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特表2024-547227触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置
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  • 特表-触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置 図1
  • 特表-触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置 図2
  • 特表-触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置 図3
  • 特表-触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-27
(54)【発明の名称】触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20241220BHJP
【FI】
G06F3/01 560
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532291
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2022144322
(87)【国際公開番号】W WO2024119574
(87)【国際公開日】2024-06-13
(31)【優先権主張番号】202211574168.4
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523182360
【氏名又は名称】エーエーシー アコースティック テクノロジーズ (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】向征
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA51
5E555AA69
5E555BA05
5E555BA06
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC09
5E555DA24
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】本発明は、触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置を提供する。
【解決手段】前記方法は、触覚効果データを取得することと、前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得することと、前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得することと、前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うことと、を含む。従来技術と比べて、本発明は、データの取得から再生の段階まで、それぞれ暗号化と圧縮の方式で処理を行うため、触覚効果データを記憶する時に記憶スペースを節約し、且つ再生時に元のデータに復元して再生効果を確保でき、同時に、記憶時に暗号化アルゴリズムを用いて暗号化処理を行うことで、記憶過程において元の触覚効果データの安全性を確保できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚効果データを取得することと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することであることと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することであることと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うことと、を含む、
ことを特徴とする触覚効果データの圧縮と暗号化方法。
【請求項2】
触覚効果データを取得することと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法は、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することであることと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法は、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することであることと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うことと、を含む、
ことを特徴とする触覚効果データの圧縮と暗号化方法。
【請求項3】
前記予め設定された暗号化方法は、予め設定された秘密鍵によって、前記触覚効果データを暗号化処理することであり、
前記予め設定された復号化方法は、前記予め設定された秘密鍵によって、前記触覚記憶データを復号化処理することである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の触覚効果データの圧縮と暗号化方法。
【請求項4】
触覚効果データを取得するためのデータ取得モジュールと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得するための圧縮と暗号化モジュールであって、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することである圧縮と暗号化モジュールと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得するための解凍と復号化モジュールであって、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することである解凍と復号化モジュールと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うための触覚効果再生モジュールと、を備える、
ことを特徴とする触覚効果データの圧縮と暗号化システム。
【請求項5】
触覚効果データを取得するためのデータ取得モジュールと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得するための圧縮と暗号化モジュールであって、前記予め設定された圧縮方法が、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することである圧縮と暗号化モジュールと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得するための解凍と復号化モジュールであって、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することである解凍と復号化モジュールと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うための触覚効果再生モジュールと、を備える、
ことを特徴とする触覚効果データの圧縮と暗号化システム。
【請求項6】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサ上で実行可能であるコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時に、請求項1~3のいずれか1項に記載の触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項7】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、請求項1~3のいずれか1項に記載の触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触覚効果データの処理方法に関し、特に、触覚効果データの圧縮と暗号化方法、システム及び関連装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンシューマーエレクトロニクス技術の発展に伴い、振動モータ、ボイスコイルモータなどを主とするブレーキをキャリアとする触覚フィードバックソリューションは、例えば携帯電話、タブレットなどの各種消費者用電子機器に広く応用されている。
【0003】
従来技術では、さまざまな触覚効果データがデジタル信号として触覚フィードバックソリューションのデジタル側に記憶されており、触覚効果が必要な場合、システムはこのデジタル信号を呼び出し、あるデジタル-アナログ変換デバイスでアナログ信号に変換することで、ブレーキを、触覚フィードバック効果の応用を行うように駆動する。このうち、触覚効果データの生成には下記の2つの方式がある。
1つは、予め設計された効果データを、例えばPCのハードディスクやチップ内のRAMユニットなどのメモリに記憶し、必要に応じてインターフェイスから直接呼び出す方式である。この方式は通常RAMモードと呼ばれる。
もう1つは、デジタル側の信号処理リンクを通じて、リアルタイムに必要な触覚効果データを生成することである。この方式は通常RTPモードと呼ばれる。
【0004】
しかしながら、RAMモードでも、RTPモードでも、触覚効果データの記憶と生成過程において、2つの問題が避けられず、且つ触覚フィードバック技術の急速な発展に伴い、この2つの問題はますます目立っている。
1つ目の問題は、触覚効果データの占めるメモリサイズが、予め設定されたエフェクトファイルの増加に伴ってますます大きくなることである。
2つ目の問題は、元の触覚効果データがユーザ読み取り可能なディスクまたはRAM空間に記憶されているため、データセキュリティに問題があることである。
【0005】
したがって、上記の問題を解決するためには、新たな触覚効果データの処理方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、触覚効果データの記憶サイズ及び暗号化要求を下げることができる触覚効果データ処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、第1面では、本発明には、触覚効果データの圧縮と暗号化方法が提供され、当該触覚効果データの圧縮と暗号化方法は、
触覚効果データを取得することと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することであることと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することであることと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うことと、を含む。
【0008】
第2面では、本発明には、別の触覚効果データの圧縮と暗号化方法が提供され、当該触覚効果データの圧縮と暗号化方法は、
触覚効果データを取得することと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法は、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することであることと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法は、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することであることと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うことと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記予め設定された暗号化方法は、予め設定された秘密鍵によって、前記触覚効果データを暗号化処理することである。前記予め設定された復号化方法は、前記予め設定された秘密鍵によって、前記触覚記憶データを復号化処理することである。
【0010】
第3面では、本発明には、触覚効果データの圧縮と暗号化システムがさらに提供され、当該触覚効果データの圧縮と暗号化システムは、
触覚効果データを取得するためのデータ取得モジュールと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得するための圧縮と暗号化モジュールであって、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することである圧縮と暗号化モジュールと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得するための解凍と復号化モジュールであって、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することである解凍と復号化モジュールと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うための触覚効果再生モジュールと、を備える。
【0011】
第4面では、本発明には、別の触覚効果データの圧縮と暗号化システムがさらに提供され、当該触覚効果データの圧縮と暗号化システムは、
触覚効果データを取得するためのデータ取得モジュールと、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得するための圧縮と暗号化モジュールであって、前記予め設定された圧縮方法が、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することである圧縮と暗号化モジュールと、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得するための解凍と復号化モジュールであって、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することである解凍と復号化モジュールと、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うための触覚効果再生モジュールと、を備える。
【0012】
第5面では、本発明には、コンピュータ装置がさらに提供され、当該コンピュータ装置は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサ上で実行可能であるコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時に、上記のいずれか1項に記載の触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実現する。
【0013】
第6面では、本発明には、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供され、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、上記のいずれか1項に記載の触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実現する。
【発明の効果】
【0014】
従来技術と比べて、本発明の触覚効果データの圧縮と暗号化方法では、データの取得から再生の段階まで、それぞれ暗号化と圧縮の方式で処理を行っているため、触覚効果データを記憶する時に記憶スペースを節約し、且つ再生する時に元のデータに復元して再生効果を確保することができる。それとともに、記憶する時に暗号化アルゴリズムを用いて暗号化処理を行うことで、記憶過程において元の触覚効果データの安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働を行うことなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
図1図1は、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施例によって提供された別の触覚効果データの圧縮と暗号化方法のフローチャートである。
図3図3は、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化システムの構成を示す図である。
図4図4は、本発明の実施例によって提供されたコンピュータ装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例における図面を結合して、本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
実施例1
【0017】
図1を参照して、図1は、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化方法のフローチャートであり、具体的に、前記方法は、以下のステップを含む
【0018】
S1:触覚効果データを取得する。
【0019】
例示的に、本発明の実施例では、前記触覚効果データを取得する方法は、音声録音装置を介して環境から収集して得るものであってもよいし、コンピュータソフトウェアで前記触覚効果データを編集して得るものであってもよい。本発明では、取得方式について特に限定しない。
【0020】
S2:前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することである。
【0021】
S3:前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することである。
【0022】
具体的には、前記予め設定された圧縮周波数と前記予め設定された再生周波数は、データの速度によって変化し、例えば、1つの実施形態では、人体の触覚フィードバックの周波数範囲は500Hz以内であるため、ほとんどの触覚フィードバックデータの周波数範囲はこの500Hzを超えていないが、触覚効果を再生しながら、触覚効果のフィードバック品質を高めるために、通常、余分なノイズを生じさせないことが求められる。人間の耳は5kHz~8kHz程度のノイズに敏感であるため、前記触覚フィードバックデータを再生する場合、再生速度は通常24kHz~96kHzに上昇する。本発明の実施例では、触覚効果データの記憶空間を圧縮するために、ステップS2で4kHzのような低速度のデジタル信号を使用するが、ステップS3で解凍する時に48kHzのような高速度のデジタル信号を使用する。
【0023】
好ましくは、前記予め設定された暗号化方法は、予め設定された秘密鍵によって、前記触覚効果データを暗号化処理することである。前記予め設定された復号化方法は、前記予め設定された秘密鍵によって、前記触覚記憶データを復号化処理することである。
【0024】
具体的には、予め記憶されたまたは生成された触覚フィードバックデータについて、その安全性需要の観点から、何らかの方法で触覚フィードバックデータを暗号化する必要がある。本発明の実施例で実際に実施する時、暗号化の複雑さと安全性との間にバランスを取るために、既存の複数の暗号化アルゴリズムを採用してもよい。好ましくは、ステップS1、S2とステップS3、S4の実行主体が一致しない場合、触覚フィードバック信号の解凍前と再生前に復号化化操作を完成させるために、前記予め設定された秘密鍵を暗号化側から復号化側に同期させる必要がある。
【0025】
S4:前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行う。
【0026】
従来技術と比べて、本発明の触覚効果データの圧縮と暗号化方法では、データの取得から再生の段階まで、それぞれ暗号化と圧縮の方式で処理を行っているため、触覚効果データを記憶する時に記憶スペースを節約し、且つ再生する時に元のデータに復元して、再生効果を確保することができる。それとともに、記憶する時に暗号化アルゴリズムを用いて暗号化処理を行うことで、記憶過程において元の触覚効果データの安全性を確保することができる。
実施例2
【0027】
図2を参照して、図2は、本発明の実施例によって提供された別の触覚効果データの圧縮と暗号化方法のフローチャートであり、具体的に、前記方法は、以下のステップを含む。
【0028】
S1:触覚効果データを取得する。
【0029】
S2:前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法は、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することである。
【0030】
S3:前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法は、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することである。
【0031】
具体的には、ソースコーディングの圧縮方法は、データの偶発性と低周波性の特徴に基づいたものであり、データ中の冗長な情報が常に多く、本発明の実施例において、ステップS2では、ソースコーディングによって前記触覚効果データ中の冗長な周波数をコーディング圧縮し、ステップS3では、データの圧縮部分をソースコーディングで復元し、オリジナル周波数を持つ前記触覚フィードバックデータを取得し、これによって、触覚フィードバックの品質を確保する。
【0032】
S4:前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行う。
実施例3
【0033】
本発明の実施例では、触覚効果データの圧縮と暗号化システム200がさらに提供され、図3を参照して、図3は、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化システム200の構成を示す図であり、前記触覚効果データの圧縮と暗号化システム200は、
触覚効果データを取得するためのデータ取得モジュール201と、
前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得するための圧縮と暗号化モジュール202であって、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することである圧縮と暗号化モジュール202と、
前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得するための解凍と復号化モジュール203であって、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することである解凍と復号化モジュール203と、
前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行うための触覚効果再生モジュール204と、を備える。
実施例4
【0034】
別の実施可能な実施例では、前記圧縮と暗号化モジュール202と前記解凍と復号化モジュール203に使用される圧縮方法は異なっている。
【0035】
圧縮と暗号化モジュール202は、前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得することに用いられ、前記予め設定された圧縮方法が、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することである。
【0036】
解凍と復号化モジュール203は、前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得することに用いられ、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することである。
【0037】
前記触覚効果データの圧縮と暗号化システム200は、上記の実施例における触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実現することができ、且つ同じ技術的効果を奏することができる。具体的には、上記の実施例の説明を参照し、ここでは繰り返して説明する必要がない。
実施例5
【0038】
本発明の実施例では、コンピュータ装置300がさらに提供される。図4を参照して、図4は、本発明の実施例によって提供されたコンピュータ装置の構成を示す図であり、前記コンピュータ装置300は、メモリ302と、プロセッサ301と、前記メモリ302に記憶されかつ前記プロセッサ301上で実行可能であるコンピュータプログラムと、を含む。
【0039】
前記プロセッサ301は前記メモリ302に記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化方法におけるステップを実行させ、図1及び図2を参照しながら、具体的に、以下のステップを含む。
【0040】
S1:触覚効果データを取得する。
【0041】
S2:前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法が、前記触覚効果データを予め設定された圧縮周波数でダウンサンプリング処理することである。
【0042】
S3:前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法が、前記触覚記憶データを予め設定された再生周波数でアップサンプリング処理することである。
【0043】
好ましくは、前記予め設定された暗号化方法は、予め設定された秘密鍵によって、前記触覚効果データを暗号化処理することである。前記予め設定された復号化方法は、前記予め設定された秘密鍵によって、前記触覚記憶データを復号化処理することである。
【0044】
S4:前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行う。または、
【0045】
S1:触覚効果データを取得する。
【0046】
S2:前記触覚効果データを予め設定された圧縮方法によって圧縮し、そして、予め設定された暗号化方法によって暗号化し、触覚記憶データを取得し、前記予め設定された圧縮方法は、オリジナル周波数である前記触覚効果データをソースコーディングによって圧縮処理することである。
【0047】
S3:前記触覚記憶データを予め設定された復号化方法によって復号化し、そして、予め設定された解凍方法によって解凍し、触覚フィードバックデータを取得し、前記予め設定された解凍方法は、前記触覚記憶データを前記オリジナル周波数に復元することである。
【0048】
S4:前記触覚フィードバックデータに対してデジタルアナログ変換を行い、ブレーキユニットに入力して触覚効果の再生を行う。
【0049】
本発明の実施例によって提供されたコンピュータ装置300は、上記の実施例のような触覚効果データの圧縮と暗号化方法における各ステップを実現することができ、且つ同じ技術的効果を奏することができる。具体的には、上記の実施例の説明を参照し、ここでは繰り返して説明する必要がない。
実施例6
【0050】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供され、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、本発明の実施例によって提供された触覚効果データの圧縮と暗号化方法における各過程及びステップを実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができる。重複を避けるため、ここでは繰り返して説明する必要がない。
【0051】
以上に述べたのは、本発明の実施形態に過ぎず、当業者にとっては、本発明の創造思想から逸脱することなく改良することができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】