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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】エアロゾル送達システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20241226BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20241226BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20241226BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/46
A24F40/44
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531516
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-19
(86)【国際出願番号】 GB2022053155
(87)【国際公開番号】W WO2023118792
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2118829.7
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シェリダン, ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】サットン, ジョセフ ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ウッドマン, トム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC16
4B162AC34
4B162AC41
(57)【要約】
本発明は、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、少なくとも1つの空気入口を有するハウジングと、ハウジング内に収容された略平面状エアロゾル生成構成要素とを備え、少なくとも1つの空気入口が、入口空気流方向にエアロゾル生成構成要素に向かって空気を導くように構成され、略平面状エアロゾル生成構成要素の平面が、入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、物品に関する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、
少なくとも1つの空気入口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に収容された略平面状エアロゾル生成構成要素と、
を備え、
前記少なくとも1つの空気入口が、入口空気流方向に前記エアロゾル生成構成要素に向かって空気を導くように構成され、前記略平面状エアロゾル生成構成要素の平面が、前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、
物品。
【請求項2】
前記略平面状エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記入口空気流方向に対して約140°~約160°傾斜している、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記略平面状エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記入口空気流方向に対して約130°~約150°傾斜している、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記エアロゾル生成構成要素の1つまたは2つの寸法において前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、請求項1~3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
前記エアロゾル生成構成要素が、前記エアロゾル生成構成要素の1つの寸法のみにおいて前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、請求項1~4のいずれか一項に記載の物品。
【請求項6】
前記ハウジングが、エアロゾル形成チャンバを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
前記エアロゾル生成構成要素が、前記エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、請求項4に記載の物品。
【請求項8】
前記ハウジングが、単一の空気流チャネルを画定する、請求項1~5のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
前記単一の空気流チャネルが、前記少なくとも1つの空気入口と少なくとも1つの空気出口との間に延在する、請求項6に記載の物品。
【請求項10】
前記エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の物品。
【請求項11】
前記エアロゾル生成構成要素が、導電性材料から形成される、請求項1~10のいずれか一項に記載の物品。
【請求項12】
前記エアロゾル生成構成要素が、多孔質材料から形成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の物品。
【請求項13】
前記エアロゾル生成構成要素が、単一層から形成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の物品。
【請求項14】
前記エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の電気コネクタを備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の物品。
【請求項15】
エアロゾル化可能材料のためのリザーバを備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の物品。
【請求項16】
エアロゾル化可能材料を前記リザーバから前記エアロゾル生成構成要素に移送するように構成された、エアロゾル生成材料移送構成要素を備える、請求項15に記載の物品。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか一項に記載の物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスと、を備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送達システム、特に非燃焼式エアロゾル送達システムおよび前記エアロゾル送達システムの構成要素に関する。本発明はさらに、本明細書に開示される非燃焼式エアロゾル送達システムおよび構成要素を使用してエアロゾルを生成および送達する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成する非燃焼式エアロゾル送達システムが、当技術分野で知られている。そのようなシステムは、典型的には、エアロゾル化可能材料をエアロゾルに変換することができるエアロゾル生成器を備える。いくつかの例では、生成されるエアロゾルは凝縮エアロゾルであり、エアロゾル化可能材料が最初に気化され、次いでエアロゾルに凝縮可能になる。他の例では、生成されるエアロゾルは、エアロゾル化可能材料の霧化から生じるエアロゾルである。そのような霧化は、例えば、空気流に同伴される材料の小さな粒子を形成するようにエアロゾル化可能材料を振動に供することによって、機械的にもたらされ得る。あるいは、このような霧化は、静電的に、または圧力を使用するなどの他の方法でもたらされてもよい。
【0003】
そのようなエアロゾル送達システムは、ユーザが吸入するエアロゾルを生成することを意図しているため、生成されるエアロゾルの特性を考慮する必要がある。これらの特性には、エアロゾルの粒子のサイズ、生成されるエアロゾルの総量などが含まれ得る。
【0004】
エアロゾル送達システムが、例えばeシガレットまたは同様の製品として喫煙体験を模擬するために使用される場合、ユーザは特定の感覚体験がシステムの使用から生じることを期待し得るので、これらの様々な特性の制御は特に重要である。
【0005】
これらの特性の改善された制御を有するエアロゾル送達システムを提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、
少なくとも1つの空気入口を有するハウジングと、
ハウジング内に収容された略平面状エアロゾル生成構成要素と
を備え、
少なくとも1つの空気入口が、入口空気流方向にエアロゾル生成構成要素に向かって空気を導くように構成され、略平面状エアロゾル生成構成要素の平面が、入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、
物品が提供される。
【0007】
いくつかの例では、略平面状エアロゾル生成構成要素の平面は、入口空気流方向に対して約140°~約160°傾斜している。
【0008】
いくつかの例では、略平面状エアロゾル生成構成要素の平面は、入口空気流方向に対して約130°~約150°傾斜している。
【0009】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素の平面は、入口空気流方向に対して1つまたは複数の方向に斜めに傾斜している。
【0010】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素の平面は、入口空気流方向に対して一方向のみに斜めに傾斜している。
【0011】
いくつかの例では、ハウジングは、エアロゾル形成チャンバを備える。
【0012】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0013】
いくつかの例では、ハウジングは、単一の空気流チャネルを画定する。
【0014】
いくつかの例では、単一の空気流チャネルは、少なくとも1つの空気入口と少なくとも1つの空気出口との間に延在する。
【0015】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む。
【0016】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、導電性材料から形成される。
【0017】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、多孔質材料から形成される。
【0018】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、単一層から形成される。
【0019】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、1つまたは複数の電気コネクタを備える。
【0020】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル化可能材料のためのリザーバを備える。
【0021】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル化可能材料をリザーバからエアロゾル生成構成要素に(例えば毛管力によって)移送するように構成されたエアロゾル生成材料移送構成要素を備える。
【0022】
本開示の一態様によれば、前の態様による物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムが提供される。
【0023】
本開示の一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料をエアロゾル生成構成要素に移送するように構成されたエアロゾル生成材料移送構成要素とを備え、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とが互いに磁気的に接続されている、物品が提供される。
【0024】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素の一方が磁性材料を含み、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素の他方が対応する磁性材料を含む。
【0025】
いくつかの例では、磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方は、永久磁石である。
【0026】
いくつかの例では、磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方は、一時磁石または電磁石である。
【0027】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、略平面である。
【0028】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、湾曲している。
【0029】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している。
【0030】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料移送構成要素は、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している。
【0031】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル形成チャンバを備える。
【0032】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0033】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む。
【0034】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、複数の細長い加熱部分を備える。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。
【0035】
いくつかの例では、細長いアパーチャが、隣接する細長い加熱部分間に設けられる。
【0036】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、導電性材料から形成される。
【0037】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、多孔質材料から形成される。
【0038】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、単一層から形成される。
【0039】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とは、互いに非恒久的に接続される。
【0040】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とは、互いに解放可能に接続される。
【0041】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル化可能材料のためのリザーバを備える。
【0042】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料移送構成要素は、エアロゾル化可能材料をリザーバからエアロゾル生成構成要素に移送するように構成される。
【0043】
本開示の一態様によれば、前の態様による物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムが提供される。
【0044】
本開示の一態様によれば、少なくとも2つの略平面状部分を含み、略平面状加熱部分の少なくとも2つが、互いに異なる平面にある、エアロゾル生成構成要素が提供される。
【0045】
いくつかの例では、異なる平面にある略平面状部分の少なくとも2つは、斜めの内角を画定する。
【0046】
いくつかの例では、内角は、約30°~約60°である。
【0047】
いくつかの例では、内角は、約40°~約50°である。
【0048】
いくつかの例では、異なる平面にある略平面状部分の少なくとも2つは、互いに端と端で接続される。
【0049】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素(例えば、少なくとも2つの略平面状部分のうちの1つまたは各々)は、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む。
【0050】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素(例えば、少なくとも2つの略平面状部分のうちの1つまたは各々)は、複数の細長い加熱部分を備える。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。
【0051】
いくつかの例では、細長いアパーチャが、隣接する細長い加熱部分間に設けられる。
【0052】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、空気流が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分の間の境界に対して垂直に移動するように構成される。
【0053】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、導電性材料から形成される。
【0054】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、多孔質材料から形成される。
【0055】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、単一層から形成される。
【0056】
本開示の一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、前の態様によるエアロゾル生成構成要素と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバおよびエアロゾル形成チャンバの1つまたは複数とを備える、物品が提供される。
【0057】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に設けられる。
【0058】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル形成チャンバへの少なくとも1つの空気入口を備える。
【0059】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、少なくとも1つの空気入口を介して物品に入る空気を、異なる平面にある略平面状部分の少なくとも2つに導くように配置される。
【0060】
いくつかの例では、異なる平面にある略平面状部分の少なくとも2つは、少なくとも1つの空気入口を介して物品に入る空気を異なる方向に導くように配置される。
【0061】
いくつかの例では、斜めの内角は、少なくとも1つの空気入口から遠位のエアロゾル生成構成要素の側面にある。
【0062】
いくつかの例では、物品は、空気流(例えば、少なくとも1つの空気入口を介して入る)が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分の間の境界に対して垂直に移動するように構成される。
【0063】
本開示の一態様によれば、前の態様による物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムが提供される。
【0064】
本開示の一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、ハウジングと、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料移送構成要素とを備え、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素がハウジング内に収容され、エアロゾル生成構成要素がエアロゾル生成材料移送構成要素に対して付勢される、物品が提供される。
【0065】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、ハウジングまたはその中の構成要素にしっかりと取り付けられる。
【0066】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、ハウジング内の1つまたは複数の対応する電気接点にしっかりと取り付けられた1つまたは複数の電気コネクタを備える。
【0067】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料移送構成要素は、ハウジングまたはその中の構成要素によって空間的に拘束される。
【0068】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、略平面である。
【0069】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、湾曲している。
【0070】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している。
【0071】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料移送構成要素は、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している。
【0072】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素の軸線は、エアロゾル生成構成要素の長手方向軸およびエアロゾル生成構成要素の電気接点間に延在する軸線のうちの1つまたは複数である。
【0073】
いくつかの例では、物品は、エアロゾル形成チャンバを備える。
【0074】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。
【0075】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む。
【0076】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、複数の細長い加熱部分を備える。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。
【0077】
いくつかの例では、細長いアパーチャが、隣接する細長い加熱部分間に設けられる。
【0078】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、導電性材料から形成される。
【0079】
いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、多孔質材料から形成される。
【0080】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素は、単一層から形成される。
【0081】
いくつかの例では、ハウジングは、少なくとも1つの空気流チャネルを画定する。
【0082】
本開示の一態様によれば、前の態様による物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスとを備える、非燃焼式エアロゾル供給システムが提供される。
【0083】
空気流チャネルおよび/またはエアロゾル生成チャンバおよび/またはエアロゾル生成構成要素が分離可能であるようにシステムを構成することが可能である。例えば、物品は、空気流チャネルおよび/またはエアロゾル生成チャンバおよび/またはエアロゾル生成構成要素が分離可能であるモジュール式形態で提供されてもよい。
【0084】
本開示の別の態様によれば、以下が提供される。
【0085】
A1.非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料をエアロゾル生成構成要素に移送するように構成されたエアロゾル生成材料移送構成要素と、を備え、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とが互いに磁気的に接続されている、物品。
【0086】
A2.エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素の一方が磁性材料を含み、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素の他方が対応する磁性材料を含む、条項A1に記載の物品。
【0087】
A3.磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方が、永久磁石である、条項A2に記載の物品。
【0088】
A4.磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方が、一時磁石または電磁石である、条項A2またはA3に記載の物品。
【0089】
A5.エアロゾル生成構成要素が略平面である、条項A1~A4のいずれか一項に記載の物品。
【0090】
A6.エアロゾル生成構成要素が湾曲している、条項A1~A5のいずれか一項に記載の物品。
【0091】
A7.エアロゾル生成構成要素が、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している、条項A6に記載の物品。
【0092】
A8.エアロゾル生成材料移送構成要素が、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している、条項A7に記載の物品。
【0093】
A9.エアロゾル形成チャンバを備える、条項A1~A8のいずれか一項に記載の物品。
【0094】
A10.エアロゾル生成構成要素が、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、条項A1~A9のいずれか一項に記載の物品。
【0095】
A11.エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む、条項A1~A10のいずれか一項に記載の物品。
【0096】
A12.エアロゾル生成構成要素が、導電性材料から形成される、条項A1~A11のいずれか一項に記載の物品。
【0097】
A13.エアロゾル生成構成要素が、多孔質材料から形成される、条項A1~A12のいずれか一項に記載の物品。
【0098】
A14.エアロゾル生成構成要素が、単一層から形成される、条項A1~A13のいずれか一項に記載の物品。
【0099】
A15.エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とが、互いに非恒久的に接続される、条項A1~A14のいずれか一項に記載の物品。
【0100】
A16.エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とが、互いに解放可能に接続される、条項A1~A15のいずれか一項に記載の物品。
【0101】
A17.エアロゾル化可能材料のためのリザーバを備え、エアロゾル生成材料移送構成要素が、エアロゾル化可能材料をリザーバからエアロゾル生成構成要素に移送するように構成される、条項A1~A16のいずれか一項に記載の物品。
【0102】
A18.条項A1~A17のいずれか一項に記載の物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスと、を備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【0103】
本開示の別の態様によれば、以下が提供される。
【0104】
B1.少なくとも2つの略平面状部分を含み、略平面状部分の少なくとも2つが、互いに異なる平面にある、エアロゾル生成構成要素。
【0105】
B2.異なる平面にある略平面状部分の少なくとも2つが、斜めの内角を画定する、条項B1に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0106】
B3.内角が約30°~約60°であり得る、条項B2に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0107】
B4.内角が約40°~約50°であり得る、条項B3に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0108】
B5.異なる平面内にある略平面状部分の少なくとも2つが、互いに端と端で接続される、条項B1~B4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0109】
B6.1つまたは複数の細長いアパーチャを含む、条項B1~B5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0110】
B7.複数の細長い加熱部分を備える、条項B6に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0111】
B8.隣接する細長い加熱部分間に細長いアパーチャが設けられる、条項B7に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0112】
B9.空気流が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分の間の境界に対して垂直に移動するように構成された、条項B1~B8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0113】
B10.導電性材料から形成された、条項B1~B9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0114】
B11.多孔質材料から形成された、条項B1~B10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0115】
B12.単一層から形成された、条項B1~B11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素。
【0116】
B13.非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、条項B1~B12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成構成要素と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバおよびエアロゾル形成チャンバのうちの1つまたは複数と、を備える、物品。
【0117】
B14.エアロゾル生成構成要素が、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に設けられる、条項B13に記載の物品。
【0118】
B15.エアロゾル形成チャンバへの少なくとも1つの空気入口を備える、条項B13またはB14に記載の物品。
【0119】
B16.エアロゾル生成構成要素が、少なくとも1つの空気入口を介して物品に入る空気を、異なる平面にある略平面状部分のうちの少なくとも2つに導くように配置される、条項B15に記載の物品。
【0120】
B17.異なる平面にある略平面状部分のうちの少なくとも2つが、少なくとも1つの空気入口を介して物品に入る空気を異なる方向に導くように配置される、条項B15またはB16に記載の物品。
【0121】
B18.エアロゾル生成構成要素が、条項B2に従って特徴付けられ、斜めの内角が、少なくとも1つの空気入口から遠位のエアロゾル生成構成要素の側面にある、条項B15~B17のいずれか一項に記載の物品。
【0122】
B19.空気流が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分の間の境界に対して垂直に移動するように構成された、条項B13~B18のいずれか一項に記載の物品。
【0123】
B20.条項B13~B19のいずれか一項に記載の物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスと、を備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【0124】
本開示の別の態様によれば、以下が提供される。
【0125】
C1.非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、ハウジングと、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料移送構成要素と、を備え、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素がハウジング内に収容され、エアロゾル生成構成要素がエアロゾル生成材料移送構成要素に対して付勢される、物品。
【0126】
C2.エアロゾル生成構成要素がハウジングまたはその中の構成要素にしっかりと取り付けられる、条項C1に記載の物品。
【0127】
C3.エアロゾル生成構成要素が、ハウジング内の1つまたは複数の対応する電気接点にしっかりと取り付けられた1つまたは複数の電気コネクタを備える、条項C1またはC2に記載の物品。
【0128】
C4.エアロゾル生成材料移送構成要素が、ハウジングまたはその中の構成要素によって空間的に拘束される、条項C1~C3のいずれか一項に記載の物品。
【0129】
C5.エアロゾル生成材料移送構成要素が、ハウジングまたはその中の構成要素にしっかりと取り付けられていない、条項C1~C3のいずれか一項に記載の物品。
【0130】
C6.エアロゾル生成構成要素が略平面である、条項C1~C5項のいずれか一項に記載の物品。
【0131】
C7.エアロゾル生成構成要素が湾曲している、条項C1~C6のいずれか一項に記載の物品。
【0132】
C8.エアロゾル生成構成要素が、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している、条項C7に記載の物品。
【0133】
C9.エアロゾル生成材料移送構成要素が、エアロゾル生成構成要素の軸線の周りに湾曲している、条項C7またはC8に記載の物品。
【0134】
C10.エアロゾル形成チャンバを備える、条項C1~C9のいずれか一項に記載の物品。
【0135】
C11.エアロゾル生成構成要素が、エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、条項C10に記載の物品。
【0136】
C12.エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む、条項C1~C11のいずれか一項に記載の物品。
【0137】
C13.エアロゾル生成構成要素が、導電性材料から形成される、条項C1~C12のいずれか一項に記載の物品。
【0138】
C14.エアロゾル生成構成要素が、多孔質材料から形成される、条項C1~C13のいずれか一項に記載の物品。
【0139】
C15.エアロゾル生成構成要素が、単一層から形成される、条項C1~C14のいずれか一項に記載の物品。
【0140】
C16.ハウジングが、少なくとも1つの空気流チャネルを画定する、条項C1~C15のいずれか一項に記載の物品。
【0141】
C17.条項C1~C16のいずれか一項に記載の物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスと、を備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【0142】
本発明の任意の態様に関して上述した本発明の特徴は、上述した特定の組合せだけでなく、適宜、本発明の任意の他の態様による本発明の実施形態に等しく適用可能であり、それらと組み合わせてもよいことが理解されよう。
【0143】
ここで、添付の図面を参照して、様々な実施形態を単なる例として詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0144】
図1】本開示によるエアロゾル供給システムの概略図である。
図2】本開示によるエアロゾル供給システムの一部として使用するための物品の図である。
図3図2の物品の分解図である。
図4A】本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図4B】本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図4C】本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図5】Fig.5A(図5A)及びFig.5B(図5B)は、本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図5C】本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図5D】本開示による例示的なエアロゾル生成構成要素の概略図である。
図6】本開示によるエアロゾル供給システムの一部として使用するための例示的な物品の概略図である(ただし、明確にするために、物品の様々な部分は省略されている)。
【発明を実施するための形態】
【0145】
特定の例および実施形態の態様および特徴について、本明細書で論じ/説明する。特定の例および実施形態のいくつかの態様および特徴は、従来通りに実施することができ、これらは、簡潔にするために、詳細に論じ/説明しない。したがって、本明細書で論じるが詳細に説明しない装置および方法の態様および特徴は、そのような態様および特徴を実施するための任意の従来の技術に従って実施され得ることが理解されよう。
【0146】
上述したように、本開示は、(限定されないが、)エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料(またはエアロゾル化可能材料)からエアロゾルを生成する非燃焼式エアロゾル供給システムおよびデバイスに関する。そのようなシステムの例としては、電子シガレット、タバコ加熱システム、およびハイブリッドシステム(エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成する)が挙げられる。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイスまたは電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子シガレットであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は本開示の要件ではないことに留意されたい。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、1つまたは複数が加熱され得るエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。そのようなハイブリッドシステムのエアロゾル生成材料の各々は、例えば、固体、液体またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有しても含有しなくてもよい。いくつかの例では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含み得る。
【0147】
以下の説明を通して、「eシガレット」および「電子シガレット」という用語が使用される場合があるが、これらの用語は、上記で説明したような非燃焼式エアロゾル(蒸気)供給システムまたはデバイスと互換的に使用され得ることが理解されよう。
【0148】
いくつかの例では、本開示は、エアロゾル生成材料を保持するための消耗品であって、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示を通して、物品と呼ばれる場合がある。
【0149】
非燃焼式エアロゾル供給システムは、典型的には、デバイス部分(すなわち、デバイス)と、消耗品/物品部分(すなわち、物品)とを備える。デバイス部分は、典型的には、動力源およびコントローラを備える。動力源は、典型的には、電源、例えば充電式バッテリーであり得る。
【0150】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、消耗品/物品を受容または係合するための領域、エアロゾル生成器(消耗品/物品内にあってもなくてもよい)、エアロゾル生成領域(消耗品/物品内にあり得る)、ハウジング、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤を備え得る。
【0151】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品/物品は、エアロゾル生成材料(すなわち、エアロゾル化可能材料)、エアロゾル生成材料貯蔵領域(すなわち、エアロゾル化可能材料のためのリザーバ)、エアロゾル生成材料移送構成要素(例えば、パッドなどの灯芯)、エアロゾル生成器(すなわち、エアロゾル生成構成要素)、エアロゾル生成領域(すなわち、エアロゾル生成チャンバ)、ハウジング、包装紙、フィルタ、マウスピースおよび/またはエアロゾル改質剤を含み得る。
【0152】
本明細書に記載のシステムは、典型的には、エアロゾル生成材料の気化によって吸入可能なエアロゾルを生成する。エアロゾル生成材料は、1つもしくは複数の活性成分、1つもしくは複数の香味、1つもしくは複数のエアロゾル形成材料、および/または1つもしくは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0153】
エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質および/または香味料を含有しても含有しなくてもよい固体、液体またはゲルの形態であってもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含んでもよく、これは代替的に「モノリシック固体」(すなわち、非繊維状)とも呼ばれ得る。いくつかの例では、非晶質固体は乾燥ゲルであり得る。非晶質個体は、その中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、例えば、約50重量%、60重量%または70重量%の非晶質固体から、約90重量%、95重量%または100重量%の非晶質固体までを含み得る。
【0154】
本明細書で使用される「活性物質」という用語は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料に関し得る。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神賦活剤から選択され得る。活性物質は、天然に存在してもよく、または合成的に得られてもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6もしくはB12もしくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、またはそれらの構成成分、誘導体もしくは組合せを含み得る。活性物質は、タバコ、カンナビスまたは別の植物の、1つまたは複数の構成成分、誘導体または抽出物を含み得る。
【0155】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することができる1つまたは複数の構成成分を含み得る。いくつかの例では、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジルフェニル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸および炭酸プロピレンのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0156】
1つまたは複数の他の機能性材料は、pH調整剤、着色剤、保存剤、結合剤、充填剤、安定剤および/または酸化防止剤のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0157】
本明細書で使用される場合、「構成要素」という用語は、外部ハウジングまたは壁内にあり得るいくつかのより小さい部品または要素を組み込む電子シガレットまたは同様のデバイスの部品、セクション、ユニット、モジュール、アセンブリまたは同様のものを指すために使用される。電子シガレットは、1つまたは複数のそのような構成要素から形成または構築されてもよく、構成要素は、互いに取外し可能または分離可能に接続可能であってもよく、または電子シガレット全体を画定するために製造中に互いに恒久的に接合されてもよい。本開示は、(限定されないが、)互いに分離可能に接続可能な2つの構成要素を備えるシステムに適用可能であり、2つの構成要素は、例えば、エアロゾル生成材料を保持することができる消耗品/物品構成要素(本明細書ではカートリッジまたはカトマイザとも呼ばれる)、およびエアロゾル生成材料から蒸気を生成するための要素を動作させるための電力を供給するためのバッテリーを有するデバイス/制御ユニットとして構成される。
【0158】
特定の例および実施形態の態様および特徴について、本明細書で論じ/説明する。特定の例および実施形態のいくつかの態様および特徴は、従来通りに実施することができ、これらは、簡潔にするために、詳細に論じ/説明しない。したがって、本明細書で論じるが詳細に説明しない装置および方法の態様および特徴は、そのような態様および特徴を実施するための任意の従来の技術に従って実施され得ることが理解されよう。
【0159】
上述したように、本開示は、(限定されないが、)エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料(本明細書ではエアロゾル化可能材料とも呼ばれ得る)からエアロゾルを生成する非燃焼式エアロゾル供給システムおよびデバイスに関する。そのようなシステムの例としては、電子シガレット、タバコ加熱システム、およびハイブリッドシステム(エアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成する)が挙げられる。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、ベイピングデバイスまたは電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子シガレットであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は本開示の要件ではないことに留意されたい。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、1つまたは複数が加熱され得るエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。そのようなハイブリッドシステムのエアロゾル生成材料の各々は、例えば、固体、液体またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含有しても含有しなくてもよい。いくつかの例では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含み得る。
【0160】
以下の説明を通して、「eシガレット」および「電子シガレット」という用語が使用される場合があるが、これらの用語は、上記で説明したような非燃焼式エアロゾル(蒸気)供給システムまたはデバイスと互換的に使用され得ることが理解されよう。
【0161】
いくつかの例では、本開示は、エアロゾル生成材料を保持するための消耗品であって、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示を通して、物品と呼ばれる場合がある。
【0162】
非燃焼式エアロゾル供給システムは、典型的には、デバイス部分(本明細書ではデバイスとも呼ばれ得る)と、消耗品/物品部分(本明細書では物品とも呼ばれ得る)とを備える。デバイス部分は、典型的には、動力源およびコントローラを備える。動力源は、典型的には、電源、例えば充電式バッテリーであり得る。
【0163】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、消耗品/物品を受容または係合するための領域、エアロゾル生成器(消耗品/物品内にあってもなくてもよい)、エアロゾル生成領域(消耗品/物品内にあり得る)、ハウジング、マウスピース、フィルタおよび/またはエアロゾル改質剤を備え得る。
【0164】
いくつかの例では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための消耗品/物品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料貯蔵領域(本明細書ではエアロゾル化可能材料のリザーバとも呼ばれ得る)、エアロゾル生成材料移送構成要素(例えば、パッドなどの灯芯)、エアロゾル生成器(本明細書ではエアロゾル生成構成要素とも呼ばれ得る)、エアロゾル生成領域(本明細書ではエアロゾル生成チャンバとも呼ばれ得る)、ハウジング、包装紙、フィルタ、マウスピースおよび/またはエアロゾル改質剤を含み得る。
【0165】
本明細書に記載のシステムは、典型的には、エアロゾル生成材料の気化によって吸入可能なエアロゾルを生成する。エアロゾル生成材料は、1つもしくは複数の活性成分、1つもしくは複数の香味、1つもしくは複数のエアロゾル形成材料、および/または1つもしくは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0166】
エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質および/または香味料を含有しても含有しなくてもよい固体、液体またはゲルの形態であってもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含んでもよく、これは代替的に「モノリシック固体」(すなわち、非繊維状)とも呼ばれ得る。いくつかの例では、非晶質固体は乾燥ゲルであり得る。非晶質個体は、その中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、例えば、約50重量%、60重量%または70重量%の非晶質固体から、約90重量%、95重量%または100重量%の非晶質固体までを含み得る。
【0167】
本明細書で使用される「活性物質」という用語は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料に関し得る。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神賦活剤から選択され得る。活性物質は、天然に存在してもよく、または合成的に得られてもよい。活性物質は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6もしくはB12もしくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、またはそれらの構成成分、誘導体もしくは組合せを含み得る。活性物質は、タバコ、カンナビスまたは別の植物の、1つまたは複数の構成成分、誘導体または抽出物を含み得る。
【0168】
エアロゾル形成材料は、エアロゾルを形成することができる1つまたは複数の構成成分を含み得る。いくつかの例では、エアロゾル形成材料は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジルフェニル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸および炭酸プロピレンのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0169】
1つまたは複数の他の機能性材料は、pH調整剤、着色剤、保存剤、結合剤、充填剤、安定剤および/または酸化防止剤のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0170】
本明細書で使用される場合、「構成要素」という用語は、おそらくは外部ハウジングまたは壁内にいくつかのより小さい部品または要素を組み込む電子シガレットまたは同様のデバイスの部品、セクション、ユニット、モジュール、アセンブリまたは同様のものを指すために使用される。電子シガレットは、1つまたは複数のそのような構成要素から形成または構築されてもよく、構成要素は、互いに取外し可能または分離可能に接続可能であってもよく、または電子シガレット全体を画定するために製造中に互いに恒久的に接合されてもよい。本開示は、(限定されないが、)互いに分離可能に接続可能であり、例えば、エアロゾル生成材料を保持することができる消耗品/物品構成要素(本明細書ではカートリッジまたはカトマイザとも呼ばれる)として、およびエアロゾル生成材料から蒸気を生成するための要素を動作させるための電力を供給するためのバッテリーを有するデバイス/制御ユニットとして構成された、2つの構成要素を備えるシステムに適用可能である。
【0171】
図1は、eシガレット10などの例示的なエアロゾル/蒸気供給システムの非常に概略的な図である(縮尺通りではない)。eシガレット10は、破線で示す長手方向軸に沿って延在する略円筒形状を有してもよく、2つの主要な構成要素、すなわち制御または電力構成要素またはセクション20(本明細書ではデバイスとも呼ばれ得る)と、蒸気生成構成要素として動作するカートリッジアセンブリまたはセクション30(本明細書では、物品、消耗品、カトマイザまたはカートリッジとも呼ばれ得る)とを備える。
【0172】
カートリッジアセンブリ30は、例えばニコチンを含有する、エアロゾルが生成される(例えば)液体製剤を含有するエアロゾル化可能材料を含む貯蔵区画3(本明細書ではリザーバとも呼ばれ得る)を含む。一例として、エアロゾル化可能材料は、約1~3%のニコチンおよび50%のグリセロールを含み、残りはおおよそプロピレングリコールを含み、場合によっては水または香味料などの他の成分も含み得る。貯蔵区画3は、貯蔵タンクの形態を有し、エアロゾル化可能材料がタンク内に限って自由に移動および流動する(液体の場合)ようにエアロゾル化可能材料を貯蔵することができる容器または入れ物である。あるいは、貯蔵区画3は、エアロゾル化可能材料を多孔質構造内に保持する詰め綿またはガラス繊維などのある量の吸収材料を含んでもよい。貯蔵区画3は、エアロゾル化可能材料が消費された後に使い捨て可能であるように、製造中に充填された後に封止されてもよく、または新しいエアロゾル化可能材料を追加することができる入口ポートまたは他の開口部を有してもよい。カートリッジアセンブリ30はまた、エアロゾル化可能材料の気化によってエアロゾルを生成するために、リザーバタンク3の外部に配置された電気エアロゾル生成構成要素4を備える。多くのデバイスでは、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル化可能材料が蒸発するまでエアロゾル化可能材料の温度を上昇させるために(抵抗加熱または誘導加熱を介して)電流の通過によって加熱される加熱要素(ヒータ)であり得る。貯蔵区画3からエアロゾル生成構成要素4にエアロゾル化可能材料を送達するために、灯芯または他の多孔質要素(図示せず)などの液体導管構成体を設けることができる。灯芯は、エアロゾル化可能材料を吸収し、灯芯現象または毛管現象によってエアロゾル生成構成要素4と接触する灯芯の他の部分にエアロゾル化可能材料を移送することができるように、貯蔵区画3の内部に配置された1つまたは複数の部分を有してもよい。これによって、このエアロゾル化可能材料は気化され、灯芯によってエアロゾル生成構成要素4に移送された新しいエアロゾル化可能材料に置き換えられる。
【0173】
ヒータと灯芯との組合せ、または同じ機能を果たす部品の他の構成体は、アトマイザまたはアトマイザアセンブリと呼ばれる場合がある。部品が図1の非常に概略的な図と比較して異なるように配置され得る様々な設計が可能である。例えば、灯芯は、エアロゾル生成構成要素とは完全に別個の要素であってもよく、またはエアロゾル生成構成要素は、多孔質であり、(例えば、適切な電気抵抗性メッシュまたは毛管体の形態をとることによって)灯芯現象機能を直接実行することができるように構成されてもよい。
【0174】
場合によっては、蒸気生成のための液体を送達するための導管は、貯蔵区画とエアロゾル生成構成要素との間の1つまたは複数のスロット、チューブまたはチャネルから少なくとも部分的に形成されてもよく、これらは、毛管現象を助けて貯蔵区画から供給源液体を引き出し、気化のために供給するのに十分狭い。一般に、アトマイザは、それに送達されるエアロゾル化可能材料から蒸気を生成することができるエアロゾル生成構成要素、および毛管力によって貯蔵区画または同様の液体貯蔵部からエアロゾル生成構成要素に液体を送達または輸送することができる液体導管(経路)であると考えることができる。
【0175】
典型的には、エアロゾル生成構成要素は、電子シガレット/システムを通る空気流チャネルの一部を形成するエアロゾル生成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される。エアロゾル生成構成要素によって生成された蒸気は、このチャンバ内に押し流され、空気がチャンバを通過してエアロゾル生成構成要素の上および周りを流れるとき、エアロゾル生成構成要素は、生成された蒸気を収集し、凝縮して必要なエアロゾルを形成する。
【0176】
図1に戻ると、カートリッジアセンブリ30はまた、ユーザがエアロゾル生成構成要素4によって生成され、空気流チャネルを通して送達されるエアロゾルを吸入することができる開口部または空気出口を有するマウスピース35を含む。
【0177】
電力構成要素20は、eシガレット10の電気構成要素、特にエアロゾル生成構成要素4に電力を供給するためのセルまたはバッテリー5(これは、本明細書ではバッテリーとも呼ばれ、再充電可能であり得る)を含む。さらに、eシガレットを全体的に制御するためのプリント回路基板28および/または他の電子機器もしくは回路がある。制御電子機器/回路は、例えば、空気流チャネルに沿って流れるように電力構成要素20の壁の1つまたは複数の空気入口26を通って空気が入る、システム10上の吸入を検出する空気圧センサまたは空気流センサ(図示せず)からの信号に応答して、蒸気が必要なときに蒸気生成要素4をバッテリー5に接続する。エアロゾル生成構成要素4がバッテリー5から電力を受け取ったとき、エアロゾル生成構成要素4は、貯蔵区画3から送達されたエアロゾル化可能材料を気化させてエアロゾルを生成し、これは、次いで、マウスピース35の開口部を通してユーザによって吸入される。エアロゾルは、ユーザがマウスピース35で吸入したとき、空気入口26を空気出口に接続する空気流チャネル(図示せず)に沿ってマウスピース35に運ばれる。したがって、電子シガレットを通る空気流経路が、アトマイザへの空気入口(電力構成要素内にあってもなくてもよい)とマウスピースの空気出口との間に画定される。使用時には、この空気流経路に沿った空気流方向は、空気入口から空気出口までであるため、アトマイザは、空気入口の下流かつ空気出口の上流にあると説明することができる。
【0178】
この特定の例では、電力セクション20とカートリッジアセンブリ30とは、図1の実線矢印で示すように、長手方向軸に平行な方向に分離することによって互いに脱離可能な別個の部品である。構成要素20、30は、デバイス10が使用されているとき、電力セクション20とカートリッジアセンブリ30との間の機械的および電気的接続を提供する係合要素21、31(例えば、ねじ、磁気またはバヨネット嵌合)を協働させることによって互いに接合される。しかしながら、これは単なる例示的な配置であり、様々な構成要素は、電力セクション20とカートリッジアセンブリセクション30との間で異なって分布してもよく、他の構成要素および要素が含まれてもよい。2つのセクションは、図1のような長手方向構成で端と端で互いに接続してもよく、または平行な横並び配置などの異なる構成で接続してもよい。システムは、略円筒形であってもなくてもよく、および/または略長手形状を有してもよい。いずれかまたは両方のセクションは、使い尽くされたとき(例えば、リザーバが空であるか、またはバッテリーが切れたとき)に処分および交換されることが意図されてもよく、またはリザーバの再充填、バッテリーの再充電、もしくはアトマイザの交換などの動作によって複数回の使用を可能にすることが意図されてもよい。あるいは、eシガレット10は、2つ以上の部品に分離することができない単体のデバイス(使い捨てまたは再充填可能/再充電可能)であってもよく、その場合、すべての構成要素は単一の本体またはハウジング内に含まれる。本発明の実施形態および実施例は、当業者が認識するこれらの構成および他の構成のいずれにも適用可能である。
【0179】
上述したように、電子シガレットの霧化部分(供給源液体から蒸気を生成するように構成された部分)で利用することができる加熱要素などのタイプのエアロゾル生成構成要素は、導電性(電気抵抗性)および多孔性の両方であることによって、加熱および液体送達の機能を組み合わせる。ここで、導電性(電気抵抗性)であるという言及は、その中の電流の流れに応答して熱を生成する能力を有する構成要素を指すことに留意されたい。そのような流れは、いわゆる抵抗加熱または誘導加熱を介して付与することができる。このための適切な材料の一例は、シート状形態、すなわち、その長さまたは幅よりも何倍も小さい厚さを有する平面形状に形成された金属または金属合金などの導電性材料である。これに関する例は、メッシュ、ウェブ、グリルなどであり得る。メッシュは、一緒に織られた金属ワイヤまたは金属繊維から形成されてもよく、あるいは不織構造に凝集されてもよい。例えば、繊維は、焼結によって凝集されてもよく、この場合、熱および/または圧力を金属繊維の集合体に加えて、単一の多孔質塊に圧縮する。平面状エアロゾル生成構成要素が湾曲した平面を画定することが可能であり、これらの例では、平面を形成する平面状エアロゾル生成構成要素への言及は、構成要素を通る最良適合平面を形成する仮想平坦平面を意味する。
【0180】
これらの構造は、適切なサイズの空隙および金属繊維間の隙間を与えて、液体の灯芯現象のための毛管力をもたらすことができる。したがって、これらの構造は、液体の取込みおよび分配をもたらすので、多孔質であると考えることもできる。さらに、金属繊維間の空隙および隙間の存在により、空気が前記構造を透過することが可能である。また、金属は導電性であり、したがって抵抗加熱に適しており、それによって電気抵抗を有する材料を流れる電流が熱を生成する。しかしながら、このタイプの構造は金属に限定されず、他の導電性材料を繊維に形成し、メッシュ、グリルまたはウェブ構造にしてもよい。例としては、メッシュの物理的特性を調整することを意図した物質でドープされてもされなくてもよいセラミック材料が挙げられる。
【0181】
この種の平面シート状多孔質エアロゾル生成構成要素は、空気流チャネルの一部を形成するエアロゾル生成チャンバ内にあるように、電子シガレット内に配置され得る。エアロゾル生成構成要素は、チャンバを通る空気流が表面方向に、すなわち略平面のシート状エアロゾル生成構成要素の平面に略平行に流れ得るように、チャンバ内で配向されてもよい。そのような構成の一例は、国際公開第2010/045670号および国際公開第2010/045671号に見出すことができ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。したがって、空気が加熱要素上を流れ、蒸気を集めることができる。これにより、エアロゾル生成が非常に効果的になる。代替的な例では、エアロゾル生成構成要素は、チャンバを通る空気流が表面方向に対して略横断する方向、すなわち略平面のシート状エアロゾル生成構成要素の平面に対して略直交する方向に流れ得るように、チャンバ内で配向されてもよい。そのような構成の一例は、国際公開第2018/211252号に見出すことができ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0182】
エアロゾル生成構成要素は、以下の構造:織り構造、メッシュ構造、布帛構造、開孔繊維構造、開孔焼結構造、開孔発泡体または開孔堆積構造のいずれか1つを有し得る。前記構造は、特に、高度の多孔性を有するエアロゾル生成構成要素を提供するのに適している。高度の多孔性は、エアロゾル生成構成要素によって生成された熱が主に液体を蒸発させるために使用され、高い効率を得ることができることを保証し得る。50%を超える多孔度が、前記構造によって想定され得る。一実施形態では、エアロゾル生成構成要素の多孔度は、50%以上、60%以上、70%以上である。開孔繊維構造は、例えば、任意に圧縮することができ、凝集を改善するためにさらに焼結することができる不織布からなることができる。開孔焼結構造は、例えば、フィルムキャスト法によって製造された粒状、繊維状または綿状の焼結複合材からなることができる。開孔堆積構造は、例えば、CVD法、PVD法または火炎溶射によって製造することができる。開孔発泡体は、原則として市販されており、薄い細孔設計でも得ることができる。
【0183】
一実施形態では、エアロゾル生成構成要素は少なくとも2つの層を有し、層は、以下の構造:板、箔、紙、メッシュ、織り構造、布帛、開孔繊維構造、開孔焼結構造、開孔発泡体または開孔堆積構造の少なくとも1つを含む。例えば、エアロゾル生成構成要素は、毛管構造を含む構造と組み合わされた金属箔からなる電気加熱抵抗器によって形成することができる。エアロゾル生成構成要素が単一層から形成されると考えられる場合、そのような層は、金属ワイヤ布から、または不織金属繊維布から形成されてもよい。個々の層は、好適には、焼結または溶接などの熱処理によって互いに接続されるが、必ずしもそうである必要はない。例えば、エアロゾル生成構成要素は、ステンレス鋼箔と、ステンレス鋼ワイヤ布(例えばAISI 304またはAISI 316の材料)のうちの1つまたは複数の層とからなる焼結複合材として設計することができる。あるいは、エアロゾル生成構成要素は、ステンレス鋼ワイヤ布の少なくとも2つの層からなる焼結複合材として設計することができる。層は、スポット溶接または抵抗溶接によって互いに接続されてもよい。個々の層はまた、機械的に互いに接続されてもよい。例えば、単一層を折り畳むだけで、二重層ワイヤ布を製造することができる。ステンレス鋼の代わりに、例として、加熱導体合金、特にステンレス鋼よりもさらに高い比電気抵抗を有するNiCr合金およびCrFeAl合金「カンタル」を使用することもできる。層間の材料接続は熱処理によって得られ、その結果、層は、例えばエアロゾル生成構成要素による加熱中および結果的に誘発される熱膨張中の不利な条件下でも、互いに接触を維持する。あるいは、エアロゾル生成構成要素は、複数の個々の繊維を一緒に焼結することによって形成されてもよい。したがって、エアロゾル生成構成要素は、焼結金属繊維などの焼結繊維から構成することができる。
【0184】
エアロゾル生成構成要素は、例えば、白金、ニッケル、モリブデン、タングステンまたはタンタルなどの電気抵抗性材料の導電性薄層を含んでもよく、前記薄層は、PVD法もしくはCVD法、または任意の他の適切な方法によって気化器の表面に適用される。この場合、エアロゾル生成構成要素は、電気絶縁材料、例えばセラミックを含んでもよい。適切な電気抵抗性材料の例としては、AISI 304またはAISI 316などのステンレス鋼、および加熱導体合金、特にDIN材料番号2,4658、2,4867、2,4869、2,4872、1,4843、1,4860、1,4725、1,4765および1,4767などのNiCr合金およびCrFeAl合金「カンタル」が挙げられる。
【0185】
上述したように、エアロゾル生成構成要素は、焼結金属繊維材料から形成されてもよく、シートの形態であってもよい。この種の材料は、メッシュまたは不規則なグリッドと考えることができ、離間した金属繊維または金属素線のランダムに整列した配列またはアレイを一緒に焼結することによって作成される。繊維の単一層、またはいくつかの層、例えば最大5つの層が使用されてもよい。一例として、金属繊維は、8~12μmの直径を有し、厚さ0.16mmのシートを与えるように配置され、100g/m~1500g/m、例えば150g/m~1000g/m、200g/m~500g/m、または200~250g/mの材料密度、および84%の多孔度を生成するように離間され得る。シート厚さはまた、0.1mm~0.2mm、例えば0.1mm~0.15mmの範囲であってもよい。具体的な厚さとしては、0.10mm、0.11mm、0.12mm、0.13mm、0.14mm、0.15mmまたは0.1mmが挙げられる。一般に、エアロゾル生成構成要素は、均一な厚さを有する。しかしながら、以下の説明から、エアロゾル生成構成要素の厚さは変化する場合もあることが理解されよう。これは、例えば、圧縮を受けたエアロゾル生成構成要素のいくつかの部分に起因し得る。エアロゾル生成構成要素の多孔度を変化させるために、異なる繊維直径および厚さを選択することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、66%以上、または70%以上、または75%以上、または80%以上、または85%以上、または86%以上の多孔度を有してもよい。
【0186】
エアロゾル生成構成要素は、第1および第2の表面を含む略平坦な構造を形成してもよい。略平坦な構造は、任意の二次元形状、例えば、円形、半円形、三角形、正方形、長方形および/または多角形の形態をとることができる。一般に、エアロゾル生成構成要素は、均一な厚さを有する。
【0187】
エアロゾル生成構成要素の幅および/または長さは、約1mm~約50mmであってもよい。例えば、気化器の幅および/または長さは、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mmまたは10mmであってもよい。幅は、一般に、エアロゾル生成構成要素の長さよりも小さくてもよい。
【0188】
エアロゾル生成構成要素が電気抵抗性材料から形成される場合、電流は、熱を生成する(いわゆるジュール加熱)ように、エアロゾル生成構成要素を通って流れることができる。これに関して、エアロゾル生成構成要素の電気抵抗は、適宜選択することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、2オーム以下、例えば1.8オーム以下、例えば1.7オーム以下、例えば1.6オーム以下、例えば1.5オーム以下、例えば1.4オーム以下、例えば1.3オーム以下、例えば1.2オーム以下、例えば1.1オーム以下、例えば1.0オーム以下、例えば0.9オーム以下、例えば0.8オーム以下、例えば0.7オーム以下、例えば0.6オーム以下、例えば0.5オーム以下の電気抵抗を有してもよい。材料、厚さ、幅、長さ、多孔度などのエアロゾル生成構成要素のパラメータは、所望の抵抗を提供するように選択することができる。これに関して、比較的低い抵抗は、電源からのより高い電力引出しを容易にし、これは、高速のエアロゾル化を行うのに好適であり得る。一方、抵抗は、エアロゾル生成器の完全性を損なうほど低くすべきではない。例えば、抵抗は、0.5オームより低くなるべきではない。
【0189】
本明細書に開示されるシステム、デバイスおよび物品での使用に適した、加熱要素などの平面状エアロゾル生成構成要素は、多孔質材料のより大きなシートから必要な形状を打ち抜くかまたは切断(レーザ切断など)することによって形成することができる。これは、エアロゾル生成構成要素に開口部を形成するために、材料を打ち抜く、切り取る、または他の方法で除去することを含み得る。これらの開口部は、空気がエアロゾル生成構成要素を通過する能力と、電流が特定の領域を流れる割合との両方に影響を及ぼし得る。
【0190】
図2は、本開示による例示的な物品100の図である。物品100は、ハウジングを備える。この特定の例では、ハウジングは、外側ハウジング110および内側ハウジング120を備える。外側ハウジング110は、第1および第2の外側ハウジング構成要素110aおよび110bが一体化することによって形成される。外側ハウジング110の具体的な外観は限定されないが、この特定の例では、外側ハウジング110は多面的な表面を有する。ハウジング、例えば外側ハウジング110は、少なくとも1つの出口115を含むことができる。この特定の例では、2つの出口115がある。前記出口115は、物品100内で生成されたエアロゾルをユーザの口に搬送するためのものである。したがって、図2に示す例では、外側ハウジング110はまた、物品のマウスピースを形成する。
【0191】
第1の外側ハウジング構成要素110aは、外側ハウジング110を形成するように第2の外側ハウジング構成要素110bと噛合する。この特定の例では、構成要素110a、110bは、スナップ嵌め構成を介して互いに嵌合する。特に、第2の外側ハウジング構成要素110bの弾性タブ111(図2ではその片側のみが見える)は、第1の外側ハウジング構成要素110aの対応する受容アパーチャ112にスナップ嵌めされる。タブおよびアパーチャの正確な位置は限定されず、実際に、タブが外側ハウジング構成要素110aに形成され、アパーチャが外側ハウジング構成要素110bに形成されてもよいことが理解されよう。
【0192】
図3を参照すると、内側ハウジング構成要素120、エアロゾル生成構成要素130(電気抵抗性金属ヒータであり得る)、流量調整器140、およびパッド150を明らかにするために、第1の外側ハウジング構成要素110aは、第2の外側ハウジング構成要素110bから分離されて示されている。内側ハウジング構成要素120は、エアロゾル化可能材料(図示せず)のための貯蔵領域121を画定するように構成されてもよい。内側ハウジング構成要素120は、第1の外側ハウジング構成要素110aの内側に少なくとも部分的にスリーブが付けられてもよい。したがって、内側ハウジング構成要素120は、第1の外側ハウジング構成要素110aによって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。内側ハウジング構成要素120を第1の外側ハウジング構成要素110aに接続することが可能である(例えば、それらは互いに取り付けられてもよく、または同じ成形品の一部であってもよい)。内側ハウジング構成要素120は、流量調整器140と噛合する開口端部122を有することができる。開口端部122および流量調整器140は一緒に、エアロゾル化可能材料が貯蔵領域121からパッド150に流れるための経路を画定することができる。任意選択のマウスピース(図示せず)は、第1の外側ハウジング構成要素110aの外側にわたってスリーブが付けられてもよい(または外側ハウジングがマウスピースを形成し得る)。
【0193】
流量調整器140は、内側ハウジング構成要素120の開口端部122を受容することができる凹部141を含むことができる。凹部141は、流量調整器を通るエアロゾル化可能材料の流れを可能にする1つまたは複数の開口部142を含むことができる。この特定の例では、開口部はスロット形状であるが、開口部のうちの1つまたは複数は、円形、楕円形または多角形などの異なる断面をとることができることが理解されよう。さらに、1つまたは複数の開口部142の断面積は、流量調整器140の長さを通して変化してもよい。したがって、1つまたは複数の開口部142は、パッド150に向かう位置の断面積と比較して、液体貯蔵領域に向かう位置の断面積がより大きくてもよい。流量調整器140は、内側ハウジング構成要素120と流量調整器140との間の境界からのエアロゾル化可能材料の流出を抑制するように機能する環状シール143をその周囲に備えてもよい。流量調整器140は、エアロゾル生成構成要素130が付勢され得る表面を含んでもよく、したがって、場合によってはヒータ支持体として機能する。
【0194】
パッド150は、エアロゾル化可能材料を保持するのに適した毛管材料で形成され得る。特に、エアロゾル化可能材料が流量調整器140を通って流れるとき、パッド150はエアロゾル化可能材料で飽和する可能性がある。しかしながら、パッド150の毛管性質により、パッド150からのエアロゾル化可能材料の漏れは抑制される。エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル生成構成要素130がエネルギーを与えられたとき(この特定の例では抵抗加熱)、パッド150内に存在するエアロゾル化可能材料が気化されるように、パッド150に近接して配置され得る。上述したように、パッド150およびエアロゾル生成構成要素130は、単一の構成要素として組み合わせることができる。
【0195】
この特定の例では、エアロゾル生成構成要素130は、第2の外側ハウジング構成要素110bに向かって配置される。外側ハウジング構成要素110b上の電気接点(例えば、ピン)116は、システムの作動中に電流がエアロゾル生成構成要素130を通って流れることを可能にするように、電気コネクタ(例えば、タブ)130Cでエアロゾル生成構成要素130に接触してもよい。
【0196】
第2の外側ハウジング構成要素110bは、物品100への空気の進入を可能にする少なくとも1つの空気入口117を含むことができる。使用中、空気は、少なくとも1つの空気入口117を介して物品100に入ることができ、それによってエアロゾル生成構成要素130から生成された蒸気と混合する。次いで、得られたエアロゾルは、第1の外側ハウジング構成要素110aと内側ハウジング構成要素120との間に延在する少なくとも1つの空気流チャネルを介して、1つまたは複数の空気出口115に導かれ得る。例えば、この特定の例では、物品100の長さに沿って長手方向に延在し、物品100を通る流路を形成するように空気出口115と協働する2つの空気流チャネル180がある。
【0197】
一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、少なくとも1つの空気入口を有するハウジングと、ハウジング内に収容された略平面状エアロゾル生成構成要素と、
を備え、少なくとも1つの空気入口が、入口空気流方向にエアロゾル生成構成要素に向かって空気を導くように構成され、略平面状エアロゾル生成構成要素の平面が、入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、物品が開示される。
【0198】
「入口空気流方向」は、空気が少なくとも1つの空気入口を通ってエアロゾル生成構成要素に向かって導かれる方向を指すことが理解されよう。入口空気流方向と略平面状エアロゾル生成構成要素の平面との間にそのような角度を設けることによって、略平面状エアロゾル生成構成要素は、少なくとも1つの空気入口から物品を通る特定の方向に空気を導くことができる。このようにして、単一の空気流チャネルを有する物品を製造することができ、少なくとも1つの空気入口からの空気を空気流チャネルに向けて効果的に導くことができる。この構成はまた、入口空気流方向が略平面状エアロゾル生成構成要素の平面に対して略垂直である場合と比較して、少なくとも1つの空気流チャネル内の空気流の乱流を低減するのに役立ち得る。少なくとも1つの空気流チャネル内の乱流を低減することによって、生成されるエアロゾルの質を改善することができる。
【0199】
この態様では、物品100は、エアロゾル生成構成要素の向きが異なることを除いて、上記の通りであり得る。例えば、図2の例では、略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向に対して略垂直であることが理解されよう。対照的に、この態様では、略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面は、図4A図4Cに概略的に示すように、入口空気流方向AFに対して斜めに傾斜している。
【0200】
図4Aを参照すると、この特定の例では、略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向AFに対して約130°~約140°(例えば約135°)傾斜している。異なる角度が使用されてもよいことが想定される。例えば、図4Bの特定の例では、略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向AFに対して約140°~約160°(例えば約150°)傾斜している。図4A図4Cでは、傾斜角度は、θで示されている。
【0201】
いくつかの例では、略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向AFに対して、約100°~約170°、または約110°~約160°、または約120°~約150°、または約130°~約140°(例えば約135°)傾斜している。
【0202】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向AFに対して1つまたは複数の方向に斜めに傾斜している。したがって、物品は、特定の構成に対して空気流をより効果的に導くことができる。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130の平面は、入口空気流方向AFに対して一方向のみに斜めに傾斜している。これに関連して、図4Aおよび図4Bの例では、エアロゾル生成構成要素130の平面は、一方向のみにおいて、すなわちエアロゾル生成構成要素130の長さに沿って、入口空気流方向AFに対して斜めに傾斜している。図4Cの例では、エアロゾル生成構成要素130の平面は、エアロゾル生成構成要素130の長さに沿った方向およびエアロゾル生成構成要素130の幅に沿った方向(後者は図4Cに示されている)を含む少なくとも2つの方向において、入口空気流方向AFに対して斜めに傾斜している。
【0203】
入口空気流方向AFに対する略平面状エアロゾル生成構成要素130の平面の傾斜角度は、一方向または個々の各方向に、約100°~約170°、または約110°~約160°、または約120°~約150°、または約130°~約140°(例えば約135°)であり得る。
【0204】
いくつかの例では、ハウジング110、120は、エアロゾル形成チャンバ190を備えてもよい。
【0205】
エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル形成チャンバ190内に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0206】
ハウジング110、120は、単一の空気流チャネル180(単一の空気流チャネルを画定するハウジングは、図には示されていないが、当業者には理解されるであろう)を画定し得る。いくつかの例では、単一の空気流チャネル180は、少なくとも1つの空気入口117と少なくとも1つの空気出口115との間に延在し得る。
【0207】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、(例えば、図3に示すように)1つまたは複数の細長いアパーチャ130Bを含んでもよい。エアロゾル生成構成要素130は、複数の細長い加熱部分を含んでもよい。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。細長いアパーチャ130Bが、隣接する細長い加熱部分間に設けられてもよい。
【0208】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、導電性材料から形成されてもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、多孔質材料から形成されてもよい。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成されてもよい。
【0209】
エアロゾル生成構成要素130は、1つまたは複数の電気コネクタ130Cを備えてもよい。複数の細長い加熱部分は、電気コネクタ130C間に設けられ得る。
【0210】
物品100は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0211】
本明細書で定義される物品100と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を含むデバイス20とを備える非燃焼式エアロゾル供給システム10も開示される。
【0212】
システム10は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0213】
一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料をエアロゾル生成構成要素に移送するように構成されたエアロゾル生成材料移送構成要素とを備え、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とが互いに磁気的に接続されている、物品が開示される。
【0214】
磁気接続により、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素との間の接触が改善され、その結果、エアロゾル化が改善され得る。さらに、構成要素の磁気的性質は、構成要素を所望の向きに自動的に整列させるのに役立ち得るので、磁気接続は、物品の製造を単純化することができる。
【0215】
磁気接続は、様々な異なる方法で達成することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150は、磁性材料を含んでもよく、実質的にそれからなってもよく、本質的にそれからなってもよく、それからなってもよく、それでコーティングされてもよく、および/またはそれから形成されてもよい。適切な磁性材料は、当業者に公知である。
【0216】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150の一方が磁性材料を含み、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150の他方が対応する磁性材料を含む。例えば、磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方は、永久磁石であってもよい。例えば、磁性材料および対応する磁性材料の一方または両方は、一時磁石または電磁石であってもよい。
【0217】
例えば、エアロゾル生成構成要素130とエアロゾル生成材料移送構成要素150とは、互いに非恒久的に接続されてもよい。例えば、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とは、互いに解放可能に接続されてもよい。これは、エアロゾル生成構成要素とエアロゾル生成材料移送構成要素とを恒久的に接続するための製造ステップが必要とされる場合と比較して、物品を製造するプロセスをさらに単純化することができる。
【0218】
さらに、これにより、(例えば、適切な技術者によって、)物品に恒久的な損傷を与えることなく、物品を少なくとも部分的に分解および再組み立てすることが可能になる。
【0219】
物品100は、その任意の特徴を含めて、本明細書の他の場所で定義される通りであり得る。例えば、エアロゾル生成構成要素130は、略平面であってもよい。エアロゾル生成構成要素130は、湾曲していてもよい。エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル生成構成要素130の軸線の周りに湾曲していてもよい。エアロゾル生成材料移送構成要素150は、エアロゾル生成構成要素130の軸線の周りに湾曲していてもよい。エアロゾル生成構成要素130の軸線は、エアロゾル生成構成要素130の長手方向軸に対応してもよい。エアロゾル生成構成要素130の軸線は、エアロゾル生成構成要素130の側方方向(または横断方向)軸に対応してもよい。エアロゾル生成構成要素130の軸線は、エアロゾル生成構成要素の電気コネクタ130C間に延在する軸線に対応してもよい。
【0220】
物品100は、エアロゾル形成チャンバ130を備えてもよい。エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル形成チャンバ190内に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0221】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、(例えば、図3に示すように)1つまたは複数の細長いアパーチャ130Bを含んでもよい。エアロゾル生成構成要素130は、複数の細長い加熱部分を含んでもよい。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。細長いアパーチャ130Bが、隣接する細長い加熱部分間に設けられてもよい。エアロゾル生成構成要素130は、1つまたは複数の電気コネクタ130Cを備えてもよい。細長い加熱部分は、電気コネクタ130C間に設けられ得る。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、導電性材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成材料130は、多孔質材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成される。
【0222】
物品100は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0223】
本明細書で定義される物品100と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を含むデバイス20とを備える非燃焼式エアロゾル供給システム10も開示される。
【0224】
システム10は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0225】
一態様によれば、少なくとも2つの略平面状部分を含み、略平面状部分の少なくとも2つが、互いに異なる平面にある、エアロゾル生成構成要素が開示される。
【0226】
この配置により、異なる平面にある略平面状部分は、エアロゾル生成構成要素を備える物品内の空気流を最適化された様式で案内するのに役立ち得る。例えば、略平面状部分の異なる平面は、物品内の空気流をそれぞれの方向に案内することができる。したがって、この配置により、エアロゾル生成構成要素は、空気流をより効果的に導くおよび/または空気流の乱流を低減または限定するように、物品の特定の設計構成に調整することができる。
【0227】
この態様の特徴は、図5A図5Dに概略的に示されている。図示するように、エアロゾル生成構成要素130は、少なくとも2つの略平面状部分130A’を含む。略平面状部分130A’の少なくとも2つは、互いに異なる平面内にある。
【0228】
図5A図5Cの例では、エアロゾル生成構成要素130は、2つの略平面状部分130A’を含む。図5Dの例では、エアロゾル生成構成要素130は、4つの略平面状部分130A’を含む。他の数の加熱部分130A’が使用されてもよいことが理解されよう。
【0229】
いくつかの例では、異なる平面にある略平面状部分130Aの少なくとも2つは、斜めの内角αを画定する。内角は、約10°~約80°、または約20°~約70°、または約30°~約60°、または約35°~約55°、または約40°~約50°、または約45°であり得る。
【0230】
いくつかの例では、異なる平面にある略平面状部分130A’の少なくとも2つの、端部が、互いに端と端で接続される。この配置は、図5A図5Cに示されている。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、空気流が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分130A’の間の境界に対して垂直に移動するように構成される。図に示すように、境界は、部分130A’を接続する直線に対応する。
【0231】
いくつかの例では、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分130A’の各々は、第1の方向を画定し、それぞれの第1の方向は、互いに平行であり、第1の方向は、平面状加熱部分130A’によって画定される唯一の平行な方向である。例えば、図5A図5Cを参照すると、異なる平面にある2つの略平面状部分130A’の各々は、(部分130A’の幅に沿った)第1の方向を画定し、これらの第1の方向は互いに平行である。各部分130A’に沿った他の方向は、互いに平行ではない。様々な構成が可能であることが理解されよう。
【0232】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130(例えば、少なくとも2つの略平面状部分130A’のうちの1つまたは各々)は、1つまたは複数の細長いアパーチャを含んでもよい。例えば、エアロゾル生成構成要素130(例えば、少なくとも2つの略平面状部分130A’のうちの1つまたは各々)は、複数の細長い加熱部分を含んでもよい。これらは、横並びで配置され得る。細長いアパーチャが、隣接する細長い加熱部分間に設けられてもよい。
【0233】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、導電性材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、多孔質材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成される。
【0234】
エアロゾル生成構成要素130は、1つまたは複数の電気コネクタ130Cを備えてもよい。細長い加熱部分は、電気コネクタ130C間に設けられ得る。
【0235】
非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、本明細書で定義されるエアロゾル生成構成要素130と、エアロゾル化可能材料のためのリザーバ121およびエアロゾル形成チャンバ190のうちの1つまたは複数とを備える、物品も開示される。
【0236】
エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル形成チャンバ190内に少なくとも部分的に設けられてもよい。物品100、例えばハウジング110、120は、エアロゾル形成チャンバ190への少なくとも1つの空気入口117を備えてもよい。
【0237】
エアロゾル生成構成要素130は、少なくとも1つの空気入口117を介して物品100に入る空気を、異なる平面にある略平面状部分130A’の少なくとも2つに導くように配置されてもよい。
【0238】
異なる平面にある略平面状部分130A’の少なくとも2つは、少なくとも1つの空気入口117を介して物品100に入る空気を異なる方向に導くように配置されてもよい。
【0239】
異なる平面にある略平面状部分130A’の少なくとも2つが斜めの内角を画定する例では、斜めの内角は、少なくとも1つの空気入口117から遠位のエアロゾル生成構成要素130の側面にあってもよい。そのような配置は、乱流を低減または制限しながら、空気流を意図された異なる方向に導くのに役立ち得る。
【0240】
いくつかの例では、物品100は、空気流が、異なる平面にある少なくとも2つの略平面状部分130A’の間の境界に対して垂直に移動するように構成される。図に示すように、境界は、部分130A’を接続する直線に対応する。
【0241】
物品100は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0242】
本明細書で定義される物品100と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を含むデバイス20とを備える非燃焼式エアロゾル供給システム10も開示される。
【0243】
システム10は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0244】
一態様によれば、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、エアロゾル生成構成要素と、エアロゾル生成材料移送構成要素とを備え、エアロゾル生成構成要素およびエアロゾル生成材料移送構成要素がハウジング内に収容され、エアロゾル生成構成要素がエアロゾル生成材料移送構成要素に対して付勢される、物品が開示される。
【0245】
この態様の特徴は、図6に概略的に表されている。エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150は、ハウジング110、120(図6には示さず)内に収容される。エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル生成材料移送構成要素150に対して付勢される。この構成では、エアロゾル生成構成要素130とエアロゾル生成材料移送構成要素との間の接触が改善される。例えば、この構成は、エアロゾル生成材料移送構成要素からエアロゾル生成構成要素へのエアロゾル化可能材料の改善された送達を容易にし、したがって改善されたエアロゾル化をもたらし得る。
【0246】
エアロゾル生成材料移送構成要素150に対するエアロゾル生成構成要素130の付勢は、様々な方法で達成することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素130は、ハウジング110、120またはその中の構成要素(例えば、電気接点116)にしっかりと取り付けられてもよい。例えば、エアロゾル生成材料移送構成要素150は、ハウジング110、120またはその中の構成要素(例えば、流量調整器140)によって空間的に拘束されてもよい。ハウジングおよび/またはその中の1つまたは複数の構成要素は、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150の各々を付勢してもよい。これは、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150を一緒に圧縮し得る。
【0247】
例えば、一例では、エアロゾル生成構成要素130は、電気接点116にしっかりと取り付けられ、電気接点116は、エアロゾル生成構成要素130をハウジング110、120内の所定の位置に保持し、エアロゾル生成材料移送構成要素150は、流量調整器140によって空間的に拘束される。さらに、ハウジング100およびその中のそれぞれの構成要素は、物品100が組み立てられると、エアロゾル生成構成要素130が、例えばこれらの構成要素130、150を一緒に圧縮するように、エアロゾル生成材料移送構成要素150を付勢するように寸法決めされる。
【0248】
図6を参照すると、図6の対向する矢印は、エアロゾル生成構成要素130およびエアロゾル生成材料移送構成要素150に及ぼされる圧縮力を示す(明確にするために、物品100の他の特徴は示されていない)。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、特定の向きに予め付勢される。そのような予備付勢は、エアロゾル生成構成要素がエアロゾル生成材料との特定の接触度を維持することを可能にし得る。特に、エアロゾル生成材料移送構成要素と接触しているときにエアロゾル生成構成要素がその予め付勢された状態から変位した場合、エアロゾル生成構成要素はその予め付勢された状態に戻ろうとし、したがってエアロゾル生成材料移送構成要素との接触を強化することができる。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、略平面である。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、湾曲している。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル生成構成要素130の軸線の周りに湾曲している。いくつかの例では、エアロゾル生成材料移送構成要素150は、エアロゾル生成構成要素130の軸線の周りに湾曲している。エアロゾル生成構成要素130の軸線は、エアロゾル生成構成要素130の電気コネクタ130C間の軸線に対応してもよい。エアロゾル生成構成要素130の軸線は、エアロゾル生成構成要素130の長手方向軸または横断方向(もしくは側方方向)軸に対応してもよい。
【0249】
いくつかの例では、ハウジング110、120は、エアロゾル形成チャンバ190を備えてもよい。エアロゾル生成構成要素130は、エアロゾル形成チャンバ190内に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0250】
いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、(例えば、図3に示すように)1つまたは複数の細長いアパーチャ130Bを含んでもよい。エアロゾル生成構成要素130は、複数の細長い加熱部分を含んでもよい。複数の細長い加熱部分は、横並びで配置され得る。細長いアパーチャが、隣接する細長い加熱部分間に設けられてもよい。エアロゾル生成構成要素130は、1つまたは複数の電気コネクタ130Cを備えてもよい。細長い加熱部分は、電気コネクタ130C間に設けられ得る。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、導電性材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成材料130は、多孔質材料から形成される。いくつかの例では、エアロゾル生成構成要素130は、単一層から形成される。
【0251】
物品100は、少なくとも1つの空気流チャネル180を備えてもよい。
【0252】
物品100は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0253】
本明細書で定義される物品100と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を含むデバイス20とを備える非燃焼式エアロゾル供給システム10も開示される。
【0254】
システム10は、本明細書で定義される任意の他の特徴を含んでもよい。
【0255】
本明細書に記載の様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解および教示を補助するためにのみ提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的および/または排他的ではない。本明細書に記載の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造および/または他の態様は、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲に対する限定または特許請求の範囲の均等物に対する限定と見なされるべきではなく、特許請求された発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されたもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの適切な組合せを適切に含むか、それからなるか、または本質的にそれからなることができる。さらに、本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図5C
図5D
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-10-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼式エアロゾル供給システムの一部として使用するための物品であって、
少なくとも1つの空気入口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に収容された略平面状エアロゾル生成構成要素と、
を備え、
前記少なくとも1つの空気入口が、入口空気流方向に前記エアロゾル生成構成要素に向かって空気を導くように構成され、前記略平面状エアロゾル生成構成要素の平面が、前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、
物品。
【請求項2】
前記略平面状エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記入口空気流方向に対して約140°~約160°傾斜している、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記略平面状エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記入口空気流方向に対して約130°~約150°傾斜している、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記エアロゾル生成構成要素の前記平面が、前記エアロゾル生成構成要素の1つまたは2つの寸法において前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、請求項1~3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
前記エアロゾル生成構成要素が、前記エアロゾル生成構成要素の1つの寸法のみにおいて前記入口空気流方向に対して斜めに傾斜している、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項6】
前記ハウジングが、エアロゾル形成チャンバを備える、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
前記エアロゾル生成構成要素が、前記エアロゾル形成チャンバ内に少なくとも部分的に配置される、請求項に記載の物品。
【請求項8】
前記ハウジングが、単一の空気流チャネルを画定する、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
前記単一の空気流チャネルが、前記少なくとも1つの空気入口と少なくとも1つの空気出口との間に延在する、請求項に記載の物品。
【請求項10】
前記エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の細長いアパーチャを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項11】
前記エアロゾル生成構成要素が、導電性材料から形成される、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項12】
前記エアロゾル生成構成要素が、多孔質材料から形成される、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項13】
前記エアロゾル生成構成要素が、単一層から形成される、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項14】
前記エアロゾル生成構成要素が、1つまたは複数の電気コネクタを備える、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項15】
エアロゾル化可能材料のためのリザーバを備える、請求項1~のいずれか一項に記載の物品。
【請求項16】
エアロゾル化可能材料を前記リザーバから前記エアロゾル生成構成要素に移送するように構成された、エアロゾル生成材料移送構成要素を備える、請求項15に記載の物品。
【請求項17】
請求項1~のいずれか一項に記載の物品と、電源およびコントローラのうちの1つまたは複数を備えるデバイスと、を備える、非燃焼式エアロゾル供給システム。
【国際調査報告】