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特表2025-500283発光ダイオードを備えたディスプレイスクリーン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】発光ダイオードを備えたディスプレイスクリーン
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20241226BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20241226BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241226BHJP
   H10H 20/00 20250101ALI20241226BHJP
   H10H 20/851 20250101ALI20241226BHJP
   H10H 20/857 20250101ALI20241226BHJP
   H10H 20/853 20250101ALI20241226BHJP
   H10H 20/856 20250101ALI20241226BHJP
   H10H 20/855 20250101ALI20241226BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/33
G09F9/30 349C
G09F9/30 349D
G09F9/30 349B
G09F9/00 342
H01L33/00 L
H01L33/50
H01L33/62
H01L33/54
H01L33/60
H01L33/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024536286
(86)(22)【出願日】2022-12-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2022085820
(87)【国際公開番号】W WO2023117621
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2114167
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515113307
【氏名又は名称】アルディア
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ロビン,イヴァン-クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ジレ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】デュポン,ティフェンヌ
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA23
5C094CA19
5C094ED01
5C094ED03
5C094ED11
5C094ED13
5C094ED15
5C094FB12
5C094JA13
5F142AA82
5F142BA32
5F142CB23
5F142CD32
5F142CG03
5F142CG24
5F142CG32
5F142CG43
5F142DA14
5F142DA23
5F142DA36
5F142DA64
5F142DA72
5F142DA73
5F142DB16
5F142DB17
5F142DB20
5F142DB24
5F142FA14
5F142FA26
5F142FA28
5F142FA30
5F142GA02
5G435AA17
5G435BB04
5G435CC09
5G435EE12
5G435FF03
5G435FF06
5G435FF13
5G435GG12
5G435KK05
(57)【要約】
【解決手段】本明細書はディスプレイスクリーン(25)に関する。ディスプレイスクリーンは、反対側に位置する第1の表面(30)及び第2の表面(28)を有し、第1の表面(30)に孔(32)を有する支持体(26)と、孔の少なくとも一部に設けられている光輝性ブロック(34, 36)と、第1の表面を覆う接着層(40)と、接着層によって支持体に接合されている表示サブ画素(SPix)であって、支持体の側にある第3の表面(59)及び第3の表面の反対側に位置する第4の表面(54)並びに第4の表面に露出する導電性パッド(56)を夫々有している表示サブ画素と、表示サブ画素間の第1の表面を覆う充填層(42)と、充填層及び表示サブ画素の第4の表面に延びており、導電性パッドと電気的且つ機械的に接している導電性トラック(44)とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイスクリーン(25; 65; 70; 75; 80; 90)であって、
反対側に位置する第1の表面(30)及び第2の表面(28)を有し、前記第1の表面(30)に孔(32)を有する支持体(26)と、
前記孔の少なくとも一部に設けられている光輝性ブロック(34, 36)と、
前記第1の表面を覆う接着層(40)と、
前記接着層によって前記支持体に接合されている表示サブ画素(SPix)であって、前記支持体の側にある第3の表面(59)及び前記第3の表面の反対側に位置する第4の表面(54)並びに前記第4の表面に露出する導電性パッド(56)を夫々有している前記表示サブ画素と、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う充填層(42)と、
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びており、前記導電性パッドと電気的且つ機械的に接している導電性トラック(44)と
を備えている、ディスプレイスクリーン。
【請求項2】
各表示サブ画素(SPix)は、前記第4の表面(54)より前記第3の表面(59)の近くに発光ダイオード(LED) を有している、請求項1に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項3】
各表示サブ画素(SPix)は、前記発光ダイオード(LED) を有する第1の電子回路(52)、及び前記発光ダイオードを制御するように構成されている電子部品を有する第2の電子回路(50)の積層体を有している、請求項2に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項4】
前記充填層(42)は、前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を反射する、請求項1~3のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項5】
前記第1の表面(30)に対向する前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を通さず、各表示サブ画素(SPix)の前記第3の表面に対向する開口部(39)を有する第1の層(38)を更に備えている、請求項1~4のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項6】
前記孔(32)の少なくとも別の部分に前記表示サブ画素によって放射される放射光を散乱させる材料のブロック(74)を備えている、請求項1~5のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項7】
前記支持体(26)は、前記表示サブ画素(SPix)によって放射される放射光、及び前記孔(32)を含む第2の層(72)で覆われている前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を通す基部(27)を有している、請求項1~6のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項8】
前記第2の層(72)は、前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を反射する、請求項7に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項9】
前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を通し、2未満の屈折率を有する第3の層(76)を前記基部(27)及び前記第2の層(72)間に更に備えている、請求項7又は8に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項10】
前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を反射し、各孔(32)の側壁(35)を覆う被覆体(82)を備えている、請求項1~9のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項11】
前記表示サブ画素(SPix)及び前記光輝性ブロック(34, 36)によって放射される放射光を通し、1.5 未満の屈折率を有し、各孔(32)の底部(33)を覆う第4の層(86)を備えている、請求項1~10のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項12】
前記光輝性ブロック(34, 36)を含む前記孔(32)に、前記光輝性ブロック(34, 36)と前記孔(32)の底部との間に配置されているカラーフィルタ層(84)を備えている、請求項1~11のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項13】
前記光輝性ブロック(34, 36)は量子ドットを含んでいる、請求項1~12のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン(25; 65; 70; 75; 80; 90)を製造する方法であって、
前記支持体(26)の第1の表面(30)に前記孔(32)を形成する工程、
前記孔の少なくとも一部に前記光輝性ブロック(34, 36)を形成する工程、
前記第1の表面を覆う接着層(40)を堆積させる工程、
前記第3の表面(59)の側に前記表示サブ画素(SPix)を配置して前記接着層によって前記支持体に接合する工程、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う前記充填層(42)を形成する工程、並びに
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びている導電性トラック(44)を形成する工程
を有する、方法。
【請求項15】
複数の表示サブ画素(SPix)を含むウエハを形成する工程、及び
前記ウエハを切断して、前記表示サブ画素(SPix)を分離する工程
を有する、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、発光ダイオードを備えたディスプレイスクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
画像の画素は、ディスプレイスクリーンによって表示される画像の単位素子に相当する。カラー画像を表示するために、ディスプレイスクリーンは一般に、画像の各画素を表示すべく表示サブ画素とも称される少なくとも3つの要素を備えており、これらの要素は実質的に単一色(例えば赤色、緑色及び青色)で放射光を夫々放射する。3つの表示サブ画素によって放射される放射光を重ね合わせることにより、表示画像の画素に対応する色付けの感覚が観察者に与えられる。この場合、画像の画素を表示するために使用される3つの表示サブ画素によって形成される集合体がディスプレイスクリーンの表示画素と称される。各表示サブ画素は、光源、特に発光ダイオードを有してもよい。
【0003】
表示画素はアレイ状に分散してもよく、各表示画素はアレイの行(又はライン)と列との交点に配置される。一般に、表示画素の各行が連続して選択され、選択された行の表示画素が、所望の画像画素を表示すべくプログラミングされる。
【0004】
使用される発光ダイオード製造技術によれば、特定の表示サブ画素のために、発光団が、関連付けられている発光ダイオードによって放射される光によって励起されると、関連付けられている発光ダイオードによって放射される光の波長とは異なる波長で光を放射するように適合されている発光団を含む光輝性ブロックで表示サブ画素の発光ダイオードを覆う必要がある場合がある。
【0005】
アクティブアレイは、各行が、T=Tframe/N(ここでTframeは画像の継続時間であり、Nはスクリーンの行数である)の間だけアクティブになるパッシブと称されるアレイとは対照的に、画像の継続時間全体に亘って全ての画素行をアクティブに維持し得るスクリーン駆動構成である。このため、ディスプレイスクリーンの輝度を上げることができる。更に、アレイの制御ラインに亘って低い電圧レベル又は電流レベルを送ることができるため、より大きなデータフローを表示することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アクティブアレイを使用してディスプレイスクリーンを製造する方法では、表示画素の駆動電子部品を含むパネルとも称される支持体上に発光ダイオードを堆積させ、該当する表示サブ画素の発光ダイオード上に光輝性ブロックを形成する。ディスプレイスクリーンのコントラストを向上させるために、各表示サブ画素のレベルに開口部を有するパネル上に黒色の不透明層を形成することが更に可能である。このような製造方法は複雑であり得ることが不利点である。
【0007】
実施形態の目的は、発光ダイオードを備えた既存のディスプレイスクリーンの不利点の全て又は一部を克服する発光ダイオードを備えたディスプレイスクリーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態は、ディスプレイスクリーンであって、
反対側に位置する第1の表面及び第2の表面を有し、前記第1の表面に孔を有する支持体と、
前記孔の少なくとも一部に設けられている光輝性ブロックと、
前記第1の表面を覆う接着層と、
前記接着層によって前記支持体に接合されている表示サブ画素であって、前記支持体の側にある第3の表面及び前記第3の表面の反対側に位置する第4の表面並びに前記第4の表面に露出する導電性パッドを夫々有している前記表示サブ画素と、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う充填層と、
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びており、前記導電性パッドと電気的且つ機械的に接している導電性トラックと
を備えている、ディスプレイスクリーンを提供する。
【0009】
このような構造により、制御電子回路を含むパネル上に表示画素/表示サブ画素を堆積させ、次に光輝性ブロックを表示画素/表示サブ画素上に形成する従来の方法とは対照的に、光輝性ブロックを含む支持体に表示サブ画素を直接移すことが可能である。従って、光輝性ブロックの製造が容易である。
【0010】
実施形態によれば、各表示サブ画素は、前記第4の表面より前記第3の表面の近くに発光ダイオードを有している。
【0011】
実施形態によれば、各表示サブ画素は、前記発光ダイオードを有する第1の電子回路、及び前記発光ダイオードを制御するように構成されている電子部品を有する第2の電子回路の積層体を有している。このため、表示サブ画素毎に、表示サブ画素の発光ダイオードの制御電子回路を表示サブ画素に直接一体化することが可能である。従って、ディスプレイスクリーンを形成する部品を移す回数が制限される。第2の電子回路は、発光ダイオードによって放射される放射光を妨げず、支持体の表面にあまり大きなスペースを占有しない。更に、支持体に移した後、第1の電子回路及び第2の電子回路間に電気リンク又は電気接続部分を形成する必要がない。
【0012】
実施形態によれば、前記充填層は、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射する。このため、表示サブ画素毎に、表示サブ画素の発光ダイオードによって放射される放射光を表示サブ画素に対向する孔に向かって導くことが改善され得る。
【0013】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記第1の表面に対向する前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通さず、各表示サブ画素の前記第3の表面に対向する開口部を有する第1の層を更に備えている。このため、ディスプレイスクリーンのコントラストを向上させることが可能である。
【0014】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記孔の少なくとも別の部分に前記表示サブ画素によって放射される放射光を散乱させる材料のブロックを備えている。このため、散乱材料のブロックに対向して配置されている表示サブ画素毎に、表示サブ画素によって放射される放射光の強度の均一性を向上させることが可能である。
【0015】
実施形態によれば、前記支持体は、前記表示サブ画素によって放射される放射光、及び前記孔を含む第2の層で覆われている前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通す基部を有している。このため、支持体の製造が容易になり得る。
【0016】
実施形態によれば、前記第2の層は、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射する。このため、表示サブ画素の発光ダイオードによって放射される放射光を孔に導くことが改善され得る。
【0017】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通し、2未満の屈折率を有する第3の層を前記基部及び前記第2の層間に更に備えている。第3の層により、基部への第2の層の接合が可能であってもよい。
【0018】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射し、各孔の側壁を覆う被覆体を備えている。このため、表示サブ画素の発光ダイオードによって放射される放射光を孔に導くことが改善され得る。
【0019】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通し、1.5 未満の屈折率を有し、各孔の底部を覆う第4の層を備えている。第4の層により、光輝性ブロックの変換効率を高めることが可能である。
【0020】
実施形態によれば、前記ディスプレイスクリーンは、前記光輝性ブロックを含む前記孔に、前記光輝性ブロックと前記孔の底部との間に配置されているカラーフィルタ層を備えている。このため、放射面から放射される放射光の発光スペクトルを改善することが可能である。
【0021】
実施形態によれば、前記光輝性ブロックは量子ドットを含んでいる。
【0022】
実施形態は、既に定義されているようなディスプレイスクリーンを製造する方法であって、
前記支持体の第1の表面に前記孔を形成する工程、
前記孔の少なくとも一部に前記光輝性ブロックを形成する工程、
前記第1の表面を覆う接着層を堆積させる工程、
前記第3の表面の側に前記表示サブ画素を配置して前記接着層によって前記支持体に接合する工程、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う前記充填層を形成する工程、並びに
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びている導電性トラックを形成する工程
を有する、方法を更に提供する。
【0023】
制御電子回路を含むパネル上に表示画素/表示サブ画素を堆積させ、次に光輝性ブロックを表示画素/表示サブ画素上に形成する従来の方法とは対照的に、本方法では、光輝性ブロックを含む支持体上に表示画素/表示サブ画素を直接移す。このため、ディスプレイスクリーンの製造を簡略化することが可能である。
【0024】
実施形態によれば、前記方法は、
複数の表示サブ画素を含むウエハを形成する工程、及び
前記ウエハを切断して、前記表示サブ画素を分離する工程
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
前述及び他の特徴及び利点は、添付図面を参照して本発明を限定するものではない例示として与えられる特定の実施形態の本開示の残り部分に詳細に記載される。
【0026】
図1】ディスプレイスクリーンの例を部分的且つ概略的に示す図である。
図2】ディスプレイスクリーンの実施形態を示す部分的な断面略図である。
図3】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図4】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図5】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図6】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図7】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図8】ディスプレイスクリーンの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図9】表示サブ画素の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図10図2のディスプレイスクリーンを製造する方法の実施形態の工程を示す図である。
図11】この方法の別の工程を示す図である。
図12】この方法の別の工程を示す図である。
図13】この方法の別の工程を示す図である。
図14】この方法の別の工程を示す図である。
図15】この方法の別の工程を示す図である。
図16】この方法の別の工程を示す図である。
図17図6のディスプレイスクリーンを製造する方法の実施形態の工程を示す図である。
図18】この方法の別の工程を示す図である。
図19】この方法の別の工程を示す図である。
図20】この方法の別の工程を示す図である。
図21】この方法の別の工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
様々な図には、同様の特徴が同様の参照符号によって示されている。特に、様々な実施形態で共通の構造的特徴及び/又は機能的特徴は、同じ参照符号を有してもよく、同一の構造的特性、寸法的特性及び材料的特性を有してもよい。明瞭化のために、本明細書に記載されている実施形態の理解に有用な工程及び要素のみが示されて詳細に記載されている。
【0028】
特に示されていない場合、共に接続された2つの要素について言及する場合、これは、導体以外のいかなる中間要素も無しの直接接続を表し、共に連結された2つの要素について言及する場合、これは、これら2つの要素が接続され得るか又は一若しくは複数の他の要素を介して連結され得ることを表す。更に本明細書では、「絶縁」及び「導電」という用語は「電気絶縁」及び「電気伝導」を夫々表すとみなされる。
【0029】
以下の記載では、「前」、「後ろ」、「最上部」、「底部」、「左」、「右」などの絶対位置、若しくは「上方」、「下方」、「上側」、「下側」などの相対位置を限定する用語、又は「水平方向」、「垂直方向」などの方向を限定する用語について言及する場合、この用語は、特に指定されていない場合、図面の向き又は通常の使用位置にあるディスプレイスクリーンを指す。
【0030】
特に指定されていない場合、「約」、「略」、「実質的に」及び「程度」という表現は、該当する値の10%の範囲内、好ましくは5%の範囲内を表す。
【0031】
以下の記載では、層の内部透過率は、層から出る放射光の強度対層に入る放射光の強度の比に相当する。層の吸収率は、(入射光全体が透過する完全透過率に相当する)1と内部透過率との差である。以下の記載では、層を通る放射光の吸収率が75%未満である場合、この層は放射光を通すとする。以下の記載では、層への放射光の吸収率が75%を超える場合、この層は放射光を吸収する又は通さないとする。以下の記載では、層による放射光の反射率が75%を超える場合、この層は放射光を反射するとする。以下の記載では、材料の屈折率は、画像取得システムの光源によって放射される放射光の波長領域に関する材料の屈折率に相当する。特に示されていない場合、屈折率は、画像取得システムの光源によって放射される放射光の波長領域に亘って実質的に一定とみなされ、例えば、画像取得システムの光源によって放射される放射光の波長領域に亘る屈折率の平均に等しいとみなされる。
【0032】
図1は、ディスプレイスクリーン10の例を部分的且つ概略的に示す。ディスプレイスクリーン10は、例えばM行及びN列に配置されている表示画素12i,j を備えており、Mは1~8,000の範囲の整数であり、Nは1~16,000 の範囲の整数であり、iは1~Mの範囲の整数であり、jは1~Nの範囲の整数である。例として、図1ではM及びNは6である。各表示画素12i,j は、電極14i を介して低基準電位源Gnd 、例えば接地に連結されており、電極16j を介して高基準電位源Vcc に連結されている。例として、電極14i は、図1の行に沿って整列しているように示されており、電極16j は、図1の列に沿って整列しているように示されており、逆の配置が可能である。ディスプレイスクリーンの電源電圧は、高基準電位Vcc と低基準電位Gnd との間の電圧に相当する。
【0033】
行毎に、行内の表示画素12i,j は行電極18i に連結されている。列毎に、列内の表示画素12i,j は列電極20j に連結されている。ディスプレイスクリーン10は、行電極18i に連結されている選択回路22を備えており、選択回路22は、各行電極18i に選択・タイミング信号Comiを供給するように適合されている。ディスプレイスクリーン10は、列電極20j に連結されているデータ供給回路24を備えており、データ供給回路24は、各列電極20j にデータ信号Dataj を供給するように適合されている。選択回路22及びデータ供給回路24は、例えばマイクロプロセッサを含む回路23によって制御される。
【0034】
実施形態によれば、各表示画素は複数の表示サブ画素を有しており、各表示サブ画素は、表示回路で覆われた制御回路を有してもよい。表示回路は、一又は複数の発光ダイオードを有してもよい。別の実施形態によれば、同一の画素のサブ画素は、1つの制御回路に関連付けられている1つの表示回路に一体化されている。制御回路は、表示回路の一又は複数の発光ダイオードを制御するように構成されて電子部品、特にMOS トランジスタとも称される絶縁ゲート型電界効果トランジスタ又はTFT トランジスタとも称される薄膜トランジスタを含む集積回路に相当してもよい。このような表示画素はスマートピクセルと称される。
【0035】
図2は、スマート表示サブ画素SPixを有するディスプレイスクリーン25の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン25は、図2の下から上に、
- 2つの反対側に位置する表面28及び表面30(表面28は、ディスプレイスクリーンの放射面に相当する)を有する支持体26と、
- 特定の表示サブ画素SPixの位置で表面30に設けられて底部33及び側壁35を夫々有する孔32と、
- 孔32に充填されている光輝性ブロック34, 36と、
- 支持体26の表面30を覆う不透明層38であって、光輝性ブロック34, 36及び支持体26の表面30の一部を露出する開口部39が横切る不透明層38と、
- 不透明層38を覆って、開口部39内で光輝性ブロック34, 36又は支持体26の表面30を覆う接着層40と、
- 開口部39に対向して接着層40によって支持体26に接合されている表示サブ画素SPix(図2には例として3つの表示サブ画素が示されている)と、
- 表示サブ画素SPix間の接着層40を覆う充填層42と、
- 充填層42上及び表示サブ画素SPix上に延びている導電性トラック44と
を備えている。
【0036】
各表示サブ画素SPixは、表示回路52で覆われている制御回路50を有している。
【0037】
制御回路50は、好ましくは平行な2つの反対側に位置する表面54及び表面55を有している。制御回路50は表面55で表示回路52に接合されている。制御回路50は、表面54で露出する導電性パッド56を更に有している。制御回路50は、不図示の少なくとも1つの金属被膜レベルで覆われている不図示の半導体基板を有してもよい。特に、制御回路50は、電子部品、特にMOSトランジスタ又はTFT トランジスタを含む集積回路に相当してもよい。制御回路50は、制御回路50の厚さの一部に亘って延びている不図示の導電性貫通ビアを更に有してもよく、導電性貫通ビアにより、導電性パッド56を汎用制御回路の他の電子部品に接続するか又は導電性パッド56を表示回路52に直接接続することが可能である。表示サブ画素SPixの全ての電気接続部が表面54の側に形成されている。
【0038】
表示回路52は、好ましくは平行な2つの反対側に位置する表面58及び表面59を有している。表示回路52の表面59は、表示サブ画素SPixの放射面を形成している。表示回路52の表面58は制御回路50の表面55に接合されている。表示回路52は少なくとも1つの発光ダイオードLED 、好ましくは少なくとも3つの発光ダイオードLED を有している。表示サブ画素の発光ダイオードLED によって放射される放射光の大部分、好ましくは全てが、表示回路52の表面59で放射される。表示回路52は、発光ダイオードLED 及びこれらの発光ダイオードLED の導電素子のみを有しており、制御回路50は、表示回路52の発光ダイオードLED の制御に必要な全ての電子部品を有していることが好ましい。変形例として、表示回路52は、発光ダイオードLED に加えて他の電子部品を更に有してもよい。発光ダイオードLED は、平面層の積層体を有する平面発光ダイオードとも称される二次元発光ダイオードであってもよく、又は発光ダイオードの放射光の大部分を放射するアクティブ領域で覆われた三次元半導体素子を夫々有する三次元発光ダイオードであってもよい。
【0039】
各表示サブ画素SPixは、例えば長円形、円形又は多角形、特に三角形、矩形、正方形若しくは六角形の形状などの様々な形状を有し得る断面の一般的な筒状であってもよい。表示サブ画素SPixの平面視における最大横寸法は4μm~2mm、好ましくは20μm~200 μmの範囲内であってもよい。表示サブ画素SPixの厚さ、すなわち表面54及び表面59間の距離は0.5 μm~1mm、好ましくは10μm~150 μmの範囲内であってもよい。制御回路50の厚さは0.5 μm~750 μmの範囲内であってもよい。表示回路52の厚さは2μm~100 μmの範囲内であってもよい。2つの隣り合う表示サブ画素SPix間の平面視における距離は10μm~10mmの範囲内であってもよい。
【0040】
支持体26は、表示サブ画素SPixが載置されている構造体に相当する。支持体26は一体であってもよく又は多層構造を有してもよい。図2に示されている実施形態では、支持体26は基部27を一体に有している。支持体26の少なくとも一部は、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED の放射光、及び光輝性ブロック34, 36によって放射される放射光を通す。放射面28から孔32の底部33に延びている支持体26の部分は、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED の放射光、及び光輝性ブロック34, 36によって放射される放射光を通すことが好ましい。本実施形態では、基部27は、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED の放射光、及び光輝性ブロック34, 36によって放射される放射光を通す。基部27は、例えばガラス又はポリマー、例えばポリエチレンナフタレン(PEN) 、ポリエチレンテレフタレート(PET) 、ポリイミド(PI)若しくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成されている。支持体26の最大の厚さ、すなわち表面28及び表面30間の距離は、1μm~1cm、好ましくは40μm~5mmの範囲内であってもよい。
【0041】
各孔32の最大の深さは、1μm~200 μm、好ましくは4μm~50μmの範囲内であってもよい。各孔32の平面視における最大の横寸法は、40μm~200 μmの範囲内であってもよく、好ましくは100 μm~110 μmの範囲内であってもよい。各孔32は、例えば長円形、円形又は多角形、特に三角形、矩形、正方形若しくは六角形の形状などの様々な形状を有し得る断面を上面30のレベルに有してもよい。各孔32は、表示サブ画素SPixの断面の面積より大きい面積を有する断面を上面30のレベルに有してもよい。各孔32は、表示サブ画素SPixの内の1つに対向して配置されている。これは、表示サブ画素SPixの断面の、表面30に垂直な方向に沿った表面30への投影が、上面30のレベルで関連付けられた孔32の断面に主に好ましくは75%を超えて、より好ましくは完全に含まれていることを意味する。
【0042】
各光輝性ブロック34, 36は発光団を有してもよく、発光団は、光輝性ブロック34, 36を覆う表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED によって放射される光により励起されると、関連付けられた発光ダイオードLED によって放射される光の波長とは異なる波長で光を放射することができる。実施形態によれば、ディスプレイスクリーン25は、少なくとも2つのタイプの光輝性ブロック34, 36を備えている。第1のタイプの各光輝性ブロック34は、関連付けられた表示サブ画素SPixの発光ダイオードによる放射光を、第1の波長の第1の放射光に変換することができ、第2のタイプの各光輝性ブロック36は、関連付けられた表示サブ画素SPixの発光ダイオードによる放射光を第2の波長の第2の放射光に変換することができる。実施形態によれば、ディスプレイスクリーン25は、少なくとも3つのタイプの光輝性ブロックを備えており、第3のタイプの各光輝性ブロックは、関連付けられた表示サブ画素SPixの発光ダイオードによる放射光を第3の波長の第3の放射光に変換するように適合されている。第1、第2及び第3の波長は異なってもよい。
【0043】
実施形態によれば、発光ダイオードLED は全て青色の光、すなわち波長が430 nm~480 nmの範囲内の放射光を放射するように適合されている。実施形態によれば、第1の波長は緑色の光に対応し、510 nm~570 nmの範囲内にある。実施形態によれば、第2の波長は赤色の光に対応し、600 nm~720 nmの範囲内にある。
【0044】
別の実施形態によれば、発光ダイオードLED は全て紫外域の放射光、典型的には400 nm未満の波長を有する放射光を放射するように適合されている。実施形態によれば、第1の波長は青色の光に対応し、430 nm~480 nmの範囲内にある。実施形態によれば、第2の波長は緑色の光に対応し、510 nm~570 nmの範囲内にある。実施形態によれば、第3の波長は赤色の光に対応し、600 nm~720 nmの範囲内にある。
【0045】
実施形態によれば、各光輝性ブロック34, 36は、以下半導体ナノ結晶又はナノ発光団粒子とも称される半導体材料のナノメートルサイズの単結晶粒子が分散しているマトリクスを含んでいる。光輝性材料の内部量子効率QYint は、放射光子の数と光輝性物質に吸収される光子の数との比に等しい。半導体ナノ結晶の内部量子効率QYintは5%より高く、好ましくは10%より高く、より好ましくは20%より高い。
【0046】
実施形態によれば、半導体ナノ結晶の平均サイズは0.5 nm~1,000 nm、好ましくは0.5 nm~500 nm、より好ましくは1nm~100 nm、特には2nm~30nmの範囲内である。50nmより小さい大きさでは、半導体ナノ結晶の光変換特性は基本的に量子閉込め現象に応じて決められる。そのため、半導体ナノ結晶は量子ドットに相当する。
【0047】
実施形態によれば、半導体結晶の半導体材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、リン化インジウム(InP) 、硫化カドミウム(CdS) 、硫化亜鉛(ZnS) 、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、酸化カドミウム(CdO) 、酸化亜鉛カドミウム(ZnCdO) 、硫化カドミウム亜鉛(CdZnS) 、セレン化カドミウム亜鉛(CdZnSe)、硫化銀インジウム(AgInS2)、PbScX3(ここでXがハロゲン原子、特にヨウ素(I) 、臭素(Br)又は塩素(Cl)である)タイプのペロブスカイト及びこれらの化合物の少なくとも2つの混合物を含む群から選択されている。実施形態によれば、半導体ナノ結晶の半導体材料は、Le Blevenec 等著のPhysica Status Solidi (RRL) - Rapid Research Letters Volume 8,No. 4,p. 349-352,2014年4月の刊行物に記載されている材料から選択されている。
【0048】
実施形態によれば、半導体ナノ結晶の大きさは、半導体ナノ結晶によって放射される放射光の所望の波長に応じて選択されている。例として、平均サイズが3.6 nm程度であるCdSeナノ結晶は青色の光を赤色の光に変換することができ、平均サイズが1.3 nm程度であるCdSeナノ結晶は青色の光を緑色の光に変換することができる。別の実施形態によれば、半導体ナノ結晶の組成は、半導体ナノ結晶によって放射される放射光の所望の波長に応じて選択されている。
【0049】
マトリクスは、光輝性粒子及び/又は発光ダイオードLED によって放射される放射光を少なくとも部分的に、好ましくは80%より多く通す。マトリクスは、例えばシリカで形成されている。マトリクスは、例えば任意の少なくとも部分的に透明なポリマー、特にシリコーン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)タイプのアクリル樹脂、又はポリ乳酸(PLA) で形成されている。マトリクスは、三次元プリンタと共に使用される少なくとも部分的に透明なポリマーで特に形成されてもよい。マトリクスは、遠心分離によって堆積した感光性又は非感光性のガラス(SOG 、スピンオングラス)に相当してもよい。実施形態によれば、マトリクスは2~90重量%、好ましくは10~60重量%のナノ結晶、例えば約30重量%のナノ結晶を含んでいる。孔32の深さに等しい光輝性ブロック34, 36の厚さは、ナノ結晶の濃度及び使用されるナノ結晶のタイプに応じて決められている。
【0050】
不透明層38は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を通さない。不透明層38は黒色であることが好ましい。不透明層38は樹脂で形成されてもよい。不透明層38の厚さは1μm~10μmの範囲内であってもよい。
【0051】
接着層40は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を通す。接着層40は光学透明接着剤(OCA) 、特に液状光学透明接着剤(LOCA)であってもよい。接着層40の屈折率は2未満であることが好ましい。接着層40の最大の厚さは10nm~5μmの範囲内であってもよい。実施形態によれば、接着層40は電気絶縁性を有する。各表示サブ画素SPixは、接着層40の側に電気接続部を有しない。
【0052】
充填層42は、各表示サブ画素SPixを囲んでいる。充填層42は、好ましくは平坦で平行な2つの反対側に位置する表面60及び表面61を有する。表面60は接着層40と機械的に接している。充填層42の表面61は、各表示サブ画素SPixの表面54と共にディスプレイスクリーン25の裏面62を形成している。充填層42の表面61及び表示サブ画素SPixの表面54が平坦で同一平面であるため、裏面62が平坦であることが好ましい。充填層42は絶縁材料で形成されていることが好ましい。充填層42は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を反射する。充填層42は白色であることが好ましい。例として、充填層42は、粒子、特に酸化チタン(TiO2)粒子が充填されているPMMAタイプのアクリル樹脂で形成されている。充填層42の厚さは、接着層40の最大の厚さ分減少した表示サブ画素SPixの厚さと実質的に等しくてもよい。
【0053】
導電性トラック44は、表示サブ画素SPixの一部の表面54及び充填層42の表面61に延びている。導電性トラック44は、例えば銅(Cu)で形成されている。各導電性トラック44の厚さは200 nm~100 μmの範囲内であってもよい。
【0054】
図3は、ディスプレイスクリーン65の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン65は、図2に示されているディスプレイスクリーン25の全ての要素を備えており、少なくとも孔32の少なくとも一部の底部33を覆うカラーフィルタに相当する層66を更に備えている。層66は、ディスプレイスクリーン65の放射面28に向かって放射される放射光のスペクトルをより細かく適合させることが可能である。特に、層66は青色の残留放射光を遮断することを可能にする。層66は、例えば黄色のカラーフィルタに相当する。
【0055】
図4は、ディスプレイスクリーン70の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン70は、支持体26が基部27を覆う層72を有している点及び孔32が層72に形成されている点を除いて、図3に示されているディスプレイスクリーン65の全ての要素を備えている。更に、孔32は、各表示サブ画素SPixに対向して配置されている。層72は、支持体26の表面30を画定しており、基部27と機械的に接している下面73を表面30の反対側に有している。層72は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を反射することが好ましい。層72は白色であることが好ましい。層72の厚さは孔32の最大の深さと実質的に等しいため、孔32は層72を完全に横切り、孔32の底部33は基部27の一部に相当する。層72はレジストで形成されてもよい。本実施形態では、不透明層38は基部27上に載置されており、基部27と機械的に接している。変形例として、不透明層38は層72上に載置されてもよい。孔32は、光輝性ブロック34, 36、又は散乱材料のブロック74で充填されている。散乱材料の散乱特性は、特に双方向反射率分布関数(BRDF)及び双方向透過率分布関数(BTDF)を含む双方向散乱分布関数(BSDF)によって特徴付けられてもよい。双方向散乱分布関数は、専用の測定ツールによって決定されてもよい。実施形態によれば、ブロック74の散乱材料は、反射粒子が分散しているマトリクスを含んでいる。マトリクスは、発光ダイオードLED によって放射される放射光を通す材料で形成されてもよい。マトリクスは、酸化シリコン(SiO2)、シリコーンポリマー、エポキシドポリマー、アクリルポリマー又はポリカーボネートを含んでもよい。粒子は例えば酸化チタン(TiO2)粒子である。
【0056】
図5は、ディスプレイスクリーン75の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン75は、支持体26が基部27と孔32を含む層72との間に配置されている追加の層76を有している点を除いて、図4に示されているディスプレイスクリーン70の全ての要素を備えている。追加の層76は、孔32を含む追加の層72の基部27への接合を可能にする接着層である。追加の層76は、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED の放射光、及び光輝性ブロック34, 36によって放射される放射光を通す。追加の層76は光学透明接着剤(OCA) 、特に液状光学透明接着剤(LOCA)で形成されてもよい。追加の層76の屈折率は2未満であることが好ましい。追加の層76の厚さは10nm~10μmの範囲内であってもよい。
【0057】
図6は、ディスプレイスクリーン80の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン80は、孔32が各表示サブ画素SPixに対向して配置されている点、孔32の側壁35を覆う反射被覆体82を更に備えている点、第1の孔32の底部33を覆うカラーフィルタ84を備えている点、光輝性ブロック34, 36の放射光を通す層86を、第1の孔32の側壁35及び底部33に備えている点、並びに第2の孔32の側壁35及び底部33に透明層86のみを備えている点を除いて、図2に示されているディスプレイスクリーン25の全ての要素を備えている。透明層86は、光輝性ブロック34, 36の変換効率を高めることができる。変形例として、透明層86は、第1の孔32及び/又は第2の孔32の底部33にのみ設けられてもよい。カラーフィルタ層84は、例えば黄色のカラーフィルタに相当する。第1の孔32は光輝性ブロック34, 36で充填されており、第2の孔32は、ディスプレイスクリーン70に関して前述したような散乱材料のブロック74で充填されている。反射被覆体82は、金属層、例えばアルミニウム若しくは銀の層であってもよく、又はブラッグミラーを形成する誘電体層の積層体を有してもよい。反射被覆体82の厚さは50nm~1.5 μmの範囲内であってもよい。カラーフィルタ層84の厚さは250 nm~3μmの範囲内であってもよい。透明層86の屈折率は1.5 未満であることが好ましい。透明層86はポリマーで形成されてもよい。透明層86の厚さは250 nm~2μmの範囲内であってもよい。
【0058】
図7は、ディスプレイスクリーン90の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン90は、図5に示されているディスプレイスクリーン75の全ての要素を備えており、ディスプレイスクリーン80に関して前述した反射被覆体82、カラーフィルタ層84及び透明層86を更に備えている。
【0059】
図8は、ディスプレイスクリーン95の実施形態を示す部分的な断面略図である。ディスプレイスクリーン95は、少なくとも特定の表示画素について、表示画素のサブ画素SPixが1つの制御回路50に関連付けられている1つの表示回路52に一体化されている点を除いて、図2に示されているディスプレイスクリーン25の全ての要素を備えている。実施形態によれば、表示回路52は、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED を分離する分離要素96を有している。分離要素96は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を通過させない。従って、これらの分離要素96により、表示サブ画素SPixの発光ダイオードLED によって放射される光が、別の表示サブ画素SPixの光輝性ブロック34, 36、又は光輝性ブロックが関連付けられていない表示サブ画素SPixに対向する開口部に達して、表示サブ画素SPixのスペクトル及び発光強度を変更し、表示画像の鮮明さに悪影響を及ぼすことが回避され得る。
【0060】
図9は、表示サブ画素SPixの更に詳細な実施形態を示す部分的な断面略図である。
【0061】
実施形態によれば、制御回路50は、図9の上から下に、
- 半導体基板100 、例えば単結晶シリコン、表面54を画定している絶縁層102 、及び下側の表面54に露出する導電性パッド56と、
- 半導体基板100 の内部及び最上部に形成されているMOS トランジスタ104 と、
- 例えば酸化シリコン及び/又は窒化シリコンで形成されて基板100 を覆う絶縁層の積層体105 であって、積層体105 の絶縁層間に形成されている複数の金属被膜レベルの導電性トラック106 が制御回路50の表面55に露出するパッド108 を特に有しており、第1の金属被膜レベルの導電性トラック106 はポリシリコンで形成されてもよく、特にMOS トランジスタ104 のゲートを形成してもよく、他の金属被膜レベルの導電性トラック106 は、例えばアルミニウム、銀、銅又は亜鉛で形成されている金属トラックであってもよい積層体と、
- 基板100 を横切ってパッド56を積層体105 の第1の金属被膜レベルのパッド110 に連結するTSV (シリコン貫通電極)とも称される導電性を有し横方向に絶縁されているビア107 と
を有している。
【0062】
実施形態によれば、表示回路52は、図9の上から下に、
- 制御回路50の表面55と接する表示回路52の表面58を形成する支持体111 であって、表面58に露出してパッド108 と接する導電性パッド112 、並びに例えば酸化シリコン及び窒化シリコンで形成されてパッド112 間に延びてパッド112 を覆い、パッド112 の一部を露出する開口部114 を有する多層絶縁構造体113 を有している支持体111 と、
- 開口部114 の内の1つを通ってパッド112 の内の1つと夫々接している以下ワイヤと称されるマイクロワイヤ又はナノワイヤ115 (2つのワイヤが示されている)と、
- 各ワイヤ115 の下側部分の側面及びワイヤ115 間の絶縁層113 上に延びている絶縁層116 と、
- 各ワイヤ115 の上側部分を覆ってワイヤ115 間の絶縁層116 上に延びている半導体層の積層体を有するシェル118 であって、発光ダイオードによって放射される放射光の大部分が放射される層であるアクティブ層、及び、例えば多重量子井戸などの閉込め手段を特に有するシェル118 と、
- ワイヤ115 間のシェル118 上に延びている反射性を有する導電層120 と、
- ワイヤ115 毎にシェル118 を覆ってワイヤ115 間で導電層120 上に更に延びている電極を形成している透明な導電層122 と、
- 発光ダイオードLED を覆う透明ブロック又は散乱ブロック124 と、
- 構造全体を覆う封止層126 と
を有している。
【0063】
各ワイヤ115 は細長い半導体構造を有してもよい。各ワイヤ115 は、例えば長円形、円形又は多角形、特に三角形、矩形、正方形若しくは六角形の形状などの様々な形状を有し得る断面の一般的な筒状であってもよい。各ワイヤ115 は、例えば5nm~5μmの範囲内、好ましくは100 nm~2μmの範囲内、より好ましくは200 nm~1.5 μmの範囲内の、ワイヤ115 の断面積と同一の面積を有する円盤の直径に相当する平均直径と、平均直径以上、好ましくは平均直径の3倍以上、更により好ましくは平均直径の5倍以上であり、特に500 nmより大きく、好ましくは1μm~ 50μmの範囲内である高さとを例えば有する。ワイヤ115 は、少なくとも1つの半導体材料を含んでいる。半導体材料は、炭化シリコン、III-V 族化合物、例えばGaN 、AlN 、InN 、InGaN 、AlGaN 又はAlInGaN 、II-VI 族化合物、又はこれらの化合物の少なくとも2つの組み合わせであってもよい。
【0064】
導電層122 は、シェル118 のアクティブ層にバイアスをかけて発光ダイオードによって放射される電磁放射線を通過させることが可能である。導電層122 を形成する材料は、グラフェン又は透明導電性酸化物(TCO) などの透明な導電性材料であってもよく、特に酸化インジウムスズ(ITO) 、アルミニウム、ガリウム若しくはホウ素でドープされているか若しくはドープされていない酸化亜鉛、又は銀のナノワイヤであってもよい。例として、導電層122 の厚さは20nm~500 nmの範囲内であり、好ましくは20nm~100 nmの範囲内である。
【0065】
導電層120 、導電性トラック106 及び導電性パッド56, 108, 112は、金属で形成されてもよく、例えばアルミニウム、銀、白金、ニッケル、銅、金若しくはルテニウム、又はこれらの化合物の少なくとも2つを含む合金、特にPdAgNiAu合金又はPtAgNiAu合金で形成されてもよい。導電層120 の厚さは100 nm~3μmの範囲内であってもよい。導電性パッド56, 108, 112の厚さは0.5 μm~2μmの範囲内であってもよい。
【0066】
絶縁層105, 111, 116 は、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SixNy 、ここでxは略3であり、yは略4であり、例えばSi3N4 )、(特に一般的な式SiOxNyの)酸窒化シリコン(例えばSi2ON2)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化チタン(TiO2)又は酸化アルミニウム(Al2O3) を含む群から選択された材料で夫々形成されている。
【0067】
図10図16は、図2に示されているディスプレイスクリーン25の実施モードの連続的な工程で得られた構造を示す部分的な断面略図である。
【0068】
図10は、不透明層38を支持体26の表面30に形成する工程の後に得られた構造を示す。この工程では、不透明層38を形成する材料を表面30全体に堆積させて、この材料をエッチングし、表示サブ画素の意図した位置に開口部39を形成してもよい。
【0069】
図11は、支持体26に孔32を形成する工程の後に得られた構造体を示す。孔32を、エッチング、特に反応性イオンエッチング(RIE) によって形成してもよい。
【0070】
図12は、孔32に光輝性ブロック34, 36を形成する工程の後に得られた構造体を示す。対象とする材料に応じて、光輝性ブロック34, 36を形成する方法は、例えば、所望の位置に光輝性ブロック34, 36を形成する材料の直接印刷によるいわゆるアディティブ方法、例えばインクジェット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン、フレキソ印刷、スプレーコーティング又はドロップキャストによるアディティブ方法に相当してもよい。対象とする材料に応じて、光輝性ブロック34, 36を形成する方法は、いわゆるサブトラクティブ処理に相当してもよく、この処理では、光輝性ブロック34, 36を形成する材料を構造全体に堆積させ、その後、例えばフォトリソグラフィ又はレーザアブレーションによって未使用部分を除去する。スピンコーティング、スプレーコーティング、ヘリオグラフィ、スロットダイコーティング、ブレードコーティング、フレキソ印刷又はシルクスクリーンなどの方法を特に使用してもよい。
【0071】
図13は、図12に示されている構造の表面に、特に不透明層38、光輝性ブロック34, 36、及び不透明層38の開口部39内の支持体26の露出部分上に接着層40を堆積させる工程の後に得られた構造を示す。この工程では、接着層40は液体の形態であってもよく、ある程度の粘性を有してもよい。接着層40の堆積を、光輝性ブロック34, 36の形成に関して前述した方法の内の1つによって行ってもよい。
【0072】
図14は、支持体26上に表示サブ画素SPixを配置する工程の後に得られた構造体を示し、各表示サブ画素SPixは、孔32に対向して、又は不透明層38の開口部39内の支持体26の露出部分に対向して配置される。実施形態によれば、この工程は、表示回路32の側で各表示サブ画素SPixを接着層40内に沈める工程と、加熱工程及び/又は紫外線若しくは赤外線に露出する工程を含み得る接着剤凝固工程とを有する。接着層40の膜が、表示サブ画素SPixを配置した後、表示サブ画素SPixと支持体26又は光輝性ブロック34, 36との間に存続してもよい。そのため、接着層40は、発光ダイオードLED によって放射される放射光を通す。好ましくは2未満の接着層40の屈折率は、発光ダイオードによって放射される放射光の抽出及び伝播に適合されている。表示サブ画素を製造する方法では、光電子ウエハと称されるウエハ上に複数の表示回路を形成し、論理ウエハと称されるウエハ上に複数の制御回路を形成し、光電子ウエハを論理ウエハに接合し、光電子ウエハ及び論理ウエハの積層体を切断して、表示画素を分離する。
【0073】
図15は、充填層42を形成する工程の後に得られた構造を示す。充填層42の堆積を、光輝性ブロック34, 36の形成に関して前述した方法の内の1つによって行ってもよい。表面61を形成するために平坦化工程を行ってもよい。
【0074】
図16は、導電性トラック44を形成する工程の後に得られた構造を示す。導電性トラックを形成する材料を、例えば、充填層42全体に蒸着法又はカソードスパッタリング法によって堆積させ、表示サブ画素SPixの表面54及び導電性トラック44をエッチングによって画定する。
【0075】
前述した実施形態では、各表示画素/表示サブ画素は、表示画素/表示サブ画素の発光ダイオードLED の制御電子回路を一体化する制御回路50を有している。このため、制御電子回路を含むパネル上に表示画素/表示サブ画素を堆積させ、次に光輝性ブロックを表示画素/表示サブ画素上に形成する従来の方法とは対照的に、特に可能な平坦化工程の後に導電性トラック44を表面61に直接形成することができ、ひいては、導電性トラック44を形成する前に、光輝性ブロック34, 36を含む支持体26上に表示サブ画素を直接移すことができる。各画素/表示サブ画素が制御回路50を有さない場合、光輝性ブロック34, 36を含む支持体26上に画素/表示サブ画素を堆積させることが困難になるか又は不可能になる。実際、電子部品を、既に移された構造体上に形成するか又は堆積させる必要があり、これは、電子部品の形成/堆積に関する精度の制約と適合しない場合がある。
【0076】
図3に示されているディスプレイスクリーン65を製造する方法の実施形態は、図10~12に関連して前述した工程を全て有し、図12に関連して前述した光輝性ブロック34, 36を形成する工程の前に、カラーフィルタ層66を孔32に形成する工程を更に有する。
【0077】
図4に示されているディスプレイスクリーン70を製造する方法の実施形態は、孔32を形成する工程の前に層72を基部27上に形成する工程を更に有する点、及び、例えば層72のエッチングによって層72に孔32を形成する点を除いて、図10~16に関連して前述した工程を全て有する。層72を形成する材料は、層72のエッチング工程が、基部27のエッチング工程より実施がより簡単であるように選択されてもよいことが有利である。
【0078】
図5に示されているディスプレイスクリーン75を製造する方法の実施形態は、ディスプレイスクリーン70の製造について前述した工程を全て有し、層72を形成する工程の前に層76を形成する工程を更に有する。
【0079】
図17図21は、図6に示されているディスプレイスクリーン80の実施形態の連続的な工程で得られた構造を示す部分的な断面略図である。
【0080】
図17は、例えば図10及び図11に関連して前述したように、不透明層38を支持体26上に形成し、孔32を形成する工程の後に得られた構造を示す。
【0081】
図18は、孔32の側壁35に反射被覆体82を形成する工程の後に得られた構造体を示す。反射被覆体82を形成する材料を、例えば、支持体26全体に蒸着法又はカソードスパッタリング法によって堆積させ、反射被覆体82をエッチングによって画定する。
【0082】
図19は、光輝性ブロック34又は光輝性ブロック36を受けるように構成されている各孔32に、孔の底部33を覆うカラーフィルタ層84を形成する工程の後に得られた構造を示す。
【0083】
図20は、光輝性ブロック34又は光輝性ブロック36を受けるように構成されている各孔32にカラーフィルタ層84及び反射被覆体82を覆う透明層86を形成し、散乱ブロック74を受けるように構成されている各孔32に反射被覆体82及び孔32の底部33を直接覆う透明層86を形成する工程の後に得られた構造を示す。
【0084】
図21は、例えば図12に関連して前述したように、光輝性ブロック34, 36及び散乱ブロック74を孔32に形成する工程の後に得られた構造を示す。
【0085】
図6に示されているスクリーン80を製造する方法は、図13~16に関連して前述した工程を有してもよい。
【0086】
様々な実施形態及び変形例が説明されている。当業者は、これらの様々な実施形態及び変形例のある特徴を組み合わせてもよいと理解し、他の変形例が当業者に想起される。更に、前述した実施形態では、表示サブ画素SPixは互いに接合された2つのチップを有しているが、一群の画素が1つのチップを有してもよく、発光ダイオードを制御するための汎用回路が発光ダイオードと一体化されるように形成されてもよいことは明らかなはずである。最後に、記載されている実施形態及び変形例の実際の実施は、上記に記載されている機能的な表示に基づく当業者の技能の範囲内である。
【0087】
本特許出願は、参照によって本明細書に組み込まれている仏国特許出願第21/14167 号明細書の優先権を主張している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイスクリーンであって、
反対側に位置する第1の表面及び第2の表面を有し、前記第1の表面に孔を有する支持体と
前記孔の少なくとも一部に設けられている光輝性ブロックと
前記第1の表面を覆う接着層と
前記接着層によって前記支持体に接合されている表示サブ画素であって、前記支持体の側にある第3の表面及び前記第3の表面の反対側に位置する第4の表面並びに前記第4の表面に露出する導電性パッドを夫々有している前記表示サブ画素と、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う充填層と
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びており、前記導電性パッドと電気的且つ機械的に接している導電性トラックと
を備えている、ディスプレイスクリーン。
【請求項2】
各表示サブ画素は、前記第4の表面より前記第3の表面の近くに発光ダイオードを有している、請求項1に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項3】
各表示サブ画素は、前記発光ダイオードを有する第1の電子回路、及び前記発光ダイオードを制御するように構成されている電子部品を有する第2の電子回路の積層体を有している、請求項2に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項4】
前記充填層は、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射する、請求項1~3のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項5】
前記第1の表面に対向する前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通さず、各表示サブ画素の前記第3の表面に対向する開口部を有する第1の層を更に備えている、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項6】
前記孔の少なくとも別の部分に前記表示サブ画素によって放射される放射光を散乱させる材料のブロックを備えている、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項7】
前記支持体は、前記表示サブ画素によって放射される放射光、及び前記孔を含む第2の層で覆われている前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通す基部を有している、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項8】
前記第2の層は、前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射する、請求項7に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項9】
前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通し、2未満の屈折率を有する第3の層を前記基部及び前記第2の層間に更に備えている、請求項7に記載のディスプレイスクリーン。
【請求項10】
前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を反射し、各孔の壁を覆う被覆体を備えている、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項11】
前記表示サブ画素及び前記光輝性ブロックによって放射される放射光を通し、1.5 未満の屈折率を有し、各孔の部を覆う第4の層を備えている、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項12】
前記光輝性ブロックを含む前記孔に、前記光輝性ブロックと前記孔の底部との間に配置されているカラーフィルタ層を備えている、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項13】
前記光輝性ブロックは量子ドットを含んでいる、請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーン。
【請求項14】
請求項1~のいずれか1つに記載のディスプレイスクリーンを製造する方法であって、
前記支持体の第1の表面に前記孔を形成する工程、
前記孔の少なくとも一部に前記光輝性ブロックを形成する工程、
前記第1の表面を覆う接着層を堆積させる工程、
前記第3の表面の側に前記表示サブ画素を配置して前記接着層によって前記支持体に接合する工程、
前記表示サブ画素間の前記第1の表面を覆う前記充填層を形成する工程、並びに
前記充填層上及び前記表示サブ画素の第4の表面上に延びている導電性トラックを形成する工程
を有する、方法。
【請求項15】
複数の表示サブ画素を含むウエハを形成する工程、及び
前記ウエハを切断して、前記表示サブ画素を分離する工程
を有する、請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】