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特表2025-500227高変換利得CMOS画像センサピクセルのための垂直ポンプゲート電荷転送
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  • 特表-高変換利得CMOS画像センサピクセルのための垂直ポンプゲート電荷転送 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】高変換利得CMOS画像センサピクセルのための垂直ポンプゲート電荷転送
(51)【国際特許分類】
   H10F 39/18 20250101AFI20241226BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20241226BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H04N25/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535780
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-06-14
(86)【国際出願番号】 US2022053743
(87)【国際公開番号】W WO2023122231
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/292,569
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/069,344
(32)【優先日】2022-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521013518
【氏名又は名称】ギガジョット テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】マ ジアジュ
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA01
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA02
4M118DD04
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118GA02
4M118GC11
4M118GD03
5C024GX03
5C024HX50
(57)【要約】
画像センサは、複数のピクセルを含み得る。ピクセルのうちの少なくとも一部は、各々、電荷蓄積領域(「PD」)と、浮遊拡散領域(「FD」)と、垂直ゲート転送(「GT」)と、を有するフォトダイオードを含み得る。GTは、PDとFDとの間に垂直に形成された1つ以上の電荷転送領域を含み得る。GTはまた、垂直トレンチ内に形成され、GTの1つ以上の電荷転送領域に横方向に近接して配置することができるゲート制御領域(「ゲート」)を含み得る。ゲートに制御信号を印加することによって、GTは、PDに蓄積された少なくとも一部の電荷を、PDとFDとの間のGTの1つ以上の電荷転送領域を通して垂直にFDに選択的に転送することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像センサであって、
複数のピクセルを備え、前記ピクセルのうちの少なくとも一部は各々、
光に露光されたときに電荷を蓄積するように構成された電荷蓄積領域を含むフォトダイオードと、
浮遊拡散領域と、
転送ゲートと、を備え、前記転送ゲートは、
前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間に垂直に形成された1つ以上の電荷転送領域と、
垂直方向に形成され、前記電荷転送領域に近接して横方向に配置されたゲート制御領域と、を備え、
前記転送ゲートは、前記電荷の少なくとも一部を、前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間で垂直方向に前記電荷転送領域を介して前記電荷蓄積領域から前記浮遊拡散領域に選択的に転送するように構成される、画像センサ。
【請求項2】
前記転送ゲートが、
前記フォトダイオードの前記電荷蓄積領域の上方に形成され、前記電荷蓄積領域と少なくとも部分的に重なる第1の電荷転送領域と、
(a)前記第1の電荷転送領域の上方に形成され、前記第1の電荷転送領域に少なくとも部分的に重なり、(b)前記浮遊拡散領域の下に形成され、前記浮遊拡散領域に少なくとも部分的に重なる第2の電荷転送領域であって、前記第2の電荷転送領域の少なくとも一部は、前記第2の電荷転送領域と浮遊拡散領域との間にポテンシャル障壁を提供するように、物理的間隙によって前記浮遊拡散領域から離れて配置される、第2の電荷転送領域と、を備える、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項3】
前記転送ゲートは、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷蓄積領域から前記電荷転送領域に転送するためにターンオンされ、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷転送領域から前記浮遊拡散領域に転送するためにターンオフされるように構成される、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項4】
前記転送ゲートは、前記ゲート制御領域に印加された正電圧に応じてターンオンされ、前記ゲート制御領域から前記正電圧が除去されるか、又は前記ゲート制御領域に印加された負電圧に応じてターンオフされるように構成される、請求項3に記載の画像センサ。
【請求項5】
前記第1の電荷転送領域は、前記第2の電荷転送領域と同じドーピングタイプを有し、前記第1の電荷転送領域は、前記第2の電荷転送領域よりも高いドーパント濃度を有する、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項6】
前記ゲート制御領域は、前記浮遊拡散領域と重ならない、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項7】
前記ゲート制御領域は、前記浮遊拡散領域の周囲を囲む部分円又は完全円を含む形状に形成される、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項8】
前記電荷蓄積領域は、n型領域であり、前記第1の電荷転送領域は、第1のp型領域であり、前記第2の電荷転送領域は、第2のp型領域であり、前記浮遊拡散領域は、n型領域である、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項9】
前記ピクセルは、前記浮遊拡散領域の電圧をリセット電圧にリセットするためのリセットスイッチ、前記浮遊拡散領域の前記電圧をバッファリングするためのソースフォロワスイッチ、又は前記浮遊拡散領域の前記電圧を読み出すために前記浮遊拡散領域をピクセル出力線に選択的に結合するためのピクセル選択スイッチのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1に記載の画像センサ。
【請求項10】
システムであって、
1つ以上のレンズと、
前記レンズを介して光を受光するように構成された複数のピクセルを含む画像センサと、を備え、
前記複数のピクセルの少なくとも一部はそれぞれ、
前記レンズを通過する前記光に露光されたときに電荷を蓄積するように構成された電荷蓄積領域を備えるフォトダイオードと、
浮遊拡散領域と、
転送ゲートと、を備え、前記転送ゲートは、
前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間に垂直に形成された1つ以上の電荷転送領域と、
垂直方向に形成され、前記電荷転送領域に近接して横方向に配置されたゲート制御領域と、を備え、
前記転送ゲートは、前記電荷の少なくとも一部を、前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間で垂直方向に前記電荷転送領域を介して前記電荷蓄積領域から前記浮遊拡散領域に選択的に転送するように構成される、システム。
【請求項11】
前記転送ゲートは、
前記フォトダイオードの前記電荷蓄積領域の上方に形成され、前記電荷蓄積領域と少なくとも部分的に重なる第1の電荷転送領域と、
(a)前記第1の電荷転送領域の上方に形成され、前記第1の電荷転送領域に少なくとも部分的に重なり、(b)前記浮遊拡散領域の下に形成され、前記浮遊拡散領域に少なくとも部分的に重なる第2の電荷転送領域であって、前記第2の電荷転送領域の少なくとも一部は、前記第2の電荷転送領域と浮遊拡散領域との間にポテンシャル障壁を提供するように、物理的間隙によって前記浮遊拡散領域から離れて配置される、第2の電荷転送領域と、を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記転送ゲートは、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷蓄積領域から前記電荷転送領域に転送するためにターンオンされ、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷転送領域から前記浮遊拡散領域に転送するためにターンオフされるように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の電荷転送領域は、前記第2の電荷転送領域と同じドーピングタイプを有し、前記第1の電荷転送領域は、前記第2の電荷転送領域よりも高いドーパント濃度を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記ゲート制御領域は、前記浮遊拡散領域と重ならない、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ゲート制御領域は、前記浮遊拡散領域の周囲を囲む部分円又は完全円を含む形状に形成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記電荷蓄積領域は、n型領域であり、前記第1の電荷転送領域は、第1のp型領域であり、前記第2の電荷転送領域は、第2のp型領域であり、前記浮遊拡散領域は、n型領域である、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも一部のピクセルの各々は、前記浮遊拡散領域の電圧をリセット電圧にリセットするためのリセットスイッチ、前記浮遊拡散領域の前記電圧をバッファリングするためのソースフォロワスイッチ、又は前記浮遊拡散領域の前記電圧を読み出すために前記浮遊拡散領域をピクセル出力線に選択的に結合するためのピクセル選択スイッチのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項18】
デバイスであって、
画像キャプチャデバイスであって、
1つ以上のレンズと、
前記レンズを通して光を受光するように構成された複数のピクセルを備える画像センサであって、前記ピクセルのうちの少なくとも一部は、各々
前記レンズを通過する前記光に露光されたときに電荷を蓄積するように構成された電荷蓄積領域を備えるフォトダイオードと、
浮遊拡散領域と、
転送ゲートと、を備え、前記転送ゲートは、
前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間に垂直に形成された1つ以上の電荷転送領域と、
垂直方向に形成され、前記電荷転送領域に近接して横方向に配置されたゲート制御領域と、を備え、
前記転送ゲートは、前記電荷の少なくとも一部を、前記電荷蓄積領域と浮遊拡散領域との間で垂直方向に前記電荷転送領域を介して前記電荷蓄積領域から前記浮遊拡散領域に選択的に転送するように構成される、画像センサと、
前記少なくとも一部のピクセルの前記浮遊拡散領域に転送された前記電荷に基づいて電圧信号を生成するように構成された1つ以上の回路と、を備える、画像キャプチャデバイスと、
前記電圧信号を処理して1つ以上の画像を生成するように構成された画像信号プロセッサと、を備える、デバイス。
【請求項19】
前記転送ゲートは、
前記フォトダイオードの前記電荷蓄積領域の上方に形成され、前記電荷蓄積領域と少なくとも部分的に重なる第1の電荷転送領域と、
(a)前記第1の電荷転送領域の上方に形成され、前記第1の電荷転送領域に少なくとも部分的に重なり、(b)前記浮遊拡散領域の下に形成され、前記浮遊拡散領域に少なくとも部分的に重なる第2の電荷転送領域であって、前記第2の電荷転送領域の少なくとも一部は、前記第2の電荷転送領域と浮遊拡散領域との間にポテンシャル障壁を提供するように、物理的間隙によって前記浮遊拡散領域から離れて配置される、第2の電荷転送領域と、を備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記転送ゲートは、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷蓄積領域から前記電荷転送領域に転送するためにターンオンされ、
前記少なくとも一部の電荷を前記電荷転送領域から前記浮遊拡散領域に転送するためにターンオフされるように構成される、請求項18に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、画像センサに関し、より具体的には、垂直ポンプゲート転送を有する画像センサのピクセルに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラなどの画像キャプチャデバイスは、とりわけ、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)、ロボット機器、又はセキュリティ監視デバイスなどの種々の電子デバイスにおいて広く使用されている。画像キャプチャデバイスは、複数の集光ピクセルを有する画像センサを含み得る。各ピクセルは、フォトダイオードを含み得る。画像キャプチャデバイスは、環境からの光を取り込み、その光を画像センサに渡すことができる。光に露光されたときに、ピクセルのフォトダイオードは電荷を蓄積することができる。読み出し時に、フォトダイオードの電荷は、アナログ画像信号を生成するために、1つ以上のトランジスタを使用して、フォトダイオードから読み出され得る。アナログ画像信号は、デジタル信号に変換され、画像を生成するために更に処理され得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】いくつかの実施形態による、例示的なピクセルの断面図である。
【0004】
図2】いくつかの実施形態による、例示的なピクセルの上面図である。
【0005】
図3A】いくつかの実施形態による、電荷転送チャネルに沿った例示的なポテンシャルプロファイルを示す。
図3B】いくつかの実施形態による、電荷転送チャネルに沿った例示的なポテンシャルプロファイルを示す。
図3C】いくつかの実施形態による、電荷転送チャネルに沿った例示的なポテンシャルプロファイルを示す。
【0006】
図4】いくつかの実施形態による、別の例示的なピクセルの断面図である。
【0007】
図5】いくつかの実施形態による、例示的な画像キャプチャデバイスのブロック図である。
【0008】
図6】いくつかの実施形態による、ピクセルの電荷転送を制御するために垂直ゲートを有するゲート転送を使用するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【0009】
図7】いくつかの実施形態による、開示される垂直ゲート転送を用いる少なくとも一部のピクセルを含む画像センサを有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)を含み得る例示的なデバイス700の概略図を示す。
【0010】
図8】いくつかの実施形態による、開示された垂直ゲート転送を有する少なくとも一部のピクセルを含む画像センサを有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)の実施形態を含むか又はホストし得る、コンピュータシステム800と称される例示的なコンピューティングデバイスの概略ブロック図を示す。
【0011】
本明細書は、「one embodiment(一実施形態)」又は「an embodiment(実施形態)」に対する参照を含む。「in one embodiment(一実施形態において)」又は「in an embodiment(ある実施形態において)」という語句表現は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではない。特定の特徴、構造、又は特性は、本開示と一貫性を有するいずれかの適切な方式で組み合わされてもよい。
【0012】
「comprising(備える、含む)」。この用語はオープンエンドである。添付の特許請求の範囲で使用されるように、この用語は、追加の構造又はステップを除外しない。「1つ以上のプロセッサユニット・・・を備えた装置」と記載される請求項を検討する。このような請求項は、装置が追加の構成要素(例えば、ネットワークインターフェースユニット、グラフィック回路など)を含むことを除外しない。
【0013】
「configured to(ように構成されている)」。様々なユニット、回路、又は他の構成要素は、タスク又はタスク(複数)を実行する「ように構成されている」と説明又は請求されてもよい。このような文脈では、「構成されている」は、ユニット/回路/構成要素が、動作の間にそれらのタスク又はタスク(複数)を実行する構造(例えば、回路)を含むことを示すことによって構造を暗示するときに使用される。そのように、ユニット/回路/構成要素は、指定されたユニット/回路/構成要素が現在動作可能でない(例えば、オンの状態でない)ときでさえ、タスクを実行するように構成されていると言うことができる。「~するように構成される」という文言と共に使用されるユニット/回路/構成要素は、ハードウェア、例えば、回路、動作を実施するために実行可能なプログラム命令を記憶するメモリなどを含む。ユニット/回路/構成要素が1つ以上のタスクを実施する「ように構成される」との記載は、そのユニット/回路/構成要素について、米国特許法第112条(f)が発動されないことを明示的に意図している。更に、「構成されている」は、ソフトウェア及び/又はファームウェア(例えば、FPGA又はソフトウェアを実行する汎用プロセッサ)によって操作され、問題のタスク(単数又は複数)を実行可能な方式で動作する汎用的な構造(例えば、汎用回路)を含むことができる。「構成されている」はまた、1つ以上のタスクを実施又は実行するように適合されたデバイス(例えば、集積回路)を組み立てるように製造工程(例えば、半導体組み立て設備)を適合させることを含んでもよい。
【0014】
「第1」、「第2」など。本明細書で使用されるように、これらの用語は、続く名詞の標識として使用され、いかなるタイプの順序付け(例えば、空間的、時間的、論理的など)も意味しない。例えば、バッファ回路は、「第1」及び「第2」の値に対する書き込み演算を実行するものとして本明細書で説明されてもよい。用語「第1」及び「第2」は、必ずしも第1の値が第2の値の前に書き込まれなければならないことを含意していない。
【0015】
「基づく」。本明細書で使用されるように、この用語は、判定に影響を及ぼす1つ以上の要因を記述するために使用される。この用語は、判定に影響を及ぼすことがある追加要因を除外しない。すなわち、判定はそれらの要因のみに基づいているか、又は少なくとも部分的にそれらの要因に基づいていることがある。「Bに基づいてAを判定する」というフレーズを検討する。このケースでは、BはAの判定に影響を及ぼす要因であるが、このようなフレーズはAの判定がCにも基づいていることを除外しない。他の例では、AはBのみに基づいて判定されてもよい。
【0016】
本明細書では、様々な要素を説明するために第1、第2などの用語が使用される場合があるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことも理解されるであろう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、意図される範囲から逸脱することなく、第1の接触は第2の接触と呼ばれてもよく、同様に、第2の接触は第1の接触と呼ばれてもよい。第1の接触及び第2の接触は両方とも接触であるが、それらは同じ接触ではない。
【0017】
本明細書における説明で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであって、限定することを意図するものではない。説明及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形もまた含むことを意図される。また、本明細書で使用される時、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての考えられる組み合わせを指し、かつこれを含むことを理解されたい。用語「includes(含む)、「including(含む)」、「comprises(含む)(備える)」及び/又は「comprising(含む)(備える)」は、本明細書で使用される時、述べられた機能、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の機能、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0018】
本明細書で使用されるように、用語「if(~場合に)」を、文脈に応じて「when(~時に)」、「upon(~すると)」、「in response to determining(~と判定したことに応じて)」、又は「in response to detecting(~と検出したことに応じて)」を意味すると解釈することができる。同様に、句「if it is determined(~と判定される場合に)」又は「if(a stated condition or event)is detected((述べられる条件又はイベント)が検出される場合に)」を、文脈に応じて「upon determining(~と判定される時に)」、「in response to determining(~と判定したことに応じて)」、「upon detecting(the stated condition or event)((述べられる条件又は様々イベント)を検出すると)」、又は「in response to detecting(the stated condition or event)((述べられる条件又は様々イベント)を検出したことに応じて)」を意味すると解釈することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書で説明する種々の実施形態は、複数のピクセルを有する画像センサに関し、ピクセルのうちの少なくとも一部は各々、垂直ポンプゲート転送を含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも一部のピクセルの各々は、電荷蓄積領域(以下、「PD」)を備える少なくとも1つのフォトダイオードと、少なくとも1つの浮遊拡散領域(以下、「FD」)と、少なくとも1つのゲート転送(以下、「GT」)と、を含み得る。いくつかの実施形態では、画像センサは、カメラなどの画像キャプチャデバイスの一部であり得る。画像キャプチャデバイスは、1つ以上のレンズを含み得る。レンズは、画像キャプチャデバイスによってキャプチャされた光を画像センサに通過させることができる。光に露光されたときに、PDは、電荷、例えば、電子又は正孔を蓄積することができる。電荷の少なくとも一部は、例えば、読み出し中に、PDからFDに転送されて、画像信号、例えば、アナログ電圧を生成することができる。いくつかの実施形態では、ピクセルからの画像信号は、1つ以上の画像を生成するように、更に処理され、例えば、アナログ/デジタル変換器(単数又は複数)によってアナログ/デジタル変換され、画像信号プロセッサ(ISP)によってデジタル処理されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、GTは、第1の電荷転送領域(以下、「P1」)、第2の電荷転送領域(以下、「P2」)、及びゲート制御領域(以下、「ゲート」)によって形成された垂直ポンプゲートを含み得る。いくつかの実施形態では、P1は、PDの上方に形成され、少なくとも部分的に重なってもよく、一方で、P2は、(a)P1の上方に形成され、少なくとも部分的に重なり、(2)FDの下方に形成され、少なくとも部分的に重なってもよい。その結果、P1及びP2は、PDとFDとの間に垂直に領域を集合的に形成することができる。いくつかの実施形態では、GTのゲートは、P1及びP2に横方向に近接して配置された垂直ゲートであり得、したがって、制御信号、例えば電圧が印加されたときに電界効果の下でP1及びP2を通るチャネルを作成することができる。いくつかの実施形態では、ゲートに印加される電圧を制御することによって、GTは、P1及びP2を通るチャネルを介して、電荷の一部又は全部をPDからFDに垂直に選択的に転送することができる。いくつかの実施形態では、電荷の転送は、2つのフェーズで実行され得る。例えば、第1のフェーズでは、GTは、PDからP1に、次いでP2に電荷をポンピングするためにターンオンされ得、第2のフェーズでは、GTは、P2からFDに電荷をポンピングするためにターンオフされ得る。
【0021】
図1は、いくつかの実施形態による、例示的なピクセルの断面図である。右側の図は、左側のピクセルの一部(破線でマークされている)の拡大図である。図1に示されるように、ピクセル100は、電荷蓄積領域(「PD」)102と、浮遊拡散(「FD」)と、ゲート転送(「GT」)106と、を備える少なくとも1つのフォトダイオードを含み得る。いくつかの実施形態では、GT106は、第1の電荷転送領域(「P1」)108、第2の電荷転送領域(「P2」)110、及びゲート制御領域(「ゲート」)112を含み得る。ゲート112及びFD122は、それぞれの金属コンタクト120及び122と更に接続され得る。上述のように、PD102は、光に露光されたときに電荷(例えば、電子)を蓄積することができる。電荷は、PD102からGT106を通ってFD104に転送され得る。電荷の転送は、FD104において、画像信号、例えば、アナログ電圧を生じさせ得、これは、金属コンタクト122を通して読み出され得る。図1において、いくつかの実施形態では、ピクセル100はまた、ピクセル100からの画像信号の読み出しを実装するための1つ以上のピクセルトランジスタ130を含み得る。いくつかの実施形態では、ピクセル100は、基板124に基づいて実装されてもよい。また、図1に示すように、この例では、ピクセル100は、背面照明を受けるように構成することができる。しかし、代替的に、いくつかの実施形態では、前面照明が実装されてもよい。
【0022】
図1に示されるように、いくつかの実施形態では、P1 108は、PD102の上方に形成され、少なくとも部分的に重なってもよい。P2 110は、P1 108の上に形成され、それに少なくとも部分的に重なることができる。加えて、P2 110は、FD104の下にあり、少なくとも部分的に重なることができる。したがって、P1及びP2は、PD102とFD104との間に垂直方向に領域を集合的に形成することができる。本開示では、「垂直」は、図1の断面図における垂直方向、例えば、断面図における下から上へ、又は基板124の裏側表面から前側表面へを指す。更に、図1に示すように、P2 110の少なくとも一部は、物理的間隙114によってFD104から離れて配置され、分離され得る。いくつかの実施形態では、物理的間隙114は、P2 110とFD104との間にポテンシャル障壁(例えば、静電ポテンシャル障壁)を提供することができ、それにより、PD102からFD104への電荷の転送を妨げることができる。図1に示されるように、いくつかの実施形態では、ゲート112は、垂直ゲートとして実装され、P1 108及びP2 110に横方向に近接して配置することができる。したがって、ゲート112は、電界効果の下での電荷転送のためにP1 108及びP2 110を通るチャネル116を作成することができるように、P1 108及びP2 110に少なくとも部分的に重なることができる。例えば、正電圧がゲート112に印加されると、正電圧は、ゲート112とインターフェースするP1 108及びP2 110の層の中の正孔をゲート112から反発させ、したがって、図1に示されるように、チャネル116を作成することができる。換言すれば、n型電界効果トランジスタが形成され得、電子は、n型チャネル(例えば、P1 108及びP2 110を貫通して形成されたチャネル116)を介してソース(例えば、PD102)からドレイン(例えば、FD104)に流れることができる。いくつかの実施形態では、物理的間隙114は、P2 110の部分の近く、例えば、(P1 108及びPD110を通る)チャネル116とFD104との間の交点の周りに形成され得、したがって、物理的間隙114によって作成されたポテンシャル障壁は、チャネル116を通るPD102からFD104への電荷の転送を妨げることができる。いくつかの実施形態では、図1に示されるように、ゲート112は、必ずしも、垂直方向にFD104に重ならなくてもよい。重ならないことで、ゲート112とFD104との間の距離が作成され、したがって、FD104上の寄生キャパシタンスを低減させ得る。いくつかの実施形態では、FD104の寄生キャパシタンスの低減は、ピクセル100の変換利得を増加させ得、したがって、ピクセル100が低強度又は薄暗い光に露光されるときでも、画像信号の値が増加され得る。いくつかの実施形態では、ゲート112は、シャロートレンチ内に垂直に形成されてもよい。例えば、図1に示すように、トレンチは、P1 108及びP2 110に横方向に近接して垂直方向に延在し、P1 108及びP2 110に少なくとも部分的に重なることができる。いくつかの実施形態では、トレンチは、ゲート112を形成するために、例えば、トレンチの底部又はその近傍において、多結晶シリコン(ポリシリコンとも称される)で充填されてもよい。ゲート112は、金属コンタクト120と接続されてもよく、トレンチの残りの部分は、例えば、二酸化ケイ素で充填されてもよい。加えて、図1に示されるように、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、垂直ゲート112のトレンチよりも短い深さを有し得る、シャロートレンチ分離(STI)を含んでもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、代わりに、垂直ゲート112のトレンチよりも深いトレンチを有するディープトレンチ絶縁を使用してもよい。また、いくつかの実施形態では、PD102は、フィルファクタ及び量子効率を増加させるように、ピクセルトランジスタ130の真下の領域まで延在されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、GT106は、P1 108及びP2 110を通して垂直にPD102からFD104に電荷の少なくとも一部を選択的に転送するように制御され得る。例えば、いくつかの実施形態では、制御信号、例えば電圧がGT106のゲート112に印加されてもよく、これは電界効果の下でP1 108及びP2 110を通る垂直チャネル116を生成することができる。その結果、電荷は、図1の矢印によって示されるように、チャネル116を介してPD102からFD104に転送され得る。逆に、ゲート112から電圧を除去してもよく、又はチャネル116を除去するために異なる電圧を印加してもよい。その結果、変更の転送を停止することができる。この例では、ピクセル100は、断面図の左側及び右側にゲート112を有し得ることに留意されたい。したがって、ゲートは、P1 108及びP2 110の両側に2つのチャネル116を作成することができる。説明のために、この例では、PD102は、1つ以上のn型ドーパントを用いて形成されたn型領域であり得、P1 108及びP2 110は、1つ以上のp型ドーパントを用いて形成されたp型領域であり得、FD104は、1つ以上のn型ドーパントを用いて形成されたn型領域であり得る。いくつかの実施形態では、P1 108及びP2 110は、同じドーパント(単数又は複数)を使用することができ、P1 108は、P2 110よりも高いドーピング濃度を有することができる。いくつかの実施形態では、P1 108及びP2 110は、両方とも均一な分布エネルギーを有する注入を使用して、2つの別個の領域として形成されてもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、P1 108及びP2 110は、異なるドーピング濃度を有する単一のドーピング領域として形成されてもよい。例えば、下部領域(例えば、P1 108)が上部領域(例えば、P2 110)よりも高いドーピング濃度を有することができるように、ドーピング勾配を生じさせるために意図的に歪んだ分布エネルギーで注入(例えば、イオンビーム)を追加することができる。上記は、例示の目的のために提供される一例にすぎないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、ピクセル100のPD102、FD104、P1 108、及びP2 110は、他のタイプの領域を形成するために他の方法でドーピングされてもよく、かつ/又は他の方法で空間的に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、PD102及びFD104は、p型領域に形成されてもよく、P1 108及びP2 110は、n型領域に形成されてもよく、したがって、ピクセル100内にp型電界効果トランジスタをもたらしてもよい。また、代替的に、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、異なる数のPD102、FD104、GT106、P1 108、P2 110、及び/又はゲート112を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、2つのPD102と、2つのGT106(各々が1つのP1 108と、1つのP2 110と、1つ以上のゲート112とを有する)と、1つのFD104とを含み得、ここで、2つのPD102は、同じFD104を共有し得、各GT106は、各PD102から共有GT106への電荷の転送を制御することができる。また、代替的に、いくつかの実施形態では、GT106は、電荷転送領域P1 108及びP2 110を必ずしも含まなくてもよい。代わりに、ゲート112は、PD102の上及びFD104の下に形成されるように埋め込まれ、したがって、PD102とFD104との間に電荷転送領域を直接形成することができる。
【0024】
図2は、いくつかの実施形態による、例示的なピクセルの上面図である。図2において、カットラインA-A’は、図1の断面図の視線方向を示す。図2に示すように、いくつかの実施形態では、GT106のゲート112は、FD104の周囲を少なくとも部分的に取り囲むU字形状に形成されてもよい。代替的に、いくつかの実施形態では、ゲート112は、FD104を完全に取り囲むリング形状を有してもよい。ゲート112は、横方向にFD104を取り囲むが、ゲート112は、必ずしも、図1において上記で説明したように、FD104の真下に行くか、又はそれに垂直に重ならないことがある。
【0025】
図1において上述したように、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、ピクセル100からの画像信号の読み出しを実装するための1つ以上のピクセルトランジスタ130を含み得る。例えば、図2に示すように、いくつかの実施形態では、ピクセル100は、少なくとも1つのリセットトランジスタ(「RG」)132、1つ以上のソースフォロワトランジスタ(「SF」)134、及び/又は1つ以上の読み出し選択トランジスタ(「RS」)136を含み得る。ピクセルトランジスタを用いて、ピクセル100は、図2の概略図によって示される回路を形成することができる。ここで示されるように、PD102は、GT106を介してFD104に結合され得る。したがって、GD104をターンオンすることによって、電荷は、PD102からFD104に転送され得る。FD104においてキャパシタンスCが与えられると、電荷の転送は、電流がキャパシタンスCを通して積分されることを引き起こし得、したがって、FD104においてアナログ電圧をもたらす。また、図2に示されるように、FD104はまた、例えば、上面図に示される金属コンタクト140を使用して、RG132を介してリセット電圧VDDに結合され得る。RG132は、FD104の電圧をVDDにリセットするために選択的にターンオンされ得る。更に、図2に示すように、FD104はまた、1つ以上のSF134及び1つ以上のRS136と結合され得る。いくつかの実施形態では、SF134及びRS136は、FD104をピクセル出力ラインに結合するためにターンオンされ得、それを通して、FD104の電圧がアクセスされ、読み出され得る。いくつかの実施形態では、SF134は、FD104の電圧のための電圧バッファを提供することができ、RS136は、FD104の電圧を読み出すためにFD104をピクセル出力線と結合するように選択的にターンオンすることができる。読み出し中、FD104をピクセル出力線に結合するために、SF134及びRS136が最初にターンオンされ得る。次に、RG132がターンオンされ得、FD104の電圧をリセット電圧VDDにリセットする。FD104の電圧は、FD104の電圧の第1のサンプルとして、例えば、アナログデジタル変換器(単数又は複数)を使用してサンプリングされ得る。次に、RG132がターンオフされ得、GT106がターンオンされ得る。RG132をターンオフすること及びGT106をターンオンすることは、同時に又はほぼ同時に実行されてもよく、又は実行されなくてもよい。GT106がターンオンされると、PD102の電荷は、上述のようにFD104に転送されて、FD104のキャパシタンスCの両端にアナログ電圧を生成することができる。FD104の電圧は、更にアクセスされ、SF134及びRS136を介してピクセル出力線において読み出され得る。FD104の電圧は、FD104の電圧の第2のサンプルとして、例えば、アナログデジタル変換器(単数又は複数)を使用して再びサンプリングされ得る。第1のサンプルと第2のサンプルとの間の差は、リセット電圧を相殺するために計算され得、差分電圧は、ピクセル100からの最終画像信号として決定され得る。この画像信号は、他のピクセルからの画像信号と共に、画像を生成するために処理される画像信号プロセッサ(ISP)に提供され得る。いくつかの実施形態では、上述した種々の構成要素を含むピクセル100は、基板(例えば、基板124)上の集積回路として実装され得る。
【0026】
図3A図3Cは、いくつかの実施形態による、電荷転送チャネルに沿った例示的なポテンシャルプロファイルを示す。説明のために、この例では、PD102はn型領域であり得、P1 108及びP2 110はp型領域であり得、P1 108はP2 110よりも高いドーピング濃度を有し得、FD104はn型領域であり得ると仮定する。図3Aにおいて、GT106は、例えば、ゲート112がゼロ又は負電圧でバイアスされるときにターンオフされる。この例におけるこれらの領域のドーピングタイプを考えると、PD102、P1 108、P2 110、及びFD104のポテンシャルプロファイルは、図に示されるように、マルチステップ形状を有することができる。例えば、P1 108及びP2 110の異なるドーピング濃度のために、P1 108は、P2 110よりも低いポテンシャルを有することができ、したがって、図3Aに2段プロファイルを示す。また、上記で説明したように、いくつかの実施形態では、P2 110の少なくとも一部は、物理的間隙114によってFD104から離れて配置され、分離され得、物理的間隙114は、P2 110とFD104との間にポテンシャル障壁(例えば、静電ポテンシャル障壁)を生成することができる。しかしながら、ゲート106がゼロ又は負電圧でバイアスされるため、P2 110のポテンシャルは、物理的間隙114によって生成されるポテンシャル障壁よりも低くなり得る。図3Aのポテンシャルプロファイルが与えられると、この動作モードでは、光に露光されたとき、電荷がPD102内に蓄積され、保持され得る。
【0027】
図3Bにおいて、GT106は、例えば、ゲート112が正電圧でバイアスされるとき、ターンオンされ得る。いくつかの実施形態では、P1 108及びP2 110は、ゲート112に印加された電圧に従い得る。その結果、チャネル116は、P1 108及びP2 110を通って形成され得る。したがって、電荷の少なくとも一部は、PD102からP1 108にポンピングされ得る。また、上述したように、P1 108はP2 110よりも低いポテンシャルを有し得るため、電荷は、図3Bの矢印によって示されるように、P1 108からP2 110に更に流れることができる。加えて、ゲート106が正電圧でバイアスされるため、P2 110のポテンシャルは、物理的間隙114によって生成されるポテンシャル障壁よりも高くなり得る。したがって、図3Bの動作モードでは、電荷がP2 110に転送されると、電荷は、P2 110とFD104との間の物理的間隙114によって作成されたポテンシャル障壁によってブロックされ得、したがって、必ずしもFD104に流れるとは限らない。その結果、電荷はP2 110に一時的に保持され得る。
【0028】
図3Cでは、GT106をターンオフすることができ、例えば、正電圧がゲート112から除去されるか、又はゲート112がゼロ又は負電圧にバイアスされる。ポテンシャルプロファイルは、図3Aの開始レベルまで回復することができる。したがって、P2 110のポテンシャルは、再び、物理的間隙114によって生成されるポテンシャル障壁よりも低くなり得る。その結果、PD112内の電荷は、物理的間隙114を介してPD112からFD104にポンピングされ得る。更に、上述したように、P1 108のポテンシャルはP2 110よりも低いため、電荷がP2 110からP1 108を通ってPD102に逆流するのを防止することができる。図3A図3Cを組み合わせると、PD102からFD104への電荷の転送が2つのフェーズで実装され得ることが分かる。第1のフェーズでは、GT106がターンオンされると、少なくとも一部の電荷がPD102からP1 108を通ってP2 110に転送され得る。第2のフェーズでは、GT106がターンオフされると、少なくとも一部の電荷がP2 110からFD104に転送され得る。
【0029】
図4は、いくつかの実施形態による、別の例示的なピクセルの断面図である。図4に示されるように、ピクセル400は、ピクセル400のゲート転送が1つの単一垂直ゲート412を含み得ることを除いて、図1のピクセル100と同様である。図4に示されるように、ピクセル400は、PD402及びFD404を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲート転送はまた、FD402とFD404との間に垂直に配置されたP1 408及びP2 410を含み得る。また、PD410の少なくとも一部は、図4に示されるように、P2 410とFD404との間にポテンシャル障壁(例えば、静電ポテンシャル障壁)を提供し得る、物理的間隙414によってFD404から離れて配置され、分離され得る。いくつかの実施形態では、ゲート412は、P1 408及びP2 410のように垂直に形成され、P1 408及びP2 410に横方向に近接して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ピクセル400のゲート転送は、上記で説明したピクセル100のGT106と同様に動作され得る。例えば、2フェーズ動作のうちの第1の動作では、ゲート転送は、PD402からP1 408を介してP2 410に電荷を転送するために選択的にターンオンされ得る。2フェーズ動作の第2のフェーズにおいて、ゲート転送は、P2 410からFD404に電荷を転送するために選択的にターンオフされ得る。更に、図4に示すように、いくつかの実施形態では、ピクセル400は、ピクセルから読み出される画像信号のための回路を形成するために、ピクセル100と同様の1つ以上のピクセルトランジスタ430を含み得る。図1のピクセル100と比較して、ピクセル400は、単一の垂直ゲートを1つしか含まないため、より複雑でなくてもよい。しかしながら、他方の側では、P1 408及びP2 410に近接して1つのゲート412のみが存在するため、電荷転送チャネルは、P1 408及びP2 410の左側のみに形成され得る。したがって、いくつかの実施形態では、ピクセル400の電荷転送速度は、ピクセル100より遅くてもよい。
【0030】
図5は、いくつかの実施形態による、例示的な画像キャプチャデバイスのブロック図である。図5に示されるように、いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイス500は、1つ以上のレンズ502及び画像センサ504を含み得る。いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイス500は、環境からの光を取り込むことができ、光は、レンズ502を通過して画像センサ504に到達することができる。いくつかの実施形態では、画像センサ504は、複数のピクセルを含んでもよく、ピクセルのうちの少なくとも一部は、それぞれが垂直ゲートポンプ転送を含んでもよい、前述のピクセルと同様である。また、いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイス500は、赤外光が画像センサ504に到達するのを遮断するために、レンズ502と画像センサ504との間に配置された赤外線カットオフフィルタ(IRCF)506を含み得る。図5に示されるように、この例では、画像センサ504及びIRCF506は、基板508上に搭載されてもよく、画像センサ504は、背面照明を受けるように逆さまに配置されてもよい。しかし、上述したように、代替的に、いくつかの実施形態では、前面照明は、上述したピクセルを有する画像センサ504上に実装されてもよい。いくつかの実施形態では、画像センサ504はCMOS画像センサであってもよい。
【0031】
図6は、いくつかの実施形態による、ピクセルの電荷転送を制御するために垂直ゲートを有するゲート転送を使用するための例示的な方法を示すフローチャートである。図6に示すように、いくつかの実施形態では、ブロック602に示すように、電荷蓄積領域(「PD」)を有する少なくとも1つのフォトダイオードを有するピクセル(上述したピクセルと同様)を基板の上に形成することができる。上述のように、PDは、光に露光されたときに、電荷、例えば、電子又は正孔を蓄積することができる。いくつかの実施形態では、浮遊拡散領域(「FD」)は、ブロック604に示されるように、基板上のピクセルの一部として形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ゲート転送(「GT」)は、ピクセル構造の一部として形成されてもよく、ブロック606に示されるように、(a)PDとFDとの間に垂直に1つ以上の電荷転送領域を形成することと、(b)1つ以上の電荷転送領域に横方向に近接して配置されるように垂直にゲート制御領域(「ゲート」)を形成することと、を含み得る。上述したように、いくつかの実施形態では、1つ以上の電荷転送領域は、第1の電荷転送領域(「P1」)及び第2の電荷転送領域(「P2」)を含み得る。いくつかの実施形態では、P1は、PDの上方に形成され、少なくとも部分的に重なってもよい。いくつかの実施形態では、P2は、(a)P1の上に形成され、少なくとも部分的にP1に重なり、(b)FDの下に形成され、少なくとも部分的にFDに重なることができる。結果として、P1及びP2は、PDとFDとの間の領域を集合的に形成することができる。また、上述のように、いくつかの実施形態では、P2の少なくとも一部は、ポテンシャル障壁を提供するために、物理的間隙によってFDから離れて配置され、分離されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、GTのゲートは、FDから離れて配置され、FDに垂直方向に重ならないことがある。しかしながら、GTのゲートは、FDを横方向に少なくとも部分的に取り囲むようにU字形状又はリング形状であってもよい。いくつかの実施形態では、電荷の少なくとも一部は、ブロック608に示すように、GTを制御することによって、PDとFDとの間の1つ以上の電荷転送領域(例えば、P1及びP2)を垂直に通ってPDからFDに転送され得る。上述したように、いくつかの実施形態では、電荷の転送は2つのフェーズで実行されてもよい。第1のフェーズでは、GTは、例えば、ゲートに印加される正電圧に応じてターンオンされて、少なくとも一部の電荷をPDからP1を介してP2にポンピングすることができる。第2のフェーズでは、GTは、例えば、ゲートからの正電圧又はゲートに印加される負電圧の除去に応じて、ターンオフされ、少なくとも一部の電荷をP2からFDにポンピングし得る。
【0032】
図7は、いくつかの実施形態による、上記で説明した垂直ゲート転送を用いた少なくとも一部のピクセルを含む画像センサを有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)を含み得る例示的なデバイス700の概略図を示す。いくつかの実施形態では、デバイス700は、モバイルデバイス及び/又は多機能デバイスであってもよい。種々の実施形態では、デバイス700は、限定はしないが、パーソナルコンピュータシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ノートブック、タブレット、スレート、パッド、又はネットブックコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ハンドヘルドコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、カメラ、セットトップボックス、モバイルデバイス、拡張現実(AR)及び/又は仮想現実(VR)ヘッドセット、コンシューマデバイス、ビデオゲームコンソール、ハンドヘルドビデオゲームデバイス、アプリケーションサーバ、ストレージデバイス、テレビジョン、ビデオ記録デバイス、スイッチ、モデム、ルータなどの周辺デバイス、あるいは概して任意のタイプのコンピューティングデバイス又は電子デバイスを含む、種々のタイプのデバイスのいずれかであり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、デバイス700は、ディスプレイシステム702(例えば、ディスプレイ及び/又はタッチ感知面を含む)及び/又は1つ以上のカメラ704を含んでもよい。いくつかの非限定的な実施形態では、ディスプレイシステム702及び/又は1つ以上の前向きカメラ704aは、例えば、図7に示されるように、デバイス700の前側に提供されてもよい。追加的又は代替的に、1つ以上の後向きカメラ704bが、デバイス700の後側に設けられ得る。複数のカメラ704を備えるいくつかの実施形態では、カメラのうちの一部又は全ては、互いに同一又は類似であってもよい。追加的又は代替的に、カメラの一部又は全部は、互いに異なっていてもよい。種々の実施形態では、カメラ(単数又は複数)704のロケーション(単数又は複数)及び/又は配置(単数又は複数)は、図7に示されるものとは異なり得る。
【0034】
とりわけ、デバイス700は、(例えば、オペレーティングシステム708及び/又はアプリケーション(単数又は複数)/プログラム命令710を備える)メモリ706、(例えば、CPU(単数又は複数)、メモリコントローラ(単数又は複数)、ディスプレイコントローラ(単数又は複数)、及び/又はカメラコントローラ(単数又は複数)などを備える)1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ712、並びに/あるいは1つ以上のセンサ716(例えば、方位センサ(単数又は複数)、近接センサ(単数又は複数)、及び/又はポジションセンサ(単数又は複数)など)を含み得る。いくつかの実施形態では、デバイス700は、1つ以上のネットワーク(単数又は複数)722を介して、コンピューティングデバイス(単数又は複数)718、クラウドサービス720などの1つ以上の他のデバイス及び/又はサービスと通信することができる。例えば、デバイス700は、デバイス700がネットワーク(単数又は複数)722にデータを伝送し、そこからデータを受信することを可能にするネットワークインターフェース(例えば、ネットワークインターフェース810)を含み得る。追加的又は代替的に、デバイス700は、種々の通信規格、プロトコル、及び/又は技術のいずれかを使用して無線通信を介して他のデバイスと通信することが可能であり得る。
【0035】
図8は、いくつかの実施形態による、上記で説明した垂直ゲート転送を用いる少なくとも一部のピクセルを含む画像センサを有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)の実施形態を含むか又はホストし得る、コンピュータシステム800と称される例示的なコンピューティングデバイスの概略ブロック図を示す。加えて、コンピュータシステム800は、カメラの動作を制御するための、及び/又はカメラを用いてキャプチャされた画像の画像処理を行うための方法を実装してもよい。いくつかの実施形態では、(図7を参照しながら本明細書で説明した)デバイス700は、追加的又は代替的に、本明細書で説明したコンピュータシステム800の機能構成要素の一部又は全部を含み得る。
【0036】
コンピュータシステム800は、上述した実施形態のいずれか又は全てを実行するように構成することができる。異なる実施形態では、コンピュータシステム800は、限定はしないが、パーソナルコンピュータシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ノートブック、タブレット、スレート、パッド、又はネットブックコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ハンドヘルドコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、カメラ、セットトップボックス、モバイルデバイス、拡張現実(AR)及び/又は仮想現実(VR)ヘッドセット、コンシューマデバイス、ビデオゲームコンソール、ハンドヘルドビデオゲームデバイス、アプリケーションサーバ、ストレージデバイス、テレビジョン、ビデオ記録デバイス、スイッチ、モデム、ルータなどの周辺デバイス、あるいは概して任意のタイプのコンピューティングデバイス又は電子デバイスを含む、種々のタイプのデバイスのいずれかであり得る。
【0037】
図示の実施形態では、コンピュータシステム800は、入力/出力(I/O)インターフェース806を介してシステムメモリ804に結合された1つ以上のプロセッサ802を含む。コンピュータシステム800は、I/Oインターフェース806に結合された1つ以上のカメラ808を更に含む。コンピュータシステム800は、I/Oインターフェース806に結合されたネットワークインターフェース810と、カーソル制御デバイス814、キーボード816、及びディスプレイ(単数又は複数)818などの1つ以上の入力/出力デバイス812とを更に含む。場合によっては、実施形態は、コンピュータシステム800の単一のインスタンスを使用して実装され得るが、他の実施形態では、複数のかかるシステム、又はコンピュータシステム800を構成する複数のノードが、実施形態の異なる部分又はインスタンスをホストするように構成され得ることが企図される。例えば、一実施形態では、一部の要素は、他の要素を実装するノードとは異なるコンピュータシステム800の1つ以上のノードを介して実装されてもよい。
【0038】
種々の実施形態では、コンピュータシステム800は、1つのプロセッサ802を含むユニプロセッサシステム、又は複数のプロセッサ802(例えば、2つ、4つ、8つ、又は別の好適な数)を含むマルチプロセッサシステムであってもよい。プロセッサ802は、命令を実行することができる任意の好適なプロセッサであってもよい。例えば、種々の実施形態では、プロセッサ802は、x86、PowerPC、SPARC、又はMIPS ISA、あるいは任意の他の好適なISAなどの種々の命令セットアーキテクチャ(ISA)のいずれかを実装する、汎用又は組み込みプロセッサであってもよい。また、いくつかの実施形態では、プロセッサ802のうちの1つ以上は、グラフィックス処理ユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)など、追加のタイプのプロセッサを含み得る。マルチプロセッサシステムでは、プロセッサ802の各々は、必ずではないが、概して、同じISAを実装することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム800は、システムオンチップ(SoC)として実装されてよい。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ802、メモリ804、I/Oインターフェース806(例えば、ファブリック)などは、単一のチップに統合された複数の構成要素を備える単一のSoCにおいて実装され得る。例えば、SoCは、単一のチップに統合された複数のCPUコア、マルチコアGPU、マルチコアニューラルエンジン、キャッシュ、1つ以上のメモリなどを含み得る。いくつかの実施形態では、SoC実施形態は、縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャ、又は任意の他の好適なアーキテクチャを実装することができる。
【0039】
システムメモリ804は、プロセッサ802によってアクセス可能なプログラム命令820を記憶するように構成され得る。種々の実施形態では、システムメモリ804は、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュタイプメモリ、又は任意の他のタイプのメモリなど、任意の好適なメモリ技術を使用して実装され得る。更に、メモリ804の既存のカメラ制御データ822は、上述した情報又はデータ構造のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態では、プログラム命令820及び/又はデータ822は、異なるタイプのコンピュータアクセス可能媒体上で、又はシステムメモリ804若しくはコンピュータシステム800とは別個の同様の媒体上で受信、送信、又は記憶されてもよい。種々の実施形態では、本明細書で説明される機能の一部又は全部は、かかるコンピュータシステム800を介して実装され得る。
【0040】
一実施形態では、I/Oインターフェース806は、プロセッサ802と、システムメモリ804と、ネットワークインターフェース810又は入力/出力デバイス812などの他の周辺インターフェースを含む、デバイス内の任意の周辺デバイスとの間のI/Oトラフィックを調整するように構成することができる。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース806は、1つの構成要素(例えば、システムメモリ804)からのデータ信号を別の構成要素(例えば、プロセッサ802)による使用に好適なフォーマットに変換するために、任意の必要なプロトコル、タイミング、又は他のデータ変換を行ってもよい。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース806は、例えば、周辺装置相互接続(PCI:Peripheral Component Interconnect)バス規格又はユニバーサルシリアルバス(USB)規格の変形など、種々のタイプの周辺バスを介して取り付けられたデバイスに対するサポートを含み得る。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース806の機能は、例えば、ノースブリッジ及びサウスブリッジなどの2つ以上の別個の構成要素に分割されてもよい。また、いくつかの実施形態では、システムメモリ804へのインターフェースなどのI/Oインターフェース806の機能性の一部又は全部は、プロセッサ802に直接組み込まれてもよい。
【0041】
ネットワークインターフェース810は、コンピュータシステム800とネットワーク824に取り付けられた他のデバイス(例えば、キャリア又はエージェントデバイス)との間で、又はコンピュータシステム800のノード間で、データが交換されることを可能にするように構成され得る。ネットワーク824は、種々の実施形態では、ローカルエリアネットワーク(LAN)(例えば、イーサネット又は企業ネットワーク)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、無線データネットワーク、一部の他の電子データネットワーク、又はそれらの一部の組み合わせを含むがこれらに限定されない1つ以上のネットワークを含み得る。種々の実施形態では、ネットワークインターフェース810は、例えば、任意の好適なタイプのイーサネットネットワークなどの有線又は無線汎用データネットワークを介した通信をサポートしてもよい。アナログ音声ネットワーク若しくはデジタルファイバー通信ネットワークなどの電気通信/電話ネットワークを介した通信、ファイバーチャネルSANなどのストレージエリアネットワークを介した通信、又はいずれかの他の適切な種類のネットワーク及び/若しくはプロトコルを介した通信をサポートすることができる。
【0042】
入力/出力デバイス812は、いくつかの実施形態では、1つ以上のディスプレイ端末、キーボード、キーパッド、タッチパッド、走査デバイス、音声若しくは光学認識デバイス、又は1つ以上のコンピュータシステム800によってデータを入力若しくはアクセスするために好適な任意の他のデバイスを含んでもよい。複数の入力/出力デバイス812は、コンピュータシステム800内に存在してもよく、又はコンピュータシステム800の種々のノード上に分散されてもよい。いくつかの実施形態では、同様の入力/出力デバイスは、コンピュータシステム800とは別個であってもよく、ネットワークインターフェース810を介するなど、有線又は無線接続を通して、コンピュータシステム800の1つ以上のノードと相互作用してもよい。
【0043】
当業者は、コンピュータシステム800が単なる例示であり、実施形態の範囲を限定することを意図していないことを理解するであろう。特に、コンピュータシステム及びデバイスは、コンピュータ、ネットワークデバイス、インターネットアプライアンス、PDA、無線電話、ページャなどを含む、示された機能を実行することができるハードウェア又はソフトウェアの任意の組み合わせを含んでもよい。コンピュータシステム800はまた、図示されていない他のデバイスに接続されてもよく、又は代わりに、独立型システムとして動作してもよい。加えて、例示される構成要素によって提供される機能は、いくつかの実施形態では、より少ない構成要素で組み合わされてもよく、又は追加の構成要素において分散されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、図示されている構成要素のうちのいくつかの機能性は提供されなくてもよく、及び/又は他の追加の機能性が利用可能であってもよい。
【0044】
当業者はまた、様々な項目は、使用されている間にメモリ内、又は記憶装置上に記憶されるように示されているが、これらの項目又はそれらの部分はメモリ管理及びデータ完全性の目的のためにメモリと他の記憶デバイスとの間で転送されてもよいことを理解するであろう。代わりに、他の実施形態では、ソフトウェア構成要素の一部又は全ては、別のデバイス上のメモリ内で実行し、コンピュータ間通信を介して、図示されているコンピュータシステムと通信してもよい。システム構成要素又はデータ構造のいくつか又は全てはまた、以上において様々な例が説明された、適当なドライブによって読み取られるべきコンピュータアクセス可能媒体又はポータブル物品上に(例えば、命令又は構造化データ)として記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム800とは別個のコンピュータアクセス可能媒体上に記憶された命令は、ネットワーク及び/又は無線リンクなどの通信媒体を介して伝達される、電気信号、電磁信号、又はデジタル信号などの伝送媒体又は信号を介してコンピュータシステム800に伝送され得る。各種実施形態は、前の説明に従ってコンピュータアクセス可能媒体上に実行される命令及び/又はデータを受信、送信、又は記憶することを更に含んでもよい。一般的に言えば、コンピュータアクセス可能媒体は、磁気媒体又は光媒体、例えば、ディスク若しくはDVD/CD-ROM、RAM(例えばSDRAM、DDR、RDRAM、SRAMなど)、ROMなどの揮発性又は不揮発性媒体などの、非一時的コンピュータ可読記憶媒体又はメモリ媒体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータアクセス可能媒体は、ネットワーク及び/若しくは無線リンクなどの通信媒体を介して伝達される、電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの伝送媒体又は信号を含んでもよい。
【0045】
本明細書で説明される方法は、異なる実施形態では、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせの形態で実行されてもよい。加えて、方法のブロックの順序は変更されてもよく、様々な要素の追加、再順序付け、組み合わせ、省略、修正などが行われてもよい。本開示の利益を得る当業者にとって明白であるような、様々な修正及び変更が行われてもよい。本明細書に記載される各種実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。多くの変形、修正、追加、及び改善が可能である。したがって、単一の事例として本明細書に記載される構成要素について、複数の事例を提供することができる。様々な構成要素、動作及びデータストアの間の境界は、ある程度任意のものであり、特定の動作は、特定の例示的な構成の文脈で示される。機能の他の割り当てが想定され、以下に続く請求項の範囲内に含まれてもよい。最後に、例示的な構成における別個の構成要素として提示された構造及び機能は、組み合わされた構造又は構成要素として実装されてもよい。それらの及び他の変形、修正、追加、及び改善は、以下に続く請求項で定義されるように、実施形態の範囲内に含まれてもよい。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】