移行させる高表面積を有する。吸収性又は吸着性材料110は、例えば、限定ではないが、酢酸セルロース、エアレイド紙、綿系材料、細断紙若しくはカットラグタバコのうちの1つ、又はこれらの材料のうちの2つ以上の混合物から形成されてもよい。これらの材料は、これらの材料の絡み合った長手方向に延びる要素のマトリクスの形態であってもよい。これらの要素は、糸、繊維又は細片であってもよい。
【0247】
吸収性又は吸着性材料110はまた、消耗品102内で形成される水蒸気又は凝縮物を吸収又は吸着する。
【0248】
図7及び図8を参照すると、消耗品202は、第1の表面266を有する支持体/カバー264を備える。支持体/カバー264の第1の表面266には、エアロゾル生成材料の複数の個別部分208が支持される。エアロゾル生成材料の個別部分208は、第1の表面266上に繰返しパターンで配置される。
【0249】
支持体/カバー264は、支持体/カバー264と芯材210との間にエアロゾル生成材料の個別部分208を有する吸収性又は吸着性材料の芯材210の周りに巻き付けられる。
【0250】
使用時、エアロゾル生成材料の個別部分208のうちの1つ以上が加熱され、エアロゾル生成材料部分によって生成された蒸気/エアロゾルは、芯材210の周りの支持体/カバー264によって形成されたチューブ内で保持される。ユーザは吸い口(図示せず)を口部250に取り付け、吸い口を吸うことができ、これにより、芯材210内のエアロゾル/蒸気及び吸い口に取り付けられていない芯材の端部からの大気ガスが口の中に入る。
【0251】
芯材210の吸収性又は吸着性材料は、上述の吸収性又は吸着性材料110と同様である。
【0252】
上記の説明は例示のみを意図しており、当業者は、開示された発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に変更を加えることができることを認識するであろう。本発明の範囲内に入るさらに他の修正は、本開示の考察に照らして当業者には明らかであろう。
【0253】
様々な実施形態で開示された方法、製品及び消耗品の様々な態様は、単独で、組み合わせて、又は上記の実施形態で具体的に説明されていない様々な構成で使用され得る。したがって、本開示は、その適用において、前述の説明に記載された、又は図面に示された構成要素の詳細及び配置に限定されない。例えば、一実施形態に記載された態様は、他の実施形態に記載された態様と任意の方法で組み合わされてもよい。特定の実施形態を示し説明したが、本発明から逸脱することなくそのより広い態様において変更及び修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。添付の特許請求の範囲は、例において記載された実施形態によって限定されるべきではなく、全体として説明と一致する最も広い合理的な解釈が与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
前記カバー及び前記支持体が、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定し、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体に支持され、
前記エアロゾル生成材料が、前記エアロゾル生成材料の気化によって蒸気が前記流通路に流入するように配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を少なくとも部分的に満たし、前記カバーを前記支持体から離間する、消耗品。
【請求項2】
前記吸収性又は吸着性材料が単一の塊状体を構成し、前記吸収性又は吸着性材料の前記塊状体が前記流通路を実質的に満たす、請求項1に記載の消耗品。
【請求項3】
前記吸収性又は吸着性材料が複数の個々独立の塊状体を構成し、前記吸収性又は吸着性材料の各塊状体が前記流通路内に配置される、請求項1に記載の消耗品。
【請求項4】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品であって、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、
前記カバー及び前記支持体が、エアロゾル、大気ガス、又はエアロゾルと大気ガスとの混合物のうちの1つが移動し得る流通路を部分的に画定し、
前記エアロゾル生成材料が、前記支持体に支持され、
前記エアロゾル生成材料が、前記エアロゾル生成材料の気化によって蒸気が前記流通路に流入するように配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を部分的に画定し、前記カバーを前記支持体から離間する、消耗品。
【請求項5】
前記吸収性又は吸着性材料が単一の塊状体を構成する、請求項4に記載の消耗品。
【請求項6】
前記カバーが変形可能であり、前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品が使用されているときに前記カバーが前記支持体から離間されなくなるのを防止する、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項7】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品の使用によって損傷されず又は実質的に変化しない、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項8】
前記吸収性又は吸着性材料が弾性的に変形可能である、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項9】
前記吸収性又は吸着性材料が、間に空隙がある絡み合った糸、繊維、又は細断された材料の少なくとも1つの三次元マトリクスを含む、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項10】
前記吸収性又は吸着性材料が少なくとも1つの感覚物質を含み、前記少なくとも1つの感覚物質が、前記消耗品が使用されているときに消費者の感覚的体験を向上させる物質である、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項11】
前記エアロゾル生成材料が加熱されて蒸気を生成し、前記吸収性又は吸着性材料が、前記消耗品が使用されているときに加熱される前記支持体上の位置から離間される、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項12】
前記吸収性又は吸着性材料が、前記エアロゾル生成材料によって生成された前記蒸気からエアロゾルを形成するための種表面として作用する複数の表面を含む、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項13】
前記吸収性又は吸着性材料が、水蒸気及び凝縮物の一方又は両方を吸収して保持するように構成される、請求項1又は4に記載の消耗品。
【請求項14】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、前記方法が、
エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を少なくとも部分的に画定するように前記カバーを前記支持体に取り付けるステップと、
前記吸収性又は吸着性材料を前記流通路に配置するステップと、
を含み、
前記エアロゾル生成材料が、前記流通路に流入する、前記エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、前記支持体に配置される、方法。
【請求項15】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
蒸気、エアロゾル及び大気ガスのうちの1つ以上が移動し得る流通路を部分的に画定するように前記カバーを前記支持体に取り付けるステップと、
を含み、
前記エアロゾル生成材料が、前記流通路に流入する、前記エアロゾル生成材料の気化によって生成される蒸気をもたらす位置にて、前記支持体に配置され、
前記吸収性又は吸着性材料が、前記流通路を部分的に画定し、前記カバーを前記支持体から離間する、方法。
【請求項16】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される前記支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して前記支持体を前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用して前記カバーを前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び前記支持体の一部分を前記カバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
前記支持体に配置される前記エアロゾル生成材料が、前記支持体と前記吸収性又は吸着性材料の本体との間に配置される、方法。
【請求項17】
非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品を作製する方法であって、前記消耗品が、支持体と、エアロゾル生成材料と、カバーと、吸収性又は吸着性材料の本体とを備え、前記方法が、
前記エアロゾル生成材料が支持される支持体を用意するステップと、
固定手段を使用して前記支持体を前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、固定手段を使用して前記カバーを前記吸収性又は吸着性材料の本体に固定するステップ、及び前記支持体の一部分を前記カバーの一部分に固定するステップのうちの1つ以上のステップと、
を含み、
前記吸収性又は吸着性材料の本体が、流通路を少なくとも部分的に画定する、方法。
【請求項18】
請求項1又は4に記載の消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給デバイスであって、前記消耗品に支持された前記エアロゾル生成材料の少なくとも一部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を備える、エアロゾル供給デバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のエアロゾル供給デバイスと、請求項1又は4に記載の消耗品とを備えるエアロゾル供給システム。
【請求項20】
請求項1又は4に記載の消耗品を使用時に加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成デバイスを使用して、前記消耗品からエアロゾルを生成する方法であって、前記少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗ヒータ要素又は磁場発生器及びサセプタである、方法。
【国際調査報告】