(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】電気化学発光検出のための方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/66 20060101AFI20241219BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20241219BHJP
G01N 33/543 20060101ALI20241219BHJP
G01N 21/64 20060101ALI20241219BHJP
C12Q 1/6816 20180101ALI20241219BHJP
C12Q 1/6844 20180101ALI20241219BHJP
C12Q 1/34 20060101ALI20241219BHJP
C12Q 1/48 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
G01N21/66
G01N33/53 M
G01N33/543 575
G01N21/64 F
C12Q1/6816 Z ZNA
C12Q1/6844 Z
C12Q1/34
C12Q1/48 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539798
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-27
(86)【国際出願番号】 US2022082313
(87)【国際公開番号】W WO2023129884
(87)【国際公開日】2023-07-06
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518024932
【氏名又は名称】メソ スケール テクノロジーズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ケンテン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ペッテルソン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シーガル, ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】タッカー-シュワルツ, アレクサンダー ケー.
【テーマコード(参考)】
2G043
4B063
【Fターム(参考)】
2G043AA04
2G043BA16
2G043CA04
2G043DA02
2G043EA06
4B063QA01
4B063QQ42
4B063QR55
4B063QS34
4B063QX02
(57)【要約】
本開示は、電気化学発光(ECL)共反応物質を含む新規の組成物に関する。実施形態では、組成物は、イオン成分、界面活性剤、又はそれらの組み合わせを更に含む。実施形態では、ECL共反応物質は、トリエタノールアミン(TEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジブチルエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、又はそれらの組み合わせである。組成物を使用する方法及び組成物を含むキットも、本明細書において提供され、クエンチ部位を有するECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用する方法を含む。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学発光(ECL)検出方法であって、
a)電極を含む基材であって、前記基材の表面上に固定化された結合試薬を有する、基材を提供することと、
b)前記基材を組成物と接触させることであって、前記組成物が、
i)オリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体であって、前記結合試薬が、前記結合パートナー及び/又は結合錯体を結合する、結合パートナー及び/又は結合錯体と、
ii)前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと、
iii)TPAではないECL共反応物質と、を含む、接触させることと、
c)前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることであって、前記結合パートナー及び/又は結合錯体が、前記結合試薬によって結合され、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの別の一部分は、前記結合試薬によって結合された前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされない、ハイブリダイズさせることと、
d)前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズした前記複数のECL標識プローブの前記一部分を選択的に脱クエンチすることと、
e)前記電極に電圧を印加して、ECLを生成することと、
f)前記ECLを測定することであって、前記電圧を印加し、前記ECLを測定する前に、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていない前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記一部分が、前記組成物から除去されない、測定することと、を含む、方法。
【請求項2】
b)前記基材を前記組成物と接触させることが、
b’)前記基材を、前記結合パートナー及び/又は結合錯体を含む組成物と接触させることと、
b’’)前記基材を、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物と接触させることと、
b’’’)前記基材を、前記ECL共反応物質を含む組成物と接触させることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程b’)、b’’)及びb’’’)の各々が、順次行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
工程b’)、b’’)及びb’’’)のうちの少なくとも2つが、同時に行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、
b’)前記基材を、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む第1の組成物と接触させ、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、前記結合試薬に結合させることによって前記表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む前記基材を、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及び前記ECL共反応物質を含む第2の組成物と接触させること、
又は
b’)前記基材を、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体並びに前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む第1の組成物と接触させることであって、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分が、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、接触させることと、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、前記結合試薬に結合させることによって前記表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む前記基材を、前記ECL共反応物質を含む第2の組成物と接触させること、
又は
b’)前記基材を、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む第1の組成物と接触させ、前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、前記結合試薬に結合させることによって、前記表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む前記基材を、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む第2の組成物と接触させ、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、前記固定化された結合パートナー及び/若しくは結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることと、
b’’’)前記基材を、前記ECL共反応物質を含む第3の組成物と接触させることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基材と前記結合パートナー及び/若しくは結合錯体との前記接触の後に前記基材を洗浄して、前記結合試薬によって結合されていない結合パートナー及び/若しくは結合錯体を除去することを更に含み、前記洗浄が、前記基材を、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む前記組成物と接触させる前である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
電気化学発光(ECL)検出方法であって、
a)電極を含む基材であって、前記基材の表面上に固定化されたオリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体を有する、基材を提供することと、
b)前記基材を組成物と接触させることであって、前記組成物が、
i)前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと、
ii)TPAではないECL共反応物質と、を含む、接触させることと、
c)前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、固定化された前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることであって、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの別の一部分が、前記固定化された結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされない、ハイブリダイズさせることと、
d)前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズした前記複数のECL標識プローブの前記一部分を選択的に脱クエンチすることと、
e)前記電極に電圧を印加して、ECLを生成することと、
f)前記ECLを測定することであって、前記電圧を印加し、前記ECLを測定する前に、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていない前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記一部分が、前記組成物から除去されない、測定することと、を含む、方法。
【請求項8】
b)前記基材を前記組成物と接触させることが、
b’)前記基材を、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物と接触させることと、
b’’)前記基材を、前記ECL共反応物質を含む組成物と接触させることと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
工程b’)及びb’’)の各々が、順次行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
工程b’)及びb’’)の各々が、同時に行われ、必要に応じて、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及び前記ECL共反応物質が、単一の組成物中にある、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記結合パートナー及び/又は結合錯体が、分析物を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記分析物が、ペプチドを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分析物が、オリゴヌクレオチドを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記分析物が、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記分析物が、前記オリゴヌクレオチドで標識される、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記分析物が、前記分析物を、前記オリゴヌクレオチドを含む検出試薬と結合させることによって前記オリゴヌクレオチドで標識される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドが、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記オリゴヌクレオチド配列に相補的な前記配列の複数のコピーを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記基材を前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと接触させる前に、増幅反応を実行して、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記オリゴヌクレオチド配列に相補的な前記配列の前記複数のコピーを生成することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記分析物が、前記分析物を、オリゴヌクレオチドプライマーを含む検出試薬と結合させることによって前記オリゴヌクレオチドで標識され、前記オリゴヌクレオチドプライマーが、ポリメラーゼによって伸長されて、前記ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記オリゴヌクレオチド配列に相補的な前記配列の前記複数のコピーを含む前記オリゴヌクレオチドを生成する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記増幅反応又はプライマー伸長が、ローリングサークル増幅反応である、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
前記ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、前記クエンチ部位は、前記オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときには前記ECL標識に近接して、前記ECL標識をクエンチするが、前記ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときには前記ECL標識をクエンチせず、
前記選択的に脱クエンチすることが、前記複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの前記一部分を、開放構成の前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、ECL標識及びクエンチ部位を含み、前記クエンチ部位は、前記オリゴヌクレオチドプローブが線形構成にあるときには前記ECL標識に近接して、前記ECL標識をクエンチし、
前記選択的に脱クエンチすることは、前記クエンチ部位を、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされた前記複数のECL標識プローブの前記一部分のみから選択的に切断することを含み、その結果、前記クエンチ部位が溶液中に放出され、前記クエンチ部位の切断後に、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままである前記ハイブリダイズされたECL標識プローブの前記ECL標識に近接しなくなる、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記切断が、酵素によって実行される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記酵素が、ニッキング制限エンドヌクレアーゼ、RNaseH2、及び5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記酵素が、前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドをそのままにして、前記ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのみを切断する、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
前記酵素が、前記ハイブリダイズされたECL標識プローブ内の配列を認識するニッキング制限エンドヌクレアーゼ、又は前記ハイブリダイズされたECL標識プローブ内のRNA塩基を認識するRNaseH2である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記酵素が、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼであり、前記方法が、
プライマーを、前記ハイブリダイズされたECL標識プローブの5’位において前記結合パートナー及び/又は結合錯体の前記オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることと、
5’エキソヌクレアーゼ活性を有する前記ポリメラーゼに、前記プライマーを前記ハイブリダイズされたECL標識プローブまで伸長させることであって、前記5’エキソヌクレアーゼ活性が、前記ハイブリダイズされたECL標識プローブの前記クエンチ部位を切断する、伸長させることと、を更に含み、
前記ECL標識プローブが、前記5’エキソヌクレアーゼ活性に耐性のある一部分を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記ECL共反応物質が、3-(ジ-n-プロピルアミノ)-プロパンスルホン酸、4-(ジ-n-プロピルアミノ)-ブタンスルホン酸、4-[ビス-(2-ヒドロキシエタン)-アミノ]-ブタンスルホン酸、ピペリジン-N-(3-プロパンスルホン酸)、アゼパン-N-(3-プロパンスルホン酸)、ピペリジン-N-(3-プロピオン酸)(PPA)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、3-モルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-プロパンスルホン酸(EPPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-エタンスルホン酸(BES)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、トリエタノールアミン(TEA)、N-2-ヒドロキシピペラジン-N-2-エタンスルホン酸(HEPES)、ピペラジン-N,N’-ビス-4-ブタンスルホン酸、ホモピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N,N’-ビス-3-プロパンスルホン酸、ピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N-2-ヒドロキシエタン-N’-3-メチルプロパノエート、ピペラジン-N,N’-ビス-3-メチルプロパノエート、1,6-ジアミノヘキサン-N,N,N’,N’-四酢酸、N,N-ビスプロピル-N-4-アミノブタンスルホン酸、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン(ビス-トリスプロパン)、3-ジメチルアミノ-1-プロパノール、3-ジメチルアミノ-2-プロパノール、N,N,N’,N’-テトラプロピルプロパン-1,3-ジアミン(TPA二量体)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシプロパン)スルホン酸(POPSO)及び2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロパン-1-スルホン酸(HEPPSO)、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)、2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記ECL共反応物質が、TEAであるか、又はTEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記クエンチ部位が、ATTO 540Q、ATTO 575Q、ATTO 580Q、ATTO 612Q、Iowa Black FQ、Iowa Back RQ、QSY 21、IRDye QC-1、BHQ0、BHQ1、BHQ-2、BHQ-3、ダブシル、QSY 7、QSY 9、QSY 21、QSY 35、QXL 490、QXL 520、QXL 570、QXL 670、フェロセン、鉄ビピリジン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記ECL標識が、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む有機金属錯体である、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記ECL標識が、トリス(ビピリジン)ルテニウム又は修飾トリス(ビピリジン)ルテニウムを含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記ECL標識が、式II:
【化7】
(II)に示される化学構造を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記共反応物質が、番号付き項目1~69のうちのいずれか1つの組成物中にある、請求項1~33のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年12月30日に出願された米国仮特許出願第63/295,470号の優先権の利益を主張し、これはその全体が参照により明示的に組み込まれる。
【0002】
配列表、表、又はコンピュータプログラム一覧への参照
本出願は、電子形式の配列表とともに出願されている。配列表は、MSD_002WO2_Sequence_Listing.xmlという名称(最終保存日:2022年12月22日、サイズ:8.61kb)のファイルとして提供される。そこに含まれる情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
いくつかの市販の機器は、分析測定のために電気化学発光(ECL)を使用している。ECL標識と相互作用し、ECLを生成する化合物は、ECL共反応物質と称される。一般的に使用される共反応物質としては、Ru(Bpy)3
+2由来のECL用の三級アミン(例えば、US5,846,485を参照されたい)、シュウ酸塩、及び過硫酸塩、並びにルミノール由来のECL用の過酸化水素(例えば、US5,240,863を参照されたい)が挙げられる。ECL標識によって生成された光は、診断手順においてレポーター信号として使用され得る(例えば、US5,238,808を参照されたい)。例えば、ECL標識は、検出試薬に共有結合することができ、結合相互作用における検出試薬の関与は、ECL標識から放出されるECLを測定することによって監視することができる。あるいは、ECL活性化合物からのECL信号は、化学的環境を示し得る(例えば、ECL共反応物質の形成又は破壊を監視するECLアッセイを記載するUS5,641,623を参照されたい)。ECLベースのアッセイは、米国特許第5,093,268号、同第5,147,806号、同第5,324,457号、同第5,591,581号、同第5,597,910号、同第5,641,623号、同第5,643,713号、同第5,679,519号、同第5,705,402号、同第5,846,485号、同第5,866,434号、同第5,786,141号、同第5,731,147号、同第6,066,448号、同第6,136,268号、同第5,776,672号、同第5,308,754号、同第5,240,863号、同第6,207,369号、同第5,589,136号、及び同第6,919,173号、並びに国際公開第99/63347号、同第00/03233号、同第99/58962号、同第99/32662号、同第99/14599号、同第98/12539号、同第97/36931号、及び同第98/57154号に更に記載されており、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
市販されているECL機器は、それらの感受性、動的範囲、精度、及びとりわけ複雑な試料マトリックスの許容性のために、広く使用されるようになった。ECLベースの測定を実行するために、いくつかの種類の商業的計測装置(instrumentation)が利用可能である(例えば、Debad,J.D.,et al.,2004.Clinical and Biological Applications of ECL,in:Electrogenerated Chemiluminescence.Marcel Dekker,pp.43-78を参照されたい)。ECL機器は、例えば、米国特許第5,935,779号及び同第5,993,740号(ビーズベースのECLアッセイ)、米国特許第6,140,045号、同第6,066,448号、同第6,090,545号、同第6,207,369号、及び国際公開第98/12539号(固定化された結合試薬を使用するECLアッセイ)、米国特許第6,977,722号及び同第7,842,246号(ECLアッセイのための集積電極を有するマルチウェルプレート)、並びに米国公開第2012/0190589号及びUS2012/0178091(カートリッジベースのECLアッセイ)に更に記載されており、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0005】
ECL共反応物質トリプロピルアミン(TPA)は、典型的には、ECLベースのアッセイで使用される。
分子ビーコンは、オリゴヌクレオチドである分子プローブであり、ステム及びループ、クエンチ部位、並びに蛍光部位を含み、これらは、標的配列がない場合、クエンチ部位が蛍光部位に近接しているときに蛍光部位からの蛍光信号を低減するように相互作用する。理想的な条件下で、この分子プローブは、ハイブリダイゼーション時に蛍光を200倍増加させることができる。しかしながら、このタイプの分子ビーコンは、典型的には、所与の時間にアッセイすることができる単一の分析物(又は上記の場合、標的配列)に限定される。更に、蛍光部位を有するそのような分子ビーコンは、容易には制御されず、光退色のために寿命が限られている。加えて、これらのタイプの分子ビーコンは、複数回のインキュベーションと洗浄のサイクルを必要とするため、アッセイの持続時間が長くなり、したがって、効率が低下する可能性がある。ECL標識を有する分子ビーコンプローブの例は、Chem.Commun.21:2710-2711(2003)及びSensors & Actuators:B.Chemical 330:129261(2021)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,846,485号明細書
【特許文献2】米国特許第5,240,863号明細書
【特許文献3】米国特許第5,238,808号明細書
【特許文献4】米国特許第5,641,623号明細書
【特許文献5】米国特許第5,093,268号明細書
【特許文献6】米国特許第5,147,806号明細書
【特許文献7】米国特許第5,324,457号明細書
【特許文献8】米国特許第5,591,581号明細書
【特許文献9】米国特許第5,597,910号明細書
【特許文献10】米国特許第5,641,623号明細書
【特許文献11】米国特許第5,643,713号明細書
【特許文献12】米国特許第5,679,519号明細書
【特許文献13】米国特許第5,705,402号明細書
【特許文献14】米国特許第5,846,485号明細書
【特許文献15】米国特許第5,866,434号明細書
【特許文献16】米国特許第5,786,141号明細書
【特許文献17】米国特許第5,731,147号明細書
【特許文献18】米国特許第6,066,448号明細書
【特許文献19】米国特許第6,136,268号明細書
【特許文献20】米国特許第5,776,672号明細書
【特許文献21】米国特許第5,308,754号明細書
【特許文献22】米国特許第5,240,863号明細書
【特許文献23】米国特許第6,207,369号明細書
【特許文献24】米国特許第5,589,136号明細書
【特許文献25】米国特許第6,919,173号明細書
【特許文献26】国際公開第1999/63347号
【特許文献27】国際公開第2000/03233号
【特許文献28】国際公開第1999/58962号
【特許文献29】国際公開第1999/32662号
【特許文献30】国際公開第1999/14599号
【特許文献31】国際公開第1998/12539号
【特許文献32】国際公開第1997/36931号
【特許文献33】国際公開第1998/57154号
【特許文献34】米国特許第5,935,779号明細書
【特許文献35】米国特許第5,993,740号明細書
【特許文献36】米国特許第6,140,045号明細書
【特許文献37】米国特許第6,090,545号明細書
【特許文献38】国際公開第1998/12539号
【特許文献39】米国特許第6,977,722号明細書
【特許文献40】米国特許第7,842,246号明細書
【特許文献41】米国特許出願公開第2012/0190589号明細書
【特許文献42】米国特許出願公開第2012/0178091号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、電気化学発光(ECL)検出方法であって、
a)電極を含む基材であって、基材の表面上に固定化された結合試薬を有する、基材を提供することと、
b)基材を組成物と接触させることであって、組成物が、
i)オリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体であって、結合試薬が、結合パートナー及び/又は結合錯体を結合する、結合パートナー及び/又は結合錯体と、
ii)結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと、
iii)TPAではないECL共反応物質と、を含む、接触させることと、
c)複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることであって、結合パートナー及び/又は結合錯体が、結合試薬によって結合され、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの別の一部分は、結合試薬によって結合された結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされない、ハイブリダイズさせることと、
d)結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズした複数のECL標識プローブの一部分を選択的に脱クエンチすることと、
e)電極に電圧を印加して、ECLを生成することと、
f)ECLを測定することであって、電圧を印加し、ECLを測定する前に、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていない複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分が、組成物から除去されない、測定することと、を含む、方法を含む。
実施形態では、b)基材を組成物と接触させることは、
b’)基材を、結合パートナー及び/又は結合錯体を含む組成物と接触させることと、
b’’)基材を、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物と接触させることと、
b’’’)基材を、ECL共反応物質を含む組成物と接触させることと、を含む。
実施形態では、工程b’)、b’’)及びb’’’)の各々は、順次行われる。実施形態では、工程b’)、b’’)及びb’’’)のうちの少なくとも2つは、同時に行われる。実施形態では、本方法は、
b’)基材を、結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む第1の組成物と接触させ、結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、結合試薬に結合することによって表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む基材を、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及びECL共反応物質を含む第2の組成物と接触させること、又は
b’)基材を、結合パートナー及び/若しくは結合錯体並びに複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む第1の組成物と接触させることであって、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分が、結合パートナー及び/若しくは結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、接触させることと、結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、結合試薬に結合することによって表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む基材を、ECL共反応物質を含む第2の組成物と接触させること、又は
b’)基材を、結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む第1の組成物と接触させ、結合パートナー及び/若しくは結合錯体を、結合試薬に結合することによって、表面上に固定化させることと、
b’’)固定化された結合パートナー及び/若しくは結合錯体を含む基材を、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む第2の組成物と接触させ、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、固定化された結合パートナー及び/若しくは結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることと、
b’’’)基材を、ECL共反応物質を含む第3の組成物と接触させることと、を含む。
実施形態では、基材と結合パートナー及び/若しくは結合錯体との接触の後に基材を洗浄して、結合試薬によって結合されていない結合パートナー及び/若しくは結合錯体を除去することを更に含み、洗浄は、基材を、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物と接触させる前である。
【0008】
本開示の実施形態は、電気化学発光(ECL)検出方法であって、
a)電極を含む基材であって、基材の表面上に固定化されたオリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体を有する、基材を提供することと、
b)基材を組成物と接触させることであって、組成物が、
i)結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと、
ii)TPAではないECL共反応物質と、を含む、接触させることと、
c)複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分を、固定化された結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることであって、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの別の一部分が、固定化された結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされない、ハイブリダイズさせることと、
d)結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズした複数のECL標識プローブの一部分を選択的に脱クエンチすることと、
e)電極に電圧を印加して、ECLを生成することと、
f)ECLを測定することであって、電圧を印加し、ECLを測定する前に、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていない複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分が、組成物から除去されない、測定することと、を含む、方法を含む。
実施形態では、b)基材を組成物と接触させることは、
b’)基材を、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物と接触させることと、
b’’)基材を、ECL共反応物質を含む組成物と接触させることと、を含む。
実施形態では、工程b’)及びb’’)の各々は、順次行われる。実施形態では、工程b’)及びb’’)の各々は、同時に行われ、必要に応じて、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及びECL共反応物質は、単一の組成物中にある。
【0009】
先行する段落のものを含む、本開示の実施形態は、結合パートナー及び/又は結合錯体が、分析物を含む、実施形態を含む。実施形態では、分析物は、ペプチドを含む。実施形態では、分析物は、オリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、分析物は、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドである。実施形態では、分析物は、オリゴヌクレオチドで標識される。実施形態では、分析物は、分析物を、オリゴヌクレオチドを含む検出試薬と結合することによってオリゴヌクレオチドで標識される。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドは、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含む。実施形態では、基材を複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと接触させる前に、増幅反応を実行して、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを生成する。実施形態では、分析物は、分析物を、オリゴヌクレオチドプライマーを含む検出試薬と結合することによってオリゴヌクレオチドで標識され、オリゴヌクレオチドプライマーが、ポリメラーゼによって伸長されて、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含むオリゴヌクレオチドを生成する。実施形態では、増幅反応又はプライマー伸長は、ローリングサークル増幅反応である。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、クエンチ部位は、オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときにはECL標識に近接して、ECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときにはECL標識をクエンチせず、選択的脱クエンチは、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの部分を、開放構成の結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることを含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識及びクエンチ部位を含み、クエンチ部位は、オリゴヌクレオチドプローブが線形構成(linear confirmation)にあるときにはECL標識に近接して、ECL標識をクエンチし、選択的脱クエンチは、クエンチ部位を、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされた複数のECL標識プローブの部分のみから選択的に切断することを含み、その結果、クエンチ部位が溶液中に放出され、クエンチ部位の切断後に、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままであるハイブリダイズされたECL標識プローブのECL標識に近接しなくなる。実施形態では、切断は、酵素によって実行される。実施形態では、酵素は、ニッキング制限エンドヌクレアーゼ、RNaseH2、及び5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼからなる群から選択される。実施形態では、酵素は、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドをそのままにして、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのみを切断する。実施形態では、酵素は、ハイブリダイズされたECL標識プローブ内の配列を認識するニッキング制限エンドヌクレアーゼ、又はハイブリダイズされたECL標識プローブ内のRNA塩基を認識するRNaseH2である。実施形態では、酵素は、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼであり、本方法は、プライマーを、ハイブリダイズされたECL標識プローブの5’位において結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることと、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼに、プライマーをハイブリダイズされたECL標識プローブまで伸長させることであって、5’エキソヌクレアーゼ活性が、ハイブリダイズされたECL標識プローブのクエンチ部位を切断する、伸長させることと、を更に含み、ECL標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性に耐性のある部分を含む。実施形態では、ECL共反応物質は、3-(ジ-n-プロピルアミノ)-プロパンスルホン酸、4-(ジ-n-プロピルアミノ)-ブタンスルホン酸、4-[ビス-(2-ヒドロキシエタン)-アミノ]-ブタンスルホン酸、ピペリジン-N-(3-プロパンスルホン酸)、アゼパン-N-(3-プロパンスルホン酸)、ピペリジン-N-(3-プロピオン酸)(PPA)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、3-モルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-プロパンスルホン酸(EPPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-エタンスルホン酸(BES)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、トリエタノールアミン(TEA)、N-2-ヒドロキシピペラジン-N-2-エタンスルホン酸(HEPES)、ピペラジン-N,N’-ビス-4-ブタンスルホン酸、ホモピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N,N’-ビス-3-プロパンスルホン酸、ピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N-2-ヒドロキシエタン-N’-3-メチルプロパノエート、ピペラジン-N,N’-ビス-3-メチルプロパノエート、1,6-ジアミノヘキサン-N,N,N’,N’-四酢酸、N,N-ビスプロピル-N-4-アミノブタンスルホン酸、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン(ビス-トリスプロパン)、3-ジメチルアミノ-1-プロパノール、3-ジメチルアミノ-2-プロパノール、N,N,N’,N’-テトラプロピルプロパン-1,3-ジアミン(TPA二量体)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシプロパン)スルホン酸(POPSO)及び2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロパン-1-スルホン酸(HEPPSO)、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)、2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL共反応物質は、TEAであるか、又はTEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群、若しくはTEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、クエンチ部位は、ATTO 540Q、ATTO 575Q、ATTO 580Q、ATTO 612Q、Iowa Black FQ、Iowa Back RQ、QSY 21、IRDye QC-1、BHQ0、BHQ1、BHQ-2、BHQ-3、ダブシル、QSY 7、QSY 9、QSY 21、QSY 35、QXL 490、QXL 520、QXL 570、QXL 670、フェロセン、鉄ビピリジン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む有機金属錯体である。ECL標識は、トリス(ビピリジン)ルテニウム又は修飾トリス(ビピリジン)ルテニウムを含む。ECL標識は、式II:
【化1】
(II)に示される化学構造を含む。実施形態では、共反応物質は、上記及び本明細書における実施形態のうちのいずれか1つの組成物中にある。実施形態では、共反応物質は、番号付き項目1~69のうちのいずれか1つの組成物中にある。実施形態では、共反応物質は、TEAを含む。
【0010】
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本開示の特定の態様の例示的な実施形態を更に示すために含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1A及び
図1Bは、実施例1に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。2つの界面活性剤のうちの1つと組み合わせたECL共反応物質のパネルを、固体表面ECLアッセイにおいて、ECL生成について、並びに表面結合(「BTI」)ECL標識と遊離(溶液中、「FT」)ECL標識とを区別する能力について試験した。
図1Aは、ECL読み取りバッファーのみ(標識を含まない)を使用して、BTI、FT、及びバックグラウンド信号(「D100」)で測定されたECL信号で示す。
図1Bは、結合標識からのECL信号と遊離標識からのECL信号との比(「BTI/FT」)、及び信号対バックグラウンド比(「S/B」)を示す。
【
図2A】
図2A~
図2Cは、実施例2に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図2Aは、TEAの濃度が異なる、BTI及びFTから生成されたECL並びにBTI/FT比のプロットを示す。
図2Bは、TEAの濃度が異なる、BTI、FT及びバックグラウンド(D100)からの測定されたECL信号を示す。
図2Cは、PIPES ECL読み取りバッファーと比較した、BTI/FT比、S/B比、及びECL生成パーセントを示す。
【
図3A】
図3A及び
図3Bは、実施例3に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図3Aは、PIPES濃度の関数としてのECL信号の変化を示す。
図3Bは、PIPES又はTEA濃度の関数としてのECL信号の変化を示す。
【
図4A】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Aは、表面上に固定化された捕捉抗体(「cAb」、結合試薬)を分析物(そのうちの1つは捕捉抗体に特異的に結合される)の混合物と接触させ、次いで表面を洗浄すると、結果として、分析物が表面上で捕捉される、「標準的な」2段階洗浄アッセイを示す。次いで、それぞれがECL標識を含有し、かつそのうちの1つが分析物に特異的に結合する検出抗体(「dAb」、検出試薬)の混合物を表面に添加し、次に表面を洗浄すると、結果として、cAbと、分析物と、dAbと、を含む結合錯体が得られる。次に、ECL読み取りバッファーを表面に添加し、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4B】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Bは、表面上の捕捉抗体を分析物混合物と接触させ、次いで表面を
図4Aのように洗浄する、「1段階」アッセイを示す。次に、検出抗体混合物を添加し、続いて、ECL読み取りバッファーを添加するが、検出抗体混合物とECL読み取りバッファーとを添加する間に洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4C】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Cは、表面上の捕捉抗体を、分析物混合物及び検出抗体混合物と接触させ、続いて、ECL読み取りバッファーと接触させるが、いずれの工程間でも洗浄は行わない、「1段階の非洗浄」アッセイを示す。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4D】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Dは、表面上の捕捉抗体を分析物混合物と接触させ、表面を洗浄し、検出抗体混合物を添加し、表面を必要に応じて再び洗浄すると、結果として、
図4Aのような結合錯体が得られる、「モックECL標識」アッセイを示す。次いで、ECL標識を含み、かつ表面上の結合錯体のいずれの成分とも結合しない検出抗体とともに、表面にECL読み取りバッファーを添加するが、これは、溶液中の「遊離」ECL標識のプロキシとして機能する。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4E】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Eは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「標準的な」2段階洗浄アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を、分析物混合物を添加した後に洗浄すると、結果として、結合ドメイン上に複数の分析物が捕捉される。次いで、それぞれがECL標識を含有し、かつ分析物混合物中の分析物に結合することができる検出抗体の混合物を表面(複数可)に添加し、次いで表面を洗浄すると、結果として複数の結合錯体が得られ、各結合錯体は、cAbと、分析物と、dAbと、を含む。次に、ECL読み取りバッファーを表面に添加し、生成されたECLを、ECL機器によって読み取る。
【
図4F】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Fは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「1段階」アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を、
図4Eのように分析物混合物を添加した後に洗浄する。検出抗体混合物を添加して複数の結合錯体を形成し、次に、ECL読み取りバッファーを添加するが、検出抗体混合物とECL読み取りバッファーとを添加する間に洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4G】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Gは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「1段階の非洗浄」アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を分析物混合物及び検出抗体混合物と接触させて、複数の結合錯体を形成し、次いで、ECL読み取りバッファーを添加するが、いずれの工程の間でも洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図4H】本明細書に記載され、実施例4に更に記載されるECLベースのアッセイの実施形態を示す。
図4Hは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「モックECL標識」アッセイの多重化バージョンを示す。結合試薬を含む表面(複数可)を分析物混合物と接触させ、表面を洗浄し、検出抗体混合物を添加し、表面を必要に応じて再度洗浄すると、結果として、
図4Eのように複数の結合錯体が得られる。次いで、ECL標識を含み、かつ表面上の結合錯体のいずれの成分とも結合しない検出抗体とともに、表面にECL読み取りバッファーを添加するが、これは、溶液中の「遊離」ECL標識のプロキシとして機能する。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【
図5A】実施例5Aに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図5Aは、BDEA、PIPES、及びTEA読み取りバッファーを用いた3つの異なる多重化アッセイ形式(
図4E、4F、及び4Hに示される)からの特異的ECL信号及び非特異的結合(NSB)の結果を示す。
【
図5B】実施例5Aに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図5Bは、
図5Aのアッセイの検出下限(LLOD)を示す。
【
図5C】実施例5Aに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図5Cは、
図5AからのECL及びNSBの結果の相対比較を示す。
【
図5D】実施例5Aに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図5Dは、全てのECL読み取りバッファー及びアッセイ形式にわたる信号対バックグラウンド(S/B)及び信号対ノイズ(S/N)比の比較を示す。
【
図6A】実施例5Bに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図6Aは、BDEA、PIPES、及びTEA読み取りバッファーを用いた3つの異なる多重化アッセイ形式(
図4E、4F、及び4Gに示される)からの特異的ECL信号及び非特異的結合(NSB)の結果を示す。
【
図6B】実施例5Bに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図6Bは、
図6Aのアッセイの検出下限(LLOD)を示す。
【
図6C】実施例5Bに関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図6Cは、
図6AからのECL及びNSBの結果の相対比較を示す。
【
図7A】実施例6に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図7Aは、1段階の非洗浄ECLアッセイにおいてTEA読み取りバッファーを用いて試験した試料マトリックスの一覧を示す。
図7Bは、1段階の非洗浄ECLアッセイにおいてTEA読み取りバッファーを用いて試験される、
図7Aの試料マトリックスに添加される干渉物質の一覧を示す。
【
図8A】実施例6に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図8Aは、希釈剤と混合した異なる試料マトリックスを用いて、結合ECL標識(「結合」)及び遊離ECL標識(「遊離」)を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。「H2O」は、TEA読み取りバッファーの前に試料マトリックスの代わりに水を使用した対照からの信号を示す。「遊離」を含むカラムヘッダーは、希釈剤中の6nMの遊離ECL標識を示す。
図8Bは、試料マトリックスを添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図8Aの結果を示す。
【
図9A】実施例6に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図9Aは、異なる試料マトリックス中の異なる干渉物質を含む結合ECL標識及び遊離ECL標識を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。
図9Bは、試料マトリックス及び干渉物質を添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図9Aの結果を示す。
【
図10A】実施例6に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図10Aは、異なる試料マトリックス中の遊離ECL標識(「D3+STAG」)を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。「遊離」を含むカラムヘッダーは、希釈剤中の240nMの遊離ECL標識を示す。
図10Bは、試料マトリックスを添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図10Aの結果を示す。
【
図11A】実施例6に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。
図11Aは、異なる試料マトリックス中の異なる干渉物質を含む240nMの遊離ECLを含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。
図11Bは、試料マトリックス及び干渉物質を添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図11Aの結果を示す。
【
図12】実施例7に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。実施例1に記載されるECL共反応物質の組み合わせを、ECLベースのアッセイにおいて試験した。
図12のチャートの右上側は、BTIから生成されたECL信号を示し、
図12のチャートの左下側は、混合ECL共反応物質のECL信号と、個々のECL共反応物質によって生成された信号の合計との比を示す。
【
図13A】実施例8に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。実施例1に記載されるECL共反応物質を、TRITON(登録商標)X-100の存在に対する感受性について試験した。
図13Aは、TRITON(商標)X-100(TX100)及びPEG(18)トリデシルエーテル(PEG18TDE)中の各ECL反応物質のBTI及びFTからのECL信号を示す。
【
図13B】実施例8に関連し、ECLベースのアッセイの一実施形態の結果を示す。実施例1に記載されるECL共反応物質を、TRITON(商標)X-100の存在に対する感受性について試験した。
図13Bは、TRITON(商標)X-100対PEG(18)トリデシルエーテル中で生成されたECLの比を示す。
【
図14】ECL標識分子ビーコンオリゴヌクレオチドプローブ及び共反応物質(共反応物質は図示せず)を利用した、標的オリゴヌクレオチド分析物(複数可)を検出するための方法の一実施形態の図である。
【
図15】実施例10~12に記載されているように、ECL標識分子ビーコンオリゴヌクレオチドプローブ及びTEA共反応物質(共反応物質は図示せず)を利用した、標的オリゴヌクレオチド分析物(複数可)を検出するための方法の一実施形態の図である。
【
図16】実施例9で調製され、実施例10~12に記載される実験で使用される、ECL標識分子ビーコンプローブの実施形態の図である。
【
図17A】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例10に記載の非洗浄実験の一実施形態の結果のグラフ表示である。
図17Aは、TPAを含有する読み取りバッファーを使用した、溶液中に遊離している標的オリゴヌクレオチドの濃度が高くなっていく場合のECL信号を示す。
【
図17B】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例10に記載の非洗浄実験の一実施形態の結果のグラフ表示である。
図17Bは、TPAを含有する読み取りバッファーを使用した、基材の表面上に固定化された標的オリゴヌクレオチドの濃度が高くなっていく場合のECL信号を示す。
【
図17C】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例10に記載の非洗浄実験の一実施形態の結果のグラフ表示である。
図17Cは、TEAを含有する読み取りバッファーを使用した、溶液中に遊離している標的オリゴヌクレオチドの濃度が高くなっていく場合のECL信号を示す。
【
図17D】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例10に記載の非洗浄実験の一実施形態の結果のグラフ表示である。
図17Dは、TEAを含有する読み取りバッファーを使用した、基材の表面上に固定化された標的オリゴヌクレオチドの濃度が高くなっていく場合のECL信号を示す。
【
図18A】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例11に記載される非洗浄の広濃度範囲実験の結果を報告する。
図18Aは、TEAを含有する読み取りバッファーを使用した、基材の表面上に固定化された標的オリゴヌクレオチドの濃度が高くなっていく場合のECL信号を示す。
【
図18B】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例11に記載される非洗浄の広濃度範囲実験の結果を報告する。
図18Bは、標的オリゴヌクレオチドの濃度が低くなっていく各MBプローブについての、
図18Aに示されるECL信号強度を列挙するチャートである。
【
図19A】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例12に記載の2段階非洗浄実験の一実施形態の結果を報告する。
図19Aは、TEAを含有する読み取りバッファーを使用した、基材の表面上に固定化された標的オリゴヌクレオチドの濃度が増加している状態でのECL信号を示す。
【
図19B】実施例9のECL標識分子ビーコンプローブを使用した、実施例12に記載の2段階非洗浄実験の一実施形態の結果を報告する。
図19Bは、標的オリゴヌクレオチドの濃度が減少している各MBプローブについて、
図18Aに示されるECL信号強度を列挙するチャートである。
【
図20】オリゴヌクレオチドプライマーで間接的に標識されたペプチド分析物を検出するための方法の一実施形態の図であり、本方法は、プライマーに由来する伸長配列に結合するECL標識分子ビーコンオリゴヌクレオチドプローブを利用する。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの添加後に洗浄工程は実行されない。この実施形態では、ストレプトアビジンが、結合試薬であり、ビオチン化捕捉抗体、ペプチド分析物、及び伸長オリゴヌクレオチドプライマーを含む第2の抗体が、一緒に結合錯体を形成する。
【
図21】ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを利用して標的オリゴヌクレオチド分析物(複数可)を検出するための方法であって、クエンチ部位が、酵素、例えばニッキングエンドヌクレアーゼによって、ハイブリダイズされたプローブから選択的に切断され、ECL標識プローブの残りの部分が標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままでプローブのECL標識を脱クエンチする、方法の一実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示のECL共反応物質は、異なるアッセイ形式にわたって一貫したECL生成を提供する。例えば、トリエタノールアミン(TEA)を含む本明細書の組成物は、洗浄工程を必要としないECLベースのアッセイにおいて有用であることが見出された。固体表面上で実施される多くのECLベースのアッセイは、表面上のECL標識を検出する前に、未結合ECL標識を除去するための少なくとも1つの洗浄工程を含む(すなわち、「洗浄」アッセイ)。検出方法が、表面に結合したECL標識(例えば、検出される結合錯体の一部として)又は溶液中の非結合「遊離」ECL標識を効果的に識別できる場合、洗浄工程を排除してもよい。洗浄工程が排除された「非洗浄」アッセイ形式は、多くの状況で洗浄工程を実行するのが困難又は煩雑である可能性があるため、しばしば有利である。しかしながら、非洗浄アッセイ形式は、典型的には、反応混合物中に存在する遊離ECL標識と結合ECL標識との不完全な識別からの高いバックグラウンドECL信号に起因して、開発するのが困難である。
【0013】
固体表面上で実施されるECLベースのアッセイにおいて、トリエタノールアミン(TEA)は、驚くべきことに、溶液中の非結合(「遊離」)ECL標識と、表面結合ECL標識とを高い程度で区別することが発見された。TEAを含む本明細書に記載の組成物は、トリプロピルアミン(TPA)などの従来の共反応物質を含む従来の組成物と比べて、遊離標識からのECL信号に対する結合標識からのECL信号の比を増加させる。したがって、本明細書の組成物は、特に低親和性相互作用を測定する場合に、改善されたアッセイ性能を提供し、これは、反応における高濃度のECL標識の存在を必要とするが、洗浄工程中の結合錯体の解離に起因する著しい信号損失を受けることも予期される。
【0014】
例えば、TEA、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、及び/又は3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)を含む、本明細書の組成物から生成されるECL信号は、界面活性剤の有無に基づいて、又は界面活性剤の同一性に基づいて異なる組成物間の性能の一貫性の向上などの更なる利点を提供する。特に、組成物は、界面活性剤を含有しない場合、脂質二重層膜を破壊しない穏やかな界面活性剤(ポリエチレングリコール(18)トリデシルエーテルなど)を含有する場合、又はより厳格な界面活性剤(TRITON(商標)X-100など)を含有する場合、同様に機能する。したがって、厳格な界面活性剤(例えば、全細胞又は細胞外小胞などの特定の目的分析物の一部である脂質二重層膜を破壊する、TRITON(商標)X-100)は、最適なECL生成のためにTRITON(商標)X-100を通常必要とする典型的なECL共反応物質であるトリプロピルアミン(TPA)とは対照的な本明細書に記載のECL共反応物質を含む組成物には必要ない。したがって、本明細書の組成物は、厳格な界面活性剤に対して感受性のある分析物を検出するためのアッセイにおいて有用である。更に、ECL共反応物質ECL信号は、異なる界面活性剤の存在によってさほどの影響を受けず、したがって、これらのECL共反応物質は、多用途であり、それらのECL生成能力を維持しながら、異なる製剤に容易に組み込むことができる。
【0015】
したがって、例えば、TEA、tBDEA、MDEA、及び/又はDEA-PSを含む本明細書の組成物は、有利に、実行可能なECLベースのアッセイの種類を拡大する。
【0016】
本明細書における別段の定義がない限り、本開示で使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般的に理解されている意味を有するものとする。更に、文脈によって別段の必要がない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。冠詞「a」及び「an」は、1つ又は2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)の、冠詞の文法上の目的語を指すために本明細書で使用される。例として、「要素(an element)」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
【0017】
特許請求の範囲における「又は(or)」という用語の使用は、代替物のみを指すことが明示的に示されない限り、「及び/又は(and/or)」を意味するために使用されるか、又は代替物は互いに排他的であるが、本開示は、代替物及び「及び/又は」のみを指す定義を支持する。
【0018】
本明細書で使用される場合、「含むこと(comprising)」(並びに「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」などの、「含むこと(comprising)」の任意の変形若しくは形態)、「有すること(having)」(並びに「有する(have)」及び「有する(has)」などの、「有すること(having)」の任意の変形若しくは形態)、「含むこと(including)」(並びに「含む(includes)」及び「含む(include)」などの、「含むこと(including)」の任意の変形若しくは形態)、又は「含有すること(containing)」(並びに「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」などの、「含有すること(containing)」の任意の変形若しくは形態)という用語は、包括的であるか又はオープンエンドであり、追加の記載されていない要素又は方法工程を除外しない。
【0019】
用語「例えば(for example)」及びその対応する略語「e.g.」(イタリック体であるか否かにかかわらず)の使用は、記載される特定の用語が、明示的に別段の定めがない限り、参照又は引用される特定の実施例に限定されることを意図されない本開示の代表的な実施例及び実施形態であることを意味する。
【0020】
本明細書で使用される場合、「間(between)」は、範囲の両端を含む範囲である。例えば、xとyの間の数は、数xとy、及びxとyに含まれる任意の数(分数と整数を含む)を明示的に含む。更に、本明細書における「5~10」の範囲への言及は、5、6、7、8、9、及び10の整数、並びに5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9などの分数を含む。任意の数値範囲への言及は、その範囲が包含する各数値(分数及び整数を含む)を明示的に含む。例示すると、「少なくとも50」又は「少なくとも約50」の範囲は、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60などの整数、及び50.1、50.2、50.3、50.4、50.5、50.6、50.7、50.8、50.9などの分数を含む。更なる例示では、本明細書における「50未満」又は「約50未満」の範囲への言及は、49、48、47、46、45、44、43、42、41、40などの整数、及び49.9、49.8、49.7、49.6、49.5、49.4、49.3、49.2、49.1、49.0などの分数を含む。
【0021】
本明細書で使用される場合、「実質的に」又は「実質的な」という用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目、又は結果が完全に又はほぼ完全に欠如していることを指す否定的な意味で使用される場合に適用可能である。例えば、「実質的に」平坦な表面は、完全に平坦であるか、又は完全に平坦であるのと同じ効果を持つほぼ平坦であるかのいずれかであろう。更なる実施例では、特定の成分を「実質的に含まない」組成物は、その成分をいかなる量でも有しないか、又はその成分が存在しない場合と同じ効果を持つ程低い量でその成分が組成物中に存在する。
【0022】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。
【0023】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)ECL標識成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。
【0024】
実施形態では、本開示は、(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、方法を提供する。
【0025】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)アルキルエーテルポリエチレングリコール(PEG)と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0026】
実施形態では、本開示は、(a)TEAと、(b)イオン成分と、(c)必要に応じて、ECL標識成分及び界面活性剤の一方又は両方と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、必要に応じて、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。
【0027】
実施形態では、本開示は、(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0028】
実施形態では、本開示は、記載された量の記載された成分からなるか、又は本質的にそれらからなる組成物を提供する。記載された成分から本質的になる組成物において、かかる組成物は、組成物のECL生成特性に実質的に(materially)影響を及ぼす構成成分を特に除外する。組成物のECL生成特性は、当業者に既知の方法によって決定できる。例えば、組成物を、電極上の既知の量のECL標識と接触させることができ、電圧を電極に印加し、それにより、ECLを生成する。実施形態では、「実質的に(materially)影響を受けない」ECL生成特性とは、記載された成分「から本質的になる」組成物が、記載された成分「からなる」組成物として約80%、約90%、約95%、約98%、約99%、約100%、約101%、約102%、約105%、約110%、又は約120%のECLを生成することを意味する。実施形態では、記載された成分から本質的になる組成物は、追加のECL生成化合物、例えば、追加のECL共反応物質を特異的に除外する。
【0029】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。
【0030】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)ECL標識成分と、から本質的になる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0031】
実施形態では、本開示は、(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、(c)界面活性剤と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、(c)界面活性剤と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0032】
実施形態では、本開示は、(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0033】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)アルキルエーテルポリエチレングリコール(PEG)と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)アルキルエーテルポリエチレングリコール(PEG)と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0034】
実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)アルキルエーテル-PEGと、(d)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)アルキルエーテル-PEGと、(d)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0035】
実施形態では、本開示は、(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)pH干渉成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)pH干渉成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0036】
実施形態では、本開示は、(a)tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせから選択されるECL共反応物質と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)pH緩衝成分と、(e)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、(a)tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせから選択されるECL共反応物質と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、(d)pH緩衝成分と、(e)ECL標識成分と、からなる組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。
【0037】
本明細書で考察されるように、本明細書におけるECL共反応物質は、有利には、異なるアッセイ形式(例えば、洗浄及び非洗浄アッセイ)にわたって、異なるクラスの界面活性剤(例えば、脂質二重層膜を破壊しない穏やかな界面活性剤、並びに脂質二重層膜を破壊し得るより厳格な界面活性剤)と組み合わせて、一貫したECL生成を提供する。したがって、本明細書におけるECL共反応物質(「ECL読み取りバッファー」とも称される)を含む組成物は、広範なECLベースの結合アッセイにおいて有用である。
【0038】
実施形態では、ECL共反応物質は、三級アミンを含む。実施形態では、ECL共反応物質は、三級アルキルアミンを含む。実施形態では、ECL共反応物質は、三級ヒドロキシアルキルアミンを含む。実施形態では、ECL共反応物質は、両性イオン性三級アミンを含む。実施形態では、ECL共反応物質は、二級アミンを含む。実施形態では、ECL共反応物質は、トリブチルアミン(TBA)、(ジブチル)アミノエタノール(DBAE)、(ジエチル)アミノエタノール(DEAE)、トリエタノールアミン(TEA)、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、ジブチルアミン(DBA)、ブチルエタノールアミン(BEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(別名3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸、DEA-PS)、又はジエタノールアミンブチルスルホン酸塩(DEA-BS)である。本明細書に記載される例示的なECL共反応物質の構造を以下に示す。
【化2】
【0039】
トリエタノールアミンECL共反応物質
本開示は、ECL共反応物質を含む組成物を提供する。実施形態では、ECL共反応物質は、トリエタノールアミン(TEA)である。本明細書で考察されるように、TEAは、非洗浄結合アッセイにおいて有利なECL生成特性を提供することが見出された。目的の種(例えば、本明細書に記載の分析物又は結合錯体)が固体表面上で捕捉され、検出されるアッセイでは、TEAは、検出される種の一部ではない「遊離」ECL標識(例えば、分析物又は結合錯体)と、表面に結合した種の一部である「結合」ECL標識(例えば、分析物又は結合錯体)とを区別することができる。TEAをECL共反応物質として利用する非洗浄結合アッセイは、ECL標識からの、検出される種に対して非特異的なECLを減少させ、それにより、バックグラウンドECLを減少させ、アッセイの信号対バックグラウンド比を増加させる。実施形態では、TEAをECL共反応物質として使用する非洗浄アッセイは、ECL共反応物質としてトリプロピルアミン(TPA)又はピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)を使用するアッセイと比較して、2倍高い、3倍高い、4倍高い、5倍高い、又は10倍高い信号対バックグラウンド比を有する。実施形態では、ECL共反応物質としてTEAを使用する非洗浄アッセイは、ECL共反応物質としてTPA又はPIPESを使用するアッセイと比較して、2倍低い、3倍低い、4倍低い、5倍低い、10倍低い、20倍低い、又は40倍低い検出限界を有する。
【0040】
ECL共反応物質としてのTEAの更なる利点は、TEAが試料マトリックス及び/又は干渉物質に対して感受性でないことである。これは、反応混合物が、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、サリチル酸、及び/又はトルブタミンなどの代謝産物及び/若しくは薬物干渉物質も含有する可能性がある、ヒト又は動物源(例えば、タンパク質、細胞成分及びデブリ、培地などを含有する)由来のマトリックスを含有し得る、非洗浄アッセイとの関連において特に有益である。実施形態では、TEAは、試料マトリックス及び/又は干渉物質を含まない反応混合物と同様に、1つ以上の試料マトリックス及び/又は1つ以上の干渉物質を含む反応混合物中で実質的に同じECL信号を生成する。
【0041】
TEAは、界面活性剤の不在下で使用する場合、又は異なる種類の界面活性剤、例えば、本明細書に記載の厳格な界面活性剤及び穏やかな界面活性剤と組み合わせた場合に、一貫したECL信号を生成するという利点を提供することが更に発見された。本明細書で使用される場合、「厳格な」界面活性剤は、脂質二重層膜(例えば、細胞若しくは細胞外小胞(EV)の膜)を破壊、溶解(lysing)及び/又は溶解(dissolving)することができる。対照的に、「穏やかな」界面活性剤は、脂質二重層膜を破壊、溶解(lyse)又は溶解(dissolve)しない。実施形態では、TEA及び厳格な界面活性剤を含む組成物は、同じECL生成条件(例えば、電圧波形、電極の種類、組成物の量、ECL標識の量など)に供されるとき、厳格な界面活性剤の代わりに穏やかな界面活性剤が存在することを除いて、同一の成分を含む組成物として実質的に同様のECL信号を生成する。実施形態では、厳格な界面活性剤は、TRITON(商標)X-100、TRITON(商標)X-114、NP-40、IGEPAL(登録商標)CA-630、3-[(3-コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホン酸塩(CHAPS)、又はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)である。実施形態では、穏やかな界面活性剤は、BRIJ(登録商標)、TWEEN(登録商標)、PLURONIC(登録商標)、若しくはKOLLIPHOR(登録商標)界面活性剤、又はPEG(18)トリデシルエーテルなどのアルキルエーテル-PEG界面活性剤である。
【0042】
TEAは、約7.7のpKaを有し、生物学的アッセイの典型的な所望のpH範囲である約7.0~約8.0の範囲内に組成物のpHを維持することが可能である。更に、pHが約7.0~約8.0であるTEA組成物は、本明細書に記載の非結合ECL標識と比較して、電極結合ECL標識から優先的に生成されるECL信号を有する。したがって、TEAを含む本明細書の組成物は、生物学的アッセイとのpH適合性という追加の利点を有し、追加のpH緩衝成分を必要とせず、それにより、組成物の産生プロセスを簡素化し、コストを低減する。実施形態では、TEAを含む組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。溶液を特定のpH範囲内に維持するためにpH緩衝成分として作用することができる材料は、当業者に既知である。例えば、約7.0~約8.0のpHを維持することができるバッファーとしては、ピペラジンN,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、塩化コラミン、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、3-(N,N-ビス[2-ヒドロキシエチル]アミノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、4-(N-モルホリノ)ブタンスルホン酸(MOBS)、アセトアミドグリシン、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]-3-アミノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(TAPSO)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)二水和物(POPSO)、N-(ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(HEPPSO)、3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロパン-1-スルホン酸(HEPPS)、トリシン、グリシンアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸)(HEPBS)、及びビシンが挙げられるが、これらに限定されない。pH緩衝成分の更なる非限定的な例としては、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(「Tris」)、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン(「GlyGly」)、ホウ酸塩、酢酸塩、及びクエン酸塩が挙げられる。実施形態では、TEAを含む組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、及びクエン酸塩のいずれも含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。
【0043】
更に、多くの一般的なpH緩衝成分は、それらの構造に三級アミンを有し、ECLを生成することができる。ECL共反応物質として作用することができる例示的なpH緩衝成分は、US6,919,173に提供され、HEPES、POPSO、HEPPSO、及びPIPESを含むが、これらに限定されない。実施形態では、TEAを含む組成物は、追加のECL共反応物質を実質的に含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、HEPES、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。
【0044】
実施形態では、組成物中のTEAの濃度は、約500mM~約7000mM、約800mM~約6800mM、約1000mM~約6500mM、約1000mM~約6400mM、約1000mM~約6000mM、約1000mM~約5500mM、約1100mM~約5000mM、約1100mM~約4800mM、約1100mM~約4000mM、約1100mM~約3500mM、約1100mM~約3200mM、約1100mM~約3000mM、約1100mM~約2500mM、約1200mM~約2400mM、又は約1200mM~約1600mMである。実施形態では、組成物中のTEAの濃度は、約1000mM、約1100mM、約1200mM、約1300mM、約1400mM、約1500mM、約1600mM、約1700mM、約1800mM、約1900mM、約2000mM、約2100mM、約2200mM、約2300mM、約2400mM、約2500mM、約2600mM、約2700mM、約2800mM、約2900mM、約3000mM、約3100mM、約3200mM、約3300mM、約3400mM、約3500mM、約3600mM、約3700mM、約3800mM、約3900mM、約4000mM、約4100mM、約4200mM、約4300mM、約4400mM、約4500mM、約4600mM、約4700mM、約4800mM、約4900mM、約5000mM、約5100mM、約5200mM、約5300mM、約5400mM、約5500mM、約5600mM、約5700mM、約5800mM、約5900mM、約6000mM、約6100mM、約6200mM、約6300mM、約6400mM、約6500mM、約6600mM、約6700mM、約6800mM、約6900mM、又は約7000mMである。実施形態では、組成物中のTEAの濃度は、少なくとも約1000mM、少なくとも約1200mM、少なくとも約1600mM、少なくとも約1800mM、少なくとも約2000mM、少なくとも約2500mM、少なくとも約3000mM、少なくとも約3500mM、少なくとも約4000mM、少なくとも約4500mM、少なくとも約5000mM、少なくとも約5500mM、又は少なくとも約6000mMである。驚くべきことに、組成物中のTEA濃度は、生成されたECL信号の強度と正の相関関係を示し、これは、PIPES(PIPES及びTEAの両方が、本明細書に記載されるように電極付近でECLを閉じ込める能力を有するため、TEAと同様に挙動することが予想された)などの他のECL共反応物質が、ECL共反応物質濃度の増加に伴ってECL生成の減少を示したため、予想外であった(例えば、
図3A及び3Bを参照されたい)。したがって、本明細書において提供されるTEA組成物は、本明細書に記載の非結合ECL標識に対して、電極結合ECL標識から、広い濃度範囲、例えば、約1000mM~約6500mMにわたって、ECL信号を優先的かつ一貫して生成することができる。電極結合ECL生成の一貫性は、ECLベースのアッセイにおいて、例えば、洗浄又は非洗浄アッセイ形式において、ECL生成における可変性を低下させる。高濃度で使用することができるECL共反応物質(例えば、TEA)は、試料及び/又はアッセイ混合物の希釈を最小限に抑え、アッセイ成分の結合平衡及び動態の撹乱を回避し、したがってECL信号を最大化することによって、非洗浄アッセイにおける利点を提供する。高濃度で使用することができるECL共反応物質(例えば、TEA)は、より低い親和性結合及び/又は検出試薬を有するアッセイにおいても有用であり、高濃度で使用することができないECL共反応物質(例えば、PIPES)と比較して、改善された感受性を提供する。
【0045】
アルキルジエタノールアミン/両性イオン性三級アミンECL共反応物質
本開示は、アルキルジエタノールアミンECL共反応物質及び/又は両性イオン性三級アミンECL共反応物質を含む組成物を更に提供する。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、又はtert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)である。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)又はメチルジエタノールアミン(MDEA)である。実施形態では、両性イオン性三級アミンECL共反応物質は、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(別名3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸、DEA-PS)、又はジエタノールアミンブチルスルホン酸塩(DEA-BS)である。実施形態では、両性イオン性三級アミンECL共反応物質は、DEA-PSである。tBDEA、MDEA、及びDEA-PSは、界面活性剤の不在下で使用される場合、又は異なる種類の界面活性剤、例えば、本明細書に記載の厳格な界面活性剤及び穏やかな界面活性剤と組み合わせた場合に、一貫したECL生成特性を有利に示すことが見出された。実施形態では、tBDEA、MDEA、及び/又はDEA-PS、並びに厳格な界面活性剤を含む組成物は、同じECL生成条件(例えば、電圧波形、電極の種類、組成物の量、ECL標識の量など)に供されるとき、厳格な界面活性剤の代わりに穏やかな界面活性剤が存在することを除いて、同一の成分を含む組成物として実質的に同様のECL信号を生成する。実施形態では、厳格な界面活性剤は、TRITON(商標)X-100、TRITON(商標)X-114、NP-40、IGEPAL(登録商標)CA-630、3-[(3-コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホン酸塩(CHAPS)、又はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)である。実施形態では、穏やかな界面活性剤は、BRIJ(登録商標)、TWEEN(登録商標)、PLURONIC(登録商標)、若しくはKOLLIPHOR(登録商標)界面活性剤、又はPEG(18)トリデシルエーテルなどのアルキルエーテル-PEG界面活性剤である。
【0046】
実施形態では、組成物中のアルキルジエタノールアミン又は両性イオン性三級アミンの濃度は、約10mM~約500mM、約20mM~約400mM、約50mM~約250mM、又は約100mM~約200mMである。実施形態では、組成物中のアルキルジエタノールアミン両性イオン性三級アミンの濃度は、約10mM、約20mM、約30mM、約40mM、約50mM、約60mM、約70mM、約80mM、約90mM、約100mM、約110mM、約120mM、約130mM、約140mM、約150mM、約160mM、約170mM、約180mM、約190mM、約200mM、約250mM、約300mM、約350mM、約400mM、約450mM、又は約500mMである。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、tBDEAである。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、MDEAである。実施形態では、アルキルジエタノールアミンは、tBDEAとMDEAの組み合わせである。実施形態では、両性イオン性三級アミンは、DEA-PSである。実施形態では、組成物は、tBDEA、MDEA、及びDEA-PSのうちの2つ以上の組み合わせを含む。
【0047】
実施形態では、アルキルジエタノールアミン並びに/又は両性イオン性三級アミン(例えば、tBDEA、MDEA、及び/若しくはDEA-PS)を含む組成物は、pH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、約7.0~約8.0のpKaを有する。実施形態では、pH緩衝成分は、組成物のpHを約7.0~約8.5、約7.2~約8.0、又は約7.4~約7.9で維持することができる。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、PIPES、MOPS、TES、DIPSO、MOBS、TAPSO、POPSO、HEPPSO、HEPPS、トリシン、グリシンアミド、HEPBS、ビシン、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、pH緩衝成分は、Trisを含む。実施形態では、pH緩衝成分は、リン酸塩を含む。
【0048】
実施形態では、組成物中のpH緩衝成分の濃度は、約10mM~約800mM、約20mM~約600mM、約50mM~約400mM、約100mM~約300mM、約120mM~約280mM、又は約150mM~約250mMである。実施形態では、組成物中のpH緩衝成分の濃度は、約50mM、約100mM、約150mM、約200mM、約250mM、約300mM、約350mM、約400mM、約450mM、又は約500mMである。
【0049】
イオン成分
実施形態では、本明細書の組成物は、イオン成分を含む。塩などのイオン成分は、溶液中でイオンに解離する。高いイオン濃度は、ECL共反応物質とのECL標識の非特異的結合を有利に低減することができることが見出された。イオン成分の非限定的な例としては、カチオンLi+、Na+、K+、Rb+、Cs+、Mg+2、Ca+2、及びNH4
+を含む塩、並びに/又はアニオンF-、Cl-、Br-、I-、リン酸塩、硫酸塩、及びホウ酸塩を含む塩が挙げられる。実施形態では、イオン成分は、Li+、Na+、又はK+を含む。実施形態では、イオン成分は、Cl-を含む。実施形態では、イオン成分は、塩化リチウム(LiCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、イオン成分は、NaClを含む。実施形態では、イオン成分は、KClを含む。
【0050】
実施形態では、組成物中のイオン成分の濃度は、約100mM~約2000mM、約200mM~約1800mM、約300mM~約1700mM、約400mM~約1600mM、約500mM~約1500mM、約600mM~約1200mM、約700mM~約1000mM、又は約800mM~約900mMである。実施形態では、組成物中のイオン成分の濃度は、約500mM、約550mM、約600mM、約650mM、約700mM、約750mM、約800mM、約850mM、約900mM、約950mM、約1000mM、約1100mM、約1200mM、約1300mM、約1400mM、又は約1500mMである。
【0051】
実施形態では、組成物は、約100mM~約2000mM、約200mM~約1800mM、約300mM~約1700mM、約400mM~約1600mM、約500mM~約1500mM、約600mM~約1200mM、約700mM~約1000mM、又は約800mM~約900mMのNaClを含む。実施形態では、組成物は、約100mM~約2000mM、約200mM~約1800mM、約300mM~約1700mM、約400mM~約1600mM、約500mM~約1500mM、約600mM~約1200mM、約700mM~約1000mM、又は約800mM~約900mMのKClを含む。実施形態では、組成物は、約100mM~約2000mM、約200mM~約1800mM、約300mM~約1700mM、約400mM~約1600mM、約500mM~約1500mM、約600mM~約1200mM、約700mM~約1000mM、又は約800mM~約900mMのLiClを含む。
【0052】
実施形態では、組成物は、約0.2M~約2M、約0.5M~約1.5M、約0.75M~約1.25M、又は約0.8M~約1.0Mのイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、約0.3M以上、約0.5M以上、約0.8M以上、又は約1.0M以上のイオン強度を有する。実施形態では、組成物は、塩化物イオンを含み、塩化物イオンの濃度は、約0.3M以上、約0.5M以上、約0.8M以上、又は約1.0M以上である。
【0053】
実施形態では、アッセイ読み出しとしてのECLを用いたイムノアッセイにおける非特異的結合(NSB)は、イオン成分を含有する組成物が、イオン成分を含有しない以外は同一の組成物と比較して低い。
【0054】
界面活性剤
本明細書において提供される、例えば、TEA、tBDEA、MDEA、及び/又はDEA-PSをECL共反応物質として含む組成物を使用する場合、組成物のECL生成特性は、組成物中の界面活性剤の存在、濃度、又は構造に実質的に影響を受けないことが予期せずに発見された。対照的に、TPAベースの組成物は、一般に、最適な信号生成のために界面活性剤の存在を必要とする。特に、TPAは、TRITON(商標)X-100中のフェノールエーテル部分などの芳香族部分を含む界面活性剤の存在下で最適なECL生成を提供する。
【0055】
実施形態では、本明細書の組成物は、界面活性剤を実質的に含まない。実施形態では、本明細書の組成物は、界面活性剤を含む。実施形態では、本明細書の組成物は、界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)を下回る濃度で界面活性剤を含む。CMCは、ミセルが形成される界面活性剤の濃度であり、CMCを上回る、組成物に添加される任意の追加の量の界面活性剤が、ミセルに組み込まれる。界面活性剤のCMCは、例えば、Wu et al.,Anal Chem 92(6):4259-4265(2020)に記載される滴定方法を使用して、及び/又は動的接触角測定装置及び/又はテンシオメータなどのデバイスを使用して、当業者によって決定され得る。
【0056】
実施形態では、本明細書の組成物は、非イオン性界面活性剤を含む。実施形態では、本明細書の組成物は、イオン性界面活性剤を含む。非イオン性界面活性剤としては、NONIDET(商標)(オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)、BRIJ(登録商標)(ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル)、TRITON(商標)(2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール)、TWEEN(登録商標)(ポリソルベート)、KOLLIPHOR(登録商標)(ポリオキシルヒマシ油)、THESIT(登録商標)(ポリエチレングリコールドデシルエーテル)、LUBROL(登録商標)(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、GENAPOL(登録商標)(イソトリデシルアルコールポリグリコールエーテル)、PLURONIC(登録商標)(PEO-PPO-PEOとして配列されたポリ(エチレンオキシド)(PEO)とポリ(プロピレンオキシド)(PPO)のポロキサマーブロックコポリマー)、TETRONIC(登録商標)(PEO-PPOのポロキサミンブロックコポリマー)、SYNPERONIC(登録商標)(PEG-PPG-PEGとして配置されたポリ(エチレングリコール)(PEG)及びポリ(プロピレングリコール)(PPG)のブロックコポリマー)、及びSPAN(登録商標)(ソルビタン)の商品名で知られている界面活性剤のクラスが挙げられる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、KOLLIPHOR(登録商標)P-407(PEG101-PPG56-PEG101、Poloxamer 407としても知られる)、PLURONIC(登録商標)P-123(PEO18-PPO72-PEO18)、PLURONIC(登録商標)L-121(PEG5-PPG68-PEG5)、PLURONIC(登録商標)31R1(PPO26-PEO5-PPO26)、TETRONIC(登録商標)701(エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール)、BRIJ(登録商標)L4(ポリエチレングリコールドデシルエーテル)、BRIJ(登録商標)58(ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル)、TWEEN(登録商標)20(ポリソルベート20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、並びにPEG(10)トリデシルエーテル、PEG(12)トリデシルエーテル、及びPEG(18)トリデシルエーテルなどのアルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)などが挙げられる。
【0057】
実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含む。実施形態では、界面活性剤は、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)である。本明細書に記載される界面活性剤との関連において、TRITON(商標)X-100は、脂質二重層膜、例えば、細胞若しくは細胞外小胞(EV)の膜を破壊、溶解、及び/又は溶解することができる「厳格な」界面活性剤である。
【0058】
実施形態では、界面活性剤は、芳香族部分を含まない。実施形態では、界面活性剤は、フェノールエーテルを含まない。実施形態では、界面活性剤は、脂質二重層膜、例えば、細胞若しくは細胞外小胞(EV)の膜を破壊、溶解(lyse)又は溶解(dissolve)しない。かかる界面活性剤は、「穏やかな」界面活性剤と称され得る。穏やかな界面活性剤の例としては、BRIJ(登録商標)、TWEEN(登録商標)、PLURONIC(登録商標)、又はKOLLIPHOR(登録商標)という商品名で知られている界面活性剤のクラスが挙げられる。実施形態では、界面活性剤は、エステル連結を含まない。実施形態では、界面活性剤は、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレート-ブロック-エトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)である。実施形態では、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)は、PEG(10)トリデシルエーテル、PEG(12)トリデシルエーテル、PEG(18)トリデシルエーテル、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。
【0059】
本明細書に記載されるように、本明細書の組成物は、異なる種類の界面活性剤、例えば、本明細書に記載の厳格な界面活性剤及び穏やかな界面活性剤の存在下において、一貫したECL信号生成を有利に提供する。実施形態では、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせ及び厳格な界面活性剤を含む組成物は、同じECL生成条件(例えば、電圧波形、電極の種類、組成物の量、ECL標識の量など)に供されるとき、厳格な界面活性剤の代わりに穏やかな界面活性剤が存在することを除いて、同一の成分を含む組成物として実質的に同様のECL信号を生成する。実施形態では、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせ及び厳格な界面活性剤を含む組成物は、同じECL生成条件(例えば、電圧波形、電極の種類、組成物の量、ECL標識の量など)に供されるとき、厳格な界面活性剤の代わりに穏やかな界面活性剤が存在することを除いて、同一の成分を含む組成物として実質的に同様のECL信号を生成する。実施形態では、厳格な界面活性剤は、TRITON(商標)X-100である。実施形態では、穏やかな界面活性剤は、BRIJ(登録商標)、TWEEN(登録商標)、PLURONIC(登録商標)、若しくはKOLLIPHOR(登録商標)界面活性剤、又はPEG(18)トリデシルエーテルなどのアルキルエーテル-PEG界面活性剤である。
【0060】
実施形態では、組成物中の界面活性剤の濃度は、組成物が、約50ダイン/cm以下、約40ダイン/cm以下、又は約35ダイン/cm以下の気液表面張力を有するようなものである。実施形態では、界面活性剤は、組成物中に、そのcmc、そのcmcの約2倍以上、又はそのcmcの約5倍以上で存在する。
【0061】
実施形態では、界面活性剤は、組成物の約0.1%(v)、約0.5%(v/v)、約1%(v/v)、約2%(v/v)、約5%(v/v)、約7%(v/v)、又は約10%(v/v)である。実施形態では、組成物中の界面活性剤の濃度は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMである。実施形態では、組成物中の界面活性剤の濃度は、約0.1mM、約0.2mM、約0.3mM、約0.4mM、約0.5mM、約0.6mM、約0.7mM、約0.8mM、約0.9mM、約1mM、約2mM、約3mM、約4mM、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、又は約10mMである。
【0062】
実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのPoloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのPEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのPEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのPPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのエチレンジアミンテトラキス(プロポキシレート-ブロック-エトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)を含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMの2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレートを含む。実施形態では、組成物は、約0.1mM~約20mM、約0.1mM~約10mM、約0.5mM~約8mM、約0.75mM~約6mM、又は約1mM~約5mMのアルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、アルキルエーテル-PEGは、PEG(18)トリデシルエーテルである。
【0063】
pH
実施形態では、本明細書の組成物は、約6.0~約9.0のpH、約7.0~約8.0のpH、約7.2~約7.6のpH、約7.5~約7.8のpH、約7.4~約7.9のpH、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、又は約8.0のpHを有する。実施形態では、組成物のpHは、約7.5である。実施形態では、組成物のpHは、約7.8である。
【0064】
実施形態では、TEAを含む組成物は、約7.0~約8.0、約7.4~約7.9、又は約7.5~約7.8のpHを有し、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、約7.0~約8.0、約7.4~約7.9、又は約7.5~約7.8のpHを有し、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、及びクエン酸塩のいずれも含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、HEPES、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、TEAを含む組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。
【0065】
ECL標識成分
実施形態では、本明細書の組成物は、ECL標識成分を含む。実施形態では、例えば、TEA、tBDEA、MDEA、及び/又はDEA-PS、並びにECL標識成分を含む、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物は、ECLを生成することができる。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含む。
【0066】
実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。実施形態では、検出試薬は、抗体若しくはその抗原検出断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む。実施形態では、検出試薬は、その抗原/エピトープ検出部分、抗体断片若しくは誘導体、抗体類似体、操作抗体、又は抗体と同様の方法で抗原に結合する物質を含む、抗体又はそのバリアントである。実施形態では、検出試薬は、抗体の少なくとも1つの重鎖又は軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。実施形態では、検出試薬は、1つ以上の抗体からのうちの少なくとも2つのCDRを含む。実施形態では、検出試薬は、抗体又はその抗原検出断片である。実施形態では、検出試薬は、共役リンカーを介してECL標識に共有連結している。標識、例えば、ECL標識を検出試薬にコンジュゲートする方法は、当業者に既知である。
【0067】
実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーである。実施形態では、ECL標識成分及び検出試薬は、ECLによって検出することができる錯体を形成する。実施形態では、ECL標識成分及び検出試薬は、受容体-配位子対、抗原-抗体対、ハプテン-抗体対、エピトープ-抗体対、ミモトープ-抗体対、アプタマー-標的分子対、又はインターカレーター-標的分子対を含む。実施形態では、ECL標識成分及び検出試薬は、相補的オリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、ECL標識成分及び検出試薬は、ビオチン-アビジン又はビオチン-ストレプトアビジン対を含む。
【0068】
実施形態では、ECL標識成分は、オリゴヌクレオチドである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチド及び検出試薬は、相補的オリゴヌクレオチドを含み、他の実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドは、検出試薬である。実施形態では、結合試薬は、オリゴヌクレオチドを含み、ECL標識オリゴヌクレオチドは、そのオリゴヌクレオチドに相補的である。実施形態では、結合パートナーは、オリゴヌクレオチドを含み、ECL標識オリゴヌクレオチドは、その結合パートナーオリゴヌクレオチドに相補的である。実施形態では、結合パートナーは、分析物オリゴヌクレオチドであり、ECL標識オリゴヌクレオチドは、分析物オリゴヌクレオチドに相補的である。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドの結合パートナーは、分析物オリゴヌクレオチドであり、ECL標識オリゴヌクレオチドは、分析物オリゴヌクレオチドの一部分に相補的であり、結合試薬は、分析物オリゴヌクレオチドの異なる部分に相補的である捕捉オリゴヌクレオチドである。実施形態では、ECL標識成分は、ペプチド又はタンパク質などの標的分析物に結合する検出試薬(例えば、検出抗体)に付着した伸長プライマーに相補的なオリゴヌクレオチドプローブである。実施形態では、結合試薬は、ストレプトアビジンであり、オリゴヌクレオチドを含む結合錯体は、ビオチン化捕捉抗体、ペプチド、及びオリゴヌクレオチドプライマーを含む第2の抗体の錯体である(例えば、限定されないが、
図20を参照されたい)。
【0069】
実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドは、プローブである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、若しくはそれ以上のヌクレオチド長、又は先行する値のうちのいずれか2つによって画定される範囲であるプローブである。一実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、当該クエンチ部位は、ECL標識に近接しており、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときにはECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときにはECL標識をクエンチしない。実施形態では、ステムループ又はヘアピン構造を有するECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識分子ビーコンプローブである。実施形態では、ECL標識ヘアピン又は分子ビーコンオリゴヌクレオチドプローブの結合パートナーは、分析物オリゴヌクレオチドであり、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、分析物オリゴヌクレオチドの一部分に相補的であり、結合試薬は、分析物オリゴヌクレオチドの異なる部分に相補的である捕捉オリゴヌクレオチドである(例えば、限定されないが、
図14を参照されたい)。実施形態では、ECL標識分子ビーコンプローブは、ペプチド又はタンパク質などの標的分析物に結合する検出試薬(例えば、検出抗体)に付着した伸長プライマーに相補的である(例えば、限定されないが、
図20を参照されたい)。
【0070】
ECL標識分子ビーコンプローブは、従来の分子ビーコンプローブについて当該技術分野で知られている従来の方法を使用して作製することができる。実施形態では、プローブは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30塩基長のプローブ配列、又は先行する値のうちのいずれか2つによって画定される範囲、例えば10~30、10~15、若しくは15~30塩基のプローブ配列と、5、6、7、8、9、10、11、12、13塩基長の5’及び3’ステム補体配列、又は先行する値のうちのいずれか2つによって画定される範囲、例えば5~8塩基の5’及び3’ステム補体配列と、を有することができる。実施形態では、ステムは、5~8塩基対の長さであり、非常に高いGC含有量(75~100%)を有する。実施形態では、ECL標識分子ビーコンプローブは、5’及び3’末端において、ECL標識及びクエンチ部位、例えば、5’ECL標識及び3’クエンチ部位で標識されるか、又はその逆である。従来の分子ビーコンプローブの設計ツールは、www.molecular-beacons.org/MB_SC_designに見出され得る。実施形態では、短いプローブ配列の使用は、ステムループ構造の使用の必要性を低減し、接触によるより効果的な静的クエンチを可能にする。これらの目標を達成するために、LNA配列に基づく分子ビーコンは、有用であることが証明されている。例は、Eboigbodin KE, et al.Rapid and sensitive real-time assay for the detection of respiratory syncytial virus using RT-SIBA,BMC Infect Dis.2017(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に見出される。そのようなプローブの例は、/56-ROXN/+CA+A+TA+T+T+GA+GA+TA/3IABkFQ/である。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、二本鎖安定化技術(Minor Groove Binder、MGB(商標))、BHQplus(登録商標)プローブ(Biosearch Technology)を使用して、より短いプローブ設計を可能にするように設計してもよい。Minor Groove Binderは、ホスホラミダイトとして入手可能であり、CPGは、プローブ合成(IDT)中にオリゴヌクレオチド合成プロセスへのそれらの組み込みを可能にする。一実施形態は、MGB-CPG支持体を使用し、クエンチャー分子を添加し、次いで配列と最後の5’アミノ基を添加して、ECL部位で標識することである。あるいは、それらは、オリゴヌクレオチド合成中に導入されたアミノ基のNHSエステルベースの標識を行うことにより、合成後に添加してもよい。Minor Groove Binderとしては、US9,334,495(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているものが挙げられる。
【0071】
実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識及びクエンチャーを含み、ECL標識及びクエンチャーは、プローブが線形構成(例えば、ステムループでもヘアピン構成でもない)にあるときにはプローブ上で互いに十分に近く、線形構成では、クエンチ部位は、プローブが(例えば、
図21に示されるように)相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされているかどうかにかかわらず、ECL信号をクエンチする。そのようなECL標識プローブは、当該技術分野で知られている従来の方法、例えば、TaqMan(登録商標)プローブを設計するために使用される方法を使用して作製することができる。実施形態では、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、若しくはそれ以上のヌクレオチド長、又は先行する値のうちのいずれか2つによって画定される範囲であるECL標識オリゴヌクレオチドプローブ。実施形態では、ECL標識プローブは、5’及び3’末端において、ECL標識及びクエンチ部位、例えば、5’ECL標識及び3’クエンチ部位で標識されるか、又はその逆である。実施形態では、ECL標識部位及びクエンチ部位のうちの一方又は両方は、オリゴヌクレオチドの5’末端又は3’末端以外の位置で付着する。実施形態では、クエンチ部位は、オリゴヌクレオチドの5’末端にある。
【0072】
実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、DNA、RNA、両方の混合物であり、かつ/又は1つ以上の修飾核酸を含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドは、例えば、エキソヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼによる酵素的切断に耐性のある1つ以上のヌクレオチドを含む。実施形態では、耐性ヌクレオチド(複数可)は、ペプチド核酸、又は当該技術分野で知られている他の耐性核酸模倣物である。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分のみが耐性であり、クエンチ部位は、耐性ではない部分(例えば、5’部分)上にあり、一方、ECL標識は、耐性である部分(例えば、中央部分及び/又は3’部分)上にあるため、酵素(例えば、5’エキソヌクレアーゼ)がECL標識オリゴヌクレオチドを切断すると、クエンチ部位が溶液中に放出され、ECL標識を含むECL標識プローブの耐性部分は、相補的オリゴヌクレオチド(例えば、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチド)にハイブリダイズされたままである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、(例えば、
図21に示すように)相補的オリゴヌクレオチド(例えば、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチド)にハイブリダイズされているときにのみ、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを切断する酵素によって認識されるヌクレオチド(例えば、RNA)の配列及び/又は種類などであるが、これらに限定されない特徴を含む。実施形態では、酵素は制限エンドヌクレアーゼであり、必要に応じて、ニッキングエンドヌクレアーゼであり、特徴は制限エンドヌクレアーゼによって認識される配列であるか、又は酵素はRNasH2酵素であり、特徴は1つ以上のRNAヌクレオチドである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、クエンチ部位に近い特徴を含むため、酵素がECL標識オリゴヌクレオチドプローブを切断すると、クエンチ部位が溶液中に放出され、ECL標識を含むECL標識プローブは相補的オリゴヌクレオチド(例えば、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチド)にハイブリダイズされたままである。
【0073】
実施形態では、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用することができる。実施形態では、各々が、異なる標的オリゴヌクレオチド(例えば、結合試薬、検出試薬、結合パートナー、及び/又はオリゴヌクレオチド分析物上のオリゴヌクレオチド)の配列に相補的な異なる配列を有し、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのそれらのそれぞれの標的オリゴヌクレオチドへの特異的ハイブリダイゼーションを可能にする、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ。いくつかの実施形態では、標的オリゴヌクレオチドは、既知の位置でのECL信号の存在が標的オリゴヌクレオチド(例えば、結合試薬、検出試薬、結合パートナー、及び/又はオリゴヌクレオチド分析物上のオリゴヌクレオチド)の存在と相関し得るように、基材上の既知の位置に局在する。いくつかの実施形態では、複数の異なる標的オリゴヌクレオチドは、培養プレートウェルの底部表面上の複数のスポットに局在し、特定の配列を有する各標的オリゴヌクレオチドは、特定の事前に定義されたスポットに局在する。いくつかの実施形態では、各スポットは、基材表面(例えば、プレートウェル底部)上の他のスポットに固定化された結合試薬とは異なる、特定の固定化された結合試薬(例えば、捕捉オリゴヌクレオチド)を含む。各スポットは、結合試薬が固定されている電極層でコーティングされ得る。このようにして、多重化反応は、複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用して実行することができる。いくつかの実施形態では、多重反応は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又はそれ以上の異なるECL標識オリゴヌクレオチドプローブを利用し、各々は、異なる標的オリゴヌクレオチドに相補的な異なるオリゴヌクレオチド配列を有する。実施形態では、ECL標識は、本明細書、例えば以下のパラグラフに記載される標識である。実施形態では、クエンチャー部位は、ATTO 540Q、ATTO 575Q、ATTO 580Q、ATTO 612Q、Iowa Black FQ、Iowa Back RQ、QSY 21、IRDye QC-1、BHQ0、BHQ1、BHQ-2、BHQ-3、ダブシル、QSY 7、QSY 9、QSY 21、QSY 35、QXL 490、QXL 520、QXL 570、及びQXL 670からなる群から選択される。実施形態では、クエンチャー部位は、抗ECL標識抗体、又はその結合断片である。実施形態では、クエンチ部位は、フェロセン又は鉄トリス-ビピリジンである。実施形態では、ECL標識は、以下の式IIを有する。実施形態では、ECL標識は、以下の式IIを有し、クエンチャー部位は、BHQ2である。実施形態では、ECL標識は、以下の式IIを有し、クエンチャー部位は、Iowa Blackである。実施形態では、ECL標識は、以下の式IIを有し、クエンチャー部位は、ダブシルである。
【0074】
実施形態では、ECL標識は、電気化学発光有機金属錯体を含む。実施形態では、電気化学発光有機金属錯体は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウムを含む。実施形態では、電気化学発光有機金属錯体は、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む。実施形態では、ECL標識は、置換ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム(II)トリス-ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、各置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、少なくとも1つのスルホネート基を含む置換ビピリジン配位子は、式I:
【化3】
(I)の化合物である。
【0075】
実施形態では、ECL標識は、3つの配位子を含み、第1の配位子は、式Iの化合物であり、第2の配位子は、検出試薬に共有連結している少なくとも1つの置換基を有するビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、3つの配位子を含む有機金属錯体を含み、配位子のうちの2つはそれぞれ式Iの化合物であり、第3の配位子は、検出試薬に共有連結している少なくとも1つの置換基を有するビピリジンを含む。
【0076】
実施形態では、第1の検出可能な標識は、式II:
【化4】
(II)の化合物である。
【0077】
更なる例示的なECL標識は、US5,714,089、US6,136,268、US6,316,607、US6,468,741、US6,479,233、US6,808,939、及びUS9,499,573に見出され得、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
TEA組成物
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約1500mMのイオン成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0079】
実施形態では、本開示は、約1100mM~約3500mMのTEAと、約600mM~約1200mMのイオン成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0080】
実施形態では、本開示は、約1200mM~約1600mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。実施形態では、組成物は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、を含む。実施形態では、組成物は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、を含む。実施形態では、組成物は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、を含む。実施形態では、組成物は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、を含む。実施形態では、組成物は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、を含む。実施形態では、組成物は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、を含む。実施形態では、本組成物は、約7.5のpHを有する。実施形態では、本組成物は、約7.8のpHを有する。
【0081】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約1500mMのイオン成分と、約0.1mM~約10mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0082】
実施形態では、本開示は、約1100mM~約3500mMのTEAと、約600mM~約1200mMのイオン成分と、約0.5mM~約8mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0083】
実施形態では、本開示は、約1200mM~約1600mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.4~約7.9のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0084】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.4~約7.9のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0085】
実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.4~約7.9のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0086】
実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.4~約7.9のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0087】
実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.4~約7.9のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0088】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0089】
実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0090】
実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0091】
実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0092】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0093】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0094】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0095】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)である、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0096】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0097】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0098】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0099】
実施形態では、本開示は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0100】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0101】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0102】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0103】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0104】
実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0105】
実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0106】
実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0107】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0108】
実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0109】
実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0110】
実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0111】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0112】
実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0113】
実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0114】
実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0115】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0116】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0117】
実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約1600mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約3200mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約6400mMのTEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、POPSO、HEPPSO、及びPIPESのいずれも含まない。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0118】
実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて、ECL標識成分及び界面活性剤の一方又は両方と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、必要に応じて、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、記載された成分から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0119】
実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、ECL標識成分及び界面活性剤の一方又は両方と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、必要に応じて、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、記載された成分から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0120】
実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて、ECL標識成分及び界面活性剤の一方又は両方と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、組成物は、記載された成分から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0121】
実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、界面活性剤と、ECL標識成分と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、TEAと、イオン成分と、界面活性剤と、ECL標識成分と、界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む。実施形態では、界面活性剤は、アルキルエーテル-PEGを含む。実施形態では、組成物は、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない。実施形態では、組成物は、記載された成分から本質的になるか、又はそれらからなる。
【0122】
実施形態では、本明細書において提供される組成物は、乾燥形態である。実施形態では、本明細書において提供される組成物は、乾燥粉末の形態である。実施形態では、本明細書で提供される組成物は、凍結乾燥粉末である。本開示を通して、組成物が、その記載された成分の特定の濃度(例えば、約1000mM~約6500mMのTEA、約500mM~約2000mMのイオン成分、及び/若しくは約0.1mM~約10mMの界面活性剤)、並びに/又はその記載された成分の特定のpH(例えば、約7.0~約8.0のpH)を含むとき、組成物の成分の記載された濃度及びpHが、液体形態の組成物、例えば、液体希釈剤(例えば、水又は水性アッセイバッファー)で再構成された乾燥組成物に関するものであることが当業者に理解されるであろう。実施形態では、組成物は、乾燥形態であり、液体希釈剤で再構成される場合、記載された濃度で記載された成分を含む。実施形態では、組成物は、乾燥形態であり、液体希釈剤で構成される場合、記載されたpHを含む。
【0123】
アルキルジエタノールアミン/両性イオン性三級アミン組成物
実施形態では、本開示は、約50mM~約250mMのtBDEAと、約500mM~約1500mMのイオン成分と、約0.1mM~約10mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0124】
実施形態では、本開示は、約50mM~約250mMのMDEAと、約500mM~約1500mMのイオン成分と、約0.1mM~約10mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0125】
実施形態では、本開示は、約50mM~約250mMのDEA-PSと、約500mM~約1500mMのイオン成分と、約0.1mM~約10mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0126】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0127】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0128】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0129】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0130】
実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0131】
実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0132】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0133】
実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0134】
実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0135】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0136】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0137】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0138】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0139】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0140】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0141】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0142】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0143】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0144】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)である、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)である、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)である、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0145】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0146】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、PEG(18)トリデシルエーテルである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0147】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0148】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのtBDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0149】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0150】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのMDEAと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0151】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0152】
実施形態では、本開示は、約100mM~約200mMのDEA-PSと、約700mM~約900mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該イオン成分が、NaCl、KCl、又はLiClであり、当該界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO-72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、界面活性剤は、PEG(18)トリデシルエーテルである。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0153】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0154】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0155】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1mMの2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノール(TRITON(商標)X-100)と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0156】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0157】
実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0158】
実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0159】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0160】
実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0161】
実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0162】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMの界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0163】
実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0164】
実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1の界面活性剤と、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有し、当該界面活性剤が、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0165】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのNaClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0166】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのKClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0167】
実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのtBDEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのMDEAと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.5のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、本開示は、約150mMのDEA-PSと、約850mMのLiClと、約1mMのPEG(18)トリデシルエーテルと、を含む、組成物であって、当該組成物が、約7.8のpHを有する、組成物を提供する。実施形態では、組成物は、約100mM~約200mMのpH緩衝成分を更に含む。実施形態では、pH緩衝成分は、Tris、リン酸塩、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0168】
実施形態では、本開示は、ECL共反応物質と、イオン成分と、界面活性剤と、を含む、組成物を提供する。実施形態では、ECL共反応物質は、トリブチルアミン(TBA)、(ジブチル)アミノエタノール(DBAE)、(ジエチル)アミノエタノール(DEAE)、トリエタノールアミン(TEA)、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、ジブチルアミン(DBA)、ブチルエタノールアミン(BEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(別名3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸、DEA-PS)、ジエタノールアミンブチルスルホン酸塩(DEA-BS)、又はそれらの組み合わせである。実施形態では、組成物は、約7.0~約8.0のpHを有する。実施形態では、組成物は、pH緩衝成分を更に含む。好適なイオン成分(例えば、NaCl、KCl、及びLiCl)、界面活性剤(例えば、本明細書に記載のTRITON X-100又は穏やかな界面活性剤)、pH緩衝成分(例えば、Tris又はリン酸塩)、及び組成物中のそれらの濃度が、本明細書で提供される。実施形態では、組成物は、ECL標識成分を更に含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。
【0169】
方法
実施形態では、本開示は、電気化学発光(ECL)を生成する方法であって、(a)電極を、本明細書で提供するECL共反応物質組成物と接触させることと、(b)電圧を当該電極に印加することと、(c)ECLを生成することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、本開示は、電気化学発光(ECL)を生成する方法であって、(a)電極を、TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物と接触させることと、(b)当該電極に電圧を印加することと、(c)ECLを生成することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、方法は、生成されたECLを検出することを更に含む。実施形態では、方法は、生成されたECLを測定することを更に含む。実施形態では、電極は、表面上に存在する。
【0170】
実施形態では、本開示は、電気化学発光(ECL)を生成する方法であって、(a)電極を、(i)本明細書において提供されるECL共反応物質組成物及び(ii)ECL標識と接触させることと、(b)当該電極に電圧を印加することと、(c)ECLを生成することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、本開示は、電気化学発光(ECL)を生成する方法であって、(a)電極を、(i)TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含むTEA組成物、及び(ii)ECL標識と接触させることと、(b)当該電極に電圧を印加することと、(c)ECLを生成することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、方法は、生成されたECLを検出することを更に含む。実施形態では、方法は、生成されたECLを測定し、それにより、ECL標識の量を定量することを更に含む。実施形態では、電極は、表面上に存在する。
【0171】
実施形態では、本開示は、試料中のECL標識の量を定量する方法であって、(a)電極を、(i)本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又は本明細書において提供されるTEA組成物、及び(ii)当該ECL標識を含む当該試料と接触させることと、(b)当該電極に電圧を印加すること、(c)ECLを生成することと、(d)当該ECLを測定することと、(e)測定されたECLからECL標識の量を定量することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0172】
実施形態では、ECLは、本明細書の組成物中のECL共反応物質(例えば、TEA、tBDEA、MDEA、及び/又はDEA-PS)とECL標識との間の反応から生成される。実施形態では、ECL標識は、ECL標識成分上に存在する。実施形態では、ECL標識は、試料中に存在する。実施形態では、試料は、ECL標識成分を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬を含む。実施形態では、試料は、ECL標識成分の結合パートナーを含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含む。実施形態では、検出試薬は、検出試薬、分析物、及び捕捉試薬を含む結合錯体の一部であり、捕捉試薬は、表面上に固定化された(immbolized)結合試薬に対する結合パートナーを含む。実施形態では、ECL標識成分は、ペプチド又はタンパク質などの標的分析物に結合する検出試薬(例えば、検出抗体)に付着した伸長プライマーに相補的なオリゴヌクレオチドプローブである。検出試薬及びそれらの結合パートナーは、本明細書に更に記載される。実施形態では、ECL標識成分は、結合錯体中に存在し、方法は、生成されたECLを検出することによって結合錯体を検出することを更に含む。実施形態では、方法は、電極を、ECL標識成分の結合パートナーを含む試料と接触させることを含み、ECL標識成分及び結合パートナーは、結合錯体を形成し、当該方法は、生成されたECLを検出することによって結合錯体を検出することを更に含む。実施形態では、方法は、生成されたECLを測定し、それにより、ECL標識成分及び/又は結合錯体の量を定量することを含む。
【0173】
実施形態では、試料、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物、及びECL標識成分のそれぞれは、乾燥している。実施形態では、実施形態では、試料、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物、及びECL標識成分のそれぞれは、液体である。実施形態では、試料、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物、及びECL標識成分のうちの1つ以上は、乾燥しており、残りの成分(複数可)は、液体である。例えば、試料は、液体であり、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物、及びECL標識成分の一方又は両方は、乾燥している。液体成分及び乾燥成分を含む実施形態では、液体成分は、乾燥成分を再構成する。実施形態では、方法は、電極を液体希釈剤と接触させ、それにより、乾燥した成分(複数可)を液体中で再構成することを更に含む。実施形態では、乾燥成分(複数可)は、表面上に存在する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、乾燥しており、表面上に存在する。実施形態では、TEA組成物は、乾燥しており、表面上に存在する。実施形態では、ECL標識成分は、乾燥しており、表面上に存在する。乾燥形態の組成物が、本明細書に記載されている。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬である。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0174】
実施形態では、結合錯体中のECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬の第1のコピーである。実施形態では、結合錯体は、検出試薬の第1のコピーと、表面上に固定化された結合試薬と、を含む。結合試薬は、本明細書に更に記載される。実施形態では、方法は、結合錯体を形成することを更に含む。実施形態では、結合錯体は、当該方法の工程(a)の前又は間に形成される。
【0175】
実施形態では、結合錯体は、結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピーと、を含むアッセイ混合物を、結合錯体が表面上に形成され、かつ検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下でインキュベートすることによって形成される。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0176】
実施形態では、結合錯体は、結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピーと、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と、を含むアッセイ混合物を、結合錯体が表面上に形成され、かつ検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下でインキュベートすることによって形成される。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0177】
実施形態では、結合錯体は、試料を、検出試薬の第1のコピー、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピー、及び本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と組み合わせ、それにより、アッセイ混合物を形成することと、結合錯体が表面上に形成され、第2の検出試薬が溶液中に残る条件下で、アッセイ混合物を結合試薬と接触させることと、によって形成される。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0178】
実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含む。分析物は、本明細書に更に記載される。実施形態では、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。実施形態では、方法は、生成されたECLを検出することによって分析物を検出することを含む。実施形態では、方法は、生成されたECLを測定し、それにより、分析物の量を定量することを含む。
【0179】
実施形態では、ECL標識は、電気化学発光有機金属錯体を含む。実施形態では、電気化学発光有機金属錯体は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウムを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム(II)トリス-ビピリジンを含む。実施形態では、電気化学発光有機金属錯体は、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む。実施形態では、ECL標識は、置換ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、各置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、少なくとも1つのスルホネート基を含む置換ビピリジン配位子は、式Iの化合物である。実施形態では、ECL標識は、式IIの化合物を含む。
【0180】
実施形態では、本明細書の組成物は、例えば、目的の分析物及び/若しくは分析物を含む結合錯体を検出並びに/又は定量するために、ECLベースの結合アッセイにおいて使用される。実施形態では、結合錯体は、例えば、電極を含む表面上に形成され、結合錯体は、本明細書に記載のECL共反応物質と接触したときにECLを生成することができるECL標識を含む。結合アッセイ形式には、以下が含まれるが、これらに限定されない:(1)目的の分析物をECL標識で標識し、分析物の結合パートナーである結合試薬を表面に固定化させ、結合試薬と標識された分析物との直接結合によって結合錯体を形成する、直接結合アッセイ;(2)固定化された結合試薬とECL標識を含む検出試薬が、両方とも分析物の結合パートナーであり、分析物が、2つの結合パートナーに結合して、結合複合錯体を形成する、サンドイッチ結合アッセイ;(3)固定化された結合試薬が、分析物の結合パートナーであり、標識された検出試薬が、分析物への結合のための固定化された結合試薬と競合する競合体(例えば、分析物又は分析物の構造類似体)であるか、あるいは標識された検出試薬が、分析物の結合パートナーであり、固定化された結合試薬が、分析物への結合のための検出試薬と競合する競合体である、競合的結合アッセイ。競合的結合アッセイでは、固定化された結合試薬と標識された検出試薬との直接結合によって形成された標識結合錯体は、分析物の量が増加するにつれて量が減少する。結合アッセイは、例えば、WO2014/165061、WO2014/160192、WO2015/175856、US9,618,510、US10,114,015、US10,408,823、US2017/0168047、及びUS2019/0011441に更に記載されており、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0181】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)液体試料を、本明細書において提供されるECL共反応物質若しくはTEA組成物を含む表面と接触させることであって、当該液体試料が、ECL標識成分を含むか、又は当該液体試料が、ECL標識成分の結合パートナーを含み、当該方法が、当該表面をECL標識成分と接触させ、それにより、ECL標識成分を含む結合錯体を当該表面上に形成することを更に含む、接触させることと、(b)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(c)生成されたECLを検出し、それにより、結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含み、結合錯体は、結合試薬及び検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合パートナーは、ECL標識を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合錯体は、結合試薬と、検出試薬と、結合パートナーと、を含む。検出試薬及び結合パートナーは、本明細書に更に記載される。実施形態では、検出試薬及びECL標識成分は、相補的オリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含む。実施形態では、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。
【0182】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)液体試料を表面と接触させることであって、当該表面が、ECL標識成分と、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物若しくはTEA組成物と、を含み、当該液体試料が、ECL標識成分の結合パートナーを含み、それにより、当該ECL標識成分を含む結合錯体を当該表面上に形成することと、(b)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(c)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含み、結合錯体は、結合試薬及び検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合パートナーは、ECL標識を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合錯体は、結合試薬と、検出試薬と、結合パートナーと、を含む。検出試薬及び結合パートナーは、本明細書に更に記載される。実施形態では、検出試薬及びECL標識成分は、相補的オリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含む。実施形態では、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。
【0183】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)表面上に結合錯体を形成することであって、当該結合錯体が、ECL標識成分を含む、形成することと、(b)当該結合錯体を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させることと、(c)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、ECL標識を含む検出試薬を含み、結合錯体は、結合試薬及び検出試薬を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合パートナーは、ECL標識を含む。実施形態では、ECL標識成分は、検出試薬の結合パートナーを含み、結合錯体は、結合試薬と、検出試薬と、結合パートナーと、を含む。検出試薬及び結合パートナーは、本明細書に更に記載される。実施形態では、検出試薬及びECL標識成分は、相補的オリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含む。実施形態では、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。
【0184】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)表面上に結合錯体を形成することであって、当該表面が、電極を含み、当該結合錯体が、当該表面上に固定化された結合試薬と、電気化学発光(ECL)標識を含む検出試薬と、を含む、形成することと、(b)当該結合錯体を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させることと、(c)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含み、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含む。実施形態では、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物に特異的に結合する。
【0185】
実施形態では、本開示は、試料中の目的の分析物を検出するための方法であって、(a)試料を、(i)結合試薬を含む表面であって、当該結合試薬が、当該分析物に特異的に結合する、結合試薬、及び(ii)当該分析物に特異的に結合する検出試薬であって、当該検出試薬が、電気化学発光(ECL)標識を含み、それにより、当該結合試薬と、当該分析物と、当該検出試薬と、を含む結合錯体を当該表面上に形成する、接触させることと、(b)当該表面上の当該結合錯体を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させることと、(c)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、目的の分析物は、オリゴヌクレオチドであり、分析物に特異的に結合する検出試薬は、ECL標識と、少なくともECL標識オリゴヌクレオチドプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされていないときに、ECL信号をクエンチするクエンチ部位と、を含むオリゴヌクレオチドプローブである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、当該クエンチ部位は、ECL標識に近接しており、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときにはECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が(例えば、
図14及び20に示されるような)開放構成にあるときにはECL標識をクエンチしない。実施形態では、ステムループ又はヘアピン構造を有するECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識分子ビーコンプローブである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識及びクエンチャーを含み、ECL標識及びクエンチャーは、プローブが線形構成(例えば、ステムループでもヘアピン構成でもない)にあるときにはプローブ上で互いに十分に近く、線形構成では、クエンチ部位は、プローブが(例えば、
図21に示されるように)相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされているかどうかにかかわらず、ECL信号をクエンチする。
【0186】
実施形態では、本開示は、試料中の目的の分析物を検出するための方法であって、試料を、(i)結合試薬を含む表面であって、当該結合試薬が、当該分析物(例えば、ペプチド)を含む結合錯体に特異的に結合する、表面、(ii)当該分析物に特異的に結合する捕捉試薬(例えば、抗体)であって、当該捕捉試薬が、当該結合試薬(例えば、ビオチン/ストレプトアビジン)に対する結合パートナーを更に含む、表面、(iii)当該分析物に特異的に結合する検出試薬であって、当該検出試薬が、オリゴヌクレオチドプライマー(例えば、オリゴヌクレオチドラブル抗体)を含む、検出試薬、(iv)鋳型オリゴヌクレオチド、及び(v)ECL標識オリゴヌクレオチドプローブと接触させることを含む、方法を提供する。実施形態では、捕捉試薬及び検出試薬は、分析物に結合し、プライマーは、鋳型オリゴヌクレオチドに結合し、プライマーは、鋳型オリゴヌクレオチドの増幅により伸長され、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、(例えば、
図20に示すように)伸長プライマーオリゴヌクレオチドに結合する。実施形態では、結合錯体は、結合パートナーと、分析物と、伸長オリゴヌクレオチドプライマーを含む検出試薬と、を含む。表面を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させ、表面に電圧を印加して、ECLを生成し、生成されたECLを検出し、それにより、当該分析物を検出する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、分子ビーコンプローブである。
【0187】
本明細書で考察されるように、本明細書において提供される組成物は、洗浄工程を必要としないECLベースのアッセイで使用され得る。表面上で行われるECLベースのアッセイとの関連で使用される「洗浄工程」は、アッセイ反応混合物から望ましくない成分、例えば、試料の過剰な、非特異的に結合された、若しくは非結合の試薬(例えば、検出試薬及び/若しくはECL標識)、並びに/又は試料の非結合の若しくは非特異的に結合された成分を除去するために、洗浄バッファーを表面に添加することを指す。一例では、生体試料は、目的の分析物と、目的のものではなく、結合試薬に特異的に結合しない様々な他の生体材料と、を含有することができ、洗浄工程は、かかる成分を反応混合物から除去することができる。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。「洗浄」アッセイにおいて、洗浄工程は、典型的には、表面上のECL標識を検出する前に、非結合ECL標識を除去するために使用される。検出方法が、表面に結合したECL標識(例えば、検出される結合錯体の一部として)又は溶液中の非結合「遊離」ECL標識を効果的に識別できる場合、洗浄工程を排除してもよい。洗浄工程が排除された「非洗浄」アッセイ形式は、多くの状況で洗浄工程を実行するのが困難又は煩雑である可能性があるため、しばしば有利である。しかしながら、非洗浄アッセイ形式は、典型的には、反応混合物中に存在する遊離ECL標識と結合ECL標識との不完全な識別からの高いバックグラウンドECL信号に起因して、開発するのが困難である。洗浄工程を使用するアッセイにおいても、質の悪い洗浄に関連する可能性のある低レベルの遊離標識混入に対する許容性を提供することによって、洗浄の非効率性又は洗浄の質の変動に対するより堅牢性を提供するため、結合ECL標識と遊離ECL標識とを良好に識別することが有利である。
【0188】
本明細書で考察されるように、本明細書の組成物は、固体表面(例えば、固体電極表面)上で行われるECLベースのアッセイにおいて、驚くべきことに、遊離ECL標識と、結合ECL標識とを識別した。実施形態では、本明細書における組成物は、結合標識からのECL信号と遊離標識からのECL信号との比を増加させる。したがって、本明細書の組成物は、特に低親和性相互作用を測定する場合に、改善されたアッセイ性能を提供し、これは、反応における高濃度のECL標識の存在を必要とするが、洗浄工程中の結合錯体の解離に起因する著しい信号損失を受けることも予期される。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0189】
理論によって拘束されるものではないが、本明細書の組成物及びECL共反応物質(例えば、TEA)は、ECLがECL標識から生成される固体電極表面からの距離を減少させると考えられる。これにより、遊離標識(電極上の溶液全体に分布する)と比較して、結合標識(電極に近接して保持される)の信号が増加する。結合標識からの信号の増加はまた、「有効励起長」の観点から特徴付けることができ、これは、遊離ECL標識が励起されることができる最大距離である。「有効励起長」は、以下の影響を受ける。(1)ECLの生成に関与する距離の短い中間体(例えばECL共反応物質の酸化生成物)は、副反応で枯渇する前に電極から拡散することができる(これらの中間体の寿命及び拡散定数の関数)、並びに(2)遊離標識又は非結合試薬が、これらの反応性中間体との反応に関与するのに十分に電極に近い領域内に拡散する速度(非結合ECL標識又は標識試薬の拡散定数の関数)。本明細書の組成物を使用する方法では、有効励起長は、TPAを含む組成物と比較して、2倍超、3倍超、4倍超、5倍超、9倍超、7倍超、8倍超、9倍超、又は10倍超減少する。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0190】
実施形態では、本明細書の方法は、洗浄工程を含まない。本方法が結合錯体を検出する実施形態では、本方法は、表面上に結合錯体を形成する前、間、又は後の洗浄工程を含まない。本方法が試料中の目的の分析物を検出する実施形態では、本方法は、(i)結合試薬を含む表面であって、結合試薬が分析物に特異的に結合する、表面、及び(ii)分析物に特異的に結合する検出試薬と試料を接触させる前、間、又は後に洗浄工程を含まない。実施形態では、本方法は、結合錯体を組成物と接触させる前、結合中、又は結合後に洗浄工程を含まない。実施形態では、本方法は、ECLを生成するための表面への電圧の前、間、又は後に洗浄工程を含まない。実施形態では、本方法は、生成されたECLを検出する前又は間に洗浄工程を含まない。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0191】
実施形態では、本明細書の方法は、洗浄工程を含む。本方法が結合錯体を検出する実施形態では、本方法は、表面上に結合錯体を形成する前、その間、又はその後に洗浄工程を含む。本方法が試料中の目的の分析物を検出する実施形態では、本方法は、(i)結合試薬を含む表面であって、結合試薬が分析物に特異的に結合する、表面、及び(ii)分析物に特異的に結合する検出試薬と試料を接触させる前、間、又は後に洗浄工程を含む。実施形態では、本方法は、結合錯体を組成物と接触させる前、結合中、又は結合後に洗浄工程を含む。実施形態では、本方法は、ECLを生成するための表面への電圧の前、間、又は後に洗浄工程を含む。実施形態では、本方法は、生成されたECLを検出する前又は間に洗浄工程を含む。実施形態では、組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。
【0192】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)試料を、(i)本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物、及び(ii)検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出混合物であって、当該検出試薬の各コピーがECL標識を含む、検出混合物と組み合わせることによって、アッセイ混合物を形成することと、(b)当該アッセイ混合物を、必要に応じて電極を含む表面上に固定化された結合試薬と、(I)結合錯体が当該表面上に形成され、当該結合錯体が当該結合試薬及び当該検出試薬の第1のコピーを含み、かつ(II)当該検出試薬の第2のコピーが溶液中に残存する条件下で接触させることと、(c)電圧を表面に印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)~(d)のいずれの前にも除去されない。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)の前に除去されない。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0193】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)(i)表面上に固定化された結合試薬であって、当該表面が、必要に応じて電極を含む、結合試薬と、(ii)検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出試薬であって、当該検出試薬の各コピーが、電気化学発光(ECL)標識を含む、検出混合物と、を含むアッセイ混合物を、(i)結合錯体が当該表面上に形成され、当該結合錯体が、当該結合試薬と、当該検出試薬の第1のコピーと、を含み、かつ(ii)当該検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下で、インキュベートすることと、(b)当該結合錯体を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させることと、(c)電圧を当該表面に印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、方法は、工程(b)~(d)のいずれかの前に表面を洗浄し、それにより、検出試薬の第2のコピーを除去することを更に含む。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)~(d)のいずれの前にも除去されない。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)の前に除去されない。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0194】
実施形態では、本開示は、結合錯体を検出するための方法であって、(a)(i)表面上に固定化された結合試薬であって、当該表面が、必要に応じて電極を含む、結合試薬と、(ii)検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出混合物であって、当該検出試薬の各コピーが、電気化学発光(ECL)標識を含む、検出混合物と、(iii)本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と、を含む、アッセイ混合物を、(i)当該表面上に結合錯体が形成され、当該結合錯体が、当該結合試薬と、当該検出試薬の第1のコピーと、を含み、かつ(ii)当該検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下でインキュベートすることと、(b)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(c)生成されたECLを検出し、それにより、当該結合錯体を検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、方法は、工程(b)又は(c)のいずれかの前に表面を洗浄し、それにより、検出試薬の第2のコピーを除去することを更に含む。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)又は(d)のいずれの前にも除去されない。実施形態では、検出試薬の第2のコピーは、工程(b)の前に除去されない。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0195】
実施形態では、結合錯体は、分析物を更に含み、結合試薬及び検出試薬の第1のコピーは、それぞれ、分析物に特異的に結合する。
【0196】
実施形態では、結合試薬の少なくとも2つのコピーは、表面上に固定化され、結合試薬の第1のコピーは、検出試薬の第1のコピーと錯体を形成し、結合試薬の第2のコピーは、検出試薬の第2のコピーと錯体を形成しないように、競合体に結合する。実施形態では、結合試薬の少なくとも2つのコピーは、表面上に固定化され、結合試薬の第1のコピーは、検出試薬の第1のコピーと錯体を形成し、検出試薬の第2のコピーは、結合試薬の第2のコピーが検出試薬の第2のコピーと錯体を形成しないように、競合体に結合する。競合体及び競合的アッセイ形式は、本明細書に更に記載される。
【0197】
実施形態では、結合試薬は、検出試薬の第1のコピーに結合して、結合錯体を形成する。
【0198】
実施形態では、結合試薬は、抗体若しくはその抗原結合断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む。実施形態では、結合試薬は、その抗原/エピトープ結合部分、抗体断片若しくは誘導体、抗体類似体、操作抗体、又は抗体と同様の方法で抗原に結合する物質を含む、抗体又はそのバリアントである。実施形態では、結合試薬は、抗体の少なくとも1つの重鎖又は軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。実施形態では、結合試薬は、1つ以上の抗体からのうちの少なくとも2つのCDRを含む。実施形態では、結合試薬は、抗体又はその抗原結合断片である。実施形態では、結合試薬は、分析物に特異的に結合する。本明細書で使用される場合、「特異的に結合する」は、試薬(例えば、結合試薬)が、ランダムな非関連物質と比較して、その結合パートナー(例えば、分析物のエピトープ)に優先的に結合することを意味する。実施形態では、結合試薬は、分析物のエピトープに特異的に結合する結合ドメインを含む、抗体又はその抗原結合断片である。
【0199】
実施形態では、結合試薬は、表面に固定化される。実施形態では、結合試薬は、表面に直接固定化される。実施形態では、結合試薬は、結合試薬及び表面上の二次結合パートナーを介して表面上に間接的に固定化される。例示的な二次結合パートナーには、相補的オリゴヌクレオチド、受容体-配位子対、抗原-抗体対、ハプテン-抗体対、エピトープ-抗体対、ミモトープ-抗体対、アプタマー-標的分子対、ハイブリダイゼーションパートナー、インターカレーター-標的分子対、相互反応性部分(例えば、チオール及びマレイミド又はヨードアセトアミド、アルデヒド及びヒドラジド、又はアジド及びアルキン又はシクロアルキン)が含まれるが、これらに限定されない。
【0200】
実施形態では、検出試薬は、抗体若しくはその抗原検出断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む。実施形態では、検出試薬は、その抗原/エピトープ検出部分、抗体断片若しくは誘導体、抗体類似体、操作抗体、又は抗体と同様の方法で抗原に結合する物質を含む、抗体又はそのバリアントである。実施形態では、検出試薬は、抗体の少なくとも1つの重鎖又は軽鎖相補性決定領域(CDR)を含む。実施形態では、検出試薬は、1つ以上の抗体からのうちの少なくとも2つのCDRを含む。実施形態では、検出試薬は、抗体又はその抗原検出断片である。実施形態では、検出試薬は、分析物に特異的に結合する。実施形態では、検出試薬は、分析物のエピトープに特異的に結合する結合ドメインを含む、抗体又はその抗原結合断片である。実施形態では、検出試薬は、結合試薬とは異なる分析対象のエピトープに結合する。実施形態では、結合試薬及び検出試薬の両方が、抗体又はその抗原結合断片である。
【0201】
実施形態では、検出試薬は、ECL標識を含む。実施形態では、ECL標識は、電気化学発光有機金属錯体を含む。実施形態では、有機金属錯体は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む。実施形態では、有機金属錯体は、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウムを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム(II)トリス-ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、置換ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、各置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、少なくとも1つのスルホネート基を含む置換ビピリジン配位子は、式Iの化合物である。実施形態では、ECL標識は、式IIの化合物を含む。例示的なECL標識は、US5,714,089、US6,136,268、US6,316,607、US6,468,741、US6,479,233、US6,808,939、及びUS9,499,573に提供され、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0202】
実施形態では、結合試薬及び/又は検出試薬は、分析物に直接結合する。例えば、結合試薬及び検出試薬は、それぞれ、分析物上のエピトープに特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片である。実施形態では、結合試薬及び/又は検出試薬は、二次相互作用を介して分析物と間接的に結合する。実施形態では、分析物は、結合試薬及び/又は検出試薬の結合パートナーに連結される。例えば、結合試薬及び/又は検出試薬は、ストレプトアビジンを含み、分析物は、ビオチンに連結される。二次相互作用によって認識することができる結合パートナーの更なる例としては、例えば、アビジン-ビオチン、ストレプトアビジン-ビオチン、抗体-ハプテン、抗体-エピトープタグ、核酸-相補的核酸、アプタマー-アプタマー標的、及び受容体-配位子が挙げられる。
【0203】
実施形態では、表面は、マルチウェルプレートを含む。実施形態では、表面は、粒子を含む。実施形態では、表面は、アッセイカートリッジを含む。実施形態では、表面は、スライド、チップ、ウェル、アッセイセル若しくはフローセル、チューブ、チャネル、ビーズ、又は微粒子の表面を含む。実施形態では、表面は、粒子を含み、方法は、粒子を追加の表面上に収集することと、電圧を追加の表面上の粒子に印加することと、を更に含む。実施形態では、粒子は、ビーズ(磁気ビーズなど)であり、方法は、磁化プレート上にビーズ(複数可)を収集することであって、当該プレートが電極を含む、収集することと、プレートに電圧を印加することと、を更に含む。実施形態では、表面及び/又は追加の表面は、電極を含む。実施形態では、電極は、炭素電極、白金電極、金電極、又は銀電極である。実施形態では、電極は、炭素インク電極である。実施形態では、基材表面は、電極を含む。実施形態では、基材は、その上にコーティングされた電極層を含む。
【0204】
実施形態では、方法は、試料中の目的の分析物又は結合錯体の量を測定することを含む。ECLベースの結合アッセイにおけるECL標識(又は分析物若しくは結合錯体)の量及び/又は濃度を決定するためにECL信号の測定量を使用するアプローチは、当業者に既知であり、例えば、較正標準及び/又は較正曲線を使用して、ECL信号とECL標識及び/若しくは分析物の量並びに/又は濃度との関係を確立することを含む。較正は、異なる時間に、例えば、方法の開発中、特定のロットのアッセイ材料の適格性確認(qualification)中、及び/又はアッセイ測定時に、実行され得る。較正はまた、アッセイ成分及び計測装置の既知の物理的及び化学的挙動に基づいた計算を使用して実行してもよい。
【0205】
本明細書の方法を使用して、目的の分析物を含有し得る種々の試料を試験することができる。実施形態では、試料は、生体試料である。実施形態では、試料は、(生若しくは死)細胞、不死化細胞、細胞由来の生成物、細胞断片、細胞画分、(分画若しくは未分画)細胞溶解物、真核細胞、原核細胞、細胞小器官、細胞核及びその画分、細胞膜、ハイブリドーマ、細胞培養上清液(例えば、ハイブリドーマなどの抗体産生生物由来の上清液)、細胞骨格、タンパク質錯体、構造的生物学的成分、靭帯及び腱などの骨格成分、毛髪、毛皮、羽毛、毛髪画分、皮膚、真皮、内皮、哺乳類流体、分泌物、排泄物、全血、血漿、血清、痰、涙液、リンパ液、滑液、胸水、尿、汗、脳脊髄液、腹水、乳汁、糞便、気管支洗浄(bronchial lavage)、唾液、羊水、鼻汁、膣分泌液、擦過生検、精子、精液(semen)/精液(seminal fluid)、創傷分泌物及び排泄物、粘膜スワブ、組織吸引物、組織ホモジネート、又はそれらからの抽出(extraction)、精製(purification)、又はそれらの希釈(dilution)に由来する。実施形態では、試料は、植物、植物副産物、土壌、水源、油、汚水、又は環境試料に由来する。実施形態では、試料は、水、有機溶媒(例えば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、n-メチルピロリドン、アルコール、若しくはそれらの組み合わせ)、EDTA、ヘパリン、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせを更に含む。試料は、本明細書に記載される単一の供給源から入手し得るか、又は2つ以上の供給源からの混合物を含有し得る。
【0206】
本開示の方法を用いて測定することができる分析物としては、試料中に存在する、全細胞、細胞表面抗原、細胞内粒子(例えば、細胞小器官若しくは膜断片)、エクソソーム、細胞外小胞、リポソーム、膜小胞、ウイルス、プリオン、チリダニ若しくはその断片、ウイロイド、抗体、抗原、ハプテン、脂肪酸、核酸(及び合成類似体)、タンパク質(及び合成類似体)、リポタンパク質、多糖、阻害剤、補因子、ハプテン、細胞受容体、受容体配位子、リポ多糖、糖タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、酵素、酵素基質、酵素生成物、第2のメッセンジャー、細胞代謝産物、ホルモン、薬理学的薬剤、合成有機分子、有機金属分子、トランキライザー、バルビタール酸塩、アルカロイド、ステロイド、ビタミン、アミノ酸、糖、レクチン、組換えタンパク質若しくは誘導タンパク質、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、又は無機分子が挙げられるが、これらに限定されない。測定され得る活性としては、ホスホリラーゼ、ホスファターゼ、エステラーゼ、トランス-グルタミナーゼ、核酸損傷活性、トランスフェラーゼ、オキシダーゼ、レダクターゼ、デヒドロゲナーゼ、グリコシダーゼ、リボソーム、タンパク質処理酵素(例えば、プロテアーゼ、キナーゼ、タンパク質ホスファターゼ、ユビキチン-タンパク質リガーゼなど)、核酸処理酵素(例えば、ポリメラーゼ、ヌクレアーゼ、インテグラーゼ、リガーゼ、ヘリカーゼ、テロメラーゼなど)、細胞受容体活性化、第2のメッセンジャー系活性化などの活性が挙げられるが、これらに限定されない。
【0207】
全細胞は、動物、植物、又は細菌であり得、生細胞であり得るか、又は死細胞であり得る。例としては、真菌及び線虫などの植物病原体が挙げられる。「細胞内粒子」という用語は、本明細書に照らして理解される明白かつ通常の意味を有し、例えば、細胞内小器官、破壊された細胞からの膜粒子、細胞壁の断片、リボソーム、多酵素錯体、及び生体に由来し得る他の粒子を包含する。核酸としては、例えば、染色体DNA、プラスミドDNA、ウイルスDNA、及び複数の供給源に由来する組換えDNAが挙げられる。核酸としては、RNA、例えば、メッセンジャーRNA、リボソームRNA、及びトランスファーRNAも挙げられる。ポリペプチドとしては、例えば、酵素、輸送タンパク質、受容体タンパク質、及びウイルスコートタンパク質などの構造タンパク質が挙げられる。実施形態では、ポリペプチドは、酵素又は抗体である。実施形態では、ポリペプチドは、モノクローナル抗体である。ホルモンとしては、例えば、インスリン及びT4甲状腺ホルモンが挙げられる。薬理学的薬剤は、例えば、強心配糖体を含む。合成ポリペプチド、合成核酸、並びに合成膜、小胞及びリポソームなどの生物学的材料に化学的に類似する合成物質を含むことは、本開示の範囲内である。上記は、本開示での使用に好適な生物学的物質の包括的な列挙であることを意図するものではなく、本開示の広範な範囲を例示することのみを意図するものである。
【0208】
実施形態では、本明細書における方法は、複数の結合錯体及び/又は分析物を検出することができる多重化方法である。実施形態では、多重化方法は、複数の結合錯体及び/又は分析物を同時に検出する。実施形態では、多重化方法は、複数の結合錯体及び/又は分析物を測定するために1つ以上の方法工程を繰り返すことを含む。実施形態では、方法工程のそれぞれは、各結合錯体及び/又は分析物に対して並行して実行される。本方法が複数の結合錯体を検出する実施形態では、各結合錯体は、異なる結合試薬及び/又は検出試薬を含む。本方法が複数の分析物を検出する実施形態では、各分析物は、異なる結合試薬及び/又は検出試薬に結合する。実施形態では、各分析物の、その対応する結合試薬への結合は、複数の分析物を含む試料と表面(複数可)を接触させることによって、並行して実行される。
【0209】
実施形態では、多重化方法は、洗浄工程を含まない。多重化非洗浄アッセイは、アッセイ混合物中に存在する検出試薬の量が増加し、したがって溶液中のECL標識の量が増加し、高いバックグラウンドECL信号に寄与するため、特に困難である。本明細書におけるECL共反応物質は、多重化非洗浄アッセイを含む多重化アッセイ形式における結合ECL標識と遊離ECL標識との驚くほど良好な識別を有し、高いECL信号及び低いバックグラウンドを提供した。実施形態では、ECL共反応物質は、TEAである。
【0210】
実施形態では、表面は、複数の結合ドメインを含み、各結合錯体は、異なる結合ドメイン中で形成される。実施形態では、複数の結合ドメインは、単一の表面上にある。実施形態では、表面は、マルチウェルプレートを含み、各結合ドメインは、異なるウェル内にある。実施形態では、表面は、マルチウェルプレートのウェルを含み、各結合ドメインは、ウェルの別個の部分内にある。実施形態では、複数の結合ドメインは、1つ以上の表面上にある。実施形態では、表面は、粒子を含み、各結合ドメインは、異なる粒子上にある。実施形態では、粒子は、粒子アレイ内に配置される。実施形態では、粒子は、特定の粒子の識別を可能にし、各結合ドメインを区別するようにコード化される。
【0211】
実施形態では、各結合ドメインは、標的化剤相補体に結合することができる標的化剤を含み、各結合試薬は、連結剤に結合することができる補助連結剤を含む。実施形態では、(1)補助連結剤を介して、結合試薬を、連結剤に接続された標的化試薬相補体に結合させることと、(2)標的化剤を含む結合ドメインに(1)の生成物を結合させることであって、(i)各結合ドメインが異なる標的化剤を含み、(ii)各標的化試薬相補体が標的化試薬のうちの1つに選択的に結合する、結合させることと、によって、結合試薬を結合ドメイン内に固定化し、それにより、各結合試薬を、その関連する結合ドメインに固定化する。
【0212】
実施形態では、連結剤及び補助連結剤の両方の結合パートナーである必要に応じて架橋剤は、それぞれの標的化剤相補体にそれぞれが結合した結合試薬が、結合ドメインと接触し、架橋剤、各結合試薬上の標的化剤相補体、及び各結合ドメイン上の標的化剤を介してそれらのそれぞれの標的化剤に結合するように、連結剤及び補助連結剤を架橋する。
【0213】
実施形態では、標的化剤及び標的化剤相補体は、アビジン-ビオチン、ストレプトアビジン-ビオチン、抗体-ハプテン、抗体-抗原、抗体-エピトープタグ、核酸-相補的核酸、アプタマー-アプタマー標的、及び受容体-配位子から選択される結合パートナー対の2つのメンバーである。実施形態では、標的化剤及び標的化剤相補体は、交差反応部分、例えば、チオール及びマレイミド若しくはヨードアセトアミド、アルデヒド及びヒドラジド、又はアジド及びアルキン若しくはシクロアルキンである。実施形態では、標的化剤は、ビオチンであり、標的化剤相補体は、アビジン又はストレプトアビジンである。
【0214】
実施形態では、連結剤及び補助連結剤は、アビジン-ビオチン、ストレプトアビジン-ビオチン、抗体-ハプテン、抗体-抗原、抗体-エピトープタグ、核酸-相補的核酸、アプタマー-アプタマー標的、及び受容体-配位子から選択される結合パートナー対の2つのメンバーである。実施形態では、連結剤及び補助連結剤は、交差反応部分、例えば、チオール及びマレイミド若しくはヨードアセトアミド、アルデヒド及びヒドラジド、又はアジド及びアルキン若しくはシクロアルキンである。実施形態では、連結剤は、アビジン又はストレプトアビジンであり、補助連結剤は、ビオチンである。実施形態では、標的化剤及び標的化剤相補体は、相補的オリゴヌクレオチドである。実施形態では、標的化剤相補体は、ストレプトアビジンであり、標的化剤は、ビオチンであり、連結剤及び補助連結剤は、相補的オリゴヌクレオチドである。
【0215】
架橋剤を含む実施形態では、架橋剤は、ストレプトアビジン又はアビジンであり、連結剤及び補助連結剤は、それぞれビオチンである。
【0216】
実施形態では、本開示は、ECL共反応物質、イオン成分、及び界面活性剤を組み合わせることを含む、組成物を産生するための方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質は、トリブチルアミン(TBA)、(ジブチル)アミノエタノール(DBAE)、(ジエチル)アミノエタノール(DEAE)、トリエタノールアミン(TEA)、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、ジブチルアミン(DBA)、ブチルエタノールアミン(BEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(DEA-PS)、又はジエタノールアミンブチルスルホン酸(DEA-BS、別名3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸)である。
【0217】
実施形態では、本開示は、トリエタノールアミン(TEA)及びイオン成分を組み合わせることを含む、組成物を産生するための方法を更に提供する。実施形態では、本開示は、トリエタノールアミン(TEA)、イオン成分、及び界面活性剤を組み合わせることを含む、組成物を産生するための方法であって、当該方法が、追加のpH緩衝成分を添加することを含まない、方法を更に提供する。実施形態では、成分のうちの1つ以上が、乾燥形態で提供される。組成物に好適なイオン成分及び界面活性剤は、本明細書に提供され、例えば、NaCl、KCl、及びLiCl(イオン成分の場合)、並びに、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、及びアルキルエーテル-ポリエチレングリコール(例えば、PEG(18)トリデシルエーテル)(界面活性剤の場合)を含む。TEA、イオン成分、及び界面活性剤は、本明細書に記載の濃度で含まれ得る。実施形態では、本方法によって産生される組成物は、約1000mM~約6500mMのTEAと、約700~約1000mMのイオン成分と、約0.5mM~約10mMの界面活性剤と、を含む。実施形態では、本方法によって産生される組成物は、約1200mM~約1600mMのTEAと、約700~約1000mMのイオン成分と、約1mM~約5mMの界面活性剤と、を含む。
【0218】
実施形態では、本開示は、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、又はそれらの組み合わせ、イオン成分、及び界面活性剤を組み合わせることを含む、組成物を産生するための方法を更に提供する。実施形態では、成分のうちの1つ以上が、乾燥形態で提供される。組成物に好適なイオン成分及び界面活性剤は、本明細書に提供され、例えば、NaCl、KCl、及びLiCl(イオン成分の場合)、並びに、Poloxamer 407(KOLLIPHOR(登録商標)P-407)、PEO18-PPO72-PEO18(PLURONIC(登録商標)P-123)、PEG5-PPG68-PEG5(PLURONIC(登録商標)L-121)、PPO26-PEO5-PPO26(PLURONIC(登録商標)31R1)、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロックエトキシレート)テトロール(TETRONIC(登録商標)701)、ポリエチレングリコールドデシルエーテル(BRIJ(登録商標)L4)、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル(BRIJ(登録商標)58)、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20)、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、及びアルキルエーテル-ポリエチレングリコール(例えば、PEG(18)トリデシルエーテル)(界面活性剤の場合)を含む。tBDEA及び/又はMDEA、イオン成分、並びに界面活性剤は、本明細書に記載の濃度で含まれ得る。実施形態では、本方法によって産生造される組成物は、約50mM~約250mMのtBDEA、約50mM~約250mMのMDEA、及び/又は約50mM~約250mMのDEA-PS、約700~約1000mMのイオン成分、並びに約0.5mM~約10mMの界面活性剤を含む。
【0219】
ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを利用する方法
上記の方法を含む、本明細書に開示される方法のいくつかの実施形態では、本方法は、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの使用に基づく、感受性及び特異的検出のための新しいタイプの分子アッセイである。実施形態では、プローブは、少なくともプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていないときにECL信号をクエンチするクエンチ部位を含む。実施形態では、プローブは、分子ビーコン様設計を有する。いかなる理論にも拘束されることなく、ECL信号は、電極の表面の近くで最も効率的に生成されると考えられる。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを電極表面上又はその付近に固定化することは、溶液中のECL標識オリゴヌクレオチドプローブの検出と比較して、より高い信号をもたらす。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズする標的オリゴヌクレオチドが表面に固定化されるとき、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、最適な励起距離内にある。加えて、プローブがクエンチ部位を含む場合、本方法は、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたプローブを脱クエンチする一方で、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていないプローブを脱クエンチしない工程を含み、これは選択的脱クエンチと呼ばれる。固定化及び脱クエンチの両方が、信号の増加をもたらす。実施形態では、選択的脱クエンチは、クエンチ部位がECL標識に近接しなくなるように、分子ビーコン様設計を有するECL標識オリゴヌクレオチドを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることを含む。実施形態では、選択的脱クエンチは、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたプローブからのみクエンチ部位を切断し、それによって、クエンチ部位を溶液中に放出し、ECL標識プローブを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままにすることを含む。
【0220】
実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブアッセイは、電極の表面により近いECL標識をより選択的に励起して、特異的結合事象からの信号を更に強化する読み取りバッファーECL共反応物質と組み合わせることができる TEAが、より選択的な共反応物質を例示することができるが、この共反応物質群には、MDEA、BDEA、tBDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせも含まれる。実施形態では、共反応物質の群には、MDEA、tBDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせも含まれる いかなる理論にも拘束されることなく、TEAによって例示される共反応物質のこの群において、ラジカルは、TPAなどのより長い寿命の種とは対照的に、電極表面に非常に近く、ウェルの溶液中ではないECL生成をもたらす短い寿命を有すると考えられている。(例えば、
図14、20及び21に示すように)固定化された相補的オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションによってECL標識オリゴヌクレオチドプローブを表面に固定化することによって、信号の大部分は、特異的に結合した分子種から生成される。相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされていないECL標識オリゴヌクレオチドプローブ上のECL標識を活性化するために励起距離内に拡散する共反応分子のごくわずかな部分は、(例えば、分子ビーコン様プローブが(例えば、
図14及び20に示されるような)その開放形式ではないため、又はクエンチ部位が(例えば、
図21に示されるように)ECL標識に近接しているため)、クエンチされたECL信号を生成し、したがって、より少ないECL信号を生成する。
【0221】
相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズした場合にのみ選択的に脱クエンチされるクエンチ部位を含むECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用することによって生じる低バックグラウンドは、非洗浄アッセイを可能にし、このアッセイでは、プローブを読み取りバッファーに添加し、プレートが読み取られる前に固定化標的配列に適用することができる。いかなる理論にも拘束されることなく、以下の要因のうちの1つ以上、特に3つの要因全てを有するアッセイは、アッセイ性能の向上に寄与し、ECL信号の検出前に標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていないECL標識オリゴヌクレオチドプローブを除去する洗浄工程を必要としないアッセイを可能にすると考えられている:
1.電極の表面近くでのECL標識オリゴヌクレオチドプローブの固定化は、より効率的なECL信号生成を可能にする;
2.固定化された相補的オリゴヌクレオチドにハイブルダイズされたECL標識オリゴヌクレオチドプローブの選択的脱クエンチは、特異的結合事象に対して生成されるECL信号を選択的に増加させる;並びに/又は
3.TEAベースの読み取りバッファー(又は同様の短いラジカル寿命を有する共反応物質、例えば、MDEA、BDEA、tBDEA、及びDEA-PS)は、固定化された相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたECL標識オリゴヌクレオチドプローブと、溶液中のクエンチされたECL標識オリゴヌクレオチドプローブとの間の信号生成の識別を更に強化する。
【0222】
実施形態では、方法は、本明細書に記載のECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用して、結合錯体、結合パートナー、及び/又は分析物の存在を検出することを含む。実施形態では、本方法は、本明細書に開示されるような、結合試薬及び/若しくは結合パートナー、並びに/又は結合錯体が固定化された表面を有する基材(例えば、ウェル、マルチウェルプレート、スライドなど)を提供することを含む。実施形態では、基材表面は、電極を含む。実施形態では、基材は、その上にコーティングされた電極層を含む。
【0223】
実施形態では、固定化された結合試薬は、結合試薬に対する結合パートナー及び/又は結合錯体を含有する組成物に曝露される。例えば、結合パートナー及び/又は結合錯体は、目的の分析物であるか、又はそれを含む。結合試薬は、結合パートナー及び/又は結合錯体を結合することが許容される。結合パートナー及び/又は結合錯体の結合後、必要に応じて、洗浄を実行して、未結合の結合パートナー及び/又は結合錯体を洗浄することができる。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、オリゴヌクレオチドを含む。結合パートナー及び/若しくは結合錯体は、結合試薬に曝露される前のオリゴヌクレオチドを含むことができるか、又はオリゴヌクレオチドは、結合パートナー及び/又は結合錯体が結合試薬によって結合された後に結合パートナー及び/又は結合錯体に添加されることができる。例えば、結合パートナー及び/又は結合錯体は、結合試薬に曝露される前に、又は結合パートナー及び/又は結合錯体が結合試薬に結合された後に、オリゴヌクレオチドで標識され得る。実施形態では、結合パートナーは、目的のオリゴヌクレオチド分析物であり、したがって、結合パートナー及びオリゴヌクレオチドは、全く同一である。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、オリゴヌクレオチド分析物を含むが、オリゴヌクレオチド分析物に添加されるか、又はオリゴヌクレオチド分析物とハイブリダイズされる追加のオリゴヌクレオチド(例えば、タグ配列)を更に含む。
【0224】
オリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体を、本明細書に記載のECL標識オリゴヌクレオチドプローブに曝露する。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、結合パートナー及び/又は結合錯体オリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブに曝露する前に基材上に固定化され、他の実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブに曝露した後に基材上に固定化される。実施形態では、ECL標識プローブは、少なくともプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしていない間にECL信号をクエンチしたクエンチ部位を含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、クエンチ部位は、オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときにはECL標識に近接して、ECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときにはECL標識をクエンチしない。実施形態では、ECL標識付きECL標識及びクエンチャー、ECL標識及びクエンチャーは、プローブが線形構成(例えば、ステムループでもヘアピン構成でもない)にあるときにはプローブ上で互いに十分に近く、線形構成では、クエンチ部位は、プローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされているかどうかにかかわらず、ECL信号をクエンチする。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、基材上に固定化された結合試薬への結合パートナー及び/又は結合錯体の結合と、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブへの結合パートナーの曝露とが同時に起こるような、結合試薬に対する結合パートナー及び/又は結合錯体を含有する組成物中に存在する。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及びオリゴヌクレオチドを含む結合パートナー及び/又は結合錯体を、最初に一緒に混合し、次いで、両方を含む組成物を、固定化された結合試薬を含む基材に曝露させる。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、結合パートナー及び/又は結合錯体が結合試薬によって基材に結合された後、洗浄が実行される場合には必要に応じて洗浄の後に添加される。
【0225】
ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを、結合パートナー又は結合錯体の相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、ECL標識及びクエンチ部位を有するステムループ又はヘアピン構造を有する実施形態では、ハイブリダイゼーションは、ステムループ又はヘアピン構造を開放し、クエンチ部位がもはやECL標識によって放出されるECL信号をクエンチしないように、ECL標識をクエンチ部位から分離する。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを結合パートナー上の相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせるための条件は、従来のオリゴヌクレオチドプローブ(例えば、分子ビーコンプローブ又は加水分解プローブ(TaqMan(登録商標)プローブとも呼ばれる))について当技術分野で既知の条件とすることができる。
【0226】
実施形態では、ハイブリダイズされたECL標識オリゴヌクレオチドプローブを、選択的に脱クエンチし、ハイブリダイズされていないプローブをクエンチされたままにする。実施形態では、選択的脱クエンチは、クエンチ部位がECL標識に近接しなくなるように、分子ビーコン様設計を有するECL標識オリゴヌクレオチドを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることを含む。実施形態では、選択的脱クエンチは、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたプローブからのみクエンチ部位を切断し、それによって、クエンチ部位を溶液中に放出し、ECL標識プローブを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままにすることを含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの一部分は、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズせず、閉鎖ステムループ又はヘアピン構造に残るか、又は少なくともプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされていない場合に、クエンチ部位がECL標識に近接して、標識によって放出されるECL信号をクエンチするように構成される。
【0227】
実施形態では、選択的脱クエンチは、クエンチ部位を、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたECL標識プローブの部分のみから選択的に切断することを含み、その結果、クエンチ部位が溶液中に放出され、クエンチ部位の切断後に結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままであるハイブリダイズされたECL標識プローブのECL標識に近接しなくなる。実施形態では、切断は、酵素、例えば、制限エンドヌクレアーゼ、例えば、ニッキングエンドヌクレアーゼ、RNaseH2、又は5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによって実行される。実施形態では、酵素は、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドをそのままにして、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのみを切断する。実施形態では、酵素は、ハイブリダイズされたECL標識プローブ内の配列を認識するニッキング制限エンドヌクレアーゼ、又はハイブリダイズされたECL標識プローブ内のRNA塩基を認識するRNaseH2である。実施形態では、酵素は、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼであり、本方法は、プライマーを、ハイブリダイズされたECL標識プローブの5’位において結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドの一部分上の相補的配列にハイブリダイズすることと、5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ(例えば、TaqManポリメラーゼ)が、ポリメラーゼがハイブリダイズされたECL標識プローブに遭遇するまでプライマーを伸長するような伸長反応を実行することであって、この時点で、ポリメラーゼの5’エキソヌクレアーゼ活性が、ハイブリダイズされたECL標識プローブのクエンチ部位を切断する、実行することと、を含む。ECL標識プローブ全体の消化を防止するために、ECL標識プローブは、5’エキソヌクレアーゼ活性に耐性を有する部分を含み、その結果、ECL標識を含むECL標識プローブの十分な部分がそのまま、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままである。
【0228】
選択的に脱クエンチされた、ハイブリダイズされたECL標識オリゴヌクレオチドプローブ(並びに溶液中のクエンチされたハイブリダイズされていないプローブ)を含む基材は、本明細書に記載されるECL共反応物質に曝露される。ECL共反応物質は、ハイブリダイゼーションの前又は後に、組成物に添加することができる。実施形態では、ECL共反応物質は、本明細書で記載される組成物(例えば、読み取りバッファー)中にある。ECL共反応物質、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブ、及び結合パートナーは全て、別個の組成物(例えば、溶液)中に存在することができ、その結果、それらは、任意の順序で基材と順次接触することができる(例えば、最初に結合パートナー、次いでECL標識オリゴヌクレオチド、次いで最後にECL共反応物質;又は最初にECL標識オリゴヌクレオチド、次いでECL標識オリゴヌクレオチド、次いで最後に結合パートナーなど)か、又はそれらは1つ以上の組成物(例えば、第1の組成物中の結合パートナー、及び第2の溶液中のECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及びECL共反応物質)中で組み合わせることができ、その結果、それらは全て一度に、又は順次に基材と接触することができる。
【0229】
結合試薬、結合パートナー、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイズされた部分及びハイブリダイズされていない部分、並びにECL共反応物質を含む基材及び組成物を、電極に電圧を印加することによってECL反応に供し、生成された任意のECL信号を測定する。
【0230】
実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、信号の検出前に基材に接触する組成物に添加された後、基材の洗浄は行われない。この方法は、ECL信号の検出前に少なくとも1回の洗浄を排除することによって方法を簡素化するため、有利である。実施形態では、基材が結合パートナーと接触した後、及びECL信号の検出の前に、基材の洗浄は行われない。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが添加された後、又は基材が結合パートナー及び/又は結合錯体と接触した後のいずれかの、洗浄を伴わない実施形態では、ECL共反応物質は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、及びDEA-PS、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、共反応物質は、TEAである。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが添加された後、又は基材が結合パートナー及び/又は結合錯体と接触した後のいずれかの、洗浄を伴わない実施形態では、ECL共反応物質は、TPAではない。クエンチ部位(例えば、ステムループ又はヘアピン構造を有する(例えば、ECL標識分子ビーコンプローブ)、又はクエンチ部位がECL標識に近接している他の構造を有する)ECL標識オリゴヌクレオチドプローブ、基材上に固定化された結合パートナー及び/又は結合錯体、並びにTEA、BDEA、tBDEA、MDEA、及びDEA-PS、若しくはそれらの組み合わせ、及びTEAを含むECL共反応性組成物の使用の組み合わせは、特に、ハイブリダイズされていないECL標識オリゴヌクレオチドプローブを除去するための洗浄を実行しない場合でも、優れたECL信号をもたらす。
【0231】
実施形態では、結合パートナーは、分析物及び/又は結合錯体を含む。実施形態では、分析物はペプチドを含み、かつ/又は分析物はオリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、分析物は、結合パートナーのオリゴヌクレオチドである。実施形態では、分析物は、オリゴヌクレオチドで標識される。実施形態では、分析物は、分析物を、オリゴヌクレオチドを含む検出試薬と結合させることによってオリゴヌクレオチドで標識され、必要に応じて結合錯体を形成する。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドは、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含む。実施形態では、基材を複数のECL標識オリゴヌクレオチドプローブと接触させる前に、増幅反応を実行して、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを生成する。実施形態では、増幅反応は、ローリングサークル増幅反応である。実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、ローリングサークル増幅のためのオリゴヌクレオチドプライマーを含む。
【0232】
実施形態では、結合パートナー及び/又は結合錯体は、分析物を含む。実施形態では、分析物はペプチドを含み、かつ/又は分析物はオリゴヌクレオチドを含む。実施形態では、分析物は、結合パートナーのオリゴヌクレオチドである。実施形態では、分析物は、オリゴヌクレオチドプライマー又は伸長オリゴヌクレオチドプライマーで間接的に標識される。実施形態では、分析物はペプチドであり、分析物を、オリゴヌクレオチドプライマーを含む検出試薬(例えば、抗体)と結合させることによってオリゴヌクレオチドプライマーで標識され、必要に応じて結合錯体を形成する。実施形態では、ペプチド分析物を標識するオリゴヌクレオチドプライマーは、分析物を標識した後に伸長される。伸長オリゴヌクレオチドプライマーは、ECL標識プローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含む。実施形態では、基材を複数のECL標識プローブと接触させる前に、増幅反応を実行して、オリゴヌクレオチドプライマーを伸長させ、少なくともECL標識プローブのオリゴヌクレオチド配列の一部分に相補的な配列の複数のコピーを生成する。実施形態では、増幅反応は、ローリングサークル増幅反応である。実施形態では、結合錯体は、伸長オリゴヌクレオチドプライマーで標識された分析物を含む。
【0233】
実施形態では、本開示は、試料中の目的の分析物を検出するための方法であって、(a)試料を、(i)結合試薬を含む表面であって、当該結合試薬が、当該分析物に特異的に結合する、結合試薬、及び(ii)当該分析物に特異的に結合する検出試薬であって、当該検出試薬が、電気化学発光(ECL)標識を含み、それにより、当該結合試薬と、当該分析物と、当該検出試薬と、を含む結合錯体を当該表面上に形成する、接触させることと、(b)当該表面上の当該結合錯体を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させることと、(c)当該表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、(d)生成されたECLを検出することと、を含む、方法を提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、目的の分析物は、オリゴヌクレオチドであり、分析物に特異的に結合する検出試薬は、ECL標識と、少なくともECL標識オリゴヌクレオチドプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされていないときに、ECL信号をクエンチするクエンチ部位と、を含むオリゴヌクレオチドプローブである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ステムループ又はヘアピン構造、ECL標識、及びクエンチ部位を含み、当該クエンチ部位は、ECL標識に近接しており、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときにはECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときにはECL標識をクエンチしない。実施形態では、ステムループ又はヘアピン構造を有するECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識分子ビーコンプローブである。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、ECL標識及びクエンチャーを含み、ECL標識及びクエンチャーは、プローブが線形構成(例えば、ステムループでもヘアピン構成でもない)にあるときにはプローブ上で互いに十分に近く、線形構成では、クエンチ部位は、プローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされているかどうかにかかわらず、ECL信号をクエンチする。
【0234】
実施形態では、本開示は、試料中の目的の分析物を検出するための方法であって、試料を、(i)結合試薬を含む表面であって、当該結合試薬が、当該分析物(例えば、ペプチド)を含む結合錯体に特異的に結合する、表面、(ii)当該分析物に特異的に結合する捕捉試薬(例えば、抗体)であって、当該捕捉試薬が、当該結合試薬(例えば、ビオチン/ストレプトアビジン)に対する結合パートナーを更に含む、表面、(iii)当該分析物に特異的に結合する検出試薬であって、当該検出試薬が、オリゴヌクレオチドプライマー(例えば、オリゴヌクレオチドラブル抗体)を含む、検出試薬、(iv)鋳型オリゴヌクレオチド、及び(v)ECL標識オリゴヌクレオチドプローブと接触させることを含む、方法を提供する。実施形態では、捕捉試薬及び検出試薬は、分析物に結合し、プライマーは、鋳型オリゴヌクレオチドに結合し、プライマーは、鋳型オリゴヌクレオチドの増幅により伸長されて、捕捉試薬、分析物、検出試薬、及び伸長オリゴヌクレオチドプライマーを含む結合錯体を形成する(例えば、
図20に示すように)。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、結合錯体の伸長プライマーオリゴヌクレオチドに結合する。表面を、本明細書において提供されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物と接触させ、表面に電圧を印加して、ECLを生成し、生成されたECLを検出し、それにより、当該分析物を検出する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEAを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。実施形態では、表面は、電極を含む。実施形態では、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブは、分子ビーコンプローブである。
【0235】
実施形態では、結合試薬は、例えば、捕捉オリゴヌクレオチドであり、結合パートナーは、捕捉オリゴヌクレオチドの配列に相補的である核酸配列、並びにECL標識オリゴヌクレオチドプローブに相補的である配列を含む目的のオリゴヌクレオチド(分析物)である。
図14は、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、本明細書に記載のステムループ構造及びクエンチ部位を含む、そのような実施形態の一例を示す。
図14の左側に示すように、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが標的にハイブリダイズしていない場合、ECL標識(★)(例えば、Ru(bpy)
3ベースのS-TAG)は、クエンチ部位(●)(例えば、BHQ2又はIowa Black)の近くにあり、その結果、ECL信号がクエンチされる。
図14の右側に示されるように、結合パートナーは、相補的配列を有する捕捉オリゴヌクレオチド(結合試薬)にハイブリダイズされる標的オリゴヌクレオチド(標的)である。捕捉オリゴヌクレオチド(結合試薬)は、電極基材(灰色の楕円形)の表面上に固定化されている。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、標的オリゴヌクレオチドの相補的オリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズすると、ステムループ構造が開き、ECL標識(★)をクエンチ部位(●)から分離し、その結果、ECL信号を、ECL共反応物質(TEA、図示せず)の存在下で印加するときに生成することができる。
【0236】
実施形態では、
図14に示される原理は、他の結合パートナー又は結合錯体に適用される。例えば、捕捉オリゴヌクレオチドは、代わりに、ペプチドなどの分析物を結合し、分析物を基材の表面上に固定化する抗体又は他の試薬であり得る。実施形態では、捕捉オリゴヌクレオチドは、代わりに、分析物及び捕捉試薬を含む結合錯体に結合し、それによって基材の表面上に分析物を固定化するストレプトアビジンであってもよい。結合錯体は、ビオチン化捕捉試薬、分析物、及びオリゴヌクレオチドを含む検出試薬を含み得る。結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドは、分析物を(直接的又は間接的に)標識するオリゴヌクレオチドプライマーに由来する伸長オリゴヌクレオチドであり得る。その伸長プライマーは、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブに相補的な配列の1つ以上のコピーを含み得る。例えば、
図20を参照されたい。
図20では、ペプチド分析物は、ビオチン化捕捉抗体に結合した固定化ストレプトアビジンを介して、基材表面上に固定化される。ペプチド分析物は、オリゴヌクレオチドプライマーで(検出抗体とも呼ばれる第2の抗体への結合により)間接的に標識される。オリゴヌクレオチドプライマーは、鋳型オリゴヌクレオチドに結合し、その後、鋳型オリゴヌクレオチド末端がライゲーションされ、プライマーが伸長され(例えば、ポリメラーゼ酵素で)、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが伸長プライマーオリゴヌクレオチドに結合する。共反応物質の存在下で電圧を印加され、ECL信号を読み取る。同様の実施形態では、鋳型オリゴヌクレオチドは、ライゲーションが必要でないように、環状形態で提供される。実施形態では、洗浄工程は、ECL標識オリゴヌクレオチドを分析物混合物に添加した後、及びECL信号を読み取る前には実行しない。
【0237】
実施形態では、上記のように、ECL標識及びクエンチャーを有するECL標識オリゴヌクレオチドプローブであって、ECL標識及びクエンチャーが、プローブが線形構成(例えば、ステムループでもヘアピン構成でもない)にあるときにはプローブ上で互いに十分に近く、線形構成では、クエンチ部位は、プローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされているかどうかにかかわらず、ECL信号をクエンチする、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用することができる。選択的脱クエンチは、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたプローブからのみクエンチ部位を切断し、それによって、クエンチ部位を溶液中に放出し、ECL標識プローブを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたままにすることを含む。
図21は、そのようなECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及び選択的脱クエンチの方法を利用する実施形態を示す。
図21の左側に示すように、ECL標識(★)(例えば、Ru(bpy)
3ベースのS-TAG)は、クエンチ部位(●)(例えば、BHQ2又はIowa Black)の近くにあり、その結果、ECL信号がクエンチされる。
図21の中央部分に示されるように、結合パートナーは、相補的配列を有する捕捉オリゴヌクレオチド(結合試薬)にハイブリダイズされる標的オリゴヌクレオチド(標的)である。捕捉オリゴヌクレオチド(結合試薬)は、電極基材(灰色の楕円形)の表面上に固定化されている。ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが標的オリゴヌクレオチドの相補的オリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズするとき、ハイブリダイズされたプローブ及び相補的オリゴヌクレオチドは、切断酵素の認識部位、例えば、ニッキング制限エンドヌクレアーゼによって認識される配列を含む二本鎖オリゴヌクレオチドを形成する。
図21の左側に示されるように、酵素(例えば、ニッキング制限エンドヌクレアーゼ)は、ECL標識プローブからクエンチ部位を切断し、それを溶液中に放出し、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブの残りの部分をそのまま、標的とハイブリダイズしたままにする。クエンチ部位の切断は、ECL標識(★)をクエンチ部位(●)から分離し、その結果、ECL共反応物質(TEA、図示せず)の存在下で電圧を印加すると、ECL信号を生成することができる。
図21に示されるように、ハイブリダイズされたECL標識付きからクエンチ部位を選択的に切断する他の方法が企図され、かつ本明細書に記載されており、これには、RNAseH2酵素及びECL標識オリゴヌクレオチドプローブのRNA部分を使用すること、並びにエキソヌクレアーゼ耐性部分を含むECL標識オリゴヌクレオチドプローブとともにプライマー及び5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼを使用することが含まれる。
【0238】
実施形態では、本明細書に記載の、例えば、
図21に示されるような、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブ及びクエンチ部位の選択的切断を、
図20に示される分子ビーコンプローブの代わりに使用することができる。
【0239】
実施形態では、本明細書に記載のECL標識オリゴヌクレオチドプローブが利用され、ハイブリダイズされていないECL標識オリゴヌクレオチドプローブはECL反応の前には除去されず(洗浄なし)、ECL共反応物質は、3-(ジ-n-プロピルアミノ)-プロパンスルホン酸、4-(ジ-n-プロピルアミノ)-ブタンスルホン酸、4-[ビス-(2-ヒドロキシエタン)-アミノ]-ブタンスルホン酸、ピペリジン-N-(3-プロパンスルホン酸)、アゼパン-N-(3-プロパンスルホン酸)、ピペリジン-N-(3-プロピオン酸)(PPA)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、3-モルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-プロパンスルホン酸(EPPS)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-3-エタンスルホン酸(BES)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、トリエタノールアミン(TEA)、N-2-ヒドロキシピペラジン-N-2-エタンスルホン酸(HEPES)、ピペラジン-N,N’-ビス-4-ブタンスルホン酸、ホモピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N,N’-ビス-3-プロパンスルホン酸、ピペリジン-N-3-プロパンスルホン酸、ピペラジン-N-2-ヒドロキシエタン-N’-3-メチルプロパノエート、ピペラジン-N,N’-ビス-3-メチルプロパノエート、1,6-ジアミノヘキサン-N,N,N’,N’-四酢酸、N,N-ビスプロピル-N-4-アミノブタンスルホン酸、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン(ビス-トリスプロパン)、3-ジメチルアミノ-1-プロパノール、3-ジメチルアミノ-2-プロパノール、N,N,N’,N’-テトラプロピルプロパン-1,3-ジアミン(TPA二量体)、ピペラジン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシプロパン)スルホン酸(POPSO)及び2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]プロパン-1-スルホン酸(HEPPSO)、N-ブチルジエタノールアミン(BDEA)、2-ジブチルアミノエタノール(DBAE)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL共反応物質は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL共反応物質は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL共反応物質は、TEA、BDEA、MDEA、DEA-PS、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。実施形態では、ECL共反応物質は、TEAである。
【0240】
他の実施形態は、本開示、及び当業者の知識を考慮すると、当業者にとって明らかであろう。
【0241】
アッセイモジュール
実施形態では、本開示は、乾燥形態のTEA組成物を含むアッセイモジュールであって、当該TEA組成物が、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む、アッセイモジュールを提供する。実施形態では、本開示は、乾燥形態で本明細書において提供されるECL共反応物質組成物を含むアッセイモジュールを提供する。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、BDEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、TEA、tBDEA、MDEA、DEA-PS、又はそれらの組み合わせを含む。
【0242】
実施形態では、アッセイモジュールは、マルチウェルプレートを含む。実施形態では、アッセイモジュールは、アッセイカートリッジを含む。実施形態では、アッセイモジュールは、スライド、チップ、ウェル、アッセイセル若しくはフローセル、チューブ、チャネル、ビーズ、又は微粒子を含む。実施形態では、アッセイモジュールは、電極を含む。実施形態では、電極は、炭素電極、白金電極、金電極、又は銀電極である。実施形態では、電極は、炭素インク電極である。
【0243】
実施形態では、アッセイモジュールは、乾燥形態の結合試薬を更に含む。実施形態では、アッセイモジュールは、乾燥形態の検出試薬を更に含む。実施形態では、アッセイモジュールは、乾燥形態の結合試薬及び検出試薬を更に含む。結合試薬及び検出試薬は、本明細書に更に記載される。実施形態では、検出試薬は、ECL標識を含む。
【0244】
実施形態では、ECL標識は、電気化学発光有機金属錯体を含む。実施形態では、有機金属錯体は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む。実施形態では、有機金属錯体は、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウムを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム(II)トリス-ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、置換ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、各置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、少なくとも1つのスルホネート基を含む置換ビピリジン配位子は、式Iの化合物である。実施形態では、ECL標識は、式IIの化合物を含む。
【0245】
キット
実施形態では、本開示は、本明細書に記載されるECL共反応物質組成物又はTEA組成物を含むキットを含む。実施形態では、ECL共反応物質組成物は、トリブチルアミン(TBA)、(ジブチル)アミノエタノール(DBAE)、(ジエチル)アミノエタノール(DEAE)、トリエタノールアミン(TEA)、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、ジブチルアミン(DBA)、ブチルエタノールアミン(BEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(DEA-PS、別名3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸、)、ジエタノールアミンブチルスルホン酸塩(DEA-BS)、及びそれらの組み合わせから選択されるECL共反応物質を含む。実施形態では、組成物は、TEAを含む。実施形態では、組成物は、tBDEAを含む。実施形態では、組成物は、MDEAを含む。実施形態では、組成物は、MDEAを含む。実施形態では、組成物は、DEA-PSを含む。実施形態では、TEA組成物は、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む。
【0246】
実施形態では、本開示は、混合時に本明細書に記載の組成物を形成する2つ以上の成分を含むキットを提供する。実施形態では、本開示は、1つ以上の容器、バイアル、又は区画内に、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、を含む、キットであって、当該キットが、追加のpH緩衝成分を含まない、キットを提供する。実施形態では、本開示は、1つ以上の容器、バイアル、又は区画内に、(a)トリエタノールアミン(TEA)と、(b)イオン成分と、(c)界面活性剤と、を含む、キットであって、当該キットが、追加のpH緩衝成分を含まない、キットを提供する。イオン成分(例えば、NaCl、KCl、及び/若しくはLiCl)、界面活性剤(例えば、TRITON X-100、KOLLIPHOR(登録商標)P-407、PLURONIC(登録商標)P-123、PLURONIC(登録商標)L-121、PLURONIC(登録商標)31R)、TETRONIC(登録商標)701、BRIJ(登録商標)L4、BRIJ(登録商標)58、TWEEN(登録商標)20、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、及び/若しくはアルキルエーテル-ポリエチレングリコール(例えば、PEG(18)トリデシルエーテル))、並びに/又はそれらの濃度が本明細書に記載される。
【0247】
実施形態では、キットは、アッセイ試薬、較正試薬、表面、ECL標識、又はそれらの組み合わせを更に含む。実施形態では、キットは、アッセイ試薬を含む。実施形態では、アッセイ試薬は、結合試薬、検出試薬、又はそれらの両方を含む。結合試薬及び検出試薬は、本明細書に更に記載され、例えば、抗体若しくはその抗原結合断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む。実施形態では、結合試薬は、抗体又はその抗原結合断片である。実施形態では、検出試薬は、抗体又はその抗原結合断片である。実施形態では、結合試薬及び検出試薬の両方が、抗体又はその抗原結合断片である。
【0248】
実施形態では、キットは、本明細書に記載されるアッセイモジュールを含む。実施形態では、アッセイモジュールは、本明細書に記載のECL共反応物質組成物又はTEA組成物を乾燥形態で含む。実施形態では、キットは、表面を含む。ECLベースの結合アッセイを実行するのに好適な表面が、本明細書に記載されている。実施形態では、表面は、マルチウェルプレートを含む。実施形態では、表面は、アッセイカートリッジを含む。実施形態では、表面は、粒子を含む。実施形態では、表面は、スライド、チップ、ウェル、アッセイセル若しくはフローセル、チューブ、ビーズ、又は微粒子の表面を含む。表面が粒子、ビーズ、又は微粒子を含む実施形態では、キットは、粒子、ビーズ、又は微粒子を収集するための追加の表面、例えばプレートを更に含む。実施形態では、追加の表面は、磁気的に収集可能な粒子、ビーズ、又は微粒子を含む。実施形態では、追加の表面は、磁気プレートを更に含む。実施形態では、表面及び/又は追加の表面は、電極を含む。実施形態では、電極は、炭素電極、白金電極、金電極、又は銀電極である。実施形態では、電極は、炭素インク電極である。
【0249】
実施形態では、結合試薬は、表面上に固定化される。実施形態では、結合試薬及び表面は、キット内で別々に提供され、キットは、結合試薬を表面に固定化するための試薬を更に含む。結合試薬を表面に固定化する方法が、本明細書に提供され、例えば、結合試薬及び表面上の二次結合パートナーを介した直接固定化又は間接固定化を含む。
【0250】
実施形態では、キットは、ECL標識を含む。ECL標識が、本明細書に更に記載されており、例えば、ルテニウム含有化合物を含む。実施形態では、ECL標識は、電気化学発光有機金属錯体を含む。実施形態では、有機金属錯体は、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、レニウム、及び/又はランタニド金属を含む。実施形態では、有機金属錯体は、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウムを含む。実施形態では、ECL標識は、ルテニウム(II)トリス-ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、置換ビピリジンを含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、ECL標識は、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含む有機金属錯体を含み、各置換ビピリジン配位子は、少なくとも1つのスルホネート基を含む。実施形態では、少なくとも1つのスルホネート基を含む置換ビピリジン配位子は、式Iの化合物である。実施形態では、ECL標識は、式IIの化合物を含む。実施形態では、検出試薬は、ECL標識を含む。実施形態では、検出試薬及びECL標識は、キット内に別々に提供され、キットは、検出試薬をECL標識にコンジュゲートするための試薬を更に含む。コンジュゲーション方法は、当業者に既知である。
【0251】
実施形態では、キットは、較正試薬を含む。実施形態では、較正試薬は、既知の量の目的の分析物を含む。実施形態では、較正試薬は、既知の量のECL標識を含む。実施形態では、キットは、ある範囲の濃度の分析物又はECL標識を含む複数の較正試薬を含む。実施形態では、複数の較正試薬は、本明細書に記載のECLベースの結合アッセイの定量上限及び下限に近い濃度の分析物又はECL標識を含む。実施形態では、複数の較正試薬は、結合アッセイのダイナミックレンジ全体に及ぶ。実施形態では、較正試薬は、陽性対照試薬である。実施形態では、較正試薬は、陰性対照試薬である。実施形態では、陽性又は陰性対照試薬は、本開示の方法と試験される試料の比較の基礎を提供するために使用される。
【0252】
実施形態では、キットの1つ以上の成分は、例えば、凍結乾燥試薬として、乾燥形態で提供される。実施形態では、キットの1つ以上の成分が、溶液中で提供される。実施形態では、結合試薬は、凍結乾燥される。実施形態では、結合試薬は、溶液で提供される。実施形態では、検出試薬は、凍結乾燥される。実施形態では、検出試薬は、溶液で提供される。実施形態では、較正試薬は、凍結乾燥される。実施形態では、較正試薬は、溶液で提供される。実施形態では、キットは、液体希釈剤を更に含む。実施形態では、液体希釈剤は、乾燥試薬を再構成する。実施形態では、液体希釈剤は、水である。実施形態では、キットの1つ以上の成分は、例えば、試薬の作動濃度の2倍、4倍、5倍、10倍、又は20倍の濃縮原液として提供される。
【0253】
実施形態では、キットは、例えば、本明細書に記載の組成物及び方法から生成されるECLを検出するためのアッセイ機器を含む。実施形態では、キットは、アッセイ消耗品、例えば、本明細書に記載の方法の1つ以上の工程中に試料及び/若しくは試薬を含有するように構成されたアッセイモジュール、液体試料及び試薬を移送するためのピペットチップ及び他の消耗品、アッセイモジュール及びアッセイで使用される他の消耗品(例えば、チューブ、キュベット、ウェル、マルチウェルプレート、カートリッジ、側方流動デバイス、フローセル)のためのカバー及びシール、他のアッセイ消耗品を保持するためのラック、試料を識別するための標識(バーコード、RFIDなどのヒト可読若しくは機械可読形式を含む)、又は方法に関する情報及び/若しくは方法を実行するための指示を提供するための他のアッセイ消耗品及び媒体(紙及び電子媒体を含む)を更に含む。
【0254】
特許、特許出願、論文、教科書などを含む、本明細書で引用される全ての参考文献、並びにそれらにおいて引用される参考文献は、それらが既に引用されていない程度まで、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0255】
番号付き項目
本開示の実施形態は、以下の番号付き項目を含む。
1.組成物であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、
(b)イオン成分と、
(c)電気化学発光(ECL)標識成分と、を含む、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物。
2.組成物であって、本質的に、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、及び(c)界面活性剤、又は
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、(c)界面活性剤、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物。
3.組成物であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、及び(c)界面活性剤、又は
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、(c)界面活性剤、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
4.組成物であって、
(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)と、
(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
5.組成物であって、本質的に、
(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分、及び(c)界面活性剤、又は
(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分、(c)界面活性剤、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
6.組成物であって、
(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分、及び(c)界面活性剤、又は
(a)約1000mM~約6500mMのトリエタノールアミン(TEA)、(b)約500mM~約2000mMのイオン成分、(c)界面活性剤、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
7.組成物であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、
(b)イオン成分と、
(c)アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)と、を含む、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
8.組成物であって、本質的に、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、及び(c)アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又は
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、(c)アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
9.組成物であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、及び(c)アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又は
(a)トリエタノールアミン(TEA)、(b)イオン成分、(c)アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、及び(d)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
10.組成物であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、
(b)イオン成分と、
(c)必要に応じて、ECL標識成分及び界面活性剤の一方又は両方と、を含む、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有し、
必要に応じて、組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、組成物。
11.組成物が、ECL標識成分、界面活性剤、又はそれらの両方を含む、項目10の組成物。
12.組成物が、追加のpH緩衝成分を実質的に含まない、項目10の組成物。
13.組成物が、
(a)約1000mM~約6500mMのTEAと、
(b)約500mM~約2000mMのイオン成分と、を含む、項目10~12のいずれかの組成物。
14.組成物が、ECL標識成分を含む、項目10~13のうちのいずれかの組成物。
15.組成物が、界面活性剤を含む、項目10~13のうちのいずれかの組成物。
16.組成物が、ECL標識成分と、界面活性剤と、を含む、項目10~15のうちのいずれか1つの組成物。
17.界面活性剤が、ポリエチレングリコール(PEG)を含む、項目10~16のうちのいずれかの組成物。
18.界面活性剤が、アルキルエーテル-PEGを含む、項目10~17のうちのいずれかの組成物。
19.組成物が、当該成分から本質的になる、項目12~18のうちのいずれかの組成物。
20.組成物が、当該成分からなる、項目19の組成物。
21.組成物であって、
(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質と、
(b)イオン成分と、
(c)界面活性剤と、を含む、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
22.組成物であって、本質的に、
(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質、(b)イオン成分、並びに(c)界面活性剤、又は
(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質、(b)イオン成分、(c)界面活性剤、並びに(d)ECL標識成分から本質的になる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
23.組成物であって、
(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質、(b)イオン成分、(c)界面活性剤、並びに(d)pH緩衝成分、又は
(a)N-tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、3-[ビス-(2-ヒドロキシ-エチル)-アミノ]-プロパン-1-スルホン酸(DEA-PS)、及びそれらの組み合わせから選択される電気化学発光(ECL)共反応物質、(b)イオン成分、(c)界面活性剤、(d)pH緩衝成分、並びに(e)ECL標識成分からなる、組成物であって、
組成物が、約7.0~約8.0のpHを有する、組成物。
24.ECL標識成分を更に含む、項目4、7、又は21の組成物。
25.組成物が、成分(a)、(b)、及び(c)から本質的になる、項目5、8、又は22の組成物。
26.組成物が、成分(a)、(b)、(c)、及び(d)から本質的になる、項目5、8、又は22の組成物。
27.組成物が、成分(a)、(b)、及び(c)からなる、項目6又は9の組成物。
28.組成物が、成分(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる、項目6又は9の組成物。
29.組成物が、成分(a)、(b)、(c)、及び(d)からなる、項目23の組成物。
30.組成物が、成分(a)、(b)、(c)、(d)、及び(e)からなる、項目23の組成物。
31.TEAの濃度が、約1000mM~約6500mMである、項目1~3、7~9、10~12、又は24~28のうちのいずれかの組成物。
32.TEAの濃度が、約1100mM~約3500mMである、項目1~20、24~28、又は31のうちのいずれかの組成物。
33.TEAの濃度が、約1200mM~約1600mMである、項目32の組成物。
34.ECL共反応物質の濃度が、約50mM~約250mMである、項目21~26、29、又は30のうちのいずれかの組成物。
35.ECL共反応物質の濃度が、約100mM~約200mMである、項目34の組成物。
36.イオン成分が、塩化物イオンを含む、項目1~35のうちのいずれかの組成物。
37.イオン成分が、NaCl、KCl、LiCl、又はそれらの組み合わせを含む、項目36の組成物。
38.イオン成分が、NaClを含む、項目37の組成物。
39.イオン成分が、KClを含む、項目37の組成物。
40.イオン成分の濃度が、約500mM~約1500mMである、項目1~39のうちのいずれかの組成物。
41.イオン成分の濃度が、約600mM~約1200mMである、項目40の組成物。
42.イオン成分の濃度が、約700mM~約1000mMである、項目41の組成物。
43.イオン成分の濃度が、約800mM~約900mMである、項目42の組成物。
44.界面活性剤を更に含む、項目1又は4の組成物。
45.界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、項目2、3、5、6、又は10~43のうちのいずれかの組成物。
46.界面活性剤が、フェノールエーテルを含む、項目45の組成物。
47.界面活性剤が、2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エタノールである、項目45の組成物。
48.界面活性剤が、フェノールエーテルを含まない、項目45の組成物。
49.界面活性剤が、Poloxamer 407、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)とポリ(プロピレンオキシド)(PPO)PEO
18-PPO
72-PEO
18とのブロックコポリマー、ポリ(エチレングリコール)(PEG)とポリ(プロピレングリコール)(PPG)PEG
5-PPG
68-PEG
5とのブロックコポリマー、PPO
26-PEO
5-PPO
26、エチレンジアミンテトラキス(プロポキシレートブロック-エトキシレート)テトロール、ポリエチレングリコールドデシルエーテル、ポリエチレングリコールヘキサデシルエーテル、ポリソルベート20、2,4,7,9-テトラメチル-d-デシン-4,7-ジオールエトキシレート、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)、又はそれらの組み合わせである、項目48の組成物。
50.界面活性剤が、アルキルエーテル-ポリエチレングリコール(PEG)である、項目49の組成物。
51.アルキルエーテル-PEGが、PEG(10)トリデシルエーテル、PEG(12)トリデシルエーテル、PEG(18)トリデシルエーテル、又はそれらの組み合わせである、項目7~9又は50のうちのいずれかの組成物。
52.アルキルエーテルPEGが、PEG(18)トリデシルエーテルである、項目51の組成物。
53.界面活性剤の濃度が、約0.1mM~約10mMである、項目2、3、5、6、又は10~52のうちのいずれかの組成物。
54.界面活性剤の濃度が、約0.5mM~約8mMである、項目53の組成物。
55.界面活性剤の濃度が、約1mM~約5mMである、項目54の組成物。
56.アルキルエーテル-PEGの濃度が、約0.1mM~約10mMである、項目7~9又は50~52のうちのいずれかの組成物。
57.アルキルエーテル-PEGの濃度が、約0.5mM~約8mMである、項目56の組成物。
58.アルキルエーテル-PEGの濃度が、約1mM~約5mMである、項目57の組成物。
59.pHが、約7.4~約7.9である、項目1~58のうちのいずれかの組成物。
60.pHが、約7.5~約7.8である、項目59の組成物。
61.組成物が、リン酸塩、Tris、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、及びクエン酸塩のいずれも含まない、項目1、2、4、5、7、8、10~19、24~26、又は31~60のうちのいずれかの組成物。
62.組成物が、約7.0~約8.0のpKaを有する追加の成分を含まない、項目1、2、4、5、7、8、10~19、24~26、又は31~60のうちのいずれかの組成物。
63.組成物が、pH緩衝成分を更に含む、項目21の組成物。
64.組成物が、更に、pH緩衝成分から本質的になる、項目22の組成物。
65.pH緩衝成分が、リン酸塩、Tris、HEPES、グリシルグリシン、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、又はそれらの組み合わせである、項目63又は64の組成物。
66.pH緩衝成分が、リン酸塩である、項目65の組成物。
67.pH緩衝成分が、Trisである、項目65の組成物。
68.pH緩衝成分の濃度が、約100mM~約300mMである、項目63~67のうちのいずれかの組成物。
69.pH緩衝成分の濃度が、約150mM~約250mMである、項目68の組成物。
70.ECL標識成分が、ECL標識を含む検出試薬を含むか、又はECL標識成分が、検出試薬の結合パートナーを含み、結合パートナーが、ECL標識を含む、項目1~3、5、6、8~20、22、24、26、28、30、又は31~69のうちのいずれか1つの組成物。
71.ECL標識成分が、ECL標識を含む検出試薬である、項目70の組成物。
72.ECL標識成分及び検出試薬が、相補的オリゴヌクレオチドを含む、項目70の組成物。
73.ECL標識が、電気化学発光有機金属錯体を含む、項目70~72のうちのいずれか1つの組成物。
74.電気化学発光有機金属錯体が、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、又はレニウムを含む、項目73の組成物。
75.電気化学発光有機金属錯体が、ルテニウムを含む、項目74の組成物。
76.電気化学発光有機金属錯体が、置換若しくは非置換ビピリジン、又は置換若しくは非置換フェナントロリンを含む、項目75の組成物。
77.電気化学発光有機金属錯体が、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含み、置換ビピリジン配位子が、少なくとも1つのスルホネート基を含む、項目76の組成物。
78.電気化学発光有機金属錯体が、少なくとも2つの置換ビピリジン配位子を含み、各置換ビピリジン配位子が、少なくとも1つのスルホネート基を含む、項目77の組成物。
79.置換ビピリジン配位子が、式I:
【化5】
(I)の化合物である、項目77又は78の組成物。
80.ECL標識が、式II:
【化6】
(II)の化合物である、項目70~79のうちのいずれか1つの組成物。
81.組成物が、乾燥形態である、項目1~80のうちのいずれか1つの組成物。
82.電気化学発光(ECL)を生成するための方法であって、
(a)電極を、
(i)TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と、
(ii)ECL標識と接触させることと、
(b)電圧を電極に印加し、それにより、ECLを生成することと、を含む、方法。
83.生成されたECLを検出することを更に含む、項目82の方法。
84.電極が、表面上に存在する、項目82又は83の方法。
85.ECL標識が、ECL標識成分上に存在する、項目82~84のうちのいずれかの方法。
86.ECL標識が、試料中に存在する、項目82~84のうちのいずれかの方法。
87.工程(a)が、ECL標識成分の結合パートナーを含む試料と電極を接触させることを更に含み、ECL標識成分及び結合パートナーが、結合錯体を形成し、方法が、生成されたECLを検出することによって結合錯体を検出することを含む、項目85の方法。
88.ECL標識成分が、結合錯体中に存在し、方法が、生成されたECLを検出することによって、結合錯体を検出することを含む、項目85の方法。
89.結合錯体中のECL標識成分が、ECL標識を含む検出試薬の第1のコピーであり、結合錯体が、表面上に固定化された結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、を含む、項目88の方法。
90.結合錯体を形成することを更に含む、項目88又は89の方法。
91.結合錯体が、方法の工程(a)の前又は間に形成される、項目90の方法。
92.結合錯体が、
結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピーと、を含むアッセイ混合物を、
結合錯体が表面上に形成され、かつ検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下でインキュベートすることによって形成される、項目89~91のいずれかの方法。
93.結合錯体が、
結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピーと、TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物と、を含むアッセイ混合物を、
結合錯体が表面上に形成され、かつ検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下でインキュベートすることによって形成される、項目89~91のいずれかの方法。
94.結合錯体が、
試料を、検出試薬の第1のコピー、ECL標識を含む検出試薬の第2のコピー、及びTEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物と組み合わせ、それにより、アッセイ混合物を形成することと、
結合錯体が表面上に形成され、かつ第2の検出試薬が溶液中に残る条件下で、アッセイ混合物を結合試薬と接触させることと、によって形成される、項目89~91のいずれかの方法。
95.試料、TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物、及びECL標識成分のそれぞれが、乾燥しているか、
試料、TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物、及びECL標識成分のそれぞれが、液体であるか、又は
試料、TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物、及びECL標識成分のうちの1つ以上が、乾燥しており、残りの成分(複数可)が、液体である、項目85~94の方法。
96.TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物が、乾燥しており、表面上に存在する、項目95の方法。
97.結合錯体が、分析物を更に含み、方法が、分析物を検出することを含む、項目88~96のうちのいずれかの方法。
98.生成されたECLを測定し、それにより、ECL標識、ECL標識成分、結合錯体、又は分析物の量を定量することを更に含む、項目82~97のうちのいずれかの方法。
99.結合錯体を検出する方法であって、
(a)液体試料を表面と接触させることであって、表面が、
TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれか1つの組成物と、を含み、
液体試料が、ECL標識成分を含むか、又は液体試料が、ECL標識成分の結合パートナーを含み、方法が、表面をECL標識成分と接触させ、
それにより、ECL標識成分を含む結合錯体を表面上に形成する、接触させることと、
(b)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(c)生成されたECLを検出し、それにより、結合錯体を検出することと、を含む、方法。
100.結合錯体を検出する方法であって、
(a)液体試料を表面と接触させることであって、表面が、ECL標識成分と、
TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれか1つの組成物と、を含み、
液体試料が、ECL標識成分の結合パートナーを含み、
それにより、ECL標識成分を含む結合錯体を表面上に形成する、接触させることと、
(b)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(c)生成されたECLを検出し、それにより、結合錯体を検出することと、を含む、方法。
101.結合錯体を検出するための方法であって、
(a)結合錯体を表面上に形成することであって、表面が、必要に応じて電極を含み、結合錯体が、ECL標識成分を含む、形成することと、
(b)結合錯体を、
TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれか1つの組成物と接触させることと、
(c)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(d)生成されたECLを検出し、それにより結合錯体を検出することと、を含む、方法。
102.試料中の目的の分析物を検出するための方法であって、
(a)試料を、(i)結合試薬を含む表面であって、結合試薬が、分析物に特異的に結合する、表面、及び(ii)分析物に特異的に結合する検出試薬であって、検出試薬が、ECL標識を含む、検出試薬と接触させ、それにより、結合試薬と、分析物と、検出試薬と、を含む結合錯体を表面上に形成する、接触させることと、
(b)表面上の結合錯体を、
TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と接触させることと、
(c)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(d)生成されたECLを検出し、それにより、分析物を検出することと、を含む、方法。
103.方法が、洗浄工程を含まない、項目99~102のうちのいずれか1つの方法。
104.工程(a)が、洗浄工程を含まない、項目99~102のうちのいずれか1つの方法。
105.ECL標識成分が、ECL標識を含む検出試薬を含むか、又はECL標識成分が、検出試薬の結合パートナーを含み、結合パートナーが、ECL標識を含む、項目99~101のうちのいずれか1つの方法。
106.ECL標識成分が、検出試薬を含み、結合錯体が、結合試薬と、検出試薬と、を含む、項目105の方法。
107.ECL標識成分が、検出試薬の結合パートナーを含み、結合錯体が、結合試薬と、検出試薬と、結合パートナーと、を含む、項目105の方法。
108.検出試薬及びECL標識成分が、相補的オリゴヌクレオチドを含む、項目107の方法。
109.結合錯体を検出するための方法であって、
(a)試料を、
i.TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と、
ii.検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出混合物であって、検出試薬の各コピーが、ECL標識を含む、検出混合物と、を含む、アッセイ混合物を、
(b)アッセイ混合物を、必要に応じて電極を含む表面上に固定化された結合試薬と、
i.結合錯体が表面上に形成され、結合錯体が、結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、を含み、かつ
ii.検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下で、インキュベートすることと、
(c)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(d)生成されたECLを検出し、それにより結合錯体を検出することと、を含む、方法。
110.結合錯体を検出するための方法であって、
(a)アッセイ混合物であって、
i.表面上に固定化された結合試薬であって、表面が、必要に応じて電極を含む、結合試薬と、
ii.検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出混合物であって、検出試薬の各コピーが、ECL標識を含む、検出混合物と、を含む、アッセイ混合物を、
i.結合錯体が表面上に形成され、結合錯体が、結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、を含み、かつ
ii.検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下で、インキュベートすることと、
(b)結合錯体を、
TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と接触させることと、
(c)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(d)生成されたECLを検出し、それにより結合錯体を検出することと、を含む、方法。
111.検出試薬の第2のコピーが、工程(b)~(d)のいずれかの前に除去されない、項目109又は110の方法。
112.検出試薬の第2のコピーが、工程(d)の前に除去されない、項目109又は110の方法。
113.結合錯体を検出するための方法であって、
(a)アッセイ混合物であって、
i.表面上に固定化された結合試薬であって、表面が、必要に応じて電極を含む、結合試薬と、
ii.検出試薬の少なくとも2つのコピーを含む検出混合物であって、検出試薬の各コピーが、ECL標識を含む、検出混合物と、
iii.TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と、を含むアッセイ混合物を、
i.結合錯体が表面上に形成され、結合錯体が、結合試薬と、検出試薬の第1のコピーと、を含み、かつ
ii.検出試薬の第2のコピーが溶液中に残る条件下で、インキュベートすることと、
(b)表面に電圧を印加して、ECLを生成することと、
(c)生成されたECLを検出し、それにより、結合錯体を検出することと、を含む、方法。
114.検出試薬の第2のコピーが、工程(b)又は(c)のいずれかの前に除去されない、項目113の方法。
115.検出試薬の第2のコピーが、工程(c)の前に除去されない、項目113の方法。
116.結合錯体が、分析物を更に含み、結合試薬及び検出試薬の第1のコピーが、それぞれ、分析物に特異的に結合する、項目106~115のうちのいずれかの方法。
117.結合試薬の少なくとも2つのコピーが、表面上に固定化され、結合試薬の第1のコピーが、検出試薬の第1のコピーと錯体を形成し、結合試薬の第2のコピーが、検出試薬の第2のコピーと錯体を形成しないように、競合体に結合する、項目109~116のうちのいずれかの方法。
118.結合試薬の少なくとも2つのコピーが、表面上に固定化され、結合試薬の第1のコピーが、検出試薬の第1のコピーと錯体を形成し、検出試薬の第2のコピーが、結合試薬の第2のコピーが検出試薬の第2のコピーと錯体を形成しないように、競合体に結合する、項目109~116のうちのいずれかの方法。
119.結合試薬が、検出試薬の第1のコピーに結合して、結合錯体を形成する、項目109~115のうちのいずれかの方法。
120.方法が、1つ以上の結合錯体を同時に検出することができる多重化方法である、項目99~119のうちのいずれかの方法。
121.方法が、1つ以上の分析物を同時に検出することができる多重化方法である、項目99~119のうちのいずれかの方法。
122.TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれか1つの組成物が、乾燥形態である、項目99~121のうちのいずれか1つの方法。
123.検出混合物が、乾燥形態である、項目109~122のうちのいずれか1つの方法。
124.TEA組成物又は項目1~81のうちのいずれかの組成物及び検出混合物が、乾燥形態である、項目109~123のうちのいずれか1つの方法。
125.結合試薬及び検出試薬が、それぞれ、抗体若しくはその抗原結合断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む、項目102~124のうちのいずれかの方法。
126.試料中のECL標識の量を定量するための方法であって、
(a)電極を、
(i)TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と接触させることと、
(ii)ECL標識を含む試料と接触させることと、
(b)電極に電圧を印加することと、
(c)ECLを生成することと、
(d)ECLを測定することと、
(e)測定されたECLからECL標識の量を定量することと、を含む、方法。
127.組成物を生成するための方法であって、
(a)トリエタノールアミン(TEA)、
(b)イオン成分、
(c)界面活性剤、及び
(d)ECL標識成分を組み合わせることを含む、組成物を産生するための方法であって、
方法が、追加のpH緩衝成分を添加することを含まない、方法。
128.ECL標識が、ECL活性有機金属錯体を含む、項目82~127のうちのいずれかの方法。
129.ECL活性有機金属錯体が、ルテニウムを含む、項目128の方法。
130.ECL活性有機金属錯体が、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含み、置換ビピリジン配位子が、少なくとも1つのスルホネート基を含む、項目128又は129の方法。
131.ECL標識が、式IIの化合物である、項目130の方法。
132.表面が、マルチウェルプレートのウェルを含む、項目84~131のうちのいずれかの方法。
133.表面が、アッセイカートリッジを含む、項目84~131のうちのいずれかの方法。
134.表面が、粒子を含む、項目84~131のうちのいずれかの方法。
135.表面が、電極を含む、項目84~134のうちのいずれかの方法。
136.粒子を電極上に収集することと、電極上の粒子に電圧を印加することと、を更に含む、項目134の方法。
137.電極が、炭素電極、白金電極、金電極、又は銀電極を含む、項目82~98、135又は136のうちのいずれかの方法。
138.電極が、炭素インク電極である、項目137の方法。
139.乾燥形態のTEA組成物を含むアッセイモジュールであって、TEA組成物が、TEAと、イオン成分と、必要に応じて界面活性剤と、を含む、アッセイモジュール。
140.アッセイモジュールが、マルチウェルプレート又はアッセイカートリッジである、項目139のアッセイモジュール。
141.アッセイモジュールが、乾燥形態の結合試薬及び/又は検出試薬を更に含む、項目139又は140のアッセイモジュール。
142.アッセイモジュールが、検出試薬を更に含む、項目141のアッセイモジュール。
143.検出試薬が、ECL標識を含む、項目141又は142のアッセイモジュール。
144.ECL標識が、ECL活性有機金属錯体を含む、項目143のアッセイモジュール。
145.ECL活性有機金属錯体が、ルテニウムを含む、項目144のアッセイモジュール。
146.ECL活性有機金属錯体が、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含み、置換ビピリジン配位子が、少なくとも1つのスルホネート基を含む、項目144又は145のアッセイモジュール。
147.ECL標識が、式IIの化合物である、項目146のアッセイモジュール。
148.キットであって、1つ以上の容器、バイアル、又は区画内に、
(a)TEA、イオン成分、及び必要に応じて界面活性剤を含むTEA組成物、又は
項目1~81のうちのいずれかの組成物と、
(b)必要に応じて、電極を含む表面と、を含み、
TEA組成物が、追加のpH緩衝成分を含まない、キット。
149.アッセイ機器、アッセイ試薬、較正試薬、ECL標識、又はそれらの組み合わせを更に含む、項目148のキット。
150.項目1~81のうちのいずれかの組成物と、
アッセイ機器、アッセイ試薬、較正試薬、表面、ECL標識、又はそれらの組み合わせと、を含む、キット。
151.キットの1つ以上の成分が、乾燥形態で提供される、項目148~150のうちのいずれかのキット。
152.キットが、表面を含み、TEA組成物が、乾燥形態で提供される、項目148のキット。
153.キットが、表面を含み、TEA組成物が、表面上に提供される、項目148のキット。
154.アッセイ試薬が、結合試薬、検出試薬、又はそれらの両方を含む、項目149~153のうちのいずれかのキット。
155.結合試薬及び検出試薬が、それぞれ、抗体若しくはその抗原結合断片、抗原、配位子、受容体、オリゴヌクレオチド、ハプテン、エピトープ、ミモトープ、又はアプタマーを含む、項目154のキット。
156.キットが、表面を含み、結合試薬及び/又は検出試薬が、表面上に提供される、項目154又は155のキット。
157.キットが、表面と、結合試薬を表面に固定化するための試薬と、を含む、項目154又は155のキット。
158.キットが、ECL標識を含む検出試薬を含む、項目154~157のうちのいずれかのキット。
159.キットが、検出試薬と、検出試薬をECL標識にコンジュゲートするための試薬と、を含む、項目154~157のうちのいずれかのキット。
160.ECL標識が、ECL活性有機金属錯体を含む、項目150~159のうちのいずれかのキット。
161.ECL活性有機金属錯体が、ルテニウムを含む、項目160のキット。
162.ECL活性有機金属錯体が、少なくとも1つの置換ビピリジン配位子を含み、置換ビピリジン配位子が、少なくとも1つのスルホネート基を含む、項目160又は161のキット。
163.ECL標識が、式IIの化合物である、項目162のアッセイモジュール。
164.キットが、表面を含み、表面が、マルチウェルプレートのウェルを含む、項目148~163のうちのいずれかのキット。
165.キットが、表面を含み、表面が、アッセイカートリッジを含む、項目148~163のうちのいずれかのキット。
166.キットが、表面を含み、表面が、粒子を含む、項目148~165のうちのいずれかのキット。
167.結合錯体の存在が、ECL標識及びクエンチ部位を含むECL標識オリゴヌクレオチドプローブを使用して検出され、当該クエンチ部位が、少なくともECL標識オリゴヌクレオチドプローブが相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされていない場合に、当該ECL標識に近接して、当該ECL標識をクエンチし、例えば、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構造を含み、当該クエンチ部位は、オリゴヌクレオチドプローブがステムループ又はヘアピン構成にあるときには当該ECL標識に近接して、当該ECL標識をクエンチするが、ステムループ又はヘアピン構造が開放構成にあるときにはECL標識をクエンチしない、先行する項目のうちのいずれかの組成物、方法、又はキット。
168.ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチド配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含む、項目167の組成物、方法、又はキット。
169.結合パートナー及び/又は結合錯体が、分析物を含む、項目167の組成物、方法、又はキット。
170.分析物が、ペプチドを含む、項目169の組成物、方法、又はキット。
171.分析物が、オリゴヌクレオチドを含む、項目169の組成物、方法、又はキット。
172.分析物が、結合パートナーのオリゴヌクレオチドである、項目171の組成物、方法、又はキット。
173.分析物が、オリゴヌクレオチドで標識される、項目169~171のうちのいずれか1つの組成物、方法、又はキット。
174.分析物が、分析物を、オリゴヌクレオチドを含む検出試薬と結合させることによってオリゴヌクレオチドで標識される、項目173の組成物、方法、又はキット。
175.結合パートナー及び/又は結合錯体のオリゴヌクレオチドが、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含む、項目168~174のいずれか1つの組成物、方法、又はキット。
176.ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーが、増幅反応の生成物である、項目175の組成物、方法、又はキット。
177.分析物が、分析物を、オリゴヌクレオチドプライマーを含む検出試薬と結合させることによってオリゴヌクレオチドで標識され、オリゴヌクレオチドプライマーが、ポリメラーゼによって伸長されて、ECL標識オリゴヌクレオチドプローブのオリゴヌクレオチド配列に相補的な配列の複数のコピーを含むオリゴヌクレオチドを生成する、項目173の組成物、方法、又はキット。
178.増幅反応が、ローリングサークル増幅反応である、項目176又は177の組成物、方法、又はキット。
179.ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、ECL標識成分、結合試薬、及び/又は検出試薬である、項目167~178のうちのいずれか1つの組成物、方法、又はキット。
180.ECL標識オリゴヌクレオチドプローブが、相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたときに、選択的に脱クエンチされる、項目167~179のうちのいずれか1つの組成物、方法、又はキット。
181.選択的脱クエンチが、分子ビーコン様設計を有するECL標識オリゴヌクレオチドを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズし、クエンチ部位がECL標識に近接しなくなるようにすること、又はクエンチ部位を相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされたプローブからのみ切断し、それによってクエンチ部位を溶液中に放出し、ECL標識プローブを相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたままにすることを含む、項目180の組成物、方法、又はキット。
182.クエンチ部位を切断することが、酵素、例えば、制限エンドヌクレアーゼ、例えば、ニッキングエンドヌクレアーゼ、RNaseH2、又は5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによって実行される、項目181の組成物、方法、又はキット。
【実施例】
【0256】
実施例1.両性イオン及びヒドロキシエチルアミンECL共反応物質の評価
以下に列挙したECL共反応物質を、ECL生成及び固体表面ECLアッセイにおける表面結合及び遊離(溶液中)ECL標識の識別能力について試験した:トリブチルアミン(TBA)、(ジブチル)アミノエタノール(DBAE)、(ジエチル)アミノエタノール(DEAE)、トリエタノールアミン(TEA)、ブチルジエタノールアミン(BDEA)、プロピルジエタノールアミン(PDEA)、エチルジエタノールアミン(EDEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、tert-ブチルジエタノールアミン(tBDEA)、ジブチルアミン(DBA)、ブチルエタノールアミン(BEA)、ジエタノールアミン(DEA)、ジブチルアミンプロピルスルホン酸塩(DBA-PS)、ジブチルアミンブチルスルホン酸塩(DBA-BS)、ブチルエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(BEA-PS)、ブチルエタノールアミンブチルスルホン酸塩(BEA-BS)、ジエタノールアミンプロピルスルホン酸塩(DEA-PS)、及びジエタノールアノールアミンブチルスルホン酸塩(DEA-BS)。各ECL読み取りバッファー組成物を、150mMの指定されたECL共反応物質、200mMのリン酸塩、850mMのNaCl、及びTRITON(商標)X-100(「TX100」)又はPEG(18)トリデシルエーテル(「PEG18 TDE」)のいずれかで調製し、pH7.5に調整した。
【0257】
ビオチン及びECL標識(「BTI」)とコンジュゲートした2nMのIgGを、結合標識の対照として使用し、ストレプトアビジンでコーティングされた電極表面と接触させた。500mMの遊離ECL標識(「FT」)を遊離標識の対照として使用した。結果を
図1A及び1Bに示す。
図1Aは、ECL読み取りバッファーのみ(標識を含まない)を使用して、BTI、FT、及びバックグラウンド信号(「D100」)で測定されたECL信号で示す。
図1Bは、結合標識からのECL信号と遊離標識からのECL信号との比(「BTI/FT」)、及び信号対バックグラウンド比(「S/B」)を示す。
【0258】
図1A及び
図1Bの生値及び比は、ラジカル寿命、酸化及び還元経路の両方の励起状態形成効率、並びにECL標識励起状態の還元/酸化クエンチ効率に関する情報を示す。TRITON(商標)X-100におけるECL信号感度は、短寿命のアミンラジカルカチオン又は-1酸化状態(標識
-1)のECL標識への低い電子伝達効率をサポートする。
【0259】
結果から、DBA-BSがTRITON(商標)X-100に対して感受性であり、結合された標識よりも遊離標識から有意に多くの信号を産生すると結論付けることができ、これは長寿命の還元ラジカルが産生され、遊離ECL標識の効率的な還元につながっていたことを示唆する。更に、MDEAのBTI/FT信号比は、ラジカルカチオン寿命が短いことが知られているECL共反応物質であるPIPESよりも高く、MDEAは妥当な信号対バックグラウンド比を有するが、TRITON(商標)X-100の存在下でのみであり、これはMDEAもまたラジカルカチオン寿命が短いことを示唆する。BDEAは、BTIからの強い信号及びFTからの中間量の信号を示し、これは、ラジカルカチオンを示唆し、TBA及びTEAのものの間のラジカル寿命を短縮する。注目すべきことに、TEAは、非常に低いFT信号及び相当高いBTI信号を示し、TRITON(商標)X-100の存在又は不在に対して感受性がなく、試験した全てのECL共反応物質の中で最も高いBTI/FT比を有した。
【0260】
実施例2.結合/遊離標識信号比対TEA濃度
TEAは、そのpKaが7.7であるため、pHバッファー及びECL共反応物質の両方として機能する能力を有する。50mM~1600mMの様々なTEA濃度を、それらのECL生成特性について試験した。試験した各ECL読み取りバッファー組成物は、特定の濃度のTEA及び850mMのNaCl(pH7.8)を含有した。組成物を、実施例1と同様にして、BTI及びFT標識を用いて試験した。
【0261】
その結果を
図2A~2Cに示す。
図2Aは、TEAの濃度が異なる、BTI及びFTから生成されたECL並びにBTI/FT比のプロットを示す。プロットの上部及び下部の破線は、それぞれ、PIPES ECL読み取りバッファーを用いて生成したBTI信号及びBTI/FT比を示す。したがって、TEAは、約1200mM濃度でピークBTI/FT比を示し、1200mMを超えるTEA濃度では、BTI信号は、PIPES ECL読み取りバッファーの10~25%以内であった。TEAラジカルカチオン及びラジカル寿命の低下、並びにバッファー粘度の変化は、1600mMのTEAにおける一般的なBTI/FTの挙動及び明らかな減少に寄与した可能性がある。
図2Bは、TEAの濃度が異なる、BTI、FT、及びバックグラウンド(D100)からの測定されたECL信号を示し、
図2Cは、PIPES ECL読み取りバッファーと比較したBTI/FT比、S/B比、及びECL生成パーセントを示す。
【0262】
実施例3.ECL信号対共反応物質濃度
実施例2の結果は、TEAの濃度が増加すると、より高いECL信号が生成されることを示唆したが、これは、PIPESなどの他のECL共反応物質の既知の挙動に基づく予測に反するものであった。PIPES ECL読み取りバッファー及びTEA ECL読み取りバッファーを用いて生成されたECL信号を、様々な濃度の共反応物質で測定した。PIPES組成物は、20mM、40mM、又は80mMのPIPES、>0.1%のTRITON(商標)X-100、及び80~320mMのリン酸カリウムバッファー(pH7.5)を含有した。TEA組成物は、50mM、100mM、又は200mMのTEA、850mMのNaCl、及び1mMのPEG18 TDEを含有した。組成物を、前の実施例について説明したようにBTIで試験した。
【0263】
その結果を
図3A(ECL信号対PIPES濃度)及び
図3B(相対ECL信号対PIPES濃度及びTEA濃度を一緒にプロット)に示す。
図3Aは、PIPES ECL読み取りバッファーについて、PIPES濃度が増加すると、ECL信号が減少することを確認している。
図3Bは、ラジカル寿命が短いにもかかわらず、TEA濃度の増加に伴ってECL信号の強力な増加を示した、TEAの予期しない対照的な挙動を示す。
【0264】
実施例4.異なるアッセイ形式
図4A~4Dは、異なるECL共反応物質を含有するECL読み取りバッファーを用いて試験した4つの異なるアッセイ形式を示す:TPA、BDEA、PIPES、及び1.2M TEA。アッセイを分析物のパネルで評価した。
図4E~4Hは、
図4A~4Dにおけるアッセイの多重化バージョンを図示する。
【0265】
図4Aは、表面上の結合ドメイン(「BD」)上に固定化された捕捉抗体(「cAb」、結合試薬)を分析物(そのうちの1つは捕捉抗体に特異的に結合される)の混合物と接触させ、次いで表面を洗浄すると、結果として、分析物が表面上で捕捉される、「標準的な」2段階洗浄アッセイを示す。次いで、それぞれがECL標識を含有し、かつそのうちの1つが分析物に特異的に結合する検出抗体(「dAb」、検出試薬)の混合物を表面に添加し、次に表面を洗浄すると、結果として、cAbと、分析物と、dAbと、を含む結合錯体が得られる。次に、ECL読み取りバッファーを表面に添加し、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
図4Eは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「標準的な」2段階洗浄アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を、分析物混合物を添加した後に洗浄すると、結果として、結合ドメイン上に複数の分析物が捕捉される。次いで、それぞれがECL標識を含有し、かつ分析物混合物中の分析物に結合することができる検出抗体の混合物を表面(複数可)に添加し、次いで表面を洗浄すると、結果として複数の結合錯体が得られ、各結合錯体は、cAbと、分析物と、dAbと、を含む。次に、ECL読み取りバッファーを表面に添加し、生成されたECLを、ECL機器によって読み取る。
【0266】
標準的な2段階アッセイ形式を使用した本明細書の実施例では、50μLの分析物混合物をプレートに添加し、705rpm及び室温で2時間振盪した。プレートを、洗浄バッファーで1回洗浄し、検出抗体混合物25μLをプレートに添加し、705rpm及び室温で1.5時間振盪した。プレートを、洗浄バッファーで1回洗浄し、プレートに150μLのECL読み取りバッファーを添加した。次に、プレートをECL読み取り機器で読み取った。
【0267】
図4Bは、表面上の結合ドメイン上の捕捉抗体を分析物混合物と接触させ、次いで表面を
図4Aのように洗浄する、「1段階」アッセイを示す。次に、検出抗体混合物を添加し、続いて、ECL読み取りバッファーを添加するが、検出抗体混合物とECL読み取りバッファーとを添加する間に洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
図4Fは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「1段階」アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を、
図4Eのように分析物混合物を添加した後に洗浄する。検出抗体混合物を添加して複数の結合錯体を形成し、次に、ECL読み取りバッファーを添加するが、検出抗体混合物とECL読み取りバッファーとを添加する間に洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【0268】
1段階アッセイ形式を使用した本明細書の実施例では、50μLの分析物混合物をプレートに添加し、705rpm及び室温で2時間振盪した。プレートを、洗浄バッファーで1回洗浄し、検出抗体混合物25μLをプレートに添加し、705rpm及び室温で1.5時間振盪した。125μLのECL読み取りバッファーをプレートに添加した。次に、プレートをECL読み取り機器で読み取った。
【0269】
図4Cは、表面上の結合ドメイン上の捕捉抗体を、分析物混合物及び検出抗体混合物と接触させ、続いて、ECL読み取りバッファーと接触させるが、いずれの工程間でも洗浄は行わない、「1段階の非洗浄」アッセイを示す。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
図4Gは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「1段階の非洗浄」アッセイの多重化バージョンを示す。結合ドメインを含む表面(複数可)を分析物混合物及び検出抗体混合物と接触させて、複数の結合錯体を形成し、次いで、ECL読み取りバッファーを添加するが、いずれの工程の間でも洗浄は行わない。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【0270】
1段階の非洗浄アッセイ形式を使用する本明細書の実施例では、25μLの分析物混合物をプレートに添加し、続いて25μLの検出抗体混合物を添加し、次いで705rpm及び室温で2時間振盪した。100μLのECL読み取りバッファーをプレートに添加した。次に、プレートをECL読み取り機器で読み取った。
【0271】
図4Dは、表面上の捕捉抗体を分析物混合物と接触させ、表面を洗浄し、検出抗体混合物を添加し、表面を必要に応じて再び洗浄すると、結果として、
図4Aのような結合錯体が得られる、「モックECL標識」アッセイを示す。次いで、ECL標識を含み、かつ表面上の結合錯体のいずれの成分とも結合しない検出抗体とともに、表面にECL読み取りバッファーを添加するが、これは、溶液中の「遊離」ECL標識のプロキシとして機能する。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
図4Hは、1つ以上の表面が、複数の結合ドメインを含み、各結合ドメインが、分析物混合物中の分析物に結合することができる捕捉抗体を含む、「モックECL標識」アッセイの多重化バージョンを示す。結合試薬を含む表面(複数可)を分析物混合物と接触させ、表面を洗浄し、検出抗体混合物を添加し、表面を必要に応じて再度洗浄すると、結果として、
図4Eのように複数の結合錯体が得られる。次いで、ECL標識を含み、かつ表面上の結合錯体のいずれの成分とも結合しない検出抗体とともに、表面にECL読み取りバッファーを添加するが、これは、溶液中の「遊離」ECL標識のプロキシとして機能する。次に、生成されたECLを、ECL読み取り機器によって読み取る。
【0272】
モックECL標識アッセイ形式を使用した本明細書の実施例では、50μLの分析物混合物をプレートに添加し、705rpm及び室温で2時間振盪した。プレートを、洗浄バッファーで1回洗浄し、検出抗体混合物25μLをプレートに添加し、705rpm及び室温で1.5時間振盪した。プレートを、洗浄バッファーで1回洗浄し、過剰な検出試薬を含有するECL読み取りバッファー150μLをプレートに添加した。次に、プレートをECL読み取り機器で読み取った。
【0273】
実施例5A.異なるアッセイ形式でのECL読み取りバッファーの評価
実施例5Aでは、標準的な2段階、1段階、及びモックECL標識多重化アッセイ形式(
図4E、4F、及び4Hに示される)を試験した。読み取りバッファーを、1段階アッセイの5/6に希釈した。これらのアッセイに関する特異的ECL信号及び非特異的結合(NSB)の結果を
図5Aに示し、検出の最低限度(LLOD)を
図5Bに示す。TEA読み取りバッファーからの特異的ECL信号は、標準的な2段階アッセイと比較して、1段階アッセイにおいて有意に変化しなかった。TEAは、特異的信号の増加及びNSBの減少に起因して、1段階アッセイにおけるPIPESの読み取りバッファーよりも有意に改善された性能を有した。溶液中の遊離検出抗体-ECL標識が高濃度であることに起因して、「モックECL標識」アッセイでは、全てのECL読み取りバッファーにわたってバックグラウンドのいくらかの上昇が観察された。TEA読み取りバッファーは、結合標識と遊離標識とを良好に識別するために、このアッセイ形式のバッファーの中で最高の性能を示した。TEA読み取りバッファーからの結合標識の特異的ECL信号は、通常、BDEA読み取りバッファー製剤の2倍以内であり、したがって、表面選択性の改善が、信号生成全体のコストを最小限に抑えて実現された。
【0274】
標準的な2段階アッセイにおいて、TEA読み取りバッファーのLLODは、市販のトリプロピルアミン(TPA)読み取りバッファーのLLODの2~3倍以内であった。異なる読み取りバッファーにわたる1段階アッセイの平均LLODの順序は、以下の通りであった:TPA>BDEA>PIPES>TEA、TEAが最良(最低)のLLODを提供する。
【0275】
図5Cは、分析対象物(ECL)の存在下及び
図5Aに提示される分析対象物(NSB)の不在下における信号の相対比較を示し、全てのECL読み取りバッファー及びアッセイ形式は、標準的な2段階アッセイ形式の市販のTPA製剤で得られた結果に対して正規化されている。一般に、PIPES読み取りバッファーは、全てのアッセイ形式にわたってTEA読み取りバッファーよりも低いECL信号を示し、これはECL生成効率データの逆であり、PIPES性能が、電極表面上の抗体の固定化によって、又はアッセイ中に使用される試料マトリックス又は希釈剤への電極の曝露によって悪影響を受ける可能性があることを示唆している。TEA及びPIPESは、標準的な2段階及び1段階アッセイ形式間のNSB信号における相対的変化が最小であることを示した。
【0276】
図5Dは、全てのECL読み取りバッファー及びアッセイ形式にわたる信号対バックグラウンド(S/B)及び信号対ノイズ(S/N)比の比較を示す。平均して、TEAは、標準的な2段階及び1段階アッセイ形式間のS/Bの変化が最小であることを示した。平均S/N比は、3つ全てのアッセイ形式間のTEA読み取りバッファーの最小値を変化させた。したがって、TEA読み取りバッファーは、非洗浄アッセイ形式での使用に大きな可能性を示した。
【0277】
実施例5B.異なるアッセイ形式でのECL読み取りバッファーの評価
実施例5Bでは、標準的な2段階、1段階、及び1段階の非洗浄多重化アッセイ形式(
図4E、4F、及び4Gに示す)を試験した。読み取りバッファーを、1段階アッセイで5/6に、1段階非洗浄アッセイで2/3に希釈した。これらのアッセイの特定のECL及びNSBの結果を
図6Aに示し、LLODを
図6Bに示す。TEA読み取りバッファーからの特異的ECL信号は、1段階の非洗浄アッセイでバッファーを2/3に希釈したにもかかわらず、ほとんどの分析物にわたって、1段階の非洗浄アッセイでは有意に変化しなかった。1段階非洗浄アッセイ対1段階アッセイでは、TEA読み取りバッファーを2/3に希釈したことに起因して、ECL生成効率が約30%低下する可能性があるため、TEA読み取りバッファーのNSBもほとんど又は全く変化しなかった。PIPES読み取りバッファーは、特異的ECL信号の減少及びNSB信号の増加により、(実施例4Aでも観察されるように)1段階アッセイにおけるTEA読み取りバッファーよりも著しく悪化した。一般に、TEA読み取りバッファーLLODは、標準的な2段階アッセイ形式で、TPA読み取りバッファー及びBDEA読み取りバッファーの5倍以内であった。
【0278】
図6Cは、
図6AからのECL及びNSBの結果の相対的な比較を示し、全てのECL読み取りバッファー及びアッセイ形式は、標準的な2段階アッセイ形式におけるTPA製剤で得られた結果に対して正規化される。平均して、TEA読み取りバッファーは、1段階アッセイと1段階の非洗浄アッセイとの間で、特異的ECL及びNSBにほとんど変化を示さなかった(分析物IL-1β、IL-8、及びTNF-αは例外であり、これらは他のECL読み取りバッファーと同様の信号損失を示した。これは、当該問題がECL共反応物質に関連しているのではなく、おそらく、1段階の分析物捕捉及び/又は結合錯体形成工程に関連していることを示唆している)。1段階及び1段階の非洗浄アッセイ形式でのPIPES読み取りバッファーの性能が悪いのは、TRITON(商標)X-100の希釈と、おそらく、アッセイ条件及び電極表面の状態の影響に対するPIPESの存在下でのECL生成の感受性に起因する可能性が高い。
【0279】
実施例6.共通試料及び希釈マトリックスを用いたTEA読み取りバッファーの評価
TEA読み取りバッファーECLの生成及びバックグラウンドを、異なる試料マトリックス及び代謝産物及び/又は薬物干渉物質で試験した。TEA読み取りバッファー組成物は、1.2MのTEA及び850mMのNaCl(pH7.8)を含んだ。表面を2nMのBTIと接触させた。アッセイは、ECL読み取りバッファーを添加する直前に試料マトリックス(干渉物質の有無にかかわらず)を添加して、
図4Cに示すように実施した(1段階非洗浄アッセイ)。
図7Aは、試料マトリックスを示し、
図7Bは、試験した干渉物質を示す。
【0280】
図8Aは、異なる試料マトリックスを用いて、結合(「結合」)及び遊離ECL標識(「遊離」)を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。「H2O」は、TEA読み取りバッファーの前にウェルに試料マトリックスの代わりに水を添加した対照からの信号を示す。「遊離」を含むカラムヘッダーは、モック希釈剤中の6nMの遊離ECL標識を示す。
図8Bは、試料マトリックスを添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図8Aの結果を示す。これらの結果は、平均信号変化が5%未満で、1段階非洗浄アッセイで実行したときに、全ての試験された試料マトリックス(例えば、ヒト、動物、及びタンパク質性)が、結合ECL標識からのTEA読み取りバッファーのECL生成効率に及ぼす影響は最小限であったことを示す。希釈剤中の6nMの遊離ECL標識は、TEA読み取りバッファーでは検出不可能であり、わずかなバックグラウンド信号の増加は、マトリックスに依存するように見えた。
【0281】
次いで、試料マトリックスを、ヒト血液試料において一般的に報告されているものを超えるレベルの干渉物質(
図7Bに示す)でスパイクし(Lorenz et al.,Diabetes Technology & Therapeutics 20(5):344-352(2018))、上記と同じ方法で試験された。
図9Aは、異なる試料マトリックス中の異なる干渉物質を含む結合ECL標識及び遊離ECL標識を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。
図9Bは、試料マトリックス及び干渉物質を添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図9Aの結果を示す。これらの結果は、1段階の非洗浄アッセイで実行したときに、スパイクされたFBS又はBS中の干渉物質が、結合又は遊離ECL標識からのTEA読み取りバッファーのECL生成効率に及ぼす影響は最小限であったことを示す。6nMの遊離ECL標識は、全てのアッセイにわたってほとんど検出できなかった。
【0282】
遊離ECL標識からのECL生成に対して、より高い濃度である240nMで、試料マトリックスの影響を試験した。
図10Aは、異なる試料マトリックス中の遊離ECL標識(「D3+STAG」)を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。
図10Bは、試料マトリックスを添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図10Aの結果を示す。試料マトリックスは、1段階の非洗浄アッセイで実行した場合、遊離ECL標識からのTEA読み取りバッファーのECL生成効率への影響が低く、平均変化は35%未満であった。DMEM培養培地及び対照遊離ECL標識からのECL信号は、約15の余分なバックグラウンドカウントを生成するヒト/動物血清又は血漿よりも低かった。対照信号と比較して、タンパク質性ヒト/動物血清又は血漿の信号が高いのは、電極吸着タンパク質に対するECL標識の静電吸引に起因している可能性がある。DMEMからのより低いECL信号は、フェノール赤色染料の干渉による可能性がある。これらの結果により、1段階の非洗浄アッセイにおいて、ヒト、動物、希釈剤、及び培養マトリックスが、TEA読み取りバッファーECL生成効率に及ぼす影響が最小限であることが更に確認される。
【0283】
より高い濃度の遊離ECL標識(240nM)を、干渉物質によりスパイクした試料マトリックスで試験した。
図11Aは、異なる試料マトリックス中の異なる干渉物質を含む遊離ECL標識を含むTEA読み取りバッファーから生成されたECL信号の結果を示す。
図11Bは、試料マトリックス及び干渉物質を添加しなかったアッセイから生成されたECL信号に対して正規化された
図11Aの結果を示す。1段階の非洗浄アッセイで実行した場合、TEA読み取りバッファーを使用した遊離標識からの信号生成は、低く、異なる干渉物質の存在下で一貫したままであった。対照条件と比較した干渉物質条件(マトリックスを用いず、干渉物質によるスパイクを行わない「H2O」条件)において、信号のわずかな上昇が観察された。これは、干渉物質用の溶剤としてマトリックスに添加されたエタノールの効果であり、干渉物質自体に起因するものではなかった。
【0284】
実施例7.組み合わせECL共反応物質測定
実施例1に記載されるECL共反応物質の組み合わせを、200mMのTris、50mMのKCl、850mMのNaCl、0.1%のTRITON(商標)X-100(pH7.8)中の総共反応物質濃度150mMで試験した。アッセイを、実施例1に記載されるように、結合ECL標識(BTI)を用いて実行した。その結果を
図12に示す。
図12のチャートの右上側は、BTIから生成されたECL信号を示し、
図12のチャートの左下側は、混合ECL共反応物質のECL信号と、個々のECL共反応物質によって生成された信号の合計との比を示す。
図12に示すように、TPAと他のECL共反応物質との組み合わせは、考えられる非線形効果を示した。
【0285】
実施例8.TRITON(商標)X-100の存在に対するECL共反応物質の感受性
実施例1に記載されるECL共反応物質を、一般的に使用されるECL共反応物質トリプロピルアミン(TPA)によって必要とされるTRITON(商標)X-100の存在に対する感受性について試験した。実施例1に記載のように、結合(BTI)及び遊離(FT)ECL標識を用いてアッセイを実行した。結果を
図13A及び13Bに示す。
図13Aは、非電気活性界面活性剤であるTRITON(商標)X-100(TX100)及びPEG(18)トリデシルエーテル(PEG18TDE)中の各ECL反応物質についてのBTI及びFTからのECL信号を示す。
図13Bは、TRITON(商標)X-100対PEG(18)トリデシルエーテル中で生成されたECLの比を示す。
【0286】
TRITON(商標)X-100に対して非常に感受性が高かった化合物は、ラジカルカチオンの寿命が短く、ECL信号がより低かったのは、ECL標識と共反応物質との間の電子伝達が悪かったこと、及び/又はECL標識/共反応物質中間体の急速な副作用に起因する可能性があると考えられた。
図13A及び13Bの結果に基づいて、TRITON(商標)X-100に対して最も感受性の高いECL共反応物質は、PIPES>>DEAE~=DBA-BS~=BEA-BSであった。
【0287】
実施例9.ECL標識オリゴヌクレオチド分子ビーコン様プローブの調製
例示的なECL標識オリゴヌクレオチド分子ビーコン様プローブ(MB)を以下のように調製した。一般的なMBは、文献(Mhlanga & Malmberg,Methods,25(4):463-712001)からの例に基づいて設計した。MBのループに相補的な標的配列を設計し、ランダムに生成されたオリゴに挿入して60-merを形成した。ランダム60-merは、自己相補性が最も低く、したがって、MBの結合を妨げる可能性がある二次構造を形成する可能性が最も低いものとして、ランダムに生成された配列のプールから選択した。MBに相補的な配列よりも長い標的配列を使用した。これは、目的の配列が、MBがハイブリダイズするより大きなオリゴの領域である可能性が高い、実際の生物学的アッセイのより良い表現であろうからである。
【0288】
2つの異なる標的配列を設計し、1つの60-merは、分子ビーコンのループ(T4.1)に相補的な配列を含有し、1つの60-merは、ループ及びステムの上部ヌクレオチド(T4.2;
図15)に相補的な配列を含有した。T4.2配列は、MBをより強く結合し、ステムを不安定化すると予想された。標的オリゴヌクレオチドをビオチン標識して、ストレプトアビジンでコーティングされたプレート上に固定化させた。
【0289】
S-TAG ECL信号に対する3つの異なるクエンチャーのクエンチ効率を評価した。3’クエンチャー及び5’アミンを有する4つの分子ビーコンをIDTから注文し、S-TAG-NHSで標識した(表1、
図16)。3’末端を、以下のクエンチャーで標識した:Black Hole Quencher 2(MB4-1)、Iowa Black(MB4-2)、ダブシル(MB4-3)。対照として、MB4-Cはクエンチャーで標識しなかった。S-TAG標識ビーコンを、陰イオン交換クロマトグラフィーを使用して、オリゴ産生不純物、加水分解S-TAG-NHS、及び追加のS-TAG種から正常に精製した。
【表1】
【0290】
図15は、実施例10~12で実施した実験の図である。標的オリゴヌクレオチド(標的4.2)は、ビオチン-ストレプタビン相互作用によって電極(灰色の楕円形)の表面に固定化される。いくつかの実験では、電極の表面はコーティングされておらず、標的オリゴヌクレオチドは溶液中に残る。ECL標識分子ビーコンプローブを、標的にハイブリダイズさせ、クエンチャー(存在する場合)をECL標識から分離し、ECL標識をクエンチし、ECL共反応物質(図示せず)の存在下での電圧の印加時にECL信号の検出を可能にする。
【0291】
実施例10.ECL標識オリゴヌクレオチド分子ビーコン様プローブの性能
初期の実験は、実施例9のMBは予想よりも安定しており、より高いTmを有し、ステムをわずかに不安定化するように設計されたT4.2標的配列について最高の性能が観察されたことを示唆した。MBの固定化中の温度上昇はまた、MBを固定化された標的配列にハイブリダイズさせる前に、MBを溶かすことによってアッセイ信号を増加させた(データは示されていない)。
【0292】
MBの性能を、コーティングされていない小スポットプレート上の溶液中の標的オリゴヌクレオチドの存在下、及び小スポットストレプトアビジンプレート上に固定された標的オリゴヌクレオチドの存在下で試験した(
図17A~D)。加えて、2つの異なるECL共反応物質を試験した。最初の50uLの0~3000nM T4.2ビオチン化標的オリゴヌクレオチドをプレート(コーティングされていないか、又はストレプトアビジンでコーティングされているかのいずれか)中で室温で60分間、705RPMでインキュベートして、標的オリゴヌクレオチドをストレプトアビジンでコーティングされたプレート上に固定化した。第2の25uLの300nM MBをプレートに添加し、705RPMで55℃で30分間インキュベートし、続いて室温で30分間インキュベートした。最後に、ECL共反応物質TPAを含有する75uLの2倍読み取りバッファー(TPA読み取りバッファー)又は850mMのNaCLを含む75uLの1.2M TEA(TEA読み取りバッファー)をウェルに添加し、プレートを読み取った。T4.2の最終濃度は、0~1000nMであり、MBの最終濃度は、50nMであり、TEAの最終濃度は、600mMであった。
【0293】
クエンチされたMBからのECL信号は、対照(MB4-C)のECL信号よりも低く、効率的なクエンチングを示唆している(
図17A、17B、17C、及び17Dにおいて、MB4-Cは、標的オリゴヌクレオチドの最低濃度における最上線である)。BHQ2及びIowa Blackは、試験したS-TAG ECL標識の最も効率的なクエンチャーであるようである。ECL信号が、標的オリゴヌクレオチドの最高濃度で対照と同じレベルまで回復するにつれて、溶液中又は固定化されたときのMBの脱クエンチが観察され得る(
図17A~D)。
【0294】
固定化された標的オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションによってMBが表面に固定化されると、アッセイ性能及びダイナミックレンジが劇的に増加する(
図17B及び17D)。ダイナミックレンジは、TPAを含有する読み取りバッファー(
図17B)と比較して、TEAを含有する読み取りバッファー(
図17D)で1桁増大させることができる。いかなる理論にも拘束されるものではないが、これは、放射寿命が減少した読み取りバッファーを使用するときに溶液中のバックグラウンド形態種が減少した結果であると考えられている。
【0295】
実施例11.非洗浄アッセイにおけるTEA共反応物質を用いたECL標識オリゴヌクレオチド分子ビーコン様プローブの性能
実施例9(
図18A~B)に記載のMBプローブを使用して、広い濃度範囲の標的オリゴヌクレオチドにわたる非洗浄アッセイの感度を、小点ストレプトアビジンプレート上で試験した。より正確な測定のために、試料を18倍の非特異的結合信号(NSB)で3回実行した。まず、40uLの0~300nM T4.2ビオチン化標的オリゴヌクレオチドを、705RPMで60分間、室温でストレプトアビジンコーティングプレート中でインキュベートして、標的オリゴヌクレオチドを固定化した。次に、10uLの750nM MBをプレートに添加し、705RPMで55℃で30分間インキュベートし、続いて室温で30分間インキュベートした。最後に、850mMのNaCLを含む100uLの1.2M TEAをウェルに添加し、プレートを読み取った。T4.2の最終濃度は、0~100nMであり、MBの最終濃度は、50nMであり、TEAの最終濃度は、800mMであった。MB4-2についての検出下限(LLOD)は、CVが低いために計算されなかった。増幅を伴わないアッセイの感度は、約1pMである。MBのクエンチング、及びバックグラウンドECL信号の減少は、対照MBと比較して観察することができる(MB4-C、
図18Aの標的オリゴヌクレオチドの最低濃度での最上線)。
【0296】
実施例12.2段階の洗浄アッセイにおけるTEA共反応物質を用いたECL標識オリゴヌクレオチド分子ビーコン様プローブの性能
2段階非洗浄MBアッセイの性能を、スモールスポットのストレプトアビジンプレートで試験した。まず、40uLの0~300nM T4.2ビオチン化標的オリゴヌクレオチドを、705RPMで60分間、室温でストレプトアビジンコーティングプレート中でインキュベートして、標的オリゴヌクレオチドを固定化した。次に、10uLの750nM MB及び100uLの1.2M TEAと850mM NaCLとの混合物をウェルに添加し、55℃、705RPMで15分間インキュベートし、続いて室温で15分間インキュベートしてから、プレートを読み取った。T4.2標的オリゴヌクレオチドの最終濃度は、0~100nMであり、MBの最終濃度は、50nMであり、TEAの最終濃度は、800mMであった。結果を
図19A~Bに示す。バックグラウンド信号は、MBを添加し、TEA読み取りバッファーを添加する前にインキュベートしたアッセイと比較して、2段階アッセイではわずかに増加した(実施例11)。これは、TEA読み取りバッファー中のMBの長期インキュベーションの結果であり得る。このアッセイでは、MB4-3のLLODは、CVが低いために計算されなかった。
【0297】
本開示は、本明細書に記載される具体的な実施形態によって範囲が限定されるものではない。本明細書に記載されたものに加えて本開示の様々な修正は、前述の記載及び添付の図から当業者には明らかとなるであろう。そのような修正は、特許請求の範囲内に含まれることが意図される。種々の刊行物が本明細書に引用され、それらの開示は参照によりその全体が組み込まれる。
【0298】
本開示の説明される実施形態及び実施例は、限定的ではなく例示的であることを意図し、本開示の全ての実施形態又は実施例を表すものではない。様々な特定の実施形態に適用される本開示の基本的な新規の特徴が示され、説明され、指摘されてきたが、例示されるデバイスの形態及び詳細における並びにそれらの動作における様々な省略、置換及び変更が、本開示の趣旨から逸脱することなく、当業者によって行われ得ることも理解されたい。例えば、同じ結果を達成するために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行するそれらの要素及び/又は方法工程の全ての組み合わせが、本開示の範囲内にあることが明示的に意図される。更に、本開示の任意の開示された形態若しくは実施形態に関連して示され、かつ/あるいは説明される構造及び/又は要素及び/又は方法工程が、設計の一般的な選択事項として、任意の他の開示された若しくは提案された形態又は実施形態に組み込まれ得ることを認識されるべきである。更に、以下の特許請求の範囲に記載される本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、文字通り及び法律で認識される同等物の両方において、様々な修正及び変更を行うことができる。
【配列表】
【国際調査報告】