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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】殺真菌剤の組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/653 20060101AFI20241226BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20241226BHJP
   A01N 43/78 20060101ALI20241226BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A01N43/653 C
A01P3/00
A01N43/78 A
A01G7/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536267
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 GB2022053267
(87)【国際公開番号】W WO2023118818
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/292,214
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520077872
【氏名又は名称】ユーピーエル コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL CORPORATION LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】522073629
【氏名又は名称】ユーピーエル ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL Europe Ltd.
【住所又は居所原語表記】The Centre, 1st Floor, Birchwood Park, Warrington, Cheshire, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブレドウ アルヴェス ジョナタス
(72)【発明者】
【氏名】フラッド チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス ゴネラ ルイス グスタボ
(72)【発明者】
【氏名】メグダ フラビア フェレイラ
【テーマコード(参考)】
2B022
4H011
【Fターム(参考)】
2B022EA10
2B022EB06
4H011AA01
4H011BA06
4H011BB09
4H011BB10
4H011DD03
(57)【要約】
本発明は、作物における腐生の植物病原性真菌による侵入を防除するための、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。本発明は、種子処理用の作物における腐生の植物病原性真菌による侵入を防除するための、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。本発明はさらに、植物病原性真菌を防除する方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
前記脱メチル化阻害剤殺真菌剤と前記β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:10~10:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項2】
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤;および
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルの1種以上から選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤
を含む、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項3】
1:10~10:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項4】
1:10~10:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含み、前記組み合わせが種子処理に適している、請求項3に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項5】
イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:10~10:1の範囲の比で含み、前記組み合わせが作物における腐生の植物病原性真菌の侵入を防除するのに適している、請求項4に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項6】
イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:8の比で含む、請求項4に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項7】
イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:6の比で含む、請求項4に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項8】
イプコナゾールが1g/100kg種子~20g/100kg種子の範囲の量であり、チアベンダゾールが1g/100kg種子~80g/100kg種子の範囲の量である、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項9】
イプコナゾールが1g/100kg種子~10g/100kg種子の範囲の量であり、チアベンダゾールが1g/100kg種子~70g/100kg種子の範囲の量である、請求項1に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項10】
追加の殺真菌剤、除草剤または殺虫剤を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の殺真菌剤の組み合わせ。
【請求項11】
少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、農業的に許容される賦形剤とを含む、真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組成物であって、前記組成物が種子処理に適している、殺真菌組成物。
【請求項12】
前記組成物がイプコナゾール、チアベンダゾールおよび農業的に許容される賦形剤を含み、前記組成物が種子処理に適している、請求項11に記載の殺真菌組成物。
【請求項13】
前記組成物が、懸濁液濃縮物(SC)、乳化濃縮物(EC)、流動性濃縮物、流動性懸濁液(FS)マイクロエマルジョン(ME)、油分散物(OD)およびサスポエマルジョン(SE)である、請求項11に記載の殺真菌組成物。
【請求項14】
少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、不活性担体とを含む、真菌の侵入を防除するための種子処理組成物。
【請求項15】
前記組成物がイプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性担体を含む、請求項14に記載の種子処理組成物。
【請求項16】
少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、前記脱メチル化阻害剤殺真菌剤と前記β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比は、1:10~10:1の範囲であり、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所で実施する、方法。
【請求項17】
1:10から10:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせを植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:8の比で含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:6の比で含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記植物繁殖物質が種子、根茎または塊茎である、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
1:10~10:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせを種子に施用することを含む、請求項17または20に記載の方法。
【請求項22】
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量のイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量のチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを種子に施用することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
殺真菌剤の組み合わせを種子の表面に施用することを含み、前記組み合わせが、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量のイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量のチアベンダゾール
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量のイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量のチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを種子の表面に施用することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記植物病原性真菌が、リゾクトニア属であるリゾクトニア・ソラニおよびスクレロチニア属であるスクレロチニア・スクレロチオラムである、請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記種子が、穀類、マメ科植物、列作物または油用種子である、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記種子が、ダイズ、トウモロコシ、ヒマワリ、キャノーラ種子である、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、前記組み合わせが、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の量のイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の量のチアベンダゾール
を含み、
作物への前記真菌の侵入が、植物病原性腐生真菌によって引き起こされる、使用。
【請求項29】
前記殺真菌剤の組み合わせが、イプコナゾールと、作物における植物病原性腐生真菌によって引き起こされる真菌の侵入を防除するためのチアベンダゾールとを含む、請求項28に記載の使用。
【請求項30】
前記殺真菌剤の組み合わせが種子の処理に適している、請求項28に記載の使用。
【請求項31】
植物病原性の前記真菌がリゾクトニア属であるリゾクトニア・ソラニおよびスクレロチニア属であるスクレロチニア・スクレロチオラムである、請求項28に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、植物病原性真菌に対して有効な殺真菌剤の組み合わせに関する。より詳細には、本開示は、腐生植物真菌を含む植物病原性真菌を効果的に防除するためのイプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む殺真菌剤の組み合わせに関する。本開示は、植物病原性真菌を防除する方法に関する。本開示はまた、リゾクトニア属真菌およびスクレロチニア・スクレロチオラムを防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有害生物の蔓延による作物への侵入が発生している中で、高品質で栄養価の高い作物の生産を効率的な収量で達成することは、農業者にとって優先事項である。したがって、既存の圃場条件下で植物に最適な成長条件を整え、雑草、昆虫および真菌病原性微生物を含む有害生物による損傷から植物を保護することが、農業者に課せられている。植物病害は、世界の主要作物の10~15%の年間推定損失をもたらし、これらの病害のうち70~80%が病原性真菌によって引き起こされる直接的な経済的損失を伴う。植物病原性真菌は、作物の成長および収量に悪影響を及ぼす。近年、作物の真菌性病害は、作物の収量および品質に深刻な影響を及ぼし、持続可能な農業の開発のボトルネックとなっているため、ますます深刻になっている。真菌植物病原体を防除および阻害するための合成農薬の使用は、現代の農業の不可欠な部分となっており、作物生産性の劇的な増加の主な理由の1つである。
【0003】
農薬の有効性を決定する主な要因は、農薬の独特の作用様式である。殺真菌剤は通常、植物病原体における特定の代謝タンパク質または代謝プロセスを攻撃するので、シングルサイト阻害剤と呼ばれる。標的分子をコードする遺伝子の単一変異が活性殺真菌成分の結合を妨げる可能性が高いため、ほとんどすべての単一部位殺真菌剤または全身性殺真菌剤は高リスク殺真菌剤である。単一部位阻害剤の持続的な使用は、殺真菌剤耐性または不感受性の発生をもたらし得る。1つまたは少数の遺伝子のみが関与する場合、殺真菌剤処理は、感受性株または極めて高度に耐性の株の真菌亜集団の選択をもたらす。
【0004】
真菌のリゾクトニア属(Rhizoctonia)は、セラトバシド科(Ceratobasidiaceae)、カンタレレス目(Cantharellales)、担子菌綱(Agaricomycetes)、担子菌門(division Basidiomycota)に属し、非常に多数の感受性宿主植物を有する。リゾクトニアの種は壊死性病原体であり、真菌の増殖に先駆け、宿主細胞に定着する前に酵素および毒素の分泌によって宿主細胞を死滅させる。リゾクトニアは土壌伝染性真菌であり、他の症状/病害の中でも、根腐れ、菌核病、立ち枯れ、および場合によっては葉の枯れを引き起こすことが知られている。リゾクトニアは、ほとんどの土壌に存在し、生存率が高く、ほとんどすべての栽培作物において病害を引き起こす。
【0005】
リゾクトニア種は強力な腐生菌である。それらは、腐敗した有機物を食べることによって、生きている宿主植物の不在下で長期間生存する。リゾクトニアによる損失には、圃場に新たに植えられた株の減少、病んだ植物の早期の死、および小さい種子の生産をもたらす。リゾクトニア・ソラニは、種子腐敗、根腐れおよび胚軸での病変を引き起こし得る。発芽中の実生が出芽前に感染すると、立ち枯れが起こる。赤褐色のくぼんだ病変が、若齢実生の胚軸に形成される。結果として生じる堅い乾燥した癌腫は、実生を囲い、それを崩壊させることが可能である。
【0006】
米国、カナダおよびオーストラリアにおけるリゾクトニア属種の侵入による収量損失は、最大50%であると報告されている。ツツジ、アジサイ、オステオスペルマム、ピトスポラム、ポインセチア、ローズマリー、およびビンス作物は、切断腐敗を起こしやすい作物として挙げられる。ケイトウ、ゴンフレナ、インパチェンス、キンギョソウ、ストック、およびビンカ作物は、立ち枯れしやすい作物として挙げられる。アスター、ナデシコ、インパチェンス、ポインセチア、ポトス作物は、菌核病を起こしやすい作物の1つである。アグリオネマ、アザレア、ベゴニア、カンパヌラ、シダ、ホリー、インパチェンス、ジュニパー、フィロデンドロン、ポアンセチアおよびスパチフィラム作物は、根腐れに罹りやすい作物の1つである。アザレア、ホリー、ジュニパー、およびピトスポルム作物は、葉腐病に罹りやすい作物の1つである。
【0007】
リゾクトニア真菌を防除するための脱メチル化阻害剤(ステロール合成阻害剤の一種)が知られている。それらは、特定の真菌の原形質膜の主要成分であり、真菌の増殖に必要なエルゴステロールの生合成を阻害する。β-チューブリン集合体の殺菌剤阻害剤は、リゾクトニア真菌を防除することが知られている。それらは、微小管の主要成分であるチューブリン重合の阻害によって細胞分裂を防止することによって生物学的活性を発揮する殺真菌化合物である。リゾクトニア属真菌は、広範囲の宿主植物を有し、土壌での優れた生存率を有し、それらによって影響を受ける非常に多くの国を有し、世界中で作物および種子収量の大きな損失を引き起こし、それらを対処するのが非常に困難で重要かつ緊急の問題にする。
【0008】
スクレロチニア・スクレロチオラムは、植物病原体の中で最も破壊的な汎存種の1つである。この真菌病原体によって引き起こされる病害には、綿状腐敗病、水様性軟腐病、菌核病、落葉病、根頭腐敗、花枯病、および白カビが含まれる。真菌は、重要な作物および多数の雑草を含む世界中の400種を超える植物に感染する。
【0009】
作物における病原性の腐生の真菌を防除するためのこれらの単一部位阻害剤殺真菌剤または全身性殺真菌剤の持続的な使用にもかかわらず、真菌の侵入による損傷は、経済的損失および作物の質の低下という点で影響を及ぼしている。したがって、本発明者らは、作物における真菌の侵入を効果的に防除するための新規な相乗的組み合わせを提供することを目的とした。
【0010】
目的:
本開示の目的は、植物病原性真菌による侵入を効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供することである。
【0011】
本開示の別の目的は、腐生の植物病原性真菌による侵入を効果的に防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせを提供することである。
【0012】
本開示の別の目的は、腐生植物病原性真菌による侵入を効果的に防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせを提供することであり、前記組み合わせは種子の処理に適している。
【0013】
本開示の別の目的は、植物病原性真菌による侵入を防除するための殺真菌剤組成物を提供することである。
【0014】
本開示の別の目的は、植物病原性真菌による侵入を防除するための種子処理組成物を提供することである。
【0015】
本開示の目的は、相乗的組み合わせを使用して真菌を防除する方法を提供することであり、組み合わせは少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む。
【0016】
本開示の別の目的は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む相乗的組み合わせを使用して、腐生の真菌を防除する方法を提供することである。
【0017】
本開示の別の目的は、相乗的組み合わせを使用してリゾクトニア真菌を防除する方法を提供することであり、組み合わせは少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む。
【0018】
本開示の目的は、作物への真菌の侵入を防除するための、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤組み合わせの使用を提供することである。
【0019】
本開示の目的は、作物への真菌の侵入を防除するための、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤組成物の使用を提供することである。
【発明の概要】
【0020】
本開示は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0021】
一態様において、本開示は、
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルの1種以上から選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤
を含む、相乗的な殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0022】
一態様において、本開示は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む相乗的殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0023】
一態様において、本開示は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む相乗的殺真菌剤の組み合わせを提供し、当該組み合わせは種子の処理に適している。
【0024】
別の態様において、本開示は、作物における真菌の侵入を効果的に防除するための相乗的殺真菌組成物であって、組成物が、
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルの1種以上から選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤、および
(iii)農業的に許容される賦形剤
を含む、組成物を提供する。
【0025】
一態様において、本開示は、イプコナゾールと、チアベンダゾールと、作物における真菌の侵入を効果的に防除するための農業的に許容される賦形剤とを含む、相乗的殺真菌組成物を提供する。
【0026】
本開示は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む種子処理組成物を提供する。
【0027】
一態様において、本開示は、イプコナゾールと、チアベンダゾールと、作物における真菌の侵入を効果的に防除するための農業的に許容される賦形剤とを含む種子処理組成物を提供する。
【0028】
一態様において、本開示は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む相乗的組み合わせを、植物、植物部分または繁殖物質の場所に施用することによって植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0029】
別の態様において、本開示は、植物、植物部分、または繁殖材料の場所で相乗的組み合わせを施用することによって植物病原性真菌を防除する方法であって、組み合わせが、
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルの1種以上から選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤
を含む、方法を提供する。
【0030】
一態様において、本開示は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む相乗的組み合わせを、植物、植物部分、または繁殖物質の場所に施用することによって植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0031】
別の態様において、本開示は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との含む組み合わせを施用することによって、作物へのリゾクトニア菌の侵入を防除する方法を提供する。
【0032】
別の態様において、本開示は、相乗的組み合わせを使用してリゾクトニア真菌を防除する方法であって、組み合わせが、
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルの1種以上から選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤
を含む、方法を提供する。
【0033】
別の態様において、本開示は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む組み合わせを施用することによって、作物へのリゾクトニア真菌の侵入を防除する方法を提供する。
【0034】
別の態様において、本開示は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む組み合わせを施用することによって、作物におけるスクレロチニア・スクレロチオラムの侵入を防除する方法を提供する。
【0035】
さらに別の態様において、本開示は、作物への真菌の侵入を防除するための、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤とを含む、殺真菌剤組み合わせの使用を提供する。
【0036】
さらに別の態様において、本開示は、作物への真菌侵入を防除するための、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0037】
さらに別の態様において、本開示は、作物への真菌の侵入を防除するための、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤組成物の使用を提供する。
【0038】
さらに別の態様において、本開示は、作物への真菌侵入を防除するための、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤組成物の使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
詳細な説明
本開示を詳細に説明する前に、本開示は、当然のことながら変化し得る、特に例示されたシステムまたはプロセスパラメータに限定されないことを理解されたい。本明細書で使用される用語は、本開示の特定の実施形態を説明することのみを目的としており、決して本開示の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されたい。本明細書で論じられるいずれかの用語の例を含む本明細書のいずこかの例の使用は例示にすぎず、決して本開示またはいずれかの例示された用語の範囲および意味を限定するものではない。
【0040】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、内容が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。「好ましい」および「好ましくは」という用語は、特定の状況下で特定の利益をもたらし得る本開示の実施形態を指す。
【0041】
本明細書で使用される場合、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」などの用語は、オープンエンドである、すなわち、含むがこれに限定されないことを意味すると理解されるべきである。
【0042】
「植物繁殖物質」という用語は、植物および栄養植物材料の繁殖に使用することができる種子などの植物の部分を指す。例えば、植物の一部として、種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、球根、根茎が挙げられ得る。発芽後または土壌からの出芽後に移植され得る発芽植物または苗が本明細書に含まれる。
【0043】
「種子」という用語は、真の種子、種子の一部、吸枝、球茎、球根、果実、塊茎、穀粒、挿し穂、刈り桑などを含むがこれらに限定されないすべての種類の種子および植物繁殖体を包含する。好ましい実施形態では、種子は真の種子である。
【0044】
「種子」という用語はまた、トランスジェニック種子、すなわちトランスジェニック植物の種子を含み得る。本明細書で使用される場合、「トランスジェニック植物」は、形質転換された植物細胞またはプロトプラストに由来する植物またはその継代を意味し、植物DNAは、同じ株の天然の非トランスジェニック植物に本来存在しない、導入された外因性DNA分子を含む。
【0045】
「殺真菌性」とは、物質が真菌の増殖を減少または阻害する能力を指す。
【0046】
真菌を「防除する(controlまたはcontroling)」とは、真菌が成長および/もしくは繁殖する能力を阻害および/もしくは抑制すること、または作物植物における真菌の損傷もしくは損失を制限することを意味するか、または病害の防除および予防を意味する。防除の効果は、自然発生からのすべての逸脱、例えば、死滅、遅延、病害の減少が含まれる。
【0047】
本明細書で使用される場合、「場所」という用語は、植物病原性真菌の拡散の防除が望まれる所望の作物の近傍を示すものとする。場所は、植物病原性真菌感染が出現しているか、出現する可能性が最も高いか、またはまだ出現していない所望の作物植物の近傍を含む。
【0048】
本開示によれば、農業植物の「収率の増加」は、それぞれの植物の生産物の収量が、本明細書に記載される組成物を施用せずに、同じ条件下で生産された植物の同じ生産物の収量を超えて測定可能な量だけ増加することを意味する。
【0049】
本開示によれば、作物の収率は、本明細書に記載の組み合わせおよび組成物を施用したとき、少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも5%増加することが好ましい。したがって、リゾクトニア真菌に対抗するのに有用な殺真菌剤の組み合わせが提供される。組成物はまた、植物の成長力/収率を増加させる。
【0050】
驚くべきことに、上で説明した問題は、本明細書で定義されるような活性化合物および/または方法の組み合わせによって解決される。本発明者らは、予想外にも、脱メチル化阻害剤殺真菌剤およびβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤の組み合わせの施用が、作物植物の健康、作物の収量および植物病原性真菌によって引き起こされる真菌の病害の減少を顕著に高めることを見出した。より詳細には、本発明者らは、予想外にも、イプコナゾールとチアベンダゾールとを特定の比率で含む本発明の殺真菌剤の組み合わせの施用が、作物植物の健康、作物の収量、ならびにリゾクトニア属種およびスクレロチニア・スクレロチオラムなどの腐生の植物真菌によって引き起こされる真菌の病害の減少を顕著に高めることを見出した。本発明者らは、病原性真菌の非常に効果的かつ相乗的な防除を達成するために、植物病原性真菌、主に腐生の真菌による真菌の侵入に感受性の作物の種子を、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む殺真菌剤の組み合わせで処理した。作物の健康の改善および真菌の病害の減少は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤および少なくとも1種のβ-チューブリン集合殺真菌剤を含む本発明の組み合わせを施用することによってもたらされた。
【0051】
本開示は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および植物病原性真菌を効果的に防除するための少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0052】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0053】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
組み合わせが種子処理に適しており、腐生の植物病原性真菌を効果的に防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0054】
一実施形態では、本開示は、腐生の植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
植物病原性真菌がリゾクトニア属のリゾクトニア・ソラニおよびスクレロチニア・スクレロチオラムである、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0055】
一実施形態では、リゾクトニア属(Rhizoctonia)種を防除するための相乗的殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0056】
一実施形態では、本開示は、スクレロチニア・スクレロチオラム真菌を防除するための相乗的殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0057】
別の実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤は、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される。
【0058】
別の実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤は、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネートおよびチオファネートメチルの1種以上から選択される。
【0059】
一実施形態では、作物における真菌の侵入を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールから選択される少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネート、およびチオファネートメチルから選択される少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせが提供される。
【0060】
実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はテブコナゾールである。
【0061】
実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はプロチオコナゾールである。
【0062】
実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はシプロコナゾールである。
【0063】
実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤がメフェントリフルコナゾールである。
【0064】
好ましい実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はイプコナゾールである。
【0065】
実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤はチオファネートである。
【0066】
実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤はカルベンダジムである。
【0067】
好ましい実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤はチアベンダゾールである。
【0068】
本開示の原理を具現化するすべての殺真菌剤の組み合わせでは、脱メチル化阻害剤殺真菌剤は、塩、エステル、エーテル、溶媒和物、水和物および多形などのそれらの誘導体を含む。
【0069】
本開示の原理を具現化するすべての殺真菌剤の組み合わせでは、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤は、塩、エステル、エーテル、溶媒和物、水和物および多形などのそれらの誘導体を含む。
【0070】
塩は、脱メチル化阻害剤殺真菌剤およびβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤の活性成分の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的または他の点で望ましくないものではない塩を含み、親化合物がその無機および有機の非毒性の酸または塩基付加塩を作製することによって改変されている、開示された化合物の誘導体を含む。塩は、従来の化学的方法によって親化合物から合成することができる。
【0071】
本明細書では、簡潔にするために、脱メチル化阻害剤殺真菌剤を、以下の表で言及する、対応する短い参照番号によって呼ぶことがある。
【0072】
【表1】
【0073】
本明細書では、簡潔にするために、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を、以下の表で言及する、対応する短い参照番号によって呼ぶことがある。
【0074】
【表2】
【0075】
以下の表に、本開示による殺真菌剤の組み合わせのいくつかの例を列挙する。
【0076】
【表3】
【0077】
実施形態のいずれにおいても、リゾクトニア属は、リゾクトニア・ソラニ種を含むと読み取らなければならない。
【0078】
本明細書を通して使用される場合、リゾクトニア・ソラニは、異なる状態/相にある同じ真菌に対する同義語であるThanatephorus cucumerisを含み、現在および将来にそれに割り当てられる任意の他の名称も含むと理解されなければならない。
【0079】
本明細書を通して使用される場合、リゾクトニア・ソラニは、すべての状態/相を含むと理解されなければならない。
【0080】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む、作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0081】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む、作物における真菌の侵入を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0082】
別の好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む、作物における真菌の侵入を防除するための腐生の殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0083】
別の好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む作物における腐生の真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供し、植物病原性真菌はリゾクトニア属であるリゾクトニア・ソラニおよびスクレロチニア属であるスクレロチニア・スクレロチオラムである。
【0084】
別の好ましい実施形態では、リゾクトニア真菌を防除するための相乗的殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む組み合わせが提供される。
【0085】
別の好ましい実施形態で、本開示は、リゾクトニア・ソラニを防除するための相乗的殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む組み合わせを提供する。
【0086】
別の好ましい実施形態では、スクレロチニア・スクレロチオラムを防除するための相乗的殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む組み合わせが提供される。
【0087】
一実施形態では、本開示は、作物における植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、0.5:100から100:0.5、1:50から50:1、1:25から25:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0088】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、0.5:10から10:0.5の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0089】
好ましい実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:10から10:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0090】
好ましい実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:8から8:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0091】
好ましい実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:5から5:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0092】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:2から2:1の範囲である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0093】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:1である、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0094】
一実施形態では、本開示は、0.5:10~10:0.5の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0095】
好ましい実施形態では、本開示は、1:10~10:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0096】
好ましい実施形態では、本開示は、1:8~8:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0097】
好ましい実施形態では、本開示は、1:5~5:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0098】
好ましい実施形態では、本開示は、1:9の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0099】
好ましい実施形態では、本開示は、1:8の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0100】
好ましい実施形態では、本開示は、1:6の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0101】
一実施形態では、本開示は、1:2~2:1の範囲の比でイプコナゾールとチアベンダゾールとを含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0102】
実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、0.5:100から100:0.5、1:50から50:1、1:25から25:1の範囲であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0103】
一実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、0.5:10から10:0.5の範囲であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0104】
好ましい実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:10から10:1の範囲であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0105】
好ましい実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:8から8:1の範囲であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0106】
別の実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:2から2:1の範囲であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0107】
一実施形態では、本開示は、種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)不活性担体
を含み、
脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比が、1:6であり、
組み合わせが、腐生の植物病原性真菌を防除する、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0108】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性材料を含む種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとが0.5:10~10:0.5の範囲の比であり、組み合わせが腐生の植物病原性真菌を防除する殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0109】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性材料を含む種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとが1:5~5:1の範囲の比であり、組み合わせが腐生の植物病原性真菌を防除する殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0110】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性材料を含む種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとが1:2~2:1の範囲の比であり、組み合わせが腐生の植物病原性真菌を防除する殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0111】
好ましい実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性材料を含む種子処理のための殺真菌剤の組み合わせであって、イプコナゾールとチアベンダゾールとが1:1の比であり、組み合わせが腐生の植物病原性真菌を防除する殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0112】
実施形態では、本開示の組み合わせは、少なくとも第3の追加の殺真菌剤または除草剤または殺虫剤を含む。
【0113】
一実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgという種子の範囲の量のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0114】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の量のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0115】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の量で施用されるβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0116】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)5g/100kgの種子~65g/100kgの種子という範囲の量で施用されるβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む、殺真菌剤の組み合わせを提供する。
【0117】
実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の量で施用されるイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の量で施用されるチアベンダゾール
を含む、真菌剤の組み合わせを提供する。
【0118】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の量で施用されるイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の量で施用されるチアベンダゾール
を含む、真菌剤の組み合わせを提供する。
【0119】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の量で施用されるイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の量で施用されるチアベンダゾール
を含む、真菌剤の組み合わせを提供する。
【0120】
別の実施形態では、本発明は、相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の量で施用されるイプコナゾール、および
(ii)5g/100kgの種子~65g/100kgの種子という範囲の量で施用されるチアベンダゾール
を含む、真菌剤の組み合わせを提供する。
【0121】
一実施形態では、本開示の組み合わせは、少なくとも追加の殺真菌剤を含む。
【0122】
一実施形態では、全身性殺真菌剤は、単一の殺真菌剤または1種以上の全身性殺真菌剤の組み合わせであり得る。
【0123】
一実施形態では、全身性殺真菌剤は、少なくとも2種の殺真菌剤の組み合わせである。
【0124】
一実施形態では、組み合わせ中の全身性殺真菌剤は、核酸合成阻害剤、細胞骨格およびモータータンパク質阻害剤、アミノ酸およびタンパク質合成阻害剤、呼吸過程阻害剤、シグナル伝達阻害剤、脂質合成および膜完全性破壊剤、ステロール生合成阻害剤、メラニン合成阻害剤、細胞壁生合成阻害剤、細胞壁のメラニン合成阻害剤、宿主植物防御誘導剤、未知の作用様式を有する殺真菌剤、分類されていない殺真菌剤、または複数の作用様式を有する生物製剤から選択され得る。
【0125】
したがって、一実施形態では、核酸合成阻害剤殺真菌剤は、ベナラキシル、ベナラキシル-M(キララキシル)、フララキシル、メタラキシル、メタラキシル-M(メフェノキサム)などのアシルアラニン、オキサジキシルなどのオキサゾリジノン、オフラースなどのブチロラクトン、ブピリメートなどのヒドロキシ-(2-アミノ-)ピリミジン、ジメチリモル、エチリモル、ヒメキサゾールなどのイソオキサゾール、オクチリノンなどのイソチアゾロン、オキソリン酸などのカルボン酸から選択され得る。
【0126】
一実施形態では、細胞骨格およびモータータンパク質阻害剤は、ベンゾイミダゾール、例えばベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネートなどのチオファネート、チオファネートメチル、ジエトフェンカルブなどのN-フェニルカルバメート、ゾキサミドなどのトルアミド、エタボキサムなどのチアゾールカルボキサミド、ペンシクロンなどのフェニル尿素、フルオピコリドなどのベンズアミド、フェナマクリルなどのシアノアクリレートであり得る。
【0127】
一実施形態では、呼吸過程阻害剤殺真菌剤は、ピリミジナミン(例えばジフルメトリム)、ピラゾール-5-カルボキサミド(例えばトルフェンピラド)、ストロビルリン(例えばアゾキシストロビン、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、マンデストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ、クレソキシムメチル、ジモキシストロビン、フェンアミノストロビン、メトミノストロビン、トリフロキシストロビン、ファモキサドン、フルオキサストロビン、フェナミドン、ピリベンカルブおよびそれらの混合物)、オキサゾリジン-ジオン(例えばファモキサドン)、イミダゾリノン(例えばフェンアミドン)、ベンジルカルバメート(例えばピリベンカルブ)、N-メトキシ-(フェニル-エチル)-ピラゾール-カルボキサミド(例えばピリミジンアミン、例えばジフルメトリム)、シアノ-イミダゾール(例えばシアゾファミドスルファモイル-トリアゾール、例えばアミスルブロム)、ジニトロフェニルクロトネート(例えばビナパクリル)、メプチルジノカップ、ジノカップ、2,6-ジニトロアニリン(例えばフルアジナム)、ピルヒドラゾン(例えばフェリムゾン)、トリフェニルスズ化合物(例えば酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン)、チオフェン-カルボキサミド(例えばシルチオファム)、トリアゾロ-ピリミジルアミン(例えばアメトトラジン)から選択され得る。
【0128】
一実施形態では、アミノ酸およびタンパク質合成阻害剤殺真菌剤は、アニリノ-ピリミジン、例えばシプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル、抗生物質殺真菌剤、例えばブラストサイジン-S、カスガマイシン、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリンなどから選択され得る。
【0129】
一実施形態では、シグナル伝達阻害剤殺真菌剤は、アリールオキシキノリン(例えばキノキシフェン)、キナゾリノン(例えばプロキナジド)、フェニルピロール(例えばフェンピクロニル、フルジオキソニル)、ジカルボキシイミド(例えばクロゾリネート、ジメタクロン、イプロジオン、プロシミドン、およびビンクロゾリン)から選択され得る。
【0130】
一実施形態では、第3の殺真菌剤は、脂質合成および膜完全性向上剤、例えば、ホスホチオラート(例えば、エジフェンホス、イプロベンホス、ピラゾホス)、ジチオラン(例えば、イソプロチオラン)、芳香族炭化水素(例えば、ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キントゼン(PCNB)、テクナゼン(TCNB)、トルクロホスメチルなど)、1,2,4チアジアゾール(例えば、エトリジアゾール)、カルバマート(例えば、ヨードカルブ、プロパモカルブ、プロチオカルブなど)から選択され得る。
【0131】
したがって、一実施形態では、ステロール生合成阻害剤は、トリアゾール(例えばアザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキソコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾール、プロチオコナゾール)、ピペラジン(例えばトリホリン)、ピリジン(例えばピリフェノックス、ピリソキサゾール)、ピリミジン(例えばフェナリモール)、ヌアリモールイミダゾール(例えばイマザリル、オキソコナゾール、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール)、モルホリン(例えばアルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフなど、ピペリジン、例えばフェンプロピジン、ピペラリン)、スピロケタールアミン(例えばスピロキサミン)、ヒドロキシアニリド(例えばフェンヘキサミド)、アミノ-ピラゾリノン(例えばフェンピラザミン)、チオカルバメート(例えばピリブチカルブ)、アリルアミン(例えばナフチフィン、テルビナフィン)およびそれらの混合物から選択され得る。
【0132】
一実施形態では、細胞壁生合成阻害剤殺真菌剤は、ポリオキシンなどのペプチジルピリミジンヌクレオシド殺真菌剤、ジメトモルフ、フルモルフ、ピリモルフなどの桂皮酸アミド、ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、バリフェナレートなどのバリナミドカルバメート、マンジプロパミドなどのマンデル酸アミド、およびそれらの混合物から選択され得る。
【0133】
一実施形態では、メラニン合成阻害剤殺真菌剤は、イソベンゾ-フラノン(例えばフサライド)、ピロロキノリノン(例えばピロキロン)、トリアゾロベンゾ-チアゾール(例えばトリシクラゾール)、シクロプロパン-カルボキサミド(例えばカルプロパミド)、カルボキサミド(例えばジクロシメット)、プロピオンアミド(例えばフェノキサニル)、トリフルオロエチル-カルバメート(例えばトルプロカルブ)、およびそれらの混合物から選択され得る。
【0134】
一実施形態では、宿主植物防御誘導剤殺真菌剤は、アシベンゾラル-S-メチルなどのベンゾ-チアジアゾール、プロベナゾールなどのベンゾイソチアゾール、チアジニルなどのチアジアゾール-カルボキサミド、イソチアニル、ラミナリンなどの多糖類、およびそれらの混合物から選択され得る。
【0135】
別の実施形態では、エルゴステロール生合成阻害剤は、プロチオコナゾール、テブコナゾール、ヘキサコナゾール、シクロコナゾールまたはエポキシコナゾールから選択され得る。
【0136】
一実施形態では、全身性殺真菌剤は、アゾキシストロビン、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラオキシストロビン、マンデストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ、クレソキシムメチル、ジモキシストロビン、フェンアミノストロビン、メトミノストロビン、トリフロキシストロビン、ファモキサドン、フルオキサストロビン、フェナミドン、ピリベンカルブおよびそれらの混合物から選択されるキノン外部(QoI)阻害剤殺真菌剤であり得る。
【0137】
一実施形態では、キノン外部阻害剤(QoI)殺真菌剤は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、クレソキシムメチル、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンから選択され得る。
【0138】
一実施形態では、第3の全身性殺真菌剤は、キノン外部阻害剤、キノン内部阻害剤、脱メチル化阻害剤および/またはコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤から選択され、
(i)キノン外部阻害剤は、フェナミドン、ファモキサドン、ならびにアゾキシストロビン、マンデストロビン、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピラオキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ、フェナミンストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンからなる群から選択されるストロビルリン系殺真菌剤から選択され、
(ii)脱メチル化阻害剤が、トリフルミゾール、トリホリン、ピリジニトリル、ピリフェノックス、フェナリモール、ヌアリモール、トリアリモールおよび、クリンバゾール、クロトリマゾール、イマザリル、オキソコナゾール、プロクロラズ、プロクロラズマンガン、トリフルミゾール、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルトリマゾール、フルキノコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、ヘキサコナゾール、イミベコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンココナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ペルフラゾエートおよびウニコナゾール-Pからなる群から選択されるコナゾール殺真菌剤から選択され、
(iii)シアゾファミドおよびアミスルブロムから選択されるキノン内部抑制剤、および
(iv)ベノダニル、フルトラニル、メプロニル、フルオピラム、フェンフラム、カルボキシン、オキシカルボキシン、チフルザミド、ビキサフェン、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサンおよびボスカリドからなる群から選択されるコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤である。
【0139】
一実施形態では、多部位殺真菌剤は、銅(異なる塩)、硫黄、フェルバム、マンコゼブ、マンネブ、メチラム、プロピネブ、チラム、亜鉛チアゾール、ジネブ、ジラム、キャプタン、カプタフォール、フォルペット、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリルフルアニド、グアザチン、イミノクタジン、アニラジン、ジチアノン、キノメチオナート/キノメチオナート、フルオロイミドおよびメタスルホカルブからなる群から選択される。
【0140】
一実施形態では、ジチオカルバメート殺真菌剤は、アモバム、アゾメート、アジチラム、カルバモルフ、クフラネブ、キュプロバム、ジスルフィラム、ファーバム、メタム、ナバム、テコラム、チラム、ウルバシド、ジラム、ダゾメット、エテム、ミルネブ、マンカッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、ポリカルバメート、プロピネブ、およびジネブからなる群から選択される。
【0141】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0142】
一実施形態では、リゾクトニア属種を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0143】
一実施形態では、スクレロチニア・スクレロチオラム種を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0144】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)メタラキシルまたはメタラキシル-M
を含む、組み合わせが提供される。
【0145】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)カルボキシン
を含む、組み合わせが提供される。
【0146】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)メタラキシルまたはメタラキシル-M、および
(iv)カルボキシン
を含む、組み合わせが提供される。
【0147】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)チラム
を含む、組み合わせが提供される。
【0148】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)フルアジナム
を含む、組み合わせが提供される。
【0149】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)シアゾファミド
を含む、組み合わせが提供される。
【0150】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)フルオピラム
を含む、組み合わせが提供される。
【0151】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)メタラキシルまたはメタラキシル-M、および
(iv)カルボキシン
を含む、組み合わせが提供される。
【0152】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0153】
一実施形態では、リゾクトニア属種を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0154】
一実施形態では、スクレロチニア・スクレロチオラムを防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0155】
一実施形態では、殺虫剤は、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、リアノジン受容体モジュレーター、GABA作動性塩化物チャネル遮断薬、ナトリウムチャネルモジュレーター、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合的モジュレーター、グルタミン酸作動性塩化物チャネル(GluCl)アロステリックモジュレーター、脊索動物器官TRPVチャネルモジュレーター、ミトコンドリアATPシンターゼの阻害剤、CHS1に影響を及ぼすダニ成長阻害剤、脱皮破壊剤、昆虫中腸膜の微生物破壊剤、アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤、ミトコンドリア複合体電子伝達阻害剤、エクジソン受容体アゴニスト、キチン生合成の阻害剤のうちの1種以上に由来する。
【0156】
一実施形態では、殺虫剤は、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、フルベンジアミド、およびテトラニリプロールを含むリアノジン受容体モジュレーターの1種以上に由来する。
【0157】
一実施形態では、殺虫剤は、カルバメートおよび有機ホスフェートを含むアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤の1種以上に由来する。
【0158】
一実施形態では、殺虫剤は、アセトアミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、およびチアメトキサムを含むネオニコチノイドを含むニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合モジュレーターの1種以上に由来する。
【0159】
一実施形態では、殺虫剤は、ピレスロイドを含むナトリウムチャネルモジュレーターおよびアクリナトリンを含むピレトリン、アレトリン、d-シス-トランス-アレトリン、dトランス-アレトリン、ビフェントリン、バイオアレトリン、バイオアレトリンS-シクロペンテニル異性体、バイオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータシペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン、[(1R)-トランス-異性体]、デルタメトリン、エンペントリン(EZ)-(1R)-異性体]、エスバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス-異性体]、プラレトリン、ピレトリン(ピレトリン)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-異性体]、トラロメトリン、トランスフルトリンのうちの1種以上を含む。
【0160】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)フルピリミン
を含む、組み合わせが提供される。
【0161】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)フロニカミド
を含む、組み合わせが提供される。
【0162】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)クロラントラニリプロール
を含む、組み合わせが提供される。
【0163】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)シアントラニリプロール
を含む、組み合わせが提供される。
【0164】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)クロチアニジン
を含む、組み合わせが提供される。
【0165】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)チアメトキサム
を含む、組み合わせが提供される。
【0166】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)イミダクロプリド
を含む、組み合わせが提供される。
【0167】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)フィプロニル
を含む、組み合わせが提供される。
【0168】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤および殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0169】
一実施形態では、リゾクトニア属種を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤および殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0170】
一実施形態では、スクレロチニア・スクレロチオラムを防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、および
(iii)1種以上の殺真菌剤および殺虫剤
を含む、組み合わせが提供される。
【0171】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)メタラキシルまたはメタラキシル-M、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0172】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)カルボキシン、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0173】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)チラム、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0174】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)フルアジナム、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0175】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)シアゾファミド、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0176】
一実施形態では、腐生の病原性真菌を防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせであって、
(i)イプコナゾール、
(ii)チアベンダゾール、
(iii)フルオピラム、および
(iv)フルピリミンまたはフロニカミドまたはクロラントラニリプロールまたはシアントラニリプロールまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはイミダクロプリドまたはフィプロニルの1種以上
を含む、組み合わせが提供される。
【0177】
本発明の組み合わせの活性物質は、タンクミックスとして同時に施用されてもよく、または連続的にもしくは製剤として施用されてもよい。施用は、植え付け前または植え付け後の段階のいずれかで、植物の出芽前に土壌に行うことができる。施用は、出芽後早期または後期のいずれか1つまたは2つの施用で、作物が成長する間の異なるタイミングで、葉面散布として行われ得る。より好ましくは、本発明の組み合わせを植物繁殖物質に施用する。
【0178】
いくつかの実施形態では、本開示による組み合わせは、植物繁殖物質を処理するために使用される。
【0179】
いくつかの実施形態では、本開示による組み合わせは、植物繁殖物質の一種である種子を処理するために使用される。
【0180】
植物繁殖物質の処理に使用される本開示の組み合わせは、種子または植物に傷害を引き起こす標的真菌のライフサイクル中に、物質および/またはそれらに由来する植物を保護するのに有効である。
【0181】
一態様において、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、殺真菌組成物を提供する。
【0182】
一実施形態では、本開示は、腐生の植物病原性真菌を防除するための殺真菌剤組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、殺真菌組成物を提供する。
【0183】
一実施形態では、リゾクトニア真菌を防除するための相乗的殺真菌組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、殺真菌組成物が提供される。
【0184】
一実施形態では、本開示は、スクレロチニア・スクレロチオラム真菌を防除するための相乗的殺真菌組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、殺真菌組成物を提供する。
【0185】
一実施形態では、本開示は、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の1種以上の農薬上許容できる賦形剤とを含む、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物を提供する。
【0186】
実施形態では、本開示は、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の1種以上の農薬上許容できる賦形剤とを含む、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物を提供する。
【0187】
別の実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤は、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジコナゾール、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メフェントリフルコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジノール、トリチコナゾールおよびプロチオコナゾールのうちの1種以上から選択される。
【0188】
好ましい実施形態では、脱メチル化阻害剤殺真菌剤はイプコナゾールである。
【0189】
別の実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤は、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール、チオファネートおよびチオファネートメチルの1種以上から選択される。
【0190】
好ましい実施形態では、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤はチアベンダゾールである。
【0191】
一実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物を提供する。
【0192】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物であって、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の1種または複数の農薬上許容できる賦形剤とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0193】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物であって、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の1種または複数の農薬上許容できる賦形剤とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0194】
一実施形態では、本開示は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む腐生の植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物を提供する。
【0195】
一実施形態では、リゾクトニア属種を防除するための殺真菌組成物が提供され、組成物は、イプコナゾール、チアベンダゾール、および1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む。
【0196】
一実施形態では、リゾクトニア・ソラニを防除するための殺真菌組成物が提供され、組成物は、イプコナゾール、チアベンダゾール、および1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む。
【0197】
一実施形態で、本開示は、スクレロチニア種を防除するための殺真菌組成物が提供され、組成物は、イプコナゾール、チアベンダゾール、および1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む。
【0198】
一実施形態で、本開示は、スクレロチニア・スクレロチオラムを防除するための殺真菌組成物が提供され、組成物は、イプコナゾール、チアベンダゾール、および1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む。
【0199】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための殺真菌組成物であって、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の1種または複数の農薬上許容できる賦形剤とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0200】
本開示において種子を処理するために使用される組成物は、可溶性濃縮物(SL、LS)、分散性濃縮物(DC)、乳化性濃縮物(EC)、懸濁液(SC、OD、FS)、エマルジョン(EW、EO、ES)、水性媒体中の粒子のスラリー(例えば水)、ペースト、水分散性または水溶性粉末(WP、SP、SS、WS)、香錠、水分散性または水溶性の顆粒(WG、SG)、乾燥顆粒(GR、FG、GG、MG)、ゲル製剤(GF)および粉剤(DP、DS)の形態であり得る。水溶性濃縮物(LS)、流動性濃縮物(FS)、乾燥処理用粉末(DS)、スラリー処理用水分散性粉末(WS)、水溶性粉末(SS)、エマルジョン(ES)、乳化性濃縮物(EC)およびゲル(GF)は、種子の処理を目的として通常用いられる。
【0201】
一実施形態では、農薬上許容できる賦形剤は、界面活性剤、不凍液剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、保存剤、着色剤、充填剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0202】
好ましい実施形態では、組成物は、懸濁濃縮物、流動性濃縮物または任意の適切な液体製剤の形態で存在する。
【0203】
一実施形態では、製剤は、非イオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤を含む。
【0204】
本発明の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、例えば、ポリアルキレンオキシドシロキサン、脂肪アルコールのエトキシル化誘導体、アルキルグルコシド、アルキルフェノール、ポリアルキレングリコールエーテル、およびアルキルフェノール、アミン、脂肪酸、脂肪酸エステル、モノ-、ジ-またはトリグリセリドの縮合生成物、アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド(EO)/プロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシドを伴う脂肪族アミンまたは脂肪酸および/またはプロピレンオキシドに由来する種々のブロックコポリマー界面活性剤、例えばエトキシル化アルキルフェノールまたはエトキシル化アリールまたはポリアリールフェノール、ポリオールまたはポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニルコポリマーと可溶化されたカルボン酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびアクリル酸グラフトコポリマーおよび混合物、それらの反応生成物および/またはコポリマーを含む群から選択される。
【0205】
好ましい実施形態では、界面活性剤混合物の非イオン性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、例えば、エチレンオキシド/プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド、エトキシル化アルキルフェノールまたはエトキシル化アリールまたはポリアリールフェノールなどのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの脂肪族アミンまたは脂肪酸、それらの混合物、反応生成物、および/またはそれらのコポリマーに由来する様々なブロックコポリマー界面活性剤を含む群から選択される。
【0206】
実施形態では、組成物は、農薬組成物の総重量の約0.1%~約50%w/w、好ましくは約1%~約40%w/wの非イオン性界面活性剤を含む。
【0207】
実施形態では、アニオン性界面活性剤は、アルキルおよびアリール硫酸塩およびスルホン酸塩、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、モノアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムおよびジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム、リグニンおよびその誘導体(リグニンスルホン酸塩、リグノスルホン酸ナトリウム)、アルカンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシアルキンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、モノ-およびジ-アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシアルキルフェノールホスフェート、ポリカルボン酸塩、脂肪酸およびその塩、グリシン酸アルキル、スルホン化メチルエステル、スルホン化脂肪酸、スルホコハク酸塩およびその誘導体、アシルグルタミン酸、アシルサルコシネート、アルキルスルホアセテート、アシル化ペプチド、アルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アシル、アニオン性フッ素系界面活性剤、エーテル硫酸塩の中で、N-メチル脂肪酸タウリド、それらの混合物など、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム塩およびアミン塩、など、またはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0208】
好ましい実施形態では、アニオン性界面活性剤は、アルキルおよびアリールの硫酸塩およびスルホン酸塩、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、モノ-およびジ-アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、リグニン、ならびにその誘導体(リグノスルホン酸塩など)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を含む群から選択される。
【0209】
実施形態では、組成物は、組成物の総重量の約0.1%~約50%w/w、好ましくは約1%~約40%w/wのアニオン性界面活性剤を含む。
【0210】
実施形態では、組成物は、1種以上の凍結防止剤、湿潤剤、充填剤、界面活性剤、固化防止剤、pH調整剤、防腐剤、殺生物剤、消泡剤、着色剤および他の配合助剤をさらに含み得る。
【0211】
実施形態では、組成物は、界面活性剤、凍結防止剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、保存剤、着色剤、充填剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1種以上の農業的に許容される賦形剤をさらに含み得る。
【0212】
農薬組成物に添加することができる適切な凍結防止剤は、液体ポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールまたはグリセロールである。
【0213】
本発明の農薬組成物に添加することができる湿潤剤としては、ポリアリールアルコキシル化リン酸エステルおよびそれらのカリウム塩(例えば、Soprophor(登録商標)FLK、Stepfac(商標)TSP PE-K)が挙げられるが、これらに限定されない。他の適切な湿潤剤としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(例えば、Geropon(登録商標)SDS、Aerosol(登録商標)OT)およびエトキシル化アルコール(例えば、Trideceth-6、Rhodasurf(登録商標)BC 610およびTersperse(登録商標)4894)が挙げられる。
【0214】
任意選択的に、約0.1%~約5.0%w/wの消泡剤または脱泡剤(antiforming or deformer)を使用して、高濃度の液状殺生物剤分散組成物を製造する間に生成される任意の不要な泡を停止する。好ましい消泡剤は、シリコーン系化合物、アルコール類、グリコールエーテル、ミネラルスピリット、アセチレンジオール、ポリシロキサン、オルガノシロキサン、シロキサングリコール、二酸化ケイ素とオルガノシロキサンポリマーとの反応生成物、ポリジメチルシロキサンもしくはポリアルキレングリコール単独で、または組み合わせの群から選択される。適切な消泡剤としては、SAG(商標)Antifoams(例えば、SAG-10;SAG-1000AP;SAG-1529;SAG-1538;SAG-1571;SAG-1572;SAG-1575;SAG-2001;SAG-220;SAG-290;SAG-30;SAG-30E;SAG-330;SAG-47;SAG-5440;SAG-7133およびSAG-770)が挙げられる。
【0215】
キサンタンガム群に属するアニオン性ヘテロ多糖類に基づく増粘剤の例は、とりわけ、Rhodopol 23(登録商標)、Rhodopol G(登録商標)、Rhodopol 50 MD(登録商標)、Rhodicare T(登録商標)、Kelzan(登録商標)、Kelzan S(登録商標)、およびSatiaxane CX91(登録商標)である。
【0216】
使用される防腐剤は、ベンゾイソチアゾリノン(Proxel(商標)GXL)またはフォノール、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール(Bioban(商標)BP 30)、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンおよび2メチル-4-イソチアゾリン-3-オン(Kathon(商標)CG/ICP)、グルタルアルデヒド(Ucarcide(商標)50)、クロロメチルイソチアゾリノン(CMIT)/メチルイソチアゾリノン(MIT)(Isocil(商標)Ultra 1.5)、2.2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオアミド(Reputain(商標)D20)、ナタマイシン&Nisin、ブロノポール/CMIT/MIT(Mergal(登録商標)721K3)であり得る。
【0217】
好適な着色剤は、好ましくは、水に難溶性である顔料および水溶性である染料である。例えば、酸化鉄、酸化チタン、ヘキサシアノ鉄酸鉄などの無機系着色剤、アリザリン、アゾ、フタロシアニン系着色剤などの有機系着色剤がある。
【0218】
一実施形態では、本開示の組成物は種子処理組成物である。
【0219】
一実施形態では、種子処理組成物は、懸濁液濃縮物(SC)、乳化性濃縮物(EC)、流動性濃縮物、流動性懸濁液(FS)マイクロエマルジョン(ME)、油分散物(OD)およびサスポエマルジョン(SE)である。
【0220】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0221】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための腐生の種子処理組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0222】
一実施形態では、本開示は、リゾクトニア属種を防除するための種子処理組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0223】
一実施形態では、本開示は、リゾクトニア属・ソラニを防除するための種子処理組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0224】
一実施形態では、本開示は、スクレロチニア属種を防除するための種子処理組成物であって、
(i)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(ii)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(iii)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0225】
一実施形態では、本開示は、スクレロチニア・スクレロチオラム真菌を防除するための種子処理組成物であって、
(iv)少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、
(v)少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤、および
(vi)1種以上の農薬上許容できる賦形剤
を含む、種子処理組成物を提供する。
【0226】
一実施形態では、本開示は、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物を提供する。
【0227】
一実施形態では、本開示は、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤と、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物を提供する。
【0228】
実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む種子処理組成物を提供する。
【0229】
一実施形態では、本開示は、腐生の植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む種子処理組成物を提供する。
【0230】
一実施形態では、農薬上許容できる賦形剤は、補助剤、コーティング剤または不活性担体から選択される。
【0231】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の農薬上許容できる賦形剤とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0232】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の農薬上許容できる賦形剤とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0233】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0234】
一実施形態では、本開示は、植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0235】
一実施形態では、リゾクトニア属種を防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性担体を含む種子処理組成物が提供される。
【0236】
一実施形態では、リゾクトニア・ソラニを防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性担体を含む種子処理組成物が提供される。
【0237】
一実施形態では、本開示は、スクレロチニア属種を防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび不活性担体を含む種子処理組成物を提供する。
【0238】
一実施形態で、本開示は、スクレロチニア・スクレロチオラムを防除するための種子処理組成物であって、イプコナゾール、チアベンダゾール、および1種または複数の農薬上許容できる賦形剤を含む組成物を提供する。
【0239】
本発明による種子処理組成物は、種子処理に特に役立つ少なくとも1種の不活性担体または補助剤を含む。不活性担体または補助剤は、種子の層への活性成分の接着および/または浸透を促進し、および/または組成物の安定性および/またはそれで処理された種子の管理性を改善する。したがって、本発明の種子処理組成物は、コーティング剤、充填剤、結合剤もしくは可塑剤、またはポリマーから選択される少なくとも1種の助剤を含む。
【0240】
充填剤は、タルク、粘土、珪藻土、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、白色カーボンブラック、パイロフィライト、軽質炭酸カルシウム、高粘土、有機ベントナイトなど、またはそれらの混合物などの有機または無機固体不活性物質を含んでもよい。
【0241】
充填剤は、当技術分野で知られているような吸収剤または不活性担体であり得、木粉、穀粉、樹皮磨砕、木粉および堅果粉、糖類、特に多糖類、活性炭、細粒無機固体、シリカゲル、ケイ酸塩、粘土、チョーク、珪藻土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化マグネシウム、硫酸カルシウムなどを含み得る。使用され得る粘土および無機固体としては、カルシウムベントナイト、カオリン、陶土、タルク、パーライト、マイカ、バーミキュライト、ケイ酸塩、石英粉末、モンモリロナイト、アタパルジャイト、ボア、黄土、石灰石、石灰およびそれらの混合物が挙げられる。有用であり得る糖には、デキストリンおよびマルトデキストリンが含まれる。穀粉には、小麦粉、エンバク粉および大麦粉が含まれる。充填剤はまた、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素およびそれらの混合物などの肥料物質を含んでもよい。
【0242】
結合剤またはポリマーは、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリ無水物、ポリエステルウレタン、ポリエステルアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルコポリマー;ポリビニルアルコールおよびチロース;ポリビニルアルコールコポリマー;ポリビニルピロリドン;デンプン、修飾デンプンおよびデンプン誘導体、デキストリン、マルトデキストリン、アルギネート、キトサンおよびセルロース、セルロースエステル、セルロースエーテルおよびエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースを含むセルロースエーテルエステルを含む多糖類;脂肪;油;カゼイン、ゼラチンおよびゼインを含むタンパク質;アラビアガム;セラック;塩化ビニリデンおよび塩化ビニリデンコポリマー;リグノスルホネート、特にリグノスルホネートカルシウム;ポリアクリレート、ポリメタクリレートおよびアクリルコポリマー;ポリビニルアクリレート;ポリエチレンオキシド;ポリブテン、ポリイソブテン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド;アクリルアミド系ポリマーおよびコポリマー;ポリヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリルアミドモノマー;およびポリクロロプレンから選択されてもよい。
【0243】
一実施形態では、補助剤の量は、10重量%を超えない。好ましくは、補助剤の量は、組成物の総重量に基づいて、5重量%および1重量%を超えない。
【0244】
種子処理組成物中に存在し得るさらなる助剤としては、溶媒、湿潤剤、分散剤、乳化剤、界面活性剤、増粘剤、保護コロイド、消泡剤および防腐剤が挙げられる。
【0245】
一実施形態では、本開示は、腐生の植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~100%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~50%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0246】
一実施形態では、本開示は、腐生の植物病原性真菌を防除するための種子処理組成物であって、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のイプコナゾールと、組成物の1%~80%w/vの範囲の濃度のチアベンダゾールと、組成物の1%~30%w/vの範囲の濃度の不活性担体とを含む殺真菌組成物を提供する。
【0247】
本開示の一実施形態により、殺真菌剤組成物を含むパーツキットが提供される。キットは複数の成分を含み、各成分は本開示の殺真菌剤組成物の成分の少なくとも1種を含み得る。
【0248】
本発明の一実施形態は、脱メチル化阻害剤、β-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤および/または農薬上許容できる賦形剤の殺真菌剤組成物を含むパーツキットを開示する。
【0249】
本発明の一実施形態は、イプコナゾール、チアベンダゾールおよび/または農薬上許容できる賦形剤を含むパーツキットを開示する。
【0250】
成分の1種または複数種が、既に組み合わされていてもよく、または予め配合されていてもよい。3つ以上の成分がキットに提供される実施形態では、成分は既に組み合わされていてもよく、したがってバイアル、ボトル、缶、パウチ、バッグまたはキャニスタなどの単一の容器にパッケージングされる。
【0251】
本開示の殺真菌剤の組み合わせおよび組成物は、植物が成長している間、植物の場所に1回または複数回施用され得る。それは、種子が播種される前、種子の播種中、出芽前および/または出芽後に、植付け場所に施用することができる。組み合わせおよび組成物は、植物が温室で成長している間に使用することもでき、移植後も使用を継続することができる。土壌は、例えば、直接、移植前、移植時および/または移植後に処理することができる。組成物の使用また、薬剤が土壌に浸透することを確実にする任意の適切な方法、例えば、苗床施用、畝間施用、土壌潅注、土壌注射、点滴灌漑、スプリンクラーまたは中心枢軸を介した施用、土壌への導入(ブロードキャストまたはバンド)などの方法を介することができる。
【0252】
植物に対する組成物の使用率および頻度は、広い範囲内で変化し得、使用の種類、特定の活性剤、土壌の性質、施用方法(出芽前または出芽後など)、植物、優勢な気候条件、ならびに施用方法、施用時期および標的植物によって支配される他の要因に依存し得る。
【0253】
活性化合物またはその組成物による植物および植物部分の本開示による処理は、例えば浸漬、噴霧、霧化、灌注、蒸発、散粉、霧化、散布、発泡、塗布、展延、散水(灌注)、点滴灌注によって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合、さらに乾燥種子処理用粉末、種子処理用溶液、スラリー処理用水溶性粉末として、外殻による被覆、1種以上の層でコーティングすることなどによって、慣習的な処理方法を使用して直接またはその周囲、生息場所または貯蔵空間での作用によって行われる。さらに、超低体積法によって活性化合物を他の活性物質と組み合わせて施用すること、または活性化合物の組み合わせを土壌に注入することが可能である。
【0254】
実施形態では、植物の保護に使用される場合、施用される活性物質の量は、所望の効果の種類に応じて、0.001~10kg/ha、好ましくは0.001~5kg/haまたは0.001~2kg/ha、好ましくは0.005~1kg/ha、特に0.005~0.5kg/haの範囲である。
【0255】
本発明の組み合わせの活性物質は、タンクミックスとして同時に施用されてもよく、または連続的にもしくは製剤として施用されてもよい。施用は、植え付け前または植え付け後の段階のいずれかで、植物の出芽前に土壌に行うことができる。施用は、出芽後早期または後期のいずれか1つまたは2つの施用で、作物が成長する間の異なるタイミングで、葉面散布として行われ得る。より好ましくは、本発明の組み合わせを植物繁殖物質に施用する。
【0256】
別の実施形態では、種子に噴霧、コーティングまたは浸漬を施すことができる。種子をコーティングするプロセスは、種子の外面に本発明の殺真菌剤の組み合わせまたは組成物の1種以上の層を部分的または完全に与える任意のプロセスを意味する。この方法によれば、種子は洗浄され、その後、例えば回転ポットミキサーを使用することによって希釈配合物で約数分間コーティングされ、続いて可逆的回転、続いて乾燥される。
【0257】
実施形態では、植物または植物繁殖物質または種子のコーティングは、当技術分野で公知の任意の方法によって行うことができる。
【0258】
好ましい実施形態では、植物または植物繁殖物質または種子は、土壌またはポットまたは苗床に播種または植えられる。
【0259】
好ましい実施形態では、植物または植物繁殖物質または種子の播種は、ライン播種によって行われる。
【0260】
種子処理の組み合わせはまた、さらなる活性化合物を含むことができ、または一緒におよび/または順次に施用することができる。これらのさらなる化合物は、肥料もしくは微量栄養素ドナーまたは微生物または植物の成長に影響を及ぼす他の調製物、例えば接種剤(例えば、窒素固定細菌の株)、植物誘導剤から選択することができる。
【0261】
実施形態では、本開示の方法は、植物または植物繁殖物質における病害抵抗性を増大させる。
【0262】
実施形態では、植物繁殖物質は、種子、根茎または塊茎である。
【0263】
好ましい実施形態では、植物繁殖物質は種子である。
【0264】
好ましい実施形態では、作物の植物繁殖物質は、アブラナ(例えば、ブロッコリー、ハクサイ、芽キャベツ、カリフラワー、カバロブロッコリー、コルラビ、キャベツ、ハクサイおよび芥菜);シラントロ;コリアンダー;トウモロコシ;ハヤトウリなどのウリ類;ワックスウリ、シトロンメロン、キュウリ、ガーキン、ヒョウタン;マスクメロン(例えばカンタロープ、カサバ、クレンショーメロン、ゴールデンパーショーメロン、ハニーデューメロン、ハニーボール、マンゴーメロン、ペルシャメロン、パイナップルメロン、サンタクロースメロン、スネークメロン、およびスイカ)カボチャ、サマースカッシュ、ウィンタースカッシュ、およびスイカ;乾燥豆およびエンドウ豆、例えばビーン、フィールドビーン、インゲンマメ、ライマメ、ピントビーン、ネイビービーン、テパリーンビーン、アズキマメ、ブラックアイドピー、キャットジャン、ササゲ、クラウダーピー、モスビーン、緑豆、米豆、サザンエンドウ、ケツルアズキ、ソラマメ、ひよこ豆、グアー、フジマメ属の豆、レンズ豆、フィールドピー、およびキマメ;ナス;レタス;ブロッコリー(broccoli raab)、チンゲン菜(bok choy)、コラード(collard)、ケール(kale)、ミズナ、カラシホウレンソウ、菜花(rape green)および蕪菜(turnip green)を含む葉の多いアブラナ/蕪菜;オクラ;ピーマン;芝;大豆;ホウレンソウ;多肉質エンドウ豆およびエンドウ豆、例えばエンドウ豆、ヒマワリ、ドワーフエンドウ、食用さやエンドウ、イングリッシュエンドウ、ガーデンエンドウ、グリーンピース、サヤエンドウ、シュガースナップエンドウ、ハトエンドウ、インゲン豆、ソラマメ、ライマメ、ランナービーン、スナップインゲン、ワックスビーン、アスパラガスビーン、ヤードロングビーン、ナタ豆、ソードビーン;タバコ;トマト;および塊茎および球茎野菜、例えばジャガイモ、サツマイモ、アラカチャ、クズウコン、チンゲンサイ、キクイモ、食用カンナ、キャッサバ、ハヤトウリ、チュファ、ダシーン、ショウガ、レーレン、タニエ、ターメル、ヤム豆、および真のヤム芋の群から選択される。
【0265】
実施形態では、種子は、マメ、フィールドビーン、インゲンマメ、ライマメ、ピントビーン、インゲンマメ、テパリービーン、アズキマメ、サヨコエンドウ、ダイズ、多肉質エンドウ豆およびエンドウ豆、ドワーフエンドウ、食用さやエンドウ、イングリッシュエンドウ、ガーデンエンドウ、グリーンピース、サヤエンドウ、シュガースナップエンドウ、ハトエンドウ、インゲン豆、ソラマメ、ライマメ、ランナービーン、スナップインゲン、ワックスビーンの群から選択される。
【0266】
好ましい実施形態では、種子は、ダイズ種子、オレンジ種子、イネ種子、ラズベリー種子、ブロッコリー種子、プルーン種子、トウモロコシ種子、モモ種子、マンゴー種子、セロリ種子、コニファー種子、タンジェリン種子、キウイフルーツ種子、グースベリー種子、プラム種子、カボチャ種子、ビート種子、星形果実種子、マメ種子、アスパラガス種子、リンゴ種子、カニリンゴ種子、スイスチャード種子などから選択され得る。
【0267】
実施形態では、塊茎には、ジャガイモ、ニンジン、パースニップ、カブ、ビート根、サツマイモおよびサトイモが含まれる。
【0268】
好ましい実施形態では、種子は、ヒヨコ豆、ピーナッツ、黒豆、グリーンピース、ライマメ、インゲン豆、黒目エンドウ豆、ナタネおよびダイズを含むマメ科植物である。
【0269】
好ましい実施形態では、種子はダイズ種子である。
【0270】
別の好ましい実施形態では、種子は穀類から選択される。
【0271】
別の実施形態では、種子は、列作物種子または油用種子類である。
【0272】
実施形態では、イプコナゾールとチアベンダゾールとを含む本発明の殺真菌剤の組み合わせを種子に施用し、希釈または非希釈にすることができる。
【0273】
実施形態では、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを含む本発明の殺真菌剤組成物は、種子に施用し、希釈または非希釈とすることができる。
【0274】
実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との重量比は、1:100~100:1の範囲である、方法を提供する。
【0275】
実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との重量比は、1:10~10:1の範囲である、方法を提供する。
【0276】
実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤との組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における腐生の植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比は、1:10~10:1の範囲である、方法を提供する。
【0277】
実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤との組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比は、1:5~5:1の範囲である、方法を提供する。
【0278】
好ましい実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤を含む殺真菌剤との組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比は、1:8である、方法を提供する。
【0279】
好ましい実施形態では、本発明は、少なくとも1種の脱メチル化阻害剤殺真菌剤と、少なくとも1種のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤とを含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所の作物における植物病原性真菌を防除する方法であって、脱メチル化阻害剤殺真菌剤とβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤との比は、1:6である、方法を提供する。
【0280】
実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:100~100:1の範囲の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0281】
実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:10~10:1の範囲の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0282】
実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:10~10:1の範囲の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の腐生の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0283】
実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:5~5:1の範囲の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0284】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:8の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0285】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:6の重量比で含む組み合わせを、植物、植物部分または植物繁殖物質の場所に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0286】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾール、チアベンダゾールを1:10~10:1の範囲の重量比で含む組み合わせで、植物繁殖物質に施用することを含む、作物の植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0287】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:10~10:1の範囲の重量比で含む組み合わせで種子を施用することを含む、作物における植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0288】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:5~5:1の範囲の重量比で含む組み合わせで種子を施用することを含む、作物における植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0289】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:8の重量比で含む組み合わせで種子を施用することを含む、作物における植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0290】
別の実施形態では、本発明は、イプコナゾールとチアベンダゾールとを1:6の重量比で含む組み合わせで種子を施用することを含む、作物における植物病原性真菌を防除する方法を提供する。
【0291】
実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0292】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(iii)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(iv)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0293】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0294】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0295】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0296】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0297】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0298】
別の実施形態では、本発明は、作物の植物病原性真菌を防除する方法であって、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む組み合わせで種子に施用することを含む、方法を提供する。
【0299】
本発明の組み合わせ、殺真菌組成物および種子処理組成物を使用し、作物における真菌の侵入を防除する方法は、標的植物病原体の相乗的防除をもたらす。
【0300】
一実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0301】
一実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(iii)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(iv)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0302】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0303】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0304】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、
植物病原性真菌の少なくとも70%の相乗的防除が得られる、方法を提供する。
【0305】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量での脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含み、
植物病原性真菌の少なくとも80%の相乗的防除が得られる、方法を提供する。
【0306】
一実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0307】
一実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0308】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0309】
別の実施形態では、本発明は、ダイズ種子に、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む殺真菌剤の組み合わせを施用することを含む、方法を提供する。
【0310】
一実施形態では、本発明は、腐生の植物病原性真菌を効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0311】
一実施形態では、本発明は、腐生の植物病原性真菌を効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0312】
別の実施形態では、本発明は、腐生の植物病原性真菌を効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0313】
別の実施形態では、本発明は、腐生の植物病原性真菌を効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0314】
一実施形態では、本発明は、リゾクトニア・ソラニを効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0315】
一実施形態では、本発明は、リゾクトニア・ソラニを効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(iii)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(iv)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0316】
別の実施形態では、本発明は、リゾクトニア・ソラニを効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0317】
別の実施形態では、本発明は、リゾクトニア・ソラニを効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0318】
一実施形態では、本発明は、スクレロチニア・スクレロチオラムを効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~50g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~100g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0319】
一実施形態では、本発明は、スクレロチニア・スクレロチオラムを効果的に防除するための殺真菌剤の組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(iii)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(iv)1g/100kgの種子~80g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0320】
別の実施形態では、本発明は、スクレロチニア・スクレロチオラムを効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~75g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0321】
別の実施形態では、本発明は、スクレロチニア・スクレロチオラムを効果的に防除するための組み合わせをダイズ種子に施用することを含む方法であって、組み合わせは、
(i)1g/100kgの種子~8g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含む、方法を提供する。
【0322】
組み合わせについて観察された有効性が予想される有効性よりも大きい場合、組み合わせは「相乗的」であると言われる。予想される有効性(E)は、Colbyの式とも呼ばれる以下の式を使用して計算される。
E=(X+Y)-XY/100
【0323】
上記の式では、Xは脱メチル化阻害剤殺真菌剤の有効性であり、Yはβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤の有効性である。
【0324】
一実施形態では、本発明は、作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量の脱メチル化阻害剤殺真菌剤、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量のβ-チューブリン集合阻害剤殺真菌剤
を含み、
作物への真菌の侵入が、腐生の植物病原性真菌によって引き起こされるものである、使用を提供する。
【0325】
一実施形態では、本発明は、作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、
(i)1g/100kgの種子~20g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含み、
作物への真菌の侵入が、腐生の植物病原性真菌によって引き起こされるものである、使用を提供する。
【0326】
一実施形態では、本発明は、作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含み、
作物への真菌の侵入が、腐生の植物病原性真菌によって引き起こされるものである、使用を提供する。
【0327】
一実施形態では、本発明は、作物における真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、
(i)1g/100kgの種子~10g/100kgの種子という範囲の施用量でのイプコナゾール、および
(ii)1g/100kgの種子~70g/100kgの種子という範囲の施用量でのチアベンダゾール
を含み、
作物への真菌の侵入が、腐生の植物病原性真菌によって引き起こされるものであり、
殺真菌剤の組み合わせが種子処理に適している、使用を提供する。
【0328】
別の実施形態では、本発明は、真菌の侵入を防除するための殺真菌剤の組み合わせの使用であって、組み合わせは、作物における植物病原性腐生真菌によって引き起こされる真菌の侵入を防除するためにイプコナゾールとチアベンダゾールを含む、使用を提供する。
【0329】
別の実施形態では、本発明は、種子処理に適した殺真菌剤の組み合わせの使用を提供する。
【0330】
さらに別の実施形態では、本開示の組み合わせを使用してダイズ種子を処理する。
【0331】
さらに別の実施形態では、本開示による組み合わせ中の殺真菌剤をまとめて製剤化し、作物の出芽前および/または出芽後に施用する。
【0332】
さらに別の実施形態では、本開示による組み合わせ中の殺真菌剤を個別に製剤化し、順次施用する。
【0333】
さらに別の実施形態では、本開示による組み合わせの殺真菌剤を土壌に施用する。
【0334】
さらに別の実施形態では、本開示による組み合わせの殺真菌剤は、溝内処理で播種した直後に土壌に施用される。
【0335】
本開示による組み合わせまたは組成物は、以下のものを含む植物病害を防除するのに有効である。
【0336】
ソルガムにおける病害、例えば:葉枯れおよび縞葉
マメにおける病害、例えば:葉枯れ病、くもの巣病および根腐れ
クリンソンクローバーにおける病害、例えば:夏枯れ病
カンフル(Camphor)実生における病害、例えば:白絹病
芝草における病害、例えば:ブラウンパッチおよびラージパッチ
キャベツにおける病害、例えば:腐敗
レタスにおける病害、例えば:底部腐敗
ソバにおける病害、例えば:立ち枯れ
ニンジンにおける病害、例えば:立ち枯れおよび根冠腐敗
チューリップにおける病害、例えば:葉枯れ
ダイコンにおける病害、例えば:根腐れ
食用ゴボウにおける病害、例えば:黒あざ病
コンニャクの病害、例えば:根腐れ
穀類における病害、例えば:ベアパッチ
【0337】
イネにおける病害:ブラスト(Magnaporthe grisea)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、およびバカナエ病(Gibberella fujikuroi)。
【0338】
コムギにおける病害:例えばうどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Fusarium graminearum、F.avenacerum、F.culmorum、Microdochium nivale)、さび病(Puccinia striiformis、P.graminis、P.recondita)、ピンク雪カビ病(Micronectriella nivale)、雪腐小粒菌核病(Typhula種)、ウスティラゴ・トリティシ(Ustilago tritici)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、コムギ眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、葉枯病、(Mycosphaerella graminicola)、コムギいもち病(Stagonospora nodorum)、セプチリア、およびコムギ黄斑病(Pyrenophora tritici-repentis)。
【0339】
オオムギの病害:うどんこ病(Erysiphe graminis)、赤かび病(Fusarium graminearum、F.avenacerum、F.culmorum、Microdochium nivale)、さび病(Puccinia striiformis、P.graminis、P.hordei)、軟黒穂病(Ustilago nuda)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、網斑病(Pyrenophora teres)、斑点病(Cochliobolus sativus)、縞葉枯(Pyrenophora graminea)、リゾクトニア立ち枯れ(Rhizoctonia solani)。
【0340】
トウモロコシにおける病害:黒穂病(Ustilago maydis)、斑点病(Cochliobolus heterostrophus)、カッパースポット(Gloeocercospora sorghi)、南方さび病(Puccinia polysora)、灰色斑点病(Cercospora zeae-maydis)、白色斑点病(Phaeosphaeria mydisおよび/またはPantoea ananatis)およびリゾクトニア立ち枯れ(Rhizoctonia solani)。
【0341】
柑橘類の病害:黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawcetti)、青緑かび病(Penicillium digitatum、P.italicum)および褐色腐朽(Phytophthora parasitica、Phytophthora citrophthora)。
【0342】
リンゴの病害:花芽枯れ病(Monilinia mali)、がん腫病(Valsa ceratosperma)、うどんこ病(Podosphaera leucotricha)、アルテルナリア・リーフスポット(リンゴ斑点落葉病菌)、黒星病(Venturia inaequalis)、うどんこ病、苦腐れ病(Colletotrichum acutatum)、根頸疫病(Phytophtora cactorum)、褐斑病(Diplocarpon mali)、およびリンゴ輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)。
【0343】
ナシの病害:黒星病(Venturia nashicola、V.pirina)、うどんこ病、黒点病(Alternaria alternata Japanese pear pathotype)、さび病(Gymnosporangium haraeanum)、およびフィトフトラ果実腐れ病(Phytophtora cactorum)。
【0344】
モモの病害:褐色腐病(Monilinia fructicola)、うどんこ病、黒星病(Cladosporium carpophilum)、およびホモプシス腐病(Phomopsis種)。
【0345】
ブドウの病害:炭疽病(Elsinoe ampelina)、熟腐病(Glomerella cingulata)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、黒腐病(Guignardia bidwellii)、灰色カビ病、およびべと病(Plasmopara viticola)。
【0346】
カキの病害:炭疽病(Gloeosporium kaki)、および葉枯病(Cercospora kaki、Mycosphaerella nawae)。
【0347】
ウリ類の病害:炭疽病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、ニガウリつる枯病(Mycosphaerella melonis)、フザリウム萎凋病(Fusarium oxysporum)、べと病(Pseudoperonospora cubensis)フィトフソラ病(Phytophthora種)、および立ち枯れ(Pythium種)。
【0348】
トマトの病害:初期疫病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvum)および後期疫病(Phytophthora infestans)、葉枯れと果実の腐敗。
【0349】
ナスにおける病害:褐斑病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、斑点病
【0350】
アブラナ科野菜の病害:アルテルナリア葉斑(Alternaria japonica)、白斑(Cercosporella brassicae)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)、およびべと病(Peronospora parasitica)、立ち枯れ。
【0351】
タマネギの病害、例えばさび病(Puccinia allii)およびべと病(Peronospora destructor)。
【0352】
ダイズの病害、例えば、紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、鞘茎枯れ病(Diaporthe phaseolorum var.sojae)、セプトリア褐斑病(Septoria glycines)、蛙斑病(Cercospora sojina)、さび病(Phakopsora pachyrhizi)、黄さび病、褐色茎腐れ病(Phytophthora sojae)、およびリゾクトニア立ち枯れ(Rhizoctonia solani)、葉枯れ、立ち枯れ、根腐れ。
【0353】
インゲンマメの病害:炭疽病(Colletotrichum lindemthianum)。ラッカセイの病害:斑点病(Cercospora personata)、褐色斑点葉病(Cercospora arachidicola)および白絹病(Sclerotium rolfsii)。
【0354】
園芸用エンドウ豆およびのエンドウ豆病害:ウドンコ病(Erysiphe pisi)、菌核病、根腐れ(Fusarium solani f.sp.pisi)。
スナップビーンにおける病害、例えば:黒実病
【0355】
ジャガイモの病害:初期疫病(Alternaria solani)、晩疫病(Phytophthora infestans)、ピンク色腐敗病(Phytophthora erythroseptica)、および粉状黒星病(Spongospora subterranean f.sp.subterranea)、黒あざ病、および茎/走根のがん腫病および立ち枯れ。
【0356】
イチゴの病害:ウドンコ病(Sphaerotheca humuli)、炭疽病(Glomerella cingulata)。
【0357】
茶の病害:網疱病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、灰枯病(Pestalotiopsis種)、および炭疽病(Colletotrichum theae sinensis)。
【0358】
タバコの病害:褐斑病(Alternaria longipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭疽病(Colletotrichum tabacum)、べと病(Peronospora tabacina)、炭疽病(Phytophthora nicotianae)。
【0359】
ナタネの病害:菌核腐病(Sclerotinia sclerotiorum)およびリゾクトニア立ち枯れ(Rhizoctonia solani)。ワタの病害:例えばリゾクトニア立ち枯れ(Rhizoctonia solani)。
【0360】
シュガービートの病害:セルコスポラ斑点病(Cercospora beticola)、葉枯病(Thanatephorus cucumeris)、根腐れ病(Thanatephorus cucumeris)、およびテンサイ黒根病(Aphanomyces cochlioides)。
【0361】
バラの病害:黒点病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、べと病(Peronospora sparsa)。キクおよびキク科植物の病害:べと病(Bremia lactucae)、葉枯れ病(Septoria chrysanthemi-indici)、白さび病(Puccinia horiana)。
【0362】
様々な群の病害:フィチウム種(Pythium aphanidermatum、Pythium debarianum、Pythium graminicola、Pythium irregulare、Pythium ultimum)、によって引き起こされる疾患、灰色かび病。(Botrytis cinerea)および菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)。
【0363】
ダイコンの病害:アルテルナリア葉斑(Alternaria brassicicola)。
【0364】
芝草の病害、ダラースポット病(Sclerotinia homeocarpa)、ブラウンパッチ、ラージパッチ(Rhizoctonia solani)。
【0365】
バナナの病害:黒シグトカ(Mycosphaerella fijiensis)、黄シグトカ(Mycosphaerella musicola)。
【0366】
ヒマワリの病害:べと病(Plasmopara halstedii)。
【0367】
例えば、アスペルギルス属(Aspergillus)種、ペニシリウム属(Penicillium)種、フザリウム属(Fusarium)種、ジベレラ属(Gibberella)種、トリコデルマ属(Tricoderma)種、チエラビオプシス属(Thielaviopsis)種、リゾプス属(Rhizopus)種、ムコール属(Mucor)種、コルティシウム属(Corticium)種、ホマ属(Phoma)種、リゾクトニア種(Rhizoctonia)種およびジプロジア種(Diplodia)種によって引き起こされる様々な植物の成長初期段階の種子病害または病害。
【0368】
Polymxa種またはOlpidium種などによって媒介される様々な植物のウイルス性病害。
【0369】
本発明は、作物における真菌の侵入を効果的に防除するための相乗的な殺真菌剤の組み合わせを提供する。本発明の殺真菌剤の組み合わせは、作物における病原性の腐生的な真菌を効果的に防除し、真菌の侵入による損傷を低減する。
【0370】
上記を考慮すると、本発明のいくつかの利点が達成され、他の有利な結果が達成されることが分かる。
【0371】
本発明は完全に開示されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、多数の追加の修正および変形を行うことができることが理解されよう。
【0372】
本明細書および実施例は例示であるが、本発明を限定するものではなく、本開示の精神および範囲内の他の実施形態が、当業者に対してそれらを示唆することが理解されよう。本発明の範囲内でもある他の実施形態を実施することができる。以下の実施例は本発明を例示するが、決して特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例
【0373】
実施例1 リゾクトニア・ソラニに対するイプコナゾールとチアベンダゾールの組み合わせによる殺真菌効果の評価
【0374】
農薬の使用プロファイルを改善するために頻繁に使用される方法は、活性化合物と、所望のさらなる特性に寄与する1種以上の他の活性化合物との組み合わせである。しかしながら、2つ以上の活性化合物が組み合わせて施用される場合、物理的および生物学的不適合性の現象、例えば、ジョイント製剤の不十分な安定性、活性化合物の分解または活性化合物の拮抗作用が生じることは珍しくない。対照的に、望ましいのは、好ましい活性プロファイル、高い安定性、および可能であれば相乗的に増強された活性を有する活性化合物の組み合わせであり、したがって、組み合わせる活性化合物の個々の施用と比較して施用量を減少させることができる。
【0375】
化学混合物は、混合されたときに拮抗作用を示すことができ、その場合、結果は、化学物質が組み合わされたときに予想されるよりも低くなる。また、相加効果もあり得、得られた混合物は、その成分の合計から予想される結果を示す。最後に、結果が予想よりも大きい相乗効果があり得る。相乗的な結果は稀であり、典型的には高濃度からの結果においてのみ観察される。規制の厳しい農薬産業では、高濃度は環境において望ましくない。したがって、低用量で相乗効果が達成される場合、得られた混合物は実際に稀で予想外の発見である。
【0376】
農薬の相乗効果は、活性化合物の組み合わせの抗植物病原性活性が、個々に施用した場合の活性化合物の活性の合計を超える場合に常に存在する。2つの活性化合物の所与の組み合わせに対する予想される活性は、S.R.Colby(“Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations”,Weeds 15,(1967),20-22)に従って計算することができる。
【0377】
コルビー計算:
標的植物病原体の増殖のパーセント減少によって測定される、すべての処理の有効性を以下のようなコルビーの式に従って評価した。
【0378】
もし
Xは、施用量でのイプコナゾール(A)による増殖の阻害パーセントであり、
Yは、施用量でのチアベンダゾール(B)による増殖の阻害パーセントであり、
Eは、活性化合物AおよびBを施用量で施用した場合の、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを用いた防除のパーセントとして予想される成長であるならば、
そのとき、
Colbyの式は、E=X+Y-XY/100である。
【0379】
リゾクトニア・ソラニの増殖に対するイプコナゾールとチアベンダゾールの組み合わせの実際の/観察された抗植物病原性有効性が計算値を超える場合、組み合わせの活性は超相加的であり、すなわち相乗効果が存在する。この場合、実際に観察された有効性は、上記の式から計算された予想有効性(E)の値よりも大きくなければならない。
【0380】
方法:イプコナゾールおよびチアベンダゾールからなる本開示の本発明による組み合わせの、ダイズ種子のリゾクトニア・ソラニ真菌に対する生物学的有効性を評価するために実験を行った。種子にリゾクトニア・ソラニを接種した。殺真菌剤をタンクミックスし、以下の表4に記載の種子処理として施用した。噴霧量は5ml/kgであった。
【0381】
【表4】
【0382】
種子処理のためのその施用におけるイプコナゾールおよびチアベンダゾールからなる本組み合わせは相乗的であり、腐生のリゾクトニア・ソラニ真菌の効果的な防除を提供する。
【0383】
実施例2 スクレロチニア・スクレロチオラムに対する、イプコナゾールとチアベンダゾールの組み合わせの殺真菌効果の評価
【0384】
コルビー計算:標的植物病原体の増殖のパーセント減少によって測定される、すべての処理の有効性も、以下のようなコルビーの式に従って評価した。
【0385】
もし
Xは、施用量でのイプコナゾール(A)による増殖の阻害パーセントであり、
Yは、施用量でのチアベンダゾール(B)による増殖の阻害パーセントであり、
Eは、活性化合物AおよびBを施用量で施用した場合の、イプコナゾールおよびチアベンダゾールを用いた防除のパーセントとして予想される成長であるならば、
そのとき、
Colbyの式はE=X+Y-XY/100である。
【0386】
S.スクレロチオラムの増殖に対するイプコナゾールとチアベンダゾールの組み合わせの実際の/観察された抗植物病原性有効性が計算値を超える場合、組み合わせの活性は超相加的であり、すなわち相乗効果が存在する。この場合、実際に観察された有効性は、上記の式から計算された予想有効性(E)の値よりも大きくなければならない。
【0387】
方法:ダイズ種子における病原体S.スクレロチオラム(S.sclerotiorum)の発生率を評価するために、実験室用ペーパータオル法を使用した。
【0388】
平らな表面にペーパータオルを置き、十分に湿るまで水で湿らせた。列になった合計100個のダイズ種子をサンプルサイズのタオルに置いた。種子に真菌病原体を接種した。表5に記載の処理に従って種子を前処理した。第2のタオルを湿らせ、第1のペーパータオル上に置き、種子を2枚のタオルの間に挟んだままにした。2つのタオル間の空気空間が維持されていることが観察されたが、そうでなければ、過剰な水を除去すべきである。2枚のタオルを、種子を間に挟んだ状態で丸め、水分を保持した密封容器に入れた。紙ロールを直立させ、25℃のインキュベータ内で14日間、およびインキュベーション中に湿度を維持するためにビニール袋を使用し、12時間の光周期でインキュベートした。各処理について、400個の種子を分析し、各反復を50個の種子として8回反復した。
【0389】
【表5】
【0390】
イプコナゾールとチアベンダゾールからなる本組み合わせは、種子処理に使用される場合、相乗的であり、腐生のS.スクレロチオラムの効果的な防除を提供する。
【国際調査報告】