IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 深▲せん▼市美▲せき▼微半▲導▼体股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特表-LEDプリント基板および表示装置 図1
  • 特表-LEDプリント基板および表示装置 図2
  • 特表-LEDプリント基板および表示装置 図3
  • 特表-LEDプリント基板および表示装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-26
(54)【発明の名称】LEDプリント基板および表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20241219BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20241219BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20241219BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241219BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20241219BHJP
【FI】
F21V19/00 170
F21V19/00 150
F21S2/00 250
H05K1/02 C
F21Y115:10
F21Y105:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024562217
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 CN2022138997
(87)【国際公開番号】W WO2023185101
(87)【国際公開日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】202210309309.3
(32)【優先日】2022-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524260247
【氏名又は名称】深▲せん▼市美▲せき▼微半▲導▼体股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】袁楚卓
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼都
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼▲東▼▲華▼
【テーマコード(参考)】
3K013
5E338
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K013CA05
5E338BB02
5E338BB13
5E338BB16
5E338BB75
5E338EE60
(57)【要約】
LEDプリント基板を提供する。該LEDプリント基板は、プリント基板正面とプリント基板背面とを含み、複数の貫通孔がプリント基板正面およびプリント基板背面を貫通して設けられており、複数の貫通孔が少なくとも2行の貫通孔を含み、少なくとも3つおきの貫通孔によりプリント基板正面において1つの島状プリント基板領域を囲んでおり、島状プリント基板領域に少なくとも2つの電極ピンが設けられ、電極ピンは、プリント基板正面に設置されるLED発光体と接続するためのものである。また、上記のLEDプリント基板を備えるLED表示機器をさらに提供する。プリント基板およびLED表示機器は、光透過とLED表示/照明の効果とを兼ねることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDプリント基板であって、
プリント基板正面とプリント基板背面とを含み、複数の貫通孔がプリント基板正面およびプリント基板背面を貫通して設けられており、
前記複数の貫通孔が少なくとも2行の貫通孔を含み、
少なくとも3つおきの貫通孔によりプリント基板正面において1つの島状プリント基板領域を囲んでおり、
前記島状プリント基板領域に少なくとも2つの電極ピンが設けられ、前記電極ピンは、プリント基板正面に設置されるLED発光体と接続するためのものである
ことを特徴とするLEDプリント基板。
【請求項2】
前記プリント基板背面にLED発光体と接続するためのICおよび/または素子の設置が不要であり、
前記LED発光体は、前記島状プリント基板領域に位置し、かついずれの貫通孔も遮蔽しないように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項3】
前記プリント基板における各行の貫通孔は、該行内において、隣接する貫通孔が等間隔で設けられており、
および/または、前記プリント基板における各行のLED発光体は、該行内において、隣接するLED発光体が等間隔で設置される
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項4】
前記プリント基板に行状または列状の格子構造の設置が不要である
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項5】
少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項6】
前記プリント基板は、多角形または円形のものである
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項7】
少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる場合、
4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の1つの辺がプリント基板の1つの辺に平行または垂直であり、
あるいは、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の少なくとも1つの辺がプリント基板のいずれの辺にも平行ではない
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項8】
前記電極ピンは、特徴の(1)~(3)のいずれか1つを有し、
特徴の(1):前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンとを含み、
第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップの正極と電気的に接続するためのものであり、
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップの負極と電気的に接続するためのものであり、
特徴の(2):前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンとを含み、
第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第1入力ピンと電気的に接続するためのものであり、
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第2入力ピンと電気的に接続するためのものであり、
特徴の(3):前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンと第3ピンとを含み、
第1ピンは、LED発光体の給電正極/VCC端と電気的に接続するためのものであり、
第2ピンは、LED発光体の給電負極/GND端と電気的に接続するためのものであり、
第3ピンは、LED発光体のデータ信号入力ピンDIN端と電気的に接続するためのものである
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項9】
前記プリント基板は、特徴の(1)~(2)のいずれか1つを有し、
特徴の(1):第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間に、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板正面にLED発光体のデータ入力信号配線が設置され、
特徴の(2):第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間に、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板正面にLED発光体のデータ入力信号配線が設置され、前記プリント基板は、第3行の貫通孔をさらに含み、
第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間にも、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間にも、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板背面にLED発光体の接地配線が設置され、
かつ第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間の第1プリント基板背面領域と、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間の第2プリント基板背面領域とが共用接地される
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDプリント基板。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のLEDプリント基板を備える
ことを特徴とするLED表示機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED分野に属し、具体的に、LEDプリント基板および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、従来技術のLEDプリント基板は、種類が多いが、照明または表示の使用に、市場から透明、半透明の照明または表示のニーズがある。
【0003】
表示を例として、半透明の表示のニーズを満たすには、LEDのプリント基板の構造に対して新たな要求が加えられた。したがって、当分野では、光透過と表示の視覚効果とを兼ねるLEDプリント基板技術および表示装置の開発が急務になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、LED透明の表示または半透明の表示における技術課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、LEDプリント基板を提供する。前記LEDプリント基板は、プリント基板正面とプリント基板背面とを含み、複数の貫通孔がプリント基板正面およびプリント基板背面を貫通して設けられており、前記複数の貫通孔が少なくとも2行の貫通孔を含み、少なくとも3つおきの貫通孔によりプリント基板正面において1つの島状プリント基板領域を囲んでおり、前記島状プリント基板領域に少なくとも2つの電極ピンが設けられ、前記電極ピンは、プリント基板正面に設置されるLED発光体と接続するためのものである。
【0006】
好ましくは、前記プリント基板背面にLED発光体と接続するためのICおよび/または素子の設置が不要である。
【0007】
前記LED発光体は、前記島状プリント基板領域に位置し、かついずれの貫通孔も遮蔽しないよう構成される。
【0008】
好ましくは、前記プリント基板における各行の貫通孔は、該行内において、隣接する貫通孔が等間隔で設けられており、および/または、前記プリント基板における各行のLED発光体は、該行内において、隣接するLED発光体が等間隔で設置される。
【0009】
好ましくは、前記プリント基板に行状または列状の格子構造の設置が不要である。
【0010】
好ましくは、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる。
【0011】
好ましくは、前記プリント基板は、矩形または他の多角形、または円形、または他の形状のものである。
【0012】
好ましくは、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる場合、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の1つの辺がプリント基板の1つの辺に平行または垂直である。
【0013】
好ましくは、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる場合、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の少なくとも1つの辺がプリント基板のいずれの辺にも平行ではない。
【0014】
好ましくは、前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンとを含み、前記第1ピン、第2ピンは、下記の特徴を有する。
【0015】
(1)第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップの正極と電気的に接続するためのものである。
【0016】
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップの負極と電気的に接続するためのものである。
【0017】
(2)第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第1入力ピンと電気的に接続するためのものである。
【0018】
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第2入力ピンと電気的に接続するためのものである。
【0019】
好ましくは、前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンと第3ピンとを含み、前記第1ピン、第2ピン、第3ピンは、下記の特徴を有する。
【0020】
第1ピンは、LED発光体の給電正極/VCC端と電気的に接続するためのものである。
【0021】
第2ピンは、LED発光体の給電負極/GND端と電気的に接続するためのものである。
【0022】
第3ピンは、LED発光体のデータ信号入力ピンDIN端と電気的に接続するためのものである。
【0023】
好ましくは、第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間に、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板正面にLED発光体のデータ入力信号配線が設置される。
【0024】
好ましくは、前記プリント基板は、第3行の貫通孔をさらに含み、第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間にも、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間にも、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板背面にLED発光体の接地配線が設置され、かつ第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間の第1プリント基板背面領域と、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間の第2プリント基板背面領域とが共用接地される。
【0025】
また、本発明は、LED表示機器をさらに提供する。前記LED表示機器は、上記のLEDプリント基板を備える。
【発明の効果】
【0026】
有益な効果
【0027】
本発明に係る上記のプリント基板は、光透過効果とLED表示/照明効果とを兼ね、そして等間隔の表示効果を実現し、さらに、等間隔の視覚効果を実現するとともに光透過率向上の視覚効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例に用いられる図面を簡単に説明する。説明する図面は、本発明のいくつかの実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることが可能である。
図1】本発明の一実施例によるLEDプリント基板の正面の模式的構成図である。
図2】本発明の一実施例によるLEDプリント基板の裏面の模式的構成図である。
図3】本発明の一実施例によるLEDプリント基板の正面の模式的構成図である。
図4】本発明の一実施例によるLEDプリント基板の正面の模式的構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施例の目的、技術案および利点をより明瞭にするため、以下、本発明の実施例に用いられる図1図4を参照しながら、本発明の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明する。説明する実施例は、本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。ここで図面を用いて示した本発明の実施例における部品は、さまざまな配置方法で、配置、設計することが可能である。
【0030】
一実施例において、本発明は、LEDプリント基板を提供する。
【0031】
該LEDプリント基板は、プリント基板正面とプリント基板背面とを含み、複数の貫通孔がプリント基板正面およびプリント基板背面を貫通して設けられている。
【0032】
前記複数の貫通孔が少なくとも2行の貫通孔を含み、少なくとも3つおきの貫通孔によりプリント基板正面において1つの島状プリント基板領域を囲んでいる。
【0033】
前記島状プリント基板領域に少なくとも2つの電極ピンが設けられ、前記電極ピンは、プリント基板正面に設置されるLED発光体と接続するためのものである。
【0034】
上記の実施例では、島状プリント基板領域の複数の貫通孔が光透過および通気の役割を果たし、LED発光体が表示/照明の役割を果たす。通常の一形態は、各島状プリント基板領域について、対応するLED発光体が島状プリント基板領域に設置され、すべての貫通孔が光透過および通気の役割を果たす。しかしながら、本発明は、下記のような非典型的な案を排除するものではない。LED発光体は、接触しない状態で1つまたは複数の貫通孔の上方に設置されるとともに、この1つの貫通孔または複数の貫通孔の両側(または周囲)の2つの異なる島状プリント基板領域を跨いでこの2つの島状プリント基板領域の2つの電極ピンと接続される。このため、上記の実施例において、前記電極ピンが島状プリント基板領域に設置されるLED発光体と接続されるためのものであると限定していなく、前記電極ピンは、プリント基板正面に設置されるLED発光体と接続するためのものであると限定する。
【0035】
複数の貫通孔が規則的に分布する場合、LED発光体は、視覚的に均一で優れた表示効果を示し、貫通孔の規則的な分布により、人の目の感覚が改善され、特に、遠くから見るときの視覚効果の改善に寄与する。
【0036】
例示的に、図1図2は、貫通孔が円形孔である例を示す。貫通孔は、形状が同じまたは同じではない他の形状あってもよく、より一般的に、形状が視覚効果の要求によって決められる。円形または対称性を有する他の形状は、貫通孔形状の好ましい実施形態であり、特に円形が好ましい。好ましくは、各円形貫通孔は、直径が同じである円形のものであるが、本発明は、円形でかつ形状およびサイズが同じである貫通孔に限定されない。
【0037】
図1および図2に示す実施例の場合、上記のLEDプリント基板について、島状プリント基板領域は、貫通孔以外の、プリント基板領域の貫通していない部分である。上記のLEDプリント基板全体から見れば、すべての貫通孔以外に、プリント基板の残りの領域が群島に相当し、そして、この群島は、少なくとも3つおきの貫通孔によりプリント基板正面において1つの島状プリント基板領域を囲んでおり、群島全体は、n個の島状プリント基板領域からなるものである。
【0038】
図1図2に示すように、円形の貫通孔の直径が島状プリント基板領域のサイズよりも大きいとともに貫通孔が光透過のために使用される場合、上記のプリント基板の光透過率が比較的高く、LEDが作動しないとき、自然光が複数の上記の貫通孔から透過することができ、一定の光透過率を有する解決案になる。
【0039】
一実施例において、前記LED発光体は、表面実装型LEDを含む。
【0040】
他の一実施例において、前記プリント基板背面に、LED発光体と接続するためのICおよび/または素子が設置されていない。
【0041】
該実施例は、従来技術に対して本発明の他の特徴を示す。LED発光体それ自体がLEDチップのほか、ドライブIC(電流制限IC、定電流ICに限定されなく)をさらに含む場合、プリント基板は、プリント基板の正面の相応の電極によりLED発光体に給電すればよく、プリント基板背面にLED発光体と接続するためのICおよび/または素子を設置することが不要である。
【0042】
他の一実施例において、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる。
【0043】
例えば、図1および図3のそれぞれは、4つの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる例を示す。3つの貫通孔によれば比較的閉鎖の領域を囲むことができるため、本発明が4つの貫通孔に限定されない。
【0044】
他の一実施例において、前記プリント基板における各行の貫通孔は、該行において、隣接する貫通孔が等間隔で設けられている。
【0045】
他の一実施例において、前記プリント基板における各行のLED発光体は、該行において、隣接するLED発光体が等間隔で設置される。
【0046】
上記の2つの実施例によれば、等間隔の視覚効果の実現に寄与できる。
【0047】
他の一実施例において、前記プリント基板に行状または列状の格子構造の設置が不要である。
【0048】
該実施例について、水平方向または鉛直方向の1つまたは複数の格子を有する従来のLEDプリント基板またはLED透明表示機器(例えば、LED透明表示スクリーン)に対して、本発明は、行状または列状の任意の格子構造を設置することが不要である。その理由として、本発明は、複数の島状プリント基板領域により構成される群島によりプリント基板の力学性能の基本的な要求を満たし、行状または列状の1つまたは複数の格子構造を設置することが不要である。つまり、本実施例は、力学上の補強構造を持っている。また、格子が錯視を招きやすくて格子自体が視覚的効果に影響を与えるため、本実施例では格子構造を設置しない。
【0049】
他の一実施例において、前記プリント基板は、矩形または他の多角形、または円形、または他の形状のものである。
【0050】
図1図2を例として、前記プリント基板は、矩形のものである。これは、LED照明または表示の一般的な状況に適する。矩形は、長方形と正方形とを含む。しかしながら、特殊な装飾効果や特殊な視覚効果、例えば木などの形状を得るため、本発明によるプリント基板は、矩形以外の他の多角形、または円形、または他の形状のものを使用してもよい。他の規則的ではない形状のプリント基板も利用可能である。
【0051】
他の一実施例において、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる場合、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の1つの辺がプリント基板の1つの辺に平行または垂直である。
【0052】
該実施例について、図1および図2に示すプリント基板は、該実施例に該当する。このよう設計によれば、貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線が、プリント基板の1つの辺に平行または垂直であるため、より整るものとして形成される。特に、プリント基板が矩形である場合、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により構成された矩形は、各辺がいずれもプリント基板の1つ辺に平行である。
【0053】
他の一実施例において、少なくとも4つおきの貫通孔により1つの島状プリント基板領域を囲んでいる場合、4つの貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線により矩形を構成し、該矩形の少なくとも1つの辺がプリント基板のいずれの辺にも平行ではない。
【0054】
本実施例およびその前の実施例は、貫通孔の配列に関する。前の実施例による貫通孔の配列が典型的であり、相応の貫通孔の幾何学的中心を結ぶ線がプリント基板の1つの辺に平行または垂直であり、これに対して、本実施例による貫通孔の配列は、より自由である。
【0055】
特に、図3図1とを比較すると、プリント基板のサイズが同じでありかつ貫通孔の直径が同じである場合、図3に示す貫通孔の配列方式は、貫通孔が傾斜して配列されかつ傾斜して配列される貫通孔の各列が互いに平行である。図1および図3の2種の態様で、光透過率が計算できる。図3の場合、光透過率がさらに向上し、LED発光体の数およびネルギー消費を顕著に低減でき、計算により分かるように、図3による態様の場合、図1による態様よりもLED発光体が約半分減少でき、これは非常に有意義である。LED照明または表示のシーンにおいて、人々がLED装置から遠く離れていることが多く、この場合、LED発光体の数量を著しく減らす前提で、遠くから見るとき、視覚効果が顕著に損なわれることなく、特に、大きいサイズのLED照明または表示の場合でも、視覚効果に対する要求を満たすことができる。
【0056】
他の一実施例において、前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンとを含み、前記第1ピン、第2ピンは、下記の特徴を有する。
【0057】
(1)第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップの正極と電気的に接続するためのものである。
【0058】
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップの負極と電気的に接続するためのものである。
【0059】
(2)第1ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第1入力ピンと電気的に接続するためのものである。
【0060】
第2ピンは、LED発光体におけるLEDチップのドライブICの第2入力ピンと電気的に接続するためのものである。
【0061】
該実施例によれば分かるように、本発明によるLEDプリント基板は、必ずしも3種およびそれ以上のピンに限定されるとは限らない。LEDの発光は、AC駆動であってもDC駆動であっても、LEDは、最低要求が2線式給電である。LEDチップ技術の発展により、ドライブICがなくても、一定数の面積の比較的小さいLEDチップを利用してLED発光体を形成し、それをACまたはDCにより直接駆動することができる。したがって、上記の実施例は、ドライブICの有無に応じた前記第1ピン、第2ピンの具体的な設置である。
【0062】
他の一実施例において、前記電極ピンは、第1ピンと第2ピンと第3ピンとを含み、前記第1ピン、第2ピン、第3ピンは、下記の特徴を有する。
【0063】
第1ピンは、LED発光体の給電正極/VCC端と電気的に接続するためのものである。
【0064】
第2ピンは、LED発光体の給電負極/GND端と電気的に接続するためのものである。
【0065】
第3ピンは、LED発光体のデータ信号入力ピンDIN端と電気的に接続するためのものである。
【0066】
該実施例は、特にデータ信号入力の関与するLED製品に適するため、3線、3ピンの一般的な方式を選択する。
【0067】
本実施例およびその前の実施例について、LEDの駆動分野では、活線・中性線/正極線、負極線などの給電線を利用して、給電する同時にデータ信号を伝送する技術がすでに存在し、該技術が搬送波技術に相当する。
【0068】
したがって、前の一実施例の場合、第1ピン、第2ピンしか設置されなくても、データ信号を伝送することができ、該データ信号が異なるLED発光体に対するものであるか、単一のLED発光体における異なるLEDチップの特定のコード信号であるかに関わらず、このような搬送波技術により相応のデータ信号の伝送を実現することができる。
【0069】
該データ信号が具体的にLED発光体/LEDチップのアドレスコード信号であるか、照明または表示のときの色の色信号であるかに関わらず、このような搬送波技術により相応のデータ信号の伝送を実現することができる。
【0070】
他の一実施例において、前記電極ピンは、第4ピンをさらに含み、第4ピンは、LED発光体のデータ信号出力ピンDOUT端と電気的に接続するためのものである。
【0071】
他の一実施例において、第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間に、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板正面にLED発光体のデータ入力信号配線が設置される。
【0072】
図4に示すように、図4における左側に複数本のデータ入力信号配線が示され、複数本のデータ入力信号配線がそれぞれ1DI(図4における符号の1)、2DI(図4における符号の2)、3DI(図4における符号の3)などである。
【0073】
他の一実施例において、前記プリント基板は、第3行の貫通孔をさらに含み、第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間にも、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間にも、プリント基板における第1方向に沿って、前記プリント基板背面にLED発光体の接地配線が設置され、かつ第1行の貫通孔と第2行の貫通孔との間の第1プリント基板背面領域と、第2行の貫通孔と第3行の貫通孔との間の第2プリント基板背面領域とが共用接地される。
【0074】
該実施例について、図2に示すように、すべての接地線の共用接地を確保して、共用接地されないことに起因する電位差を防止するため上記のように設置する。
【0075】
他の一実施例において、前記プリント基板は、複数の第1タイプビアをさらに含み、前記プリント基板は、前記第1タイプビアによりLED発光体の給電負極/GND端と電気的に接続される。
【0076】
他の一実施例において、前記プリント基板は、複数の第2タイプビアをさらに含み、前記プリント基板は、前記第2タイプビアによりLED発光体の給電正極/VCC端と電気的に接続される。
【0077】
さらに、図2に示すように、他の一実施例において、第1行の貫通孔および第2行の貫通孔の両方の延在方向を、プリント基板の1つの辺(例えば、上部辺)に平行な第1方向として定義し、第3行の貫通孔も第1方向に沿って延在し、この場合、第1方向にほぼ垂直な第2方向に沿って、前記プリント基板背面に2つの第1タイプビアを接続するための導電配線が設置される。
【0078】
さらに、図4に示すように、他の一実施例において、プリント基板正面において、前記島状プリント基板領域に2つの第2タイプビアが設けられており、かつ前記2つの第2タイプビアが導電配線により接続される。
【0079】
他の一実施例において、プリント基板正面の両端のそれぞれにLED発光体の給電正極/VCC端と電気的に接続するための第1タイプターミナルが設置され、プリント基板背面の両端のそれぞれにLED発光体の給電負極/GND端と電気的に接続するための第2タイプターミナルが設置される。
【0080】
これによって、前記プリント基板の両端のそれぞれにより、前記プリント基板が、同様な構造を有する前後のプリント基板をカスケード接続することができ、前後の2つのプリント基板のそれぞれの第1タイプターミナル、第2タイプターミナルを対応して接続すればよい。前記第1タイプターミナル、第2タイプターミナルは、プリント基板正面の両端に均等に分布し、かつ複数ある。
【0081】
他の一実施例において、プリント基板正面の両端のそれぞれに、LED発光体と電気的に接続するためのデータ信号入力ピンDIN端がさらに設置される。
【0082】
このようにして、データ信号入力の関与があっても、前記プリント基板は、同様な構造を有するリント基板と前後でカスケード接続することができる。
【0083】
他の一実施例において、前記LEDプリント基板は、自由に曲がったり変形したりすることが可能な材料を選択する。このようにすれば、より自由度の高い視覚効果の実現に寄与できる。
【0084】
他の一実施例において、前記LEDプリント基板は、透明な材料を選択する。
【0085】
また、本発明は、LED表示機器をさらに提供する。前記LED表示機器は、上記のいずれか1つの実施例によるLEDプリント基板を使用する。
【0086】
他の一実施例において、前記LED表示機器は、LED発光体をさらに含む。
【0087】
他の一実施例において、前記LED表示機器に支持構造の設置が不要である。
【0088】
従来の表示機器(例えば、格子スクリーン)は、それ自体の力学的強度が十分ではなく、別体の支持構造により支持する必要があり、別体の支持構造は、格子構造、格子構造以外の他のフレームなどを含む。これに対して、本実施例におけるLED表示機器に、力学的強度が十分ではない問題が存在しないため、支持構造の設置が不要である。
【0089】
他の一実施例において、前記LEDプリント基板背面にICおよび/または素子の設置が不要であるため、前記LED表示機器は、任意の表面、または任意の構造の中間層に取り付けることができる。
【0090】
上記は、本発明の具体的な実施形態にすぎず、本発明の保護範囲がこれらに限定されない。当業者は、本発明に開示された技術範囲内で行った如何なる変更または置換も本発明の保護範囲内に属する。このため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずる。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】