(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】バッテリの外装材にパターンを形成する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B29C 59/02 20060101AFI20241219BHJP
H01M 50/105 20210101ALI20241219BHJP
H01M 50/136 20210101ALI20241219BHJP
H01M 50/131 20210101ALI20241219BHJP
【FI】
B29C59/02 B
H01M50/105
H01M50/136
H01M50/131
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539327
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-06-27
(86)【国際出願番号】 KR2022017329
(87)【国際公開番号】W WO2023128234
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189693
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0115977
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518050539
【氏名又は名称】リベスト インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LIBEST INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュ ソン
(72)【発明者】
【氏名】イム,スン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ギル ジュ
【テーマコード(参考)】
4F209
5H011
【Fターム(参考)】
4F209AA11
4F209AA24
4F209AA29
4F209AD03
4F209AF01
4F209AG01
4F209AG03
4F209AG05
4F209AH42
4F209AR07
4F209PA02
4F209PB01
4F209PC05
5H011AA06
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD03
5H011DD06
5H011DD26
5H011KK01
5H011KK03
(57)【要約】
バッテリの外装材にパターンを形成する装置は、複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び前記収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、前記プレートを貫通するように前記複数のホールと対応して前記複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリの外装材にパターンを形成する装置において、
複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び前記収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、
前記プレートを貫通するように前記複数のホールと対応して前記複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリを含む、パターン形成装置。
【請求項2】
前記プレートは、前記収容領域形成部の高さと前記非収容領域形成部の高さとが異なる段差構造に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のパターン形成装置。
【請求項3】
前記収容領域形成部は、前記プレートの中央部に位置し、
前記非収容領域形成部は、前記プレートの周縁部に位置することを特徴とする、請求項2に記載のパターン形成装置。
【請求項4】
前記プレートは、前記収容領域形成部及び前記非収容領域形成部の間に、前記段差構造に対応する境界面を含み、
前記収容領域形成部及び前記非収容領域形成部は、前記境界面によって異なる幅を有することを特徴とする、請求項2に記載のパターン形成装置。
【請求項5】
前記プレートは、
凹状に段差構造を形成する第1の収容領域形成部及び第1の非収容領域形成部を含む下面プレートと、
前記下面プレートと対応して形成され、凸状に段差構造を形成する第2の収容領域形成部及び第2の非収容領域形成部を含む上面プレートと
を含むことを特徴とする、請求項2に記載のパターン形成装置。
【請求項6】
前記収容領域形成部は、前記複数のホールの間に位置した複数の中間領域と、前記複数のホールと前記複数の中間領域とを区分する隔壁とを含むことを特徴とする、請求項5に記載のパターン形成装置。
【請求項7】
前記複数のホールは、前記複数のポンチが挿入されることができるように貫通構造に形成され、
前記複数の中間領域は、非貫通構造に形成されることを特徴とする、請求項6に記載のパターン形成装置。
【請求項8】
前記下面プレートに位置する少なくとも1つの第1のホール及び少なくとも1つの第1の中間領域は、同一なパターン形態に形成され、
前記上面プレートに位置する少なくとも1つの第2のホール及び少なくとも1つの第2の中間領域は、異なるパターン形態に形成されることを特徴とする、請求項6に記載のパターン形成装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第2の中間領域は、前記第2の中間領域に含まれる両端領域の高さと、前記第2の中間領域に含まれる内部領域の高さとが異なることを特徴とする、請求項8に記載のパターン形成装置。
【請求項10】
前記複数のポンチは、前記複数のホールに挿入されることのできるよう、前記複数のホールに対するパターン形態に対応して形成され、
前記複数のポンチにおいて前記外装材と接触する末端領域は、厚さ方向へ細くなるように形成される、請求項1に記載のパターン形成装置。
【請求項11】
前記複数のポンチは、前記末端領域の両端に形成された突出部を含む第1型ポンチと、
前記末端領域が幅方向へ細くなる第2型ポンチとを含む、請求項10に記載のパターン形成装置。
【請求項12】
複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び前記収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、前記プレートを貫通するように前記複数のホールと対応して前記複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリとを含むパターン形成装置において外装材にパターンを形成する方法において、
前記外装材を前記プレートの上面プレート及び下面プレートの間に位置させるステップと、
前記上面プレート及び前記下面プレートを利用して前記外装材を加圧することにより、前記外装材に第1のパターンを形成するステップと、
前記下面プレート及び前記上面プレートの各々に位置するホールに前記複数のポンチを挿入することで、前記第1のパターンが形成された外装材に第2のパターンを形成するステップと
を含む、パターン形成方法。
【請求項13】
前記上面プレート及び前記下面プレートの間に位置させるステップは、
前記外装材を前記下面プレートに含まれた第1の収容領域形成部及び前記上面プレートに含まれた第2の収容領域形成部の間に位置させるステップを含む、請求項12に記載のパターン形成方法。
【請求項14】
前記第2のパターンを形成するステップは、
前記第1のパターンが形成された外装材に幅方向及び厚さ方向に凹パターン及び凸パターンを形成するステップを含む、請求項12に記載のパターン形成方法。
【請求項15】
前記第2のパターンを形成するステップは、
前記下面プレートに位置する少なくとも1つの第1のホールに、前記複数のポンチのうち末端領域の両端に突出部が形成された第1型ポンチを挿入することで、前記第1のパターンが形成された外装材に前記凹パターンを形成するステップと、
前記上面プレートに位置する少なくとも1つの第2のホールに、前記複数のポンチのうち前記末端領域が幅方向へ細くなる第2型ポンチを挿入することで、前記第1のパターンが形成された外装材に前記凸パターンを形成するステップと
を含む、請求項14に記載のパターン形成方法。
【請求項16】
前記外装材に形成された前記凸パターンの幅は、前記外装材に形成された前記凹パターンの幅よりも大きいか、同一である、請求項15に記載のパターン形成方法。
【請求項17】
前記外装材に形成された前記第2のパターンの幅は、前記外装材に形成された前記第1のパターンの幅よりも大きいか、同一である、請求項12に記載のパターン形成方法。
【請求項18】
前記外装材に形成された前記凸パターンと前記凹パターンとの間の領域の曲率半径は、前記外装材に形成された前記凸パターン又は前記凹パターンのうち何れか1つのパターンの曲率半径よりも小さい、請求項14に記載のパターン形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリの外装材にパターンを形成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学セル(electrochemical cell)は、少なくとも2つの電極、並びに電解質により構成され、電気エネルギーを提供することのできる組立体を意味し、特に、充電及び放電が可能な二次電池(secondary cell)により構成されるリチウムイオンバッテリは、スマートフォンを含む各種の先端電子機器に広く使用されている。
【0003】
最近は、スマートフォンを含むモバイルデバイス、各種ウェアラブルデバイスのデザインにおいて従来の形状から脱皮した様々な試みがなされており、さらに、機能を維持しつつ曲げられることのできるフレキシブル機器に対する注目度が高くなっている。そこで、このようなフレキシブルデバイスに内蔵し、電源として使用できるフレキシブル電気化学セルに対して機能及び安全性を確保することが重要である。
【0004】
一般的に、フレキシブルバッテリは、電極組立体を外部環境と完璧に遮断する役割のために、機能性ポリマーと金属ホイルをラミネートして製作した金属ラミネート複合フィルムが利用される。このような複合フィルムが電気化学セルの外装材に利用される場合、フレキシブルバッテリを繰り返して曲げたり伸ばしたりする動作のように、繰り返される外力によって複合フィルムに破損が発生し得る。これにより、複合フィルムは、電極組立体を外部環境と遮断する役割を喪失することで、電気化学セルの性能と安全上の問題を引き起こすことがある。
【0005】
最近は、このような問題点を解決するために、電気化学セルに柔軟性を与えるよう、複合フィルムに形状を与える技術が利用されている。しかし、複合フィルムに形状を与える技術は、加工方法及び加工手続きが不明確で、電気化学セルの厚さ方向に形状加工をしないことにより、複合フィルムの耐久性が弱くなるという問題点が発生する短所を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1870455号公報(2018年6月18日付にて登録)
【特許文献2】韓国公開特許第2022-0015290号公報(2022年2月8日付にて公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むパターン形成装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
プレートを貫通するように複数のホールと対応して複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリを含むパターン形成装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
但し、本実施例が解決しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、また他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した技術的課題を解決するための手段として、本発明の一実施例は、バッテリの外装材にパターンを形成する装置において、複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び前記収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、前記プレートを貫通するように前記複数のホールと対応して前記複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリとを含むパターン形成装置を提供しても良い。
【0011】
本発明の他の実施例は、複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び前記収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、前記プレートを貫通するように前記複数のホールと対応して前記複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリとを含むパターン形成装置において外装材にパターンを形成する方法において、外装材を前記プレートの上面プレート及び下面プレートの間に位置させるステップと、前記上面プレート及び前記下面プレートを利用して前記外装材を加圧することにより、前記外装材に第1のパターンを形成するステップと、前記下面プレート及び前記上面プレートの各々に位置するホールに前記複数のポンチを挿入することで、前記第1のパターンが形成された外装材に第2のパターンを形成するステップとを含むパターン形成方法を提供しても良い。
【0012】
上述した課題を解決するための手段は、単なる例示であり、本発明を制限する意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に記載された追加の実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0013】
上述した本発明の課題を解決するための手段の何れか1つによれば、複数のホールを含み、バッテリの長さ方向に外装材に収容領域を形成する収容領域形成部及び収容領域を包む非収容領域を形成する非収容領域形成部を含むプレートと、プレートを貫通するように複数のホールと対応して複数のホールに挿入される複数のポンチを含むポンチアセンブリとを利用して、外装材に柔軟性を与えるために、外装材にパターンが形成されるように外装材を加工するパターン形成装置及び方法を提供することができる。
【0014】
外装材をプレートの上面プレート及び下面プレートの間に位置させ、上面プレート及び下面プレートを利用して外装材を加圧することにより、外装材に第1のパターンを形成し、下面プレート及び上面プレートの各々に位置するホールに複数のポンチを挿入することで、第1のパターンが形成された外装材に第2のパターンを形成し、外装材に第1のパターンに該当するフォーミング(forming)形状及び第2のパターンに該当するパターニング(patterning)形状を一度に成形できるようにするパターン形成装置及び方法を提供することができる。
【0015】
電気化学セルに柔軟性を与えつつ、外装材として利用される複合フィルムの損傷及び電気化学セルの性能低下を防止することにより、外装材の耐久性を向上させるパターン形成装置及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1a】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
【
図1b】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
【
図1c】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
【
図1d】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
【
図1e】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
【
図2a】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。
【
図2b】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。
【
図2c】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。
【
図2d】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。
【
図2e】本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。
【
図3a】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図3b】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図3c】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図3d】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図3e】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図3f】本発明の一実施例に係る下面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4a】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4b】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4c】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4d】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4e】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図4f】本発明の一実施例に係る上面プレートの対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るパターン形成装置を示す例示的な図である。
【
図6a】本発明の一実施例に係るパターン形成装置において外装材にパターンを形成する過程を説明するための例示的な図である。
【
図6b】本発明の一実施例に係るパターン形成装置において外装材にパターンを形成する過程を説明するための例示的な図である。
【
図6c】本発明の一実施例に係るパターン形成装置において外装材にパターンを形成する過程を説明するための例示的な図である。
【
図6d】本発明の一実施例に係るパターン形成装置において外装材にパターンを形成する過程を説明するための例示的な図である。
【
図7】本発明の一実施例に係るパターン形成装置において実行される外装材にパターンを形成する方法のフローチャートである。
【
図8a】本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して製造されたバッテリを示す例示的な図である。
【
図8b】本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して製造されたバッテリを示す例示的な図である。
【
図8c】本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して製造されたバッテリを示す例示的な図である。
【
図9】本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して生成されたバッテリの実際の様子を示す例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本願の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0018】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味し、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【0019】
本明細書において「部」とは、ハードウェアによって実現されるユニット(unit)、ソフトウェアによって実現されるユニット、両方を利用して実現されるユニットを含む。また、1つのユニットが2つ以上のハードウェアを利用して実現されても良く、2つ以上のユニットが1つのハードウェアによって実現されても良い。
【0020】
本明細書において、端末又はデバイスが実行すると記述された動作や機能のうちの一部は、当該端末又はデバイスと連結されたサーバにおいて代わりに実行されても良い。それと同様に、サーバが実行すると記述された動作や機能のうちの一部も、当該サーバと連結された端末又はデバイスにおいて実行されても良い。
【0021】
従来のパターン形成装置は、プレートに複数のホールが存在しないことによって、外装材にフォーミング(forming)形状及びパターニング(patterning)形状を一度に成形することができなかった。しかし、本発明は、複数のホールを含むプレートと、プレートに含まれた複数のホールを貫通するように複数のポンチを含むポンチアセンブリとにより、外装材にフォーミング形状及びパターニング形状を一度に成形加工できるという長所を提供することができ、フォーミング形状とパターニング形状の間の公差の管理がより精密になることで、成型加工品の品質を向上させることができ、不良率を顕著に低減することができる。また、本発明は、外装材にフォーミング金型及びパターニング金型を一度に成形することによって、電気化学セルの柔軟性を与えつつ、外装材として利用される複合フィルムの損傷及び電気化学セルの性能低下を減少できる効果を提供することができる。
【0022】
以下では、
図1a乃至
図2eを参照しながらパターン形成装置の下面プレート及び上面プレートについて説明し、
図3a乃至
図4fを参照しながらパターン形成装置の第1型ポンチ及び第2型ポンチについて詳しく説明することとする。
【0023】
図1a乃至
図1eは、本発明の一実施例に係るパターン形成装置の下面プレートを示す例示的な図である。
図1aは、下面プレートの平面図であり、
図1bは、下面プレートの底面図であり、
図1cは、下面プレートの正面図であり、
図1dは、下面プレートの背面図であり、
図1eは、下面プレートの斜視図である。
【0024】
図1a乃至
図1eを参照すると、下面プレート100は、凹状に段差構造を形成する第1の収容領域形成部101、101’及び第1の非収容領域形成部102、102’を含んでいても良い。ここで、下面プレート100は、第1のライン及び第2のラインにそれぞれ第1の収容領域形成部101、101’及び第1の非収容領域形成部102、102’がパターンの形状が重ならないように形成されているが、第1のライン及び第2のラインの各々に形成された第1の収容領域形成部101、101’及び第1の非収容領域形成部102、102’は、何れも同じ機能を実行するので、以下では、第1のラインに形成された第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102について説明することとし、第2のラインに形成された第1の収容領域形成部101’及び第1の非収容領域形成部102’については説明を省略する。
【0025】
下面プレート100は、バッテリの長さ方向において外装材に第1の収容領域を形成する第1の収容領域形成部101と、第1の収容領域を包む第1の非収容領域を形成する第1の非収容領域形成部102とを含んでいても良い。ここで、第1の収容領域形成部101は、下面プレート100の中央部に位置し、第1の非収容領域形成部102は、下面プレート100の周縁部に位置しても良い。
【0026】
下面プレート100は、第1の収容領域形成部101の高さと第1の非収容領域形成部102の高さとが異なる段差構造に形成されても良い。例えば、第1の収容領域形成部101が形成された領域の高さは、第1の非収容領域形成部102の高さよりも低くても良い。ここで、第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102の間に、段差構造に対応する境界面106を含み、境界面106によって段差構造に形成された第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102が互いに連結されても良い。
【0027】
第1の収容領域形成部101は、後述する上面プレート200の第2の収容領域形成部201との加圧によって外装材に第1の収容領域を形成しても良く、第1の非収容領域形成部102は、後述する上面プレート200の第2の非収容領域形成部202との加圧によって外装材に第1の非収容領域を形成しても良い。ここで、第1の収容領域は、バッテリの製造時に電極組立体が挿入される領域であり、第1の非収容領域は、電極組立体が挿入されない領域であっても良い。これは、第1の収容領域形成部101の高さと第1の非収容領域形成部102の高さとが異なる段差構造に形成されることにより、第1の収容領域形成部101を介して外装材に電極組立体が挿入されることができるように外装材を凹状に形成しても良く、第1の非収容領域形成部102を、電極組立体が挿入されない外装材を接合するために外装材を平らな形状に形成するためである。
【0028】
第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102は、境界面106によって異なる幅を有しても良い。例えば、第1の収容領域形成部101の幅は、第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102の間に位置する境界面106によって第1の非収容領域形成部102の幅よりも狭くても良い。ここで、第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102が境界面106によって異なる幅を有することにより、本外装材を使用する電気化学セルの製造過程で工程性を向上させることができる。
【0029】
第1の収容領域形成部101は、バッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成された複数の第1のホール103を含んでいても良い。ここで、第1のホール103は、下面プレート100と対応する位置において後述するポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチが挿入されることができるように貫通構造に形成されても良い。
【0030】
第1の収容領域形成部101は、複数の第1のホール103のうち互いに隣り合う2つのホールの間に位置する複数の第1の中間領域104を含んでいても良い。複数の第1の中間領域104もバッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成されても良い。ここで、複数の第1の中間領域104は、非貫通構造に形成されても良い。複数の第1の中間領域104は、後述する複数の第2の中間領域204とは異なり、第1の収容領域形成部101内において窪んだ形態に形成されても良い。
【0031】
複数の第1のホール103と第1の中間領域104とは、第1の収容領域形成部101内において所定間隔を維持しながら交互に形成されても良い。ここで、第1のラインに位置した複数の第1のホール103と第1の中間領域104の個数は、第2のラインに位置した複数の第1のホール103’と第1の中間領域104’の個数と異なっていても良い。例えば、第1のラインに位置した複数の第1のホール103と第1の中間領域104の個数は、第2のラインに位置した複数の第1のホール103’と第1の中間領域104’の個数よりも多くても良い。第1の収容領域形成部101は、第1のホール103と、複数の第1のホール103の間に位置した複数の第1の中間領域104とを区分する隔壁105を含んでいても良い。ここで、隔壁105により第1のホール103と第1の中間領域104とが区分されることによって、第1のホール103に挿入されるポンチアセンブリの第1型ポンチによりパターンを明確に形成させると同時に、外装材として利用される複合フィルムに柔軟性を与えることができる。
【0032】
第1の収容領域形成部101に位置する少なくとも1つの第1のホール103及び少なくとも1つの第1の中間領域104は、同一なパターン形態に形成されても良い。例えば、下面プレート100に位置する少なくとも1つの第1のホール103及び少なくとも1つの第1の中間領域104は、例えば、両端のエッジが半円形である長方形のようなパターン形態に形成されても良い。ここで、第1のホール103及び第1の中間領域104は、同一なパターン形態に形成され、パターン形態の大きさは同一あるいは異なっていても良い。
【0033】
境界面106は、第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102の間の段差構造を連結するように形成されても良い。ここで、境界面106は、第1の収容領域形成部101の第1のホール103及び第1の中間領域104と相接する領域を含んでいても良い。例えば、境界面106の全体領域のうち第1のホール103の端部又は第1の中間領域104の端部と相接する領域106-1の形状と、境界面106の全体領域のうち隔壁105と連結された領域106-2の形状とが異なるように形成されても良い。
【0034】
そのために、境界面106は、第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102の間を連結するように形成された後、剪断加工によって第1のホール103及び第1の中間領域104に該当する領域(例えば、両端のエッジが半円形である長方形)が境界面106の一部領域と相接するように形成されることで、境界面106の一部領域が半円形状の領域に形成されても良い。
【0035】
これにより、境界面106は、第1のホール103の端部又は第1の中間領域104の端部と相接する領域106-1の場合、第1のホール103の端部又は第1の中間領域104の端部の形状によって一部領域が半円形状に形成されても良く、隔壁105と連結された領域106-2の場合、隔壁105によって第1の収容領域形成部101及び第1の非収容領域形成部102が連結されるよう、一部領域が平面形状に形成されても良い。
【0036】
このように、境界面106が第1のホール103、第1の中間領域104、隔壁105に沿って形成されることによって、下面プレート100及び上面プレート200の間の加圧により外装材に第1のパターンが形成される場合、第1のホール103及び第1の中間領域104と相接する境界面106の一部領域106-1によって形成される外装材の両端部において半円形状を鮮明に形成させると同時に、隔壁105と連結された境界面106の一部領域106-2によって形成される互いに隣り合う2つの半円形状の間に位置する領域を通じて外装材の曲げ及び伸びを容易にすることで、外装材が破損されないよう、電気化学セルに柔軟性を与えることができる。
【0037】
図2a乃至
図2eは、本発明の一実施例に係るパターン形成装置の上面プレートを示す例示的な図である。ここで、
図2a乃至
図2eは、パターン形成装置の上面プレートに関する説明を容易にするために上面プレートを180度回転させた図であり、
図2aは、上面プレートの平面図であり、
図2bは、上面プレートの底面図であり、
図2cは、上面プレートの正面図であり、
図2dは、上面プレートの背面図であり、
図2eは、上面プレートの斜視図である。
【0038】
図2a乃至
図2eを参照すると、上面プレート200は、下面プレート100と対応して形成され、凸状に段差構造を形成する第2の収容領域形成部201、201’及び第2の非収容領域形成部202、202’を含んでいても良い。ここで、上面プレート200は、第1のライン及び第2のラインにそれぞれ第2の収容領域形成部201、201’及び第2の非収容領域形成部202、202’がパターンの形状が重ならないように形成されているが、第1のライン及び第2のラインの各々に形成された第2の収容領域形成部201、201’及び第2の非収容領域形成部202、202’は、何れも同じ機能を実行するので、以下では、第1のラインに形成された第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202について説明することとし、第2のラインに形成された第2の収容領域形成部201’及び第2の非収容領域形成部202’については説明を省略する。
【0039】
上面プレート200は、バッテリの長さ方向に外装材に第2の収容領域を形成する第2の収容領域形成部201と、第2の収容領域を包む第2の非収容領域を形成する第2の非収容領域形成部202とを含んでいても良い。ここで、第2の収容領域形成部201は、上面プレート200の中央部に位置し、第2の非収容領域形成部202は、上面プレート200の周縁部に位置しても良い。
【0040】
上面プレート200は、第2の収容領域形成部201の高さと第2の非収容領域形成部202の高さとが異なる段差構造に形成されても良い。例えば、第2の収容領域形成部201が形成された領域の高さは、第2の非収容領域形成部202の高さよりも高くても良い。ここで、第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202の間に、段差構造に対応する境界面206を含み、境界面206によって段差構造に形成された第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202が互いに連結されても良い。
【0041】
第2の収容領域形成部201は、上述した下面プレート100の第1の収容領域形成部101との加圧によって外装材に第2の収容領域を形成しても良く、第2の非収容領域形成部202は、上述した下面プレート100の第1の非収容領域形成部102との加圧によって外装材に第2の非収容領域を形成しても良い。ここで、第2の収容領域は、バッテリの製造時に電極組立体が挿入される領域であり、第2の非収容領域は、電極組立体が挿入されない領域であっても良い。これは、第2の収容領域形成部201の高さと第2の非収容領域形成部202の高さとが異なる段差構造に形成されることにより、第2の収容領域形成部201を介して外装材に電極組立体が挿入されることができるように外装材を凸状に形成しても良く、第2の非収容領域形成部202を、電極組立体が挿入されない外装材を接合するために外装材を平らな形状に形成するためである。
【0042】
第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202は、境界面206によって異なる幅を有しても良い。例えば、第2の収容領域形成部201の幅は、第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202の間に位置する境界面206によって第2の非収容領域形成部202の幅よりも狭くても良い。ここで、第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202が境界面206によって異なる幅を有することにより、本外装材を使用する電気化学セルの製造過程で工程性を向上させることができる。
【0043】
第2の収容領域形成部201は、バッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成された複数の第2のホール203を含んでいても良い。ここで、第2のホール203は、上面プレート200と対応する位置において後述するポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチが挿入されることができるように貫通構造に形成されても良い。
【0044】
第2の収容領域形成部201は、複数の第2のホール203のうち互いに隣り合う2つのホールの間に位置する複数の第2の中間領域204を含んでいても良い。複数の第2の中間領域204もバッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成されても良い。ここで、複数の第2の中間領域204は、非貫通構造に形成されても良い。複数の第2の中間領域204は、上述した複数の第1の中間領域104とは異なり、第2の収容領域形成部201内において突出した形態に形成されても良い。
【0045】
複数の第2のホール203と第2の中間領域204とは、第2の収容領域形成部201内において所定間隔を維持しながら交互に形成されても良い。ここで、第1のラインに位置した複数の第2のホール203と第2の中間領域204の個数は、第2のラインに位置した複数の第2のホール203と第2の中間領域204の個数と異なっていても良い。例えば、第1のラインに位置した複数の第2のホール203と第2の中間領域204の個数は、第2のラインに位置した複数の第2のホール203’と第2の中間領域204’の個数よりも多くても良い。
【0046】
第2の収容領域形成部201は、第2のホール203と、複数の第2のホール203の間に位置した複数の第2の中間領域204とを区分する隔壁205を含んでいても良い。ここで、隔壁205により第1のホール203と第1の中間領域204とが区分されることによって、第2のホール203に挿入されるポンチアセンブリの第2型ポンチによりパターンを明確に形成させることで、外装材に柔軟性と耐久性を与えることができる。
【0047】
第2の収容領域形成部201に位置する少なくとも1つの第2のホール203及び少なくとも1つの第2の中間領域204は、異なるパターン形態に形成されても良い。ここで、少なくとも1つの第2の中間領域204は、第2の中間領域204に含まれる両端領域の高さと、第2の中間領域204に含まれる内部領域の高さとが異なっていても良い。例えば、上面プレート200に位置する少なくとも1つの第2のホール203は、例えば、両端のエッジが半円形で且つ長方形のパターン形態に形成されても良く、少なくとも1つの第2の中間領域204は、例えば、長方形のようなパターン形態に形成されても良い。ここで、第2のホール203及び第2の中間領域204は、幅方向にそれぞれのパターン形態の大きさが異なっていても良い。例えば、第2のホール203のパターン形態の大きさは、第2の中間領域204のパターン形態の大きさよりも大きくても良い。
【0048】
境界面206は、第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202の間の段差構造を連結するように形成されても良い。ここで、境界面206は、第2の収容領域形成部201の第2のホール203及び第2の中間領域204と相接する領域を含んでいても良い。例えば、境界面206の全体領域のうち第2のホール203の端部又は第2の中間領域204の端部と相接する領域206-1、206-2の形状と、隔壁205と連結された領域206-3の形状とがそれぞれ異なるように形成されても良い。
【0049】
そのために、境界面206は、第2の収容領域形成部201及び第2の非収容領域形成部202の間を全て連結するように形成された後、剪断加工によって第2のホール203に該当する領域が境界面206の一部領域と相接するように形成されることで、境界面206の一部領域206-1が半円形状の領域に形成されても良い。
【0050】
また、少なくとも1つの隔壁205の間に位置する第2の中間領域204の場合、第2の中間領域204の高さが少なくても1つの隔壁205の高さより低く、第2の中間領域204の両端部が凹状に形成されることにより、第2の中間領域204の端部と相接する境界面206の一部領域206-2は、隔壁205に該当する面よりも引き込まれた位置で第2の中間領域204の端部の形状に沿って丸い長方形状の領域に形成されても良い。
【0051】
また、境界面206の一部領域206-3は、一部領域206-1と一部領域206-2の間で隔壁205と連結される台形状の領域に形成されても良い。
【0052】
これにより、境界面206は、第2のホール203と相接する一部領域206-1の場合、半円形状に形成され、第2の中間領域204と相接する一部領域206-2の場合、隔壁205よりも所定の距離だけ引き込まれた位置で丸い長方形の形状に形成され、隔壁205と連結された一部領域206-3の場合、第2の収容領域形成部201の隔壁205と第2の非収容領域形成部202が連結されるように形成されても良い。
【0053】
このように、境界面206が第2のホール203、第2の中間領域204及び隔壁205に沿って形成されることによって、下面プレート100及び上面プレート200の間の加圧により外装材に第1のパターンが形成される場合、第2のホール203と相接する境界面206の一部領域206-1によって形成される外装材の両端部において半円形状を鮮明に形成させ、第2の中間領域204と相接する境界面206の一部領域206-2によって第1の中間領域104及び第2の中間領域204の間の結合を容易にし、隔壁205と連結された境界面206の一部領域206-3によって形成される領域を通じて外装材の曲げ及び伸びを容易にすることで、外装材が破損されないよう、電気化学セルに柔軟性を与えることができる。
【0054】
図3a乃至
図3fは、本発明の一実施例に係る下面プレートに対応する位置のポンチアセンブリに含まれた第1型ポンチを示す例示的な図である。
図3aは、複数の第1型ポンチ310により構成された下部ポンチアセンブリ300の斜視図であり、
図3bは、第1型ポンチ310の正面図であり、
図3cは、第1型ポンチ310の側面図であり、
図3dは、第1型ポンチ310の底面図であり、
図3eは、第1型ポンチ310の平面図であり、
図3fは、第1型ポンチ310の斜視図である。
【0055】
図1a乃至
図1e及び
図3a乃至
図3fを参照すると、下面プレート100と対応する位置に位置した下部ポンチアセンブリ300は、バッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成された複数の第1型ポンチ310を含んでいても良い。ここで、複数の第1型ポンチ310は、下部ポンチアセンブリ300内において所定間隔を維持するよう交互に形成されても良い。
【0056】
下部ポンチアセンブリ300は、下面プレート100の第1のライン又は第2のラインに含まれたホールに挿入されるのか否かに基づき、複数の第1型ポンチ310の個数が異なるように形成されても良い。例えば、下部ポンチアセンブリ300は、下面プレート100のうち第1のラインに含まれた複数の第1のホール103に挿入される個数が第2のラインに含まれた複数の第1のホール103’に挿入される個数よりも複数の第1型ポンチ310が多くなるように形成されても良い。
【0057】
複数の第1型ポンチ310は、下面プレート100に含まれた複数の第1のホール103に挿入されることができるように、第1のホール103に対するパターン形態に対応して形成されても良い。例えば、第1型ポンチ310において外装材と接触する末端領域311は、厚さ方向へ細くなるように形成されても良い。ここで、第1型ポンチ310は、末端領域311の両端に形成された突出部312を含んでいても良い。
【0058】
このような複数の第1型ポンチ310により構成された下部ポンチアセンブリ300は、下面プレート100の複数の第1のホール103に挿入されることで、外装材に凹パターンを形成しても良い。
【0059】
図4a乃至
図4fは、本発明の一実施例に係るポンチアセンブリに含まれた第2型ポンチを示す例示的な図である。ここで、
図4a乃至
図4fは、複数の第2型ポンチ410により構成された上部ポンチアセンブリ400に関する説明を容易にするために上部ポンチアセンブリ400を180度回転させた図であり、
図4aは、複数の第2型ポンチ410により構成された上部ポンチアセンブリ400の斜視図であり、
図4bは、第2型ポンチ410の正面図であり、
図4cは、第2型ポンチ410の側面図であり、
図4dは、第2型ポンチ410の底面図であり、
図4eは、第2型ポンチ410の平面図であり、
図4fは、第2型ポンチ410の斜視図である。
【0060】
図2a乃至
図2e及び
図4a乃至
図4fを参照すると、上面プレート200と対応する位置に位置した上部ポンチアセンブリ400は、バッテリの長さ方向に配置されており、バッテリの幅方向に延びるように形成された複数の第2型ポンチ410を含んでいても良い。ここで、複数の第2型ポンチ410は、上部ポンチアセンブリ400内において所定間隔を維持するよう交互に形成されても良い。
【0061】
上部ポンチアセンブリ400は、上面プレート200の第1のライン又は第2のラインに含まれたホールに挿入されるのか否かに基づき、複数の第2型ポンチ210の個数が異なるように形成されても良い。例えば、上部ポンチアセンブリ400は、上面プレート200のうち第1のラインに含まれた複数の第2のホール203に挿入される個数が第2のラインに含まれた複数の第2のホール203’に挿入される個数よりも複数の第2型ポンチ410が多くなるように形成されても良い。
【0062】
複数の第2型ポンチ410は、上面プレート200に含まれた複数の第2のホール203に挿入されることができるように、第2のホール203に対するパターン形態に対応して形成されても良い。例えば、第2型ポンチ410において外装材と接触する末端領域411は、厚さ方向及び幅方向へ細くなるように形成されても良い。
【0063】
このような複数の第2型ポンチ410により構成された上部ポンチアセンブリ400は、上面プレート200の複数の第2のホール203に挿入されることで、外装材に凸パターンを形成しても良い。
【0064】
図5は、本発明の一実施例に係るパターン形成装置を示す例示的な図である。
【0065】
図5を参照すると、パターン形成装置1は、下面プレート100と、上面プレート200と、下面プレート100と対応する下部ポンチアセンブリ300と、上面プレート200と対応する上部ポンチアセンブリ400とを含んでいても良い。
【0066】
例えば、下部ポンチアセンブリ300は、下面プレート100を貫通するように少なくとも1つの第1のホール103と対応して少なくとも1つの第1のホール103に挿入される少なくとも1つの第1型ポンチ310を含んでいても良い。また、上部ポンチアセンブリ400は、上面プレート200を貫通するように少なくとも1つの第2のホール203と対応して少なくとも1つの第2のホール203に挿入される少なくとも1つの第2型ポンチ410を含んでいても良い。
【0067】
外装材500は、下面プレート100、上面プレート200の間に位置するようにして、下面プレート100、上面プレート200により加圧されることで第1のパターンが形成されても良く、下部ポンチアセンブリ300及び上部ポンチアセンブリ400により第2のパターンが形成されても良い。
【0068】
以下では、
図6a乃至
図6dを参照しながら、下面プレート100と、上面プレート200と、下部ポンチアセンブリ300と、上部ポンチアセンブリ400とにより構成されたパターン形成装置1を利用して外装材にパターンを形成する過程について説明することとする。
【0069】
図6a乃至
図6dは、本発明の一実施例に係るパターン形成装置において外装材にパターンを形成する過程を説明するための例示的な図である。
【0070】
図6aを参照すると、パターン形成装置1における複数のホールを含む下面プレート100及び上面プレート200は、外装材を加圧するために上下に対応する位置に設けられても良い。
【0071】
図6bを参照すると、パターン形成装置1において、外装材500を下面プレート100に含まれた第1の収容領域形成部101及び上面プレート200に含まれた第2の収容領域形成部201の間に位置させても良い。ここで、外装材500は、金属ラミネート複合フィルムであり、複合フィルムは、例えば、一の外側がポリプロピレン樹脂により構成され、他の外側はナイロン又はポリエチレンテレフタラート樹脂により構成され、アルミニウムホイルが中問層に挿入されてラミネートされる形態に製作されても良い。
【0072】
その後、パターン形成装置1の下面プレート100及び上面プレート200の間に外装材500が位置すると、パターン形成装置1は、下面プレート100及び上面プレート200を利用して外装材500を加圧することにより、外装材500に第1のパターンを形成しても良い。これは、外装材500に第1のパターンが形成されるものであって、第1のパターンは、外装材500に電極組立体が収容されることができるように、外装材500の一部の面に形成される凹状のパターンであっても良い。
【0073】
その後、パターン形成装置1は、下面プレート100及び上面プレート200の各々に位置するホールに複数のポンチを挿入することで、第1のパターンが形成された外装材500に第2のパターンを形成しても良い。このとき、パターン形成装置1は、第1のパターンが形成された外装材500に幅方向及び厚さ方向に凹パターン及び凸パターンを形成しても良い。
【0074】
図6cを参照すると、パターン形成装置1は、下面プレート100及び上面プレート200を利用して外装材500が加圧された状態で、下面プレート100に位置する少なくとも1つの第1のホール103に、下部ポンチアセンブリ300に含まれた末端領域311の両端に突出部312が形成された第1型ポンチ310を挿入しても良い。例えば、パターン形成装置1は、下部ポンチアセンブリ300を上方向に移動させて下面プレート100と密着させることにより、下面プレート100に位置する少なくとも1つの第1のホール103に、下部ポンチアセンブリ300に含まれた第1型ポンチ310を挿入させても良い。
【0075】
このように、少なくとも1つの第1のホール103に第1型ポンチ310が挿入される過程を通して、パターン形成装置1は、第1のパターンが形成された外装材500に第2のパターンに該当する凹パターンを形成することができる。
【0076】
図6dを参照ると、パターン形成装置1は、下面プレート100及び上面プレート200を利用して外装材500が加圧された状態で、上面プレート200に位置する少なくとも1つの第2のホール203に、上部ポンチアセンブリ400に含まれた末端領域411が幅方向へ細くなる第2型ポンチ410を挿入しても良い。例えば、パターン形成装置1は、上部ポンチアセンブリ400を下方向に移動させて上面プレート200と密着させることにより、上面プレート200に位置する少なくとも1つの第2のホール203に、上部ポンチアセンブリ400に含まれた第2型ポンチ410を挿入させても良い。
【0077】
このように、少なくとも1つの第2のホール203に第2型ポンチ410が挿入される過程を通して、パターン形成装置1は、第1のパターンが形成された外装材500に第2のパターンに該当する凸パターンを形成することができる。つまり、第2のパターンは、外装材500に形成された第1のパターン上に形成されることができる。
【0078】
本発明は、フォーミング金型に該当する下面プレート100及び上面プレート200を利用した外装材500の加圧によって、外装材500に電極組立体を収容するために外装材500を凹状に形成する第1のパターンを形成しても良い。
【0079】
また、本発明は、パターニング金型に該当する下面プレート100及び上面プレート200の各々に位置するホールに複数のポンチを挿入することで、第1のパターンが形成された外装材500に第2のパターンを形成しても良い。
【0080】
従来は、外装材の幅方向にのみ第1のパターンが形成される場合、当該外装材を利用して製造される電気化学セルの耐久性が非常に弱くなった。
【0081】
あるいは、従来は、外装材500に第1のパターンが形成されていない場合、外装材として利用される複合フィルムの変形耐久性のための第2のパターンを、目標する形状及び深さに形成することができなかった。また、第1のパターン及び第2のパターンが順次に進行されず、それぞれ独立的に実行される場合、第1のパターンにおいて損傷や破損が発生した。このように、従来は、第1のパターン及び第2のパターンがそれぞれ独立的に形成された外装材を利用して製造された電気化学セルの場合、短期的又は長期的に破損の危険性を有していた。
【0082】
しかし、本発明は、外装材500に第1のパターン及び第2のパターンを形成することによって、外装材500に電極組立体を収容する空間を確保しつつ、電気化学セルが変形され得る環境で外装材500として利用される複合フィルムに耐久性を持たせることができる。また、従来は、外装材に対して長さ方向にのみパターンが形成されたが、本発明は、外装材500の収容領域上に複数の第1のパターン及び第2のパターンを繰り返して形成することで、外装材500の長さ方向だけでなく、厚さ方向及び幅方向にも全てパターンを形成することによって、外装材の耐久性を向上させることができる。
【0083】
また、本発明は、第1のパターンが形成された後、複合フィルムの厚さ方向及び幅方向に沿って凹パターン及び凸パターンを含む第2のパターンが形成された外装材を電気化学セルに適用する場合、電気化学セルの柔軟性を確保するだけでなく、耐久性を確保することによって、信頼性の高い電気化学セルを具現できるという長所を提供することができる。
【0084】
図7は、本発明の一実施例に係るパターン形成装置において実行される外装材にパターンを形成する方法のフローチャートである。
【0085】
ステップS710において、パターン形成装置は、外装材をプレートの上面プレート及び下面プレートの間に位置させても良い。
【0086】
ステップS720において、パターン形成装置は、上面プレート及び下面プレートを利用して外装材を加圧することにより、外装材に第1のパターンを形成しても良い。
【0087】
ステップS730において、パターン形成装置は、下面プレート及び上面プレートの各々に位置するホールに複数のポンチを挿入することで、第1のパターンが形成された外装材に第2のパターンを形成しても良い。
【0088】
上述した説明において、ステップS710乃至S730は、本発明の具現例によって追加のステップにさらに分割されたり、より少ないステップに組み合わせられたりしても良い。また、一部のステップは必要に応じて省略されても良く、ステップ間の順番が変更されても良い。
【0089】
図8a乃至
図8cは、本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して製造されたバッテリを示す例示的な図である。
【0090】
図8aを参照すると、(a)は、パターン形成装置1によって電極組立体を収容するための凹状の第1のパターン801が形成された外装材800を示す図であり、(b)は、パターン形成装置1によって下面プレート100の少なくとも1つの第1のホール103に下部ポンチアセンブリ300に含まれた第1型ポンチ310が挿入されることで、第1のパターン801上に第2のパターンのうち凹パターン802が形成された外装材800を示す図であり、(c)は、パターン形成装置1によって上面プレート200の少なくとも1つの第2のホール203に上部ポンチアセンブリ400に含まれた第2型ポンチ410が挿入されることで、第1のパターン801上に第2のパターンのうち凹パターン802と共に凸パターン803が形成された外装材800を示す図である。
【0091】
図8bを参照すると、
図8aの(a)及び(c)を比較しながら説明すると、外装材800に形成された第2のパターンの幅831は、外装材800に形成された第1のパターンの幅830よりも大きいか、同一であっても良い。もし、第2のパターンの幅831が第1のパターンの幅830よりも小さい場合、電気化学セルの変形によって外装材800の耐久性が非常に弱くなる恐れがあるため、第2のパターンの幅831を第1のパターンの幅830よりも大きく設計しても良い。
【0092】
また、外装材800に形成された第2のパターンに該当する凸パターンと凹パターンとの間の領域の曲率半径は、外装材800に形成された凸パターン又は凹パターンのうち何れか1つのパターンの曲率半径よりも小さくても良い。これは、複数のホールが形成された下面プレート100及び上面プレート200によって外装材800に電極組立体を収容するための収容領域が形成されることで、これにより、外装材800に不連続な加工面が形成されることができる。
【0093】
例えば、外装材800は、下面プレート100に第1型ポンチ310が挿入される空間及び上面プレート200に第2型ポンチ410が挿入される空間が求められるので、外装材800の凸パターン又は凹パターンのうち何れか1つのパターンに該当する第2の切断面820の折れ部曲率半径821が、第1の切断面810の折れ部曲率半径811よりも大きくても良い。例えば、第1の切断面810の折れ部曲率半径811は、例えば3mm以下であっても良い。もし、第1の切断面810の折れ部曲率半径811が、例えば3mmを超える場合、第1の切断面810の折れ部が正常に形成されず、電極が正常に収容されない恐れがある。折れ部の曲率半径については、後述する
図8cを参照しながら説明する。
【0094】
外装材800に形成された凸パターン840の幅は、外装材800に形成された凹パターン841の幅よりも大きいか、同一であっても良い。ここで、外装材800に形成された凸パターン840の幅及び凹パターン841の幅は、例えば、5mm以下であっても良い。もし、外装材800に形成された凸パターン840及び凹パターン841が5mmを超える場合、凸パターンと凹パターンとの間の領域に該当する第1の切断面810の折れ部が正常に形成されず、電極を正常に収容できなくなる。
【0095】
仮に、外装材800に形成された凸パターン840の幅が凹パターン841の幅よりも小さい場合、電気化学セルの変形によって外装材800の耐久性が悪くなる恐れがある。
【0096】
図8cを参照すると、バッテリ850は、第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材800をフォールディングし、フォールディングされた外装材800の収容領域852に複数の電極板を含む電極組立体856を挿入し、電極組立体856が挿入された外装材800の2つのシール面を互いに重ねて結合して、シール部によって密封しても良い。ここで、第1のパターンは、電極組立体856を収容させるためにフォーミング金型によって生成される凹状のパターンであり、第2のパターンは、電気化学セルの柔軟性及び耐久性を向上させるためにパターン金型によって生成される凹パターン及び凸パターンであっても良い。
【0097】
バッテリ850は、電極組立体856と連結され、外部へ露出されるように延びる電極リード851をさらに含んでいても良い。
【0098】
このようなバッテリ850は、最終厚さが、例えば最大6mmであり、シール部853がセルの厚さ方向を基準にセンターに位置する場合、折れ部855の曲率半径が3mmを超えれば、電極組立体856が収容される部分のフォーミングの深さが低くなり、電極組立体856の厚さよりも低いため収容し難くなる。また、電極組立体856とシール部853の間の間隔854が大きくなるので、無駄な空間が生じ、体積当たりのエネルギー密度が低くなる問題を引き起こし得る。
【0099】
しかし、本発明によって製造されたバッテリ850は、外装材800の第2の切断面820の折れ部曲率半径821を第1の切断面810の折れ部曲率半径811よりも大きくすることで、上述した問題点を解決することができる。
【0100】
図9は、本発明の一実施例に係る第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材及び外装材を利用して生成されたバッテリの実際の様子を示す例示的な図である。
【0101】
図9を参照すると、外装材900は、外装材900の一部の面に、パターン形成装置1によって電極組立体を収容するための凹状の第1のパターンが形成されても良い。
【0102】
その後、外装材900には、パターン形成装置1によって下面プレート100と対応する位置に位置した下部ポンチアセンブリ300が密着することにより、下面プレート100に含まれた少なくとも1つの第1のホール103に第1型ポンチ310が挿入され、第2のパターンのうち凹パターン910が形成されても良い。
【0103】
その後、外装材900は、パターン形成装置1によって上面プレート200と対応する位置に位置した上部ポンチアセンブリ400が密着することにより、上面プレート200に含まれた少なくとも1つの第2のホール203に第2型ポンチ410が挿入され、第2のパターンのうち凸パターン920が形成されても良い。
【0104】
このような過程を通して、最終的に第1のパターン及び第2のパターンが形成された外装材に電極組立体が収容されることにより、バッテリ930が生成されることができる。
【0105】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0106】
本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【国際調査報告】