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特表2025-500281新芽抑止のためのイソオキサゾリンカルボキサミドの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】新芽抑止のためのイソオキサゾリンカルボキサミドの使用
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/80 20060101AFI20241226BHJP
   A01P 21/00 20060101ALI20241226BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A01N43/80 101
A01P21/00
C07D413/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536249
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 EP2022085516
(87)【国際公開番号】W WO2023110813
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】21214606.2
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591063187
【氏名又は名称】バイエル アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Bayer Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ロタール・ローレンツ
(72)【発明者】
【氏名】ディルク・エビングハウス
(72)【発明者】
【氏名】ローラント・デックヴァー
(72)【発明者】
【氏名】クラウス・ヌーテルマン
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ハース
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー・クーンホルト
(72)【発明者】
【氏名】トマス・アレクサンダー・マリア・スミット
(72)【発明者】
【氏名】エルヴェ・トッセンス
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AB03
4H011BA06
4H011BB10
4H011DD03
(57)【要約】
本発明は食品貯蔵の分野に関し、より具体的には、作物における新芽抑止のためのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用、作物における新芽抑止のためのその組み合わせまたはそれを含む組成物の使用、および作物に対して新芽を抑制するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(Ia)のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラートおよび式(Ib)のメチル(2S,4S)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラートである2つの立体異性体の形態で存在するメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の、新芽抑止のための使用:
【化1】
【請求項2】
新芽抑止のために少なくとも1つの追加の新芽抑止剤との組み合わせでの、請求項1に記載のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用。
【請求項3】
クロルプロファムとの組み合わせでの、請求項1に記載のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用。
【請求項4】
ペパーミント油の抽出物との組み合わせでの、請求項1に記載のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用。
【請求項5】
除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺真菌剤、薬害軽減剤、肥料、成長調節剤を含む群からの少なくとも1つの追加の有効成分との組み合わせでの、請求項1から4のいずれか一項に記載のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用。
【請求項6】
式(I)の化合物あるいはその塩または組み合わせまたは組成物を、収穫された作物に、新芽の出現前または出現後において適用することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
1トン当たり0.01~2000gの式(I)の化合物あるいはその塩または組み合わせまたは組成物を作物に適用することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
作物に対して新芽を抑制する方法であって、式(I)の化合物あるいはその塩または組み合わせまたは組成物を前記作物に適用することを特徴とする方法。
【請求項9】
前記作物が、タマネギ、キャッサバ(Manihot esculenta)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、ヤムイモ(Dioscorea spp.)、キクイモ(Helianthus tuberosus)、ショウガ(Zingiber officinale)であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用/方法。
【請求項10】
前記作物がジャガイモであることを特徴とする、請求項9に記載の使用/方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品貯蔵の分野に関し、より具体的には、作物における新芽抑止のためのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用、作物における新芽抑止のためのその組み合わせまたはそれを含む組成物の使用、および作物に対して新芽を抑制するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
秋に収穫されたジャガイモは、少なくとも早期のジャガイモが再び入手可能となるまでは冬の間中、そして翌年の春になるまでずっと貯蔵されることがしばしば予想される。ジャガイモの低温貯蔵が、ジャガイモ加工産業では通常的に行われるように行われた場合でさえ、ジャガイモは、6~8℃で貯蔵されるときには数週間後でさえ発芽し始め、3~4ヶ月後にはかなり芽が成長する。
【0003】
タマネギ、キャッサバ(Manihot esculenta)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、ヤムイモ(Dioscorea spp.)、キクイモ(Helianthus tuberosus)、ショウガ(Zingiber officinale)のような他の作物も同様にこの問題に見舞われる。
【0004】
新芽抑止薬剤の使用が長い間知られている。知られている新芽抑止剤が、ある種の精油、特にペパーミント、および同様に、ペパーミントの近縁である“ムニャ”植物の精油である。ペパーミント油および“ムニャ”油は比較的高価であり、そのため、前記精油のみに基づく産業的応用はどれも実行可能ではない。
【0005】
ジャガイモとの関連で新芽抑止のために最近使用されている化学薬剤には、単独での、またはクロルプロファムとの組み合わせでのプロファム:イソプロピルフェニルカルバマートが含まれる。
【0006】
中鎖および長鎖のアルコール、特に、業界において収集されるC17~C24-アルコールもまた知られている。前記アルコールはしばしば、新芽抑止剤として使用されるときにはプロファムおよび/またはクロルプロファムと組み合わされる。
【0007】
国際公開第93/00008号には、新芽抑止薬剤として有用である芳香族アルデヒドもしくは芳香族アルコールまたはチモールあるいはそれらの混合物が開示される。欧州特許出願公開第0287946号(A2)には、塊茎の新芽を減少させるための、ハッカ属タイプ由来の精油、特にセイヨウハッカ(Mentha piperita L)の油、同様にまた、ペパーミント油および種々のタイプのミントの油の使用が記載される。
【0008】
上述のように、様々な精油の専らの使用は、もし貯蔵条件がこれらの油のほんのわずかな喪失をもたらすとすれば、また、ジャガイモが+3℃~+8℃で貯蔵されるとすれば、ジャガイモが酸素非存在で貯蔵されるときでさえも要求される量が一般には、貯蔵期間の長さが50日である場合には50kgのジャガイモ当たり10~20mlの油になるために、また、貯蔵期間の長さが100日以上である場合には前記量の約2倍になるために、実用上の理由から費用が高額になり、思い止まらされている。
【0009】
国際公開第94/28716号(A2)には、必要ならば、知られている中鎖および長鎖のアルコールならびに/あるいは精油ならびに/あるいは知られている化学的な新芽抑止薬剤との混合での、新芽抑止剤としてのナタネ油メチルエステルが開示されており、それによって、ナタネ油メチルエステルと、アルコールと、必要ならば、上述の精油のうちの1つ(特にペパーミント油)との組み合わせが、最も良い結果を達成するために好ましいことが開示される。
【0010】
置換イソオキサゾリンカルボキサミドの構造クラスからの化合物が、バーンダウン用途において国際公開第2018/228985号および国際公開第2019/145245号から、広範囲の雑草に対する雑草抑制のために有用である除草剤として知られている。そのような殺草有効成分を雑草抑制のためにいくつかの他の除草剤と組み合わせることもまた知られている(例えば、国際公開第2020/114932号を参照のこと)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第93/00008号
【特許文献2】欧州特許出願公開第0287946号(A2)
【特許文献3】国際公開第94/28716号(A2)
【特許文献4】国際公開第2018/228985号
【特許文献5】国際公開第2019/145245号
【特許文献6】国際公開第2020/114932号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
今回、置換イソオキサゾリンカルボキサミドの上記群から選択されるいくつかの化合物が驚くべきことに、収穫された作物に対する実質的損傷を伴うことなく、かつ、他方では新芽抑止に関する高い効率で新芽抑止のために使用され得ることが見出された。
【0013】
本発明の1つの目的が、下記の式(Ia)のメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラートおよび式(Ib)のメチル(2S,4S)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラートである2つの立体異性体の形態で存在するメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の、新芽抑止のための使用である:
【化1】
【0014】
本発明の別の目的が、新芽抑止のために少なくとも1つの追加の新芽抑止剤との組み合わせでのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用である。
【0015】
本発明の別の目的が、新芽抑止のために少なくとも1つの追加の有効成分との組み合わせでのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用である。
【0016】
本発明の別の目的が、新芽抑止のために少なくとも1つの追加の有効成分および少なくとも1つの追加の新芽抑止剤との組み合わせでのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用である。
【0017】
本発明の別の目的が、新芽抑止のために少なくとも1つの追加の除草剤との組み合わせでのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用である。
【0018】
本発明の別の目的が、新芽抑止のために少なくとも1つの追加の除草剤および少なくとも1つの追加の新芽抑止剤との組み合わせでのメチル(2R,4R)-4-[[(5S)-3-(3,5-ジフルオロフェニル)-5-ビニル-4H-イソキサゾール-5-カルボニル]アミノ]テトラヒドロフラン-2-カルボキシラート(I)の使用である。
【0019】
別の実施形態において、追加の新芽抑止剤は、エチレン、グリーンミント油、カルボン、マレイン酸ヒドラジドおよび1,4-ジメチルナフタレン、イソプロピル-(3-クロロフェニル)カルバマート(CIPC、クロルプロファム)、ペパーミント油の抽出物、ナタネ油メチルエステル、ならびにそれらの2つ以上の混合物を含む群から選択される。
【0020】
好ましい実施形態において、他の新芽抑止剤は、イソプロピル-(3-クロロフェニル)カルバマート(CIPC、クロルプロファム)、およびペパーミント油の抽出物、ならびにそれらの2つ以上の混合物を含む群から選択される。
【0021】
別の実施形態において、有効成分は、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺真菌剤、薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤、ならびにそれらの2つ以上の混合物を含む群から選択される。
【0022】
好ましい実施形態において、有効成分は、1つまたは複数の追加の除草剤である。
【0023】
別の好ましい実施形態において、有効成分は、1つまたは複数の追加の殺真菌剤または殺虫剤である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
定義
本出願において使用される場合、また、別途示されていない限り、用語「除草剤」は、望まれない植物(例えば、限定されないが、有害または迷惑な雑草、広葉植物、イネ科草本およびスゲなど)を枯らすために、またはそうでない場合にはその成長を抑止するために製造され、販売され、または圃場で使用される化合物で、作物保護、建物保護または芝生保護のために使用することができる化合物を示す。用語「除草剤」には、最終用途の殺草製造物が含まれる。この組成物は、純粋な化合物、化学化合物の溶液、化学化合物の混合物、乳化物、懸濁物、固液混合物、または液液混合物であることが可能である。用語「除草剤」はまた、商用経路を介して製造者から、除草剤を被害圃場に販売時のまま適用し得る、または除草剤を他の賦形剤と混合し得るどちらであれ最終の末端使用者に渡る製造物を示す。
【0025】
本発明との関連で開示される「除草剤」には、下記のものが含まれるが、それらに限定されない:
アセトクロール、アシフルオルフェン、アシフルオルフェンナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロル、アロキシジム、アロキシジムナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロール、アミドスルフロン、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カルボン酸、アミノシクロピラクロル、アミノシクロピラクロルカリウム、アミノシクロピラクロルメチル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリンエチル、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスルフロンメチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホスナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバックナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロモキシニル-ブチレート、-カリウム、-ヘプタノエートおよび-オクタノエート、ブソキシノン、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾンエチル、クロランベン、クロルブロムロン、クロルフェナック、クロルフェナックナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノールメチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロンエチル、クロロフタリム、クロロトルロン、クロルタールジメチル、クロルスルフロン、シニドン、シニドンエチル、シノスルフロン、クラシホス、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホッププロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラムメチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップブチル、シプラジン、2,4-D、2,4-D-ブトチル、-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-ジオールアミン、-エチル、-2-エチルヘキシル、-イソブチル、-イソオクチル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウム、-トリイソプロパノールアンモニウムおよび-トロラミン、2,4-DB、2,4-DB-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-イソオクチル、-カリウムおよび-ナトリウム、ダイムロン(ジムロン)、ダラポン、ダゾメット、n-デカノール、デスメジファム、デトシルピラゾレート(DTP)、ジカンバ、ジクロベニル、2-(2,4-ジクロロベンジル)-4,4-ジメチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、2-(2,5-ジクロロベンジル)-4,4-ジメチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、ジクロルプロップ、ジクロルプロップP、ジクロホップ、ジクロホップメチル、ジクロホップP-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾクアット、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピルナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミドP、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ジクアット、ジクアットジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメツルフロン、エタメツルフロンメチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェンエチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F-5231、すなわちN-[2-クロロ-4-フルオロ-5-[4-(3-フルオロプロピル)-4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1H-テトラゾール-1-イル]フェニル]エタンスルホンアミド、F-7967、すなわち3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンズイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、フェノキサプロップ、フェノキサプロップP、フェノキサプロップエチル、フェノキサプロップP-エチル、フェノキサスルホン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フラムプロップ、フラムプロップM-イソプロピル、フラムプロップM-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップP、フルアジホップブチル、フルアジホップP-ブチル、フルカルバゾン、フルカルバゾンナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピルエチル、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルレノール、フルレノール-ブチル、-ジメチルアンモニウムおよび-メチル、フルオログリコフェン、フルオログリコフェンエチル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロンメチルナトリウム、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピルメプチル、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセットメチル、ホメサフェン、
ホメサフェンナトリウム、ホラムスルフロン、ホサミン、グルホシネート、グルホシネートアンモニウム、グルホシネートP-ナトリウム、グルホシネートP-アンモニウム、グルホシネートP-ナトリウム、グルホサート、グルホサート-アンモニウム、-イソプロピルアンモニウム、-ジアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-カリウム、-ナトリウムおよび-トリメシウム、H-9201、すなわちO-(2,4-ジメチル-6-ニトロフェニル)O-エチルイソプロピルホスホルアミドチオエート、ハラウキシフェン、ハラウキシフェンメチル、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフロンメチル、ハロキシホップ、ハロキシホップP、ハロキシホップエトキシエチル、ハロキシホップP-エトキシエチル、ハロキシホップメチル、ハロキシホップP-メチル、ヘキサジノン、HW-02、すなわち1-(ジメトキシホスホリル)エチル(2,4-ジクロロフェノキシ)アセテート、イマザメタベンズ、イマザメタベンズメチル、イマザモックス、イマザモックスアンモニウム、イマザピック、イマザピックアンモニウム、イマザピル、イマザピルイソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザキンアンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピルアンモニウム、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン、ヨードスルフロンメチルナトリウム、イオキシニル、イオキシニル-オクタノエート、-カリウムおよび-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、カルブチレート、KUH-043、すなわち3-({[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メチル}スルホニル)-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール、ケトスピラドックス、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、MCPA、MCPA-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウムおよび-ナトリウム、MCPB、MCPB-メチル、-エチルおよび-ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ-ナトリウムおよび-ブトチル、メコプロップP、メコプロップP-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシルおよび-カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メソスルフロン、メソスルフロンメチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチオピルスルフロン、メチオゾリン、メチルイソチオシアネート、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロンメチル、モリネート、モノリニュロン、モノスルフロン、モノスルフロンエステル、MT-5950、すなわちN-[3-クロロ-4-(1-メチルエチル)フェニル]-2-メチルペンタンアミド、NGGC-011、ナプロパミド、NC-310、すなわち4-(2,4-ジクロロベンゾイル)-1-メチル-5-ベンジルオキシピラゾール、ネブロン、ニコスルフロン、ノナン酸(ペラルゴン酸)、ノルフルラゾン、オレイン酸(脂肪酸)、オルベンカルブ、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメホン、オキシフルオルフェン、パラコート、パラコートジクロリド、ペブレート、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、ペトキサミド、石油、フェンメジファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロンメチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロル、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾンナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェンエチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ、ピリバムベンズイソプロピル、ピリバムベンズプロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダホル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバックメチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバックナトリウム、ピロキサスルホン、ピロクススラム、キンクロラック、キンメラック、キンクラミン、キザロホップ、キザロホップエチル、キザロホップP、キザロホップP-エチル、キザロホップP-テフリル、リムスルフロン、
サフルフェナシル、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SL-261、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロンメチル、スルホスルフロン、SYN-523、SYP-249、すなわち1-エトキシ-3-メチル-1-オキソブタ-3-エン-2-イル5-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-2-ニトロベンゾエート、SYP-300、すなわち1-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イン-1-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾキサジン-6-イル]-3-プロピル-2-チオキソイミダゾリジン-4,5-ジオン、2,3,6-TBA、TCA(トリフルオロ酢酸)、TCAナトリウム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブカルブ、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チエンカルバゾンメチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロンメチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、トルピラレート、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアファモン、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリベヌロンメチル、トリクロピル、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロンナトリウム、トリフルジモキサジン、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロンメチル、トリトスルフロン、尿素硫酸塩、ベルノレート、XDE-848、ZJ-0862、すなわち3,4-ジクロロ-N-{2-[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]ベンジル}アニリン、ならびに同様に下記の化合物:
【化2】
【0026】
可能な混合相方としての植物成長調節剤の例には、下記のものがある:
アシベンゾラル、アシベンゾラルS-メチル、5-アミノレブリン酸、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、カテコール、クロルメコートクロリド、クロプロップ、シクラニリド、3-(シクロプロパ-1-エニル)プロピオン酸、ダミノジッド、ダゾメット、n-デカノール、ジケグラック、ジケグラックナトリウム、エンドタール、エンドタール-ジカリウム、-ジナトリウムおよび-モノ(N,N-ジメチルアルキルアンモニウム)、エテホン、フルメトラリン、フルレノール、フルレノールブチル、フルルプリミドール、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸(IAA)、4-インドール-3-イル酪酸、イソプロチオラン、プロベナゾール、ジャスモン酸、ジャスモン酸メチルエステル、マレイン酸ヒドラジド、メピコートクロリド、1-メチルシクロプロペン、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノキシド混合物、4-オキソ-4[(2-フェニルエチル)アミノ]酪酸、パクロブトラゾール、N-フェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン、プロヘキサジオンカルシウム、プロヒドロジャスモン、サリチル酸、ストリゴラクトン、テクナゼン、チジアズロン、トリアコンタノール、トリネキサパック、トリネキサパックエチル、チトデフ、ウニコナゾール、ウニコナゾールP。
【0027】
本明細書において言及される除草剤は、例えば、“The Pesticide Manual”(第16版、2012年)から知られている。
用語「薬害軽減剤」は下記を意味する:
有用な薬害軽減剤の例には、下記の化合物群が含まれる:
【0028】
S1)複素環式カルボン酸誘導体の群からの化合物:
S1a)ジクロロフェニルピラゾリン-3-カルボン酸型の化合物(S1a)、好ましくは、例えば、下記の化合物:
国際公開第91/07874号に記載されるような1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボン酸、エチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボキシラート(S1-1)(“メフェンピルジエチル”)および関連化合物など;
S1b)ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1b)、好ましくは、例えば、欧州特許出願公開第333131号および欧州特許出願公開第269806号に記載されるようなエチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-メチルピラゾール-3-カルボキシラート(S1-2)、エチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-イソプロピルピラゾール-3-カルボキシラート(S1-3)、エチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(1,1-ジメチルエチル)ピラゾール-3-カルボキシラート(S1-4)および関連化合物などの化合物;
S1c)1,5-ジフェニルピラゾール-3-カルボン酸の誘導体(S1c)、好ましくは、例えば、例えば、欧州特許出願公開第268554号に記載されるようなエチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボキシラート(S1-5)、メチル1-(2-クロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボキシラート(S1-6)および関連化合物などの化合物;
S1d)トリアゾールカルボン酸型の化合物(S1d)、好ましくは、例えば、欧州特許出願公開第174562号および欧州特許出願公開第346620号に記載されるようなフェンクロラゾール(エチルエステル)、すなわちエチル1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-トリクロロメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキシラート(S1-7)、および関連化合物などの化合物;
S1e)5-ベンジル-または5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸型あるいは5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸型の化合物(S1e)、好ましくは、例えば、国際公開第91/08202号に記載されるようなエチル5-(2,4-ジクロロベンジル)-2-イソオキサゾリン-3-カルボキシラート(S1-8)またはエチル5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボキシラート(S1-9)および関連化合物、あるいは国際公開第95/07897号に記載されるような5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリンカルボン酸(S1-10)またはエチル5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボキシラート(S1-11)(“イソキサジフェンエチル”)またはn-プロピル5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボキシラート(S1-12)またはエチル5-(4-フルオロフェニル)-5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボキシラート(S1-13)などの化合物。
【0029】
S2)8-キノリノキシ誘導体の群からの化合物(S2):
S2a)8-キノリノキシ酢酸型の化合物(S2a)、好ましくは、欧州特許出願公開第86750号、欧州特許出願公開第94349号および欧州特許出願公開第191736号または欧州特許出願公開第0492366号に記載されるような1-メチルヘキシル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(“クロキントセットメキシル”)(S2-1)、1,3-ジメチルブタ-1-イル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-2)、4-アリルオキシブチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-3)、1-アリルオキシプロパ-2-イル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-4)、エチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-5)、メチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-6)、アリル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-7)、2-(2-プロピリデンイミノキシ)-1-エチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-8)、2-オキソプロパ-1-イル(5-クロロ-8-キノリノキシ)アセタート(S2-9)および関連化合物、ならびに同様に、国際公開第2002/34048号に記載されるような(5-クロロ-8-キノリノキシ)酢酸(S2-10)、その水和物および塩、例えば、そのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩またはホスホニウム塩;
S2b)(5-クロロ-8-キノリノキシ)マロン酸型の化合物(S2b)、好ましくは、例えば、欧州特許出願公開第0582198号に記載されるようなジエチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)マロナート、ジアリル(5-クロロ-8-キノリノキシ)マロナート、メチルエチル(5-クロロ-8-キノリノキシ)マロナートおよび関連化合物などの化合物。
【0030】
S3)出芽前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)として頻繁に使用される、ジクロロアセトアミド型の活性化合物(S3)、例えば、“ジクロルミド”(N,N-ジアリル-2,2-ジクロロアセトアミド)(S3-1)、“R-29148”(3-ジクロロアセチル-2,2,5-トリメチル-1,3-オキサゾリジン)(Staufferから得られる)(S3-2)、“R-28725”(3-ジクロロアセチル-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン)(Staufferから得られる)(S3-3)、“ベノキサコール”(4-ジクロロアセチル-3,4-ジヒドロ-3-メチル-2H-1,4-ベンゾキサジン)(S3-4)、“PPG-1292”(N-アリル-N-[(1,3-ジオキソラン-2-イル)メチル]ジクロロアセトアミド)(PPG Industriesから得られる)(S3-5)、“DKA-24”(N-アリル-N-[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)(Sagro-Chemから得られる)(S3-6)、“AD-67”または“MON 4660”(3-ジクロロアセチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン)(NitrokemiaまたはMonsantoから得られる)(S3-7)、“TI-35”(1-ジクロロアセチルアゼパン)(TRI-Chemical RTから得られる)(S3-8)、“ジクロノン”(ジシクロノン)または“BAS145138”または“LAB145138”(S3-9)((RS)-1-ジクロロアセチル-3,3,8a-トリメチルペルヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-6-オン)(BASFから得られる)、“フリラゾール”または“MON 13900”((RS)-3-ジクロロアセチル-5-(2-フリル)-2,2-ジメチルオキサゾリジン)(S3-10)、およびその(R)異性体(S3-11)。
【0031】
S4)アシルスルホンアミド類のクラスの化合物(S4):
S4a)国際公開第97/45016号に記載されるような、下記式(S4a)のN-アシルスルホンアミドおよびその塩、
【化3】
式中、
RA 1は、(C1~C6)-アルキル、(C3~C6)-シクロアルキルを表し、ただし、後者の2つの基は、ハロゲン、(C1~C4)-アルコキシ、(C1~C6)-ハロアルコキシおよび(C1~C4)-アルキルチオの群からのvA個の置換基によって置換され、環式基の場合には(C1~C4)-アルキルおよび(C1~C4)-ハロアルキルによってもまた置換される;
RA 2は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-アルコキシ、CF3を表す;
mAは1または2を表す;
vAは、0、1、2または3を表す。
S4b)国際公開第99/16744号に記載されるような、下記式(S4b)の4-(ベンゾイルスルファモイル)ベンズアミド型の化合物およびその塩、
【化4】
式中、
RB 1、RB 2は、互いに独立して、水素、(C1~C6)-アルキル、(C3~C6)-シクロアルキル、(C3~C6)-アルケニル、(C3~C6)-アルキニルを表し、
RB 3は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-ハロアルキルまたは(C1~C4)-アルコキシを表し、かつ
mBは1または2を表す;
例えば、下記のように定義される化合物:
RB 1=シクロプロピル、RB 2=水素、および(RB 3)=2-OMe(“シプロスルファミド”、S4-1)、
RB 1=シクロプロピル、RB 2=水素、および(RB 3)=5-Cl-2-OMe(S4-2)、
RB 1=エチル、RB 2=水素、および(RB 3)=2-OMe(S4-3)、
RB 1=イソプロピル、RB 2=水素、および(RB 3)=5-Cl-2-OMe(S4-4)、および
RB 1=イソプロピル、RB 2=水素、および(RB 3)=2-OMe(S4-5);
S4c)欧州特許出願公開第365484号に記載されるような、下記式(S4c)のベンゾイルスルファモイルフェニルウレアのクラスからの化合物、
【化5】
式中、
RC 1、RC 2は、独立して、水素、(C1~C8)-アルキル、(C3~C8)-シクロアルキル、(C3~C6)-アルケニル、(C3~C6)-アルキニルであり、
RC 3は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-アルコキシ、CF3を表し、かつ
mCは1または2を表す;
例えば、
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチルウレア、
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3,3-ジメチルウレア、
1-[4-(N-4,5-ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチルウレア;
S4d)例えば、中国特許CN101838227から知られている、下記式(S4d)のN-フェニルスルホニルテレフタルアミド型の化合物およびその塩、
【化6】
式中、
RD 4は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-アルコキシ、CF3を表す;
mDは1または2を表す;
RD 5は、水素、(C1~C6)-アルキル、(C3~C6)-シクロアルキル、(C2~C6)-アルケニル、(C2~C6)-アルキニル、(C5~C6)-シクロアルケニルを表す。
【0032】
S5)ヒドロキシ芳香族および芳香族-脂肪族カルボン酸誘導体のクラスからの活性化合物(S5)、例えば、国際公開第2004/084631号、国際公開第2005/015994号、国際公開第2005/016001号に記載されるようなエチル3,4,5-トリアセトキシベンゾアート、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシサリチル酸、4-フルオロサリチル酸、2-ヒドロキシケイ皮酸、2,4-ジクロロケイ皮酸。
【0033】
S6)1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン類のクラスからの活性化合物(S6)、例えば、国際公開第2005/112630号に記載されるような1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン、1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-チオン、1-(2-アミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン塩酸塩、1-(2-メチルスルホニルアミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン。
【0034】
S7)ジフェニルメトキシ酢酸誘導体のクラスからの化合物(S7)、例えば、国際公開第98/38856号に記載されるようなメチルジフェニルメトキシアセタート(CAS登録番号41858-19-9)(S7-1)、エチルジフェニルメトキシアセタートまたはジフェニルメトキシ酢酸。
【0035】
S8)国際公開第98/27049号に記載されるような、下記式(S8)の化合物、
【化7】
式中、
記号および添え字は下記のように定義される:
RD 1は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-ハロアルキル、(C1~C4)-アルコキシ、(C1~C4)-ハロアルコキシを表し、
RD 2は、水素または(C1~C4)-アルキルを表し、
RD 3は、水素、(C1~C8)-アルキル、(C2~C4)-アルケニル、(C2~C4)-アルキニルまたはアリール(ただし、前述の炭素含有基のそれぞれは非置換であり、あるいは、ハロゲンおよびアルコキシからなる群からの1つまたは複数の、好ましくは3つまでの同一の基または異なる基によって置換される)、またはその塩を表し、
nDは、0~2の整数を表す。
【0036】
S9)3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン類のクラスからの活性化合物(S9)、例えば、国際公開第1999/000020号に記載されるような1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-エチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS登録番号219479-18-2)、1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS登録番号95855-00-8);
【0037】
S10)下記の式(S10a)または式(S10b)の化合物
(国際公開第2007/023719号および国際公開第2007/023764号に記載されるような化合物)
【化8】
式中、
RE 1は、ハロゲン、(C1~C4)-アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF3、OCF3を表し、
YE、ZEは、互いに独立して、OまたはSを表し、
nEは、0~4の整数を表し、
RE 2は、(C1~C16)-アルキル、(C2~C6)-アルケニル、(C3~C6)-シクロアルキル、アリール;ベンジル、ハロベンジルを表し、
RE 3は水素または(C1~C6)-アルキルを表す。
【0038】
S11)種子粉衣組成物として知られている、オキシイミノ化合物型の活性化合物(S11)、例えば、“オキサベトリニル”((Z)-1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-1)(これは、メトラクロール損傷に対するキビ/モロコシのための種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、
“フルキソフェニム”(1-(4-クロロフェニル)-2,2,2-トリフルオロ-1-エタノンO-(1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)オキシム)(S11-2)(これは、メトラクロール損傷に対するキビ/モロコシのための種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、および
“シオメトリニル”または“CGA-43089”((Z)-シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-3)(これは、メトラクロール損傷に対するキビ/モロコシのための種子粉衣薬害軽減剤として知られている)。
【0039】
S12)イソチオクロマノン類のクラスからの活性化合物(S12)、例えば、国際公開第1998/13361号からのメチル[(3-オキソ-1H-2-ベンゾチオピラン-4(3H)-イリデン)メトキシ]アセタート(CAS登録番号205121-04-6)(S12-1)および関連化合物。
【0040】
S13)下記群からの1つまたは複数の化合物(S13):
“ナフタル酸無水物”(1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13-1)(これは、チオカルバマート系除草剤損傷に対するトウモロコシのための種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、
“フェンクロリム”(4,6-ジクロロ-2-フェニルピリミジン)(S13-2)(これは、播種されたイネにおけるプレチラクロールについての薬害軽減剤として知られている)、
“フルラゾール”(ベンジル2-クロロ-4-トリフルオロメチル-1,3-チアゾール-5-カルボキシラート)(S13-3)(これは、アラクロールおよびメトラクロールの損傷に対するキビ/モロコシのための種子粉衣薬害軽減剤として知られている)、
“CL 304415”(CAS登録番号31541-57-8)(4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-4-酢酸)(S13-4)(American Cyanamidから得られる)(これは、イミダゾリノン類による損傷に対するトウモロコシのための薬害軽減剤として知られている)、
“MG 191”(CAS登録番号96420-72-3)(2-ジクロロメチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン)(S13-5)(Nitrokemiaから得られる)(これは、トウモロコシのための薬害軽減剤として知られている)、
“MG 838”(CAS登録番号133993-74-5)(2-プロペニル1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン-4-カルボジチオアート)(S13-6)(Nitrokemiaから得られる)、
“ジスルホトン”(O,O-ジエチルS-2-エチルチオエチルホスホロジチオアート)(S13-7)、
“ジエトレート”(O,O-ジエチルO-フェニルホスホロチオアート)(S13-8)、
“メフェネート”(4-クロロフェニルメチルカルバマート)(S13-9)。
【0041】
S14)有害植物に対する殺草作用に加えて、イネなどの作物植物に対する薬害軽減剤作用もまた有する活性化合物、例えば、
“ジメピペレート”または“MY-93”(S-1-メチル-1-フェニルエチルピペリジン-1-カルボチオアート)(これは、除草剤モリネートによる損傷に対するイネのための薬害軽減剤として知られている)、
“ダイムロン”または“SK 23”(1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-3-p-トリルウレア)(これは、イマゾスルフロン除草剤損傷に対するイネのための薬害軽減剤として知られている)、
“クミルロン”=“JC-940”(3-(2-クロロフェニルメチル)-1-(1-メチル-1-フェニルエチル)ウレア(特開昭60087254号を参照のこと)(これは、いくつかの除草剤による損傷に対するイネのための薬害軽減剤として知られている)、
“メトキシフェノン”または“NK 049”(3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン)(これは、いくつかの除草剤による損傷に対するイネのための薬害軽減剤として知られている)、
“CSB”(1-ブロモ-4-(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)(Kumiaiから得られる)(CAS登録番号54091-06-4)(これは、イネにおけるいくつかの除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている)。
【0042】
S15)国際公開第2008/131861号および国際公開第2008/131860号に記載されるような、
下記式(S15)の化合物またはその互変異性体
【化9】
式中、
RH 1は(C1~C6)-ハロアルキル基を表し、
RH 2は水素またはハロゲンを表し、
RH 3、RH 4は、互いに独立して、水素、(C1~C16)-アルキル、(C2~C16)-アルケニルまたは(C2~C16)-アルキニル
(ただし、後者の3つの基のそれぞれは非置換であり、あるいは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、(C1~C4)-アルコキシ、(C1~C4)-ハロアルコキシ、(C1~C4)-アルキルチオ、(C1~C4)-アルキルアミノ、ジ[(C1~C4)-アルキル]アミノ、[(C1~C4)-アルコキシ]カルボニル、[(C1~C4)-ハロアルコキシ]カルボニル、非置換である、または置換される(C3~C6)-シクロアルキル、非置換である、または置換されるフェニル、および非置換である、または置換されるヘテロシクリルの群から1つまたは複数の基によって置換される)、
あるいは(C3~C6)-シクロアルキル、(C4~C6)-シクロアルケニル、4~6員の飽和もしくは不飽和の炭素環式環に環の片側で融合する(C3~C6)-シクロアルキル、または4~6員の飽和もしくは不飽和の炭素環式環に環の片側で融合する(C4~C6)-シクロアルケニル
(ただし、後者の4つの基のそれぞれは非置換であり、あるいは、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-ハロアルキル、(C1~C4)-アルコキシ、(C1~C4)-ハロアルコキシ、(C1~C4)-アルキルチオ、(C1~C4)-アルキルアミノ、ジ[(C1~C4)-アルキル]アミノ、[(C1~C4)-アルコキシ]カルボニル、[(C1~C4)-ハロアルコキシ]カルボニル、非置換である、または置換される(C3~C6)-シクロアルキル、非置換である、または置換されるフェニル、および非置換である、または置換されるヘテロシクリルの群からの1つまたは複数の基によって置換される)
を表し、
あるいは
RH 3は、(C1~C4)-アルコキシ、(C2~C4)-アルケニルオキシ、(C2~C6)-アルキニルオキシまたは(C2~C4)-ハロアルコキシを表し、かつ
RH 4は水素または(C1~C4)-アルキルを表し、あるいは
RH 3およびRH 4は、直接に結合した窒素原子と一緒になって、窒素原子と同様に、さらなる環ヘテロ原子、好ましくは、N、OおよびSの群からの2つまでのさらなる環ヘテロ原子もまた含有する場合があり、かつ、非置換である、あるいはハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1~C4)-アルキル、(C1~C4)-ハロアルキル、(C1~C4)-アルコキシ、(C1~C4)-ハロアルコキシおよび(C1~C4)-アルキルチオの群からの1つまたは複数の基によって置換される4~8員の複素環式環を表す。
【0043】
S16)除草剤として主に使用され、しかし作物植物に対する薬害軽減剤作用もまた有する活性化合物、例えば、
(2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4-D)、(4-クロロフェノキシ)酢酸、(R,S)-2-(4-クロロ-o-トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ)、4-(2,4-ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4-DB)、(4-クロロ-o-トリルオキシ)酢酸(MCPA)、4-(4-クロロ-o-トリルオキシ)酪酸、4-(4-クロロフェノキシ)酪酸、3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸(ジカンバ)、1-(エトキシカルボニル)エチル3,6-ジクロロ-2-メトキシベンゾアート(ラクチジクロールエチル)。
【0044】
用語「作物」は、利益または生存ために広範囲に栽培され得る、かつ収穫され得る植物または植物産物を意味するものとする。
【0045】
用語「新芽抑止剤」または用語「新芽抑止薬剤」は、作物に対して新芽形成を一定の期間にわたって抑える、または低減させる化合物を意味するものとする。新芽抑止剤の例には、エチレン、グリーンミント油、カルボン、マレイン酸ヒドラジドおよび1,4-ジメチルナフタレン、イソプロピル-(3-クロロフェニル)カルバマート(CIPC、クロルプロファム)、ペパーミント油の抽出物、ナタネ油メチルエステルがある。多くの場合、2つ以上の新芽抑止剤の混合物が、十分な新芽抑止をもたらすために使用される。
【0046】
用語「組み合わせ」は、1つまたは複数の追加の除草剤を含む式(I)の化合物の混合物をどのようなものであれ意味するものとする。
【0047】
用語「組成物」は、他の有効成分および/または配合薬剤および/またはカルシウムおよび/またはカリを含む式(I)の化合物の混合物をどのようなものであれ意味するものとする。
【0048】
本発明による式(I)の化合物は、作物およびその品質に対する実質的な損傷を伴うことなく、作物における、より好ましくは収穫された作物における新芽抑止の面で優れた、かつ望ましい効果を示す。
【0049】
この特定の場合における「品質」は、ジャガイモが、外部または内部の損傷、病気および変質を依然として有していない状態であり、かつ健全なままであることを意味する。これはまた、ジャガイモが、その典型的な味および香り、同様にまた典型的な堅さを保っていることも意味する。さらに、新芽の発達に起因するデンプンの糖への変換は防止されなければならない。
【0050】
処理を、収穫品が収穫および輸送の期間中に発生した傷または損傷から回復したとき、ならびに収穫品が市場および加工工場におけるその最終目的地に出荷されるまでの貯蔵期間の後で自然休眠が解け始めるときには貯蔵において、植物の頂部を覆って実際の収穫の3週間前までの適用として行うことができる。
【0051】
好ましくは、作物は、在庫から放出されるまで、収穫された後で処理される。
【0052】
より好ましくは、作物は、収穫され、貯蔵において回復させた後で、大雑把には到着後7日から、収穫後約3ヶ月から収穫後最大で12ヶ月までの貯蔵からの放出までの貯蔵において処理される。処置は一回または繰り返し適用することができる。
【0053】
この特定の場合における「収穫された作物」は、圃場から集められ、収穫プロセスの期間中に発生した損傷および傷から回復させた後の作物またはより具体的には塊茎および鱗茎を意味する。収穫プロセスには、鱗茎および塊茎を圃場から実際に集めること、いくつかの荷積みプロセスおよび荷降ろしプロセスを含むことがあるかもしれない貯蔵施設および貯蔵場所への輸送が含まれる。
【0054】
「塊茎」は、「塊茎」が収穫される作物に依存して、鱗茎、球茎、茎塊茎(ジャガイモ)、胚軸鱗茎、塊根、鱗茎を示す。非常に多くの場合、植物についての貯蔵器官が、人間が消費するために使用される。
【0055】
好ましい作物が、タマネギ、キャッサバ(Manihot esculenta)、ジャガイモ(Solanum tuberosum L.)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、ヤムイモ(Dioscorea spp.)、キクイモ(Helianthus tuberosus)、ショウガ(Zingiber officinale)である。
【0056】
とりわけ好ましい作物がジャガイモである。
【0057】
本発明による化合物(I)は、商品のジャガイモおよび産業用のジャガイモとの使用のために特に好適である。
【0058】
本発明による化合物(I)はまた、種ジャガイモの発芽を一時的に抑止するために使用することができる。
【0059】
しかしながら、本発明による活性化合物および活性化合物組み合わせまたは活性化合物組成物の使用は決してこれらの属に限定されず、しかし同様に、他の植物または作物または収穫された作物に対しても同じ様式で及ぶ。本発明によれば、作物植物は、新芽抑止剤が同様に必要とされる、トランスジェニック植物および植物品種を含めてすべての植物および植物品種である。
【0060】
式(I)の殺草化合物またはその塩についての適用割合は広範囲に変動する可能性があり、一般には、天候および貯蔵条件、同様にまた収穫時期および収穫後の時間、または化合物が、発芽を抑止する他の有効成分と組み合わされるかどうかに依存する。式(I)の化合物についての好適な適用割合が一般には、0.001~2000gの有効成分(=化合物(I))/トン・処理品/塊茎(a.i./to)の範囲の範囲内であり、好ましくは0.01~500g a.i./toの範囲の範囲内であり、より好ましくは0.1~100g a.i./toの範囲の範囲内である。
【0061】
したがって、本発明はまた、収穫された植物を管理する方法であって、式(I)の化合物またはその組み合わせまたはそれを含む組成物を一緒に、あるいは1つの有効成分をそれ以外の後で、場合により1つまたは複数の他の新芽抑止剤による処理の前または後において作物に適用するステップを含む方法に関する。
【0062】
様々な新芽抑止剤が、休眠期間の期間中でないならば、少なくとも表面的な休止期間の終了後において呼吸速度に対して影響を有すると予想される。新芽抑止剤の単回適用および併用適用により、生理学的喪失が軽減され、このことは大きな利点である。
【0063】
多くの場合において、組み合わせ/組成物は、化合物単独よりも驚くほど効率的/効果的である。
【0064】
驚くべきことに、超付加的(=相乗的)な効果もまた、式(I)の化合物と、さらなる有効成分との併用適用において存在する。このとき、組み合わせ/組成物の活性は、新芽抑止のために用いられる個々の化合物の活性の予想された総和よりも強い。相乗的な効果は、適用割合がさらに削減されることを可能にする。
【0065】
適用
組成物は、貯蔵空間がジャガイモで満たされている間にジャガイモに施される粉末または顆粒として乾燥状態で使用することができる(これはいわゆる基本的処理である)。
【0066】
粉末または顆粒の形態で使用される代わりに、組成物はまた、混合されることなく、または少量の水と混合されてのどちらかで、液状物または乳化物として、ジャガイモが貯蔵場所に貯蔵されている間中ジャガイモを覆うように散霧することができ、または噴霧することができる。
【0067】
さらに、組成物はまた、組成物を貯蔵空間内のファンの支援により貯蔵空間において散霧することによって貯蔵期間中の後期段階でジャガイモと接触させることができる。
【0068】
その場合、所望の適用形態に依存して、組成物はまた、従来から存在する好適な担体、好適な溶媒、充填剤または他の物質を含むことができる。
【0069】
好適な粉末状または粒状の担体および充填剤が、デンプンおよびデンプン誘導体、粘土、タルクおよび他のシリカ、砂、珪藻土、炭酸カルシウムおよび硫酸カルシウム(石膏)、ならびに担体として使用することができる様々な(コ)ポリマーである。
【0070】
顆粒を作製するために、不活性な担体をそれぞれの組成物と混合することができ、または不活性な担体にそれぞれの組成物を含浸させることができる。
【0071】
組成物を液体形態で適用するために好適なものが、塩素化されてもよい、または塩素化されなくてもよい脂肪族溶媒または芳香族溶媒あるいはそれらの混合物を含めて鉱物起源の溶媒である。これらの溶媒の例には、キシレン、ジクロロメタン、ケトン、アルデヒド、アルコール、例えば、グリセロール(例えば、ポリエチレングリコール)など、あるいはそれらの誘導体または混合物がある。動物起源または植物起源の溶媒、例えば、アマニ油、ダイズ油またはそれらの誘導体などを使用することもまた可能である。動物起源、植物起源および鉱物起源のそのような溶媒の混合物を使用することもまた可能である。
【0072】
噴霧適用または散霧適用のための好適な補助剤が、動物起源、植物起源および鉱物起源のカチオン性表面活性物質、アニオン性表面活性物質および非イオン性表面活性物質、例えば、ナタネ油メチルエステルまたはノニルフェノールポリグリコールエーテル、エトキシル化脂肪酸アルコールまたはエトキシル化脂肪酸アミンあるいはそれらの誘導体あるいは組み合わせである。
【0073】
活性な期間の延長が、新芽抑止剤としての本発明による組成物の貯蔵期間中における反復した回数での使用により達成され得る。
【0074】
ばら積みのジャガイモが最初に乾燥させられ、約15℃で数日間にわたって貯蔵され、その後、損傷ジャガイモの良好な傷害修復を確実にするための所望の貯蔵温度に約2週間で冷却される。この傷害修復期間は、貯蔵中の微生物攻撃および重量損失を制限するために必要である。
【0075】
一ロットの傷害修復期間は約14日を要する。
【0076】
傷害修復期間の後で、ジャガイモは所望の貯蔵温度で貯蔵され、この場合、当該温度は新鮮な空気冷却または機械的冷却によって制御される。
【0077】
所望の貯蔵温度は種ジャガイモのためには2~4℃であり、商品のジャガイモのためには4~6℃であり、フライドポテトおよび乾燥産業のためには5~8℃であり、ポテトチップのためには7~10℃である。
【0078】
収穫後数ヶ月の発芽休眠の後で、ジャガイモは、(品種、履歴、貯蔵方法に依存して)発芽傾向を示し始める。時間の経過とともに、この発芽傾向はますます強くなる。
【0079】
冷却が、(所望の貯蔵温度に迅速に達することができるように)機械的様式で行われるならば、早期発芽の可能性がもはや制限されている。発芽を最適な様式で抑止するために、続いて本発明による組成物が使用される。
【0080】
新芽抑止剤としての本発明による組成物の使用が今回、さらに明らかにされる。
【0081】
いわゆる基本的処理は、例えば、ジャガイモを貯蔵空間に運ぶコンベヤの上で、あるいはジャガイモが、貯蔵場所に到達するために通過するローラーテーブルの上で、組成物を(例えば、粉末剤または粒剤の形態で)与えることからなる。ジャガイモを覆って(コンベヤの上方で)組成物を噴霧すること、または霧化することもまた可能である。
【0082】
組成物を、換気システムを介して貯蔵空間に送ることもまた可能である。この適用様式のために、薬剤を、例えば、空気中に霧化することができ、または噴霧することができる。この目的のために、混合物をガス状担体と組み合わせて、気流内へのそれらの導入を容易にするようにすることが可能である。これら2つの処理は組み合わせることもでき、または一方を他方の後で行うこともできる。本発明による殺草組成物は、水により希釈される慣用的様式で後で適用されるが、成分i)および成分ii)の混合配合物としてでも、また、適切であるならば、さらなる農薬活性化合物、添加物および/または慣用的な配合助剤を伴ってでも存在することができ、あるいは別個に配合された成分または部分的に別個に配合された成分を水により一緒に希釈することによっていわゆるタンクミックスとして調製することができる。ある特定の場合には、混合配合物は、他の液体または固体で希釈されて、またはそうでなければ、非希釈形態で適用することができる。これらの処理は組み合わせることもでき、または一方を他方の後で行うこともできる。
【0083】
本発明の混合物/組成物は、要求される生物学的パラメーターおよび/または物理化学的パラメーターに従って様々な方法で配合することができる。一般的な配合選択肢の例には、水和剤(WP)、水溶性濃厚剤、乳化性濃厚剤(EC)、水性液剤(SL)、乳剤(EW)(例えば、水中油型乳剤および油中水型乳剤など)、噴霧可能な液剤または乳剤、懸濁濃厚剤(SC)、分散物剤、油性分散物剤(OD)、サスポエマルション剤(SE)、粉剤(DP)、種子粉衣製剤、土壌適用もしくは土壌散布のための顆粒剤(GR)または水分散性の顆粒剤(WG)、超少量用配合物剤、マイクロカプセル分散物剤またはワックス分散物剤がある。
【0084】
配合のこれらの個々のタイプは原則として知られており、例えば、“Manual on Development and Use of FAO and WHO Specifications for Pesticides”(FAOおよびWHO、Rome、イタリア、2002年);Winnacker-Kuchler、“Chemische Technologie”[Chemical Engineering](第7巻、C.Hanser Verlag、Munich、第4版、1986年);van Valkenburg、“Pesticide Formulations”(Marcel Dekker、N.Y.、1973年);K.Martens、“Spray Drying Handbook”(第3版、1979年、G.Goodwin Ltd.、London)に記載される。
【0085】
必要とされる配合助剤、例えば、不活性材料、界面活性剤、溶媒およびさらなる添加物などが同様に知られており、例えば、Watkins、“Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers”(第2版、Darland Books、Caldwell、N.J.);H.v.Olphen、“Introduction to Clay Colloid Chemistry”(第2版、J.Wiley&Sons、N.Y.);Marsden、“Solvents Guide”(第2版、Interscience、N.Y.、1950年);McCutcheon’s“Detergents and Emulsifiers Annual”(MC Publ.Corp.、Ridgewood、N.J.);SisleyおよびWood、“Encyclopedia of Surface Active Agents”(Chem.Publ.Co.Inc.、N.Y.、1964年);Schonfeldt、“Grenzflachenaktive Athylenoxidaddukte”[Interface-active ethylene oxide adducts](Wiss.Verlagsgesellschaft、Stuttgart、1976年);Winnacker-Kuchler、“Chemische Technologie[Chemical Engineering]”(第7巻、C.Hanser Verlag、Munich、第4版、1986年)に記載される。
【0086】
これらの配合物に基づいて、他の農薬活性化合物との組み合わせ、例えば、殺真菌剤、殺虫剤および同様に薬害軽減剤、肥料ならびに/あるいは成長調節剤などとの組み合わせを、例えば、レディーミックスの形態で、またはタンクミックスとして調製することもまた可能である。
【0087】
水和剤(噴霧可能な粉末剤)は、水に均一に分散可能である製造物であり、かつ、活性化合物のほかに、また、1つまたは複数の希釈剤または不活性物質に加えて、イオン性および/または非イオン性の界面活性剤(湿潤化剤、分散剤)、例えば、ポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪アルコールまたはポリオキシエチル化脂肪アミン、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポリマー、アルカンスルホン酸塩またはアルキルベンゼンスルホン酸塩またはアルキルナフタレンスルホン酸塩、リグノスルホン酸ナトリウム、2,2’-ジナフチルメタン-6,6’-ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムまたはそうでなければオレオイルメチルタウリン酸ナトリウムもまた含む製造物である。
【0088】
乳化性濃厚剤が、活性化合物を有機溶媒または有機溶媒混合物に、例えば、ブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、アセトフェノン、キシレン、あるいはそうでなければ高沸点の芳香族または炭化水素に、1つまたは複数のイオン性および/または非イオン性の界面活性剤(乳化剤)の添加とともに溶解することによって調製される。使用されることがある乳化剤の例には、アルキルアリールスルホン酸カルシウム、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなど、または非イオン性乳化剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド-エチレンオキシドコポリマー、アルキルポリエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビトールエステルなどがある。
【0089】
散粉用製造物が、活性化合物を微分散の固体物とともに、例えば、タルク、天然粘土(例えば、カオリン、ベントナイトおよびパイロフィライトなど)または珪藻土とともに粉砕することによって得られる。
【0090】
懸濁濃厚剤は、水に基づく活性化合物の懸濁物である。懸濁濃厚剤が、例えば、市販のビーズミルによる湿式粉砕、および、例えば、他の配合物タイプについて上記で既に列挙されているようなさらなる界面活性剤の必要に応じた添加によって調製される場合がある。懸濁された活性化合物(1つまたは複数)に加えて、他の活性化合物もまた、溶解された形態で配合物に存在する場合がある。
【0091】
油性分散物剤は、油に基づく活性化合物の懸濁物であり、この場合、油は、有機液体をどのようなものであれ、例えば、植物油、芳香族溶媒または脂肪族溶媒、あるいは脂肪酸アルキルエステルを意味するとして理解されなければならない。油性分散物剤を、例えば、市販のビーズミルによる湿式粉砕、および、適切であるならば、例えば、それ以外の配合物タイプの場合において上記で既に言及されているようなさらなる界面活性剤(湿潤化剤、分散剤)の添加によって調製することができる。懸濁された活性化合物(1つまたは複数)に加えて、他の活性化合物もまた、溶解された形態で配合物に存在する場合がある。
【0092】
乳剤、例えば、水中油型乳剤(EW)を、例えば、水および水不混和性有機溶媒、ならびに、適切であるならば、例えば、それ以外の配合物タイプの場合において上記で既に言及されているようなさらなる界面活性剤の混合物から、撹拌機、コロイドミルおよび/または静的ミキサーによって調製することができる。このとき、活性化合物は、溶解した形態で存在する。
【0093】
粒剤を、活性化合物を吸着性の粒状化された不活性材料に噴霧することによって、あるいは活性化合物の濃厚物を、粘着剤(例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムまたはそうでなければ鉱油)の助けを借りて担体(例えば、砂、カオリナイト、チョーク、または粒状化された不活性材料など)の表面に塗布することによって調製することができる。好適な活性化合物はまた、肥料との混合物として望まれるならば、肥料細粒の製造のための慣用的な様式で粒状化することができる。水分散性顆粒剤が、一般には慣用的プロセスによって、例えば、噴霧乾燥、流動層造粒、パン造粒、高速ミキサーを用いた混合、および固体不活性材料を用いない押出しなどによって製造される。パン、流動層、押出し機および噴霧による顆粒剤の製造については、例えば、“Spray Drying Handbook”(第3版、1979年、G.Goodwin Ltd.、London)、J.E.Browning、“Agglomeration”(Chemical and Engineering、1967年、147頁以降)、“Perry’s Chemical Engineer’s Handbook”(第5版、McGraw Hill、New York 1973年、8~57頁)におけるプロセスを参照のこと。
【0094】
作物保護組成物の配合に関するさらなる詳細については、例えば、G.C.Klingman、“Weed Control as a Science”(John Wiley and Sons,Inc.、New York、1961年、81~96頁)、およびJ.D.Freyer、S.A.Evans、“Weed Control Handbook”(第5版、Blackwell Scientific Publications、Oxford、1968年、101~103頁)を参照のこと。
【0095】
農薬配合物は一般には、0.1~99重量%の、特に2~95重量%の、除草剤成分の活性化合物を含み、以下の濃度は配合のタイプに依存して慣用的である:水和剤では、活性化合物濃度が、例えば、約10~95重量%であり、100重量%になるまでの残りが、慣用的な配合構成成分からなる。乳化性濃厚剤の場合には、活性化合物濃度が、例えば、5~80重量%であり得る。ほとんどの場合において、粉剤の形態での配合物は5~20重量%の活性化合物を含み、噴霧可能な液剤は約0.2~25重量%の活性化合物を含む。粒剤(例えば、分散性顆粒剤など)の場合には、活性化合物含有量が、部分的には活性化合物が液体形態または固体形態で存在するかに、また、どのような造粒助剤および充填剤が使用されるかに依存する。水分散性顆粒剤では、含有量が一般には10~90重量%の間である。
【0096】
加えて、言及される活性化合物配合物は場合に応じて、それぞれの慣用的な粘着剤、湿潤化剤、分散剤、乳化剤、保存剤、不凍剤および溶媒、充填剤、着色剤および担体、消泡剤、蒸発抑止剤、ならびにpH改変剤または粘度改変剤を含む。
【0097】
本発明による組み合わせ/組成物の殺草作用が、例えば、界面活性剤によって、例えば、脂肪アルコールポリグリコールエーテルの群からの湿潤化剤によって改善され得る。脂肪アルコールポリグリコールエーテルは好ましくは、10~18個の炭素原子を脂肪アルコール基に、2~20個のエチレンオキシドユニットをポリグリコールエーテル部分に含む。脂肪アルコールポリグリコールエーテルは非イオン性形態で存在する場合があり、あるいはイオン性形態で、例えば、脂肪アルコールポリグリコールエーテル硫酸塩または脂肪アルコールポリグリコールエーテルリン酸塩の形態で存在する場合があり、この場合、これらは、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩)またはアンモニウム塩として、あるいはそれどころかアルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩など)として使用される;例えば、C12/C14-脂肪アルコールジグリコールエーテル硫酸ナトリウム(Genapol(登録商標)LRO、Clariant GmbH)など;例えば、欧州特許出願公開第0476555号、欧州特許出願公開第0048436号、欧州特許出願公開第0336151号または米国特許出願公開第4400196号、およびProc.EWRS Symp.“Factors Affecting Herbicidal Activity and Selectivity”、227~232(1988年)を参照のこと。非イオン性の脂肪アルコールポリグリコールエーテルが、例えば、2~20個の、好ましくは3~15個のエチレンオキシドユニットを含む(C10~C18)-、好ましくは(C10~C14)-脂肪アルコールポリグリコールエーテル(例えば、イソトリデシルアルコールポリグリコールエーテル)であり、例えば、Genapol(登録商標)Xシリーズからのものである:例えば、Genapol(登録商標)X-030、Genapol(登録商標)X-060、Genapol(登録商標)X-080またはGenapol(登録商標)X-150(すべてが、Clariant GmbHから得られる)など。
【0098】
本発明はさらに、本発明による組み合わせ/組成物と、10~18個の炭素原子を脂肪アルコール基に、2~20個のエチレンオキシドユニットをポリグリコールエーテル部分に含有することが好ましい、かつ非イオン性形態で存在する場合がある、またはイオン性形態で(例えば、脂肪アルコールポリグリコールエーテル硫酸塩として)存在する場合がある脂肪アルコールポリグリコールエーテルの群からの上述される湿潤化剤との混合物を含む。C12/C14-脂肪アルコールジグリコールエーテル硫酸ナトリウム(Genapol(登録商標)LRO、Clariant GmbH)、および3~15個のエチレンオキシドユニットを有するイソトリデシルアルコールポリグリコールエーテル、例えば、Genapol(登録商標)Xシリーズからのもの、例えば、Genapol(登録商標)X-030、Genapol(登録商標)X-060、Genapol(登録商標)X-080およびGenapol(登録商標)X-150((すべてが、Clariant GmbHから得られる)などが好ましい。脂肪アルコールポリグリコールエーテル、例えば、非イオン性脂肪アルコールポリグリコールエーテルまたはイオン性脂肪アルコールポリグリコールエーテル(例えば、脂肪アルコールポリグリコールエーテル硫酸塩)などはまた、イミダゾリノン系除草剤の群からの除草剤を含めて多数の他の除草剤のための浸透剤および活性増強剤として好適であることもまた知られている(例えば、欧州特許出願公開第0502014号を参照のこと)。
【0099】
本発明による組み合わせ/組成物の殺草作用はまた、植物油を使用することによって増強させ得る。植物油という用語は、油質植物種の油、例えば、ダイズ油、ナタネ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、綿実油、アマニ油、ヤシ油、パーム油、アザミ油またはヒマシ油など、特にナタネ油、および同様にそれらのエステル交換生成物、例えば、アルキルエステル(例えば、ナタネ油メチルエステルまたはナタネ油エチルエステルなど)を意味するとして理解されなければならない。
【0100】
植物油は好ましくは、C10~C22-脂肪酸の、好ましくはC12~C20-脂肪酸のエステルである。C10~C22-脂肪酸エステルは、例えば、特に偶数個の炭素原子を有する不飽和または飽和のC10~C22-脂肪酸のエステル、例えば、エルカ酸、ラウリン酸、パルミチン酸および特にC18-脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸など)のエステルである。
【0101】
C10~C22-脂肪酸エステルの例が、グリセロールまたはグリコールを、例えば、油質植物種の油に存在するC10~C22-脂肪酸と反応することによって得られるエステル、あるいは、例えば、グリセロールまたはグリコールの上述されるC10~C22-脂肪酸エステルの、C1~C20-アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノール)によるエステル交換によって得ることができるC10~C22-脂肪酸C1~C20-アルキルエステルである。このエステル交換を、例えば、Rompp Chemie Lexikon(第9版、第2巻、1343頁、Thieme Verlag、Stuttgart)に記載されるような既知の方法によって行うことができる。
【0102】
好ましいC10~C22-脂肪酸C1~C20-アルキルエステルが、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、2-エチルヘキシルエステルおよびドデシルエステルである。グリコールおよびグリセロールの好ましいC10~C22-脂肪酸エステルが、C10~C22-脂肪酸、特に偶数個の炭素原子を有する脂肪酸、例えば、エルカ酸、ラウリン酸、パルミチン酸および特にC18-脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸またはリノレン酸など)の、均一な、または混合されたグリコールエステルおよびグリセロールエステルである。
【0103】
本発明による殺草性の組み合わせ/組成物において、植物油は、例えば、市販の油含有配合添加物の形態で、特にナタネ油に基づく配合添加物、例えば、Hasten(登録商標)(Victorian Chemical Company(オーストラリア);これは本明細書中下記ではHastenとして示される;主成分:ナタネ油エチルエステル)、Actirob(登録商標)B(Novance(フランス);これは本明細書中下記ではActirobBとして示される;主成分:ナタネ油メチルエステル)、Rako-Binol(登録商標)(Bayer AG(ドイツ);これは本明細書中下記ではRako-Binolとして示される;主成分:ナタネ油)、Renol(登録商標)(Stefes(ドイツ);これは本明細書中下記ではRenolとして示される;植物油成分:ナタネ油メチルエステル)、またはStefes Mero(登録商標)(Stefes(ドイツ);これは本明細書中下記ではMeroとして示される;主成分:ナタネ油メチルエステル)などの形態で存在することができる。
【0104】
さらなる実施形態において、本発明は、成分i)および成分ii)と、上述される植物油(例えば、ナタネ油など)、好ましくは市販の油含有配合添加物の形態での植物油、特にナタネ油に基づく配合添加物(例えば、Hasten(登録商標)、Actirob(登録商標)B、Rako-Binol(登録商標)、Renol(登録商標)、またはStefes Mero(登録商標)など)との組み合わせを包含する。
【0105】
適用のために、商用形態での配合物は、適切であるならば、慣用的様式で、例えば、水和剤、乳化性濃厚剤、分散物剤および水分散性顆粒剤の場合には、水により希釈される。粉剤タイプの調製物、土壌適用用の顆粒剤または散布用の顆粒剤、および噴霧可能な配合物は通常、適用に先立って他の不活性物質によりさらに希釈されない。
【0106】
活性化合物は、植物、植物部分、植物種子、または栽培下にある区域(土壌)に、好ましくは未熟な植物および植物部分に対して、また必要によりさらには土壌に適用することができる。
【0107】
1つの可能な使用が、タンクミックスの形態での活性化合物の共同適用であり、この場合、個々の活性化合物の最適に配合された高濃度配合物が一緒に、タンクにおいて水と混合され、得られた噴霧液が適用される。
【0108】
成分i)および成分ii)を含む本発明による殺草組成物の共同殺草配合物は、その成分の量が既に互いに正しい比率に調整されているので、より容易に適用され得るという利点を有する。そのうえ、配合物における助剤は互いに最適化され得る。
【0109】
A.一般的な配合実施例
a)粉剤が、10重量部の活性化合物/活性化合物混合物と、不活性物質としての、90重量部のタルクとを混合し、混合物をハンマーミルにおいて微粉砕することによって得られる。
【0110】
b)容易に水に分散可能である水和剤が、25重量部の活性化合物/活性化合物混合物と、不活性物質としての、64重量部のカオリン含有粘土と、10重量部のリグノスルホン酸カリウムと、湿潤化剤および分散剤としての、1重量部のオレオイルメチルタウリン酸ナトリウムとを混合し、混合物をピンディスク(pinned-disc)ミルにおいて粉砕することによって得られる。
【0111】
c)容易に水に分散し得る懸濁濃厚剤が、20重量部の活性化合物/活性化合物混合物を、5重量部のトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル(Soprophor BSU)、1重量部のリグノスルホン酸ナトリウム(Vanisperse CB)および74重量部の水と混合し、混合物を5ミクロン未満の細度に摩擦ボールミルにおいて粉砕することによって得られる。
【0112】
d)容易に水に分散し得る油性分散物剤が、20重量部の活性化合物/活性化合物混合物を、6重量部のアルキルフェノールポリグリコールエーテル(Triton(登録商標)X 207)、3重量部のイソトリデカノールポリグリコールエーテル(8 EO)および71重量部のパラフィン系鉱油(沸点範囲、例えば、およそ255~277℃)と混合し、混合物を5ミクロン未満の細度に減摩ボールミルにおいて粉砕することによって得られる。
【0113】
e)乳化性濃厚剤が、15重量部の活性化合物/活性化合物混合物と、溶媒としての、75重量部のシクロヘキサノンと、乳化剤としての、10重量部のオキシエチル化ノニルフェノールとから得られる。
【0114】
f)水分散性顆粒剤が、
75重量部の活性化合物/活性化合物混合物、
10重量部のリグノスルホン酸カルシウム、
5重量部のラウリル硫酸ナトリウム、
3重量部のポリビニルアルコール、および
7重量部のカオリン
を混合し、
混合物をピンディスクミルにおいて粉砕し、粉末を、造粒液としての水を噴霧適用することによって流動層において造粒することによって得られる。
【0115】
g)水分散性顆粒剤がまた、コロイドミルにおいて、
25重量部の活性化合物/活性化合物混合物、
5重量部の2,2’-ジナフチルメタン-6,6’-ジスルホン酸ナトリウム、
2重量部のオレオイルメチルタウリン酸ナトリウム、
1重量部のポリビニルアルコール、
17重量部の炭酸カルシウム、および
50重量部の水
を均質化し、予備的に微粉砕し、
その後、混合物をビーズミルにおいて粉砕し、得られた懸濁物を一相ノズルによって噴霧塔において霧化し、乾燥することによって得られる。
【0116】
B.生物学的実施例
方法の説明
適用をローラーテーブルの上で行った。適用を、下記の表に示されるように、それぞれの用量の式(I)の化合物と、処理に依存して、追加のMSO(メチル化種子油)とを含有する噴霧溶液で均一に塊茎の外側を覆う噴霧適用により施した。噴霧溶液は、1トンのジャガイモ当たり10Lの水の相当量に一致するように調製した。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【国際調査報告】