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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】リサイクルシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241219BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537942
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-06-27
(86)【国際出願番号】 AU2022051533
(87)【国際公開番号】W WO2023115114
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2021904170
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524234097
【氏名又は名称】シンブル イーエスジー ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】アシュリン,リー
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
リサイクルのために廃棄物の分類を奨励する様々な廃棄物リサイクル方法およびシステムが提供される。1つのかかる方法は、携帯型コンピューティング装置を使用して、廃棄品目の機械可読コードまたは記号をスキャンすることであって、コードまたは記号は廃棄品目のタイプを識別すること;前記携帯型コンピューティング装置を使用して、リサイクル容器および特定のタイプの廃棄物と関連付けられたコードまたは記号をスキャンすること;廃棄品目のタイプとリサイクル容器と関連付けられた廃棄物のタイプとの一致を判断すること;ならびに一致を判断すると、スマートコントラクトを実行することであって、スマートコントラクトは、一致に従い、1つ以上のトークンを、携帯型コンピューティング装置と関連付けられたアカウントに割り当てること、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄品目を適切なリサイクル容器に入れることに対してトークン化された報酬を提供するように構成された廃棄物リサイクル方法であって、
携帯型コンピューティング装置を使用して、廃棄品目の機械可読コードまたは記号をスキャンすることであって、前記コードまたは記号は前記廃棄品目のタイプを識別することと、
前記携帯型コンピューティング装置を使用して、リサイクル容器および特定のタイプの廃棄物と関連付けられた機械可読コードまたは記号をスキャンすることと、
前記廃棄品目の前記タイプと前記リサイクル容器と関連付けられた廃棄物の前記タイプとの一致を判断することと、
前記一致を判断すると、スマートコントラクトを実行することであって、前記スマートコントラクトは、前記一致に従い、前記廃棄品目を前記リサイクル容器に入れることに対する報酬として、1つ以上のトークンを、前記携帯型コンピューティング装置と関連付けられたアカウントに割り当てることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記スマートコントラクトは、ブロックチェーンまたは分散型台帳上で定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各タイプ(クラス)の廃棄物は、異なるスマートコントラクトと関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記廃棄品目は、プラスチックボトルまたはアルミニウム缶などの、使い捨て品目を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記廃棄品目上の前記コードまたは記号は、前記携帯型コンピューティング装置のカメラを使用してスキャンされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記廃棄品目上の前記コードまたは記号は、QRコードを含み、前記リサイクル容器上の前記コードまたは記号はQRコードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記携帯型コンピューティング装置は、スマートフォンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記スマートフォンは、一致の詳細をリモートコンピューティング装置に提供するように構成され、そこで前記スマートコントラクトが実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記廃棄品目および/または前記リサイクル容器の前記コードもしくは記号がスキャンされるときに位置情報が捕捉されて、前記スマートコントラクトの前記実行と関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のトークンは、前記携帯型コンピューティング装置と関連付けられたウォレットに転送される暗号通貨を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記スマートコントラクトは、前記携帯型コンピューティング装置にリモートで実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記廃棄品目の前記機械可読コードまたは記号およびリサイクル容器と関連付けられた前記機械可読コードまたは記号が予め定義された時間制限でスキャンされたと判断すること
をさらに含み、
前記コードが前記予め定義された時間制限内にスキャンされたとさらに判断すると、前記スマートコントラクトが実行される、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記廃棄品目の前記コードまたは記号は、製造日、有効期限もしくは賞味期限、またはバッチ番号などの、前記廃棄品目と関連付けられた製品に関連するデータを符号化するようにさらに構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記製品に関連する前記データに従って、1つ以上のアラートを前記ユーザーに発することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
販売時点管理(point of sale)装置によって、複数の廃棄品目の複数の機械可読コードまたは記号をスキャンすることと、
前記携帯型コンピューティング装置によってスキャンするために、前記複数の機械可読コードまたは記号に関連する複合コードまたは記号を生成することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記リサイクル容器は、複数のサブ容器を含み、サブ容器へのアクセスは、品目上のコードをスキャンすると提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
廃棄物分類システムのカメラを使用して、別の廃棄品目のコードまたは記号をスキャンすることであって、前記コードまたは記号は他の廃棄品目の前記タイプを識別することと、
前記廃棄物分類システムを使用して、前記他の廃棄品目を、前記他の廃棄品目の前記タイプと関連付けられたリサイクル容器に移動させることと、
前記廃棄品目を、前記廃棄品目の前記タイプと関連付けられた前記リサイクル容器に移動させると、更なるスマートコントラクトを実行することであって、前記更なるスマートコントラクトは、1つ以上のトークンを、前記廃棄物分類システムと関連付けられたアカウントに割り当てることと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
複数の廃棄物分類システムが異なる位置で使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
複数の携帯型コンピューティング装置であって、各々、
廃棄品目のコードまたは記号をスキャンすることであって、前記コードまたは記号は前記廃棄品目のタイプを識別すること、
リサイクル容器および特定のタイプの廃棄物と関連付けられたコードまたは記号をスキャンすること、および
前記廃棄品目の前記タイプと前記リサイクル容器と関連付けられた廃棄物の前記タイプとの一致を判断すること
を行うように構成された、複数の携帯型コンピューティング装置と、
少なくとも1つのリモートサーバーであって、
前記一致を判断すると、スマートコントラクトを実行することであって、前記スマートコントラクトは、前記一致に従って、1つ以上のトークンを、前記携帯型コンピューティング装置と関連付けられたアカウントに割り当てること
を行うように構成された、少なくとも1つのリモートサーバーと
を備える、廃棄物リサイクルシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つのリモートサーバーは、コンピュータの分散ネットワークを含む、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリサイクルに関する。詳細には、本発明は、リサイクルを奨励し、報酬を与え、かつ/または単純化するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界中で生み出されている廃棄物の量は増加の一途を辿っており、この廃棄物のかなりの量は、リサイクルされない。これは、環境に多大な悪影響を及ぼし、それは明らかに望ましくない。
【0003】
世界最大のファストフードレストランチェーンだけで1日当たり4億個以上のリサイクル可能品目が生産されて、その大部分はリサイクルされないと推定される。同様に、6300億個以上のプラスチック製飲料ボトル、180億個以上のアルミニウム缶、および4000億個以上の使い捨てのコーヒーカップが毎年製造されて、その大部分がリサイクルされないと推定される。
【0004】
廃棄物のリサイクルに関する1つの問題は、廃棄物生産者は多くの場合、自分が生み出す廃棄物のリサイクルに関与する動機がほとんど、または全くないことである。リサイクルを活発に促進している人でさえ、自分のリサイクルの影響を、特に極めて大規模な廃棄物生産者に対して、透明性のある方法で定量化することは困難である。
【0005】
同様に、全ての個人が、廃棄物のリサイクルを単純化するために、廃棄物を廃棄物リサイクル回収箱に分類する十分な動機があるわけではない。これは、自宅から離れている場合に特に当てはまる。
【0006】
リサイクルに関する別の問題は、廃棄物が多くの場合、混ざっていることであり、そのため様々な異なるタイプのリサイクル可能な製品が、潜在的に非リサイクル可能な製品と、一緒に混ざり合っている。分類は非常に時間とコストがかかり、廃棄物生産者は自分の廃棄物の分類に対して寄与する動機も要求もないので、多くの場合、廃棄物の分類は全く実行されず、リサイクル可能な製品はごみ埋め立て地に入る。
【0007】
そのため、改善されたリサイクル方法およびシステムに対する必要性が明らかにある。
【0008】
従来技術の公表文献が本明細書で言及される場合、この言及は、その公表文献がオーストラリアまたは任意の他の国において当技術分野における一般知識の一部を形成すると認めることの構成要素とはならないことが明瞭に理解されるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述した欠点の少なくとも1つを少なくとも部分的に克服するか、または消費者に有用もしくは商用的な選択を提供し得る、リサイクル方法およびシステムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述を目的として、本発明は1つの形式では、
携帯型コンピューティング装置を使用して、廃棄品目のコードまたは記号をスキャンすることであって、コードまたは記号は廃棄品目のタイプを識別すること、
携帯型コンピューティング装置を使用して、リサイクル容器および特定のタイプの廃棄物と関連付けられたコードまたは記号をスキャンすること、
廃棄品目のタイプとリサイクル容器と関連付けられた廃棄物のタイプとの一致を判断すること、ならびに
一致を判断すると、スマートコントラクトを実行することであって、スマートコントラクトは、一致に従い、1つ以上のトークンを携帯型コンピューティング装置と関連付けられたアカウントに割り当てること
を含む、廃棄物リサイクル方法に広く存する。
【0011】
好都合に、本方法は、品目が適切なリサイクル容器と一致する場合、1つ以上のトークンをアカウントに提供することにより、リサイクルを奨励する。スマートコントラクトが使用されるので、リサイクルが行われる前に、コミットメントが提供される。
【0012】
好ましくは、スマートコントラクトはブロックチェーンまたは分散型台帳上で定義される。好ましくは、スマートコントラクトは、携帯型コンピューティング装置にリモートで実行される。
【0013】
好ましくは、各タイプ(クラス)の廃棄物は、異なるスマートコントラクトと関連付けられる。
【0014】
好ましくは、廃棄品目は、プラスチックボトルまたはアルミニウム缶などの、使い捨て品目を含む。
【0015】
好ましくは、廃棄品目上のコードまたは記号は、携帯型コンピューティング装置のカメラを使用してスキャンされる。
【0016】
好ましくは、廃棄品目上のコードまたは記号は、QRコード(登録商標)を含む。
【0017】
好ましくは、リサイクル容器と関連付けられたコードまたは記号は、リサイクル容器上のコードまたは記号を含む。コードまたは記号はQRコードを含み得る。
【0018】
代替として、リサイクル容器と関連付けられたコードまたは記号は、無線で提供されるコードを含み得る。一実施形態では、コードは、無線自動識別(RFID)、近距離無線通信(NFC)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)またはブルートゥース(登録商標)によって提供され得る。
【0019】
好ましくは、携帯型コンピューティング装置は、スマートフォンを含む。スマートフォンは、一致の詳細をリモートコンピューティング装置に提供するように構成され得、そこでスマートコントラクトが実行される。
【0020】
好ましくは、廃棄品目および/またはリサイクル容器のコードもしくは記号がスキャンされるときに位置情報が捕捉されて、スマートコントラクトの実行と関連付けられる。
【0021】
好ましくは、1つ以上のトークンは、携帯型コンピューティング装置と関連付けられたウォレットに転送される暗号通貨を含む。
【0022】
別の形式では、本発明は、
廃棄物分類システムのカメラを使用して、廃棄品目のコードまたは記号をスキャンすることであって、コードまたは記号は廃棄品目のタイプを識別すること、
廃棄物分類システムを使用して、廃棄品目を、廃棄品目のタイプと関連付けられたリサイクル容器に移動させること、および
廃棄品目を、廃棄品目のタイプと関連付けられたリサイクル容器に移動させると、スマートコントラクトを実行することであって、スマートコントラクトは、1つ以上のトークンを廃棄物分類システムと関連付けられたアカウントに割り当てること
を含む、廃棄物リサイクル方法に広く存する。
【0023】
好都合に、本方法は、品目が適切なリサイクル容器に移動されるときに1つ以上のトークンをアカウントに提供することによりリサイクルを奨励する。スマートコントラクトが使用されるので、廃棄物分類システムへの投資は確信をもって行われ得る。
【0024】
好ましくは、スマートコントラクトはブロックチェーンまたは分散型台帳上で定義される。
【0025】
好ましくは、各タイプ(クラス)の廃棄物は、異なるスマートコントラクトと関連付けられる。
【0026】
好ましくは、廃棄品目は、プラスチックボトルまたはアルミニウム缶などの、使い捨て品目を含む。
【0027】
好ましくは、廃棄品目上のコードまたは記号は、QRコードを含む。
【0028】
好ましくは、1つ以上のトークンは、廃棄物分類システムと関連付けられたウォレットに転送される暗号通貨を含む。
【0029】
好ましくは、廃棄物分類システムは少なくとも部分的に太陽電池式である。
【0030】
好ましくは、廃棄物分類システムは、モジュール式自律リサイクル機器を含み、複数のモジュール式自律リサイクル機器が異なる位置で使用される。
【0031】
さらに別の形式では、本発明は、
複数の携帯型コンピューティング装置であって、各々が
廃棄品目のコードまたは記号をスキャンすることであって、コードまたは記号は廃棄品目のタイプを識別すること、
リサイクル容器および特定のタイプの廃棄物と関連付けられたコードまたは記号をスキャンすること、および
廃棄品目のタイプとリサイクル容器と関連付けられた廃棄物のタイプとの一致を判断すること
を行うように構成されている、複数の携帯型コンピューティング装置、ならびに
一致を判断すると、スマートコントラクトを実行することであって、スマートコントラクトは、一致に従い、1つ以上のトークンを、携帯型コンピューティング装置と関連付けられたアカウントに割り当てること、を行うように構成された少なくとも1つのリモートサーバー
を含む、廃棄物リサイクルシステムに広く存する。
【0032】
好ましくは、少なくとも1つのリモートサーバーは、コンピュータの分散ネットワークを含む。
【0033】
さらに別の形式では、本発明は、
廃棄品目のコードまたは記号をスキャンするように構成されたカメラであって、コードまたは記号は廃棄品目のタイプを識別する、カメラ、
廃棄品目を、廃棄品目のタイプと関連付けられたリサイクル容器に移動させるように構成された、少なくとも1つのアクチュエータ、および
廃棄品目を、廃棄品目のタイプと関連付けられたリサイクル容器に移動させると、スマートコントラクトを実行するように構成された少なくとも1つのリモートサーバーであって、スマートコントラクトは、1つ以上のトークンを、廃棄物分類システムと関連付けられたアカウントに割り当てる、少なくとも1つのリモートサーバー
を含む、廃棄物リサイクルシステムに広く存する。
【0034】
好ましくは、少なくとも1つのリモートサーバーは、コンピュータの分散ネットワークを含む。
【発明の効果】
【0035】
前述の廃棄物リサイクルシステムおよび方法は、ユーザーおよび自動分類の両方を提供するために結合され得る。
【0036】
本明細書で説明される特徴のいずれも、本明細書で説明される他の特徴の任意の1つ以上と本発明の範囲内で任意の組合せで組み合わせることができる。
【0037】
本明細書における任意の従来技術への言及は、その従来技術が、一般知識の一部を形成するという承認または任意の形式の提案ではなく、それとして見なされるべきではない。
【0038】
本発明の様々な実施形態は、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の一実施形態に従った、リサイクルシステムを示す。
図2】本発明の一実施形態に従った、図1のシステムの携帯型コンピューティング装置のリサイクルアプリケーションのスクリーンショットを示す。
図3】本発明の一実施形態に従った、図2のリサイクルアプリケーションのリサイクル画面のスクリーンショットを示す。
図4】本発明の一実施形態に従った、図2のリサイクルアプリケーションのウォレット画面のスクリーンショットを示す。
図5】本発明の一実施形態に従った、自律リサイクルシステムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の好ましい特徴、実施形態および変形は、当業者が本発明を実行するために十分な情報を提供する以下の詳細な説明から理解され得る。詳細な説明は、本発明の前述の概要の範囲をいかなる方法によっても制限すると見なされるべきでない。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態に従った、リサイクルシステム100を示す。リサイクルシステム100は、品目、ならびに特に、ボトル、缶および同様のものなどの使い捨て品目をリサイクルするようにユーザーを促して、これらの品目を適切なリサイクル容器に入れることに対して報酬を与える。
【0042】
システム100は、ボトル、缶および同様のものなどのリサイクル可能品目110上のQRコード105、ならびにリサイクル容器129(例えば、回収箱)上の対応するQRコード115を含む。システム100は、異なるクラスのリサイクル可能品目110に対する複数の異なるクラスのリサイクル容器120を含み、QRコード105、115は異なるリサイクルクラスに対応する。
【0043】
使用時、ユーザー125は、ユーザー125と関連付けられた携帯型コンピューティング装置130を使用してリサイクル可能品目110のQRコード105をスキャンし、対応するリサイクル容器120のQRコード115をスキャンして、リサイクル可能品目110を対応するリサイクル容器120内に入れる。システム100は、リサイクル可能品目100のクラスとリサイクル容器120のクラスとの一致を確認して、リサイクル可能品目110が適切な容器内に提供されることを確実にする。
【0044】
スマートフォンを含み得る、携帯型コンピューティング装置130は次いで、一致の確認をリモートサーバー135に送信し、すると、スマートコントラクトが実行されて、以下でさらに詳細に概説されるように、暗号通貨トークンが報酬としてユーザーに割り当てられる。分かりやすくするために単一のリモートサーバー135が示されているが、このリモートサーバー135は、以下で概説されるように、コンピュータのネットワークを代表する。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態に従った、携帯型コンピューティング装置130のリサイクルアプリケーションのスクリーンショット200を示す。
【0046】
リサイクルアプリケーションはアカウントを通してユーザー125と関連付けられて、ユーザーは、ソフトウェアアプリケーションの空間で良く理解されるように、ユーザー名とパスワードを使用して自分のアカウントにログインする。アカウントはユーザー125と関連付けられているので、ユーザー125によって実行されたリサイクル動作、およびそれと関連付けられた報酬が、ユーザー125と自動的に関連付けられ得る。
【0047】
リサイクルアプリケーションは、スキャンおよびリサイクルボタン210、ならびに暗号通貨ウォレットボタン215と一緒にメニューボタン205を含む。
【0048】
リサイクル時に、ユーザー125はスキャンおよびリサイクルボタン210を選択し、するとリサイクル画面が表示される。
【0049】
図3は、本発明の一実施形態に従った、リサイクルアプリケーションのリサイクル画面のスクリーンショット300を示す。
【0050】
リサイクル画面は、携帯型コンピューティング装置130のカメラからの画像データがその上に表示される、ビューファインダー要素305を、その上に重ね合わされたビューファインダーグリッドと共に含む。これは、ユーザー125が携帯型コンピューティング装置130をリサイクル可能品目110またはリサイクル容器120のQRコード105、115に対して適切に位置付けるための直観的なユーザーインタフェースを提供して、そのスキャンを可能にする。
【0051】
ユーザー125は最初に、リサイクル可能品目110のQRコード105、またはリサイクル容器120のQRコード115のいずれかをスキャンし得、すると、ユーザーは、リサイクル可能品目110のQRコード105またはリサイクル容器120のQRコード115の他方をスキャンするように促される。
【0052】
リサイクル画面は、リサイクル可能品目要素315およびリサイクル容器要素320を含む、スキャン進捗品目(scan progress item)310を含む。リサイクル可能品目要素315およびリサイクル容器要素320は、その品目が適切にスキャンされていることを示すために、レ点325の形式の視覚的インジケータが提供される。図3で、リサイクル可能品目要素315はレ点325を含むが、リサイクル容器要素320は含んでおらず、リサイクル可能品目はスキャンされているが、関連付けられたリサイクル容器はスキャンされていないことを示す。
【0053】
リサイクル可能品目110のQRコード105またはリサイクル容器120のQRコード115をスキャンすると、リサイクル可能品目110またはリサイクル容器120に関する情報がユーザー125に、例えば、携帯型コンピューティング装置130の画面上に表示されて、提供され得る。説明に役立つ例として、リサイクル可能品目110をスキャンしているときに、リサイクル可能品目110のタイプに関する情報(例えば、透明ガラス)が、適切なリサイクル容器120の選択でユーザーを支援するために提供され得る。同様に、品目110のリサイクルと関連付けられた環境への影響に関する情報、または任意の他の適切な情報が提供され得る。
【0054】
リサイクル可能品目110およびリサイクル容器120の両方がスキャンされると、リサイクルアプリケーションは、リサイクル容器120とリサイクル可能品目110との一致を確認する。一致が判断されない場合、間違ったリサイクル容器120がスキャンされていることを示す警告がユーザー125に対して発せられて、ユーザー125に正しいリサイクル容器を識別し、その正しいリサイクル容器120のQRコード115を再スキャンして、品目110を正しいリサイクル容器120に廃棄するように促す。
【0055】
リサイクル容器120とリサイクル可能品目110との間の照合は、ルックアップテーブルおよび/または1つ以上の規則の使用によることを含む、いくつかの方法で実行され得る。
【0056】
一旦、リサイクル可能品目110およびリサイクル容器120の両方がスキャンされて、一致していると確認されると、ユーザーは、品目110をリサイクル容器120内に廃棄するように促されて、一致(およびリサイクル)の確認が、ユーザーのアカウントと関連して、リモートサーバー135に提供に提供される。
【0057】
具体的には、携帯型コンピューティング装置130は、メッセージを、ユーザーのアカウントの詳細と一緒に、リモートサーバー135に送信する。これは一般に、当業者によって容易に理解されるように、セルラーネットワークまたは無線ローカルエリアネットワークを含む無線で実行されるであろう。
【0058】
メッセージを受信すると、スマートコントラクトが実行されて、暗号通貨トークンが報酬としてユーザー125に割り当てられて、品目110のリサイクルを促進する。
【0059】
一致の確認およびユーザーの詳細の提供に加えて、携帯型コンピューティング装置130は他の情報をリモートサーバー135に提供し得る。説明に役立つ例として、情報は、携帯型コンピューティング装置からのGPS座標などの、位置情報を含み得る。かかる構成は、それらが使用されるときに、廃棄物投棄位置の分析を可能にして、より効果的な廃棄物管理を可能にする。
【0060】
同様に、QRコード105、115は、廃棄物カテゴリーに加えて、廃棄物の起源詳細(例えば、製造業者またはブランド)、リサイクル容器詳細120(例えば、容器、または容器のグループと関連付けられた固有の識別子)、または任意の他の適切な情報を含む、情報を含み得る。かかる構成は、廃棄物生産者によって生成された廃棄物詳細レベル、リサイクルレベル、および廃棄物生産者自身によって実行されたリサイクルを含む、さらに詳細なデータ分析を可能にする。
【0061】
これは、本システムが、どの製品がリサイクルされているか、および製品がリサイクルされている大まかな地理的位置に関するデータを容易に生成するのを可能にし、それは計画立案のために特に有用である。このデータは、最終的な利益を3倍にするのにも寄与して、製造業者に対してサプライチェーンフィードバックループを作成し得る。
【0062】
前述の例はリサイクル容器120とリサイクル可能品目110の照合を示しているが、他の実施形態では、リサイクル容器は複数のサブ容器を含み得、それにより品目上のコードをスキャンすると、サブ容器へのアクセスが提供される。
【0063】
説明に役立つ例として、品目をスキャンすると、スマート回収箱が正しいサブ容器の蓋を自動的に開き、それにより品目がリサイクル回収箱内に間違って入れられるのを防ぎ得る。
【0064】
暗号通貨トークンがユーザーと関連付けられたウォレットに提供され、ウォレットは、上で説明した、暗号通貨ウォレットボタン215を使用してアクセス可能である。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態に従った、リサイクルアプリケーションのウォレット画面のスクリーンショット400を示す。
【0066】
ウォレット画面は、勘定残高を含む、ユーザーのウォレットの要約を提供して、ユーザー125がウォレット内の暗号通貨を利用するのを可能にする。
【0067】
ウォレット画面は、ウォレットの残高を示す、勘定残高要素405、ならびにユーザー125が暗号通貨のウォレットからの送信および/またはウォレットへの受信を可能にするための、送信および受信ボタン410、415を含む。
【0068】
暗号通貨をウォレットから送信するために、送信ボタン410を選択すると、ユーザー125は、受信側ウォレットのアドレスおよびユーザー125が送信したい暗号通貨の額を入力するように促される。確認すると、暗号通貨が受信側ウォレットに送信される。
【0069】
暗号通貨をウォレット内に受信するために、受信ボタン415を選択すると、ウォレットのアドレス(公開鍵)が提供されて、送信者側に送信されるか、またはそれが送信者側と共有されるのを可能にするためにQRコードで提供される。
【0070】
かかる特徴は、リサイクルシステムとは無関係に、例えば、商品およびサービスを購入するために、ウォレットが機能するのを可能にし、従って、ユーザー125が、リサイクルを通して集めたトークンを利用するのを可能にする。
【0071】
最後に、メニューボタン205は、アプリケーションに関して良く見られるように、ユーザー125が、パスワード、連絡先情報および同様のもの、ならびにアプリケーションの設定を含む、自分のアカウントを管理するのを可能にする。
【0072】
本アプリケーションは、メッセージングから、ソーシャルメディアのような機能まで、広範な他の特徴を含み得る。具体的には、メッセージング機能は、熱心なリサイクラーが相互に連絡して、リサイクル構想で協同するのを可能にし得る。同様に、本アプリケーションは、ユーザーが音声および/またはビデオによって通信するのを可能にするために、音声通話および/またはビデオ通話機能を含み得る。
【0073】
本アプリケーションは好ましくは、例えば、IPアドレスを隠してE2E(終端間)暗号化を提供することにより、かかる通信においてユーザーの識別および/またはプライバシーを保護するであろう。
【0074】
前述は、QRコードをスキャンするために使用されているアプリケーションを示しているが、QRコードは、ユーザーが、アプリケーションをインストールせずに、QRコードをスキャンする場合に備えて、アプリケーションへのリンクを含み得る。かかる場合、QRコードは、データと一緒にリンク(URL)の組合せを含み得、そのためアプリケーションがインストールされない場合にアプリケーションにリンクするためにリンクが使用され、インストールされてアプリケーションによってスキャンされた場合にデータを直接アプリケーションに提供する。
【0075】
いくつかの状況では、ユーザー125が、リサイクル可能品目110を分類することは実用的でなく、混合廃棄物リサイクル回収箱が代わりに使用される。これらの廃棄物リサイクル回収箱は次いで、その中の品目110がリサイクルされるのを可能にするために分類される必要がある。
【0076】
かかる場合、かかる品目のリサイクルを支援するために自律リサイクル機器が提供され、自律リサイクル機器は、上で概説のとおり、スマートコントラクトを使用して、ユーザー125と全く同様に品目の分類に対して報酬が与えられる。かかるリサイクル機器に予め定義された方法で資金を提供するために報酬が使用され得るので、かかるシステムは、自律リサイクル機器の作成および配備を促進する。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態に従った、自律リサイクルシステム500の概略図を示す。
【0078】
自律リサイクルシステム500は、様々な構成要素を制御して、システム500の様々な機能を実行するために、プロセッサ505に結合されたメモリ510を備えた、プロセッサ505を含む。
【0079】
具体的には、カメラ515がプロセッサ505に結合されており、それは、混合廃棄品目の画像を捕捉して、品目のリサイクルクラスまたはカテゴリー(例えば、透明ガラス、アルミニウムなど)を識別するように構成される。これは主に、品目上のQRコードを識別することによって達成されて、QRコードは、品目のリサイクルクラスまたはカテゴリーの識別を含むが、形状ベース機構および/または人工知能もしくは機械学習を含む、他の識別機構で補完され得る。
【0080】
一旦、プロセッサ505が品目のリサイクルクラスまたはカテゴリーを、カメラ515からの画像もしくは複数の画像から識別すると、品目を、その品目の対応するリサイクルクラスもしくはカテゴリーに対応する回収箱525に入れるためにアクチュエータ520が使用される。
【0081】
プロセッサ505および関連電気部品は、充電コントローラ540によって太陽電池パネル535に結合された、電池530によって電力供給される。これは、システム500が、効率的な方法で、電力コストなしで、動作し得ることを確実にする。
【0082】
データインタフェース545は、プロセッサに結合されて、以下で概説されるように、リモートサーバー550と通信するように構成される。
【0083】
プロセッサ505、メモリ510、カメラ515、アクチュエータ520、電池530、太陽電池パネル535および充電コントローラ540は一緒に、モジュール式自律リサイクル機器555を形成する。単一のモジュール式自律リサイクル機器555だけが示されているが、当業者は、いくつかのモジュール式自律リサイクル機器555が、各々リモートサーバー550に結合されて、様々な地理的位置にわたって使用され得ることを容易に理解するであろう。
【0084】
モジュール式自律リサイクル機器555によって実行される各カテゴリー化および分類動作に対して、プロセッサ505は、リモートサーバー550に送信される確認メッセージを生成する。リモートサーバー550は、図1のリモートサーバー135に類似しているか、または同一であり得、モジュール式自律リサイクル機器555と関連付けられたアカウントに暗号通貨報酬を提供するためにスマートコントラクトを実行するコンピュータのネットワークを例示し得る。
【0085】
スマートコントラクトで概説されるように、明確に定義された投資利益率が提供され得るので、これは、モジュール式自律リサイクル機器555への投資を促進する。
【0086】
上の図面は単一のリモートサーバーを示しているが、当業者は、サーバーの分散ネットワークが、好ましくは非集中型で、提供されることを容易に理解するであろう。かかる分散ネットワークの更なる詳細が以下で説明される。
【0087】
他の実施形態では、電池530は取外し可能であり、モジュール式自律リサイクル機器555とは別に充電される。かかる場合、複数の電池が使用されて、交換され得る。代替として再度、本システムは、日中、および太陽光発電が電力を生成しているときに動作するように構成され得、それにより電池530に対する必要性を軽減する(またはその要件を緩和する)。
【0088】
図示されていないが、モジュール式自律リサイクル機器555は耐水性であり、例えば、高圧洗浄機からの加圧水での洗浄に適合される。これは、リサイクル機器555は要素および廃棄物の汚染物質に曝され得ることを考慮すると、特に重要である。
【0089】
カメラ515の利用に加えて、リサイクル機器555は、廃棄品目を識別するためにも使用され得る様々なセンサーを含み得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、リサイクル機器555は、アクチュエータ(または作業区間)に近接した人または動物などの、障害物を識別するように構成され得る。リサイクル機器555は次いで、その区間から妨げるものがなくなるまで自動的に停止し得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、モジュール式自律リサイクル機器555は、リサイクル回収箱間で移動して廃棄物を所望の回収箱に入れることができる。かかる場合、モジュール式自律リサイクル機器555は、回収箱によじ登って這い出ることができるロボットさえ含み得、アクチュエータは、運搬中に廃棄品目を保持するように適合された爪または類似の装置を含み得る。
【0092】
他の実施形態では、モジュール式自律リサイクル機器555は、回収箱に対して静的に位置付けられて、品目を異なる回収箱に運ぶためのコンベヤーまたは同様のものを含み得る。
【0093】
様々なモジュール式自律リサイクル機器(ロボット)設計がオープンソースの形で提供されて、誰でもロボットを作製するのを可能にし得る。これは、個人および企業が、計画およびソフトウェアをダウンロードし、その計画に沿ってロボットを構築することにより、ロボットを容易に作製するのを可能にする。
【0094】
ロボットは、別の会社で使用され得る。第三者(例えば、ロボットの考案者)が、スマートコントラクトを通して自分の投資利益を得られながら、リサイクルを支援するためにリサイクルインフラ(例えば、ロボット)に投資することができるので、かかる状況は実現可能である。
【0095】
いくつかの実施形態では、ロボットは、会社に対して無償で提供され得る。これは、他のどこかで、例えば、バーおよびレストランで生成された廃棄物を捕捉する会社に特に適している。他の実施形態では、ロボットは、会社に対して有償で提供され得る。これは、自社でリサイクル可能廃棄物を生成している会社、または一定量のリサイクルを処理する必要のある会社に特に適している。
【0096】
モジュール式自律リサイクル機器555は、任意の適切な位置で使用され得るが、レストランおよびショッピングセンターなどの、個人が品目を、混ざり合った回収箱に入れる場所に特に適している。これらの場所におけるほとんどの廃棄物は、混ざり合っていて分類を必要とし、伝統的に不十分または非効率的に、納税者および環境に負担をかけて、行われてきた。
【0097】
上で概説されるように、本システム100はリサイクル可能品目110上にQRコード105を含み、そのためQRコード105は異なるリサイクルクラスに対応する。これは、QRコードのデータ内に符号化されたリサイクルクラスフィールドを含む、様々な方法で達成され得る。これは、リサイクルクラス情報に加えて、異なる情報がQRコード内に格納されるのを可能にする。
【0098】
一実施形態では、QRコードは製品の識別子を含むデータを含み得る。QRコードは、製造場所、製造日、有効期限もしくは賞味期限、バッチ番号、または同様のものなどの、製品に関するデータを含み得る。かかるデータは、QRコード内に明示的に符号化されるか、またはQRコード内に、例えば、オンラインルックアップテーブルもしくは同様のものを参照して、暗黙的に符号化され得る。
【0099】
前述の実施形態はQRコードを説明しているが、他の実施形態では、他のタイプの記号または機械可読コードが使用され得る。
【0100】
図6は、廃棄物カテゴリーを識別するために使用され得る記号605およびQRコード610を含む、例示的な記号配置構成を示す。
【0101】
記号605は美学的に美しく、かつ容易に識別可能である。
【0102】
他の実施形態では、記号605は美学的に美しくて容易に識別可能な部分、符号化(機械可読)部分、製品に関する符号化データを含み得る。
【0103】
リサイクル時の品目のスキャンに加えて、いくつかの実施形態では、ユーザーは、購入または取得時に品目をスキャンし得る。かかる構成は、システムが品目のリサイクルを支援するだけでなく、アラートを発して、品目自体に関する情報も提供するのを可能にする。
【0104】
一実施形態では、本システムは、品目に関するアラートを発するように構成され得る。例えば、本システムは、品目がリサイクルとマークを付けられていない場合、消費期限または賞味期限に達する前にアラートを発するように構成され得る。同様に、本システムは、品目と関連付けられた製品リコールに関連したアラートを発するように構成され得る。
【0105】
いくつかの実施形態では、および製品リコールの場合、本システムは、回収される品目に対する基準を満たす広範な属性が入力または選択されるのを可能し得、アラートは、基準が満たされる場合にだけ発せられる。属性は複数のバッチ、消費期限または賞味期限、および可能性(potential)を小売り情報(例えば、購入時間)と一緒に定義し得る。説明に役立つ例として、冷凍品目のためのサプライチェーンが特定のスーパーマーケットに対して特定の日に故障している場合、リコールは全てのかかる製品に対してではなく、その出来事の後に販売されたバッチ、およびその出来事の前に作られたバッチ番号に対してだけ発する必要があり、それにより廃棄物/損失が削減されるのを可能にする。
【0106】
いくつかの実施形態では、ユーザーの支援に加えて、QRコード内に符号化された情報は、マーケティングまたは研究目的で使用され得、行動パターンまたは同様のものを識別し得る。かかるデータは、当業者によって容易に理解されるように、様々な方法で使用され得る。
【0107】
いくつかの実施形態では、システム100は、製品のQRコード(または他のタイプのコード)を購入時にスキャンして、購入要約を生成するように構成された、POSスキャナーを含む。
【0108】
購入要約は、例えば、購入と関連付けられた領収書上の、更なるQRコード(または他のタイプのコード)によって識別され得る。かかる場合、ユーザーは、各品目に対する個々のコードではなく、更なるQRコードを単にスキャンし得る。製品リコールおよび賞味期限/消費期限リマインダーの場合、それは潜在的に多くの品目の詳細を追加するための非常に簡単な方法を提供するので、これは特に便利である。
【0109】
いくつかの事例では、更なるQRコードは、報酬アカウントなどの、ユーザーのアカウントと関連付けられて、ユーザーが、報酬、および品目を入力するための両方に対して、コードを一度、スキャンするのを可能にし得る。
【0110】
当業者は、品目はいくつかの方法で管理され得るが、いくつかの実施形態では、品目の記録簿はユーザーに対して管理されて、製品は、一旦リサイクルされると、記録簿から除去されることを容易に理解するであろう。これは、利用可能な品目の消費期限/賞味期限の管理、および良好な監視を可能にする。これらの品目は、エラーの場合、またはリサイクルが本システムの外部で実行されている場合、手動でも調整されるか、または除去され得る。
【0111】
同様に、当業者は、ユーザーは本システムを、例えば、スマートフォン上のアプリケーションを使用して、構成し得ることを容易に理解するであろう。説明に役立つ例として、ユーザーは、あるタイプのアラートを受信するかどうか、およびいつ受信するかを選択し、これらのアラートがどのように受信されるかを構成し得る。
【0112】
上で概説したように、スマートコントラクトを実行することにより、暗号通貨が報酬として提供される。スマートコントラクトは、各廃棄物タイプに対して提供され得、リサイクルプロセスが発達するにつれて、新しいリサイクルクラスを含むようにブロックチェーン上で拡張および変更できる。
【0113】
好ましくは、この目的のために使用されるブロックチェーンネットワークは、取引手数料のない、非集中的で、安全な、高速の、グローバルに分散されたコンピューティングネットワークであり、このタイプの低価格大量取引(スマートコントラクトの実行)に適している。EOSブロックチェーンネットワークは、その拡張性に起因し、実行されるスマートコントラクトは極めて低い取引額しか有していないため、この目的に特に適している。
【0114】
ブロックチェーンネットワークは、同じソフトウェアがインストールされている高度に安全なコンピュータを異なる物理的位置に含む(すなわち、分散された)、複数のブロックプロデューサー(ノード)を含む。ブロックプロデューサーは、3つの主な目的、すなわち、ブロックの作成、ブロックに対する合意の提供、およびスマートコントラクトの格納、を有する。
【0115】
ネットワークは、ブロックチェーンに対して0.5秒ごとにブロックを作成する。ネットワークは前述のシステム100および500の両方からのリサイクルトランザクションを処理して記録し、これらのブロックに追加する。各ブロックは、0.5秒の間にネットワークに送信されるリサイクルトランザクションの額を含む。ネットワークは参加者間でのトークンの交換も記録する。
【0116】
ブロックがノードによって作成されると、それはネットワーク内の全ての他のノードに即座に送信される。他のノードは次いで、トランザクションのブロックを検証し得る。
【0117】
ネットワークはさらに、リサイクルトランザクションがネットワーク上で生じるのを許可する、スマートコントラクトまたは一定の規則を格納する。個人およびモジュール式自律リサイクル機器に対するアカウントまたはウォレットも格納される。
【0118】
ブロックプロデューサーは、証券取引所にリストされていて、顧客確認(KYC:Know Your Customer)検証をパスしている企業と関連付けられる。そのため、本システムは、Delegated Proof of Ethical Stake(DPoES)と呼ばれるビザンチン障害耐性の新しい形式を組み込んでおり、この場合、ブロックプロデューサーになりたい企業は証券取引所にリストされた企業であり、グローバルリサイクルに対する自社のコミットメントを証明して、自社製品上でQRコード(または、上で概説したような、対応する記号)を使用する必要がある。サービスプロバイダーも、自社の製品上にかかるQRコード(または対応する記号)を組み込む製品の使用について主張するために自社のミッションステートメントおよび株主に対するコミットメントを更新することによりブロックプロデューサーになり得る。
【0119】
ネットワークは、そのユーザーによって構成されて、ネットワークのコンピューティングは、自社のProof of Ethical Stakeを確立するためにKYCをパスしている企業によって管理される。この基準に含まれないブロックプロデューサーが初めは追加され得るが、かかるブロックプロデューサーは、ネットワークが独立して動作するために十分な数のブロックプロデューサーを有する規模に達するまで、一時的な役割を実行するであろう。
【0120】
ネットワークは、ブロックプロデューサーによってのみアクセス可能な、コアネットワーク(最内層)、アクセスネットワーク(規則およびスマートコントラクト)およびユーザーによってアクセスされる消費者ネットワークから構成される。
【0121】
非倫理的またはビザンチン行為者の除去は、ネットワークを運営しているブロック生成ノードの責任である。
【0122】
コアおよびアクセスネットワークの中央制御の欠如、ならびに投票の欠如は、どの単一の関係者も関係者の提携もネットワークの廃棄物およびリサイクル目的を変更できないことを確実にする。ネットワークの目的はロックされる。ノードは、配備されたスマートコントラクトのいずれも変更できない。ネットワークのユーザーだけが、ノード上で実行している様々な配備されたスマートコントラクトを通してどのようにネットワークとやり取りするかを構成できる。
【0123】
ブロックプロデューサーはネットワークの状態を操作する能力がほとんど、または全くないので、ネットワークのセキュリティは強い。ビザンチンイベントは、大規模な共謀企業不正を要し、それはリストされた企業に対するカルテル法的責任となり、自社の株価および株主の評判に悪影響を及ぼし得る。これは、トークンの集中および共謀リスクを引き起こし得るトークンでブロックプロデューサーに報いる傾向があるほとんどのパブリックブロックチェーン配置とは著しく異なる。
【0124】
いくつかの管轄では、廃棄物生産者が、自分が生じる廃棄物をリサイクルするために支払うことが要件になり得る。本明細書で説明されるシステムは、リサイクルの代金を支払うためのトークンの購入を通してこれが起こるのを可能にする。いくつかの実施形態では、トークンの初期バッチが、早期採用を奨励するために提供され得る。トークンの初期バッチを使い果たした後、廃棄物生産者は、トークンを購入して、それらをリサイクル機器に対するトークンのプールに追加することによりリサイクルの代金を支払うことを要求され得る。
【0125】
トークンの価格は、不換通貨(例えば、USD)または暗号通貨(例えば、BTC)などの、別の通貨に固定され得る。かかる構成は、廃棄物管理の経済的な実行可能性に影響し得る、トークンの価格の平準化において有益であり得る。
【0126】
前述の特徴を提供することに加えて、本システムは、調査のために分析を実行して、潜在的な不正リサイクルデータを識別してフラグを立て得る。説明に役立つ例として、小売りサプライチェーンに乗せられている製品の量に(廃棄物として)関連しないリサイクルにおけるスパイクが生じる場合、アラートが発せられ得る。日用品(FMCG)の製造業者はそれ故に、リサイクルされている製品の数がそれらの製造速度および予期される消費速度よりも高いかどうかを検出して、調査することができる。
【0127】
同様に、製造業者は、不正な製造業者がどのマーケットを標的にしているかを理解することにより偽造品製造業者を標的にする態勢がより良く整っている。偽造品がマーケットに入ってくることは、消費者にとって危険であり、かかる製品を識別することは、様々な公共安全性便益を有し得る。
【0128】
前述の説明は、リモートサーバー(ブロックチェーンネットワークを表す)と接続する機能がある、接続されたシステムに関するが、他の実施形態では、本システムは、少なくとも部分的にオフラインで動作するように構成され得る。かかる場合、ロボットのリサイクル機器は、コントラクトをオフラインでロードする、すなわち、スマートコントラクトをキャプチャおよびプールしてそれらをオフラインで格納し得る。これらは、接続された装置に転送されるか、または定期的にアップロードされ得、するとトランザクションが処理される。
【0129】
前述の説明はリサイクルに言及している。しかし、これらのシステムの文脈では、リサイクルは、品目の新しい品目への実際の転換に言及していないが、代わりに、リサイクルの部品の分類、すなわち、品目を他の品目に転換するために容器内に提供することに言及している。
【0130】
同様に、前述の説明は、暗号通貨を報酬として受け取ることに言及しているが、他の実施形態では、本システムは、暗号通貨を報酬として割り当てることなく利用され得る。これは、インセンティブなしで品目をリサイクルすることを望み得る、政府機関、または一定量の品目を強制的にリサイクルさせられる企業に適している。かかる場合、本システムは、企業のリサイクル努力に対して透明性をもたらしながら、依然として多数のリサイクルされたトランザクションを文書化し得る。
【0131】
前述の画面は英語で示されているが、当業者は、異なる言語が異なる場所で、および/またはユーザー選好に応じて、使用され得ることを容易に理解するであろう。
【0132】
好都合に、本方法およびシステムは、品目が一致するか、または適切なリサイクル容器に入れられると、1つ以上のトークンをアカウントに提供することによってリサイクルを奨励する。スマートコントラクトが使用されるので、リサイクルが行われる前にコミットメントが提供される。
【0133】
本システムおよび方法は、企業が、廃棄物またはリサイクルを管理して、その代金を支払うために、政府および人々と協力するための手段を提供する。具体的には、企業は本質的に、廃棄物を分類する人に与えられるトークンを支払うことにより、自社の廃棄物リサイクル/分類の管理を外注し得る。
【0134】
本発明の実施形態は、QRコードまたは記号が製品パッケージ上にほとんど、または全く追加費用なしで、組み込まれ得るので、配備が簡単である。いくつかの実施形態では、それはラベルの一部として追加費用なしで印刷され得る。同様に、QRコードまたは記号はリサイクル回収箱上にわずかな費用で組み込まれ得る。
【0135】
本システムおよび方法は、どの廃棄物がリサイクルされるか、およびどこでリサイクルされるか、ならびに製造業者による寄与に関して透明性を可能にするので、製造業者が、自社が生み出す廃棄物について責任を負うのを可能にする。
【0136】
本明細書およびクレーム(もしあれば)では、語「含む(comprising)」ならびに「comprises」および「comprise」を含むその派生語は、明言された整数の各々を含むが、1つ以上の更なる整数の包含を排除しない。
【0137】
本明細書全体を通して「一実施形態」または「1つの実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、または特性は、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、句「一実施形態では」または「1つの実施形態では」の本明細書全体を通して様々な場所での出現は、必ずしも全て同じ実施形態に言及していない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、任意の適切な方法で1つ以上の組合せで組み合わされ得る。
【0138】
規則に従い、本発明は、多かれ少なかれ構造的または方法的特徴に特有の言語で説明されている。本明細書で説明される手段は、本発明を実行する好ましい形を含むので、本発明は示されているか、または説明されている特定の特徴に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、それ故に、当業者によって適切に解釈される添付のクレーム(もしあれば)の適切な範囲内でその形式または修正のいずれかで主張される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】