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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】送達システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20241226BHJP
   A24F 40/70 20200101ALI20241226BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20241226BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/70
A24F40/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531514
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 GB2022053153
(87)【国際公開番号】W WO2023118790
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2118849.5
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シェリダン, ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】サットン, ジョセフ ピーター
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC16
4B162AC22
4B162AC27
4B162AE02
(57)【要約】
本発明は、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交する、エアロゾル生成構成要素に関する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交する、エアロゾル生成構成要素。
【請求項2】
前記材料が結晶構造を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項3】
前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線に対して略直交する、請求項1または2に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項4】
加熱セクションを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項5】
前記加熱セクションが、前記電気コネクタ間に設けられる、請求項4に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項6】
1つまたは複数の細長いアパーチャが前記エアロゾル生成構成要素に設けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項7】
横並びで配置された複数の細長い加熱部分を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項8】
隣接する加熱部分間に細長いアパーチャが設けられる、請求項5および7に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項9】
略平面状である、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項10】
単一層により形成される、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項11】
導電性材料により形成される、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項12】
グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素に設けられた1つまたは複数の細長いアパーチャに略平行である、エアロゾル生成構成要素。
【請求項13】
前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線に対して略直交する、請求項12に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項14】
加熱セクションを備える、請求項12または13に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項15】
前記加熱セクションが、前記エアロゾル生成構成要素の電気コネクタ間に設けられる、請求項14に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項16】
横並びで配置された複数の細長い加熱部分を備える、請求項12~15のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項17】
隣接する加熱部分間に細長いアパーチャが設けられる、請求項16に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項18】
略平面状である、請求項12~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項19】
単一層により形成される、請求項12~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項20】
導電性材料により形成される、請求項12~19のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバ、およびエアロゾル生成チャンバの1つまたは複数とを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品。
【請求項22】
前記エアロゾル生成構成要素が、前記エアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、請求項21に記載の物品。
【請求項23】
前記リザーバが、エアロゾル化可能材料を前記エアロゾル生成構成要素に供給するように構成される、請求項21または22に記載の物品。
【請求項24】
前記リザーバが、液体エアロゾル化可能材料を保持するように構成される、請求項21~23のいずれか一項に記載の物品。
【請求項25】
請求項1~20のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素を備える物品と、電源およびコントローラの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【請求項26】
前記電源が、前記電気コネクタを介して前記エアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成される、請求項25に記載の非燃焼式エアロゾル供給システム。
【請求項27】
エアロゾル生成構成要素を製造する方法であって、
グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素を提供するステップと、
前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交するように、前記材料を加工するステップと
を含む、方法。
【請求項28】
エアロゾル生成構成要素を製造する方法であって、
グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素を提供するステップと、
前記材料の前記グレインの配向が、前記エアロゾル生成構成要素に設けられた1つまたは複数の細長いアパーチャに略平行になるように、前記材料を加工するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送達システム、特に非燃焼式エアロゾル送達システムおよび前記エアロゾル送達システムの構成要素に関する。本発明はさらに、本明細書に開示される非燃焼式エアロゾル送達システムおよび構成要素を使用してエアロゾルを生成および送達する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成する非燃焼式エアロゾル送達システムが、当技術分野で知られている。そのようなシステムは、典型的には、エアロゾル化可能材料をエアロゾルに変換することができるエアロゾル生成器を備える。いくつかの例では、生成されるエアロゾルは凝縮エアロゾルであり、エアロゾル化可能材料が最初に気化され、次いでエアロゾルに凝縮可能になる。他の例では、生成されるエアロゾルは、エアロゾル化可能材料の霧化から生じるエアロゾルである。そのような霧化は、例えば、空気流に同伴される材料の小さな粒子を形成するようにエアロゾル化可能材料を振動に供することによって、機械的にもたらされ得る。あるいは、このような霧化は、静電的に、または圧力を使用するなどの他の方法でもたらされてもよい。
【0003】
そのようなエアロゾル送達システムは、ユーザが吸入するエアロゾルを生成することを意図しているため、生成されるエアロゾルの特性を考慮する必要がある。これらの特性には、エアロゾルの粒子のサイズ、生成されるエアロゾルの総量などが含まれ得る。
【0004】
エアロゾル送達システムが、例えばeシガレットまたは同様の製品として喫煙体験を模擬するために使用される場合、ユーザは特定の感覚体験がシステムの使用から生じることを期待し得るので、これらの様々な特性の制御は特に重要である。
【0005】
これらの特性の改善された制御を有するエアロゾル送達システムを提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0006】
本開示の第1の態様によれば、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交する、エアロゾル生成構成要素が提供される。エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線は、第1の軸線に対応し得る。
【0007】
いくつかの例では、材料は結晶構造を有する。
【0008】
いくつかの例では、材料のグレインの配向は、エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線に対して略直交する。エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線は、第2の軸線に対応し得る。
【0009】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、加熱セクションを備える。
【0010】
いくつかの例では、1つまたは複数の細長いアパーチャ(例えば、スロット状アパーチャ)が、エアロゾル生成構成要素、例えば加熱セクションに設けられる。
【0011】
いくつかの例では、加熱セクションは、電気コネクタ間に設けられる。
【0012】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素(例えば、加熱セクション)は、複数の細長い加熱部分を備える。加熱部分は、横並びで配置され得る。加熱部分は、それぞれの端子部分間に延在し得る。いくつかの例では、細長いアパーチャ(例えば、スロット状アパーチャ)が、隣接する加熱部分間に設けられる。
【0013】
エアロゾル生成構成要素は、導電性材料により形成されてもよい。
【0014】
エアロゾル生成構成要素は、単一層により形成されてもよい。
【0015】
エアロゾル生成構成要素は、略平面状であってもよい。
【0016】
本開示の一態様によれば、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素内の1つまたは複数の細長いアパーチャ(例えば、スロット状アパーチャ)に略平行である、エアロゾル生成構成要素が提供される。
【0017】
いくつかの例では、材料のグレインの配向は、エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線に対して略直交する。
【0018】
いくつかの例では、加熱セクションは、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタ間に設けられる。
【0019】
いくつかの例では、加熱セクションは、複数の細長い加熱部分を備える。加熱部分は、横並びで配置され得る。加熱部分は、それぞれの端子部分間に延在し得る。いくつかの例では、細長いアパーチャ(例えば、スロット状アパーチャ)が、隣接する加熱部分間に設けられる。エアロゾル生成構成要素は、導電性材料から形成されてもよい。
【0020】
エアロゾル生成構成要素は、単一層により形成されてもよい。
【0021】
エアロゾル生成構成要素は、略平面状であってもよい。
【0022】
本開示の一態様によれば、本開示の前の態様によるエアロゾル生成構成要素と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバおよびエアロゾル生成チャンバの1つまたは複数とを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品が提供される。
【0023】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0024】
いくつかの例では、リザーバは、エアロゾル生成構成要素にエアロゾル化可能材料を供給するように構成される。
【0025】
いくつかの例では、リザーバは、液体エアロゾル化可能材料を保持するように構成される。
【0026】
本開示の一態様によれば、本開示の前の態様によるエアロゾル生成構成要素を備える物品と、電源およびコントローラの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムが提供される。
【0027】
いくつかの例では、電源は、電気コネクタを介してエアロゾル生成構成要素に電力を供給するように構成される。
【0028】
本開示の一態様によれば、エアロゾル生成構成要素を製造する方法であって、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素を提供するステップと、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交するように、材料を加工するステップとを含む、方法が提供される。
【0029】
本開示の一態様によれば、エアロゾル生成構成要素を製造する方法であって、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素を提供するステップと、材料のグレインの配向がエアロゾル生成構成要素に設けられた1つまたは複数の細長い(例えば、スロット状)アパーチャに略平行になるように、材料を加工するステップとを含む、方法が提供される。
【0030】
本発明の第1および他の態様に関して上述した本発明の特徴および態様は、上述した特定の組合せだけでなく、適宜、本発明の他の態様による本発明の実施形態に等しく適用可能であり、それらと組み合わせてもよいことが理解されよう。
【0031】
ここで、添付の図面を参照して、様々な実施形態を単なる例として詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本開示によるエアロゾル供給システムの概略図である。
図2】本開示によるエアロゾル供給システムの一部として使用するための物品の図である。
図3図2の物品の分解図である。
図4】本開示による図2の物品に使用するためのエアロゾル生成構成要素のラフスケッチである。
図5】本開示による図2の物品に使用するためのエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図6】本開示による図2の物品に使用するためのエアロゾル生成構成要素の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[詳細な説明]
特定の例および実施形態の態様および特徴について、本明細書で論じ/説明する。特定の例および実施形態のいくつかの態様および特徴は、従来通りに実施することができ、これらは、簡潔にするために、詳細に論じ/説明しない。したがって、本明細書で論じるが詳細に説明しない装置および方法の態様および特徴は、そのような態様および特徴を実施するための任意の従来の技術に従って実施され得ることが理解されよう。
【0034】
上述したように、本開示は、(限定されないが、)エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料(本明細書ではエアロゾル化可能材料とも呼ばれ得る)からエアロゾルを生成する非燃焼式エアロゾル供給システムおよびデバイスに関する。そのようなシステムの例としては、電子シガレット、タバコ加熱システム、およびハイブリッドシステム(エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成する)が挙げられる。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイスまたは電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子シガレットであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は本開示の要件ではないことに留意されたい。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、1つまたは複数が加熱され得るエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。そのようなハイブリッドシステムのエアロゾル生成材料の各々は、例えば、固体、液体またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有しても含有しなくてもよい。いくつかの例では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含み得る。
【0035】
以下の説明を通して、「eシガレット」および「電子シガレット」という用語が使用される場合があるが、これらの用語は、上記で説明したような非燃焼式エアロゾル(蒸気)供給システムまたはデバイスと互換的に使用され得ることが理解されよう。
【0036】
いくつかの例では、本開示は、エアロゾル生成材料を保持するための消耗品であって、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示を通して、物品と呼ばれる場合がある。
【0037】
非燃焼式エアロゾル供給システムは、典型的には、デバイス部分(本明細書ではデバイスとも呼ばれ得る)と、消耗品/物品部分(本明細書では物品とも呼ばれ得る)とを備える。デバイス部分は、典型的には、動力源およびコントローラを備える。動力源は、典型的には、電源、例えば充電式バッテリーであり得る。
【0038】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、消耗品/物品を受容または係合するための領域、エアロゾル生成器(消耗品/物品内にあってもなくてもよい)、エアロゾル生成領域(消耗品/物品内にあり得る)、ハウジング、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤を備え得る。
【0039】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品/物品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域(本明細書ではエアロゾル化可能材料のリザーバとも呼ばれ得る)、エアロゾル生成材料移送構成要素(例えば、パッドなどの灯芯)、エアロゾル生成器(本明細書ではエアロゾル生成構成要素とも呼ばれ得る)、エアロゾル生成領域(本明細書ではエアロゾル生成チャンバとも呼ばれ得る)、ハウジング、包装紙、フィルタ、マウスピースおよび/またはエアロゾル改質剤を含み得る。
【0040】
本明細書に記載のシステムは、典型的には、エアロゾル生成材料の気化によって吸入可能なエアロゾルを生成する。エアロゾル生成材料は、1つもしくは複数の活性成分、1つもしくは複数の香味、1つもしくは複数のエアロゾル形成材料、および/または1つもしくは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0041】
エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質および/または香味料を含有しても含有しなくてもよい固体、液体またはゲルの形態であってもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含んでもよく、これは代替的に「モノリシック固体」(すなわち、非繊維状)とも呼ばれ得る。いくつかの例では、非晶質固体は乾燥ゲルであり得る。非晶質個体は、その中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、例えば、約50重量%、60重量%または70重量%の非晶質固体から、約90重量%、95重量%または100重量%の非晶質固体までを含み得る。
【0042】
本明細書で使用される「活性物質」という用語は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料に関し得る。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神賦活剤から選択され得る。活性物質は、天然に存在してもよく、または合成的に得られてもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6もしくはB12もしくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、またはそれらの構成成分、誘導体もしくは組合せを含み得る。活性物質は、タバコ、カンナビスまたは別の植物の、1つまたは複数の構成成分、誘導体または抽出物を含み得る。
【0043】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することができる1つまたは複数の構成成分を含み得る。いくつかの例では、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジルフェニル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸および炭酸プロピレンの1つまたは複数を含み得る。
【0044】
1つまたは複数の他の機能性材料は、pH調整剤、着色剤、保存剤、結合剤、充填剤、安定剤および/または酸化防止剤の1つまたは複数を含み得る。
【0045】
本明細書で使用される場合、「構成要素」という用語は、おそらくは外部ハウジングまたは壁内にいくつかのより小さい部品または要素を組み込む電子シガレットまたは同様のデバイスの部品、セクション、ユニット、モジュール、アセンブリまたは同様のものを指すために使用される。電子シガレットは、1つまたは複数のそのような構成要素から形成または構築されてもよく、構成要素は、互いに取外し可能または分離可能に接続可能であってもよく、または電子シガレット全体を画定するために製造中に互いに恒久的に接合されてもよい。本開示は、(限定されないが、)互いに分離可能に接続可能であり、例えば、エアロゾル生成材料を保持することができる消耗品/物品構成要素(本明細書ではカートリッジまたはカトマイザとも呼ばれる)として、およびエアロゾル生成材料から蒸気を生成するための要素を動作させるための電力を供給するためのバッテリーを有するデバイス/制御ユニットとして構成された、2つの構成要素を備えるシステムに適用可能である。
【0046】
図1は、eシガレット10などの例示的なエアロゾル/蒸気供給システムの非常に概略的な図である(縮尺通りではない)。eシガレット10は、破線で示す長手方向軸に沿って延在する略円筒形状を有してもよく、2つの主要な構成要素、すなわち制御または電力構成要素またはセクション20(本明細書ではデバイスとも呼ばれ得る)と、蒸気生成構成要素として動作するカートリッジアセンブリまたはセクション30(本明細書では、物品、消耗品、カトマイザまたはカートリッジとも呼ばれ得る)とを備える。
【0047】
カートリッジアセンブリ30は、例えばニコチンを含有する、エアロゾルが生成される(例えば)液体製剤を含有するエアロゾル化可能材料を含む貯蔵区画3(本明細書ではリザーバとも呼ばれ得る)を含む。一例として、エアロゾル化可能材料は、約1~3%のニコチンおよび50%のグリセロールを含み、残りはおおよそプロピレングリコールを含み、場合によっては水または香味料などの他の成分も含み得る。貯蔵区画3は、貯蔵タンクの形態を有し、エアロゾル化可能材料がタンク内に限って自由に移動および流動する(液体の場合)ようにエアロゾル化可能材料を貯蔵することができる容器または入れ物である。あるいは、貯蔵区画3は、エアロゾル化可能材料を多孔質構造内に保持する詰め綿またはガラス繊維などのある量の吸収材料を含んでもよい。貯蔵区画3は、エアロゾル化可能材料が消費された後に使い捨て可能であるように、製造中に充填された後に封止されてもよく、または新しいエアロゾル化可能材料を追加することができる入口ポートまたは他の開口部を有してもよい。カートリッジアセンブリ30はまた、エアロゾル化可能材料の気化によってエアロゾルを生成するために、リザーバタンク3の外部に配置された電気エアロゾル生成構成要素4を備える。多くのデバイスでは、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル化可能材料が蒸発するまでエアロゾル化可能材料の温度を上昇させるために(抵抗加熱または誘導加熱を介して)電流の通過によって加熱される加熱要素(ヒータ)であり得る。貯蔵区画3からエアロゾル生成構成要素4にエアロゾル化可能材料を送達するために、灯芯または他の多孔質要素(図示せず)などの液体導管構成体を設けることができる。灯芯は、エアロゾル化可能材料を吸収し、灯芯現象または毛管現象によってエアロゾル生成構成要素4と接触する灯芯の他の部分にエアロゾル化可能材料を移送することができるように、貯蔵区画3の内部に配置された1つまたは複数の部分を有してもよい。これによって、このエアロゾル化可能材料は気化され、灯芯によってエアロゾル生成構成要素4に移送された新しいエアロゾル化可能材料に置き換えられる。
【0048】
ヒータと灯芯との組合せ、または同じ機能を果たす部品の他の構成体は、アトマイザまたはアトマイザアセンブリと呼ばれる場合がある。部品が図1の非常に概略的な図と比較して異なるように配置され得る様々な設計が可能である。例えば、灯芯は、エアロゾル生成構成要素とは完全に別個の要素であってもよく、またはエアロゾル生成構成要素は、多孔質であり、(例えば、適切な電気抵抗性メッシュまたは毛管体の形態をとることによって)灯芯現象機能を直接実行することができるように構成されてもよい。
【0049】
場合によっては、蒸気生成のための液体を送達するための導管は、貯蔵区画とエアロゾル生成構成要素との間の1つまたは複数のスロット、チューブまたはチャネルから少なくとも部分的に形成されてもよく、これらは、毛管現象を助けて貯蔵区画から供給源液体を引き出し、気化のために供給するのに十分狭い。一般に、アトマイザは、それに送達されるエアロゾル化可能材料から蒸気を生成することができるエアロゾル生成構成要素、および毛管力によって貯蔵区画または同様の液体貯蔵部からエアロゾル生成構成要素に液体を送達または輸送することができる液体導管(経路)であると考えることができる。
【0050】
典型的には、エアロゾル生成構成要素は、電子シガレット/システムを通る空気流チャネルの一部を形成するエアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。エアロゾル生成構成要素によって生成された蒸気は、このチャンバ内に押し流され、空気がチャンバを通過してエアロゾル生成構成要素の上および周りを流れるとき、エアロゾル生成構成要素は、生成された蒸気を収集し、凝縮して必要なエアロゾルを形成する。
【0051】
図1に戻ると、カートリッジアセンブリ30はまた、ユーザがエアロゾル生成構成要素4によって生成され、空気流チャネルを通して送達されるエアロゾルを吸入することができる開口部または空気出口を有するマウスピース35を含む。
【0052】
電力構成要素20は、eシガレット10の電気構成要素、特にエアロゾル生成構成要素4に電力を供給するためのセルまたはバッテリー5(これは、本明細書ではバッテリーとも呼ばれ、再充電可能であり得る)を含む。さらに、eシガレットを全体的に制御するためのプリント回路基板28および/または他の電子機器もしくは回路がある。制御電子機器/回路は、例えば、空気流チャネルに沿って流れるように電力構成要素20の壁の1つまたは複数の空気入口26を通って空気が入る、システム10上の吸入を検出する空気圧センサまたは空気流センサ(図示せず)からの信号に応答して、蒸気が必要なときに蒸気生成要素4をバッテリー5に接続する。エアロゾル生成構成要素4がバッテリー5から電力を受け取ったとき、エアロゾル生成構成要素4は、貯蔵区画3から送達されたエアロゾル化可能材料を気化させてエアロゾルを生成し、これは、次いで、マウスピース35の開口部を通してユーザによって吸入される。エアロゾルは、ユーザがマウスピース35で吸入したとき、空気入口26を空気出口に接続する空気流チャネル(図示せず)に沿ってマウスピース35に運ばれる。したがって、電子シガレットを通る空気流経路が、アトマイザへの空気入口(電力構成要素内にあってもなくてもよい)とマウスピースの空気出口との間に画定される。使用時には、この空気流経路に沿った空気流方向は、空気入口から空気出口までであるため、アトマイザは、空気入口の下流かつ空気出口の上流にあると説明することができる。
【0053】
この特定の例では、電力セクション20とカートリッジアセンブリ30とは、図1の実線矢印で示すように、長手方向軸に平行な方向に分離することによって互いに脱離可能な別個の部品である。構成要素20、30は、デバイス10が使用されているとき、電力セクション20とカートリッジアセンブリ30との間の機械的および電気的接続を提供する係合要素21、31(例えば、ねじ、磁気またはバヨネット嵌合)を協働させることによって互いに接合される。しかしながら、これは単なる例示的な配置であり、様々な構成要素は、電力セクション20とカートリッジアセンブリセクション30との間で異なって分布してもよく、他の構成要素および要素が含まれてもよい。2つのセクションは、図1のような長手方向構成でエンドツーエンドで互いに接続してもよく、または平行な横並び配置などの異なる構成で接続してもよい。システムは、略円筒形であってもなくてもよく、および/または略長手形状を有してもよい。いずれかまたは両方のセクションは、使い尽くされたとき(例えば、リザーバが空であるか、またはバッテリーが切れたとき)に処分および交換されることが意図されてもよく、またはリザーバの再充填、バッテリーの再充電、もしくはアトマイザの交換などの動作によって複数回の使用を可能にすることが意図されてもよい。あるいは、eシガレット10は、2つ以上の部品に分離することができない単体のデバイス(使い捨てまたは再充填可能/再充電可能)であってもよく、その場合、すべての構成要素は単一の本体またはハウジング内に含まれる。本発明の実施形態および実施例は、当業者が認識するこれらの構成および他の構成のいずれにも適用可能である。
【0054】
上述したように、電子シガレットの霧化部分(供給源液体から蒸気を生成するように構成された部分)で利用することができる加熱要素などのタイプのエアロゾル生成構成要素は、導電性(電気抵抗性)および多孔性の両方であることによって、加熱および液体送達の機能を組み合わせる。ここで、導電性(電気抵抗性)であるという言及は、その中の電流の流れに応答して熱を生成する能力を有する構成要素を指すことに留意されたい。そのような流れは、いわゆる抵抗加熱または誘導加熱を介して付与することができる。このための適切な材料の一例は、シート状形態、すなわち、その長さまたは幅よりも何倍も小さい厚さを有する平面形状に形成された金属または金属合金などの導電性材料である。これに関する例は、メッシュ、ウェブ、グリルなどであり得る。メッシュは、一緒に織られた金属ワイヤまたは金属繊維から形成されてもよく、あるいは不織構造に凝集されてもよい。例えば、繊維は、焼結によって凝集されてもよく、この場合、熱および/または圧力を金属繊維の集合体に加えて、単一の多孔質塊に圧縮する。平面状エアロゾル生成構成要素が湾曲した平面を画定することが可能であり、これらの例では、平面を形成する平面状エアロゾル生成構成要素への言及は、構成要素を通る最良適合平面を形成する仮想平坦平面を意味する。
【0055】
これらの構造は、適切なサイズの空隙および金属繊維間の隙間を与えて、液体の灯芯現象のための毛管力をもたらすことができる。したがって、これらの構造は、液体の取込みおよび分配をもたらすので、多孔質であると考えることもできる。さらに、金属繊維間の空隙および隙間の存在により、空気が前記構造を透過することが可能である。また、金属は導電性であり、したがって抵抗加熱に適しており、それによって電気抵抗を有する材料を流れる電流が熱を生成する。しかしながら、このタイプの構造は金属に限定されず、他の導電性材料を繊維に形成し、メッシュ、グリルまたはウェブ構造にしてもよい。例としては、メッシュの物理的特性を調整することを意図した物質でドープされてもされなくてもよいセラミック材料が挙げられる。
【0056】
この種の平面シート状多孔質エアロゾル生成構成要素は、空気流チャネルの一部を形成するエアロゾル生成チャンバ内にあるように、電子シガレット内に配置され得る。エアロゾル生成構成要素は、チャンバを通る空気流が表面方向に、すなわち略平面のシート状エアロゾル生成構成要素の平面に略平行に流れ得るように、チャンバ内で配向されてもよい。そのような構成の一例は、国際公開第2010/045670号および国際公開第2010/045671号に見出すことができ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。したがって、空気が加熱要素上を流れ、蒸気を集めることができる。これにより、エアロゾル生成が非常に効果的になる。代替的な例では、エアロゾル生成構成要素は、チャンバを通る空気流が表面方向に対して略横断する方向、すなわち略平面のシート状エアロゾル生成構成要素の平面に対して略直交する方向に流れ得るように、チャンバ内で配向されてもよい。そのような構成の一例は、国際公開第2018/211252号に見出すことができ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0057】
エアロゾル生成構成要素は、以下の構造:織り構造、メッシュ構造、布帛構造、開孔繊維構造、開孔焼結構造、開孔発泡体または開孔堆積構造のいずれか1つを有し得る。前記構造は、特に、高度の多孔性を有するエアロゾル生成構成要素を提供するのに適している。高度の多孔性は、エアロゾル生成構成要素によって生成された熱が主に液体を蒸発させるために使用され、高い効率を得ることができることを保証し得る。50%を超える多孔度が、前記構造によって想定され得る。一実施形態では、エアロゾル生成構成要素の多孔度は、50%以上、60%以上、70%以上である。開孔繊維構造は、例えば、任意に圧縮することができ、凝集を改善するためにさらに焼結することができる不織布からなることができる。開孔焼結構造は、例えば、フィルムキャスト法によって製造された粒状、繊維状または綿状の焼結複合材からなることができる。開孔堆積構造は、例えば、CVD法、PVD法または火炎溶射によって製造することができる。開孔発泡体は、原則として市販されており、薄い細孔設計でも得ることができる。
【0058】
一実施形態では、エアロゾル生成構成要素は少なくとも2つの層を有し、層は、以下の構造:板、箔、紙、メッシュ、織り構造、布帛、開孔繊維構造、開孔焼結構造、開孔発泡体または開孔堆積構造の少なくとも1つを含む。例えば、エアロゾル生成構成要素は、毛管構造を含む構造と組み合わされた金属箔からなる電気加熱抵抗器によって形成することができる。エアロゾル生成構成要素が単一層から形成されると考えられる場合、そのような層は、金属ワイヤ布から、または不織金属繊維布から形成されてもよい。個々の層は、好適には、焼結または溶接などの熱処理によって互いに接続されるが、必ずしもそうである必要はない。例えば、エアロゾル生成構成要素は、ステンレス鋼箔と、ステンレス鋼ワイヤ布(例えばAISI 304またはAISI 316の材料)の1つまたは複数の層とからなる焼結複合材として設計することができる。あるいは、エアロゾル生成構成要素は、ステンレス鋼ワイヤ布の少なくとも2つの層からなる焼結複合材として設計することができる。層は、スポット溶接または抵抗溶接によって互いに接続されてもよい。個々の層はまた、機械的に互いに接続されてもよい。例えば、単一層を折り畳むだけで、二重層ワイヤ布を製造することができる。ステンレス鋼の代わりに、例として、加熱導体合金、特にステンレス鋼よりもさらに高い比電気抵抗を有するNiCr合金およびCrFeAl合金「カンタル」を使用することもできる。層間の材料接続は熱処理によって得られ、その結果、層は、例えばエアロゾル生成構成要素による加熱中および結果的に誘発される熱膨張中の不利な条件下でも、互いに接触を維持する。あるいは、エアロゾル生成構成要素は、複数の個々の繊維を一緒に焼結することによって形成されてもよい。したがって、エアロゾル生成構成要素は、焼結金属繊維などの焼結繊維から構成することができる。
【0059】
エアロゾル生成構成要素は、例えば、白金、ニッケル、モリブデン、タングステンまたはタンタルなどの電気抵抗性材料の導電性薄層を含んでもよく、前記薄層は、PVD法もしくはCVD法、または任意の他の適切な方法によって気化器の表面に適用される。この場合、エアロゾル生成構成要素は、電気絶縁材料、例えばセラミックを含んでもよい。適切な電気抵抗性材料の例としては、AISI 304またはAISI 316などのステンレス鋼、および加熱導体合金、特にDIN材料番号2,4658、2,4867、2,4869、2,4872、1,4843、1,4860、1,4725、1,4765および1,4767などのNiCr合金およびCrFeAl合金「カンタル」が挙げられる。
【0060】
上述したように、エアロゾル生成構成要素は、焼結金属繊維材料から形成されてもよく、シートの形態であってもよい。この種の材料は、メッシュまたは不規則なグリッドと考えることができ、離間した金属繊維または金属素線のランダムに整列した配列またはアレイを一緒に焼結することによって作成される。繊維の単一層、またはいくつかの層、例えば最大5つの層が使用されてもよい。一例として、金属繊維は、8~12μmの直径を有し、厚さ0.16mmのシートを与えるように配置され、100g/m~1500g/m、例えば150g/m~1000g/m、200g/m~500g/m、または200~250g/mの材料密度、および84%の多孔度を生成するように離間され得る。シート厚さはまた、0.1mm~0.2mm、例えば0.1mm~0.15mmの範囲であってもよい。具体的な厚さとしては、0.10mm、0.11mm、0.12mm、0.13mm、0.14mm、0.15mmまたは0.1mmが挙げられる。一般に、エアロゾル生成構成要素は、均一な厚さを有する。しかしながら、以下の説明から、エアロゾル生成構成要素の厚さは変化する場合もあることが理解されよう。これは、例えば、圧縮を受けたエアロゾル生成構成要素のいくつかの部分に起因し得る。エアロゾル生成構成要素の多孔度を変化させるために、異なる繊維直径および厚さを選択することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、66%以上、または70%以上、または75%以上、または80%以上、または85%以上、または86%以上の多孔度を有してもよい。
【0061】
エアロゾル生成構成要素は、第1および第2の表面を含む略平坦な構造を形成してもよい。略平坦な構造は、任意の二次元形状、例えば、円形、半円形、三角形、正方形、長方形および/または多角形の形態をとることができる。一般に、エアロゾル生成構成要素は、均一な厚さを有する。
【0062】
エアロゾル生成構成要素の幅および/または長さは、約1mm~約50mmであってもよい。例えば、気化器の幅および/または長さは、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmであってもよい。幅は、一般に、エアロゾル生成構成要素の長さよりも小さくてもよい。
【0063】
エアロゾル生成構成要素が電気抵抗性材料から形成される場合、電流は、熱を生成する(いわゆるジュール加熱)ように、エアロゾル生成構成要素を通って流れることができる。これに関して、エアロゾル生成構成要素の電気抵抗は、適宜選択することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、2オーム以下、例えば1.8オーム以下、例えば1.7オーム以下、例えば1.6オーム以下、例えば1.5オーム以下、例えば1.4オーム以下、例えば1.3オーム以下、例えば1.2オーム以下、例えば1.1オーム以下、例えば1.0オーム以下、例えば0.9オーム以下、例えば0.8オーム以下、例えば0.7オーム以下、例えば0.6オーム以下、例えば0.5オーム以下の電気抵抗を有してもよい。材料、厚さ、幅、長さ、多孔度などのエアロゾル生成構成要素のパラメータは、所望の抵抗を提供するように選択することができる。これに関して、比較的低い抵抗は、電源からのより高い電力引出しを容易にし、これは、高速のエアロゾル化を行うのに好適であり得る。一方、抵抗は、エアロゾル生成器の完全性を損なうほど低くすべきではない。例えば、抵抗は、0.5オームより低くなるべきではない。
【0064】
本明細書に開示されるシステム、デバイスおよび物品での使用に適した、加熱要素などの平面状エアロゾル生成構成要素は、多孔質材料のより大きなシートから必要な形状を打ち抜くかまたは切断(レーザ切断など)することによって形成することができる。これは、エアロゾル生成構成要素に開口部を形成するために、材料を打ち抜く、切り取る、または他の方法で除去することを含み得る。これらの開口部は、空気がエアロゾル生成構成要素を通過する能力と、電流が特定の領域を流れる割合との両方に影響を及ぼし得る。
【0065】
図2は、本開示による例示的な物品100の図である。物品100は、ハウジングを備える。この特定の例では、ハウジングは、外側ハウジング110および内側ハウジング120を備える。外側ハウジング110は、第1および第2の外側ハウジング構成要素110aおよび110bが一体化することによって形成される。外側ハウジング110の具体的な外観は限定されないが、この特定の例では、外側ハウジング110は多面的な表面を有する。ハウジング、例えば外側ハウジング110は、少なくとも1つの出口115を含むことができる。この特定の例では、2つの出口115がある。前記出口115は、物品100内で生成されたエアロゾルをユーザの口に搬送するためのものである。したがって、図2に示す例では、外側ハウジング110はまた、物品のマウスピースを形成する。
【0066】
第1の外側ハウジング構成要素110aは、外側ハウジング110を形成するように第2の外側ハウジング構成要素110bと噛合する。この特定の例では、構成要素110a、110bは、スナップ嵌め構成を介して互いに嵌合する。特に、第2の外側ハウジング構成要素110bの弾性タブ111(図2ではその片側のみが見える)は、第1の外側ハウジング構成要素110aの対応する受容アパーチャ112にスナップ嵌めされる。タブおよびアパーチャの正確な位置は限定されず、実際に、タブが外側ハウジング構成要素110aに形成され、アパーチャが外側ハウジング構成要素110bに形成されてもよいことが理解されよう。
【0067】
図3を参照すると、内側ハウジング構成要素120、エアロゾル生成構成要素130(この特定の例では電気抵抗性金属ヒータ)、流量調整器140、およびパッド150を明らかにするために、第1の外側ハウジング構成要素110aは、第2の外側ハウジング構成要素110bから分離されて示されている。内側ハウジング構成要素120は、エアロゾル化可能材料(図示せず)のための貯蔵領域121を画定するように構成されてもよい。内側ハウジング構成要素120は、第1の外側ハウジング構成要素110aの内側に少なくとも部分的にスリーブが付けられてもよい。内側ハウジング構成要素120を第1の外側ハウジング構成要素110aに接続することが可能である(例えば、それらは互いに取り付けられてもよく、または同じ成形品の一部であってもよい)。内側ハウジング構成要素120は、流量調整器140と噛合する開口端部122を有することができる。開口端部122および流量調整器140は一緒に、エアロゾル化可能材料が貯蔵領域121からパッド150に流れるための経路を画定することができる。任意選択のマウスピース(図示せず)は、第1の外側ハウジング構成要素110aの外側にわたってスリーブが付けられてもよい(または外側ハウジングがマウスピースを形成し得る)。
【0068】
流量調整器140は、内側ハウジング構成要素120の開口端部122を受容することができる凹部141を含むことができる。凹部141は、流量調整器を通るエアロゾル化可能材料の流れを可能にする1つまたは複数の開口部142を含むことができる。この特定の例では、開口部はスロット形状であるが、開口部の1つまたは複数は、円形、楕円形または多角形などの異なる断面をとることができることが理解されよう。さらに、1つまたは複数の開口部の断面積は、流量調整器の長さを通して変化してもよい。したがって、1つまたは複数の開口部は、パッド150に向かう位置の断面積と比較して、液体貯蔵領域に向かう位置の断面積がより大きくてもよい。流量調整器140は、内側ハウジング構成要素120と流量調整器140との間の境界からのエアロゾル化可能材料の流出を抑制するように機能する環状シール143をその周囲に備えてもよい。流量調整器140は、エアロゾル生成構成要素が付勢され得る表面を含んでもよく、したがって、場合によってはヒータ支持体として機能する。
【0069】
パッド150は、エアロゾル化可能材料を保持するのに適した毛管材料で形成され得る。特に、エアロゾル化可能材料が流量調整器140を通って流れるとき、パッド150はエアロゾル化可能材料で飽和する可能性がある。しかしながら、パッド150の毛管性質により、パッド150からのエアロゾル化可能材料の漏れは抑制される。エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル生成構成要素130が付勢(この特定の例では抵抗加熱)されたとき、パッド150内に存在するエアロゾル化可能材料が気化されるように、パッド150に近接して配置され得る。上述したように、パッド150およびエアロゾル生成構成要素130は、単一の構成要素として組み合わせることができる。
【0070】
この特定の例では、エアロゾル生成構成要素130は、第2の外側ハウジング構成要素110bに向かって配置される。外側ハウジング構成要素110b上の電気接点(例えば、ピン)116は、システムの作動中に電流がエアロゾル生成構成要素130を通って流れることを可能にするように、電気コネクタ(例えば、タブ)130Cでエアロゾル生成構成要素130に接触してもよい。
【0071】
第2の外側ハウジング構成要素110bは、物品100への空気の進入を可能にする少なくとも1つの空気入口117を含むことができる。使用中、空気は、少なくとも1つの空気入口117を介して物品100に入ることができ、それによってエアロゾル生成構成要素130から生成された蒸気と混合する。次いで、得られたエアロゾルは、第1の外側ハウジング構成要素110aと内側ハウジング構成要素120との間に延在する少なくとも1つの空気流チャネル180を介して、1つまたは複数の空気出口115に導かれ得る。例えば、この特定の例では、物品100の長さに沿って長手方向に延在し、物品を通る流路を形成するように空気出口115と協働する2つの空気流チャネル180がある。
【0072】
一態様によれば、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線に対して略直交する、エアロゾル生成構成要素が提供される。この方向に材料のグレインを提供することによって、例えばグレイン配向に抗してエアロゾル生成構成要素を湾曲させることによりエアロゾル生成構成要素を湾曲形状に強制した場合に、材料の破損または亀裂に対してより耐性があるように、エアロゾル生成構成要素を製造することができる。また、エアロゾル生成構成要素は、例えばエアロゾル生成構成要素をグレイン配向に抗して湾曲させることによりエアロゾル生成構成要素を湾曲形状に強制した場合に起こり得る恒久的な変形に対してより耐性があるように、製造することができる。「グレインの配向」は、材料の領域が整列している配向を指すことが理解されよう。金属などの材料は、特定のグレイン配向を含むように加工することができる。
【0073】
この態様は、材料のグレインの配向が破線によって指定されている図4のスケッチに最も明確に示されている。この態様のグレイン配向を有し得る例示的なエアロゾル生成構成要素130が図5および図6に示されている(ただし、図5および図6にはグレイン配向は示されていない)。
【0074】
エアロゾル生成構成要素の電気コネクタが配置される軸線は、第1の軸線に対応し得る。
【0075】
材料は、結晶構造を有してもよい。当業者に知られているように、任意の適切な材料を使用することができることが理解されよう。例えば、材料は、導電性材料であってもよい。例えば、材料は、金属材料、例えば金属、またはステンレス鋼などの金属合金であってもよい。他の材料、例えばニクロム合金およびNiCrFe合金も想定される。
【0076】
材料のグレインの配向は、エアロゾル生成構成要素130が(例えば使用時に)湾曲される中心の軸線に対して略直交してもよい。好適には、これは、エアロゾル生成構成要素130の湾曲形態が維持されることを確実にするのに役立ち得る。これに関して、エアロゾル生成構成要素130は、恒久的な湾曲を含んでもよく、または(例えば、その周囲の構成要素への接続性およびその周囲の構成要素の形状のために)使用時に物品に組み立てられるときに湾曲してもよい。エアロゾル生成構成要素が湾曲される中心の軸線は、第2の軸線に対応し得る。
【0077】
エアロゾル生成構成要素130は、略平面であってもよい。エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成されてもよい。
【0078】
電気コネクタ130Cの各々は、それぞれの電気接点に接続するように構成されてもよい。電気コネクタ130Cは、軸線上に配置されてもよい。
【0079】
電気コネクタ130Cの形態および寸法は変更されてもよいことが理解されよう。例えば、電気コネクタ130Cまたは各電気コネクタ130Cは、それぞれの電気接点116に接続するように構成されてもよい。このようにして、エアロゾル生成構成要素130は、バッテリーなどの電源によって電力供給され得る。電気コネクタ130Cまたは各電気コネクタ130Cは、それぞれの電気接点116に解放可能にまたは恒久的に接続するように構成されてもよい。電気コネクタ130Cまたは各電気コネクタ130Cは、隙間嵌め、締り嵌め、および/または中間嵌めによってそれぞれの電気接点に接続するように構成されてもよい。電気コネクタ130Cまたは各電気コネクタ130Cは、押込み嵌めによってそれぞれの電気接点116に接続するように構成されてもよい。電気コネクタ130Cは、エアロゾル生成構成要素130を電源に電気的に接続することができる手段を提供する。
【0080】
エアロゾル生成構成要素130は、加熱セクション130A、および電気コネクタ130Cの1つまたは複数を備えてもよい。様々な例では、エアロゾル生成構成要素は、加熱セクション130Aおよび2つの電気コネクタ130Aを備え、各電気コネクタ130Cは、加熱セクション130Aのそれぞれの反対側の端部に設けられる。加熱セクション130Aは、エアロゾル化可能材料を気化させてエアロゾルを生成するように使用時に加熱されるエアロゾル生成構成要素130の一部と考えることができる。加熱セクション130Aは、電気コネクタ130C間に設けられ得る。本明細書では1つまたは複数の長手方向ギャップ130Bとも呼ばれる1つまたは複数の細長いアパーチャ130Bが、エアロゾル生成構成要素130、例えば加熱セクション130Aに設けられてもよい。1つまたは複数の細長いアパーチャ130Bは、典型的にはその端部の周りに、エアロゾル生成材料を急速に気化させることができる「ホットスポット」を提供することを容易にすることができる。エアロゾル生成構成要素130、例えば加熱セクション130Aは、横並びで配置されてもよい複数の細長い加熱部分130Eを備えてもよい。加熱部分130Eは、それぞれの端子部分130F間に延在し得る。隣接する加熱部分130E間に細長いギャップ130Bが設けられてもよい。
【0081】
エアロゾル生成構成要素130は、当業者によく知られているように、様々な異なる技術を使用して製造することができる。例えば、様々な異なる材料加工技術を使用して、所望に応じて材料のグレインを配向させることができる。
【0082】
代替的な態様によれば、グレインを有する材料を含むエアロゾル生成構成要素であって、材料のグレインの配向が、エアロゾル生成構成要素内の1つまたは複数の細長いアパーチャに略平行である、エアロゾル生成構成要素が提供される。この方向に材料のグレインを提供することによって、例えばグレイン配向に抗してエアロゾル生成構成要素を湾曲させることによりエアロゾル生成構成要素を湾曲形状に強制した場合に、材料の破損または亀裂に対してより耐性があるように、エアロゾル生成構成要素を製造することができる。また、エアロゾル生成構成要素は、例えばエアロゾル生成構成要素をグレイン配向に抗して湾曲させることによりエアロゾル生成構成要素を湾曲形状に強制した場合にあり得る恒久的な変形に対してより耐性があるように、製造することができる。
【0083】
この態様は、材料のグレインの配向が破線によって指定されている図4のスケッチに最も明確に示されている。この態様のグレイン配向を有し得る例示的なエアロゾル生成構成要素130が図5および図6に示されている(ただし、図5および図6にはグレイン配向は示されていない)。
【0084】
細長いアパーチャ130Bおよびその任意の他の特徴を含むエアロゾル生成構成要素130は、本明細書の他の場所で定義される通りであり得る。
【0085】
エアロゾル生成構成要素130は、当業者によく知られているように、様々な異なる技術を使用して製造することができる。例えば、様々な異なる材料加工技術を使用して、所望に応じて材料のグレインを配向させることができる。
【0086】
本明細書で定義されるエアロゾル生成構成要素130と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバおよびエアロゾル生成チャンバの1つまたは複数とを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品100も提供される。
【0087】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素103は、エアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0088】
いくつかの例では、リザーバは、エアロゾル生成構成要素103にエアロゾル化可能材料を供給するように構成される。
【0089】
いくつかの例では、リザーバは、液体エアロゾル化可能材料を保持するように構成される。
【0090】
本明細書で定義されるエアロゾル生成構成要素103を備える物品と、電源およびコントローラの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムも提供される。
【0091】
いくつかの例では、電源は、電気コネクタ130Cを介してエアロゾル生成構成要素103に電力を供給するように構成される。
【0092】
一態様によれば、端子部分間に延在する複数の細長い加熱部分を備え、隣接する加熱部分間に細長いアパーチャが設けられ、細長いアパーチャの少なくとも1つが長手方向に先細りになっている、エアロゾル生成構成要素が提供される。理論に束縛されるものではないが、長手方向アパーチャの先細部は、各アパーチャの中央部分が、より狭い端部と比較して、各アパーチャのより広い端部で、加熱部分の隣接する1つの縁部から離れて位置する結果として、加熱部分に温度勾配を導入し、この温度勾配は、加熱部分に沿ってエアロゾル化可能材料を駆動し、加熱部分にわたってエアロゾル化可能材料を分配するのに役立つと考えられる。これは、エアロゾル化可能材料のより効果的な加熱をもたらし、エアロゾル生成構成要素上で「静的」であるエアロゾル化可能材料の量を低減し、前記静的エアロゾル化可能材料が加熱されたときに起こり得る「パチパチ」音を低減する。
【0093】
この態様は図5に最も明確に示されており、エアロゾル生成構成要素130は、端子部分130E間に延在する複数の細長い加熱部分130E(明確にするために、加熱部分130Eのすべてに番号が付されているわけではない)を備える。細長いアパーチャ130B(本明細書ではスロット状アパーチャとも呼ばれる)が、隣接する加熱部分130E間に設けられる。細長いアパーチャ130Bの少なくとも1つは、長手方向に(すなわち、アパーチャ130Bの長さに沿って)先細りになっている。使用時に、エアロゾル化可能材料は、先細部の太くなる方向に、細長いアパーチャ130Bに沿って分配される。この例では、加熱部分130Eは、横並びで配置されている。
【0094】
長手方向に先細りになっている複数の細長いアパーチャ130Bが、エアロゾル生成構成要素130に設けられてもよい。各細長いアパーチャ130Bは、隣接する加熱部分130Eの対のそれぞれの間に設けられ得る。少なくとも2つの隣接する細長いアパーチャ130Bは、反対方向に先細になってもよい。例えば、複数の細長いアパーチャ130Bがある場合、細長いアパーチャ130Bは、交互に反対方向に先細になってもよい。これは、加熱部分130Eにわたってエアロゾル化可能材料のより均一な分配をもたらすのに役立ち、したがってエアロゾル生成を改善することができる。
【0095】
少なくとも1つの細長い加熱部分130Eは、略一定の断面積を有してもよく、断面は、加熱部分130Eの長さに対して直交し得る。
【0096】
細長いアパーチャ130Bの少なくとも1つが囲まれてもよい。これは、加熱部分130Eにわたって、特に細長いアパーチャ130Bの端部に配置され得る「ホットスポット」においてエアロゾル化可能材料の均一な分配をもたらすように、囲まれた細長いアパーチャ構造を介して(例えば、細長いアパーチャ130Bを囲む隣接する加熱部分130E間の毛管力によって)エアロゾル化可能材料の移動を行うのに特に好適である。いくつかの例では、少なくとも1つの細長いアパーチャ130Bは、エアロゾル生成構成要素130の周縁内に、または周縁によって囲まれている。例えば、少なくとも1つの細長いアパーチャ130は、隣接する加熱部分130Eおよび対向する端子部分130Fによって囲まれてもよい。
【0097】
例えば、細長いアパーチャ130Bの少なくとも1つ(または各々)は、最大2.0mm、または最大1.8mm、または最大1.6mm、または最大1.5mm、または最大1.4mm、または最大1.2mm、または最大1.0mmの最大幅を有し得る。例えば、細長いアパーチャ130Bの少なくとも1つ(または各々)は、少なくとも0.1mm、または少なくとも0.2mm、または少なくとも0.3mm、または少なくとも0.4mmの最小幅を有し得る。これはまた、例えば毛管力によって、加熱部分130Eの対向する縁部に沿ったエアロゾル化可能材料の移動を促進するのに役立ち得る。
【0098】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成される。
【0099】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、導電性材料から形成される。
【0100】
エアロゾル生成構成要素130は、本明細書の他の場所で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0101】
エアロゾル生成構成要素130と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバ、およびエアロゾル形成チャンバの1つまたは複数とを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品も提供される。
【0102】
エアロゾル生成構成要素130を備える物品と、電源およびコントローラの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムも提供される。
【0103】
代替的な態様によれば、端子部分間に延在する複数の細長い加熱部分を備え、隣接する加熱部分間に細長いアパーチャが設けられ、加熱部分の少なくとも1つが長手方向に先細りになっている、エアロゾル生成構成要素が提供される。使用時に、加熱部分の最も先細になった(すなわち、最も薄い)部分が(最も高い電気抵抗を有するために)最初に動作温度まで加熱され、その後、加熱部分の徐々に先細ではなくなる部分が(比較的低い電気抵抗を有するために)動作温度まで加熱される。加熱部分に沿った加熱のこの不均一性は、加熱部分に沿ってエアロゾル化可能材料を駆動し、加熱部分にわたってエアロゾル化可能材料を分配するのに役立ち得る温度勾配をもたらす。これは、エアロゾル化可能材料のより効果的な加熱をもたらし、エアロゾル生成構成要素上で「静的」であるエアロゾル化可能材料の量を低減し、前記静的エアロゾル化可能材料が加熱されたときに起こり得る「パチパチ」音を低減する。
【0104】
この態様は図6に最も明確に示されており、エアロゾル生成構成要素130は、端子部分130F間に延在する複数の細長い加熱部分130E(明確にするために、そのすべてに番号が付されているわけではない)を備える。細長いアパーチャ130B(本明細書ではスロット状アパーチャ130Bとも呼ばれる)が、隣接する加熱部分130E間に設けられる。加熱部分130Eの少なくとも1つは、長手方向に(すなわち、加熱部分130Eの長さに沿って)先細りになっている。この例では、加熱部分130Eは、横並びで配置されている。
【0105】
いくつかの例では、複数の細長い加熱部分130Eは、長手方向に先細になってもよい。
【0106】
複数の細長いアパーチャ130Bが、エアロゾル生成構成要素に設けられてもよい。各細長いアパーチャ130Bは、隣接する加熱部分130Eの対のそれぞれの間に設けられ得る。
【0107】
少なくとも1つの細長い加熱アパーチャ130Bは、略一定の幅を有し得る(図6を参照されたい)。
【0108】
少なくとも2つの隣接する加熱部分130Eは、反対方向に先細になってもよい。例えば、複数の加熱部分130Eがある場合、加熱部分130Eは、交互に反対方向に先細になってもよい。これは、加熱部分130Eにわたってエアロゾル化可能材料のより均一な分配をもたらすのに役立ち得る。
【0109】
細長いアパーチャ130Bの少なくとも1つが囲まれてもよい。いくつかの例では、少なくとも1つの細長いアパーチャ130Bは、エアロゾル生成構成要素130の周縁内に、または周縁によって囲まれている。例えば、少なくとも1つの細長いアパーチャ130Bは、隣接する加熱部分130Eおよび対向する端子部分130Fによって囲まれてもよい。
【0110】
例えば、加熱部分130Eの少なくとも1つ(または各々)は、最大2.0mm、または最大最大1.8mm、または最大1.6mm、または最大1.5mm、または最大1.4mm、または最大1.2mm、または最大1.0mmの最大幅を有し得る。例えば、加熱部分130Eの少なくとも1つ(または各々)は、少なくとも0.1mm、または少なくとも0.2mm、または少なくとも0.3mm、または少なくとも0.4mmの最小幅を有し得る。これは、加熱部分に沿ったエアロゾル化可能材料の移動を促進するのにさらに役立ち得る。
【0111】
エアロゾル生成構成要素130は、本明細書の他の場所で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0112】
本明細書で定義されるエアロゾル生成構成要素130と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバおよびエアロゾル生成チャンバの1つまたは複数とを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品も提供される。
【0113】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素103は、エアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0114】
いくつかの例では、リザーバは、エアロゾル生成構成要素103にエアロゾル化可能材料を供給するように構成される。
【0115】
いくつかの例では、リザーバは、液体エアロゾル化可能材料を保持するように構成される。
【0116】
本明細書で定義されるエアロゾル生成構成要素103を備える物品と、電源およびコントローラの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムも提供される。
【0117】
いくつかの例では、電源は、電気コネクタ130Cを介してエアロゾル生成構成要素103に電力を供給するように構成される。
【0118】
本明細書に記載の様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解および教示を補助するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的および/または排他的ではない。本明細書に記載の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲に対する限定または特許請求の範囲の均等物に対する限定と見なされるべきではなく、特許請求された発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されたもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの適切な組合せを適切に含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。さらに、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】