(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】燃料パージ流の空冷ためのシステムと方法
(51)【国際特許分類】
F02C 6/08 20060101AFI20241226BHJP
F02C 7/141 20060101ALI20241226BHJP
F02C 7/18 20060101ALI20241226BHJP
F02C 7/22 20060101ALI20241226BHJP
F02C 7/232 20060101ALI20241226BHJP
F02C 9/40 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
F02C6/08
F02C7/141
F02C7/18 Z
F02C7/22 Z
F02C7/232 C
F02C9/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534621
(86)(22)【出願日】2022-12-30
(85)【翻訳文提出日】2024-07-30
(86)【国際出願番号】 US2022082609
(87)【国際公開番号】W WO2023133073
(87)【国際公開日】2023-07-13
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレイ、ジョージ フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】フイン、トゥイ シー.
(72)【発明者】
【氏名】ロチン-マチャド、ジョージ マリオ
(72)【発明者】
【氏名】ウォートン、ジョーダン スコット
(72)【発明者】
【氏名】アコスタ、マイケル アンソニー
(57)【要約】
【課題】熱交換器(232)、ファン(234)、およびマウント(236)を有する空気冷却システム(18)を含むシステムを提供する。
【解決手段】熱交換器(232)は、入口と、出口と、入口と出口との間の熱交換導管(238)とを含む。入口は、ガスタービンシステム(10)のブリードシステム(14)に結合してブリード流を取り出すように構成されている。熱交換器(232)は、熱交換導管(238)に沿ってブリード流を周囲の空気中で冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成されている。出口は、ガスタービンシステム(10)の燃料パージシステム(16)に結合して、冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するように構成されている。ファン(234)は、熱交換器(232)を通じて周囲の空気からの空気流を強制的に送るように構成されている。マウント(236)は、ガスタービンシステム(10)を取り囲む筐体(188)の外側に空冷システム(18)を取り付けるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空冷システム(18)を含み、空冷システム(18)は、
入口(264)、出口、および入口と出口との間の熱交換導管(238)を有する熱交換器(232)であって、入口は、ブリード流を取り出すためにガスタービンシステム(10)のブリードシステム(14)に結合するように構成されている、熱交換器(232)であって、熱交換器(232)は、周囲の空気中で熱交換導管(238)に沿ってブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成され、出口は、ガスタービンシステム(10)の燃料パージシステム(16)に結合し、冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するように構成される、熱交換器(232)と、
周囲の空気から熱交換器(232)を通る空気流を強制するように構成されたファン(234)と、
ガスタービンシステム(10)を取り囲む筐体(188)の外側に空冷システム(18)を取り付けるように構成されたマウント(236)と、を含む、システム。
【請求項2】
ガスタービンシステム(10)が筐体(188)の内部に配置される、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
ガスタービンシステム(10)と空気冷却システム(18)を1台以上のトレーラ(300)に搭載した移動式発電所を含む、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
筐体(188)を備え、マウント(236)が筐体(188)の上壁(248)に結合される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
筐体(188)を備え、ブリードシステム(14)が筐体(188)の内部に配置され、ブリードシステム(14)がガスタービンシステム(10)の圧縮機(26)に結合される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
分岐導管(318)がブリードシステム(14)に結合され、分岐導管(318)が筐体(188)の壁(248)へ延び、熱交換器(232)の入口が入口導管(320)を介して分岐導管(318)に結合される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
分岐導管(318)が、ブリードシステム(14)から壁(248)に直接延びる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
燃料パージシステム(16)が、筐体(188)の内部に配置されたパージ導管(326)を含み、パージ導管(326)が、筐体(188)の壁(248)へ延び、熱交換器(232)の出口が、出口導管(324)を介してパージ導管(326)に結合される、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
燃料パージシステム(16)が、パージ導管(326)に沿って配置されたバルブアセンブリ(338)を含み、バルブアセンブリ(338)が、レール(490)に結合され、レール(490)に沿って移動可能なレールマウント(500)を有する壁マウント(354)を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
マウント(236)が、ベース(316)上に配置された枠組み(314)を有するスキッド(312)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
空気冷却システム(18)が、入口に結合され、筐体(188)の内部でブリードシステム(14)の分岐導管(318)と結合するように構成された第1のフランジ結合部(322)まで延びる入口導管(320)と、出口に結合され、筐体(188)の内部で燃料パージシステム(16)のパージ導管(326)と結合するように構成された第2のフランジ結合部(328)まで延びる出口導管(324)とを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
第1および第2のフランジ結合部(322、328)がスキッド(312)の対向する側に配置される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
第1および第2のフランジ結合部(322、328)が、それぞれ、筐体(188)の上壁(248)に沿って、分岐導管(318)およびパージ導管(326)と結合するように構成され、スキッド(312)が、筐体(188)の上壁(248)に取り付けるように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
入口導管(320)および出口導管(324)の少なくとも一方が、枠組み(314)によって支持される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
ガスタービンシステム(10)のブリードシステム(14)から抽出されたブリード流を、空気冷却システム(18)の熱交換器(232)の入口に取り込むステップと、
熱交換器(232)の熱交換導管(238)に沿って、周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するステップと、
熱交換器(232)の出口から、冷却されたブリード流を燃料パージ流としてガスタービンシステム(10)の燃料パージシステム(16)に供給するステップと、
空冷システム(18)のファン(234)で、周囲の空気から熱交換器(232)を通る空気流を強制的に供給するステップと、
を含み、
空冷システム(18)が、ガスタービンシステム(10)を取り囲む筐体(188)の外側に空冷システム(18)を取り付けるように構成されたマウント(236)を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本明細書で開示される主題は、ガスタービンシステムに関し、より詳細には、燃料パージ流を冷却するためのシステムおよび方法に関する。
【0002】
ガスタービンシステムは、圧縮機、燃焼器、タービンを含む。圧縮機は、吸入空気を1段または複数段で圧縮して圧縮空気を生成する。燃焼器は、圧縮空気を燃料と混合し、燃料を圧縮空気で燃焼させて高温の燃焼ガスを発生させる。タービンは、高温の燃焼ガスを1つまたは複数のタービン段に導き、圧縮機と負荷に結合されたシャフトの回転を駆動する。特定の状況では、燃料パージ流によって燃料システムがパージされることがある。しかし、燃料パージ流の温度が高すぎると、燃料パージ流がコーキング(coking)などの問題を引き起こす可能性がある。タービンによって駆動される発電機を有するトレーラ搭載ガスタービンシステム(trailer mounted gas turbine system)などの移動式ガスタービンシステムでは、燃料パージ流に適切な冷却を行うことが困難な場合がある。例えば、移動式ガスタービンシステムでは、特定の場所での制限により、燃料パージ流の冷却に水を使用できない場合がある。したがって、移動式ガスタービンシステムがより柔軟な方法で動作できるように、さまざまな現場で利用可能な資源を使用して燃料パージ流を冷却する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
当初特許請求された主題の範囲に相応する特定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、特許請求される主題の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の可能な形態の簡単な要約を提供することのみを意図する。実際、本主題は、以下に示す実施形態に類似することも、異なることもある様々な形態を包含し得る。
【0005】
特定の実施形態において、システムは、熱交換器、ファン、およびマウントを有する空冷システムを含む。熱交換器は、入口と、出口と、入口と出口との間の熱交換導管とを含む。入口は、ガスタービンシステムのブリードシステムに接続され、ブリード流を取り出すように構成されている。熱交換器は、熱交換導管に沿って周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成される。出口は、冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するために、ガスタービンシステムの燃料パージシステムに結合するように構成されている。ファンは、周囲の空気から熱交換器を通して空気流を強制的に送り込むように構成されている。マウントは、ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外部に空冷システムを取り付けるように構成されている。
【0006】
特定の実施形態において、方法は、空気冷却システムの熱交換器の入口に、ガスタービンシステムのブリードシステムから抽出されたブリード流を取り込むことを含む。本方法はさらに、熱交換器の熱交換導管に沿って周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成することを含む。本方法はさらに、熱交換器の出口から、冷却されたブリード流を燃料パージ流としてガスタービンシステムの燃料パージシステムに供給することを含む。本方法はさらに、空冷システムのファンを介して、周囲の空気から熱交換器を通して空気流を強制的に供給することを含み、空冷システムは、ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外側に空冷システムを取り付けるように構成されたマウントを含む。
【0007】
特定の実施形態において、方法は、ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外部に、マウントを介して空気冷却システムを取り付けることを含む。空気冷却システムは、入口と、出口と、入口と出口との間の熱交換導管とを有する熱交換器を含む。入口は、ガスタービンシステムのブリードシステムに接続され、ブリード流を取り出すように構成されている。熱交換器は、熱交換導管に沿って周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成されている。出口は、冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するために、ガスタービンシステムの燃料パージシステムに結合するように構成されている。空気冷却システムはまた、周囲の空気から熱交換器を通して空気流を強制的に送るように構成されたファンを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照しながら読むと、よりよく理解されるであろう:
【
図1】ブリードシステムに結合された空気冷却システムを有する燃料パージシステムを有するガスタービンシステムの一実施形態の概略図である。
【
図2】
図1のガスタービンシステムの一実施形態の概略側面図であり、ガスタービンシステムの筐体の上壁に取り付けられた空気冷却システム、および筐体の内部に配置された燃料パージシステムおよびブリードシステムの詳細を示している。
【
図3】
図1および
図2のガスタービンシステムの一実施形態の部分透視図であり、筐体の上壁に取り付けられた空冷システムをさらに示している。
【
図4】
図1~
図3のガスタービンシステムの一実施形態の部分上面図であり、筐体の上壁に取り付けられた
図3の空冷システムをさらに示している。
【
図5】
図1および
図2の燃料パージシステムの一実施形態の部分透視図であり、
図2の燃料パージシステムのパージ導管に沿ったバルブアセンブリおよび壁マウントの詳細をさらに示している。
【
図6】
図5の燃料パージシステムの部分透視図であり、壁マウントの詳細をさらに示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の1つ以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供する努力において、実際の実装の全ての特徴は、本明細書中に記載されない場合がある。このような実際の実装の開発では、あらゆるエンジニアリングまたは設計プロジェクトと同様に、システム関連およびビジネス関連の制約への準拠など、開発者の特定の目標を達成するために、実装ごとに異なる多数の実装固有の決定を行わなければならないことが理解されるべきである。さらに、このような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する通常の技術者にとっては、設計、製造、および製造の日常的な事業であることが理解されるべきである。
【0010】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、要素が1つ以上あることを意味することを意図している。「含む:comprising」、「備える:including」、および「有する:having」という用語は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
【0011】
以下でさらに詳細に説明するように、燃料パージシステム(fuel purge system)は、ガスタービンシステムの燃料供給システムからガス燃料や液体燃料などの燃料をパージするために使用することができる。燃料パージシステムは、ガスタービンシステムを取り囲む筐体(enclosure)内の様々な燃料導管、マニホールド、バルブ、および装置を通して燃料パージ流をルーティングすることができる。特定の実施形態では、燃料パージ流は、ブリードシステム(例えば、圧縮空気を含むブリード流)を介して圧縮機から抽出され、その後、水冷に頼るのではなく、空冷システムによって冷却される。空冷システムは、燃料供給システム、燃料パージシステム、および/またはブリードシステムに近接して、筐体の外部に取り付けることができる。筐体の外側に空冷システムを配置することで、筐体を取り囲む周囲の空気を利用して、ガスタービンシステムから熱を移動させることができる。空気冷却システムが燃料供給システム、燃料パージシステム、および/またはブリードシステムに近接して配置されることで、空気冷却システムに通じる、および空気冷却システムから通じる導管の長さを短くすることができ、空気冷却システムに関連する圧力損失を実質的に低減または最小化することができる。その結果、空冷システムは、燃料パージ流が空冷システムを通過することに伴う圧力損失を低減しながら、周囲空気を使用して燃料パージ流を冷却するように構成される。ブリードシステム、燃料パージシステム、および空冷システムの詳細については、
図1~
図6を参照して後述する。
【0012】
図1は、ガスタービンエンジン12、ブリードシステム14、燃料パージシステム16、及び空気冷却システム18を有するガスタービンシステム10の一実施形態のブロック図である。以下でさらに詳細に説明するように、ブリードシステム14は、ブリード流(例えば、圧縮空気流)を抽出するように構成され、燃料パージシステム16は、ブリード流で1つまたは複数の燃料ラインをパージするように構成され、空気冷却システム18は、燃料パージシステム16によって使用されるブリード流を冷却するように構成される。ブリードシステム14は、ガスタービンシステム10の高圧領域(high pressure region)13と低圧領域(low pressure region)15との間でガスタービンシステム10の中心軸20に沿ってブリード流を流すように構成されている。空気冷却システム18は、ブリード流から周囲環境に熱を伝達することによってブリード流を冷却するように構成されており、例えば、空気対空気冷却(air to air cooling)である。燃料パージシステム16は、空気冷却システム18による冷却後のブリード流を、液体燃料を使用するガスタービンシステム12の運転中にガス燃料ラインに通すように、または別の燃料ラインを使用するガスタービンシステム12の運転中に1組の燃料ライン(one set of fuel lines)に通すように構成することができる。燃料パージシステム16および空気冷却システム18の実施形態については、以下でさらに詳細に説明する。
【0013】
ガスタービンエンジン12は、排気セクション22と、吸気セクション24と、圧縮機セクション26と、燃焼セクション28と、タービンセクション30と、発電機などの負荷32とを含む。ガスタービンエンジン12はまた、ガスタービンシステム10およびブリードシステム14の様々な制御機能を実行するために、1つまたは複数のプロセッサ36、メモリ38、およびメモリ38上に記憶されプロセッサ36によって実行可能な命令40を有する1つまたは複数のコントローラ34を含むことができる。例えば、コントローラ34は、ブリードシステム14の1つまたは複数の弁を制御して高圧領域13と低圧領域15との間のブリード流を制御し、燃料パージシステム16の1つまたは複数の弁を制御して燃料パージ流(例えば、ブリードシステム14から抽出されたブリード流の一部)を制御し、空気冷却システム18の1つまたは複数の構成要素(例えば、ファン、弁など)を制御して燃料パージ流の温度および流量を制御するように構成することができる。吸気セクション24は、1つまたは複数のエアフィルタ(air filters)、流体噴射システム(fluid injection systems、例えば、加熱流体および/または冷却流体)、凍結防止システム(anti-icing systems)、サイレンサバッフル(silencer baffles)、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。吸気セクション24は、空気流42を圧縮機セクション26の1つ以上の圧縮機段44に導く。
【0014】
圧縮機セクション26は、圧縮機ケーシング46と、圧縮機段(compressor stages)44の各々において圧縮機ケーシング46から内側に延びる1つ以上のベーン(vanes)48と、圧縮機段44の各々においてシャフト52から外側に延びる1つ以上のブレード50と、ブリードシステム14との接続部54とを含む。シャフト52は、圧縮機段44の各々において、周方向に間隔をあけた複数のブレード50を回転させるように構成され、一方、周方向に間隔をあけた複数のベーン48は、圧縮機段44の各々において静止したままである。接続部54は、圧縮機段44のうちの1つまたは複数における接続部54のような、ブリードシステム14との流体導管接続を含むことができる。接続部(connections)54は、圧縮機ケーシング46の対向する側(例えば、直径方向に対向する側)に配置されてもよいし、圧縮機ケーシング46上の任意の適切な位置に配置されてもよい。圧縮機セクション26は、圧縮空気流(compressed air flow)56を燃焼セクション28の1つ以上の燃焼器58に出力する。
【0015】
各燃焼器58は1つ以上の燃料ノズル60を含み、燃料ノズル60は、燃料供給システム64からの圧縮空気56と燃料62を燃焼器58の燃焼室66に導くように構成されている。燃料62と圧縮空気56は燃焼室(combustion chamber)66内で混合燃焼し、高温の燃焼ガス68を生成してタービンセクション30に送られる。特定の実施形態では、燃焼セクション28は、ガスタービンシステム10の中心軸を中心として円周方向に配置された単一の環状燃焼器58を有する。しかしながら、いくつかの実施形態では、燃焼セクション28は、ガスタービンシステム10の中心軸を中心として周方向に間隔をあけて配置された複数の燃焼器58(例えば、燃焼器缶:combustor cans)を含む。燃料ノズル60は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、又はそれ以上の燃料ノズルを含むことができ、これらの燃料ノズルは、複数の燃料回路で動作するように構成されることができる。後述するように、燃料回路は、同じ燃料を供給するように設計されてもよいし、液体燃料およびガス燃料などの異なる燃料を供給するように設計されてもよい。ガスタービンシステム10は、異なる燃料回路を使用して異なる燃料を切り替えるように構成される場合がある。燃料と燃料回路を切り替える際、燃料パージシステム16は、燃料パージ流を未使用の燃料回路を通して循環させ、あらゆる逆流を阻止し、コーキングの可能性を低減し、未使用の燃料回路を一般的に保護するように構成される場合がある。空気冷却システム18は、冷却のために水の供給を使用するのではなく、環境空気を使用して燃料パージ流を冷却するように構成されている。燃料が燃焼すると、高温の燃焼ガス68がタービンセクション30の駆動に使用される。
【0016】
タービンセクション30は、高温の燃焼ガス68を徐々に膨張させ、ガスタービンシステム10の構成要素を駆動するように構成された複数のタービン段70を含む。タービンセクション30は、タービンケーシング72と、タービン段70の各々においてタービンケーシング72から内側に延びる1つ以上のタービンベーン74と、1つ以上のタービン段70の各々においてタービンシャフト78から外側に延びる1つ以上のタービンブレード76とを含む。タービンシャフト78は、タービン段70の各々において周方向に間隔をおいて配置された複数のタービンブレード76に対して流れる高温燃焼ガス68によって回転するように駆動され、一方、周方向に間隔をおいて配置された複数のタービンベーン74は、タービン段70の各々において静止したままである。高温の燃焼ガス68は、タービンブレード76およびタービンシャフト78の回転を駆動しながらタービンセクション30を通って膨張し、排気セクション22を通って排出される。
【0017】
排気セクション22は、タービンセクション30の下流に配置された排気プレナム(exhaust plenum)80を含み、排気プレナム80は、排気出口(exhaust outlet)82を含む。排気口82は、ガスタービンシステム10の特定の構成に応じて、様々な排気口の向きに配置することができる。図示された実施形態では、排気出口82は、排気プレナム80の右側(ガスタービンシステム10の後端から見た場合)に右側の向き又は構成(right-hand orientation or configuration)84で配置され、それによって、矢印86によって示されるように、右側の方向に排気流を向ける。しかしながら、排気出口82は、排気ガスの垂直方向の流れを方向付けるための上側の向きまたは構成(top orientation or configuration)88、または矢印92で示されるように左側の方向に排気流を方向付けるように構成された左側の向きまたは構成(left-hand orientation or configuration)90などの他の構成(
図1において幻線で示される)で配置されてもよい。
【0018】
動作において、ガスタービンエンジン12は、空気取入口部24を介して空気を受け取り、圧縮機段44の各々における複数の圧縮機ブレード50の回転を介して1つ以上の圧縮機段44において空気を圧縮し、次いで、圧縮された空気56を燃焼セクション28の1つ以上の燃焼器58に導く。燃焼器58は、燃料ノズル60を介した噴射および燃焼室66内での燃焼を介して、圧縮空気56と共に燃料62を燃焼させ、高温の燃焼ガス68を1つまたは複数のタービン段70に導く。タービン段70は、高温の燃焼ガス68のエネルギーを使用して、タービン段70の各々にある複数のタービンブレード76を駆動し、それによってタービンシャフト78の回転を駆動する。ひいては、タービンシャフト78は、タービンセクション30と圧縮セクション26との間の共通シャフト94の回転を駆動し、それによって圧縮セクション26のシャフト52を駆動する。タービンシャフト78の回転はまた、負荷32に連結されたシャフト96の回転を駆動し、このシャフト96は、地域の施設または電力網のために電力を生成するための発電機であってもよい。運転中、コントローラ34は、燃料供給システム64からの燃料流、ブリードシステム14を通るブリード流、ブリードシステム14から空気冷却システム18を通る燃料パージ流、空気冷却システム18から燃料パージシステム16を通る燃料パージ流、およびガスタービンシステム10の他の態様を制御するように構成される。
【0019】
ブリードシステム14は、圧縮機セクション26を含み得る高圧領域13から、排気セクション22の排気プレナム80を含み得る低圧領域15へ圧縮空気流を導くように構成されている。しかしながら、ブリードシステム14は、ガスタービンシステム10の他の高圧領域と低圧領域との間で使用されてもよい。図示された実施形態では、ブリードシステム14は、接続部54を介して圧縮機セクション26に流体的に結合された第1のブリード導管セクション100と、第1のブリード導管セクション100に移動可能に(例えば、回転可能に:rotatably)結合され、排気セクション22に移動可能に結合された第2のブリード導管セクション102とを含む。第1および第2のブリード導管セクション100および102は、複数の可撓性および/または可動構造を含むことができ、これらの可撓性および/または可動構造は、1つまたは複数の方向(例えば、回転方向、水平方向、および/または垂直方向:rotational direction, horizontal direction, and/or vertical direction)に移動の自由を提供するように構成される。可撓性および/または可動構造は、例えば、1つまたは複数のジンバル(gimbals)104、1つまたは複数のスプリングハンガー(spring hangers)106、1つまたは複数の可撓性導管またはホース、および1つまたは複数の回転可能ジョイント(rotatable joints)108を含み得る。可撓性及び/又は可動構造(例えば、104、106、及び108)は、ブリードシステム14内及びガスタービンシステム10の構成要素間の熱膨張及び熱収縮に対応するための自由な移動を可能にするように構成され得る。さらに、第1および第2のブリード導管セクション100および102は、1つまたは複数の取付けブラケット110、段階的膨張導管(staged expansion conduit)112、出口セクション(outlet section)114、様々な構成要素間の1つまたは複数の直線導管(straight conduits)116、および様々な構成要素間の1つまたは複数の屈曲導管またはエルボ(bending conduits or elbows)118を含むことができる。
【0020】
以下でさらに詳細に説明するように、第1のブリード導管セクション100は、接続部54を介して圧縮機セクション26を通る内部流体流と流体連通する前に、圧縮機セクション26の対向する側面の周りに部分的に延びるように構成されたU字形導管構成(U-shaped conduit configuration)120を有することができる。第1ブリード導管セクション100のU字形導管構成120は、中心軸線20に対して概ね中央に配置され、かつ十字方向に配向された中央直線セクション又は直線導管(central straight section or straight conduit)124と、直線導管124の対向する端部に結合されたジンバル126及び128と、それぞれのジンバル126及び128に結合された屈曲導管又はエルボ130及び132と、それぞれの屈曲導管又はエルボ130及び132に結合されたジンバル134及び136と、ジンバル134及び136と圧縮機セクション26の圧縮機ケーシング46との間の接続部54とを含む。図示された実施形態において、U字形導管構成120は、一旦圧縮機ケーシング46に取り付けられると、固定された向きのままであってもよいが、第2のブリード導管セクション102のJ字形導管構成122は、排気口82の異なる構成84、88、及び90に対応するために、中心軸20を中心として向きを変えられ又は回転され得る。
【0021】
第2のブリード導管セクション102のJ字形導管構成122は、第1のブリード導管セクション100から延び、段階的膨張導管セクション112および出口セクション114において排気セクション22の排気プレナム80に向かって曲がり、排気セクション22の排気プレナム80と接続する。第2のブリード導管セクション102のJ字形導管構成122は、中心軸20に沿って概ね交差する向きで中心直線導管124に結合された直線導管138と、直線導管138に結合された回転継手(rotational joint)140とを含む。J字形導管構成122はまた、回転継手140に結合された曲げ導管またはエルボ142と、中間直線導管146を介して曲げ導管またはエルボ142に結合されたジンバル144と、中間直線導管(intermediate straight conduit)146の反対側でジンバル144に結合された直線導管148とを含む。J字形導管構成122はまた、直線導管148に結合された曲げ導管またはエルボ150と、導管148および150の一方または両方に結合された1つまたは複数のスプリングハンガー152と、曲げ導管またはエルボ150に結合されたジンバル154とを含む。J字形導管構成122はまた、ジンバル154とジンバル158との間に結合された(その間に延びる)直線導管156と、中間ブラケット(intermediate bracket)162を介して直線導管156に結合された複数のスプリングハンガー160とを含む。J字形導管構成122はまた、ジンバル158に結合された直線導管166とバルブアセンブリ170に結合された直線導管168との間に取り外し可能に結合された回転可能ジョイント164を含む。J字形導管構成122はまた、バルブアセンブリ(valve assembly:弁組立体)170に結合された直線導管174とジンバル178に結合された直線導管176との間に取り外し可能に結合された回転可能ジョイント172を含む。J字形導管構成122はまた、直線導管176に対向してジンバル178に結合された直線導管180を含み、段階的膨張導管112は直線導管180に結合され、排気セクション22の出口セクション114まで延びている。
【0022】
バルブアセンブリ170は、コントローラ34に通信可能に結合され、コントローラ34によって制御されるアクチュエータ184によって駆動される1つ以上のバルブ182を含むことができる。例えば、バルブ182は、ゲート弁、ボール弁、フラッパー弁、またはそれらの任意の組み合わせ(a gate valve, a ball valve, a flapper valve, or any combination thereof)を含むことができる。アクチュエータ184は、電気駆動またはモータ、ソレノイド、空気圧駆動、油圧駆動、またはそれらの任意の組み合わせ(an electric drive or motor, a solenoid, a pneumatic drive, a hydraulic drive, or any combination thereof)を含むことができる。したがって、コントローラ34は、アクチュエータ184を制御してバルブ182を開閉し、それによって、圧縮機セクション26の高圧領域13と排気セクション22の低圧領域15との間の第1および第2の導管セクション100および102の両方を通るブリード流を含む、ブリードシステム14を通るブリード流を制御することができる。バルブアセンブリ170はまた、保護シールド、流体のこぼれ又は漏れを集めるトレイ、及び/又はバルブ182及び/又はアクチュエータ184の周囲に少なくとも部分的に又は全体的に延びる壁構造(a protective shield, a tray to collect fluid spills or leaks, and/or a wall structure)186を含むことができる。
【0023】
バルブアセンブリ170のシールド186はまた、取付けブラケット190を介してガスタービンエンジン12の筐体188に結合されることができる。特定の実施形態では、取り付けブラケット190は、筐体188と、バルブアセンブリ170、直線導管168、直線導管174、および/または第2のブリード管路セクション102の他の何らかの部分との間に延在し、これらと結合することができる。筐体188は、ガスタービンエンジン12の圧縮機セクション26、燃焼セクション28、及びタービンセクション30を実質的に又は完全に取り囲むことができ、取付けブラケット190は、筐体188の側壁(sidewall)192に対してバルブアセンブリ170及び第2のブリード導管セクション102を剛性的に支持することができる。取付けブラケット190は、中間フランジ196と一体に結合された複数のブラケット部194を含むことができる。例えば、フランジ196は、ねじ付きボルトおよびナットのような複数のねじ付き締結具でボルト締めされてもよい。
【0024】
図1にさらに図示されているように、段階的膨張導管112は、交互に配置された複数の一定直径導管(alternating constant-diameter conduits)202および膨張直径導管(expanding-diameter conduits)204を含み、それによって、膨張および減圧の複数の段階を規定する。特に、図示された段階的膨張導管112は、直列に、膨張導管206、一定導管208、膨張導管210、一定導管212、および膨張導管214(an expanding conduit 206, a constant conduit 208, an expanding conduit 210, a constant conduit 212, and an expanding conduit 214)を含む。導管206、208、210、212、および214は、直径および断面積が漸増し、各一定導管208および212は一定の直径および断面積を有し、各拡張導管206、210、および214は、ブリード流の方向において直径および断面積が漸増する。拡大導管214は、筐体188と排気プレナム80との間の排気部122の端壁216に結合されている。拡大導管214はまた、排気プレナム80の内部に配置された出口セクション114に通じている。段階的膨張導管112と端壁(end wall)216との間の接続部において、ブリードシステム14は、端壁216に対する軸方向、半径方向、および/または回転方向などの1つまたは複数の方向の移動の自由を可能にすることができる。出口セクション114は、環状ハウジング220内に配置された複数の出口218を含み、出口218は、ブリードシステム14からのブリード流を排気プレナム80内に分配または拡散するように構成されている。例えば、流出口218は、環状ハウジング220の側壁222(例えば、環状側壁:annular sidewall)および端壁224(例えば、軸方向に面する端壁:axially facing end wall)に沿って配置され得る。特定の実施形態では、端壁216と段階的拡張導管112および/または出口セクション114との間の接続は、その間の軸方向移動および/または回転を可能にするように構成された可動ジョイントを含むことができる。
【0025】
段階的膨張導管112は、ブリードバルブの振動など、ブリードシステム14の振動および/または騒音を低減するために、ブリード流を徐々に減圧するように構成される。段階的膨張導管112は、ブリード流を徐々に(例えば、段階的に)減圧するように構成された少なくとも2つの段階を有することができる。段階的膨張導管112の各段階は、膨張セクションおよび/またはディフューザプレート(an expansion section and/or a diffuser plate)を有することができる。段数は、少なくとも部分的には、高圧領域13と低圧領域15との間の圧力差に基づいて決定され得る。圧力差が大きい場合には、圧力差が小さい場合よりも多くの段数を使用することができる。膨張セクションは、少なくともブリード流の静圧を下げるために、段階的膨張導管112の寸法を増加させる。ディフューザープレートは、ブリード流を部分的に妨げ、オリフィスを通るブリード流の通過を可能にする。ディフューザープレートは、少なくともブリード流の運動エネルギーまたは動圧を減少させるように構成されている。膨張セクション(例えば、膨張率、サイズ、断面形状、長さ)およびディフューザープレート(例えば、オリフィスサイズ、オリフィス量、オリフィス形状、オリフィス構成、ディフューザープレートサイズ:orifice size, orifice quantity, orifice shape, orifice configuration, diffuser plate size)の特性は、ブリードシステム14の振動に影響を与える。
【0026】
ブリードシステム14の振動や熱膨張/収縮によって、ブリードシステム14が動くことがある。ブリードシステム14の動きに対応するために、特定の取り付けおよび結合機能を利用することができる。例えば、ブリードシステム14の様々な構成要素は、導管の軸に沿った軸方向、導管の軸を中心とした回転方向、水平方向、垂直方向、またはそれらの任意の組み合わせなど、1つまたは複数の方向への移動を可能にするように構成されてもよい。各ジンバル104は、隣接する導管の軸に対して、軸方向移動、回転移動、またはそれらの任意の組み合わせを可能にするように構成され得る。回転可能ジョイント108は、隣接する導管の軸を中心とした回転を可能にするように構成される。回転可能ジョイント108はまた、隣接する導管の分離および再接続を可能にするように構成され得る。スプリングハンガー106は、スプリングハンガーのスプリング部分の軸に沿った移動を可能にするように構成されており、このスプリング部分は、ガスタービンエンジン12の筐体188内で、垂直方向、水平方向、または水平と垂直との間の他の任意の適切な角度方向に向いていてもよい。例えば、スプリングハンガー106の各々は、筐体188の上壁または天井から吊り下げられてもよく、それによって、ブリードシステム14の様々な導管およびセクションのある程度の垂直方向の移動が可能になる。
【0027】
燃料パージシステム16は,ブリードシステム14,空冷システム18,燃料供給システム64を流体結合する燃料パージ回路230を含む。空冷システム18は、1つまたは複数の熱交換器232、1つまたは複数のファン234、および支持構造またはマウント236(例えば、取り付けフレームワーク)を含む。つ以上の熱交換器232は、1つ以上の熱交換導管238と、熱交換導管238に結合された複数のフィン240とを含む。つ以上のファン234は、コントローラ34に通信可能に結合され、コントローラ34によって制御される電気モータ244に結合された複数のファンブレード242を含む。マウント236は、熱交換器232およびファン234の周囲に配置され、熱交換器232およびファン234に結合された複数のフレーム部材または脚部(a plurality of frame members or legs)246を含み得、マウント236は、熱交換器232およびファン234を筐体188の外側の周囲環境(例えば、周囲空気)に取り付けるように構成される。例えば、マウント236は、熱交換器232およびファン234を筐体188の側壁192および/または上壁(top wall)248に取り付けるように構成され得る。特定の実施形態では、マウント236は、ガスタービンシステム10を搭載する共通のトレーラ又は移動ユニット、例えば、共通のトレーラのトレーラベッド又は共通のトレーラに搭載された隣接するコンポーネントに、筐体188に隣接する熱交換器232及びファン234を取り付けるように構成されてもよい。しかしながら、特定の外部取付け位置にかかわらず、マウント236は、熱交換器232およびファン234を、ブリードシステム14、燃料パージシステム16、および燃料供給システム64に近接して取り付けるように構成されており、それによって、燃料パージシステム16を通る圧力降下量を低減し、筐体188内から(例えば、ガスタービンシステム10によって発生する熱による)ブリードシステム14内のブリード流および燃料パージシステム16内の燃料パージ流への熱伝達を低減するのに役立つ。
【0028】
燃料パージ回路230は、1つ以上の位置で燃料供給システム64に結合されることがある。燃料供給システム64は、燃料供給装置250と、燃料供給装置250に結合された1つ以上の燃料回路252と、燃料回路252および燃焼器58内の燃料ノズル60に結合された1つ以上の燃料マニホールド254とを含むことができる。燃料供給部250は、1つ以上の液体燃料供給部(liquid fuel supplies)256および1つ以上のガス燃料供給部(gas fuel supplies)258を含むことができる。燃料供給部256および258は、燃料タンク、燃料ポンプ、燃料ラインまたは導管、燃料パイプライン、燃料圧縮機、圧力調整器、燃料処理ユニット(フィルタ、水除去ユニットなど)、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。燃料回路252は、液体燃料供給部256と燃料マニホールド254との間に延びる1つ以上の液体燃料回路260と、ガス燃料供給部258と燃料マニホールド254との間に延びる1つ以上のガス燃料回路262とを含むことができる。燃料回路252(例えば、260および262)は、燃料導管、燃料弁、および他の燃料分配および流量制御構成要素を含むことができる。燃料マニホールド254は、それぞれの液体燃料回路260および気体燃料回路262に結合された別個の液体燃料マニホールドおよび気体燃料マニホールドを含んでもよいし、燃料マニホールド254は、液体燃料回路260および気体燃料回路262の両方に結合された1つまたは複数の共通燃料マニホールドを含んでもよい。特定の実施形態では、燃料回路252(例えば、260および262)は、燃料供給部250、燃料マニホールド254、および燃料ノズル60内の燃料流路を含み、それによって燃焼器58の燃焼室66への燃料噴射までの燃料流路を包含することができる。
【0029】
燃料パージ回路230は、燃料マニホールド254に結合されて示されている。しかしながら、燃料パージ回路230は、燃料ノズル60、燃料マニホールド254、燃料供給部250、またはこれらの構成要素60、254、および250の間の任意の位置など、燃料回路252(例えば、260および262)に沿った任意の1つまたは複数の位置で燃料供給システム64に結合されてもよい。燃料パージ回路230は、空気冷却システム18の上流側および下流側に配置された回路部分264および266などの複数の回路部分(例えば、燃料パージ管路)を含むことができる。例えば、回路部分264は、ブリードシステム14と熱交換器232の熱交換導管238との間に延びて結合し、回路部分266は、熱交換器232の熱交換導管238と燃料供給システム64との間に延びて結合する。図示の実施形態では、回路部分264は、ブリードシステム14の直線導管168に結合しているが、回路部分264は、ブリードシステム14の番号付けされた構成要素のいずれかにおいて、またはいずれかにおいて、ブリードシステム14に結合してもよい。さらに、図示の実施形態では、回路部分266は、燃料供給システム64の燃料マニホールド254に結合しているが、回路部分266は、燃料供給システム64の任意の1つ以上の構成要素(例えば、燃料ノズル60、燃料マニホールド254、燃料回路252、または燃料供給装置250)に結合してもよい。例えば、回路部分266は、液体燃料供給部256から燃料ノズル60への液体燃料通路、ガス燃料供給部258から燃料ノズル60へのガス燃料通路、またはそれらの組合せに沿って、燃料供給システム64に結合することができる。
【0030】
特定の実施形態では、回路部分266は、液体燃料通路のみ、ガス燃料通路のみ、または液体燃料通路とガス燃料通路の両方に、燃料パージ流を選択的に供給することができる。ガスタービン装置10を液体燃料で運転する場合、回路部分266は、燃料パージ流をガス燃料通路に供給することができる。ガス燃料でガスタービンシステム10を運転する場合、回路部分266は、燃料パージ流を液体燃料通路に供給することができる。したがって、燃料パージシステム16の実施形態は、様々な運転条件に応じて燃料パージ流の流路を変更するための様々なバルブ(例えば、270、271、及び/又は272)及び制御装置を含む。
【0031】
コントローラ34は、Sによって設計された(designed by S)複数のセンサ268からのセンサフィードバックに応答して、ブリードシステム14、燃料パージシステム16、および空気冷却システム18の動作を制御するようにプログラムされてもよい。例えば、コントローラ34は、ブリードシステム14に沿った1つまたは複数の構成要素、燃料パージシステム16に沿った1つまたは複数の構成要素(例えば、回路部分264および266)、空気冷却システム18に沿った1つまたは複数の構成要素(例えば、熱交換導管238および/またはファン234)、および燃料供給システム64に沿った1つまたは複数の構成要素(例えば、燃料供給部250、燃料回路252、および燃料マニホールド254)。センサ268は、温度、圧力、流量、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つまたは複数のパラメータを監視するように構成され得る。図示の実施形態では、複数のセンサ268は、ブリードシステム14と熱交換導管238との間の回路部分264に沿って配置されたセンサと、熱交換導管238と燃料供給システム64との間の回路部分266に沿って配置されたセンサとを含む。センサ268は、燃料パージ流の温度、流量、圧力、またはそれらの任意の組み合わせを監視するように構成することができる。
【0032】
コントローラ34はまた、ブリードシステム14、燃料パージシステム16、及び空気冷却システム18を制御する際に、ガスタービンシステム10の他のセンサフィードバック及び動作パラメータを監視するように構成されることもある。例えば、センサ268は、筐体188の外部の周囲環境(例えば、外部の周囲空気の温度)、筐体188の内部のガスタービンシステム10を取り囲む空間(例えば、内部の空気の温度)、燃料供給システム64の温度(例えば、燃料回路252の温度)、またはそれらの任意の組み合わせを監視するように構成されてもよい。コントローラ34はまた、燃料ノズル60、燃焼器58、タービンセクション30、排気セクション22、またはそれらの任意の組合せに結合されたセンサ268を監視してもよい。コントローラ34はまた、起動モード、定常状態モード、シャットダウンモード、部分負荷モード、全負荷モード、またはそれらの任意の組合せ(a startup mode, a steady state mode, a shutdown mode, a part load mode, a full load mode, or any combination thereof)など、ガスタービンシステム10の運転モードを監視することができる。コントローラ34は、前述のセンサフィードバックおよび監視されたパラメータのいずれかに応答して、燃料パージ流量を調整および/または変更するように構成することができる。
【0033】
コントローラ34は、センサ268からのセンサフィードバックを処理し、ブリードシステム14の1つまたは複数の弁(例えば、バルブ182)、燃料パージ回路230の1つまたは複数の弁(例えば、回路部分264に沿ったバルブ270、および回路部分266に沿ったバルブ271および/または272)、ならびに燃料供給システム64に沿った1つまたは複数のバルブ(例えば、燃料回路252に沿ったバルブ)を制御するように構成されている。例えば、コントローラ34は、バルブ270、271、および/または272を調整して、ブリードシステム14から抽出され、空冷システム18の熱交換器232を通ってルーティングされる燃料パージ流の流量を制御するように構成されてもよく、コントローラ34は、ファン234のファン速度を制御するように構成されてもよい。理解されるように、燃料パージ流の流量が低く、ファン234のファン速度が高いほど、空冷システム18の冷却性能を高めて燃料パージ流の温度を低下させることができ、一方、燃料パージ流の流量が高く、ファン234のファン速度が低いほど、空冷システム18の冷却性能を低下させて燃料パージ流の温度を上昇させることができる。さらに、コントローラ34は、燃料パージ回路230に沿って1つ以上の弁を制御して、燃料供給システム64の気体燃料通路、液体燃料通路、またはその両方を通る燃料パージ流を有効または無効にするように構成されている。コントローラ34はまた、燃料の切り替え時、ガスタービンシステム10の動作モード(例えば、起動モード、定常状態モード、シャットダウンモード、部分負荷モード、および全負荷モード)の切り替え時、またはそれらの任意の組み合わせ時に、燃料パージ流量を調整するように構成することもできる。燃料パージシステム16および空気冷却システム18の実施形態は、
図2~
図6を参照して以下にさらに詳細に説明する。
【0034】
図2は、
図1のガスタービンシステム10の実施形態の概略側面図であり、ブリードシステム14、燃料パージシステム16、および空気冷却システム18の詳細をさらに示している。ブリードシステム14、燃料パージシステム16、および空気冷却システム18の構成要素は、
図1を参照して上述した詳細と実質的に同じである。しかし,追加の詳細と構成要素が
図2にさらに図示されている。図示されているように、ブリードシステム14は、全体的に筐体188の内部に配置され、空気冷却システム18は、筐体188の外部に配置され、燃料パージシステム16は、部分的に筐体188の内部および部分的に外部に配置されている。特に、ブリードシステム14は、ガスタービンエンジン12の上方及び/又は側方、例えば圧縮機セクション26、燃焼セクション28、及びタービンセクション30の部分的に上方及び側方に筐体188の内部に配置される。空気冷却システム18は、ブリードシステム14の概ね上方に配置され、ブリードシステム14と空気冷却システム18との間の接続が比較的短く、燃料パージ流として使用される抽出されたブリード流への圧力降下および熱伝達を最小限に抑えるようになっている。同様に、燃料パージシステム16は、空気冷却システム18と燃料供給システム64のマニホールド254の両方に比較的近接しており、それにより、筐体188の内部から燃料パージ流および燃料パージシステム16への圧力降下および熱伝達を最小限に抑えるのに役立っている。
【0035】
ガスタービンシステム10は、複数の車輪304を有するプラットフォーム302を含み得る1つまたは複数の移動ユニットまたはトレーラ300上に配置され得る。つまたは複数の移動ユニットまたはトレーラ300は、ガスタービンシステム10および空気冷却システム18を高速道路または他の道路で全国に輸送するように構成され得る。したがって、ガスタービンシステム10は、ガスタービンシステム10および空気冷却システム18が1つまたは複数の移動ユニットまたはトレーラ300上に配置された移動式発電所であってもよい。特定の実施形態では、空気冷却システム18は、輸送中にガスタービンシステム10とは異なる移動ユニットまたはトレーラ300上に配置されてもよく、空気冷却システム18は、その後、運転(例えば、発電)のためにガスタービンシステム10を設置しながら、所望の場所で筐体188の上壁248に取り付けられる。プラットフォーム302は、ベースパネル306と、ベースパネル306の上方の歩行パネルまたは床(walking panel or floor)308と、ベースパネル306と床308との間に配置された床キャビティ310とを含むことができる。床308は、技術者またはオペレータが筐体188の内部を歩行し、ガスタービンシステム10の検査、制御、サービス、または他の機能を実行することを可能にする。
【0036】
空冷システム18は、熱交換器232およびファン234が周囲環境と熱交換することによって冷却を提供するように構成されるように、筐体188の外部に配置される。図示された実施形態では、空気冷却システム18は、熱交換器232およびファン234が、ブリードシステム14の一部の真上で筐体188の上壁248に結合されたマウント236によって支持されている。しかしながら、特定の実施形態では、マウント236は、ファン234及び熱交換器232を、側壁192のうちの1つ、トレーラ300の床308上、又はトレーラ300の床308上に配置された別の構成要素上に支持することができる。
【0037】
マウント236は、ベース316に結合された骨組み314を有するスキッド312を含むことができる。スキッド312のベース316は、上壁248に取り付けられるように構成され、一方、枠組み(framework:フレームワーク)314は、熱交換器232、ファン234、および様々な配管および他の機器を支持するためにベース316から上方に延びる。スキッド312のベース316は、複数のねじ付きファスナ、クランプ、タイ、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つまたは複数の固定接続部および/または取り外し可能な接続部を介して、筐体188の上壁248に結合され得る。
【0038】
空冷システム18は、回路部分264および266の導管セクション分など、燃料パージ回路230の一部を含んでいてもよい。例えば、回路部分264は、筐体188の内側に配置された分岐導管(branch conduit)318と、筐体188の外側に配置された入口導管(inlet conduit)320とを含むことができる。分岐導管318は、ブリードシステム14のジンバル158とバルブアセンブリ170との間の直線導管168に沿った位置などで、ブリードシステム14に結合し、ブリードシステム14から分岐する。分岐導管318は、ブリードシステム14から上壁248まで直接延びており、そこで入口導管320がフランジ結合部(flange coupling)322で分岐導管318と結合する。分岐導管318は、ブリードシステム14と空気冷却システム18との間の圧力損失を最小化するのに役立つ直線導管であってもよい。分岐導管318と入口導管320は、フランジ結合部322において、ねじ付きファスナまたはボルト、溶接結合部、クランプ、タイ、またはそれらの任意の組み合わせなどの複数の結合部またはファスナを介して結合される場合がある。入口導管320は、上壁248から離れて上方に延び、
図1を参照して上述したように、熱交換導管238と接続するために熱交換器232内に曲がる。特定の実施形態では、空気冷却システム18は、入口導管320およびフランジ結合部322を、少なくとも部分的にマウント236によって支持され、例えば、スキッド312上の枠組み314に結合され支持された状態で含むことができる。
【0039】
回路部分266は、筐体188の外側に配置された出口導管324と、筐体188の内側に配置されたパージ導管326とを有する。導管318および320と同様に、出口導管324およびパージ導管326は、上壁248に沿って配置され得るフランジ結合部328において一緒に結合され得る。特定の実施形態では、出口導管324および/またはパージ導管326は、断熱材(例えば、1層以上の外断熱材:layers of exterior insulation)を含んでも含まなくてもよい。例えば、断熱材は、導管324および326内への熱伝達を低減するのに役立ち得るが、導管324および326は、導管324および326内への熱伝達を最小化する(または任意の有意な熱伝達を回避する)ように十分に短いサイズにされ得る。出口導管324は、熱交換器232の熱交換導管238から下方に、筐体188の上壁248のフランジ結合部(flange coupling)328まで延びていてもよい。フランジ結合部328は、ねじ付きファスナまたはボルト、タイ、クランプ、溶接結合部、またはそれらの組み合わせなどの複数の結合部またはファスナで結合されたフランジを含むことができる。特定の実施形態では、空気冷却システム18は、出口導管324およびフランジ結合部328を少なくとも部分的にマウント236によって支持された、例えば、スキッド312上の枠組み314に結合されて支持された状態で含むことができる。
【0040】
フランジ結合部322および328は、空冷システム18の接続および設置のための容易なアクセスを提供するために、上壁248に沿って配置されてもよい。例えば、フランジ結合部322および328は、スキッド312のベース316と共通の平面に沿って配置されてもよく、またはフランジ結合部322および328は、スキッド312のベース316に対してわずかにオフセットされてもよい(例えば、ベース316に対して0~25、1~15、または2~10cmの間の垂直オフセット)。特定の実施形態では、フランジ結合部322および328は、少なくとも部分的にまたは全体的に筐体188の内部に配置されてもよい。しかしながら、図示された実施形態では、フランジ結合部322および328を筐体188の一部または完全に外側に配置して、空気冷却システム18の接続および設置のための容易なアクセスを提供する。燃料パージ回路230のパージ導管326は、上壁248のフランジ結合部328から燃焼セクション28の燃料マニホールド254まで延びている。パージ管路326は、燃料パージ回路230の長さを短くするように筐体188の内部を通っており、燃料パージ回路230の圧力損失および筐体188内部から燃料パージ管路326を通って流れる燃料パージ流への熱伝達が比較的低くなるようになっている。
【0041】
図示されているように、パージ導管326は、上壁248でフランジ結合部328に結合されたエルボ330と、エルボ330に結合され、上壁248に沿って長さ方向に延びる直線導管332と、直線導管332に結合されたエルボ333と、エルボ333に結合され、上壁248から離れて床208に向かって下方に延びる直線導管334とを含む。例えば、直線導管332は、上壁248と概ね平行であってもよく、直線導管334は、上壁248と概ね交差または垂直であってもよい。パージ導管326はまた、直線導管334に結合されたエルボ336と、エルボ336に結合されたバルブアセンブリ338内の1つ以上の導管とを含む。バルブアセンブリ338は、ガスタービンシステム10に関連する圧力および温度に適した、特注または市販の弁などの1つまたは複数の弁を含むことができる。バルブアセンブリ338の詳細については、
図5および
図6を参照して後述する。
【0042】
バルブアセンブリ338の下流において、パージ導管326はまた、バルブアセンブリ338に結合されたエルボ340と、エルボ340に結合され、バルブアセンブリ338から床308に向かって下方に延びる直線導管342と、直線導管342に結合されたエルボ344と、を含む、エルボ344に結合された直線導管346と、直線導管346に結合されたエルボ348と、エルボ348に結合された流量分配アセンブリ350と、流量分配アセンブリ350と燃料マニホルド254との間に延びる1つ以上の供給導管(supply conduits)352と、を備える。エルボ340は、直線導管342を上壁248に対して交差方向または垂直方向に回転させて導くことができ、エルボ344は、直管部346を上壁248および床308に対して実質的に平行に回転させて導くことができる。パージ導管326の図示された実施形態はまた、エルボ344、直線導管346、およびエルボ348を、床308とベースパネル306との間の床空洞310内に配置する。エルボ348は、パージ導管326を床308から上方に回して、パージ導管326からの燃料パージ流を燃料マニホールド254などの燃料供給システム64に分配するために、1つ以上のマニホールド、バルブ、エルボ、直線導管セクション分、または任意の組み合わせの流量制御機器を含むことができる流量分配アセンブリ350に送る。
【0043】
いくつかの実施形態では、流れ分配アセンブリ350は、燃料流れ分配、燃料パージ流れ分配、希釈剤流れ分配、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。例えば、流れ分配アセンブリ350は、液体燃料、ガス燃料、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の燃料を、燃料マニホルド254に通じる供給導管352に供給するように構成され得る。燃料分配アセンブリ350はまた、蒸気、窒素、再循環排気ガス、またはそれらの任意の組合せなどの1つまたは複数の希釈剤を、1つまたは複数の供給導管352を通して燃料マニホルド254に供給するように構成されてもよい。さらに、流量分配アセンブリ350は、パージ導管326からの燃料パージ流を、供給導管352を通して燃料マニホールド254に分配するように構成することができる。したがって、パージ管路326からの燃料パージ流は、流量分配アセンブリ350、供給管路352、燃料マニホルド254、燃料ノズル60、またはそれらの任意の組合せを始点として燃料供給システム64をパージするように構成される場合がある。
【0044】
パージ導管326は、1つまたは取り付け部品を含むことができる。例えば、パージ導管326に沿ったバルブアセンブリ338は、バルブアセンブリ338を側壁192の1つに取り付けるように構成された壁マウント354を含むことができる。パージ導管326はまた、燃料パージ回路230のエルボおよび直線導管に沿って配置された1つまたは複数のジンバル、スプリングハンガー、または他のマウントを含むことができる。図示の実施形態では、燃料パージ回路230のパージ導管326は、空気冷却システム18から燃料供給システム64までの長さが比較的短く、パージ導管326が実質的な圧力降下を生じず、パージ導管326がガスタービンエンジン12によって発生する熱によって実質的に加熱されないようになっている。
【0045】
図3は、
図1及び
図2のガスタービンシステム10の実施形態の部分透視図であり、ガスタービンシステム10の筐体188の上壁248に取り付けられた空気冷却システム18の詳細をさらに示している。図示されているように、スキッド312のベース316は、筐体188の対向壁(opposite walls)192に隣接して上壁248に沿って配置された取付けブラケット370および372を含む。取付けブラケット370および372の各々は、梁、プレート、細長いC字形チャネル、または上壁248に沿って延びる任意の適切な構造を含むことができる。取り付けブラケット370および372は、ねじ付きファスナまたはボルトなどの複数のファスナ(fasteners:締結具)374を介して、上壁248に取り外し可能に結合される。しかしながら、取付けブラケット370および372は、クランプ、タイ、ダブテールジョイント、オスおよびメスレール構造、またはそれらの任意の組合せ(clamps, ties, dovetail joints, male and female railing structures, or any combination thereof)を介して上壁248に取り外し可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、取り付けブラケット370および372は、溶接接合部、ろう付け接合部、または別の固定接続部を介して、上壁248に固定的に結合されてもよい。
【0046】
枠組み314は、取付けブラケット370および372の上に配置され、枠組み314は、対向する側壁192および取付けブラケット370および372に対して横断方向に延びる水平支持体または梁(horizontal supports or beams)376および378を含む。例えば、水平支持体又は梁376及び378は、取付けブラケット370及び372に対して垂直であってもよく、上壁248を横切って延び、取付けブラケット370及び372の各々と連結してもよい。水平支持体又は梁376及び378は、取付けブラケット370及び372に固定的又は取外し可能に結合されてもよい。例えば、水平支持体又は梁376及び378は、取付けブラケット370及び372に溶接又はろう付けされてもよく、又は、ねじ付きボルトのような複数の締結具が、構成要素を一緒に連結するために使用されてもよい。
【0047】
枠組み314はさらに、熱交換器232およびファン234の反対側の水平支持体または梁376および378から垂直上方に延びる4つの脚部246など、熱交換器232およびファン234について配置された脚部246を含む。脚部246はまた、熱交換器232およびファン234の反対側に設けられた1つまたは複数のアングルサポートまたはブレース(angle supports or braces)380を介して支持されてもよい。ブレース380は、溶接などの固定継手、ネジ付きファスナなどの取り外し可能な継手、またはそれらの任意の組み合わせを介して脚部246に結合されてもよい。同様に、脚部246は、溶接などの固定継手、ネジ留めファスナなどの取り外し可能な継手、またはそれらの組み合わせを介して、水平支持部または梁376および378に結合することができる。
【0048】
枠組み314はまた、水平支持体または梁376および378から垂直上方に延びる垂直支持体または脚部382、384および386を含むことができる。脚部382、384、386は、溶接などの固定継手、ネジ付きファスナなどの取り外し可能な継手、またはそれらの組合せを介して水平支持体または梁376、378に結合されてもよい。枠組み314はまた、アングルサポートまたはブレース388および390を含み、これらのアングルサポートまたはブレースは、取付けブラケット370において、脚部382および384と水平サポートまたは梁376および378との間に延び、溶接などの固定継手、ねじ留めなどの取り外し可能な継手、またはそれらの組合せを介して結合される。アングルサポートまたはブレース388および390は、脚部382および384に沿って調整機構(例えば、複数の垂直取り付け位置:a plurality of vertical mounting positions)を含むことなどにより、固定または調整可能な角度で配置することができる。
【0049】
脚部386はまた、導管支持部392および394と結合しており、これらの導管支持部392および394は、アングル支持部またはブレース396によって支持された水平梁であってもよい。導管支持部392および394は、溶接のような固定継手、ねじファスナのような取り外し可能継手、またはそれらの組合せを介して脚部386に結合されることができる。同様に、ブレース396は、溶接などの固定継手、ネジ付きファスナなどの取り外し可能な継手、またはそれらの組合せを介して、それぞれの導管支持部392および394に結合することができる。脚部386はまた、水平支持体または梁376および378の間に延びる水平交差支持体398と結合する。水平支持体398は、溶接のような固定継手、ねじファスナのような取り外し可能継手、またはそれらの組合せを介して水平支持体または梁376および378に結合することができる。導管支持部392および394は、フランジ結合部322と熱交換器232との接続部との間で入口導管320を支持する。
【0050】
図示されるように、入口導管320は、フランジ結合部322、フランジ結合部322に結合された直線導管400、直線導管400に結合されたジンバル402、ジンバル402に結合されたエルボ404、エルボ404に結合された直線導管406、直線導管406に結合されたジンバル408、ジンバル408に結合されたエルボ410、エルボ410に結合された直線導管412、直線導管412に結合されたジンバル414、およびフランジ接続部420で一緒に結合された直線導管416および418を含む。直線導管416はジンバル414に結合され、直線導管418は熱交換器232を介して熱交換器232に結合される。フランジ結合部420は、
図1を参照して上で説明したように、複数のファスナ426を介して互いに結合された嵌合フランジ(mating flanges)422および424を含む。ファスナ426には、ボルト、ナット、またはそれらの任意の組み合わせなどのねじ付き締結具(threaded fasteners such as bolts, nuts, or any combination thereof)が含まれる場合がある。図示のように、直線導管400は上壁248に対して垂直または実質的に垂直であるが、直線導管406、412、416、および418は上壁248に対してほぼ水平または平行である。さらに、直線導管400および406は、エルボ404での曲がりによって垂直になるなど、互いにほぼ交差している。同様に、直線導管406および412は、エルボ410での曲がりによって互いに垂直になるなど、互いにほぼ交差している。
【0051】
出口導管324は、フランジ結合部328と熱交換器232との間に延びており、出口導管324は、
図1を参照して上述したように、熱交換導管238を介して熱交換器232に結合されてもよい。図示されているように、出口導管324は、フランジ結合部328に結合されたエルボ428と、エルボ428に結合された直線導管430と、直線導管430に結合されたエルボ432と、エルボ432およびエルボ436に結合されたフランジ結合部434と、エルボ436に結合された直線導管438とを含むことができる。フランジ結合部434は、ねじ付きボルト、ねじ付きナット、またはそれらの組み合わせなどの複数のファスナ444を介して結合された対向フランジ(opposite flanges)440および442を含む。直線導管438は、熱交換導管238および/または1つ以上の追加の流体継手を介して熱交換器232に結合され得る。直線導管418および438はまた、枠組み314に結合された1つまたは複数の追加の導管支持体を介して支持されてもよい。
【0052】
特定の実施形態では、入口導管320および出口導管324が、枠組み314、熱交換器232、ファン234、および空気冷却システム18の様々な他の構成要素と共に自己完結型パッケージの一部であるように、入口導管320および出口導管324を枠組み314に結合することができる。したがって、空気冷却システム18は、
図2を参照して上述したように、スキッド312を上壁248上に降ろし、取付けブラケット370および372をファスナ374を介して上壁248上に締結し、フランジ結合部322および328を分岐導管318およびパージ導管326と筐体188内で接続することによって、筐体188の上壁248上に設置され得る。
【0053】
図示されるように、スキッド312は、脚部246、382、および384のうちの1つまたは複数に結合された複数のリフトカップリング446をさらに含み得る。リフトカップリング446は、空気冷却システム18を筐体188の上壁248上に昇降させるように構成されたクレーンなどのリフトのケーブルと接続するように構成されたフック、ループ、または他のコネクタを含むことができる。再び上述したように、空気冷却システム18は、熱交換器232およびファン234が周囲の空気を使用して入口および出口導管320、324内の燃料パージ流から熱を移動させるように、筐体188を取り囲む環境に配置される。従って、空冷システム18は、ガスタービンシステム10で使用できない可能性のある水供給または他の冷却剤供給を必要とすることなく、任意の場所で使用することができる。
【0054】
図4は、
図1~3のガスタービンシステム10の実施形態の上面図であり、
図3に図示されるように上壁248に取り付けられた空気冷却システム18の詳細をさらに示している。
図4に図示されるように、枠組み314は、取付けブラケット370及び372が対向側壁192と概ね平行である一方、水平支持体又は梁376及び378は、対向側壁192及び取付けブラケット370及び372に対して概ね垂直である。さらに、取付けブラケット370および372は互いに概ね平行であり、水平支持体または梁376および378は互いに概ね平行である。脚部246は、スキッド312の第1の端部460において水平支持体または梁376および378に結合され、一方、導管支持体392および394ならびに入口導管320は、概して、スキッド312の第2の端部462に配置される。
図4にさらに示されるように、フランジ接続部322および328は、一般に、スキッド312の対向する第1および第2端部460および462に配置される。従って、空気冷却システム18のスキッド312は、概して、フランジ結合部322および328の間に配置され、入口および出口導管320および324の長さを短くするのに役立つ一方で、
図2を参照して上述したように、筐体188内のブリードシステム14および燃料パージシステム16との近接を維持する。
【0055】
図5は、
図2の燃料パージシステム16の部分透視図であり、パージ導管326、バルブアセンブリ338、および壁マウント354の詳細をさらに示している。図示されているように、バルブアセンブリ338は、パージ導管326に沿って配置されたブロックブリードバルブ472およびブロックブリードバルブ474を有する二重ブロックブリードバルブアセンブリ470を含む。二重ブロックおよびブリードバルブアセンブリ470を含む図示のバルブアセンブリ338は、燃料パージシステム16と共に使用され得るバルブアセンブリの非限定的な一例である。バルブアセンブリ338は、既製のバルブアセンブリであってもよいし、ガスタービンシステム10に関連する温度および圧力に適したカスタムバルブアセンブリであってもよい。ブロックおよびブリードバルブ472は、エルボ336に結合された入口導管476においてパージ導管326に結合され、ブロックおよびブリードバルブ474は、エルボ340に結合されたJ字形導管480に結合された入口導管478においてパージ導管326に結合される。さらに、J字形導管480はJ字形導管482に結合され、そのJ字形導管482は入口導管476に結合される。二重ブロックおよびブリードバルブアセンブリ470は、ベント導管484にも結合されており、この導管は、ブロックおよびブリードバルブ472および474からの流れを排出またはブリードするように構成されている。
【0056】
ブロック・バルブとブリードバルブ472と474はまた、壁マウント486と488を含む壁マウント354に結合されている。壁マウント486および488の各々は、対向する取付けブラケット492および494の間に延びる水平支持体またはレール490を含む。取付けブラケット492および494は、ねじ付きファスナまたはボルトなどの複数のファスナ496を介して水平支持体またはレール(horizontal support or rail)490に結合され得る。さらに、取り付けブラケット492および494は、ねじ付き締結具またはボルトなどの複数のファスナ498を介して、筐体188の側壁192に結合されてもよい。水平支持体またはレール490は、壁取り付け部486および488において互いに概ね平行であってもよい。さらに、水平支持体またはレール490は、取付けブラケット492および494と取り外し可能に結合されて示されているが、水平支持体またはレール490は、溶接接合、ろう付け接合、または構成部品の一体構造を介して取付けブラケット492および494に固定的に結合されてもよい。
【0057】
壁マウント486および488は、水平支持体またはレール490に沿って長さ方向にスライドするように構成された嵌合レールマウント(mating rail mount)500をさらに含む。例えば、レールマウント500は、レールマウント500が水平支持体またはレール490から離れる横方向の分離を阻止しながら水平支持体またはレール490に沿って長さ方向に移動できるように、水平支持体またはレール490について配置された中空矩形カップリングまたはC字形カップリングを介して水平支持体またはレール490に結合されてもよい。操作において、レールマウント500と水平支持体またはレール490との間の接続は、パージ導管326およびバルブアセンブリ338の水平移動を、壁マウント486および488の各々において水平支持体またはレール490に沿って長さ方向に可能にする。壁マウント486および488によって可能になる水平方向の移動は、ガスタービンシステム10の運転中に、パージ導管326およびガスタービンシステム10の部分を含む構成要素の熱膨張および熱収縮を可能にする。
【0058】
図6は、
図5に図示されているようなバルブアセンブリ338の実施形態の部分透視図であり、壁マウント354の詳細をさらに図示している。特に、
図6は、壁マウント486の水平支持体またはレール490とレールマウント500との間の接続を図示する。壁マウント488は、壁マウント486と実質的に同じ構造を有する。
図6に示されるように、水平支持体またはレール490は、取付けブラケット492から取付けブラケット494に向かって水平方向に延びる平坦な矩形板である。レールマウント500は、水平支持体又はレール490を実質的に取り囲んでいる。例えば、図示の実施形態では、レールマウント500は、水平支持体またはレール490を受ける矩形スロット504を画定する矩形筐体502を含む。矩形筐体502は、矩形筐体502および矩形スロット504を画定するために矩形形状に配置されたプレート506、508、510、および512を含む。例えば、プレート506と508は実質的に平らで互いに平行であり、プレート510と512は実質的に平らで互いに平行である。
図6のレールマウント500は矩形の筐体502を有するが、レールマウント500は、レールマウント500と水平支持体またはレール490との間の分離を阻止する一方で、矢印514で示すように水平支持体またはレール490に沿ってレールマウント500の長さ方向の移動を可能にするように構成された他のタイプの取り付けカップリング(例えば、C字形カップリング:C-shaped couplings)を含んでもよい。再び、水平支持体またはレール490およびレールマウント500を有する壁マウント354は、筐体188内の振動、部品の移動、または筐体188内の他の適合の問題に対応するために、筐体188内でのバルブアセンブリ338およびパージ導管326の移動を可能にするように構成される。例えば、水平支持体又はレール490とレールマウント500との間の接続は、ガスタービンシステム10内の部品の熱膨張及び熱収縮に対応することができる。
【0059】
開示された実施形態の技術的効果には、ガスタービンシステムの燃料供給システムの様々な燃料通路から燃料(例えば、ガス燃料及び/又は液体燃料)をパージするように構成された燃料パージシステムの、水冷ではなく空冷が含まれる。空気冷却は、ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外部に取り付けられた空気冷却システムによって達成され、空気冷却システムは、1つまたは複数の熱交換器およびファンを含む。空冷システムは、スキッド上に配置された自己完結型システムであってもよく、スキッドは、筐体の上壁に取り付けられ、燃料パージシステムに迅速に接続される。空冷システムを使用することで,局所的な水供給が不要になる。
【0060】
上記で詳述した主題は、以下に示すように、1つ以上の条項によって定義することができる。
[実施形態1]
システムは、熱交換器、ファン、マウントを有する空冷システムを備える。前記熱交換器は、入口、出口、および前記入口と前記出口との間の熱交換導管とを含む。前記入口は、ガスタービンシステムのブリードシステムに接続され、ブリード流を取り出すように構成されている。前記熱交換器は、前記熱交換導管に沿って周囲の空気中で前記ブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成される。前記出口は、前記冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するために、前記ガスタービンシステムの燃料パージシステムに結合するように構成されている。前記ファンは、前記周囲の空気から前記熱交換器を通して空気流を強制的に送り込むように構成されている。前記マウントは、前記ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外部に前記空冷システムを取り付けるように構成されている。
[実施形態2]
前記筐体の内部に配置された前記ガスタービンシステムを含む、実施形態1に記載のシステム。
[実施形態3]
前記ガスタービンシステムと前記空気冷却システムを1台以上のトレーラに搭載した移動式発電所を含む、実施形態1または2に記載のシステム。
[実施形態4]
前記筐体を含み、前記マウントが前記筐体の上壁に結合されている、実施形態1乃至3のいずれかに記載のシステム。
[実施形態5]
前記筐体を含み、前記ブリードシステムが前記筐体の内部に配置され、前記ブリードシステムが前記ガスタービンシステムの圧縮機に結合されている、実施形態1乃至4のいずれかに記載のシステム。
[実施形態6]
分岐導管が前記ブリードシステムに結合され、前記分岐導管が前記筐体の壁まで延び、前記熱交換器の前記入口が入口導管を介して前記分岐導管に結合される、実施形態1乃至5のいずれかに記載のシステム。
[実施形態7]
前記分岐導管が、前記ブリードシステムから前記壁まで直接延びている、実施形態1乃至6のいずれかに記載のシステム。
[実施形態8]
前記燃料パージシステムが、前記筐体の内部に配置されたパージ導管を含み、前記パージ導管が前記筐体の前記壁まで延び、前記熱交換器の出口が出口導管を介して前記パージ導管に結合されている、実施形態1乃至7のいずれかに記載のシステム。
[実施形態9]
前記燃料パージシステムが、前記パージ導管に沿って配置されたバルブアセンブリを含み、前記バルブアセンブリが、レールに結合され、レールに沿って移動可能なレールマウントを有する壁マウントを含む、実施形態1乃至8のいずれかに記載のシステム。
[実施形態10]
前記マウントが、ベース上に配置された枠組みを有するスキッドを含む、実施形態1乃至9のいずれかに記載のシステム。
[実施形態11]
前記空気冷却システムが、前記入口に結合され、前記筐体内部のブリードシステムの分岐導管と結合するように構成された入口導管であって、第1のフランジ結合部まで延びる前記入口導管と、前記出口に結合され、前記筐体内部の燃料パージシステムのパージ導管と結合するように構成された出口導管であって、第2のフランジ結合部まで延びる前記出口導管とを含む、実施形態1乃至10のいずれかに記載のシステム。
[実施形態12]
前記第1および第2のフランジ結合部が前記スキッドの対向する面に配置される、実施形態1乃至11のいずれかに記載のシステム。
[実施形態13]
前記第1および第2のフランジ結合部は、前記筐体の上壁に沿って、前記分岐導管および前記パージ導管とそれぞれ結合するように構成され、前記スキッドは、前記筐体の上壁に取り付けられるように構成される、実施形態1乃至12のいずれかに記載のシステム。
[実施形態14]
前記入口導管および前記出口導管の少なくとも一方が、前記枠組みによって支持される、実施形態1乃至13のいずれかに記載のシステム。
[実施形態15]
方法は、空気冷却システムの熱交換器の入口に、ガスタービンシステムのブリードシステムから抽出されたブリード流を取り込むことを含む。本方法はさらに、熱交換器の熱交換導管に沿って周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成することを含む。本方法はさらに、熱交換器の出口から、冷却されたブリード流を燃料パージ流として前記ガスタービンシステムの燃料パージシステムに供給することを含む。本方法はさらに、空冷システムのファンを介して、周囲の空気から熱交換器を通して空気流を強制的に供給することを含み、前記空冷システムは、前記ガスタービンシステムを取り囲む筐体の外側に前記空冷システムを取り付けるように構成されたマウントを含む。
[実施形態16]
前記燃料パージシステムに供給される前記燃料パージ流で前記ガスタービンエンジンの燃料供給システムから燃料をパージすることを含む、実施形態15に記載の方法。
[実施形態17]
前記空気冷却システムを制御することによって,前記燃料パージ流の温度を少なくとも部分的に制御することを含む,実施形態15または16に記載の方法。
[実施形態18]
前記マウントで前記空冷システムを前記筐体の上壁に取り付けることを含む、実施形態15乃至17のいずれかに記載の方法。
[実施形態19]
本方法は、ガスタービンシステムを囲む筐体の外部に、マウントにより空冷システムを取り付けることを含む。前記空気冷却システムは、入口、出口、および前記入口と前記出口との間の熱交換導管を有する熱交換器を含む。前記入口は、前記ガスタービンシステムのブリードシステムに接続され、ブリード流を取り出すように構成されている。前記熱交換器は、前記熱交換導管に沿って周囲の空気中でブリード流を冷却し、冷却されたブリード流を生成するように構成されている。前記出口は、前記ガスタービンシステムの燃料パージシステムに連結して、冷却されたブリード流を燃料パージ流として供給するように構成されている。前記空気冷却システムはまた、周囲の空気から前記熱交換器を通して空気流を強制的に送り込むように構成されたファンを含む。
[実施形態20]
前記空冷システムを取り付けることが、前記マウントを前記筐体の壁に結合することと、前記熱交換器及び前記ファンを前記筐体の上方に位置決めすることとを含む、実施形態19に記載の方法。
【0061】
本明細書では、実施例を用いて、最良の態様を含む本発明を開示するとともに、任意の装置またはシステムの製造および使用、ならびに組み込まれた方法の実行を含め、当業者であれば誰でも本発明を実施できるようにする。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者に思いつく他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0062】
10:ガスタービンシステム 12:ガスタービンエンジン 13:高圧領域 14:ブリードシステム 15:低圧領域 16:燃料パージシステム 18:空気冷却システム 20:中心軸 22:排気部 24:吸気セクション 26:圧縮機セクション 28:燃焼セクション 30:タービンセクション 32:負荷 34:コントローラ 36:プロセッサ 38:メモリ 40:命令 42:空気流 44:圧縮機段 46:圧縮機ケーシング 48:ベーン 50:ブレード 52:シャフト 54:接続部 56:圧縮空気流 58:燃焼器 60:燃料ノズル60は、64 62:燃料 64:燃料供給システム 66:燃焼室 68:燃焼ガス 70:タービン段 72:タービンケーシング 74:タービンベーン 76:タービンブレード 78:タービンシャフト 80:排気プレナム 82:排気出口 84:右側の向き又は構成 86、92:矢印 88:上側の向きまたは構成 90:左側の向きまたは構成 94:共通シャフト 96:シャフト 100:第1のブリード導管セクション 102:第2のブリード導管セクション 104、126、128、134、136、144、154、158、178、402、414:ジンバル 106、152、160:スプリングハンガー 108、164、172:回転可能ジョイント 110、190、370、372、492、494:取付けブラケット 112:段階的膨張導管 114:出口セクション 116、138、148、156、166、168、174、176、180、332、334、342、346、400、406、412、416、418、430、438:直線導管 118、130、132、142、150:屈曲導管またはエルボ 120:U字形導管構成 122:J字形導管構成 124:中心直線導管 140:回転継手 146:中間直線導管 162:中間ブラケット 170、338:バルブアセンブリ 182、270、271、272:バルブ 184:アクチュエータ 186:保護シールド 188:筐体 192:側壁/対向壁 194:ブラケットセクション 196:中間フランジ 202:一定直径導管 204:膨張直径導管 206、210、214:膨張導管 208、212:一定導管 216:端壁 218:出口 220:環状ハウジング 222、224:側壁 230:燃料パージ回路 232:熱交換器 234、240:ファン 236:マウント 238:熱交換導管 242:ファンブレード 244:電気モータ 246:フレーム部材または脚部 248:上壁 250:燃料供給装置 252:燃料回路 254:燃料マニホールド 256:液体燃料供給部 258:ガス燃料供給部 260:液体燃料回路 262:ガス燃料回路 264、266:回路部分 268:センサ 300:トレーラ 302:プラットフォーム 304:車輪 306:ベースパネル 308:床 310:フロアキャビティ 312:スキッド 314:枠組み 316:ベース 318:分岐導管 320、476:入口導管 322、328、434:フランジ結合部 324:出口導管 326:パージ導管 330、333、340、344、348、404、410、428:エルボ 350:流量分配アセンブ 352:供給導管 354、486、488:壁マウント 374、426、444、496、498:ファスナ 376、378:水平支持体または梁 380、388、390、396:アングルサポートまたはブレース 382、384、386:脚部 392、394:導管支持体 398:水平交差支持体 422、424:嵌合フランジ 440、442:対向フランジ 446:リフトカップリング 460:第1の端部 462:第2の端部 470:二重ブロックブリードバルブアセンブリ 472、474:ブロックブリードバルブ 476:入口導管 480、482:J字形導管 484:ベント導管 490: 水平支持体またはレール 500:嵌合レールマウント 502:矩形筐体 504:矩形スロット 506、508、510、512:プレート
【国際調査報告】