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特表2024-547231サンプル調製システムのためのウィンドウデフォッガー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-27
(54)【発明の名称】サンプル調製システムのためのウィンドウデフォッガー
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20241220BHJP
   G01N 1/28 20060101ALI20241220BHJP
   G01N 1/42 20060101ALI20241220BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20241220BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20241220BHJP
   F25D 21/04 20060101ALI20241220BHJP
【FI】
G01N35/00 F
G01N1/28 J
G01N1/42
C12M1/00 A
F25D23/00 301K
F25D21/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532775
(86)(22)【出願日】2022-12-02
(85)【翻訳文提出日】2024-07-29
(86)【国際出願番号】 US2022080851
(87)【国際公開番号】W WO2023102547
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/285,737
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/294,736
(32)【優先日】2021-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Beckman Coulter, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 S. Kraemer Boulevard, Brea, CA 92821, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ナバ, サイモン エー.
【テーマコード(参考)】
2G052
2G058
3L345
4B029
【Fターム(参考)】
2G052AA31
2G052AD29
2G052AD49
2G052EB13
2G052GA29
2G052HA19
2G052HB04
2G052HC17
2G052HC23
2G052JA08
2G058BB02
2G058BB07
2G058BB12
2G058BB18
2G058BB19
2G058GC02
2G058GC05
3L345AA02
3L345AA19
3L345AA21
3L345JJ02
3L345JJ14
3L345JJ23
3L345KK01
3L345KK02
3L345KK04
4B029AA07
4B029AA27
4B029DG10
4B029FA15
(57)【要約】
【解決手段】本発明のサンプル調整ユニットは、冷蔵材料の画像データを取得するためのシステムが開示されている。システムは、撮像システムを持つ材料管理ユニットを含む。材料管理ユニットは、材料バイアルが保管される冷蔵チャンバーをさらに含む。撮像システムは、材料管理ユニットの側上に位置づけされる窓を含み、それは、材料管理ユニットの外部空間から冷蔵チャンバーの内部空間を分ける。撮像システムは、外部空間中に位置づけされるカメラをさらに含み、それは、窓を通して画像データをキャプチャする。窓は、結露が窓の表面上に形成することを妨げるように機能する発熱体によってその側に沿って加熱される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル調整ユニットであって、前記サンプル調整ユニットは、
冷蔵内部空間内に複数の材料バイアルを保管するように構成されている材料管理ユニットであって、前記材料管理ユニットは、
前記冷蔵内部空間内に複数の材料バイアルを保管するように構成されている材料保管カルーセルと、
撮像システムであって、前記撮像システムは、
前記材料管理ユニットの外部空間から前記冷蔵内部空間を分ける窓と、
前記材料管理ユニットの前記外部空間に位置づけされ、前記窓を通して前記内部空間の画像データをキャプチャするように構成されているカメラと、
前記窓の縁に熱を加えるように構成されている発熱体と
を備える、撮像システムと
をさらに備える、材料管理ユニットと、
前記複数の材料バイアル内に保管される材料にアクセスするように構成されている転送ステーションと
を備える、サンプル調整ユニット。
【請求項2】
前記カメラが、前記材料バイアルに貼付されるバーコードの画像データをキャプチャするように構成されている、請求項1に記載のサンプル調整ユニット。
【請求項3】
前記発熱体が、抵抗発熱ストリップである、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調整ユニット。
【請求項4】
前記窓が反射防止コーティングでコーティングされている、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調整ユニット。
【請求項5】
前記窓の第一の表面が、前記外部空間に露出しており、前記窓の第二の表面が、前記冷蔵空間に露出しており、前記窓の第三の表面が、前記第一の表面および前記第二の表面に跨る、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調整ユニット。
【請求項6】
前記窓の前記第一の表面が、第一の平面を定義し、前記第一の平面が、前記サンプル調製ユニットの壁によって定義される垂直平面に対して斜めに位置づけされる、請求項5に記載のサンプル調整ユニット。
【請求項7】
前記カメラが、第二の平面を定義する撮像面を含み、前記第一の平面と前記垂直平面との間の角度が、第一の角度を定義し、前記第二の平面と垂直平面との間の角度が、第二の角度を定義し、前記第一の角度が、前記第二の角度よりも大きい、請求項6に記載のサンプル調製ユニット。
【請求項8】
前記窓の前記縁が、4つの表面を備え、前記発熱体が、前記縁の少なくとも2つの反対表面に取り付けている、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項9】
前記発熱体が、1またはそれより多くの接着剤付き抵抗発熱ストリップである、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項10】
前記カメラから前記窓の反対に位置づけされるライトアセンブリをさらに備え、前記ライトアセンブリが、前記画像データの対象を照らすように構成されている、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項11】
前記窓がホウケイ酸ガラスである、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項12】
前記窓の前記第一の表面および第二の表面が、長方形の形状であり、長さ寸法および幅寸法を有し、前記長さ寸法が、前記幅寸法よりも大きく、前記発熱体が、前記長さ寸法に隣接する前記窓の2つの縁に熱を加えるように構成されている、請求項5に記載のサンプル調整ユニット。
【請求項13】
前記発熱体に電力を供給するように構成されている電源をさらに備える、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項14】
前記窓が、前記外部空間から前記冷蔵内部空間中への可視性を提供し、前記発熱体が、前記冷蔵内部空間中への可視性を不明瞭にしないように位置づけされている、請求項1~2のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【請求項15】
前記ライトアセンブリが、前記カメラが前記画像データをキャプチャする間に、前記画像データの対象を選択的に照らすように構成されている、請求項10に記載のサンプル調整ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2022年12月2日に出願され、2021年12月3日に出願された米国仮特許出願第63/285,737号および2021年12月29日に出願された米国仮特許出願第63/294,736号の利益および優先権を主張し、その開示全体は、本明細書において、参照によりその全体が組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
(背景)
いくつかの状況において、ある化学材料または生物材料を保管または準備するとき、材料は、特定の温度で保存されなければならない。材料によって、これらの温度は、室温よりも大幅に冷たくあり得、その場合、材料は、冷蔵保存されなければならない。同様に、材料は、感光性であり得、その場合、材料は、有害な光源から遮蔽されなければならない。冷蔵チャンバーは、これらの材料を保管し、それらを外部の光源から遮蔽するために使われる。材料を冷蔵チャンバー中に置くとき、その中に保管されている材料の正確なカタログまたは目録を保存する必要があり得る。それゆえ、冷蔵チャンバー内に格納されている材料の正体を素早く確かめるいくつかの方法を有することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(要旨)
一般的な用語では、本開示は、材料管理ユニットおよびその中に保管される材料の画像データを得るために材料管理ユニットにより行われる方法を指し示す。1つの可能な構成であり非制限的な例によると、材料管理ユニットは、複数の材料保管バイアルを冷蔵温度で格納する。材料管理ユニットは、それを通ってカメラが材料管理ユニットの内部空間の画像データをキャプチャすることができる窓を含む。発熱体は、窓を加熱し、結露がその外部表面上に形成することを妨げるために、窓の縁に沿って位置づけされている。様々な態様が、本開示中に記載され、それは、以下の態様を含むが、制限はしない。
【0004】
本開示の1つの態様は、材料管理ユニットである。材料管理ユニットは、内部冷蔵空間を持つ冷蔵チャンバーを備える。冷蔵空間は、冷蔵チャンバーの外側に外部空間よりも低い温度で保持されている。材料管理ユニットは、材料管理ユニット上に位置づけされる窓をさらに備え、外部空間を冷蔵空間から分けている。窓は、外部空間に露出している第一の表面、冷蔵空間に露出している第二の表面および第一の表面と第二の表面との間に跨る第三の表面を備える。材料管理ユニットは、窓の第三の表面に熱を加えるように構成される発熱体もまた含む。材料管理ユニットは、外部空間中に位置づけされ、窓を通して冷蔵空間の画像データをキャプチャするように方向づけられるカメラをさらに含む。
【0005】
本開示の他の態様は、保温窓ユニットである。保温窓ユニットは、第一の表面、第二の表面および縁を有する窓を備える。保温窓ユニットは、窓の縁に熱を加えるように構成される発熱体をさらに備える。発熱体は、第一の表面および第二の表面のうち少なくとも1つを、少なくとも摂氏35度に加熱するように構成されている。
【0006】
本開示のさらなる態様は、第一の表面、第二の表面および第一の表面と第二の表面との間に跨っている縁を持つ窓を備える撮像システムである。撮像システムは、窓の第一の表面および第二の表面を通して画像データをキャプチャするように方向づけられる撮像面を持つカメラをさらに備える。撮像システムは、窓の縁に熱を加えるように構成される発熱体もまた備える。
【0007】
本開示の他の態様は、サンプル調製ユニットであり、冷蔵内部空間内に複数の材料バイアルを保管するように構成される材料管理ユニットを備えている。材料管理ユニットは、冷蔵内部空間内に複数の材料バイアルを保持するように構成される材料保管カルーセルをさらに備える。材料管理ユニットは、撮像システムをさらに備える。撮像システムは、材料管理ユニットの外部空間から冷蔵内部空間を分ける窓と、材料管理ユニットの外部空間中に位置づけされ、窓を通して内部空間の画像データをキャプチャするように構成されるカメラとを備える。撮像システムは、窓の縁の熱を加えるように構成される発熱体と、複数の材料バイアル内に保管される材料にアクセスするように構成される転送ステーションとをさらに備える。
【0008】
本開示のさらなる態様は、サンプル調製ユニットであり、窓および窓と結合される発熱体を有する冷蔵チャンバーを備えている。
【0009】
本開示の他の態様は、画像をキャプチャする方法であり、窓を通して冷蔵チャンバーの内部空間の画像をキャプチャするために、冷蔵チャンバーの外側にカメラを位置づけすることを含む。冷蔵チャンバーは、窓を含む。窓は、冷蔵チャンバーの外部に面する窓の第一の表面、冷蔵チャンバーの内部に面する窓の第二の表面、および窓の第一の表面と窓の第二の表面との間に広がる窓の側表面をさらに備える。冷蔵チャンバーは、窓の側表面に熱を加えるように構成される発熱体をさらに備える。方法は、画像をキャプチャするようにカメラを動作させることもまた含む。
【0010】
本開示のさらなる態様は、サンプル調製ユニットの冷蔵チャンバーの窓上に蓄積する結露を減らす方法である。窓は、冷蔵チャンバーの内部領域と外部領域との間に位置づけされ、方法は、窓の外部表面上に蓄積する結露を減らすために、窓に熱を加えることを備える。
【0011】
本開示の他の態様は、冷蔵チャンバー内のバイアルを識別する方法である。方法は、冷蔵チャンバーの窓に熱を加えることと、バイアルの少なくとも一部分の画像をキャプチャすることとを含む。バイアルは、バイアル上に配置された識別子を含み、画像は、加熱された窓を通してキャプチャされる。方法は、識別子を使ってバイアルを識別することもまた含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、例示的なサンプル調製機器の正面透視図である。
【0013】
図2図2は、図1の例示的なサンプル調製機器の上面図であり、サンプル調製機器のハードウェア構成要素を描写している。
【0014】
図3図3は、閉じた構成の例示的な温度制御材料管理ユニットの正面透視図である。
【0015】
図4図4は、図3の例示的な温度制御材料管理ユニットの断面図である。
【0016】
図5図5は、開いた構成の図3の例示的な温度制御材料管理ユニットの他の正面透視図である。
【0017】
図6図6は、例示的な材料保管カルーセルの透視図である。
【0018】
図7図7は、他の例示的な材料保管カルーセルの透視図である。
【0019】
図8図8は、他の例示的な温度制御材料管理ユニットの透視図である。
【0020】
図9図9は、図8の例示的な温度制御材料管理ユニットの断面図である。
【0021】
図10図10は、例示的なカルーセルモーターの透視図である。
【0022】
図11図11は、例示的な温度制御カルーセルハウジングモジュールの背面透視図である。
【0023】
図12図12は、図11の例示的な温度制御カルーセルハウジングモジュールの断面図である。
【0024】
図13図13は、コントローラー、カメラ、ライトアセンブリおよび発熱体の間の接続を描写する例示的なブロック図である。
【0025】
図14図14は、例示的な窓アセンブリの透視図である。
【0026】
図15図15は、例示的な保温窓の透視図である。
【0027】
図16図16は、図15の例示的な保温窓の熱モデルである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(詳細な説明)
様々な実施形態が、図面を参照して詳細に記載されるだろうが、ここでは、いくつかの図を通して同様の参照数値は、同様の部品およびアセンブリを表す。様々な実施形態への参照は、本明細書に添付される特許請求の範囲を制限しない。加えて、本明細書中で述べられる任意の例は、制限的であることを意図せず、添付される特許請求の範囲に対する多くの可能な実施形態のうちいくつかを単に述べているだけである。
【0029】
図1は、例示的なサンプル調製機器である。図1は、例示的なサンプル調製機器100を描写する。サンプル調製機器100は、フローサイトメータパネルのような後続の分析のための検体のサンプルを調製するために使われることができる。例示的な検体は、全血、骨髄、解離組織、末梢単核球、細針吸引液、脳脊髄液、その他の単一細胞懸濁液を含むことができる。1つの例として、フローサイトメータサービスを提供する実験室は、白血病またはリンパ腫パネルのために調製される全血検体を受け取る。血液の成分は、血漿、赤血球、白血球および血小板を含む。白血球またはリンパ腫は、白血球に影響を及ぼし(例えば、異常に高い白血球数を引き起こす)、それゆえ、白血球のサブセットは、白血病またはリンパ腫パネルにおける分析のために対象とされる血液の成分である。パネルに対する血液のサンプルを調製するために、白血球に付着する抗体試薬のようなラベリング試薬は、血液を染色するために使われる。例えば、約100μLの血液は、約20μLの抗体試薬を用いて染色され、約10分から20分間で培養される。抗体試薬は、蛍光色素を含むことができ、例えば、それは、フローサイトメータによる白血球の分析を可能にする。いくつかの例では、細胞洗浄は、染色に干渉する血漿および関係するタンパク質を取り除くために(例えば、主に赤血球および白血球が残るように)、抗体試薬を加えるより前に、血液に対して行われる。溶解試薬が、次いで、赤血球を破壊するために、サンプルに加えられ培養される。いくつかの例では、他の洗浄が、白血球の破壊を防ぐため、および/または赤血球デブリを取り除くために、溶解活性を遅らせるように行われることができる。次いで、サンプルが、分析されることができる。例えば、白血病またはリンパ腫パネルは、フローサイトメータによって行われることができる。
【0030】
現在、白血球濃度を得るために、検体は、第一に、フローサイトメータパネルのためのサンプルを調製するより前に、血液学実験室のような他の実験室に送られる。血液学実験室がどの程度忙しいかおよび/または血液学実験室が結果を提供する方法によって、濃度値を受け取るまでに数時間かかる可能性がある。代替的に、濃度決定は、実験室が別々の血液分析器を有する場合、または濃度を決定するために顕微鏡技術を使う場合、室内に保存されることができる。しかし、別々の血液分析器を有することは、貴重なベンチ空間をとる維持しなければならない機器が1つ増えるので、コストがかかる可能性があり、顕微鏡を使うことは、時間がかかり、人手を要する。加えて、上記に記載される方法のうちそれぞれでは、サンプル調製のための検体の量の手動調節は、得られた白血球濃度に基づいて求められ、それは、時間がかかり、エラーを起こしやすい。
【0031】
本開示の態様は、現在のシステムおよび方法の上記に論じられる欠点を克服するために、より合理化されたサンプル調製プロセスを提供する。例えば、サンプル調製機器100は、調製のために受け取られた検体中の白血球濃度を推定する、その中に集積される細胞濃度推定器を含み得る。1つの構成では、調製される検体のサンプルの量(例えば、「検体のサンプル量」とも呼ばれる)は、推定される白血球濃度に基づいて決定される。次いで、検体、およびラベリング試薬、溶解試薬および/または緩衝液のような1またはそれより多くの他の試薬の決定されたサンプル量を備えるサンプルが、自動的に調製され、または処理される。サンプル調製機器100内に細胞濃度推定器を集積することによって、白血球濃度の推定が、タイムリーに、かつ追加の機器を維持し、追加の機器のための空間を作る必要なく、行われることができる。加えて、検体のサンプル量は、サンプル調製機器100内で自動的に調節され、手動調節によって引き起こされる不必要なエラーを防いでいる。
【0032】
図2は、図1の例示的なサンプル調製ユニットのハードウェア構成要素を描写する。いくつかの実施形態では、サンプル調製ユニットは、細胞濃度推定器、試薬ステーション、反応ステーション、溶解ステーション、1またはそれより多くのプローブ114を備える転送ステーション112、メモリおよび少なくとも1つの処理デバイスを備えるコンピューティングデバイス、タッチディスプレイ、入力ステーション、単一チューブローダー、細胞洗浄機、試薬ステーション内の温度制御材料管理ユニット130および乾燥試薬カルーセル、ビーズミキサー、反応ステーション内のプレートミキサー、プローブ洗浄ステーション、ならびに出力ステーションを含む。
【0033】
転送ステーション112のプローブ114は、サンプル調製機器100の構成要素間の様々な物質を吸引し、輸送し、分配することができる。物質は、例の中でも特に、検体、ラベリング試薬、溶解試薬、希釈試薬および緩衝液を含むことができる。プローブ114は、キャップ付きもしくは密閉されたチューブ、バイアル、カートリッジ、ボトルもしくは他の同様の容器を貫通し、内の物質を吸引することができ、またはオープントップのチューブ、バイアル、カートリッジ、ボトルもしくは他の同様のオープントップの容器中へ挿入されることができる。いくつかの例では、プローブは、温度制御材料管理ユニット130内に含有されるバイアル中へ挿入される。
【0034】
図3は、閉じた構成における例示的な温度制御材料管理ユニット130の正面透視図である。いくつかの例では、温度制御材料管理ユニットは、温度制御カルーセルハウジングモジュール132および低冷蔵ユニット134を含む。温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、低冷蔵ユニット134の上部に位置づけされる。低冷蔵ユニット134は、コンプレッサー、コンデンサー、拡張デバイスおよび蒸発器のような冷蔵構成要素を格納する。
【0035】
図4は、図3の例示的な温度制御材料管理ユニット130の断面図である。図4の例では、温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、2つのファン138a、138bを含み、温度制御カルーセルハウジングモジュールの内部空間136の中へまたは外へ空気を吹き込むように付勢される。第一のファン138aを使って、冷気140aが、温度制御カルーセルハウジングモジュールの内部中へ吹き込まれる。同時に、第二のファン138bが、温度制御カルーセルハウジングモジュールの内部の外へ暖気140bを吹き込むように働く。上記に留意されるように、低冷蔵ユニット134は、冷蔵構成要素135を格納し、それは、いくつかの例では、コンプレッサー、コンデンサー、拡張デバイスおよび蒸発器を含む。低冷蔵ユニット134の冷蔵構成要素135は、暖気140bを冷やし、より冷たい冷気140aを生み出すように動作する。
【0036】
図5は、開いた構成における図3の例示的な温度制御材料管理ユニットの他の正面透視図である。表示されるように、温度制御材料管理ユニット130の温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、蓋142、ハウジング144、電子構成要素ハウジング146および材料保管カルーセル148を含む。温度制御カルーセルハウジングモジュール132の蓋142は、材料保管カルーセル148へのアクセスを提供するためにユーザーによって開けられることができる。温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、底板150および1対の据え付けハンドル152をさらに含む。底板150は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132に対する支持表面として機能するのに対して、温度制御カルーセルハウジングモジュール132がその上方側に据え付けられているときは、同時に低冷蔵ユニット134のカバーとしての役割をする。据え付けハンドル152は、サンプル調製機器100を据え付けるときもしくは分解するとき、または低冷蔵ユニット134もしくは温度制御カルーセルハウジングモジュール132の構成要素を修理するときに、ユーザーが、低冷蔵ユニット134から温度制御カルーセルハウジングモジュール132を取り除くことを可能にする。
【0037】
いくつかの例では、低冷蔵ユニット134は、コントローラー154を含む。コントローラー154は、温度制御材料管理ユニット130の温度が、安定にした状態に保たれるように、低冷蔵ユニット134の動作を規制するように機能をする。いくつかの例では、コントローラー154は、温度制御材料管理ユニット130の温度を約2℃と約8℃の間で保つように動作する。
【0038】
図6は、例示的な材料保管カルーセル148の透視図である。材料保管カルーセル148は、第一の材料保管階層158および第二の材料保管階層160を持つフレーム156、アライメントピンホール161ならびにバーコード163を含む。いくつかの実施形態では、材料保管カルーセル148のフレーム156は、アルミニウムであるが、フレーム156は、ABSまたはデルリンのようなプラスチック材料からもまた作られることができる。材料保管階層158、160は、それらの周囲の周りに複数の材料保管区画164を含む。図6の例のようないくつかの例では、材料保管カルーセルは、53個の等しい大きさの材料保管区画164を含む。材料保管区画164は、材料バイアル162がその中に挿入されることを可能にする大きさである。
【0039】
いくつかの例では、材料バイアル162は、液体ラベリング試薬で満たされている。異なる材料バイアル162の種類は、材料保管カルーセル148中にもまた位置づけされることができる。例えば、斜めに位置づけされる必要がある平らな底を有する材料バイアル162、ならぶに、垂直に位置づけされる必要があるV字型の底を有する材料バアル162である。いくつかの例では、材料バイアル162が材料保管カルーセル148内に斜めに保管されているとき、材料バイアル162の底が、材料保管カルーセル148の外側の縁へ向けられているのに対して、材料バイアル162のキャップは、材料保管カルーセル148の中央へ向けられている。
【0040】
いくつかの例では、材料バイアル162内に保管される材料は、例えば、液体ラベリング試薬のような感光性材料である。これらの場合、バイアルの本体を通す光透過性を制限する不透明な材料バイアルを使うことが望ましい。
【0041】
いくつかの例では、材料バイアル162は、貫通可能なキャップを有する。温度制御カルーセルハウジングモジュール132の蓋142は、材料保管カルーセル148の材料保管階層158、160内に保管される材料バイアル162のキャップと整合する2つの開口を備える。この場合、転送ステーション112のプローブ114は、開口を有するアライメント中の温度制御カルーセルハウジングモジュール132中に位置づけされる材料バイアル162のキャップを貫通するように、開口のうち1つを通って、温度制御カルーセルハウジングモジュール132に入ることができる。プローブ114は、液体ラベリング試薬を材料バイアル162からサンプル調製機器100内の他のステーションまたは構成要素へ転送することができる。
【0042】
材料保管カルーセル148は、ユーザーによって、温度制御カルーセルハウジングモジュール132から取り除かれるまたは中へ置かれることができる。ユーザーは、例えば、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の蓋142を開けることによって、材料保管カルーセル148にアクセスすることができる。このようにして、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136内に含有される材料バイアル162の仕分けは、ユーザーによって代替されることができる。
【0043】
図7は、他の例示的な材料保管カルーセル148の透視図である。図6の例のように、材料保管カルーセル148は、53個の材料保管区画164を含む。しかし、図7の例では、第二の材料保管階層160上の53個の材料保管区画164のうち10個は、代替的な大きさの材料バイアル162に適応する大きさである。他の例では、様々な数の材料保管区画164が、材料保管カルーセル148上に含まれている。いくつかの例では、材料保管カルーセルバーコード163は、何の種類の材料保管カルーセル148が、温度制御材料管理ユニット130内で使われているかについての識別情報を提供する。例えば、バーコード163は、温度制御材料管理ユニット130によってスキャンされることができ、図6の材料保管カルーセル148と図7の材料保管カルーセル148とのどちらを使っているかを決定することを可能にしている。
【0044】
図8は、他の例示的な温度制御材料管理ユニット130の透視図である。図9は、例示的な温度制御材料管理ユニット130の断面図である。図8および図9の例に見られるように、温度制御材料管理ユニット130は、受け穴165およびアライメントブロック167をさらに含む。図8および図9に描写されるように、アライメントブロック167は、2つのプローブ穴169a、169bを含み、それらのそれぞれは、転送ステーション112のプローブ114によるキャップへのアクセスを容易にするように、材料バイアル162のキャップと整合させることを意図している。アライメントブロック167は、温度制御材料管理ユニット130の受け穴165内に置かれるように構成され、受け穴165内のその位置は、材料保管カルーセル148の位置の変動を考慮して調節可能である。アライメントブロック167の位置を調節するために、ユーザーは、プローブ穴169a、169bのうち1つの中にアライメントプローブ171を挿入することができる。ユーザーは、次いで、アライメントプローブ171が、材料保管カルーセル148中のピンホール161中へはまるまで、アライメントブロック167の位置を移動させることができる。ユーザーが、このプロセスに従ってアライメントブロック167を整合させると、ユーザーは、アライメントブロック167上の1対のねじを締めることによって、アライメントブロック167をロックすることができる。
【0045】
図10は、例示的なカルーセルモーター159の透視図である。いくつかの実施形態では、カルーセルモーター159のドライブシャフト166は、材料保管カルーセル148に直接結合され、材料保管カルーセル148を回転させるように動作する。ハブアダプター173は、材料保管カルーセル148の接続表面とドライブシャフト166との結合を容易にするために、ドライブシャフト166の周りに位置づけされる。いくつかの実施形態では、カルーセルモーター159は、モーターリード168を介して電源によって推進される。カルーセルモーター159は、高解像度エンコーダー170と結合することもまたできる。エンコーダー170が、コントローラーへモータードライブシャフト166の角度位置を通信する信号を送ることで、それは、材料保管カルーセル148を、正確に、予め定義された量だけ回す。いくつかの実施形態では、カルーセルモーター159は、NEMA23 ステッパーモーターである。
【0046】
図11は、例示的な温度制御カルーセルハウジングモジュール132の背面透視図である。図8に描写されるように、温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、ヒンジアセンブリ174および撮像システム200をさらに含む。
【0047】
ヒンジアセンブリ174は、ヒンジピン178と接続される1対のばね176を含み、それは、蓋142の表面からオフセットした距離に保持される。ヒンジピン178が、蓋142の表面からオフセットした距離に保持されているため、その位置によって、蓋142は、開いた状態または閉じた状態中へばね176により付勢されることができる。例えば、蓋142が、ほとんど開いた位置にあるとき、ばね176は、蓋142に開く力を提供するように機能する。同様に、蓋142が、ほとんど閉じた位置にあるとき、ばね176は、蓋142に閉じる力を提供するように機能する。
【0048】
撮像システム200は、材料バイアル162に貼付されるバーコードの画像をキャプチャするように機能し、図12においてより詳細に記載される。
【0049】
図12は、図5の例示的な温度制御カルーセルハウジングモジュール132の断面図である。以前に言及されたように、温度制御カルーセルハウジングモジュール132は、ハウジング144、蓋142、内部空間136、材料保管カルーセル148および材料バイアル162を含む。温度制御カルーセルハウジングモジュールは、アクセスポート180および撮像システム200をさらに含む。いくつかの例では、ハウジング144は、ハウジング144に断熱を提供するインテグラルスキン断熱フォームの層を含む。同様に、いくつかの例では、蓋142は、蓋142に断熱を提供するインテグラルスキン断熱フォームの層を含む。ハウジング144および蓋142によって提供される断熱のために、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136は、材料バイアル162内に保管される材料の質を確保するように、冷蔵温度に保たれることができる。
【0050】
いくつかの例では、アクセスポート180は、蓋142を通して形成される。アクセスポート180は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態では、アクセスポート180は、未使用時、断熱インサートまたは断熱蓋によって塞がれている。アクセスポート180を断熱材料で塞ぐことは、温度制御材料管理ユニット130が内部空間136内の冷蔵温度を維持し、材料バイアル162内に保管される材料の質を確保する能力をさらに強化する。
【0051】
上記に留意されるように、材料バイアル162は、異なる形状をとることができ、異なる種類のキャップと共に使われ得る。いくつかの例では、材料バイアル162は、ラベル182もまた含む。いくつかの例では、ラベル182は、接着剤によって材料バイアル162の側に貼付されている。ラベル182は、材料バイアル162内の保管される材料についての様々な識別情報を含む。いくつかの例では、ラベル182は、識別情報を符号化するバーコードを含む。いくつかの例では、バーコードは、データマトリックスまたはQRコード(登録商標)のような1Dバーコードまたは2Dバーコードである。材料保管カルーセル148中に置かれたとき、材料バイアル162は、ラベル182が材料保管カルーセル148の中心から離れて面するように方向づけられる。この方向において、材料バイアル162のラベル182は、材料バイアル162が材料保管カルーセル148上に保管されると、見ることができる。いくつかの例では、材料バイアル162は、ラベリング試薬または抗体試薬のような感光性材料を格納するように構成されている。この構成において、材料バイアル162は、材料バイアル162の外側で光源から感光性材料を遮蔽するように機能する不透明材料から作られている。
【0052】
いくつかの例では、撮像システム200は、カメラアセンブリ202、窓アセンブリ204、ライトアセンブリ206およびコントローラー208(図12では示されていない)を含む。いくつかの例では、撮像システム200は、温度制御材料管理ユニット130が、温度制御カルーセルハウジングモジュール132内に保管される材料バイアル162上のバーコードラベルの画像をキャプチャし保管することを可能にするように機能する。材料バイアル上のバーコードラベル182の画像をキャプチャすることによって、温度制御材料管理ユニット130は、材料保管カルーセル148内に保管されている材料バイアル162に基づいて、それ自身を初期化することができる。バーコードラベル182の画像は、例えば、ユーザーが温度制御カルーセルハウジングモジュール132の蓋142を閉じたあと、またはプローブ114が材料バイアル162内に保管される材料にアクセスする前に、キャプチャされる。材料バイアル上のバーコードラベル182の画像をキャプチャすることによって、温度制御材料管理ユニット130は、その中に保管される材料の正体を確かめることができる。
【0053】
大まかに言うと、コントローラー208は、材料バイアル162上のバーコードラベル182の画像を撮るためにカメラアセンブリ202へ信号を送る。カメラアセンブリ202は、窓アセンブリ204を通して、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136の画像をキャプチャする。コントローラー208は、カメラアセンブリ202による画像取得を容易にするために、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136を照らすライトアセンブリ206を同時に始動させる。コントローラー208は、図13を参照してより詳細に論じられる。
【0054】
カメラアセンブリ202は、カメラ210および搭載金具212を含む。いくつかの例では、カメラ210は、コントローラー208との通信を容易にする、またはカメラ210に電力を供給する電気リード214を含む。他の例では、カメラ210は、無線通信またはバッテリー給電である。いくつかの例では、カメラ210は、デジタルカメラであるのに対し、他の例では、カメラ210は、バーコードスキャナである。概して、カメラ210は、撮像面を含み、その場合は、カメラレンズであり、他の例では、レーザービームおよびフォトダイオードバーコードスキャンシステムを含む。画像は、概して、撮像面によって定義される平面に垂直な向きで、カメラ210によってキャプチャされる。いくつかの例では、カメラは、搭載金具212と搭載される。搭載金具212は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132に接続され、いくつかの例では、撮像面が所望の撮像目標に向かって指すように、ユーザーがカメラ210の方向を調節し得るように調節可能である。いくつかの例では、撮像目標は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132内の材料バイアル162上のバーコードラベル182である。図6を参照して上記に記載されるように、いくつかの例では、材料バイアル162は、材料保管カルーセル148上に斜めに保持されている。搭載金具212は、撮像面の角度が、材料バイアル162が材料保管カルーセル148によって保持されている角度に近似するように、ユーザーがカメラ210の角度を調節することを可能にする。材料バイアル162の角度を一致させることによって、ユーザーは、カメラ210によってキャプチャされるバーコードラベル182の質を強化し得る。
【0055】
ライトアセンブリ206は、撮像システム200が画像をキャプチャすることを補助するように、画像目標に光を提供するように機能する。いくつかの例では、ライトアセンブリ206は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136内に位置づけされる。いくつかの例では、ライトアセンブリ206は、電気リード部分216、コネクター218、回路基板220、複数の光源222および断熱部分224を含む。電気リード部分216は、コントローラー208から回路基板220へ電気信号を運ぶように構成され、コネクター218によって回路基板220と接続されている。いくつかの実施形態では、コントローラー208は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部空間136の外側に位置し、電気リード部分216は、アクセスポート180を通過することで、コントローラー208から内部空間136中へ電気信号を運び、それらを内部空間136内に位置する回路基板220へ届ける。回路基板220は、電気信号を光源222へ送信し、それは、電気信号を受信すると点灯する。いくつかの実施形態では、光源222は、1またはそれより多くの白色LEDを含む。いくつかの実施形態では、光源222は、光源の下方に位置づけされる材料バイアル162を照らすように、回路基板220と接続され、それぞれの材料保管階層158、160の上方に位置づけされている。
【0056】
いくつかの例では、ライトアセンブリは、短時間、予め決められた時間だけ、材料バイアルを照らす。この種類の照明は、例えば、温度制御カルーセルハウジングモジュールの内部空間内に感光性材料を保管するときに、望ましい。このように照明を制限するとき、コントローラーは、画像取得プロセスが進行中のときのみ材料バイアルを照らすように、ライトアセンブリに信号を送る。このように、内部空間内に提供される光の量は、感光性材料によって感じられる光露出の量を減らすように制限されている。
【0057】
窓アセンブリ204は、窓枠226、窓搭載ねじ228および保温窓230を含む。保温窓は、窓232および発熱体234を含む。いくつかの例では、発熱体234は、窓232に熱を提供するように機能し、コントローラー208と接続し、発熱体234に電力を提供する電気リードを含む。いくつかの実施形態では、発熱体234は、図12に描写されるように、窓232の側に取り付けられ、窓232の側に熱を提供する。窓232は、窓枠226によって所定の場所に保持されている。窓枠は、ハウジング144の開口と係合し、保温窓230を受け入れる大きさである。窓枠226は、2つのタップ穴もまた含み、その中に窓搭載ねじ228がねじ込まれる。タップ穴は、窓搭載ねじ228の頭が保温窓230の縁に重なり、保温窓230を所定の場所に保持するように、保温窓230に隣接して位置づけされている。いくつかの例では、窓枠226は、2つのタップ穴および2つの搭載ねじ228を含むのに対し、他の実施形態では、窓枠226は、より多いまたはより少ないタップ穴および搭載ねじ228を含む。窓アセンブリ204は、図14を参照してより詳細に論じられる。
【0058】
上記に留意されるように、温度制御カルーセルハウジングモジュール132が使われているとき、内部空間136は、冷蔵温度で保たれている。いくつかの例では、内部空間136は、約2℃と約8℃との間の温度で保たれている。内部空間136内の温度のような低い温度は、カメラ210に性能問題を引き起こす可能性を有する。この理由から、カメラ210を内部空間136から取り除き、窓232を通して内部空間136の画像をキャプチャすることが有用になる。この構成は、カメラ210の機能性を保護するが、窓232を通して画像を得ようとするとき、問題が起こり得る。例えば、内部空間136と温度制御カルーセルハウジングモジュール132の外側の周囲状況との温度差は、結露が窓232の外部表面上に生じることを引き起こし得る。いくつかの場合、結露がキャプチャされた画像を歪ませることで、撮像システム200は、バーコードラベル182を読み取ることができない。同様に、画像取得プロセス間の窓232の表面からの反射は、バーコードラベル182の画像を不明瞭にし得る。これらの機能的問題に対処するために作られた撮像システム200との適合は、図14を参照してより詳細に論じられる。
【0059】
図13は、コントローラー208、カメラ210、ライトアセンブリ206および発熱体234の間の接続を描写する例示的なブロック図である。図10の例で描写されるように、コントローラー208は、カメラ210、ライトアセンブリ206および発熱体234のそれぞれと別々に接続されている。しかし、いくつかの例では、コントローラー208は、冷蔵構成要素135またはモーター159のような温度制御材料管理ユニット130内の追加の構成要素と接続されている。代替的に、他の例では、コントローラー208は、より少ない構成要素と接続され、その場合、その構成要素はコントローラー208によって給電されないが、代わりに電源に直接接続される。コントローラー208は、単一の意味で参照され、描写されているが、いくつかの実施形態では、コントローラー208は、複数の別個のコントローラー208を含み、その場合、温度制御材料管理ユニット130内の様々な構成要素は、別々のコントローラー208と接続されることができる。さらに、他の例では、コントローラー208は、サンプル調製機器100のマスターシステムコントローラー208であり得、それは、サンプル調製機器100内の多くの異なる構成要素の動作を制御する。同じように、個々のシステム構成要素と接続されるコントローラー208は、サンプル調製機器100のマスターシステムコントローラー208ともまた接続され得、その場合、マスターシステムコントローラー208は、個々の構成要素コントローラー208の動作を制御するように動作する。
【0060】
図14は、例示的な窓アセンブリ204の透視図である。上記に留意されるように、図12を参照して、窓アセンブリ204は、窓枠226、窓搭載ねじ228(図14には示されていない)および保温窓230を含む。窓枠226および窓搭載ねじ228は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132のハウジング上の位置に保温窓を保持する。保温窓230は、窓232および発熱体234を含む。いくつかの例では、発熱体234は、窓232に熱を提供するように機能し、コントローラー208と接続し発熱体234に電力を提供する電気リード236を含む。
【0061】
いくつかの例では、窓232は、ガラス窓またはより具体的には、H-K9Lタイプの材料から作られたホウケイ酸ガラスである。窓232は、様々な形状および大きさであり得る。いくつかの例では、窓232は、長方形であり、76.2mmの長さ、25.4mmの幅および16.0mmの厚さを有する。この例では、窓232は、6つの表面を含む。76.2mmの長さおよび25.4mmの幅を有する表面のうち1つは、内部表面であり、76.2mmの長さおよび25.4mmの幅を有する表面のうち1つは、外部表面であり、76.2mmの長さおよび16.00mmの幅を有する表面のうち1つは、左側表面であり、76.2mmの長さおよび16.00mmの幅を有する表面のうち1つは、右側表面であり、25.4mmの長さおよび16.00mmの幅を有する表面のうち1つは、上表面であり、25.4mmの長さおよび16.00mmの幅を有する表面のうち1つは、底表面である。窓は、様々な異なる方法で処理され得る。いくつかの例では、窓の側表面は、接着材料との接着を容易にするように、細かくまたは粗く研磨されている。同様に、いくつかの例では、窓の縁は、ベベルまたは面取りされている。
【0062】
上記に留意されるように、窓232における反射と関係する問題が、画像取得プロセス間に生じ得る。いくつかの例では、これらの問題を軽減するために、コーティングが、窓232の表面に加えられる。様々なコーティングが、窓232の表面に加えられ得る。例示的なコーティングは、単一層反射防止コーティング、多層広帯域反射防止コーティング、Vコート反射防止コーティング、およびデュアルバンド反射防止コーティングのような反射防止コーティングを含む。いくつかの例では、コーティングは、窓232の多数の表面に加えられるのに対し、他の例では、コーティングは、窓232の内部または外部表面だけに加えられる。他の例では、別々の不透明なコーティングが、窓を通って温度制御材料管理ユニットの外部から透過される光を制限するために、窓に加えられる。これらのコーティングは、例えば、温度制御カルーセルハウジングモジュール132の内部内に感光性材料を保管するときに、望ましくあり得る。反射防止コーティングと同様に不透明なコーティングは、窓232の様々な表面に加えられることができる。いくつかの例では、不透明なコーティングは、窓232の内部または外部表面のみに加えられる。
【0063】
同様に、上記に留意されるように、結露が、窓232上に現れ、撮像システム200でキャプチャされた画像を歪ませ得る。いくつかの実施形態では、結露は、窓232のそれぞれの側上の温度差によって起こる。例えば、内部空間136が、周囲の実験室温度に対して十分に低い温度に保持されているとき、窓232の温度は低下する。加えて、窓232の外部空間の温度は、周囲の実験室温度よりも低い温度であり得る。窓232の外部空間の温度が、周囲の実験室温度に対して十分に低い場合、および実験室が、十分に高湿度レベルである場合、結露は、窓232の外部表面上に現れる傾向があるだろう。いくつかの例では、これらの現象を中和するために、発熱体234が、窓232と連結して使われている。どのように発熱体が窓の結露に関係する問題を軽減するように機能しているかの追加の説明は、図16を参照して提供される。
【0064】
発熱体234は、例えば、抵抗線発熱体、セラミックもしくは半導体発熱体、厚膜発熱体、ポリマーPTC発熱体、複合発熱体、または組合せ発熱体であることができる。いくつかの例では、発熱体は、抵抗発熱ストリップである。抵抗発熱ストリップ234は、1またはそれより多くの電気リード236および接着剤を含む。電気リード236は、電源から抵抗発熱ストリップ234へ電力を送るように動作する。いくつかの例では、電気リード236は、コントローラー208と接続され、それは、電気リード236を通して発熱ストリップ234へ電力を選択的に加える。電力が加えられると、発熱ストリップ234内の抵抗体が熱を生成し、それは、発熱ストリップ234がその長さに沿って熱を生成することを引き起こす。いくつかの例では、24ボルトの電気が、電源によって発熱ストリップ234へ提供される。いくつかの例では、発熱ストリップ234は、常に給電され、それぞれが、約1.37ワットの熱を生み出す。接着剤は、発熱ストリップ234の1またはそれより多くの側に加えられ、発熱ストリップ234を、例えば、窓232に固定する。発熱ストリップ234は、様々な形状および大きさをもたらし得る。しかし、いくつかの例では、発熱ストリップ234は、長方形であり、窓232の断面とほとんど同じ大きさである。
【0065】
発熱ストリップ234は、異なる構成において、窓232に加えられることができる。例えば、多数の発熱ストリップ234は、様々な位置で窓232を加熱するために、窓232に加えられ得る。いくつかの例では、発熱ストリップ234は、窓232の側のみに加えられる。他の例では、図10の例のように、2つの発熱ストリップ234が、窓232に加えられる。この例では、発熱ストリップ234は、窓232の左側および右側表面のそれぞれに加えられる。
【0066】
上記に留意されるように、窓枠226は、保温窓230を所定の場所に保持する。窓枠226は、ハウジング144中の開口と係合する係合部分238を含む。いくつかの例では、窓枠226の係合部分238は、温度制御カルーセルハウジングモジュール132のハウジング144中の開口中に圧入されるが、他の例では、窓枠226は、所定の場所に糊付けされるか、またはファスナーで固定される。窓枠226は、保温窓230がその中に置かれる開口240もまた含む。いくつかの例では、開口240は、保温窓230の開口240中への圧入に適応する大きさであるが、他の例では、保温窓230は、タップ穴中へねじ込む窓搭載ねじ228によって所定の場所に保持される。いくつかの例では、窓232は、圧入および窓搭載ねじ228の組み合わせによって所定の場所に保持される。いくつかの場合には、ユーザーは、窓枠226から保温窓230を取り除くことを望み得る。この状況は、例えば、保温窓230の部品が破損したときに起こり得る。いくつかの実施形態では、ユーザーは、保温窓230を窓枠226から1つのユニットとして取り除くことができる。保温窓230を取り除くために、ユーザーは、窓232が窓枠226内で緩むように、窓搭載ねじ228を取り除く。こうして、窓232および発熱体234を含む保温窓230は、単一ユニットとして取り除かれることができる。
【0067】
いくつかの例では、窓枠226の開口は、窓232の寸法にほとんど一致する大きさである。しかし、他の例では、開口240は、保温窓230の発熱体234に適応する大きさである。図10の例では、開口240は、窓232の長さの寸法に一致する大きさであるが、窓232の左側および右側上に発熱体234に適応するために、窓232の幅の向きにオーバーサイズになっている。同様に、いくつかの実施形態では、窓枠226は、窓枠226の外に発熱体234の電気リード236のルーティングに適応するためのカットアウト242を含む。図10の例では、カットアウト242は、開口240が窓232の上方表面に接触するところに隣接する窓枠226上に位置する。他の実施形態では、カットアウト242は、電気リード236の様々な構成に適応するために、窓枠226上の他の場所に置かれる。
【0068】
窓枠226は、様々な材料から作られることができる。いくつかの例では、窓枠226は、アルミニウムまたは複合材料から作られている。他の例では、窓枠226は、ABS、ポリカーボネイト、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはデルリンのようなプラスチック材料から作られている。
【0069】
上記に留意されるように、窓232における反射に関係する問題が、画像取得プロセス間に生じ得る。いくつかの例では、これらの問題は、窓232を温度制御カルーセルハウジングモジュール132のハウジング144の垂直壁に対して斜めに位置づけすることによって、さらに軽減される。図10の例では、窓枠226は、窓232の外部表面が温度制御カルーセルハウジングモジュール132から離れ、低冷蔵ユニット134に向かって下向きに面するように、窓232を下向きの角度で位置づけするように構成されている。窓232の角度を変動させることによって、窓232によって作り出される反射は、画像取得プロセスに干渉しないように調節されることができる。いくつかの例では、窓は、垂直位置から1°から45°の間の角度で保持されている。他の例では、窓は、垂直位置から17°+/-5°の角度で保持されている。いくつかの実施形態では、カメラと窓との両方が、垂直位置から斜めに保持されている。いくつかの例では、カメラは、垂直位置から1°から45°の間の角度で保持されている。他の例では、カメラは、垂直位置から13°+/-3°の角度で保持されている。いくつかの例では、カメラの角度は、窓よりも、垂直位置から小さい角度で保持されている。カメラおよび窓の角度を調節することによって、ユーザーは、キャプチャされる画像の質への窓の反射の影響を軽減することができる。
【0070】
図15は、例示的な保温窓230の透視図である。上記に記載されるように、いくつかの例では、図14の例のように、保温窓230は、窓232の左および右表面上に提供される1対の発熱ストリップ234を含む。図10の例に見られるように、発熱ストリップ234は、窓232の左および右表面のほとんど全体の表面を覆う。
【0071】
図16Aおよび図16Bは、図15の例示的な保温窓230の上および内の温度の表示である。図16Aは、温度制御材料管理ユニット130と連結して使われるときの、発熱ストリップ234間の保温窓230の外部表面の幅に沿った温度のグラフ表示を描写する。図16Bは、温度制御材料管理ユニット130と連結して使われるときの、保温窓の表面上の温度分布の例示的な視覚描写を提供する。図16Bの例示的な視覚描写は、図16Aのグラフ表示と同じ例示的状況に対応する。図16Aおよび図16B上の参照番号302によって留意されるように、保温窓230の外部表面の縁302は、およそ42.433℃の温度で維持される。保温窓の外部表面の縁302から外部表面の真ん中304へ移動すると、保温窓の温度は、着実に低下する。いくつかの例では、参照番号304によって留意されるように、保温窓230の外部表面の真ん中304は、保温窓230の外部表面上で最も冷たい点であり、およそ35.2℃に達する。保温窓230上で最も冷たい点は、概して、保温窓の内部表面上に位置する。いくつかの例では、保温窓230の内部表面の真ん中306は、保温窓230上で最も冷たい点である。参照番号306によって留意されるように、いくつかの例では、保温窓の内部表面の真ん中306は、およそ25.656℃である。図16Aに描写されるように、保温窓230の外部表面上の全ての点は、35℃より高い温度に保たれる。保温窓230の内部表面は、内部空間136の冷蔵温度を被るが、保温窓230の左側および右側上に提供される発熱体234は、窓232に熱を加えることによって、窓232への内部空間136の冷却効果を中和する。いくつかの例では、図16Aおよび図16Bの例のように、発熱体234が窓232に十分な熱を提供することで、保温窓230の外部表面上の全ての点は、結露がその上に形成することを妨げるように十分に高い温度で保たれている。いくつかの例では、22℃および相対湿度60%の実験室のような状況では、露点温度は、約13.9℃である。他の例では、30℃および相対湿度90%の実験室のような状況では、露点温度は、約28℃である。図16Aおよび図16Bの例では、保温窓230の外部表面は、どちらの場合においても、露点温度以下まで降下しないように、十分に高い温度に保たれている。
【0072】
本開示は、以下の番号付きの節において述べられる主題を含む(図示されるが制限しない)と理解されるべきである。
【0073】
節1:材料管理ユニットであって、前記材料管理ユニットは、
内部冷蔵空間を有する冷蔵チャンバーであって、前記冷蔵空間が、前記冷蔵チャンバーの外側の外部空間より低い温度で保持されている、冷蔵チャンバーと、
前記外部空間を前記冷蔵空間から分ける前記材料管理ユニット上に位置づけされる窓であって、前記窓の第一の表面が、前記外部空間に露出し、前記窓の第二の表面が、前記冷蔵空間に露出し、前記窓の第三の表面が、前記第一の表面と前記第二の表面との間に跨る、窓と、
前記窓の前記第三の表面に熱を加えるように構成されている発熱体と、
前記外部空間に位置づけされ、前記窓を通して前記冷蔵空間の画像データをキャプチャするように方向づけられているカメラと
を備える、材料管理ユニット。
【0074】
節2:前記窓の前記第一の表面が第一の平面を定義し、前記第一の平面が、前記材料管理ユニットの壁によって定義される垂直平面に対して斜めに位置づけされている、節1に記載の材料管理ユニット。
【0075】
節3:前記カメラが、第二の平面を定義する撮像面を含み、前記第一の平面と前記垂直平面との間の角度が、第一の角度を定義し、前記第二の平面と垂直平面との間の角度が、第二の角度を定義し、前記第一の角度が、前記第二の角度よりも大きい、節2に記載の材料管理ユニット。
【0076】
節4:前記冷蔵チャンバーが、複数のバイアルを格納し、前記カメラが、バイアル上に貼付されるバーコードの画像をキャプチャするように構成されている、節1~3のうち任意の1つに記載の材料管理ユニット。
【0077】
節5:前記窓が、反射防止コーティングでコーティングされている、節1~4のうち任意の1つに記載の材料管理ユニット。
【0078】
節6:保温窓ユニットであって、前記保温窓ユニットは、
第一の表面、第二の表面および縁を備える窓と、
前記窓の前記縁に熱を加えるように構成される発熱体であって、前記発熱体が、前記第一の表面および前記第二の表面のうち少なくとも1つを、少なくとも摂氏35度に加熱するように構成されている、発熱体と
を備える、保温窓ユニット。
【0079】
節7:前記発熱体が複数の発熱ストリップを備える、節6に記載の保温窓ユニット。
【0080】
節8:前記窓の前記縁が、4つの表面を備え、前記発熱ストリップが、前記縁の少なくとも2つの反対表面に取り付けられる、節7に記載の保温窓ユニット。
【0081】
節9:前記発熱ストリップが、接着剤付き抵抗発熱ストリップである、節7~8のうち任意の1つに記載の保温窓ユニット。
【0082】
節10:前記第一の表面および第二の表面のうち少なくとも1つが、反射防止コーティングでコーティングされている、節6~9のうち任意の1つに記載の保温窓ユニット。
【0083】
節11:撮像システムであって、前記撮像システムは、
第一の表面、第二の表面、および前記第一の表面と前記第二の表面との間に跨る縁を持つ窓と、
前記窓の前記第一の表面および前記第二の表面を通して画像データをキャプチャするように方向づけられる撮像面を持つカメラと、
前記窓の前記縁に熱を加えるように構成されている発熱体と
を備える、撮像システム。
【0084】
節12:前記カメラから前記窓の反対に位置づけされるライトアセンブリをさらに備える撮像システムであって、前記ライトアセンブリが、前記画像データの対象を照らすように構成されている、節11に記載の撮像システム。
【0085】
節13:前記カメラの前記撮像面および前記窓の前記第一の表面および第二の表面が、互いに対して斜めに位置づけされている、節11~12のうち任意の1つに記載の撮像システム。
【0086】
節14:前記発熱体が、1またはそれより多くの抵抗発熱ストリップである、節11~13のうち任意の1つに記載の撮像システム。
【0087】
節15:前記抵抗発熱ストリップが、接着剤を持つ前記窓の前記縁に取り付けている、節14に記載の撮像システム。
【0088】
節16:前記窓が、ホウケイ酸ガラスである、節11~15のうち任意の1つに記載の撮像システム。
【0089】
節17:前記窓の前記第一の表面および第二の表面が、長方形の形状であり、長さ寸法および幅寸法を有し、前記長さ寸法が、前記幅寸法よりも大きく、前記発熱体が、前記長さ寸法に隣接する前記窓の前記2つの縁に熱を加える、節11~16のうち任意の1つに記載の撮像システム。
【0090】
節18:サンプル調製ユニットであって、前記サンプル調製ユニットは、
冷蔵内部空間内に複数の材料バイアルを保管するように構成されている材料管理ユニットであって、前記材料管理ユニットが、
前記冷蔵内部空間内に前記複数の材料バイアルを保持するように構成されている材料保管カルーセルと、
撮像システムであって、前記撮像システムは、
前記材料管理ユニットの外部空間から前記冷蔵空間を分ける窓と、
前記材料管理ユニットの前記外部空間中に位置づけされ、前記窓を通して前記内部空間の画像データをキャプチャするように構成されているカメラと、
前記窓の縁に熱を加えるように構成されている発熱体と
を備える、撮像システムと
をさらに備える、材料管理ユニットと、
前記複数の材料バイアル内に保管される前記材料にアクセスするように構成されている転送ステーションと
を備える、サンプル調製ユニット。
【0091】
節19;前記カメラが、前記材料バイアルに貼付されるバーコードの画像データをキャプチャするように構成されている、節18に記載のサンプル調製ユニット。
【0092】
節20:前記発熱体が、抵抗発熱ストリップである、節18~19のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0093】
節21:前記窓が、反射防止コーティングでコーティングされている、節18~20のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0094】
節22:前記窓の第一の表面が、前記外部空間に露出しており、前記窓の第二の表面が、前記冷蔵空間に露出しており、前記窓の第三の表面が、前記第一の表面および前記第二の表面に跨る、節18~21のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0095】
節23:前記窓の前記第一の表面が、第一の平面を定義し、前記第一の平面が、前記サンプル調製ユニットの壁によって定義される垂直平面に対して斜めに位置づけされる、節22に記載のサンプル調製ユニット。
【0096】
節24:前記カメラが、第二の平面を定義する撮像面を含み、前記第一の平面と前記垂直平面との間の角度が、第一の角度を定義し、前記第二の平面と垂直平面との間の角度が、第二の角度を定義し、前記第一の角度が、前記第二の角度よりも大きい、節23に記載のサンプル調製ユニット。
【0097】
節25:前記窓の前記縁が、4つの表面を備え、前記発熱体が、前記縁の少なくとも2つの反対表面に取り付けている、節18~24のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0098】
節26:前記発熱体が、1またはそれより多くの接着剤付き抵抗発熱ストリップである、節18~25のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0099】
節27:前記カメラから前記窓の反対に位置づけされるライトアセンブリをさらに備え、前記ライトアセンブリが、前記画像データの対象を照らすように構成されている、節17~26のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0100】
節28:前記窓がホウケイ酸ガラスである、節18~27のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0101】
節29:前記窓の前記第一の表面および第二の表面が、長方形の形状であり、長さ寸法および幅寸法を有し、前記長さ寸法が、前記幅寸法よりも大きく、前記発熱体が、前記長さ寸法に隣接する前記窓の2つの縁に熱を加える、任意の節22~23に記載のサンプル調製ユニット。
【0102】
節30:前記発熱体に電力を供給するように構成されている電源をさらに備える、節18~29のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0103】
節31:前記窓が、前記外部空間から前記冷蔵内部空間中への可視性を提供し、前記発熱体が、前記冷蔵内部空間中への可視性を不明瞭にしないように位置づけされている、節18~30のうち任意に記載のサンプル調製ユニット。
【0104】
節32:前記ライトアセンブリが、前記カメラが前記画像データをキャプチャする間に、前記画像データの対象を選択的に照らすように構成されている、節27に記載のサンプル調製ユニット。
【0105】
節33:窓を有する冷蔵チャンバーと、
前記窓と結合される発熱体と
を備える、サンプル調製ユニット。
【0106】
節34:前記発熱体に電力を供給するように構成されている電源をさらに備える、節33に記載のサンプル調製ユニット。
【0107】
節35:前記窓が、第一および第二の反対表面ならびに、前記第一および第二の表面間に広がる少なくとも1つの縁表面を含み、前記発熱体が、前記少なくとも1つの縁表面と結合されている、節33~34のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0108】
節36:前記窓が、前記冷蔵チャンバーの外部から前記冷蔵チャンバー中への可視性を提供し、前記発熱体が、前記冷蔵チャンバー中への可視性を不明瞭にしないように位置づけされている、節33~35のうち任意の1つに記載のサンプル調製ユニット。
【0109】
節37:画像をキャプチャする方法であって、前記方法は、
窓を通して冷蔵チャンバーの内部空間の画像をキャプチャするために、前記冷蔵チャンバーの外側にカメラを位置づけすることであって、
前記冷蔵チャンバーは、
前記窓であって、前記窓が、
前記冷蔵チャンバーの外部に面する窓の第一の表面および前記冷蔵チャンバーの内部に面する窓の第二の表面と、
前記窓の第一の表面と前記窓の第二の表面との間に広がる窓の側表面と
をさらに備える、窓と、
前記窓の側表面に熱を加えるように構成されている発熱体と
を含む、ことと
前記画像をキャプチャするように前記カメラを動作させることと
を含む、方法。
【0110】
節38:前記窓が、複数の窓の側表面をさらに備え、前記発熱体が、前記複数の窓の側表面のうち少なくとも2つに熱を加える、節37に記載の方法。
【0111】
節39:サンプル調製ユニットの冷蔵チャンバーの窓上に蓄積する結露を減らす方法であって、前記窓が、前記冷蔵チャンバーの内部領域と外部領域との間に位置づけされており、前記方法は、前記窓の外部表面上に蓄積する結露を減らすために前記窓に熱を加えることを含む、方法。
【0112】
節40:前記熱が、結合される発熱体を使って前記窓の縁表面に加えられる、節39に記載の方法。
【0113】
節41:冷蔵チャンバー内のバイアルを識別する方法であって、前記方法は、
前記冷蔵チャンバーの窓に熱を加えることと、
前記バイアルの少なくとも一部分の画像をキャプチャすることであって、前記バイアルが、前記バイアル上に配置される識別子を含み、前記画像が、前記加熱された窓を通してキャプチャされる、ことと、
前記識別子を使って、前記バイアルを識別することと
を含む、方法。
【0114】
上記に記載される様々な実施形態は、図示のみのために提供され、本明細書に添付される特許請求の範囲を制限するように解釈されるべきではない。当業者は、本明細書に図示され記載される例示的な実施形態および応用に従わず、以下の特許請求の趣旨および範囲から逸脱することなく作られ得る様々な改変および変化を容易に認識するだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図11
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【国際調査報告】