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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】取付部材
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/10 20140101AFI20241219BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20241219BHJP
   E04D 13/18 20180101ALI20241219BHJP
【FI】
H02S20/10 L
F16B7/04 301N
E04D13/18 ETD
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539693
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2024-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2022106788
(87)【国際公開番号】W WO2023124028
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111666027.0
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517156481
【氏名又は名称】ア・レモン・エ・コンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 立
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲偉▼
【テーマコード(参考)】
2E108
3J039
【Fターム(参考)】
2E108GG16
2E108KK01
2E108NN07
3J039AA09
3J039BB03
3J039CA01
(57)【要約】
本発明は、取付部材を提供する。取付部材は、金属板をプレス成形したものであり、頂壁と、頂壁から延在する側壁とを含み、側壁は、取付部材が支持梁に取り付けられるように、支持梁を少なくとも部分的に収容する収容溝を含み、頂壁は、太陽光発電パネルフレームを支持梁に締結するため締結部材が通過する締結孔を含む。取付部材に締結孔を提供することにより、支持梁自体の強度を弱めることを回避することができる一方、太陽光発電モジュールの位置又は累積取付公差に基づいて取付部材の位置を柔軟に調整することができ、現場で締結孔を改めて形成する必要がなく、それにより、大量の太陽光発電モジュールをスムーズに取り付けることを保証することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける取付部材であって、金属板をプレス成形したものであり、頂壁と、前記頂壁から延在する側壁とを含み、
前記側壁は、前記取付部材が前記支持梁に取り付けられるように、前記支持梁を少なくとも部分的に収容する収容溝を含み、
前記頂壁は、前記太陽光発電パネルフレームを前記支持梁に締結するため締結部材が通過する締結孔を含む、ことを特徴とする取付部材。
【請求項2】
基部と、前記基部から延在する脚部とを有する支持梁に太陽光発電パネルフレームを取り付けるように構成され、前記収容溝は、前記支持梁の前記脚部を収容するように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
前記収容溝は、前記締結部材が所定の位置に締結された時に、前記脚部と接合されることにより、前記取付部材が少なくとも部分的に前記支持梁の内部に位置し、前記支持梁に締結されるように適合する、ことを特徴とする請求項2に記載の取付部材。
【請求項4】
前記収容溝は、入口端を有する第1セグメントと、前記第1セグメントに接続されるとともに、角度をなす第2セグメントとを含み、前記支持梁の前記脚部は、前記基部から延在する脚部本体と、前記脚部本体から折り曲げられたフラップとを含み、前記第1セグメントと前記第2セグメントは、それぞれ、前記支持梁の前記脚部本体と前記フラップを収容するように構成される、ことを特徴とする請求項2に記載の取付部材。
【請求項5】
前記収容溝の前記第1セグメントの幅は、前記支持梁の前記フラップが前記入口端から前記第2セグメントに並進的に進入することを阻止可能であるように設定される、ことを特徴とする請求項4に記載の取付部材。
【請求項6】
前記収容溝の前記第1セグメントの幅は、前記フラップの幅よりも小さいように設定される、ことを特徴とする請求項5に記載の取付部材。
【請求項7】
前記頂壁は、第1方向に沿って延在し、前記収容溝の前記第1セグメントは、前記第1方向に略平行に延在する、ことを特徴とする請求項4に記載の取付部材。
【請求項8】
前記第1セグメントの反対側にそれぞれ位置する第1部分と第2部分を含み、前記第1部分は、前記頂壁を含み、前記支持梁は、前記基部の反対側に設置された2つの脚部を有し、2つの前記脚部の前記フラップの間には、開口が画定され、前記第2部分の前記第1方向における寸法は、前記開口の幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項7に記載の取付部材。
【請求項9】
前記第1部分の前記第1方向における寸法は、前記開口の幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項8に記載の取付部材。
【請求項10】
前記側壁には、当接突片が設置され、前記当接突片は、前記第1セグメントの前記頂壁から離れた側に設置されて、前記太陽光発電パネルフレームが前記支持梁に締結される時に前記支持梁の前記脚部本体の内側に当接する、ことを特徴とする請求項4~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項11】
前記当接突片は、前記側壁から前記取付部材の外部に向かって延在する、ことを特徴とする請求項10に記載の取付部材。
【請求項12】
前記側壁と前記当接突片との接続箇所には、補強リブが設置される、ことを特徴とする請求項10に記載の取付部材。
【請求項13】
前記側壁に返しが設置され、前記返しは、前記第1セグメントの前記頂壁に近接する側に設置されて、前記取付部材が前記支持梁に取り付けられる時に前記支持梁の前記脚部本体の外側を引っ掛ける、ことを特徴とする請求項4~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項14】
前記側壁には、前記収容溝の周囲に補強ビードが設置される、ことを特徴とする請求項4~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項15】
前記補強ビードは、第1補強ビードを含み、前記第1補強ビードは、前記側壁において前記収容溝の縁部に沿って設置されるとともに、前記第2セグメントの前記第1セグメントから離れた端部を少なくとも囲む、ことを特徴とする請求項14に記載の取付部材。
【請求項16】
前記補強ビードは、第2補強ビードを含み、前記第2補強ビードは、前記側壁において前記第1補強ビードを少なくとも部分的に囲むように設置される、ことを特徴とする請求項15に記載の取付部材。
【請求項17】
前記補強ビードは、第3補強ビードを含み、前記第3補強ビードは、前記側壁において前記第1セグメントと前記第2セグメントとの接続箇所に近接して設置される、ことを特徴とする請求項14に記載の取付部材。
【請求項18】
対称に設置された2つの側壁を含み、2つの前記側壁は、前記頂壁の、前記第1方向に略垂直な第2方向における反対側にそれぞれ位置する、ことを特徴とする請求項7~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項19】
前記取付部材は、2つの底壁を含み、2つの前記底壁は、それぞれ、2つの前記側壁のうちの対応する側壁から互いに向かって延在する、ことを特徴とする請求項18に記載の取付部材。
【請求項20】
位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、2つの前記底壁のうちの少なくとも1つに設置されるとともに、2つの前記底壁が互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される、ことを特徴とする請求項19に記載の取付部材。
【請求項21】
2つの前記底壁のうちの一方の底壁は、第1当接部を有し、他方の底壁は、第2当接部を有し、前記第1当接部と前記第2当接部とは、互いに当接可能である、ことを特徴とする請求項19に記載の取付部材。
【請求項22】
前記第1当接部は、突片の形態であり、前記第2当接部は、溝の形態であり、或いは、
前記第1当接部と前記第2当接部は、いずれもフランジの形態である、ことを特徴とする請求項21に記載の取付部材。
【請求項23】
前記第1当接部と前記第2当接部は、いずれもフランジの形態であり、前記取付部材は、位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、前記第1当接部と第2当接部のうちの少なくとも一方に設置されるとともに、前記第1当接部と前記第2当接部とが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される、ことを特徴とする請求項21に記載の取付部材。
【請求項24】
前記側壁及び/又は前記底壁の側縁部には、フランジが形成される、ことを特徴とする請求項19に記載の取付部材。
【請求項25】
補強ビード構造を含み、前記補強ビード構造は、交差する複数の補強ビードを含み、前記側壁から対応する底壁まで延在する、ことを特徴とする請求項19に記載の取付部材。
【請求項26】
前記側壁の側縁部には、前記取付部材の内部に向かって湾曲する曲げ縁部が形成される、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項27】
前記頂壁に緩み止め板が設置され、前記緩み止め板は、前記取付部材の外部に向かって延在し、鋭い自由端を有する、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【請求項28】
前記頂壁は、前記締結孔の周りに中心対称に設置された2つの緩み止め板を有し、各緩み止め板の前記自由端は、前記締結部材の緩め方向と反対の方向を向いている、ことを特徴とする請求項27に記載の取付部材。
【請求項29】
前記頂壁に締結ナットが一体に形成され、前記締結ナットは、前記締結孔を画定する、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の取付部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、取付部材の技術分野に関し、より具体的には、太陽光発電パネルに用いられる取付部材に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、太陽光発電パネルフレームは、通常、ボルト及びナットにより支持梁に固定され、特に、C字形の異形材の形態の支持梁に固定される。CN208806776U、CN214480441U、CN207782737U、CN209120116U及びCN207782738Uなどには、本分野の一般的なボルトによる締結のいくつかの解決手段が開示されている。これらの解決手段は、後続にボルトにより太陽光発電パネルを支持梁に取り付けるように、いずれも支持梁にボルト孔を形成する必要がある。しかしながら、支持梁にボルト孔を形成することは、支持梁の加工工程及び加工コストを増加させる一方で、支持梁自体の強度を弱める。また、太陽光発電パネルは、通常、数十枚ひいては数百枚のパネルが並列に取り付けられるため、前の太陽光発電パネルの取付過程における累積取付公差により、後続の全ての太陽光発電パネルは、ボルト孔のずれにより取り付けることができず、現場で孔を改めて形成してこそ取り付けることができることが多く、取付の進捗に大きな影響を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国実用新案第208806776号明細書
【特許文献2】中国実用新案第214480441号明細書
【特許文献3】中国実用新案第207782737号明細書
【特許文献4】中国実用新案第209120116号明細書
【特許文献5】中国実用新案第207782738号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術の問題を解決し、改善した取付部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのために、本発明は、太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける取付部材を提供し、前記取付部材は、金属板をプレス成形したものであり、頂壁と、前記頂壁から延在する側壁とを含み、前記側壁は、前記取付部材が前記支持梁に取り付けられるように、前記支持梁を少なくとも部分的に収容する収容溝を含み、前記頂壁は、前記太陽光発電パネルフレームを前記支持梁に締結するため締結部材が通過する締結孔を含む。
【0006】
取付部材に締結孔を提供することにより、支持梁自体の強度を弱めることを回避することができる一方、太陽光発電モジュールの位置又は累積取付公差に基づいて取付部材の位置を柔軟に調整することができ、現場で締結孔を改めて形成する必要がなく、それにより、数十枚ひいては数百枚の太陽光発電モジュールをスムーズに取り付けるを保証することができる。鋳造成形と比較して、金属板をプレス成形した取付部材は、より優れた可撓性を有するため、外部抵抗を良好に吸収することができ、応力集中による取付部材の破損を回避することができる。
【0007】
上述した技術的思想に基づいて、本発明はさらに、任意の1つ以上の以下の選択可能な形態を含んでもよい。
【0008】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、基部と、前記基部から延在する脚部とを有する支持梁に太陽光発電パネルフレームを取り付けるように構成され、前記収容溝は、前記支持梁の前記脚部を収容するように構成される。
【0009】
いくつかの選択可能な形態では、前記収容溝は、前記締結部材が所定の位置に締結された時に、前記脚部と接合されることにより、前記取付部材が少なくとも部分的に前記支持梁の内部に位置し、前記支持梁に締結されるように適合する。
【0010】
いくつかの選択可能な形態では、前記収容溝は、入口端を有する第1セグメントと、前記第1セグメントに接続されるとともに、角度をなす第2セグメントとを含み、前記支持梁の前記脚部は、前記基部から延在する脚部本体と、前記脚部本体から折り曲げられたフラップとを含み、前記第1セグメントと前記第2セグメントは、それぞれ、前記支持梁の前記脚部本体と前記フラップを収容するように構成される。
【0011】
いくつかの選択可能な形態では、前記収容溝の前記第1セグメントの幅は、前記支持梁の前記フラップが前記入口端から前記第2セグメントに並進的に進入することを阻止可能であるように設定される。この設計により、支持梁の脚部が直接所定の位置に並進的に挿入されること(すなわち、支持梁のフラップと脚部本体の両方が収容溝の第2セグメントと第1セグメントにそれぞれ挿入されること)を阻止することができ、別の観点から言えば、所定の位置に挿入された脚部が収容溝から脱出することを阻止することもできる。
【0012】
いくつかの選択可能な形態では、前記収容溝の前記第1セグメントの幅は、前記フラップの幅よりも小さいように設定される。
【0013】
いくつかの選択可能な形態では、前記頂壁は、第1方向に沿って延在し、前記収容溝の前記第1セグメントは、前記第1方向に略平行に延在する。
【0014】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、前記第1セグメントの反対側にそれぞれ位置する第1部分と第2部分を含み、前記第1部分は、前記頂壁を含み、前記支持梁は、前記基部の反対側に設置された2つの脚部を有し、2つの前記脚部の前記フラップの間には、開口が画定され、前記第2部分の前記第1方向における寸法は、前記開口の幅よりも大きい。
【0015】
いくつかの選択可能な形態では、前記第1部分の前記第1方向における寸法は、前記開口の幅よりも大きい。
【0016】
第1部分及び/又は第2部分の第1方向における寸法を開口の幅よりも大きくすることにより、特定の向き及び/又は位置にある取付部材が支持梁から脱落することを回避することができ、この点については、以下の内容を参照して容易に理解することができる。
【0017】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁には、当接突片が設置され、前記当接突片は、前記第1セグメントの前記頂壁から離れた側に設置されて、前記太陽光発電パネルフレームが前記支持梁に締結される時に前記支持梁の前記脚部本体の内側に当接する。
【0018】
いくつかの選択可能な形態では、前記当接突片は、前記側壁から前記取付部材の外部に向かって延在する。外向きに突出する当接突片により、取付過程において取付部材が支持梁から脱落することを防止することに役立ち、この点については、以下の内容を参照して容易に理解することができる。
【0019】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁と前記当接突片との接続箇所には、補強リブが設置される。
【0020】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁に返しが設置され、前記返しは、前記第1セグメントの前記頂壁に近接する側に設置されて、前記取付部材が前記支持梁に取り付けられる時に前記支持梁の前記脚部本体の外側を引っ掛ける。
【0021】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁には、前記収容溝の周囲に補強ビードが設置される。
【0022】
いくつかの選択可能な形態では、前記補強ビードは、第1補強ビードを含み、前記第1補強ビードは、前記側壁において前記収容溝の縁部に沿って設置されるとともに、前記第2セグメントの前記第1セグメントから離れた端部を少なくとも囲む。
【0023】
いくつかの選択可能な形態では、前記補強ビードは、第2補強ビードを含み、前記第2補強ビードは、前記側壁において前記第1補強ビードを少なくとも部分的に囲むように設置される。
【0024】
いくつかの選択可能な形態では、前記補強ビードは、第3補強ビードを含み、前記第3補強ビードは、前記側壁において前記第1セグメントと前記第2セグメントとの接続箇所に近接して設置される。
【0025】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、対称に設置された2つの側壁を含み、2つの前記側壁は、前記頂壁の、前記第1方向に略垂直な第2方向における反対側にそれぞれ位置する。
【0026】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、2つの底壁を含み、2つの前記底壁は、それぞれ、2つの前記側壁のうちの対応する側壁から互いに向かって延在する。
【0027】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、2つの前記底壁のうちの少なくとも1つに設置されるとともに、2つの前記底壁が互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される。
【0028】
いくつかの選択可能な形態では、2つの前記底壁のうちの一方の底壁は、第1当接部を有し、他方の底壁は、第2当接部を有し、前記第1当接部と前記第2当接部とは、互いに当接可能である。
【0029】
いくつかの選択可能な形態では、前記第1当接部は、突片の形態であり、前記第2当接部は、溝の形態であり、或いは、前記第1当接部と前記第2当接部は、いずれもフランジの形態である。
【0030】
いくつかの選択可能な形態では、前記第1当接部と前記第2当接部は、いずれもフランジの形態であり、前記取付部材は、位置制限構造を含み、前記位置制限構造は、前記第1当接部と第2当接部のうちの少なくとも一方に設置されるとともに、前記第1当接部と前記第2当接部とが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される。
【0031】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁及び/又は前記底壁の側縁部には、フランジが設置される。
【0032】
いくつかの選択可能な形態では、前記取付部材は、補強ビード構造を含み、前記補強ビード構造は、交差する複数の補強ビードを含み、前記側壁から対応する底壁まで延在する。
【0033】
いくつかの選択可能な形態では、前記側壁の側縁部には、前記取付部材の内部に向かって湾曲する曲げ縁部が形成される。
【0034】
いくつかの選択可能な形態では、前記頂壁に緩み止め板が設置される、前記緩み止め板は、前記取付部材の外部に向かって延在し、鋭い自由端を有する。
【0035】
いくつかの選択可能な形態では、前記頂壁は、前記締結孔の周りに中心対称に設置された2つの緩み止め板を有し、各緩み止め板の前記自由端は、前記締結部材の緩め方向と反対の方向を向いている。
【0036】
いくつかの選択可能な形態では、前記頂壁に締結ナットが一体に形成され、前記締結ナットは、前記締結孔を画定する。
【0037】
本発明の取付部材により、支持梁に孔を形成して支持梁を弱めることを回避することができ、位置を柔軟に調整することもでき、取付過程において取付部材が支持梁から脱落することを防止するための多くの設計を有し、太陽光発電モジュール(特に、大量の太陽光発電モジュール)をスムーズに取り付けることを容易にする。
【0038】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面を参照して詳細に説明される選択可能な実施形態からよりよく理解され、図面において、同一の符号は、同一又は類似の部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図2】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材の側面図である。
図3A】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材を支持梁に取り付ける過程の第1段階を示す概略斜視図である。
図3B】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材を支持梁に取り付ける過程の第1段階を示す概略側面図である。
図4】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材を支持梁に取り付ける過程の第2段階を示す概略側面図である。
図5A】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材を支持梁に取り付ける過程の第3段階を示す概略斜視図である。
図5B】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材を支持梁に取り付ける過程の第3段階を示す概略側面図である。
図6】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材が支持梁に取り付けられた後に押圧ブロックに仮締結される場合を示す概略斜視図である。
図7A】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材及び押圧ブロックにより太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける過程を示す概略正面図であり、締結部材が締め付けられていない。
図7B】それぞれ、本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材及び押圧ブロックにより太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける過程を示す概略側面図であり、締結部材が締め付けられていない。
図8A】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材及び押圧ブロックにより太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける過程を示す概略斜視図であり、締結部材が締め付けられている。
図8B】本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材及び押圧ブロックにより太陽光発電パネルフレームを支持梁に取り付ける過程を示す概略正面図であり、締結部材が締め付けられている。
図9】本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図10】本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材の第2段階完了後に操作を停止する時の概略側面図である。
図11】本発明の第3例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図12】本発明の第4例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図13A】本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材を異なる角度から観察した斜視図である。
図13B】本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材を異なる角度から観察した斜視図である。
図14A】本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材の側面図である。
図14B図14A中のA-A線に沿った断面図である。
図15】本発明の第6例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図16】本発明の第7例示的な実施例に係る取付部材の斜視図である。
図17A】本発明の第8例示的な実施例に係る取付部材を異なる角度から観察した斜視図である。
図17B】本発明の第8例示的な実施例に係る取付部材を異なる角度から観察した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、実施形態の実施及び使用を詳細に説明する。しかしながら、検討される具体的な実施形態は、本発明を実施及び使用する特定の形態を例示的に説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。各部材の構造位置を説明する場合、「上」、「下」、「頂部」、「底部」などの方向の表現は、絶対的なものではなく、相対的なものである。各部材が図に示すように配置される場合、これらの方向の表現は、適切であるが、図中の各部材の位置が変更される場合、それに応じて、これらの方向の表現も変更される。
【0041】
図1及び図2は、本発明の第1例示的な実施例に係る、太陽光発電モジュールを支持梁に取り付ける取付部材100を示す。図3A図8Bは、本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材100により太陽光発電モジュール200を支持梁300に取り付ける過程を示す。
【0042】
図1図7A及び図7Bを参照すると、太陽光発電モジュール200は、太陽光発電パネル202と、太陽光発電パネル202に取り付けられた太陽光発電パネルフレーム204とを含んでもよい。支持梁300は、建物の屋上、地面に接続された脚部、山、湖又は海の杭基礎又は浮き基礎に固定されてもよい。取付部材100は、頂壁102と、頂壁102から延在する側壁104とを含んでもよい。側壁104は、取付部材100が支持梁300に取り付けられるように、支持梁300を少なくとも部分的に収容する収容溝108を含む。頂壁102は、太陽光発電パネルフレーム204を支持梁300に締結するため締結部材500が通過する第1締結孔106を含む。
【0043】
図6図7Bに示す実施例では、取付部材100及び押圧ブロック400により太陽光発電モジュール200の太陽光発電パネルフレーム204を支持梁300に取り付けることができる。図には、太陽光発電モジュール200及び支持梁300の一部のみが示されている。
【0044】
支持梁300は、基部302と、基部302から延在する脚部304とを有してもよい。図に示す実施例では、支持梁300は、細長いC字形の異形材の形態であってもよい。支持梁300は、基部302の反対側に対称に設置された2つの脚部304を有してもよい。各脚部304は、基部302から延在する脚部本体306と、脚部本体306から折り曲げられたフラップ308とを含んでもよい。2つの脚部304のフラップ308は、対向し、それらの間に開口310が画定されてもよい。図に示す実施例では、脚部本体306は、基部302及びフラップ308に略垂直であってもよい。選択可能に、支持梁300は、アルミニウム材又は鋼材をプレス又は圧延して形成されてもよい。押圧ブロック400は、締結部402と、締結部402から延在する押圧アーム404とを有してもよく、締結部402には、第2締結孔(図示せず)が画定される。締結部材500は、取付部材100の第1締結孔106と押圧ブロック400の第2締結孔を少なくとも部分的に通過することにより、太陽光発電パネルフレーム204を支持梁300の脚部本体306と押圧ブロック400の押圧アーム404との間に締結することができる。理解できるように、押圧ブロック400を用いずに、太陽光発電パネルフレーム204に第2締結孔を形成して、取付部材100及び締結部材500により太陽光発電パネルフレーム204を支持梁300に締結することができる。
【0045】
支持梁300に締結孔を形成することと比較して、取付部材100に締結孔を提供することにより、支持梁300自体の強度を弱めることを回避することができる一方、太陽光発電モジュール200の位置又は累積取付公差に基づいて取付部材100の位置を柔軟に調整することができ、現場で締結孔を改めて形成する必要がなく、それにより、大量の太陽光発電モジュール200をスムーズに取り付けることを保証することができる。
【0046】
図1図2及び図8Bを参照すると、取付部材100は、金属板をプレス成形したものであってもよい。鋳造成形と比較して、金属板をプレス成形した取付部材は、より優れた可撓性を有するため、外部抵抗を良好に吸収することができ、応力集中による取付部材の破損を回避することができる。
【0047】
取付部材100の頂壁102は、第1方向D1に沿って延在してもよい。図に示す実施例では、頂壁102は、略矩形である。理解できるように、頂壁102は、他の適切な形状を有してもよい。頂壁102に締結ナット110が一体に形成されてもよく、締結ナット110によって第1締結孔106が画定される。第1締結孔106は、雄ネジを有する締結部材500と螺合するように雌ネジを有してもよい。締結部材500は、ボルト、スタッドなどであってもよい。図に示す実施例では、締結ナット110は、取付部材100の内部に向かって突出する。
【0048】
理解できるように、頂壁102に締結ナットを設置せずに、頂壁102に孔の形態の締結孔を形成して、追加の締結ナットにより太陽光発電パネルフレーム204を締結することができる。
【0049】
頂壁102に緩み止め板112がさらに設置されてもよく、緩み止め板112は、取付部材100の外部に向かって延在し、鋭い自由端114を有してもよい。図に示す実施例では、頂壁102は、第1締結孔106の周りに中心対称に設置された2つの緩み止め板112を有してもよい。各緩み止め板112の自由端114は、締結部材500の緩めを防止するために、締結部材500の緩め方向と反対の方向をそれぞれ向かっていてもよい。図に示す実施例では、2つの緩み止め板112は、取付部材100の両側をそれぞれ向かっている。
【0050】
図に示す実施例では、取付部材100は、対称に設置された2つの側壁104を含む。2つの側壁104は、頂壁102の、第1方向D1に略垂直な第2方向D2における反対側にそれぞれ位置する。各側壁104は、収容溝108を有する。収容溝108は、切り欠きの形態であってもよい。収容溝108は、支持梁300の脚部304を収容することができ、入口端116を有する第1セグメント118と、第1セグメント118に接続されるとともに、角度をなす第2セグメント120とを有する。第1セグメント118と第2セグメント120は、それぞれ、支持梁300の脚部本体306とフラップ308を収容するように構成される。収容溝108の第1セグメント118は、第1方向D1に略平行に延在してもよく、第2セグメント120よりも頂壁102に近接する。図に示す実施例では、支持梁300の互いに略垂直な脚部本体306とフラップ308をそれぞれ収容するために、第1セグメント118と第2セグメント120とは、略垂直であってもよい(すなわち、収容溝108は、略L字形である)。
【0051】
選択可能に、側壁104には、当接突片122が設置されてもよく、当接突片122は、第1セグメント118の頂壁102から離れた側に位置して、太陽光発電パネルフレーム204が支持梁300に締結される時に支持梁300の脚部本体306の内側に当接する。当接突片122は、側壁104から取付部材100の外部に向かって延在してもよい。図に示す実施例では、取付部材100の2つの側壁104のそれぞれには、当接突片122が設置される。選択可能に、側壁104に返し124が設置されてもよく、返し124は、第1セグメント118の頂壁102に近接する側に位置して、取付部材100が支持梁300に取り付けられる時に支持梁300の脚部本体306の外側を引っ掛ける。図に示す実施例では、返し124は、鋸歯状であってもよい。当接突片122及び返し124の作用については、以下、さらに説明する。
【0052】
選択可能に、取付部材100の側壁104の剛性を高めるために、側壁104に補強ビード及び/又はフランジが設置される。図に示す実施例では、側壁104には、収容溝108の周囲に補強ビードが設置される。図に示す実施例では、側壁104には、収容溝108の縁部に沿って第1補強ビード126が設置され、第1補強ビード126は、収容溝108の第2セグメント120の第1セグメント118から離れた端部を囲む。図に示す実施例では、第1補強ビード126は、フランジの形態であり、U字形の形状を有してもよい。選択可能に、側壁104には、第1補強ビード126を囲んで第2補強ビード128が設置される。第2補強ビード128は、例えば、プレスにより形成されてもよい。図に示す実施例では、第2補強ビード128もU字形の形状を有してもよい。第1補強ビード126及び第2補強ビード128は、収容溝108の第2セグメント120の端部を囲むダブルU字形の構造を形成することができ、取付部材100の側壁104の剛性を大幅に高める。選択可能に、側壁104には、第1セグメント118と第2セグメント120との接続箇所に近接する部位に第3補強ビード130が設置される。図に示す実施例では、第3補強ビード130は、略長尺形状を有する。
【0053】
図8Aを併せて参照すると、太陽光発電モジュール200が自重又は風力などの作用により支持梁300に対して第1方向D1に沿ってスライドする傾向がある場合、或いは、太陽光発電モジュール200が風力などの作用により支持梁300と上下に分離する傾向がある場合、第1補強ビード126、第2補強ビード128及び第3補強ビード130は、取付部材100の側壁104(特に収容溝108の付近)の変形を防止することに役立つ。
【0054】
図1図2及び図3Aに戻り、取付部材100は、2つの底壁132a、132bをさらに含んでもよい。2つの底壁132a、132bは、それぞれ、対応する側壁104の端部から互いに向かって延在し、交差して当接する。底壁132aは、第1当接部133を有し、底壁132bは、第2当接部135を有し、第1当接部133と第2当接部135とは、取付部材100の側壁104が第2方向D2に沿った押圧力を受けた時に側壁104を支持して取付部材100の変形を防止するために、互いに当接することができる。図に示す実施例では、第1当接部133は、突片の形態であり、第2当接部135は、溝の形態である。図に示す実施例では、取付部材100の剛性を高めるために、側壁104及び底壁132a、132bの側縁部にフランジ131が設置される(図1を参照)。
【0055】
上述したように、太陽光発電モジュール200は、建物、地山、湖、海などの様々なシーンに適用することができ、取付過程において取付部材100が支持梁300から脱落すれば、探しにくくなったり、周囲の人又は環境に危害を与えたりする可能性がある。
【0056】
本発明は、取付部材100が支持梁300から不意に脱落する難しさを増大させるために、取付部材100に対して特別な設計を行い、取付部材100の支持梁300への取付に必要なステップを追加することにより、取付部材100が脱落する難しさを増大させる一方、各取付ステップ/段階に取付部材100の脱落を防止する設計を提供する。これについては、以下詳細に説明する。
【0057】
図3A図5Bは、本発明の取付部材100を支持梁300に取り付ける例示的な過程を示す。
【0058】
まず、図3A及び図3Bを参照すると、取付の第1段階において、取付部材100を支持梁300に対して図3A及び図3Bに示す第1向きで配置し、第1向きの取付部材100の側壁104は、支持梁300の脚部本体306に略平行であり、その後、取付部材100の底壁132が支持梁300内に位置し、取付部材100の頂壁102が支持梁300外に位置するように、取付部材100を支持梁300の開口310から部分的に支持梁300内に入れる。
【0059】
次に、図4を参照すると、取付の第2段階において、取付部材100を第1向きから図4に示す第2向きに回転させることにより、支持梁300のフラップ308を取付部材100の収容溝108の第1セグメント118に挿入し、第2向きの取付部材100の頂壁102及び側壁104は、いずれも支持梁300の脚部本体306に略垂直である。
【0060】
最後に、図5A及び図5Bを併せて参照すると、取付の第3段階において、取付部材100を第2向きから図5A及び図5Bに示す第3向きに回転させることにより、支持梁300の脚部本体306とフラップ308を取付部材100の収容溝108の第1セグメント118と第2セグメント120にそれぞれ挿入し、第3向きの取付部材100の側壁104は、支持梁300の脚部本体306に略垂直であり、取付部材100の頂壁102は、支持梁300の脚部本体306に略平行である。これにより、取付部材100は、支持梁300の脚部304に取り付けられる。
【0061】
図5A及び図5Bを参照すると、収容溝108の第1セグメント118の幅は、支持梁300のフラップ308が入口端116から第2セグメント120に並進的に進入することを阻止可能であるように設定される。支持梁300の脚部本体306がフラップ308に垂直である場合、収容溝108の第1セグメント118の幅W1は、フラップ308の幅W2よりも小さいように設定されてもよい。
【0062】
このようにして、支持梁300の脚部304は、収容溝108の入口端116から(図5B中の方位では)水平方向に沿って収容溝108に直接挿入することができないため、脚部本体306とフラップ308は、それぞれ、第1セグメント118と第2セグメント120に収容され、収容溝108に位置する支持梁300の脚部304は、並進して収容溝108から離れることができず、これにより、所定の位置に取り付けられた取付部材100は、支持梁300から脱落しにくい。
【0063】
この場合に、取付部材100を支持梁300に取り付けるときに、図4図5Bに示すように、取付部材100の収容溝108の第1セグメント118が支持部材のフラップ308に位置合わせされるように、取付部材100を第2向きで支持梁300内に部分的に配置し、その後、取付部材100を第3向きに回転させて取付部材100の取り付けを完了する。
【0064】
取付部材100の取付ステップをさらに増加させて取付部材100が脱落する難しさを増大させるために、取付部材100の寸法は、第2向きの取付部材100が直接開口310を通過して支持梁300に並進的に進入することを阻止するように設定されてもよい。具体的には、図4及び図5Bに示すように、取付部材100は、収容溝108の第1セグメント118の反対側に位置する第1部分P1と第2部分P2を含んでもよく、それらに分割されてもよい。第1部分P1は、頂壁102を含む。第2部分P2の第1方向D1における寸法S2は、開口310の幅W3よりも大きくてもよく、これにより、第2向きの取付部材100は、直接開口310を通過して支持梁300に並進的に進入しにくく、支持梁300に進入した取付部材100も支持梁300から並進的に離れにくい。この場合に、取付部材100を支持梁300に取り付ける過程において、図3A図4に示すように、取付部材100を第1向きで開口310を通過させて移動させて支持梁300に進入させ、その後に、取付部材100を第2向きに回転させ、取付部材100の収容溝108の第1セグメント118を支持梁300のフラップ308に位置合わせする。また、第1部分P1の第1方向D1における寸法S1は、第2向きの取付部材100が支持梁300に完全に進入することを防止するように、開口310の幅W3よりも大きくてもよい。
【0065】
収容溝108の第1セグメント118の幅を、支持梁300のフラップ308が入口端116から第2セグメント120に並進的に進入することを阻止可能であるように設定するとともに、第2部分P2の第1方向D1における寸法S2を開口310の幅W3よりも大きく設定することにより、例えば上記のような3つの段階を行ってこそ取付部材100を支持梁300に取り付けることができるため、これは、取付部材100が支持梁300から不意に脱落する難しさを増大させる。
【0066】
また、取付の各段階に対して、本発明の取付部材100の設計により、取付部材100の脱落を防止することができる。
【0067】
具体的には、図3A及び図3Bを参照すると、取付の第1段階を完了して操作を停止すれば、図3B中の方位では、外力がない場合、取付部材100の下側に位置する側壁104が支持梁300の下側に位置する脚部304に当接し、取付部材100の外向きに延在する当接突片122が支持梁300のフラップ308に当接して、取付部材100が支持梁300から脱落することを防止する。
【0068】
図4を参照すると、取付の第2取付段階を完了して操作を停止すれば、取付部材100の第2部分P2の第1方向D1における寸法S2が開口310の幅W3よりも大きいため、取付部材100が支持梁300から脱出しにくい。取付部材100の第2部分P2の重力が大きく、取付部材100の第1部分P1の第1方向D1における寸法S1が開口310の幅W3よりも大きいため、外力がない場合に、取付部材100は、図10に示すものと類似する方式で傾斜し、取付部材100の第1部分P1は、支持梁300のフラップ308を引っ掛けることにより、取付部材100を支持梁300内に部分的に保持する。
【0069】
図5A及び図5Bを参照すると、取付の第3段階を完了すれば、取付部材100の返し124が支持梁300の脚部本体306の外側を引っ掛けて、取付部材100が支持梁300から脱落することを防止することができる。
【0070】
図6を参照すると、取付部材100を支持梁300に所定の位置に取り付けた後、押圧ブロック400を取付部材100の頂壁102に配置するとともに、押圧ブロック400の第2締結孔を取付部材100の締結ナット110の第1締結孔106と位置合わせし、その後に、締結部材500を第2締結孔を通過させて取付部材100の締結ナット110に予めねじ込むことができる。
【0071】
その後に、図7A及び図7Bを参照すると、例えば、取付部材100及び押圧ブロック400を移動させることにより、太陽光発電パネルフレーム204が押圧ブロック400の押圧アーム404と支持梁300の脚部本体306との間に配置され、このとき、締結部材500が締め付けられておらず、収容溝108の第1セグメント118の頂壁102に近接する側が支持梁300の脚部本体306の外側に接触する。
【0072】
最後に、図1図8A及び図8Bを参照すると、締結部材500をさらに締め付け、取付部材100の収容溝108が支持梁300の脚部304に接合されるとともに、当接突片122が脚部本体306の内側に当接するまで、取付部材100は、締結部材500の軸線方向に沿って押圧ブロック400に向かって移動し、このとき、取付部材100は、支持梁300の内部に少なくとも部分的に位置するとともに、支持梁300に締結され、そして、太陽光発電パネルフレーム204は、押圧ブロック400の押圧アーム404と支持梁300の脚部本体306との間に圧着され、それにより、太陽光発電パネルフレーム204が支持梁300に締結される。当接突片122と支持梁300との当接作用により、取付部材100が第2方向D2に沿った(すなわち、支持梁300の長手方向に沿った)外力に抵抗する能力を効果的に向上させることができる。
【0073】
また、締結部材500が締め付けられた後、取付部材100の緩み止め板112の鋭い自由端114が押圧ブロック400に入り込み、これにより、取付部材100が外力の作用により押圧ブロック400に対して回転して締結部材500が緩むことを阻止することができる一方では、締結部材500がわずかに緩んで取付部材100と押圧ブロック400との間に微小な隙間が生じても、緩み止め板112は、弾性を有するため、自体の弾性により上向きに偏向して該微小な隙間を補うことができ、さらに該微小な隙間による締結部材500の緩みを回避する。
【0074】
上述した取付部材100及び押圧ブロック400を用いて太陽光発電モジュール200を支持梁300に締結するステップは、例示的なものに過ぎない。理解できるように、取付部材100及び押圧ブロック400を締結部材500により予め固定してから、取付部材100及び押圧ブロック400を支持梁300に取り付け、最後に、例えば、取付部材100及び押圧ブロック400を移動させることにより、太陽光発電パネルフレーム204を押圧ブロック400の押圧アーム404と支持梁300の脚部本体306との間に配置するとともに、締結部材500を締め付けて、締結操作を完了してもよい。
【0075】
図9及び図10は、本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材100を示す。図9を参照すると、本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第1例示的な実施例に係る取付部材とは、類似するが、主に以下の点で相違する。本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材100の第1補強ビード126は、より長く、収容溝108の第2セグメント120の第1セグメント118から離れた端部を囲んで延在、かつ第1セグメント118と第2セグメント120との接続箇所まで延在する。また、第3補強ビード130は、略円形である。これらの設計により、取付部材100の剛性をさらに高めるとともに、取付部材100の板厚を低減して取付部材100の重量を軽減することを許容する。
【0076】
図11は、本発明の第3例示的な実施例に係る取付部材100を示す。本発明の第3例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材とは、類似するが、主に以下の点で相違する。本発明の第3例示的な実施例に係る取付部材100の底壁132aの第1当接部133と底壁132bの第2当接部135とは、いずれもフランジの形態であり、第1当接部133と第2当接部135は、互いに当接して、取付部材100が特に第2方向D2に沿った外力を受けた時に変形することを防止することができる。底壁132aは、底壁132bに向かって突出するラグ137を有し、それにより、取付部材が特に第2方向D2と角度をなす外力を受けた時に底壁132bに当接して、取付部材100の変形をさらに防止する。また、底壁132a、132bの剛性を高めるために、底壁132a、132bに略円形の第4補強ビード139が設置される。
【0077】
図12は、本発明の第4例示的な実施例に係る取付部材100を示す。本発明の第4例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第2例示的な実施例に係る取付部材とは、類似するが、主に以下の点で相違する。底壁132a、132bと側壁104とがなす鈍角の角度は、より大きい。取付部材100は、剛性を高めるために、側壁104から底壁132a、132bまで延在する長尺形状の第5補強ビード141を有する。
【0078】
図13A図14Bは、本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材100を示す。本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第3例示的な実施例に係る取付部材とは、類似し、以下、主に両者の相違点を説明する。
【0079】
図13A図14Bを参照すると、第5実施例に係る取付部材100は、側壁104a、104b(以下、側壁104と総称されてもよい)及び底壁132a、132b(以下、底壁132と総称されてもよい)を含む。側壁104a、104bは、互いに対称に設置される。底壁132aは、側壁104aの底部から延在し、底壁132bは、側壁104bの底部から延在し、底壁132aと底壁132bは、互いに向かって延在する。各側壁104と当接突片122との接続箇所には、補強リブ143が設置される。補強リブ143を設置することにより、側壁104と当接突片122との間に三角支持を形成して、当接突片122の剛性をさらに高めることができる。補強リブ143は、例えば、プレスにより形成されてもよい。
【0080】
第5実施例では、取付部材100の側壁104の側縁部には、取付部材100の内部に向かって湾曲する曲げ縁部145が形成される。取付部材100の各側壁104は、曲げ縁部145を有してもよく、曲げ縁部145は、略円形の断面を有してもよい。曲げ縁部145を設置することにより、側壁104の剛性をより高めることができる。
【0081】
第5実施例では、取付部材100は、補強ビード構造147a、147b(以下、補強ビード構造147と総称されてもよい)をさらに含む。補強ビード構造147aは、側壁104aから対応する底壁132aまで延在し、補強ビード構造147bは、側壁104bから対応する底壁132bまで延在する。各補強ビード構造147は、複数の補強ビード148a、148b、148c、148d、148eを含んでもよく、これらの補強ビードが縦横に交差することにより、補強ビード構造が略格子状になる。補強ビード構造が側壁から底壁まで延在するため、取付部材の全体的な剛性を高め、側壁と底壁のそれぞれの変形及び側壁と底壁の相対的変形を減少させることができる(該相対的変形は、例えば、側壁と底壁との間の夾角の変化であってもよい)。
【0082】
第5実施例では、取付部材100の底壁132aの第1当接部133と底壁132bの第2当接部135は、いずれもフランジの形態である。図に示す実施例では、第1当接部133と第2当接部135は、いずれも側壁104と略平行に取付部材100の内部に向かって延在してもよい。取付部材100は、第1当接部133と第2当接部135のうちの少なくとも一方に設置された位置制限構造を含み、位置制限構造は、第1当接部と第2当接部とが互いにずれること及び/又は互いに分離するを阻止するように構成される。第5実施例では、位置制限構造は、第1当接部133に設置された第1位置制限孔149a及び第1位置制限凸部151aと、第2当接部135に設置された第2位置制限孔149b及び第2位置制限凸部151bと、を含む。図に示す実施例では、第1位置制限孔149a及び第2位置制限孔149bは、それぞれ、第1当接部133と第2当接部135を貫通する貫通孔であり、第1位置制限凸部151a及び第2位置制限凸部151bは、それぞれ、第1当接部133及び第2当接部135に略垂直に突出する。第1位置制限凸部151aは、第2位置制限孔149bに挿入されて第2位置制限孔149bを通過し、第2位置制限凸部151bは、第1位置制限孔149aに挿入されて第1位置制限孔149aを通過し、それにより、取付部材100が外力を受ける(取付部材100により取り付けられた太陽光発電パネルが風力などを受ける時に取付部材100に外力が加えられる)時に、特に第2方向D2に対して角度をなす外力を受ける時に第1当接部133と第2当接部135とが互にずれること及び/又は分離することを阻止する。これにより、第1当接部133と第2当接部135とがより安定して当接することができ、取付部材100の変形又は破損を回避することをさらに保証することができる。
【0083】
理解できるように、第1位置制限孔149a及び第2位置制限孔149bは、貫通孔ではなく、対応する第1当接部133及び第2当接部135に対して凹んでもよい。また理解できるように、別のいくつかの実施例では、第1当接部133と第2当接部135のうちの一方のみに1つ以上の位置制限孔を設置し、他方に対応する1つ以上の位置制限凸部を設置してもよい。
【0084】
図15は、本発明の第6例示的な実施例に係る取付部材100を示す。本発明の第6例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材とは、類似し、以下、主に両者の相違点を説明する。
【0085】
図15を参照すると、第6実施例では、取付部材100の底壁132aの第1当接部133と底壁132bの第2当接部135は、いずれもフランジの形態である。第1当接部133と第2当接部135は、いずれも側壁104と略平行に取付部材100の内部に向かって延在してもよい。取付部材100は、第1当接部133と第2当接部135のうちの少なくとも一方に設置された位置制限構造を含み、位置制限構造は、第1当接部133と第2当接部135とが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される。第6実施例では、位置制限構造は、第1当接部133に設置された第1位置制限フック157と、第2当接部135に設置された第2位置制限フック159と、を含む。第1位置制限フック157は、第2当接部135を引っ掛け、第2位置制限フック159は、第1当接部133を引っ掛け、それにより、取付部材100が外力を受ける時に、第1当接部133と第2当接部135とが互いにずれること及び/又は分離することを阻止する。
【0086】
図に示す実施例では、第1当接部133及び第2当接部135は、いずれも取付部材100の第1方向D1に略沿って延在し、実質的に同じ幅(すなわち、第1方向D1における寸法)を有する。第1位置制限フック157及び第2位置制限フック159は、取付部材100の第1方向D1に間隔をあけて配置される。
【0087】
理解できるように、第1位置制限フック157の幅及び第2位置制限フック159の幅は、実際の必要に応じて調整することができる。好ましくは、別のいくつかの実施例では、第1位置制限フック157の幅及び第2位置制限フック159の幅(すなわち、第1方向D1における寸法)の合計は、第1当接部133/第2当接部135の幅におよそ等しく、それにより、第1当接部133と第2当接部135とがずれること及び/又は分離することを防止する高い効果を提供する。より好ましくは、第1位置制限フック157及び第2位置制限フック159のそれぞれの幅は、いずれも第1当接部133/第2当接部135の幅の1/2におよそ等しい。
【0088】
理解できるように、別のいくつかの実施例では、第1当接部133と第2当接部135のうちの一方のみに位置制限フックを設置してもよい。
【0089】
図16は、本発明の第7例示的な実施例に係る取付部材100を示す。本発明の第7例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第5例示的な実施例に係る取付部材とは、類似し、以下、主に両者の相違点を説明する。
【0090】
図16を参照すると、第7実施例では、取付部材100の底壁132a及び底壁132bは、同一平面に略沿って互いに向かって延在する。底壁132a及び底壁132bは、いずれも側壁104に略垂直である。取付部材100は、底壁132aと底壁132bのうちの少なくとも一方に設置された位置制限構造を含み、位置制限構造は、2つの底壁132a、132bが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される。
【0091】
第7実施例では、位置制限構造は、底壁132aに設置された位置制限突片161と、底壁132bに設置された位置制限ノッチ163とを含む。図に示す実施例では、位置制限ノッチ163は、アリ溝の形態であってもよい。位置制限ノッチ163は、例えば、打ち抜きによって形成されてもよい。位置制限突片161と位置制限ノッチ163とは、締まり嵌めすることができ、それにより、取付部材100が外力を受ける時に、底壁132aと底壁132bとが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止する。
【0092】
図17A及び図17Bには、本発明の第8例示的な実施例に係る取付部材100が示されている。本発明の第8例示的な実施例に係る取付部材と本発明の第7例示的な実施例に係る取付部材とは、類似し、以下、主に両者の相違点を説明する。
【0093】
図17A及び図17Bを参照すると、第8実施例では、取付部材100の底壁132a及び底壁132bは、同一平面に略沿って互いに向かって延在する。底壁132a及び底壁132bは、いずれも側壁104に略垂直である。取付部材100は、底壁132aと底壁132bのうちの少なくとも一方に設置された位置制限構造を含み、位置制限構造は、2つの底壁132a、132bが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止するように構成される。
【0094】
第8実施例では、位置制限構造は、底壁132aに設置された第1位置制限突片161a及び第1位置制限ノッチ163aと、底壁132bに設置された第2位置制限突片161b及び第2位置制限ノッチ163bとを含む。図に示す実施例では、第1位置制限ノッチ163a及び第2位置制限ノッチ163bは、それぞれ、底壁132a及び底壁132bから取付部材100の内部に向かって凹んでいる。第1位置制限突片161aは、第2位置制限ノッチ163bに収容され、第2位置制限突片161bは、第1位置制限ノッチ163aに収容され、それにより、取付部材100が外力を受ける時に、底壁132aと底壁132bとが互いにずれること及び/又は互いに分離することを阻止する。
【0095】
理解できるように、位置制限突片及び位置制限ノッチの配置方式及び数は、これに限定されない。理解できるように、例えば、一方の位置制限ノッチが底壁から取付部材の内部に向かって凹み、他方の位置制限ノッチが底壁から取付部材の外部に向かって凹んでもよい。
【0096】
図1図17Bに示す実施例は、本発明に係る取付部材の各選択可能な部材の形状、寸法及び配置方式のみを示し、これらは、例示的なものに過ぎず、限定するものではなく、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、他の形状、寸法及び配置方式を用いてもよい。
【0097】
以上は、本発明の技術内容及び技術的特徴を開示したが、理解できるように、本発明の創作思想に基づいて、当業者であれば、上記開示された構想に対して様々な変更及び改良を行うことができるが、いずれも本発明の保護範囲に属する。上記実施形態の説明は、例示的なものであり、限定的なものではなく、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲により決定される。
【符号の説明】
【0098】
100 取付部材
102 頂壁
104 側壁
104a、104b 側壁
104a 側壁
104b 側壁
106 第1締結孔
108 収容溝
110 締結ナット
112 板
114 自由端
116 入口端
118 第1セグメント
120 第2セグメント
122 当接突片
126 第1補強ビード
128 第2補強ビード
130 第3補強ビード
131 フランジ
132 底壁
132a、132b 底壁
132a 底壁
132b 底壁
133 第1当接部
135 第2当接部
137 ラグ
139 第4補強ビード
141 第5補強ビード
143 補強リブ
145 縁部
147 補強ビード構造
147a、147b 補強ビード構造
147a 補強ビード構造
147b 補強ビード構造
148a、148b、148c、148d、148e 補強ビード
148a 補強ビード
148b 補強ビード
148c 補強ビード
148d 補強ビード
148e 補強ビード
149a 第1位置制限孔
149b 第2位置制限孔
151a 第1位置制限凸部
151b 第2位置制限凸部
157 第1位置制限フック
159 第2位置制限フック
161 位置制限突片
161a 第1位置制限突片
161b 第2位置制限突片
163 位置制限ノッチ
163a 第1位置制限ノッチ
163b 第2位置制限ノッチ
200 太陽光発電モジュール
202 太陽光発電パネル
204 太陽光発電パネルフレーム
300 支持梁
302 基部
304 脚部
306 脚部本体
308 フラップ
310 開口
310 直接開口
400 押圧ブロック
402 締結部
404 押圧アーム
500 締結部材
D1 第1方向
D2 第2方向
L 略
P1 第1部分
P2 第2部分
S1 寸法
S2 寸法
U ダブル
W1 幅
W2 幅
W3 幅
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16
図17A
図17B
【国際調査報告】