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特表2025-500199エアロゾル生成材料を含む製品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】エアロゾル生成材料を含む製品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A24B 15/16 20200101AFI20241226BHJP
   A24B 3/14 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A24B15/16
A24B3/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535501
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-13
(86)【国際出願番号】 EP2022087054
(87)【国際公開番号】W WO2023118185
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2118578.0
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, ドルカス
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】プレス, ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ヘップワース, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー, ジョアナ
【テーマコード(参考)】
4B043
【Fターム(参考)】
4B043BB17
4B043BC02
4B043BC03
4B043BC23
(57)【要約】
製品(2)を製造する方法が開示される。製品は、エアロゾル生成材料(6)と、支持体(4)と、マスク(8)とを含む。本方法は、第1の表面(10)および第2の表面(11)を有する支持体(4)を提供するステップと、マスク(8)が、支持体(4)に対する適用配向で支持体(4)の第1の表面(10)に適用される場合、マスク(8)によって覆われていない支持体(4)の第1の表面(10)上に少なくとも1つの領域が存在し、マスク(8)によって覆われていない各領域が支持領域であるように構成されるマスク(8)を提供するステップと、支持領域の少なくとも1つがエアロゾル生成材料(6)によって少なくとも部分的に覆われた支持体(4)の第1の表面にエアロゾル生成材料を適用するステップと、マスク(8)を適用配向で支持体(4)の第1の表面(10)および第2の表面の一方に適用するステップとを含む。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料と、支持体と、マスクとを備える製品を製造する方法であって、
支持体を提供するステップであって、前記支持体が、同じサイズであり、前記支持体の対向する表面上にある第1の表面および第2の表面を有する、前記支持体を提供するステップと、
マスクを提供するステップであって、前記マスクが、前記マスクが前記支持体に対して適用配向で前記支持体の前記第1の表面に適用される場合、前記マスクによって覆われていない前記支持体の前記第1の表面上に少なくとも1つの領域があり、前記マスクによって覆われていない各領域が支持領域であるように構成される、前記マスクを提供するステップと、
前記支持領域の少なくとも1つがエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる前記支持体の前記第1の表面にエアロゾル生成材料を適用するステップと、
前記マスクを前記適用配向で前記支持体の前記第1および第2の表面の一方に適用するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記マスクが前記支持体の前記第1の表面に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記マスクが前記支持体の前記第2の表面に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
エアロゾル生成材料の適用がエアロゾル生成材料スラリーの適用である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、前記支持体に適用された前記エアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることを可能にするか、または硬化させるステップをさらに含み、前記エアロゾル生成材料スラリーが、少なくとも部分的にエアロゾル生成材料膜として硬化する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記支持体の前記第1の表面へのエアロゾル生成材料の適用が、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分の適用である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記支持体へのエアロゾル生成材料の適用が、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分の適用である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分がそれぞれ、同じ予め定められた体積のエアロゾル生成材料を含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも2つの支持領域が存在し、前記支持領域のうちの少なくとも2つが、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、前記エアロゾル生成材料の量が、前記支持体の前記第1の表面の平面内の表面積、質量、または体積のうちの1つによって決定される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
各支持領域が、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって覆われる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの支持領域がエアロゾル生成材料によって全体的に覆われる、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
各支持領域が周囲を有し、前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料がその支持領域の周囲から離間するようにエアロゾル生成材料が構成、配置される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料が前記支持領域から延在する、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、前記支持体および前記支持体の前記第1の表面に適用された前記エアロゾル生成材料の一方または両方に前記マスクを接着するための接着剤の使用をさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
エアロゾル生成材料スラリーが前記接着剤として使用される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記マスクの少なくとも一部を前記支持体の前記第1または第2の表面の少なくとも一部に超音波溶接するステップをさらに含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記マスクが可撓性シート材料である、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記マスクが紙またはカードである、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記マスクが前記支持体に適用されたときの前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向における前記マスクの厚さが、前記支持体の前記第1の表面に適用された前記エアロゾル生成材料の厚さ以上である、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記マスクが、前記マスクが前記支持体に適用されるときに前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向に前記マスクを通って延在する1つまたは複数の開口部を画定し、各開口部が支持領域を画定する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記支持体が可撓性シート材料である、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記支持体がアルミニウム箔である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記支持体に適用された前記エアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させるステップが、前記エアロゾル生成材料スラリーを赤外線に曝露するステップを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記方法が、前記支持体に適用された前記エアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化可能か、または硬化させた後に、前記支持体およびエアロゾル生成材料を強制的に冷却するステップをさらに含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、保管用の前記製品を構成するステップをさらに含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記マスクが前記支持体の前記第1の表面に適用され、保管用の前記製品を構成するステップが、前記製品をボビン上に巻くステップ、前記製品を蛇腹状に折り畳むステップ、または前記製品を平坦な保管用のシートに切断するステップを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記製品が保管用のシートに切断され、前記マスクが前記支持体の前記第2の表面に適用され、切断部間の距離および前記マスクの構成が、第2のシートが第1のシートの上に配置され、前記第1および第2のシートの前記支持体の縁部が互いに隣接して平行であるときに、前記第2のシートに適用された前記マスクによって覆われていない前記第2のシートの前記支持体の前記第2の表面の部分に前記第1のシートの前記支持領域が隣接するようになっている、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
保管用の前記製品を構成するステップが、前記製品を長手方向に延在するストリップに切断するステップをさらに含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記製品が、不燃性エアロゾル供給システムでの使用に適合するものよりも大きく、前記方法が、前記製品を2つ以上の製品部分に分離するステップをさらに含み、各製品部分が、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための消耗品として使用するための形状および寸法にされる、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記製品が、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品として使用するための形状および寸法にされる、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記支持体が不連続シートであり、前記支持体が、前記支持領域のすべての位置に存在し、前記支持領域を画定する前記マスクの縁部に隣接する前記マスクの部分に固定されるように構成される、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品の製造に使用するための製品であって、
前記製品がエアロゾル生成材料、支持体、およびマスクを備え、
前記支持体が、前記支持体の対向する面であり、同じ大きさの第1の表面と第2の表面とを有し、
エアロゾル生成材料が前記支持体の前記第1の表面上に支持され、
前記マスクが、前記マスクが前記支持体に対して適用配向で前記支持体の前記第1の表面に適用された場合、前記マスクによって覆われておらず、支持領域である前記支持体の前記第1の表面上に少なくとも1つの領域が存在するように構成され、
前記支持領域の少なくとも1つが、エアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、
前記マスクが、前記適用配向で前記支持体の前記第1および第2の表面の一方に適用される、製品。
【請求項33】
前記マスクが前記支持体の前記第1の表面に適用される、請求項32に記載の製品。
【請求項34】
前記マスクが前記支持体の前記第2の表面に適用される、請求項32に記載の製品。
【請求項35】
前記エアロゾル生成材料がエアロゾル生成材料フィルムである、請求項32~34のいずれか一項に記載の製品。
【請求項36】
前記エアロゾル生成材料が、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分の形態である、請求項32~35のいずれか一項に記載の製品。
【請求項37】
前記エアロゾル生成材料が、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分の形態である、請求項36に記載の製品。
【請求項38】
少なくとも2つの支持領域が存在し、少なくとも2つの支持領域が、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、前記エアロゾル生成材料の量が、前記支持体の前記第1の表面の平面内の表面積、質量、または体積によって決定される、請求項32~37のいずれか一項に記載の製品。
【請求項39】
各支持領域が、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる、請求項38に記載の製品。
【請求項40】
少なくとも1つの支持領域がエアロゾル生成材料によって全体的に覆われる、請求項32~39のいずれか一項に記載の製品。
【請求項41】
各支持領域が周囲を有し、前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料がその支持領域の周囲から離間するように前記エアロゾル生成材料が構成、配置される、請求項32~39のいずれか一項に記載の製品。
【請求項42】
前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料が前記支持領域から延在する、請求項32~41のいずれか一項に記載の製品。
【請求項43】
前記エアロゾル生成材料が少なくとも2つの支持領域の間に延在する、請求項32~42のいずれか一項に記載の製品。
【請求項44】
前記マスクが、前記支持体および前記エアロゾル生成材料の一方または両方に固定される、請求項32~43のいずれか一項に記載の製品。
【請求項45】
接着剤を使用して前記マスクを前記支持体および前記エアロゾル生成材料の一方または両方に固定する、請求項44に記載の製品。
【請求項46】
前記接着剤がエアロゾル生成材料スラリーである、請求項45に記載の製品。
【請求項47】
超音波溶接を使用して、前記マスクの少なくとも一部を前記支持体および前記エアロゾル生成材料の一方または両方に固定する、請求項32~46のいずれか一項に記載の製品。
【請求項48】
前記マスクが可撓性シート材料である、請求項32~47のいずれか一項に記載の製品。
【請求項49】
前記マスクが、紙、カード、金属箔、アルミニウム箔、フェルト、不織布材料、紡糸材料、または織布材料を含む、請求項48に記載の製品。
【請求項50】
前記マスクが、剛性カードと比較して比較的可撓性の材料、塑性変形可能である材料、または弾性変形可能である材料を含む、請求項32~49のいずれか一項に記載の製品。
【請求項51】
前記マスクが、耐熱性または少なくともエアロゾル供給装置で典型的に受ける温度に対して耐熱性である材料を含む、請求項32~50のいずれか一項に記載の製品。
【請求項52】
前記マスクが印刷可能な表面を含む、請求項32~46のいずれか一項に記載の製品。
【請求項53】
前記マスクが前記支持体に適用されたときの前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向における前記マスクの厚さが、前記支持体の前記第1の表面に適用された前記エアロゾル生成材料の厚さ以上である、請求項32~52のいずれか一項に記載の製品。
【請求項54】
前記エアロゾル生成材料の厚さが、前記エアロゾル生成材料が硬化された、または少なくとも部分的に硬化されたときに測定され、前記硬化されたエアロゾル生成材料の厚さが、0.1mm~2.0mm、0.05mm~1.5mm、0.05mm~1.0mm、0.1mm~0.8mm、または0.05mm~0.5mmの範囲内である、請求項32~50のいずれか一項に記載の製品。
【請求項55】
前記マスクが0.5mm~2.5mmの厚さである、請求項32~54のいずれか一項に記載の製品。
【請求項56】
前記マスクが実質的に均一な厚さではなく、前記マスクが前記支持体に対して適用配向で前記支持体の前記第1の表面に適用された場合に支持領域に隣接する前記マスクの少なくとも1つの部分の少なくとも一部が、前記マスクが前記支持体に適用されたときに前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向において、前記支持体の前記第1の表面に適用された前記エアロゾル生成材料の厚さ以上である、請求項32~55のいずれか一項に記載の製品。
【請求項57】
前記マスクが実質的に均一な厚さではなく、前記マスクの少なくとも部分が、前記支持体と接触していない前記マスクの表面の部分を横切る1つまたは複数のチャネルまたは隆起部を含むように構成される、請求項32~56のいずれか一項に記載の製品。
【請求項58】
前記支持体が可撓性シート材料である、請求項32~57のいずれか一項に記載の製品。
【請求項59】
前記支持体が、アルミニウム箔、金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、または少なくとも二層を含む積層体の1つである、請求項58に記載の製品。
【請求項60】
前記マスクが0.5mm~2.5mmの範囲の厚さを有し、前記支持体が0.005mm~0.040mmの範囲の厚さを有する、請求項32~59のいずれか一項に記載の製品。
【請求項61】
前記製品が、前記支持体および前記エアロゾル生成材料の一方または両方を通って延在する1つまたは複数の穿孔をさらに含む、請求項32~60のいずれか一項に記載の製品。
【請求項62】
前記支持体が不連続シートであり、前記支持体が、前記支持領域のすべての位置に存在し、前記支持領域を画定する前記マスクの縁部に隣接する前記マスクの部分に固定されるように構成される、請求項32~61のいずれか一項に記載の製品。
【請求項63】
不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、所望の構成の形状および寸法にされた、請求項32~62のいずれか一項に記載の製品の部分である、消耗品。
【請求項64】
前記支持体上に支持された前記エアロゾル生成材料の少なくとも部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を含む、請求項63に記載の消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給装置。
【請求項65】
エアロゾル供給装置および請求項63に記載の消耗品を含むエアロゾル供給システム。
【請求項66】
使用中の製品を加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成装置を使用して、請求項63に記載の消耗品からエアロゾルを生成させる方法であって、少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗加熱素子または磁場生成器およびサセプタである、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非燃焼式エアロゾル供給システムの分野に関し、特に、エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品として使用するためのエアロゾル生成材料を含む製品を製造する方法、エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品を製造する方法、ならびに消耗品およびエアロゾル供給装置を備えるエアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成物品は、燃焼することなく加熱することによって基材材料から化合物を放出し、これにより、吸入可能なエアロゾルまたは蒸気を放出する。これらは、不燃性物品、エアロゾル生成アセンブリ、またはエアロゾル供給装置と呼ばれ得る。
【0003】
そのような製品の一例は、固体エアロゾル生成材料と呼ばれ得るエアロゾル化可能な材料を加熱することによって化合物を放出する加熱装置である。加熱は、材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には吸入可能なエアロゾルを形成する。これらの製品は、非燃焼加熱装置と呼ばれることがある。
【0004】
別の例として、ハイブリッド装置がある。これらのハイブリッド装置は、加熱によって気化して吸入可能な蒸気またはエアロゾルを生成する液体源(活性物質を含んでも含まなくてもよい)を含む。装置は、固体エアロゾル生成材料(植物性材料を含んでも含まなくてもよい)をさらに含み、この材料の成分は吸入可能な蒸気またはエアロゾルに同伴されて吸入媒体を生成する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル生成材料と、支持体と、マスクとを備える製品を製造する方法であって、支持体を提供するステップであって、支持体が、同じサイズであり、支持体の対向する表面上にある第1の表面および第2の表面を有する、支持体を提供するステップと、マスクを提供するステップであって、マスクは、マスクが支持体に対して適用配向で支持体の前第1の表面に適用される場合、マスクによって覆われていない支持体の第1の表面上に少なくとも1つの領域があり、マスクによって覆われていない各領域が活性領域であるように構成される、マスクを提供するステップと、活性領域の少なくとも1つがエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる支持体の第1の表面にエアロゾル生成材料を適用するステップと、マスクを適用配向で支持体の第1および第2の表面の一方に適用するステップとを含む、方法が提供される。
【0006】
本開示の第2の態様によれば、エアロゾル生成材料、支持体、およびマスクを備える、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品の製造に使用するための製品が提供される。支持体は、同じサイズであり、支持体の対向する表面上にある第1の表面および第2の表面を有する。エアロゾル生成材料は、支持体の第1の表面上に支持され、マスクは、マスクが支持体に対して適用配向で支持体の第1の表面に適用された場合に、マスクによって覆われていない支持体の第1の表面上に少なくとも1つの支持領域が存在するように構成される。支持領域の少なくとも1つは、エアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、マスクは、適用配向で支持体の第1および第2の表面の一方に適用される。
【0007】
本開示の第3の態様によれば、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品が提供され、消耗品は、所望の構成の形状および寸法にされた本開示の第2の態様による製品の部分である。
【0008】
本開示の第4の態様によれば、本開示の第3の態様による消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給装置が提供され、装置は、消耗品上に支持されたエアロゾル生成材料の少なくとも部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を備える。
【0009】
本開示の第5の態様によれば、本開示の第2の態様によるエアロゾル供給装置および消耗品を備えるエアロゾル供給システムが提供される。
【0010】
本開示の第6の態様によれば、使用中の消耗品を加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成装置を使用して、本開示の第2の態様による消耗品からエアロゾルを生成させる方法が提供され、少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗加熱素子または磁場生成器およびサセプタである。
【0011】
本開示のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら、例として与えられる本開示の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示による製品の第1の実施形態の概略斜視図を示す。
図2図1の製品の分解図を示す。
図3図1の製品の支持体の平面図を示す。
図4図1の線A-A’に沿った断面図を示す。
図5】本開示による製品の第2の実施形態の支持体の平面図を示す。
図6図1の線A-A’に相当する線に沿った、図5の第2の実施形態の製品の断面図を示す。
図7】本開示による製品の第3の実施形態の支持体の平面図を示す。
図8図1の線A-A’に相当する線に沿った、図7の第3の実施形態の製品の断面図を示す。
図9図1の線A-A’と同等の線に沿った図7の第3の実施形態の製品の断面図を示し、製品は代替の接着構成を有する。
図10】本開示の製品の製造方法の一実施形態の概略図を示す。
図11図10の実施形態の一部の拡大図を示す。
図12図9の概略図の別の保管ロールを示す。
図13図10の方法に従って製造された製品を示す。
図14図13の製品から作製された消耗品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書の消耗品は、代替的に物品と呼ばれ得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、消耗品はエアロゾル生成材料を備える。消耗品は、エアロゾル生成材料保管領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、包装紙、エアロゾル改質剤、1つ以上の活性成分、1つ以上の香味料、1つ以上のエアロゾル形成剤材料、および/または1つ以上の他の機能材料を備え得る。
【0015】
消耗品がともに使用される、エアロゾル生成材料を加熱するための装置は、非燃焼式エアロゾル供給システムの一部である。非燃焼式エアロゾル供給システムは、電子シガレット、タバコ加熱製品、およびエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムなど、エアロゾル生成材料を燃焼させることなくエアロゾル生成材料から化合物を放出する。
【0016】
本開示によれば、「非燃焼式」エアロゾル供給システムは、ユーザへの少なくとも1つの物質の送達を容易にするために、エアロゾル供給システムの構成エアロゾル生成材料(またはその成分)が燃焼されることも燃やされることもないシステムである。
【0017】
いくつかの実施形態では、送達システムは、動力式の非燃焼式エアロゾル供給システムなどの非燃焼式エアロゾル供給システムである。
【0018】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、気化装置または電子ニコチン送達システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル生成材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0019】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼加熱システムとしても知られるエアロゾル生成材料加熱システムである。そのようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0020】
いくつかの実施形態では、非燃焼性エアロゾル供給システムは、1つまたは複数が加熱され得るエアロゾル生成材料の組合せを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。エアロゾル生成材料のそれぞれは、例えば、固体、液体またはゲルの形態であってもよく、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体またはゲルエアロゾル生成材料および固体エアロゾル生成材料を含む。固体エアロゾル生成材料は、例えば、タバコまたは非タバコ製品を含んでもよい。
【0021】
典型的には、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼式エアロゾル供給装置と、当該非燃焼式エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品とを備えてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、本開示は、エアロゾル生成材料を含みかつ非燃焼式エアロゾル供給装置と共に使用されるように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、本開示の全体にわたって物品と称されることがある。
【0023】
いくつかの実施形態では、その非燃焼性エアロゾル供給装置などの非燃焼性エアロゾル供給システムは、電源およびコントローラを備えてもよい。電源は、例えば、電源または発熱電源であってもよい。いくつかの実施形態では、発熱電源は、発熱電源に近接するエアロゾル生成材料または熱伝達材料に熱の形態で電力を分配するようにエネルギー供給され得る炭素基材を備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、消耗品を受容するための領域、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、吸い口、フィルタ、および/またはエアロゾル改質剤を備えてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給装置と共に使用するための消耗品は、エアロゾル生成材料、エアロゾル生成材料保管領域、エアロゾル生成材料移送構成要素、エアロゾル生成器、エアロゾル生成領域、ハウジング、包装材、フィルタ、吸い口、および/またはエアロゾル改質剤を備えてもよい。
【0026】
本開示の第1の態様によれば、エアロゾル生成材料、支持体、およびマスクを備える製品を製造する方法が提供される。本方法は、支持体を提供するステップを含み、支持体は、同じサイズであり、支持体の対向する表面である第1の表面および第2の表面を有する。本方法はまた、マスクを提供するステップを含み、マスクは、マスクが支持体に対して適用配向で支持体の第1の表面に適用される場合、マスクによって覆われていない支持体の第1の表面上に少なくとも1つの領域が存在するように構成され、マスクによって覆われていない各領域は支持領域である。支持領域の少なくとも1つがエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる支持体の第1の表面にエアロゾル生成材料を適用し、マスクを適用配向で支持体の第1および第2の表面の一方に適用する。
【0027】
マスクは、同じサイズであり、マスクの対向面である第1の表面および第2の表面を有する。
【0028】
マスクおよび支持体は両方ともシート状の材料であり、したがって、1つまたは複数の縁部によって接合された2つの表面を有する。
【0029】
適用配向は、支持体の第1の表面に対するマスクの予め定められた一定の配向である。マスクを支持体の第2の表面に適用配向で適用すると、マスクは、支持体の第1の表面に適用された場合と同じ配向を有し、唯一の違いは、マスクの第1の表面が支持体の第1の表面と接触するのに対して、マスクの第2の表面が支持体の第2の表面と接触することである。
【0030】
支持領域は、マスクが第1の表面に適用されるときにマスクによって覆われていない第1の支持面の一部によって画定される。支持領域は、領域の少なくとも一部がエアロゾル生成材料によって覆われる領域である。
【0031】
上記の実施形態の一実施形態では、マスクは支持体の第1の表面に適用される。
【0032】
上記の実施形態の代替的な実施形態では、マスクは支持体の第2の表面に適用される。
【0033】
上記の実施形態のうちのいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の適用は、エアロゾル生成材料スラリーの適用である。
【0034】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、支持体に適用されたエアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることを可能にするか、または硬化させることをさらに含み、エアロゾル生成材料スラリーが、少なくとも部分的にエアロゾル生成材料膜として硬化する。エアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることを可能にするか、または硬化させることは、エアロゾル生成材料を支持体に適用した後に行われる。
【0035】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体の第1の表面へのエアロゾル生成材料の適用は、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分の適用である。
【0036】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体へのエアロゾル生成材料の適用は、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分の適用である。
【0037】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分がそれぞれ、同じ予め定められた体積のエアロゾル生成材料を含む。いくつかの実施形態では、これはエアロゾル生成材料スラリーの適用時に測定される。いくつかの実施形態では、これはエアロゾル生成材料が硬化されたときに測定される。
【0038】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は、第1の体積のエアロゾル生成材料を含み、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は、第2の体積のエアロゾル生成材料を含み、第1および第2の体積は異なる。
【0039】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分はそれぞれ、互いに同じ形状を有する。
【0040】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は第1の形状を有し、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は第2の形状を有し、第1および第2の形状は異なる。
【0041】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は、第1の組成を有するエアロゾル生成材料から形成され、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分は、第2の組成を有するエアロゾル生成材料から形成され、第1および第2の組成は異なる。
【0042】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも2つの支持領域があり、支持領域のうちの少なくとも2つは、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、エアロゾル生成材料の量は、支持体の第1の表面の平面内の表面積、質量、または体積のうちの1つによって決定される。
【0043】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、各支持領域は、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる。
【0044】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも1つの支持領域がエアロゾル生成材料によって全体的に覆われる。
【0045】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、各支持領域は周囲を有し、支持領域の少なくとも1つにおいて、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料がその支持領域の周囲から離間するように構成、配置される。
【0046】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持領域の少なくとも1つにおいて、エアロゾル生成材料は支持領域から延在する。エアロゾル生成材料は、支持領域のすべて、または少なくとも1つの表面領域を除くすべてよりも少ない表面領域から延在してもよい。
【0047】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、少なくとも2つの支持領域の間に延在する。
【0048】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、支持体および支持体の第1の表面に適用されたエアロゾル生成材料の一方または両方にマスクを接着するための接着剤の使用をさらに含む。
【0049】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料スラリーが接着剤として使用される。エアロゾル生成材料スラリーは粘着性であり、硬化すると接着剤を形成する。これは、エアロゾル生成材料の成分が公知であり、消耗品の製造における使用に許容可能であるため、有利である。
【0050】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、マスクの少なくとも一部を支持体の第1または第2の表面の少なくとも一部に超音波溶接することをさらに含む。他の適切な固定手段が使用され、本開示の範囲内に入り得る。
【0051】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、接着剤は、ビーズ(beads)またはストリップで支持体またはマスクに適用される。いくつかの実施形態では、ビーズ(beads)またはストリップは、ビーズ(beads)またはストリップが支持体上のエアロゾル生成材料の別個の部分の間に延在するように支持体またはマスク上に位置する。
【0052】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、接着剤は、接着剤ローラ、接着剤の噴霧、または任意の他の公知の接着剤適用手段によって、支持体、エアロゾル生成材料および/またはマスクに適用される。
【0053】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料スラリーを部分的に硬化させることを可能にするか、または硬化させ、エアロゾル生成材料スラリーが部分的に硬化されたときにマスクが支持体の第1の表面に適用される。
【0054】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは可撓性シート材料である。
【0055】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、紙、カード、金属箔、アルミニウム箔、フェルト、不織布材料、紡糸材料、または織布材料を含む。他の実施形態では、マスクは、他のシート材料を含んでもよく、または2つ以上の材料層を含む積層材料であってもよい。
【0056】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、剛性カードと比較して比較的可撓性の材料である材料、塑性変形可能な材料、または弾性変形可能な材料を含む。
【0057】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、耐熱性または少なくともエアロゾル供給装置で典型的に受ける温度に対して耐熱性である材料を含む。
【0058】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、多孔質もしくは非多孔質、撥水性であるか、または水を吸収もしくは吸着する材料を含む。
【0059】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、印刷することができる表面を含む。いくつかの実施形態では、マスクは、マスクが支持体の表面に適用される前に、マスクの表面に適用された印刷を有してもよい。
【0060】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクが支持体に適用されるときの支持体の第1の表面に垂直な方向におけるマスクの厚さは、支持体の第1の表面に適用されるエアロゾル生成材料の厚さ以上である。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料の厚さは、エアロゾル生成材料が硬化されたとき、または少なくとも部分的に硬化されたときに測定される。いくつかの実施形態では、硬化されたエアロゾル生成材料の厚さは、0.1mm~2.0mm、0.05mm~1.5mm、0.05mm~1.0mm、0.1mm~0.8mm、または0.05mm~0.5mmの範囲である。
【0061】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じ厚さまたはそれより厚いマスクの利点は、マスクの材料が、エアロゾル生成材料の摩擦または摩耗によって引き起こされるものなどのエアロゾル生成材料への物理的損傷を停止または少なくとも軽減するので、マスクが少なくとも1つの支持領域を少なくとも部分的に覆うエアロゾル生成材料を保護することである。エアロゾル生成材料に対するそのような損傷は、製品または製品を使用して作製された消耗品の製造、保管または輸送中に起こり得る。
【0062】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じまたはそれよりも厚いマスクのさらなる利点は、マスクがエアロゾル生成材料を他の物質との接触による汚染から保護するか、または少なくともそれが生じるリスクを低減することである。これは衛生的な観点から重要である。
【0063】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じまたはそれよりも厚いマスクのさらなる利点は、エアロゾル生成材料が支持体から離れたマスクの表面よりも高く延在しないため、組み合わされた支持体/エアロゾル生成材料/マスクは、マスクが支持体の第1の表面に適用されたとき、エアロゾル生成材料のいかなる粘着性が支持体/エアロゾル生成材料/マスクの隣接する層を互いに接着させる危険もなく、支持体/エアロゾル生成材料/マスクの複数の層のスタックに巻かれ、折り畳まれ、または別の方法で構成され得ることである。
【0064】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、マスクが支持体に適用されるときに支持体の第1の表面に垂直な方向にマスクを通って延在する1つまたは複数の開口部を画定し、各開口部は支持領域を画定する。
【0065】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は可撓性シート材料である。
【0066】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体はアルミニウム箔である。いくつかの他の実施形態では、支持体は、可撓性シート材料、金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、支持体はラミネート材料である。いくつかの実施形態では、積層材料は少なくとも2つの層を含み、層の1つは金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔である。
【0067】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、少なくとも2つの層を含むラミネート可撓性シート材料であり、層の1つは紙であり、層の1つは金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔の1つである。
【0068】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向において支持体よりも薄い。そのような構成は、容易に折り畳まれるかまたは巻かれる製品をもたらし得る。
【0069】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは支持体と等しい厚さである。
【0070】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向において支持体よりも厚い。
【0071】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向に十分に厚く、マスクのみが、曲げたり、折り畳んだり、損傷を受けたりすることなく取り扱うのに十分な剛性、例えば0.5mm~2.5mmの材料である。そのような実施形態では、支持体は、本開示の方法の製品から作製された消耗品に剛性を与える必要はない。支持体は、0.005mm~0.040mmの厚さ、例えば0.007mmの厚さを有するアルミニウム箔を有することができる。
【0072】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持領域の少なくとも1つに適用されたエアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることは、エアロゾル生成材料スラリーを赤外線に曝露することを含む。
【0073】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持領域の少なくとも1つに適用されたエアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることは、エアロゾル生成材料スラリーを電磁エネルギー源および/またはエアロゾル生成材料を硬化させる環境条件に曝露することを含む。これは、エアロゾル生成材料が硬化または部分的に硬化するのにかかる時間を短縮するので有利である。
【0074】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体に適用されたエアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることは、エアロゾル生成材料スラリーが硬化する速度および/または条件を制御することを含む。エアロゾル生成材料スラリーの硬化の速度および/または条件を制御する能力は、硬化されたまたは部分的に硬化されたエアロゾル生成材料の品質および特性を制御することができるという結果を有する。例えば、硬化速度は、エアロゾル生成材料に亀裂または他の不連続部の形成を誘発しない速度に維持されてもよい。
【0075】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、支持体に適用されたエアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることが可能であるか、または硬化させた後に、支持体およびエアロゾル生成材料を強制的に冷却することをさらに含む。
【0076】
支持体およびエアロゾル生成材料を強制的に冷却する利点は、そのような冷却によって、エアロゾル生成材料中の任意の残留溶媒(エアロゾル生成材料スラリーの形成中に存在していた溶媒)の蒸発速度、またはエアロゾル生成材料中の任意の揮発性要素の揮発速度が、支持体およびエアロゾル生成材料がより高い非冷却温度にあるときと比較して低下することである。これは、冷却時の状態でエアロゾル生成材料を保存するのに役立ち、冷却ステップ後の製品のさらなる処理の中断を最小限に抑える。例えば、冷却は、マスクを支持体およびエアロゾル生成材料に接着する際に使用される接着剤の機能を妨げる溶媒の蒸発を防ぐのに役立ち得る。
【0077】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、強制冷却は、上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方で冷却されたガスの流れまたは冷却されたガスの混合物を使うことによって達成することができる。いくつかの実施形態では、冷却されたガスまたはガスの混合物は、支持体および/またはエアロゾル生成材料を冷却するために使用される前に、ガスから水蒸気または任意の望ましくないガスを除去するために処理されてもよい。
【0078】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方を通って延在する1つまたは複数の穿孔の形成をさらに含む。穿孔は、エアロゾル生成材料が支持される支持体の表面の平面内で小さなサイズ、例えば0.5mm未満のサイズである。穿孔は、マスクに最も近い穿孔の端部が開口部によって覆われる位置に配置される。穿孔は、本開示の製品から作製された消耗品が使用されるときにエアロゾル生成材料が支持体から剥離する可能性を低減するという利点を有する。これは、支持体とエアロゾル生成材料との間に蓄積し得るエアロゾルを最小限に抑えるためである。
【0079】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、支持体が支持領域のすべての位置に存在し、支持領域を画定するマスクの縁部に隣接するマスクの部分に固定されるように構成された不連続シートである。
【0080】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、方法は、保管用の製品を構成することをさらに含む。
【0081】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは支持体の第1の表面に適用され、保管用の製品を構成することは、製品をボビン上に巻くこと、製品を蛇腹状に折り畳むこと、または製品を平坦な保管用のシートに切断することを含む。
【0082】
製品を保管用のボビンに巻くことが意図されている場合、少なくとも1つの支持領域を少なくとも部分的に覆うエアロゾル生成材料の厚さに対するマスクの厚さは、任意の寸法変化、例えば厚さの増加を可能にするように選択されることが望ましく、エアロゾル生成材料は巻いた結果受け得る。
【0083】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、製品は保管用のシートに切断され、マスクは支持体の第2の表面に適用され、切断部間の距離およびマスクの構成は、第2のシートが第1のシートの上に配置され、第1および第2のシートの支持体の縁部が互いに隣接して平行であるときに、第2のシートに適用されたマスクによって覆われていない第2のシートの支持体の第2の表面の部分に第1のシートの支持領域が隣接するようになっている。
【0084】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、保管用の製品を構成することは、製品を長手方向に延伸するストリップに切断することをさらに含む。
【0085】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、製品は、不燃性エアロゾル供給システムでの使用に適合するものよりも大きく、方法は、製品を2つ以上の製品部分に分離することをさらに含み、各製品部分は、不燃性エアロゾル供給システムで使用するための消耗品として使用するための形状および寸法にされる。製品の2つ以上の製品部分への分離は、マスクが支持体およびエアロゾル生成材料に重ねられた後直接またはすぐに行われてもよく、または製品が保管用に構成、保管、および保管から回収された後に行われてもよい。
【0086】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、製品を2つ以上の製品部分に分離することは、製品部分を適切な形状に成形することと、製品から余分な材料を廃棄することとを含む。
【0087】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、製品は、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品として使用するための形状および寸法にされる。
【0088】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体の供給およびエアロゾル生成材料の適用は、製品を製造する方法の他の一部とは別個に行うことができる。製品を製造する方法に対するこのような手法は、支持体へのエアロゾル生成材料の適用およびその後のエアロゾル生成材料を硬化させることを可能にするか、または硬化させることが、支持体およびエアロゾル生成材料が方法の残りの部分で使用される速度よりも遅い生成速度で進行し得るプロセスであるという利点を有する。
【0089】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体の供給およびエアロゾル生成材料の適用は、支持体上にエアロゾル生成材料を適用および硬化するための装置の2つ以上のセットを使用することによって達成することができる。
【0090】
本開示の第2の態様によれば、エアロゾル生成材料、支持体、およびマスクを備える、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品の製造に使用するための製品が提供される。支持体は、同じサイズであり、支持体の対向する表面上にある第1の表面および第2の表面を有する。エアロゾル生成材料は、支持体の第1の表面上に支持され、マスクは、マスクが支持体に対して適用配向で支持体の第1の表面に適用された場合に、マスクによって覆われていない支持体の第1の表面上に少なくとも1つの支持領域が存在するように構成される。支持領域の少なくとも1つは、エアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、マスクは、適用配向で支持体の第1および第2の表面の一方に適用される。
【0091】
上記の実施形態の一実施形態では、マスクは支持体の第1の表面に適用される。
【0092】
上記の実施形態の一実施形態では、マスクは支持体の第2の表面に適用される。
【0093】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料はエアロゾル生成材料膜である。
【0094】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分の形態である。
【0095】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の少なくとも2つの別個の部分の形態である。
【0096】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも2つの支持領域があり、支持領域のうちの少なくとも2つは、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、エアロゾル生成材料の量は、支持体の第1の表面の平面内の表面積、質量、または体積によって決定される。
【0097】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、各支持領域は、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる。
【0098】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、少なくとも1つの支持領域がエアロゾル生成材料によって全体的に覆われる。
【0099】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、各支持領域は周囲を有し、支持領域の少なくとも1つにおいて、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料がその支持領域の周囲から離間するように構成、配置される。
【0100】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持領域の少なくとも1つにおいて、エアロゾル生成材料は支持領域から延在する。エアロゾル生成材料は、支持領域のすべて、または少なくとも1つの支持領域を除くすべてよりも少ない支持領域から延在してもよい。
【0101】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、少なくとも2つの支持領域の間に延在する。
【0102】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方に固定される。
【0103】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方にマスクを固定するために接着剤が使用される。
【0104】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、接着剤はエアロゾル生成材料スラリーである。
【0105】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、超音波溶接を使用して、マスクの少なくとも一部を支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方に固定する。
【0106】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは可撓性シート材料である。
【0107】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、紙、カード、金属箔、アルミニウム箔、フェルト、不織布材料、紡糸材料、または織布材料を含む。他の実施形態では、マスクは、他のシート材料を含んでもよく、または2つ以上の材料層を含む積層材料であってもよい。
【0108】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、剛性カードと比較して比較的可撓性の材料である材料、塑性変形可能な材料、または弾性変形可能な材料を含む。
【0109】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、耐熱性または少なくともエアロゾル供給装置で典型的に受ける温度に対して耐熱性である材料を含む。
【0110】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、多孔質もしくは非多孔質、撥水性であるか、または水を吸収もしくは吸着する材料を含む。
【0111】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、印刷することができる表面を含む。いくつかの実施形態では、マスクは、マスクが支持体の表面に適用される前に、マスクの表面に適用された印刷を有してもよい。
【0112】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクが支持体に適用されるときの支持体の第1の表面に垂直な方向におけるマスクの厚さは、支持体の第1の表面に適用されるエアロゾル生成材料の厚さ以上である。
【0113】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料の厚さは、エアロゾル生成材料が硬化されたとき、または少なくとも部分的に硬化されたときに測定される。いくつかの実施形態では、硬化されたエアロゾル生成材料の厚さは、0.1mm~2.0mm、0.05mm~1.5mm、0.05mm~1.0mm、0.1mm~0.8mm、または0.05mm~0.5mmの範囲である。
【0114】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは0.5mm~2.5mmの厚さである。
【0115】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じ厚さまたはそれより厚いマスクの利点は、マスクの材料が、エアロゾル生成材料の摩擦または摩耗によって引き起こされるものなどのエアロゾル生成材料への物理的損傷を停止または少なくとも軽減するので、マスクが少なくとも1つの支持領域を少なくとも部分的に覆うエアロゾル生成材料を保護することである。エアロゾル生成材料に対するそのような損傷は、製品または製品を使用して作製された消耗品の製造、保管または輸送中に起こり得る。
【0116】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じまたはそれよりも厚いマスクのさらなる利点は、マスクがエアロゾル生成材料を他の物質との接触による汚染から保護するか、または少なくともそれが生じるリスクを低減することである。これは衛生的な観点から重要である。
【0117】
硬化されたエアロゾル生成材料と同じまたはそれよりも厚いマスクのさらなる利点は、エアロゾル生成材料が支持体から離れたマスクの表面よりも高く延在しないため、組み合わされた支持体/エアロゾル生成材料/マスクは、マスクが支持体の第1の表面に適用されたとき、エアロゾル生成材料のいかなる粘着性が支持体/エアロゾル生成材料/マスクの隣接する層を互いに接着させる危険もなく、支持体/エアロゾル生成材料/マスクの複数の層のスタックに巻かれ、折り畳まれ、または別の方法で構成され得ることである。
【0118】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクが実質的に均一な厚さではなく、マスクが支持体に対して適用配向で支持体の第1の表面に適用された場合に支持領域に隣接するマスクの少なくとも1つの部分の少なくとも一部が、マスクが支持体に適用されたときに支持体の第1の表面に垂直な方向において、支持体の第1の表面に適用されたエアロゾル生成材料の厚さ以上である。
【0119】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、マスクは、実質的に均一な厚さではなく、マスクの少なくとも部分は、支持体の第1の表面に垂直な方向に測定したときに、支持体と接触していないマスクの表面の部分を横切る1つ以上の溝、チャネルまたは隆起部を含むように構成される。いくつかの実施形態では、マスクは厚い領域および薄い領域を含む。
【0120】
そのような配置の利点は、溝、チャネルまたは隆起部、厚い領域および薄い領域がマスクに構造的剛性を加えることができることである。さらなる利点は、チャネルまたは隆起部が、そのようなマスクを備える消耗品が使用されているときに、マスクの表面の周りまたは表面を横切ってエアロゾルの方向に支援することができることである。
【0121】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は可撓性シート材料である。
【0122】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、アルミニウム箔、金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、または少なくとも2つの層を含む積層体のうちの1つである。
【0123】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体はアルミニウム箔である。いくつかの他の実施形態では、支持体は、可撓性シート材料、金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、支持体はラミネート材料である。いくつかの実施形態では、積層材料は少なくとも2つの層を含み、層の1つは金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔である。
【0124】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、少なくとも2つの層を含むラミネート可撓性シート材料であり、層の1つは紙であり、層の1つは金属箔、金属フィルム、プラスチックフィルム、またはアルミニウム箔の1つである。
【0125】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向において支持体よりも薄い。そのような構成は、容易に折り畳まれるかまたは巻かれる製品をもたらし得る。
【0126】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは支持体と等しい厚さである。
【0127】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態において、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向において支持体よりも厚い。
【0128】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、マスクは、支持体の第1の表面に垂直な方向に十分に厚く、マスクのみが、曲げたり、折り畳んだり、損傷を受けたりすることなく取り扱うのに十分な剛性、例えば0.5mm~2.5mmの材料である。そのような実施形態では、支持体は、本開示の製品から作製された消耗品に剛性を与える必要はない。支持体は、0.005mm~0.040mmの厚さ、例えば0.007mmの厚さを有するアルミニウム箔を有することができる。
【0129】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、製品は、支持体およびエアロゾル生成材料の一方または両方を通って延在する1つまたは複数の穿孔をさらに含む。穿孔は、エアロゾル生成材料が支持される支持体の表面の平面内で小さなサイズ、例えば0.5mm未満のサイズである。穿孔は、マスクに最も近い穿孔の端部が開口部によって覆われる位置に配置される。穿孔は、本開示の製品から作製された消耗品が使用されるときにエアロゾル生成材料が支持体から剥離する可能性を低減するという利点を有する。これは、支持体とエアロゾル生成材料との間に蓄積し得るエアロゾルを最小限に抑えるためである。
【0130】
上記の実施形態のいずれかの一実施形態では、支持体は、支持体が支持領域のすべての位置に存在し、支持領域を画定するマスクの縁部に隣接するマスクの部分に固定されるように構成された不連続シートである。そのような実施形態では、使用される支持体の量は最小化され、支持体が必要とされる位置に限定される。
【0131】
エアロゾル生成材料は、例えば、その他の方法で加熱、照射、または通電されたときにエアロゾルを生成することができる材料である。エアロゾル生成材料は、例えば、活性物質および/または香料を含有してもしなくてもよい固体、液体、または半固体(ゲルなど)の形態であり得る。
【0132】
エアロゾル生成材料は、1つもしくは複数の活性物質および/または香味、1つもしくは複数のエアロゾル形成材料、ならびに任意選択的に1つもしくは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0133】
エアロゾル生成材料は、ゲル化剤などの結合剤、およびエアロゾル形成剤を含み得る。任意選択的に、送達される物質、および/または充填材も存在し得る。任意選択的に、水などの溶媒も存在し、エアロゾル生成材料の1つ以上の他の成分は、溶媒に可溶であってもなくてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、植物性材料を実質的に含まない。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は実質的にタバコを含まない。
【0134】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成フィルムを含んでもよく、またはエアロゾル生成フィルムの形態であってもよい。エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤と、エアロゾル形成剤とを含んでもよい。任意選択的に、送達される物質、および/または充填材も存在し得る。エアロゾル生成フィルムは、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。特に、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は実質的にタバコを含まない。
【0135】
エアロゾル生成フィルムは、約0.015mm~約1mmの厚さを有してもよい。例えば、厚さは、約0.05mm、0.1mm、0.15mm、0.2mm、または0.3mm、または約0.015mm~0.3mm、0.015mm~0.25mm、または0.015mm~0.2mmの範囲であってもよい。
【0136】
エアロゾル生成フィルムは、ゲル化剤などの結合剤を、水などの溶媒、エアロゾル形成剤および送達される1つまたは複数の物質などの1つまたは複数の他の成分と組み合わせてスラリーを形成し、次いでスラリーを加熱して溶媒の少なくとも一部を揮発させてエアロゾル生成フィルムを形成することによって形成することができる。
【0137】
スラリーが加熱されて、少なくとも約60wt%、70wt%、80wt%、85wt%または90wt%の溶媒が除去され得る。
【0138】
エアロゾル生成材料は、「非晶質固体」を含んでもよく、または「非晶質固体」であってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、非晶質固体であるエアロゾル生成フィルムを含む。非晶質固体は、「モノリシック固体」であってもよい。非晶質固体は、実質的に非繊維質であってもよい。いくつかの実施形態では、非晶質固体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、非晶質固体中に液体などの何らかの流体を保持し得る固体材料である。いくつかの実施形態において、非晶質固体は、例えば、約50wt%、60wt%、または70wt%の非晶質固体から約90wt%、95wt%、または100wt%の非晶質固体を含み得る。
【0139】
非晶質固体は、植物性材料を実質的に含まなくてもよい。非晶質固体は、実質的にタバコを含まなくてもよい。
【0140】
サセプタは、交流磁場などの変動磁場による浸透によって加熱可能な材料である。サセプタは導電性材料であってもよく、その結果、変動磁場によるサセプタの貫通は、電気渦電流の結果として抵抗加熱によるサセプタの誘導加熱を引き起こす。サセプタは磁性材料であってもよく、その結果、変動磁場によるサセプタの貫通は、サセプタの磁気ヒステリシス加熱を引き起こす。サセプタは、導電性および磁性の両方であってもよく、その結果、サセプタは両方の加熱機構によって加熱可能である。変動磁場を生成するように構成された装置は、磁場生成器と呼ばれる。
【0141】
サセプタは、鉄などの強磁性金属、または鋼もしくは鉄ニッケル合金などの鉄合金を含み得る。いくつかの例示的な強磁性金属は、グレード410のステンレス鋼、またはグレード420のステンレス鋼、またはグレード430のステンレス鋼、または同様のグレードのステンレス鋼などの、400シリーズのステンレス鋼である。代替的に、サセプタは、アルミニウムなどの好適な非磁性、特に常磁性の導電性材料を含み得る。常磁性導電性材料では、誘導加熱は、渦電流による抵抗加熱のみによって生じる。代替的に、サセプタは、非導電性フェリ磁性セラミックなどの非導電性フェリ磁性材料を含み得る。その場合、熱はヒステリシス損失によってのみ生成する。サセプタは、Phytherm 230(50wt%のNi、10wt%のCr、および残りはFeを有する組成(重量%=wt%)を有する)またはPhytherm 260(50wt%のNi、9wt%のCr、および残りはFeを有する組成)のような市販の合金を含み得る。
【0142】
上記の実施形態のうちのいずれかの一実施形態では、エアロゾル生成材料は、活性物質を含む。
【0143】
本明細書で使用される活性物質は、生理学的応答を達成または増強することを意図した材料である生理学的活性材料であり得る。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、精神賦活剤から選択され得る。活性物質は、天然由来であり得るか、または合成的に得られ得る。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、非カンナビノイド由来のテルペン、テイン、B6もしくはB12もしくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、またはそれらの成分、誘導体、もしくは組合せを含み得る。活性物質は、タバコ、カンナビス、または別の植物の、1つもしくは複数の構成成分、誘導体、または抽出物を含んでもよい。
【0144】
活性物質は、1つ以上のカンナビノイドまたはテルペンなどの、大麻の1つ以上の成分、誘導体または抽出物を含み得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの実施形態では、活性物質は、カフェイン、メラトニンまたはビタミンB12を含む。
【0146】
活性物質は、1つ以上の植物性物質またはその成分、誘導体、もしくは抽出物を含み得るか、またはそれらに由来し得る。本明細書で使用される場合、「植物性物質」という用語は、限定されるものではないが、抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種子、花、果実、花粉、外皮、または殻などを含む、植物に由来する任意の材料を含む。あるいは、材料は、合成的に得られた植物に天然に存在する活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉末、ダスト、破砕された粒子、顆粒、ペレット、細片、ストリップ、またはシートなどの形態であり得る。例示的な植物性物質は、タバコ、ユーカリ、スターアニス、麻、ココア、大麻、フェンネル、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カモミール、亜麻、生姜、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、甘草(リコリス)、抹茶、マテ、オレンジの皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶もしくは紅茶などの茶、タイム、クローブ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、ベイリーフ、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモンピール、ミント、ジュニパー、エルダーフラワー、バニラ、ウィンターグリーン、シソ、クルクマ、ウコン、ビャクダン、シラントロ、ベルガモット、オレンジの花、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ヒメウイキョウ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、クワ、チョウセンニンジン、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブ、またはそれらの任意の組合せである。ミントは、以下のミント品種である、ヨウシュハッカ、ハッカ属、エジプシャンミント、セイヨウハッカ、オーデコロンミント、キャンディーミント、カーリーミント、ケンタッキーカーネルミント、ホースミント、パイナップルミント、ベニーロイヤルミント、ミドリハッカ、およびアップルミントから選択され得る。
【0147】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質またはその成分、誘導体、もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物性物質はタバコである。
【0148】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質またはその成分、誘導体、もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物性物質は、ユーカリ、スターアニス、ココア、および麻から選択される。
【0149】
いくつかの実施形態では、活性物質は、1つ以上の植物性物質またはその成分、誘導体、もしくは抽出物を含むか、またはそれらに由来し、植物性物質は、ルイボスおよびフェンネルから選択される。
【0150】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、香味料または香料を含む。
【0151】
本明細書で使用される場合、「香味」および「香味料」という用語は、地域の規制が認可している場合、成人消費者向けの製品に所望の味、香り、または他の体性感覚を作り出すために使用され得る材料を指す。それらは、天然由来の香味料材料、植物性物質、植物性物質の抽出物、合成的に得られた材料、またはそれらの組合せ(例えば、タバコ、大麻、甘草(リコリス)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メープル、抹茶、メントール、ニホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ウコン、インディアンスパイス、アジアンスパイス、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、クワ、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエベラ、カルダモン、セロリ、カスカリア、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、カート、ナスワー、キンマ、シーシャ、マツ、ハニーエッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、オレンジの花、サクラ、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、フェンネル、ワサビ、ピメンタ、生姜、コーヒー、麻、ハッカ属の任意の種からのハッカ油、ユーカリ、スターアニス、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ、オレンジの皮、バラ、緑茶もしくは紅茶などの茶、タイム、ジュニパー、エルダーフラワー、バジル、ベイリーフ、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモンピール、ミント、シソ、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ヒメウイキョウ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味料増強剤、苦味受容体部位遮断薬、感覚受容体部位活性剤もしくは刺激薬、糖および/もしくは代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、もしくはマンニトール)、ならびに木炭、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、または呼気清涼化剤などの、他の添加剤を含み得る。それらは、人工的に作られたもの、合成されたもの、もしくは天然原材料、またはそれらのブレンドであり得る。それらは、任意の適切な形態、例えば、油などの液体、粉末などの固体、または気体であってもよい。
【0152】
いくつかの実施形態では、香料は、メントール、スペアミントおよび/またはペパーミントを含む。いくつかの実施形態では、風味は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類および/またはレッドベリーの風味成分を含む。いくつかの実施形態では、香味はオイゲノールを含む。いくつかの実施形態では、風味は、タバコから抽出された風味成分を含む。いくつかの実施形態では、香料は、大麻から抽出された香料成分を含む。
【0153】
いくつかの実施形態では、香味は、感覚惹起剤を含み得、感覚惹起剤は、アロマまたは味覚神経に加えて、またはその代わりに、第5脳神経(三叉神経)の刺激によって通常化学的に誘発され、知覚される体性感覚を達成することが意図され、これらは、加熱、冷却、ヒリヒリ感、麻痺効果をもたらす薬剤を含み得る。適切な熱効果剤は、それだけに限らないが、バニリルエチルエーテルであってもよく、適切な冷却剤は、それだけに限らないが、ユーカリプトール、WSー3であってもよい。
【0154】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成剤を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、エアロゾルを形成することができる1つ以上の成分を含み得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、および炭酸プロピレンのうちの1つ以上を含み得る。特定の例では、エアロゾル生成剤はグリセロールを含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成剤は、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなどの1つ以上の多価アルコール、グリセロールモノ-、ジ-、もしくはトリアセテートなどの多価アルコールのエステル、ならびに/またはドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなどのモノ-、ジ-、もしくはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。
【0156】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約0.1wt%、0.5wt%、1wt%、3wt%、5wt%、7wt%、または10%~約50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、30wt%、または25wt%のエアロゾル生成剤(すべて乾燥重量ベースで計算)を含み得る。エアロゾル生成剤は可塑剤として作用し得る。例えば、エアロゾル生成材料は、0.5~40wt%、3~35wt%、または10~25wt%のエアロゾル生成剤を含み得る。
【0157】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、27wt%、または30wt%~約60wt%、55wt%、50wt%、45wt%、40wt%、または35wt%のエアロゾル生成剤(DWB)を含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、10~60wt%、20~50wt%、25~40wt%、または30~35wt%のエアロゾル生成剤を含み得る。
【0158】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約40~80wt%、40~75wt%、50~70wt%、または55~65wt%などの最大約80wt%のエアロゾル生成剤(DWB)を含み得る。
【0159】
エアロゾル生成材料はまた、ゲル化剤を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は親水コロイドを含む。いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、デンプン(および誘導体)、セルロース(および誘導体)、ガム、シリカまたはシリコーン化合物、粘土、ポリビニルアルコール、ならびにそれらの組合せを含む群から選択された1つ以上の化合物を含む。例えば、いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩、ペクチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、プルラン、キサンタンガムグアーガム、カラギーナン、アガロース、アカシアガム、フュームドシリカ、PDMS、ケイ酸ナトリウム、カオリン、およびポリビニルアルコールのうちの1つ以上を含む。場合によっては、ゲル化剤は、アルギン酸塩および/またはペクチンを含み、エアロゾル生成材料の形成中に硬化剤(カルシウム源など)と組み合わされ得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、カルシウム架橋アルギン酸塩および/またはカルシウム架橋ペクチンを含み得る。
【0160】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、セルロース系ゲル化剤、非セルロース系ゲル化剤、グアーガム、アカシアガム、およびそれらの混合物から選択された1つ以上の化合物を含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、セルロース系ゲル化剤は、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース(CA)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、酢酸プロピオン酸セルロース(CAP)、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
【0162】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、またはアカシアガムのうちの1つ以上を含む(またはそれらのうちの1つ以上である)。
【0163】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤は、寒天、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ペクチン、カラギーナン、デンプン、アルギン酸塩、およびそれらの組合せを含むがこれらに限定されない、1つ以上の非セルロース系ゲル化剤を含む(またはそれである)。好ましい実施形態では、非セルロースゲル化剤は、アルギン酸塩または寒天である。
【0164】
いくつかの実施形態では、ゲル化剤はアルギン酸塩を含み、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料中に、エアロゾル生成材料の10~30wt%の量(乾燥重量ベースで計算)で存在する。いくつかの実施形態では、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料中に存在する唯一のゲル化剤である。他の実施形態では、ゲル化剤は、アルギン酸塩と、ペクチンなどの少なくとも1つのさらなるゲル化剤と、を含む。
【0165】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、または25wt%~約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、または35wt%のゲル化剤(すべて乾燥重量ベースで計算)を含む。例えば、エアロゾル生成材料は、1~50wt%、5~45wt%、10~40wt%、または20~35wt%のゲル化剤を含み得る。
【0166】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、約20wt%、22wt%、24wt%、または25wt%~約30wt%、32wt%、または35wt%のゲル化剤(すべて乾燥重量ベースで計算)を含む。例えば、エアロゾル生成材料は、20~35wt%または25~30wt%のゲル化剤を含み得る。
【0167】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、または20wt%~約60wt%、50wt%、40wt%、30wt%、または25wt%のゲル化剤(DWB)を含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、10~40wt%、15~30wt%、または20~25wt%のゲル化剤(DWB)を含み得る。
【0168】
例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約10wt%、20wt%、25wt%、30wt%、または35wt%~約60wt%、55wt%、50wt%、または45wt%の量のゲル化剤および充填材を総合して一緒に含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、または35~45wt%の量のゲル化剤および充填材を総合して一緒に含む。
【0169】
例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、25wt%、30wt%、または35wt%~約60wt%、55wt%、50wt%、または45wt%の量のゲル化剤(すなわち、充填材の量を考慮しない)を含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~60wt%、20~60wt%、25~55wt%、30~50wt%、または35~45wt%の量のゲル化剤(すなわち、充填材の量を考慮しない)を含む。
【0170】
いくつかの例では、アルギン酸塩は、エアロゾル生成材料の約5~40wt%、または15~40wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約5~40wt%、または15~40wt%の量のアルギン酸塩を含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約20~40wt%、または約15wt%~35wt%の量のアルギン酸塩を含む。
【0171】
いくつかの例では、ペクチンは、エアロゾル生成材料の約3~15wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約3~15wt%の量のペクチンを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量のペクチンを含む。
【0172】
いくつかの例では、グアーガムは、エアロゾル生成材料の約3~40wt%の量でゲル化剤に含まれる。すなわち、エアロゾル生成材料は、乾燥重量でエアロゾル生成材料の約3~40wt%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約5~10wt%の量のグアーガムを含む。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約15~40wt%、または約20~40wt%、または約15~35wt%の量のグアーガムを含む。
【0173】
例では、アルギン酸塩は、ゲル化剤の少なくとも約50wt%の量で存在する。例では、エアロゾル生成材料はアルギン酸塩およびペクチンを含み、アルギン酸塩とペクチンとの比は1:1~10:1である。アルギン酸塩とペクチンとの比は、典型的には>1:1であり、すなわち、アルギン酸塩はペクチンの量より多い量で存在する。例では、アルギン酸塩とペクチンとの比は、約2:1~8:1、または約3:1~6:1、またはおよそ4:1である。
【0174】
エアロゾル生成材料は、(a)エアロゾル生成材料またはその前駆体の成分を含むスラリーを形成すること、(b)スラリーの層を形成すること、(c)スラリーを、ゲルを形成するように硬化すること、および(d)乾燥させてエアロゾル生成材料を形成することによって形成され得る。
【0175】
(b)スラリーの層を形成することは、典型的には、スラリーを噴霧、鋳造、または押出成形することを含む。例では、スラリー層は、スラリーをエレクトロスプレーすることによって形成される。例では、スラリー層は、スラリーを鋳造することによって形成される。
【0176】
いくつかの例では、(b)および/または(c)および/または(d)は、少なくとも部分的に、同時に行われる(例えば、エレクトロスプレー中に)。いくつかの例では、(b)、(c)、および(d)は連続して行われる。
【0177】
いくつかの例では、スラリーは支持体に適用される。層は、支持体上に形成され得る。
【0178】
例では、スラリーは、ゲル化剤、エアロゾル形成剤、および活性物質を含む。スラリーは、エアロゾル生成材料の組成に関して本明細書に与えられた割合のうちのいずれかでこれらの成分を含み得る。例えば、スラリーは(乾燥重量ベースで)、
-ゲル化剤および任意選択的に充填材であって、ゲル化剤および充填材の量が、総合して一緒にスラリーの約10~60wt%の量である、ゲル化剤および任意選択的に充填材と、
-スラリーの約40~80wt%の量のエアロゾル形成剤材料と、
-任意選択的に、スラリーの最大約20wt%の量の活性物質と、
を含み得る。
【0179】
ゲル(c)を硬化させることは、硬化剤をスラリーに与えることを含み得る。例えば、スラリーは、ゲル前駆体としてアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、またはアルギン酸アンモニウムを含み得、カルシウム源(塩化カルシウムなど)を含む硬化剤がスラリーに添加されてアルギン酸カルシウムゲルが形成され得る。
【0180】
例では、硬化剤は、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、またはそれらの組合せを含むか、またはそれらからなる。いくつかの例では、硬化剤は、ギ酸カルシウムおよび/または乳酸カルシウムを含むか、またはそれからなる。特定の例において、硬化剤は、ギ酸カルシウムを含むか、またはギ酸カルシウムからなる。本発明者らは、典型的には、ギ酸カルシウムを硬化剤として採用することにより、より大きな引張強度およびより大きな伸長抵抗を有するエアロゾル生成材料が得られることを特定した。
【0181】
カルシウム源などの硬化剤の総量は、0.5~5wt%(乾燥重量ベースで計算)であり得る。好適には、総量は、約1wt%、2.5wt%、または4wt%~約4.8wt%または4.5wt%であり得る。本発明者らは、硬化剤の添加が少なすぎると、エアロゾル生成材料成分が安定化せず、これらの成分がエアロゾル生成材料から脱落する結果となるエアロゾル生成材料が生じ得ることを見出した。本発明者らは、硬化剤を添加しすぎると、非常に粘着性が高く、その結果、取扱い性が悪いエアロゾル生成材料が生じることを見出した。
【0182】
エアロゾル生成材料がタバコを含有しない場合、より多量の硬化剤を適用する必要があり得る。したがって、場合によっては、硬化剤の総量は、乾燥重量ベースで計算して、5~10wt%などの0.5~12wt%であり得る。好適には、総量は、約5wt%、6wt%、または7wt%~約12wt%または10wt%であり得る。この場合、エアロゾル生成材料は一般にタバコを含有しないこととなる。
【0183】
例では、スラリーに硬化剤を加えることは、スラリーの頂部表面などのスラリー上に硬化剤を噴霧することを含む。
【0184】
アルギン酸塩類はアルギン酸の誘導体であり、典型的には高分子量ポリマー(10~600kDa)である。アルギン酸は、(1,4)-グリコシド結合で一緒に結合して多糖を形成する、β-D-マンヌロン酸(M)単位およびα-L-グルロン酸(G)単位(ブロック)のコポリマーである。カルシウムカチオンを添加すると、アルギン酸塩は架橋してゲルを形成する。高いGモノマー含有量を有するアルギン酸塩類は、カルシウム源の添加時にゲルをより容易に形成することが見出された。したがって、場合によっては、ゲル前駆体は、アルギン酸塩コポリマー中のモノマー単位の少なくとも約40%、45%、50%、55%、60%、または70%がα-L-グルロン酸(G)単位であるアルギン酸塩類を含み得る。
【0185】
例では、乾燥(d)により、スラリー中の水の約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、または90wt%~約80wt%、90wt%、または95wt%(WWB)が除去される。
【0186】
例では、乾燥(d)により、鋳込材料の厚さが少なくとも80%、好適には85%または87%減少する。例えば、スラリーは2mmの厚さで鋳造され、得られた乾燥エアロゾル生成材料は0.2mmの厚さを有する。
【0187】
いくつかの例では、スラリー溶媒は、水から本質的になるか、または水からなる。いくつかの例では、スラリーは、約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、または90wt%の溶媒(WWB)を含む。
【0188】
溶媒が水からなる例では、スラリーの乾燥重量含有率はエアロゾル生成材料の乾燥重量含有率と一致し得る。したがって、固体組成に関する本明細書の議論は、本発明のスラリーの態様と組み合わせて明示的に開示されている。
【0189】
エアロゾル生成材料は、香味料を含み得る。好適には、エアロゾル生成材料は、最大約80wt%、70wt%、60wt%、55wt%、50wt%、または45wt%の香味料を含み得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、10wt%、20wt%、30wt%、35wt%、または40wt%の香味料(すべて乾燥重量ベースで計算)を含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、1~80wt%、10~80wt%、20~70wt%、30~60wt%、35~55wt%、または30~45wt%の香味料を含み得る。場合によっては、香味料は、メントールを含むか、メントールから本質的になるか、またはメントールからなる。
【0190】
エアロゾル生成材料は、充填剤を含んでもよい。
【0191】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、1wt%~60wt%、または5wt%~50wt%、または5wt%~30wt%、または10wt%~20wt%などの、60wt%未満の充填材を含む。
【0192】
他の実施形態では、エアロゾル生成材料は、20wt%未満、好適には10wt%未満、または5wt%未満の充填材を含む。場合によっては、エアロゾル生成材料は1wt%未満の充填剤を含み、場合によっては充填剤を含まない。
【0193】
いくつかのそのような場合、エアロゾル生成材料は、少なくとも1wt%の充填材、例えば、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも20wt%、少なくとも30wt%、少なくとも40wt%、または少なくとも50wt%の充填材を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、5~25wt%の充填材を含む。
【0194】
充填材は、存在する場合は、炭酸カルシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイダルシリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの1つ以上の無機充填材料、およびモレキュラーシーブなどの好適な無機吸着剤を含み得る。充填材は、木材パルプ、セルロース、およびセルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)など)などの1つ以上の有機充填材料を含み得る。特定の場合には、エアロゾル生成材料は、チョークなどの炭酸カルシウムを含まない。
【0195】
充填材を含む特定の実施形態では、充填材は繊維質である。例えば、充填材は、木材パルプ、麻繊維、セルロースまたはセルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)など)などの繊維質有機充填材料であり得る。
【0196】
理論に束縛されることを望むものではないが、エアロゾル生成材料に繊維質充填材を含めることにより、材料の引張強度を高まり得ると考えられる。これは、エアロゾル生成材料シートがエアロゾル化可能な材料のロッドに外接する場合など、エアロゾル生成材料がシートとして提供される例において特に有効であり得る。
【0197】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はタバコ繊維を含まない。特定の実施形態では、エアロゾル生成材料は繊維質材料を含まない。
【0198】
エアロゾル生成材料は、1つもしくは複数の活性物質および/または香味、1つもしくは複数のエアロゾル形成材料、ならびに任意選択的に1つもしくは複数の他の機能性材料を含んでもよい。
【0199】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、活性物質をさらに含む。例えば、場合によっては、エアロゾル生成材料は、タバコ材料および/またはニコチンをさらに含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、粉末タバコおよび/またはニコチンおよび/またはタバコ抽出物を含む。
【0200】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)5~60wt%のタバコ材料および/またはニコチンを含み得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、または25wt%~約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、または30wt%の活性物質を含み得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、または25wt%~約70wt%、60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、または30wt%のタバコ材料を含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、または20~35wt%のタバコ材料を含み得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、2wt%、3wt%、または4wt%~約20wt%、18wt%、15wt%、または12wt%のニコチンを含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、または3~12wt%のニコチンを含み得る。
【0201】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、タバコ抽出物などの活性物質を含む。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)5~60wt%のタバコ抽出物を含み得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約5wt%、10wt%、15wt%、20wt%、または25wt%~約60wt%、50wt%、45wt%、40wt%、35wt%、または30wt%のタバコ抽出物を含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、10~50wt%、15~40wt%、または20~35wt%のタバコ抽出物を含み得る。タバコ抽出物は、エアロゾル生成材料が(乾燥重量ベースで計算して)1wt%、1.5wt%、2wt%、または2.5wt%~約6wt%、5wt%、4.5wt%、または4wt%のニコチンを含むような濃度でニコチンを含有し得る。場合によっては、エアロゾル生成材料中には、タバコ抽出物から生じるニコチン以外のニコチンは存在しなくてもよい。
【0202】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はタバコ材料を含まないが、ニコチンを含む。いくつかのそのような場合、エアロゾル生成材料は、(乾燥重量ベースで計算して)約1wt%、2wt%、3wt%、または4wt%~約20wt%、18wt%、15wt%、または12wt%のニコチンを含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、1~20wt%、2~18wt%、または3~12wt%のニコチンを含み得る。
【0203】
場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、または30wt%であり得る。場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、(すべて乾燥重量ベースで計算して)約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、または40wt%未満であり得る。
【0204】
場合によっては、タバコ材料、ニコチン、および香味料の総含有量は、少なくとも約0.1wt%、1wt%、5wt%、10wt%、20wt%、25wt%、または30wt%であり得る。場合によっては、活性物質および/または香味料の総含有量は、(すべて乾燥重量ベースで計算して)約90wt%、80wt%、70wt%、60wt%、50wt%、または40wt%未満であり得る。
【0205】
エアロゾル生成組成物は、1つ以上の活性物質を含み得る。例では、エアロゾル生成材料は、1つ以上の活性物質、例えば最大約20wt%のエアロゾル生成材料を含む。例では、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の約1wt%、5wt%、10wt%、または15wt%~約20wt%、15wt%、15wt%、または5wt%の量の活性物質を含む。
【0206】
活性物質は、生理学的および/または嗅覚応答を達成するために、エアロゾル生成組成物に含まれる生理学的および/または嗅覚活性物質を含み得る。
【0207】
タバコ材料は、エアロゾル生成組成物中に、約50~95wt%、または約60~90wt%、または約70~90wt%、または約75~85wt%の量で存在し得る。
【0208】
タバコ材料は、任意の形式で存在し得るが、典型的には細かく刻まれている(例えば、細幅の細片に切断されている)。細かく刻まれたタバコ材料をエアロゾル生成材料と好適にブレンドして、エアロゾル生成組成物全体にわたってタバコ材料およびエアロゾル生成材料が均一に分散したエアロゾル生成組成物を提供し得る。
【0209】
例では、タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコ茎、再構成タバコ、および/またはタバコ抽出物のうちの1つ以上を含む。驚くべきことに、本発明者らは、エアロゾル生成組成物中に比較的大量の葉身タバコを使用しても、非燃焼式エアロゾル供給システムによって加熱された場合に許容可能なエアロゾルを提供することが可能であることを特定した。葉身タバコは、典型的には優れた感覚特性を提供する。例では、タバコ材料は、タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、または95wt%の量の葉身タバコを含む。特定の例では、タバコ材料は、タバコ材料の少なくとも約50wt%、60wt%、70wt%、80wt%、85wt%、90wt%、または95wt%の量の刻みタバコを含む。
【0210】
タバコ材料を製造するために使用されるタバコは、単一のグレードまたはブレンド、カットラグもしくはホールリーフなどの任意の適切なタバコであってもよく、バージニアおよび/またはバーレーおよび/またはオリエンタルを含む。
【0211】
いくつかの実施形態では、1つ以上の他の機能材料は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、結合剤、充填材、安定剤、および/または酸化防止剤のうちの1つ以上を含み得る。
【0212】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、製造中に溶融香味料を乳化させた乳化剤をさらに含み得る。例えば、エアロゾル生成材料は、約5wt%~約15wt%(乾燥重量ベースで計算)、好適には約10wt%の乳化剤を含み得る。乳化剤は、アカシアガムを含み得る。
【0213】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はヒドロゲルであり、湿重量ベースで計算して約20wt%未満の水を含む。場合によっては、ヒドロゲルは、湿重量ベースで計算して約15wt%、12wt%、または10wt%未満の水を含み得る。場合によっては、ヒドロゲルは、少なくとも約1wt%、2wt%、または少なくとも約5wt%の水(WWB)を含み得る。
【0214】
エアロゾル生成材料は、1wt%~15wt%などの任意の好適な含水量を有し得る。好適には、エアロゾル生成材料の含水量は、約5wt%、7wt%、または9wt%~約15wt%、13wt%、または11wt%(WWB)であり、最も好適には約10wt%である。エアロゾル生成材料の含水量は、例えば、カールフィッシャー滴定または熱伝導度型検出器付きガスクロマトグラフィー(GC-TCD)によって決定され得る。
【0215】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香味料、および任意選択的に活性物質から本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。
【0216】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、水、エアロゾル生成剤、香味料、ならびに任意選択的にタバコ材料および/またはニコチン源から本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。
【0217】
例では、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、活性物質、および水から本質的になるか、またはそれらからなる。例では、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、および水から本質的になるか、またはそれらからなる。
【0218】
例では、エアロゾル生成材料は香料を含まず、特定の例では、エアロゾル生成材料は活性物質を含まない。
【0219】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料はエアロゾル生成材料を含み、エアロゾル生成材料は、
-1~60重量%のゲル化剤、
-0.1~50重量%のエアロゾル生成剤、および
-0.1~80重量%の香味料を含み、
これらの重量は乾燥重量ベースで計算され、
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、1~80重量%の香味料(乾燥重量ベース)を含む。
【0220】
いくつかの実施形態では、
-1~50wt%のゲル化剤、
-0.1~50wt%のエアロゾル生成剤、および
-30~60wt%の香味料を含み、
これらの重量が、乾燥重量ベースで計算される、エアロゾル生成材料。
【0221】
エアロゾル生成材料の代替的な実施形態では、エアロゾル生成材料はエアロゾル生成材料を含み、エアロゾル生成材料は、
-1~60wt%のゲル化剤、
-5~60wt%のエアロゾル生成剤、および
-10~60wt%のタバコ抽出物を含み、
これらの重量は乾燥重量ベースで計算される。
【0222】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、
-1~60wt%のゲル化剤、
-20~60wt%のエアロゾル生成剤、および
-10~60wt%のタバコ抽出物を含み、
これらの重量は乾燥重量ベースで計算される。
【0223】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、20~35wt%のゲル化剤と、10~25wt%のエアロゾル形成剤材料と、5~25wt%の繊維含有充填材と、35~50wt%の香料および/または活性物質と、を含む。
【0224】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、ゲル化剤、エアロゾル生成剤、タバコ抽出物、水、および任意選択的に香味料から本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。場合によっては、エアロゾル生成材料は、グリセロール、アルギン酸塩および/またはペクチン、タバコ抽出物、ならびに水から本質的になり得るか、またはそれらからなり得る。
【0225】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、以下の組成(DWB)である、約5wt%~約40wt%、もしくは約10wt%~30wt%、または約15wt%~約25wt%の量のゲル化剤(好ましくはアルギン酸塩を含む)、約30wt%~約60wt%、または約40wt%~55wt%、または約45wt%~約50wt%の量のタバコ抽出物、約10wt%~約50wt%、または約20wt%~約40wt%、または約25wt%~約35wt%(DWB)の量のエアロゾル生成剤(好ましくはグリセロールを含む)を含み得る。
【0226】
一実施形態では、エアロゾル生成材料は、約20wt%のアルギン酸塩ゲル化剤、約48wt%のバージニアタバコ抽出物、および約32wt%のグリセロール(DWB)を含む。
【0227】
エアロゾル生成材料の「厚さ」は、第1の表面と第2の表面との間の最短距離を表す。エアロゾル生成材料がシートの形態である実施形態では、エアロゾル生成材料の厚さは、シートの第1の平面表面と、シートの第1の平面表面の反対側のシートの第2の平面表面との間の最短距離である。
【0228】
場合によっては、エアロゾル形成エアロゾル生成材料層は、約0.015mm~約1.5mm、好適には約0.05mm~約1.5mm、または0.05mm~約1.0mmの厚さを有する。好適には、厚さは、約0.1mmまたは0.15mm~約1.0mm、0.5mm、または0.3mmの範囲であり得る。
【0229】
場合によっては、エアロゾル生成材料は、約0.015mm~約1.0mmの厚さを有し得る。好適には、厚さは、約0.05mm、0.1mm、または0.15mm~約0.5mmまたは0.3mmの範囲であり得る。
【0230】
0.2mmの厚さを有する材料が特に適している。エアロゾル生成材料は、2つ以上の層を備え得、本明細書に記載の厚さは、それらの層の合計厚さを指す。
【0231】
エアロゾル生成材料が厚すぎる場合、加熱効率が損なわれることが分かった。これは、使用中の電力消費に悪影響を及ぼす。逆に、エアロゾル生成材料が薄すぎる場合、製造および取り扱いが困難であり、非常に薄い材料は鋳造が難しく、脆く、使用中のエアロゾル形成を損なう可能性がある。
【0232】
本明細書で規定される厚さは、材料の平均厚さである。場合によっては、エアロゾル生成材料の厚さは、25%、20%、15%、10%、5%、または1%以下だけ変動し得る。
【0233】
いくつかの例では、シート形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約900N/mの引張強度を有し得る。エアロゾル生成材料が充填材を含まない場合などのいくつかの例では、エアロゾル生成材料は、200N/m~400N/m、または200N/m~300N/m、または約250N/mの引張強度を有し得る。
【0234】
そのような引張強度は、エアロゾル生成材料がシートとして形成され、次いで細断されてエアロゾル生成物品に組み込まれる実施形態に特に適し得る。エアロゾル生成材料が充填材を含む場合などのいくつかの例では、エアロゾル生成材料は、600N/m~900N/m、または700N/m~900N/m、または約800N/mの引張強度を有し得る。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料が、好適にはチューブの形態のロール状シートとしてエアロゾル生成物品/アセンブリに含まれる実施形態に特に適し得る。
【0235】
いくつかの例では、シート形態のエアロゾル生成材料は、約200N/m~約2600N/mの引張強度を有し得る。いくつかの例では、エアロゾル生成材料は、600N/m~2000N/m、または700N/m~1500N/m、または約1000N/mの引張強度を有し得る。そのような引張強度は、エアロゾル生成材料を構成するエアロゾル生成材料が形成され、シートとしてエアロゾル生成消耗品に組み込まれる実施形態に特に適し得る。
【0236】
エアロゾル生成材料を含むエアロゾル生成材料は、30g/m2~350g/m2などの任意の好適な面積密度を有し得る。場合によっては、シートは、50~250g/m2、または約70~210g/m2、または約90~190g/m2、または好適には約100g/m2の単位面積当たりの質量を有し得る(それによって、刻みラグタバコと同様の密度を有し、これらの物質の混合物は容易に分離しないこととなる)。場合によっては、シートは、約30~70g/m2、40~60g/m2、または25~60g/m2の単位面積当たりの質量を有し得、タバコなどのエアロゾル化可能な材料を包むために使用され得る。
【0237】
本明細書に記載のすべての重量パーセント(wt%と表記)は、別段の明示的な記述のない限り、乾燥重量基準で計算される。すべての重量比は、乾燥重量基準でも計算される。乾燥重量基準で引用される重量は、水以外の抽出物、スラリーまたは材料の全体を指し、グリセロールなど、室温および室内圧力でそれ自体が液体である成分を含み得る。これに対して、湿潤重量基準で引用された重量パーセントは、水を含むすべての成分を指す。
【0238】
本明細書で使用される場合、「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する要素を示す。シートの主表面は、シートが平坦である場合に幅寸法および長さ寸法の両方で延在する表面である。シートは、例えば、ストリップであってもよい。
【0239】
エアロゾル生成材料は、着色剤を含み得る。着色剤の添加により、エアロゾル生成材料の視覚的外観が変化し得る。エアロゾル生成材料中の着色剤の存在により、エアロゾル生成材料およびエアロゾル生成材料の視覚的外観が高められ得る。エアロゾル生成材料に着色剤を添加することによって、エアロゾル生成材料は、エアロゾル生成材料の他の成分、またはエアロゾル生成材料を備える物品の他の構成要素と色合わせされ得る。
【0240】
エアロゾル生成材料の所望の色に応じて、様々な着色剤が使用され得る。エアロゾル生成材料の色は、例えば、白色、緑色、赤色、紫色、青色、褐色、または黒色であり得る。他の色もまた想定される。天然または合成染料、食品グレードの着色剤、および医薬品グレードの着色剤などの天然または合成着色剤が使用され得る。特定の実施形態では、着色剤はカラメルであり、これはエアロゾル生成材料に褐色の外観を付与し得る。そのような実施形態では、エアロゾル生成材料の色は、他の成分(タバコ材料など)の色と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料に着色剤を添加すると、エアロゾル生成材料中の他の構成要素と視覚的に区別できなくなる。
【0241】
着色剤は、エアロゾル生成材料の形成中に組み込まれ得(例えば、エアロゾル生成材料を形成する材料を含むスラリーを形成するとき)、または着色剤は、エアロゾル生成材料の形成後にエアロゾル生成材料に適用され得る(例えば、エアロゾル生成材料上に着色剤を噴霧することによって)。
【0242】
上記の実施形態のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、タルカムパウダー、炭酸カルシウム粉末、または他の粉末が、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの別個の部分の露出した表面に適用される。これにより、エアロゾル生成材料の粘着性または接着性のレベルが低下し得る。
【0243】
添付の図面の以下の説明では、2つ以上の実施形態内に同じ要素が存在する場合、全体を通してその要素に同じ参照番号が使用され、同様の要素が存在する場合、同様の参照番号(同じ番号に100の倍数を加えたもの)が使用される。
【0244】
図1および図2を参照すると、不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品の製造に使用するための製品2が示されている。製品2は、支持体4と、エアロゾル生成材料6と、マスク8とを備える。エアロゾル生成材料6は、支持体4の第1の表面10上に支持されている。別の図示されていない実施形態では、エアロゾル生成材料6は、支持体4の第2の表面11上に支持されている。
【0245】
支持体4およびマスク8は、シート材料であり、これらの材料の主要な(より大きな)表面の平面内の任意の適切な寸法であってもよい。支持体4およびマスク8は、実質的に同じサイズおよび形状である。
【0246】
マスク8は、マスク8の主表面間に延在するいくつかの開口部12を備え、各開口部12は、支持体4の第1の表面10上に支持領域を画定する。
【0247】
エアロゾル生成材料6は、図2では、エアロゾル生成材料6の複数の別個の部分6Aの形態である。エアロゾル生成材料6は、エアロゾル生成材料膜の形態である。図2では、エアロゾル生成材料の4つの部分6Aが示されており、本開示は、1つから多くの部分に及ぶ他の数の部分6Aを含む。部分の数は、マスク8および支持体4の表面10の寸法、開口部12の互いからの所望の間隔、ならびに支持体4およびマスク8の取り扱いの実用性によってのみ制限され得る。
【0248】
エアロゾル生成材料の部分6Aは、支持体4の表面10の平面内で長方形であるように示されている。本開示は、他の形状または様々な形状を有する部分6Aを含む。
【0249】
エアロゾル生成材料の部分6Aは、マスク8の開口部12によって画定された支持領域内の表面10上に配置される。開口部12は、ほぼ正方形のグリッドパターンである互いに対して空間的配置にあり、その結果、同じパターンを有する支持体の表面10上に支持領域が得られる。支持領域内にない支持体4の表面10の部分は、支持領域を分離する。
【0250】
支持体4は、第1の表面10に適用されたマスク8を有し、エアロゾル生成材料の部分6Aは各々、支持領域の一部を覆い、線12Aによって示される支持領域の周囲から離間している。
【0251】
図3を参照すると、支持体4の表面10は平面図で示され、エアロゾル生成材料の部分6Aが表面10上に配置される。破線12Aは、マスク8が表面10に適用されるときの開口部12の縁部および支持領域の周囲を表す。図3および図4に見られるように、部分6Aは、開口部12を画定する面を画定するマスク8の面が部分6Aの各々を密接に取り囲むような形状および寸法にされる。
【0252】
マスク8は、マスク8の第1および第2の主面である第1および第2の表面16、20を有する。第2の表面20は、支持体4の表面10に隣接するように意図されており、第1の表面16は、マスクが支持体4の第1の表面10に適用されるとき、第2の表面20よりも支持体4の表面10から遠い。マスクの厚さ(支持体4の表面10に垂直な方向におけるマスク8の第1の表面16と第2の表面20との間の距離)は、エアロゾル生成材料の部分6Aの最大厚さ(支持体4の表面10に垂直な方向)よりも大きい。これにより、図4に示すように、部分6Aの表面14は、マスク8の表面16よりも支持体4の表面10に近く、部分6Aは、少なくとも部分的にマスク8によって外部物体による接触および損傷から保護されるという結果を有する。また、エアロゾル生成材料6が製品2の次の層に接触して潜在的に付着することなく、製品2を積層または巻くことができるという結果も有する。
【0253】
マスク8の表面16は、ブランド設定、取扱説明書、製品情報、および/または装飾材料を支持するために使用することができる。
【0254】
マスク8は、接着剤18によって支持体4に接着されている。図4をさらに参照すると、接着剤18は、この第1の実施形態では、支持体4の表面10とマスク8の第2の表面20との間に接着剤の層が存在するように適用される。エアロゾル生成材料は、マスク8と支持体4との間に必要な接着強度を達成するのに十分に粘着性であり、接着剤18が加熱される場合のエアロゾル生成材料の公知の特性のために、接着剤18として使用される。
【0255】
図5および図6を参照すると、第2の実施形態では、製品102は、上述の製品2と同様の構造であり、以下の違いがある。図5に示すように、支持体4の表面10は平面図で示され、エアロゾル生成材料の部分6Aが表面10上に配置される。破線112Aは、マスク108が表面10に適用されるときの開口部112/支持領域の縁部を表す。図5および図6に見られるように、開口部112は、開口部112を画定するマスク108の面が部分6Aの各々を取り囲むが、部分6Aから離間されるような形状および寸法にされる。その結果、開口部112は、部分6A、および部分6Aを取り囲む支持体4の表面10の部分に重なる。
【0256】
マスク108は、接着剤118によって支持体4に接着されている。図6をさらに参照すると、この実施形態では、接着剤118は、接着剤118のビード(bead)または薄いストリップがエアロゾル生成材料6を支持しない支持体4の表面10の部分にわたって延在するように適用される。接着剤118のビード(bead)は、支持体4の表面10とマスク108の第2の表面120との間に延在する。接着剤118のビード(bead)は、図5に長い破線118で示されている。
【0257】
図7および図8を参照すると、第3の実施形態では、製品202は、上述の製品2と同様の構造であり、以下の違いがある。図7に示すように、支持体4の表面10は平面図で示され、エアロゾル生成材料の部分206Aが表面10上に配置される。破線212Aは、マスク208がエアロゾル生成材料の表面10および部分206A上に重ねられたときの開口部212/支持領域の縁部を表す。図7および図8に見られるように、開口部212は、開口部212を画定するマスク208の面がエアロゾル生成材料の部分206Aの一部のみを囲み、部分206Aがそれぞれ隣接する支持領域の間に延在するような形状および寸法にされる。結果として、支持体4の表面10のいかなる一部も、開口部212のいずれを介してもアクセス可能ではない。
【0258】
マスク208は、接着剤218によって支持体4およびエアロゾル生成材料の部分206Aに接着される。この実施形態では、接着剤218は、マスク208の面220と、支持体4の表面10のエアロゾル生成材料の部分206Aを支持していない部分と、エアロゾル生成材料の部分206Aの開口部212によって覆われていない部分との間に接着剤218が延在するように適用される。
【0259】
図8に示す接着構成の代替的な接着構成では、図9に示すように、マスク208は、接着剤218によって支持体4およびエアロゾル生成材料の部分206Aに接着される。接着剤218は、この実施形態では、接着剤218がマスク208の面220とエアロゾル生成材料の部分206Aを支持しない支持体4の表面10の部分との間に延在するように適用される。
【0260】
エアロゾル生成材料の部分206Aは、支持体4およびエアロゾル生成材料の部分206Aを通って延在する1つまたは複数の穿孔240を備える。穿孔240は、支持体4の表面10の平面内で小さなサイズであり、マスク208の表面216に最も近い穿孔240の端部が開口部212によって覆われる位置に配置される。穿孔240は、製品202から作製された消耗品が不燃性エアロゾル供給システムで使用されるときにエアロゾル生成材料が支持体4から剥離する可能性を低減する。
【0261】
図10を参照すると、上述のような製品2、102、202を製造するために、支持体4のロール22の形態の支持体4が提供される。ロール22の幅(ロール22の軸方向)は、1つ以上の製品2、102、202の幅である。ロール22は、製造装置(図示せず)の一部である軸に支持されている。支持体4は、支持体4を支持するフラットベッド24に沿って、支持体の表面10が最も上になるように(矢印26が上を向くように)ロール22から連続的に送り出される。フラットベッド24は、支持体4がベッド24に沿って移動する際に、支持体4が偏向したり位置が変化したりするのを防ぐ。
【0262】
支持体4がフラットベッド24に沿って移動すると、エアロゾル生成材料の部分6A(明確にするために、部分6Aのすべてがラベル付けされているわけではない)が、予め定められたパターンで支持体4の表面10に適用される。パターンは、エアロゾル生成材料の部分6Aの間に存在するエアロゾル生成材料6のない支持体4の表面10の領域を含む。
【0263】
エアロゾル生成材料の部分6Aは、適切な適用装置(図示せず)を使用して、適切な適用技術、例えば回転スクリーン印刷によって、エアロゾル生成材料スラリーの形態で支持体4に適用される。部分6Aは、図示のように長方形であってもよいし、代替的な形状であってもよい。それらは、予め定められた量のエアロゾル生成材料を含んでもよい。
【0264】
エアロゾル生成材料の部分6Aが支持体4に適用されると、エアロゾル生成材料の部分6Aは、硬化または少なくとも部分的に硬化されることが可能か、または硬化または少なくとも部分的に硬化される。これは、支持体/部分6Aのさらなる処理が行われる前にエアロゾル生成材料の部分6Aに対して長い移動期間を有することによって達成することができる(表現を容易にするために、このとき支持体4が移動する長いベッドは図示されていない)。
【0265】
あるいは、支持体4および部分6Aは、エアロゾル生成材料の部分6Aが硬化される速度を増加および/または制御する1つまたは複数の環境条件またはエネルギー源(図示せず)に曝露され得る。例えば、部分6Aは、部分6Aを硬化する速度を高めるために赤外線に曝露されてもよい。エアロゾル生成材料の部分6Aの硬化速度を制御する能力は、エアロゾル生成材料の硬化または部分的な硬化の品質および特性を制御することができるという結果を有する。例えば、硬化速度は、エアロゾル生成材料に亀裂または他の不連続部の形成を誘発しない速度に維持されてもよい。
【0266】
上述のような製品2、102、202の製造はまた、1つまたは複数の開口部12を備えるマスク8の提供を含む。マスク8は、マスク8に既に形成された開口部12がマスク8を形成する材料のロール28の形態で提供される。開口部の形成は、製品2、102、201の製造におけるマスク8の使用とは異なる時間および/または異なる位置で行われてもよい。開口部の形成は、公知の方法により行うことができる。
【0267】
図11を参照し、さらに図10を参照すると、マスク8の開口部12(明確にするために、すべての開口部12がラベル付けされているわけではない)は、グループ30に配置されている。開口部12の各グループ30は、製品2、102、202の一部となる開口部に対応し、最終的に製品が不燃性エアロゾル供給システムに関連して使用可能となる個々の消耗品に分離されると、消耗品の開口部を形成する。
【0268】
マスク8のロール28は、支持体4のロール22と同じ幅(ロール28の軸方向)である。ロール28は、製造装置(図示せず)の一部である軸に支持されている。マスク8は、ロール28から連続的に送り出され、マスク8を接着剤適用装置32に通過させる経路に沿って送り出される。
【0269】
接着剤適用装置32は、任意の公知の接着剤適用手段、例えば接着剤ローラとすることができる。接着剤適用装置32は、エアロゾル生成材料6を支持しない支持体4の表面10の部分に対応するマスク8の表面20の一部に接着剤18(図10には図示せず)を適用するように構成される。
【0270】
マスク8は、マスク8が支持体4に重なり、各開口部12が、この実施形態ではエアロゾル生成材料の部分6Aの一部に重なる位置まで経路をたどる。マスクがその位置に入ると、マスク8の表面20上の接着剤18が支持体4の表面10と接触する。
【0271】
その後、支持体4およびマスク8は、支持体4およびマスク8を一緒に押し付ける圧縮ローラ(図示せず)を通過する。これにより、接着剤18が支持体4に確実に付着する。
【0272】
圧縮後、支持体4およびマスク8は、保管ロール34上に供給される。支持体4およびマスク8は、保管ロール34として保管することができる。マスク8は、部分6Aのエアロゾル生成材料が、支持体4の表面10に垂直な方向において、マスク8の表面20と表面16との間の距離よりも厚くならないような厚さであるため、各開口部12内のエアロゾル生成材料は、支持体4およびマスク8が保管ロール34上にあるときに支持体4に接触しない。
【0273】
任意選択的に、支持体4およびマスク8がロール34上に供給されると、支持体4およびマスク8は、複数のより薄いロール34Aを形成するように支持体4およびマスク8の移動方向に切断される。図12に示すように、図示の実施形態では、5つのより薄いロール34Aが形成されている。
【0274】
任意選択的に、ロール22からの支持体4の巻き出しと、支持体4およびマスク8の保管ロール34または保管ロール34Aへの巻き取りとの間のある時点で、支持体4は、支持体4およびエアロゾル生成材料の部分6Aの一方または両方を通して1つまたは複数の穿孔240を導入する穿孔装置(図示せず)を通過する。穿孔240は、支持体4の表面10の平面内で小さなサイズ、例えば0.5mm未満のサイズであり、マスク8の表面16に最も近い穿孔240の端部が開口部12によって覆われる位置に配置される。
【0275】
保管ロール34または保管ロール34Aは、複数の消耗品の製造に必要とされるまで保管することができる。
【0276】
図13および図14を参照すると、消耗品38を製造することが所望されるとき、保管ロール、例えば保管ロール34Aが巻き出され、分離線36に沿って分離される。各分離線36の間には、開口部12のグループ30がある。次いで、消耗品38は、不燃性エアロゾル供給システムで使用することができる。
【0277】
上記の説明は例示のみを意図しており、当業者は、開示された発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に変更を加えることができることを認識するであろう。本発明の範囲内に入るさらに他の修正は、本開示の考察に照らして当業者には明らかであろう。
【0278】
様々な実施形態で開示された方法、製品、および消耗品の様々な態様は、単独で、組み合わせて、または上記の実施形態で具体的に説明されていない様々な構成で使用することができる。したがって、本開示は、その適用において、前述の説明に記載された、または図面に示された構成要素の詳細および配置に限定されない。例えば、一実施形態に記載された態様は、他の実施形態に記載された態様と任意の方法で組み合わされてもよい。特定の実施形態を示し説明したが、本発明から逸脱することなくそのより広い態様において変更および修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。以下の特許請求の範囲は、実施例に記載された実施形態によって限定されるべきではなく、全体として説明と一致する最も広い合理的な解釈が与えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-08-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料と、支持体と、マスクとを備える製品を製造する方法であって、
支持体を提供するステップであって、前記支持体が、同じサイズであり、前記支持体の対向する表面上にある第1の表面および第2の表面を有する、前記支持体を提供するステップと、
マスクを提供するステップであって、前記マスクが、前記マスクが前記支持体に対して適用配向で前記支持体の前記第1の表面に適用される場合、前記マスクによって覆われていない前記支持体の前記第1の表面上に少なくとも1つの領域があり、前記マスクによって覆われていない各領域が支持領域であるように構成される、前記マスクを提供するステップと、
前記支持領域の少なくとも1つがエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われる前記支持体の前記第1の表面にエアロゾル生成材料を適用するステップと、
前記マスクを前記適用配向で前記支持体の前記第1および第2の表面の一方に適用するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
エアロゾル生成材料の適用がエアロゾル生成材料スラリーの適用である、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、前記支持体に適用された前記エアロゾル生成材料スラリーを少なくとも部分的に硬化させることを可能にするか、または硬化させるステップをさらに含み、前記エアロゾル生成材料スラリーが、少なくとも部分的にエアロゾル生成材料膜として硬化する、請求項に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも2つの支持領域が存在し、前記支持領域のうちの少なくとも2つが、互いに同じ量のエアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、前記エアロゾル生成材料の量が、前記支持体の前記第1の表面の平面内の表面積、質量、または体積のうちの1つによって決定される、請求項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの支持領域がエアロゾル生成材料によって全体的に覆われる、請求項に記載の方法。
【請求項6】
各支持領域が周囲を有し、前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料がその支持領域の周囲から離間するようにエアロゾル生成材料が構成、配置される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記支持領域の少なくとも1つにおいて、前記エアロゾル生成材料が前記支持領域から延在する、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記マスクが可撓性シート材料である、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記マスクが前記支持体に適用されたときの前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向における前記マスクの厚さが、前記支持体の前記第1の表面に適用された前記エアロゾル生成材料の厚さ以上である、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記マスクが、前記マスクが前記支持体に適用されるときに前記支持体の前記第1の表面に垂直な方向に前記マスクを通って延在する1つまたは複数の開口部を画定し、各開口部が支持領域を画定する、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、保管用の前記製品を構成するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記マスクが前記支持体の前記第1の表面に適用され、保管用の前記製品を構成するステップが、前記製品をボビン上に巻くステップ、前記製品を蛇腹状に折り畳むステップ、または前記製品を平坦な保管用のシートに切断するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記製品が保管用のシートに切断され、前記マスクが前記支持体の前記第2の表面に適用され、切断部間の距離および前記マスクの構成が、第2のシートが第1のシートの上に配置され、前記第1および第2のシートの前記支持体の縁部が互いに隣接して平行であるときに、前記第2のシートに適用された前記マスクによって覆われていない前記第2のシートの前記支持体の前記第2の表面の部分に前記第1のシートの前記支持領域が隣接するようになっている、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
保管用の前記製品を構成するステップが、前記製品を長手方向に延在するストリップに切断するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記支持体が不連続シートであり、前記支持体が、前記支持領域のすべての位置に存在し、前記支持領域を画定する前記マスクの縁部に隣接する前記マスクの部分に固定されるように構成される、請求項に記載の方法。
【請求項16】
不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品の製造に使用するための製品であって、
前記製品がエアロゾル生成材料、支持体、およびマスクを備え、
前記支持体が、前記支持体の対向する面であり、同じ大きさの第1の表面と第2の表面とを有し、
エアロゾル生成材料が前記支持体の前記第1の表面上に支持され、
前記マスクが、前記マスクが前記支持体に対して適用配向で前記支持体の前記第1の表面に適用された場合、前記マスクによって覆われておらず、支持領域である前記支持体の前記第1の表面上に少なくとも1つの領域が存在するように構成され、
前記支持領域の少なくとも1つが、エアロゾル生成材料によって少なくとも部分的に覆われ、
前記マスクが、前記適用配向で前記支持体の前記第1および第2の表面の一方に適用される、製品。
【請求項17】
不燃性エアロゾル供給システムと共に使用するための消耗品であって、前記消耗品が、所望の構成の形状および寸法にされた、請求項16に記載の製品の部分である、消耗品。
【請求項18】
前記支持体上に支持された前記エアロゾル生成材料の少なくとも部分を加熱するように構成されたエアロゾル生成器を含む、請求項17に記載の消耗品と共に使用するためのエアロゾル供給装置。
【請求項19】
エアロゾル供給装置および請求項17に記載の消耗品を含むエアロゾル供給システム。
【請求項20】
使用中の製品を加熱するが燃焼させないように配置された少なくとも1つのエアロゾル生成器を有するエアロゾル生成装置を使用して、請求項17に記載の消耗品からエアロゾルを生成させる方法であって、少なくとも1つのエアロゾル生成器が、抵抗加熱素子または磁場生成器およびサセプタである、方法。
【国際調査報告】