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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】再生ポリプロピレンを含む不織布
(51)【国際特許分類】
   D04H 3/007 20120101AFI20241226BHJP
   C08L 23/10 20060101ALI20241226BHJP
   C08K 7/02 20060101ALI20241226BHJP
   A41D 13/11 20060101ALI20241226BHJP
   D04H 3/16 20060101ALI20241226BHJP
   B32B 5/02 20060101ALI20241226BHJP
   B32B 5/26 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
D04H3/007
C08L23/10
C08K7/02
A41D13/11 Z
D04H3/16
B32B5/02 A
B32B5/26
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024532213
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 US2022051185
(87)【国際公開番号】W WO2023101940
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】63/284,064
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518415233
【氏名又は名称】ベリー グローバル,インク.
【氏名又は名称原語表記】Berry Global,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】マロチョ,ミリアム
(72)【発明者】
【氏名】ハーツ,パトリック
【テーマコード(参考)】
3B211
4F100
4J002
4L047
【Fターム(参考)】
3B211CA02
3B211CC03
3B211CE02
4F100AK07A
4F100AL05A
4F100BA01
4F100BA02
4F100DG15A
4F100DG15B
4F100JA06A
4F100JL16A
4F100YY00A
4J002BB00X
4J002BB12W
4J002CF06X
4J002CL00X
4J002FA04X
4J002FD01X
4J002GK02
4L047AA14
4L047AB03
4L047CA01
4L047CA02
4L047CC03
(57)【要約】
不織布が提供され、これは第1のメルトブローン層を含み、第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含み、第1のポリマー材料は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含む。第1のポリマー成分は、第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のメルトブローン層を含む第1の不織層であって、前記第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含み、前記第1のポリマー材料は、(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1の不織層
を含む不織布。
【請求項2】
前記第1のポリマー成分は、前記第1のrPPの75~100重量%を占め、例えば、少なくとも前記第1のrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占め、且つ/又は、最大で前記第1のrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占める、請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
前記第1の多数のメルトブローン繊維は、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含み、前記メルトブローンショット、前記メルトブローンロープ、又はその両方は、前記メルトブローン層全体にわたって、前記メルトブローン層の第1の外面上に、又はその両方にランダム且つ不規則に分布している、請求項1~2のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項4】
前記第1のメルトブローン層は、平均のショット高さ、ロープ高さ、又はその両方が約0.1~約1.0mmであり、例えば、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmのいずれかであり、且つ/又は、最大で約1、0.9、0.8、0.7、0.6、及び0.5mmのいずれかである、請求項3に記載の不織布。
【請求項5】
前記メルトブローンショットは、不規則な形状の繊維、ワッド、又は粒子を含み、且つ/又は、前記メルトブローンロープは、前記メルトブローンロープの長さに沿って変化する断面を有する凝集メルトブローン繊維の束を含む、請求項3~4のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項6】
前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかである、請求項1~5のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項7】
前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は、第1の粘度低下剤(例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項8】
前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、請求項7に記載の不織布。
【請求項9】
前記第1のメルトブローン層の外面に施された親水性仕上げを更に含み、前記第1のポリマー材料は更に、第1の親水性溶融添加物、又はその両方を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項10】
前記第1の不織布と結合された第2の不織層を更に含み、前記第2の不織層は、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項11】
不織布の製造方法であって、
(a)第1のポリマー溶融物を形成するステップであって、前記第1のポリマー溶融物は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1のポリマー溶融物を形成する前記ステップと、
(b)第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を生成するステップであって、前記第1のメルトブローン層は多数の第1のメルトブローン繊維を含む、前記第1の不織層を生成する前記ステップと、
(c)前記多数の第1のメルトブローン繊維を統合して前記不織布を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は第1の粘度低下剤(例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)を含み、前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、請求項11~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、第2の不織層を形成又は用意し、前記第1の不織層と前記第2の不織層とを接着して多層不織布を形成するステップを更に含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
(i)請求項1~10のいずれか一項に記載の不織布を含む、複数の相互接続された個別ワイプであって、複数のパーフォレーションによって画定される前記複数の相互接続された個別ワイプ、
(ii)請求項1~xxのいずれか一項に記載の不織布を含むフィルタメディアであって、前記不織布はフレームに収容されている、前記フィルタメディア、又は
(iii)請求項1~xxのいずれか一項に記載の不織布と少なくとも1つのストラップ部分とを含むフェースマスク
を含む物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により完全な形で本明細書に明示的に組み込まれている、2021年11月30日に出願された米国特許仮出願第63/284,064号の、35 U.S.C.119(e)に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
本開示の発明の実施形態は、全般的には、再生ポリプロピレン(rPP)を含む少なくとも1つのメルトブローン層を含む不織布に関する。不織布は、1つ以上の追加不織層を含んでよく、少なくとも1つのメルトブローン層は不織布に研磨機能を与える。この点において、不織布は、ワイプ(例えば、湿式又は乾式)、フィルタメディア、又はフェースマスクの形態で提供されうる。
【背景技術】
【0003】
不織布は、個人用、家庭用、商業用、及び工業用を含む様々なクリーニング用途向けのクリーニングワイプの形成過程において使用されることが多い。クリーニングワイプの分野によっては、クリーニングワイプは、除去しにくい、いわゆる「こびりついた」物質を除去するための研磨材を有する層を含んでよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の技術における課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つ以上の実施形態は、上述の問題のうちの1つ以上の問題に対処しうる。本発明による幾つかの実施形態は、第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を含む不織布を提供する。第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含んでよく、第1のポリマー材料は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含む。第1のポリマー成分は、第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含んでよい。
【0006】
別の態様では、本発明は、不織布の製造方法を提供する。本方法は、(a)第1のポリマー溶融物を形成するステップであって、第1のポリマー溶融物は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、第1のポリマー成分は、第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、第1のポリマー溶融物を形成するステップと、(b)第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を生成するステップであって、第1のメルトブローン層は多数の第1のメルトブローン繊維を含む、第1の不織層を生成するステップと、(c)多数の第1のメルトブローン繊維を統合して不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を形成するステップと、を含んでよい。
【0007】
更に別の態様では、本発明は、ワイプ材料を含む物品を提供する。ワイプ材料は、複数の相互接続された個別ワイプを含んでよい。複数の相互接続された個別ワイプは、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含んでよい。複数の相互接続された個別ワイプは、本発明の幾つかの実施形態によれば、複数のパーフォレーションによって画定されてよい。ワイプ材料は、本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含む、(例えば、相互接続された、又は互いに独立した)複数の個別ワイプを含んでよく、この複数のワイプは容器に収容されている。
【0008】
更に別の態様では、本発明は、フィルタメディアを含む物品を提供する。フィルタメディアは、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含んでよく、不織布は任意選択でフレームに収容されている。フィルタメディアは、本発明の幾つかの実施形態によれば、本明細書に記載及び開示の不織布を含むフェースマスクを含んでよい。フェースマスクは、不織布に直接又は間接的に取り付けられた1つ以上のストラップを含んでよい。
【0009】
以下では、本発明の、全てではないが幾つかの実施形態が示された添付図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。実際、本発明は、多様な形態で実施されてよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。類似の参照符号は、全体を通して類似の要素を指す。図面は以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の幾つかの実施形態による不織布を示しており、これは、rPPを含む第1のメルトブローン不織層を含む。
図2】本発明の幾つかの実施形態による不織布を示しており、これは、rPPを含む第1のメルトブローン不織層を含む第1の不織層が第2の不織層の上で支持されている。
図3】不織布を示しており、この不織布では、第1の不織層と第3の不織層との間に第2の不織層が位置し、第1の不織層及び第3の不織層はそれぞれが、rPPを含むメルトブローン層を含む。
図4図2の不織布を示しており、この不織布は更に、第1のメルトブローン層上に位置する第1の最も外側の不織層を含む。
図5図3の不織布を示しており、この不織布は更に、第1のメルトブローン層上に位置する第1の最も外側の不織層と、第2のメルトブローン層上に位置する第2の最も外側の不織層と、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明の、全てではないが幾つかの実施形態が示された添付図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。実際、本発明は、多様な形態で実施されてよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書、及び添付の特許請求項において使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈が明らかに別の意味でない限り、複数の指示物を包含する。
【0012】
「実質的な(substantial)」又は「実質的に(substantially)」という語句は、本発明の幾つかの実施形態によれば、指定通りの全量を包含してよく、或いは、本発明の他の幾つかの実施形態によれば、指定の全量ではないがほとんど全量(例えば、指定された全量の95%、96%、97%、98%、又は99%)を包含してよい。
【0013】
本明細書では区別なく使用される「ポリマー(polymer)」又は「ポリマーの(polymeric)」という用語は、ホモポリマー、コポリマー(例えば、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、ランダムコポリマー、及び交互コポリマー等)、ターポリマー等、並びにこれらのブレンド及び修飾物を包含してよい。更に、特に別段に限定されない限り、「ポリマー」又は「ポリマーの」という用語は、あらゆる可能な構造異性体、限定ではなく形状異性体、光学異性体、又は鏡像異性体を含む立体異性体、及び/又はそのようなポリマー又はポリマー材料の任意のキラル分子構成を包含するものとする。これらの構成は、限定ではないが、そのようなポリマー又はポリマー材料のアイソタクチック構成、シンジオタクチック構成、及びアタクチック構成を含む。「ポリマー」又は「ポリマーの」という用語は又、限定ではなくチーグラー・ナッタ触媒系及びメタロセン/シングルサイト触媒系を含む様々な触媒系から作られたポリマーを包含するものとする。「ポリマー」又は「ポリマーの」という用語は又、本発明の幾つかの実施形態によれば、発酵プロセスによって製造されるポリマー、又は生物由来のポリマーを包含するものとする。
【0014】
本明細書では区別なく使用される「エラストマ(elastomer)」又は「エラストマの(elastomeric)」という用語は、付勢力が印加されると、裂けたり破損したりすることなく、その弛緩した元の長さの少なくとも110%、更には125%の伸長した長さまで伸びることが可能な(即ち、その元の長さより少なくとも10%、更には25%長くなるまで伸びることが可能な)任意の材料を包含してよい。この材料は、例えば、印加された力が解除されると、その伸長した長さから少なくとも40%、少なくとも60%、更には少なくとも80%回復しうる。本発明の幾つかの実施形態では、この材料は、その伸長した長さから約20%~約100%、その伸長した長さから約25%~約95%、その伸長した長さから約30%~約90%、その伸長した長さから約40%~約80%、又はその伸長した長さから約50%~約70%回復しうる。例えば、最初の長さが100mmである材料が少なくとも110mmまで伸びることが可能であり、力が除去されると、106mmの長さまで縮む(例えば、40%の回復を示す)ことになる。エラストマの例として、(エクソンモービル(ExxonMobil)から市販されている)Vistamaxx(商標)プロピレンベースのエラストマがあってよく、これは、プロピレン及びエチレンのコポリマーを含む。Vistamaxx(商標)プロピレンベースのエラストマは、例えば、アイソタクチックポリプロピレン微結晶領域及びランダムアモルファス領域を含む。
【0015】
本明細書では「不織布(nonwoven)」及び「不織布ウェブ(nonwoven web)」という用語は、間に挿入されているが、編まれた又は織られた布において見られるような識別可能な反復様式ではない、個々の繊維、フィラメント、及び/又は糸の構造を有するウェブを包含してよい。不織布又は不織布ウェブは、本発明の幾つかの実施形態によれば、当該技術分野において従来より知られている任意のプロセス(例えば、メルトブロー法、スパンボンド法、ニードルパンチ法、水流交絡法、エアレイド法、及び接着カードウェブ法等)で形成されてよい。本明細書では「不織布ウェブ(nonwoven web)」は、統合プロセスで処理されていない複数の個別繊維を包含してよい。
【0016】
本明細書では「布(fabric)」及び「不織布(nonwoven fabric)」という用語は、複数の繊維が機械的に絡まっているか相互接続されているか、互いに融合しているか、又は互いに化学的に結合している、繊維のウェブを包含してよい。例えば、個別に置かれた繊維の不織布ウェブは、結合又は統合プロセスで処理されて、個別繊維同士の少なくとも一部分が結合されて、相互接続された繊維のコヒーレントな(例えば、結合された)ウェブが形成されてよい。
【0017】
本明細書では「統合された(consolidated)」及び「統合(consolidation)」という用語は、不織布ウェブの繊維同士の少なくとも一部分をそれらの間で一層近接させるか付着させて(例えば、互いに熱的に融合させるか、互いに化学的に結合させるか、且つ/又は互いに機械的に絡ませて)1つ又は複数の結合部位を形成することを包含してよく、それらの結合部位は、統合されていないウェブに比べて外力(例えば、摩耗力及び引張力)に対する抵抗が大きくなるように機能する。1つ又は複数の結合部位は、例えば、ウェブ材料の離散的又は局所的な領域を含んでよく、これらの領域は、1つ又は複数の結合部位は、例えば、軟化又は溶融され、任意選択でその後に又は同時に圧縮されて、ウェブ材料の離散的又は局所的な変形が形成されている。更に、「統合された」という用語は、単に幾つかの例として、熱結合又は機械的絡まり(例えば、水流交絡)等によって、繊維同士の少なくとも一部分をそれらの間で一層近接させるか付着させる(例えば、互いに熱的に融合させるか、互いに化学的に結合させるか、且つ/又は互いに機械的に絡ませる)ように処理された不織布ウェブ全体を包含してよい。そのようなウェブは、本発明の幾つかの実施形態によれば、「統合不織布」、「不織布」、又は単に「布」と見なされてよい。
【0018】
本明細書では「ステープル繊維(staple fiber)」という用語は、フィラメントからの切断繊維を包含してよい。幾つかの実施形態によれば、任意のタイプのフィラメント材料を使用して、ステープル繊維が形成されてよい。例えば、ステープル繊維は、ポリマー繊維、及び/又はエラストマ繊維から形成されてよい。材料の非限定的な例として、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン又はポリプロピレン含有コポリマー)、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミドがあってよい。ステープル繊維の平均長さは、あくまで例として、約2センチメートルから約15センチメートルであってよい。
【0019】
本明細書では「スパンボンド」という用語は、複数の微細な、通常は円形の、紡糸口金の毛管から溶融熱可塑性材料をフィラメントとして押し出すことによって形成される繊維を包含してよく、押し出されたフィラメントの直径はその後急速に減少する。本発明の一実施形態によれば、スパンボンド繊維は、収集面に堆積されたときに通常は粘着性がなく、本明細書に開示及び記載のように通常は連続でありうる。なお、本発明の幾つかの複合物において使用されるスパンボンドは、SPINLACE(登録商標)として文献に記載されている不織布を包含してよい。スパンボンド繊維は、例えば、長繊維を包含してよい。
【0020】
本明細書では「長繊維(continuous fibers)」という用語は、不織布ウェブ又は不織布として形成される前に元の長さから切断されていない繊維を意味する。長繊維は、平均長さが約15センチメートル超から1メートル超であってよく、最長では形成されるウェブ又は布の長さであってよい。例えば、本明細書では、長繊維は、繊維の長さが繊維の平均直径の少なくとも1,000倍である繊維、例えば、繊維の長さが繊維の平均直径の少なくとも約5,000倍、10,000倍、50,000倍、又は100,000倍である繊維を包含してよい。
【0021】
本明細書では「メルトブローン」という用語は、本発明の幾つかの実施形態によれば、溶融熱可塑性材料を、複数の微細なダイ毛管を通して、溶融糸又はフィラメントとして、集束する高速の(通常は高温の)ガス流(例えば、空気流)の中に押し出し、このガス流によって溶融熱可塑材料のフィラメントを細くしてその直径を減少させ(マイクロファイバの直径まで減少させてよい)、それによって形成される繊維を包含してよい。本発明の一実施形態によれば、ダイ毛管は円形であってよい。その後、メルトブローン繊維が高速ガス流で運ばれて収集面に堆積されて、ランダムに分散したメルトブローン繊維のウエブが形成される。メルトブローン繊維は、連続であっても不連続であってもよいマイクロファイバであって、収集面に堆積されたときに通常は粘着性があるマイクロファイバを包含してよい。但し、メルトブローン繊維は、スパンボンド繊維より長さが短い。
【0022】
本明細書では「メルトブローンショット(meltblown shot)」という用語は、ストランドと相互接続された、ポリマーのランダムな小球を生成するように意図的に操作されたメルトブローンプロセスにおいて塗布された、粗い不均一又は不連続の層を包含してよい。更に、本明細書では「メルトブローンロープ(meltblown rope)」という用語も、ストランドと相互接続された、ポリマーのランダムな「ロープ」即ち束を生成するように意図的に操作されたメルトブローンプロセスにおいて塗布された、粗い不均一又は不連続の層を包含してよい。メルトブローンロープとメルトブローンショットの相違点として、メルトブローンロープはメルトブローンショットより細長くてよく、且つ/又は幅狭であってよい。メルトブローンロープ及び/又はメルトブローンショットは両方とも、不規則な形状の繊維、ワッド、又は粒子を含んでよい。この点において、例えば、メルトブローンロープ及び/又はメルトブローンショットは、断面が非円形の繊維、ワッド、粒子、又は小球を含んでよい。メルトブローンロープ及び/又はメルトブローンショットは、メルトブローン層のボディ内に、且つ/又はメルトブローン層の表面上にランダム且つ不規則に分散してよい。例えば、メルトブローンロープ及び/又はメルトブローンショットは、ランダムな経路上を延びてよく、ランダムな場所で交差したり且つ/又は横断したりしてよい。しかしながら、メルトブローンロープ及び/又はメルトブローンショットは、全く交差したり横断したりしなくてもよい。
【0023】
本明細書では「層(layer)」という用語は、X-Y平面に存在する類似の材料タイプ及び/又は機能の大まかに認識可能な組み合わせを包含してよい。
【0024】
本明細書に開示の所与の範囲の中により小さい範囲を作ることのできる、本明細書に開示の全ての自然数の端点が、本発明の幾つかの実施形態の範囲内にある。例えば、約10~約15の開示は、中間範囲の開示、例えば、約10~約11、約10~約12、約13~約15、約14~約15等の開示を包含する。更に、本明細書に開示の所与の範囲の中により小さい範囲を作ることのできる全ての単一小数(例えば、小数第2位で四捨五入された数)が、本発明の幾つかの実施形態の範囲内にある。例えば、約1.5~約2.0の開示は、中間範囲の開示、例えば、約1.5~約1.6、約1.5~約1.7、約1.7~約1.8等の開示を包含する。
【0025】
一態様では、本発明は、第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を含む不織布を含む不織布を提供する。第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含んでよく、第1のポリマー材料は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含む。第1のポリマー成分は、第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む。不織布のいずれかの不織層(例えば、第1のメルトブローン層、又は不織布内に存在しうる他の任意の層)で利用されるrPPは、廃棄物やスクラップ(例えば、スパンボンド生産廃棄物)から供給されてよい。例えば、ポリプロピレンスパンボンドラインから発生しうる生産廃棄物(例えば、切り落とされた材料、低品質のウェブ形成物等)は、(例えば、不織布のメルトブローン層を形成するための)ポリプロピレン原料として利用可能である。この点において、(例えば、先行する溶融紡糸作業で発生した)ポリプロピレン生産廃棄物は再生可能である(例えば、生産廃棄物を溶融して溶融rPPを生成し、そこからメルトブローン繊維を形成する)。本発明の幾つかの実施形態によれば、例えば、ポリプロピレン生産廃棄物は、メルトブローン繊維の生産には使用できない、メルトフローレートが比較的低い、スパンボンドグレードのポリプロピレンを含む。この点において、生産廃棄物(例えば、スパンボンドグレードのポリプロピレン)から形成される溶融rPPは、1つ以上の添加物(例えば、粘度低下剤)も含有する場合があり、それによって、結果として得られるrPPは、ポリプロピレンの原料として使用されるスパンボンドグレードのポリプロピレンのそれより多い。(例えば、粘度を低下させることによって)メルトフローレートを高めることにより、rPPは、rPPを含むメルトブローン層を形成するためにメルトブローされることが可能である。
【0026】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のポリマー成分は、第1のrPPの75~100重量%を占めてよく、例えば、少なくとも第1のrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で第1のrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、rPPは、バージンポリプロピレン、バージンエラストマポリマー等とブレンドされてよい(例えば、第1のポリマー成分の残りはバージンポリプロピレン及び/又はバージンエラストマポリマーであってよい)。バージンエラストマポリマーの例として、例えば、Vistamaxx(商標)ポリマー(例えば、Vistamaxx(商標)6202)があってよく、これは、プロピレン及びエチレンのコポリマーを含む、ポリプロピレンベースのエラストマである。これらのプロピレンベースのエラストマは、例えば、アイソタクチックポリプロピレン微結晶領域及びランダムアモルファス領域(例えば、エチレン)を含む。そのようなオレフィンコポリマーは、硬質ブロック及び軟質ブロックを含んでよく、硬質ブロックは主にプロピレンであり、軟質ブロックは主にエチレンである。この点において、硬質ブロック(例えば、プロピレン)はコポリマーの10~90重量%を含んでよく、一方、軟質ブロックはコポリマーの90~10重量%を含んでよい。この点において、これらのコポリマーは、コポリマー全体にわたってランダムエチレンが分布している。Vistamaxx(商標)(例えば、Vistamaxx(商標)6202)コポリマーがエクソンモービルから市販されている。Vistamaxx(商標)6202は、密度が0.862g/cc、MI(190℃/2.16kg)が9.1、MFR(230℃/2.16kg荷重)が20、エチレン含有率が15重量%である。別の例として、Intune(商標)等のEP-iPPジブロックポリマーを含むオレフィンジブロックコポリマーがあり、これは、エチレンモノマーを含むポリプロピレンベースのブロックコポリマーである。更なる例として、ポリプロピレンベースのエラストマはEP-iPPジブロックポリマーを含んでよく、これは、ジブロックコポリマーの重量に基づくエチレン含有率が43~48重量%、又は43.5~47重量%、又は44~47重量%である。一例示的実施形態では、EP-iPPジブロックポリマーは、EP-iPPジブロックポリマーの重量に基づくプロピレン含有率が57~52重量%、又は56.5~53重量%、又は56~53重量%であってよい。
【0027】
本発明の幾つかの実施形態によれば、溶融rPP、及び結果として得られる、rPPを含むメルトブローン層は、エラストマポリマーが無い。この点において、例えば、rPP、及び結果として得られる、rPPを含むメルトブローン層は、完全にポリプロピレン(例えば、rPP、バージンポリプロピレン、又はこれらのブレンド)から形成されてよい。
【0028】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のメルトブローン層は、平均直径が約3ミクロンを超える第1のメルトブローン繊維を多数含んでよい。例えば、多数の第1のメルトブローン繊維の平均直径は、約3~約12ミクロンであってよく、例えば、少なくとも約3、4、5、6、7、及び8ミクロンのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約12、11、10、9、及び8ミクロンのいずれかであってよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、多数の第1のメルトブローン繊維は、不織布に研磨機能及び/又は研磨面を与える。
【0029】
多数の第1のメルトブローン繊維は、例えば、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含んでよい。メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方は、メルトブローン層全体にわたって、メルトブローン層の第1の外面上に、又はその両方にランダム且つ不規則に分布してよい。メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方は、もし存在すれば、増強された研磨機能及び/又は研磨面を不織布に与える。例えば、第1のメルトブローン層は、平均のショット高さ、ロープ高さ、又はその両方が約0.1~約1.0mmであってよく、例えば、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約1、0.9、0.8、0.7、0.6、及び0.5mmのいずれかであってよい。
【0030】
本発明の幾つかの実施形態によれば、メルトブローンショットは(もし存在すれば)不規則な形状の繊維、ワッド、又は粒子を含んでよい。メルトブローンロープは(もし存在すれば)メルトブローンロープの長さに沿って変化する断面を有する凝集メルトブローン繊維の束を含んでよい。
【0031】
粘度低下剤が無い第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であってよく、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであってよく、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかであってよい。
【0032】
上述のように、第1のポリマー材料は1つ以上の第1の添加物を含んでよく、1つ以上の第1の添加物は第1の粘度低下剤を含んでよい。第1の粘度低下剤は、例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステルを含んでよく、これは過酸化物フリー添加物であってよい。そのような添加物は、Irgatec(登録商標)CR76(即ち、BASF製のポリマーマトリックスにおける立体障害ヒドロキシルアミンエステル)として市販されている。この添加物は、例えば、溶融物の粘度を低下させることによって、紡糸中のポリプロピレンの分子量の低下を制御する。更に、この添加物は、分子量分布を狭めることによって、rPP由来のメルトブローン層の紡糸性が向上し、形成物が存立可能であるという利点をもたらす。この点において、1つ以上の第1の添加物の存在下の第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であってよく、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであってよく、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかであってよい。
【0033】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のポリマー材料は、第1の粘度低下剤の約0.1~約10重量%を占めてよく、例えば、少なくとも第1の粘度低下剤の約0.1、0.5、1、2、3、4、及び5重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で第1の粘度低下剤の約10、9、8、7、6、及び5重量%のいずれかを占めてよい。
【0034】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のメルトブローン層は、第1の坪量が約1~約150gsmであってよく、例えば、少なくとも約1、3、5、10、15、25、50、及び75gsmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約150、125、100、及び75gsmのいずれかであってよい。
【0035】
本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布は更に、第1のメルトブローン層の外面に施された親水性仕上げを含んでよい。追加又は代替として、第1のポリマー材料は、第1の親水性溶融添加物を含んでよい(例えば、これはメルトブローン繊維のボディ内に存在してよく、時間とともにメルトブローン繊維の表面に出てきてよい)。追加又は代替として、親水性仕上げは、親水性添加物(例えば、陰イオン界面活性剤又は陽イオン界面活性剤)の局所コーティングによって与えられてよく、この添加物は、例えば、プルクラケミカルズ(Pulcra Chemicals)製のStantex(登録商標)(例えば、Stantex S 6118、S6087-4、7290、及びS 6327の各グレード)、又はシル+ザイラッハ(Schill+Seilacher)製の「Silastol」(各種グレード)(例えば、Silastol PHP 26又はPHP 16)という名の市販製品であり、これらのそれぞれは、耐久性のある親水性コーティングを提供する陽イオン界面活性剤である。
【0036】
図1は、本発明の幾つかの実施形態による不織布1を示しており、これは、rPPを含む第1のメルトブローン不織層10を含む。この点において、不織布は、完全にメルトブローン繊維から(例えば、1つのメルトブローンビーム又は複数のメルトブローンビームのいずれかから)形成されてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のメルトブローン不織層は、任意の適切な手段(例えば、本明細書に記載及び開示の手段)によって統合されてよい。
【0037】
本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布は更に、第1の不織層(即ち、第1のメルトブローン層)に接着された第2の不織層(例えば、第1のメルトブローン層に対する支持層)を含んでよい。第2の不織層は、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。第2の不織層は合成ポリマーを含んでよく、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。例えば、合成ポリマーは、バージンポリプロピレン、再生ポリプロピレン、バージンポリエチレン、再生ポリエチレン、バージンポリエステル、再生ポリエステル、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。追加又は代替として、第2の不織層はセルロース繊維を含んでよく、例えば、天然セルロース繊維、合成セルロース繊維、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。
【0038】
第2の不織層は、バージン合成ポリマー(例えば、バージンポリプロピレン)の50~100重量%を占めてよく、例えば、少なくともバージン合成ポリマーの約50、55、60、65、70、75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大でバージン合成ポリマーの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。追加又は代替として、第2の不織層は、再生合成ポリマー(例えば、再生ポリプロピレン)の50~100重量%を占めてよく、例えば、少なくとも再生合成ポリマーの約50、55、60、65、70、75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で再生合成ポリマーの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。
【0039】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2の不織層は、1つ以上のスパンボンド不織層を含んでよく、例えば、少なくとも約1、2、3、4、及び5個のいずれかのスパンボンド不織層を含んでよく、且つ/又は、最大で約10、9、8、7、6、及び5個のいずれかのスパンボンド不織層を含んでよい。追加又は代替として、第2の不織層は、SMS構造又はスパンボンド-セルロース-スパンボンド構造を含んでよく、スパンボンド-セルロース-スパンボンド構造は、機械的に統合された材料を含み、例えば、水流交絡不織材料、ニードルパンチ不織材料、又は空気交絡不織材料を含む。
【0040】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2の不織層は、第1の坪量が約1~約150gsmであってよく、例えば、少なくとも約1、3、5、10、15、25、50、及び75gsmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約150、125、100、及び75gsmのいずれかであってよい。この点において、例えば、不織布は、(第1の不織層と第2の不織層とをまとめた)坪量が約2~約300gsmであってよく、例えば、少なくとも約2、6、10、20、30、50、100、125、及び150gsmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約300、275、250、225、200、175、及び150gsmのいずれかであってよい。
【0041】
例えば、図2は、本発明の幾つかの実施形態による不織布1を示しており、これは、rPPを含む第1のメルトブローン不織層を含む第1の不織層10が第2の不織層20の上で支持されている。
【0042】
本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布は第3の不織層を含んでよい。第3の不織層は第2のメルトブローン層を含んでよく、第2の不織層は、第1の不織層と第3の不織布との間に直接又は間接的に位置している。この点において、第2の不織層は、第1のメルトブローン層及び第2のメルトブローン層の両方に構造的完全性を与える支持層として機能しうる。第2のメルトブローン層は第2のポリマー材料を含み、これは(i)第2のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第2の添加物とを含み、第2のポリマー成分は第2の再生ポリプロピレン(rPP)を含む。第1のポリマー成分と第2のポリマー成分は同じであっても異なっていてもよく、1つ以上の第1の添加物と1つ以上の第2の添加物は同じであっても異なっていてもよい。
【0043】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2のポリマー成分は、第2のrPPの75~100重量%を占めてよく、例えば、少なくとも第2のrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で第2のrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、rPPは、バージンポリプロピレン、バージンエラストマポリマー(例えば、本明細書に記載及び開示のもの)等とブレンドされてよい(例えば、第1のポリマー成分の残りはバージンポリプロピレン及び/又はバージンエラストマポリマーであってよい)。本発明の幾つかの実施形態によれば、第2のポリマー材料のための溶融rPP、及び結果として得られる、rPPを含む第2のメルトブローン層は、エラストマポリマーが無い。この点において、例えば、rPP、及び結果として得られる、rPPを含むメルトブローン層は、完全にポリプロピレン(例えば、rPP、バージンポリプロピレン、又はこれらのブレンド)から形成されてよい。
【0044】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2のメルトブローン層は、第2の平均直径が約3ミクロンを超える第2のメルトブローン繊維を多数含んでよい。例えば、多数の第1のメルトブローン繊維の平均直径は、約3~約12ミクロンであってよく、例えば、少なくとも約3、4、5、6、7、及び8ミクロンのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約12、11、10、9、及び8ミクロンのいずれかであってよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、多数の第2のメルトブローン繊維は、不織布に研磨機能及び/又は研磨面を与える。
【0045】
多数の第2のメルトブローン繊維は、例えば、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含んでよい。メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方は、メルトブローン層全体にわたって、第2のメルトブローン層の第1の外面上に、又はその両方にランダム且つ不規則に分布してよい。メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方は、もし存在すれば、増強された研磨機能及び/又は研磨面を不織布に与える。例えば、第2のメルトブローン層は、平均のショット高さ、ロープ高さ、又はその両方が約0.1~約1.0mmであってよく、例えば、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約1、0.9、0.8、0.7、0.6、及び0.5mmのいずれかであってよい。
【0046】
本発明の幾つかの実施形態によれば、メルトブローンショットは(もし存在すれば)不規則な形状の繊維、ワッド、又は粒子を含んでよい。メルトブローンロープは(もし存在すれば)メルトブローンロープの長さに沿って変化する断面を有する凝集メルトブローン繊維の束を含んでよい。
【0047】
粘度低下剤が無い第2のポリマー成分は、第3のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であってよく、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであってよく、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかであってよい。
【0048】
上述のように、第2のポリマー材料は1つ以上の第2の添加物を含んでよく、1つ以上の第1の添加物は第2の粘度低下剤を含んでよい。第2の粘度低下剤は、例えば、第2の立体障害ヒドロキシルアミンエステルを含んでよく、これは過酸化物フリー添加物であってよい。そのような添加物は、Irgatec(登録商標)CR76(即ち、BASF製のポリマーマトリックスにおける立体障害ヒドロキシルアミンエステル)として市販されている。この添加物は、例えば、溶融物の粘度を低下させることによって、紡糸中のポリプロピレンの分子量の低下を制御する。更に、この添加物は、分子量分布を狭めることによって、rPP由来のメルトブローン層の紡糸性が向上し、形成物が存立可能であるという利点をもたらす。この点において、1つ以上の第1の添加物の存在下の第2のポリマー材料は、第4のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であってよく、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであってよく、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかであってよい。
【0049】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2のポリマー材料は、第2の粘度低下剤の約0.1~約10重量%を占めてよく、例えば、少なくとも第1の粘度低下剤の約0.1、0.5、1、2、3、4、及び5重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で第2の粘度低下剤の約10、9、8、7、6、及び5重量%のいずれかを占めてよい。
【0050】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第2のメルトブローン層は、第3の坪量が約1~約150gsmであってよく、例えば、少なくとも約1、3、5、10、15、25、50、及び75gsmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約150、125、100、及び75gsmのいずれかであってよい。
【0051】
本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布は更に、第2のメルトブローン層の外面に施された親水性仕上げを含んでよい。追加又は代替として、第2のポリマー材料は、第2の親水性溶融添加物を含んでよい(例えば、これはメルトブローン繊維のボディ内に存在してよく、時間とともにメルトブローン繊維の表面に出てきてよい)。追加又は代替として、親水性仕上げは、親水性添加物(例えば、陰イオン界面活性剤又は陽イオン界面活性剤)の局所コーティングによって与えられてよく、この添加物は、例えば、プルクラケミカルズ(Pulcra Chemicals)製のStantex(登録商標)(例えば、Stantex S 6118、S6087-4、7290、及びS 6327の各グレード)、又はシル+ザイラッハ(Schill+Seilacher)製の「Silastol」(各種グレード)(例えば、Silastol PHP 26又はPHP 16)という名の市販製品であり、これらのそれぞれは、耐久性のある親水性コーティングを提供する陽イオン界面活性剤である。
【0052】
図3に示す不織布1は、第1の不織層10(即ち、第1のメルトブローン層)と第3の不織層30(即ち、第2のメルトブローン層)との間に第2の不織層20があり、第1の不織層及び第3の不織層はそれぞれが、本明細書に記載及び開示の、rPPを含むメルトブローン層を含む。
【0053】
本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布は、第1の不織層上に位置する第1の最も外側の不織層を含んでよい。例えば、図4は、図2の不織布1を示しており、この不織布1は更に、第1のメルトブローン層上に位置する第1の最も外側の不織層40を含む。第1の最も外側の不織層40は、第2の不織層20のそれと同じであっても異なっていてもよい。追加又は代替として、不織布は、第3の不織層上に位置する第2の最も外側の不織層を含んでよい。例えば、図5は、図3の不織布1を示しており、この不織布1は更に、第1のメルトブローン層10上に位置する第1の最も外側の不織層40と、第2のメルトブローン層30上に位置する第2の最も外側の不織層50と、を含む。第2の最も外側の不織層50は、第2の不織層20と同じであっても異なっていてもよく、且つ/又は、第1の最も外側の不織層40と同じであってよい。
【0054】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、合成ポリマーを含んでよく、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。合成ポリマーは、例えば、バージンポリプロピレン、再生ポリプロピレン、バージンポリエチレン、再生ポリエチレン、バージンポリエステル、再生ポリエステル、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。
【0055】
追加又は代替として、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、セルロース繊維を含み、例えば、天然セルロース繊維、合成セルロース繊維、又はこれらの任意の組み合わせを含む。
【0056】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、バージン合成ポリマー(例えば、バージンポリプロピレン)の50~100重量%を占めてよく、例えば、少なくともバージン合成ポリマーの約50、55、60、65、70、75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大でバージン合成ポリマーの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、再生合成ポリマー(例えば、再生ポリプロピレン)の50~100重量%を占めてよく、例えば、少なくとも再生合成ポリマーの約50、55、60、65、70、75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で再生合成ポリマーの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。
【0057】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に1つ以上のスパンボンド不織層を含んでよく、例えば、少なくとも約1、2、3、4、及び5個のいずれかのスパンボンド不織層を含んでよく、且つ/又は、最大で約10、9、8、7、6、及び5個のいずれかのスパンボンド不織層を含んでよい。追加又は代替として、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係にスパンボンド-セルロース-スパンボンド構造を含んでよい。スパンボンド-セルロース-スパンボンド構造は、例えば、機械的に統合された材料を含んでよく、例えば、水流交絡不織材料、ニードルパンチ不織材料、又は空気交絡不織材料を含んでよい。
【0058】
第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、坪量が第2の不織層の坪量より少なくてよい。例えば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、rPPを含むそれぞれのメルトブローン層のメルトブローン繊維を第2の不織層に被せて、それらのメルトブローン繊維が第2の不織層に固定されることを支援する、比較的軽い又は薄い層を含んでよい。この点において、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、rPPを含むそれぞれのメルトブローン層からの繊維クズの形成の低減を促進することが可能であり、同時に、rPPを含むそれぞれのメルトブローン層によって与えられる研磨機能が無効にならないように坪量及び/又は厚さを十分小さくすることが可能である。例えば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、薄いベール又はネットを構成してよく、このベール又はネットを通して、rPPを含むそれぞれのメルトブローン層の研磨機能が実現されてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、坪量が約1~約150gsmであってよく、例えば、少なくとも約1、3、5、10、15、25、50、及び75gsmのいずれかであってよく、且つ/又は、最大で約150、125、100、及び75gsmのいずれかであってよい。
【0059】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、その最も外側の表面に施された親水性仕上げを含んでよい。追加又は代替として、第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、親水性溶融添加物を含む多数の繊維を含んでよい。
【0060】
別の態様では、本発明は、不織布の製造方法を提供する。本方法は、(a)第1のポリマー溶融物を形成するステップであって、第1のポリマー溶融物は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、第1のポリマー成分は、第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、第1のポリマー溶融物を形成するステップと、(b)第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を生成するステップであって、第1のメルトブローン層は多数の第1のメルトブローン繊維を含む、第1の不織層を生成するステップと、(c)多数の第1のメルトブローン繊維を統合して不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を形成するステップと、を含んでよい。
【0061】
本発明の幾つかの実施形態によれば、(粘度低下剤が無い)第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であってよく、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであってよく、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかであってよい。この点において、本方法は、第1のポリマー成分と1つ以上の第1の添加物(例えば、本明細書に記載及び開示の第1の粘度低下剤)とをブレンドすることによって第1のポリマー溶融物を形成するステップを含んでよく、第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである。上述のように、第1のポリマー材料は、第1の粘度低下剤の約0.1~約10重量%を占めてよく、例えば、少なくとも第1の粘度低下剤の約0.1、0.5、1、2、3、4、及び5重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で第1の粘度低下剤の約10、9、8、7、6、及び5重量%のいずれかを占めてよい。
【0062】
本発明の幾つかの実施形態によれば、本方法は更に、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、第2の不織層を形成又は用意し、第1の不織層と第2の不織層とを接着して多層不織布を形成するステップを含んでよい。この点において、接着するステップは、本明細書に記載及び開示の任意の統合手段を含んでよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、本方法は、多数の第1のメルトブローン繊維を第2の不織層上に直接メルトブローしてから、第1の不織層と第2の不織層とを接着するステップを含んでよい。
【0063】
本発明の幾つかの実施形態によれば、本方法は、第2のメルトブローン層を含む第3の不織層を形成又は用意するステップであって、第2の不織層は、第1の不織層と第3の不織布との間に直接又は間接的に位置している、上記ステップを含んでよい。第2のメルトブローン層は第2のポリマー材料を含んでよく、これは(i)第2のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第2の添加物とを含み、第2のポリマー成分は第2の再生ポリプロピレン(rPP)を含む。本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のポリマー成分と第2のポリマー成分は同じであっても異なっていてもよく、1つ以上の第1の添加物と1つ以上の第2の添加物は同じであっても異なっていてもよい。
【0064】
本発明の幾つかの実施形態によれば、第1のポリマー成分、第2のポリマー成分、又はその両方は、互いに無関係に、rPPの75~100重量%を占めてよく、例えば、少なくともrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大でrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占めてよい。本発明の幾つかの実施形態によれば、rPPは、バージンポリプロピレン、バージンエラストマポリマー(例えば、本明細書に記載及び開示のもの)等とブレンドされてよい(例えば、第1のポリマー成分の残りはバージンポリプロピレン及び/又はバージンエラストマポリマーであってよい)。本発明の幾つかの実施形態によれば、溶融rPP、及び結果として得られる、rPPを含むメルトブローン層は、エラストマポリマーが無い。この点において、例えば、rPP、及び結果として得られる、rPPを含むメルトブローン層は、完全にポリプロピレン(例えば、rPP、バージンポリプロピレン、又はこれらのブレンド)から形成されてよい。
【0065】
本発明の幾つかの実施形態によれば、本方法は更に、第1の不織層上に位置する第1の最も外側の不織層(例えば、本明細書に記載及び開示のもの)を用意又は形成するステップを含んでよい。本方法は更に、第3の不織層上に位置する第2の最も外側の不織層(例えば、本明細書に記載及び開示のもの)を用意又は形成するステップを含んでよい。第1の最も外側の不織層、第2の最も外側の不織層、又はその両方は、互いに無関係に、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。
【0066】
本発明の幾つかの実施形態によれば、1つ以上の不織層は、様々な統合手段(例えば、本明細書に記載及び開示の統合手段)によって不織布を形成するために、個別に又は一緒に統合されてよい。例えば、1つ以上の不織層は、不織布を形成するために個別に又は一緒に統合されてよく、この統合は、熱結合操作、超音波結合操作、機械的結合操作、接着結合操作、又はこれらの任意の組み合わせを含んでよい。統合ステップは、例えば、熱結合操作又は超音波結合操作により、複数の個別接合部位を形成するステップを含んでよい。この点において、複数の個別結合部位は、結合された範囲を画定する。結合された範囲は、例えば、不織布の約3~約30%を占めてよく、例えば、少なくとも約3、4、5、6、8、10、12、14、及び15%のいずれかを占めてよく、且つ/又は、最大で約30、28、26、25、24、22、20、18、16、及び15%のいずれかを占めてよい。
【0067】
更に別の態様では、本発明は、ワイプ材料を含む物品を提供する。ワイプ材料は、複数の相互接続された個別ワイプを含んでよい。複数の相互接続された個別ワイプは、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含んでよい。複数の相互接続された個別ワイプは、本発明の幾つかの実施形態によれば、複数のパーフォレーションによって画定されてよい。ワイプ材料は、本発明の幾つかの実施形態によれば、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含む、(例えば、相互接続された、又は互いに独立した)複数の個別ワイプを含んでよく、この複数のワイプは容器に収容されている。
【0068】
本発明の幾つかの実施形態によれば、ワイプ材料は、湿式ワイプ又は乾式ワイプを含んでよい。例えば、湿式ワイプは、クリーニング組成物、抗菌組成物、又はローションがあらかじめ組み込まれてよい。そのような湿式ワイプは、パッケージから取り出してすぐに、対象表面のクリーニング及び/又は消毒に使用することが可能である。本発明の幾つかの実施形態によれば、乾式ワイプは、液体組成物(例えば、クリーニング組成物、抗菌組成物、ローション等)が無くてよい。そのような乾式ワイプの場合、乾式ワイプをパッケージから取り出して、クリーニング対象の表面に直接使用してもよく、或いは、使用する時点で最初に液体組成物(例えば、クリーニング組成物、抗菌組成物、ローション等)で処理してもよい。この点において、ワイプ材料は、多種多様なワイプ用途及び/又はクリーニング用途に好適でありうる。例えば、ワイプ材料は、rPPを含むメルトブローン層に関連付けられた研磨機能を利用するスクラブワイプ、消毒用ワイプ(例えば、乾式ワイプ又は湿式ワイプ)、又は工業用ワイプとして実施されてよい。
【0069】
更に別の態様では、本発明は、フィルタメディアを含む物品を提供する。フィルタメディアは、不織布(例えば、本明細書に記載及び開示の不織布)を含んでよく、不織布は任意選択でフレームに収容されている。例えば、フィルタメディアは、住宅又は商店の冷暖房空調設備用エアフィルタ、自動車用エアフィルタ、又は工業用途(例えば、クリーンルーム)向けエアフィルタとして実施されてよい。フィルタメディアは、本発明の幾つかの実施形態によれば、本明細書に記載及び開示の不織布を含むフェースマスクを含んでよい。フェースマスクは、不織布に直接又は間接的に取り付けられた1つ以上のストラップを含んでよい。
【0070】
本発明に対するこれら及び他の修正及び変形は、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲(これは添付の特許請求項において、より具体的に記載されている)から逸脱することなく実施されよう。更に、当然のこととして、様々な実施形態の態様は、全体又は一部が互換可能である。更に、当業者であれば理解されるように、上述の説明は、あくまで例示であり、本発明を限定することを意図するものではなく、そのような添付の特許請求項において更に説明される。従って、添付の特許請求項の趣旨及び範囲は、本明細書に含まれている形態の例示的説明に限定されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布であって、
第1のメルトブローン層を含む第1の不織層であって、前記第1のメルトブローン層は、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含み、前記メルトブローンショット、前記メルトブローンロープ、又はその両方は、前記不織布の第1の外面の研磨特性を画定し、前記第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含み、前記第1のポリマー材料は、(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1の不織層
を含む不織布。
【請求項2】
前記第1のポリマー成分は、前記第1のrPPの75~100重量%を占め、例えば、少なくとも前記第1のrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占め、且つ/又は、最大で前記第1のrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占める、請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
前記メルトブローンショット、前記メルトブローンロープ、又はその両方は、前記メルトブローン層全体にわたって、前記メルトブローン層の前記第1の外面上に、又はその両方にランダム且つ不規則に分布している、請求項1~2のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項4】
前記第1のメルトブローン層は、平均のショット高さ、ロープ高さ、又はその両方が約0.1~約1.0mmであり、例えば、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmのいずれかであり、且つ/又は、最大で約1、0.9、0.8、0.7、0.6、及び0.5mmのいずれかである、請求項3に記載の不織布。
【請求項5】
前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかである、請求項1~4のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項6】
前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は、第1の粘度低下剤、例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル、を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項7】
前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、請求項6に記載の不織布。
【請求項8】
前記第1のメルトブローン層の外面に施された親水性仕上げを更に含み、前記第1のポリマー材料は更に、第1の親水性溶融添加物、又はその両方を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項9】
前記第1の不織布と結合された第2の不織層を更に含み、前記第2の不織層は、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項10】
前記第1のメルトブローン層の上に位置する第1の最外層の不織布層を更に含み、前記第1のメルトブローン層が前記第1の最外層の不織布層と前記第2の不織層との間に位置し、前記第1の最外層の坪量が前記第2の不織層の坪量よりも小さい、請求項9に記載の不織布。
【請求項11】
第1のポリマー成分が、第1のrPP単独、または、第1のrPPと第1のポリマー成分のバランスを規定するバージンの合成ポリマー、例えば、バージンポリプロピレンおよび/またはバージンエラストマーポリマーとの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の不織布。
【請求項12】
不織布の製造方法であって、
(a)第1のポリマー溶融物を形成するステップであって、前記第1のポリマー溶融物は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1のポリマー溶融物を形成する前記ステップと、
(b)第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を生成するステップであって、前記第1のメルトブローン層は、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含む多数の第1のメルトブローン繊維を含む、前記第1の不織層を生成する前記ステップと、
(c)前記多数の第1のメルトブローン繊維を統合して前記不織布を形成するステップと、を含み、
前記メルトブローンショット、前記メルトブローンロープ、又はその両方は、前記不織布の第1の外面の研磨特性を画定する、
方法。
【請求項13】
(a)前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかであり、
(b)前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は第1の粘度低下剤(例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)を含み、前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、第2の不織層を形成又は用意し、前記第1の不織層と前記第2の不織層とを接着して多層不織布を形成するステップを更に含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
(i)請求項1~11のいずれか一項に記載の不織布を含む、複数の相互接続された個別ワイプであって、複数のパーフォレーションによって画定される前記複数の相互接続された個別ワイプ、
(ii)請求項1~11のいずれか一項に記載の不織布を含むフィルタメディアであって、前記不織布はフレームに収容されている、前記フィルタメディア、又は
(iii)請求項1~11のいずれか一項に記載の不織布と少なくとも1つのストラップ部分とを含むフェースマスク
を含む物品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
本発明に対するこれら及び他の修正及び変形は、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲(これは添付の特許請求項において、より具体的に記載されている)から逸脱することなく実施されよう。更に、当然のこととして、様々な実施形態の態様は、全体又は一部が互換可能である。更に、当業者であれば理解されるように、上述の説明は、あくまで例示であり、本発明を限定することを意図するものではなく、そのような添付の特許請求項において更に説明される。従って、添付の特許請求項の趣旨及び範囲は、本明細書に含まれている形態の例示的説明に限定されるべきではない。
〔付記1〕
第1のメルトブローン層を含む第1の不織層であって、前記第1のメルトブローン層は第1のポリマー材料を含み、前記第1のポリマー材料は、(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1の不織層
を含む不織布。
〔付記2〕
前記第1のポリマー成分は、前記第1のrPPの75~100重量%を占め、例えば、少なくとも前記第1のrPPの約75、78、80、82、85、88、及び90重量%のいずれかを占め、且つ/又は、最大で前記第1のrPPの約100、99、98、96、95、94、92、及び90重量%のいずれかを占める、付記1に記載の不織布。
〔付記3〕
前記第1の多数のメルトブローン繊維は、メルトブローンショット、メルトブローンロープ、又はその両方を含み、前記メルトブローンショット、前記メルトブローンロープ、又はその両方は、前記メルトブローン層全体にわたって、前記メルトブローン層の第1の外面上に、又はその両方にランダム且つ不規則に分布している、付記1~2のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記4〕
前記第1のメルトブローン層は、平均のショット高さ、ロープ高さ、又はその両方が約0.1~約1.0mmであり、例えば、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、及び0.5mmのいずれかであり、且つ/又は、最大で約1、0.9、0.8、0.7、0.6、及び0.5mmのいずれかである、付記3に記載の不織布。
〔付記5〕
前記メルトブローンショットは、不規則な形状の繊維、ワッド、又は粒子を含み、且つ/又は、前記メルトブローンロープは、前記メルトブローンロープの長さに沿って変化する断面を有する凝集メルトブローン繊維の束を含む、付記3~4のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記6〕
前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかである、付記1~5のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記7〕
前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は、第1の粘度低下剤(例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)を含む、付記1~6のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記8〕
前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、付記7に記載の不織布。
〔付記9〕
前記第1のメルトブローン層の外面に施された親水性仕上げを更に含み、前記第1のポリマー材料は更に、第1の親水性溶融添加物、又はその両方を含む、付記1~8のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記10〕
前記第1の不織布と結合された第2の不織層を更に含み、前記第2の不織層は、スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、付記1~9のいずれか一項に記載の不織布。
〔付記11〕
不織布の製造方法であって、
(a)第1のポリマー溶融物を形成するステップであって、前記第1のポリマー溶融物は(i)第1のポリマー成分と(ii)任意選択で1つ以上の第1の添加物とを含み、前記第1のポリマー成分は第1の再生ポリプロピレン(rPP)を含む、前記第1のポリマー溶融物を形成する前記ステップと、
(b)第1のメルトブローン層を含む第1の不織層を生成するステップであって、前記第1のメルトブローン層は多数の第1のメルトブローン繊維を含む、前記第1の不織層を生成する前記ステップと、
(c)前記多数の第1のメルトブローン繊維を統合して前記不織布を形成するステップと、
を含む方法。
〔付記12〕
前記第1のポリマー成分は、第1のメルトフローレート(MFR)が、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約10~約300g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約10、20、40、60、80、100、120、140、及び150g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約300、280、260、240、220、200、180、160、及び150g/10分のいずれかである、付記11に記載の方法。
〔付記13〕
前記第1のポリマー材料は前記1つ以上の第1の添加物を含み、前記1つ以上の第1の添加物は第1の粘度低下剤(例えば、第1の立体障害ヒドロキシルアミンエステル)を含み、前記第1のポリマー材料は、第2のMFRが、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で約100~約2500g/10分であり、例えば、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、800、900、1000、1100、及び1200g/10分のいずれかであり、且つ/又は、ASTM D1238(230℃/2.16kg)による測定で最大で約2500、2200、2000、1900、1800、1700、1600、1500、1400、1300、及び1200g/10分のいずれかである、付記11~12のいずれか一項に記載の方法。
〔付記14〕
スパンボンド層、メルトブローン層、ステープル繊維の接着カードウェブ、機械的に統合された層、又はこれらの任意の組み合わせを含む、第2の不織層を形成又は用意し、前記第1の不織層と前記第2の不織層とを接着して多層不織布を形成するステップを更に含む、付記11~13のいずれか一項に記載の方法。
〔付記15〕
(i)付記1~10のいずれか一項に記載の不織布を含む、複数の相互接続された個別ワイプであって、複数のパーフォレーションによって画定される前記複数の相互接続された個別ワイプ、
(ii)付記1~xxのいずれか一項に記載の不織布を含むフィルタメディアであって、前記不織布はフレームに収容されている、前記フィルタメディア、又は
(iii)付記1~xxのいずれか一項に記載の不織布と少なくとも1つのストラップ部分とを含むフェースマスク
を含む物品。
【国際調査報告】