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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】ポジショニング方法及び通信機器
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/18 20060101AFI20241219BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20241219BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20241219BHJP
【FI】
H04L27/18 A
G01S5/02 Z
H04W64/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538297
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2022144296
(87)【国際公開番号】W WO2023125997
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111676440.5
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チアン、ターチエ
(72)【発明者】
【氏名】ウー、チエンミン
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB01
5J062CC11
5J062CC12
5J062EE01
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本出願は、ポジショニング方法、装置及び通信機器を開示し、通信技術分野に属し、本出願の実施例のポジショニング方法は、後方散乱端が、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するステップと、前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップと、前記後方散乱端が、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するステップとを含み、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポジショニング方法であって、
後方散乱端が、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するステップと、
前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップと、
前記後方散乱端が、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するステップとを含み、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項2】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、
ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一のリファレンス信号変調シーケンスと、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとのうちの少なくとも一つは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップの前に、前記方法は、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第一の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第二の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップとのうちのいずれか一つをさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1であり、且つ前記第一の要素の各前記行ベクトルにおける位置は、異なる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の変調行列Bは、
【数1】

である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の変調行列Bは、
【数2】

である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、
前記後方散乱端が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、
ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である、請求項1又は3に記載の方法。
【請求項11】
前記on-offベクトルシーケンスにおける要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記on-offベクトルシーケンスに対応する変調時間長さとは、L倍の関係を呈する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記on-offベクトルシーケンスAは、
A=[0 1 … 0 1]である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、前記ネットワーク側機器であり、
前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、前記ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、
前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
ポジショニング方法であって、
第二の通信機器が、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するステップと、
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップとを含み、
ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項15】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、
ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含み、及び/又は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップは、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2又は3である場合に、前記第二の通信機器が、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第一のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第一の時間単位で受信した信号であり、前記第二のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第二の時間単位で受信した信号であり、前記第一の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相が、前記第二の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相と逆になるステップと、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第二の通信機器が、第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第三のターゲット信号が、前記第二の通信機器がM+2番目の時間単位で受信した信号であり、前記第四のターゲット信号が、前記第二の通信機器が1番目の時間単位からM+1番目の時間単位まで受信した信号を重み付け処理した後に得られた信号であるステップとのうちのいずれか一つを含む、請求項14から16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数3】

であり、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数4】

であり、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和は、
【数5】

である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記少なくとも一つの後方散乱端をポジショニングするステップは、
前記ターゲット後方散乱端が前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのm番目の後方散乱端であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第二の通信機器が第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差に基づいて、前記m番目の後方散乱端をポジショニングするステップを含み、ここで、前記第五のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第三の時間単位で受信した信号であり、前記第六のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第四の時間単位で受信した信号であり、前記第三の時間単位に対応する変調シンボルは、1であり、前記第四の時間単位に対応する変調シンボルは、いずれも-1である、請求項14から16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差
は、
【数6】

であり、

請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップは、
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを取得するステップと、
前記第二の通信機器が前記第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを感知機能に送信するステップとを含み、
ここで、前記第一の測定パラメータは、前記第一の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第二の測定パラメータは、前記第二の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第三の測定パラメータは、前記少なくとも一つの後方散乱端のポジショニングに用いられる、請求項14から16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、ネットワーク側機器であり、
前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、
前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である、請求項14から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
ポジショニング方法であって、
ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するステップと、
ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するステップとのうちのいずれか一つを含み、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、
前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項24】
前記少なくとも一つの前記後方散乱端に対して、各前記後方散乱端に対応する第二のリファレンス信号変調シーケンスのうちの少なくとも一部は、異なる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1である、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第一の変調行列Bは、
【数7】

であり、ここで、Mは、1以上の整数である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項29】
前記第一の変調行列Bは、
【数8】

であり、ここで、Mは、3以上の整数である、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、
前記ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、
ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記on-offベクトルシーケンスAの要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンス時間長さと前記第三のリファレンス信号変調シーケンス時間長さとの間は、L倍の関係を呈する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記on-offベクトルシーケンスAは、
A=[0 1 … 0 1]である、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
ポジショニング装置であって、
第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュールと、
第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るための変調モジュールと、
第二の通信機器に前記第二の信号を送信するための第一の送信モジュールとを含み、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング装置。
【請求項34】
ポジショニング装置であって、
第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するための第二の受信モジュールと、
前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするためのポジショニングモジュールとを含み、
ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング装置。
【請求項35】
ポジショニング装置であって、
少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するための第二の送信モジュールを含み、又は、前記第二の送信モジュールは、少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するために用いられ、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、
前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング装置。
【請求項36】
通信機器であって、プロセッサとメモリとを含み、前記メモリは、前記プロセッサ上で運行可能なプログラム又は命令を記憶しており、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から13のいずれか1項に記載のポジショニング方法のステップを実現し、又は請求項14から22のいずれか1項に記載のポジショニング方法のステップを実現し、又は請求項23から32のいずれか1項に記載のポジショニング方法のステップを実現する、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的にはポジショニング方法、装置及び通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連通信技術では、後方散乱(Backscatter)特性に基づく感知ポジショニング技術が導入されている。ここで、このBackscatter特性に基づく感知ポジショニング技術は、後方散乱端によってBackscatter機器の識別子(ID)関連情報を提供して、受信端がこのID関連情報に基づいて反射物体の感知ポジショニングを行うようにすることである。
【0003】
しかしながら、受信端が信号を受信する時、ポジショニングプロセスにおける干渉信号の影響を受けることによって、関連技術に採用されているBackscatter特性に基づく感知ポジショニング技術には、依然としてポジショニング精度が悪いという問題が存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、干渉を除去し、ポジショニング精度を向上させることができるポジショニング方法、装置及び通信機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の態様によれば、ポジショニング方法を提供し、この方法は、後方散乱端が、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するステップと、前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップと、前記後方散乱端が、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するステップとを含み、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0006】
第二の態様によれば、ポジショニング方法を提供し、前記方法は、第二の通信機器が、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するステップと、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップとを含み、ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0007】
第三の態様によれば、ポジショニング方法を提供し、この方法は、ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するステップと、ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するステップとのうちのいずれか一つを含み、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0008】
第四の態様によれば、ポジショニング装置を提供し、このポジショニング装置は、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュールと、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るための変調モジュールと、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するための第一の送信モジュールとを含み、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0009】
第五の態様によれば、ポジショニング装置を提供し、このポジショニング装置は、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するための第二の受信モジュールと、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするためのポジショニングモジュールとを含み、ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0010】
第六の態様によれば、ポジショニング装置を提供し、このポジショニング装置は、少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するための第二の送信モジュールを含み、又は、前記第二の送信モジュールは、少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するために用いられ、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0011】
第七の態様によれば、通信機器を提供し、この通信機器は、プロセッサとメモリとを含み、前記メモリは、前記プロセッサ上で運行可能なプログラム又は命令を記憶しており、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様又は第二の態様又は第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0012】
第八の態様によれば、通信機器を提供し、この通信機器は、プロセッサと通信インターフェースとを含み、ここで、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第三の態様に記載の方法のステップを実現するために用いられる。
【0013】
第九の態様によれば、ポジショニングシステムを提供し、このポジショニングシステムは、第一の通信機器と第二の通信機器とを含み、前記第一の通信機器は、第一の態様に記載の方法のステップを実行するために用いられてもよく、前記第二の通信機器は、第二の態様に記載の方法のステップを実行するために用いられてもよい。
【0014】
第十の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0015】
第十一の態様によれば、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第三の態様に記載の方法のステップを実現するために用いられる。
【0016】
第十二の態様によれば、コンピュータプログラム製品/プログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム/プログラム製品は、記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム/プログラム製品が少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第二の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0017】
本出願の実施例では、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの直交特性に基づいて、後方散乱端の異なる時間単位(例えばスロット)における信号位相又は反射状態を制御することによって、さらに第二の通信機器は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの特性に基づいて、受信されたターゲット信号を演算して、ポジショニングプロセスに影響を与える干渉信号を除去し、第一の通信機器、第二の通信機器又はターゲット後方散乱端に対するポジショニングを実現し、ポジショニング精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1a】本出願の実施例による無線通信システムの構造概略図である。
図1b】本出願の実施例によるポジショニングシステムの構造概略図のその一である。
図1c】本出願の実施例によるポジショニングシステムの構造概略図のその二である。
図1d】本出願の実施例によるポジショニングシステムの構造概略図のその三である。
図2】本出願の実施例によるポジショニング方法のフローチャートのその一である。
図3】本出願の実施例によるポジショニング方法のフローチャートのその二である。
図4a】本出願の実施例による第一のリファレンス信号変調シーケンスと第二のリファレンス信号変調シーケンスとの変調時間長さの間の関係概略図である。
図4b】本出願の実施例によるM個の後方散乱端が第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて信号変調を行う変調プロセス概略図のその一である。
図4c】本出願の実施例によるM個の後方散乱端が第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて信号変調を行う変調プロセス概略図のその二である。
図4d】本出願の実施例による後方散乱端が第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて信号変調を行う変調プロセス概略図である。
図4e】本出願の実施例によるポジショニングシステムの構造概略図のその四である。
図4f】本出願の実施例による3つの後方散乱端が第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて信号変調を行う変調プロセス概略図のその三である。
図4g】本出願の実施例によるポジショニングシステムの構造概略図のその五である。
図5】本出願の実施例によるポジショニング方法のフローチャートのその三である。
図6】本出願の実施例によるポジショニング方法のフローチャートのその四である。
図7】本出願の実施例によるポジショニング装置の構造概略図のその一である。
図8】本出願の実施例によるポジショニング装置の構造概略図のその二である。
図9】本出願の実施例によるポジショニング装置の構造概略図のその三である。
図10】本出願の実施例による通信機器の構造概略図である。
図11】本出願の実施例による端末の構造概略図である。
図12】本出願の実施例によるネットワーク側機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者により得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0020】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」によって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0021】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0022】
図1aは、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12とを含む。ここで、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又は、ノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、ロボット、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)、車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)、スマートホーム(無線通信機能を有するホーム機器、例えば冷蔵庫、テレビ、洗濯機又は家具など)、ゲーム機、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、預入支払機又はセルフサービス機などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、スマートブレスレット、スマートイヤホン、スマートメガネ、スマートアクセサリー(スマートブレスレット、スマートハンドチェーン、スマート指輪、スマートネックレス、スマート足首ブレスレット、スマートアンクレットなど)、スマートバンド、スマート衣類などを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末11は、具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、アクセスネットワーク機器又はコアネットワーク機器を含んでもよく、ここで、アクセスネットワーク機器12は、無線アクセスネットワーク機器、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)、無線アクセスネットワーク機能又は無線アクセスネットワークユニットと呼ばれてもよい。アクセスネットワーク機器12は、基地局、WLANアクセスポイント又はWiFiノードなどを含んでもよく、基地局は、ノードB、進化ノードB(eNB)、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例では、NRシステムにおける基地局のみを例にして紹介し、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0023】
前述無線通信システムの記述に基づいて、図1bに示すように、本出願の実施例は、ポジショニングシステムをさらに提供し、このポジショニングシステムは、第一の通信機器と、第二の通信機器と、K個の後方散乱(Backscatter)端と、二つの未知反射体(Object)とを含む。注意すべきこととして、前記ポジショニングシステムには、図1bに示す対象が含まれるが、それらに限らず、例えば前記ポジショニングシステムは、図1bに示すものよりも多い対象又は少ない対象を含んでもよく、例えば前記ポジショニングシステムは、複数の第二の通信機器、複数の未知反射体などを含んでもよく、ここで制限しない。
【0024】
ここで、前記第一の通信機器は、信号送信端とし、前記第二の通信機器は、信号受信端及びポジショニング/測定端とする。注意すべきこととして、ポジショニングシナリオによって、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、機器タイプが異なる。
【0025】
例えば、ポジショニングシナリオが図1bに示すUU上りリンクポジショニングシナリオであるとすると、前記第一の通信機器は、端末、例えば図1bに示す車両などであってもよく、前記第二の通信機器は、ネットワーク側機器、例えば図1bに示すgNbである。
【0026】
また例えば、ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオであるとすると、前記第一の通信機器は、ネットワーク側機器、例えば図1cに示すgNbなどであってもよく、前記第二の通信機器は、端末、例えば図1cに示す車両である。
【0027】
また例えば、ポジショニングシナリオがサイドリンク(Sidelink、SL)ポジショニングシナリオであるとすると、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末、例えば図1dに示す車両、例えば図1bに示す車両などであってもよい。なお、注意すべきこととして、図1dを再度参照すると、前記ポジショニングシナリオがSLポジショニングシナリオである場合、前記ポジショニングシステムは、前記第一の通信機器、第二の通信機器とK個の前記後方散乱端にサービスを提供し、例えば前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンスを提供するなどのためのネットワーク側機器をさらに含んでもよい。
【0028】
前記後方散乱端は、第一の通信機器からの信号を変調した後に送信(例えば反射)するために用いられる。それに応じて、前記第二の通信機器は、受信された後方散乱端により送信される信号及び/又は第一の通信機器により送信される信号に基づいて、自体又は第一の通信機器又は後方散乱端をポジショニングすることができる。本実施例では、応用シナリオによって、前記後方散乱端の機器タイプは、異なってもよく、例えば、V2X応用シナリオに対して、前記後方散乱端は、ビークル・ツー・エブリシング(Vehicle-to-Everything、V2X)UE、前記V2X UE上に設置されるタグ(Tag)などであってもよく、ここで制限しない。
【0029】
前記未知反射体は、前記ポジショニングシナリオに存在する、信号反射を実現できる任意の対象、例えば建物、車両、スマート機器などであってもよく、ここで制限しない。
【0030】
理解できるように、ポジショニングシステムにおいて、前記未知反射体がポジショニング精度に影響を与えることに加えて、異なるポジショニング対象に対して、このポジショニング対象以外の他の機器上の信号は、このポジショニング対象のポジショニングにも干渉を与える。例えば、ポジショニング対象が第一の通信機器又は第二の通信機器であるとすると、前記後方散乱端上の信号は、前記第一の通信機器又は第二の通信機器のポジショニングにも干渉を与える。また例えば、ポジショニング対象がターゲット後方散乱端であるとすると、このターゲット後方散乱端以外の他の後方散乱端、第一の通信機器上の信号は、いずれも前記ターゲット後方散乱端のポジショニングに干渉を与える。
【0031】
無論、前述した異なるポジショニングシナリオに対して、前記第二の通信機器は、いずれもポジショニング操作を実行する端末とし、例えばUU上りリンクポジショニングシナリオとSLポジショニングシナリオにおいて、前記第二の通信機器は、第一の通信機器及び/又は後方散乱端をポジショニングすることができ、UUポジショニングシナリオにおいて、前記第二の通信機器は、自体(即ち第二の通信機器)及び/又は後方散乱端をポジショニングすることができる。
【0032】
注意すべきこととして、どちらのポジショニングシナリオであっても、前記端末のタイプは、いずれも前述端末11における関連記述を参照することができ、前記ネットワーク側機器は、前述ネットワーク側機器12の関連記述を参照することができる。
【0033】
また、本出願によるポジショニング方案は、モノスタティック後方散乱通信システム(Monostatic Backscatter Communication System、MBCS)、バイスタティック後方散乱通信システム(Bistatic Backscatter Communication System、BBCS)、環境後方散乱通信システム(Ambient Backscatter Communication System、ABCS)を応用してもよいが、それらに限らない。記述を明確にするために、後続の実施例においてBistatic Backscatterポジショニングシナリオを例にし、各後方散乱端と第一の通信機器、第二の通信機器との間が完全に同期しているとすることを前提に、本出願の実施例による技術案を紹介する。
【0034】
これに基づいて、以下は、図面を結び付けながら、いくつかの実施例及びその応用シナリオにより本出願の実施例による技術案を詳細に説明する。
【0035】
図2に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング方法200のフローチャートであり、この方法200は、第一の通信機器によって実行されてもよいが、それに限らず、具体的には第一の通信機器にインストールされたハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行されてもよい。本実施例では、前記方法200は、以下のようなステップを少なくとも含んでもよい。
【0036】
S210、後方散乱端は、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信する。
【0037】
ここで、ポジショニングプロセスを開始する前に、ポジショニングを行う第二の通信機器は、後方散乱端近傍の通信機器を第一の通信機器として選択して、前記後方散乱端と第一の通信機器との間の距離を減少させ、さらに往復経路損失を低減させ、第二の通信機器がより高い信号対雑音比(Signal-to-noise ratio、SNR)を有する反射信号を受信することを確保することができる。
【0038】
前記第一の信号は、前記第一の通信機器が第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得るものであってもよい。選択的に、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号(Positioning Reference Signal、PRS)変調シーケンス、サウンディングリファレンス信号(Sounding Reference Signal、SRS)、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)変調シーケンス、復調リファレンス信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)シーケンスなどであってもよい。それに応じて、前記第一の信号は、PRS、SRS、CSI-RS、DMRSなどであってもよい。
【0039】
本実施例では、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、N個のシンボルs(n)を含んでもよい。ここで、シンボルs(n)は、直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)シンボルなどであってもよく、Nは、1以上の整数であり、且つ1≦n≦Nである。これに基づいて、一つの実現方式では、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスシンボルは、第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP(登録商標))におけるポジショニングパイロットPRS信号を再利用してもよく、即ち前記第一のリファレンス信号変調シーケンスの各シンボルは、OFDMシンボル又はOFDMスロットに基づいて決まってもよい。
【0040】
なお、ポジショニング需要によって、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の通信機器に予め構成されてもよく、前記第一の通信機器がネットワーク側機器(例えば前記第一の通信機器のサービス基地局)から取得してもよく、ここで制限しない。
【0041】
S220、前記後方散乱端は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得る。
【0042】
S230、前記後方散乱端は、第二の通信機器に前記第二の信号を送信する。
【0043】
ここで、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0044】
S220とS230に対して、本出願は、異なるパイロットリファレンス信号ブロック(例えば第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンス)を変調することによって、後方散乱端の異なる時間単位(例えばスロット)における信号位相又はオンオフ(On-Off)反射状態を制御する。
【0045】
例えば、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対して、それは、バイナリ位相シフトキーイング(Binary Phase Shift Keying、BPSK)変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり(即ち前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、BPSK変調シーケンスであり)、すると、前記後方散乱端は、前記第一の信号を受信した後に、前記BPSK変調シーケンスにおける変調シンボル(例えば1又は-1)に基づいて前記後方散乱端の異なる時間単位における信号位相を制御することによって、異なる時間単位における位相に対する制御を実現することができる。
【0046】
また例えば、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスに対して、それは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される直交シーケンスであり、本実施例では、前記後方散乱端は、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボル(例えば1又は-1)によって異なる時間単位における信号位相に対する制御を実現することに加えて、後方散乱端のオン(on)又はオフ(off)状態に対する制御を追加しており、例えばオン期間(On-duration)(第三のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボル「1」又は「-1」に対応する)における後方散乱端は、第二の信号を反射するが、オフ期間(Off-duration)(第三のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボル「0」に対応する)における後方散乱端は、サイレント状態で電池エネルギー収集を行い、即ち信号反射を行わない。
【0047】
これに基づいて、前記第二の通信機器は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの直交特徴を利用して受信されたターゲット信号に対して処理(例えば加減演算など)を行って、感知/ポジショニング計算に影響を与える干渉信号を除去し、第一の通信機器、第二の通信機器又はターゲット後方散乱端に対するポジショニングを実現することができ、ここで、前記ターゲット後方散乱端は、ポジショニングプロセスに関与する少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つである。理解できるように、前記第二の通信機器にとって、各前記後方散乱端によって採用される第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスが何であるかが明確となる。
【0048】
例えば、図1bを再度参照すると、前記第二の通信機器によって受信されたターゲット信号は、第一の通信機器からの第一の信号(直径信号と呼ばれてもよい)、前記後方散乱端からの第二の信号(反射信号と呼ばれてもよい)、未知反射体からの干渉信号及び加算性白色ガウス雑音(Additive white Gaussian noise、AWGN)信号のうちの一つ又は複数を含んでもよい。すると、前記第二の通信機器は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの直交特性又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの直交特性に基づいて、直径信号及び/又は前記ターゲット後方散乱端により送信される第二の信号によるターゲット後方散乱端のポジショニングへの干渉を除去して、ターゲット後方散乱端に対するポジショニングを実現し、又は、後方散乱端により送信される第二の信号による直径信号への干渉を除去して、ターゲット後方散乱端に対するポジショニングなどを実現することができる。
【0049】
注意すべきこととして、前述した第一のリファレンス信号変調シーケンスに類似し、前記第二のリファレンス信号変調シーケンス又は前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、PRS変調シーケンス、CSI-RS変調シーケンス、SRS変調シーケンス、DMRS変調シーケンスなどであってもよい。それに応じて、前記第二の信号は、PRS、CSI-RS、SRS、DMRSなどであってもよく、ここで制限しない。
【0050】
また、一つの実現方式として、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、BPSK変調信号に基づいて決定される直交シーケンスであることに加えて、周波数シフトキーイング(Frequency-shift keying、FSK)などの他の信号に基づいて決定される直交シーケンスであってもよく、ここで制限しない。
【0051】
本実施例では、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの直交特性に基づいて、後方散乱端の異なる時間単位(例えばスロット)における信号位相又は反射状態を制御することによって、さらに第二の通信機器は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの特性に基づいて、受信されたターゲット信号を演算して、ポジショニングプロセスに影響を与える干渉信号を除去し、第一の通信機器、第二の通信機器又はターゲット後方散乱端に対するポジショニングを実現し、ポジショニング精度を向上させることができる。
【0052】
図3に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング方法300のフローチャートであり、この方法300は、第一の通信機器によって実行されてもよいが、それに限らず、具体的には第一の通信機器にインストールされたハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行されてもよい。本実施例では、前記方法300は、以下のようなステップを少なくとも含んでもよい。
【0053】
S310、後方散乱端は、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信する。
【0054】
理解できるように、S310の実現プロセスは、方法の実施例200における関連記述を参照することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0055】
S320、前記後方散乱端は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得る。
【0056】
理解できるように、S320の実現プロセスは、方法の実施例200における関連記述を参照することができることに加えて、一つの可能な実現方式として、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x(xは、1又は2である)個の変調シンボルを含んでもよく、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、例えば前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に等しく、即ちMは、1以上の整数である。
【0057】
これに基づいて、一つの実現方式では、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、例えば図4aに示すとおりである。
【0058】
なお、理解できるように、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスがN個のシンボルを含むと、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスによって変調された反射信号(即ち第二の信号)のシーケンス長さは、N×(M+x)であってもよい。説明を容易にするために、本実施例に記載される第二のリファレンス信号変調シーケンスの変調時間長さは、一つの時間単位の長さに等しくてもよく、即ち前記後方散乱端の位相制御は、時間単位ごとに行われる。ここで、前記時間単位及び後に言及された時間単位は、いずれもスロット(slot)、シンボル(symbol)、サブフレーム(sub-frame)、フレーム(frame)などであってもよく、ここで制限しない。
【0059】
さらに、本実施例では、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスと前記第三のリファレンス信号変調シーケンスとは、前記後方散乱端に予め構成されてもよく、前記後方散乱端によってネットワーク側機器から取得されてもよい。例えば、ここで以下の方式1-方式5と結び付けて前記後方散乱端がネットワーク側機器から前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得するプロセスについて説明し、内容は、以下のとおりである。
【0060】
方式1:前記後方散乱端は、ネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものである。
【0061】
ここで、前記ネットワーク側機器が各前記後方散乱端のために選択した第二のリファレンス信号変調シーケンスは、部分的に同じであってもよく、異なってもよい。つまり、異なる前記後方散乱端に対して、それによって採用される第二のリファレンス信号変調シーケンスは、同じであってもよく、異なってもよい。注意すべきこととして、この方式1において、ネットワーク側機器が後方散乱端の識別子情報(ID)に基づいて各後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンスを指示する必要があるため、各後方散乱端は、ポジショニング又はセンシング操作の前にネットワーク側機器にそのIDを指示する必要がある。
【0062】
方式2:前記後方散乱端は、ネットワーク側機器からの第一の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択する。
【0063】
ここで、方式1に類似し、この方式2において、各前記後方散乱端が自体の識別子情報に基づいて第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択する時、異なる後方散乱端によって選択される第二のリファレンス信号変調シーケンスは、同じであってもよく、異なってもよい。つまり、異なる前記後方散乱端に対して、それによって採用される第二のリファレンス信号変調シーケンスは、同じであってもよく、異なってもよい。
【0064】
方式3:前記後方散乱端は、ネットワーク側機器からの前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものである。
【0065】
方式4:前記後方散乱端は、ネットワーク側機器からの第二の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを選択する。
【0066】
方式5:前記後方散乱端は、ネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定する。
【0067】
理解できるように、前述の方式3-方式5の実現プロセスについて前述の前記第二のリファレンス信号変調シーケンスについての説明を参照することができる。しかしながら、注意すべきこととして、第二のリファレンス信号変調シーケンスであっても、第三のリファレンス信号変調シーケンスであっても、前記後方散乱端自体によって変調ベクトルから選択又は決定される場合、前記後方散乱端は、後方散乱端とネットワーク側機器との間の情報の同期性を確保し、さらにポジショニングフローの円滑な進行を確保するために、選択又は決定された第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスをネットワーク側機器に報告する必要がある。
【0068】
なお、前述の方式1と方式5において、ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合、前記ネットワーク側機器は、第二の通信機器であってもよく、ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合、前記ネットワーク側機器は、前記第一の通信機器であってもよく、前記ポジショニングシナリオがSLポジショニングシナリオである場合、前記ネットワーク側機器は、前記第一の通信機器及び/又は前記第二の通信機器及び/又は前記後方散乱端にサービスを提供するネットワーク側機器であり、ここで制限しない。
【0069】
無論、前述の第二のリファレンス信号変調シーケンスと第三のリファレンス信号変調シーケンスに対して、そのシーケンス長さは、ポジショニングに関与する後方散乱端に関連し、以下では、順に第二のリファレンス信号変調シーケンスと第三のリファレンス信号変調シーケンスの実現についてそれぞれ説明する。
【0070】
一つの実現方式として、ポジショニングシナリオにM個の後方散乱端が存在するとすると、各後方散乱端の間の干渉を除去するために、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの特徴は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける第一の要素が-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素がいずれも1であることであってもよく、即ちポジショニングシナリオにおいて、信号位相の制御を実現するために、一つの後方散乱端の指定時間単位における反射信号(即ち第二の信号)の位相を負にし、指定時間単位以外の他の時間単位における反射信号(即ち第二の信号)の位相を正にするように制御してもよい。
【0071】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスが第一の変調行列から選択されることを考慮すると、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応するように、前記第一の変調行列における複数の行ベクトルに対して、各前記行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1であり、且つ前記第一の要素の各前記行ベクトルにおける位置は、異なる。例えば、前記第一の変調行列Bは、式(1)に示すとおりである。
【0072】
【数1】

ここで、前記Mは、1以上の整数であり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さは、M+1である。なお、注意すべきこととして、式(1)に示す第一の変調行列における一列目の要素を1に設定することに加えて、第一の変調行列における他の列の要素(即ち第一の列ベクトル)を1に設定してもよく、即ち第一の列ベクトルは、式(1)に示すように一列目に位置することに加えて、前記第一の変調行列における任意の列に位置してもよい。又は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにとって、各第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける要素「1」が同様な位置にあることを満たせばよい。
【0073】
さらに、前述した第一の変調行列又は第二のリファレンス信号変調シーケンスに対して、シーケンス長さが3よりも大きい(例えばMが2よりも大きい)場合、第二のリファレンス信号変調シーケンスによって反射パイロット信号(例えば第二の信号)を変調するM個の後方散乱端が同時に存在するため、後方散乱端の反射信号は、第一の通信機器のポジショニング性能に影響を与える。即ち図4b(即ち式(1)における第一の変調行列)に示す第二のリファレンス信号変調シーケンスを使用する場合、第二の通信機器は、後方散乱端をポジショニングすることができるが、第一の通信機器又は自体に対するポジショニングを実現することができない。
【0074】
これに基づいて、本出願では、各第二のリファレンス信号変調シーケンスに一つの要素「-1」をさらに追加すること、即ち前記第二のリファレンス信号変調シーケンスのシーケンス長さをM+2に調整することを考慮する。つまり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの特徴は、第二のリファレンス信号変調シーケンスに二つの要素「-1」が存在し、この二つの要素「-1」以外の他の要素がいずれも「1」であることである。言い換えれば、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である。
【0075】
すると、一つの実現方式として、図4cと式(2)を参照すると、各前記後方散乱端に対応する第二のリファレンス信号変調シーケンスは、図4cに示すとおりであり、第一の変調行列は、式(2)に示すとおりである。
【0076】
【数2】

ここで、式(2)において、注意すべきこととして、前記第二の列ベクトルは、前記第一の変調行列の最終列に位置してもよいことに加えて、前記第一の変調行列における任意の位置に位置してもよく、ここで制限しない。
【0077】
前述の第二のリファレンス信号変調シーケンスを基礎として、本出願では第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される第三のリファレンス信号変調シーケンスを採用することは、主に後方散乱端の間に存在する相互干渉の問題を解決することを目的とする。例えば、各後方散乱端の間で相互に協調されておらず、例えば二つ以上の後方散乱端が同じ第二のリファレンス信号変調シーケンスを使用している場合、又は、ポジショニングされる後方散乱端の数がMよりも大きいことを要求する場合、後方散乱端の間に相互干渉の現象が存在する。ここで、「ポジショニングされる後方散乱端の数がMよりも大きい」ことは、第二のリファレンス信号変調シーケンスが後方散乱端の数の最大値がMであることに基づいて設計されるものであると理解されてもよい。ネットワーク側機器が、M個の後方散乱端のためにシーケンス長さ大きさがMである第二のリファレンス信号変調シーケンスを完璧に構成している場合、後方散乱端の間には、相互干渉が存在しない。しかしながら、実際の応用において、ネットワーク側機器は、後方散乱端の総数がMよりも大きいシナリオをサポートせざるを得ず、すると、後方散乱端の間には、相互干渉の現象が存在する。
【0078】
これに対して、一つの実現方式として、本出願では第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するプロセスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して第三のリファレンス信号変調シーケンスを得ることを含んでもよい。ここで、このon-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1であり、例えば前記on-offベクトルシーケンスAは、A=[0 1 … 0 1]である。
【0079】
これに基づいて、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素の数をLとし、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記on-offベクトルシーケンスに対応する変調時間長さとが、L倍の関係を呈するとすると、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスと前記on-offベクトルシーケンスとを乗算して得られる第三のリファレンス信号変調シーケンスのシーケンス長さは、L×(M+x)であり、且つ第三のリファレンス信号変調シーケンスにおける各要素は、1、0、-1であってもよい。
【0080】
この場合に、前記後方散乱端は、図4dに示すように第三のリファレンス信号変調シーケンスを使用して第一の信号を変調できる場合、一方では、後方散乱端の数がMよりも大きい時に、後方散乱端の間の干渉を低減させることができ、他方では、Off-durationにおける後方散乱端をサイレント状態に入らせ、電池エネルギーを収集して、ポジショニングプロセスの持続性を確保することもできる。第二のリファレンス信号変調シーケンスにおいて部分的に衝突する場合でも、第二の通信機器は、一部の後方散乱端をポジショニングすることができる。
【0081】
S330、前記後方散乱端は、第二の通信機器に前記第二の信号を送信する。
【0082】
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、BPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0083】
理解できるように、S330の実現プロセスは、方法の実施例200における関連記述を参照することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0084】
注意すべきこととして、前記第二の通信機器がターゲット信号を受信した時、ターゲット信号に基づいて第一の通信機器、第二の通信機器又はターゲット後方散乱端をポジショニングすることができる。ここで、前記ターゲット信号は、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含む。
【0085】
これに基づいて、一つの実現方式では、前記第二の通信機器が前記ターゲット信号に基づいてポジショニングするプロセスは、(11)-(13)を含んでもよい。
【0086】
(11)前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2又は3である場合に、前記第二の通信機器は、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングし、ここで、前記第一のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第一の時間単位で受信した信号であり、前記第二のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第二の時間単位で受信した信号であり、前記第一の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相は、前記第二の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相と逆になり、例えば、前記第一の時間単位に対応する変調シンボルは、b=1であり、前記第二の時間単位に対応する変調シンボルは、b=-1であり、また例えば、前記第一の時間単位に対応する変調シンボルは、b=-1であり、前記第二の時間単位に対応する変調シンボルは、b=1であり、それによって、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和演算によって、後方散乱端が第一の時間単位と第二の時間単位で送信する第二の信号による、第一の通信機器のポジショニング信号への干渉を除去し、ポジショニング精度を向上させることができる。
【0087】
例えば、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、

である。
【0088】
また例えば、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、

である。
【0089】
理解できるように、
は、前記第二の通信機器が第mのスロットにおいて受信したターゲット信号であり、例えば次の式に示すとおりである。
【0090】
【数3】


【0091】
【0092】
(12)前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第二の通信機器は、第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングし、ここで、前記第三のターゲット信号は、前記第二の通信機器がM+2番目の時間単位で受信した信号であり、前記第四のターゲット信号は、前記第二の通信機器が1番目の時間単位からM+1番目の時間単位まで受信した信号を重み付け処理した後に得られた信号である。
【0093】
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和は、
【数4】

である。
【0094】
(13)前記第二の通信機器が前記ターゲット信号に基づいて、ターゲット後方散乱端をポジショニングするプロセスは、前記ターゲット後方散乱端が前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのm番目の後方散乱端であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第二の通信機器が第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差に基づいて、前記m番目の後方散乱端をポジショニングすることを含んでもよく、ここで、前記第五のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第三の時間単位で受信した信号であり、前記第六のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第四の時間単位で受信した信号であり、前記第三の時間単位に対応する変調シンボルは、1であり、前記第四の時間単位に対応する変調シンボルは、いずれも-1である。それによって、第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差演算によって、第一の通信機器が第三の時間単位と第四の時間単位で送信する第一の信号による前記ターゲット後方散乱端のポジショニング信号への干渉を除去し、ポジショニング精度を向上させることができる。
【0095】
これに基づいて、一つの実現方式として、前記第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差
は、
【数5】

である。
【0096】
【0097】
これに基づいて、以下では、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、例1-例4を結び付けて前述(11)-(13)におけるポジショニングプロセスについて説明し、内容は、以下のとおりである。注意すべきこととして、記述を容易にするために、例1-例4において未知反射体の反射信号を考慮しない。
【0098】
例1
前記ポジショニングシナリオが図4eに示すように、即ちBistatic BackscatterシナリオにおけるUU上りリンクポジショニングシナリオであり、時間単位がスロットであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である(M=1であり、即ち図4eに示すように一つの後方散乱端が存在する)とすると、第二の通信機器が第mのスロットにおいて受信したターゲット信号
は、式(3)に示すとおりであってもよい。
【0099】
【数6】
【0100】
【0101】
【数7】
【0102】
【0103】
【数8】
【0104】
前式(5)から分かるように、後方散乱端による第一の通信機器のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0105】
【0106】
【数9】
【0107】
前式(7)から分かるように、第一の通信機器による後方散乱端のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0108】
例2
前記時間単位がスロットであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である(M=2、即ちポジショニングシナリオに二つの後方散乱端1と後方散乱端2が存在する)とすると、第二の通信機器が第mのスロットにおいて受信したターゲット信号
は、式(9)に示すとおりであってもよい。
【0109】
【数10】
【0110】
【0111】
【数11】
【0112】
【0113】
【数12】
【0114】
前式(11)から分かるように、後方散乱端による第一の通信機器のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0115】
【0116】
【数13】
【0117】
前式(13)、(14)から分かるように、第一の通信機器による後方散乱端のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0118】
例3
時間単位がスロットであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスが長さ>3である(M>2、即ちポジショニングシナリオに2つ以上の後方散乱端が存在する)とすると、第二の通信機器が第mのスロットにおいて受信したターゲット信号
は、式(16)に示すとおりであってもよい。
【0119】
【数14】
【0120】
【0121】
【数15】
【0122】
前式(17)から分かるように、後方散乱端による第一の通信機器のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0123】
【0124】
【数16】
【0125】
前式(19)から分かるように、第一の通信機器による後方散乱端のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0126】
例4
【0127】
【数17】
【0128】
すると、前記第二の通信機器がスロットmにおいて受信したターゲット信号
は、式(22)に示すとおりである。
【0129】
【数18】
【0130】
これに基づいて、第二の通信機器は、On-Offベクトルシーケンスに基づいて後方散乱端を異なる4つのポジショニングブロックにおいてポジショニングする。以下では、4つの異なるポジショニングブロックのポジショニング状況についてそれぞれ説明する。
【0131】
ポジショニングブロック1のポジショニング状況
【0132】
【数19】
【0133】
【0134】
【数20】
【0135】
前式(24)から分かるように、後方散乱端による第一の通信機器のポジショニングプロセスへの干渉を完全に除去することができ、且つ比較的に優れたSNRゲインを得ることができる。
【0136】
ポジショニングブロック2のポジショニング状況
ポジショニングブロック2に対して、第二の通信機器は、第一の通信機器と後方散乱端2、後方散乱端3のポジショニング信号を同時に取得することができるとともに、後方散乱端と第一の通信機器との間の干渉、及び後方散乱端2と後方散乱端3との間の干渉を除去することができる。
【0137】
ポジショニングブロック3のポジショニング状況
【0138】
【数21】
【0139】
式(26)から分かるように、後方散乱端1と後方散乱端3が完全に衝突するため、第二の通信機器は、後方散乱端1と後方散乱端3に必要なポジショニングパラメータ(例えば到着時間差(Time Difference of Arrival、TDOA))を取得することができない。しかしながら、第一の通信機器に対して、前記第二の通信機器は、式(27)によって第一の通信機器に対するポジショニング信号を取得することができ、且つその対応するSNRは、式(28)に示すとおりである。
【0140】
【数22】
【0141】
なお、後方散乱端2と後方散乱端1、後方散乱端3との間に衝突がないため、第二の通信機器は、式(29)によって後方散乱端2に対するポジショニング信号を取得することができ、且つ対応するSNRは、式(30)に示すとおりである。
【0142】
【数23】
【0143】
ポジショニングブロック4のポジショニング状況
ポジショニングブロック2に対して、第二の通信機器は、第一の通信機器と後方散乱端1、後方散乱端2のポジショニング信号を同時に取得することができるとともに、後方散乱端と第一の通信機器との間の干渉、及び後方散乱端1と後方散乱端2との間の干渉を除去することができ、その処理プロセスは、前述の記述を参照することができ、ここでこれ以上説明しない。
【0144】
例5
前記ポジショニングシナリオが図4gに示すSidelinkポジショニングシナリオ、即ちBistatic BackscatterシナリオでのSidelinkポジショニングシナリオであり、時間単位がスロットであり、第一の通信機器がSidelink UE(SUE)であり、第二の通信機器が路側ユニット(Road Side Unit、RSU)であるとすると、一つのSUEに対して、その周囲に四つ以上のRSUを見つけることが困難であることを考慮すると、周囲の他のSUEによるポジショニングも実現可能であるが、SUEの移動性により、SUE自体の位置精度が非常に不正確になり、さらに全体のSidelinkポジショニングの精度が大幅に低下することを招く。Sidelinkポジショニングの精度を向上させるために、RSUを密に配備することが不可欠であるが、このようにSidelink配備のコストを大幅に向上させる。
【0145】
これに対して、本出願は、Backscatterの特性を利用してSUEに対するポジショニング支援を実現する。例えば、図4eを再度参照すると、一つのSUE、一つのRSU、K個の後方散乱端とJ個の未知反射体(Object)があるとすると、RSUが第mのスロットにおいて受信したターゲット信号は、式(31)に示すとおりであってもよい。
【0146】
【数24】


【0147】
後方散乱端によって支援されるSUEポジショニング信号は、m番目の後方散乱端の送信信号から取得されることができ、例えばここでは、式(32)に従って、第m+1のスロット信号と第1のスロット信号とを減算することにより、SUEに対するポジショニングを実現することができる。
【0148】
【数25】
【0149】
式(32)により、RSUは、SUEによって送信される第一の信号がm番目の後方散乱端によって反射されてRSUに到着する総遅延時間、即ち、
を算出することができる。
【0150】
【0151】
無論、前述した第二の通信機器が直接にターゲット信号に基づいてポジショニングすることに加えて、後方散乱端の間に情報のやり取りがないことを考慮すると、後方散乱端の反射信号が同時に衝突することは、回避することができず(例えば異なる後方散乱端が同じ第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択したなど)、これに対して、少ない数の後方散乱端の反射信号(即ち第二の信号)が衝突した場合、第二の通信機器は、ポジショニングアルゴリズムによって後方散乱端のIDと対応する座標位置を区別して判断することができる。少ない数の後方散乱端の反射信号(即ち第二の信号)が衝突した場合、前記第二の通信機器は、後方散乱端の反射信号の衝突問題を効果的に解決できない可能性があり、有効なポジショニングを実現することもできない。又は、前記第二の通信機器の計算力の制限又はハードウェア能力の制限によって、前記第二の通信機器は、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの第二の信号に基づいて前記第一の通信機器、前記第二の通信機器及び前記少なくとも一つの後方散乱端のうちの少なくとも一つをポジショニングすることを実現できない可能性がある。
【0152】
この場合に対して、前記第二の通信機器は、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを取得し、前記第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを感知機能(SF)に送信し、前記SFは、期待値最大化(EM)アルゴリズム(K-Means Clustering)の教師なし学習(Unsupervised Learning)を利用して、受信された後方散乱端に対応するポジショニングデータ(例えば第三の測定パラメータなど)を分類することができる。そして、SFは、ポジショニングアルゴリズムを使用して、後方散乱端の位置/速度を推定する。注意すべきこととして、EMは、主に後方散乱端の相互衝突のシナリオに用いられる。
【0153】
例えば、前記第二の通信機器は、特定のポジショニングアルゴリズム(例えば多重信号分類(Multiple Signal Classification、MUSIC)など)によって複数の後方散乱端の位置情報を同時に取得することができ、この場合に、後方散乱端の間の相互衝突によって第二の通信機器が後方散乱端の位置とそのIDの関連情報を判断することができない場合、前記第二の通信機器は、第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つをSFに送信することによって、SFに後方散乱端の位置情報及び後方散乱端のID情報を総合的に判断させることができる。
【0154】
注意すべきこととして、前記第一の測定パラメータは、前記第一の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第二の測定パラメータは、前記第二の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第三の測定パラメータは、前記少なくとも一つの後方散乱端のポジショニングに用いられる。例えば、前記第一の測定パラメータ、前記第二の測定パラメータ、前記第三の測定パラメータは、TDOA、到着時間(Time of Arrival、ToA)パラメータなどを含んでもよいが、それらに限らない。
【0155】
図5に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング方法500のフローチャートであり、この方法500は、第二の通信機器によって実行されてもよいが、それに限らず、具体的には第一の通信機器にインストールされたハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行されてもよい。本実施例では、前記方法500は、以下のようなステップを少なくとも含んでもよい。
【0156】
S510、第二の通信機器は、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信する。
【0157】
S520、前記第二の通信機器は、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングする。
【0158】
ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0159】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られる。
【0160】
選択的に、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含み、及び/又は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む。
【0161】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2又は3である場合に、前記第二の通信機器が、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第一のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第一の時間単位で受信した信号であり、前記第二のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第二の時間単位で受信した信号であり、前記第一の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相が、前記第二の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相と逆になるステップと、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第二の通信機器が、第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第三のターゲット信号が、前記第二の通信機器がM+2番目の時間単位で受信した信号であり、前記第四のターゲット信号が、前記第二の通信機器が1番目の時間単位からM+1番目の時間単位まで受信した信号を重み付け処理した後に得られた信号であるステップとのうちのいずれか一つを含む。
【0162】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数26】

であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数27】

であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和は、
【数28】

である。
【0163】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記少なくとも一つの後方散乱端をポジショニングするステップは、前記ターゲット後方散乱端が前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのm番目の後方散乱端であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第二の通信機器が第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差に基づいて、前記m番目の後方散乱端をポジショニングするステップを含み、ここで、前記第五のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第三の時間単位で受信した信号であり、前記第六のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第四の時間単位で受信した信号であり、前記第三の時間単位に対応する変調シンボルは、1であり、前記第四の時間単位に対応する変調シンボルは、いずれも-1である。
【0164】
選択的に、前記第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差
は、
【数29】


【0165】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップは、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを取得するステップと、前記第二の通信機器が前記第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを感知機能に送信するステップとを含み、ここで、前記第一の測定パラメータは、前記第一の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第二の測定パラメータは、前記第二の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第三の測定パラメータは、前記少なくとも一つの後方散乱端のポジショニングに用いられる。
【0166】
選択的に、前記ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、ネットワーク側機器であり、前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である。
【0167】
理解できるように、本方法の実施例500における各実現方式の実現プロセスは、方法の実施例200-300における関連記述を参照し、同じ又は該当する技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0168】
図6に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング方法600のフローチャートであり、この方法600は、ネットワーク側機器によって実行されてもよいが、それに限らず、具体的にはネットワーク側機器にインストールされたハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行されてもよい。本実施例では、前記方法600は、以下のようなステップを少なくとも含んでもよい。
【0169】
S610、ネットワーク側機器は、少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信し、ネットワーク側機器は、少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信する。
【0170】
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0171】
選択的に、前記少なくとも一つの前記後方散乱端に対して、各前記後方散乱端に対応する第二のリファレンス信号変調シーケンスのうちの少なくとも一部は、異なる。
【0172】
選択的に、前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1である。
【0173】
選択的に、前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1である。
【0174】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数30】

であり、ここで、Mは、1以上の整数である。
【0175】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である。
【0176】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数31】

であり、ここで、Mは、3以上の整数である。
【0177】
選択的に、ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、前記ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である。
【0178】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスAの要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンス時間長さと前記第三のリファレンス信号変調シーケンス時間長さとの間は、L倍の関係を呈する。
【0179】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスAは、A=[0 1 … 0 1]である。
【0180】
理解できるように、本方法の実施例600における各実現方式の実現プロセスは、方法の実施例200-300における関連記述を参照し、同じ又は該当する技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0181】
本出願の実施例によるポジショニング方法では、実行本体は、ポジショニング装置であってもよい。本出願の実施例では、ポジショニング装置によるポジショニング方法の実行を例にして、本出願の実施例によるポジショニング装置を説明する。
【0182】
図7に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング装置700の構造概略図であり、このポジショニング装置700は、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するための第一の受信モジュールと、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るための変調モジュールと、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するための第一の送信モジュールとを含み、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0183】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られる。
【0184】
選択的に、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスと、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとのうちの少なくとも一つは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む。
【0185】
選択的に、前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップの前に、前記方法は、前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第一の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第二の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップとのうちのいずれか一つをさらに含む。
【0186】
選択的に、前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1であり、且つ前記第一の要素の各前記行ベクトルにおける位置は、異なる。
【0187】
選択的に、前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1である。
【0188】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数32】

である。
【0189】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である。
【0190】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数33】

である。
【0191】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、前記後方散乱端が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である。
【0192】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記on-offベクトルシーケンスに対応する変調時間長さとは、L倍の関係を呈する。
【0193】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスAは、A=[0 1 … 0 1]である。
【0194】
選択的に、前記ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、前記ネットワーク側機器であり、前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、前記ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である。
【0195】
図8に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング装置800の構造概略図であり、このポジショニング装置800は、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するための第二の受信モジュールと、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするためのポジショニングモジュールとを含み、ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0196】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られる。
【0197】
選択的に、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含み、及び/又は、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む。
【0198】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2又は3である場合に、前記第二の通信機器が、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第一のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第一の時間単位で受信した信号であり、前記第二のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第二の時間単位で受信した信号であり、前記第一の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相が、前記第二の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相と逆になるステップと、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第二の通信機器が、第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第三のターゲット信号が、前記第二の通信機器がM+2番目の時間単位で受信した信号であり、前記第四のターゲット信号が、前記第二の通信機器が1番目の時間単位からM+1番目の時間単位まで受信した信号を重み付け処理した後に得られた信号であるステップとのうちのいずれか一つを含む。
【0199】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数34】

であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数35】

であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和は、
【数36】

である。
【0200】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記少なくとも一つの後方散乱端をポジショニングするステップは、前記ターゲット後方散乱端が前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのm番目の後方散乱端であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第二の通信機器が第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差に基づいて、前記m番目の後方散乱端をポジショニングするステップを含み、ここで、前記第五のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第三の時間単位で受信した信号であり、前記第六のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第四の時間単位で受信した信号であり、前記第三の時間単位に対応する変調シンボルは、1であり、前記第四の時間単位に対応する変調シンボルは、いずれも-1である。
【0201】
選択的に、前記第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差
は、
【数37】


【0202】
選択的に、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップは、前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを取得するステップと、前記第二の通信機器が前記第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを感知機能に送信するステップとを含み、ここで、前記第一の測定パラメータは、前記第一の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第二の測定パラメータは、前記第二の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第三の測定パラメータは、前記少なくとも一つの後方散乱端のポジショニングに用いられる。
【0203】
選択的に、前記ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、ネットワーク側機器であり、前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である。
【0204】
図9に示すように、本出願の一例示的な実施例によるポジショニング装置900の構造概略図であり、このポジショニング装置900は、少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するための第二の送信モジュールを含み、又は、前記第二の送信モジュールは、少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するために用いられ、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0205】
選択的に、前記少なくとも一つの前記後方散乱端に対して、各前記後方散乱端に対応する第二のリファレンス信号変調シーケンスのうちの少なくとも一部は、異なる。
【0206】
選択的に、前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1である。
【0207】
選択的に、前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1である。
【0208】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数38】

であり、ここで、Mは、1以上の整数である。
【0209】
選択的に、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1である。
【0210】
選択的に、前記第一の変調行列Bは、
【数39】

であり、ここで、Mは、3以上の整数である。
【0211】
選択的に、ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、前記ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である。
【0212】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスAの要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンス時間長さと前記第三のリファレンス信号変調シーケンス時間長さとの間は、L倍の関係を呈する。
【0213】
選択的に、前記on-offベクトルシーケンスAは、A=[0 1 … 0 1]である。
【0214】
本出願の実施例におけるポジショニング装置は、通信機器、例えばオペレーティングシステムを有する通信機器、例えば端末又はネットワーク側機器であってもよく、例示的には、端末は、以上に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、ネットワーク側機器は、以上に列挙されたネットワーク側機器12のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0215】
本出願の実施例によるポジショニング装置700-900は、図2から図6の方法の実施例により実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0216】
選択的に、図10に示すように、本出願の実施例は、通信機器1000をさらに提供し、この通信機器1000は、プロセッサ1001とメモリ1002とを含み、メモリ1002には前記プロセッサ1001上で運行できるプログラム又は命令が記憶されており、例えばこの通信機器1000が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ1001により実行される時、上記ポジショニング方法の実施例の各ステップを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。この通信機器1000がネットワーク側機器である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ1001により実行される時、上記ポジショニング方法の実施例の各ステップを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0217】
一つの実現方式では、前記通信機器1000は、端末であってもよく、この端末は、プロセッサと通信インターフェースを含んでもよく、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、方法の実施例200-500に記載の方法のステップを実現するために用いられる。この端末の実施例は、上記第一の通信機器側と第二の通信機器側の方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこの端末の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。具体的には、図11は、本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構造概略図である。
【0218】
この端末1100は、無線周波数ユニット1101、ネットワークモジュール1102、オーディオ出力ユニット1103、入力ユニット1104、センサ1105、表示ユニット1106、ユーザ入力ユニット1107、インターフェースユニット1108、メモリ1109、及びプロセッサ1110などのうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限らない。
【0219】
当業者であれば理解できるように、端末1100は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1110にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図11に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0220】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット1104は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)11041とマイクロホン11042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ11041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット1106は、表示パネル11061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル11061が構成されてもよい。ユーザ入力ユニット1107は、タッチパネル11071及び他の入力機器11072のうちの少なくとも一つを含む。タッチパネル11071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル11071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器11072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0221】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット1101は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後に、プロセッサ1110に伝送して処理を行うことができ、また、無線周波数ユニット1101は、ネットワーク側機器へ上りリンクデータを送信することができる。一般的には、無線周波数ユニット1101は、アンテナ、増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0222】
メモリ1109は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ1109は、主にログラム又は命令を記憶する第一の記憶エリアとデータを記憶する第二の記憶エリアとを含んでもよく、ここで、第一の記憶エリアは、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ1109は、揮発性メモリ又は非揮発性メモリを含んでもよく、又はメモリ1109は、揮発性と非揮発性メモリの両方を含んでもよい。ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってもよく、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、DDリファレンス信号DRAM)、補強型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(Synch link DRAM、SLDRAM)とダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DRRAM)である。本出願の実施例におけるメモリ1109は、これら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、それらに限らない。
【0223】
プロセッサ1110は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1110は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサとを統合しており、ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラムなどに関する操作を処理し、モデムプロセッサは、主に無線通信信号を処理し、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1110に統合されなくてもよい。
【0224】
ここで、無線周波数ユニット1101は、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するために用いられ、プロセッサ1110は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るために用いられ、無線周波数ユニット1101はさらに、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するために用いられ、ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、オンオフキーイングOOK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスである。
【0225】
又は、無線周波数ユニット1101は、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するために用いられ、プロセッサ1110は、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするために用いられ、ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される。
【0226】
本実施例では、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの直交特性に基づいて、後方散乱端の異なる時間単位(例えばスロット)における信号位相又は反射状態を制御することによって、さらに第二の通信機器は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスの特性に基づいて、受信されたターゲット信号を演算して、ポジショニングプロセスに影響を与える干渉信号を除去し、第一の通信機器、第二の通信機器又はターゲット後方散乱端に対するポジショニングを実現し、ポジショニング精度を向上させることができる。
【0227】
別の実現方式では、通信機器1000は、ネットワーク側機器であってもよく、このネットワーク側機器は、プロセッサと通信インターフェースとを含んでもよく、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、実施例200-600に記載の方法のステップを実現するために用いられる。このネットワーク側機器の実施例は、上記第一の通信機器側又は第二の通信機器側又はネットワーク側機器側の方法の実施例に対応し、上記方法の実施例の各実施プロセスと実現方式は、いずれもこのネットワーク側機器の実施例に適用でき、且つ同じ技術的効果を達成することができる。
【0228】
具体的には、本出願の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。図12に示すように、このネットワーク側機器1200は、アンテナ1201、無線周波数装置1202、ベースバンド装置1203、プロセッサ1204とメモリ1205を含む。アンテナ1201と無線周波数装置1202とが接続される。上りリンク方向において、無線周波数装置1202は、アンテナ1201を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置1203に送信して処理させる。下りリンク方向において、ベースバンド装置1203は、送信する情報を処理し、無線周波数装置1202に送信し、無線周波数装置1202は、受信した情報を処理した後にアンテナ1201を介して送出する。
【0229】
以上の実施例においてネットワーク側機器により実行される方法は、ベースバンド装置1203に実現されてもよく、このベースバンド装置1203は、ベースバンドプロセッサを含む。
【0230】
ベースバンド装置1203は、例えば少なくとも一つのベースバンドボードを含んでもよく、このベースバンドボード上に複数のチップが設置され、図12に示すように、そのうちの一つのチップは、例えばベースバンドプロセッサであり、バスインターフェースを介してメモリ1205と接続されて、メモリ1205におけるプログラムを呼び出し、以上の方法の実施例に示すネットワーク機器操作を実行する。
【0231】
このネットワーク側機器は、ネットワークインターフェース1206をさらに含んでもよく、このインターフェースは、例えば共通公衆無線インターフェース(common public radio interface、CPRI)である。
【0232】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器1200は、メモリ1205に記憶されており、且つプロセッサ1204上で運行できる命令又はプログラムをさらに含み、プロセッサ1204は、メモリ1205における命令又はプログラムを呼び出し、図6に示す各モジュールにより実行される方法を実行し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0233】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記ポジショニング方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0234】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載される端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリROM、ランダムアクセスメモリRAM、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0235】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、ネットワーク側機器のプログラム又は命令を運行し、上記ポジショニング方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0236】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0237】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、このコンピュータプログラム製品は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、上記ポジショニング方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0238】
本出願の実施例は、ポジショニングシステムをさらに提供し、このポジショニングシステムは、第一の通信機器と第二の通信機器とを含み、前記第一の通信機器は、以上の方法の実施例200-300におけるステップを実行するために用いられてもよく、前記第二の通信機器は、以上に記載の実施例500における方法のステップを実行するために用いられてもよい。
【0239】
また、前記第二の通信機器又は第一の通信機器がネットワーク側機器である場合、前記第二の通信機器又は第一の通信機器は、さらに以上の方法の実施例600におけるステップを実行するために用いられてもよい。又は、第一の通信機器及び第二の通信機器がいずれもネットワーク側機器ではない場合、前記ポジショニングシステムは、以上の方法の実施例600におけるステップを実行するためのネットワーク側機器をさらに含んでもよい。
【0240】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。即ち、上記各実施例と実施の形態における特徴は、互いに組み合わせられる可能である。
【0241】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案が実質には又は従来の技術に寄与した部分は、コンピュータソフトウェア製品の形式で具現化されてもよく、このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載される方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0242】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と特許請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0243】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2021年12月31日に中国で提出された中国特許出願No.202111676440.5の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。

図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図4g
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-06-21
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポジショニング方法であって、
後方散乱端が、第一の通信機器により送信される第一の信号を受信するステップと、
前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップと、
前記後方散乱端が、第二の通信機器に前記第二の信号を送信するステップとを含み、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項2】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、M+x個の変調シンボルを含み、xは、1又は2であり、前記Mは、ポジショニングプロセスに関与する後方散乱端の数に関連し、Mは、1以上の整数であり、
ここで、第一のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さとの間は、M+x倍の関係を呈し、前記第一の信号は、前記第一のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて得られ、
前記第一のリファレンス信号変調シーケンスと、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとのうちの少なくとも一つは、ポジショニングリファレンス信号変調シーケンスを含む、
請求項1に記載のポジショニング方法。
【請求項3】
前記後方散乱端が、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて、前記第一の信号を変調して第二の信号を得るステップの前に、前記ポジショニング方法は、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを取得するステップであって、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記ネットワーク側機器が前記後方散乱端の識別子情報に基づいて第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから選択するものであるステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第一の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの第二の変調行列を取得し、且つ自体の識別子情報に基づいて前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルから前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを選択するステップと、
前記後方散乱端がネットワーク側機器からの前記第二のリファレンス信号変調シーケンスを取得し、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップとのうちのいずれか一つをさらに含み、
前記第一の変調行列における各行ベクトルにおける第一の要素は、-1であり、前記第一の要素以外の他の第二の要素は、いずれも1であり、且つ前記第一の要素の各前記行ベクトルにおける位置は、異なる、
請求項1に記載のポジショニング方法。
【請求項4】
前記第一の変調行列における第一の列ベクトルにおける各要素は、いずれも1であり、
前記第一の変調行列Bは、
【数1】

である、
請求項3に記載のポジショニング方法。
【請求項5】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第一の変調行列には、第二の列ベクトルがさらに含まれ、前記第二の列ベクトルにおける各要素は、いずれも-1であり、
前記第一の変調行列Bは、
【数2】

である、請求項3に記載のポジショニング方法。
【請求項6】
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、
前記後方散乱端が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、
ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である、請求項1に記載のポジショニング方法。
【請求項7】
前記on-offベクトルシーケンスにおける要素の数は、Lであり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに対応する変調時間長さと前記on-offベクトルシーケンスに対応する変調時間長さとは、L倍の関係を呈し、

請求項6に記載のポジショニング方法。
【請求項8】
ポジショニングシナリオがUU上りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、端末であり、前記第二の通信機器は、ネットワーク側機器であり、
前記ポジショニングシナリオがUU下りリンクポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器は、前記ネットワーク側機器であり、前記第二の通信機器は、端末であり、
前記ポジショニングシナリオがサイドリンクSidelinkポジショニングシナリオである場合に、前記第一の通信機器と前記第二の通信機器とは、いずれも端末である、請求項1に記載のポジショニング方法。
【請求項9】
ポジショニング方法であって、
第二の通信機器が、第一の通信機器により送信される第一の信号及び/又は少なくとも一つの後方散乱端により送信される第二の信号を少なくとも含むターゲット信号を受信するステップと、
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップとを含み、
ここで、前記ターゲット後方散乱端は、前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのいずれか一つであり、前記第二の信号は、第二のリファレンス信号変調シーケンス又は第三のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第一の信号を変調して得られ、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項10】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップは、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2又は3である場合に、前記第二の通信機器が、第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第一のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第一の時間単位で受信した信号であり、前記第二のターゲット信号が、前記第二の通信機器が第二の時間単位で受信した信号であり、前記第一の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相が、前記第二の時間単位に対応する前記第二のリファレンス信号変調シーケンスにおける変調シンボルの位相と逆になるステップと、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第二の通信機器が、第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和に基づいて、前記第一の通信機器をポジショニングするステップであって、前記第三のターゲット信号が、前記第二の通信機器がM+2番目の時間単位で受信した信号であり、前記第四のターゲット信号が、前記第二の通信機器が1番目の時間単位からM+1番目の時間単位まで受信した信号を重み付け処理した後に得られた信号であるステップとのうちのいずれか一つを含み、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数3】

であり、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3である場合に、前記第一のターゲット信号と第二のターゲット信号との和は、
【数4】

であり、
前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが3よりも大きい場合に、前記第三のターゲット信号と第四のターゲット信号との和は、
【数5】

である、
請求項9に記載のポジショニング方法。
【請求項11】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記少なくとも一つの後方散乱端をポジショニングするステップは、
前記ターゲット後方散乱端が前記少なくとも一つの後方散乱端のうちのm番目の後方散乱端であり、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスの長さが2である場合に、前記第二の通信機器が第五のターゲット信号と第六のターゲット信号との差に基づいて、前記m番目の後方散乱端をポジショニングするステップを含み、ここで、前記第五のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第三の時間単位で受信した信号であり、前記第六のターゲット信号は、前記第二の通信機器が第四の時間単位で受信した信号であり、前記第三の時間単位に対応する変調シンボルは、1であり、前記第四の時間単位に対応する変調シンボルは、いずれも-1であり、

【数6】

であり、



請求項9に記載のポジショニング方法。
【請求項12】
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて、前記第一の通信機器と、前記第二の通信機器と、ターゲット後方散乱端とのうちの少なくとも一つをポジショニングするステップは、
前記第二の通信機器が、前記第一の信号及び/又は少なくとも一つの前記第二の信号に基づいて第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを取得するステップと、
前記第二の通信機器が前記第一の測定パラメータと、第二の測定パラメータと、第三の測定パラメータとのうちの少なくとも一つを感知機能に送信するステップとを含み、
ここで、前記第一の測定パラメータは、前記第一の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第二の測定パラメータは、前記第二の通信機器のポジショニングに用いられ、前記第三の測定パラメータは、前記少なくとも一つの後方散乱端のポジショニングに用いられる、請求項9に記載のポジショニング方法。
【請求項13】
ポジショニング方法であって、
ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端の識別子情報に基づいて、各前記後方散乱端に第二のリファレンス信号変調シーケンス及び/又は第三のリファレンス信号変調シーケンスを送信するステップと、
ネットワーク側機器が少なくとも一つの後方散乱端に第一の変調行列及び/又は第二の変調行列を送信するステップとのうちのいずれか一つを含み、
ここで、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第一の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第二のリファレンス信号変調シーケンスは、バイナリ位相シフトキーイングBPSK変調情報に基づいて決定される直交シーケンスであり、
前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二の変調行列に含まれる複数の行ベクトルのうちのいずれか一つであり、且つ前記第三のリファレンス信号変調シーケンスは、前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて決定される、ポジショニング方法。
【請求項14】
ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスに基づいて前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを決定するステップは、
前記ネットワーク側機器が前記第二のリファレンス信号変調シーケンスとon-offベクトルシーケンスとを乗算して、前記第三のリファレンス信号変調シーケンスを得るステップを含み、
ここで、前記on-offベクトルシーケンスにおける要素は、少なくとも一つの第三の要素と少なくとも一つの第四の要素とを含み、前記第三の要素は、0であり、前記第四の要素は、1である、請求項13に記載のポジショニング方法。
【請求項15】
通信機器であって、プロセッサとメモリとを含み、前記メモリは、前記プロセッサ上で運行可能なプログラム又は命令を記憶しており、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のポジショニング方法のステップを実現し、又は請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のポジショニング方法のステップを実現し、又は請求項13または請求項14に記載のポジショニング方法のステップを実現する、通信機器。
【国際調査報告】